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札幌市議会 会議録検索システム(昭和62年第4回定例会 1987-12-10 第4号)

1987-12-10/発言 41 件 / 原本(札幌市議会)

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滝沢隆君 1 番目 / 44 字
○副議長(滝沢隆君) これより本日の会議を開きます。
 出席議員数は,64人であります。
滝沢隆君 2 番目 / 42 字
○副議長(滝沢隆君) 本日の会議録署名議員として猪熊輝夫君,長岡武夫君を指名します。
滝沢隆君 3 番目 / 30 字
○副議長(滝沢隆君) ここで事務局長に諸般の報告をさせます。
山本浩介君 4 番目 / 201 字
◎事務局長(山本浩介君) 報告いたします。
 吉野晃司議長,越智健一議員及び見延順章議員は所用のため遅参する旨,届け出がございました。
 本日,市長から提案されます議案第15号札幌市職員給与条例の一部を改正する条例案につきまして,議長は地方公務員法弟5条第2項の規定により,12月8日付で人事委員会の意見を求めました。
 本日の議事日程及び質問順序表は,お手元に配付いたしております。以上でございます。
滝沢隆君 5 番目 / 123 字
○副議長(滝沢隆君) これより議事に入ります。
 日程第1,議案第1号から第11号までの11件を一括議題といたします。
 昨日に引き続きまして代表質問を行います。
 通告がありますので,順次発言を許します。生駒正尚君。
 (生駒正尚君登壇・拍手)
(発言者未割当) 6 番目 / 17,983 字 発言者未割当
◆生駒正尚君 私は,ただいまから,日本共産党を代表しまして,当面する市政の重要問題について質問をいたします。
 まず最初の質問は,来年度予算編成の基本姿勢についてであります。
 臨調にせ行革を推進し,地方財政を危機に陥れてきた中曽根内閣にかわって,竹下内閣が発足いたしましたが,竹下首相は中曽根政治の継承をみずから唱え,大型間接税導入など,前内閣の戦後政治の総決算の仕上げをみずからの任務と定め,地方財政圧迫,国民泣かせの政治推進を開始しているのであります。
 こうしたもとで,市長は来年度予算編成の方針を財政局長名で示し,その編成作業が進められているところであります。その編成方針は,政府が特例公債依存体質からの脱却,公債依存度の引下げに最大の努力を払う行財政改革の基本方針のもとに,投資部門はゼロ・シーリング,経常部については6年連続のマイナス・シーリング。しかも,10%削減を打ち出していることから,地方財政の運営に重大な影響をもたらすことは必至であるとの認識を示すとともに,本市の財政見通しについては,歳入の大宗をなす市税収入は,一けた台の微増,将来返済しなければならない国の地財対策の特例的収入が50年度から61年度までの12年間で,約985億円の負担となること。さらに公債比率が前年度に引き続き10%台の上昇傾向にあることから,本市の財政事情は依然として厳しいものとの認識を示しています。
 こうした認識の上に,来年度の予算編成に当たっての基本を示していますが,それは第1に,既往経費の縮減。第2に,受益者負担の原則による使用料,手数料等の見直し。第3に,事務的経費の節減。第4に,単年度事業の見直し。第5に,臨時事業の厳選などであります。ここに見られる基本姿勢は,政府の地財対策はやむを得ないものとして容認し,国の方針に忠実に従いながら,市民要求を極力押さえ込む一方で,市民負担の強化を図る従来型の手法を一歩も出ていないのが特徴であります。
 私は,あくまでも市民の暮らしを守り,切実な市民の要求には最大限の努力を払うことを基本とした予算編成を行うべきであるとの立場から,以下5点の質問をいたします。
 質問の第1は,財政調整基金の運用についてであります。
 今回の予算編成に当たり,5年間連続財調を支消してきたことを,厳しい財政状況の反映として強調しているのでありますが,実際は,予算では100億円を計上していながら,支消しているのは20数億円で,毎年度70数億円を積み戻しているという実態からすれば,ため込むことが目的で,一たんためたものを使うのは例外中の例外とでも考えているような財政運営と言わなければならないものであります。
 こうした財政運営を改めて,切実な市民要求にこたえてこそ財調の価値が発揮されると思うのでありますが,現在の財調残高233億円余を,いま切実に求めている学童保育の充実や老人福祉の拡充など,教育,福祉に積極的に活用すべきと考えますが,いかがでありましょうか。財調の予算化と執行について,市長の見解を伺います。
 質問の第2は,公共料金にかかわる問題についてであります。
 本定例会にも,市立高校入学料,入学手数料の引上げ案が提案されておりますが,来年度予算編成の中でも各種使用料,手数料の見直しを指示しているのであります。これまでも,毎年,国保料,保育料の値上げを行ってきたのを初め,選挙の翌年には交通料金や各種使用料,手数料が必ずと言ってよいほど値上げされ,市民の負担強化が押しつけられてきたのでありますが,多くの市民が,またしても選挙が終わった来年度,公共料金の値上げが行われるのではないかと不安を抱いているのであります。
 7日に発表された労働省の勤労世帯の家計動向でも,圧倒的多くの世帯の実収入が低下していることを示している現状のもとで,市民への負担は抑える,値上げはしないとの立場に立つべきと考えますが,いかがでありましょうか。市長の明快なる答弁を求めるものであります。
 質問の第3は,地方交付税にかかわる問題についてであります。
 地方交付税の財源である国税3税が増加することが明らかになり,大蔵省は交付税を抑えるために特例減算を行う動きを示し,目下自治・大蔵両省において折衝中との報道がなされております。現行の32%の交付税率は,あくまでも暫定的な措置として決められ,本来もっと引き上げられるべきところを,当分の間として21年間も据え置かれてきたこと自体が重大な問題でありますのに,このような大蔵省の動きは言語道断であります。市長は,この両省の折衝の経緯をどのようにとらえられているのでありましょうか。
 交付税率の特例減算に強く反対するとともに,交付税本来のあり方からすれば,むしろ大幅に引き上げるよう政府に強力に働きかけるべきと考えるのでありますが,市長のご所見をお伺いいたします。
 また,あわせて,除雪対策強化のために,その財源である交付税の積雪寒冷補正等,地域の実態に合うよう改善措置が必要と考えますが,市長は国に対してどのように要求してきたのか。今後どう働きかけていくのかお尋ねをします。
 質問の第4は,効率的行財政ということについてであります。
 効率的行財政の改革が,最小の費用で最大の効果を上げるということを強調されてまいりましたけれども,最小の経費という効率化の名のもとに,行政の民間への下請化の促進,市民サービスの切り捨て,職員への過度の労働強化を押しつけることが進められるならば,住民福祉の向上を本旨とする地方自治の使命を放棄するものと言わなければなりません。
 来年度予算編成に当たり,政府は各自治体に対し,最小の経費で最大の効果を上げる内容として,下水道の終末処理,学校給食や病院の給食,各種施設の管理運営等の民間委託化を促進させ,また生活保護費などの削減を行おうとしていますが,市長もまた政府と同じことを言って,安上がり行政と市民サービス切り捨てを目的とするにせ行革路線に従うお考えなのかどうか。市長が言う最小の経費で最大の効果を上げるという中身は,一体どういうものなのか。新5年計画策定と,その財政措置とも関連させて明らかにさせていただきたいのであります。
 質問の第5は,新たな大型間接税についてであります。
 増税なき財政再建を標榜した中曽根内閣はみずからの公約を踏みにじって,売上税導入を強行しようとしましたが,国民の総反撃を受けてついに断念はしたものの,わが党を除いた密室協議の税制改革協を足場に,マル優廃止を強行,財政再建なき大増税への道を開いたのであります。
 また,竹下新内閣は,売上税の廃案によって公約違反問題は白紙に戻ったと称し,改めて新大型間接税の導入を福祉目的税という名目を使い,二重三重の欺瞞を重ねながら63年度中に導入を決め,64年度から実施する計画を表明しているのであります。
 内閣はかわっても,国民に対する大増税の計画はいささかも変わらず,国民的な警戒が一層必要となってきているのであります。竹下首相自身,昨年の同時選挙の際,大型間接税反対中小企業連絡会に対し,導入に反対します,と確約文書を出していた事実から見ても,公約違反は明白であります。これらのことについて,市長はどのように考えておられますか。いかなる名称であれ,国民生活に重大な影響を与える新たな大型間接税の導入に断固として反対をし,市民生活を守る先頭に立つのが市長の使命であろうと考えますが,市長の対処方針及び大型間接税ストップに向けた決意のほどを明らかにしていただきたいのであります。
 次に,国民健康保険の問題についてであります。
 これまで政府自民党は,臨調にせ行革路線によって,老人医療費の有料化を初めとして,健康保険本人の1割負担の導入,国保に対する国庫負担の大幅削減など,医療保険の大改悪を次々と強行してまいりました。中曽根内閣を引き継いだ竹下新内閣も,国保の改革と言いながら,国民健康保険制度への新たな攻勢に乗り出してきております。
 わが党は,国民健康保険に対する国の責任を明確にし,国庫負担率を38.5%から45%に戻すなど,国庫負担率引き上げを中心とした真の国保改革を要求するとともに,現在の国保の矛盾をストレートに加入者にしわ寄せしないために,本市の責任と配慮ある対応を求めるものであります。
 以上の観点から,以下3点の質問をいたします。
 第1の質問は,福祉医療制度創設など政府の国保改革についてであります。
 竹下内閣は,11月28日に聞かれた国保問題懇談会に改革案と称して,福祉医療制度と地域差医療システムの導入などについて提示しました。
 福祉医療制度は,470万人に上る低所得層を国保本体から切り離し,平等であるべき医療に差別を持ち込み,国庫負担をさらに削減しながら,その分を都道府県と市町村に押しつけようとするものであります。
 また,地域差医療システムの導入とは,すでに老人医療では調整対象外医療費として実施されているもので,医療費が平均より高いところには国庫負担を減額し,加入者と都道府県・市町村に負担させようとするもので,自治体がこのことによって受診抑制強化に乗り出すことをねらった,重大な改悪案であります。
 このような政府の国保改悪案についての全国市長会の調べでは,国の負担が2,200億円削減される一方で,都道府県と市町村ではそれぞれ1,550億円,合わせて3,100億円もの負担がふえるものであります。市長はこのように不当な国保破壊の実態を市民に知らせ,市民とともに反対運動を展開すべきと考えますが,政府の国保改革についての評価と対応についてお尋ねをします。また,これらが実施された場合の本市の財政負担はどの程度と試算されているのか,お示しを願います。
 第2の質問は,長期入院患者の病院からの追い出し問題についてであります。
 本市が参加する道国保連合会は,医療費の軽減を目的に,6ヵ月以上の老人入院患者のうち,全国平均以下の医療費が3ヵ月以上続いている患者のリストをつくり,札幌市にも送ってきました。これは低医療費の患者を追い出そうとするもので,その進め方という文書には,早期退院促進運動,つまり「追い出しとは誤解されないように」と述べてわざわざ断わっておりますが,その意図がどこにあるかは明らかであります。
 訪問看護制度や行き届いた福祉制度など,在宅医療の周辺整備が図られていない現状の中で,低医療費患者を病院から排除することはやめるべきと考えますが,市長の対処方針をお示し願います。
 質問の第3は,保険証の未交付問題についてであります。
 10月1日の保険証の更新時に未交付世帯が7,738世帯に上り,そのうち11月末現在で,窓口で4,017世帯が交付を受けておりますが,ごのうち,短期保険証が553世帯に上っております。保険料の滞納を理由にした短期保険証の発行は,道内では本市のみで,道民生部も,札幌市のやり方は差別で好ましくないと述べておりますが,この差別的な短期保険証は廃止して,正規の保険証を発行すべきでありますが,いかがでありましょうか。あわせて,いかなる根拠により短期保険証が発行されているのかもお尋ねをします。
 次に,資格証明書についてでありますが,この証明書で医療機関にかかり,医療費を滞納した場合,保険者である札幌市はどのような方法で支払うのか。いずれが負担することになるのか。この点で,医療機関との協議がどのようになっているのかお尋ねします。
 次に,老人福祉について質問いたします。
 昭和59年9月に本市の地方社会福祉審議会は,市長の諮問に対して,高齢化社会に向けての札幌市高齢者対策とそのあり方という答申を行っています。
 この答申は,わが国の高齢化の現状と見通しについて,平均寿命がいまや世界でも最高水準となっていること。今後も急速に高齢化の道を進むことを予測しております。それによれば,本市における高齢化の現状と見通しについては,老年人口の占める割合は,昭和60年に7.2%であったのが,その15年後には10.7%に,35年後には15.5%と急上昇するものと予測し,高齢化社会への取り組みとして,今後総合的な方策を講ずることを強調しているのであります。
 わが党はこれまでも幾たびか指摘してまいりましたが,老人福祉の推進に当たっては,第1に福祉,医療,保健事業の積極的推進。第2に,雇用・所得保障など暮らしの対策。第3に,住宅の確保など生活環境整備。第4に,スポーツ,学習,社会参加,生きがい対策。これらの柱に基づく取り組みの総合的推進を重ねて強調するものであります。
 また,福祉,医療,保健事業のそれぞれが縦割り行政によって進められてきた弱点をいまこそ克服して,福祉,医療,保健事業がしっかりと結合した施策がいまこそ必要になっていることを強調するものであります。
 以上の観点から,以下7点の質問をいたします。
 質問の第1は,福祉,医療,保健事業の結合・連携についてであります。
 昭和61年6月6日の閣議で,長寿社会対策大綱が決定されております。その中でも,地域における保健,医療,福祉機能の連携を強調しておりますが,市長はこれをどう受けとめ,今後の取り組み方を進めていくおつもりか,基本的な考え方をまずお尋ねします。
