札幌市議会 会議録検索システム(昭和62年第3回定例会 1987-10-07 第4号)
1987-10-07/発言 33 件 / 原本(札幌市議会)
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吉野晃司君
○議長(吉野晃司君) これより,本日の会議を開きます。 出席議員数は,69人であります。
吉野晃司君
○議長(吉野晃司君) 本日の会議録署名議員として見延順章君,森 健次君を指名します。
吉野晃司君
○議長(吉野晃司君) ここで,事務局長に諸般の報告をさせます。
山本浩介君
◎事務局長(山本浩介君) 報告いたします。 柴田薫心議員は,所用のため遅参する旨,届け出がございました。 昨日,市長から,荒川尚次議員の文書質問に対する答弁書が提出されましたので,その写を各議員控室に配付いたしました。 本日の議事日程及び質問順序表は,お手元に配付いたしております。以上でございます。
吉野晃司君
○議長(吉野晃司君) これより議事に入ります。 日程第1,議案第1号から第13号まで及び議案第19号から第23号までの18件を一括議題といたします。 昨日に引き続きまして,代表質問を行います。 通告がありますので,順次発言を許します。本舘嘉三君。 (本舘嘉三君登壇・拍手)
(発言者未割当) 発言者未割当
◆本舘嘉三君 私は,ただいまから,公明党議員団を代表いたしまして,幾つかの提言も交えながらご質問をいたします。 初めに,昭和61年度決算に関する財政問題についてお伺いをいたします。 本市の61年度予算編成時点では,国庫補助負担率の切下げ問題が焦点となり,地方にとって,非常に厳しい場面を迎えているのであります。国家予算の動向を見ますと,引き統く経済の低迷や円高不況のあおりを受け,緊縮財政を選択せざるを得ない状況にあり,加えて,昭和66年度赤字国債脱却も達成しなければならない,きわめて厳しい状況に置かれていたのであります。この影響を受けまして,地方財政は,国庫補助負担率の引下げに伴い,収支不足が生じたのであります。国の財政逼迫が,即地方財政にしわ寄せがあらわれた端的な例とも言えるものであります。この引下げによる全国ベースの収支不足額は,1兆1,700億円の多額に上り,本市一般会計でも127億円にもなることから,この予算の編成でも,当面の財政補てんの問題が大きな議論を呼んだところであります。このような背景で編成されました61年度の予算も,無事,計画どおり執行され,決算の機会を迎えているわけでありますが,私は,自分なりに決算説明書や決算審査意見書等を見て気のついたことを申し上げ,ご質問をいたしたいと思うわけでございます。 まず,地方財源対策が作成された時点では,収支不足の補てんの状況が確定していないこと,あるいは,積極型予算として5.2%の伸びを見込む必要から,基金の活用に多くを頼った予算であったところでありますが,決算段階におきましては,当初,取崩し予定の5分の1弱の24億円の支消にとどまっているのであります。一方,歳出面から見てみましても,最終予算額4,951億6,800万円に対しての執行率は,98.2%を達成しております。 そして,不用額の内容については,生活保護費,心身障害者福祉費,商工費の促進費,住宅費の促進費等々,当初予定しておりました事業量をおおむね消化した上での不用額であると考えます。この好転の内容につきましては,いろいろな要素があるとは思いますが,市税の増収と地方交付税の増に負うところが大きいものと理解しているところであります。同時に,予算編成時における財源の的確な把握がますます困難になっていると推察しているところでございます。 次に,財政指標等を見てまいりますと,自主財源比率,投資的経費の構成割合がやや下降していることや,起債制限比率,公債費比率,消費的経費の構成割合が,じわじわ上昇していることは,国庫補助負担率の引下げの影響も加わって,徐々に財政の硬直化傾向にあるものと理解せざるを得ないのであります。冒頭でも申し上げましたが,国の財政危機がそのまま地方財政への転換を余儀なくさせている面もあり,多かれ少なかれ地方財政をゆがめていると考えるわけでございます。なるほど本市における公債比率や起債制限比率は,徐々に上昇傾向にあるとは言うものの,他の指定都市比較においては低率にあることや,国の指導の目標値から見ましても,危惧はないのであります。 しかし,同じ公債費について,その状況を把握するため,見方を変えて申し上げますと,本市の一般会計決算額は,52年度では2,231億円であったものが,61年度で4,864億円で2.18倍,また,元利金の償還額では,107億円であったものが361億円と3.37倍,そして,決算額に占める元利債還金の割合が,52年度4.8%であったものが,61年度で7.4%となっておりまして,元利償還金の伸びが大きく決算額の伸びを上回っているのであります。 このことは,昭和50年度から地方の財源不足等の補てんを財源対策債,臨時財政特別債,調整債などの起債に仰いでまいりました結果の影響も見逃せないのであります。これらの起債は,地方交付税への元利償還の一部算入など,それなりの措置はありますが,本市にとっても多額の起債を抱える結果となったと考えざるを得ないのであります。このように見てまいりますと,まだまだ多額の起償の活用を図らなければならない本市にとりましては,起債の残高や元利償還金の増高には十分意を用いてまいらなければならない状況にあると認識しているものでございます。このような観点から,端的にご質問いたします。 まず,毎年増加が見られます公債利子の抑制策として,いままでどのような対応をしてきたのか。今後の方策もあわせてお聞かせいただきたいのであります。また,国が地方債を許可するに当たって用いている指標であります起債制限比率の危険ラインはどの程度と考えておられますか。他の指定都市の状況等を含め,お答えいただきたいのであります。 次に,固定資産税の評価替えについての問題であります。 国は,去る9月25日に土地と建物にかかる固定資産税の課税の基礎となる評価額について,来年度から基準宅地で,全国平均16%引き上げることを決定したところであります。異常な地価高騰を見せている東京都の基準宅地は50%も引き上げられることになっており,昭和57年度の26%,昭和60年度の25%と比較して2倍の上昇率となり,現行の評価制度が確立した昭和39年度以降では,最高の上昇率であります。今回の評価額の改定によって,全国の主要都市におきましても,軒並みに上昇することになり,札幌市の基準宅地である中央区南1条西3丁目では,33.6%の引上げとなり,前回の昭和60年度の18%よりも大幅な引上げであり,大阪市の37.1%,横浜市の34.3%,福岡市の34.2%に次ぐ高い引上げ率なのであります。 東京都を中心とする地価の高騰は大きな社会問題となっており,地価抑制は緊急の課題でありますが,東京の地価は,まさに狂乱状態と言えるものでありまして,東京隣接の各県の住宅地にも波及しているものであります。先ほどの例で申し述べましたとおり,各政令指定都市におきましても,商業地を中心に高騰を続けており,新たに住宅を手に入れたいと考えている市民は,いまや絶望的な心境にもなっているのであります。加えて,公共投資や企業の経済活動を妨げるとともに,国民各階層間の資産格差を広げるなど,大きな弊害をもたらしているのであります。 また,一方におきまして,地価の上昇は借地や借家人,アパートに居住する市民にとって,地代や家賃への影響が考えられ,重大な関心を持っているものでございます。地価の急激な上昇を抑えるため,本市は,都心部の350ヘクタールを土地取引監視区域に指定し,土地取引の届け出対象面積をこれまでの2,000平方メートルから300平方メートルに引き上げ,規制を強化する方策が10月1日から実施されておりますが,土地の投機的売買防止など,地価上昇に歯どめがかかるのかどうか,今後の動向を十分注視する必要があると考えるのでございます。 以上,申し上げました土地問題のほかに,建物につきましても評価額の改定が行われるわけでありますが,木造家屋については,全国平均1%引き上げられ,木造以外の家屋は,平均で横ばいということであります。このような状況の中で,来年度は,3年ごとに行われております固定資産の評価替えの年に当たるわけでありますが,地価の高騰がそのまま固定資産の評価に反映されますと,固定資産税と都市計画税が一挙にはね上がることとなり,市民生活に重大な影響を及ぼすことになるのであります。新聞報道などによりますと,東京都では,このような都市部の異常な地価高騰が,直接固定資産の評価にはね返ることのないよう,国に対して強く要望し,評価額の平均上昇率を前回の昭和60年度における上昇よりも低い水準にとどめる見通しのようであります。 そこで,市長にお伺いいたしますが,本市におきます来年度の固定資産の評価替えの動向と市民への影響はどのようになるのか,ご所見をお伺いしたいのであります。 次に,総合的な雪対策についてであります。ことしもまた,長い冬がやってきます。「冬は,必ず春となる」という言葉があります。これは,耐えて忍んで努力を続けた後にやってくる人生の喜びを,苛酷で長い冬に例えたものでございましょう。 これまでも,この苦労に満ちた除雪の問題は,いろいろな角度から論じられてきたところでございますが,本市が,他の雪害都市に比べて先進的な地位を示し続けてまいりましたのは,雪は,降らせてから除雪すれば経費が高くつく。その間,経済活動はストップする。それに,除雪費が加算され,二重の損失となる。雪がやんでからの除雪方法は時代おくれである,という積極的で前向きな発想が常に根底にあったからだと思うわけであります。そして,このことが,冬であっても雪に埋もれずに活動を続ける大都市に発展してきた大きな要因の一つであることは間違いのないところだろうと思うわけでございます。 さらに,近年は,経済活動も社会活動も,10年前とは比較にならないほどの規模とスピードを増してきており,加えて,スパイクタイヤ返上を目指して,車粉公害のない北方圏の国際都市,拠点都市を志向する本市にあっては,ますます雪の障害のない快適な冬をつくらなければならない時代に入ってきているわけであります。必然的に除雪対策の強化が要求されている次第であります。この点では,本市のこれほどの規模を有する大都市としては,まだ必ずしも予算の中で,除雪対策費が,大きく占めているとは言えないのであります。本市の62年度の除雪費は57億3,700万円でありますが,これは,肉づけ後の一般会計に占める割合は,わずか1.14%であります。 たとえば60年度の札幌近郊市町村との比較をしてみますと,人口1人当たりの事業費比率では,札幌市が3,373円なのに対し,岩見沢市が3,590円,江別市3,780円,石狩町では6,161円となっています。また,世帯別で見ますと,札幌市が8,977円なのに対し,江別市では1.24倍の1万1,092円,石狩町では2.29倍の2万535円となっており,さらに,一般会計における事業費割合では,札幌の1.13%に対し,江別市が1.53%,石狩町では,何と2.63%を除雪費に充てているのであります。 本市とは,都市規模・構造が大きく違うために,単純には比較できませんが,つまり,小さな規模の市や町であっても,いかに冬の経済活動,快適な社会・市民活動維持のために努力を払われているかがうかがわれるのであります。 本市においては,昨今の脱スパイクタイヤ問題の関連から,初冬・初春の路面管理の強化を打ち出し,その対策を講じられておりますが,これと連動する形で,冬季間の坂道の排雪強化,歩道除雪実施路線の排雪強化,現行運搬排雪のグレードアップなどを進める必要があると考えます。これら3工種の強化によって生ずる新たな経費は,おおよそ39億円程度と見込まれ,これを62年度予算に加算したとしても,一般会計の割合は1.91%程度にしかなりません。今後100億円かけていっても,一般会計割合は1.99%と,大きなウエートになるものではないと思うのであります。また,都市河川の美化,冬の観光の観点からいいましても,札幌市の中心を流れる豊平川での雪処理は好ましいことではないと思います。 そこで,本市では,本年度から都市内総合雪対策モデル事業の一環として,山鼻川の河川水を利用した藻岩下流雪溝に着手し,63年度供用開始の予定であり,その積極的取組みは評価をいたします。しかし,これのみでは地域の除雪対策でありまして,広い市街地で効果を上げるには,流雪溝のネットワークづくりが必要であると考えますが,それには水源の確保と,地形あるいは絶対条件とされております勾配の問題,さらには,水利権の取得問題,冬季間の渇水期の維持流量の確保など,河川管理上の問題等々から見まして,河川水の利用は,現状において,これ以上の広がりは難しいと思うわけであります。 これにかわって有望なのは,下水処理水を最大限に活用した雪処理施設の整備促進であります。現在,市内の下水処理場は7ヵ所で,これから排出される下水処理水の摂氏10度前後の熱エネルギーを利用して,融雪溝に流しながら解かします。このようなシステムに利用できる処理水は,地域型の除排雪効果に大きく貢献するであろうと考えます。除雪のありがたさ,絶対的な必要性は,何人も認めつつも,春になりますと巨額の投資が蒸発してしまい,何とももったいないなどいう感じを免れません。 私は,そこで,これまでのいろいろな除雪対策を一層推進していただきたいと思いますが,加えて,雪がなくなった後に何かが残るという形の対策を,ぜひ考えるべきだと思うわけであります。たとえば,幹線道路から比較的近いところで,下水処理水の導入しやすい位置に,いまのうちに土地を購入し,その土地に大きなプール型の融雪槽を設け,昼夜の下水処理水を有効に使って融雪していく。何よりも,まず市の財産がふえることになり,夏になれば覆蓋をして,各種のスポーツにも供することができるのではないかと考えるものであります。 以上,いろいろ申し上げましたが,21世紀を目指す国際都市さっぽろが,オールシーズン,名実ともに快適で,その機能を遺憾なく果たすためにも,63年度からの新5年計画の中で重点的に総合的な雪対策に取り組むべきと思いますが,市長のご見解を伺いたいのであります。 次に,幹線道路網計画についてご質問いたします。 本市の幹線道路網につきましては,現行長期総合計画におきまして明確にされているとおり,1環状5大放射1バイパスを基本骨子とし,これを含む,おおよそ750キロメートルからなる幹線道路網が都市計画として定められ,鋭意その整備に取り組んでいるところであります。そして,その整備率は約70%と,大都市の中でも大阪市に次いで比較的高い水準にあり,また,約10キロメートルにも及ぶJR函館本線の連続立体交差事業も,着工から約10年をかけ,いよいよ来年秋には供用の運びになる等,道路整備に傾けられた努力の積み重ねにより,本市の道路交通事情は,他都市との比較においておおむね良好に推移してきたものと考えるところでございます。 しかしながら,昨今の自動車保有台数の伸び,あるいは各種の交通関係調査の結果を見ますと,この札幌圏においても,本格的な自動車社会到来の兆しが感じられるところであり,私は,将来に備え,既定計画に加え,新たな計画に着手する時期に来ているのではないかと考えるのであります。すなわち,近年の人口や自動車保有の動向を見ますと,この10年間では,本市の人口は約40万人の増加,自動車保有台数も約30万台の増加,自動車保有率で見ますと,約3人に1台にまで普及している状況にあります。 また,過日,実施されました5市4町に及ぶ道央都市圏の第2回パーソントリッブ調査報告によりますと,都市部との交通では,地下鉄と大型輸送機関の利用割合が増加しているものの,全市的に見ますと,自動車の利用割合の増加はきわめて著しいものがあり,将来の見込みでは,札幌市と周辺市町との間の自動車交通の割合が大きく増加するなど,自動車への依存傾向がますます顕著になって,中心市街地における通過交通の問題,あるいは渋滞から来る道路の機能低下,さらには,都市活動の停滞等々の種々の問題が懸念されるのであります。 特に,将来予測によりますと,放射型道路では,流入する通過交通をさばき切れない見込みとなっておりまして,そのため,調査報告では,広域的環状線を初めとする幾つかの幹線道路の検討を求めているところであります。一方,本年春,発表されました北海道開発局の調査によりましても,広域環状幹線等,新計画の必要性が報告されているところであります。 これらの報告書から,私は,本市の将来を展望し,また,これまで積み重ねてきた道路整備の成果を十分に活用する意味でも,新たな幹線道路計画の必要性を痛感するところであります。もちろん計画に際しましては,街づくり計画全体を見通す中で,たとえば,自動車と公共輸送機関の役割分担に十分留意をする必要は当然でございますが,新たな幹線道路構想に着手することによって,将来の交通対策に備えることが,沿線における物流プロジェクトの可能性,あるいは大型施設の誘導にもつながるなど,都市開発の展開も大いに期待できることになり,本市の21世紀構想でもうたわれているところの国際化やコンベンション機能の充実によって,北の拠点都市を目指す札幌市を大きく支えることにもつながるものと確信するものでございます。 以上の観点から,私は,将来の広域環状幹線を,本市長期総合計画で明確に位置づけするなど,特段の取り組みをすべきと考えますが,市長は,どのように認識され,取り組まれようとされているのか,お考えをお聞かせ願いたいと思うわけであります。 次に,都市の緑化につきまして,主として現段階での緑の基本計画の到達点と今後の展望といった観点から,3点ほどお伺いしたいと思います。 本市の緑化推進行政は,振り返りますと,昭和47年緑化推進部の設置,52年札幌市緑化推進条例の制定,そして57年札幌市緑の基本計画の策定という三つの段階を経て今日に至っております。 その中でも,事務事業の具体的なプログラムであります緑の基本計画は,市民に公表することによって市民の関心を高め,参加を促し,市民とともに進める街づくりの一環として,少なからざる成果を上げてこられたことは,率直に言って喜ばしいことでございます。 私事ではございますが,札幌市緑化推進条例によって設置されました緑の審議会に委員として,初期の段階から緑の基本計画の最終答申に至るまで,その審議に参加いたしましたが,21世紀という新しい時代を間近に控えた今日,今後の緑の行政の展開に従来以上に深い関心と期待を寄せているものでございます。 昨年発表されました本市の21世紀構想と,引き続いて現在精力的に取り組まれております長期計画や5年計画の作業の過程で一番肝要なことは,わが国の経済社会が,かって経験したことのない国際化,高齢化,情報化という避けて通ることのできない潮流の中で,札幌らしいイメージ豊かな都市のビジョンを練り上げ,市民に提起し,理解と協力を求めていくことにあると常々考えているところであります。 殊に,国際社会に対して開かれた街づくりを進めるということは,実は,札幌らしさとか,札幌の個性あるいは独自性を尊重し,生かしていくことにあることは言うまでもございません。その意味で,札幌の風土を形成し,つくり上げ,市民文化に色濃く投影している自然や緑こそが,本来的に札幌の個性の源泉であることを知り,自然に学び,自然とよく調和した街づくりこそが重要なのでございます。 緑の基本計画が提起した札幌市らしい多彩な緑地,緑化政策を,ぜひとも新しい長期計画や都市政策に反映して,いままで以上に強力に推進されることを希望するものでございます。 そこで,私はこの機会に,緑の基本計画の主要事項であります環状夢のグリーンベルト構想と都市公園の整備及び森林政策の3点に関連してお伺いいたすわけでございます。 環状夢のグリーンベルト構想は,都市周辺に1万6,000ヘクタールに上る緑地地域を形成させようとする札幌ならではの雄大な計画であり,その実現については市民の期待も大きく,いまでは全国的にも注目を集めつつあるのであります。