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札幌市議会 会議録検索システム(昭和63年第1回定例会 1988-02-29 第2号)

1988-02-29/発言 22 件 / 原本(札幌市議会)

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吉野晃司君 1 番目 / 51 字
○議長(吉野晃司君) ただいまから,休会前に引き続き会議を開きます。
 出席議員数は69人であります。
吉野晃司君 2 番目 / 42 字
○議長(吉野晃司君) 本日の会議録署名議員として澤木繁成君,生駒正尚君を指名します。
吉野晃司君 3 番目 / 31 字
○議長(吉野晃司君) ここで,事務局長に諸般の報告をさせます。
山本浩介君 4 番目 / 112 字
◎事務局長(山本浩介君) 報告いたします。
 山田長吉議員は,所用のため本日の会議を欠席する旨,届け出がございました。
 本日の議事日程,陳情の受理付託一覧表及び質問順序表は,お手元に配付いたしております。以上でございます。
吉野晃司君 5 番目 / 119 字
○議長(吉野晃司君) これより議事に入ります。
 日程第1,議案第1号から第64号までの64件を一括議題といたします。
 ただいまから代表質問に入ります。
 通告がありますので,順次発言を許します。青木 護君。
 (青木 護君登壇・拍手)
(発言者未割当) 6 番目 / 15,719 字 発言者未割当
◆青木護君 私は,ただいまから,自由民主党議員会を代表して,昭和63年第1回札幌市議会定例会における質問を行います。
 本日,昭和63年2月29日は,オリンピック開催年,うるう年の日に当たります。
 私にとりましては,長い人生における記念すべき日であるという感激をもって発言いたします。さらには,議員生活10年目,節目の年に当たりますことから,市政10年の軌跡を端的に顧みることとし,人口,予算の2点を取り上げてみました。
 私が初当選した昭和54年における人口は,136万7,000人であったものが,わずか,この10年間で,実に北海道の中堅都市,釧路市よりも多い23万4,000人の急増を見て,この2月1日現在で160万1,000人となり,わが国の5大都市として,また,北方圈の拠点,国際都市としてますます発展を続けているところであります。
 次に,財政面からとらえてみますと,総予算規模で54年度は4,565億円であったものが,64年度の予算は,札幌市創建120年にして初めて1兆円の大台を超え,1兆62億円となり,まさに2.2倍という驚くべき伸びを示しているのであります。
 このことは,札幌市の特徴的な2大発展面を比較してみたのでありますが,この10年間における市政の充実の歩みは,鉄道高架事業を初めとして,学校,道路,地下鉄,下水道の整備など,まさに枚挙にいとまがなく,驚天動地の大発展という表現でも,決して過言ではないとさえ感じているところであります。板垣市長を初めとする市職員の質の高い懸命なご努力,そして,その成果は,日本の名市長と言われる板垣市長とともに,札幌160万市民の誇りでもあります。ここに深く敬意を表するところであります。
 また,この10年に及ぼうとする長い期間にわたって,微力なこの私が,曲がりなりにも冠たる札幌市政に参加し続けてこれましたのも,板垣市長はもとより,160万市民のすぐれた代表として,縦横の大活躍なされております先輩,そして同僚69名の議員の温かいご指導があったればこそと,衷心より感謝申し上げて質問に入ります。
 まず最初に,財政問題についてお尋ねいたします。
 国の財政は,150兆円を超えるという想像もつかない膨大な国債未償還残高を抱え,しかも,そのうち約2分の1に当たる70兆円弱は赤字国債であります。まことにもって容易ならざる状況にあることは,ご承知のとおりでありますことから,昭和65年度までには,赤字国債依存体質からの脱却,公債依存度の引き下げの二つを最大目標として財政運営を推進してきたわけであります。このことによる地方自治体の影響は,きわめて厳しい補助金カットを初めとする絞めつけとなったのであります。
 一般歳出では,昭和58年以降5年連続して,対前年度比マイナスという超緊縮型予算編成のやむなきに至ったわけであります。幸い,昨年来の景気回復基調と財テクブームに支えられ,税収が上向き傾向となってきたこと,NTT株式売却収入の活用,さらには,国際的な経済摩擦,対外不均衡是正の必要性等の原因によって,昨年7月には,内需を中心とした国内景気の積極的な拡大を図るための一般公共事業の追加補正が大幅になされたところであります。
 このような背景のもとに編成されました昭和63年度の国家予算は,赤字脱却のための厳しい経常経費抑制を継続しつつも,一般歳出は1.2%と,6年ぶりにプラスに転じました。NTT株式売却収入の活用による社会資本整備事業も含めると,公共事業については,対前年度予算比20%と大幅増となり,昭和62年度補正追加後と同程度の大型規模の盛り込みとなったのであります。
 このような国家財政のもとで編成されました札幌市の本年度予算案の基調を考えてみますると,昭和63年度は,本市創建120年の節目の年であること,札幌市基本構想の改定を行い,新たな目標を昭和80年度とした第3次長期計画を策定,その具体化推進の新5年計画スタートの年であること,また,21世紀に向かって高度な国際化,情報化,技術革新の動向,世界で例を見ない高齢化など,多様な社会・経済の変化を十分に考慮しなければならないこと等,かってない複雑・困難なこれらもろもろの条件を的確に把握し,長期的視点に立った積極的対応策を盛り込んだのが本年度予算の特徴的基調と考えます。
 このような位置づけの中での本年度予算案は,一般会計において前年度予算比7.1%増と,昭和57年以降の高い伸び率が見込まれ,全会計総体で5.6%増,本市創建120年にして初めて1兆円を超えた大型予算となったのであります。しかし,財政の構造面を分析してみますると,経常収支率78.5%と好転しているとはいえ,公債費比率等は漸次高まってきており,また,悩みの種であります国民健康保険財政の大幅な悪化など,将来に向かって数々の難題を内包しているのも,これまた事実であって,決して楽観を許さないものと考えるところであります。
 そこで,第1点目としてご質問いたします。このような厳しい複雑な環境の中で,21世紀に向かっての新しい計画のスタートの年である今年度予算編成に当たって,長期的視野に立った市長の基本的なお考え,また,特に意を用いた点についてお聞かせいただきたい。
 次に,財政基盤の強化・充実策についてであります。
 21世紀に向けての長期的視点に立った本市の財政運営のあるべき方法を考えますとき,将来にわたって財政力を少しでも高めていく方策を強力に推進すべきであると思うのであります。本市の財政基盤は,常々言われているように,財政力指数や自主財源比率は10大都市中最下位グループでありますし,また,自主財源である市税収入を見ましても,61年度市民1人当たり市税収入は,年間11万7,000円で,これまた最下位というように,財政基盤はきわめて脆弱であります。これを地方交付税等で補って,財政運営上は健全財政を堅持しているのであります。
 しかし,将来にわたって,いつまでも交付税等の依存財源に頼った財政運営でよいとは思われないのであります。もっと財政的に足腰の強い都市づくりを進め,自主財源である市税の増収を図って,行財政の自主性,安定性の強化を積極的,着実に推進すべきであると思うのであります。そこで2点目として,将来を展望した新しい計画や63年度予算の中で財政基盤の強化・充実のためにどのような施策を考えているのかお聞かせ願いたいのであります。
 次に,今回の予算案に盛り込まれております使用料・手数料についてであります。
 申し上げるまでもなく,使用料・手数料は,地方公共団体が,特定の市民に対して施設の利用や役務の提供をなしたことに対する対価として,その受益に相応して料金を設定し,徴収するものであります。このことは,言うまでもなく,特定の受益者と利用しない市民との負担の公平という見地から,適当な時期にその負担が適正であるのかどうか見直すことは当然としながらも,いろいろな面にその影響が波及することを考えますと,市長のお立場からすると,なかなか頭の痛い作業の一つと考えます。そこで第3点目として,使用料・手数料に対する市長の一貫した基本的お考えをお示しいただきたいと思うのであります。
 次に,財政問題の最後として,昭和63年度市税予算の見通しにかかわる問題であります。
 申し上げるまでもなく,市税は自主財源の中心となっているもので,その確保は,財政運営上きわめて重要なことはご承知のとおりであります。本市の市税予算額について,過去5年間の前年度当初予算対比を見てみますと,58年4.5%,59年度9.5%,60年度7%,61年度6.1%,62年度5.8%であります。昭和63年度は8.9%と,この伸び率は,59年度の9.6%に次ぐ高い伸び率であります。
 また,税制改正につきましては,特に,給与所得者の負担軽減を図るため,所得税と住民税減税が実施され,さきの議会において条例改正が行われたところであります。勤労者の収入・支出を見た場合に,ちょうど働き盛りで収入が比較的多いけれども,子供の養育費や住宅費などの支出がかさみ,生活に余りゆとりのない40代あるいは50代の中堅所得者層が税負担が大きく,重税感が高まっていることや,いわゆるパートの主婦など内助の功に対し,配偶者特別控除制度を創設することなどの税制上の配慮によって減税が行われたところであります。
 減税は,市民にとってまことに喜ばしいことであり,そのこと自体を否定するものではありませんが,一方におきまして,市税の見通しとの兼ね合いにおいて,財政の円滑な運営に関心を持たざるを得ないところであります。そこで第4点目として,経済の先行き不透明感が増している中にあって,本市の昭和63年度の市税予算計上の基本的なお考えをお聞かせいただきたいと思います。
 次に,国民健康保険についてであります。
 国民健康保険は,幾多の困難と制度の改革を経ながら,地域住民の健康の維持・増進に大いに貢献してまいりました。最近の制度改正の中でも,給付と負担の公平化を目指した老人保健法並びに退職者医療制度の創設は,将来の医療保険制度一元化を実施する上で,最も重要なものと言わなければなりません。これによって,国保は老人医療費の負担が軽減され,安定化に寄与したのでありますが,このことが,費用の負担において他の医療保険制度とのかかわり合いを深め,国保事業の運営のあり方が各方面から指摘されるようになり,構造的な問題点もクローズアップされるようになってきたわけであります。
 ご承知のとおり,昭和63年度には,低所得者対策,医療費の地域差対策を柱に制度改正が行われ,今国会に法律改正案が提出されているところであります。このたびの改正では,都道府県が新たに財政負担し,国保運営に大きくかかわる仕組みができたほか,特に,医療費適正化のため,国・都道府県・市町村が一体となって取り組むシステムができた意義は大きいと評価しているところでありますが,実質的には,地方への一部負担となる内容になっているところであります。厚生省は,60年代後半のできるだけ早い時期に,医療保険制度の一元化を目指しているところでありますが,今回の国保改革は,一元化ヘの一プロセスとして,国保の基盤強化を主眼に置いた改善を図ろうとしているものであります。
 今回の改革内容を見てみますと,低所得者の保険料軽減分に着目した保険基盤安定制度を創設することになっており,事業規模は1,000億円で,負担割合は国が2分の1,都道府県・市町村がそれぞれ4分の1ずつとなっており,そして,国庫負担の総額は従来と変わらないようになっており,地方負担が導入された分,保険料の軽減になる計算となっております。
 また,医療費の地域対策では,全国的に見て医療費水準の著しく高い地域に限定して医療費適正化プログラムを推進することになっております。この仕組みは,まず,市町村が国・都道府県の指導のもとに,保険事業の推進,レセプト点検の強化,その他効果的な具体策を盛り込んだ医療費適正化計画を策定し,実施することになっております。その上で,なおかつ許容範囲を超える著しく高い医療費については,昭和65年度分から,2分の1の保険料で,残りを,国・都道府県・市町村がそれぞれ6分の1ずつ負担するシステムをつくることになっており。医療費の高い本市にとっては,きわめて厳しい内容と言わなければなりません。
 次に,高額医療費共同事業につきましては,保険経営の安定性を確保するため,都道府県が参加し,現行の高額医療費共同事業を強化・拡充するなどの改善を図ることになっております。さらに,今回の改革により保険料負担が軽減されること等にかんがみ,老人医療拠出金にかかる国庫負担率を削減することになっており,老人を多く抱える本市にとっては,その影響はきわめて大きいのではないかと危惧をいたしているところであります。
 これらの内容を見ると,一部に地方への負担が導入されており,国保改革としては必ずしも十分な内容とはなっておりません。わが党は,従来から,いまの国保財政を安定させるためには,低所得者対策がぜひとも必要であると提言してきたところでありますが,当初検討されていた低所得者対策としての福祉医療制度については,形が変わった内容になっているのであります。いずれにいたしましても,国保の安定的運営を図るためには,単なる小手先の手直しではなく,抜本的な改正がぜひとも必要であります。
 そこでお伺いいたしますが,第1点目として,今回の国保改革に対し,市長はどのような評価をなされていらっしゃるのか。また,今回の改革における本市の影響額についてお示しをいただきたいのであります。
 次に,これまでの制度改正による影響分の補てんについてであります。
 本市の61年度までの累積赤字は,実に157億円となっているところでありますが,このうち制度改正に伴う未補てん分が,退職者医療制度分として37億円,老人保健法改正遅延分6億円,調整対象外医療費による影響分1億円,合計44億円にも上っているのであります。本市の累積赤字の解消にとっても,未補てん分の確保はきわめて重大な問題であります。今回の一連の制度改正の論議の過程においても,地方6団体は,制度改正の前に退職者医療制度の創設による見込み違い等に伴う未処置額等を速やかに補てんすることを強く求めたところでありますが,それに対し,国においては,59年・60年度の退職者医療制度の未処置額及び老人保健法改正遅延分の影響額については,全額補てんすることとし,1,008億円の補正をすることになったようでありますが,そこで質問の第2点として,本市における補てんの見通しはどのようになるのか。また,これで未補てん額はすべて解消されるのかどうか,お示しをいただきたいのであります。