 質問の第2は,厚生省通知による高齢者サービス総合調整推進会議及び保健福祉サービス調整推進会議の設置に関してであります。
 厚生省はことし6月18日付の健康政策局長・保健医療局長・社会局長連名の通知で,高齢者に関する保健,福祉,医療等の各種サービスの総合的推進を目的とする「高齢者サービス総合調整推進会議」及びそのもとに「高齢者サービス調整チーム」を設置することを指示しています。さらに,7月1日付の厚生省健康政策局長通知「保健所活動強化対策の推進について」では,高齢化社会の進行などを背景として,在宅療養者が増加している中で,在宅サービスを担う保健,医療,福祉関係者の連携強化を図り,保健婦の訪問活動を効率的に推進する目的で「保健福祉サービス調整推進会議」を設置することを指示しています。これらはいずれも,高齢者の増大に対応する保健・医療・福祉について,各施策の調整と総合的推進をうたったものでありますが,市長はこれをどう受けとめ,具体化されようとしているのでありましょうか。総合調整推進会議及び保健・福祉サービス調整推進会議との関係はどのようになるのか。あるいは,これらは一つの組織で対応することになるのかどうか。また,調整チームはどこにつくられることになるのか,設置の時期はいつになるのかも,あわせて具体化の方針についてお尋ねをします。
 質問の第3は,老人保健法で新たに制度化された老人保健施設,いわゆる中間施設についてであります。
 そもそも政府が老人保健施設の創設を打ち出したのは,昨年の老人保健法改悪のときであり,その最大のねらいが医療費の大幅削減ということにあったのであります。また,老人保健施設の内容そのものも,増大する寝たきり老人など介護を必要とするお年寄りとその家族が切実に願っている医療・福祉の充実とは全く反対のものなのであります。
 すなわち,その問題点は,第1に,人員基準で入所者100人につき医師1人以上,看護職員と介護職員はそれぞれ8人,20人を標準としており,現在でも劣悪な環境下にある老人病院でも医師3人,看護職員17人,介護職員13人となっているのから見ると,医療水準は半分から3分の1と大幅に切り下げられています。
 第2に,施設設備の基準で,床面積などは特養ホームとはほぼ同じでありますが,しかし一方で,既存の病床を転用する場合には,狭い面積で認める特例措置をとることとしており,特例に基づく劣悪な施設が次々と生まれることは必至であること。
 第3に,利用料金については,徴収できるものの範囲について,行政当局が明確に示すとしているものの,自己負担額は公定ではなく,施設自由使用料であり,貧富の差による処遇の差別を容認し,料金滞納者は退所させられるなど,在宅ケアの条件がないお年寄りが退所に追い込まれる可能性がきわめて強いものなのであります。
 このような老人保健施設について,市長はどのようにお考えでありましょうか。老人保健施設の創設についての市長の評価,見解をお尋ねします。
 質問の第4は,在宅老人の福祉についてであります。
 現在,寝たきり老人,痴呆性老人等の要援護老人に対する福祉対策を進めるに当たって,特に,在宅サービス充実の必要性が強く叫ばれております。このこと自体は,在宅福祉の一層の強化という意味では原則的には理解できるものの,在宅サービスか施設福祉サービスかと両者を対立させ,二者択一的にとらえることは正しくありません。また,政府が在宅福祉を強調している背景には,長期の入院治療が必要なお年寄りを病院から追い出して,医療費を切り詰めようとする危険な意図が隠されていることも正しく見なければならないと考えるものであります。
 わが党は,在宅福祉及び施設福祉のそれぞれを言葉のとおり抜本的に充実することが,お年寄りと家族の願いにこたえる道であると考えるものであります。現在,本市のひとり暮らし老人は約1万人,老人夫婦世帯は1万7,000人とふえてきており,本市の状況から見ても,在宅福祉の充実は緊急の課題となっているのであります。
 以上の観点から,以下質問をいたします。
 まず,在宅寝たきり老人などへの家庭奉仕員派遣事業についてであります。
 家庭での介護が困難で援助を必要としている痴呆性老人も増加を続けており,在宅福祉対策の中で中核的機能を果たす奉仕員派遣事業の役割はますます重要になっています。
 勤労者医療協会の白石区寝たきり老人実態調査実行委員会の調査によれば,老人が老人を介護し,病人が病人を見ているという危機的状況が明らかにされております。また,同調査によれば,在宅寝たきり老人の寝たきりになった期間が長期化していることを示し,このことが,寝たきり本人と,介護者の生活に多大な負担を強いており,在宅福祉の拡充が強く求められると指摘しております。
 寝たきりになってからの期間は,昭和51年には5年以下が65%であったのが36.2%に減り,逆に,6年以上が34.9%から63.8%へと増大,10年以上も18%から約30%へと増大しているのであります。この数字は,本市の保健所の調査ともほぼ一致しており,寝たきり老人に対する介護人派遣事業の充実が切実に求められていることを示しております。
 現在,家庭奉仕員の派遣回数は,原則としては1日4時間,1週6日間,1週当たり延べ18時間以内とされていますが,多くの場合は週1回ないし2回というのが実情で,必要なのに来てくれないとの苦情も届いております。
 一人暮らしの老人,老人夫婦のみの世帯の中で,介護を必要とする人,また現在の訪問回数では足りない家庭が相当数あるのが実情でありますから,PR等による周知徹底を図るとともに,新たな体制強化によって派遣事業を抜本的に充実すべきと考えますが,いかがでありましょうか。
 また,本市の社会福祉審議会の答申が,痴呆性老人の増加に対応する上からも,福祉に加えて,保健医療の側面を重視すること。奉仕員派遣事業に当たっては,老人福祉現業員,保健所保健婦,訪問看護指導員などが相互に有機的な連携を保つことを指摘しているように,介護だけでなく,必要となっている保健医療サービスも同時に行えるよう改善強化を図るべきと考えますが,この答申の指摘について,市長はどのように考え,どう対処されようとしているのかお尋ねをします。
 次に,在宅寝たきり老人への訪問看護の実施についてであります。
 訪問看護には2種類ありますが,第1は,文字どおり,家庭にいる患者を看護婦が訪問して看護をするというものです。わが国では派出看護婦が行うのが多いのでありますが,料金が高いために,利用できる人は一部の富裕階層に限られているのが実情であります。
 第2は,訪問看護指導と呼ばれ,看護婦が家庭を訪問して,家族や介護人に看護や介護の方法を指導するもので,日本独特のものと言ってよく,訪問看護と呼ばれる場合でも,実際は訪問看護指導ということがほとんどであります。本市ではこの第2の訪問指導を,保健所や事業を委託している2ヵ所の特別養護老人ホームの保健婦が行っているのでありますが,ひとり暮らしや老人夫婦だけの脆弱老人の世帯では,看護そのものを必要とし,切実に求めていますが,事業そのものが指導という性格上,また職員の手が足りないという実情から実行されていないのであります。
 勤医協の白石区における調査結果によると,寝たきり老人の受診の状況は,在宅寝たきり老人で病院にかかっているのは70%を超えております。このことは,多くの在宅寝たきり老人が医療と看護を必要としていることを示すものであります。同調査で,寝たきりになった原因,疾患を見ますと,脳血管障害が最も多く,昭和51年当時62.1%であったのが72.3%へと増大し,このうち,脳梗塞の際立った減少が注目すべき変化として挙げられており,それは34.4%であったのが,2.9%へと激減しています。このことは脳梗塞そのものの発症は減少していないが寝たきりにならないで回復するようになったことを示すものであり,寝たきり老人初期における医療の重要性と医療・看護による寝たきり老人の回復の可能性をも示すものであります。
 そこで,お尋ねをしますが,政府の方針として閣議決定された「長寿社会対策大綱」が保健婦による訪問指導等と連携した在宅看護の充実等による地域における在宅保健・医療サービスの充実と明記し,強調している訪問看護の実施のために,国に対して制度化を強く要求し,実現を図るべきと考えますが,市長はこれまで,どう国に働きかけてきたのか,また今後どのように働きかけていくのか明らかにしていただきたいのであります。
 次に,本市の訪問指導についてでありますが,61年度実績で見ますと訪問人数は2,299人で,訪問回数は1人当たりの年間平均が2.2回ときわめて少なく,お年寄りや家庭からは,もっと来てほしい,指導というだけでなく,直接手をかけて看護もしてほしいという強い要望の声も聞かれます。こうした現状を踏まえ,本市の訪問指導を全対象者に行うこと。必要な訪問回数をもっとふやすなど,要望にこたえられるものにするために,保健婦の増員を図るなど,保健所の体制強化と訪問指導のシステムを確立すべきと考えるのでありますが,いかがでありましょうか。
 また寝たきり老人や家庭の要望に真にこたえるためには,訪問指導を訪問看護へと発展させることが大事だと考えますが,国の制度化の前にも,本市独自でも訪問看護制度の実施に踏み切るべきと考えますが,いかがでありましょうかお尋ねをします。
 次に,入浴サービス事業についてであります。
 まず寝たきり老人への入浴サービスについてでありますが,居宅で入浴が困難なお年寄りを特別養護老人ホームヘ連れていくと無料で入浴できる。ハイヤー,寝台車を使った場合,その交通費を所得に応じて助成するというのが現在の事業であります。
 この事業は,昭和52年から開始されたもので,10年を経過したのでありますが,入浴サービス事業の開始を求めて運動をしていた当時の人々の願いは,巡回入浴車の訪問によって,寝たきりのお年寄りが各家庭でおふろに入れるようにというものでありました。しかし,そのとき理事者は,とりあえず,現在の方式でスタートさせたいということで,巡回入浴車によらない現在の入浴サービスを開始したのであります。
 10年たった現在,やはり巡回入浴車によるサービスを求める声は依然として強いものがあります。現在,入浴料は無料といっても,往復の寝台タクシー代が負担できないといって一度しか利用しなかったケース,あるいはまた,遠い特別養護老人ホームまで連れていくのに,抱いたり抱えたりする人がいないということであきらめているケースもあるのが実態です。特に,家庭の介護力が低下している,弱くなっているという状況の中で,実際に,現在の制度を利用できない家庭があり,巡回入浴車の導入を切実に求めているのであります。
 現在,どこの都市でも巡回入浴車を導入しており,これが全国的な趨勢であります。こうしたことも踏まえ,10年を経過した現在,事業の見直しを行い,まだ入浴サービス事業の恩恵を受けていない寝たきりのお年寄りのため,いまこそ巡回入浴車の導入を図るべきと考えるのでありますが,いかがでありましょうかお尋ねをします。
 また,低所得の老人世帯に対する無料入浴券の支給についてでありますが,銭湯を利用している低所得の老人世帯の中には,ふろ賃をできる限り倹約して,月2回しか入らないとか,ふろ賃を出すのがつらいというお年寄りが少なからず存在するのであります。こうしたお年寄り世帯に対する無料入浴券の支給を検討すべきと考えますが,いかがでありましょうか,あわせてお尋ねをします。
 次に,ディ・サービス,ディ・ケアサービスについてであります。
 ディ・サービス及びディ・ケアサービスは,現在,市内二つの特別養護老人ホームで行われておりますが,これを特養と老人福祉センターの全施設で行う必要があると考えます。ディ・サービスは,ひとり暮らしのお年寄りや,在宅の虚弱老人が週1回通所して利用するもので,給食・入浴・養護などのサービスを受けるものでありますが,1施設の定数は1日30人,1週間で見ると月曜日から金曜日までの5日間で,150人の人が利用できることになっています。現在,2ヵ所の特別養護老人ホームで実施されておりますから,300人の人が週1回のディ・サービスを受けているのであります。ディ・サービスを必要とし,希望している全市のお年寄りの数からすると,これは,まだ余りにも少ないものです。豊平区の幸栄の里では,80人の待機者がいるなど,拡充整備が強く求められています。
 また,ディ・ケアサービスは,在宅の寝たきり老人や痴呆性老人を介護している家族が,就労や病気などの事情で介護できない状況の場合に,日中,家族にかわって特別養護老人ホームで養護するものですが,ディ・サービスを実施している2施設で行われています。1施設の定数が5人で,2施設で10人,これが現在利用できる枠となっております。全市的に考えますと,これもまた粋が狭いと言わなければなりません。
 全市的なニーズにこたえるために,ディ・サービス,ディ・ケアサービスの両方を全特別養護老人ホームで実施すること。また,老人福祉センターでは,少なくともディ・サービスを実施すべきと考えますが,いかがでありましょうか。また,新設される施設についてもその方針で臨むべきと考えますが,いかがでありましょうか。市長の今後の対処方針をお示し願います。
 質問の第5は,老人福祉センターの建設についてであります。
 ことし7月20日の全国老人保健福祉関係課長会議で厚生省社会局は,人口2万人ないし5万人ごとまたは1市町村ごとに,全国3,800が所の中核的なディ・サービスセンターをつくる。将来的には,これを中学校区単位,全国1万ヵ所にまで増大させる。また,その設置手法としても,老人福祉センターにディ・サービス機能を持たせるだけでなく,設置形態を問わず,機能を重視するという政府の方針を示しました。この方針に示された将来計画を実行するには,老人福祉センター及び特別養護老人ホームにディ・サービス機能を持たせるのはもちろんのこと,問題は,ディ・サービスを行なえる施設をどれだけ確保できるかにかかってくると思うのであります。
 こうした観点に立てば,老人福祉センターの建設は,将来を展望し,これまでの発想を大きく転回をしていかなければならないものと考えるものであります。したがって,老人福祉センターの建設では,民間の生きがいセンターがあるからといって,建設を見送ってきている東区・南区でも公立の中核的なセンターとして建設し,まず,全区に1センターを名実ともに実現すべきと考えますが,いかがでありましょうかお尋ねをします。
 次に,2万人ないし5万人に1ヵ所あるいは中学校単位にディ・サービスセンターを実現するとすれば,現在の老人福祉センターをさらに増設し,各区に第2・第3のものを配置するとともに,用地の確保,財政的裏づけをも考慮して,中型あるいは小型のものを地域に配置していくということが必要となってくると思うのでありますが,お年寄りの城としての老人福祉センターを地域に細かく配置していく計画を長期計画の中に盛り込むとともに,新5年計画をその第一歩として積極的に取り組むことを検討すべきと考えますが,いかがでありましょうかお尋ねをします。
