札幌市議会 会議録検索システム(平成元年第4回定例会 1989-12-06 第2号)
1989-12-06/発言 18 件 / 原本(札幌市議会)
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工藤勲君
○副議長(工藤勲君) ただいまから,休会前に引き続き会議を開きます。 出席議員数は,67人であります。
工藤勲君
○副議長(工藤勲君) 本日の会議録署名議員として宮本吉人君,唯 博幸君を指名いたします。
工藤勲君
○副議長(工藤勲君) ここで,事務局長に諸般の報告をさせます。
鍛冶沢徹君
◎事務局長(鍛冶沢徹君) 報告いたします。 吉野晃司議長は,入院検査のため本日及び明日の会議を欠席する旨,柴田薫心議員は,所用のため遅参する旨,それぞれ届け出がございました。 本日の議事日程及び質問順序表は,お手元に配付いたしております。以上でございます。
工藤勲君
○副議長(工藤勲君) これより議事に入ります。 日程第1,議案第1号から第9号までの9件を一括議題といたします。 ただいまから代表質問に入ります。 通告がありますので,順次発言を許します。高橋忠明君。 (高橋忠明君登壇・拍手)
(発言者未割当) 発言者未割当
◆高橋忠明君 私は,ただいまから,自由民主党議員会を代表し,当面する市政の諸問題について,順次質問をしてまいります。 最初に,財政問題についてお伺いをいたします。 ご承知のとおり,現在,国においては,平成2年度の予算編成に向けて作業が鋭意進められております。わが国経済は,国内需要の拡大や企業収益の好調等から,景気の拡大傾向が続いているものの,最近の円安傾向を受け,物価上昇圧力が強まっているなど流動的な側面があり,今後の景気動向については,慎重にその推移を見守っていく必要があります。このような情勢の中で,国の財政状況は,平成元年度末の国債発行残高が160兆円を上回る見込みであり,その償還費が一般会計総額の約4分の1を占めていることが予想されております。 また,平成2年度は,赤字国債の発行をゼロにするという財政再建の目標年度でありますが,この目標を達成するため,一段と厳しい予算編成が余儀なくされているのであります。このことから,公債費,地方交付税交付金を除く一般歳出の概算要求については,原則として,経常経費は対前年度比マイナス10%,投資的経費は伸び率がゼロという厳しい歳出を引き続き堅持するとしております。 去る8月の末,各省庁から出された一般会計の概算要求額67兆3,247億円に対しても,なお一層の節減を図り,その額を約64兆円程度に圧縮するとの方針を聞いております。 一方,地方財政の状況を見ますと,昭和50年度以降,収支不均衡に伴う財源補てん措置として,交付税特別会計における交付税原資の借り入れや,特例地方債の増発が行われ,その結果,平成元年度末で約67兆円もの借入金残高を抱えており,国と同様に引き続き厳しい状況にあると言えます。 さて,以上のような財政環境の中で,本市の財政状況を見てみますと,確かに市税は堅調な伸びを示しているものの,公債残高は平成元年度末に約1兆4,419億円になると見込まれ,これに伴い公債費比率が年々増高していることなどを勘案すると,財政基盤の弱い本市にとって,今後,財政事情は非常に厳しい状況にあると認識するものであります。 また,21世紀に向けて個性的で活力に満ちた札幌を創造するために策定された長期総合計画への対応や,昭和62年度末で161億円もの累積赤字を抱える国民健康保険会計,両事業会計を合わせて1,054億円に上る累積欠損金を抱える交通事業会計,高速電車事業会計など,早急に解決しなければならない課題も数多くあるところであります。 そこでお尋ねしたいのは,平成2年度の予算編成に当たっての基本方針についてであります。 板垣市長は,昭和46年就任以来5期にわたり,札幌市の市政のかじ取りを担ってきたところであり,数々の輝かしい業績を上げられております。激動するわが国の社会経済情勢の中にあって,冬季オリンピック大会の開催を初めとして,北方都市会議や冬季アジア大会の創設,さらにはユニバーシアード大会の誘致など,国際都市さっぽろを目指し,施策を次々と成功に導く一方,政令都市への円滑な移行を実現し,このたびの分区も手がけられ,また,市民生活に密着した道路,上下水道,公園などの整備事業に対しても意欲的に取り組み,全国に先駆けてその整備目標の達成に努力されたほか,地下鉄建設や鉄道高架事業など,都市基盤整備なども積極的に推進され,さらに福祉事業,環境衛生事業,芸術文化事業,スポーツ振興事業などにおいても,数多くのユニークでその堅実な事業の展開が図られ,全国で誇れる大都市としての成長を遂げているのであります。 この間,予算額も,昭和46年には全会計で1,142億円であったものが,平成元年度には約10倍の1兆円を超える規模となり,ますます財政需要も多様化,高度化する中にあって,絶えず長期的な展望をもとに札幌市の将来を見据え,適切な行財政運営に努められている市長の市政に対する情熱と行政手腕並びに限りない業績に対して,改めて心から敬意と感謝をあらわすものであります。 以上申し上げてまいりましたこの厳しい財政環境の中にあっても,市民の方々の市長に対する期待は大きいものがあり,平成2年度予算に向けて,市長はどのような基本的な姿勢のもとに予算編成に当たられるお考えなのか,お伺いをするのであります。 次に,中央卸売市場にかかわる諸問題について質問をいたしたいと思います。 本市の中央卸売市場は,昭和34年12月に,全国で17番目の市場として開設され,ちょうど本年で30年目を迎えるわけでありますが,現在では青果物が32万トン,水産物が15万トンの取扱量を有し,札幌市民はもとより,道央圏210万人の台所として,また北海道における生鮮食料品流通の拠点市場として,きわめて重要な役割を果たしているのであります。 私が申し上げるまでもなく,中央卸売市場は,本市のような大消費地における生鮮食料品の安定供給はもとより,生産者と消費者との接点にあって,適正な価格形成機能など,他の流通機構には見られない合理的,かつ公正な取引が行われているのであります。この30年間における市長を初め理事者におかれましては,卸売業者の経営基盤の強化,とりわけ青果物については,昭和51年に卸売業者を単数制度から複数制度に改め,取引の拡大を実施したのを初め,小売業者にも可能な限り市場取引に参加する機会を拡大するための売買参加制度の導入,あるいは取引量の大幅な増加に対応するため,卸売り場,仲卸売り場,駐車場などの基幹設備の拡充など,並びに業者事務所,附帯業者施設などへの関連施設についても精力的に整備するなど,並み並みならぬご尽力に対し深く敬意をあらわすものであります。 また,将来の人口増と取扱量の増加に対応するため,第二市場,つまり東部市場の建設計画についても,すでに都市計画上の観点から,大谷地流通センター内に約15万6,000平方メートルの用地を購入し,いつでも現市場の狭隘化に対応できるような万全の措置が講じられているのであります。 このように見てまいりますと,市民生活の根幹となる生鮮食料品流通については,何ら案ずることはないように思われるのでありますが,この30年間におけるわが国の経済の飛躍的な発展に伴い,生産者側の供給体制においても,あるいは小売業界を含めた消費者ニーズにおいても,大きな変貌をしてきているのであります。 たとえば,水産関係で申し上げますと,昭和52年の200海里規制に伴う遠洋漁業の衰退と近海漁業の不振により,従前の鮮魚を中心とした取引から,輸入品を中心とする冷凍魚介類,あるいは塩乾加工品類が大幅に増加してきておりますし,特に近年は,養殖技術の発達に伴い,鯛,ヒラメなどの高級魚は,大半が養殖のものと言って過言でないのが実情でありますし,さらに円高により,外国の水産品が4割を占めているとさえ言われております。 また,農産品については,生産技術の著しい向上により,新たな産地形成や作付面積の拡大が図られた結果,供給能力は著しく増加しており,とりわけ野菜の需給関係は,構造的に飽和状態になっております。さらに,バイオテクノロジーの技術などの導入によって,新品種,新生産技術の開発が進められており,今後,この流通に大きな影響を与えようとしております。 一方,小売業界に目を転じてみますと,何といっても,昭和40年代後半から,大手量販店を中心とするスパーマーケットが著しく増加し,従前のような個人経営を中心とする小売鮮魚店は大幅に減少しております。申し上げるまでもなく,これらのスパーマーケットは消費者のニーズを的確にとらえ,消費者の嗜好に沿って品ぞろえをすることによって,順調にそのシェアを拡大しており,いまや,市内消費額の6割はこれらのスーパーが占めていると言われております。さらに近年,24時間営業のコンビニエンスストアや,弁当,総菜などを扱う料理品小売業者なども大幅に伸長を見せており,小売業界はますます戦国時代的な様相を呈しているのであります。 また,消費サイドにおいても大きな環境の変化が見られるのであります。まず食料費支出の頭打ちと調理食料品を買い求めるという家庭内調理の簡便化傾向があらわれております。これは,女性の社会進出によるものと言われておりますが,この傾向が今後ともますます強くなってくるものと思われます。 さらに,食の多様化と申しましょうか,食生活のニーズでありますカロリー,栄養,味の三要素が充足されたためか,最近は,単に価格が安いという面でなく,高級食品に対する指向が高まり,嗜好の多様化が見られますし,特に健康食品や無農薬の自然食品に対する需要が大きく高まってきているのであります。 また,人口の高齢化に相まって,1人当たりの野菜や果物の消費量は年々減少してきておりますし,水産についても,魚介類は年々減少傾向をたどっております。一方,食肉は,食生活の洋風化に伴い,近年着実にその消費量を増加しており,特に,近年,牛肉の消費量は伸びる傾向にあります。 私は,こうした食品流通にかかわる社会的変化を考えてみた場合,中央卸売市場を取り巻く環境は,今後,ますます厳しい状況下に置かれていることを危惧するものの一人であります。このことは,市場の取扱量を調査してみても裏づけられるのであります。 たとえば昭和54年から昭和63年までの10年間について見ますと,人口は,136万人から164万人で約20%伸びているにもかかわらず,農産品は29万トンから32万トンで,わずか11%しか伸びていないばかりか,水産品にあっては14万トンから15万トンで,その伸びはわずか1万トンで7%ほど,横ばいで,人口の伸びる比に対して,むしろ取扱量は減少していると言わざるを得ないのであります。 しかも,近年は,卸売市場に出荷する場合,価格が競りにより決められているため,取引価格が予測できないことから,直接消費者と取引をするといったようなこと,あるいは大手量販店を中心として,特に季節性のある,また,地域性の強い品目は,直接産地から取引をするような,いわゆる産直取引が増加しており,水産品を中心とした輸入外国産品については,貿易商社が直接卸しをするような取引もふえております。また,1村1品運動の一環として行われている生鮮食料品の宅配システムの普及など,従来には見られないような流通システム,つまり,市場外流通が年々その勢いを増してきているのであります。 