 次に,老人在宅療養についてであります。
 北海道の老人医療費は,1人当たり医療費は,全国平均に比べてきわめて高額なものとなっております。この原因を分析すると,1件当たりの医療費は全国平均とさほど変わらないにもかかわらず,入院の受診率が全国平均を実に70%も上回ることが最大の原因となっているようであります。この受診率の高い点に着目し,自分自身で身の回りのことを一切できるお年寄りについては,在宅療養に切りかえてもらおうという,いわゆる在宅療養の教育事業の実施を本市においても検討しているようでありますが,これを実施するには,かなり難しい問題があるのではないかと危惧をいたしているところであります。
 第3点目といたしまして,国保財政の健全化を図るため,被保険者の教育事業を実施しようとする趣旨は十分理解するところでありますが,本市において在宅療養教育事業をどのように実施しようとしているのか。今後の取り組み方についてお示しをいただきたいのであります。
 次に,リニアモーターカーについてお尋ねいたします。
 私は,最先端の科学技術の粋を集めた未来型交通システムであるリニアモーターカーについては,単に千歳空港と札幌市との時間を短縮するにとどまらず,多方面にわたりはかり知れない大きな効果をもたらす可能性を持ったものであり,ぜひその導入について,市長に一層のご努力を願いたい。かような観点から,若干質問をさせていただく次第であります。
 さきに開会された臨時市議会におきましては,札幌市基本構想の改訂案が議決され,昭和80年を目標年次とする新たな札幌市基本構想が制定されたわけであります。その基本構想におきます交通体系の整備の2,広域交通基盤の整備の項において,おそらく,現在,注目を浴びているリニアモーターカーを想定した表現であろうと思いますが,「新千歳空港と札幌とを結ぶ新しい高速交通機関の導入」という文言があります。千歳空港と札幌市都心部との大幅な時間短縮のために,新しい高速交通機関を導入することは,今後ぜひとも実現していかなければならない課題でありますことから,リニアモーターカーの導入をぜひとも推進していただきたいと考えるのであります。
 その第1は,今後の国際化の進展に対応したまちづくりを進める上から必要であるということであります。
 札幌市は,今回の基本構想でも述べておりますように,北方圏の拠点都市を都市像として標榜し,さらに,「世界に結ぶ」というまちづくりの方向を強く打ち出したところであります。いま,千歳空港は,新空港の整備が盛んに進められております。第四次全国総合開発計画では,北海道を,わが国の国際化の中で北方圏交流の窓口として位置づけております。その場合,札幌市は,21世紀に向かってわが国の国際化の一翼を担いながら,国際都市にふさわしい都市環境を形成していかなければなりません。その最も基礎となるのが新千歳空港の国際空港としての整備とともに,国際空港と国際都市を結びつける高速交通体系がきわめて重要な課題であると考えるのであります。
 その第2は,「北の都市機能を創造する」及び「先駆的な実験を継続する」という観点との関係からの必要性であります。
 リニアモーターカーは,現在,宮崎でその実験が行われておりますが,実用化の面から,宮崎の7キロメーターよりももっと長い実験線を敷設することが必要な段階にあると報道されております。もし千歳空港と札幌都心との間に敷設するとなれば,距離にして約45キロメーターありますから,この高速性を発揮する,まことにかっこうな距離であります。また,耐寒性・耐雪性など実用化の面でも実験が必要でありますが,まさに札幌の気候条件は,実験の舞台としてぴったりの条件のもとにあります。さらに,年間1,000万人を超える乗降客のある千歳空港の利用状況を考えますならば,採算面でもかなり有望視されていると聞いております。
 その第3は,北海道経済の発展からの必要性についてであります。
 北海道の経済は,産業構造の転換が進む中で,石炭・鉄鋼・造船,また,農業や漁業など1次産業において大変厳しい状況にあり,憂慮すべき状態と言えましょう。札幌市も,人口は全国都市で2番目の大きな増加規模となっており,一見景気は悪いようには思えませんが,道内市町村の経済の低迷が市町村の人口を減少させ,その流出した人口が札幌市に集まっていると見ることができるのであります。人口が集まるところは,さらに産業の振興が図られるなど,雇用機会の創出に努める必要があります。
 私は,北海道の発展は札幌市の発展なくしてあり得ないと考えますし,北海道の人口減少を食いとめる役割を果たしている実態を考慮しますと,発展可能性の大きい札幌市を中心とするこの道央地域に,さらに集中的に公共投資を行い,この地域を,国際的に見ても魅力豊かで便利な地域に発展させることが重要だと考えるのであります。その意味で,リニアモーターカーは,全国,さらには世界的に初めてのものであり,観光資源となり,道内・札幌への観光客増大につながる効果をもたらすものと考えるのであります。また,これが,国際的プロジェクトとして位置づけられ,青函トンネルのような投資が継続して行われるならば,北海道経済の景気浮揚,そして産業振興によい刺激を与えるものではないかと思うものであります。
 最近の情勢を見ますと,国においても,63年度予算で調査費として1億8,000万円が計上され,2年間で適地調査や技術開発を行うこととなるなど,リニア実用化に向けての動きが見られ始め,そのステップ段階としては,現在の実験線7キロにかわる50キロ程度の実験線候補地として,千歳ー札幌間が大いに期待が持てる状況にあるやに聞いております。しかし,大変魅力あるビッグプロジェクトであるだけに,全国での誘致運動も激しく,特に宮崎の実験線の延長を初め,東京,山梨,大阪を結ぶ中央リニアの誘致運動などには,競争相手として並み並みならぬものがあるようであります。総工事費が1,100億円とも言われるリニアモーターカー実験線の建設は,それ自体が,低迷する北海道経済にとりましては,その波及効果がきわめて大きな公共事業でありますし,現代科学の最先端技術である超伝導技術の開発実用化が,道内の他の先端産業や研究開発機能に及ぼす効果には,はかり知れないものがあります。特に,積雪寒冷地である本道の過酷な自然条件において,世界に先駆けた技術の確立がなされた場合には,その技術輸出についても大いに期待ができ,北海道経済の活性化の起爆剤となるものと言っても過言ではないと思います。
 以上,リニアモーターカーを建設した場合のその効果につきまして,いろいろと述べさせていただきましたが,このようにリニアモーターカーに寄せる期待は,私のみならず札幌市民,北海道民にとりまして,並み並みならぬものがあります。したがって,その誘致につきまして,ぜひとも実現をしていただきたいと切に願う私どもといたしましては,市長を初め関係各位に対して,積極的な誘致活動の展開を期待するとともに,同時に国等の動向を十分に見きわめながら,地道ではあっても着実な活動をしていただきたいと期待しているところであります。
 そこで市長にお伺いいたします。
 第1点目は,この新しい高速交通機関,すなわちリニアモーターカーの建設を促進するため,札幌市としてはこれまで,国や関係機関等に対してどのような働きかけを行ってきましたか。また今後,実現に向けてどのような手だてを講じるおつもりか,お考えをお聞かせいただきたいと思います。
 質問の第2点目は,新幹線との関係についてであります。整備新幹線につきまして,昨年末の63年度予算編成の中で,事実上の着工は先送りされることとなり,北海道新幹線の見通しは非常に厳しい情勢に置かれておりますことはご承知のとおりであります。私は,北海道新幹線につきましても,リニアモーターカーという最先端技術を駆使した高速交通機関として整備されるならば,道内の交通ネットワークの主流として,観光開発を初め道内の地域開発に大いに期待できるものであると考えておりますが,市長のお考えはいかがなものでありましようか。
 次に,全天候型多目的施設の建設についてお尋ねいたします。
 第3次札幌市長期総合計画の中に,部門別計画をより効果的に推進する方式として,三つの柱から成る札幌21世紀プログラムがうたわれております。その柱の一つ,札幌ライフ創造プログラム,バラエティライフプロジェクトの主要事業の一つとして,健康づくり都市構想の推進を目的とした,全天候型多目的施設建設が盛られております。このねらいは,市民の健康の維持増進や潤いのある生活づくりに重要な役割を期待し,さらに,国内はもとより,世界各国の人々との触れ合い,文化交流を盛んにして,札幌を国際都市として発展させるため,スポーツその他多様なイベントを積極的に誘致し,継続的に開催することによって,伸びやかで心豊かな札幌人をはぐくむための大きな力にしたいとするものであります。まことにもって,すばらしい発想であり,ぜひとも実現していただきたいものと大いに期待するところであります。
 そこで,施設実現の時期についてでありますが,すでに,早期に着手していただきたいとする3件もの陳情が提出されております。中でも,陳情第54号は,あわせて北海道プロ野球球団の設立に,札幌市においても積極的ご支援をお願いしたいと要望しております。
 全天候型多目的施設の実現には幾つかの条件が満たされなければならないものとは思いますが,その最も重要なポイントの一つは,採算性にあるものと考えます。一般的には,ある程度の見通しが立った時点で着手することが賢明の策であります。しかしながら,立派な施設を完成させた上でイベントあるいは利用者を誘致したり,育成したりして開発していくことも積極的な方策の一つでもあります。この施設の早期実現に対する市民の期待感あるいは外部のいろいろな動きを眺めてみますと,約半年間にわたる冬というどうすることもできない気象条件によって,産業,経済,文化,スポーツ,その他あらゆる社会活動が停滞する札幌にとって,冬を克服する施設は,160万市民がひとしく渇望してやまないところでありますから,その実現の一日も早からんことを大いに期待しているとことは当然であります。
 そこで,建設場所についてでありますが,全天候型多目的施設は,広大な敷地を要しますとともに,交通機関の利便性が高く,また大規模な駐車スペースを有することが必要であると考えます。これに最適なのが八紘学園用地ではないかと思います。
 八紘学園用地は,約40ヘクタールと広大なまとまった土地であり,予定されている地下鉄東豊線の延長にも近い位置にあることからかつこうな土地であると考えます。また,新聞報道や雑誌によりますと,民間の動きも二,三あるやに聞いております。
 一方,北海道プロ野球球団設立運動は,昭和58年から行われており,その実現性も具体的に進展しております。私は去る1月27日,北海道プロ野球球団をつくる会代表に同行し,セントラルリーグ会長及び事務局長にお会いして,専門的立場の意見を拝聴してまいりました。その中で,球団設立の決定的重要要因の一つとして,セントラルリーグ会長を初め幹部の皆さんが,全天候型スタジアムを強調されておりました。このことは,施設建設実現の重要な条件の一つであります経済面を満たすことであり,一方,球団をつくる会にとっては,フランチャイズを確定して,設立運動を大きく前進・確実にすることにつながります。
 そこで,いままで論じてきたことを踏まえてお尋ねをいたします。
 全天候型スタジアムは,四季を通じて天候に左右されず,スポーツ・文化に親しむことができ,国際的イベントや見本市等が開催され,国際交流の促進が図られます。また,本市の産業,経済の伸展に大きく寄与し,札幌市のイメージアップにもつながることから,ぜび,この早期実現を望むところでありますが,市長はどのようにお考えなのかお伺いいたします。
 次に,市街化調整区域の土地利用について伺います。
 昭和45年,無秩序な拡散を見せていた市街化を防止し,計画的なまちづくりを進める目的で,都市計画法に基づく市街化区域及び市街化調整区域のいわゆる線引きが行われ,その後市街化の動向を踏まえ,数次にわたる見直しが行われたのであります。また,昭和51年策定の新札幌市長期総合計画においては,これらの市街地を取り巻く自然緑地を,札幌市の個性を象徴し,市民の情操を養う貴重な財産ととらえ,市街地の拡大を整合性を持って抑制しつつ,自然の中の都市づくりを基調として,その保全と積極的な活用を図り,今日に至っているのであります。
 すなわち,市街化調整区域は,活性化対策として自然環境保全を重視して,農業の振興のためには,昭和48年にその大部分の区域が農業振興地域に指定されるとともに,49年には札幌市農業振興計画が策定され,これに基づく各種事業が随時進められ,また西部から南部の森林についても,約5万5,600ヘクタールの保安林の指定,約3,590ヘクタールの風致地区の指定などにより,保全のための諸規制が行われているところであります。特に,本市独自の施策である環状夢のグリーンベルト構想の推進は,平地系の市域周辺部及び市街地に接する南部丘陵系を取り囲む約1万6,000ヘクタールについて,百年の大計を持って緑地の創造を図るものであります。
 しかし一方では,林業や農業を取り巻く環境はきわめて厳しいものがあり,これら自然緑地の保全は大変困難になってきていると思われるのであります。山地丘陸地の都市近郊林を見ましても,そのほとんどが民有林であり,低迷する木材市況のもとで,林業経営はきわめて困難となってきているとともに,土取りや残土処理が進行し,森林が蚕食されてきている状況にあるのであります。
 農業についても,昭和62年度に実施した北海道農業基本調査によると,総農家戸数は2,479戸であり,前年度との比較では80戸の減少となっており,農家人口でも同様に438人の減少,さらに農業従事者では,57年度以降一貫して減少しているのであります。このように,農業後継者が育たず,高齢化が進行するという大きな問題を抱えつつ,農業は縮小傾向か見られ,結果として農地の遊休地化,荒廃化か懸念されるのであります。
 このようなことから,これら厳しい状況を強く認識し,従来にも増してより実効のある保全と活用を図る必要があると思うのであります。
 また一方,市街化区域について見ますと,新札幌市長期総合計画においては,2万5,000へタタールを限度として計画を進めていたのでありますが,去る2月に議決された札幌市基本構想では,昭和80年の人口を200万人と想定し,まちづくりを進めるとしております。そして,市街地整備の方向としては,既成市街地の質的な向上と市街化区域内に存在する未利用地の計画的な開発を促進し,無秩序な拡大を抑制するとしているのであります。
