札幌市議会 会議録検索システム(昭和62年第2回定例会 1987-05-14 第3号)
1987-05-14/発言 21 件 / 原本(札幌市議会)
本文をそのまま出しています。要約も抜粋もしていません。
吉野晃司君
○議長(吉野晃司君) ただいまから,休会前に引き続き会議を開きます。 出席議員数は,68人であります。
吉野晃司君
○議長(吉野晃司君) 本日の会議録署名議員として大越誠幸君,山崎七郎君を指名します。
吉野晃司君
○議長(吉野晃司君) ここで,事務局長に諸般の報告をさせます。
川上光二郎君
◎事務局長(川上光二郎君) 報告いたします。 本日の議事日程,請願・陳情の受理付託一覧表及び質問順序表は,お手元に配付いたしております。以上であります。
吉野晃司君
○議長(吉野晃司君) これより議事に入ります。 日程第1,議案第1号から第22号まで及び議案第38号から第43号までの28件を一括議題といたします。 ただいまから代表質問に入ります。 通告がありますので,順次発言を許します。佐藤寿雄君。 (佐藤寿雄君登壇・拍手)
(発言者未割当) 発言者未割当
◆佐藤寿雄君 私は,ただいまから,自由民主党議員会を代表し,当面する札幌市が抱える幾つかの問題について,提言を交えながら質問をいたしますが,その前に,先般執行されました統一地方選挙において,市長は4期16年間の実績を多くの市民に認められ,支持を受けて,他の候補を大きく引き離し,市民の絶対的な信頼を得たことはきわめて喜ばしく,ご同慶にたえないところであります。私どもも,きわめて厳しい選挙戦を強いられましたが,おかげをもって,はえある本市議会に議席を持つことができ,喜びとその反面,責任の重大さを痛感し,今後は議会本来の目的遂行のため,その機能を十分に発揮し,市民の信頼にこたえるよう努力を惜しまず,札幌市民の幸せと発展を願い,全力投球する所存であります。 市長の過去16年間の実績,評価は,本年第1回定例議会で,現在は名称が変わりましたが,新政クラブの加藤 亨会長の代表質問の中で,「一般会計で歳出総額4兆7,400億円を投じ,一つには,よりよい市民生活のための環境づくりに,二つには,社会的に弱者と思われる人々への温かい思いやりの心を,そして三つには,これから世界に向かって羽ばたく子供たちの教育のために視点を据えて歩み続けたことに思いをいたし,今日の札幌の発展を目の当たりにしたときに,板垣市政の足跡は,市民のために決して間違ったものではなかったということは,端的に世論調査の結果が示しており,また,今日までの投資総額と事業推進が完全に裏づけされていることを物語っている。」と述べております。 このように,すばらしい行政を執行し,まさしく日本一の名市長と名を高め,私どもも誇りといたしておるところであります。今後も大きな市民の信頼の中で,板垣市政の総仕上げ,そして21世紀への基礎固めへと,この4年間,持ち前の卓越した行政手腕を発揮し,157万人の人口を擁する札幌市の真の発展を願い,誠の政治を期待するものであります。 それでは,まず21世紀を展望した市長の政策についてお伺いをいたします。 このたびの市長選挙におきまして,板垣市長は,その公約の中心に「21世紀都市さっぽろ」を目指していくごとを高らかに掲げ,長期的展望に立った積極的な都市づくりを展開していくことを示されました。21世紀を代表する都市に札幌市を発展させるという市長の意気込みは,われわれ札幌市議会の全議員を初め,札幌の都市づくりにかかわるすべての人が特つべき心構えであると思っております。 ところで,公約では,札幌の将来について,前途洋々の都市と位置づけられておりました。この点に関しましては,昨今の北海道経済全体の低迷状況を考えた場合,安閑としていては,これまでのような成長発展は困難ではないかと感じているところであります。市長もその辺の厳しい実情を十分に踏まえた上で,21世紀に向けた意欲的な政策を公約に盛られたものと存じます。 さて,市長は「21世紀都市さっぽろ」の条件として,大きく三つ掲げられました。 すなわち,第1には,新しい文明を生活に取り込み,かつ発信する,柔軟さと活力のあるさっぽろ。第2には,自然を楽しみ,自然とともに生きるさっぽろ。第3には,世界が注目し,世界の人が集うさっぽろ,の三つのさっぽろ像であります。 今後のわが国における国際化,高度情報化,技術革新,さらに高齢化の進展などを展望した上で,札幌市の都市特性を生かし,個性豊かな活力と魅力あふれる札幌に発展させていこうという市長の都市づくりにかける情熱を感じ取ることができるのであります。 日ごろの着実な市政の執行とともに,明るい21世紀都市さっぽろを切り開いていくための先導的な施策を推進するために,過去16年の市長としての経験と実績の上に立って,リーダーシップを大いに発揮され,公約の実現に最大限の努力を払っていただきたいのであります。 そこで,市長が公約に掲げております21世紀都市さっぽろ像と,第5期板垣市政の政策の中から,その実現方策について質問をいたします。 質問の第1点目は,札幌と千歳との間のリニアモーターカーの建設についてであります。 リニアモーターカーは,昭和37年から国鉄が中心となってその開発を進めており,昭和52年に日向市に建設された7キロメートルの宮崎実験線において,現在,実用化に向けての各種試験が順調に行われていると聞いております。短距離の区間であれば,技術的には,ここ数年以内にも実用化が可能な段階に来ているそうであります。全国の情勢としては,山梨県における東京の新宿と県中央を結ぶ計画,埼玉県における大宮と成田空港を結ぶ計画,新潟県における小千谷と上越を結ぶ計画,さらに,宮崎県における既存の実験線を延長して,東九州新幹線をつくる構想など,各地でその導入の動きが活発化しております。 道内においても,新幹線整備計画がある一方で,経済団体が昭和61年7月に,北海道磁気浮上式超高速鉄道推進協議会を結成し,札幌と千歳間の建設に動いていることを聞いております。北海道経済団体連合会を中心とする研究会の計画によりますと,新千歳空港にターミナルビルが完成予定の昭和67年7月までに開通させたいとの目標を持っているようであります。 協議会の試算によりますと,リニアモーターカーを札幌駅と新千歳空港45.3キロにJR千歳線と並行して単線を敷いた場合で,総工費1,080億円と見込まれ,民間資金の導入も考慮しているようであります。磁気浮上式の新交通システムとしては,JR,すなわち従来の国鉄方式と,筑波博で公開されたHSST方式とがあり,それぞれ異なった特徴を持っているとは思いますが,いずれの方式を採用するにせよ,早期に札幌と千歳空港間の時間距離を短縮するための新たな都市間の交通機関である高速交通機関を導入することが重要であると考えます。 この点につきましては,昨年6月に策定された「札幌21世紀構想」の中でも,国際化の進展に対応した都市づくりを進める上で,新千歳空港の国際空港化とともに導入の必要性が明記されているわけでありますが,加えて,私なりに幾つかの必要性を述べてみたいのであります。 その一つは,磁気浮上式の新交通システムの導入にかかわる技術研究を通して,最近注目されております「超電導技術」の進展が期待されるわけであります。また,すでに実験線のある宮崎と気候条件が大きく異なっているということにつきましては,実験線の導入を検討している他の地域と比べて不利な面もありますが,冬の寒さや雪に対して強い技術の開発ということも,今後,これを全国に普及していくための北の研究開発機構の強化に大きな効果をもたらすのではないかと思われるのであります。その意味では,実験線導入の適地ではないかと思うのであります。 その二つには,札幌の都市の活性化,とりわけ民間活動の展開による産業の振興に大きな役割を果たすことであります。鉄道高架事業も来年度の開通予定であり,高架事業に次ぐ大規模事業の展開が,いま強く望まれておるところであります。1,000億プロジェクトであるこのリニアモーターカーの建設は,札幌の経済活性化の大きな原動力となることは間違いないところであります。 その三つは,札幌21世紀構想にもありましたが,国際化に向けて道央での一体的な発展であり,その交通基盤の整備の重要性であります。 すでに,千歳空港の乗降客は年間860万人を数えておりますが,リニアモーターカーの建設によって,札幌と千歳の時間短縮だけではなく,道内各地域との時間短縮も図られ,国際化時代にふさわしい道内の交通ネットワーク形成の中核的施設となっていくものと期待されます。 以上,所見を申し上げましたが,本州などの地域の取り組みを考えても,早急に札幌市がこのリニアモーターカー実験線導入に本腰を入れて取り組む必要があると考えますが,庁内組織づくりを初め,これに関する市長のお考えをお尋ねいたします。 第2点目に,大通公園について質問をいたします。 大通公園は,先人が私たちに残してくれた貴重な札幌の財産であり,公園・道路・イベント広場・都心のオープンスペースなど,非常に多目的に活用されております。全国の都市にある都心部の公園と比較してみましても,よく整備されており,多くの市民の憩いの場として,また,雪まつり,ライラックまつり,夏まつり,ホワイトイルミネーションなど,多くのイベントの会場として,さらに,札幌の代表的な観光資源として訪問客の目を楽しませているユニークな公園であると高く評価しておるところであります。 ただ,札幌のイメージアップに大きく寄与している公園であるだけに,今後さらに,たとえば冬も暖かくくつろげるような温室的な広場を設置すること,公園の周辺の電柱や電線をなくし,樹木をふやすこと。公衆トイレを快適なものにすること。両側の道路の自動車騒音対策,大通と創成川河川敷の連結などを期待するものであります。 札幌駅前通とともに,大通公園は札幌市の都市景観上の顔となるところでありまして,21世紀の本市の「都市の軸」として,これを中心に市街地空間が構成されるべきであり,これらに面する建築物のあり方を含めまして,より美しく,また親しみやすく,楽しい空間として整備することを望んでおります。公約では,「札幌のシンボル大通公園を21世紀にふさわしくつくり上げます」と表現しておりますが,21世紀にふさわしいとは,どのような方向なのかをお尋ねいたします。 第3点目として,市長が掲げておられます21世紀都市さっぽろの2番目の条件,すなわち自然を楽しみ,自然とともに生きる札幌でなければならないということに関してであります。 札幌市は,大都市でありながら,周囲に市域面積の約6割に上る森林を持つ,まことに自然に恵まれた都市であります。また,雪の存在も,これからは自然との触れ合いの機会を広げていく上で貴重な資源としてとらえることができます。 