 質問の第6は,お年寄りのケアつき住宅の建設についてであります。
 在宅福祉の中でも最も基本的なことは,住むところがあるということでありますが,これがまずお年寄りにふさわしい条件で保障されなければなりません。70歳以上の高齢者がひとり暮らしの場合,その生活特性として,生活感覚の減退,身体的・精神的低減が指摘され,生活指導,援助,介護が必要となってきます。
 市営住宅にも多数の高齢者が入居していますが,特に,ひとり暮らしの場合には公的な介護,援助が必要になってきます。市営住宅に入居している65歳以上の平均年齢を見た場合,ひばりが丘団地,美香保団地,麻生団地のそれは,すでに70歳を超えておりますが,さらに高齢化が進む状況にありますから,生活上の支障が顕在化してきます。
 こうした高齢者に対応するために,生活指導や介護が行われるケアつき住宅の整備がいま必要となっておりますが,本市の高齢化対策連絡協議会の住居環境分科会では,ケアつき住宅の実施について検討され,麻生団地の建てかえの中で実施する方向で取り組まれているようでありますが,ケアつき住宅の戸数,ケアの体制,開始時期など,その概要についてお示し願いたいのであります。
 質問の第7は,お年寄りの雇用・所得対策についてであります。
 本市が60年度に行った在宅老人実態調査によると,57年度調査時に比べ,ひとり暮らし老人や老人夫婦世帯の生計の状況が大きく変化をしており,特に,自力生計者が減少しております。ひとり暮らし老人の場合,3年間の間に,給料で生活している者が8.1%から4.2%に半減,家賃・地代収入による者は7%から4.2%に減少するなど,合わせて自力生計者が9%の減少を示しています。
 また,老人夫婦世帯では,給料による自力生計者が16.4%であったのが8.8%に,家賃・地代収入による者が10%から3.5%に減少,合わせて20.3%も減少しているのであります。
 こうした自力生計者の減少は,お年寄りの生活を維持していく上での雇用・所得対策の強化と,生きがい対策としての老人の雇用問題が一層大きな課題となっていることを示すものであります。
 いまだ55歳定年という企業もあり,年金法の改悪によって,65歳にならなければ年金が支給されないため,定年後10年間どう食いつなぐかが深刻な問題となってきております。55年を過ぎてからの再就職の難しさ,あわせて,就職できた場合でも,食べて生活していける所得を得ることの難しさなど,中高年齢層の所得・雇用対策が大きな社会問題となってきているのであります。また,いろいろな事情から,65歳になっても年金がもらえない,いわゆる無年金の老人も生まれるなど,お年寄りの所得・雇用対策は緊急かつ重大な問題となってきております。
 高齢化社会が急速に進みつつある現在,お年寄りの所得・雇用対策は,単に労働問題ということにとどまらない社会問題であり,避けることのできない市政の問題でもあります。市長はこうした所得・雇用対策の深刻化の状況のもとで,本市の中高年齢者の生活を守る立場から,企業に対し定年の延長,退職年齢の引き上げなどを要請し,少なくとも年金支給までの間,仕事が確保されるようにするなど,関係諸機関とも協議・協力しながら,就労・雇用・所得対策確立に全力を挙げるべきと考えますが,いかがでありましょうかお尋ねをします。
 また,本市がかかわっているシルバー人材センターについてでありますが,昭和57年と比較しますと,会員数は1,490人が現在1,411人と減少しているのであります。仕事の受注状況は,件数で3,003件から61年度実績の6,604件と2倍に伸びておりますが,受注金額で見ますと,2億2,900万円が2億1,800万円と減少しております。総件数で伸びているのに受注金額では伸びていないという原因は,本市が発注する事業が大幅に減少していることによるものであり,問題であります。
 すなわち,本市など官公庁から受注した仕事の件数は,57年度578件から61年度555件へと減少,これを受注総件数に占める割合で見ますと,19.2%から8.4%へと大きな落ち込みを示しているのであります。さらにこれを金額で見ますと,57年度6,180万円であったのが,61年度1,160万円と極端な落ち込みとなっているのであります。
 お年寄りの中には,なかなか仕事につけないで,何がしかの収入を得たいがためにシルバー人材センターを訪ねる人,また,趣味や特技を生かした生きがいとして仕事をやっているといいながらも,実収入でもっと成果をと願っているお年寄りも少なくないと思うのでありますが,こうした人々の願いにこたえる上からも,シルバー人材センターに対する本市の援助を強めるべきではないでしょうか。
 しかも,国が高齢者就業機会開発事業,すなわち,シルバー人材センター委託援助事業を開始し,補助制度もスタートさせているのでありますから,この制度を活用しながら,シルバー人材センターがもっと実績を上げれるように本市の発注量を大幅にふやすべきと考えるのでありますが,市長の今後の対処方針についてお尋ねをします。
 次に,教育問題にづいて質問いたします。
 第1の質問は,文部省の教育課程審議会の審議のまとめが11月27日に公表されましたが,このまとめの評価とあわせて,臨教審の評価について改めてお尋ねをします。
 いま学校教育に求められていることは,いじめや登校拒否・落ちこぼしなど,今日の教育の荒廃,教育のゆがみを克服し,子供たち一人一人が大切にされ,基礎的な力をしっかりと身につけ,個性と能力を開発するために憲法,教育基本法の精神と原則に沿って,自主的,民主的な教育を実現することにあります。
 ところが,臨教審路線のもとで教育内容の改定を検討してきた教育課程審議会のまとめは,こうした子供,父母,教育現場の教師など教育関係者の願いとは反対に,臨教審のねらいに沿ったものとなっているのであります。
 臨教審の第4次にわたる活動と答申が示したものは,学校現場に国家主義的統制教育を目指し,改めて日の丸・君が代を強要したのを初め,教職員組合の正当な活動への規制強化,財界による大学支配のための産・官・学共同体制の確立,従来からの差別選別教育の強化を露骨に推し進めるようとするものであります。そして,今回の教育課程審議会のまとめも,その路線に沿って,教育課程の新たな反動的再編を進めようとするものであります。
 その第1の特徴は,国際社会に生きる日本人の自覚,国家社会への帰属意識などの涵養,郷土・国を愛する心,公徳を守るなど,今日版教育勅語とも言える徳目を強要,日の丸・君が代を卒業式・入学式など学校行事に強制するなど,学校生活全体に徹底させようとするものであります。
 第2は,こうした国家主義的道徳教育を学校教科の上でも復活させるために,小学校低学年で社会科と理科を統合して生活科を新設高校社会科を解体して地歴科・公民科に再編するなど,小学校から高校までしつけや徳育を柱とする,事実上戦前の修身科の復活ともいうべき内容となっていることであります。
 第3は,義務教育である中学校に大幅な教科選択制を導入,差別,選別教育をさらに推し進める仕組み,すなわち,数学・英語など5教科を週1時間ずつ多く学習する生徒とそうでない生徒をつくる,あるいは,同じ学年で学力の優劣によってクラス分けをし,学習内容に差をつける習熟度別学級編制の導入など,同じ中学校で,たとえば一流進学校コースあるいは二流進学校コース,職業高校コースなどがつくられ,差別,選別教育を一層推進しようとするものであります。
 教育課程審議会は,今月末には,こうした内容のまとめを基本とした答申を出し,これを受けて文部省は,学習指導要領の改定に着手しようとしておりますが,わが党はこれを断じて容認できないのであります。市長並びに教育長は,このように憲法,教育基本法の精神と民主的教育制度を根本から破壊し,日本の財界とアメリカの意向に沿った日米軍事同盟体制国家づくりに役立つ教育を推し進め,教育の荒廃を一層推し進める臨教審並びに教育課程審議会のまとめについてどのように考えておられるのか,評価・見解をお示し願いたいのであります。
 また,臨教審の第2次答申を受けた教育課程審議会は,社会科解体を打ち出し,これに抗議をして,学習指導要領の作成協力者の代表格である朝倉隆太郎・上越教育大学教授が辞任するという異常事態が起こっておりますが,これは,臨教審主導の教育課程の反動的再編が非民主的な運営によって強行されようとしている中で起こったものであり,臨教審並びに教育課程審議会のまとめの評価に直接かかわる問題でもあります。
 市長並びに教育長は,朝倉教授の辞任という異常事態及び戦後40年,日本の民主主義を育てる教材としての役割を果たしてきた社会科の解体という重大な出来事と,これらと直接関係している教育課程審のまとめについてどのように考えておられるのか。これらの原因ともなっている臨教審の評価ともあわせて改めてお尋ねをします。
 第2の質問は,高校問題についてであります。
 まず,63年度の高校入学対策についてでありますが,道教委は,中卒者急増対策として,来年度の石狩第2学区の高校建設は1校だけとし,あとは学級間口増,学級定数増で切り抜けようとしているのはまことに遺憾であります。市教委は道教委の要請を受けて,現在8間口の市立旭丘高校に2間口をぶやそうとしているのでありますが,設立当時6間口でスタートした開校は,昭和36年に8間口とし,これ以上の間ロ増は施設設備の上からも不可能であり,教育上重大な支障を生ずると言われてきました。今回1学年10クラスに間口がふやされても,教室がないため,特別教室を転用するか,職員室を転用して教職員は狭いところに移動するしかないという状況にあり,体育館,女子更衣室,トイレなど,学校生活上の支障や,二,三年生へのカリキュラムの影響などが心配されているのであります。
 教員配置も,基準からすると3名ということですが,これでは不足であり,教職員の労働過重は目に見えており,教育への支障が心配されるのであります。札幌市での中卒者は65年度がピークと言われ,来年度以降もまたこのようなことが繰り返されるおそれが十分にある中で,教職員・父母からは不安の声が上がっております。
 市長並びに教育長は,道教委に対して,札幌の場合は間口増や学級定数増という小手先の対策では,教育現場に矛盾が深まるばかりであることを説得し,道立高校増設によって対応すべきことを強く要請するとともに,今回の旭丘のように,道立高校建設が不足のため大きな矛盾を抱え込まなければならないような状況が予想される場合は,市立高校を建設してでも対応すべきと考えるものでありますが,今後の中卒者急増対策について,市長並びに教育長の対処方針をお示し願います。
 次に,議案として提案されている市立高校入学料及び入学手数料の引き上げに関してでありますが,道が道立高校の入学料等の引き上げを決めたからという理由で本市も引き上げるというのは,何の根拠にもならず,全く納得できません。今回の引き上げによる増収分が本市の財政運営上どうしても必要で,何としても確保しなければならない財源であるとは考えられないのでありますが,今回の引き上げの根拠は何なのか。また,引き上げによる増収分は幾らになるのかお示し願いたいのであります。
 あわせて,根拠のない今回の引き上げを見送るべきと考えるのでありますが,いかがでありましょうかお尋ねをします。(発言する者あり)
 最後に,私は地下鉄の免許申請の問題に関して質問いたします。
 この問題については,第3回定例会において(発言する者あり),わが党の荒川尚次議員が本市の総合交通体系(発言する者あり),何ですか,何ですか山田議員。
 わが党の荒川尚次議員が本市の総合交通体系をも踏まえて追及したところでありますが,私は簡潔に,現下の問題点について絞ってお尋ねをいたします。
 昭和54年の本市総合交通対策調査審議会の答申及び60年の都市高速鉄道調査専門委員会の報告,また,昭和55年の札幌市地方陸上交通審議会の陸運局長あての答申に明確にされた地下鉄の次期整備区間,あわせて,東豊線のすすきの・北野間約9キロメートル及び東西線の琴似・手稲東間約3キロメートルのうち,東豊線のすすきの・福住間5.6キロメートルに限って免許申請を行う旨の市長の態度表明は,市民に衝撃を与え,3ヵ月を経てもなお,関係住民の怒りはおさまるどころか市政に対する不信となって広がっております。
 ところで,最近交通局は,従来必要であった免許申請に当たっての議会の同意が,法改正と運輸省見解等によって不必要になった旨,議会各派に説明しております。これは,国鉄のJR移行などにあわせて地方鉄道法が鉄道事業法に集約されるなどの関係法令の変更に合わせての措置とのことでありますが,都市計画の基幹とも位置づけられる大事業の推進に当たって,市民と議会の同意が不必要などということはあり得ません。事実,本市と同様,地下鉄新設計画を推進中の京都市の理事者は,議会の議決の添付が不要になっても,議会の意向はどうかと運輸省で聞かれるので,議会の同意は欠かせないと答弁しております。私は,すでに市民に対してルートや駅名まで明らかにしてきた東豊線の北野までの延長,東西線の手稲東までの延長は一括免許申請すべきとの立場から,以下質問をいたします。
 まず,議会と市民の合意と納得のもとで免許申請をすべきと考えますが,いかがでありましょう。今後の対応についてお示し願いたいのであります。
 また,市長は第3回定例会の答弁の中で,運輸省側の対応を見て段階的促進への変更を決意したと言われたのでありますが,わが党議員団が過日運輸省の担当課長と話し合った中では,札幌市に対して具体的な指示はしていないとめことであり(発言する者あり),段階的促進についても,今回一括申請したとしても,全体から見ると東豊線が2段階目の申請,東西線が3段階目の申請になるとの私どもの説明に理解を示す場面もあったのであります。
 積雪寒冷の大都市の基幹交通として地下鉄が不可欠の都市施設であることを改めて強調して,免許の一括申請・同時着工を進めるべきと考えますが,いかがでありましょうか。改めて市長の姿勢を明らかにしていただきたいのであります。
 以上で,私のすべての質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)
滝沢隆君 7 番目 / 24 字
○副議長(滝沢隆君) 答弁を求めます。板垣市長。
板垣武四君 8 番目 / 6,392 字