私は,このような状況を考えた場合,市場の運営,管理については,将来をきちっと見据えた的確な対応策を講じていかなければ,大きな禍根を残すことになると思うのであります。確かに,現在,市場会計は,本市公営企業の中でも唯一の黒字を計上しており,その意味でも,何ら心配の必要はないと思われるかもしれませんが,前段ご指摘をいたしましたとおり,市場を取り巻く環境は,今後,楽観視ができ得ないものでありますし,ますます厳しい状況下に置かれていくのであると危惧するものであります。そこで,お伺いをいたします。 まず,1点目は,市場外流通についてでありますが,大手スーパーの産地直販売,輸入商社と小売業者との直接取引,あるいは1村1品運動などで見られる宅配流通など,市場外流通が今後ますますふえていくものと思われますが,これは,一言に言えば,中央卸売市場の競争相手であり,これに打ちかっていくことが市場経営の安定に寄与するものと考えますが,卸売業者あるいは関係業者に対して,今後どのような行政的指導なり対策を講じようとしているのか,お伺いをいたしたいのであります。 第2点目は,前段申し上げましたとおり,消費者のニーズも多様化し,高級化している現状を考えた場合,たとえば,東京や大阪方面で多く流通しております活魚については,本市の市場でも一部取引が行われていると聞いておりますが,これら消費者ニーズに合わせ,さらに販売路線を拡大し,市場の活性化につなぐべきと思うのでありますが,活魚に限らず,このような施策を今後拡大していくお考えがあるかないかお伺いをいたします。 3点目であります。市場の機能の充実についてであります。 従来,市場での取扱い商品は,主に素材を中心にし取引されておりましたが,近年は,他都市の一部の市場でも見られるとおり,各種加工品を初め,パック詰め,小分け商品を取り扱う市場が年々ふえているところであります。そこで,これら消費者ニーズの多様化,小売店,量販店,さらにはコンビニエンスストアなどにきめ細かく対応するための施設づくり,あるいは機能の充実が必要と思われますが,どのようなお考えをお持ちか,お聞かせいただきたいと思います。 第4点目は,市場の施設整備であります。 東部市場計画につきましては,昭和58年度に本会議で,おおむね昭和70年度,つまり平成7年度まで建設計画を延長する旨の答弁がされております。しかも,この問題については,現在,市場開設運営協議会に諮問をされ,今後につきましても検討中でありますので,私は,この是非については,今回避けたいと思いますが,前段申し上げましたとおり,市場環境がきわめて厳しい状況下に置かれておりますので,慎重に結論を見出してほしいと要望するものであります。 いずれにいたしましても,現市場は,今後相当長期にわたって使用していかなければならないと思います。しかし,現状を見た場合,卸売り場や駐車場の狭隘化を初め,倉庫保管施設や冷蔵庫施設の不足,あるいは軟弱野菜の保管する保冷庫,さらには仲卸業務の協業化に最も必要な配送センターや働く従業員の福利厚生施設の新設など,今後解決をしていかなければならない問題が山積みになっているのであります。 私は,中期的展望に立って,ぜひこれらの施設を整備し,荷が集まりやすく,そして,取引がふえるような市場づくりを市場の活性化へつなぐべきと思うのでありますが,ご見解をお伺いいたします。 次に,地下鉄問題についてお尋ねをいたします。 本市は,地下鉄の整備の基本施策は,第3次札幌市長期総合計画に基づき,地下鉄を総合交通体系の基幹交通と位置づけし,バス路線の再編成と他の交通機関との有機的な連携を図ることであります。 この基本方針に基づき,昨年12月には,第3の路線であります東豊線栄町と豊水すすきの間8.1キロメートルが新たに開業し,現在,既設南北線,東西線も含めますと,総延長39.7キロメートルを営業するに至り,1日約62万人の輸送を担当し,市民生活にとって重要不可欠な都市施設として,かつ都市活動の生命線としてその機動力を遺憾なく発揮しており,市民から絶大なる信頼を得ているところであります。さらに,東豊線延長部分にあります豊水すすきの・福住間5.6キロにつきましては,昨年の9月に免許取得をし,近年着工できる見通しであると聞き及んでおり,その一日も早い開通が大きく期待されているところであります。 このように,札幌市は,先駆的に都市基盤整備を第3次札幌市長期総合計画の大きな柱として定め,その目標であります北方圏の理想都市実現のため,最大の努力をしているものであります。また,本年11月6日には分区が実現し,9区体制となったのでありますが,この9区が均衡ある発展をするためにも,交通問題は重要な政策課題であり,とりわけ便利性,定時性が高い地下鉄整備は,多雪寒冷地の当市にあって,全市民から非常に要望が強いのであります。しかしながら,ご存じのとおり,地下鉄の営業状況は,本市のみならず全国的に非常に厳しい状況に直面しております。 本年3月に公営交通事業協会が発表した公営地下鉄等乗客需要推進研究委員会の報告書によりますと,全国の地下鉄経営は,このまま推移すると,累積欠損金,累積資金不足金は,21世紀初頭には2兆円を超えるものとすると予測され,このような情勢から,地下鉄は,大都市における基本的な施設であることを認識し,地下鉄建設の実情に即した財政制度の確立等の抜本的な改善を強く提言しております。さらにまた,地下鉄整備に対する国の補助金は,この数年,厳しい財政事情から削減されている現状にあります。 こうした中,全国の主要都市では,地下鉄整備を都市の基盤づくりの重要な課題とし,その整備,促進に向けて精力的に取り組んでいると聞いております。このような状況下において,本市が新たに地下鉄を整備することは,非常に厳しいものと思いますが,今後の地下鉄建設の見通し,すなわち,残る未整備区間であります東西線琴似・手稲東間2.8キロと東豊線福住・北野間3.3キロについてお伺いをいたします。 1点目は,62年12月にその整備促進を目的とし,主に地下鉄営業キ口当たり約2万人の輸送需要を確保するため設置した地下鉄次期路線整備対策委員会についてであります。 この委員会については,本年秋にはその検討結果が出る予定となっておりました。そこで,この委員会が内部委員会であることは承知をしておりますが,この委員会の検討結果がどのようになったかお聞かせいただきたいと思います。 第2点目は,前述をいたしました地下鉄経営を取り巻く厳しい状況を踏まえて,地下鉄未整備区間整備実現に向けての今後の取り組みについてお聞かせをいただきたいのであります。 次に,食品衛生対策の推進についてお伺いをいたします。 近年,公衆衛生の向上に伴い,わが国が世界一の長寿国となっており,いままさに人生80年代を迎えようとしております。さらに,21世紀前半には,世界で最も高齢化の進んだ国になると言われております。このような状況の中で,これからの私どもの最大の課題は,21世紀に向けて,来たるべき高齢化社会をいかに健康で活力あるものにするかということであります。このため,今日の衛生行政は,医療の充実にとどまらず,衣食住全般について,保健衛生面からの安全確保と生活基盤の整備を推進し,安全かつ快適な生活環境を創造していくことを使命としており,今後,従来にも増して,その果たすべき役割が大きくなってくると思うのであります。 一方,衛生行政を取り巻く環境は,生活水準の向上に伴い,市民ニーズの高度化や多様化に合わせて,科学技術の急速な進歩や国際化の進展により,大きく変化をしてきており,食品流通の国際化への適切な対応を初め,健康食品やバイオテクノロジーの応用食品に代表されるような新たな問題や,快適な住まい,環境づくり,安全でおいしい水の供給,廃棄物の適正処理の推進,環境衛生関係営業施設への近代化,さらには,化学物質の総合的な安全対策等,種々課題が山積しているところであります。 このような大きな課題に対し,衛生行政を推進していく上で最も基本かつ重要なことは,申し上げるまでもなく,市民生活の安全を確保することであります。特に,食品の安全確保については,近年,食品の製造・加工技術の高度化に伴い,食品形態の多様化,流通の広域化,国際化が進む中で,食品添加物の安全表示,食品中に混入する環境汚染物や病原微生物が問題となっており,また,最近のグルメブームを反映して急増する輸入食品のポストハーベスト,農薬や放射能の問題等,私どもが不安を抱く事例が次々と発生していることから,市民の食品に対する関心もきわめて高いものと考えております。 このようなことから,市民の安全でおいしい食品を求める傾向は,身近な買物やファミリーレストランなどで食事をする場合にあっても,少しでも衛生に不安のある食品を買わない,また,一見して不衛生な店は敬遠するなど,より安全な食品が求められております。 また,私自身,食品を取り扱っている経験からも,数多くの生鮮食料品が諸外国から流入しており,その量も,わが国の食料品の35%を占めている現状から考えますと,その品質や衛生面に一抹の不安を抱くものであります。しかも,食品は,ただおいしく安全だけでなく,その本来の目的,すなわち,健康な体を維持するということが見直しされている時代になったと言えましょう。このため,国では,食品が備えている従来の栄養等の機能に加えて,高血圧や糖尿病などの成人病を予防する機能等を持っている食品を機能性食品として定義づけし,食品を通じて,より積極的な健康づくりのための制度を検討していると伺っております。 ともあれ,私どもが食品を考えるとき第1に求められていることは,この安全性でないでしょうか。そのため,本市では,11月の分区に当たり,厚別区及び手稲区に保健所を新設して,食品の安全を守る第一線の職員である食品衛生監視員を増員し,また,ソ連原子力発電所の事故を契機とし,食品の放射能検査機器や,さまざまな微量物質を検査する化学検査機器を衛生研究所に整備するなど,市民が毎日口にする食品の安全確保に努められていることは,高く評価するものであります。 しかし,昨今の食品に関する事故例を見ますと,年々大型化や広域化する傾向にあり,しばしば社会的にも大きな問題となっておりますが,これら事故の原因の多くは,営業者が初歩的な衛生管理を怠った単純ミスにより発生していることがあります。 食品による事故を未然に防止するため,法律は,衛生や施設の基準設定,食品監視制度,さらには食品衛生責任者制度等,いろいろな対策を制度化しております。ところが,これにもかかわりませず,毎年同じような事故が繰り返されているところであります。これを防止する手だては,もっと身近なところにあるのではないかと考えます。すなわち,食品衛生の関係者は,市民の健康を担っているのだという徹底した意識とその基礎づくり,自主管理体制の確立にあるのでないでしょうか。 そこで,私は,まず第1点目として,営業者の自主管理について質問をいたしたいと思います。 食品衛生法では,食品を取り扱う営業施設に,衛生管理を行う食品衛生責任者を設置することと定まっておりますが,本市では,今後,この食品衛生責任者に対してどのような指導と育成を行い,自主管理の推進を図っていくお考えなのかお伺いをいたします。 次に,第2点目として,この自主管理をさらに推し進め,食品業界みずから結束と指導体制で食品の安全確保を図ることを目的にし設置された食品衛生協会についてお伺いをいたします。 行政が食品の安全性を確保するため,各種の施策を講じている一方で,食生活の担い手である食品営業者で組織されている食品衛生協会がつくられております。