これからの時代の経済社会の変化や国民の価値観を考えますと,生き生きと働ける都市,そして余暇を多様に楽しめる都市に関心が集まっていくものと予想されます。特に,余暇の中でも,技術革新や高度情報化の進展に並行して,自然との触れ合いの志向が強まることが言われております。その意味では,まさに市長が公約で述べているとおり,札幌は前途洋々の都市であります。問題は,すでに持っている自然を多くの市民にいかに活用してもらい,健康づくりに役立ててもらうかであります。 第5期の政策では,夢のグリーンベルトの早期完成を図るなど,緑を守り育てる,また冬を楽しむウィンターパークなど,従来のイメージにとらわれない個性的な公園づくり,北方自然教育園の建設などを掲げておられました。 そこで,提案的な質問でありますが,広大な森林の中でも,その保全が求められる国有林は別としても,比較的市街地に近い民有林について,その保全を図りながら,市民の自然との共生の場として,その活用を図りながら整備していくことが,都市景観や防災上の観点からも大切ではないかと考えますが,市長としてはどう考えられるか,お聞かせ願いたく存じます。 第4点目は,雪対策について質問をいたします。 札幌市の街づくりは,4ヵ月以上も覆われる雪と寒さを抜きにしては考えられません。私どもが地域において,市政について数多くの懇談会を持ち,住民の声を聞いてまいりましたが,何よりも先に,すべての人が異口同音,雪による苦しみの問題を提起されました。 過去には,春には解けて流れる雪に多額の費用をかけるよりも,もっとほかにとか,北海道に住む以上,雪の苦しみに耐えるのが宿命であり,あきらめるべきだとかというような意見もありましたが,いまの時代,その見方はナンセンスであり,雪を克服してこそ,雪から解放されることなくして,近代都市札幌とか,都市機能が十分だとかは,間違っても評価されないのであります。少なくとも,市街地の本通りにおいては,車両同士が交差できるような除排雪体制を確立すべきであり,雪に対する費用を惜しむべきではない時の流れを強く感じているのであります。もちろん,市長も,そのような市民の声を受けて,今回の公約にも,ニューメディアなど新技術を駆使したきめ細かな道路除雪を行うことをうたわれたものと存じます。 そこで,まず,今後の除雪のあり方についてお尋ねいたします。 この冬は大雪が少なかったこともあるでしようが,除排雪がかなり徹底して行われ,十分でないと言いながらも,比較的円滑な道路交通が確保されたと評価しております。札幌市では,すでに,拡幅除雪だけではなく,ロードヒーティングの普及や流雪溝づくりなど,融雪にも取り組んでおられ,その前向きの姿勢を評価しているのでありますが,一方で,今後の財政収入などの見通しを考えたときに,雪をなくするための都市施設の整備は今後とも推進するとともに,きめ細かな情報提供を通じて,できるだけ市民や企業の協力を得ながら除雪に取り組むことも必要でないのかと存じますが,市長の除雪の考え方についてお聞きしたいと存じます。 また,雪や寒さに強い街づくりについてお尋ねしますが,除雪による冬季交通の確保は,冬の都市活動を円滑にする上で不可欠なものでありますが,21世紀を目指した街づくりを進めるためには,雪や寒さに強い道路の舗装材料やロードヒーティング等,道路附帯施設の開発も必要と考えます。 また,市民生活にかかわる住宅の雪対策も不十分な状況にあります。札幌市には土木技術センターが設けられ,スパイクタイヤ対策などに成果を得ておりますが,雪に関する新たな技術開発に向けて,その機能を拡充し,さらに,民間の技術開発との連携を強化すべきと考えますが,これに対する市長のお考えをお尋ねいたします。 次に,財政問題について質問いたします。 今後の財政運営の基本方針については,第1回定例会において質問しておりますので,今回は財源問題についてお伺いいたします。 市長は,冒頭に申し上げたように,過去4期,わが札幌のよりよき発展のため,過去,大都市と言われた都市がたどった温かさや人情味に欠けた,公害に満ちた都市に陥ることのないように,長期的視野に立って緑豊かな,詩情あふるる都市建設経営を行い,実現されてきたことは,賞賛に値するものであり,改めて市長の手腕に敬意をあらわすものでありますとともに,その一翼を私どもも担ってきたということに誇りを感ずるものであります。 札幌は創建100年を超えたばかりの若い都市であり,21世紀に向かって大きく羽ばたくことが可能であり,羽ばたかなければならないと考えるものであります。市長の先ほど申し上げた公約,提案説明にもありました21世紀都市さっぽろ,そして活力と個性と安らぎに満ちたさっぽろ,さらに世界に誇れるさっぽろ,だれでもが住みたいと感じる街さっぽろをつくるということが,いま最も大切なことであると考えるものであります。 そこで,今回,市長の選挙公約を再び見ますと,ハードな面では地下鉄の延長促進,先ほど述べたリニアモーターカーの導入,大通公園の改修,そして,国際催事場,国際研修センターの建設,芸術系大学の設置,美術館・博物館・総合図書館の建設,芸術の森の充実,大型野外教育施設の建設,総合体育館の建設などがあります。これらは,まさに市民が希望してやまない施設であり,21世紀さっぽろにとって,欠くことのできないものであります。 そのほか,ソフトの面でも,ユニバーシアード冬季大会を初めとする各種イベントの誘致・開催,ボランティア運動の活発化など,数多くの施策が発表されていますが,まことに結構なことであり,わが党としても,全面的に支援,協力するものであります。 しかし,ここで非常に心配されますのが,これら事業に充てられる財源についてであります。ここで,本市の財源状況について若干触れてみたいと思います。 過去においては,40年代前半までは景気の状況がよかったこと,また,人口増加の割合が高かったこともあり,市税収入の伸びが大きく,財源確保に貢献していたのでありますが,昭和48年のオイルショックを契機として,社会経済状況が大きく変化し,低成長時代を迎え,また,人口増加の伸び率の低下もあり,市税収入の伸びが低下し,財源確保に苦慮しており,昭和57年度からは,過去の財政運営の努力のたまものである財政調整基金の取り崩しを始めているのであります。財政調整基金は,まさしく,このような財政状況に備えたものであり,これを有効活用し,なすべき事業を積極的に推進することは当然のことでありますが,ここ数年の取り崩しにより,残念ながら,財政調整基金の残高は減少しており,また,今後生活基盤の一層の充実に加え,地下鉄建設に対する一般会計からの義務補助や,国民健康保険会計への赤字対策等を考えると,若干,先行きが危惧されるところであります。 そこで質問でありますが,先ほど述べたような事業,その他数多くの公約事業を実施するためには多額の財源が必要と考えられますが,その確保について,どのように考えておられるかお聞かせ願います。 最後に,本市の経済活性化策についてお尋ねをいたします。 わが国経済が直面している技術革新,情報化,ソフト化,国際化の大きなうねりに加え,貿易摩擦と急激かつ大幅な円高はわが国の産業構造に大転換をもたらしつつあります。そこで,現在,国は,日本経済を従来の輸出依存型から内需中心型に転換すべきとしておりますが,しかし,長年にわたり貿易立国として国際競争力をつけることに邁進してきたわが国にとって,内需中心型経済への移行は,産業構造上での大きな調整を必要とするものであります。問題は,円高の進行が余りにも急激なために,短時間での対応が非常に難しく,したがいまして,その影響が深刻化しつつあるという点にあります。 日本経済新聞社の調査によれば,5月,6月の産業景気は底離れを期待できる材料に欠け,ぐずついた空模様が続くとし,住宅建設など内需型産業は比較的順調に推移するものの,電力,鉄鋼の設備投資削減もマイナスに働くことなどから,景気動向のかぎは,予算成立後に予定されている国の総合経済対策が握っているとしております。私どもといたしましても,内需拡大と対外摩擦緩和をねらった国の対策に大いに期待をかけるものであります。 さて,道内経済に目を転じてみますと,4月の企業倒産件数が前年同月比33%減と大幅に減るなど,倒産の鎮静化が続いているようですが,鉄鋼,造船,石炭など,かって隆盛を誇った重厚長大産業は,構造不況業種として合理化,廃業などといった厳しい状況にさらされております。こうしたことを反映してか,3月の有効求人倍率は0.29と依然低迷の状態が続いており,道内景気は,総じて低水準で横ばいの状況にあると調査結果もあります。 また,札幌通産局の昭和62年度北海道経済見通しによりますと,住宅投資や個人消費が伸びると見られるものの,民間設備投資の減少が足を引っ張ることとなるため,62年度の実質成長率は61年度見込みを0.3ポイント下回り,1.2%と,道内景気がさらに厳しさを増すと予想しております。 ところで,札幌の企業における円高の直接的な影響はほとんどないと伺っておりますが,私には,全国に及んでいるこの円高不況の波が,札幌にもひしひしと迫ってくるように感じられるのであります。また,本市の工業は,地域の需要に密着した都市型の軽工業が地場産業として数多く立地しておりますが,食料品製造業など一部の業種を除き,工業出荷額は横ばいを続けており,全体として伸び悩みの傾向にあります。特に,付加価値の高いと言われている加工・組立業種が著しく少なく,生産性も低い状況にあります。さらに,今後円高などによる経営環境の変化が,コストダウンや製品開発競争を激化させることとなり,経営基盤の弱い本市中小企業にとっては,厳しい状況に置かれることが懸念されます。こうした状況を踏まえて,私は地場産業の育成に一層力を入れる必要があると考えるものであります。 そこで,質問の第1点は,地場産業の育成に関し,特に技術開発や製品開発に力を入れることがきわめて重要であると考えるものでありますが,これについてどのように支援していかれるのかお尋ねをいたします。 次に,私は,こうした既存の地場産業の振興と同時に,新しい時代に対応でき,その上豊かな成長を備えた,言ってみれば,本市のリーディングインダストリーとなり得る企業を積極的に誘致すべきであると考えるものであります。私はかねがね,都市にはいろいろな種類の産業が幾つも複合的に集積してこそ厚味を持ち,かつ強固な産業基盤が形成されるのではないかと考えてまいりました。 昨年分譲し,完売いたしましたテクノパークには,すでに3社が立地しており,同じく昨年完成したエレクトロニクスセンターと相まって,今後の発展を大いに期待するものであります。さらに,テクノパークに引き続いて第ニテクノパーク及び真栄地区ハイテク団地の造成に取りかかると伺っております。 そこで,第2点目の質問でありますが,これら二つの新しいハイテク団地への企業誘致をどのように推進していかれるのかをお尋ねをいたします。 以上で,私の質問のすべてを終了いたします。長時間ご清聴を感謝を申し上げます。ありがとうございました。