 私は,これまでの森林緑地的な効用を有する農地など,自然緑地の保全をするべきであるとの立場から述べてきたわけでありますが,これに相反する方向,すなわち,適度な人口増加を伴いながら本市が発展していくためには,自然環境を保全しつつ,ある程度の市街地の拡大も行い,その調和のもとでの都市づくりが求められてくるのではないかと思うのであります。
 そこで,質問の第1点目であります。将来の市街地規模は,新札幌市長期総合計画において設定する2万5,000ヘクタールを上回ることも想定されておられるのか,市長のお考えをお伺いいたします。
 質問の第2点目は,市街地を取り巻く自然緑地の保全と活用策についてであります。
 今後,ライフスタイルの多様化や自由時間の増大などに伴い,市民の自然志向は一層高まりを見せ,その活用も自然探勝的なものではなく,森林浴,スポーツ,観光農園など,地域特性に応じた多角的な利用を促進すべきであると思うのであります。札幌市基本構想でうたわれております都市環境緑地の保全と活用の具体策について,林業や農業を取り巻く厳しい環境も踏まえ,市長はどのようにお考えなのでしょうか,お伺いいたします。
 次に第3点目は,開発予定区域,いわゆる点線引きの開発についてお尋ねいたします。
 昭和55年及び57年の国の通達により,いわゆる保留区域制度の考えが打ち出され,本市においても,昭和60年3月の線引き見直し時において,26区,73ヘクタールの開発予定区域が指定されたことにつきましては,存知しているところであります。その後,市当局においては,開発予定区域の開発促進を図るため,開発指導,技術援助等にご尽力されていることとは思いますが,減歩負担の問題等で権利調整が進まず,地区の中には,開発の見通しが立っていない地区や,関係権利者が開発予定区域制度の内容を承知していないため,全く動きのない地区もあると聞いており,次回の市街化区域見直しに大きな影響が出てくるものと思います。
 そこで,開発予定区域の指定後3年を経過した現在,開発予定区域の開発状況と今後の開発の見通しはどのようになっているのでしょうか。また,減歩負担の問題等によって開発の見通しが立っていない地区に対しては,昨年の市長の答弁にもありますように,促進事業や助成制度等のより積極的な活用を図るとか,関係地権者に対する説明会を開催するとか,より積極的な対応が必要であると思われます。今後,このような開発の進まない地区に対して,市はどのような方法で開発を促進させようとしておられるのか,お聞かせ願いたいと思います。
 次に,第4点目として,市街化区域の見直しは,おおむね5年ごとであると聞いておりますが,次回の見直しはいつごろになるのか。また今回取り入れた開発予定区域の中には,権利者の開発時期の足並みがそろわず,開発が進まない地区もあるように聞いておりますが,開発予定区域制度を導入されたことに対し,どのように評価しておられるのか。次回もこの制度を踏襲されるのかお伺いいたします。さらに,現在指定されている開発予定区域の中で,最終的に開発がまとまらなかった地区については,次回の見直しにおいてどのように扱わられるのか,お考えをお聞かせいただきたいと思います。
 次に,札幌芸術の森の第2期計画のについてお伺いいたします。
 札幌市は,わずか100有余年の歴史の中で,先人の開拓精神を受け継ぐ市民の不断の努力により,北方の風土に合った快適な生活環境と都市機能を持つ都市づくりを進めるとともに,冬季オリンピックの開催,姉妹都市との交流活動,北方都市会議の開催などを契機として,国際都市としての風格を整え,さらに充実を目指して,現在,3期15年の大事業としての札幌芸術の森の建設計画は,この課題に芸術文化活動の面からこたえようとするもので,まことにすばらしい事業であります。
 この芸術の森は,最近の市民要求の変化,とりわけ芸術活動の高まりと広がりへの期待を背景とした市民の英知によって提唱された札幌アートパーク構想を具体化し,芸術文化都市札幌のシンボルとして,大きく開花したわけであります。さらに,この芸術の森の隣接地には,芸術専科大学,芸術分野を対象としたアート団地の建設が計画されており,この一帯が一大芸術ゾーンとして整備されることとなりますが,これらの施設が有機的に関連して,相乗効果が発揮されるものと期待しているところであります。
 板垣市長の大英断で始まったこの事業は,一昨年の7月27日に一部オープンし,市民を初め道内外の皆さんからも,大変好評を得ており,多くの人々に大きな喜びを与え,心に潤いを与えております。特に,野外美術館については,青い空,白い空間,おおらかな自然と変化に富んだ緑豊かな地形を生かすために,現地制作主義を取り入れ,札幌ゆかりの作家を初め,国内の第一線級の作家によるすぐれた52点の作品は,現代美術の方向を示す大担な発想として,内外の専門家からも大変な好評を博しているところであります。
 さらに,野外美術館には,いままで門外不出の作品として世界的にも知られているノルウェーの彫刻家グスタブ・ビーゲランの彫刻は,北国の厳しい大自然に生きていく人間の力強さを作風とするものであり,これが初めて海を越え,本市に設置されることになりましたことは,芸術に対してご造詣の深い市長のご尽力のたまものだと深く敬意を表する次第であります。
 また,市民の芸術文化振興のため,芸術の森では,著名な作家の企画展,森の音楽会を初め,北方の風土を生かした白夜のクラフト展など多くの企画事業を展開し,本年度からは,北国の特色を生かした雪と氷の芸術触れ合いを主題とした冬のアートウィークを開催し,冬も楽しめる新しい事業に積極的に取り組み,多くの市民がこれに参加したことは,冬にかち冬を活用するということでまことに意義があったと考えております。
 さて,このように市民の芸術の森に対する関心は一層深まりつつある中で,芸術の森第2期計画は,さらに魅力ある施設づくりや充実した企画事業を展関していくべきと考えておりますが,芸術の森第2期計画の施設整備のお考え方をお聞かせいただきたいのであります。
 また第2点目として,芸術の森では,現在でも子供たちの楽しめる作品や事業の展開が行われておりますが,子供たちが,ただ見るだけのものではなく,遊びの芸術を取り入れた彫刻の設置や企画展事業を行い,もっと楽しめる期間があってもよいのではないかと考えておりますが,このような点について配慮されていることがあれば,あわせてお聞かせいただきたいのであります。
 最後に,アート団地の造成についてお伺いいたします。
 最近,自由時間の増加や価値観の多様化など環境条件の変化する中で,新しい文化産業の伸びが注目されています。生涯学習に対応したカルチャー産業もその一つですし,大手企業も文化情報化を避けて通れない状況にあります。それは経済が高度成長から安定成長へ移るとともに,生活の質への関心が高まり,物の豊かさから心の豊かさ,自己実現の欲求の高まりなどの言葉であらわされておりますように,人々の意識,価値観が,経済的豊かさでなく,精神的,文化的な豊かさをより重視するようになってきたからだと思います。
 本市の産業を見ますと,60年国勢調査では,卸・小売・サービス業を主体とした第3次産業は,就業者の76.8%と4分の3を超えております。3次産業へのウェートの高まりは全国的な傾向でありますが,全国平均約60%に対し,本市ははるかに高く,この傾向はますます顕著になるものと予想され,本市は,こうした産業特性を十分に考えた産業育成をしていかなければならないのであります。
 このような展望に立って,私は,今回芸術文化関連企業を誘致するためのアート団地計画を提案されたことに,非常に強い関心を持つと同時に,これこそ本市が育てるべき札幌の産業の一つではないかと思うのであります。
 民間の活力による新しい芸術の展開は,本市の芸術文化に大きなインパクトを与えるでしょうし,国際的な発展基地となる可能性を秘めております。また,産業として考えてみましても,これからの余暇時代,文化の時代に対応した,本市にとってのきわめて将来性のある新しい分野であり,本市産業の活性化に大いに役立つのではなかろうかと考えるのであります。私はこの団地の成功を祈っておりますが,この計画について,次の2点をお伺いいたします。
 1点目は,このような新しい芸術文化を中心にした産業立地を志向するのは,国内はもとより,世界的にも類を見ないのではないかと伺っておりますが,どのような考えで計画を進めようとしておられるのか。
 2点目は,どのような分野の企業誘致をお考えになっておられるのかお伺いいたします。
 これをもちまして,私の質問の全部を終了いたしました。ご清聴ありがとうございました。(拍手)
吉野晃司君 7 番目 / 24 字
○議長(吉野晃司君) 答弁を求めます。板垣市長。
板垣武四君 8 番目 / 5,582 字
◎市長(板垣武四君) まず第1点の,昭和63年度予算編成の基本的な考え方と,特に意を用いた点についてでございます。
 私は,かねてから予算の編成に当たりましては,市民の多様化する行政需要を的確にとらえて,その期待と要望にこたえていくということ。また,新しい時代の要請を見通して,あるべき市政の方向に十分に意を用いること。さらに,これらを実現するために最も合理的,効率的な行政運営に努力するということを基本にいたしてきているところでございます。
 今日の社会経済情勢は,お話にもございましたように大きな転換期を迎えており,昭和63年度は,こうした問題に計画的に対応していくために,21世紀を見据えた新5年計画を策定をして,そのスタートを切るべき年と位置づけ,その円滑な推進を図るために,必要な事務事業をできる限り計上をしたところでございます。
 お話のとおり,厳しい財政環境ではございますが,長期的見通しのもとにおける緻密な財源配分に配慮しながら,将来展望の開ける行政を推進することを念頭に置きまして,特に景気対策への配慮,分区関連施設の整備,国際化にふさわしい都市環境づくり,さらにはまた,福祉施策の充実など,市民生活の向上に意を用いて予算編成をしたところでございます。
 第2点目の財政基盤の強化・充実策についてでございますが,本市の財政基盤は,ご指摘にございましたとおり,他の指定都市と比較いたしまして,きわめて脆弱でありますことから,その強化・充実を図っていくためには,産業基盤づくりの推進,地場産業の育成強化,イベント・コンベンションの誘致促進,あるいは民間活力の導入など,多様な分野での環境づくりを促進させ,税源の涵養を図ることが必要でございます。
 そこで,このための施策について申し上げますと,公共事業の積極的な推進を図ることはもちろんのことでございますが,その他の具体的な施策といたしましては,第2テクノパークの造成並びに真栄地区に工業団地の造成を行い,都市型先端技術産業の誘致促進を図る一方,中小企業の経営安定を図るため融資資金の充実拡大,さらには札幌ブランドの推奨制度の充実を図り,販路の拡大を促進しようといたしております。
 また,ユニバーシアード冬季大会の誘致を初め,国際見本市の開催など各種のイベント・コンベンションの創出と安定を図ることによって,関連産業の振興を促進させるなどして,財政的に足腰の強い都市づくりを進めてまいることが緊要であると考えております。
 いずれにいたしましても,そのためにはそれ相当の時間を要しますことから,今後も一層粘り強く努力をしてまいりたいと考えているところでございます。
 第3点目の使用料・手数料の改定に当たっての基本的な考え方についてでございます。今回改定をお願いしております使用料・手数料の大部分は,この4年間据え置かれてきているものでございまして,この間における人件費あるいは諸物価の上昇等により,それに要する諸経費が年々増高し,収支のバランスが崩れておりますことから,この是正を図るため,必要やむを得ない範囲での改定をお願いしているものでございます。
 お話にもございましたが,市民生活に与える影響を考えますと,私としても大変心苦しいところではございますけれども,将来にわたって市民サービスの安定的な供給を考えますと,内部における経費の節減,施設運営の効率化等にさらに努めることを前提といたしまして,必要最小限の改定をお願いしたいと存じたところでございます。
 使用料・手数料が特定の受益者に対するサービスの対価であるという性格を考えますと,その負担の水準が受益の対象として適正でないという場合には,結局のところ,利益を受けない人にもご負担を強いると,こういう結果となり,負担の公平が図られないということになりますので,適当な時期に見直しを行い,受益の範囲内において改定を行うことが必要であると,こう考えたものでございますので,ぜひ,ご理解をちょうだいしたいと思います。
 次に,国民健康保険の問題でございます。
 第1点目は,国保の制度改正の評価と影響額についてでございます。
 このたびの制度改正につきましては,地方の負担増になる改正も含まれておりまして,一部,その意味で不満な点もございますが,総体的には,国保にとってプラスに働く改正になっておりますので,一応評価はできるものと思っております。
 本市の影響額といたしましては,保険基盤安定制度の創設によりまして7億円の負担軽減,また,高額医療共同事業等の充実によりまして1億9,000万円の負担軽減となりますけれども,一方で,老人保健医療費拠出金に対する国庫負担金の引下げによりまして5億4,000万円が負担増になりますので,結果的には3億5,000万の収入増,こうなる見込みでございます。
 第2点目は,これまでの制度改正による影響分の補てんの見通しについてでございます。
 退職者医療制度の創設に伴う影響額のうち,59年・60年,この両年度分及び老人保健法改正遅延分につきましては,これを全額補てんすることとして,過日,国の補正予算が成立をしたところでございます。しかしながら,61年度分を含めた本市の影響額は44億円であり,全額補てんの見通しについてはきわめて厳しい状況にありますので,なお引き続いて国に対し強く要請をしてまいりたい,このように考えております。
 第3点目は,在宅療養教育事業に対する今後の取り組みについてでございます。
 本市の老人医療費は年々増加を続け,63年度の老人1人当たりの医療費は実に100万円を超える見込みでございます。老人医療費の内容について分析いたしますと,特に入院の割合が高く,入院日数も長期化していることから,病状が安定をし在宅療養が可能なものにつきましては,全道的に在宅療養の教育事業を推進していこうとするものでございます。ご指摘にもございましたように,この事業は,医師会,主治医そして家族の協力なくして実現は困難であると思いますので,関係者のご理解を得ながら実行してまいりたい,このように考えております。