この食品衛生協会は,食品衛生法が制定された翌年の昭和23年に,全国組織として日本食品衛生協会が設置され,これに伴い,各都道府県において協会や支部が設立されております。 食品衛生協会は,食品による事故の撲滅を図るため,食品営業者が自分たちの施設をお互いに巡回指導をして回る食品衛生指導員制度を設け,自主管理の徹底を図り,また,毎年夏季には,食品衛生週間を全国一斉に行い,食品衛生知識の普及,啓発を図るなど,事業を実施していると聞いております。 現在の食品衛生の分野は,先ほど申し上げましたとおり,食品産業や流通の発展,拡大等により,その内容も複雑で,また,高度なものへと急速に変化を遂げております。このような状況の中で食品衛生を確保,向上させていくには,行政が一方的に施策を講じているのでは,十分な効果を期待することはなかなか困難であり,食品営業者の自主的な食品衛生知識の高揚が必要とされるのであります。このため,食品衛生協会の指導,育成に力を注ぎ,食品衛生協会の本来果たすべき役割を十分に達成させることが,すなわち,これからの食品衛生の向上に大きく結びつくものと考えるのであります。 本市においては,昭和27年1月に,中央食品衛生協会の前身である札幌食品衛生協会が発足し,その後,保健所ごとに協会が設立され,現在は,厚別区と手稲区を除く7区に食品衛生協会が設置され,会員数も2万2,000人を超えると聞いております。 また,本年11月の分区及び保健所の新設に伴い,新たに厚別と手稲の二つの食品衛生協会を設置し,地域に密着した業界のきめ細かな活動を行うべく準備を進めていると聞いております。 このように,食品衛生協会は,保健所と密接な連携をもとにその役割を果たしてきたものと考えますが,営業者の自主管理がより強く求められている現状から,今後の食品衛生協会の果たすべき役割は,ますます大きなものになると考えられるのであります。 そこで,本市としては,この食品衛生協会の組織の強化と事業の充実のために,どのような指導・育成を図っていくお考えなのかお伺いをいたします。 第3点目として,本市における消費者に対する普及・啓発対策についてお伺いをいたします。 本格的な高齢化社会を迎えようとしているいま,市民が健康の保持・増進のために,改めて食品を意識し,正しい知識を求めるニーズの高まりを感じます。このようなときに,私どもが情報化社会の恩恵を受け,日々,食品や食品衛生に関する多種多様な大量の情報を得ることができます。しかし,情報がはんらんしているとも言える状況で,市民がその中から適正な情報を選択し,正しい食品衛生知識を身につけることはなかなか困難でありますことから,行政が正しい食品衛生知識を普及・啓発することは重要な施策の一つであり,このため,営業者,行政,消費者の3者一体となって食品衛生の向上に向かって進まなければならないと考えるのであります。 スポーツに例えますと,野球やサッカー,ラグビーなど団体の競技はチームワークが肝要だと強調されますが,食品衛生の場合も同じことだと言えるのでないでしょうが。 食品という名のボールをどのようにして安全のうちに私どもの口にまで運んでくるかが問題なのであり,そのために,その過程に携わる営業者が,ルールに従って仕事をしなければならないし,また,ルール違反がないかどうか見守る行政の役割も必要であり,さらには,最終ゴールまで運ばれた食品を衛生的に処理して,健康で健やかな生活を維持するために,市民一人一人が食品衛生に関する正しい知識を身につけることがきわめて重要と考えるものであります。 そこでお伺いをいたしますが,このように営業者と行政と消費者との3者一体となった食品衛生推進体制の中に,本市として,市民に対して正しい食品衛生知識の普及・啓発のために,どのような施策を講じようとお考えなのかお伺いをいたします。 最後に,新発寒清掃工場の融雪槽上部の多目的利用についてお伺いをいたします。 ごみの問題は,昨今の東京都の例を見ても明らかなように,地方自治体にとっても非常に大きな問題になっており,本市においても,今後の人口増加を踏まえ,ごみの減量化,資源化の一環として,篠路廃木材チップ工場を建設するとともに,可燃ごみを固形化するごみ資源化工場の建設に着手するなど,将来に向けて施設整備を進めており,清掃工場の整備についても,ふえ続けるごみ処理に対応するため,現在の発寒清掃工場の約2倍の日量600トンのごみ処理能力を持つ新発寒清掃工場の建設が,平成4年度の完成を目指して今年9月から始まったところであります。 新発寒清掃工場は,焼却能力はもとより,臭気成分をほぼ完全に分解し,臭気が工場外に漏れないように配慮した公害防止施設を設けるとともに,焼却過程で発生する焼却余熱を使った発電などの点においても,市内の清掃工場の中でも最高級の能力と最新設備を装備するものになると伺っております。 これまでの清掃工場においても,焼却余熱を発電,温水プール,地域暖房,園芸団地等,幅広く有効利用を図っておりますが,新発寒清掃工場で特筆すべきことは,将来の雪捨て場対策として,工場の隣接地に,余熱を利用し大量の雪を融雪処理する発寒融雪槽を計画していることであります。 というものの,本市の雪捨て場は,大半を豊平川の河川敷地を利用している状況で,水質汚濁,騒音,振動等の諸問題を抱えており,また,一方では,平地の雪捨て場も,その適地の確保が年々困難となっておりますので,将来的には,清掃工場余熱や下水処理水等の地域エネルギーを活用し,効率的な雪処理を行う恒久的な雪処理施設を整備することが急がれていると思うのであります。 計画の概要をお聞きいたしますと,発寒融雪槽は,大量の雪を解かす装置を施した大きなプールのようなものでありますが,この清掃工場の余熱を送って,1日当たりトラック200台もの大量の雪を解かすというものであり,今後,雪捨て場対策として,その効果が大いに期待されるところであります。 積雪寒冷地の北海道に住む私どもにとりまして,厳しい冬をいかにしたら快適に過ごすことができるかという最大の関心事の一つであり,また,将来に向かって大きな課題であることは言うまでもありません。本市におきましては,私どもの生活にさまざまな制約条件を与えている雪について,新しい視点から見直しを図り,雪さっぽろ21計画の一環として,種々の雪対策施設の整備を計画していると聞き及んでおり,本年2月には,本市で初めての市民参加型の雪対策施設として,藻岩下流雪溝が実現いたしました。発寒融雪槽は,これに次ぐ本市の雪対策事業になるわけでございますが,実現すれば,利雪・克雪の全国的なモデルケースとなるものと,私も市民の一人として,その完成をいまから心待ちをしているものでございます。 私は,快適で住みよいまちづくりを目指し,雪というとてつもない難物に対して果敢に挑戦し,利雪・克雪の施策を着実に推進しておられる市長に敬意を表するものでございます。 ところで,融雪槽は,雪を解かす施設としては大変有効なものであると私も思いますが,当然のことながら,使われるのは冬期間だけであります。したがいまして,考えようによっては,多額の投資によってつくられた施設が,半年以上もの間眠ってしまうということも言えます。そこで,融雪槽の高度利用を図るため,上の空間部分に上手に利用できる工夫をしてみてはいかがでしょうか。幸いにして,新発寒清掃工場の余熱供給力は幾らか余裕が見込まれていると聞いております。 そこで,提案でありますが,融雪槽の真上に,冬は暖かく夏も快適に利用できる,たとえばミニゲートボール場のような軽スポーツ施設を主体とした地域住民向けの多目的施設を建設するということはどうでしょうか。 経済社会の発展や市民のライフスタイルの変化などに伴い,余暇時間が増大する一方,高齢化社会の到来が迫っている今日,健康増進に対する市民の関心は高まる一方であります。高齢者の社会参加の欲求に応じた心身機能の補完を図る施設の整備に努められるとともに,高齢者にとって温かみのあるまちづくりを目指す必要があるのではないかと思うのであります。 このような背景から,私は,地域住民の手軽に利用できる軽スポーツ施設の建設ニーズは非常に高いと常々考えているものであります。こうした多目的施設を整備するとなると,現在の融雪槽を予定している土地の広さも多少問題になるかもしれませんが,市民の皆さんに喜んでもらえる施設整備を図ることが重要であると考えるのであります。このことから,発寒融雪槽建設においては,融雪槽の上に,一年じゅうを通して地域住民が快適に軽スポーツなどができる多目的施設をぜひ建設していただきたいと考えるものであります。これにつきまして,市長のご見解をお伺いしたいのであります。 以上で,私のすべての質問を終わります。ご清聴感謝申し上げ,お礼を申し上げます。ありがとうございました。(拍手)
工藤勲君
○副議長(工藤勲君) 答弁を求めます。板垣市長。
板垣武四君
◎市長(板垣武四君) 順次,私からお答えを申し上げます。 まず,ご質問の第1点目,平成2年度予算編成に向けての基本方針についてお答えを申し上げます。 平成2年度予算は,私にとりましては,札幌市長という立場で議会に提案をいたします最後の本格予算になろうかと思います。私は,初当選以来今日まで,市民の声をより多く市政に反映させ,住みよいまも札幌をつくるために全力を傾注をしてまいりました。おかげさまで,市議会及び市民の皆様の力強いご支援を得つつ,着実にその成果があらわれてきておりまして,札幌市に住み続けたいと,こういう市民が大多数を占め,また,国際的にも,北国の拠点都市として注目される状況になってまいりました。 しかし,私は決して札幌市の現状に満足しているわけではございません。なすべきことは,まだまだ多いと考えております。平成2年度の予算では,各界の方々からご指摘を受けてまいっている懸案の事項につきまして,できるだけその解決を図るとともに,札幌市の将来に向けて,いまからその準備をしておく必要があります事業等につきましても,でき得る限り配慮をしてまいりたいと,このように考えております。 また,平成2年度は,本市のただいまの5年計画の中間年次でございますことから,計画事業をより積極的に実施し,その進捗を促進するとともに,分区に伴う地域新時代の幕明けにふさわしい,各地域の特色を生かしたまちづくりがなされるように十分意を用いてまいる所存でございます。 申すまでもなく国,地方ともに依然として厳しい財政状況にございますが,歳入の確保,経費の節減に努力しながら,内容の充実した平成2年度予算を編成することによって,私の責務を全うしたいと,こう考えておりますので,どうぞよろしくお願いを申し上げます。 次に,中央卸売市場の諸問題についてでございます。 第1点目の市場外流通の問題と,2点目の市場の活性化に関するご質問につきましては,関連がございますので,一括してお答えを申し上げます。 卸売市場を取り巻く環境は,お話にもございましたように,近年非常に厳しい状況になってきております。したがいまして,卸売市場が将来にわたり生鮮食料品流通の拠点として機能し,市民の食生活の安定に寄与していくためには,消費者ニーズの多様化や食品流通の国際化に対応して,従来以上に充実した品ぞろえを行うこと。さらには,複雑化する流通に対応するため,新たな取引方法の導入や販売方法の改善を図ることなどが肝要であると考えております。 