吉野晃司君
○議長(吉野晃司君) 答弁を求めます。板垣市長。
板垣武四君
◎市長(板垣武四君) まず第1点目の,リニアモーターカーの建設につきましてお答えを申し上げます。 札幌と千歳空港間の交通の時間の短縮ということは,本市を初め,北海道の今後の発展にとって,きわめて重要な課題であり,そのために,リニアモーターカーの実験線導入につきまして,私の市政5期目の政策に掲げたわけでございます。 お話にもございましたが,すでに,昨年の7月には,道内の経済団体が中心になりまして,北海道磁気浮上式超高速鉄道推進協議会というのが設立をされております。本市は,この協議会の要請によりまして,千歳市などとともに本年1月に,この協議会に加入をして,運輸省を初めとする中央要望を行ってまいりました。 リニアモーターカーの実験線の導入は,将来の北海道の高速交通体系の整備に資することはもちろん,積雪地における新たな走行技術開発,関連先端技術等を中心とする本道の産業の振興,大型プロジェクトの展開による経済の活性化に大きな波及効果が期待されるということ,さらに,本市が目指す国際都市づくりの推進のためにも,ぜひ必要であると考えるのでございます。 したがいまして,今後の取り組みといたしましては,協議会組織の中で,民間資金の導入を含めた資金計画,技術的問題等,十分に検討を行いながら,本市といたしましても,それに合わせて調査・研究を行うスタッフを整備をしてまいりたいと存じます。さらに,国に対しましては,国家的プロジェクトとして位置づけていただくように,その実現に向けて働きかけを強めてまいりたい,このように存じております。 次に,第2点の大通公園の整備についてでございます。 21世紀に向けて国際都市を目指す本市にとりまして,風格のある街並みを形成をし,さらに魅力あるものにするためには,札幌の都市軸である大通の整備がきわめて重要でございます。この場合,公共空間の整備のみならず,建築物や屋外広告物等の沿道景観の調和を図るための対策を同時に進め,大通全体の都市空間を札幌のシンボルにふさわしくつくり上げていくことが必要であると,このように考えております。 そこで具体的な整備の方向でございますが,まず公園部につきましては,現在持っている多面的な機能がさらに充実するように努め,中心部のにぎわいや,6丁目・9丁目の森,歴史的価値の高まりつつある資料館などの特色を生かした整備を行うとともに,冬季間の利用促進策についても検討してまいりたいと考えております。 道路部につきましては,歩行空間の快適性の向上を図るために,歩道の拡幅,デザイン化,そして電線類の地中化等の整備を行っていきたいと考えております。 また,周辺の建築物等に対しましては,大通にふさわしい景観形成と,歩いて楽しい通りとなるように,大通地区全体を景観形成のモデル地区に指定することを検討してまいりたいと考えております。 大通公園は,現在でも家族連れやサラリーマン,子供からお年寄りまで,多くの市民や観光客に親しまれ,いろいろなアンケート調査でも,「札幌で最も好きな場所である」という声が常に上位を占めているところでございます。新たに整備を行うに当たりましても,大通公園がまず持つこのような魅力を高めるように,各方面の意見を聞きながら整備を進めることが肝要であると考えております。 次に,第3点目でございますが,民有林の保全と活用についてでございます。 札幌市は大都市の中で最も森林が多く,その面積は約7万2,000ヘクタールでありまして,このうち,ご質問にありました一般民有地は1万2,500ヘクタールでございます。しかし,低迷する木材市況のもとで,手入れがなされないままの放置林が年々増大をし,さらに,毎年,約100ヘクタールもの森林が伐採されているという現状でありまして,本市にとって,森林の保全ということは大きな課題であると考えております。 本市は緑化行政の基本方針であります「緑の基本計画」におきまして,国有林を奥山の森林とし,これに連檐し市街地との緩衝帯にある民有林を里山の森林として位置づけ,その保全と活用を図るべきであると,こう提唱しておりまして,また,環状グリーンベルト構想の中でも,里山を山岳系の大緑地として位置づけしているところでございます。 この里山の保全と活用の施策につきまして種々検討を進めておりますけれども,その基礎資料となるための民有林所有者へのアンケート調査によりますと,民有林面積の約62%の所有者が,林業地としてあるいは現状のままで所有したいという意向を示しております。また,市の活用について協力したいという意向を示した森林面積は約1,300ヘクタールに及んでおります。 そこで,今後の保全活用のあり方として,一つには,市が借地をして遊歩道等最小限の施設整備をすることで市民に開放し,森林浴,山菜取り,自然観察等のレク機能を高めるとともに,林業地としての維持を図るための振興助成策を講じて,森林の公益機能を高めることなども検討をしてまいりたいと存じますし,さらに,都市緑地保全法に基づく緑地保全地区の指定,都市計画法に基づく風致地区の指定あるいは森林法に基づく開発規制等,さまざまな手法との組み合わせによって総合的な政策を進めるなどの保全と活用について,森林基金といったような財源確保の検討もまた行いつつ,その施策を推進してまいりたいと考えております。 次に,雪対策についてでございます。 その第1点目の,今後の除雪のあり方についてでございますが,冬季間の道路交通の確保は,市民生活はもとより,本市の経済活動を支える上で,基本的かつ最も重要な行政課題であると考えております。このため,従来より除雪機材の整備を図り,除雪体制の強化に努めてきたところでございます。 しかしながら,21世紀を展望いたしました場合,さらに新しい期待策の必要性があるということから,昨年4月に,学識経験者や雪の専門家等から成る札幌市雪対策推進研究会というのを設置をいたしまして,去る3月26日には,雪対策基本構想,道路除雪水準及び雪対策設備構想の三つの柱から成る中間答申をいただいたところでございます。その中には,流雪溝はもちろんのこと,下水処理水や都市の廃熱を利用した消融雪施設,さらに,海水を利用した雪輸送システム等,これまで考えられなかったユニークな雪対策が示されております。 私は,21世紀へ向け,北方圏の拠点都市として,活力に満ちた経済活動と快適で豊かな冬季生活を創造することが本市に課せられた使命であると,こう考えておりまして,市民,企業,行政が一体となって取り組むべき総合的な雪対策条例の制定や,あるいは,雪サッポロ21計画を策定する等,積極的に推進していきたい,このように考えております。 2点目の,雪や寒さに強い街づくりのための技術センター等の拡充強化についてでございますが,先ほどの雪サッポロ21計画を推進するためには,技術的な問題や財源の問題,さらには市民の理解と協力等,解決しなければならないものが多々あろうかと思っております。私も,これらの問題解決には,ご質問の趣旨に同感でございまして,先ほど申し上げました雪対策推進研究会の構成メンバーとして,新たに経済界の方にもご参加をいただいて,産・学・官が連携した研究会にするなど,積極的に民間活力を導入しながら,本市にふさわしい技術研究センターの整備拡充に努めてまいりたいと考えております。 次に,財政問題についてでございますが,本市の財政状況は依然として厳しいものがございますけれども,このような状況の中にありましても,21世紀都市サッポロの実現を目指して,積極的に街づくりを進めていくことが必要でございます。 そこで,その財源の確保についてでございますが,市税,地方交付税あるいは国からの補助金等の確保について,もちろん最善を尽くすことが大事でございますが,事業を進めていく上で貴重な財源であります市債につきましても,後年度の財政負担を勘案しながら,積極的にその活用を図ってまいりたいと考えております。さらに,従前からの努力のたまものでございます財政調整基金,そればかりでなく,さらに各種の基金を総合いたしますと,それは相当額を保有いたしていることになりますので,これらの基金も有効に活用することによりまして,公約をしてまいりました事業の執行はまず十分できると,このように考えているところでございます。 次に,本市の経済の活性化策についてでございます。 第1点目の,地場産業の技術開発,製品開発の支援についてでございますが,特に,昨今は技術の進歩が著しく,地場工業につきましても,付加価値の高い製品をつくり出すために,技術力及び製品開発力の向上が一層強く求められております。こうしたことから,本市では新技術新製品開発資金や先端技術研究開発資金などの長期・低利の融資,あるいは,エレクトロニクスセンターでの研究開発を通して企業への支援を積極的に行っているところでございます。 これらに加えまして,このたび地場製品奨励制度というのを設け,新たに開発されたすぐれた製品を表彰し奨励するとともに,それらの製品の道外物産展への出展等,販路開拓へ支援を行うなど,地場企業の技術力・製品開発力の向上につきまして,今後とも積極的に取り組んでまいる所存でございます。 次に,第2点目の企業誘致についてでございますが,お話にもございましたように,地場産業の育成とともに,付加価値の高い高度な技術力を持った基幹的な産業の誘致を図ってまいりますことは,本市経済の活性化に必要なことでございます。 具体的な誘致活動といたしましては,従前にも増して体制の強化を図るため,このたびの機構改革として,東京事務所に企業誘致専門の課長職を配置をいたしまして,東京方面で本格的誘致活動を展開するほか,企業にとって魅力ある受け皿の用意として,第ニテクノパークや真栄地区の開発計画を進めてまいりたいと考えております。 また,誘致企業の範囲を外資系企業にも広げて,英文のパンフの作成配布を行うとともに,経済界と幅広く連携を深めながら,一体となった誘致活動を展開をしてまいる所存でございます。以上でございます。
吉野晃司君
○議長(吉野晃司君) ここで,およそ15分間休憩いたします。
滝沢隆君
○副議長(滝沢隆君) これより,休憩前に引き続き会議を開きます。 代表質問の続行であります。水由正美君。 (水由正美君登壇・拍手)
(発言者未割当) 発言者未割当