もとより,五十年,百年の大計ではございますが,同時に構想のより一層の成熟化を図るべき段階に来ていると思うのであります。 殊に,本市北東部地域の平地系の部分については,豊平川下流から石狩川本流,そして茨戸川の広大な河川敷地の活用によって,環状夢のグリーンベルトの連続性を一層浮き上がらせることができるのであります。 また,北区屯田から新琴似を経て手稲に至る部分については,無秩序な土地需要に手をこまねいていれば,将来に大きな禍根を残すのは必至の状況であると言っても過言ではないと思うわけであります。 構想の推進に当たって,河川緑地の早期実現という提案も含めまして,今後の推進策について基本的な市長のお考えをお伺いしたいのであります。 次に,都市公園の整備についてでありますが,現在札幌市の市民1人当たりの公園面積は,おおよそ12平方メートルと聞いておりますが,このストックは,大都市レベルでは有数の数値でありますが,さらに緑の基本計画では,将来目標を40平方メートルに引き上げると定め取り組まれているところであります。これらの目標を新しい長期計画の総合的な街づくりの課題の中に織り込み,強力に推進されるご所存かどうかお伺いをしたいのであります。 過去の議会においても,幾度か公園の地域格差が論議を呼びましたことは,私も記憶するところでございますが,特に北区や東区方面においては,公園整備に関する住民の要望には切実なものがあるのであります。 都市生活が高度化すればするほど,公園は,子供からお年寄りまで,すべての市民にとって日常的に必要不可分な空間となっていくことは言うまでもないところであります。今後の街づくりに当たっては,地域格差の解消を進めつつ,40平方メートルの目標に向かって断固たる決意を示していただきたいのであります。 次に,森林,特に民有林の保全策についてでありますが,私ども公明党は,以前から党を挙げて都市緑化促進法案を策定するなど,緑化の推進に取り組んでまいりました。そのような立場から,民有林,殊に本市のような大都市周辺の森林の荒廃に大きな不安を抱くとともに,これら森林の保全策が急務であることを指摘せざるを得ないのであります。 この本庁舎から展望する緑なす山並みは,藻岩山,円山こそ国有林でありますが,そのほとんどが実は民有林であります。統計によると,本市には約1万2,500ヘクタールの一般民有林が存在していますが,果たしてこれらの森林は,一体だれが守り育てているのでありましょうか。都市は,森林の最大の受益者という言葉がございます。札幌の街と森林の関係についても,この言葉がそっくり当てはまるのでございます。 しかしながら,残念なことに,これら森林は,さまざまな開発の波を受けております。単に土砂や採石,採掘などで直接森林が破壊されるばかりでなく,林家から非林家へ林地流動が目に見えない形で進行し,開発予備軍となり,森林の手入れは放棄されているのであります。 このような傾向に何とか歯どめをかけ,美しい森づくりを進めるためには,市としての森林政策が早急に検討され,実施される必要があると思うわけであります。市長は,このような民有林の実態をどのように把握しておられますか。そして,どう対処されていくご所存か,お伺いするものであります。 次に,福祉問題についてご質問いたします。 まず,老人の生きがい対策についてであります。いまや人生80年の時代となりまして,わが国はかって経験したことのない高齢化社会を迎えようとしております。わが国では,65歳以上の人口は,21世紀に総人口の16.3%,すなわち,6人に1人が65歳以上である高齢者社会になると推計をされております。 本市においても,全国平均に及ばないまでも,現在7.8%の高齢者人口が,21世紀には13%を超えると言われております。急速に進展する人口の高齢化及び長寿化は,今後,高度成長期以降の経済社会の変化と相まって,かつて経験したことのないさまざまな問題を提起することでありましょう。 こうした社会情勢の中で,本市は,だれもがいつでも安心して暮らせる街を施策の基本理念として,的確な財政の見通しを立て,長期的かつ計画的な福祉施策を家族,地域社会,企業等の協力のもとに推進すべきであろうと思うのであります。 かかる観点から質問をいたしますが,その第1点は,老人クラブ育成についてであります。 老人の生きがい対策の一方途として,昭和34年にスタートした老人クラブ育成事業は,62年3月でクラブ数358,会員数3万3,363人となっており,60歳以上の人口に対し,その参加率は18.1%となっております。この参加率は,クラブ数とともに,全国都道府県,指定都市の中で最も低いのであります。 ちなみに,61年度の参加率で見ますと,全国平均45.7%,全道では38.1%,指定都市の中で最高の名古屋市では46.6%,9番目の神戸市であっても24.2%と,本市に比べ高い率を示しているわけであります。 本市の老人クラブ活動の現状は,老人クラブは,会員の教養の向上,健康の向上及びレクリエーション並びに地域社会との交流など,年間を通じて恒常的かつ計画的に行うものとするという活動目標から見ても,まだその端緒についたばかりかと思わざるを得ないのであります。今後は,高学歴社会による老人の生き方の大きな変化など,多様化する老人のニーズに対応したクラブ活動が求められると考えるわけであります。そのためには,老人クラブが地域社会において,その活動意義を認められるような,地域に密着した活動のあり方が必要であります。 そこでお伺いいたしますが,急速に進行する高齢化社会を目前にして,老人クラブの社会的役割が高まる中で,その活動が地域社会に参画,貢献できるクラブとして育成するための本市の対応策をお聞かせ願いたいのであります。 質問の第2点は,地域に密着した老人会館の建設についてであります。 戦後,家族主義の崩壊に伴う核家族化の傾向により,独居老人や老人夫婦世帯が増加しております。これらの世帯の多くは,孤独を感じ,生きがいの場を強く求めているわけであります。健康で長寿を保つには,精神的により強く,社会全体の中での生きがいを満足することにあると思うのでありますが,現状では,孤独を感じ,悩みを持つ老人も多いのであります。 これらの老人に対し,本市も問題解決の一方策として,1区1センターを目標に老人福祉センターを設置してきたわけでありますが,これらのセンターは,老人が日常散歩しながら身近に,いつでも気軽に利用できることが最良であり,苦情,悩みの相談もできる機能を持つ必要があると考えます。 そこで,お伺いをいたしますが,このようなことから,地域密着型の会館設置が急務であろうと思うのでありますが,いかがでありましょうか。また,その先導的施策として現在設置されております児童会館に複合的な役割を持たせ,老人相談員を置き,老人の悩みを解消し,児童との触れ合いの場をつくるような方策について,市長のお考えをお聞かせ願いたいのであります。 次に,本格的な高齢化社会を迎えるに当たりまして,地域福祉を推進するための社会福祉協議会のあり方についてお伺いをいたします。 わが国の高齢者人口は,前にも触れましたとおり,世界に類を見ないスピードで高齢化が進んでいるところであります。本市においては,こうした状況を踏まえ,老人ホームや老人福祉センター等,老人福祉施策の整備を初め,ディ・ケアサービス等,各種サービスの充実,さらには高齢化社会対策主幹を設置するなど,高齢化社会に向けての対策の充実を積極的に図ってはおりますが,急速に進展する高齢化社会にあって,高齢者の方々が安心して生活していくためには,これまでの施設中心の福祉から,在宅福祉を中心とした地域福祉の充実に力点を置くことがきわめて重要になってきております。そして,この地域福祉の充実は,地域住民の参加,協力があって初めて実現するものであることは申し上げるまでもございません。 本市の場合,現在,社会福祉協議会におきまして,地域の福祉の拡充に向けて,ボランティア活動推進モデル地区の指定事業等の実施を検討中と伺っておりますが,他の政令指定都市を見ますと,地域福祉の担い手として,各区ごとに社会福祉協議会を設置し,地域福祉を推進しているところでございます。 本市においても,区の平均人口が20万人を超え,現在の市社会福祉協議会だけの一元的な体制で地域の福祉課題に取り組むことは,もはや限界に来ていると思うのであります。これから,ますます重要性が高まっていく地域福祉を,系統的そして積極的に展開するためには,区における福祉の拠点として,区社会福祉協議会を早急に設置すべきであると私は考えます。 そこで,地域福祉を推進する役割を担う区社会福祉協議会の設置に対する本市の姿勢と今後の取り組みについて,市長はどのようにお考えになっておられますか,お伺いをいたしたいと思います。 最後に,東区の問題についてお伺いをいたします。 特に,東雁来町地区の問題についてでございますが,まず,東区の現況を私の所見も含めて申し上げたいと思います。 市長は,従前から,地域格差のない街づくりということをおっしゃっておられ,東区も近年非常に都市整備が進んでいますものの,どぢらかというと,快適で明るいイメージの街という観点からいたしますと,いま一歩の感がするのでございます。 道路,上下水道等の生活基盤整備については,数字を見る限り,決して劣るものではございませんが,緑豊かで潤いのある計画的な街づくりという観点からは,他の区に比較しておくれをとっていると感じられるのでございます。 地域の発展度合いを考えます場合の一つの指標として,人口の伸びを挙げることができると思うのでありますが,区割が施行された昭和47年4月には,17万150人と7区の中で中央区に次いで第2位の人口を有していた東区でございますが,ことしの9月1日には,22万5,992人と西区,白石,豊平区の次に位置する第4位となっているのでありまして,この間の人口の伸びも,西区の13万3,000人,白石区並びに豊平区の11万人に対して,東区は5万5,000人であり,7区中,中央区に次いで2番目に低い数値を示しているのであります。 一方,市街化区域面積及び昭和60年の国勢調査における市街化区域の人口密度を見てみますと,人口の伸びの著しい西区の市街化区域は4,565ヘクタールで,人口密度は1ヘクタール当たり58.6人となっており,同じく白石区は4,090ヘクタールで63.8人,豊平区は4,054ヘクタールで61.1人となっているのに対しまして,人口の伸びの低い中央区は2,325ヘクタールで,人口密度77.5人。同じく,東区は2,834ヘクタールで77.3人となっているのであります。 このように見てまいりますと,私は,やはり東区にとって均衡ある地域発展のためには,木造アパートやマンションが多く,持家率も中央区に次いで低いという東区の現状から,市街地再開発による土地の高度利用を図ることが必要であり,また,計画的で良好な低層住宅団地を供給することも必要であると考えております。 したがいまして,今後東区の人口増を受け入れる器として,どうしても既成市街地の高度利用と市街化区域の拡大を図る必要があり,このことによりまして住みよい東区の街づくりが展開できるものと確信しております。 一方,今日東区では,先進的な公共施設整備として,地下鉄東豊線の建設を初め,鉄道高架事業,モエレ沼公園造成工事等,大型プロジェクト事業が着々と進められておりまして,これらの事業の完成に伴ってある程度の人口の流入が予測されますことから,今後ますます過密化が進み,ゆとりと潤いのない街としてのイメージが強まることを私は大変懸念するものでございます。 そこで,私としては,東区のどの地域を市街化区域に編入し,開発整備を進めるかということでありますが,具体的に東雁来町地区が最も編入の対象として適地であると考えるものでございます。 この地区の一つとして,豊平川左岸沿いの札幌新道と国道275号線とに囲まれた一帯で,都心からおおよそ6キロメートルと,比較的近距離に位置した平たんな土地であります。この地域は,苗穂町から札幌新道に至る豊平川左岸沿いの工業地域の延長上にあり,本市の長期総合計画の中でも工業地として位置づけされているところでもあります。 また,前回昭和60年の市街化区域の見直し時では,現行市街化区域の中の工業系用途地域で工業用地が十分満たされるという需要予測のもとに,工業系用途地域の拡大が行われなかったと聞いておりますけれども,当地区は札幌新道と国道275号線に囲まれ,かつ米里インターチェンジに隣接した恵まれた交通条件にあり,また,最近の都市型軽工業に対する需要予測によりますと,市が分譲している軽工業団地に対する人気が高く,ここ二,三年で底がつくという状況からしましても,工業系団地造成の適地として,十分検討に値する地域であると考えております。 したがいまして,今後予想される都市型軽工業や流通運輸関連施設の用地需要に対処し,あわせて本市の産業基盤強化の一環としての役割を担うべく,当該地域を市街化区域に編入して,工業系の土地利用を図るべきと考えますが,この件に対する市長のご所見を賜りたいのであります。 次に,雁来し尿処理場跡地の利用についてお伺いをいたします。 東雁来町地域のほぼ中央寄り,豊平川沿いに位置して,平たんで利用しやすい形状をなした10.2ヘクタールという広大な敷地を有するこの処理場跡地は,その利用のいかんが跡地周辺の開発整備にも深いかかわりを有すると考えられますことから,地元住民は特に強い関心を寄せているところでございます。 この処理場は,西と東の施設に分かれておりまして,昭和57年度の西処理場の操業廃止に続いて,東処理場も60年操業廃止となっておりますが,今日までその跡地利用計画が明らかにされておらず,消化槽,管理棟等の構築物もほとんど残存したままなのでございます。この点につきましては,市長はさきに,今後全市的な土地利用のあり方,施設の整備状況等を勘案しながら,慎重に検討してまいりたいと所感を述べておられますが,操業を廃止してから1年半を経過した現在において,残存施設の解体も行われず,基本的な跡地利用方針も明らかにされないまま,ただ放置されている状況を目の当たりにして,地元住民としては,処理場操業時における悪臭等を耐えて忍んだ経緯を思い起こして,不安と懸念を募らせているのでございます。 また,さきに申し上げましたように,東雁来町地区の開発整備は,近い将来必然の流れとして推進されなければならないと考えられますことから,同地域の開発の核ともなるこの処理場跡地の利用計画も,早急に固めなければならない時期に来ておりまして,たとえば,地域の明るいイメージの土地利用として,レクリエーション施設やスポーツ施設としての利用等が考えられると思いますし,加えて,同跡地の利用計画が定まった場合には,それに合わせて周辺の土地利用計画も明らかにする必要があるのではないかと思うわけであります。 したがいまして,処理場跡地の利用計画の明確化と同時に,雁来新川,豊平川,国道275号線及び現在の市街化区域に囲まれた地域についても,市街化区域に編入すべきものと考えますが,これらについての市長のご所見を賜りたいのであります。 以上をもちまして,私の質問を全部終了いたしました。ご清聴まことにありがとうございました。(拍手)
吉野晃司君
○議長(吉野晃司君) 答弁を求めます。板垣市長。
板垣武四君
◎市長(板垣武四君) まず,財政問題についてでありますが,その第1点の公債利子の問題でございます。 市債は,本市の都市基盤整備を図る上で貴重な財源の一つでありますが,ご指摘のとおり,財政運営上は,できる限り公債利子の負担を軽減することが望ましいところでございます。本市は従来から,その抑制策といたしまして,公債費比率等の財政運営指標や金利動向等に配慮しながら,発行額の適正化や発行時期の選択に意を用いるとともに,財政状況を見ながら,縁故債の借りかえ時に一部元金償還を行ってまいったところでございます。 さらには,元利償還費の一部が地方交付税で措置される街づくり特別対策事業債等,条件のいい市債をより多く確保して,公債費負担の軽減にいままでも努めてまいりましたし,また今後におきましても,なお一層努力をしてまいる所存でございます。 次に,起債制限比率の危険ラインについてでございますが,この比率が20%以上になりますと,一部の起債について発行が制限をされます。また,16%以上になりますと,公債費負担の適正化のために,国から指導を受けることになりますことから,そのあたりが危険ラインであろうかと考えております。 そこで,本市の61年度決算におけるこの比率は,指定都市の中で望ましいほうから3番目の8.2%でございまして,特に危惧する必要はないと現在は考えております。 次に,固定資産税の評価替えについてでございますが,最近における都心部の地価高騰問題につきましては,土地騰貴の抑制あるいは土地税制のあり方など,私も重大な関心を持っている事柄の一つでございます。 そこで,評価替えの見通しでございますが,土地につきまして本市の現状を申し上げますと,都心商業地は地価の急騰が見られますものの,住宅地等につきましては,全般的に安定化の傾向を示しております。 そのため,本市におきましても,基準宅地につきましては,ご指摘のように33.6%の評価の上昇率となりましたが,全市の宅地の平均では,前回の25%を大幅に下回る,過去最低と申してよい,14%前後になろうかと考えております。 また,新築家屋につきましては,ほぼ横ばいになるものと見込まれているところでございます。 なお,評価がえに伴う市民への影響につきましては,現在,作業を進めているところでございまして,現段階では明らかではございませんが,私も,市民への影響が懸念されますため,税負担の激変緩和など適正な負担の配慮が講ぜられるように,国に対して要望しているところでございます。 次に,総合的な雪対策についてでございます。 除雪事業は,冬季間も揺るぎない地域経済活動や文化活動を支え,市民の皆さんが安心して生活していただけるように,毎年相当な経費と労力を投入して努力をいたしておりますが,今後とも鋭意努力していきたいと考えております。 そこで,将来の除雪を展望いたしますとき,現在の除雪方法のみでは,本市のような大都市においては限界があるのでなかろうかと考えまして,現在,雪対策推進研究会で,21世紀を展望した大都市型の雪対策を研究中でございます。私は,ご提案がございました,下水処理水を利用することは有効な手法であると考えております。したがいまして,より効果的に雪を解かすことのできる流雪溝や融雪槽の施設を研究会の検討項目の中に取り入れていただいて,新5年計画の中で,技術面等の諸条件が整ったものから順次,雪国における大都市型の社会資本として積極的に整備をしてまいりたいと考えております。 次に,幹線道路網計画の将来展望についてでございます。 昭和58年度から61年度に実施をしました第2回道央都市間パーソントリップ調査の結果によりますと,自動車交通への依存傾向が高まる中で,昭和80年の自動車交通需要は,昭和58年を基準といたしますと,その1.5倍にもなると予測されており,これに対応するためには,現在の幹線道路網の骨格であります1環状5大放射1バイパスに,さらに新規路線を追加をして機能的に強化し,2環状2バイパス13放射を基本とする幹線道路網計画が必要であると,道央都市間総合交通体系調査協議会から提言をされており,道央間における自動車交通の広域分散化が進行しつつある状況からいたしますと,適切な計画であると考えているところでございます。 中でも,ご質問にありました広域環状幹線構想は,将来,増大が予想される周辺諸都市との広域自動車交通の分散・導入を図るためにも,最も重要な幹線道路であると認識をいたしております。したがいまして,この構想の実現のためには,路線の選定,土地利用の面,あるいは建設方法等いろいろ課題もございますが,今後,国及び道とも十分協議をしながら,事業化に向けて努力をしてまいりたいと考えております。 