◎市長(板垣武四君) まず,財政問題についてでございますが,第1点の財政調整基金の活用についてでございます。
 これはもう改めて申し上げるまでもございませんけれども,財政調整基金といいますのは,毎年度ごとの財源の過不足を調整しながら,安定的な事業の執行を確保していくための市民共有の貴重な財産でございまして,財政状況に応じて計画的に使用すべきものと考えております。こうした意味から,現在保有しております基金は,単年度のみの事情によって判断するのではなくて,長期的な視野に立って,新しい5年計画などの財源として有効に活用をしてまいりたいと考えております。
 次に,公共料金についてでございますが,本市の使用料,手数料は,一昨日にも申し上げましたとおり,59年度の改定以来3年余りを経過いたしておりまして,この間の社会経済情勢の変化もあり,必ずしも適正な負担水準が保たれているとは思われないことから,明年度に向けて見直しを行い,適正を期してまいりたいと考えております。
 私は,市民生活に必要な行政サービスを将来にわたって維持し向上させていくためには,適宜,適正な見直しを行って,便益を受ける市民とそうでない市民との間の負担の公平を図っていくべきものと考えております。
 次に,地方交付税についてでございます。
 来年度の地方交付税につきましては,特例加算の縮減などの報道がなされており,国の動向には重大な関心を持っているところでございます。そこで,先日の赤田議員のご質問にもお答えを申し上げましたとおり,来年度の地方財政は引き続き厳しい状況が予想されますところから,当面の地方財政運営に支障が生じないような財源措置がとられるよう,国に対して要望してまいりたいと考えております。
 なお,今後の地方財政の安定的な運営を考えますとき,これまでのような単年度ごとの措置では将来に不安を残すことから,交付税率の引き上げなど抜本的な地方行財政制度の改正を,引き続き関係団体ともども国に対して働きかけてまいりたいと考えております。
 また,除雪費にかかわる交付税算入の強化の問題でありますが,都市化の進んだ本市の市民生活にとっては,除雪はきわめて重要であるという観点から,これまでも国に対しまして,機会あるごとに算入強化の要望を行ってまいりましたし,今後もまた,粘り強く働きかけてまいる所存でございます。
 次に,効率的行財政運営についででございますが,私は,国も地方も常に行財政のあり方を見直し,簡素にして効率的な運営を行い,最小の経費で最大の効果を上げて,より一層の市民福祉の増進を図ることが大切であるといつも考えているところでございます。したがいまして,明年度の予算編成や5年計画の策定に当たりましても,このような基本的な考え方に立って市民の要望にこたえてまいりたいと考えております。
 次に,新型間接税についてでございますが,私は,さきの売上税の導入論議に際しましても,国民の納得が得られるよう,国政の場において十分な審議がなさるべきである。いろいろな疑問や不安がある中で新税を導入するということは決して望ましくないと申し上げたところでございます。そこで,現在論議をされております間接税問題につきましては,抽象的な議論の域を出ておりませんことから,このように具体的な内容が明らかになっていない状況のもとで早計に結論づけるということは適当ではないと,このように考えております。次に,国民健康保険関係の問題についてでございます。
 第1点目は,国保の改革についてでございます。
 現在国保懇談会で検討されております制度改正の内容は,大きく分けて,一つには福祉医療制度の創設。二つには医療費の地域差調整システム。三つには老人保険医療費拠出金の見直し,以上の3点でございます。
 一昨日の赤田議員のご質問にもお答えを申し上げたところでございますが,現時点の案では,地方の負担増になることは避けられないものとなっており,真に国保の安定的運営に資するための制度改正になることを強く期待をし,現在も運動をし続けているところでございます。同じく6者団体の全国市議会議長会におきましても,会長の吉野議長を初め関係の皆さんが,市長会と相ともにこの問題を強く運動しているところであります。また,真に国保の安定的運営に資するための制度改正になることを強く期待しながら運動を続けているところでございます。
 また,具体的な影響額ということでございますが,不確定要素が多くて,現段階では試算できる状況ではございません。
 第2点目は,在宅療養についての対処方針についてでございます。
 ご案内のように,北海道の老人医療費は,全国平均に比べて非常に高額になっておりますが,その原因は,入院の割合がきわめて高いということにあります。したがいまして,医療費の適正化対策の一つとして,病状が安定したものにつきまして,医師と患者の信頼関係を損なわないよう十分配慮しながら,在宅療養が可能なものに対し,医師会,主治医及び家族のご理解を得ながら全道的に進めようとするものでございます。
 その実施に当たりましては,当然,受け入れ態勢についても考慮していく必要があると考えております。
 第3点目は,保険証の窓口交付問題についてでございます。
 保険料が長期間未納であり,常時不在で面会のできない世帯に対しては,保険証を窓口で交付をし,資格の確認とあわせて納付相談を行っているところでございます。しかし,納付の約束をしながら,全く誠意が認められない方に対しましては,面接の機会を多くし,納付督励するためにやむを得ない措置として短期保険証の交付を行っているところでございますので,ぜひご理解をいただきたいと思います。
 また,資格証明書発行に伴い,医療費を滞納した場合の対応につきましての医療機関との協議についてでございますが,すでに厚生省と日本医師会との間で合意をされている趣旨に従って今後協議を進めてまいりたいと考えております。
 次に,老人福祉に関するご質問の第1点目であります。
 長寿社会対策大綱の中で,保健・医療・福祉機能の連携を図ることが強調されており,これについての今後の取り組み方,基本的考え方はどうかということでございますが,大綱でいわれていることは,これからの高齢化社会を考えていく場合,全くそのとおりではないかと思っております。人生80年時代になってきて,地域における医療・介護のニーズも多様化し,これに対応していく上で,今後一層,保健・医療・福祉の各機能が連携をとり合って,実情に応じた在宅サービス及び施設サービスの供給体制を整備推進していくことが必要になってまいりますことから,本市といたしましても,この大綱に示されている指針に沿って各種施策を進めてまいりたいと考えております。
 第2点目の,高齢者サービス総合調整推進会議,保健福祉サービス調整推進会議等の設置についてでございます。
 まず1点目の,これら二つの会議の設置を厚生省は指導しているけれども,それについてどう考えるかということでございます。
 前者の会議は,その対象を高齢者に置き,後者の会議は,高齢者を含めて広く在宅の療養者を対象としてとらえているということで,若干その趣旨を異にしておりますが,会議の構成員は重複する部分も相当ございますので,二つの会議を統合した形で高齢者サービス総合調整推進会議を設置をしたいと考えております。
 二つ目の,高齢者サービス調整チームの設置等についてでございますが,このチームは,数多くの団体・機関との連携を図って要介護者に対処するところから,どのようなシステムづくりをするのがよいか,民生局と衛生局とで鋭意いま検討中でございます。
 第3点目の,老人保健施設についての考え方でございます。
 今回,老人保健法で創設をされた老人保健施設は,病院と家庭や特別養護老人ホームとのいわば中間に位置し,介護と機能訓練と生活サービスとをあわせて提供するものであり,その目的に応じて,専門的見地から人的・物的基準が定められたものと考えております。これまでは,介護を要する老人につきましては,病院,家庭あるいは特別養護老人ホームのいずれかで対応しておりましたが,この施設の創設によって,お年寄りの健康状態やニーズに合った選択の道が開かれるものでございまして,これからの高齢化社会に対応したものであると考えております。
 第4点目の在宅福祉についてでございます。
 まず,その1点目の家庭奉仕員派遣事業につきましては,昭和38年の老人福祉法が施行以来実施してきておりまして,これまでも広報あるいはパンフレット等によって周知を図ってきておりますが,今後とも積極的にPRを図ってまいりたいと考えております。
 また,家庭奉仕員制度の充実強化についてでございますが,現在の家庭奉仕員のほかに,国が提唱しております登録家庭奉仕員の育成と活用を図り,さらに保健・医療サービスとの連携強化につきましても,高齢者サービス調整チームの作業の中で十分検討していきたいと考えております。
 次に,2点目の訪問看護についてでございます。
 在宅寝たきり老人に対する訪問看護は,現在,退院患者につきまして病院が看護婦を派遣する場合,6ヵ月間に限り認められております。今後本格的な高齢化社会に備えて,在宅ケア対策の強化につきましては,これまでも国に要望しているところでございますが,国におきましても,在宅寝たきり老人に対して保健・福祉・医療の総合的サービスを図るために,保健の分野として,現在実施している訪問指導とは別に,医療としての訪問看護の制度化を検討しているところでございます。来年度,国は,まずモデル事業に着手する予定になっており,今後,国の推移を見ながら対処してまいりたいと考えております。
 3点目の,老人保健法に基づく訪問指導でございますが,現在,保健所の保健婦と委託による訪問指導員が当たっておりますが,来年度も訪問指導員を増員するなど,その内容の充実に取り組んでいるところでございます。
 また,在宅寝たきり老人の訪問システムにつきましては,先ほど申し上げました高齢者サービス総合調整推進会議の中で検討してまいりたいと考えております。
 4点目の入浴サービスにつきましては,昨年度から市内14ヵ所の特別養護老人ホーム全施設において入浴できるように事業を拡大し,利用者の利便を図っているところでございます。
 ご提案の訪問入浴につきましては,これまでも議会でいろいろ論議をされてまいりましたが,目下,その実施方法につきまして,他都市の例を参考にしながら検討をいたしているところでございます。
 また,低所得老人に対する入浴券の支給につきましては,生きがい対策の一環といたしまして,老人福祉センターに浴室を設置をいたしておりますことから,この施設を十分活用していただきたいものと考えております。
 5点目のディ・サービス事業につきましては,在宅福祉を推進していく上で重要な事業であると認識をしており,今後新設する特別養護老人ホームには積極的に付設をしていく考えでございます。
 なお,現在建設中の豊平老人福祉センター及び社会福祉総合センターにも計画をいたしているところでございます。
 次に,ディ・ケアサービス事業でありますが,事業開始から約2年を経過をし,利用状況もほぼ定着をしておりまして,今後につきましては,対象となるお年寄りの実態に即して対処してまいりたいと考えております。
 第5番目の老人福祉センターの整備についてでございます。これまでもお答えしてまいりましたように,1区1館を基本に整備をいたしております。ご提案のありました老人福祉センターの増設につきましては,今後の課題として,A型・B型を含め,いろいろ検討を続けてまいりたいと存じます。
 次に,麻生団地のケアつき住宅についてでございますが,その麻生団地は,現在建てかえ中でございまして,ケアつき住宅は32戸建設をする予定でございます。この住宅は,高齢者の生活実態に合わせた設備構造となっており,たとえば,手すり,警報ブザー等の設置,さらに入居者に対する指導や生活相談等にも応じられるような体制を考えております。
 なお,開始時期につきましては,現在検討をしているところでございます。次に,お年寄りの雇用あるいは所得対策についてでございます。
 その1点目の企業の定年の延長問題等についてでございますが,企業に対する定年の延長にかかわる要請につきましては,公共職業安定所長の権限に属するものでございまして,本市が直接に行えるものではございませんけれども,本市といたしましては,公共職業安定所と協議をしながら,企業への働きかけを検討してまいりたいと考えております。
 なお,年金受給までの間における就労の確保につきましても,公共職業安定所等の関係機関とも協議をしながら努力してまいりたいと考えております。
 2点目のシルバー人材センターに対する本市からの発注量の問題でございますが,本市のシルバー人材センターは,全国に先駆けて昭和55年8月に設立されたものでございまして,その発足当時は,公共事業の発注にのみ依存することのないようにという労働省の指導がございましたが,昨年,高年齢者等の雇用の安定等に関する法律が施行され,シルバー人材センターがその法律の中で法制化をされたことに伴い,労働省では,公共事業の発注についての取り扱いを明示したところでございます。これによりまして,本市といたしましては,昨年度以降,徐々にではございますが,公共事業の発注を増加をさせてきており,今後につきましても,増加に向けて努力をしてまいる所存でございます。
 私から,最後に,地下鉄の免許申請にかかわる第1点目の議会の議決についてでございます。
 ご質問にもございましたように,昭和62年4月1日付をもって鉄道事業法が施行されたことに伴い,これまでの旧法であります地方鉄道法において義務づけされておりました免許申請書への議会の決議要領書の添付に関する明文規定が削除をされました。このため,本件にかかわる今後の取り扱いについて,運輸省に対し,決議要領書の添付の必要性について検討を依頼してまいりましたが,去る11月に改めて,決議書を添付する必要がない旨回答がございました。しかし,地下鉄の免許申請は,本市としても大事業の決定でございますので,これまでの議決にかわる方法として,今後は,事前に関係の常任委員会に対してその旨の報告をするとともに,その内容をご説明し,ご理解を得た上で免許申請をしたいと,このように考えております。
 次に,地下鉄の免許申請にかかわる第2点目の,残り区間を含めて,全線同時申請・同時着工すべきでないかとのご質問でございますが,さきの9月定例会で繰り返しお答えを申し上げましたとおり,輸送需要,経営収支及びその他の諸般の事情等を総合的に分析し,より実現性の高い区間に限定した上で段階的に行うことが,その早期実現を図る上で得策であると判断をし,東豊線豊水すすきのと福住間に限定し,先行して免許申請事業を進めることといたしたのでございます。なお,その他の区間につきましても,需要を喚起するなど,地下鉄整備の促進させるための諸施策を立案する庁内関係部局によるプロジェクトチームを近日中に発足をさせ,昭和70年開業に向けて努力をしてまいる所存でございます。以上でございます。