◆水由正美君 私は,ただいまから,社会党議員会を代表いたしまして,本定例会に提案されております諸議案並びに当面する幾つかの問題につきまして質問をいたしたいと思います。 まず,質問に先立ち,先般とり行われました統一地方選挙におきまして,厳しい選挙戦をそれぞれ戦い抜き,多くの市民のご支持を得て,見事,本議会議員に当選されました皆さん並びに板垣市長に対し,心から敬意を表しますとともに,今後4年間,それぞれ立場は違いますけれども,ともに市政発展のために手を携えて,山積する諸問題を解決するために全力を挙げて取り組んでまいりたいと存じます。 そこで,第5期板垣市政の執行に当たり,市長の基本的な姿勢についてであります。 過去4期16年間,市長は,人口急増する本市を,すべての市民が満足する市政を目指して諸施策を実施してきたところだと思います。しかし,何をどのようにしても,すべての市民を満足させることはできません。また,市役所内部の問題についても,特に4期目の4年間は,かつてないほど汚職・不祥事件などが多発し,市民から厳しい批判を受けたところであります。そのことは,4月に実施された市長選の結果に明確にあらわれていると思います。 そして,第5期板垣市政の発足に当たって,市長は5月7日の本会議で市政執行の六つの基本姿勢を示されましたが,その中で,一番大事な市役所内部の体制について何ら触れてないのであります。長期政権による人事の偏り,外郭団体への天下り,特定幹部のポストの私物化とも思える長期専有など,幾つかの問題点があります。わが党の川口谷議員が昨年の決算議会で,外郭団体への天下り問題に触れ,市が制定した指導要綱に基づき,70歳で退職させることを質問したのに対して市長は,そのように求めていくと答えているのであります。 そこで質問の第1点目は,これから各会社の株主総会が始まると思いますが,市長は,各会社の対象に当たる人物に対して,具体的に退職を求めるのかどうかお伺いをいたします。 次に,市長は,選挙中あるいは選挙後の談話の中で,人事の大幅な刷新を図ると約束しているのでありますが,この点に関してわが党の所見を申し述べたいと思います。 人事に絶対はありません。1万7,000人余の膨張した市役所の職員に希望を持たせ,英知を奮って市民のために全力をいかに発揮してもらうかは,人事配置にかかっていると言っても過言ではありません。しかし,市長選挙の最中,市の幹部が選挙対策会議を開いていたと新聞報道があり,その後関係者を処分したとの報道がありました。しかしながら,当事者や回りの人たちは,市長のためにしたことであり,褒められてこそ,処分されることは心外だと思っているのではないでしょうか。 そこでまず指摘をしなければならないことは,選挙の論功行賞と思われる人事は絶対に行わないことであります。 第2に,第4期板垣市政の4年間で最も多かったのは,技術系統の汚職事件でありますが,この技術系統の職員は,市役所職員1万7,000人余のうち3,900人を占めているのであります。この原因の背景には,技術系職員の総取りまとめのかなめとなる助役が登用されていないところに大きな問題があると思います。 わが党は,昭和58年5月の選挙終了後の第2回定例市議会において,助役選任に当たり,技術系統職員の取りまとめとして,ぜひ技術系統から助役を登用するように求めた経緯があります。しかし,これに対して,市長はそれにこたえず,現在の執行体制をしいた結果が,過去4年間に見られる汚職事件続発の重大な要因となっていると言っても過言ではないと思います。 また,今次選挙戦を通じて市民の最大の声は,汗と涙の結晶である市民の税金を,汚職という市政執行上,市長として弁明の余地のない不祥事によって使われたことに対する大きな怒りの声が圧倒的に多かったことであります。さらに,この問題に議員としてどのようにチェックしてきたのか,その対応があるとすれば,それを議会で取り上げ直ちに実行せよ,という市民の率直な声でありました。 したがって,わが党は,選挙後速やかに議員会を招集し,次期助役人選に当たっては,技術系統より1名を登用するよう,社会党議員会の総意として,4月20日,市長に申し入れを行ったところであります。そこで,市長は市民の声をどのように受けとめて人選を進めているのか,お聞かせいただきたいのであります。 質問の第2点目は,市民が各区役所に寄せられる数多い要望事項の中で最も多いのは,冬季間の除雪問題,夏場の道路補修・雨水対策・公園管理上の問題などが挙げられます。これらの諸問題を迅速に処理するために,これらの問題に堪能な技術系統の職員を区長,副区長,市民部長のいずれかの職に配置することによって,今日まで以上に迅速に対応することが可能でありますが,これら区役所に対する人事配置のあり方について市長のご所見を賜りたいのであります。 質問の第3点目であります。戦後本市が出資する外郭団体は,市民のテレビ受像を目的としてテレビ塔建設を行うために昭和31年11月に設立した北海道観光事業株式会社に始まっています。翌32年7月には,公共用地先行取得を目的とした札幌振興公社を設立し,以降,61年7月に,地下鉄から発生する余熱を利用するための札幌エネルギー供給公社の設立まで,実に39団体に及んでいます。その出資総額は45億4,200万円になっております。それぞれの設立以来今日までの経過とともに,社会経済状況の変化によって,中には,設立当時の使命の終わった団体もあります。 たとえば,札幌振興公社のように公共用地先行取得を目的として設立されたものなどは,昭和48年3月,公有地拡大の推進に関する法律によって札幌市土地開発公社が新たに設立され,公共用地先行取得に当たることになっているのであります。それにより,札幌振興公社の設立当初の目的使命は完全に終わったと思うのであります。このように当初の設立目的使命の終わったと思われる団体については,その出資金を引き揚げて,市民のために有効に活用すべきと考えますが,市長のご所見をお伺いをいたします。 次に,財政問題についてお伺いいたします。 本市を取り巻く財政状況の厳しさにつきましては,いまさら多くを述べる必要はないと存じます。一口に言って,本市の財政構造は,市税,地方交付税等の伸び悩み,地方財政対策債の発行等により,硬直化の傾向が従来に増して強まっていると思うのであります。そこで私は,財政硬直化の一つのバロメーターであります公債費比率についてお伺いいたします。 資料によりますと,62年度の公債費比率は,普通会計ベースで12.3%,初めて12%台を超え,前年度比で1%の伸びを示しているのであります。かつて,公債費比率が10%ラインが一応の危険信号と言われていたことからすると,まさに本市財政の危機を感じずにはいられないのであります。 ちなみにここ5年ぐらいの推移を見ますと,昭和58年度予算ベースで9.7%,59年度10.7%,60年度で10.6%,61年度で11.4%と,58年度を除き毎年公債費比率は高くなっているのであります。 そこで質問の第1点目でありますが,危険信号だと言われている本市の公債費比率の来年度以降の推移について,どのような見通しをお持ちになっているのかお伺いをいたします。 質問の第2点目は,昨今の貸出し金利の低下の現況における本市起債の利率についてであります。 財政当局の資料によりますと,昭和60年度末の普通会計における起債残高3,368億円余であり,その中で,起債額全体のほぼ41%に当たる1,381億円余が利率7%から7.5%で占められていることは,昨今の金利の動向からして,かなり高い利率となっていると思うのであります。 そこで,最近の起債利率について,最も低利な利率及び現時点における起債残高の最も高い利率はどの程度になっているのか。また,本市は昨今の低金利の動向の中で,積極的に起債の借換償還を行い,本市財政の金利負担の軽減を図る必要があると考えますが,市長のご見解をお伺いをいたすものであります。 次に,国民健康保険会計についてであります。 医療の問題は,人間の生命にかかわる事柄だけに,非常に難しい問題があることはご承知のとおりであります。一面では,病院の経営を一つの事業としてとらえることができますが,医師と患者相互の信頼関係や死の判定の問題,医の倫理の問題,さらに,保険加入者間において,病弱な人と健康な人の医療に対する見方,考え方の違い等,簡単に割り切れない問題が山積しているのであります。しかし,国保の将来とも安定した健全財政を確保するためには,国の保険医療制度を一元化以外に道はないのであります。 このことについては,以前からわが党が強く主張してきたことであり,市長も同じ認識に立っていることは,議会答弁の中でも明らかになっているところであります。今後とも全国市長会等を通じて,抜本改正について,国に対して強く主張を続けていくべきだと思うのであります。抜本改正の必要性については,関係者全員が理解していても,一気にそこへたどり着けないのが現実の問題であります。そこで私は,本市として当面,具体的に取り組める問題点を幾つか提起をしたいと思います。 第1点目は,他市町村から本市に病気治療のために転入して,1ヵ月以内に医療機関に住所を移して入院治療している者は,59年度で毎月平均604人,60年度で742人,61年度で860人と,年々100名以上増加をしているのであります。これらの人たちは,大きな病院,高度医療の整った札幌に治療を受けに来るというのは,ある意味ではやむを得ない状況でありますが,しかし,転入医療のための本市国保会計負担分も,昭和59年度約5億円,60年度9億円,61年度11億円と増加の一途をたどっているのであります。 一方,道から本市への補助金は,横路知事誕生以来,59年度は約3億4,000万円と,前年対比の10倍となっているのであります。その後,60年度3億5,100万,61年度3億5,200万と若干ふえたものの,本市負担増加と比較をすると,補助金はまだ少額であり,応分の負担をしてもらうべく,私たち社会党議員会としても道側に要望してきたところであります。したがって,このような状況を十分説明し,本市としても知事に強く要請しながら,本市加入者の負担軽減を図ることを求めるものでありますが,市長はどのような見解を持っておられるのか,お伺いをいたします。 質問の第2点目は,収納率の向上についてであります。 基本的には,権利と義務の関係からすると,100%の完全徴収が建前であります。しかし,経済情勢から支払いの不能な者も若干おられると思いますが,中には,何となく支払いを忘れてる方もおられるのではないかと思われます。そこで,その対策として,59年度より,電算機を導入し事務の能率化を図り,納期についてもこれまでの5回払いを10回払いに改善を図ってきたところであります。それに加えて,保険員の増員を国り,3ヵ年計画で収納率の向上に努めた結果,60年度は90.26%,政令都市の中でようやく最下位を脱したのであります。