次に,都市緑化の推進についてでございますが,私はかねてから,緑の街づくりは時間がかかり,息長く,着実に進める仕事であるとこう考え,市長就任以来,終始一貫,市政の重要な柱として取り組んでまいりました。この姿勢は,今後も不変であることは申し上げるまでもございません。 第1点目の環状夢のグリーンベルト北東部の地区の構想区域の推進についてでございますが,ご提案のとおり,豊平川下流,石狩川,そして茨戸川に至る河川敷地は広大な緑地資源でございまして,この地域の連続性を図る上で大切な区域であり,緑地整備に取りかかる必要性が高いと考えております。隣接市町との計画協議や,河川管理者の同意等を要しますが,相協力して,流域全体の緑化構想について具体的な検討を進めてまいりたいと考えております。 また,北区屯田から新琴似を経て手稲に至る区域につきましては,現状有姿分譲等,農地から非農地へ土地が流動しておりますが,まだ大公園配置の可能な土地も残されておりますので,これらの緑地の連続性を図ってまいりたいと考えております。 次に,第2点目の都市公園の整備については,用地確保等困難な問題がございますが,市民1人当たり40平米の実現に向けて推進してまいりたいと考えております。 また,地域格差につきましては,モエレ沼公園,河川敷緑地,北部大規模公園等を配置をして,今後,格差是正に努めてまいりたいと考えております。 第3点目の,民有林の保全策についてでありますが,一般民有林を所有者別に見てみますと,林業関連業者7社で46%,札幌市森林組合の加入者で33%を所有しておりますが,そのうち,森林の手入れがなされているものは25%にすぎません。また,アンケート調査によりますと,約60%の所有者は,現状の森林のままで所有を続けると考えて回答しておりますが,残りの40%は,売却またはスキー場,ゴルフ場,採石用地等,林業地以外に利用したいとの回答でございました。 このように,近年の林業の衰退と相まって,民有林は年々荒廃をし,また毎年,相当数の森林開発の事前相談がある現状から,今後もさらに森林の減少が懸念されており,本市といたしましても,森林の保全が重要な課題になっております。 そこで,今後の森林の保全策といたしましては,森林法に基づく開発規制,都市緑地保全法に基づく緑地保全地区の指定,都市計画法に基づく風致地区の指定等,種々の手法を組み合わせ,保全を図ってまいりますほか,借地方式での市民への開放と,林地維持を図るための制度や,国・道の林業に対する助成に加えて,本市独自の整備振興助成策を講ずるための体制づくりも検討いたしているところでございます。 次に,福祉問題についてでございます。 地域に参画・貢献をする老人クラブの育成についてでございますが,急速に進行する高齢化社会にあって,老人クラブの果たす役割や活動は大変重要であると私も考えております。ご指摘のように,札幌市の老人クラブの加入率は,全国的にも低い位置にありますことから,本市老人クラブ連合会でも,パンフレットを作成して,会員の拡大に努めているところでございます。 今後は,町内会や民生委員の協力もお願いをして,また,「会員1人が新会員1人を紹介しよう」,こういうことをスローガンに運動を進めてまいりたいと考えております。 また,昭和61年度からは,札幌市老人クラブ連合会の主催によります単位老人クラブの指導者を対象とした老人クラブ大学の開設や,「広げよう,社会参加の輪」をスローガンに,その活性化に向けて積極的に取り組んでいるところでございます。本市といたしましても,昭和61年度から実施しております老人クラブの社会奉仕活動,地域交流活動,健康増進活動を内容とする社会参加モデル事業に対して助成し,地域での社会活動を推進をしているところでございます。今後とも,これらの施策に加えて,区老人クラブ連合会の組織の強化も図られるよう努力をしてまいりたいと考えます。 第2点目の地域密着型の老人会館の設置でございます。 本市では,地域の老人の方々に対する相談や健康の増進,教養の向上,及びレクリエーションのための便宜を総合的に提供する施設として,1区1館ということで,老人福祉センターを目標に,その設置に努めてきているところでございます。 また,児童とお年寄りとの交流を配慮した麻生総合センターを昨年11月オープンいたしましたし,また,現在,同じような考えで豊平区の老人福祉センターを建設しております。 ご質問にございました老人会館の設置を初め,また児童会館に老人相談員を配置する件につきまして,現在,老人に対する相談施策として,福祉事務所,保健所のほか,地域にあっては民生委員,老人巡回相談員が対応し,きめ細かな体制をとっているつもりでありますけれども,ご提言の趣旨にございましたそれを尊重いたしまして,今後,さらに検討をしてまいりたいと考えております。なかんずく,児童会館のあいております時間に,ごく手近な市民の各層に利用していただく,その対象の一つに老人も加えるべきでないかと,これもいま検討を進めているところでございます。 次は,区社会福祉協議会の設置でございます。 福祉施策も,施設中心の福祉から,在宅福祉を基本とした地域中心の福祉へと重点が変わってきつつあります現在,きめ細かな地域福祉を推進するためには,区ごとに区社会福祉協議会を設置することの必要性につきましては,私も全くご指摘のとおりだと考えております。高齢化社会の進展に伴い,地域福祉の充実は,私たち行政サイドの努力はもちろんでございますが,多くの地域住民の参加によって初めて達成されるものだと思います。このため,ボランティア活動を含む種々の地域福祉活動を系統的に推進するための器づくり,システムづくりが必要であるわけでございまして,現在,ボランティア基金の造成とか,社会福祉総合センターの建設など,基盤固めに努めているところでございます。 地域住民の福祉活動の拠点となるべき区社会福祉協議会の設置につきましては,実は,このたび本市の社会福祉協議会におきましても,その方向を打ち出して,先般,私のところに要望書を持ってきたところでございまして,本市としても,これを積極的に支援をし,また,お手伝いをしてまいりたいと考えております。 最後に,東区の諸問題についてでございますが,第1点目の豊平川左岸沿いの札幌新道と国道275号線に囲まれた一帯の土地利用について申し上げますと,昨今の緩やかな景気回復の中で,企業の設備投資の意欲が強くなってまいりましたことから,工業団地の分譲状況も順調に推移し,現在,分譲中の工業団地が,残り約5ヘクタールと大変少なくなっておりますために,新たな工業団地の開発が必要であると考えており,具体的に適地選定を行っている状況でございます。 そこで,当該地区につきましては,周辺の道路及び隣接地域の土地利用状況から見て,工業系及び流通系の適地の一つとして考えているところでございますので,今後,地域住民の意向,工業適地としての企業側の要望及び開発の手法等を含めて,引き続き調査をしてまいる所存でございます。したがいまして,当該地区を市街化区域へ編入することにつきましては,開発計画の見通しが明らかな時点で検討をするということになります。 第2点目の雁来し尿処理場の跡地利用についてでありますが,10.2ヘクタールのまとまった土地は,もう,これから本市にとっては,これはなかなか見出せない貴重な土地でございます。この跡地の利用につきましては,この地域のみならず,全市的な視点に立って決定する必要があり,他の未利用地の状況及び公共施設の設置状況等を勘案しながら,長期的な展望のもとで,本舘議員のご提言の利用計画も含め,跡地利用及びその周辺の土地利用の検討を進めてまいりたいと,こう考えております。以上でございます。
吉野晃司君
○議長(吉野晃司君) ここで,およそ20分間休憩いたします。
吉野晃司君
○議長(吉野晃司君) これより,休憩前に引き続き会議を開きます。 代表質問の続行であります。小谷俵藏君。 (小谷俵藏君登壇・拍手)
(発言者未割当) 発言者未割当
◆小谷俵藏君 私は,ただいまより,自民クラブ議員会を代表いたしまして,今決算議会に提案されました案件及び当面する市政の諸問題につきまして質問いたします。市長を初め理事者各位におかれましては,明快かつ前向きのご答弁を期待いたします。 まず,財政問題についてであります。 私は,61年の第1回定例市議会における市長の提案説明を見ますと,国の財政は依然として厳しく,昭和61年度の国家予算は,徹底した歳出の削減と国債費と地方交付税及び交付金を除いた一般歳出は4年連続のマイナスという超緊縮の予算編成が行われたのであります。特に,地方公共団体への高率の国庫補助金負担金については,昭和60年度の削減措置より厳しく,地方にとって負担転嫁を強いられる,と発言しているのであります。 確かに,国家予算の再建のため歳出の削減の影響を受け,国庫補助金負担率の大幅なカットが行われたことにより,昭和61年度の地方財政は,全国ベースで1兆1,700億円の地方の負担増が強いられ,本市においても一般会計ベースで127億にも上る影響があったところであります。もちろん,国の地方財政対策においても,当面の財政運営に支障を生じない対策を講じたところであり,市長におかれましても,事務事業の見直しなどを行い,経費の徹底した節減・合理化や,機構及び職員定数の厳しい抑制を行うとともに,財政の確保に努め,財政調整基金等を積極的に活用され,当初予算の編成に支障のない措置がなされたのであります。 そこで,今議会に提案されております昭和61年度の決算議案についてでありますが,まず歳入について見ますと,決算額は前年度に比較して182億円,3.9%の増となり,このうち142億円は市税によるものであり,対前年度伸び率も8.3%となり,59年度の5.2%,60年度の7.6%に比較し,景気の回復基調を反映した決算になったものと言えましょう。 次に,歳出面を対前年度伸び率で見てまいりますと,余り伸びて欲しくない義務的経費が7.6%の増となり,一方,都市の整備に向けられる投資的経費では,単独事業が1.3%の増,補助事業が2.3%の減となり,結果的には0.3%の減となっているのであります。 以上の歳入歳出の状況からその特徴を申し上げますと,税収の上昇という明るさは見えますが,財政の硬直化は着実に進んでおり,財政運営は依然として厳しい状況にあると言えるのであります。 そこで,端的にご質問いたしますが,当初127億円影響を受けたこの額について,どのように補てんされたのかお示しいただきたいのであります。また,今日は低金利時代を迎えており,公債費は低下の傾向を示しており,大変,喜ばしい現象と考えますが,一方,基金の運用果実の低下もまた避け得ない状況と考えますが,どのような考え方で運用を図ってこられたのか,あわせてお伺いをいたします。 次に,市税の収入未済額と納税対策についてであります。 昭和61年度の市税決算額は1,840億1,500万円であり,昭和60年度決算額に対し8.3%の伸び率であり,前年度決算時の伸び率である7.6%をわずかながら上回ったところであります。また,収入率につきましては,昭和60年度の96.7%を0.2%上回る96.9%と,過去10年間におきまして,昭和58年度の96.3%を最低とし,着実に向上しており,努力を評価するものであります。 しかしながら,収入未済額に目を転じてみますと,昭和59年度が50億7,400万円,昭和60年度が52億1,700万円,昭和61年度では54億2,000万円と,こちらのほうもまた,着実に増加しているのであります。収入額の増加は大いに歓迎すべきものでありますが,収入未済額が増加することは喜ばしいことではありません。 収入未済額の54億円と申しますと,昭和61年度の本市における除雪費の52億800万に相当する額でもありますし,また,小学校なら,用地取得費を除いて約4校分を建設できる金額でもあります。市民生活の安定・向上を図るためには,健全な財政運営が必要なのでありますが,とりわけ,自主財源の大宗をなす市税収入の確保は,財政基盤の安定上,最も重要視すべきことと考えるのであります。 したがいまして,一般会計の歳入未済額62億3,100万円のうち,87%と大部分を構成している市税の収入未済額の圧縮は,本市税務行政の運営上,重要な課題なのであります。このようなことから,以下の3点につきまして,市長のご所見をお伺いをいたします。 まず,第1点は,収入未済額54億2,000万円の中には,常習的な滞納者がいると思われる一方,病気や失業などによりまして,真実生活に困っているため,納税したくても納税できない事情のある市民もおられるものと考えるのでありますが,このような事情の市民に対しましては,どのような措置を講じておられるのか,お聞かせをいただきたいのであります。 質問の第2点目は,昭和58年度決算の収入未済額の総額は約51億円で,そのうち現年課税分が28億円と,約50%強の割合でありましたが,昭和61年度決算の収入未済額の現年課税分が34億円で,約60%以上の割合と増加の頓向を示しているところでありまして,今後,これらの点をも含め,どのような納税対策を考えておられるのか,市長の基本的な考え方をお伺いいたしたいのであります。 第3点目は,税の預貯金口座振替についてであります。 市民が市税や電気・電話・水道料といった使用料を払うのに,家計の中でむらなく,計画的に納入できるこの方法は,年々増加してきているものと思われます。そこで,市民税のように,その大半が毎月の給与等からの納税方法をとっているものは別といたしまして,4月,7月,9月,12月と年4回の固定資産税の納入に,預貯金口座振替方法をとっておられる市民が,例えば,水道料金のそれと比べてどのような傾向にあるのか,お教えいただきたいと思います。 また,固定資産税のように年4回の支払い方法が取られているものについて,税法上の問題もあろうかと思いますが,もし,これを年10回あるいは毎月払いという納税方法が可能かどうかということであります。もし,実質的に可能であれば,年4回の納入よりも,そのほうが納税者側にとってはるかに税金が納めやすくなり,預貯金口座振替方式をとられる方がふえ,ひいては,収納率の向上に役立つものと思うのであります。固定資産税は申し上げるまでもなく,収入によって課税されるものではなく,また,上下水道料金や,電気・電話の料金のように,基本料金は別といたしましても,使用容量等によって支払い料金が決まるものでもなく,収入等に関係なく賦課され,それだけに納税者にとっては負担意識が強いわけですから,口座振替を希望する方には,納税しやすい方法を考えるということも,徴収者側といたしましても積極的に検討すべきと思いますが,いかがでありましょうか,市長のご所見をお伺いをいたします。 次に,本市の経済活性化と企業誘致についてお尋ねをいたします。 最近の経済動向を見ますと,一昨年の秋以来からの急激な円高により,景気低迷が久しく続いておりましたが,8月28日に日本銀行札幌支店が発表した金融経済概況によれば,「公共投資や民間住宅投資などの好調や,個人消費の底がたさなどに支えられ,道内の景気はようやく回復傾向を示している」となっております。 さらに,札幌通産局が同日に発表した,「7月の道内鉱工業生産動向」の速報によりましても,鉱工業生産指数は99%で,前年比2ヵ月連続の上昇となるとともに,前年同月比でも7ヵ月ぶりに前年比率を上回り,生産活動に回復の兆しがあらわれたことになっており,この先も大型補正予算による公共事業の増加が見込まれることから,明るい見通しとなっております。このように,本格的な景気回復は先のことといたしましても,これらのニュースは,われわれ市政に携わる者にとって大変喜ばしいことであり,今後,この回復基調が順調に推移していくことを強く望むものであります。 さて,私はかねてより,経済環境の悪化による本市経済への影響を極力少なくするため,足腰の強い本市産業構造の確立を訴えてまいりました。具体的には,第3次産業に特化した本市産業構造をよりバランスのとれたものにするため,第2次産業,特に製造業の充実・拡充を図る必要があると訴えてきたところであります。 このため,地場企業の振興を図ることはもちろんのことでありますが,加えて,本市の地域性にふさわしい都市型先端産業の誘致の必要性についても,機会をとらえて申し上げてきたところであります。特に,昭和61年5月に開催されました第2回定例市議会におきましては,企業誘致体制の強化・拡充と,本市の高度な都市機能の集積等,企業経営を取り巻くすぐれた都市の特性についての積極的なPRをご提言申し上げたところであります。市当局におかれましても,こうした企業誘致体制を推進するため,本年6月より,本市東京事務所に企業誘致主幹を配置し,積極的に誘致活動を展開されており,市長の積極的な姿勢を高く評価いたすものであります。 そこで,私は次の3点についてお伺いをいたします。 質問の第1点は,企業誘致体制についてでありますが,企業誘致は他の自治体においても積極的な誘致活動を展開しておりますが,この点について今後どのような誘致活動体制をとるご所存なのかお伺いをいたします。 質問の第2点は,企業誘致の受け皿としてテクノパークの拡張と真栄地区の開発を進めていると伺っておりますが,これらの受け皿にはどのような企業を誘致するお考えなのか。また,これらの開発計画の状況についてお示しをいただきたいと思うのであります。 質問の第3点は,企業誘致に当たっては,本市の産業活動としての,さらには教育・文化都市基盤整備など,トータルな意味でのPRが必要と考えますが,本市を売り込むに当たって,今後のPR活動についてもお伺いをいたします。 次は,新交通システム等への取り組みについてお伺いをいたしますが,この質問に入る前に,きのうの自民党・常本議員,社会党・西村議員の両議員から共通して出されておりました東西線琴似・手稲間及び東豊線福住・北野間の地下鉄延長に伴う問題につきまして,わが自民クラブといたしましても,市長におかれましては,厳しい諸情勢の中とは存じますが,70年営業開始に向かって最大限のご努力を強ぐ要望いたすものであります。 さて,新交通システムは,昭和40年代の後半,省エネルギー,低コストな輸送システムとして注目を浴び,諸外国で研究開発が開始されたものでありますが,わが国においても,それも都市交通機関として採用すべく,その開発が進められてきたところであります。 本格的に新交通システムの実用化が始まったのは,昭和47年に制定された都市モノレール等の整備の促進に関する法律が契機であり,全国各都市で導入の検討が進められた結果,昭和56年2月の神戸ポートアイランド線,同年3月の大阪南港ポートタウン線の開業を皮切りに,モノレールあるいはガイドウェイが新しいタイプの都市交通機関として採用されることになり,現在までに,全国12都市で事業化されているところであります。 本市においても,現行の長期総合計画で,将来の輸送機関として,その導入が本市の交通体系形成の上で必要であるとの提言がなされているのであります。これらの提言を受けて本市は,現行の5年計画において,新交通システムに関し,他都市の導入事例を中心に基礎的な調査研究を進めてきたとのことでありますが,先般実施されました第2回道央都市圏パーソントリップ調査の結果によりますと,本市の将来的な交通体系を考える上で,新交通システム等の中量輸送機関の導入が必要であると報告されております。 私も,本市の交通体系を考えるとき,特に公共輸送機関としては,街づくりの骨格ともなり,しかも,冬季に強い輸送機関が必要であるとの認識から,軌道系輸送機関を将来的にも採用していくことが望ましいものと考えております。しかしながら,聞くところによりますと,近年,地下鉄の建設費が高騰化し,経営採算性が悪化していることから,その整備についても厳しい制約条件が付されているとのことでありますし,新交通システムについても,当初見込みの輸送需要に達成せず,苦しい経営状態が続いている事例が多いとのことでありますので,特に長期的な経営収支など,十分に検討する必要がありましょう。 