これらにつきましては,現在国におきましても,第5次の整備基本方針の中で検討中でございますが,本市といたしましても,市場外流通と活性化の問題につきまして,関係業界とともに積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 第3点目の市場機能の充実についてでございますが,ご指摘のとおり,卸売市場は,本来素材流通の拠点として発展してまいりましたが,最近の消費者の食生活は,消費する単位が小さくなってきたということ。あるいはまた,家庭における調理が簡便化されてきたということ。さらには,外食する機会がふえてきたことなどによりまして,調理食品や加工食品の需要が大きく伸びてきております。 したがいまして,今後,市場にあらゆる食品を扱う,たとえば総合卸売センターといったふうな機能を持った施設づくりを検討してまいる必要があろうと,このように考えております。 次に,第4点目の市場施設の整備についてでございますが,これまでも,青果卸売り場の増築を初め,水産,青果仲買売り場の大改造などの整備を行ってきたところでございますが,なお施設機能面において十分でないということも承知をいたしております。 しかし,現在,本市の市場整備のあり方につきまして,市場開設運営協議会に諮問中でございまして,本年度内に答申を得る予定となっておりますので,ご質問のありました現市場の施設整備につきましては,その答申を踏まえて取り組んでまいりたいと,このように考えております。 第3点目は,地下鉄問題についてでございます。 第1点目の地下鉄次期路線の整備対策委員会の検討結果についてでございますが,ご承知のとおり,この委員会は一昨年の12月に設置をして,鋭意検討を進めてまいったところでございます。このたび,中間的に取りまとめたところでは,特に東西線については,競合するJRとの調整問題がありますが,次期整備区間につきましては,土地利用計画の見直しや,周辺未利用地の開発促進,さらにはバスの優先対策及び都市間バスも含めたバス路線の再編成など,相当困難な問題もございますけれども,これらの施策を確実に実施することを前提とすれば,免許基準に近い輸送需要水準に達する可能性を得たといってよろしかろうと思います。 次に,第2点目の地下鉄未整備区間の今後の取り組みについてでございますが,新線の免許申請をするに当たりましては,まず既設線の健全経営の確保が前提となるものであり,これにつきましては,本年2月の札幌市営企業調査審議会の答申に基づき,今後とも経営改善を図っていかなければならないと考えているところでございます。 また,地下鉄の補助金につきましては,国の財政需要から,交付開始時期の変更,分割割合の後年次送りなどがされまして,これが全国的な地下鉄経営の悪化の一因となっているものでございます。この地下鉄補助制度につきましては,国において,新規の免許を含めて全般的な見直しをすべく,その検討に着手をしたところであり,その成果に注目をしているところでございます。このような状況を踏まえて,今後とも地下鉄次期路線の整備に当たり,前提となります輸送需要の確保のため,その実現に向けて検討を進めるとともに,関係機関への働きかけを一層強めるなど,できる限りの努力をしてまいる所存でございます。 次に,食品衛生対策についてでございます。 第1点目の食品衛生責任者制度についてでございますが,食品営業者の自主管理は,食品の安全を確保するためにきわめて重要であると認識をいたしております。そのため,本市といたしましては,各営業施設に調理師が製菓衛生師,または衛生講習会を受講した者など,資格を有する食品衛生責任者を設置するように,制度の見直しを行い,より高度で幅広い知識を持った食品衛生責任者の自主管理によって,食品の安全確保を図ってまいる所存でございます。 第2点目の食品衛生協会に対する指導育成についてでございますが,食品衛生協会が本市の衛生管理の向上に果たしてきた役割というものは,きわめて大きなものがあると,このように評価をいたしております。 そのため,本市といたしましては,食品衛生責任者による自主管理の推進を食品衛生協会の事業として確立をするよう指導するとともに,分区に伴っての協会組織の拡大強化が図られるように支援をしてまいりたい,このように考えております。 次に,食品衛生知識の普及・啓発対策についてでございますが,本市では,衛生行政の中核である保健所におきまして,市民団体や業界などの協力を得ながら,健康づくりをテーマとした健康フェアや消費者懇談会,食品衛生パネル展などを実施をして,市民の方々に食品に対する正しい知識を持っていただき,健康で豊かな生活を維持できますように努めているところでございます。 今後は,これらの事業をさらに充実強化するとともに,食品の検査結果や食品に関する幅広い情報を,広報誌などを活用して市民の皆さんにお知らせをするなど,積極的な食品衛生知識の普及・啓発事業を推進してまいる所存でございます。 最後に,発寒融雪槽の上部の多目的利用についてでございますが,いままでも公共施設の建設に当たりましては,多目的利用または複合化など,幅広く利用することを基本にして,逐次実施をしてまいっていることはご承知のとおりでございます。 ただいまご提案のございました施設は,高齢者を初めとした地域住民の健康増進あるいは生きがいを創造する施設として進めていかなければならない課題であると,こう承知をいたしております。 しかし,融雪槽につきましては,現在構造等について検討中でございます。また,予定地の広さの問題などもございますけれども,ご提言の趣旨を十分に踏まえて,余熱を利用したどのような施設が望ましいのかなども含めて,その可能性について十分検討してまいりたいと考えております。以上でございます。
工藤勲君
○副議長(工藤勲君) ここで,およそ30分間休憩いたします。
工藤勲君
○副議長(工藤勲君) これより,休憩前に引き続き会議を開きます。 代表質問の続行であります。山崎七郎君。 (山崎七郎君登壇・拍手)
(発言者未割当) 発言者未割当
◆山崎七郎君 久しぶりのこの場所における質問をお許しいただきました各議員の皆さんに感謝を申し上げます。 私は,これから,社会党議員会を代表しまして,幾つかの点について市長のご見解を賜りたいと思うわけであります。 まず最初に,今回提案されました補正予算とも関連がありますので,交通局の財政問題について最初にお伺いいたします。 今回,交通事業及び高速電車事業両会計の補正予算が提案されておりますが,この内容を分析いたしますと,本市の行政施策の中で交通事業財政にかかわる問題については,一般会計からの13億5,700万円の補助金増額について,一応の評価をするものでありますが,これをもって交通事業の赤字財政の抜本的施策とは言えないと思います。したがって,いまや,新たな角度からの抜本的な見直しが必要となってきていると考えるものであります。 9月の臨時議会で決定した交通料金の平成2年2月からの改定によって,当然2ヵ月の改定増収額が増額補正予算となって提案されるものだと思っていたのですが,収入予算の補正額は,そのほとんどが補助金,広告料,受取利息の増収分であり,料金値上げによる増収にはなっていないのであります。 その原因は何かというと,輸送人員の予定量の見込み違いが多くの原因であります。すなわち,平成元年当初予算と比べ,輸送人員の予測量として,地下鉄では年間1,058万5,000人,1日当たりにして2万9,000人を,軌道・自動車では年間673万8,000人,1日当たり1万8,600人と,両事業会計合わせて年間1,732万3,000人,1日当たり4万7,600人の輸送人員の減少があります。 この数字は,東豊線の輸送人員の見込み違いを初め,全路線が総体的に減少している状況を示しているものであります。したがって,内部努力のみで減少を食いとめることは大変困難であろうということは明白であります。むしろ,本市全体の都市構造,都市計画と整合させながら,交通体系の設定を考えなければならない問題でありましょう。 たとえば,札幌市の人口等の関連で見ますと,人口増加の前年対比では,62年度2万7,000人,63年度2万6,500人,平成元年度2万7,000人の増加となっておるわけでありますが,人口がふえているにもかかわらず,市営交通の輸送人員が減少してくることの原因追求とか,あるいは,平成3年度に実施される用途地域の変更なども市営交通の輸送人員増加という課題を十分考えながら実施する方向を検討することも必要ではなかろうかと考えます。あるいは,今日,それぞれの会社,銀行,事業所等の週休二日制の拡大によって,本市全体の人口流動の変化,減少なども本市の市営交通の輸送人員に影響が出ているのであれば,どう対処するのかなどなど考えられますが,特に,自家用車の増加がきわめて大きな原因の一つになっているのではないかと思うのであります。 先日の新聞に,「ことしの道内新車登録台数初の27万台に迫る」という記事が載っておりましたが,ことし1月から11月までの集計から推定したものだそうで,12月を待たずに史上最高の24万4,540台になり,27万台に迫る見通しということであります。 本市においても,この3年間に10万台以上の新たな登録がなされていると聞いております。人口は3年間に8万7,000人の増加ですから,車のほうはそれを超えて2万以上の増加ということになるのであります。このことが市営交通の利用減少にも連動していることは明白であります。このことは,都心部における交通渋滞の原因や都市機能の低下にもつながるということになり,特に冬期間における交通渋滞を見るとき,マイカーの自粛がきわめて大きな課題になると思います。 市長は,市営交通の輸送人員の減少に対して,どのような対策を持っておられるのか,お聞かせいただきたいのであります。 同時に,交通事業としても,旅客誘致にどのような取り組みを考えているのか,あわせてお伺いいたします。 次に,本市交通事業の元年度における借金がどのくらいあるかということでありますが,地下鉄事業では建設債で約4,200億円,平準化債と特例債で約805億円,合計でおおよそ5,000億となり,さらに一般交通事業で約48億円になるのであります。 この借金の年間元利償還金は,元年度では地下鉄で約145億円,一般交通で約9億円,合計で154億円であります。同時に,地下鉄が借金している5,000億に対する支払利息は312億円ほど,一般交通の借金約48億円の支払利息が3億円で,合計でこれまた315億円になるのであります。それにもかかわらず,交通局は幾ら営業収益が少なくなっても,年間借金の元利返済額約154億円と支払利息約315億,合わせて469億円は支払う義務を持っているものであります。 しからば,営業収益はどうなっているかと申しますと,地下鉄事業で年間約282億円,一般交通で約128億円,合わせておおよそ410億円でありますから,営業収入は,年間の借金返済額及び支払利息の合計469億円よりも59億円足りないということになります。当面の間は,交通事業の営業収入は,借金返済と利息の支払いに全部費やしてもまだ足りない状況であり,地下鉄事業では,不足分を営業外収入と平準化債や特例債などで対応しているのが実態であります。これは,公営企業がたどる宿命でもあり,特に交通事業を抱える都市の共通の課題でもあります。 しかし,公営企業のもつ公共性と公益性を堅持することは,地方自治体の使命でもあるという観点から,この際,将来黒字財政の確立の時点で順次返済することを条件に,少なくとも地下鉄の企業債未償還額約5,000億については,一般会計において,年次計画を立て,元金の返済と支払利息の軽減につながる財政援助をするという積極的な取り組みを考える時期ではないでしょうか。