滝沢隆君 9 番目 / 17 字
○副議長(滝沢隆君) 松村教育長。
松村郁夫君 10 番目 / 1,915 字
◎教育長(松村郁夫君) 教育問題について私からお答えいたします。
 ご質問の第1点目の臨教審並びに教育課程審議会審議のまとめに対する評価についてでございますが,これまで何度かにわたって市議会でのご質問にお答えしておりますように,臨教審は,教育基本法の精神にのっとり,時代の進展に対応する教育の実現を期して,今日の教育を取り巻く諸問題について幅広くメスを入れ,4回の答申を行ったものでございます。
 答申には,個性重視の原則,生涯学習体系への移行・変化への対応など,教育改革の基本的な視点が明示され,改革のための具体的な方策も提言されております。したがって,3年間にわたる審議の過程で国民の関心を盛り上げながら,これからの教育のあり方,解決すべき問題,それらを浮き彫りにしたことについて評価すべきであろうと考えております。
 次に,教育課程審議会の審議のまとめについてでありますが,その内容は,教育課程の基準改善のねらい,教育課程編成等,多岐にわたっており,しかも,具体的な教科構造が示されているだけに,いろいろな意見が出されています。しかし,そこに示されている改善の基本方向は,21世紀に向かって国際社会に生きる日本人を育成するという観点に立ち,個性を生かす教育の充実を図るとともに,社会の変化に主体的に対応できる人間の育成を重視したものであり,これらは,いずれもこれからの教育の方向として重要な視点であろうと考えております。
 ご指摘の社会科にかかわる問題につきましては,小中高の社会科での学習内容の積み上げを考え,高等学校の生徒の発達段階とそれぞれの科目の専門性を考慮し,国際化の進展という新しい時代的要請にこたえるという観点から,社会科を二つの教科に再編したものであると読み取っております。
 ご指摘のあった社会科の再編成については,社会科委員会,高等学校教育課程分科審議会,さらに総会という各段階の審議を経て出されたものと承知しており,学習指導要領作成協力者会議委員の辞任ということが伝えられておりますが,このことについては,意見を述べることは差し控えたいと思います。
 次に,第2点目の高校問題についてでございますが,63年度の急増対策に対して,61年3月に本市議会から道知事に提出された高等学校の早期新設に関する要望意見書の趣旨を体しまして,私どもは再三にわたって道教委に対し,高校の収容対策は道の責任において対処されるよう要請してまいりました。
 道は,ご承知のように平岡高校を62年度に1年繰り上げ開校し,さらに63年度に拓北高校を開校する措置をとりましたが,このことは,本市議会からの要望意見書等,要請を受けての緊急にとられた急増対策と理解しております。しかし,新設校を1校開校しても,なお急増する中学校卒業者を収容することができず,札幌市に対して何とか市立高校の間ロの増をしてほしいと要請がございました。本市といたしましては,学級定員を46人とする以外はとうてい受け入れられないと終始断り続けてまいりましたが,11月27日に道教委は,市立高校の2間口増を見込んだ昭和63年度公立高校適正配置計画を発表いたしました。この時期に至って,これ以上道の要請を断り続けることは,結果として本市の子弟を中学浪人させることになり,やむを得ず間口増を受け入れざるを得ないと判断し,12月8日,緊急に市の教育委員会を開催し,ご指摘のとおり,63年度単年度の臨時応急的措置として,旭丘高校に2間口増を行うことにしたのでございます。
 旭丘高校は,本年,鉄筋3階建て約660平方メートルの増築を行ったところですが,何かと苦労をかけることになると考えます。したがって,市教委として対応すべきものは速やかに措置し,教職員の理解と協力を得るよう努力してまいりたいと考えております。
 なお,今回の措置は,あくまで63年度に限る応急措置として受け入れたことを道教委に伝え,明年度以降は,道の責任において,新設校等を含む収容対策を講ぜられるよう強く強く要請してまいりたいと考えております。
 第3点目の入学料及び入学手数料の改定についてでございます。
 このたびの改定による増収額は,おおよそ260万円が見込まれております。また,お尋ねの改定の理由につきましては,札幌市内の高校で,道立と市立との取り扱いに差異があることは,均衡上望ましくなく,従来から道立高校と同額に改定してきており,今回も改定することが適当と考え,提案したものでありますので,ご理解を賜りたいと思います。以上でございます。
 (生駒正尚君「議長」と呼び,発言の許可を求む)
滝沢隆君 11 番目 / 17 字
○副議長(滝沢隆君) 生駒正尚君。
(発言者未割当) 12 番目 / 1,066 字 発言者未割当
◆生駒正尚君 いろいろありますけれども,絞って,ちょっとお聞きしておきたい点があります,教育長。
 市長のほうは,いろいろありますけれども,時間がたっておりますから,教育長のほうからちょっとお伺いしたいんですが,臨教審に対する評価の問題で,前の第3定でも同じ評価を述べております。具体的方策が提言されていると。だが,教育改革の視点として,個性の重視原則,こういうものがいいんだと,こういうことでありますけれども,それで,きょうお聞きした内容の中で,この問題にかかわって,その結果,いわゆる社会科の解体が起きているし,それを決めていく委員会の中で,その代表格である委員が辞任をするという,こういう事態が起きている。したがって,それは,臨教審並びに教育課程審議会の運営としても評価にかかわるんじゃないかという問題でお聞きしたわけですけれども,この点では,差し控えると,こういうご答弁でした。これは,やはり,重大問題だと思うんですよ。中心的にやってきたその代表格の委員が辞任せざるを得ない。辞任する。異常な事態だと思うんですけれども,これ札幌市の教育長が,この程度の問題について述べる見識を持たないんですか。これは,やはり明確に言っていただきたいと思うんですよ。
 それからもう一つお聞きしたいのは,社会科というものについてどう評価してきたかという問題なんです。
 戦後の民主主義,これを育てる上で,社会科というものは40年間育てられてきた。そして,民主主義というものを日本の中で発展させていく,そういう材料,教材,これを提供してきたわけです。この点について,教育長の答弁では,二つに分けたんだと,評価するんだみたいなこと言いましたけれども,社会科というのは,一体どこへ行ったんですか。いわゆる地歴科と公民科,先ほどから言っているように,日の丸,君が代と同じような響きを持った,こういうものが流れとしてはっきりあるんです。その中で,こういう分解がされていく。一般紙でも全部,解体と言っていますよ。どうなんですか,その点。
 そういった点から言えば,このような異常な辞任という事態が起きる,それからすれば,指導してきた臨教審のやり方,それから教育課程審議会,このあり方自身が問われるんじゃないかというふうにしてお聞きしているんですが,依然として立派なものだといいますけれども,具体的には,社会科がこういうふうになる。その他ありますけれども,ちょっとその点,再度評価をお聞きしたい。それから,経過の中でのこの問題についての見解をいただきたい。
滝沢隆君 13 番目 / 17 字
○副議長(滝沢隆君) 松村教育長。
松村郁夫君 14 番目 / 912 字
◎教育長(松村郁夫君) 社会科という教科は,戦後生まれた教科でございます。それまでありました修身,そういうものがなくなりまして,新しく社会科という教科が生まれたわけであります。
 私も現場におりまして,この社会科を通して,新しい日本の国の担う子供たちの教育に社会科が果たした役割が大きくあったというふうに思っております。
 しかし,この教科構造につきましては,社会科が生まれたときにもいろいろな角度から,やはり議論がございました。歴史・地理でいくべきである。いや,そうではない。そういう議論の上に,当時,社会科という総合教科が生まれたんでございます。その意味で社会科は,戦後果たしてきた役割は大きな意味を持っていたわけであります。
 そうしておるうちに,今回もそうでございますが,小学校の場合に,低学年の社会科がどうだ。一時は,はい回る社会科経験主義という論争がございまして,社会科のあり方に鋭くメスが入れられ,もっと国語的なものの中にいろいろな教育ができるのではないかと,とういうような形で,今回は理科と社会というものを一つの形にした生活科という新しい教科構造が研究されてきているというふうに私は読み取っております。
 中学校の場合には,やはり社会科という中に,地理・歴史あるいは公民という分野でやってまいりました。高等学校も,現代社会という分野を含めて,倫理を含めて,あらゆる教科の専門分野に分かれてまいります。事実は,専門性を追求する形になって,社会科という科目は生きていながら,中身が再編されてカリキュラムが組まれているのが現実でございます。したがいまして,今回の問題もそういうふうにとらえております。
 朝倉教授は,倫理を中心とする教授でございまして,しかも,戦後,社会科を進めてきた教授でございますから,今回,その中で社会科を守る立場で主張なすったんだと思います。それが,新しい一つの方向になったときに,みずから処すべきものをとったというふうなお立場ではないだろうかと,こう思いますが,具体的な心情はわかりませんので,意見を差し控えると,こう申し上げておきます。
 (生駒正尚君「議長」と呼び,発言の許可を求む)
滝沢隆君 15 番目 / 17 字
○副議長(滝沢隆君) 生駒正尚君。
(発言者未割当) 16 番目 / 598 字 発言者未割当
◆生駒正尚君 私,臨教審と教育課程審議会のまとめの評価をお聞きしているんですけれども,経過が何かあって,そして,新しい段階で社会科についても検討されて,何か発展するかのようなことをおっしゃいました。経過について言うと,全く逆なんですよ,これ。結局2月の段階,あるいは3月の段階で臨教審の,そういう答申等に基づいて審議会が開かれた。その段階で,社会科をこのように編成するという意見を述べたのは,いいですか,協力者会議ですね。協力者会議の委員が11人,それから,学校から出てきている委員8人。このうち,その意見を述べたのは2人しかいないんですよ。2人。それから,それが6月になってから高校の分科会が開かれた。その段階でも,これは余り変わってないんですよ。それが最後の段階で一挙に変えられたという経過をたどっているわけです。ここに臨教審や教育課程審議会の運営の仕方そのものが問われているんですよ。だとすれば,新しく物事を変えるのに,こういう異常なことを生じさせながらやるというやり方,この事態,どうなんですか。10月,11月の段階で,先ほど知らないと言ったからあれしたけど,何ぼかしゃべっているからね,お聞きするんですけれども,こういう中で行われた。この原因というのは,どこに一体あるのかということで私は言っているわけです。異常だと思いませんか。それから,きわめて民主的であると思いますか,どうですか。
滝沢隆君 17 番目 / 17 字
○副議長(滝沢隆君) 松村教育長。
松村郁夫君 18 番目 / 483 字
◎教育長(松村郁夫君) 審議のまとめの中では,本当に授業時数を含め,教科構造を含めて具体的にいろいろなことが書かれてございますから,これにはいろいろな意見が出ております。私は,それをいろいろな意見が述べられているというふうに答弁の中で申し上げたわけでございます。
 したがいまして,ただいまご質問がありましたことにつきまして,私が答えるとするならば,賛成の意見もあれば反対の意見もある。しかし,私どもが受ける形としましては,社会科の教育者の会議があり,それから総会があり,その過程で何対何でどうなったか,ちょっと私どもわかりませんが,そういう一つの審議を経て総会に出てきたというケースをとって,われわれは見ておりますので,そういう意味で,私がそういう段階を経て決められてきたというふうに受けとめていると,こういう表現をしているわけでありまして,それについて教授の何といいますか,辞任を含めて考えを述べよということについてはいま,この場で,私は意見を述べることを差し控えたいと,こういうふうに表現したわけでございます。
 (生駒正尚君「議長」と呼び,発言の許可を求む)
滝沢隆君 19 番目 / 30 字
○副議長(滝沢隆君) じゃ,これで最後にします。生駒正尚君。
(発言者未割当) 20 番目 / 369 字 発言者未割当
◆生駒正尚君 きわめて遺憾なんですよ。知っているんだか知ってないんだか,どっちかはっきりしないまま,結局,臨教審教育課程審議会のまとめそのものはいいものなんだと,この立場に,出る前から思っておられるんです,教育長は。そういった点で,こういう事態が起きた中で私は考え方聞いているわけですから。最後は,一部有力者の論が強行されたというふうに出ていますよ。そういうふうになっていますよ。ですから,それをいままでどおり,こういう事態が起きているのに,臨教審の評価を,いつも同じような,そういうようなこと,私はいただけない。こういう中で正確な評価を,言ってみたら,いいものだ,いいものだという教育長の,もう少しきちんと事実に基づいた評価をするようにしていただきたい。これは,なお別な機会にもやりますけれども。そのことを申し上げておきたいと思います。
滝沢隆君 21 番目 / 30 字
○副議長(滝沢隆君) ここで,およそ30分間休憩いたします。
吉野晃司君 22 番目 / 67 字
○議長(吉野晃司君) これより,休憩前に引き続き会議を開きます。
 代表質問の続行であります。福士 勝君。
 (福士 勝君登壇・拍手)
(発言者未割当) 23 番目 / 12,348 字 発言者未割当
◆福士勝君 私は,ただいまから,民社クラブを代表いたしまして,札幌市政の諸問題について,提案を含め,順次質問をいたしてまいります。
 まず,第3次札幌市長期総合計画における札幌市の広域的役割についてお尋ねをいたします。
 本市においては,21世紀に向けての個性的で活力に満ちた札幌を創造するために,昭和61年に札幌21世紀構想を策定したところであります。この構想の具体化へ向け,昭和51年に昭和70年を目指して策定した新札幌市長期総合計画にかわる第3次札幌市長期総合計画について,審議会に諮問され,先日2日に答申がなされたところであります。この答申は,昭和80年を目標年次として策定されており,計画期間は昭和63年から80年度までとなっております。札幌市創建以来,先駆者が示した雄大な都市づくりの理念を基調に,計画的な街づくりの伝統を受け継ぎ,21世紀を展望した長期計画として,われわれの期待もまた大きなものがあるのであります。