一方,新交通システムの機種につきましては,最近,リニアモーターを推進力に用いた電車や,トンネル断面積が従来の半分になる小型地下鉄など,新たなシステムの開発が進んでおり,近く大阪市や東京都で採用されるとの話も聞いております。すなわち,これまでのガイドウェイやモノレールに限らず,いろいろな種類の輸送機関の中から,その都市に最も適合したシステムを選択することが可能となったわけでありますので,本市のように積雪寒冷地に最も適合した機種の選定は十分に可能であります。 そこでご質問いたしますが,本市は現在,新たな長期総合計画の策定に取り組んでいるとのことでありますが,この中では当然,昭和80年に向けた都市交通体系のあり方についても方向づけがなされてくるものと思われます。そこで,これらの状況の中で,新交通システムにつきましても,これまでの調査段階から,本市の交通体系の一環として,具体的な路線を選定し,その経営計画の検討を行うなど,事業化に向けての検討を開始する時期に来ていると考えますが,市といたしまして今後どのような取り組みを考えているのか,ご所見をお聞かせ願いたいのであります。 第2点目は,将来的な交通体系にかかわる輸送機関の選定についてであります。 私は,本市の将来的な軌道系の輸送体系を考えるとき,まず配慮しなければならないことは,地下鉄線とJR線の有機的な連携であると思います。すなわち,本市域内には,地下鉄線構想50キロメートルと,JR線50キロメートルの合わせて100キロメートルの軌道路線を有することになるわけでありますが,私は,現在の計画では,これらは一体的な輸送網として相互の連絡が十分とは言えず,都市体系の交通体系から見ますと,利便性は必ずしもよいとは言えないと認識しております。そこで,本市の軌道路線を有効に活用させるためには,今後,地下鉄線とJR線を直結する形で新交通システム等の路線をつくるとか,あるいは地下鉄線をJR線と直結することなどを考えていくべきであると思うのであります。このことによって公共輸送機関の利便性が高まり,新たな交通需要の誘発にもつながるものと考えております。 そこでご質問いたしますが,以上のことも含めて,本市は土地利用の進展に伴い,将来展望の中では,新たな軌道路線を必要とすることになると思うのであります。その場合,地下鉄は経営採算上成り立たないとの意見もありますが,私は,本市の発展に備えるべき輸送機関の使命からしても,もっと慎重に考える必要があるものと考えております。 特に,現地下鉄線の終点からさらに延びる路線が必要とされる場合については,これに新交通システム等を採用した場合,車両基地や運行管理システム等の新規設備が必要となるほか,乗りかえの不便さも発生することから,条件によっては,同じ地下鉄を単線で延長するほうが,建設コストや運行管理等の面で有利な場合も多いのではないかと思うのであります。 本市都市構造のように人の流れが都心集中型の場合は,都心から遠隔地になればそれだけ利用者数が少ないのは当然でありますし,単線であることによって,その分,ダイヤが多少粗くても十分対応できるものと思うのであります。市長の芸術の森線にヒントを得ての考えでありますが,既存線と単線を連動させるということについては,技術的な面などいろいろ問題はあろうと思いますが,新交通システムの導入の問題とあわせて,今後における本市全体のよりよい交通体系づくりのため,積極的に検討される考えはないのかどうかお尋ねをいたします。 次は,本市の街づくりについてであります。特に,今後の本市北部の開発と発展動向について。 本市北部から東部に広がる市街化調整区域の土地利用,とりわけ農地の有効活用についてでありますが,昭和51年12月策定されました新札幌市長期総合計画では,豊かな自然を保全して緑に包まれた市街地を形成することを街づくりの基本方向の一つに据え,北部から東部にかけての低地においては,農用地は農業生産の場であると同時に,良好な緑地空間としてとらえ,都市近郊農業としての農業近代化,安定化を図り保全するとともに,環状夢のグリーンベルト構想の推進などにより,積極的な緑地の創出を政策として打ち出してきたところであります。 また,一方においては,このような観点から,これに先立つ昭和45年,それまで農地などを蚕食し無秩序な市街地拡散を見せていた,いわゆるスプロール化を防止し,計画的な市街化を図る目的で,市街化区域及び市街化調整区域の線引きが行われたのであります。さらに,市街化を抑制すべき区域である市街化調整区域は,農業の振興を図るため,昭和48年,農業振興地域に指定されるとともに,昭和49年には,農用地域を定めることと,地域の振興計画を盛り込んだ札幌市農業振興地域整備計画が策定され,これに基づく各種事業が逐次進められているところであります。 しかしながら,残念なことに,現実には,本市における農業の実態を見るとき,その先行きはまことに厳しいものがあります。 本市農業の実態を昭和60年に実施した農業センサス集計結果で見ますと,総農家数は2,636戸で,前年度に比べて87戸,3.2%の減少となっており,また,経営耕地規模別で見ますと,1ヘクタール未満の農家が49.7%で1,309戸,1ヘクタール以上3ヘクタール未満の農家が29.6%で780戸,3ヘクタール以上の農家が20.7%で547戸となっており,1戸当たり1.89ヘクタールと経営の零細化が進んでいるのであります。 次に,農家人口では,前年度に比べて510人,4.5%減少し,農家戸数の減少率を上回っており,しかも,農業従事者の年齢構成を見ますと,16歳から29歳までが531人で,8.5%,30歳から39歳までが672人で10.8%,40歳から49歳まで1,312人で21.0%,50歳から59歳まで1,819人で29.2%,60歳から64歳までが732人で11.7%,65歳以上は1,169人で18.7%と,50歳代が約30%,60歳以上が約30%と,50歳以上を合計いたしますと60%にもなり,反面10代,20代が合わせて8.5%と非常に少ないのであります。 このことは,農業の所得形成力が弱いことも相まって,次代を担う若者が農業に先行き不安を持っているあらわれであり,今後5年から10年後にかけて農業従事者が大幅に減少する,つまり本市農業の大きな縮小が始まることを物語っているのであります。 このような状況から,老齢化による労働力の低下が営農意欲の減退へとつながり,農地の資産的保有傾向が強まり,農地の遊休地化,ひいては土地投機目的の現状有姿分譲地化など,土地の荒廃化が懸念されるのであります。 こうした中で,一方の施策である環状夢のグリーンベルト構想の推進による緑の創出について見ますと,前田森林公園の整備,ごみの理立計画と公園事業を一体化したモエレ沼公園の整備,山本処理場・米里処理場の整備を初めとする事業などが着々と進められているところであり,これら緑に囲まれた市街地形成へ向けての事業の展開は評価できるところでありますが,真に緑に囲まれた市街地形成のためには,現状において良好な緑地空間を構成している土地の保全こそ重視されなければなりません。 しかしながら,いままで述べてまいりましたとおり,本市の農業の実態を考えるとき,先行きはまことに厳しいものがあります。また,これら土地所有者の市街化区域への編入期待感は相当なものでありますが,しかしながら,一方,いまの市街化区域に多くの未利用地が残されており,将来の宅地予備地があること,また,将来の都市施設の維持管理等効率的な都市運営という観点からは,余り肥大されない市街地であることが望ましいという考えも一面にはあるわけですが,したがって,以上のような状況の中にあって,農地を,宅地のみにとどまらず,何らかの経済的な付加価値をつけて荒廃化を防ぎ,緑地的空間として残し,次代へ引き継いでいく必要があるのではないかと思うのであります。 このような観点に立って,北部地域の中でまとまった農地であり緑地空間を形成している屯田地区の土地利用について,私の提言も交えながら市長のお考えをお伺いいたします。 私が屯田地区を取り上げた理由でありますが,市街化調整区域の中でも,市街地近接の農地として,都市化の圧力と農業振興のはざまの中で,農家の努力によりどうやらいままでもちこたえられてきた農地を,荒廃化させず有効に活用することが緊急の課題であり,さらに,この地区で農地の活用策の具体化が図られれば,他地域の土地利用のモデルケースにもなり,つまり市街化調整区域の土地利用のトライアルにもなると考えるのであります。 この地域は,都心からの距離が8.5キロから10キロに位置しており,現在拡幅整備が行われている国道231号線に,創成川,一部市街化区域を挟んで非常に近接した地域であります。また,この地域の南側は,実質65年度に完成の見込みで,市施行による土地区画整理事業が進められており,東側は60年の第2回線引き見直しで開発予定区域に設定されており,北側は旧発寒川を挟んで,対岸の石狩町では大規模住宅団地が計画されているとも聞かれ,その北西側は早くから開発された新札幌団地や花畔団地があり,いわば市街地に囲まれたエアポケット的な三角地であり,三方ともきわめて強い都市化の圧力を受けているのであります。 200数十ヘクタールに及ぶこの地域は,20数ヘクタールもの交通局用地が横たわっており,七,八年前までの稲作地であったこともあり,他の地域のように現状有姿分譲などの土地投機買いも見られず,あらゆる土地利用の展開の可能性をもった土地であります。しかしながら,水田利用再編成対策による転作奨励金が61年度をもって打ち切られ,また,農産物価格の著しい低迷によって,農産物収入による農家経済はまことに大変な状況にあり,さらに,各農家とも後継者がおらず,農業従事者の平均年齢も60歳近くとなっており,他に所得を求めようにも,年齢からしてそれほど続くものではなく,このように農地としての存続保全はきわめて困難となってきており,放置しておきますと,経済的な理由などから,やむにやまれずいろいろな形で土地が手放されていくことが懸念されているのであります。したがって,このまとまりある土地を荒廃化させず,有効に活用することが緊急の課題であると思うのであります。 そこで質問の第1点は,当該地区の緑地空間的ゾーンとしての活用とその促進策についてであります。 土地所有者の意向といたしましては,大半は,市街化区域に編入し,住宅団地などいわゆる宅地開発をしたいという要望が強いわけでありますが,一方また,当分の間は農業を続けたい人たちのいることも事実であります。このことは,開発するにしても営農を継続するにしても,先行きが不確かなきわめて不安定な状況下に置かれているのであり,これを解消し,土地利用を混乱させることなく,農業経営者を初め地区住民が将来に明るい展望を持って生活できるような,新たな視点に立った基本方向を明示する必要があります。 そのためには,住宅地や民間施設の市街地的活用の可能性,グリーンベルト構想とも整合し,公園緑地の拡大にも寄与する緑地空間ゾーン,社会的ニーズに対応し地域が活性化するような全市的な視野に立った公共施設としての活用が検討されるべきであります。このような土地利用を実現し,土地所有者が明るい展望を持ち得るように,市においてこの地区の全体的な土地利用構想を策定し,良好な土地利用へと誘導すべきであると思うのでありますが,このことについて市長のお考えを伺いたいのであります。 また,第2点についてであります。さきの質問の中で申し上げました大規模公共施設の設置についてであります。 本市においても,都市部はもとより,近郊部におきましても,ここ10年ほどの間に,たとえば芸術の森でありますとかテクノパーク,厚別副都心の充実,厚別陸上競技場,テイネプール,百合が原公園,老人保養センターあるいは造成中のモエレ沼公園などといった,それぞれに特徴のある基幹施設が完成しあるいはその途上にあります。これらの施設は,それが将来に向けての発展の大きな原動力となっているのでありますが,残念ながら,北方面にはこのような施設がないのであります。今後,高齢化の進展,休日や余暇時間の増大に伴って市民ニーズが多様化し,レジャー,レクリエーション,スポーツそして文化といったように,多様な市民の活動に対して,全市的な視点からその施設を担い得る条件をこの地区は有しているのであります。 このような施設を例えて申し上げますと,農業公園があります。これは神戸において,ワインと神戸牛を売り物にし,ワイン城を中心にレストラン,体験農場など各施設を配置したものが整備されており,神戸市民はもとより,各近隣都市から観光客が多数訪れておりますが,札幌市においても,工夫をして,札幌型の農業公園を設置することが考えられないかというものであります。また全天候型スタジアムの設置も考えられましょう。過日ある月刊誌にこれに関する記事が掲載されておりました。そのことはともかくといたしましても,この種の施設設置は10年来の関心事であり,冬の半年は雪に埋もれる大都市札幌にあって,また,雨の日にあっても野球を初め各種スポーツ競技やイベントなど多岐にわたる利用施設として期待されるものでありましょう。さらにはまた,総合公園も考えられましょう。 先ほども本舘議員が質問の中においても触れておりましたように,北区及び東区は公園面積が少なく,一口に申し上げますと,10年前の全市平均をも下回るような状況にあり,今後早急にその整備を手がけなければならない問題であります。このような意味で,グリーンベルト構想とのかかわりも考えながら,当該地区に総合公園を設置すべきではないかと思うのであります。その他,高齢化対策施設,札幌産業の育成施設など,全市的に考えられるべき施設は多数ございます。前段で申し上げましたとおり,本市交通局所有の市有地が大きく位置していることからも,ぜひともこの地区に,私が申し上げましたような大規模基幹施設を配置し,北方面の発展及び全市の均衡ある発展を図るべきであると考えるのでありますが,このことについて市長のお考えをお伺いいたしたいと思います。 次は,新川通及び琴似・栄町通にかかわる札沼線の高架促進についてであります。 このことにつきましては,新川通が昭和11年都市計画街路として決定され,昭和48年には新川通を跨線橋としての計画決定変更がなされて以来,その事業の促進が期待されてきたところであります。昭和56年に入り,国鉄高架事業との関連性や,あるいはまた,単独で考えたとしても,むしろ札沼線を高架にしたほうが道路構造上理想的であり長所が多いとの観点から,札沼線を関係区間高架にするという考え方に立って,本市は国鉄を初め建設省と協議を進めておられたのであります。 参考までに,いま改めて,昭和57年当時開かれたこの問題にかかわりのある建設委員会においての関係する会議録を精査いたしてみますと,その当時の理事者から答弁の中で,国鉄高架事業との整合性がなされれば同時完成,単独となればむしろ多少早まることも可能である,という趣旨の答弁がなされているのであります。 こうした経過の中で,本市の積極的な取り組みによって,国鉄及び建設省と基本的な事柄については合意に達し,さらに具体的な詰めに入り,いよいよ都市計画の変更も間近であるということを,このことに大変大きな関心と期待をしていた私といたしましても,58年当時において原局より説明を受けていたところであります。しかし,この世の中,ままならないことが時として,起きることもまた避けられない現実でありましょう。 59年度に入って,国鉄が分割民営化に向けて動き出し,赤字ローカル線の廃止,そして設備投資の凍結がなされたのであります。一方,本市においても,国の補助率削減による厳しい財政事情の中では,新たに札沼線かさ上げという大型プロジェクトに着手することは難しい情勢となったこともあり,60年の2月に至り,札沼線の関係区間を札幌高架と同時に事業化することについて断念せざるを得ないことになったのであります。 しかし,こうした状況下にあって,新川通の交通量は,石狩湾新港関連道路との位置づけもありましょうが,現実には,都市機能の中に果たす重要な路線として,年ごとにその交通量が増大し,狭隘道路幅員の中にあって,朝夕の交通渋滞は大変なものがあることは申し上げるまでもないのであります。 また,当新川通の都市計画の変更がなされていない現在,街路用地としての計画決定がなされたままであり,したがって,将来はその解除がなされるであろう土地について,現在におけるその建築等の規制から,非常に困惑をしているということも仄聞いたしているところであります。 またさらに,昨年度工事着工いたしました北海道横断自動車道に関連し,札幌新道と新川通の交差点付近にインターチェンジが建設されることを考え合わせますと,札沼線の高架問題を初めとして,新川通の事業促進はまことに急を要する問題であると思うのであります。 そこで質問の第1点でありますが,今年4月,国鉄からJR北海道に変わってからすでに半年を経過いたしましたが,改めてJR北海道との協議交渉が再開されたのでありましょうか。交渉が再開されたのであれば,どのように話が進んでいるのでしょうか。また,今後,順調に交渉が進んだ場合,都市計画の変更,そして,事業着手の見通し,さらには,完成の時期はいつごろになるのかお伺いをいたします。 第2点は,新川通全体の完成の見通しについてであります。まず,札幌新道と新川通の交差点部分を含め,それ以東については,いつごろ完成の見通しになるのか。また,それ以西についての着工及び完成はいつごろになるのかお伺いをいたします。 最後に,教育問題についてであります。 去る8月7日,臨時教育審議会の3次にわたる答申の総括として最終答申が出されました。今日の教育に求められている時代的な要請と,これまでの教育の歩みや現状を考察した教育のあり方が示され,21世紀へ向かっての教育の方向が,ある程度明らかにされたものと評価しているところであります。 その中で,教育改革を推進するための基本的な考えとして,個性の重視の原則,生涯教育体系への移行,変化への対応の三つの視点が挙げられておりますが,私は,中でも,本市がこれから21世紀を生きる児童・生徒の教育を考えるとき,この生涯教育の視点は,まことに重要な役割を果たすものと考えております。 現代は,変化の時代であります。社会は,絶えざる急激な変化を続けており,この変化に対応し得る人を育てていくことが肝要であり,生涯を通じた学習活動こそが,人々の幸せを築くものでありましょう。特に,私は,21世紀に生きる本市の子供たちの教育を考えるとき,臨教審で言われておりますように,都市化に伴う家庭や地域の教育力の低下を憂うるものでありますが,また,私は,児童・生徒の教育の基本は,家庭・地域にあるものと考えるものであり,子供たちの健全育成を考えるときに,生涯学習の視点に立った家庭と地域の教育力の向上と連携は,欠くことのできないものと考えますが,この大都市に伴う児童・生徒の教育の問題と対策は,いま日本全国の大都市が共通して抱えている問題であり,本市は,いまや人口では5番目ではありますが,少なくとも,この5年間の人口の伸び率は,10大都市中最高であり,全国一のスピードでより大都市化に向かっているわけであり,この速さに伴うひずみは,より一層強烈なものと考えなければなりませんし,一日も早い対策が望まれるものであります。 大都市化に伴い,子供たちの健全な育成に対するいろいろな阻害要因としては,一つには,いわゆる核家族化と出生児数の減少による少家族化の進展であります。かつては,生活を通して祖父母,親,兄弟の多様な関係の中で,相手の立場の理解,共感,生活技能,しつけなど,人間としての基本的な生活習慣を学ぶことができましたが,現在では,家庭における親との関係のみに終始してしまうことが多いのであります。 二つ目には,遊びの変化が考えられます。かつては,地域の異年齢集団が日の暮れるまで近所の広場で遊び回ったものですが,都市化に伴い,遊びの場の屋内化,遊び相手の少数化,固定化等であります。 