もちろん,国に対しても,公営企業に対する発想の転換を迫るべきだと思いますので,市長の見解をお伺いいたします。 次に,今回の補正予算に提案されました地下鉄エレベーターの設置についてであります。 本市の地下鉄エレベーターは,現在14駅に33基設置されておりますが,これは,市民からの強い要望にこたえて,お年寄りや体の不自由な方たちの利便のために設置されたものであり,言うなれば福祉的な施設であります。したがって,これの利用者は,いままでは特定されていたために数多くはなかったようですが,最近は一般の方たちにも開放されて,多少は利用者も多くなったようであります。が,これによって地下鉄利用者がふえるのではないかといった期待は余り持てないと思います。 交通局がお年寄りにサービスをしていることはよくわかりますので,エレベーターは市の福祉サービスとして設置するのが至当と思います。ご存じのように,エスカレーターは,地下鉄の施設として国からの補助がありますが,エレベーターは,全く補助対象として国は認めておりません。したがって,提案のエレベーター設置工事費3億3,600万円は,起債によらざるを得なく,30年の起債であると,利息を含めて倍の返済になると思います。同時に,設置後の維持管理の費用も全部交通局で賄うということは,交通会計の現状から見ても酷ではないでしょうか。 そこで私は,エレベーターの設置された経緯から見ると,一般会計の福祉予算で措置するべきではないかと思います。交通局の財政の中で,資本費に対する市の出資金の割合は10%程度と思いますが,今回のエレベーター設置費用3億3,600万円のうち,3,300万円が出資金となるようでありますが,今後は,国の補助金がつかない施設は,少なくとも全額出資金として拠出されるよう配慮願いたいものだと思います。これらについての市長のご所見をお聞かせ願いたいのであります。 次に,高齢化社会に対する生きがい問題についてお尋ねいたします。 札幌市における本年10月1日現在の高齢者人口は,私も含めて約14万人で,総人口の8.5%を占めており,これが平成17年には約30万人に達し,市民全体の約15%を占めることが予想されております。したがって,わずか15年間に本市の高齢者数は倍増することになるのであります。こうした高齢者の急速な増加と平均寿命の伸びにより,高齢化社会への対策が急がれている今日,保健,医療,福祉の各分野からの福祉サービスの拡充が大きな課題となっていることは,本市議会においてもたびたび論議されてまいりました。 一方,高齢者を社会から保護され援助される存在としてのみ見るのではなく,むしろ,社会の一員として,大いにその役割を果たしてもらいたい,そういう積極的な高齢者像を確立していくことも必要であるとの意見も見られます。 先般,わが党の自治体議員団が,「高齢者の生きがい」に関する調査を行いました。この調査は,自治体議員団の独自活動として,高齢者の生きがい対策の基礎資料とするために行ったもので,すべての対策に生きがいを大切にするという視点に立ったものであります。 この調査結果の中で,家族との団らん,友人や知人との交際,趣味やスポーツなどが高齢者の生きがいのベスト3であることもわかりました。また,この調査では,「将来に備えが足りない」,「生活のやりくりに不安」などの経済面と,「自分の健康に不安」などの健康面,さらには,「生活環境に不満」,「余暇活動に不満」,そして「子供や孫と会う機会が少ない」という生活上の不安・不満が内在していることもわかりました。 人生80年代を迎え,私たちのライフサイクルも大きく変化しております。まるで子育てのみであった一昔前と比べると,現在は,末っ子が学校を卒業後は,父親には約25年,母親には約30年の老後生活があるといった人生観が芽生えて来,老後のニーズも多様になってきております。したがって,このように長くなった老後の期間を健康で生きる生きがいのある充実したものにするための人生設計,そのものをそれなりに見直す時代になっていると思います。 ところが,先ほど申し上げたように,老後に与えられた余暇の利用法として,知人や友人との交際,あるいは旅行や行楽,趣味の向上などが挙げられるように,意欲的に奉仕活動といった,いわゆる社会的に意義のある活動への参加を求める環境が十分整っていないのが現状ではないでしょうか。 また,平成元年度における札幌市政世論調査の結果を見ましても,「あなたは老後の生きがいをどのようなことに求めようと思いますか」という問いに対して,趣味やスポーツ,旅行やレジャー,そして友人との語らいがやはり上位を占めているのであります。 私は,高齢化社会における生きがい,社会参加のための街づくりとは,高齢者が主体的に地域社会にかかわることだと思います。同時に,地域社会自体が,高齢者を受け入れて,若い世代との断絶を回避し,世代間の交流を深め,いわば草の根の人の輪の中に高齢者の経験を還元してもらう条件をつくり出すことにほかならないと考えます。したがって,これからの生きがい対策として次のことを考えるのであります。 まず,健康な高齢者が介護を必要とする高齢者のお世話をするボランティア活動を促進することであります。 このことは,高齢者同士お互いが,同世代の心身の変化やその要望をよく理解できる立場でもあるので,今後は,このように高齢者も担い手となるシステムづくりを積極的に推進する必要があると思います。 家庭での留守番や買い物の手伝い,大工仕事・庭仕事など,高齢者の技能を生かした人材活用事業もより一層充実していく必要があると思います。また,生涯学習やカルチャーセンターの整備,健康維持施設等の整備なども重要であると考えております。 さらには,社会全体が高齢者の社会活動の重要性を見直し,高齢者の社会活動を地域・家庭・企業等の各分野に,当然のこととして受け入れるという発想の転換が必要であると考えます。そこで私は,本市の生きがい対策を中心に,次の4点について市長にお伺いしたいのであります。 まず第1点目は,高齢者のための生きがい対策の推進についてであります。 高齢者が生きがいを何に求めるかということは,個人的な価値観に基づく内面的な問題であり,これを強制的に育成すべき性格のものではありません。しかし,行政としては,地域社会の連帯感や相互支援の機能を高めたり,あるいはボランティア活動の促進,創作活動や教養を高める学習の機会づくりなどを試みながら,その上で高齢者のための生きがい,社会参加の舞台づくりを行い,これからますます価値観が多様化する高齢化社会に備えるべきと思いますが,市長のお考えをお尋ねいたしたいのであります。 質問の第2点は,実施主体を市町村として国が今年度から創設しました「高齢者の生きがいと健康づくり推進事業」についてであります。 高齢者が社会活動をすることの重要性を見直し,その土壌を育成しようとするこの事業に本市はどう取り組まれているのか,また,今後どのように推進させていくおつもりなのかをお尋ねしたいのであります。 質問の第3点目は,今回の平成元年度市政世論調査では,自分が高齢となり寝たきり等の状態になったときは,配偶者に世話をしてもらいたいと願っている方が2分の1,子供に世話をしてもらいたいが4分の1,施設とか病院が5分の1という調査結果が明らかになりました。同時に,自分の家庭の現状で,家族が世話をしてくれるだろうかとの問いに対して,「少し難しい」というのが42.5%,「無理だろう」というのが25.4%という結果になっており,その理由は,人手不足と家族の高齢化等であります。 生きがいを求め,健康に留意しても,やがて来る高齢期に対して期待することは,施設や病院もさることながら,長い間暮らしてきた自宅の生活環境から離れたくないというのが率直な思いでありましょう。といって,家族に介護を求め得ない実情が多くあるところに,在宅福祉の緊急性が存在するのであり,在宅福祉サービスの整備が行政の今日的課題であると思います。そこで,これらに対する今後の対応についてお聞かせ願いたいのであります。 高齢化問題の質問の最後に,ささやかな提言も交えながら,高齢化社会に対応した市民意識の高揚について,市長のご所見をお聞かせ願いたいと思います。 なるほど,福祉対策として行政が最低の生活保障,老人対策や身障者対策あるいは児童福祉,医療助成等,広い分野にわたり,いわゆる福祉行政として,不安のない高齢期を迎えることのできる条件づくり,また安全に暮らせる環境づくりなど,将来に向けての方向を明確にした計画も立てられております。 ただ,これから10年後,10年後に高齢者の仲間入りをする市民は,現在,老人福祉対策にどれだけの理解を示し,これに協力しようとする意欲を持っているかということになると,大きな期待はできないのではないかと考えます。 確かに,中高年サラリーマンは,「過労死」という現象があらわれるほどに,生活のために,子育てのために働いており,また,わずかでも老後の生活保障にと蓄えも図っての毎日であります。したがって,正しく高齢化社会を見据えることができるならば,自分を迎える社会の条件づくり・環境づくりは,いまの自分たちでつくり出す努力が必要であるということがわかるのではないでしょうか。そのために行政は,働き盛りといわれる人たちに対して,将来へのPR・指導を具体的に進める手だてを考えてみてよいのではなかろうかと思います。この点についての市長の見解をお伺いしたいのであります。 また,より具体的な提言として,これらの年代の人たちが,地域社会とのつながりを多くするための施策をも考慮すべきであると思います。 土曜・日曜の家族とのレクリエーションは,もちろん大切なことでありますが,隣り近所の人たちとの交流,コミュニケーションが容易にできるプログラムや施設の提供,あるいは,子供とともに奉仕する福祉ボランティアの機会の提供等,町内会組織やPTA活動を通しての計画がなされるような指導もあってよいのではなかろうかと思うのであります。 よく言われる言葉に「言うは易し」というのがありますが,高齢化社会を自分の年代が支えているという満足感と,やがて自分が支えられる感謝が全市民の各年代の中に培われてくる社会を描くことこそ,私たちの大きな夢ではないかと思われますが,市長のご所見をお伺いいたしたいのであります。 次は,公益質屋の問題についてちょっぴり触れたいと思います。 公益質屋の存廃についてお尋ねいたしますが,過日,地方社会福祉審議会の低所得者専門分科会において,全国的な趨勢ではありますが,札幌市の公益質屋も,御多分に漏れず利用者は激減し,いまや,その存在意義を失っている旨を示唆する結論を出し,これを明年早々の地方社会福祉審議会において審議することになったようであります。審議会には,学識経験者として5人の市会議員も参画いたしておりますが,おそらく,分科会の答申を認めることになるであろうことは予測されるのであります。 この公益質屋の問題については,さきの第3回定例議会の第二部決算委員会において,わが党の西村議員がお尋ねした経緯がありますが,理事者側の答弁として,利用者については年ごとに減っており,広報活動の強化も図ってはいるが,なかなか効果も上がらず,経営逼迫の状態にある。こんなことから,社会福祉審議会の意見も参考にしながら,存続をも含めて慎重に検討したいとの答弁がなされております。