 次に,りニアモーターカーについてのご質問に対してお答えを申し上げます。
 その第1点目は,国等に対する働きかけでございます。
 ご指摘にございましたとおり,札幌と千歳空港間のリニアモーターカーにつきましては,年間1,000万人を超える同空港の利用客があり,民間の調査機関の試算でも,営業上の採算可能が見込まれ,空港までの時間短縮に伴う国内外の交流の促進にも役立ち,さらには技術開発や産業振興の上での波及効果は大変大きなものがあると,このように考えております。このために本市といたしましては,その誘致を図るべく,昨年1月には,道内各経済団体や関係公共団体等で構成されております北海道磁気浮上式超高速鉄道推進協議会というのに加入をいたしまして,これまで国の関係省庁等に積極的に陳情活動を行います一方,市民に広く現解を深めてもらうために,専門家や有識者による講演会を開催するなど,誘致実現のための環境づくりに努めてまいったところでございます。
 また,その実現に向けての政策的意思を,先般議決をいただいた基本構想に盛り込むとともに,第3次長期総合計画において,磁気浮上式超高速鉄道の導入を明確化したところでございます。したがいまして,今後ともあらゆる機会を通じて,さらに強力に関係機関に対して要請をするとともに,その実現に向けて努力をしてまいる所存でございます。
 ご質問の第2点目についてでございます。
 北海道新幹線につきましては,整備新幹線の一つとして,かねてからその整備促進を図るために,北海道新幹線建設促進期成会などいろいろな団体活動を通じて要望活動に努めてきたところでございます。ご指摘のありましたとおり,財源問題等を含めて厳しい課題があり,その見通しにつきましては非常に厳しい情勢にありますけれども,青函トンネルの今春開業によりまして,国土の一体的な高速交通網の整備がより一層可能となる今日,北海道新幹線の早期着工がますます期待されるところでございます。したがいまして,本市といたしましても,今後とも早期着工のための要望活動に努めるとともに,お話のありましたリニア方式による新幹線につきましても,それらを取り巻く諸情勢等の推移を見ながら,柔軟に対応してまいりたいと考えております。
 次に,全天候型の多目的施設についてでございます。
 北国としての本市の地域性,国際的なスポーツ大会,文化的催し物等のイベントの開催や交流の活発化が図られますことから,青少年や市民に大きな夢と,国際都市に向かって新しい札幌文化を創出する多様な空間を提供することができるとともに,経済に与える効果等を考えた場合,きわめて大きな意義を有しており,私もまた同様に,実現を望んでいるところでございます。
 この建設に当たりましては,その場所の選定等,交通アクセス,駐車場,ざらに地域との調和など多くの問題について検討が必要であり,とりわけ,多額の建設費を要しますことから,採算上の問題が大きな課題になると考えております。したがって,今後は,これらの問題解決に向けて,事業の手法や経営面などの検討を進め,これが実現されるように努力を重ねてまいりたいと考えております。
 私からの最後に,芸術の森第2期計画の施設整備の考え方についてでございます。
 芸術の森は,61年7月に開園以来57万人の人が利用されており,市民はもとより,内外の関心も着実に高まってまいりました。そこで,63年度から始まる第2期計画の基本的な考え方といたしましては,芸術の森の活動の幅を広げるとともに,より多くの市民の利用が期待できる施設を引き続き整備をしてまいる考えでございます。
 主な施設といたしましては,第1に,彫刻の小作品,絵画,各種企画展などを四季を通じて鑑賞できる芸術の森美術館の建設を予定いたしております。
 この運営に当たりましては,個人や企業が所有をしているすぐれた作品を,それらの方々のご厚意によって寄託方式で展示するなど,市民参加を取り人れたユニークな美術館にいたしたい,こう考えております。
 第2に,野外美術館の整備でございますが,今後は,主として樹林地帯に拡張してまいりますので,森林浴を兼ねながら,すぐれた彫刻を鑑賞できるように配慮してまいりたいと存じております。そのほか,愛好家の多い版画のアトリエ,また,野外音楽会や野外劇などが楽しめるイベント広場などの整備を検討いたしております。
 次に,事業展開における子供たちへの配慮についてでございますが,これまでも夏の子供音楽会や写生会を初め,冬にはウインターアートウイークの親と子のたこづくり教室などを実施してまいりましたが,今後とも,大勢の子供たちが楽しめる催しの充実を図ってまいりたいと考えております。
 さらに,野外美術館の整備計画の中では,子供たちが彫刻と遊びながら情操を高め,また感性を養うことができるような遊びの彫刻ゾーンの設置を計画いたしております。
 このようにして,第2期計画の実現を通し,札幌のシンボルにふさわしい魅力ある芸術の森にするよう努力をしてまいる所存でございます。
 次に,アート団地の造成についてであります。
 まず,ご質問の第1点目の計画の考え方でございますが,本市の経済の活性化のためには,本市の有する数多くのすぐれた特性を生かした都市型産業を振興していくことが必要であると考えております。本市はこれまでも,個性的な文化を創出をし,独自の文化環境を形成してまいりましたが,アート団地の造成は,こうした本市の文化的特性を生かして,産業と文化を結びつけた企業の誘致,育成を図ろうとするものでございまして,これが本市の産業振興はもとより,生活文化の向上にも大きく役立つものと期待をしております。また,造成地は芸術の森の隣接地の約8ヘクタールを予定をいたしておりまして,完成後は,芸術の森あるいは芸術系新大学との間に大きな相乗効果を期待できるものでございます。
 第2点目の誘致の分野でございますが,機能的には,芸術・文化に関する研究や開発,制作,各種情報の提供のほか,芸術関連の人材養成などの分野を想定をいたしております。
 具体的に申し上げますと,音楽産業,映像産業あるいはデザインなどの研究開発産業,生活情報産業などを考えております。
 第1番目の財政問題で答弁漏れがございましたので,つけ加えてお答え申し上げます。
 その第4点目の,昭和63年度の市税予算についてでございます。
 この計上に当たりましては,昭和62年度の税収見通しを基礎にして,過去の税収動向並びに可能な限りの情報をもとに,今後の経済の見通しを予測し見積もっているものでございます。
 この場合,今後の経済見通しは,これはなかなか困難ではございますが,財テクブームの特殊事情は鎮静化しつつあるものの,全国的に景気の回復基調はなお引き続くものと考えているところでございます。
 このほか,お話にもございましたように,住民税の減税や固定資産税の負担調整措置による減税額が総体で約59億円と最近にない大幅な税制改正による減収分を勘案をし,対前年度当初予算比で8.9%増の2,085億円を見積もったものでございまして,現時点で見込み得る最大限の額を計上したものでございますので,この税収の確保に向けて努力をしてまいる所存でございます。以上でございます。
吉野晃司君 9 番目 / 16 字
○議長(吉野晃司君) 勝田助役。
勝田義孝君 10 番目 / 1,331 字
◎助役(勝田義孝君) まず第1点目の将来の市街地規模,すなわち市街化区域の面積の問題についてお答えいたします。
 昭和80年に想定しました人口200万人を仮定いたしますと,将来の市街地規模は,農業や林業の振興,自然環境保全への配慮とともに,土地利用動向を見きわめながら考えていく必要がありますが,2万5,000ヘクタールを若干上回ることも必要かと考えております。
 次に,質問の第2でございますが,自然緑地の保全と活用策についてであります。
 市街地を取り巻く自然緑地は,市民にとってかけがえのない本市独自の個性を形成する重要な財産であり,次代へ確実に引き継いでいく必要があるとの観点から,札幌市基本構想においては,都市環境緑地と位置づけ,その積極的な保全と活用を図ることとしているものであります。
 その活用につきましては,自然保護を基本として,それとの調和を図るとともに,ご指摘のような地域特性に応じた多角的な利用を促進していく必要があると考えております。このため,環状夢のグリーンベルト構想の一層の推進はもとより,森林保全基金の創設,これを活用した市民の森の造成などを行うとともに,山地休養地の都市環境林におおむね2キロメートル間隔に拠点緑地を配置し,これを自然歩道で接続していくなど,より効果的な緑地整備を推進してまいりたいと考えております。
 また,農地についても,効率的な生産システムの確立及び他産業との複合化による新たな農業経営や観光農業地域の整備,農業公園の設置など,都市的な公共施設との結びつきによる地域振興を図る等,その保全と積極的な活用を図ってまいりたいと考えております。
 第3点目の開発予定区域の開発についてでございますが,開発予定区域26地区のうち,現在9地区がすでに開発に着手しており,さらに4地区が開発許可手続中であります。
 また,今後の開発の見通しといたしましては,次回の市街化区域の見直しのときまでには,おおむね20地区の開発がなされるものと予想しております。
 開発の具体化していない予定区域の対応でございますが,指定後3年を経過した現在,開発の動きのない地区については,ことしの2月上旬,関係権利者の方々に,昭和63年度中に開発の目途を立てるよう文書で要請したところであり,さらに説明会開催等の実施により,開発促進について鋭意指導を行ってまいりたいと考えております。
 また,減歩負担等の問題のある地区につきましては,開発者等の事業負担を少しでも軽減するため,国の促進事業各種助成制度等を積極的に活用しながら,開発が促進されるよう指導してまいりたいと考えております。
 第4点目の,市街化区域の見直し時期と見直し方針についてでございますが,前回の見直しは昭和60年3月に実施し,おおむね5年ごとに見直しを行うことになっておりますので,次回は昭和65年度と考えております。
 また,見直し方針については今後具体的に検討することになりますが,今回導入した開発予定区域制度は,計画的な市街地の形成を図り宅地の供給を図る上で,有効な制度であると考えておりますので,この制度を継続してまいりたいと考えております。以上でございます。
吉野晃司君 11 番目 / 30 字
○議長(吉野晃司君) ここで,およそ30分間休憩いたします。
滝沢隆君 12 番目 / 67 字
○副議長(滝沢隆君) これより,休憩前に引き続き会議を開きます。
 代表質問の続行であります。松浦 忠君。
 (松浦 忠君登壇・拍手)
(発言者未割当) 13 番目 / 17,620 字 発言者未割当
◆松浦忠君 私は,日本社会党札幌市議会議員会を代表いたしまして質問をさせていただきます。
 冒頭,私は,58年4月の初当選以来,間断なく多くの市民から寄せられる市政に対する意見・要望など,さまざまで多岐にわたる諸問題を,私はそれぞれ議会の場で市長に提言,要望,さらには関係理事者に市民の要望・意見の検討を要請してまいりました。
 多くの市民から私に寄せられる声の中で,「板垣市長は暦年上は高齢であるが,しかし,実に若々しい。よく聞き取る耳と将来を見通す確かな目。北方都市会議に見られるようにすばらしい脚力。そして時期を失することのない的確な決断と実行力。」と高く評価する声が多くあります。
 一方,市長と同年輩の多くの年金生活者からは,「国民健康保険掛金が生活を圧迫している。何とか同年輩のよしみで,予算全体のやりくりで軽減してもらえないだろうか。」,こんな声も寄せられます。
 きょうも,高齢で年金生活者の方が多く傍聴に来ておられます。市長,私は,市民の小さな声と,市役所内部にあっては市政執行上とかく日陰になっていると思われる部分に光を当ててまいりました。
 そんな考え方で,5年間の議員活動を通じて市民から私に寄せられた声と,社会党議員会として今定例議会代表質問でどうしても取り上げておかなければならない63年度から始まる昭和80年までの基本構想に基づく第3次札幌市長期総合計画策定にかかわる幾つかの問題,当面する諸課題,さらに,今日までの市政執行上やむなく置き去りにされている問題で,全市民的に見るとその割合は少なく,その当事者にしてみれば生活上大変不便を来たしている諸問題を取り上げました。関係市民は,市長並びに理事者が,関係市民の苦悩をどのように理解して答弁していただけるか,かたずをのんで見守っています。
 まず最初に,財政問題についてお伺いいたします。
 国の63年度予算案について概観してみますと,政府は去る1月25日に,経済見通しと経済運営の基本的態度を閣議決定し,その中で,63年度の経済見通しは,名目成長率で4.8%,実質成長率で3.8%程度となり,卸売物価は0.3%,消費者物価は1.3%程度の上昇が見込まれているのでありますが,総じて民間内需に頼った見込みであり,先行きを注視する必要があるところであります。
 では,国の63年予算はといいますと,公共事業費については19.7%と大幅に伸びてはいるものの,その要因は,NTT株式の売却収入活用が加わっているためであります。実質的かつ継続的な財源の裏づけに基づくものではなく,きわめて特殊な収入に支えられたものと見なければなりません。
 また,一般歳出においては,1.2%と6年ぶりにプラスに転じてはいるものの,経費の徹底した節減合理化の基本は変わらず,国債発行額は,前年度対比で15.8%減と可能な限り圧縮しているのであります。その結果,一般会計では総額56兆6,997億円の4.8%増となっているのでありますが,歳出面においては,依然として国債費が最大の支出科目になっており,63年度末の国債発行残高は約159兆円に達するものと見込まれているのであります。
 このような状況のもとで,大蔵省は去る1月29日に,財政の将来像を試算した「財政の中期展望と中期的な財政事情の仮定計算例」の2点をまとめて国会に提出したところでありますが,それによりますと,昭和65年度に赤字国債をゼロとするなら,5兆5,100億円の歳入不足を生ずることになり,一般歳出の伸び率をゼロに抑えれば5,000億程度の歳入余剰となり,0.7%増で収支が均衡するものとしているのであります。
 すなわち,昭和64年度以降の予算編成でも,概算要求に厳しい基準を設け,一般歳出の伸びを0.7%以内に抑えることを条件としており,赤字国債発行がゼロに近づいたとしても,その後に問題が出てくるおそれがあります。国の財政再建目標があたかも射程圏内に入っているかという試算でありますが,それには幾つもの前提条件がついているのであります。