三つ目としては,地域の教育力の低下であります。かつて,子供たちは,隣近所の友達,大人から,さまざまな地域での決まりや教えを学んだものであります。 こうした生活体験から生まれる学習が,子供にとって人間相互の関係や社会への目を広げる重要な役割を担っていたのであります。社会の変動,大都市化に伴い,子供たちの健全な育成を阻害する要因も,まだ,さまざまにあろうかと思いますが,これらの問題を乗り越えて成長・発達するための対策のより一層の充実が必要でありましょう。 幸い本市では,早くから市民サイドによる青少年非行化防止市民運動などを初め,教育委員会では,学校開放事業や地域ぐるみ子供の健全育成事業,そして,児童会館など,さまざまな事業が展開されており,それぞれの効果を上げているところであります。中でも児童会館は,現在44館,62年度末には50館になる予定でありますが,これは,他都市に例を見ないぼど抜きん出ており,子供の健全育成に対する本市の熱意のあらわれであると,心から敬服いたすところであります。 児童会館では,遊び・スポーツなどの動的な活動から,読書や工作などの静的な活動まで広く行われており,さらに,館独自で工夫を凝らした事業,たとえば,子供の心配ごと相談や防止活動,綱引き大会など,数え切れないほどのアイデアに満ちた事業が行われており,魅力ある子供の城として地域に定着し,本市の子供たちの社会性や自主性などの育成に大きな成果を上げてきており,児童会館に対する市民の期待は,ますます大きくなっております。また,子供たちの活動の場は,家庭・地域・学校という三つの場を中心に営まれており,その中にある児童会館が,家庭・地域を結ぶものとして,さらに機能面での充実が図られることを期待するものであります。 私は,本市の21世紀を担う子供たちが,大都市の中で健やかに育つためには,これからますます児童会館の果たす役割は重要になると考えるのであります。そこで,次の4点についてお尋ねをいたします。 第1点目は,児童会館の建設計画についてであります。 現在,地区整備基本計画に基づく,地区に1地区1館を基本に建設を進めておられますが,子供たちの行動半径から考えますと,より一層のきめ細かい児童会館の設置が必要であると考えます。そこで,市教育委員会では,児童会館をどのように評価され,今後,整備を促進するに当たり,現時点ではどのような考えをお持ちなのかお聞きいたします。 第2点として,児童会館の機能についてであります。 これからは,子供たちの健全育成については,生涯教育の視点に立った地域の教育機能と家庭の教育機能を向上させ,さらに連携を図る必要があります。児童会館は,その中にあって,その結ぶものとして,広く地域住民の学習の場として開放されることが,地域と密接な連携を図ることになり,ひいては,地域や家庭に対する教育的環境の醸成に大きな効果を上げることができるのではないかということであります。すでに,何館か住民による運営委員会ができたところについては,開放されているようでありますが,今後,さらにその促進についてお考えがあればお聞きいたしたいのであります。 3点目は,児童会館と家庭との連携を深める上で,現役を去られ,地域にいらっしゃるような元校長先生など,教育者であった方々の人材の活用を考えられないかということであります。 本市は,毎年平均60人ぐらいの教員の方々が退職されております。長年にわたり教育の専門職として,児童・生徒の指導やお母さん方の相談に携わってこられた豊かな経験をお持ちであります。そこで,児童会館において,児童・生徒の指導とともに,家庭教育の問題など,お母さん方の相談にも乗れるような人材を配置することにより,より一層児童会館の地域における機能の充実が図られることになると考えますが,いかがでありましょうか。 最後に,前にも述べましたように,社会の変化の中で,家庭も離婚の増加,就労婦人の増加など,大きな影響を受けており,家庭により子供たちの態様もさまざまであります。そして,働かなければならない親御さんにとっては,この一定の指導のもとに子供たちが遊んでいられる施設は,本当に安心できるものであります。子供の世界では,どのような家庭の子供であれ差はないものでありますが,しかし,このような家庭に帰っても,親の不在の子供たちにも利用しやすいような配慮がより必要だと考えますが,その整備についてお考えがあればお聞かせいただきたいのであります。 これをもちまして,私の質問のすべてを終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)
吉野晃司君
○議長(吉野晃司君) 答弁を求めます。板垣市長。
板垣武四君
◎市長(板垣武四君) まず財政問題についてでございます。 昭和61年度の国庫補助負担率の引下げに伴う本市の影響額は,生活保護費等の経常的経費分で83億円,道路・街路等の投資的経費分で44億円,合計127億円となっております。当初の見込みと同額になったところでございます。 そこで,ご質問の財源補てんにつきましては,地方たばこ消費税率の引上げ分が約13億円,臨時財政特例債等の特例的な起債で約43億円,残余につきましては,地方交付税で措置をされ,当面の財政運営には支障が生じない手当てがなされたところでございます。 次に,基金運用の基本的な考え方についてでございますが,ご指摘のとおり,特に,昨年におきましては,いまだかつてない低金利の状況にあり,基金運用にはきわめて苦慮したところでございます。 このような中にあって,長期に比べ短期の運用が有利であったことから,譲渡性預金や債券現先等による高利回りの短期自由金利商品を中心に,金利の競争引合い等を行い,効率的な運用に努め,昭和61年度で約41億円の運用益を上げた次第でございます。 次に,市税に関するご質問でございますが,収入未済額が増加していることは,市民負担の公平の見地からいって重要な問題だと受けとめているものでございます。 第1点目の納税の困難な方々についてでございますが,実態などをよく調査をし,それぞれの方の実情を考慮した上で,滞納処分の停止,あるいは,減免などの救済措置を講じているところでございます。 第2点目の現年度課税分を合めた納税対策につきましては,即効的な方策を見出すことはなかなか困難でございますが,納税者の実情を的確に判断し,高額滞納者や常習的な滞納者につきましては,厳正に,差し押さえを行うなど強い態度で臨むことを基本としながら,特に,現年課税分の占める割合の圧縮につきましては,できる限り早期に折衝,対応することが何よりも重要でございますので,今後,その内容を分析した上で,未済額の圧縮を図ってまいりたいと考えております。 第3点目の固定資産税の口座振替えに関するご質問でございますが,口座振替えによる加入率は,たとえば水道料金の56%や電気料金の69%に比較いたしますと,固定資産税の場合は22%と低いのが現状でございます。したがいまして,固定資産税の口座振替え方法の改善につきまして,貴重なご指摘をいただいたところでございます。今後,法令との関係や金融機関との調整など,いろいろな問題点を調査・研究をいたしまして,ご提言にあった方法を含め,一層,口座振替えによる納税率を高めてまいりたいと考えております。 次に,企業誘致についてでございます。 第1点目の企業誘致体制につきましては,ご質問にもありましたように,本年6月1日から東京事務所に企業誘致主幹を配置をして,体制の強化を図ったところでございます。また,昨年の2月に発足させた札幌市企業誘致推進会議の本市及び東京での開催を通して,積極的に企業訪問や情報の交換を行うなど,企業誘致活動に取り組んでいるところでございます。今後は,国際都市としての札幌や本市の持つすぐれた都市基盤と魅力を強く訴え,国内企業はもとより,外資系企業をも含めて,広範囲にわたって企業誘致に取り組んでまいる所存でございます。 第2点目のテクノパークの拡張とCAA地区開発についてでございますが,誘致対象として考えておりますのは,テクノパークの拡張地区につきましては,これまでの経過から,ソフトウェア技術またはシステム技術の研究開発を行う企業等を中心に,幅広いエレクトロニクス関連企業,また,真栄地区につきましては,いま申し上げたエレクトロニクス関連に加えて,バイオ,新素材,精密加工等の都市型先端産業を対象としたいと考えております。 次に,進捗状況でございますが,テクノパークの拡張につきましては,今年度中に議会にお諮りをし,用地の取得を行い,来年度に本格的造成をして,64年度から分譲開始をする予定でございます。 また,真栄地区につきましては,61年度に用地の約50%を先行取得をしており,残りは今年度中に取得をいたすよう交渉を進めております。なお,この地域はオーダーメード方式による分譲を予定しておりますことから,来年度に開発の基本計画を策定し,あわせて,企業に対し積極的にPRをしていきたいと考えております。 第3点目のPR活動についてでございますが,来年度は,和文の企業立地ガイドに加えて,初めて英文のものを作成をして,欧米各国の駐日大使館を初め,外資系企業など,広く関係先に配布をしてPRしたところでございます。さらに,今後は,誘致用のビデオの作成や新聞広告等を通じ,あらゆる機会をとらえて積極的なPR活動を実施する考えでございます。 次に,新交通システム等への取り組みについてでございます。 第1点目の新交通システムヘの今後の取り組み方につきましては,将来的な交通体系の中での中量輸送機関のあり方につきまして,本市の総合交通対策調査審議会及び北海道運輸局長の諮問機関でございます北海道地方交通審議会において位置づけられることが必要でございます。そのためには,まず,さきのパーソントリップ調査の結果等を踏まえ,昭和63年度以降に国の補助による総合都市交通体系調査を実施をして,その中で,新交通システムの需要の見込み,事業手法等,事業化の可能性について検討を行ってまいりたいと考えております。 2点目の将来的な交通体系にかかわる輸送機関の選択についてでございますが,現状でも,地下鉄,モノレール等を初めとして,他都市においては,いろいろな輸送機関がありますし,この先,なお新しいシステムが開発される可能性もあろうかと思いますので,ご提案の地下鉄の単線方式も含めて,機能面,コスト面,運行管理面など,今後,積雪寒冷都市における最適な輸送機関について総合的に検討を進めてまいりたいと考えております。 次に,本市の街づくりということでございますが,質問の第1点目と第2点目は,相互に関連がございますので,合わせて一括してお答えを申し上げます。 本市が大都市として,その利便性と自然との調和ある街づくりを進める上で,市街地周辺の緑地は,本市の将来の都市形態に大きな影響を与えるものであり,これを保全し,有効に活用することがきわめて重要な施策であると認識をいたしております。 屯田地区につきましては,ご指摘のとおり,現状有姿分譲地などが余り介在をしておりませんで,まとまりのある良好な空間を形成しており,将来の市民ニーズに対応する土地利用を展開する上で貴重な地域でございますが,その展開の方向は,前段で申し上げましたように,将来的にも緑地空間ゾーンとしての活用が最もふさわしいのでなかろうかと考えております。 そのような考え方を前提といたしまして,環状グリーンベルト構想の推進はもとよりでございますが,本市が区域内に有しております公有地を核として,ご提言にもございましたいろいろな公園,その他など,大規模公共施設用地としての活用を含めた地域の土地利用構想につきまして,第3次長期総合計画の策定を待って検討を進めてまいりたいと存じます。 最後に,新川通等の整備についてでございます。 第1点目の札沼線高架についてでございますが,この問題につきましては,昭和55年より建設省及び国鉄と協議を重ねておりまして,建設省からは,条件づきながら,連続高架とすることの承認を得ることができましたが,国鉄とは,分割・民営化に向けて動き出した時期と重なったこともございまして,合意ができないまま現在に至っているものでございます。このたび,新会社のJR北海道と打合わせを再開することについて合意ができましたことから,市といたしましては,北海道横断自動車道が開業をいたしますころを完成のめどとして事業を進めてまいりたいと考えておりますので,早期に都市計画変更のできるよう,精力的に協議を進めてまいる所存でございます。 2点目の新川通全体の整備見通しでございます。 新川通につきましては,石狩湾新港,北海道横断自動車道の整備と整合を図りながら事業を進めているところでございまして,自動車道開業後の交通動線を勘案をし,交差点を含め,札幌新道以東の整備を70年ごろには完了させたいと考えております。また,札幌新道以西につきましても,すでに一部整備に着手しておりますが,多額の事業費を要しますことから,全線の整備完了までには,いましばらく時間を要するものと考えております。しかし,重要な幹線でございますので,早期開通を図るべく,今後とも努力をしてまいる所存でございます。以上であります。
吉野晃司君
○議長(吉野晃司君) 松村教育長。
松村郁夫君
◎教育長(松村郁夫君) 教育問題について,私からお答えいたします。 初めに,児童会館の建設計画についてでございますが,本市の児童を取り巻く環境は,ご指摘のとおりであり,児童会館は,子供たちの健やかな育成に大きな役割を果たしており,今後も児童会館の整備については,さらに充実していかなければならないと考えております。 その整備につきましては,現5年計画では,原則として,地区整備基本計画に基づく1地区1館を設置する考えで進めております。しかしながら,地区割は56年に設定されたものであり,最近は,地区内の児童の偏り,地理的特性から,いわゆる飛び地市街地,路線敷市街地が形成されているという特殊な地域もあること等の状況から,新たな整備基準を検討する必要があると考えております。 したがいまして,現在進めております次期5ヵ年計画の策定に当たり,児童の行動範囲,児童会館のコミュニティ形成に果たす役割を十分勘案し,たとえば連合町内会単位,あるいは中学校区に1館等の新たな設備基準を研究しているところであり,いずれにいたしましても,今後とも児童会館の整備を積極的に進めてまいりたいものと考えております。 次に,児童会館の機能についてでございますが,児童の健やかな育成は,家庭,学校,地域の密接な連携のもとになされるものでございます。児童会館の運営においても,これら地域の関係団体の連携がなければ,実りのある活動ができないものと考えております。ご指摘の運営委員会は,地域の方々の協力によりまして,児童会館の活発な運営がなされるとともに,あわせて,地域住民の生涯学習の場として活用を図るために設けられたものと理解しております。したがいまして,今後,この考え方を基本にして,他の児童会館にも広め,地域住民の生涯学習の場として開放をより一層進めてまいりたいと考えております。 3番目の問題でございますが,退職教員の人材活用についてでございます。退職されました先生方が長年にわたり蓄積されました経験や知識は,得がたい貴重なものと考えております。これは,これからの児童会館の運営を通じて,家庭教育の援助や魅力ある児童会館を目指すに当たり,大きな力になるというふうに考えております。現在も,専門的知識を有し,さらに長い活動経験を重ねている団体に,児童会館の運営を委託している経緯もございます。運営の一層の充実を検討する中で,貴重なご意見として受けとめ,今後,指導員などとして教員の人材活用を進めていくことを十分考えてみたいと思います。 最後のご質問でございますが,ご指摘のように,婦人の就労の増加や核家族化により,放課後,充実した時間を過ごせるような指導・助言を必要とする児童がふえている傾向にございます。 児童は,放課後,地域の中でさまざまな人々の交流によって成長していくものであり,周囲の温かい指導が必要とされます。その中で,児童会館は,地域の子供たちの城として役割を担っております。今後,さらに,このような児童に対しても適切な指導・助言が行えるよう,具体的な方策を検討してまいりたいと考えております。以上でございます。
吉野晃司君
○議長(吉野晃司君) ここで,およそ20分間休憩いたします。
滝沢隆君
○副議長(滝沢隆君) これより,休憩前に引き続き会議を開きます。代表質問の続行であります。荒川尚次君。 (荒川尚次君登壇・拍手)
(発言者未割当) 発言者未割当
◆荒川尚次君 私は,ただいまから,日本共産党を代表して,当面する市政の重要課題について質問をいたします。 まず初めに,財政問題について市長にお尋ねをいたします。 最近の経済動向を見ると,一部に景気の回復が取りざだされておりますが,長期にわたる消費不況とともに,異常な円高,さらに対米従属と大企業本位の産業構造調整政策のもとで,農業や炭鉱などの道内基幹産業の破壊が進み,本市においても失業者の増大,雇用情勢の悪化など,勤労者を初め中小企業,自営業者など,依然としてきわめて厳しい状況に置かれているのであります。 したがって,いま市民が求めているのは,軍備拡張や一部大企業の利益擁護のための事業拡大ではなく,福祉,教育を初め生活関連の事業を充実するとともに,中小企業の活性化を図り,活力のもてる政治であります。市民一人一人が活力のもてる政治であります。以上の観点に立って,以下4点の質問をいたします。 質問の第1は,昭和61年度決算についてであります。 板垣市長は,中曽根内閣の軍拡,臨調行革路線に基づく地方行革,大企業擁護の民活路線に対して,国と地方は車の両輪といって,一貫して追随する姿勢をとってきたのでありますが,61年度決算においてもそのことが如実にあらわれております。 すなわち,大手先端産業などの企業誘致のために,企業立地要綱で10億円の融資と1億円を限度額とする事業所税相当額の助成を決め,札幌エネルギー公社を設立し,都心部アクセス道路調査費を計上するなど,一部大企業の利便を図る施策を実施するとともに,民間活力導入の名のもとに,エレクトロニクスセンター,芸術の森,豊平館などの民間委託を進めてまいりました。 そして,市民生活関連予算の民生費,教育費などを減額する一方,国保料,保育料の連続値上げや敬老祝金の削減など,市民に対しては負担増を押しつけてまいりました。 このような中で,本年1月には母子家庭での餓死事件まで発生するなど,市民にはきわめて冷たい財政運営がもう一つの特徴でありました。 市民税収入を見ると,前年度比8.3%と若干伸びてはいるものの,その要因は,主にNTTと日本たばこ産業の民営化に伴う収入増と,財テクや土地売買による証券会社や銀行,不動産業など,一部大企業の増収によるものであり,一般サラリーマンの個人市民税は予算額を下回るなど,多くの勤労市民の生活が依然として困難な状態に放置されていることを示しているのであります。 そこで質問いたしますが,市長はこのような実態をどのように認識されているのでありましょうか。反省すべきことはないと思っておられるのかどうか,お伺いいたします。 また,財政調整基金100億円,減債基金15億円を計上しながら,減債基金は全く支消せず,財政調整基金も24億円の支消にとどめ,61年度末の積み立ては228億円と,政令都市の中で最高の残高を示しております。 これらの基金は,深刻な消費不況のもとで苦しんでいる中小企業の経営や福祉・教育の充実など,市民要求の実現と市民の負担軽減のためにこそ有効に活用すべきではなかったかと考えるものでありますが,いかがでありましょうか,お尋ねいたします。 質問の第2は,国の地方財政対策についてであります。 中曽根内閣は,60年度予算で,1年限りの暫定措置と称して,国の財政赤字の責任を棚上げし,一方的に地方に負担転嫁を押しつける国庫補助負担率の1割カットを行ったのを初め,61年度には,それに輪をかけてカットの対象を57項目から98項目へ,カット額も普通会計で5,800億円から1兆1,700億円に拡大したばかりか,事実上の恒久化をねらって期限を3年間延長してきたのであります。 