しかし,この答弁は,審議会及び専門分科会の審議中という状況の中でのお話でありますので,前述のような状況から考えますと,明年1月早々にも結論を出し,これに対する対応も急がなければ,平成2年度の予算編成にも影響があると思いますので,次の2点についてお伺いするわけであります。 まず第1点として,審議会の答申は尊重しながらも,いま直ちにこれを廃止するという方針をとらなければならないのだろうかという点であります。 公益質屋は,公益質屋法に基づき設置された社会事業であります。以来,国内の不況,戦争,敗戦等,さまざまな社会情勢の変遷の中で,運転資金難のために,あるいはインフレによる運営困難が理由となって,中止となったり再開されたりの経緯はあるものの,庶民金融として親しみの多い事業であったことは事実であります。 今日,その利用客が激減したとはいえ,年間1,000名前後の利用者もいたり,中には,1万円,2万円のお金をあすのために借りに来るという市民もいることも現実であります。かつては,大きな社会問題となったサラ金禍から市民を守った駆込み金融機関として,重要な役割を果たしてきたことも記憶に新しいものであります。 現在,市から管理委託を受けている市社会福祉協議会は,限られた財源の中で,今年度の運営見込みでも約550万円ほどの赤字となり,今後もさらに累積されていくという悩みを持っていることも十分理解されるのでありますが,この質屋の存続につき,どのように取り扱っていくお考えなのかお伺いいたします。 第2点としては,仮に廃止すべきであるとの結論になった場合,前にも述べたように,1人平均2万円,人数にして1,000名の人たちがこれを利用し,これに頼っているという現実を見まして,この人たちに対する激変緩和といった対応策,代替措置がぜひとも必要と思いますが,この辺の整理についてのお考えを明らかにしていただきたいのであります。 次は,全天候型多目的施設について質問をいたします。 本年5月,ホワイトドーム推進会議が,「ホワイトドームの早期実現に向けて」と題する中間報告を発表しました。この推進会議は,札幌市の商工会議所が中心となって,昨年12月に,200社を超える民間企業の参加を得て,札幌に全天候型多目的スタジアムを建設しようというものであります。 ご存じのように,東京ドームは,昭和63年3月オープン以来,巨人軍を中心にプロ野球公式戦のほか,さまざまなイベントが計画され,第1年度の計画入場者数は,800万人をはるかにオーバーして1,100万人となり,球場内の売上高も,当初予定より40億円程度多い130億に上り,かつ,その波及効果は,隣接する遊園地にも多大な影響を与えていることが新聞報道にも見られたのであります。 ダイエーは,福岡市においてドーム建設の構想を立て,博覧会跡地を市より買収して,平成4年を目途に計画が着々と進められていると聞きます。本市においても,第3次長期総合計画の中で,総合体育館の建設を推進するとともに,多様なイベントが開催できる全天候型スポーツ施設等の建設を促進すると明記しております。 また,道においては,これよりはるかに早く,昭和56年8月に,当時の堂垣内知事の要請を受けて,全天候多目的スタジアム懇話会を設置し,調査費300万円を計上するとともに,この懇話会のもとに,施設運営検討委員会並びに技術検討会議を設け,翌57年5月には,技術検討会議の委員による海外調査をも行い,11月には基本的事項に関する懇話会としての意見書をまとめております。 その中で注目すべき事項は,この構想は,道民の活力と潤いのある生活文化を創造する象徴的空間としてきわめて大きな意義を有し,この壮大な空間を中心として,世界の人々が集う場として機能することが期待されるので,収支予測,年間2億円の赤字となるものの,その波及効果にも着目して建設の推進を図るべきであるという点であります。 この懇話会には,当時の平瀬助役,また検討委員会には当時の神戸助役,尾崎企画調整局長が特別委員として参画されておられたようであります。 しかし,知事が堂垣内さんから横路さんにかわった後の昭和60年第1回定例道議会において,議員の質問に対し,「これまで調査を続けてきたが,最近の厳しい経済情勢のもとで,これを実現することはきわめて難しく,当面これを見合わせたい。」旨の答弁をし,計画を凍結する意向を示したのであります。 その後,前述のように東京ドームのオープンが予想以上の好調ぶりを見せ,福岡ツインドームの計画が打ち出されるなど,ドーム建設の環境が大きく変化し,札幌市にもホワイトドーム推進会議が結成されるなど,ドーム式スタジアム建設の機運が盛り上がってまいる中で,昨年12月,知事は道議会において,「情勢も変わり,新たな視点から検討したい」と,ドーム建設支援の方針を公式に表明されたことは,すでにご承知のとおりのことと存じます。 私は,札幌市に全天候型多目的スタジアムが実現することを否定するものではなく,同時に,これが北国生活の新しい魅力や多様性・快適性を創出するための都市基盤となるという意見にも反対するものではありません。しかし,報告書にある札幌方式という志向については,多くの疑問や検討を要するものがあり,この報告書がそのまま市民のドームに対する雰囲気づくりに走ってしまうのではないかという危惧の念がありますので,あえて,いまの時点で市長の見解をお聞きしたいわけであります。 ここで,中間報告の骨子について読み取ってみたいと思います。 まず,出資構成のあり方でありますが,第三セクター方式による建設運営に向けて,建設資金は,自己資金を68%,150億から200億,長期借入れ等で32%,70億ないし96億円を基本にしております。その68%の自己資金のうち,36%を公共の出資,32%を民間の出資といたしております。 建築費用は,ドームの屋根の固定式で220億,開閉式で296億円と積算され,その費用の自己資金分68%のうち,公共出資は80億円ないし105億円が予定されております。これら建設事業費の中には,用地費は全く含まれておらず,用地は公共団体が手当ての上で,第三セクターに無償で貸与するということになっております。 したがって,公共という言葉を札幌市と置きかえて考えますと,前述の自己資金80億ないし105億のほかに,建設予定地と目される土地のドーム計画敷地約9万平方メートルの価格は,おおよそ,アクセスサッポロ地区で66億円,八紘学園地区で60億円,東札幌駅方面で117億円となると考えられます。これはいずれも平成元年1月の地価公示価格について,全くの素人である私が試算したものでありますから,実際にはもっと高くなるかもしれません。また現在,調整区域にある東雁来処理場跡については,市街化区域に編入されたとして計算すると,7月時点の道が行った地価調査結果から見て39億円になります。いずれにしても,これは大変な投資になりますので,公共という言葉の分析を慎重にしなければならないのではないでしょうか。 次に,事業収入の考え方であります。 これは専門家が多角的に可能性を求めての試算でありますから,十分に信頼のおける予測であると思います。したがって,その採算性については,アリーナの利用収入は8億9,000万円,それに各種販売,広告,駐車場収入等で年間収入を25億7,300万円とし,運営経費は人件費,維持費,管理等を加え,原価償却費を除いても年間20億9,000万円と試算しております。このベースで経営すると,当期利益発生年は13ないし16年,累積赤字解消年は25ないし30年と試算しております。これでは経営は成り立たないがゆえに,公共の支援措置を絶対に必要とするということになります。この場合の公共とは,札幌市を指しております。その支援内容を具体的に述べます。 まず第1は,アリーナの年間利用日数270日のうち,120日分の固定賃料を毎年札幌市が負担するというものであります。固定賃料は1日300万円でありますから,年間3億6,000万円となりますが,これはアリーナ収入の40%にもなります。これを端的に申しますと,年間アリーナの利用日数の約半分は札幌市にお貸ししますから,市民の利用を高めてください。市民の利用しやすい料金は1時間3万円です,とまで計算しているということは,全く納得のいかない内容であり,1時間3万円が利用しやすい料金かどうかは,市民の意向を聞かなければならない内容であると思います。しかし,こうした札幌市の援助をいただくことによって収支の試算をすると,固定式で利益発生年は6年,赤字解消年は14年となり,開閉式ではそれぞれ11年,23年となるようであります。 第2は,いま述べた援助を受けながら,それに加えて,ホワイトドームの事業化に伴う市税相当額,すなわち事業所税,固定資産税,都市計画税の合計額をドーム運営補助として援助するというものであります。この合計金額は固定式で2億4,100万円,開閉式で3億2,400万円にも上りますが,それらの援助によって,利益発生年は固定式で3年,開閉式で6年,また赤字解消年はそれぞれ6年,12年に短縮されるというものであります。これらの補助・援助の毎年の額は6億円から6億8,000万円にも上るわけでありますから,出資金と合わせて大変な事業になると思います。 以上が,中間報告から読み取れる札幌方式の概要であります。 私は,この報告書の内容について,市役所内部の詳細な検討がなされているかどうかについては,よくわきまえておりません。しかし,過比札幌市において開かれました指定都市社会党議員幹事会総会において,二,三の都市の議員から,「札幌さんもいよいよドームをおつくりになるのですね」と言われたときに,先ほども申し上げたように,ドーム建設のムードが先行して,十分な論議にならないままに流れていく危険性を感じ取りました。私は,札幌市の対応については,時間をかけて慎重になされることを強く期待するとともに,議会においても,特別の委員会等において,大所高所からの検討をするべき事業ではないかと思考いたします。市長の忌憚のないご所存をお聞かせください。 なお,この報告では,自己資金以外の借入資金には,NTTの無利子融資に大きな期待をかけるがゆえに,この融資体制が明年までの時限立法であるために,早期にホワイトドームの建設着手に向けて,諸条件を整備したいとしておりますが,そのために,十分な議論をせず,必要な検討も省かれるような拙速主義的対処はあってはならないということを最後につけ加えておきます。 最後でありますが,教育問題についてお伺いいたします。 一昨年の暮れに答申された新学習指導要領については,さまざまな角度から批判されながらも,本年3月これが告示され,小学校においては平成4年から,中学校においては同5年から,また高等学校においては6年からの実施が決定されております。当札幌市議会においても,本会議や文教常任委員会において,政府の教育に対する反動性を指摘しながら,新学習指導要領に対する教育委員会の考え方を求めてまいりました。 戦後の民主教育のあり方が少しずつ後退し始め,40年を経過した今日においては,いつの間にか文部省・政府の強権が教育の上にどっかと腰をおろしてしまい,戦前回帰への不安がなぜかしら胸をかすめるような気がするのであります。そして,この学習指導要領の改定がその役割を果たすのではないかという疑念が浮かぶのであります。 しかし,個々の学習内容,いわゆる各論に入りますと,必ずしもだめというものばかりではないようであります。むしろ積極的に推進すべきものと考えられる事項もあります。