 その一つは,税収の好調持続であり,二つ目にはNTT株の円滑な売却であり,三つ目には,63年度で期限切れとなる公共事業費や生活保護費などの社会保障費に対する国庫補助負担率の削減措置の延長が必要となるのであります。
 特に,国庫補助負担率の行方次第で,目標達成も揺るぎかねなく,さらに,景気の好転や税収の伸びが加速した背景に基づくものであるだけに,今後の為替相場や株価などの動向によっては,従来と同様の財政対応が求められることが考えられ,今回の中期展望は,こうした財政の役割について,その展望を十分に示しているものではないのであります。
 なお,国民所得に占める税と社会保障費の割合は63年度で36.2%になり,税のみでは25%であります。同時に,今後の見通しについてはある程度上昇するとして,高額負担社会を予測し,増税を示唆しているのであります。
 また,昭和63年度の地方財政計画によれば,国庫補助負担率の引下げによる地方負担の増加額は1兆6,569億円であり,さらに新年度からは,国民健康保険制度の見直しによる地方負担の増加額として690億円が加わったため,地方財源の不足は1兆7,259億円に達するものとして試算されているのであります。
 わが党は,従来より,地方自治体と市民にしわ寄せをする国庫補助負担率の引下げを行わないように国に対して働きかけるとともに,市長に対しても,全力を挙げて取り組みを要望してきたところであります。今回の地方負担の増加額については,地方交付税の特例加算や建設地方債の増発などによって補てんされるものとしてはいるものの,特に,国民健康保険制度の見直しによる地方負担が新たに加わるだけに,その補てんについては一層明確にする必要があるものと考えるのであります。
 そこで質問の第1点でありますが,国庫補助負担率の引下げ並びに国民健康保険制度の見直しによる本市の負担額はそれぞれどの程度になり,また,その補てんが完全にされるのかどうか,その見通しを伺いたいのであります。
 質問の第2点目は,国庫補助負担率の引下げ撤廃の問題であります。ご案内のとおり,この制度は61年から3年間の時限措置として実施されているものであります。63年度はその最終年度に当たっているのであります。したがって,64年度以降はこれらを撤廃し,59年度以前の補助制度に戻すべきか,国会における議決からしても当然と考えるのでありますが,市長として,これを撤廃させるための道筋と決意,そして見通しについてお伺いをいたします。
 次に,使用料及び手数料の改定についてお伺いいたします。
 使用料・手数料の改定年度について見てみますと,昭和51年度,55年度,そして前回の改定は昭和59年度であります。ですから,判を押したように4年ごとに改定されているのであります。確かに諸物価などの上昇はあるにせよ,改定率の大きいものは2倍に引き上げられるものもあり,また,たとえ改定率が小幅なものであったにせよ,やはり市民に与える影響は大きいのであります。さらに,今回の改定による増収額は約10億円程度でありますから,63年度の本市一般会計歳入予算の総額である5,384億円に占める割合はわずか0.2%弱程度であり,改定を必要とするほど財政が逼迫しているとは考えられないのであります。
 そこでお伺いしますが,4年ごとに行っている使用料・手数料の改定時期を,たとえば改定年次を繰り下げるなどの見直しを行うこととすれば,少しでも市民負担の軽減になると思いますがいかがでありましょうか。また,10億程度の増収額であれば,たとえば財政調整基金より充当するなどの財政上の手だても考えられますが,今後の使用料・手数料の改定のあり方を含めて市長のご所見をお伺いをいたします。
 質問の第4点目は,税収対策の問題についてであります。
 63年度予算案の一般会計歳入のうち,市税収入の占める割合は38.7%であり,徐々にそのウエートが高まっているとはいえ,いまだ4割にも満たないのであります。昭和61年度決算における自主財源の比率を見ても55%程度であり,残りは地方交付税や国庫支出金,市債などの依存財源で賄われているのが実態であります。
 また,市民1人当たりの市税負担額についても,61年度決算で本市は11万8,000円程度で,指定都市のうち最下位であります。1位の大阪市はその倍近い21万6,000円にもなっており,産業構造の相違が市税収入の面において顕著にあらわれているものであります。これらのことから,今後本市においては,どのようにして産業の振興・活性化を図っていくかが問題となるわけでありますが,長期的な課題でもあり,一朝一タに解決されるものではないと考えるのであります。
 しかしながら,何といっても市税は自主財源の大黒柱でありますから,財政基盤の安定上,その確保は重大なものであります。そこで,63年度の市税予算総額は2,085億円を計上しているところでありますが,10年前の昭和53年度の市税予算額である815億円と比較しますと,約2.6倍の伸びとなりますが,一方においては,滞納額も増加しており,61年度の滞納は54億2,000万円であり,税負担の公平面において放置されない問題であります。
 そこで私は,一つの提言を申し上げるものでありますが,昭和48年の石油危機に端を発し,昭和50年に入って,本市の市税収入にも深刻な影響を及ぼし始め,滞納額も急増したことから,税収確保の必要性で,昭和51年度に臨時税務対策室が設置されたことがあります。この対策室が設置される直前の昭和50年度の滞納額は15億7,200万円でありますから,61年度の滞納額である54億2,000万円と比較をすると,この10年間ほどで3.4倍にも急増しているのであります。
 そこで市長にお伺いをいたしますが,このように滞納額が増加する中で,どのような対策を講じようとしているのか。私はいまこそ,有効な手だてとして,臨時的な税務対策室を設置して,税収の確保を図ることが適当であると考えておりますが,市長のお考えをお聞かせいただきたいのであります。
 次に,国民健康保険の問題についてお伺いいたします。
 ご承知のとおり,国民健康保険事業は,いまや制度的にも財政的にも破綻の寸前にあると言っても過言ではありません。特に,大きな要因となっているのが,高齢化社会の急激な進展に伴って加速度的にふえ続ける老人医療費の増大であります。
 厚生省がまとめた63年度の国民医療費は,対前年度比5.2%増の18兆9,600億円,国民1人当たりでは15万4,400円に上ることが明らかになっております。その内訳を見てみますと,保険料が10兆4,000億円,老人保健負担4兆8,900億円,公費負担1兆1,100億円であり,62年度に比べると,生活保護世帯の減少などで公費負担は横ばいになっているのに対し,高齢化や人口の増加,診療報酬の引上げなどで,保険料,老人保健負担,患者負担はいずれも増加しており,高齢化の進展に伴う老人医療費の増大で,老人保健負担の伸びが6.3%と全体の伸びより著しく高くなっているのであります。
 このような状況に並行して,本市の総合医療費も増加しており,それに伴って国保財政は全国一の累積赤字を抱え,今後ますます悪化する傾向にあります。本市の場合,この現象の大きな原因の一つは,老人病院にあると思うのであります。本市の老人病院は,全国平均に比較すると数も多く,61年度の全病棟数に占める老人ベット数は,全国平均4.2%に対し,本市の場合は実に16%になっており,62年度には18%になることが予想されております。
 老人病院のふえる要因は,医師の問題や老人を取り巻く生活環境,あるいは本道特有の気質などいろいろ言われておりますが,何といっても根本的には,いままでの福祉行政の貧困にあると思うのであります。すなわち,高齢化社会の急激な進展に伴って,当然ふえるであろう有病老人を受け入れるための特養ホーム,あるいは最も望ましい在宅療養を定着させるための行政対応が立ちおくれ,老人の受け入れについて病院に任せっ放しにしてきたことが大きな問題であります。これからの老人は,個々の自助努力はもちろん必要でありますが,何といっても,病気の老人を抱えている家族の経済的・精神的負担は,当事者でなければ理解することができないほど相像を絶するものがあります。
 一方,健康な老人に対しては,病気にかからないように,家族や地域ぐるみの予防あるいは保健活動が必要なことは言うまでもありません。本市においても,老人の在宅療養を推進しようとしているのでありますが,長年社会に貢献してこられた老人が,健康で安心して暮らせる環境をつくることが何よりも大切であり,これら老人の願いにこたえることこそが血の通う行政ではないかと私は思うのであります。
 老人病院に長期入院している老人は,好んで病院にいるのではなく,本人は家に帰りたいと願っているのでありまして,ましてや病状が安定し,積極的に医療の必要のない老人については,家族と本人と相談の上,在宅療養とすることは,国保財政上にとっても,医療費抑制の観点から重要な施策の一つと考えますが,必ずしも老人を受け入れる環境が整っているとは言えないのであります。この問題を解決するためには,ひとり国保の問題だけではなく,本市が一丸となって取り組むべきではないかと考えているところであります。
 そこで,質問の第1点目でありますが,在宅療養が不可能なときには特別養護老人ホームを紹介するとか,長期的なリハビリが必要なときは専門病院を紹介するとか,あるいはまた,保健婦の在宅訪問,ケースワーカーを通じての適切な医療指導など,本市が一体となって対策を講ずることがぜひとも必要であると考えますが,いかがでしょうか。このことが,ひいては医療費の抑制となり,国保の抜本的な改善につながると確信しているところでありますが,市長のご所見をお伺いしたいのであります。
 次に,保健所における保健活動についてお伺いいたします。
 都市部における保健活動を推進するためには,いろいろ難しい問題を抱えていることは承知をしておりますが,具体的な方策を検討すべき時期に来ていると思うのであります。在宅訪問活動や保健活動を推進することは,長期的展望に立った効果的な医療費抑制対策であると信じているものであります。そのためには,保健所に配置されている保健婦の果たす役割はきわめて大きく,町内会や老人クラブなどに積極的に出向き,健康教育や老人介護指導などを実施することが必要であると考えますが,いかがでありましょうか,市長のご所見をお聞きしたいのであります。
 次に,国民健康保険の未加入者についてであります。
 わが国は,国民皆保険制度となっており,国民はいずれかの医療保険に加入しなければならないことになっております。
 したがって,会社の健康保険や公務員の共済組合などいわゆる勤め人が加入する職域保険に加入している人や生活保護受給者以外などは,すべて国民健康保険に加入をしなければならないことはご承知のとおりであります。医療保険は,相互扶助の精神で成り立っているのであり,未加入者の多いことはそれだけ国保の財政基盤が脆弱になるわけであります。
 本市の国保加入者を見てみますと,加入率が政令都市中最低であり,61年度の被保険者の加入割合は23.3%となっております。他都市を見ますと,その割合は大阪市38.7%,名古屋市29.7%,川崎市,北九州市,福岡市が29.6%となっており,いずれも約30%となっております。なぜ本市の加入割合は低いのでありましょうか。それは,本市の保険料が高額になるため,病気をしない若者など,いわゆる良質の被保険者が未加入となっているのではないかと危惧しているところであります。
 そこでお伺いいたしますが,本市においては未加入者の加入促進についてどのように対応をされているのか,お示しいただきたいのであります。
 最後に,今回の国保料の値上げについてお伺いいたします。
 これまでるる申し述べてきたとおり,基本的な国の施策の問題,全国一高い医療費の実態,一般会計からの繰り入れなどの中身の問題を理解しつつも,他方,保険料について見るならば,年間所得金額わずか180万円程度で,所得の16%を超える約30万円以上の保険料は,まさに支払いの限界を大きく超えるものと言わなければなりません。したがって,財政調整基金を取り崩すなどして,今回の値上げ案を撤回,もしくは大幅に値上げ幅を圧縮すべきと考えますが,いかがでありましょうか。
 次に,町田市で実施されている在宅福祉サービスに関連してお伺いをいたします。
 町田市では,昭和61年6月より公社による在宅福祉サービスを開始しております。これは,老人や障害者などの社会的に何らかのハンディキャップを背負う人々が,できるだけ住みなれた住居で,しかも,生活したまま福祉サービスを受けられるというシステムであります。
 在宅福祉サービスシステムには2種類あり,自治体が実施する公的供給システムと,社会福祉団体,企業,ボランティアグループが実施している私的供給システムとがありますが,町田市では,これらのシステムを参考に,公私共同のシステムという独自のものを築き上げて実施しているところであります。
 ちなみに,サービスの内容を数点拾ってみますと,基本サービスとして,1,健康,財産,その他生活上の相談。二つ目に,月1回の定期訪問。三つ目には,緊急時の応急対応などがあり,家事援助サービスとしては,食事の支度,掃除,洗濯,買物,留守番などの必要な家事などが挙げられます。
 今後本市においても,町田市で行われている在宅福祉サービスを取り入れながら,高齢化社会に向けて,新しい多様な福祉サービスの供給を積極的に進めるためにも,また,市民の社会参加の機会の拡大と活力ある地域社会の形成につなげるためにも,実施に向けて努力する考えは持たないものかどうか,市長のご所見をお伺いいたします。
 次に,本市産業構造の望ましい姿への誘導のための基本方針と,本市の雇用機会の確保についてお伺いをいたします。
 まず,最近における日本経済の動向を経済企画庁がさきに発表した本年2月の月例経済報告などによりますと,国内需要が堅調に推移し,企業収益は増益傾向にあり,雇用水準も引き続き改善するなど拡大局面にあると,きわめて明るい展望を示しております。これは,個人消費が堅調に推移し,住宅建設の水準も高いこと。また,設備投資が着実に増加,鉱工業生産も増加傾向にあり,雇用情勢も,有効求人倍率が12月に0.85倍となるなど引き続き改善し,加えて卸売物価,消費者物価ともにきわめて安定した動きを示していることなどが背景となっております。
 一方,地域経済の動向につきましては,各地域で景気は上昇傾向にあり,北海道につきましても,景気は着実に回復していると見られております。しかしながら,現在,道内,札幌市内の景気は上昇に向かっているとはいえ,北海道を中長期的に展望したとき,きわめて厳しいものがあります。