現在の社会経済情勢のもとで,収納率の向上を図ることはきわめて困難でありますが,正直者がばかを見ない収納対策について,さらに強化すべきであると思いますが,今後の対応策についてお示しを願いたいのであります。 第3点目は,医療費の抑制についてであります。 国保会計の健全化を図るには,何といっても医療費の抑制が重要なポイントであります。本市もこれまで,レセプト点検の強化や医療費通知の実施など,それなりの努力をしていることは評価できるものの,現実に医療費はますます増加の傾向を見せているのであります。困難な面はあると思いますが,何か有効な抑制策はないものか,もし考えていることがあればお示しを願いたいのであります。 医療費の抑制について長期的展望に立つならば,何といっても病気にかからないことが一番であります。そのために保健所の充実を図る中で予防に重点を置いた施策の充実を図り,これを市民運動にまで発展させるよう努力すべきと思いますが,いかがでありましょう,お伺いをいたします。 最後に,国保会計に対して,一般会計からの繰入金を増額してでも保険料を据え置く考えはないか,お伺いをいたします。 次に,保育料についてお伺いいたします。 市長はさきの提案説明の中で,昭和62年度の保育料を平均で4.99%,平年度で5.98%の値上げをする考えを示されました。本市保育料の値上げは過去11年連続で,62年度もまた改定するとなれば,12年連続の値上げとなり,他に類のないものであります。まさに,国庫負担金の精算基準として,国の定める保護者からの徴収基準に対する,いわゆる本市の軽減率についても,過去は47%台であったものが,昭和62年度の予算案では41.56%と,実に6%も引き下げられており,軽減率抑制による金額を保護者に転嫁してきているのであります。 近年の市民生活の実態を見るとき,依然として非常に厳しい状況が続いており,特に保育所を利用している若年層にあっては,その家計のやりくりは四苦八苦をしているような現状であります。国及び地方の財政がともに財源不足に悩んでいると市長は提案説明の中で触れておりますが,家庭経済も全く同じであり,今回の改定はこのような市民生活の実態を無視したもので,保育料の改定に強く反対をするものであります。 そこで質問いたしますが,市民の経済実態を踏まえ,次代を担う児童の健全育成と社会に大きく寄与している婦人労働者を保障するという観点に立ち,保育所の使命をいま一度考えていただき,保育料の値上げ案を撤回をすべきと思いますが,市長のご見解をお伺いいたします。 質問の第2点目は,軽減率が高いという理由のもとに,年々軽減率を引き下げてきておりますが,これをもとに戻し,ほぼ50%とする方向に進めるべきではないかと主張するものでありますが,本市の軽減率についてどのように考えているのか,お伺いをいたします。 質問の最後は,教育問題についてであります。 常に個性と能力を生かす環境づくり,活力と個性とやすらぎに満ちた街づくりを標榜しておられる市長は,いまさらの感もありますが,五選により心を新たにされているものと思います。この機会に,本市における教育行政の位置づけ,すなわち,札幌市の教育行政の最高責任者である教育委員及び業務執行の責任者である教育長について,その市行政上の位置づけ,権限,さらに権威について改めて市長のご所見を賜りたいのであります。 今日までの16年間,市長は,札幌市の教育環境の整備,向上に尽くされた実績は,市民のひとしく認めるところであります。今回,5期目を迎えた市長の抱負は,去る5月の7日の市長提案の中に明らかであり,都市基盤整備に情熱を燃やし,21世紀都市さっぽろの街づくりに取り組まれる心情は十分理解できるのであります。したがって,教育行政のあり方についても,この方向に向かって進められることを,市長自身が願っておられることだと思います。 今日の私たちを取り巻く社会は,高度に進歩した情報化の社会であると同時に,世界に大きく目を開いた国際化の社会であり,高齢化社会の進んでいく急激な変化などから,ともすると,はみ出されようとする孤独な老人,身障者,困窮者等を中心とする福祉充実の社会でもあります。したがって,教育行政も,単に義務教育の枠の中での条件整備や環境基準の向上といった事柄から進んで,青少年対策,婦人対策,市長の言う札幌らしい文化の創造,ボランティア活動の活性化,国際社会への対応等,従来一般行政の分野とされてきた行政の中に踏み込んだ,広い意味での社会教育に取り組む教育行政でなければならないと思います。 21世紀に送るたくましい青少年の育成,すばらしい都市基盤の充実,そういったこれからの行政の大きな一面を担う教育行政は,札幌市教育委員会の責任でもあると思うのであります。しかしながら,このような期待されるべき教育委員会が,一般市民の目には,行政機構上は一般行政の中での単なる一部局にすぎず,学校教育,社会教育,社会体育にかかわる施策も,担当する一分掌としてしか見られていないのではないかと思うのであります。 今日の教育は,学校教育中心の考えから大きく前進し,生涯を通じて学ぶ生涯学習の視点からその対策を見直すときであります。しかも,それぞれの段階における人間づくりの中核となる教育の営みが,権威と尊厳の中で,長期的な見通しのもとで進められなければならないことは当然であります。21世紀に向けての教育を論ずるとき,これらの今日的課題解決のために,教育委員会の果たすべき役割はますます大きく,その実現に向かって必要な施策を具体化していくことが,教育委員会の活性化であろうと考えるのであります。 このような考え方に立つとき,教育委員長が教育行政の市長であるという自負と誇りを持ち,事務局として業務の執行の責任を担う教育長と一体となって,積極的に教育行政を進めていただきたいのであります。すなわち,市当局の財政的援助・協力と教育委員会の主体性が車の両輪となって,本市の教育が推進されることを願うのであります。もとより,教育に深い理解を示しておられる市長なので,これらのことに十分踏まえておられるとは思いますが,以上,私見を申し述べ,教育行政,ひいては教育委員会のあり方の基本にかかわる市長のご所見をお伺いをいたしたいのであります。 以上をもって,私の代表質問のすべてを終わります。ご清聴心から感謝を申し上げます。(拍手)
滝沢隆君
○副議長(滝沢隆君) 答弁を求めます。板垣市長。
板垣武四君
◎市長(板垣武四君) まず,本市外郭団体に再就職をしている本市OB職員のうち,本市が制定をしております在職基準年齢を超えている職員について,退職を求めたかとのお尋ねでございます。この件につきましては,すでに該当するOBから,自発的にその職を退きたい旨の意思表示がございましたので,ただいまその方向で,それぞれの出資団体と協議を行っているところでございます。 次は,本市助役3人のうち,1名については技術系の職員から登用してはどうかというご提言でございます。私といたしましては,助役の選任に当たりましては,必ずしも事務系,技術系にこだわることなく,それぞれの知識,経験等を考慮しながら人選をしてきているつもりでございますけれども,今後,技術系統からの登用につきましても,十分考えてまいりたいと存じます。 次は,区役所における区長,副区長及び市民部長のいずれかの職に,技術系統の職員を配置してはどうかというご意見でございます。これまで,これらのポストヘの配置に当たりましては,事務系職員のみならず,技術系職員につきましても,幅広く人選の対象としてきておりまして,実際にも,技術系の職員の中から登用配置をいたしたことはご存じであろうと思いますけれども,そこで,さらに,ただいまのご提言につきましては,今後の人事配置の面で十分考えてまいりたいと存じます。 3点目の外郭団体への出資の引き揚げについての問題でございますが,例示がございました札幌振興公社について申し上げますと,ご指摘のとおり,設立当初の主目的であります公共用不動産の取得につきましては,その役割は減少しておりますけれども,なお,公用・公共用の目的で現に保有している用地も相当ございますし,また,その他の事業といたしまして,たとえば児童遊園施設であるとか,あるいは観光施設などの公益的事業,あるいは本市からの駐車場等の受託事業なども行っておりまして,本市行政と強いかかわり合いを持っているものでございます。したがいまして,現時点におきましては,引き続き出資の必要があるものと考えております。 なお,外郭団体に対する出資のあり方につきましては,常にその時代に適応するよう,ただいまお話のございましたご趣旨を十分踏まえまして,今後とも検討してまいりたいと存じます。 次に,財政問題でございますが,まず公債費比率についてでございます。 61年度決算における公債費比率は10.8%程度になると見込まれます。今後の見通しについてでございますが,本市の財政規模の推移や金利の動向等,不確定要素が多いために,正確な見通しを立てることは困難ではございますけれども,61年度の数値を,いま申し上げました数値をやや上回る比率で推移をしていくものと思われます。しかしながら,公債費比率は,最近の厳しい地方財政状況を反映して全般的に高まる傾向にあり,60年度の指定都市の平均が13.0%,市町村の平均が14.0%であることなどを考えますと,本市は,いまだかなり低い水準にございまして,現段階では,特に危惧をする必要はないものと考えております。 第2点目の起債の利率についてでございますが,最近で最も低い利率は,今月発行いたしました民間資金で4.4%,これは戦後最低と言ってもよかろうと思いますが,そういう水準になっております。また,起債残高中最も高いものは,55年8月発行の民間資金で8.8%となっております。 繰上げ償還についてでございますが,市債のうち,政府系の資金につきましては,起債制限比率がきわめて高い一部の団体について,貸付け年次の古いものから繰上げ償還が認められると,このように聞いておりますけれども,本市の場合には,62年度の起債の制限比率が8.8%と大変低いために,繰上げ償還はこれは認められないことになっております。 また,民間資金につきましては,そのほとんどが証券で発行され,すでに市中に流通をしておりまして,これを繰り上げて償還することは技術的にも難しゅうございますし,また,市債保有者に不測の損害を与え,ひいては地方債の円滑な償還に支障を来たすおそれがあるなど,現実的にはなかなか困難でございます。しかしながら,指定金融機関との間で証書によって借り入れている市債につきましては,適宜繰上げ償還を実施してきておりまして,今後とも公債費負担の軽減に努めてまいりたいと考えております。 