特に,小・中・高を通じ児童生徒の発育段階に応じ,コンピューター等にかかわる指導が適切に行われるよう配慮されている点は,むしろ歓迎されるべき内容のものと思われます。このような観点に立ち,少しく私見を交えながら,本市教育委員会の完全実施までの対応について質問をしたいと思います。 昭和63年3月に策定いたしました第3次札幌市長期総合計画において,学校教育の基本方針として,国際化,情報化時代の変化に対応した教育の推進を打ち出しております。具体的には,コンピューターを活用した教育の普及を図る点を明記しております。また,この長期総合計画を具体化する札幌市5年計画においては,特に,義務教育の中で情報化に対応して,視聴覚教材機器の整備とあわせて,児童生徒の能力適性に応じた指導を深めるために,コンピューターの整備活用を図るとなっております。 具体的には,個別学習用コンピューターCAIは,小学校において3校,中学校においては,情報処理用コンピューターCMIを全中学校に配置されるよう計画されておるのであります。札幌市5年計画の最終年度が平成4年でありますから,まさにこの年こそ,新学習指導要領の小学校における全面実施の年であります。 ところで,文部省は,情報化社会に対応する義務教育の教育内容として,コンピューターの特徴の理解,基本的な操作能力等の修得を求めております。小学校においてはコンピューター等を教具として活用することを通し,コンピューター等に触れさせ,かつなれ親しませることを基本にし,中学校においては,小学校以上にコンピューターの持つ特性を学習指導に活用するとともに,各学校で,さらに希望する生徒が履修できるような体制を望んでおります。 したがって,札幌市教育委員会においても,この方針に向かって具体的,計画的な対応を打ち出すことは言うまでもないことでありましょう。ましてや,現在の児童生徒は,高度に発達した科学技術や高齢化,情報化,国際化,物資的豊かさの織りなす21世紀世代の担い手であることは確実であります。その者たちに寄せる社会の期待は,まことに大きく,かつ切実であります。それゆえにこそ,学校教育の中で,子供たちが新しい複雑な高度の社会環境に柔軟に対応できる資質,能力,技術の基礎を学習できるとなるならば,これまた,子供たちにとってすばらしいことであります。そこで私は,特に義務教育に関し,次の2点についてお伺いいたします。 その第1点は,平成4年に向けた施設・機器の整備についてであり,第2は,それを活用して学習指導をする教師の研修等についてであります。 第1は,5年計画に示された小学校3校,中学校全校に配置するという具体的内容と整備状況を説明していただきたいのであります。同時に,この内容をもって平成4年及び5年から改定指導要領の完全実施に対応できるのかどうかをお尋ねいたします。 また,文部省が本年9月に発表したパソコン整備計画では,明年から5年計画で公立小学校の20%,公立中学校の70%に,それぞれ1校22台のパソコンを配置するという内容であります。これを札幌市の公立小・中学校に割り当てた場合,小学校では,194校中すでに22台以上を設置している5校を除いて34校に,中学校は,90校中63校に22台のパソコンが配置され,残余の小学校には各校3台,中学校には8台が配置される予定となっております。その費用は,小・中学校合わせて16億5,000万円と試算されます。 また,パソコン22台を教室にそろえるとすれば,当然,教室の整備をも考慮しなければならないのですが,コンピューター教室への改造は,配線,空調,照明等をも考慮をすると相当な金額になると思われます。したがって,当然,各年度の整備計画と改造計画とは並行されると思いますが,いかがでありましょうか。また,5カ年の中でどのように整備され,小中それぞれの完全実施の年度とどのように整合させていかれるのか,この点もあわせてお伺いしたいのであります。 今回の改定は,時勢への要望であると思いますが,同時に,売らんかなのコンピューター企業の要請にもこたえようとする文部省の意図とも受けとれかねないという疑いは持ちますが,義務教育の中でコンピューターが活用されるのであれば,すべての小中学校に必要数の機器を配備するのが当然であると考えます。仮に,子供たち2人が1台を使用するとしても,学校によって完備される学校とそうでない学校が市内にあるとすれば,子供の教育にとって不公平を招くことであり,決して望ましい教育のあり方ではありません。 しかし,一方,財政的拘束もあることなどを考慮すると,せめて後期義務教育仕上げの中学校には,文部省の整備計画を超えて,整備補助から外された30%の学校に対し,市当局,教育委員会の努力によって完備することがあってしかるべきでないでしょうか。これらについて,平成5年までのご検討についてご所見を述べていただきたいと思います。 あわせて,高額な機器ではあっても,今日のように科学技術の進歩した時代においては,3年か5年でさらに立派な教育機器が出現するであろうことは明らかであります。とすれば,購入するのではなく,リースで設備することも考慮すべきであります。5年後の子供たちが古びた機器で指導を受けるということは,どう見ても時勢にそぐわない教育です。したがって,リースに対する補助について,文部省に働きかけるべきではないでしょうか,お伺いいたします。 なお,これは私の私見でありますが,21世紀に向け新しい教育の分野に掲げられた教育内容も,これを実践するための財政的裏づけがいまだ不十分であるがゆえに,結果的には地方自治体の負担として押しつけられてくるということは,まことに矛盾した国の政策であると思います。文部省が,地方自治体,地方教育委員会,小中学校に対して,改定による教育の充実実施を義務づけるならば,それにふさわしい財政的措置を文部省の義務として負うべきであることを強く主張しておきたいと思います。 次に,教師の研修等についてお伺いいたします。 小学校指導書・教育課程一般編の中に,「近年学校において,多様な視聴覚教材とともに,コンピューターなどの教育機器の利用がふえている。小学校では,それになれ親しませることを基本とし云々」と書かれており,したがって,教師は,それぞれの教材教具について,絶えず研究しなければならないと結んでおります。特に,数学,理科の分野においては,コンピューター等にかかわる指導が適切に行われるよう,さらに中学校の技術家庭では,新たに情報基礎の領域を設けてまでも,コンピューターを適切に利用する基礎的・基本的な能力を養うことができるように指導することとなっております。 とするならば,小学校における少なくとも学級担任すべての教師と,中学校のこれまた,少なくとも数学,理科,社会,とりわけ技術家庭を担当する教師は,その指導力の養成に特段の意を注ぐ必要があると思います。 さて,札幌市の教育委員会並びに教育研究所においては,将来の情報化時代に向けて,コンピューターの教育的活用を目指し,昭和58年度より教育情報処理を中心とした教師の研修会を開催し,昭和63年度には技術家庭及び理科の教師を加え,また,本年度はさらに算数・数学の教師をも含めて,延べ1,542名を対象にした研修講座を行っていたことは,時代を先取りした教育研修として評価すべきものと思います。 しかし,残念ながら,教育委員会よりいただいた資料によりますと,コンピューターの操作等に習熟している教師の実態は,現時点において小学校は全体の5.1%,中学校は14.6%であります。そして,そのうち,中学校数学担当者では24.4%,理科において24.9%,技術では33.3%という実態であります。この先,2年,3年後に実際に教室において授業をしなければならない状況において,このパーセントに入らない教師を,いかにして100%に近づけるかは,まさに教育委員会の緊急にして絶対的な任務であると考えますが,この点について,教育長はどのような見解をお持ちなのかお尋ねします。 また,教育委員会においては,この対応に対し,具体的,計画的に検討を進めていることと思いますが,その概要についてもお示し願いたいし,また,そのための研修すべき施設も必要であると思いますが,現在の教育研究所には,多くの教師が一堂に集まって研修する場所がないようでありますので,早急に研修室を用意する必要もあろうかと思います。この点についてもご見解をあわせてお伺いしたいのであります。 以上で,ようやく質問の全部を終わらせていただきました。多少風邪ぎみでもあり,入れ歯の関係もあってお聞き苦しい点もあったと思いますが,市長を初め理事者の皆さん,それから議員の皆さん,ご清聴いただきましてありがとうございました。(拍手)
工藤勲君
○副議長(工藤勲君) 答弁を求めます。板垣市長。
板垣武四君
◎市長(板垣武四君) 私も,久方ぶりで山崎議員のご質問にお答えを申し上げるわけでありますが,いま大変熱のあるお話を伺っていながら,果たして満足のいく答弁ができるかなあと懸念をいたしているところでありますけれども,どうぞ意のあるところをお酌み取りいただきまして,ご了解いただきたいと思います。 まず,交通財政に関する問題についてでございます。 第1点目の,輸送人員の減少にかかわる対策についてでございますが,近年におけるマイカーの増加は,ご指摘にありましたとおり,本市交通事業の輸送人員の伸び悩みに大きな影響を与えている原因の一つであろうと認識をいたしております。したがいまして,本市といたしましても,バス専用レーンの拡大,優先信号機の設置等,公共交通環境の改善について,関係機関に今後とも強く働きかけを行ってまいりますとともに,バスターミナル,パーク・アンド・ライド等の乗り継ぎ関連施設の整備を図りながら,輸送需要の喚起に努めてまいりたいと考えております。 また,交通事業としての乗客誘致の取り組みについてでございますが,これまでも,輸送需要の喚起を図るため,利用者サービスの向上に鋭意努力をしてまいったところでございまして,今後とも,多様化する利用者のニーズを的確にとらえ,乗客誘致につながる施設の整備を初め,ソフト面でのサービス向上を積極的に推進して,乗客誘致を図ってまいりたいと考えております。 第2点目の,地下鉄の資本費負担に対する一般会計の財政援助についてでございますが,ご承知のように,この地下鉄事業は,その建設に巨額の投資が必要であるということから,開業後30年をもって赤字が解消されるということになっております。本市の場合,3年ごとに10%以上の料金改定を行うということ,及び1キロメートル当たり乗車人員2万人を確保するということが前提になっておりまして,路線別で見てみますと,昭和46年に開業をいたしました南北線だけをとらえてみますと,これは,今後,おおむね3年後には単年度で収支が黒字に転換する見込みになっております。しかし,東西線,東豊線について見ますと,これは必ずしも,現状では計画どおりとなっていない状況でございます。 一方,地下鉄建設費の70%を国と一般会計から措置すると,こういうことになっておりますが,国の財政事情から補助金の繰り延べ措置がなされ,これが地下鉄経営の悪化の一因となっております。 そこで,一般会計におきましては,いままでの繰り延べ額を,平成元年度から向こう5ヵ年間で解消しようという措置を,国庫補助金とは別個に行ったところでございます。