 申し上げるまでもなく,これまでの北海道の基幹産業であった第1次産業の農林・水産業,第2次産業の石炭,鉄鋼,造船などがアジアNICS(新興工業国)などの追い上げ,需要の物からサービスヘの移行,いわゆる経済のソフト化・サービス化の進展,あるいは為替レートの大幅な円高の定着,農産物輸入の自由化など,国際経済調整の大きな波により衰退が余儀なくされてきているところであります。
 また,こうした経済環境を背景に北海道の人口の推移を見ますと,61年7月末に15年ぶりに対前年同月比で減少に転じ,以降,停滞したまま推移しており,北海道の新長期総合計画における昭和72年度の目標620万人の達成が危ぶまれるという事態を招来しております。
 このような北海道の置かれている深刻な状況の中で,札幌市の北海道に占める位置はますます重要なものとなっているわけであり,今後における札幌市の社会,経済,文化など,各分野における今後の発展の動向は,北海道の将来像に大きく影響するところとなっていると言っても過言ではないと思います。北海道の中枢都市である札幌市としては,今後一層,経済の活性化を進め,その活力を広く道内に及ぼしていくことが期待されているところと考えます。
 そこで,さきの議会に提出された札幌市基本構想では,資源,環境容量などを中心に,総合的見地から検討し,昭和80年の人口を200万人と想定したと承知しておりますが,現在よりも人口が約40万人増加するに伴い,当然就業人口も一定の伸びが見込まれるわけであり,その雇用機会の確保とも関連して,将来に向けての本市の産業構造がどのような姿になるのか,どのような産業構造に行政施策を講じ,誘導しようとするのか,きわめて重要な問題と考えます。
 本市の産業構造につきましては,かねてさまざまな議論,見方があります。たとえば,特に,しばしば指摘されていることは,第3次産業に偏り過ぎているのではないかというものでありますが,将来の産業構造に対して,一貫した理念を持って産業施策を講ずることが,本市経済の確固たる発展,ひいては北海道の発展にとってもきわめて重要であると考えるものであります。以上の観点に立って,2点お伺いをいたします。
 質問の第1点目は,本市の望ましい産業構造について,市長はどのように考えておられるのか。また,目標とする産業構造に誘導するための基本的方針についてもあわせてお伺いをいたします。さらに,本市産業の9割以上を占める中小企業が,今後において国際化に対応できるよう方策を講じていくことが,産業構造の高度化に寄与すると考えますが,本市における中小企業の国際化対応を積極的に支援するお考えはないかお伺いいたします。
 質問の第2点目でありますが,昭和80年に人口規模を200万人と想定されておりますが,これに対応した雇用の場の創出,確保をどのように進めようとされるのかお伺いいたします。
 次に,国鉄清算事業団が所有する市内の大規模な旧国鉄跡地への土地利用に関連する再開発について,お尋ねをいたします。
 札幌市内には,清算事業団が所有する土地が約41ヘクタールあり,この中でも特に大規模なものは,東札幌貨物ヤード跡地が約16ヘクタール,桑園駅周辺に約8ヘクタール,また,北海道の表玄関である札幌駅南口には約2ヘクタールとなっております。
 私は,本市の都心部や都心圏の中でこのように大規模な空間地を見出すことは,将来のまちづくりのためにはまたとない機会と考えており,本市としても積極的に有効活用を図っていく必要があると,かねてより考えているものであります。このような考え方に立って,次の3点についてお尋ねをいたします。
 第1点目は,北海道の交通の要衝であり札幌市の顔とも言うべき札幌駅南口についてであります。
 最近,話題になっているリニアモーターカーの構想や新幹線の構想など,不確定な要素もありますが,高架事業の完成を目前に控えて,都市の顔とも言うべき駅周辺の様相が多きく変わろうとしている現在,百年の大計に立った土地利用を図るべきであり,そのためには,そのプランづくりを,本市がリーダーシップを発揮しながら,JRやその他の関係団体も参画の上,進めるべきではないかと思うわけですが,この点を含めて,南口周辺のまちづくりを市長はどのように考えておられるのかお伺いいたします。
 第2点目は,桑園駅周辺のまちづくりについてであります。
 桑園駅北側には,道路などの都市基盤も未整備のままで広大な土地が存在し,そのまちづくりについて,昭和60年度に本市は,都市総合再開発促進計画を策定しておりますが,清算事業団自身も,何らかの事業手法により,当該地の付加価値を高めて処分したいとの意向があるとも聞いておりますので,これらの動きとの整合性をどのように考え,今後の事業の展開をどのように考えておられるのかお伺いをいたします。
 第3点目は,東札幌貨物ヤード跡地についてであります。
 当該地は,昭和62年度に国の補助事業として,特定住宅市街地総合整備促進事業広域調査を行い,新聞報道などによれば,マスタープランがまとまったと聞いておりますので,その概要と,だれが事業主体となって事業の展開を考えておられるのか。以上3点についてお尋ねをいたします。
 次に,全天候型多目的施設(札幌ドーム)の建設についてお尋ねをいたします。
 このことについては,ただいま青木議員の質問に対して,市長の基本的な考えが示されたところでありますが,私も多くを尋ねることはいたしませんが,札幌の産業,経済の新しい展開の柱ともなる札幌ドームの早期建設を望み主張している立場から,数点市長のお考えを伺うものであります。
 東京後楽園にこの3月18日にオープンする「東京ドーム」は,わが国初めての全天候型大規模スタジアムとして,いま全国的な関心,期待のもとにあることはすでにご承知のとおりであります。東京ドームは,野球場としての利用にとどまらず,陸上トラックや球技フィールドヘの転換も容易な設備を有し,さらに音楽,展示を初め,さまざまな催事が可能な,まさに多目的な大規模空間建築物であり,全国的関心の高さは十分にうなずけるものであります。
 このような気象条件に左右されない大規模空間建築物は,積雪寒冷の地にある本市民にとっては特に関心,期待が強い施設であり,現在,本市議会に提出されている札幌ドームの早期実現を望む3件の陳情は,このことを明らかに示しているものであります。
 このような市民的期待の大きな札幌ドームでありますが,その建設についでさまざまな課題があることも確かであります。
 先年,北海道においても,全天候型スタジアムの建設可能性の調査を実施し,その結論として,多大な建設費・維持費のゆえに,将来的な課題としたことからも,この施設建設の困難性は明らかであります。
 しかし,一方で,ドームの建設の先進国であるアメリカ,カナダの事例を見ると,ドーム所在都市は必ずしも大都市圏に限られていないのであります。この理由は,それぞれの都市にあって,ドームを単なるスポーツ施設として位置づけるのではなく,多目的に活用できる大型空間施設として,また,都市のイメージアップを図る観光資源として位置づけをし,都市経済への波及効果に主眼を置いていることによるものと推測されるのであります。
 たとえば,セ・リーグ中日球団の加藤オーナーは,朝日新聞のインタビューに答え,このように語っているのであります。「ドラゴンズが強ければ地域に活気が出てくる。東海銀行は昨年,中日優勝なら223億円の経済効果があると試算しており,ドラゴンズの社会的責任は重い。」と,プロ野球チームの経済効果だけ見てもこのように多大なものであり,札幌ドームの生かし方いかんによっては,私は札幌経済に大きな力を与えるものと確信するものであります。
 ところで私は,「科学は空想から」,「政治はロマンから」,「経済は現実から」,それぞれ生まれるものと考えており,その意味で,いま市民の期待が高まっている「札幌ドーム」は,まさに21世紀さっぽろを生み出す市民のロマンであると思うのであります。そして今日まで,札幌ドリームを追求し,実現に英知を払ってきた板垣市長であれば,この新しい札幌市民の夢の実現に全力を投入されるものと,強く期待をしているものであります。このような観点から,以下数点お尋ねいたします。
 質問の第1点は,改めて札幌ドーム建設に向けての市長の考え方をお示しいただきたいのであります。特に,プロ野球チーム誘致運動の支援などを通じ,市民的コンセンサスづくりを急ぐべきだと考えますが,あわせてお尋ねをいたします。
 質問の第2点は,建設場所についてであります。
 大規模な空地あるいは都市間,都市内の交通の結節点が望ましいのがもちろんでありますが,私はさらに,札幌ドームは札幌の都市形態を変える力を有しており,その意味で,周辺への都市再開発の波及効果が十分に期待できる場所に建設されるべきと考えますが,市長の考え方をお伺いいたします。
 質問の第3点は,事業手法についてであります。
 NTT株売却益を活用した無利子融資制度による地方における民活事業が積極的に進められているのはご承知のとおりでありますが,この場合にあっても,相当の資金手当てを要するのであります。その意味で,この実現を可能とする特別の配慮を国に要望すべきと考えますが,市長の考え方をお伺いいたします。
 次に,都心交通混雑緩和対策についてお伺いをいたします。
 冬季間はもとより,年間を通じた都心交通の円滑な確保は,大都市札幌の都市活動の根幹にかかわる重要な課題であります。
 昭和52年に議決した札幌市基本構想の中で,総合交通体系の確立に当たっては,「人間優先の観点から,大量輸送機関を主軸とする総合交通体系を確立する」と述べており,自動車交通の抑制をねらいとして,市民の安全性,快適性を確保の上で,定時・定速性にすぐれた地下鉄の建設を推進し,かつ,1環状5大放射道路を骨格とする都市計画道路網の整備によるバス路線の整備など,円滑な道路交通機能の確保をうたっているのであります。
 しかしながら,昭和58年度を初年度に3ヵ年にわたり札幌市が行ったパーソントリップ調査の予測を見ても,本市の交通は自動車交通による依存が高く,昭和60年から昭和80年までの総人口の伸び率1.28倍に対して,自動車保有台数は1.4倍になると推計しているのであります。
 加えて,鉄道高架事業が近く完成しますと,都心への流入交通の増加,そのことに伴う交通量は増加するものの,決して減少することはないのであります。
 市長が想定されている200万都市札幌を,もし望ましい形で実現されようとするならば,その都市活動の生命を左右するこの交通問題の積極的な取り組みは,避けて通ることのできない,しかも,緊急の課題のはずであります。
 ところが,このたび議会に配布された第3次長期総合計画案では,中心市街地と周辺地域との交通を効率的に処理するために,これまでの1環状5大放射道路から,2バイパス2環状13放射道路を骨格とする道路網の整備を図るとしており,自動車交通の増加を前提とし,あたかも都心集中を物理的な道路整備によって対応しようとするかに見受けられるのであります。
 都心部における道路整備,とりわけ道路幅員の拡幅などは,膨大な公共投資を必要とするため,厳しい財政事情下では,決して望ましいとは思えません。しかもその投資に見合うだけの効果も果たして期待できるものかどうか,さらに,都心交通混雑緩和の抜本的な解決策となるのかは,きわめて疑問であります。このように考えますと,総合交通体系のあり方については,その思想に後退はないとしても,前進は見られないと思うのであります。
 ところで,都心交通混雑緩和対策には,もとより本市のみの問題ではありません。わが国はもとより,世界じゅうの国々でさまざまな試みがされております。いまやその底流にあるものは,先ほど申し上げた道路網の整備では,ハードな視点ではなく,ソフトな面での試みがあります。
 たとえば,都心から自家用車を絞め出すための駐車場立地規制,タクシーの相乗り制度,さらには,通勤時間帯における通行規制,本市で行っているノーマイカーデーがありますし,仄聞する限りでは,ドイツで実施されている車両ナンバーによる日がわり通行許可制などが挙げられます。また,世界で随一の自粛国と見られるシンガポールの都心部入域賦課金制度などは,朝の特定時間に都心地域に入る自動車から賦課金を取るシステムを採用しております。
 これらのさまざまな方策は,試行錯誤の中から,より実効性のあるものだけが定着するのであり,本市においては,他都市をまねるのではなく,失敗例も含めて他都市に学び,独自の方策を生み出していくことが大切であります。私は,本市があらゆる働きかけの中から,失敗を恐れることなく市民に働きかけていくことを切に望むものであります。
 私は,10年前,名古屋市で開催された「新幹線振動公害・大型トラック幹線道路夜間高速走行騒音公害防止全国集会」に出席をいたしましたが,この集会は,新幹線高速走行に伴い,沿線住民が振動によって住環境・健康破壊,あるいは,夜間幹線道路を大型トラックが高速走行することによる騒音公害を防止する全国集会でありました。
 そこには,全国の交通運輸関係労働組合幹部約1,000名が集まり,交通公害防止規制問題について議論を交わしましたが,その際,助言者として参加していた70歳くらいの老婦人評論家の言った言葉が,私の心に深く残ったのであります。
 すなわち,「きょう参加されている皆さんは,1週間に1度でもマイカー乗車の抑制を実施したことがありますか。」と問いかけられたことであります。そのようなことを一人一人がみずから実践を繰り返すことにより,その中から,新たな市民合意が形成されていきます。それが交通問題の市民参加による解決の一つの指針を与えるものとなります。
 行政は,そのための努力を少しも惜しんではならないのであります。札幌市は,これに類する取り組みの一つとして,スパイクタイヤ追放運動を実施し,行政と市民が一体となり,ついには,アスファルト粉じんの原因となるスパイクタイヤの製造中止まで大手メーカーに決意をさせたのであります。その決意をいま一度,交通問題の最大の課題である都心部の交通混雑緩和の解決に向けて努力されるお気持ちはないものか,市長のご所見と決意をお聞かせいただきたいのであります。
 次に,都心交通混雑緩和対策にとって,より必要なパーク・アンド・ライド方式の普及,定着についてお伺いをいたします。
 このことは,50年策定の新札幌市長期総合計画の中で,「自家用車で近くの地下鉄駅または現在のJR,鉄道駅まで行き,そこでこれらの交通機関に乗りかえ,都心部に向かう方法」と注釈がつけられており,さらに,「その推進による都心部の交通混雑を緩和を図る。そのために必要な駐車場の設置を図る。」と記されているのであります。