これに伴う本市の影響額は127億円に上り,その財源措置として,たばこ消費税の増額と臨時財政特例債,調整債などの地方債の増発及び地方交付税の特例加算で処理され,また,減額となった国税3税の交付税はね返り分としての37億円も,交付税及び譲与税配付金特別会計が借り入れ措置をとって糊塗したのであります。 このように,国による地方自治体に対する借金政策の押しつけは,地方財政の危機をますます促進することになり,地方財政は,軍拡と大企業奉仕のための大量の国債発行で財政破綻を招いた国と同じ道を歩まされる危険があります。 そこで質問いたしますが,こうした国の地方財政対策に対して,市長はいかなる認識を持ち,どのように対処しようとしているのか。地方財政をこれ以上圧迫する国庫補助負担率のカットを即刻やめるよう国に対して強力に働きかけるとともに,実態に合わせて交付税率の引き上げを求めるべきと考えますが,市長のご所見はいかがでありましょうか。 質問の第3は,少額貯蓄非課税制度,いわゆるマル優の廃止についてであります。 今臨時国会でのマル優廃止は,中曽根首相みずからの公約を踏みにじり,さきの一斉地方選挙で売上税とともに反対の意思を明確に表明した国民の審判に対する挑戦でもありました。政府自身が来年度予算でマル優廃止による実質増収として1兆8,870億円を見込んでいますが,これは国民1人当たり1万3,000円,4人家族で5万円の大増税を庶民の貯金にかける一方,大金持ちの貯蓄には利子課税を逆に引下げ,大減税するものであります。 このような金持ち優遇,庶民泣かせの悪法が臨時国会で審議されているとき,全国市長会初め地方6団体が税制改革法案の早期成立を求める緊急要望書を提出したのはきわめて遺憾でありました。 政府は,マル優廃止や大型間接税の導入に伴う税収から一定額を地方財源に回すことをロ実に,悪税の導入に地方自治体を巻き込もうとしてまいりましたが,これこそ住民と自治体を欺くものであります。 わが札幌市議会におきましても,本年第1回定例会において,売上税導入とマル優廃止に反対する意見書を全会一致で採択したのでありますが,市長はこうした地方6団体の要望書に対して,いかなる認識で,どのような対処をされたのか,お伺いいたします。 質問の第4は,大型間接税についてであります。 政府自民党は,マル優廃止に続き,直間比率の見直しの名で,改めて大型間接税の導入をねらっております。中曽根首相は,マル優廃止の後で,できるだけ早い時期に税制改革をなし遂げたい。今回の措置は,税制改革の第一歩だと表明し,新大型間接税導入への執念を見せております。 また,次期自民党総裁に名のりを上げている,いわゆるニューリーダーは,いずれも,安定的な財源確保のため,課税べースの広い間接税の導入がぜひとも必要と述べ,福祉を口実にした大型間接税の導入を掲げております。 そこで市長に伺いますが,いかなる形であろうと,国民に大きな負担を強いることになる最悪の大衆課税である大型間接税の導入については,きっぱりと反対の意思を表明すべきであると考えるのでありますが,いかがでありましょうか。改めて市長の見解をお示し願いたいのであります。 次に,私は,長期総合計画について質問いたします。 長期総合計画の見直しは,昨年11月,市長から札幌市長期総合計画審議会に諮問され,本年11月下旬の答申を目途に,目下審議会で検討中でありますが,去る9月28日審議会の総会が開催され,中間報告が発表されましたので,この機会に市長の見解を伺うものであります。 市長は,長期計画改定の必要性として,本市を取り巻く経済社会情勢の変化などを挙げておりますが,まず何よりも,現長期計画による10年間の本市の街づくりにどのような問題が生じているのか総括し,問題点,課題を明確にすべきであります。 51年の現計画作成に対して,私は人口集中による過密の弊害を指摘し,計画策定の基本姿勢が大企業奉仕の北海道開発計画に従ったものであり,185万人という人口設定が本道の第一次産業の荒廃と裏表の関係になっており,道民の生活破壊と市民の生活環境悪化を同時進行させないためにも,人口抑制が必要だと強調し,住民参加による計画作成を強く主張したのであります。 昭和51年の現行長期総合計画策定から10年を経過した今日,改めて振り返ってみますと,全道の人口が34万人増加したうち,約9割の30万人が本市に集中し,過密,過疎問題は一層深刻になっているのであります。 また,長期計画がうたう活気みなぎる,豊かで開かれた街という言葉とは裏腹に,雇用,就労の状況は,50年当時の完全失業者数1万5,825人,失業率2.7%が,60年には3万8,660人,5.3%と2倍に膨れ上がり,大都市中第1の失業者を抱える街になっているのであります。したがって,生活保護世帯の増加も避けられません。 交通事故も年間3,714件から6,618件へ,死者も42人から80人へ2倍近くにふえ,安全な街どころか,危険な街へと変化してきているのであります。青少年の非行問題,ラッシュ時の交通渋滞,急激な地価暴騰,全国一の教室不足,保育園配置のアンバランス等々,深刻な事態になっているのであります。これに対し,大企業の活動はどうでしょうか。 たとえば,大型店の進出は,51年当時145店,売り場面積37万9,131平方メートルに対し,60年には219店,63万251平方メートルと74店,25万1,000平方メートルの増加。全小売業売り場面積の47.8%と占めるに至っており,大商業資本などを背景に持つコンビニエンスストアが61店から409店へ6.7倍化している一方において,57年から3ヵ年だけでも1,500店を超える地元小売店が消滅しており,大企業に活力をもたらした一方で,地元商店などの衰退を導いたのが現長期計画の10年の歩みであります。 第一次産業などの切り捨てという政府の産業経済政策が,北海道経済,ひいては本市の経済と都市計画にこのような否定的な影響を与えてきた中で,これを一層促進する4全総を前提にして長期計画を策定することは重大であります。 市長は,経済社会情勢の変化を改定の必要性の根拠にしているのでありますが,当然,国際政治情勢も念頭に入れることが必要であります。 核兵器の廃絶を求め,核戦争を阻止し,平和を守る課題は一層緊急なものになっており,ことしが憲法施行40周年に当たることからも,当然のことながら,憲法の理念を都市づくりの根幹に据えるべきと考えるものであります。 以上の観点から,以下3点の質問を行います。 質問の第1は,計画策定の視点にかかわる問題についてであります。 市長は,21世紀の札幌の都市像として,国際都市さっぽろを重要な柱と位置づけ,国際性豊かな市民をはぐくむことを強調しています。しかし,平和都市さっぽろを長期計画の中核に位置づけようとはしておりません。 市長が,今回の改定諮問から平和都市さっぽろの視点を欠落させた理由は何か。また,今日の国際情勢を踏まえ,平和に対する地方自治体の果たすべき役割について,どう認識されているのか。さらに,長期計画の中にどう位置づけされるべきとお考えか,お尋ねいたします。 あわせて自衛隊基地に関しても質問いたします。 新長期計画では,土地利用を重大な課題として位置づけ,これからの整備は市街地内部空間の質的充実が最高課題であると中間報告され,さらに地下鉄沿線等利便性の高い地区での人口増が顕著になっているとの指摘がされております。これらのことからも,市街化区域に囲まれ,地下鉄駅に隣接する自衛隊真駒内駐屯地111ヘクタールを初め,全市で42ヵ所,1,472ヘクタールに及ぶ自衛隊基地の撤去・移転について,21世紀を展望する本市の土地利用のあり方として,全く検討の対象外とするこういう態度は,土地の有効活用など都市計画上からも,また,国際都市さっぽろ,芸術・文化都市さっぽろという都市イメージの面からも,また何よりも,多くの市民の平和の願いに背を向ける点で問題だと言わざるを得ません。 21世紀を目指す都市づくりの長期計画策定のこのときにこそ,基地の撤去,移転を計画に組み入れ,市民とともに政府に要求していくべきと考えますが,いかがでありましょうか,市長の明快な答弁を求めるものであります。 質問の第2は,人口の設定についてであります。 新計画の前提として,2005年の本市人口を200万人と想定し,個々の施設計画は190万人ないし200万人の範囲で対応するというのでありますが,その人口設定の根拠は,これまでの人口動向,水資源,土地許容等,都市施設との関連,そして人口増は都市活力のバロメーターだという認識によるものであります。 今日の本市の人口は159万人で,全道の27.9%を占めておりますが,200万人の人口指標で進めていくならば,全道の人口指標の620万人に対し32%を占め,札幌の過密化を一層促進し,道内各地域とのつり合いのとれた発展を阻害することになるのであります。 これは,政府が進める4全総の東京圏への極度の人口集中と地方中枢・中核都市への過密集中の計画と軌を一にしたものであり,本市に一層の過密の弊害をもたらすことになると思うのでありますが,いかがでありましょうか。この機会に改めて市長の見解をお示し願いたいのであります。 また,本市への人口集中が全道の活性化に貢献するという考えが理事者から示されておりますが,現実はその逆で,政府の方針によって石炭や鉄鋼,農業など本道の基幹産業が崩壊させられていく中で,札幌への人口集中が進んでいる現実を直視し,このような考えを撤回するとともに,本市の肥大化に歯どめをかけることが都市計画上きわめて重要だとはお考えにならないのかどうか,お尋ねいたします。 あわせて,現計画策定に対して,市長は,全道的立場で均衡ある発展を図ると答弁されましたが,今日の事態はそのようにはならず,一層不均衡を拡大しているのであります。市長の意図と全く相違する結果になったこの事実をどのように評価され,また200万人という人口設定が,集中と過疎の一層の誘発要因になるとお考えにならないのかどうか,ご所見をお伺いいたします。 質問の第3は,計画づくりへの市民参加についてであります。 21世紀構想の中でも,活力ある地域社会の実現には,市民の連帯と街づくりへの積極的参加が不可欠であるとうたわれており,今回の中間報告の中でも,市民参加の考え方が一応述べられているのでありますが,今後20年先を展望する計画を作成するとき,市民の生活に根差し,市民の心を反映したものにしようとするならば,市民各界各層の意見を集約することこそ大前提の条件であります。 市長は,11月をめどとして審議会からの答申を求めておりますが,審議会での検討と並行して,市民の声を掌握するために,答申の時期にこだわらず,市民に計画案を知らせ,意見を集約することが重要と考えます。拙速を避け,市民参加での計画づくりに十分時間もかけ,真に市民的合意も得た計画にすべきと考えますが,いかがでありましょうか,お尋ねいたします。 次に,土地問題についてお尋ねいたします。 今回の狂乱的な地価高騰の原因が,内需拡大をロ実に,財界のための民間活力導入路線に基づいて,都市再開発の推進を初め,各種規制緩和や国公有地の大企業への払い下げ,さらには東京集中の4全総策定などにあることは明白であります。 こうした中曽根民活路線に便乗して大もうけをしようと,銀行など金融資本が金余り現象のもとで,土地投機のために争って不動産会社などに資金を流し込み,土地買い占めや底地買い,土地転がしが行われているところに問題があります。本市の地価高騰の原因も,こうした背景のもとに,税金対策と投資を目的とした東京からの土地買いと大手金融機関の融資をバックにした一部地元業者の買収合戦にあると言われております。 また,北1条西11丁目の営林局用地の払い下げに見られるような国公有地の民間への払い下げ方式に問題があることも明らかであります。土地は,言うまでもなく,すべての国民にとって生存と生活の基盤であり,しかも有限のものであり,それを一部大企業の野放図な金もうけの手段にさせることは断じて許されません。 住民の暮らしを守り,安心して生活できる居住権を保障することは国と自治体の責務であり,一刻も早く積極的な責任ある対策をとることが求められております。以上の観点から,以下3点の質問をいたします。 質問の第1は,地価高騰に歯どめをかける対策についてであります。 まず,監視区域制度についてでありますが,市長は昨日の答弁でも,今月1日から実施された土地取引の監視区域制度によって地価の鎮静を期待できると述べられましたが,すでに今回の調査でも,商業地の上昇率上位10地点の6位から10位までは監視区域外であり,北区北12条西4丁目では,昨年3.8%であった地価上昇率が,ことしは40.7%に急上昇しているのであります。中心部でうま味を得ることをあきらめた一部業者が,すでに監視区域外での土地買収を進めており,今後さらに周辺部の住宅地に波及することは必至であります。したがって,すでに監視区域の拡大が迫られていると考えるのでありますが,いかがでありましょうか。 次に,国に対して,地価高騰地域について,国土利用計画法第12条に基づく規制区域の指定,土地取引の許可制度の発動を初めとした投機的な土地取引に対する厳しい規制措置と指導を強く要求する考えはあるのかどうか,お尋ねいたします。 また,現在の地価高騰の牽引車の役割を果たしている国公有地の大企業への売却は中止するとともに,公有地の公共利用の原則を貫き,公有地の自治体先買権を保障し,買い入れ価格の設定方式,財源の保障を含め,その抜本的強化を国に強く働きかけるべきであると思うのでありますが,いかがでありましょうか。 最後に,本市として土地買い占め,底地買いなどを規制する条例の制定を初め,さらに実効ある具体的措置をとる考えがあるかどうか,お尋ねいたします。 質問の第2は,固定資産税・都市計画税の評価替えの問題についてであります。 昨日の市長答弁では,固定資産評価額の凍結や固定資産税・都市計画税の軽減措置について,いずれも現行制度では困難として消極的な態度を示したのでありますが,市長は一体,市民の生活をどのように認識しているのか疑問を持たざるを得ないのであります。 庶民のささやかな宅地や住宅は生きるための必要な財産であり,本来非課税にすべきものであります。まして庶民には何の責任もない地価高騰を理由に評価額を引き上げ,大増税を押しつけることは,不当なことと言わざるを得ません。制度上困難であれば,国に強力に働きかけるなど,あらゆる手だてを講じて固定資産評価額の凍結と,住宅用の土地家屋などについての不均一課税の導入,そして相続税の軽減などを図るべきであると考えるのでありますが,改めて市長の答弁を求めるものであります。 質問の第3は,教育大学の跡地利用に関してであります。 この問題については,地域住民など2万6,000人もの署名をつけて本市議会にも請願・陳情が寄せられるなど,市民の重大な関心事であり,わが党も昨年来たびたび市長に申し入れを行ってきたほか,本年5月の定例議会においても代表質問で取り上げ,市街地の中の貴重な公有地8.6ヘクタールを,市民が願う公共施設用地として活用するよう求めてまいりました。 市長は,本会議の答弁で,公団から示される構想案に検討を加え,望ましい土地利用や公共施設計画の立案をいたしてまいる所存と言われためでありますが,その公団の構想案が,去る8月17日の市議会総務委員会で明らかにされました。 その内容は,限られた面積の5割近くを分譲マンションなどの住宅用地に振り向けようとするもので,新設中学校敷地1.8ヘクタール,教育大跡地にふさわしいシンボル的文教施設1.5ヘクタールなどが取り込まれているものの,住民が切実に望んでいる体育施設や福祉施設などは全く考慮されていないものであります。この構想案の特徴は,営利事業としての住宅供給公社の分譲住宅などが,市民が願う公共施設を押しのけた形で中心に座っていることであります。 昨年6月の閣議決定で,札幌圈で新規事業を抑制されている住宅・都市整備公団は,道住宅供給公社をして,すでに,教育大敷地の離れ地1.1ヘクタールを分譲マンション用地として取得済みであり,これに加えて,さらに教育大敷地で営利目的の住宅事業を展開する必然性は全く認められません。 ところが,総務委員会で本市理事者は,市の意向も相当組み込まれているので,尊重していいのではないかと,公団の構想案を追認する姿勢を示しております。以上の現状を踏まえ,市長に以下2点の質問をいたします。 その第1は,住宅公団の構想案に対する市長の評価であります。本来,新規事業を抑制されている公団が,一体の関係にある住宅供給公社をして教育大跡地で分譲マンションなどの事業を展開しようとすることについてどのように考えておられるか。市民が願う公共施設用地を優先させて確保すべきとお考えにならないか,お尋ねいたします。 第2に,本市の今後の対処についてであります。5月の議会での市長答弁にもあるように,市民の願い,議会の意向を十分に踏まえて,公団の構想案に検討を加え,本市として,土地利用計画,公共施設計画を改めてつくる考えに変わりないのかどうか,今後の対処方針をお示し願いたいのであります。 次に,地下鉄計画も含めた交通対策について質問いたします。 すでに,代表質問でも取り上げられておりますが,去る8月31日の市議会経済公営企業委員会での本市地下鉄建設計画の変更発表は,市民に大きな衝撃を与えました。当日の委員会で交通事業管理者は,市長,助役とも相談した上での判断として,すでに本市地下鉄の整備計画に盛り込まれている東西線の手稲東地区への延長2.8キロメートルと,東豊線の福住・北野間3.2キロメートルについて,輸送需要が少なく,地下鉄には適さないので,次の免許申請はこの部分を除外した東豊線のすすきの・福住間の5.6キロメートルとしたいと説明し,地下鉄整備計画の見直しとあわせて,除外区間に新交通システムなどの導入を検討する旨,答弁しました。 私は,これは明らかに地下鉄建設計画の変更であり,市長の公約にも反する重大問題だとして,委員会を中断して市長の出席を求め,直接その真意をただしたのであります。そこで,市長は,昨日来の答弁にもあるように,「両線同時申請すると,双方とも遅くなる口実を与える懸念が生じてきたので,二兎を追う者は一兎をも得ずのことわざもあり,段階を踏んで攻めることが成功の早道と判断し,順を追い,東豊線延長の一部を先に申請したい。両線延長実施を深く決意しており,70年完成の考えは変えない」と言われたのであります。 一方で,交通事業管理者が,地下鉄の見直しと新交通システムの導入も含めた計画の変更を言い,その一方で,市長が,作戦上やむを得ず分離して申請するのであって,いままでの計画に変更はないんだと強弁している。これは一体どういうことでありましょうか。 すでに,この問題をめぐって,関係地域住民を中心に怒りと不信が市民の中に広がっており,本市議会に対しても,地下鉄東西線延長促進期成会から,除外に対する抗議と,早期着工を訴える請願も提出されております。運輸省などから,国の財政事情を背景として,地下鉄建設を抑制するためにさまざまな難題が持ち出されているであろうことは,私どもも推測いたしますが,駅名とルートさえ,すでに市民に明らかにされている整備計画の一部を,札幌市自体が,これは地下鉄に,適さない,理由は輸送需要が少ないからだ。投資効果が期待できないし,営業上も問題があると言って切り捨てるというのでは,市長の説明とは違うと言わなければなりません。そんなことをして切り捨てたところを,次の段階で,しかも70年には完成するスピードで,本当に追加申請できるのでありましょうか。 当局の資料では,東豊線のすすきのから北野までの区間のキロ当たり乗車予定人員は1万5,784人,東西線手稲東地区までの区間のキロ当たり乗車予定人員は1万25人とされていますが,他都市の地下鉄ではトータルでもキロ当たり6,000人,9,000人という実例もあるではありませんか。国の不当な圧力とは,159万市民の願いを背に闘う気概が必要であります。