 この計画の基本的な考え方として,21世紀に向けての街づくりの基本方向が示されているわけであります。札幌の目指す方向として,世界に結ぶ,北の都市機能を創造する,先駆的な実験を継続するの3点が示され,世界に結ぶ質の高い国際都市さっぽろを目指すべきことを強調しているのであります。
 また,21世紀に向けての札幌の目指す方向を踏まえ,その実現のための施策を展開していくとし,第3次長期総合計画の基本課題は,北の風土特性を生かす,国際性を高める,産業の競争力を高める,生活の快適性を高める,伸びやかな札幌人をはぐくむという五つの柱になっており,札幌21世紀構想との整合を保っているのは当然のことであろうと思うのであります。
 ご承知のとおり,わが国は,これまで経済交流を中心に急速に国際化が進んできており,今日,政治,経済,文化などさまざまな分野での相互依存関係が深まる本格的な国際化の時代を迎えつつある中で,新しい時代に向けての,本市が国際都市にふさわしい質の高い都市環境づくりを進め,国際性を高めていくとの答申案の方向については,大都市札幌にふさわしい役割を明示しているものと評価をしているものであります。
 いずれにしても,本市の役割がますます重要性を帯びてきておりますが,幸いにして本市の場合,従来から日本列島の北の拠点として大きな中枢機能を背景に,北の文化創造の先導的役割を果たすべく,着実な基盤整備と都市機能の充実がなされ,21世紀に向けての発展の素地を十分に有しているのであります。 本市の中枢機能を全国主要12都市の集積状況に比較してみますと,対全国で見ますと,経済的機能が5位,行政的機能3位,文化的機能6位。全道を100とする対全道比では,総合的機能で48.91,特に,文化的機能では57.01となっております。道内では高いが,全国の大都市との比較では,経済的・文化的機能の集積度が低く,それらの中枢管理機能の充実強化が課題となっております。このことは,行政的中枢機能の集積に着目し,道内中核都市との連携強化を図り,漁業,石炭,鉄鋼,造船など,低迷化する北海道全体のイメージの向上と経済の活性化に貢献しながら,全国における北の拠点として,中枢機能など,もろもろの機能充実を図ることが求められているものであり,本市のみではなく,周辺市町村との連携の中から,圏域が一体となった発展が課題となっております。すなわち,本省が果たすべき広域的役割の重要性が出てくるのであります。
 そこで,私は,このたびの長期総合計画審議会からの答申につきまして,市長が十分にこれを尊重することを基本に置きまして,今後の長期総合計画の策定に当たっての市長のご所見をお伺いしたいのであります。
 質問の第1点目は,本市の広域的役割に関連して,圏域設定とその整備方向についてであります。
 答申案では,本市とともに北海道の産業・経済の発展をリードしていく地域として,また,日本列島の北の拠点として総合的な機能集積を図るべぎ圏域として,札幌複合交流圏と名づけ,札幌市のほか6市20町9村,約60キロメートル圏を考えているところであります。各市町村の有する空港,港湾,物流機能,産業の集積や観光・レクリエーション,リゾート機能に着目し,各市町村が独自性を発揮しながら,圏域全体として発展することが重要である区域となっております。
 また一方,札幌都市圏は,本市と一体的な日常生活圏を構成している4市4町1村を考え,通勤・通学・買物など,圏域住民の多様なニーズに対応する都市的サービス機能の充実強化を図り,都市圏全体の土地利用計画に留意した総合的な圏域形成を図る区域としておりますが,市長はこうした本市の広域的役割について,答申で出されている圏域設定やその整備方向についてどのように受けとめておられるのか伺いたいのであります。
 質問の第2点目は,答申の中の本市の圏域設定と道の新計画による道央圏及び道央複合都市圏との関係についてであります。
 ご承知のように,北海道経済は,鉄鋼などの基礎素材型産業や造船業の縮小,炭鉱の閉山,北洋漁業の減船問題などに見られるように,その現況は非常に厳しいものがあり,今後の北海道とその中の札幌市がどんな役割を果たしていくべきか,大きな関心を持たざるを得ないわけであります。
 いずれにしても,道央圏の中心都市として経済,産業など,全道の先導的役割を果たしていくためには,本市の圏域設定と道の設定圏域について,今後の具体化の中で計画策定時のすり合わせ等が重要であると思いますが,お考えを伺いたいのであります。
 質問の第3点目は,近隣市町村等との連携と広域行政機構についてであります。
 答申には,本市周辺においても,21世紀の発展を目指して,新千歳空港の建設,石狩湾新港地域の開発,リニアモーターカーなどの新交通システムの導入などの国家的プロジェクトや,江別市のリサーチトライアングルノース構想,苫小牧や千歳を中心とした道央テクノポリスなどの,おのおのの特性を生かした大規模開発プロジェクトが計画されており,これらの推進に当たって,圏域の一体となった対応が必要であるとありますが,市長はどういう手だてで近隣市町村等の具体的な協力体制を確立していこうとしているのか。現段階での基本的な姿勢をお伺いしたいのであります。
 次に,本市の高齢者対策についてお尋ねをいたします。
 改めて申し上げるまでもなく,わが国は,かつて世界じゅうのどこの国も経験したことがない驚異的なスピードで高齢化が進行しております。65歳以上の老人人口は,昭和60年には1,250万人,総人口の10.3%でしたが,75年,西暦2000年には2,130万人,総人口の16.3%に達するものと推計されております。すなわち,6人に1人が65歳以上のお年寄りという時代が目前に迫ってきているのであります。
 ちなみに,本市についての数字を申し上げますと,昭和62年10月1日現在,住民基本台帳によると12万4,500人,総人口の8.0%である65歳以上の老人人口は,75年にはちょうど2倍,総人口の約13%に達すると本市人口で推計されております。全国平均に比べて若い都市であるとは言えますが,今後,確実に高齢化が進行していくことに相違はないのであります。
 一方では,医療技術の進歩や生活水準の向上などによる死亡率の低下は平均寿命の顕著な伸びをもたらし,昭和61年現在で男子75.23歳,女子80.93歳となっております。また,現在60歳の人の平均余命は男子19.86年,女子24.73年となっておりますから,男子は79.86歳,女子は84.73歳の長寿が期待できるわけであります。このように,わが国は世界一の長寿国として,人生80年の時代に突入しているのであります。
 高齢化社会における諸問題のうち,とりわけ緊急の解決を要するのは,要介護老人対策であります。高齢者ほど発病率,有病率が高く,また回復力が弱いため慢性化する傾向にあります。昭和59年度において,65歳以上で6ヵ月以上寝たきりの状態にある者は,全国で47万1,000人,痴呆性老人は55万人でしたが,75年にはそれぞれ78万6,000人,91万7,000人へと急増するものと推計されております。
 本市においても,昭和62年現在の寝たきり老人は,推計で3,700人,痴呆性老人が6,500人でありますが,75年にはそれぞれ7,200人,1万2,600人に倍増するものと推計されております。
 こうした寝たきり老人の介護場所について見ますと,昭和60年版「厚生白書」によりますと,昭和59年において,過半数の55.9%が家庭となっており,次いで老人ホームの23.4%,病院等20.7%となっております。
 老人は,長年に及ぶ家族や友人,隣人等との人間関係を保持しながら,地域社会の中で暮らしていくことが最も望ましいわけであります。したがって,みずからが,あるいは家族が要介護老人となった場合は,可能な限り家庭において介護してもらいたい。また,介護したいと思うのが人情であります。ですから,過半数の要介護老人が家庭にあるということは,容易に納得できるものであります。
 しかしながら,最近の急速な核家族化の進行により,65歳以上の親と子供の同居率は,厚生行政基礎調査によりますと,昭和35年の81.6%から60年には64.6%へと低下しており,今後ともこの傾向は続くものと考えられます。このため,介護者がいない,介護者がいても介護者自身が高齢化しているため,介護が困難であるなど,家庭における介護能力には限界があり,要介護老人の増加に対応し切れないというのが実態であります。
 特に,痴呆性老人の介護を家庭において行う場合には,家庭に相当の犠牲が強いられ,家庭崩壊の原因になることも予想されるのであります。
 したがって,家族が過重な負担を負うことなく,適切な看護,介護を行い得るような多様な在宅サービスを用意してほしい。また,在宅を基本としながらも,ディ・ケアや短期入所といったサービスを実施してもらいたい。そして,家庭での介護がどうしてもできない場合のために,安心して入所できる施設をつくってほしいというのが国民的要望であり,これらが要介護老人対策の3本の柱であると考えるものであります。
 もとより,要介護老人対策の基本は,要介護老人にならないことであります。このことは,老人保健法がその第1条において,国民の老後における健康の保特等を図るため,保健事業を総合的に実施し,もって老人福祉の推進を図ることが目的だとしていることからも明らかであります。
 幸いにして,本市の場合,従来から健康教育や健康診査といったヘルス事業や,ディ・ケア事業,ショートステイ事業等を積極的に推進してきており,この点高く評価されるべきものでありますが,より一層きめの細かい施策を期待いたしたいと思います。
 さて,在宅支援サービスの次は,入所サービスであります。
 現在,要介護老人の入所施設としては,特別養護老人ホームと老人病院があり,それぞれ重要な役割を担ってきております。しかし,一方では,いわゆる社会的入院,重複多受診の問題など,必ずしも良好な運営がされていないという状況も起きてきております。これらが,いわゆる老人医療費の増高をもたらす原因の一つとも考えられ,本市においては,国保会計等の赤字の原因の一つとも考えられるのであります。
 このような老人を取り巻く諸問題を背景として,昭和61年に老人保健法の一部を改正して,新たに老人保健施設が創設されたわけであります。
 そこで,私は種々の老人の対策のうち,要介護老人対策のかなめとして登場してきたこの老人保健施設に的を絞って,3点ほどお伺いしたいと思うのであります。
 まず,質問の第1点目は,老人保健施設の性格,位置づけについてであります。
 欧米においては,すでに1960年代から,要介護老人対策は疾病の面からではなく,生活適応の程度に応じて行うべきであるという考え方が支配的となっており,病院と家庭の中間に位置する,いわゆる中間施設としてナーシングホームあるいはリハビリテーション施設が登場しております。
 老人保健施設は,この中間施設として論議されてきたものであり,私が調査した限りにおいても,病状の回復期,安定期にあって,病院で行われるような治療は必要としないが,家庭で介護するにはなお困難な状況にある要介護老人を対象として,機能回復訓練や生活サービスを提供し,老人が可能な限り自立した生活を送ることができるように支援して,家庭復帰を目指すものであると承知しておりますが,さまざまな要介護老人対策全体の中におけるこの老人保健施設の位置づけについてお尋ねをいたします。
 質問の第2点目は,行政と老人保健施設との連携のあり方についてであります。
 老人保健施設は,要介護老人の自立を促し,家庭復帰を目指す,いわゆる通過施設であります。また,入所サービスにとどまらず,通所サービスも積極的に展開されるべきものと聞いております。
 したがって,老人保健施設は,地域に開かれた施設として,家庭や行政と緊密な連携をとっていくことがきわめて重要であると考えますが,この連携に当たって,行政として果たすべき役割について市長のお考えを伺いたいのであります。
 最後に,今後の整備計画についてであります。
 国においては,要介護老人の4分の1ないし3分の1が入所できるようにするために,昭和75年までに26万から30万床程度を目途に老人保健施設の整備を図っていく方針であると承知しておりますが,本市においてはどのように取り組んでいくのか,市長のお考えを伺いたいのであります。
 次に,農業問題についてお尋ねをいたします。
 本市の農業は,昭和52年から本年までの経過を見ましても,農地面積は1,404ヘクタールの減,農家数は704戸の減,農家世帯員数は4,064人の減と,急速な縮小が進んでおります。
 しかしながら,農業生産額にあっては,これまで100億円台を堅持し,道内市町村の中でも依然として上位を占めていることは驚嘆すべきことであり,農業生産者は無論,行政及び関係機関のたゆまぬご努力に対し,深く敬意を表するものであります。いまや,本市の人口は160万人になんなんとしております。本市の土地利用の面で見ますと,市街化区域面積は1,540ヘクタールの面積が拡大されましたし,都市的施設の主なものでは,公園が1,181ヵ所,953ヘクタールの増。道路は1,355キロメーターの延長増。幼稚園等を除く学枚数は93校の増設など,他都市と比べても札幌は高水準な都市施設の拡充が図られております。
 ここで,これらを合わせ考えてみますと,本市の農業は,その本来の機能を十分に果たしながら,土地と人的資源を提供しつつ,札幌の街づくりの礎となってきましたし,今後とも文化都市さっぽろの発展のために,その一翼を担っていくものと考えます。
 今日,わが国の農業が抱える困難な問題については,あえて私が申し上げるまでもなく,各位の知るところでありますが,本市の農業についても,幾つかの難問があると思うのであります。
 一つには,基幹的農業従事者の方々の高齢化の進行であります。昭和60年における農業従事者は6,235名と伺っておりますが,このうち50歳以上の方々が実に60%を占めているわけであります。このまま推移すると,おおむね15年後には,この方々は農業の中心的な担い手から引退し,本市農業の大幅な縮小が予測されるのであります。
 二つ目としては,農業を営む方と非農家の方との混在化の進行であります。このことは,かつての農村に見られたよき郷土意識をも希薄にし,個別経営を余儀なくされ,生産性の向上や産地形成力を失うおそれが危惧されるのであります。