 交通の混雑緩和の解消は,郊外部におけるパーク・アンド・ライド方式の実現と相まって,よりその実効性が担保される,いわば表裏一体の施策であります。このほど提示された第3次長期総合計画素案では,このパーク・アンド・ライド方式の表現を削除しておりますが,私は,この施策の実現が一層求められてくると思うのであります。快適に,安全に,かつ速く目的地に到着することの条件整備がなされるならば,あえて自家用車に依存する割合は減少するのでありましょうし,このことを端的にあらわしたのが,昨年暮れに大雪が降った際,地下鉄利用者が約20%増加したことからもうかがえます。
 確かに,郊外の地下鉄やJRなどの駅周辺すべてに駐車場を確保し,かつ大量輸送機関に乗り継いでいくことを定着させるためには,財源問題,市民の交通機関に対する意識や乗り継ぎ制度など,交通体系の整備を含め,短い期間での実現は困難であるのは仕方がありません。
 そこで,私が提案申し上げたいのは,そのテストケースとして,郊外部,たとえば新さっぽろのような周辺人口,後背人口が多く,利用者の見込まれる地下鉄駅周辺で,市有地の活用,あるいは民有地の借り上げにより,市が駐車場を整備することであります。その財源は,当然,都心に至る交通基盤整備の軽減によって生じる道路財源を活用することで賄います。そして,地下鉄定期乗車券の所有者に対しては,駐車料金を軽減するなど,より利用しやすい方式を採用し,工夫を行うなど,実際に行ってみてはいかがでありましょうか。
 駐車場の建設について私が試算したところによれば,地下方式をとった場合,1台当たり約1,000万円という膨大な費用がかかりますが,地上方式は,市有地であれば若干駐車場として使用するための整備費用のみであり,民有地の場合は,これに土地借り上げ料が加算されるだけであります。きわめて安く整備が可能であります。具体的な対応については,なお十分で綿密な検討が必要であると考えますが,札幌市基本構想の交通体系の部分で述べている道路網と大量輸送機関を有機的に結ぶ交通体系を確立し,冬にも強い,円滑で快適な交通を確立する上で,市長は,その具体的な施策の一つとして実現するお考えはないかお伺いをいたします。
 次に,市街化区域内の幅員4メートル未満の私道に対する上下水道の公費布設についてお伺いをいたします。
 本市の開基とともに形成された市街地の中には,幅員4メートル未満の私道が若干現存しており,これらの私道には,公費による上下水道が布設されておらず,上水道は,各自が給水管を布設し,下水道については布設されておらず,くみ取りとなっているところが多く見受けられるのであります。この現状を打開するためには,市長が基準を定めて救済する以外に方法はありません。そこで,一つの方法でありますが,4メートル未満の私道で,地上権の設定ができたものについては,上下水道布設指定道路という制度を設けて,公費による布設を行うべきであると考えますが,市長のご所見をお伺いいたすものであります。
 次に,除排雪路線以外の道路に対して,町内会などが実施している除排雪に対する助成金についてであります。
 スパイクタイヤの全面生産禁止がメーカー側より打ち出されたことは,すでに新聞などで報道されておりますが,これは,市長並びに議会と市民とが一体となって取り組んだ成果であります。これにより,今後,本市としては,道路の除排雪をより一層徹底して行わなければならないと思うのであります。しかし,除排雪にかかる費用も年々ふえ続け,62年度は57億3,000万余となっております。スパイクタイヤの全面禁止が出た場合,除排雪の徹底を図ることは当然であります。しかし,費用との関係もあり,現在,町内会などが行っている年1回程度の排雪トラック貨し出し制度により排雪処理されている路線は660キロメートルであり,これにかかる費用は約2億2,800万円となっており,キロ当たりで約34万円余であります。また,未処理路線延長は,認定・指定道路を含めて約476キロメートル余りで,若干の私道があり,私道を含めて約500キロメートルと想定した場合,これに要する費用は約1億7,000万円となります。
 そこで,市長にお伺いをいたします。
 質問の第1点目でありますが,除排雪路線以外の住民が一番困っていることは,排雪貸し出しトラックについて,前年実績のない路線について申し込むと,予算との兼ね合いでなかなか応じてもらえないのであります。したがって,除排雪未処理路線476キロメートルと若干の私道については,年1回程度の排雪トラック貨し出し枠を拡大していただきたいのでありますが,いかがでありましょうか。
 質問の第2点目であります。
 積み込みについては,手積みを含めて,町内会など,地域の負担で行うことになっておりますが,公平な納税義務とともに公平なサービスを受ける権利も有しているのであります。また,能率的にトラックを運用する観点からも,手積みではなく,ショベルカーなど機動力による積み込みがほとんどの町内で行われております。これに対して助成金制度を設けるべきだとの要望が強く寄せられていますが,市長のご所見をお伺いいたします。
 質問の第3点目は,除排雪の徹底に伴ってかかる費用も増高してまいりますが,今後,市と市民との間で,除排雪のあり方や方法,費用の面などについて検討してはいかがかと思いますが,この点についてもお伺いをいたします。
 次に,石狩湾新港についてお伺いいたします。
 石狩湾新港は,ご承知のとおり,札幌市を中心とした道央圏の物資需要の増大に対応するとともに,日本海沿岸地域や北方圏諸国などとの経済交流を図ることを目的として,昭和48年度からその整備が進められてきているところであります。その間,2度にわたるオイルショックがあり,その後も,わが国経済の基調が低成長経済へと移行することにより,同港湾やその後背地の開発整備の進捗状況は,必ずしも順調とは言えない状況であったことは否めません。
 しかしながら,最近の石狩湾新港背後地における企業の立地状況を見てみますと,58年に世界的な酵素メーカーであるノボ社が進出し,63年には,国内セメント大手5社による共同サイロの建設,そして先般の新聞報道によりますと,北ガスが65年度完成を目途に総投資額100数十億円の工場新設の方針が打ち出されるなど,同地域の開発にも弾みを持たせる動きが見られます。北海道経済自体が低迷している中にあって,その脱却を図るため,いま北海道においても,経済活性化のためのさまざまな戦略プロジェクトが打ち出されております。
 私は,石狩湾新港及び周辺関連地域の開発につきましても,これらのプロジェクトと連動し,その機能を発揮することによって,札幌のみならず北海道の産業振興に多大な影響を及ぼすプロジェクトであると思うのであります。
 そこで,同港湾とその背後地の開発に当たっての本市のかかわりについてであります。
 現在,港湾の整備につきましては,国並びに北海道と小樽市及び石狩町の3者から構成されている石狩湾新港管理組合がこれを行っておりますが,同組合には,港湾の最大の需要者とも言える札幌市が加入しておりません。すでに,各方面からも指摘されておりますように,このことが,同港湾の整備促進にいま一つ拍車がかからない原因ではないかと言われているところであります。石狩湾新港は,流通港湾として,札幌市にとりましても重要な港湾であります。そのことについては,札幌市においても認めているからこそ,さきの臨時市議会で議決された基本構想でも,札幌市としてその整備促進を図る旨明記されていたのであろうかと存じます。
 そこで,市長にお伺いをいたします。
 札幌市としては,今後,同港湾及びその後背地の開発・整備をさらに一層促進するとともに,同港湾管理組合への参画について,そろそろ積極的に検討すべき時期に来たのではないかと考えますが,いかがでありましょうか。
 これをもちまして,私の質問のすべてを終了をさしていただきます。ご清聴ありがとうございました。(拍手)
滝沢隆君 14 番目 / 24 字
○副議長(滝沢隆君) 答弁を求めます。板垣市長。
板垣武四君 15 番目 / 5,905 字
◎市長(板垣武四君) まず第1点目の,国庫補助負担率の引き下げ及び健康保険制度の見直しによる影響額と補てんの見通しについてでございます。
 まず,国庫補助負担率の引き下げによる影響額は,投資的経費分で62億円,経常的経費分で90億円,全体では152億円になっておりますが,これに対しましては,従来どおり,たばこ消費税の特例税率の延長,地方交付税の特例加算,及び建設地方債の措置によって,当面の地方財政運営に支障が生じないような財源対策が講ぜられておりますことから,全額補てんされるものと考えております。また,今回の国民健康保険制度の見直しの中で,保険基盤安定制度が創設されることに伴い,保険料の法定軽減分の4分の1に相当する3億5,000万円が制度上負担増となりますが,これにつきましても,地方交付税の特例加算で補てんされることになっております。
 次に,第2点目の64年度以降の国庫補助負担率の問題についてでございますが,これは従来からも申し上げてまいりましたように,補助負担率の決定に当たりましては,国と地方の機能分担と財源配分のあり方を十分に検討した上で決められるべきであって,単に,国の歳出削減のみを先行させた引き下げは,強く反対をしてきたところでございます。64年度以降もそのまま継続されることなく,地方にとって納得のいく決着が得られるように,関係団体ともども国に対して働きかけてまいりたいと考えております。
 次に,第3点目の使用料・手数料の改定についてでございます。
 まず,改定時期についてでございますが,さきにもお答えを申し上げましたとおり,単に財源確保のみを目的として改定するのではなくて,行政サービスに対する住民相互の負担の公平を図るという趣旨から行うものでございまして,物価上昇など,社会経済情勢を勘案しながら,適宜適正に改定を行うことが必要だと,こう考えたからでございます。
 次に,財政調整基金との関係でございますが,この財政調整基金は,5年計画など長期的な財政運営に資するための貴重な財産でございまして,大規模な建設事業や著しい経済変動による財源不足などに充てることによって,その効果を広く市民全体に波及させることを目的としたものであり,この意味におきまして,特定の受益者に対する行政サービスの対価である使用料・手数料の改定の問題とは連動すべきものではないと,むしろそのように考えております。いずれにいたしましても,負担の公平を図る見地から,今後とも一定の周期で見直しを実施し,市民生活に必要な行政サービスを,将来にわたり安定的に提供してまいりたいと考えております。
 第4点目の税収対策についてでございますが,滞納税額が増加していることにつきましては,これは重要な問題であると受けとめ,鋭意その解消に努めているところでございます。
 滞納市税の解消につきましての,組織・手法等の対策には苦慮しているところでございまして,いまご提案のございました臨時税務対策室等の特別な組織設置の趣旨は,これは理解できるところでございまして,複雑化し,累増する滞納事案に対処するために,昭和57年度に納税主査制を導入するなど,納税対策の体制整備を図ってきた経緯もございますので,この見直しを含め,十分検討を重ねて,滞納市税圧縮のための体制強化を図ってまいりたいと考えております。
 次に,国民健康保険についてでございます。
 まず,ご質問の第1点は,在宅療養についてでございます。
 病状が安定しているお年寄りにつきましては,それぞれの家庭で療養できることが最も望ましいことだと考えてはおりますが,必ずしもこれに十分対応できる体制が整っているとは言えない現状にございます。したがいまして,本市といたしましては,明年度から,保険,福祉,医療の各分野の調整を図りながら,在宅療養促進,あるいは在宅福祉サービスの拡充を図る体制づくりに努力してまいりたいと考えております。在宅療養が定着いたしますと,当然医療費の適正化にもつながるものと考えているところでございます。
 第2点目は,保健所における保健活動についてでございます。
 高齢化社会の進展に伴い,保健所行政も,これまでの業務に加えて,成人病の予防など,市民みずから健康の保持・増進に積極的に努めていただくための健康教育や在宅療養者に対する訪問指導に力を入れていかなければならないと,このように考えております。このような観点から,町内会や老人クラブに直接保健婦や栄養士が出向いて各種健康教育を行うことはきわめて重要なことであり,従来から力を入れておりましたが,今後とも,地域の特性や市民の方々の多様なニーズに対応したきめ細かな健康教育を実施してまいりたいと考えております。
 第3点目は,国保の加入促進の問題でございます。
 国保の未加入者の加入を促進することは,国保財政の基盤強化にもつながり,国民皆保険制度の目的にも合致することになりますので,きわめて重要だと,このように考えております。しかしながら,未加入者を把握することは非常に困難な問題でございまして,これまでも,広報活動を通じて加入促進についてのPRを行ってきたところでございますが,さらに,より効果的な対応策について検討してまいりたいと考えております。
 第4点目は,63年度の保険料についてでございます。
 このたびの保険料の改定につきましては,保険医療制度を維持していくためにはやむを得ないものと,こう考えております。ご承知のように,国保会計は,基本的には保険料と国庫支出金で賄われなければなりませんけれども,実際には,保険料負担の状況を総合的に勘案して,一般会計から繰り入れを行っているところでございます。特に,63年度予算では,この厳しい財政状態の中で,前年度を32億5,000万円も上回る,実に80億3,800万円の繰り入れを行いまして,そして,最小限の引き上げにとどめたところでございます。この場合,財政調整基金についてもお話がございましたが,これは,さきに申し上げた運用方針に基づいて活用しているところでございますので,ご理解をいただきたいと存じます。
 次に,在宅福祉サービスについてでございます。
 お話の在宅福祉サービスのあり方につきましては,行政機関の行う各種の施策に加えて,民間の積極的な参加がますます重要となってくるものと考えられます。町田市の例につきましてお話がございましたが,大変興味のある事例でございますので,その実態をさらによく調査をして,取り入れ得るものがあれば,これを積極的に取り入れてまいりたいと考えております。
 次に,都市再開発問題についてでございます。