次に,国保問題についてでございます。 その第1点目は,道の補助金の増額の問題でございますが,ご指摘のとおり,他市町村からの転入医療費が年々増加をしていることは事実でございます。施設の整っている本市に他の市町村から転入をして医療を受けるということは,ある程度やむを得ないと,このように思っておりますけれども,道に対して,なおその実態について理解を求め,補助金の増額について強く要望してまいりたい所存でございます。この点どうぞよろしくお願いを申し上げます。 第2点目は,収納率の向上についてでございます。 国民健康保険制度が相互扶助の精神に基づいて,助け合いの保険であることを被保険者によく理解をしていただくことが,収納率を向上させるために最も大切であると,このように考えております。 ご指摘のように,給付と負担の公平を図る上からも,適正な収納対策を実施することは当然のことでございますが,国保の加入者には低所得者が多く,収納率の確保にはきわめて苦労をいたしているところでございます。今後の対応策につきましては,基本的に,従来から実施をしている施策を中心にして,地道に努力を積み重ねていくことが重要であると,このように考えております。今後とも,被保険者のご理解を得ながら,効果的であると思われる施策を強化をして,収納率向上に全力を注いでまいりたいと考えております。 第3点目は,医療費の抑制策についてでございます。 医療費の抑制策で最も大切なことは,被保険者の健康づくりに対する意識の高揚を図ることであり,小冊子の配布,広報さっぽろ等で機会あるごとにPRをいたしているところでございます。具体的な抑制策といたしましては,レセプトの点検,医療費通知等を実施をして,多受診者に対する指導についても検討しておりますが,なかなか即効的な対応策がなくて苦慮しているところでございます。最終的には,診療内容の問題にも触れてまいりますので,関係資料の整備を図るとともに,必要に応じて国・道とも相談をしながら対応してまいらなければならないと考えております。 次に,病気予防について,市民運動にまで発展させるよう努力すべきでないかという点でございますが,私も,病気の予防につきましては,市民一人一人が自分の健康については,自分で守るという自覚にそれぞれが立って,健建維持増進に努めることが最もこれは重要なことだと考えております。そのためには,行政と町内会などを中心とした地域住民の方々が,一体になって健康づくりを推進していくことが必要であると考えております。その一環といたしまして,現在市内に800名程度おります健康づくり推進員をさらに増員をしていくとともに,健康づくりセンターでこれらの人々の再研修を実施をして,地域における健康づくり運動の核となるような存在に養成をしているところでございます。 今後とも,保健所が区役所,教育委員会などと連携を密にして,町内会を初めとする各団体に働きかけ,地域において衛生,教育などの健康思想の普及,啓蒙,各種検診の受診の勧奨,さらには森林浴,歩け歩け運動などの健康・体力づくり活動が総合的に行われるような施策を積極的に講じていきたい,このように考えております。 最後に,62年度の保険料の値上げについてでございます。 このたびの保険料の改定につきましては,保険医療制度を維持していくためにはやむを得ないものだと,こう考えております。ご承知のとおり,国保会計は,基本的には保険料と国庫支出金で賄わなければなりませんけれども,実際には,保険料負担の状況を総合的に勘案して,一般会計から繰り入れを行っているところでございます。特に,62年度予算では,厳しい財政事情の中で,前年度を約15億3,000万円も上回る47億8,400万円の繰り入れを行って保険料を抑制したところでございまして,他都市と比較いたしましても,この程度の改定は必要な措置であると考えておりますので,ぜひご理解をちょうだいしたいと存じます。 次に,保育料についてでございます。 最初に改定についてでございますが,保育料につきましては,入所児童に要する費用の上昇と,これに伴う国の徴収金基準額の改正状況を踏まえ,諸般の事情を総合的に勘案するとともに,その中で保護者の方々のご負担をできるだけ軽減をするよう,本市独自に配慮を加えながら改正を行ってきたところでございます。 年々増加する保育所の運営経費に対する保護者の負担分を,据え置きとして先送りをするということは,本市の負担の増大を招くばかりでなく,市民負担の公平を失し,あるいは,後年度の利用者に大きなしわ寄せを来たすということになり,適正な負担という面からは,やはり,その時々に要する経費については,その時々に置かれている人々が,小刻みではあっても,応分に負担していくということが適切であると,こう考えてご提案を申し上げているところでございます。したがって,残念ではございますけれども,撤回するというわけにはまいりませんことをご了解をいただきたいと存じます。 第2点目の軽減率についてでございます。 保育料の設定に当たりましては,先ほども申し上げましたが,保護者の方々のご負担をできるだけ軽減するように意を用いてきたところでございまして,62年度の保育料につきましても,総額で約12億5,000万円,率にして41.56%を軽減率として考えております。他の政令指定都市や道内の近郊市町等の動向を見ましても,本市の保育料水準は総じて安い。また,今後も現在の高い軽減率を維持して,あるいは,これ以上の高率の軽減を行うことは,市民のご負担による多額の一般市費を投入し続けるということになり,今日の社会経済情勢の中では,受益者負担を基本とする保育料の軽減は,いろいろなバランスを考慮しながらある程度の抑制を図っていくこともまた,やむを得ないのではないかと考えております。 最後に,教育行政に対する私の所見についてでございます。 ただいまいろいろご意見がございましたが,私も基本的には,同じような認識に立っているところでございます。もとより教育委員会は独立した執行機関として,直接市民に責任を負う立場にあります。しかしながら,教育行政は,財政やあるいはまた,他の行政と深いかかわりを持っておりますことから,私といたしましては,これまで教育委員会の主体性,自主性というものを尊重しながら,教育関係施設の整備や青少年の非行化防止対策等,その推進に心を砕いてまいったところでございます。 今後とも,教育委員会が時代の変化に対応して,地域や父母などの願いを酌み取りながら,充実した施策を展開するよう期待をし,私といたしましても,このたび市民にお約束をいたしました,次代を担う子供たちの健やかな成長を大切に考える市政,これを実現するために多くの方々の意見を伺いながら,教育委員会とより一層密接な連携を深めて,21世紀へのかけ橋となる教育環境づくりに配慮をしてまいりたいと存じております。以上でございます。
滝沢隆君
○副議長(滝沢隆君) ここで,およそ15分間休憩いたします。
吉野晃司君
○議長(吉野晃司君) これより,休憩前に引き続き会議を開きます。 代表質問の続行であります。丹野 勝君。 (丹野 勝君登壇・拍手)
(発言者未割当) 発言者未割当
◆丹野勝君 私は,ただいまから,公明党市議団を代表いたしまして質問をいたします。 5期日の市政を担う市長は,先日の提案説明の中で,心を新たにして,活力と個性,やすらぎに満ちた街づくりのため,全力を挙げて157万市民の負託にこたえてまいりたいと,かたい決意を表明されました。 同時に,選挙中に示した6項目にわたる公約を今回の肉づけ予算の中で,それぞれ具体化しようと取り組まれた努力に対しましては一応の評価をするものであります。 そして,わが党がこれまで定例会等で主張してきた社会福祉総合センター等の複合施設の建設,道路・公園の整備,学校の格技場の建設,札幌国際見本市開催費等々の事業費を肉づけ予算の中で積極的に取り上げられたことは了とするところであります。 しかしながら,いま市民生活の現実は,高齢化,国際化,高度情報化,技術革新の進展等によって,市民が大きな混乱に直面し,社会経済に大きな打撃を与えつつあって,地方自治体においても危機にさらされていると言っても過言ではないと思います。 わが党も,このたびの選挙に当たり,福祉の拡大,教育の向上,雇用の充実,生活環境の向上,そして地域経済の活性化推進など,山積する課題に対し,解決への前進を市民に訴えてきたところであります。 したがって,市長が提案する重点政策は,今後の社会経済情勢の変化と,市民ニーズの変化を的確にとらえて対応しなければならないものと考えるのであります。ぜひとも21世紀都市さっぽろの実現のため,先見性の上に立ったきめ細かた温かい,心の通った市民のための市政の実現をここに強く要望いたしまして,以下数点にわたり質問をいたします。 初めに,財政問題についてお伺いします。 地方財政を取り巻く環境はきわめて深刻であり,容易ならざるところに来ていると認識せざるを得ないのであります。 円高は依然として未解決のままであり,つい先日140円の大台を割り込むなど,まだまだ先行きがどうなるか予測のつかない状況の中で,輸出産業は目を覆うものがあります。また,円高と相まって景気が低迷しており,さらに道内は石炭,鉄鋼,漁業などの不況業種が集まっているのはご存じのとおりであります。 このため,61年度の平均完全失業率を一つ取り上げてみましても,比較可能な調査が始まった昭和28年以来最悪の2.8%を記録しており,中でも道内は4.2%と高く,景気低迷を裏づける結果となっております。 一方,地方財政はと申しますと,国庫補助負担率の削減も,期限つきとはいえ継続中であり,ますます肩がわりの起債は増大しております。 ちなみに,51年度と61年度の地方財政規模を比較いたしますと,規模においては2.1倍であるものが,起債の残高はと申しますと3.2倍にも伸びており,財政の硬直化がじわじわと進んでいるのであります。 このように財政運営に与える影響を考えますとき,先行き不透明な今日こそ,本市が置かれている現実を見きわめ,その上に立った安定性のある財政運営が肝要であることは,私から申し上げるまでもございません。 そこで,本市の62年度肉づけ補正後の予算を見てみますと,一般会計の規模の伸び率は4.2%の増加であり,地財計画はもとより,国の一般歳出を大きく上回る積極的な予算となっているのであります。 また,ここ数年,財政調整基金の予算計上額も,100億円であったものが80億円に抑えられ,財政指標については,自主財源比率や財政力指数が徐々に上昇していること。あるいは,公債費比率も指定都市中低率を維持しており,財政指標の上からも,健全性を維持しているものと意を強くしているところであります。 