本州他都市と違う,積雪寒冷の大都市という本市の特殊事情をもっと強く訴え,大雪でも吹雪でも定時運転ができ,路面交通の渋帯緩和にも役立つ,基幹交通としての地下鉄が札幌の都市施設として不可欠であることを力説し,計画の完遂を図るべきであります。 もともと,膨大な設備投資を要する地下鉄は,財政計画上も,20数年を経てようやく黒字に転化するという,きわめて採算効率の低い,長期の視野で評価すべき事業である上に,建設費の高騰や,国の補助の長期分割などが採算性に一層陰りを与え始めている今日,地下鉄の建設費は,全額国と自治体で持ち,料金収入は運営費を償うものという欧米並みの財政制度への改善が急務であります。 次に,将来の札幌の交通体系についてでありますが,大量輸送機関の地下鉄と,それを補完する中量・小量の輸送機関との組み合わせ,すなわち,本市の総合交通体系が地下鉄計画の変更に伴って,改めてクローズアップされてまいりました。地下鉄の整備計画から除外したところに新交通システムの導入を検討するなどという場当たり的なやり方でなく,札幌の将来をにらんで,百年の大計に立って,次に,地下鉄網をどうするのか,地下鉄を補完する中量輸送機関として何を位置づけるのか検討すべきであります。 地下鉄に準ずる膨大な建設費が必要となるモノレールや新交通システムなどが,果たして札幌の気象条件に,都市環境にマッチするものかどうか。これは慎重な検討が必要であります。私はあくまでも,基幹を地下鉄として,必要なルートを確保しながら,ラッシュなど都市内輸送にも耐え,基幹交通の一部を分担する鉄道と,他の路面交通で補完するというのが基本的な札幌の交通体系であると考えますが,地下鉄の整備とあわせて,中量輸送機関として注目する必要があると思うのは市電であります。 市電は,すでに過去のもの,時代おくれの乗り物という考えが一部にある中で,市民の運動でようやく残された市電の南1条西線・山鼻を結ぶ1系統は,市民に喜ばれ,愛されながら,立派に走っております。海の向こうのアメリカでも,市電復活が話題になっております。 最近,テレビで報道されたことでありますが,道路を広く使おうといって,市電がはずされ,そこに自動車が流れ込み,そして,交通渋滞。そのうちに自動車通勤に我慢できないという人々がふえ,「高速道路よりも市電を」というスローガンで,市電復活の要求が出されてくる,これがアメリカの現状であります。 アメリカで市電の利点として挙げられているのは,建設費が地下鉄の20分の1以下という低廉な投資額。そして,定時運行,また無公害などであります。 このようにして,バッファロー,サクラメント,サンタクララ,サンロゼなどで,市電が住民要望にこたえて再登場し,ロサンゼルスも,1961年に廃止した市電を1990年に復活させるべく,現在,工事が急ピッチで進んでいるというのであります。翻って,札幌を見るとき,市電が廃止されたことによって,交通のネックになった地域があります。中央区の苗穂・東北,そして桑園地域などがそうであります。 数年前,私の委員会質問に答えて,当時の交通局長が「いまとなってみれば,これらの地域の市電をはずしたのは失敗だった」と言われたように,アメリカの教訓に学ぶまでもなく,地下鉄を補完する中量輸送機関としての市電に,改めて公共交通の役割を担わせる時期が来ていると私は考えます。 主要な地下鉄郊外駅周辺に,低料金の公共駐車場を設置するとともに,市電の再配備を含めて,公共交通網を整備して,パーク・アンド・ライド方式の徹底を図り,都心部へのマイカー乗り入れを抑制することが大切だと私は考えます。 以上の立場から,以下6点の質問を行います。 質問の第1は,次期免許申請の区間を東豊線のすすきの・福住間に限定することについて,市民と審議会に市長はどのように釈明するのかであります。みずからの公約違反と考えないのか,お尋ねいたします。 質問の第2は,免許申請にかかわる国に対する姿勢の問題についてであります。国の意向に沿って,みずから区間を切り縮めて申請するのではなく,積雪寒冷の大都市という本市の特殊事情からしても,基幹交通としての地下鉄は不可欠の都市施設であることを不退転の決意で強調すべきと考えますが,なぜ,整備計画区間の11.6キロメートルの全線の申請を出して,運輸省を説得するという立場に立だないのか,明確にしていただきたいのであります。 質問の第3は,残される手稲東方面への延長と,福住・北野間の延長の見通しについてであります。今回,不適当としてみずから免許申請から除外するとしているこれらの区間を,次の段階で本当に免許申請できるのでありましょうか。市長の言われるように,70年完成を本当に約束できるのでありましょうか。市民が納得いくように明確に答えていただきたいのであります。 質問の第4は,今後の地下鉄整備についてであります。地下鉄建設は今後難しい。うまくいっても,現計画以上は無理。あとは他の交通機関でと考えておられるのか,本市の総合交通体系の将来展望をお示しいただきたいのであります。 質問の第5は,地下鉄財政についてであります。いまこそ欧米並みに,地下鉄の建設費は全額公費負担,そして運営費を料金で賄うというように,抜本的な地下鉄財政の改善こそ,改めて国に求め,必要な都市施設としての地下鉄の整備と運営を図るべきと考えるものでありますが,ご所見はいかがでありましょうか,お尋ねいたします。 質問の第6は,市電の見直しについてであります。地下鉄を補完する中量輸送の市電について,アメリカなどの市電復活の教訓にも学んで,本市の総合交通体系の中に改めて位置づけるべきと考えますが,いかがでありましょうか。 次に,国民健康保険について質問いたします。 高過ぎて払えない,国保料を何とかしてほしい,命を脅かす保険証取り上げをやめてほしい。これは季節労働者,零細自営業者,年金生活者,母子世帯など,社会保険から外され国保に加入している市民の悲痛な叫びであります。生活保護水準以下の低所得者層が国保加入者の3分の2を占めると言われる中で,現在の国保科は余りにも過酷に過ぎるのであります。 また,他保険と比べてみても,いかに多大な負担を強いられているかは明らかであります。たとえば,年収280万円の3人世帯で,国保科は年間約29万円でありますのに,政管健保は7万8,000円。本市職員の共済保険は12万7,000円となっており,国保は政管健保に比べ3.7倍,本市職員共済に比べ2.3倍にもなる高い保険料となっていることは,市長もご承知のことと存じます。こうした状況のもとで,保険料の滞納を理由にした保険証の未交付措置が大きな問題となりましたが,これは病人にとって,命のパスポートとも言うべき保険証を取り上げてしまおうとするものであり,断じて許されないのであります。 非人道的な保険証の未交付措置をやめ,過大な負担を解消し,だれもが安心して病院にかかれる国保制度を実現する立場から,私は,以下5点の質問を行います。 質問の第1は,高い保険料についての特別対策についてであります。 このほど,厚生省は,国保加入者のうち,低所得者を切り離し,保険料を公費で賄う福祉医療制度の創設などを内容とする見直し案を,今月にも予定される国保問題懇談会に提示する方針を固めたようでありますが,市長はこのような動きを見て,本市においても,保険料を払いたくても払えない低所得者に対して,新たに特別な対策と特段の配慮が必要になっているとお考えにならないのかどうか,お尋ねいたします。 質問の第2は,国の制度改定による減収の補てんについてであります。 国の制度改定,すなわち,退職者医療制度及び老人保健法改定遅延による本市国保会計への減収影響額のうち,61年度までの分だけでも約43億円が未補てんになっております。これは当然速やかに,全額国が負担すべきものと考えますが,いかがでありましょうか。その時期と見通しについてもあわせてお答え願います。 質問の第3は,公費助成の拡充についてであります。 まず,一般会計からの繰り入れでありますが,61年度決算で本市の54億円の繰り入れは,人口規模が本市より少ない神戸市の80億円と比べても大きく下回っております。149億円を一般会計から繰り入れている名古屋市にも見習って増額を図り,国保料の値上げを抑えるべきと考えますが,いかがでありましょうか,お尋ねをいたします。 次に,58年度から開始された道費補助についてでありますが,今年度は3億5,000万円の見込みであります。これは,本市の要求額10億円から見ると,余りにも少ないのであります。今後,さらに増額を求め,道に強く働きかけるべきと考えますが,道費補助増額に向けた市長の今後の取り組みについてお尋ねをいたします。 質問の第4は,保険証の交付についてであります。 保険料が払いたくても払えないため滞納になっている人々に,一たん窓口での全願立てかえを求める資格証明書を押しつけ,保険証を取り上げるという,国民皆保険の精神にも反する制裁措置は,これをやめて,無条件で全加入世帯に保険証を交付すべきと考えますが,市長のご所見はいかがでありましょう。 質問の第5は,保険料の減免措置の拡大についてであります。 61年度の不納欠損額が約10億円という数字に見られるように,理由のある保険料滞納額が年々増大してきているのでありますが,このような状態を打開する上でも,また,国の低所得層別立ての動きからしても,抜本対策以前にも,低所得層への新たな減免措置を国に要求するとともに,本市独自の対応についても検討することは急務の課題であると考えますが,いかがでありましょうか,お尋ねいたします。 次に,教育問題について質問いたします。過日,臨教審の最終答申が発表されましたが,4次にわたる臨教審が打ち出している方向の最大の特徴は,第1に,学力問題や,いじめ・非行の克服,40人学級の早期実現や私学助成への充実,受験地獄解消など,これら国民の切実な教育要求については何一つこたえていないということであります。 第2に,国民の切実な願いを逆手にとって,小学校から差別・選別教育を強め,教員への国家統制強化と,強力な勧告権を持つ大学審議会の設置に見られるような,財界による大学支配を推進する,産・官・学協同体制の確立を目指すなど,教育を一層荒廃させ,子供たちの未来,日本の未来を危うくするものだということであります。 わが党は,いま教育行政に求められているのは,臨教審が目指す差別・選別教育や軍国主義,国家主義的な教育の統制ではなく,憲法,教育基本法に基づく自主的,民主的教育の推進であり,その前提となる教育条件の整備こそ急務であると考えるものであります。 以上の観点から,以下5点の質問をいたします。 質問の第1は,臨教審答申に対する評価についてであります。 答申に対するわが党の見解でも触れましたように,これは憲法,教育基本法の民主的原則と民主的教育制度を根本から破壊し,日本の財界とアメリカの意向に沿った日米軍事同盟体制国家づくりに役立つ教育を進めようとするものであり,教育の荒廃を一層進めるものと考えますが,市長並びに教育長の臨教審答申に対する評価をお尋ねいたします。 質問の第2は,過大規模校とすし詰め学級解消についてであります。 まず,過大規模校についてでありますが,62年度末で小学校4校,中学校3校,合わせて7校が過大規模として残り,そのうち2校は児童減によって解消される見込みでありますが,残る5校についても,63年度までには解消すべきと考えますが,これらの見通しについてお尋ねいたします。 次に,すし詰め学級についてでありますが,現在,小学2年以下は40人学級,その他の学年は45人学級になっておりますが,5月1日の調査に基づく学級編制でも,4校,4学年,6学級が基準を超えてスタートしており,さらに8月末の調査では,47校,53学年,93学級が基準を超えたすし詰め学級になっているのであります。 特に,47人,48人学級が15学級もあるのは大きな問題であります。一人一人に行き届いた教育を進めるためにも,40人学級の早期完全実施,とりわけ,すし詰め学級の早期解消に力を注ぐべきであると考えますが,具体的な方策についてお尋ねいたします。 質問の第3は,学校プールについてであります。 水泳は全身運動であり,夏の短い北海道において,学校での水泳授業は重要な役割を果たしていると思いますが,現在,小学校のプール設置率は45.4%,中学校のプール設置率は34.2%であります。小学校ではプールの有無にかかわらず授業を行っておりますが,保有校に比べ,未保有校は授業回数が少なく,一夏に,一,二回しかプール授業がないという学校があります。 また,公営プールを借りているある学校では,限定されたコースを使用するため,イモを洗うような状態であったり,借りプールのため,ロッカー代がかかったり,遠距離のためバス代がかかるなど,プール学習の時間,内容でも,また父母負担の上でも著しい格差が生じているのであります。 中学校においては,未保有校は,豊羽中学を除いて水泳授業が全く行われておりません。設置率を見ると,最高の豊平区で63.6%,最低の北区で9.1%となっているように,各区のアンバランスが目立つのであります。同じ札幌市の児童・生徒でありながら,このように大きな格差があるのは問題であります。すべての小中学校にプールを設置し,児童生徒の体力増進を図るべきであると考えますが,今後の具体的な対処方針についてお尋ねいたします。 質問の第4は,中学校の完全給食についてであります。 本市では,学校教育の一環として学校給食を位置づけしておりますが,中学校での実施率は75%であります。現在,未実施校は21校あり,関係者から一日も早い実施をとの要望が強く出されているのは当然であります。そのうち,2校は63年度実施の見通しがついておりますから,残りの19校に対する具体的な手だてについて検討し,遅くとも次期5年計画では100%実施すべき時期に来ていると考えますが,いかがでありましょうか,お尋ねいたします。 また,教育長は,過日の文教委員会で,「いままでは,給食の実施を第1として親子給食がふえる結果になった」と答弁されたのでありますが,完全給食の実施率が75%に達した今日,父母の要望にこたえ,単独自校方式への転換をどう進めようとされているのか,あわせてお尋ねいたします。 質問の第5は,学童保育についてであります。 共働き家庭など,放課後の子供の生活を守る学童保育への要求は,きわめて切実かつ強いものがあります。現行の学校方式と,共同学童保育を柱とする本市の児童健全育成事業は,57年度の共同学童保育への助成開始によって確立した事業でありますが,今日,その充実を求める運動が広範に広がっているのであります。札幌市学童保育連絡協議会が本市議会に提出している陳情には,22万人の署名がつけられ,このほか,市議会には,24件に及ぶ学童保育充実を求める請願・陳情が寄せられていることを見れば,その願いがいかに切実であるかわかるのであります。学童保育父母ら関係者は,大きな父母負担を背負い,困難な運営を続けている共同学童保育への助成の拡充,及び市街地での施設確保が困難になっているため,学童保育のための公的施設の確保を共通して求めているのであります。 現行の児童健全育成事業は,57年度以来すでに5年を経過しており,父母・関係者が提起している問題にこたえて,事業の到達点を整理し,一層の前進のための方策の検討が必要な時期に来ていると思うのでありますが,いかがでありましょうか,お尋ねいたします。 また,国に対して,学童保育の制度化を強く要求すべきと考えますが,今後,国に対して,どのように働きかけていくのか,市長並びに教育長の決意のほどをお尋ねいたします。 最後に,私は,本市がオーナーでもある商業ビル・エイトの問題について質問いたします。 昭和45年,オリンピックに向けて街並みを整備しようと本市が音頭を取った市街地改造ビルの一つ,中央区南3条西4丁目のエイトビルは,駅前通に面する狸小路の4丁目という地理的条件にも恵まれながらも,オーナーの交代による権利移動や,有力テナントの入れかえが頻繁に行われ,今日,店舗部分の半分以上が空いている上に,昨年来,このビルを舞台に不動産業者の買い占めの動きが表面化し,地上げまがいの行為が社会問題にもなって,テナントに不安と動揺を与え,ビルの将来に陰を落としているのであります。このことは,テナントがつくる協同組合が本市議会へ提出した陳情でも指摘しているとおりでありますが,問題なのは,土地の50.4%,建物の60.5%を所有する最大のオーナーである本市が,土地の36.7%,建物の29.8%を新たに取得した二番手オーナーの河村ビル開発の地上げまがいの行為に,何ら有効な手を打たずに今日に至っていることであります。 すなわち,河村ビルは,残った3人のオーナーと札幌市の持ち分買収に向かう一方で,札幌市など他のオーナーが保有するスペースのテナントにまで立ち退きを迫り,また,新たな賃貸条件を提示するなど,あたかもビル全体のオーナーであるがごとき行動に出ているのであります。 しかも,重大なことは,昨年2月から10月にかけて,区分所有権を持つ11人から,ビル全体のおよそ3分の1を68億円で権利取得し,それをそっくりそのまま,ことし3月に河村ビルに75億円で売却したと言われる三建商事は,河村ビルと同じ銀行をバックに,同じ不動産屋を使って地上げを進め,河村ビルにバトンタッチしたということであります。地上げ攻勢による東京の地価高騰が本市に飛び火してきていると言われている昨今,本市も独自の地価抑制対策に乗り出さざるを得ない現状のもとで,エイトビルをめぐっての地上げの動きは,ついに坪3,800万円もの異常な底地買いを生み,地価狂乱を引き起こしているのであります。 以上の現状を踏まえ,以下3点の質問を行います。 質問の第1は,本市がオーナーとなっているエイトビルでの明らかな地上げの動き,それに伴う地価のつり上げに対し,どのように考え,どう対処しようとしているのかであります。 質問の第2は,具体的な活性化プランも示さないままテナントに無差別に退店を迫る河村ビルの動きをどう認識し,どう対処するのかであります。 質問の第3は,エイトビルの活性化のために,商業ビルとしての本来の機能を取り戻し,テナントが安心して営業できるように,オーナーとしての本市の責任をどう果たそうとするのかであります。明快な市長の答弁を求めます。 以上で,私の質問のすべてを終了いたしました。ご清聴ありがとうございました。(拍手)
滝沢隆君
○副議長(滝沢隆君) 答弁を求めます。板垣市長。
板垣武四君