その結果,平成元年度における一般会計の負担額は約185億円でございまして,これを道路の新設改良にかかります一般財源所要額と比べますと,それを上回るものになっておりまして,市民1人当たりに換算いたしますと,1万円を超える額を一般会計から助成をしていると,こういうことになるわけでございます。 このように,現在におきましても,地下鉄にかかわる一般会計の財政負担はきわめて大きなものとなっており,今後,一般会計が地下鉄事業に対してさらに助成を行うためには,徹底した経営改善を推進し,かつ,適正な受益者負担をお願いする中で,長期的な財政収支を見通し,それに応じて対策を検討することが必要であると考えております。また,国に対しましても,関係都市と連携をとりながら,制度改正について強く要望しているところでございます。 3点目の,エレベーター設置に対する一般会計の財政措置ということにつきましては,その福祉的な面を十分勘案をし,今後,検討してまいりたいと考えております。 次に,老人対策問題についてでございます。 数々のご提言を交えたお話を,大変興味深く拝聴させていただきましたが,私もまた,山崎議員のお考えに深く共鳴を覚えたところでございます。 まず,第1点目は,高齢者のための生きがい対策の推進についてでございます。 高齢化社会の進展とともに,豊富な経験と知識を持った高齢者の社会参加がきわめて重要なものとなってまいりますし,そのことがまた,高齢者の生きがいにも通じるのではないかと考えております。 そこで,本年6月に全庁的な組織として設置をいたしました,助役を本部長とする札幌市高齢化対策推進本部において,現在,本市の高齢化対策指針の策定を急いでいるところであり,その中で,生きがい対策につきましても,地域社会との連帯感やボランティア活動など,ご提言の趣旨を十分反映させたものにいたしたいと,このように考えております。 第2点目の,国が本年度から実施をいたしました高齢者の生きがいと健康づくり推進事業についてでございますが,この事業は,明るく活力ある長寿社会の実現のために,高齢者が,家族や地域,さらには企業等の各分野において,その豊かな経験や知識を生かし,生きがいを持って社会活動ができるような環境づくりを進めるものでございます。 本市におきましては,今年度のモデル地区として北区を指定し,区の老人クラブ連合会や社会福祉協議会などとの連携を図りながら,スポーツ・教養講座,健康増進活動等の事業を実施しておりますが,とりわけ世代間交流の啓発・普及に努力をいたしているところでございます。また,今後とも,モデル地区の実績を踏まえまして,一層世代間の交流が図られるように,この事業の拡大に努めてまいりたいと考えております。 第3点目は,在宅福祉サービスについてでございます。 お話しにもございましたように,高齢者にとって,長年住みなれた地域で生活できることが福祉の基本であろうと,こう考えております。本市といたしましても,これまで,在宅の高齢者や家族を支援するために,家庭奉仕員の派遣事業,訪問入浴サービス,緊急通報システム事業,さらにはデイ・サービス,ショートステイ事業など,14種類の在宅福祉サービスを積極的に進めてきたところでございますけれども,高齢化が進む中で,多様化する要望にこたえるためには,より一層きめ細かな施策が求められておりますので,市政世論調査の結果も参考にしながら,在宅福祉サービスの整備,充実について十分配慮をしてまいりたいと考えております。 第4点目の高齢化社会に対応した市民意識の高揚,特に,若い世代の方々の意識の高揚と地域社会とのつながりの強化についてでございますが,これはまとめてお答えを申し上げます。 本市では,従来から,毎年9月を敬老月間として,高齢者の長寿を祝い,広く敬老の思想を普及することを目的にして各種の行事を行っており,また,年間を通じて,健康づくり教室やシンポジウムの開催,生きがいを高めるための趣味やボランティア活動の講座などを開設しているところでございますが,特に,これから高齢期を迎えようとする方々への深いおもんぱかりから,山崎議員の具体的なお話がいろいろとございましたが,私も同世代に生きる者といたしまして,まことに貴重なご提言であると受けとめたところでございます。したがいまして,今後とも高齢化社会についての市民の意識や関心を高め,その理解が深まるように,啓発事業の充実になお一層努力をしてまいりたいと考えております。 次は,公益質屋問題でございます。 第1点目の存続についての考え方でございますが,本市の公益質屋の延べ利用者は,最近では,昭和59年度2,200人,これをピークにいたしまして年々減少の一途をたどっており,お話にもございましたように,63年度は1,085人,さらに,元年度は850人程度に減少して,この傾向は今後とも引き続くだろうと,こう予想されます。 こうした状況の中で,本市地方社会福祉審議会の低所得者福祉専門分科会では,公益質屋のあり方について,かねてから審議をしていただいておりましたが,近年における社会経済状況の変化による所得水準の向上,また,国及び地方による福祉施策の充実,さらには,市中金融機関等による簡便低利な貸付制度の普及等が利用者の減につながってきていると,こう分析をされております。したがいまして,低所得者対策としての公益質屋の存在意義は,もう希薄になってきたと考えられますが,審議会のご意見をいただいた上でその存廃を決めたいと,このように考えております。 第2点目は,廃止するとした場合の対応策についてでございますが,これは,その場合,応急援護資金,世帯更生資金といった各種の貸付制度について,所要の措置を講じて,その活用を図ってまいりたいと,このように考えております。 私からの最後に,全天候型多目的施設についてお答えを申し上げます。 この施設は,青少年はもとより,広く市民が,雪や寒さなどの気候条件に左右されず,国内外のスポーツや文化イベントなどに参加,触れ合うことを通して,市民交流の活発化,ひいては経済の活性化に資する等,多様な機能を持っており,札幌が目指す国際都市,健康都市づくりの主要施策として,第3次長期総合計画においても位置づけをしたものでございます。 また,商工会議所を初め,経済界を中心としてホワイトドーム推進会議が組織をされ,その早期実現に大きな期待を寄せており,私といたしましても,こうした機運の中で,議会等を通じて,その整備の必要性を表明してまいったところでございます。 ご質問では,事業費,事業収支等について分析をされ,本市負担とのかかわりやムードの先行などについて危惧されておられますけれども,私も,このように大きな事業を望ましい姿で堅実に進める上での重要なご指摘であると受けとめておりますし,また,この時期に警鐘を鳴らされたことを十分意にとめてまいりたいと考えております。 ただ,お話を聞きながら,たとえば,現在九つの区に地区体育館をつくり,あるいは区民センター等をつくっておりますけれども,これは,いずれも20億以上かかる大きな施設でございまして,しかも,これは経常的にペイのできる施設ではございません。しかし,ペイはしませんけれども,持ち出しは大きゅうございますけれども,これは,市民にはかり知れない大きな利益を与えると考えますと,あえてペイラインにいくかいかぬかだけで判断するのは,またこれも偏り過ぎているかと思って拝聴をいたしておりました。 なお,推進会議では,中間報告を発表した後,四つの専門委員会でより具体的な検討がなされ,本年度中には最終報告をとりまとめて,関係機関へ提案をすると,このような予定であると聞いております。したがいまして,本市といたしましては,推進会議の貴重なご提案を受け,その実現に協力するトでは,事業の採算性はもとより,市民利用のあり方,財政的支援などについて,市民のコンセンサスをいただけるように,議会の場での十分なご審議をいただきながら,慎重な検討を進めてまいりたいと,このように考えております。以上でございます。
工藤勲君
○副議長(工藤勲君) 荒井教育長。
荒井徹君
◎教育長(荒井徹君) 教育問題について,私からお答えをいたします。 まず,1点目のコンピューターに関しての平成4年に向けた施設,機器の整備についてでございます。 初めに,本市の現5年計画と整備状況についてでありますが,小学校におきましては,児童の能力,適性に応じた個別指導と自主教材の研究開発を目的といたしましたCAIとして,コンピューターを3校に配置する計画でございまして,このうち,63年度は1校24台,平成元年度は1校22台の整備を行ったところでございますが,寄附を含めて5校で整備されております。 中学校におきましては,教育に関連するさまざまなデータを総合的に分析,診断し,個性に応じた生徒指導を行うCMIとして,コンピューターを5年間で全校に1台ずつ配置する計画でございまして,これまで,2年間で38校において整備を行ってまいりましたが,寄附を含めますと,54校で整備されております。 そこで,本市5年計画のコンピューター整備と新学習指導要領の教育課程との対応につきましては,この指導要領が本年3月に告示されたものでございますので,新たな検討が必要であると考えております。 次に,新指導要領に対応するコンピューター整備計画につきましては,機器の導入とあわせて教室の整備が必要であることは,ご指摘のとおりでございます。これについては,小中学校におけるコンピューターの具体的な活用方法や効果的な整備・配置等を研究するとともに,国の予算編成の動向を見きわめながら,総合的に検討をし,努力してまいりたいと考えております。 なお,全中学校への配置につきましては,本市の財政事情等を勘案して,ただいま申し上げました整備計画の中で検討してまいりたいと存じます。 また,機器整備のリース制につきましては,先端技術の進展と財政負担との関係から見て,一つの有効な方法であると考えておりまして,昨年度より,全国都市教育長協議会,また,北海道都市教育委員会連絡協議会を通じまして,補助対象となるように国に要望してございますが,今後も機会あるごとに要望してまいりたいと考えております。 2点目の教師の研修等についてでございますが,これからの情報化社会に生きる児童生徒の教育のあり方を考えますと,コンピューターの活用についての教員研修は,ご指摘のように,きわめて重要な課題であると受けとめております。 今後の研修計画についてでありますが,小学校の教員につきましては,すでに機器を設置している学校の成果を積極的に活用するとともに,初任者研修など各種研修会の中でも,新たにコンピューターに関する内容を位置づけたいと考えております。 また,中学校の技術家庭,数学,理科の教員につきましては,教育研究所の講座をさらに充実させるとともに,各種研究組織の研修会においても,コンピューターにかかわる研究実戦が積極的に行われるよう検討を進めているところであります。今後とも各都市の状況も把握しながら,本市における研修の内容や方法について,さらに研究してまいる所存でございます。 なお,教育研究所のコンピューターにかかわる研修室の設置につきましては,ご質問の趣旨を踏まえ,努力してまいりたいと考えております。以上でございます。
工藤勲君
○副議長(工藤勲君) お諮りします。 本日の会議はこれをもって終了し,明12月7日午後1時に再開いたしたいと存じますが,ご異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
工藤勲君
○副議長(工藤勲君) 異議なしと認めます。よって,さよう決定されました。
工藤勲君
○副議長(工藤勲君) 本日は,これで散会いたします。