しかし,この積極性,健全性が見かけ上のことであってはならないと危惧するものであり,現状をきちんと把握することが必要な時期に来ていると考えるのであります。 たとえば,先ほど申し上げました51年度と61年度の比較を本市に当てはめてみましても,一般会計の予算規模では2.8倍であるものが,起債残高では3.2倍に増加しております。 一方,歳出面につきましては,21世紀へ向かって今後まだまだ行わなければならない多くの事業が山積しているのであります。 以上,私なりに財政状況の一端を分析し,申し述べてまいりましたが,端的にご質問をいたします。 そろそろ61年の決算の全容が明らかとなってくるころと考えます。この61年度の決算状況を踏まえ,本市の財政状況をどのようにとらえておられるのか。市長の5期目の市政執行の冒頭に当たり,現状の財政状況の認識のほどをお示しいただきたいと思います。 次に,国民健康保険料についてお伺いいたします。 ご承知のとおり,国では国民健康保険制度の安定した財政基盤の確立のために,退職者医療制度の創設,あるいは老人医療費拠出金の案分率の改正など,制度の改善を図ってきているところでありますが,これに伴って国庫負担率の大幅な引下げが行われ,本来国の責任において措置すべき制度改正に伴う財源補てんが,いまだに未補てんになっているために,いまや制度始まって以来という深刻な財政危機に直面しております。 わが党といたしましても,昭和62年度の国家予算編成に当たり,厚生大臣に対して医療保険制度の強化について申し入れを行ったところでありますが,国民皆保険という医療保険制度の中でも重要な役割を果たしている国民健康保険制度の将来展望について危惧を抱いているところであります。 財政危機の原因としては,制度改正による影響は無論でありますが,何といっても,年々増加する医療費が大きく起因しているのであります。高齢化の進展や疾病構造の変化,医学技術の進歩などによって,今後ますます医療費の増加は避けられないと思うのでありますが,そもそも保険料は,医療費を中心とする歳出に連動して決定される仕組みになっておりますので,医療費の増高は,そのまま保険料の引上げにつながることになるわけであります。 本市の昭和62年度の国民健康保険料については,1世帯当たりの保険料を19.5%,例年と同じく定額6億円を一般会計から繰り入れたとしても,16%の値上げをしなければ収支の均衡を図ることができないわけであります。しかし,昨今の経済社会情勢,市民所得の伸び等を勘案しますと,すべてを保険料で措置することはきわめて厳しい状況にあると言わなければなりません。 したがって,毎年,保険者としても,一般会計から一定額を繰り入れして,被保険者の負担を少しでも緩和するよう努力しているわけでありますが,他都市における一般会計からの繰り入れ額や保険料の引上げ状況を十分勘案しながら判断せざるを得ないと思うのであります。 ちなみに,本年度の他都市の状況を調べてみますと,指定都市における保険料の平均アップ率は5.2%,道内市の平均アップ率は6.1%となっております。したがいまして,アップ率につきましては,被保険者にとっては大変厳しいものがあり,値上げしないで済むものであればそれにこしたことはありませんが,現在の保険料決定の仕組みや相互扶助としての保険医療制度を維持していくためには,ある程度の引上げはやむを得ないものと思います。 また,賦課限度額についても,今回37万円にする改定案が提案されておりますが,指定都市ではすでに5市が37万に改定し,道内市でも8市が37万円に,5市が39万円に改定している実態,さらにまた,上限を据え置くことは,逆に低所得者層にそれだけ負担が多くかかるわけでありますから,これもまたやむを得ないと思うのであります。 そこで,お伺いしたいことの第1点は,特例減額を受ける収入金額300万円から460万円の世帯では,アップ額が2万円を超える世帯ががなり出てくることも考えられますが,収入金額に見合った負担の公平という観点からも,極端なアップ額にならないよう配慮すべきと思うのでありますが,いかがでありましょうか。 さらにまた,今年度の賦課に当たっては,昨年の保険料率の100分の800を上回ることのないよう努力すべきと思いますが,その見通しについてお伺いいたします。 第2点は,年金生活者の保険料についてお伺いしたいのであります。 わが国の人口の高齢化は着実に進行しており,高齢化社会を豊かに生きるためには,いろいろな面での対応策が必要でありますが,その中でも,高齢者の医療対策と就業対策がきわめて重要な問題となってきております。特に,年金生活者については,高齢のため就業環境も厳しく,自力で所得を生み出すことが困難な状況であり,ほとんどの世帯が200万円以下の年金収入のみをもって生活しているのであります。 ご承知のとおり,市・道民税では,65歳以上の年金を受給している高齢者については,老年者年金特別控除が78万認められているため,ある程度の負担が緩和されております。 本市の国民健康保険料の算定についても,市民税の所得割をベースにしているため,65歳以上の老年者年金特別控除を受ける世帯は,国民健康保険料についても恩恵を受けているわけでありますが,一般的に,現役を退き65歳に至るまでの高齢者の世帯,すなわち60歳から64歳までの世帯については,保険料の値上げは家庭経済的にもきわめて厳しいものであると思うのであります。 そこでお伺いいたしますが,本市におきましては,昨年度も平均アップ率を上回る60歳から64歳までの老年低所得者については,一定の減免をしておりますが,今年度についてもこの制度を拡充し,保険料の負担を緩和すべきと考えますが,いかがでありましょうかお伺いいたします。 次に,福祉問題についてご質問いたします。 まず,高齢者の福祉についてであります。申し上げるまでもなく,高齢化の進行は時々刻々とその歩みを速め,世界の先例を超えた長寿社会を迎えつつあることは,市民の多くが認めているところであります。 長寿化は,人間がかねてから理想としてきたものでありますが,同時に,多くの心身に障害のある人々を受けとめねばならない社会であることも,私たちは心に銘記しなければなりません。 さきに北海道と札幌市などが協力して調査された高齢者の生活と健康に関する実態調査の報告によりますと,痴呆性老人の出現率は北海道全体で3.39%であるのに対して,札幌市にあっては5.07%と圧倒的な高さを示しており,都市社会での出現率の高さを証明しているのであります。 これを高齢者の実数で推計いたしますと,現時点でも市内に6,000名余の痴呆性老人が住んでいることになるのであります。加えて,寝たきりの高齢者も3,000人を下らないと思われますから,実に1万人近くの高齢者が相当の介護を必要としていることになりましょう。 札幌市の現時点での高齢化率が7%台でありますから,まだ若い都市と言えますが,高齢化が急速に進んでいることから,ごく近い昭和70年代の前半には10%を超えるでありましょうし,特に,長寿社会の特徴は,70歳以上の高齢者が累増し,寝たきり老人等が増加するのでありますから,これらの状態を踏まえた対応は,きわめて厳しい対応を準備しなければならないものと考えます。 本市の場合には,早くから全国に先駆けて特別養護老人ホームを積極的に設置するだけでなく,その運営にあたっても,ディ・ケアサービスの施行,短期保護事業,入浴サービスを全施設で実施するなど,施設整備の体制を確立するとともに,各種サービスを徹底してきたことは,きわめて高く評価されるべきことと考えます。 しかし,前段にも述べましたように,今後の介護を要する高齢者の増加を考えますと,当然施設の整備には限界がありましょうし,加えて,長く住みなれたわが家で一生を終えたいとする高齢者が多くおられますこと。家族もまた一緒の生活を望む場合も少なくないことを考えますと,今後の社会福祉サービスのあり方は,必然的に在宅福祉サービスのシステムが大切であることは論をまたないと考えるのであります。 福祉先進国と言われるスウェーデンやイギリスにあっても,福祉施設の整備の時代から大胆な在宅福祉サービスヘの計画の変更が進められ,10数年前からその実践が行われていると聞くのでありますが,在宅福祉計画は施設づくりと異なり,福祉の人的な組織化や福祉人材の養成と確保が必要でありましょうから,相当の準備と時間が必要と思われます。 以上,在宅福祉サービスの必要性について触れましたが,市長は在宅福祉サービスについてどのように考えておられるのか。また,今年度の施策にどのように具現化した対応を考えておられるのか,お示し願いたいのであります。 次に,社会福祉総合センターについてであります。 申すまでもなく,この社会福祉総合センターは,今後急速に進行する高齢化社会に対応して,全市的な視野に立ち,市民全体の地域福祉を展望しつつ,活力ある地域福祉活動を実践していく上で,その拠点施設として重要な役割を果たすことを期待されているものであります。 言いかえて申しますと,社会福祉に関する情報の提供と社会福祉を目的とする市民相互の交流と活動の場を提供することによって,市民の主体的な福祉活動を推進する施設であると思うのであります。 このため,わが党は,この社会福祉総合センターの建設構想が提案されて以来,一貫して深い関心を持ち,これまで本議会での提案を含め,折に触れて種々論議を重ねてきたところであります。 一例を申し上げますと,昨年の第1回定例会におきまして,わが党の山本議員から,社会福祉総合センターが21世紀の市民のための福祉サービスの実践的なセンターとして,総合的な役割を果たす中枢機関としての位置を明らかにするような施設であることが大切であるとの考えに基づいて質問を行ったところであります。 この質問に対しまして,市長からは,関係部局によるプロジェクトチームにより,鋭意調査研究をしたいとのご答弁をいただきました。 そこで,この問題についてご質問いたしますが,このたびの補正予算では,社会福祉総合センター建設費として,今年度22億800万円を計上し,いよいよその建設に着手しようとの予定でありますが,第1点目として,地域福祉の展開へ向けて,このセンターはどのような機能を持ち,どのような働きをするのか。また,第2点目として,このセンターにはどのような施設や団体が入るのか,お聞かせ願いたいのであります。 最後に,ユニバーシアード冬季大会の誘致についてお尋ねいたします。 昭和66年,西暦1991年のユニバーシアード冬季大会を本市に誘致することについて,昨年の市議会第3回定例会において,市長はわが党の提言に対して,提言の趣旨を十分に踏まえ,また諸般の情勢を見守りながら,前向きに検討してまいりたいと答弁されました。 