 三つ目としては,農畜産物の過剰基調と産地間競争の激化であります。米の過剰につきまして,昭和45年から全国的に生産調整が続けられており,さらに牛乳,鶏卵等においても自主調整が行われているところであります。野菜についても,過剰基調をベースとして,年間を通じて価格の乱高下が繰り返されております。
 これらの現象は,国内生産者の方々の技術革新によるところも大きいと言われておりますが,国民の食生活の多様化に加え,輸入農畜産物の増加の影響が大きく,特に最近では円高による輸入量の増加と輸入単価の低下も顕著であり,本市の主要農作物であるタマネギの販売にも大きな影響が出ていると聞き及んでおります。また,昨今は農畜産物輸入制限12品目について取りざたされるなど,前途容易ならざる難しい問題を抱えていると感ずるのであります。
 四つ目には,昭和67年度をもって転作奨励金が打ち切られることが予想されることであります。
 私は,このような本市農業の置かれている実情を踏まえ,ここで市長に3点ほどお尋ねをいたします。 質問の第1点目は,さきに述べた困難な情勢を乗り切り,他の産地とも競争しながら安定した経営を実現していくためには,共通の目的を持った協力体制が組めるような作物別の農業団地の形成がより一層必要となってくると考えられます。団地化を図ることによって,市街化調整区域内の農地の高度利用が図れるとともに,農業の再編成も進むのではないかと思うのであります。
 市長が昭和60年度から着手され,本年11月には6戸の酪農家がすべて入居を終えた篠路福移の酪農団地を私も先般視察させていただきました。夢のグリーンベルトにふさわしい,非常に美しい,特色のある酪農団地となっております。今後,市内の名所となるばかりではなく,酪農発祥の地にふさわしく,将来への遺産として価値ある事業をされたことに惜しみない称賛を送りたいのであります。
 このモデル団地は,本市における農業再編成の試金石とも考えられ,今後における本市農政の一つの方向を示唆するものと受け取れるのでありますが,市長のお考えを伺いたいのであります。質問の第2点目は,市民と直接交流しながら,生産と流通活動を展開していく農業の推進であります。
 近年,本市の著しい都市化の進展に伴いまして,自然志向,ふるさと志向あるいは手づくり志向など,一連の市民ニーズの高まりが見られます。休日ともなれば,海や山ばかりではなく,イチゴ摘み,サクランボ・ブドウ狩りや芋掘りなど,家族ぐるみで楽しむようになってまいりましたし,リンゴの木のオーナー制にも市民の人気が出ているようであります。
 また一方,食品販売におきましても,郵便小包や宅配便などによるブランド産品,自然食品や健康食品と言われる,いわゆる差別化商品の販売にも高い関心を寄せ,人気となっております。
 市民の方々は,単に食品等を購入したいという段階から一歩進んで,生産現場とのかかわり合いの度合いを一層深めることによる満足感,価値感を見出してきているのではないでしょうか。
 このように考えてまいりますと,消費者に最も近い都市農業こそ,その立地条件を有利に展開できると考えます。本市の農業地域の中に,このような1.5次産業的な農業経営を核とした市民のリゾート地域の形成といったことも考えられると思うのですが,市長はこのような農業振興についてどのようなお考えか,お伺いしたいのであります。
 最後に,農業分野におけるバイオテクノロジーなどの先端技術への取り組みについてお伺いをいたします。
 札幌は消費都市と言われてまいりましたが,市長は北の拠点都市にふさわしい頭脳産業に着目され,昨年12月,エレクトロニクスセンターを開設されました。私は,市民の一人として,このセンター及び参入企業の大いなる発展を心から念願しているところであります。
 そこで,私は,札幌市にふさわしいもう一つの先端技術への取り組みについても,ぜひご検討いただきたいと思うのであります。
 バイオテクノロジーにつきましても,将来予測のつかないほどの巨大産業への可能性を秘めていると言われており,世界各国で実用化の研究にしのぎを削っているところでございます。
 わが国においても,産・学・官が一体となって研究が進められ,道内でも国・道の農業試験場等を中心に,農協系統や企業なども,続々とその基礎固めを行っていると聞いております。バイオテクノロジーに関する技術の実用化は,予想以上に速いテンポで展開されていくでありましょう。札幌市には,大学や国・道の試験場が多く,また学会や研究会などの開催も盛んであり,これら情報の集積・発信の基地としても,札幌は最も適切な位置にあることから,さきの技術集積型産業立地の可能性は十分あると思われます。
 また,本市の農業センターにおいては,イチゴの成長点培養は古くから手がけられ,市内の農家にイチゴのウイルス無病苗を供給しているため,組織培養についてはかなりの技術を持っていると聞いております。
 このような技術を発展させ,応用,実用化の範囲を拡大させながら,より高度な技術開発を図り,新しい素材開発による農業の活性化,あるいは関連企業の誘致などによる雇用の拡大等をねらいとした事業の検討をするお考えはないか,お伺いをいたしたいと思うのであります。
 最後に,手稲駅北口周辺を中心とした開発計画等についてお尋ねをいたします。
 近年,手稲地域においては,民間の大規模な宅地開発と相まって,市の住宅団地造成や市営住宅の建設などにより著しい人口増加が見られるところであり,とりわけ前田,曙,星置など,JR函館本線の北側に位置する地区では,この10年間に2万人から5万人へと約2.5倍の伸びを示し,これに伴って公共施設や民間商業施設の充実,交通網の整備などが地域住民の強い要望となっております。
 こうした状況の中で,市では64年の分区を柱として,手稲駅北口の三楽オーシャン隣接地に新区役所,区民センター,保健所など主要行政機関の設置を進めており,手稲駅北口は,いわば分区後における新しい区の行政の中枢を担う場所として,急速な変貌を遂げつつあります。
 また,この手稲駅北口から少し西側の樽川通と曙通に囲まれた地区についても,西区体育館に続いて近々曙図書館がオープンする予定であり,さらに樽川通のコミュニティー道路なども含めて,一大文教ゾーンの様相を呈しつつあります。
 このように,市当局におかれては着実に公共施設の整備を図られていることに対し,敬意を表する次第でありますが,とりわけ樽川通のコミュニティー道路,いわゆるプロムナード手稲については,従来のコミュニティー道路の枠を超え,スケートボードコースやゲートボールコート,遊水路などユニークな施設が盛り込まれていることもあって,子供からお年寄りまで幅広い年齢層の触れ合いが見られ,地区のコミュニティー振興に非常に大きな成果を上げているところであり,その設置に当たっての市当局の英断を大いに評価するものであります。
 なお,このほか手稲駅北口周辺には,三楽オーシャンの所有地約4ヘクタールを初めとして,トーモク札幌工場の所有地約5.6ヘクタール,西友ストアに隣接する約3.5ヘクタール民有地などが公共施設や商業業務施設の開発可能地として残されております。
 さらには,手稲地区全体を見回すと,この地域はその昔から,日本海側より内陸部ヘの交通の要衝として栄えたわけでありますが,いままた,海運の要衝である石狩湾新港の後背地としての使命を帯びつつ,良質な宅地を多く有し,また72年冬季オリンピックの競技会場となり,世界にその名をはせた手稲山や,小樽の市域ではありますが大浜海岸など,レジャー・観光資源が豊富に存在しております。
 こうしたことからかんがみて,手稲地域は手稲駅北口周辺を中心とした社会資本の積極的な投資と,手稲山などの観光資源の充実,観光をあわせ進めることによって,本市にとどまらず,近隣後背地の行政,文化,経済の拠点として,今後ますます大きな役割を果たすものと思うのであります。
 そこで,質問の第1点目は,本市の均衡ある発展を目指して昭和51年に策定された現在の市長期総合計画においては,土地利用の基本方針として,従来の一点集中型の都市構造から,副都心と幾つかの地域拠点を持ったいわゆる多核心型の都市構造への誘導を掲げ,手稲地域についても,手稲本町周辺を地域中心核と位置づけられてきたところでありますが,これをさらに一歩進めて,手稲駅北口周辺を全市的な視野から西の副都心として位置づけ,民間活力の導入を含めた積極的な開発を進めるとともに,ここをレジャー発信基地として,手稲山などの観光資源の充実の相乗効果により街の活性化を図るような計画を立てられる考えはないか,市長のご所見をお伺いしたいのであります。
 次に,地価の高騰で公共用地の確保が非常に厳しい状況にあり,この傾向がますます高まることが予想される中で,良好な遊休民有地については,乱開発の防止とあわせて,将来の有効活用を見越して,できるだけ市で先行的に買収するのが得策と考えるところであります。
 このことは,たとえば,現在西区体育館や曙図書館が設置されている敷地が,旧手稲町時代の昭和38年に公共施設用地として取得され,それが20年以上も経たいま,このように有効に活用されていることからも,容易にうかがい知れるのであります。
 そこで,質問の第2点目は,西友ストアに隣接する前田2条10丁目の約3.5へタタールの民有地は,その広さ,形状が利用しやすいものである上に,新区役所や手稲駅から近いという立地条件などから判断して,将来の公共施設用地として非常に適当な土地だと考えられるので,早急に先行買収すべきと思うものでありますが,市長はどのようにお考えか,伺いたいのであります。
 また,質問の第3点目は,西区体育館や曙図書館のある地区の文教ゾーンとしての位置づけをより明確なものとして,たとえば,図書館の東隣りの市有地に屋内温水プールを建設したり,現在,地区のテニスクラブに無償で貸与している市有地を,より完全なテニスコートに整備し,一般市民に有料で開放するなどして,施設相互の利用増を図る考えはないかお伺いいたしたいのであります。
 続いて質問の第4点目は,新区民センターについてであります。
 手稲地域は,市の都心部からかなり遠隔地に位置する上に,交通機関の整備も不十分な状態にあり,また分区後においては,市内で唯一地下鉄の走らない区にもなるわけであります。こうした交通事情の中で,市民会館にしろ,教育文化会館,厚生年金会館にしろ,市民の文化・芸術の発表や鑑賞の場は都心部に集中しており,手稲地域の住民は,同じ札幌市民でありながら,芸術・文化に触れる機会に大きなハンディを背負っているところであります。
 この一方で,手稲地域住民の芸術・文化振興にかける熱意には格別なものがあります。たとえば,旧手稲町時代から伝統を受け継ぐ手稲文化祭は,本年で38回目を数えております。3回目を迎えた札響手稲コンサートは,企画・運営・会場の設営に至るまで,すべて地域住民のボランティアによって行われている上に,約1,800人もの聴衆を集めるほどの盛況ぶりを示しております。私はこうした地域住民の自主的な力によって築き上げられた芸術・文化の芽を守り育て,大輪の花を咲かせるよう導くことが行政の使命であろうと考えるのであります。
 そこでお伺いいたしますが,いま申し上げた地域住民の芸術・文化振興の観点とあわせ,新区民センター建設地に近接して,すでに体育館や図書館がありますことから,新区民センターのホールは,音楽や舞台芸術などの発表鑑賞ができる本格的な舞台・客席・音響装置を備えたホールを設けるなど,従来の区民センターの枠にとらわれない形での建設を考えられないか,お答えをいただきたいと思います。
 次に,質問の第5点目は,老人福祉センターについてであります。
 現在本市には,お年寄りの健康増進,教養の向上,レクリエーションの場として4館の老人福祉センターが設置されております。西区においても二十四軒に西老人福祉センターが設置されておりますが,昭和58年1月に開設して以来,大変な好評を博しており,61年度の実績でも,年間延べ約6万4,000人ものお年寄りに利用されているところでございます。
 また,札幌市世論調査における市政に関する要望で,老人福祉の充実については,昭和43年に世論調査を開始して以来,常に高い位置を示しており,とりわけ,近年は,57年度から62年度まで,6年連続して除雪に次いで2位を占めております。こうしたことから,今後ますます進展が予想される高齢化社会への対応として,市民は行政に対して,老人福祉センターの増設を初めとして,老人福祉施策の充実に大きな期待を寄せているところであります。
 そこでお伺いいたしますが,現在の西老人福祉センターが手稲地域から非常に遠い場所にあり,手稲地域にお住まいのお年寄りにとって不便であることから,64年の分区に合わせて,新たに手稲地域に老人福祉センターを建設されるお考えはないか,お尋ねをいたします。
 最後に,質問の第6点目は,新区役所,区民センター,保健所等の公共施設を利用する際の足の確保,すなわち,分区後の交通網の整備についてであります。
 まず,これら公共施設に至るバス等交通機関の整備をどのように図られるのか。また,道路整備について,たとえば,JR函館本線をまたぎ南北をつなぐ石狩・手稲線は,現在歩道がない状態であるが,ここに子供からお年寄り,体の不自由な方も,四季を通じて安心して通行できるような施策を講じる考えはないか。さらにあわせて,新区役所等に至るその他の街路の整備について,どのようにお考えかお伺いしたいのであります。
 以上で私の質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)
吉野晃司君 24 番目 / 24 字
○議長(吉野晃司君) 答弁を求めます。板垣市長。
板垣武四君 25 番目 / 4,237 字
◎市長(板垣武四君) まず,第3次長総の中で,第1点目の広域圏域設定と,その整備方向に対する考え方についてまずお答えを申し上げます。
 現在の新札幌市長期総合計画は,おおよそ40キロメータ一圏の範囲を広域生活圏として設定をいたしております。
 このたびの答申は,本市と一体的な日常生活圏を構成しております圏域を札幌都市圏として設定し,さらに,周辺市町村の有する資源や特性などと本市の都市機能が相互に結びつきながら一体的に事業が進めらるべき圏域として,新たにニセコなどの西の地域を取り込み,札幌複合交流圏が設定されております。その広がりは,おおよそ60キロメーター圏となっております。
 今後,圏域内での多様な交流の拡大が予想されますことから,札幌との関連区域としては,妥当な範囲じゃなかろうかと考えておりますし,本市としても,答申を尊重しながら,交通ネットワークの整備を初め,圏域内のプロジェクトを促進するなど,圏域内市町村の一層の機能の向上と連携を図ることが重要であろうと考えております。