◎市長(板垣武四君) まず第1に,財政問題についてでございます。 61年度におきましても,従前の立場と同じように,私は市民生活の安定向上を第一義として予算を編成をし,また執行をいたしてきたところでございます。その結果として,議決をちょうだいした予算計上の事業をほぼ完全に執行し得たことは,市民生活の安定向上という所期の目的を確実に達成できたものと認識をいたしており,私といたしましては,まずは満足できる決算であったと考えるものでございます。 次に,財政調整基金などの基金支消についての考え方でございますが,61年度の支消額が24億円で済みましたのは,市税など他の財源確保や経費節減の結果であり,事業を完全執行した上でのことであるということはすでに申し上げてきたところでございます。 言うまでもなく,財政調整基金等の目的は,年度間の財源調整が主たるものでございまして,後年度の財政運営に配慮してその活用を考えるべきものだと存じております。したがいまして,単年度のみの事情によって判断するのではなく,長期的な視野に立って,安定的な財政運営に有効に活用してまいりたいと考えております。 次に,国の地方財源対策についてでございますが,昭和50年度以降の国の地方財政対策は,通常の地方財源不足によるものと国庫補助負担金の引下げによるものとがございますが,ともかくも,各年度の財政運営に支障を来たさない措置がとられてきたところであります。しかし,この中でも,60年度来の補助金カットにつきましては,単に国の歳出削減のみを先行させたものでありまして,昨日,西村議員のご質問にもお答え申し上げましたように,64年度以降同様な措置がとられないように,国に対して強く働きかけてまいる所存でございます。 そこで,今後の地方財政を考えますとき,財源不足に対する基本的な対策につきましては,これまでの単年度ごとの措置では将来に不安を残すことから,国と地方の事務配分の見直しなど,地方交付税法の定めによる抜本的な地方行財政制度の改正などが望まれるところでございます。このような考え方に基づき,従前からも国に対し強く働きかけてまいったところであり,現下の厳しい国の財政状紀の中ではありますが,今後とも,全国市議会議長会等関係団体ともども,その実現に向けて粘り強く運動を行ってまいりたいと考えております。 次に,地方6団体の要望についてでございますが,税の問題で。この要望につきましては,税制改正の国会での審議が遅延することによって,地方財政が不安定なまま推移するということは,当時追加が予定されておりました公共事業の地方負担の問題もあり,62年度地方財政に多大な影響が予想されたため,全国市長会といたしましても,全国市議会議長会等関係5団体と歩調を合わせ,緊急に要望することとしたものでございまして,ご理解をちょうだいしたいと存じます。 次に,大型間接税についてでございますが,先般の議会でも申し上げておりますように,この種の税につきましては,何よりも国民の理解と協力が必要であり,国民が大きな不安を抱いているような状況のもとでの導入は望ましくないと考えているところでございます。 次に,第3次札幌市長期総合計画に関してでございます。 その第1点目は,この計画の策定諮問に当たっての視点として,平和の観点及び第3次長期総合計画に自衛隊基地の撤去について盛り込むべきだと,こういうご意見についてでございます。 平和を希求する気持は,市民共通のものであり,私も常にその認識に立って市政を進めているところでございます。したがいまして,札幌市の街づくりの観点として,特に平和を強調するまでもないと判断をしたからでございます。 自衛隊基地の撤去等につきましては,基地はそれぞれの歴史的な経緯で存在をしているものでございまして,国への要望につきましては,すでに本市議会でたびたび答弁を申し上げておりますところでございます。また,基地の移転撤去を長期総合計画に盛り込むかどうかということにつきましては,審議会からの答申を尊重したいと思っております。 第2点目の次期計画の人口設定についてでございます。 審議会で計画案を策定中でございますので,現段階でこれについて申し上げるのはいかがかと存じますが,ただ,これまでも決して,人口を集中させるべく都市づくりをしてきたわけではございません。今後におきましては,北海道の発展に資する都市づくりが一層重要と考えております。審議会におきましても,この点を十分配慮され,総合的な観点から検討を行って,昭和80年で200万人という都市規模の設定がされたものと存じます。 過密過疎の問題は,全道と札幌市の関係よりも,全国に占める東京圈の集中が大きな問題でございまして,札幌市200万人という設定は,これは北海道全体の計画の進行を促す役割を果たすことになるのではないかと考えております。 第3点目の,計画づくりへの市民参加についてのお尋ねでございます。 計画の策定に当たりましては,本市議会議員を初め,各界の幅広い市民代表で構成されます札幌市長期総合計画審議会に計画案の策定をご諮問申し上げ,さらに,市政世論調査などの市民の声を踏まえながら審議がなされているところでございまして,市民の意見が十分反映されているものと考えております。したがいまして,計画案の答申時期につきましては,審議会で当初ご決定をいただいたとおり,予定の本年の11月末を延期する必要はないのでないかと考えております。 次に,土地対策についてでございます。 第1点目の監視区域の拡大についてでございますが,本市といたしましては,すでに地価上昇の著しい都心商業地約350ヘクタールについて監視区域を指定したところであり,さきに常本議員にもお答えを申し上げましたとおり,今後,監視区域周辺の広い範囲にわたって,すべての土地取引の状況を把握するとともに,地価調査地点を増加して,きめ細かな地価動向の調査を行い,その結果,著しい地価の上昇が見られるときには,監視区域の拡大など,規制の強化を含めて対処してまいりたいと考えております。 第2点目の規制区域についてのお尋ねでございますが,本市の場合,急激な地価上昇は都心商業地の一部であることから,当面は監視区域制度によって対応し,規制区域による許可制につきましては,国における臨時行政改革審議会の土地対策検討委員会で現在検討中でございますので,それらの動きを見きわめてまいりたいと考えております。 第3点目の,国公有地の払下げの問題でございますが,競争入札による高値売却が現在の地価高騰に大きな影響を及ぼしている要因の一つとなっていると私も考えております。したがいまして,国公有地の払い下げに当たりましては,さきに国等に対し,売却の際は,適正な地価の形成に十分配慮されるようと私から要請をしたところでございますが,なお,地方公共団体の利用計画がある場合は,適正価格で優先的に処分されるよう強く要望してまいりたいと考えております。 第4点目の土地買い占めについてのお尋ねでございますが,このような取引を一律に規制することは難しいと思われます。したがいまして,本市といたしましては,現在の届け出の制度を厳正に運用するとともに,届け出の制度で対応することができないものにつきましては,他の関係法令にゆだねざるを得ないものと考えております。 次に,固定資産税と都市計画税の軽減の問題でございます。 この問題につきましては,土地税制全般にかかわる重要な問題でございますので,税制調査会等,国政の場で十分審議されるべきものと考えているところでございますが,地価高騰に伴います市民への影響が懸念されますため,当面,税負担の急増を緩和する適切な措置が講ぜられるよう,国に対して要望をしているところでございます。 次に,教育大学の跡地利用についてであります。 第1点目の,住宅・都市整備公団の構想案についてでありますが,私も,当該地は,市街地に残る貴重な用地として有効な利用がなされるべきと考えております。 具体的には,教育大学のあいの里への移転決定の際の経緯から,あるいは新札幌市長期総合計画の一般住宅地としての位置づけから,住宅地としての利用を基本にしつつ,公共施設に必要な用地を確保していくことが望ましいと考えてまいりました。したがいまして,さきに示されました住宅・都市整備公団の構想につきましては,今後,本市としての土地利用計画を策定する上で一定の評価をいたしております。 なお,住宅地としての開発を進めるに当たっては,公的機関によるべきであり,地方住宅供給公社法により設置され,地域における住宅の供給を担っている住宅供給公社に期待しているところでございます。 第2点目の今後の対処についてでありますが,今後国から譲渡を受けるに当たっては,実現性のある事業手法を伴った土地利用計画を策定をして,円滑な譲渡に備える考えでございます。 次に,交通計画についてお答えを申し上げます。 第1点目の部分申請及び第2点目の全線同時申請についてでございますが,地下鉄次期路線を昭和70年までに整備するという総交審の答申を尊重し,それを着実に実現させていくのが,いまの私に課せられた責務であると考えております。このため,私自身も直接国に赴き,両線同時申請について強く働きかけてきたところでございます。 しかしながら,地下鉄の健全な経営を維持するということも強く要請されているところであり,需要の適正や投資効果等さまざまな事情を総合的に判断しつつ,慎重に対応することもまた肝要でございます。このようなことから,昭和70年の目標を変えることなく,実現性の高い区間から段階的に整備することを決断したわけでございまして,残る区間につきましても,その目標の実現に向けて最大の努力をしてまいる所存でござします。 次に第3点目の,残る区間の整備についてでございますが,そのためには,都市計画的な対応など多角的な観点からの解決を図らなければならない問題がございますので,さきに常本議員,西村議員にお答え申し上げましたとおり,専門的スタッフによるプロジェクトチームを設置をして,任期中には免許申請をしたいと考えております。 次に,第4点目の将来の総合交通体系における地下鉄整備についてでございますが,地下鉄等の大量輸送機関の導入につきましては,経営採算面等厳しい情勢もありますので,将来の市街地の発展動向を十分に見きわめ,慎重に選択していかなければならないものと考えております。しかし,本市の将来的な交通体系のあり方につきましては,現在ご審議をいただいております札幌市長期総合計画審議会からの答申を受け,策3次長期総合計画において基本的な方向づけを行うこととなっております。 さらに,第5点目の地下鉄財政についてでございますが,地下鉄が都市交通の根幹として重要な役割を果たしていることを考えますと,その建設に対して,それ相当の公的負担が必要であることは言うまでもございません。本市の南北線建設の当初は約8%の補助であったものが,その後における地下鉄関係都市の粘り強い働きかけによって,現在では,一般会計からの出資金を含め,約70%の財政措置がなされるに至っております。今後とも,経営基盤の安定を図るために,公共負担率の引き上げについて,関係各都市と十分に連携をし,国に対して強く働きかけてまいりたいと存じます。 次に,第6点目の市電の見直しについてでございますが,本市の場合,現在運行いたしております山鼻線の市電は,利便性,快適性からも市民に親しまれており,私も顧みて,あえてこれを残しておいてよかったなあと思っているところでございます。そこで,ご提案のありましたことにつきましては,将来展望として,社会情勢,交通環境等を見きわめた上で,また一部について,その位置づけを検討することもあり得ると考えております。私から以上でございます。
滝沢隆君
○副議長(滝沢隆君) 蒲谷助役。
蒲谷亮一君
◎助役(蒲谷亮一君) 国民健康保険問題についてお答えをいたします。 第1点目は,低所得者に対する保険料の特別対策についてでございます。 本市の国保加入者の中でも,高齢者及び低所得者につきましては,実情に即して軽減措置を講じておりまして,十分配慮してきているところでございます。特に福祉医療制度を創設することにつきましては,以前にも議会で申し上げましたとおり,私どもといたしましても,強い関心を持っているところでございます。 第2点目は,制度改正による未補てん分の見通しについてでございます。 制度改正による影響分につきましては,当然国の責任において措置されるべきものと考えておりますが,その見通しにつきましては,きわめて厳しい状況にございます。引き続き関係機関と連携をとりながら,粘り強く要望してまいりたいと思っております。 第3点目は,公費助成の拡大についてでございます。 一般会計からの繰入金につきましては,本市全体の財政状況も勘案をしながら,かなり多額の繰り入れを行ってきたところでございますが,今後とも可能な限り保険料の抑制に努力をしてまいりたいと思っております。また,道費補助につきましては,引き続きその実情を訴え,増額を要望してまいりたいと考えております。 第4点目は,保険証の無条件交付についてでございます。 本年1月の法改正で,支払能力がありながら,特別な事情もなく長期に保険料を滞納している加入者に対し,資格証明書を発行し,給付を一時差しとめすることができることになりましたが,この措置は,相互扶助である国保制度について理解を求める手段としてやむを得ない措置であると思っております。しかしながら,資格証明書を発行することが目的ではございませんので,現在,納付相談・指導を実施しながら,やむを得ない場合に限り交付すべく事務を進めているところでございます。 第5点目は,保険料の減免措置の拡大についてでございます。保険料の軽減措置は,6割・4割の法定軽減に加え,本市独自の2割軽減などを行い,低所得層に意を注いでいるところでございます。現段階では,特に新たな軽減措置は考えておりませんが,これまで同様,十分配慮をしてまいりたいと思っております。以上です。
滝沢隆君
○副議長(滝沢隆君) 勝田助役。
勝田義孝君
◎助役(勝田義孝君) 私から,エイトビルの問題についてお答えいたします。 第1点目につきましては,昨年,一部のオーナーが持ち分を第三者に売却しましたが,これは通常の民民間の取引であり,その具体的内容が把握できないのが実情であります。しかし,このことが,共同してビルを運営する上で支障が生ずるおそれが出たために,各オーナーは,その持ち分を譲渡する際には,オーナー会議に諮り,あらかじめその了承を受けることを再確認したところであります。 第2点目の,河村ビル開発がテナントに無差別に退店を迫っているとの指摘でありますが,本市といたしましては,その事実を承知いたしておりません。 第3点目につきましては,エイトビルの一部を所有するに至りましたのは,市街地改造ビル保留床処分金の滞納に伴うものであり,当該ビルが商業ビルであることから,本市が長期にわたって保有することが好ましいことではないとの判断で,取得以来,一定の条件を設けて,市持ち分を譲渡すべく取り組んできたところであります。したがいまして,早期にメーンとなるオーナーを選定し,当該ビルの活性化を図りたいと考えております。以上でございます。
滝沢隆君
○副議長(滝沢隆君) 松村教育長。
松村郁夫君
◎教育長(松村郁夫君) 教育問題について私からお答えいたします。 ご質問の第1点目の,臨教審に対する評価についてでありますが,臨時教育審議会は,今日におけるわが国の社会の変化や文化の発展にこたえるため,これまでの教育の歩みや現状を考察し,教育の基本的なあり方について提言したものと受けとめております。 また,過去3ヵ年にわたり,今日の教育を取り巻く諸問題の背景,要因を踏まえ,各方面の期待を担って審議を重ねたものであり,これからの教育のあり方について国民の関心を盛り上げ,多くの論議を呼んだことについて多く評価をすべきものと考えております。 さらに,教育改革の視点として,個性重視の原則,生涯学習体系への移行,変化への対応などを掲げ,改革のための具体的方策も提言されており,まさに教育が抱える今日的課題の解決に迫る内容として,その実現に向け努力すべきものが多くあるものと考えております。しかし,実現のためには,法令改正,専門的視野からの検討,予算措置など,多くの課題もあることから,本市としましては,答申の趣旨を的確に受けとめ,今後の推移を見守り,慎重に取り組んでまいりたいと考えております。 次に,ご質問の第2点目のうち,過大規模校の解消についてでございますが,小中学校の整備に当たりましては,これまでも過大規模校の解消を最重点項目として取り組んでまいりました。毎年7校程度の学校新設を図ってまいりました結果,過大規模校は逐年減少してきているところでございます。したがいまして,今後とも過大規模の解消に向けて全力を注いでまいりたいと考えております。 次に,現在学級編制基準を超えて編制している学級の解消についてでございます。5月1日に基づく学級編制後は,教育的配慮からも,編制がえをしないというのが原則でございます。しかし,超過の実態,学校の意向,時期などの条件を十分に勘案した上で,編制がえが妥当なものについては,道教委の認可を受けて措置してまいりたいと考えております。 また,40人学級の早期実現につきましては,国の第5次改善計画が円滑に実施されますよう,今後とも引き続き国・道に働きかけてまいる考えでございます。 次に,ご質問の第3点目の学校プールについてでございますが,学校プールの設置に当たっては,従来から,共同利用や公営プールの利用の実態を踏まえ,過密な利用状況や遠距離の利用などの緩和を図るとともに,小学校,中学校にこだわることなく,全市的なバランスを考慮しながら,毎年10基の新設と4基の改築を行っている現状でございます。 現在,その整備率は,小中学校の42%に達することができました。今日の厳しい財政状況にありますが,学校プールの大幅な増設は非常に困難とは思いますものの,プールが大切な学校施設であることにかんがみ,今後ともその建設について,なお一層努力を重ねてまいりたいと考えております。 ご質問の第4点目の,中学校の定全給食についてでございますが,ミルク給食校を完全給食校にするためには膨大な予算を必要とし,また,当該ミルク給食校の校地条件,校舎内の設置スペースの物理的条件から,その実施年度を明示するということは,従前同様困難でございます。しかし,ミルク給食校の解消は,当該校の増改築計画あるいは新設分離に伴う校舎の改修計画に合わせて実施するのを基本として,近隣における中学校の新設計画や,既設調理校の給食能力などを総合的に勘案し,その解消に努めてまいりたいと考えております。 また,単独方式への転換のご質問でございますが,本市の給食は,すでになじんでいる親子給食と単独給食の2方式によって当面実施していく考えでございます。 最後のご質問でございますが,留守家庭の児童を対象とした施策についてであります。 ご承知のとおり,昭和57年度から,議会等の種々の論議を経まして,学校方式では従来の無料から保護者負担の一部導入を図るとともに,民間施設方式への新たな運営費助成を柱として,児童健全育成事業をスタートして今日に至っております。また,本市では,留守家庭の児童を含めたすべての子供の放課後の健全育成のため,児童会館の整備を計画的に進め,本年度来には50館となり,5年前に比べて倍増しており,今後もさちに整備を進めていく考えでございます。 なお,このような状況の中で,現在関係団体から,助成の拡充,公的施設の確保等について陳情が市議会に提出されておりますが,したがいまして,今後の方向につきましては,議会の審議を踏まえて対応してまいりたいと考えております。 次に,国への働ぎかけについてでございますが,従来から全国市長会において,国に対して法制度化等について要望を続けており,今後も,各都市とともにその実現に向け努力してまいりたいと考えております。以上でございます。(荒川尚次君「議長」と呼び,発言の許可を求む)
滝沢隆君
○副議長(滝沢隆君) 荒川尚次君。
(発言者未割当) 発言者未割当
◆荒川尚次君 勝田助役の答弁にかかわるエイトの問題で,余りよく聞こえませんでしたが,言ったことは,地上げの動きは承知していないと。それから,テナントに対する立ち退き勧告などの動きもつかんでないと,それから札幌市の責任について言えば,メーンとなるオーナーを探して,そこに早く譲りたいと,こう言ったの。 それでね,私,委員会でもこの問題やりますけれども,事実に基づいて私も公の場で質問で取り上げているわけだから,事実をちゃんとつかんでください,ね。三建から河村に移った経過にどういう状況があったか。河村がたとえば市のテナントである平安閣やエリナ,これに退店,接触してそして出している。その事実を調べておいてください。 それから,いま半分があいている,このエイトビルの第1の責任を持っているオーナーは札幌市ですよ。それが,次のメーンのオーナー来るまで,何か待っているような言い方したんではだめなんですよ。いま現在あいているこのスペースにテナントを入れて,そしてビルの活性化を図る,そういう責任を果たさなければならないんですよ。委員会までちゃんとそこののところを対応考えてください。
滝沢隆君
○副議長(滝沢隆君) 答弁はよろしいですか。
(発言者未割当) 発言者未割当
◆荒川尚次君 いいです。
滝沢隆君
○副議長(滝沢隆君) お諮りします。 本日の会議はこれをもって終了し,明10月8日午後1時に再開いたしたいと存じますが,ご異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
滝沢隆君
○副議長(滝沢隆君) ご異議なしと認めます。よって,さよう決定されました。
滝沢隆君
○副議長(滝沢隆君) 本日はこれで散会いたします。