ユニバーシアード大会の開催は,昭和42年の東京大会及び一昨年の神戸大会を見ましてもおわかりになりますとおり,世界学生スポーツ界の発展,ひいては世界スポーツ界の発展に大いに寄与しているばかりではなく,世界各国から集まる若人がお互いに理解し合い,また,選手役員などの大会関係者はもとより,市民と大会関係者の間にも交流が生まれ,友好の輸を広げ,国際親善や世界平和のためには,はかり知れないほどの貢献をしているのであります。 本年,チェコスロバキアで開催された1987ユニバーシアード冬季大会は,2月21日より28日まで行われ,日本代表も67名派遣参加し,参加国,参加人数も28カ国,選手,役員,プレス関係を含め1,100人に及ぶ本大会始まって以来の参加人数をみたと聞いております。 しかし,大会運営については,練習会場,輸送,宿舎等に不備な点もあり,開催直前までの練習が十分にできなかったと仄聞しております。 したがって,その原因を運営面から総体的に見た場合,やはり,本大会のような大きな総合大会を経験したことのない開催地として仕方がないということが参加した各国の感想のように伺っております。 このことは,本市におきましては,昭和47年に開催し,大成功をおさめた冬季オリンピック大会は,わが国の大会運営能力及び札幌市民の温かい歓迎ぶりに対し,世界の人々から大きな称賛を浴びたところであり,また幸い,ユニバーシアード冬季大会を開催するに当たって,競技施設は冬季オリンピック大会を開催したときの施設がほとんど現存しており,わずかな補修等で使用でき,いずれにしても,本市での開催に有利な状況にあります。 現在,国際化社会を迎え,ユニバーシアード大会を開催するということは,本市の国際交流を進める上でも大きな役割を果たすものであり,また本市の将来にとっても,非常に好影響が期待されるものであります。 したがいまして,本年開催されます高校総体,そして昭和64年には,本市を中心として開催されます国民体育大会など,国内で最高レベルの大会開催後に,世界学生スポーツのオリンピックと言われるユニバーシアード冬季大会を誘致しようということは,本市のスポーツ文化の向上に寄与するばかりでなく,わが国スポーツ界のレベルアップにつながり,ひいては世界の友好と平和に貢献するものであります。 1991年のユニバーシアード冬季大会は,カナダのケベック市が開催地としてすでに立候補を表明し,誘致活動を進めていると聞いております。同大会の開催を本市に誘致するには,早急かつ強力な誘致活動を進めていかなければならないと考えるわけであります。 そこでお尋ねしますが,現在の誘致の状況はどうなっているのか。また,大会誘致の見通しはどうなのかお伺いいたします。 以上で,私の質問のすべてを終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)
吉野晃司君
○議長(吉野晃司君) 答弁を求めます。板垣市長。
板垣武四君
◎市長(板垣武四君) 最初に,本市の財政状況についてのご質問にお答えを申し上げます。 まず,61年度の現段階における決算状況について見ますと,市税収入は予算額をかなり上回ることが見込まれ,また地方交付税につきましても,当初の予想を上回る額が確保されました。 その結果,財政調整基金は,5年連続してある程度の支消は避け得ないものの,当初予定額を大幅に下回る支消で済む見込みでございます。 一方,財政指標について見ますと,公債費比率や経常収支比率は前年度よりいささか悪化いたしますものの,他の指定都市等に比べてみますと,依然としてかなり健全性を維持していると考えております。 しかし,今後の市税収入の伸びの鈍化や義務的経費の増高などを考え合わせますと,本市の財政は依然として厳しい状況が続くものと考えられますので,より一層の長期的展望に立った,計画的かつ効率的な財政運営を図ることによって健全財政を維持してまいりたいと,このように考えております。 次に,国民健康保険料の料金改定についてでございます。 第1点目は,特例減額を受ける世帯のうち,アップ額が2万円を超える世帯についてでございます。 国民健康保険料につきましては,本来,医療費を中心とする歳出の伸びに連動して引き上げなければならないものでございますが,一般会計からの繰入金の増額,国庫補助金の増額を要請することなどにより,負担を最小限にとどめるよう努力をしてきたところでございます。 昭和62年度の保険料につきましては,一般会計からの繰入れの措置がないといたしますと,1世帯当たりの保険料を19.5%,例年と同じく定額6億円を一般会計から繰り入れたといたしましても,16%程度引き上げなければ収支の均衡を図ることができません。 しかし,昨今の社会経済情勢,市民所得の伸び等を勘案いたしますと,被保険者の負担が非常に厳しくなりますため,昨年の32億5,000万円の一般会計繰入金を約15億3,000万円増額をいたしまして47億8,400万円とし,他都市の値上げの状況も勘案して,5%の値上げ率にとどめたものでございます。 この引上げは,保険医療制度を維持していくためにはやむを得ないものと考えておりますが,お話のございました特例減額を受ける世帯のうち,アップ額が2万円を超える世帯につきましては,極端なアップ額にならないように適正な措置を講じたいと,このように考えております。 また,保険料率の見通しについてでございます。保険料率につきましては,本市の賦課方式が市民税所得割方式をとっているため,市民税額が確定する5月の下旬に料率の試算をするわけでございますが,このたび条例改正を提案しております賦課限度額の引き上げあるいは賦課割合の変更等により,昨年の保険料率の100分の800を据え置くことにいたしたいと考えております。 第2点目は,年金生活者の保険料についてでございます。 ご指摘がございましたように,年金生活者の生活の基盤を安定させることは,長年社会に貢献されてきた方々が安心して生活していただくためにも,きわめて大切なことであり,私も心にとめている一つでございます。したがいまして,年金生活者を中心とした60歳から64歳までの老年低所得者につきましては,ご提言の趣旨に沿って減免措置を講じていきたいと,このように思っております。 次に,福祉問題についてお答えを申し上げます。 高齢者の福祉についてでありますが,在宅福祉サービスの重要性や必然性につきましては,私も全く,ご指摘のとおりだと考えております。高齢化率の増高は,75歳以上の超高齢者の増加に加えて,痴呆性老人や寝たきり老人等の介護を要する老人がふえることもございまして,これに対応する在宅福祉サービスの充実は,今後の大きな課題であると認識をいたしております。国におきましても,現在,痴呆性老人の対応や,在宅サービスのための人的社会福祉サービスシステムなどの検討を始めているところでございます。 本市といたしましても,今年度は老人福祉施設の充実を図るとともに,特別養護老人ホームだけではなくて,養護老人ホームや軽費老人ホーム,福祉センターにも,在宅の虚弱な老人の対応を目的とするディ・サービスセンター4ヵ所を設置することにして,在宅福祉サービスの一層の充実を図ってまいりたいと考えているところでございます。 次に,社会福祉総合センターについてでございます。 第1点目のセンターの機能等でございますが,これは大きく分けて,四つの機能を考えております。 一つには,福祉情報,地域情報等の情報の収集・提供機能でございます。 二つには,ボランティアの啓発,研修,交流,養成等の促進機能であります。 三つには,高齢者,母子,婦人等の総合的な福祉相談機能であります。 四つには,各種福祉団体等の研修,集会,会議,技能訓練等の場の提供でございます。 この四つの機能をそれぞれ相互に関連づけながら,具体的な地域の福祉活動の展開を図っていこうと考えております。 第2点目の,入居する施設と団体でございますが,施設といたしましては,高齢者の生きがいを担う老人福祉センター,シルバー人材センター,ご婦人の自立促進,教養を高める学習の場としての母子寡婦福祉センター,保育センター,婦人文化センターの別館等でございまして,幅広く市民にご利用いただく施設でもございます。 さらに,入居する団体といたしましては,当面,地域福祉の担い手となる札幌市社会福祉協議会を初めとして,札幌市老人クラブ連合会,札幌市母子寡婦福祉連合会,札幌市民生児童委員連盟,札幌市福祉事業団等でございますが,これらは,すべて福祉関係の団体でもございますことから,相互に連携,協調することによりまして,より好ましい福祉活動の展開ができるものと期待をいたしております。 いずれにいたしましても,社会福祉総合センターは,名実ともに市民主体の福祉活動の拠点施設として管理運営を図ってまいりたいと考えております。 次に,ユニバーシアード冬季大会の誘致についてでございます。 ユニバーシアード大会の開催につきましては,日本ユニバーシアード委員会,日本オリンピック委員会及び日本体育協会の立候補の承認を得まして,国内の開催地を決定をし,日本ユニバーシアード委員会から国際大学スポーツ連盟に対して立候補をし,開催の決定を見るわけでございます。 現在,本市はすでに,国内の各関係機関の承認を得て,本年4月には日本ユニバーシアード委員会から国際大学スポーツ連盟に対して,1991年ユニバーシアード冬季大会の札幌立候補を表明をしてまいりました。さらに,今後の見通しでございますが,本年7月にユーゴスラビアのザグレブ市でユニバーシアード夏季大会が開催をされ,これに合わせて,国際大学スポーツ連盟の実行委員会が開かれる予定でございます。早ければ,この時点で1991年の開催地が決定されることもあり得ますけれども,ただ,89年の冬季大会の開催地が未決定でありますので,1991年の開催地決定は,あるいは先に見送られる可能性もございます。 また,現在本市のほかにカナダのケベック市がすでに立候補をいたしておりまして,決定までに,その他の都市が立候補することも想定をされ,予断の許さない状態にございます。本市といたしましては,札幌オリンピックの成功,都心にきわめて近いところに競技施設がすでに完備していることなど,その優位性を訴えて誘致活動に最善を尽くしてまいりたいと,このように考えております。以上でございます。
吉野晃司君
○議長(吉野晃司君) お諮りします。 本日の会議はこれをもって終了し,明5月15日午後1時に再開いたしたいと存じますが,ご異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
吉野晃司君
○議長(吉野晃司君) ご異議なしと認めます。よって,さよう決定されました。
吉野晃司君
○議長(吉野晃司君) 本日は,これで散会いたします。