 次に,第2点目の,本市の圏域設定と道が策定をした新長期総合計画における圏域の整合性についてでございます。
 これは,もちろん整合性を図らなければならないことは当然のことでございます。北海道新長期総合計画では,本市を含む道央の19の市,51の町,13の村を道央圏としており,さらに,道央圏のうち,札幌・苫小牧・室蘭などの8市6町を道央複合都市圏として位置づけております。本市の札幌複合交流圏は,すべて道の道央圏の範囲の中に含まれております。また,道の道央複合都市圏は,一部の地域,ごく一,二の町村でありますが,一部の地域が札幌複合交流圏には入っておりませんけれども,弾力的な対応によりまして,その連携が可能であり,基本的には整合がとれているものだと考えております。
 最後に,第3点目の近隣市町村との協力体制に対する基本的な姿勢についででございます。
 現在,札幌広域市町村圏振興協議会などを中心に広域行政を進めておりますけれども,今回答申されました札幌複合交流圏の圏域では,空港・港湾・レクリエーション機能や産業が集積をし,わが国の北の拠点としての発展が期待されております。したがって,今後,圏域でのさまざまな事業展開に柔軟に対応していくため,この計画がスタートしてから早い時期に,研究会の設置などを含め今後の協力体制のあり方などについて検討してまいりたいと考えております。
 次に,高齢者対策についてでございます。
 ご質問の第1点目は,現在行われているさまざまな要介護老人対策における老人保健施設の位置づけについてでございます。
 今回,老人保健法に創設をされました老人保健施設は,病院と家庭や特別養護老人ホームとの中間に位置し,介護と機能訓練と生活サービスとをあわせて提供する新しい施設でございます。この施設の創設によりまして,お年寄りの健康の状態に応じた要介護老人対策がさらに一層推進されるものと考えております。
 第2点目は,行政と老人保健施設との連携のあり方についてでございます。
 老人保健施設が地域にあって円滑に機能をしていくためには,その利用方法や運営等について,行政と密接な連携,協力体制を確保することが不可欠であると考えられます。たとえば,入所者の入・退所に際して,保健婦の訪問指導あるいはホームヘルパーの派遣等,保健所及び福祉事務所がそれぞれの役割に応じて対応をしてまいる必要があります。したがいまして,老人保健施設,保健所及び福祉事務所などの関係機関相互の連携が十分に図られるように,連絡会議の設置などについて今後検討してまいりたいと存じます。
 第3点目は,老人保健施設の整備計画についてでございます。
 この施設の設置につきましては,都道府県知事が,需要動向や地域の実情を勘案しながら開設を許可することになっております。先般公表されました新北海道地域保健医療計画案によりますと,北海道では今後10年間に,全道で100の施設,札幌圈で25の施設という整備水準を立てておりますが,整備手法などにつきましては,まだ具体化された段階ではございません。本市といたしましても,この施設の運営に関心を示している民間団体の動向等を見ながら,今後いろいろな面で検討してまいりたいと存じます。
 第3番目に,農業問題についてであります。
 その第1点目の,作物別の農業団体の形成についてでございますが,このほど使用開始をいたしました酪農団地は,お話にもございましたが,酪農家の営農環境の向上に効果的であるばかりでなく,市街化区域内の土地利用や公害防止等の面,あるいは環状夢のグリーンベルト事業に資するなど,まさに一石二鳥でございますので,今後も引き続き酪農家の意向を確かめるとともに,関係団体の協力をいただきながら,追加事業について検討してまいりたいと考えます。また,花卉その他の分野につきましても,産地形成上,有効な施策と考えますので,今後,十分検討を続けてまいりたいと考えております。
 第2点目の市民交流による農業の振興についてでございますが,さきに,南区の観光農業につきまして市民の意識調査を実施をいたしましたところ,多くの市民が関心を持ち,農産物の購入やレクリエーション活動を通じて農業との交流を望んでいるということが明らかになっておりますので,この地域は自然活用型の農業地域として推進をしてまいりたいと考えております。さらに,その他の地域の農業生産につきましては,加工その他の工夫によって,付加価値を高めて販売していく必要があると考えておりますので,それぞれの農業地域が持っている特性を生かしながら,特産物の開発を進め,それらを核にして地域農業の活性化を図ってまいりたいと考えます。
 第3点目のバイオテクノロジーの取り組みにつきましては,市の農業センターで早くからイチゴの組織培養を手がけてまいりましたが,お話にもございましたように,バイオテクノロジーは,今後非常に期待のできる分野であると考えておりますので,大学その他の研究機関と連絡をとりながら,組織培養による対象作物の拡充など,体制の強化に努めてまいりたいと考えております。
 また,この分野の民間企業誘致につきましても,積極的に対応してまいる考えでございます。
 次に,手稲駅北口周辺の開発計画等についての第1点目,手稲本町周辺の副都心としての位置づけについてお答えを申し上げます。旧手稲町を中心とするその地域は,活発な住宅団地開発などにより,依然として高い人口増加が続いており,分区に備えて,各種公共施設の整備を進めているところでございますが,今後,商業施設も含めた地域の中心核としての充実も要請されると考えております。
 このたびの第3次札幌市長期総合計画の答申におきまして,当該地区は,特に地域特性を生かしレクリエーション機能を高め,これと有機的に連動した商業機能を強化するなど,魅力的な地域中心核としての整備を促進すべきであると,こういう方向が示されておりまして,この趣旨に沿った整備を促進すべきであると考えております。
 2点目と3点目は関連がございますので,また一括してお答えを申し上げます。
 公共施設の用地取得や配備につきましては,これまで,全市的施設あるいは地域・地区施設等の目的に応じて,市民の利便性やその有効活用が図られるように段階的に整備をしてまいったところでございます。したがいまして,お話のありました点につきましては,今後,当該地域の発展動向等を見きわめながら検討をし,早期に手当てをしてまいりたいと考えております。
 第4点目の新区民センターについてでございますが,区民センターは,地域住民の生活・文化・教養の向上とコミュニティー活動の助長を図り,地域住民の福祉の増進に寄与するための総合施設として,地域の中心的な役割を果たしており,中でも区民ホールは,各種講習会・講演会などの文化活動を初め,体育・レクリエーション活動など,地域住民に幅広く利用されております。
 したがいまして,新区民センターの建設に当たりましても,これらの設置目的に沿うことになりますが,お話にございましたように,建設予定地の近くには,すでに体育館,図書館,手稲コミュニティセンターが設置をされておりますことから,こうした施設との機能分担を考え合わせ,区民ホールにつきまして,地元出身の議員等から地域住民の意向等を酌んだ要望もございましたが,それらのことを考慮し,また,ただいま福士議員のお話等をしんしゃくをしながら,本格的施設,本格的設備とまではいかないかもしれませんが,設備の充実について十分配慮を加えてまいりたいと考えております。
 第5点目の老人福祉センターにつきましては,ご説のように,現在の西老人福祉センターからはきわめて遠距離でもありますので,その施設やまたコミュニティセンター等の利用状況がどうなっているか,あるいはまた,高齢者の推移がどうなるかなどを見て十分検討してまいりたいと存じます。
 第6点目の交通網の整備についてでございますが,手稲地区のバス路線につきましては,現在,区役所予定地に近接するJR手稲駅を中心として,JR・中央・市営バスの路線網が形成をされており,これまでに各バスの事業者とも,増便やあるいは停留所の新設を行うなど,バスの利便性は着実に向上をしてきていると思っております。今後,地域の発展に合わせ充実されるよう,バス事業者に働きかけてまいりたいと考えております。
 また,JR函館本線の横断対策についてでございますが,石狩・手稲線の歩道を改良することは,構造的に難しい状態でございますので,近接しております花畔人道橋につきまして,ご提言の趣旨に沿った施設を今後検討してまいりたいと考えております。
 次に,路線の街路の整備についてでございますが,新しい区役所の周辺には,手稲駅北通というのと樽川通という2路線がございまして,手稲駅北通は,一部の箇所を除いて整備をすでに終えているところでございます。樽川通につきましては,潤いのあるプロムナードを新設した新しい区のシンボルロードとして分区までには整備を終えたいと,このように考えております。以上であります。
吉野晃司君 26 番目 / 56 字
○議長(吉野晃司君) 以上で,代表質問は全部終了いたしました。
 (工藤 勲君「議長」と呼び,発言の許可を求む)
吉野晃司君 27 番目 / 17 字
○議長(吉野晃司君) 工藤 勲君。
(発言者未割当) 28 番目 / 111 字 発言者未割当
◆工藤勲君 委員会付託の動議を提出いたします。
 すなわち,ただいま議題とされております議案11件を,各位のお手元に配付の議案付託表のとおり,関係の常任委員会にそれぞれ付託することの動議であります。(「賛成」と呼ぶ者あり)
吉野晃司君 29 番目 / 107 字
○議長(吉野晃司君) ただいまの工藤議会運営副委員長の動議に対し,所定の賛成者がありますので,本動議を直ちに問題とし,採決を行います。
 動議のとおり決することにご異議ありませんか。
 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
吉野晃司君 30 番目 / 86 字
○議長(吉野晃司君) ご異議なしと認めます。よって,議案第1号から第11号までの11件は,各位のお手元に配付の議案付託表のとおり,関係の常任委員会にそれぞれ付託されました。
吉野晃司君 31 番目 / 100 字
○議長(吉野晃司君) 次に,日程第2,議案第12号から第15号までの4件を一括議題といたします。
 いずれも市長の提出によるものであります。
 提案説明を求めます。板垣市長。
 (市長板垣武四君登壇)
板垣武四君 32 番目 / 876 字
◎市長(板垣武四君) ただいま上程をされました議案第15号 札幌市職員給与条例の一部を改正する条例案及び議案第12号から議案第14号までの各会計補正予算につきまして,提案の趣旨と概要をご説明申し上げます。
 これらは,職員の給与改定とこれにかかわる経費の追加が主なものでございます。
 国は本年度の国家公務員の給与につきまして,人事院の勧告どおり,平均1.47%の給与の引き上げを本年4月1日から実施することを内容とする給与法改正案を,現在開会中の第111回臨時国会に提案をいたしております。
 本市職員の給与につきましても,本年9月10日に,平均1.41%の改定を内容とする本市人事委員会の勧告が行われており,この勧告及び国の措置内容等を考慮して,所要の改正をしようとするものでございます。
 給与改定の主な点は,行政職及び医師職の給料表を国に準じて改定するとともに,諸手当につきまして,本市人事委員会の勧告に基づき,通勤手当,初任給調整手当及び住宅手当を引き上げるものでございます。
 なお,これらの改定の実施時期につきましては,国の取り扱いと同様に本年4月1日とするものでございます。
 以上の給与改定に伴う本年度の増加所要額は,全会計を合計いたしまして16億3,945万5,000円でございますが,今回の補正は,一般会計,水道事業会計及び下水道事業会計につきまして,既定予算で不足が見込まれる経費を追加するものでございまして,その余の会計につきましては,全額既定予算の範囲内で措置することにいたしております。
 これらの補正予算の内容といたしましては,まず,一般会計は下水道事業会計への繰出金775万円を含め,6億4,456万8,000円の補正を行うものでございまして,その財源は,全額地方交付税をもって充てるものでございます。
 また,企業会計は,水道事業会計,下水道事業会計の両会計を合わせて5,800万円の補正を行うものでございます。
 以上で,ただいま上程をされました各案件の説明を終わります。よろしくご審議のほどをお願い申し上げます。
吉野晃司君 33 番目 / 49 字
○議長(吉野晃司君) ただいまの市長の説明に対し,質疑はありませんか。
 (「なし」と呼ぶ者あり)
吉野晃司君 34 番目 / 46 字
○議長(吉野晃司君) 質疑なしと認めます。
 (工藤 勲君「議長」と呼び,発言の許可を求む)
吉野晃司君 35 番目 / 17 字
○議長(吉野晃司君) 工藤 勲君。
(発言者未割当) 36 番目 / 115 字 発言者未割当
◆工藤勲君 委員会付託の動議を提出いたします。
 すなわち,ただいま議題とされております議案4件を,各位のお手元に配付の議案付託表(第2号)のとおり,関係の常任委員会にそれぞれ付託することの動議であります。(「賛成」と呼ぶ者あり)
吉野晃司君 37 番目 / 108 字
○議長(吉野晃司君) ただいまの工藤議会運営副委員長の動議に対し,所定の賛成者がありますので,本動議を直ちに問題とし,採決を行ないます。
 動議のとおり決することにご異議ありませんか。
 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
吉野晃司君 38 番目 / 91 字
○議長(吉野晃司君) ご異議なしと認めます。よって,議案第12号から第15号までの4件は,各位のお手元に配付の議案付託表(第2号)のとおり,関係の常任委員会にそれぞれ付託されました。
吉野晃司君 39 番目 / 119 字
○議長(吉野晃司君) お諮りします。
 本日の会議はこれをもって終了し,明12月11日から12月13日までは委員会審査等のため休会とし,12月14日午後1時に再開いたしたいと存じますが,ご異議ありませんか。
 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
吉野晃司君 40 番目 / 37 字
○議長(吉野晃司君) ご異議なしと認めます。よって,さよう決定されました。
吉野晃司君 41 番目 / 26 字
○議長(吉野晃司君) 本日は,これで散会いたします。