 第1点目の札幌駅南口周辺の整備につきましては,昭和53年度に駅周辺地区の整備構想を策定しておりますが,その後,在来線部分に約2ヘクタールの空閑地が生じ,国鉄清算事業団所有地となったことなど,状況の変化がございます。したがって,風格ある国際都市さっぽろの玄関口にふさわしい駅前広場等の公共施設のあり方や,全体の土地利用などにつきまして,この昭和63年度から,JR北海道や国鉄清算事業団と共同でその整備手法を含めて再検討をしようといたしております。
 第2点目の桑園駅周辺のまちづくりについてでございますが,本市は,昭和60年度に地元及び鉄道側の関係者とともに桑園駅周辺土地総合再開発促進計画というのを策定をしたところでございます。その後,地元の地権者で組織しております桑園駅周辺開発協議会が中心になり,事業化の検討などを進めてまいりましたが,最大の地権者であります国鉄の分割・民営化のため,実質的な進展が見られず推移をしてまいりました。現在,国鉄清算事業団では,本市がさきに策定をした再開発促進計画を基本にして,当該地区の土地利用計画を検討中でございますが,今後は,国鉄清算事業団も参画をしている同協議会において,その具体化について協議がなされることになりますが,本市としても,これに積極的に参加をし,協力をしてまいりたいと考えております。
 第3点目の東札幌貨物ヤード跡地に関してでございますが,今年度実施しております建設省の補助を得ての特定住宅市街地総合整備促進事業広域調査というのでは,同貨物ヤード跡地を都市整備に活用するという観点から,周辺を含めた土地利用に関するゾーニングとして,住宅商業複合地区,中高層住宅地区等,また,公共施設としては,他の地区につながる主要な道路と基幹的な公園の配置について提案をされる予定でございます。今後は,これをもとに本市の基本的な方針を策定をし,国鉄清算事業団が現在進めております当該地域の土地利用計画に反映させるように協議を進めてまいりたいと考えております。
 次に,全天候型多目的施設の建設についてでございます。
 質問の第1点の基本的な考え方につきましては,先ほど,青木議員のご質問にお答えを申し上げましたとおり,国際的なイベントや多様な交流の活発化が図られることなど,本市経済に与える効果等を考えた場合,私も同様に実現を望んでいるものでございます。
 なお,市民のコンセンサスづくりにつきましては,21世紀に向けての大プロジェクトでもございますので,当然,市民の合意形成に基づいて進められるべきであると考えておりまして,市民グループによるプロ野球誘致運動の進展には,また大きな関心をもっているところでございます。
 第2点目の建設場所でございますが,これは,ご提案の趣旨を含めて幅広く検討をしてまいりたいと考えております。
 第3点目の国に対しての働きかけについてでございますが,四全総におきましては,多極分散型国土形成を図るため,地域の主体性と創意工夫を基軸とした地域づくりの推進を掲げており,このため,さまざまな地域振興助成制度を創設しつつございますので,これらの活用の可能性を含めて,今後十分配慮してまいりたいと考えております。
 次に,都心部の交通混雑緩和対策についてでございますが,このことにつきましては,本市といたしましても,円滑な交通処理を目指して,真剣に取り組まなければならない大きな課題であると考えております。そこで,都心部の交通対策といたしましては,まず都心機能を維持増進するための将来を見通した適正な道路,駐車場の整備が必要であります。さらに,このような施設整備の面に加えて,諸外国で実施されている自動車の集中を抑制するようなソフト面での誘導策も必要ではないかと考えております。したがいまして,今後,法制面の制約等難しい問題もありますけれども,ご提案の趣旨を踏まえて,広く知恵を出し合って,市民の理解と協力を得られる方策を研究をしていきたいと考えております。
 次にパーク・アンド・ライド方式の普及定着についてでございますが,これまでに,地下鉄二十四軒駅,それから大谷地駅等に地下にこれを設置をして,十分にその二つは利用され,効果を上げているところでございます。そこで,この実態から見て,今後とも都心交通の緩和,地下鉄の利用促進の面などから,交通結節点における駐車場整備は必要とされますので,用地確保等の問題がございますけれども,民間活力の導入もあわせ,ご指摘のような趣旨を踏まえて十分な検討を進めてまいりたいと考えております。
 上下水道の整備促進に関する問題でございますが,ご案内のとおり,水道及び公共下水道は,公費で道路法に基づく認定道路に設置するのが原則でございます。しかし,下水道につきましては,生活環境の改善,公共用水域の水質保全といった公共的役割に照らして,より一層普及促進を図るという観点から,この設置基準を拡大をして,4メートル以上の指定道路につきましても,使用承諾により公共下水道を布設しているところでございます。ご質問の焦点は4メートル未満の私道に上下水道を公費で布設することについてでありますが,地権者の移動や権原の保全の問題,建築線が発生していないことによる建築指導行政との整合の問題,さらにはこうした道路の実態把握の問題等多くの難しい課題がございますけれども,今後前向きに調査検討させていただきたいと存じます。
 次に,町内会の除排雪費用の補助についてお答えを申し上げます。
 1点目の市民助成トラックの貸し出し枠の拡大についてでございますが,本制度は,本市が行う除雪路線を含めて,より一層の環境改善を図るため,地域住民が行う運搬排雪作業に援助するものであります。今日多くの町内会に利用され,定着をしている制度でございますので,今後も市民のご要望にこたえるように努力をしてまいりたいと存じます。
 第2点目の運搬排雪作業の積み込み機械費用の助成と,3点目の市と市民との除排雪のあり方については,相互に関連がございますので,一括してお答えを申し上げます。
 現在,札幌市雪対策推進研究会というので,21世紀に向けでの除排雪について,都市基盤の整備や,市と市民との役割分担等について研究を進めていただいておりますが,これが近く提案がなされる運びでございます。したがって,その提案を踏まえ,今後の除排雪のあり方について十分検討をしてまいりたいと考えております。
 私からの最後に,石狩湾新港問題についてお答えを申し上げます。
 石狩湾新港開発地域は,その立地企業の約50%が札幌市から移転をし,流通・工業など,本市の経済活動に大きな波及効果をもたらす重要な産業基地として位置づけられるものでございます。したがいまして,国による港湾整備とあわせて,本市といたしましても,広域的な立場からの,たとえば,アクセス道路等同地域関連道路整備の推進,さらには石狩湾新港地域開発連絡協議会や,同地域開発の進展と密接に関連をする石狩開発株式会社などと協力関係を密にしてその振興を図ってまいりましたが,今後ともこれらの関係機関や北海道とより連携を深め,積極的にその整備促進に努めてまいる所存でございます。
 また,本市の管理組合加入問題につきましては,ご承知のように,残念ながらまだ管理組合の意思統一がなされていない状態でございます。本市といたしまして,その加入に当たりましては,管理組合の意思を十分尊重し,議会の皆さんとご相談の上,その態度を決定してまいりたいと,このように考えております。以上でございます。
滝沢隆君 16 番目 / 15 字
○副議長(滝沢隆君) 桂助役。
桂信雄君 17 番目 / 1,119 字
◎助役(桂信雄君) 私から,ご質問の3番目の産業構造と雇用の確保についてお答えをいたします。
 第1点目の産業構造についてでありますけれども,確かにご指摘のように,本市では第3次産業のウエートが非常に高いのが大きな特性であります。社会経済環境の変化を展望いたしますと,今後,さらにこの第3次産業のウエートが高まっていくことが,本市のみならず,わが国産業全体にとっても趨勢であろうかと思っております。
 こうした産業構造の変革の中にあって,望ましい産業構造とは,それが第2次産業であれ,また第3次産業であるとを問わず,質的に高い産業のウエートが高まるということが必要であろうと考えております。付加価値が高く,競争力のある産業,地域特性に根差した創造的な産業,あるいは文化的な市民生活の向上に寄与する産業といったような,質的にすぐれた産業が育っていくということが本市の産業構造の望ましい姿であると考えているところであります。
 こうした産業を育成するため,本市としては,現在,先端技術の導入,先端産業の立地促進,新製品・新技術開発への支援,すぐれた地場製品の表彰,さらには,国内外への販路拡大のための物産展,見本市の開催等々,種々の施策を講じでいるところでありますが,さらに,企業の研究開発,新しい分野への意欲的な取り組みを助長してまいりたいと考えております。
 また,中小企業の国際化に関するご質問でございますが,過日のエドモントン市における冬の国際見本市は大変好評であり,大きな成果があったものと承っております。現在,このような海外見本市出展への助長を初めとして,姉妹都市に対する展示場の設置あるいは本市企業名簿等の情報提供等を行っているところであります。今後は,さらに海外取引の実務指導が可能な体制づくりを目指すとともに,貿易実務研修,技術情報の収集・提供,海外経済セミナーの開催など,きめ細かな支援策を講じてまいりたいと考えております。
 2点目の,将来の人口増大に対応して,雇用の場をいかに創出していくかという課題につきましては,これは産業の振興を中心としながら,さらに教育・芸術・文化・福祉等のさまざまな都市機能を高めていくことが,結局は雇用機会の創出につながっていくものであるというふうに考えております。特に,この場合,産業の振興に当たりましては,第1次,第2次,第3次産業のいずれにおいても輸出型産業のウエートを高めることが大切であり,そのため,前段でもお答えいたしましたように,技術水準が高くて競争力のある産業の育成に努めてまいりたいと考えているところであります。以上です。
 (松浦 忠君「議長」と呼び,発言の許可を求む)
滝沢隆君 18 番目 / 17 字
○副議長(滝沢隆君) 松浦 忠君。
(発言者未割当) 19 番目 / 1,775 字 発言者未割当
◆松浦忠君 私は5分間質問時間を残しましたので,意見と要望を交えて申し上げさしていただきたいと思います。
 実はですね,1月の27日,28日と,先ほど私の前に質問に立たれた先輩の青木議員と一緒に,プロ野球をつくる会の皆さんと,セントラルリーグの川島会長並びに事務局長を訪れてまいりました。その後,私ひとりでセントラルリーグの福島事務局長,そして翌28日は日本相撲協会を訪れてまいりました。
 何の目的で訪れたかと言えば,日本相撲協会についてもパ・リーグについても,札幌市で多くの試合をドームつくった場合に開催してもらえんだろうか。相撲協会については,札幌で現在3日間準場所をやっているわけですけども,準本場所が開催できないだろうかと,こういうことで訪ねてきました。
 懐かしいメンバーがおられました。栃錦,若乃花,佐田山,北の洋,豊山という,現在の名前で言いますと春日野親方,二子山親方,それから武隈さん,1月31日で定年引退されましたが。それから出羽海親方,そして豊山の時津風親方と,こういうメンバーとお会いをしてきたわけですが,結論を申し上げると,本場所はちょっと難しいけども,準本場所については,かって仙台市と札幌市で,新幹線などができると半々で15日間やってはどうかと,こういうことを話し合ったこともあったと。
 当面,そんなこんなの話をしていたら,栃錦,春日野親方が,理事長が,当面,北海道として,現在3日間程度の札幌市における相撲を,5日間程度の北海道選手権などをやって機運を盛り上げていってはどうかと。また,中島体育館では開催する場所が狭くて適当でないと,大きいそういうものができればいいなと,こういう話もしておりました。
 その後,私帰りまして,2月の13日に,東京ドームをつくっている後楽園球場株式会社を訪れて,そこで,宮本担当常務といろいろお話をしてまいりました。
 その中で,一つは,使用申し込みでありますが,もう本当に当初予定したよりもたくさん来て,うれしい悲鳴を上げていると。また,経営についても,最初は大丈夫だろうかということで非常に心配したと。しかし,この経営についてみても,18日オープンには巨人・阪神戦,その後3月21日はタイソン戦などと,もうビッグイベントが,むしろ向こう側からやらしてくれということで来ると,こういう状況で,粗利益で40%,経常利益で25%ぐらいずつですね。本当にこれいつまで続くのかというぐらい笑いがとまらぬというような話をしておりました。
 そんな中で,札幌ド-ムができた場合に,後楽園が札幌ドームと業務提携をするか,あるいはまた経営参加をする意思があるかどうかということを話をしたら,突然の話だけども,個人的に言えば,非常に興味を持っているし,興行メリットから言えば,ぜび経営参画をしたいというような話もされておりました。
 そんなようなことからすれば,私は,先ほど市長が非常に前向きな答弁をされたわけでありますけれども,その後,私は北海道新聞社の時田さんという経営企画委員の方ともお会いして,いろいろなお話をしたわけですけども,いずれも,非常に可能性が高まってきたと。そして,後楽園の宮本常務も時田さんも異口同音に言われるのは,やっぱり,いち早くいいものをつくってやることだと,そして,時期を選ぶことだと,こういうことを言ってるわけです。
 そんなことからすれば,私は,たとえば板垣市長が,札幌の冬季オリンピックに始まって,今度66年の3月2日から9日まで冬季ユニバーシアード大会を誘致をされることに成功をされた。これは,私はもう絶好のチャンスでないかなと思っております。ということは,さらに調べてみますと,大体,膜構造のワイヤードーム方式だと大体16ヵ月で工事ができると。そうすると,64年度からかかって,そして66年の3月2日のユニバーシアードの開会式に十分に間に合う。そしてまた,いま64年度にかかることによって,NTTの株の売却益も,62年,3年,4年と3ヵ年にわたる時限の時期がそこで切れるというタイミング的には非常にいいんではないかと。
 そんなことでぜび,これは要望でありますが,市長,ひとつ積極的にこの問題に取り組んで実現されることを強く求めて終わります。以上であります。
滝沢隆君 20 番目 / 86 字
○副議長(滝沢隆君) お諮りします。
 本日の会議はこれをもって終了し,明3月1日午後1時に再開いたしたいと存じますが,ご異議ありませんか。
 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
滝沢隆君 21 番目 / 37 字
○副議長(滝沢隆君) ご異議なしと認めます。よって,さよう決定されました。
滝沢隆君 22 番目 / 25 字
○副議長(滝沢隆君) 本日はこれで散会いたします。