札幌市議会 会議録検索システム(平成2年第4回定例会 1990-12-06 第3号)
1990-12-06/発言 18 件 / 原本(札幌市議会)
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工藤勲君
○副議長(工藤勲君) これより本日の会議を開きます。 出席議員数は,63人であります。
工藤勲君
○副議長(工藤勲君) 本日の会議録署名議員として常本省三君,政氏 雅君を指名します。
工藤勲君
○副議長(工藤勲君) ここで,事務局長に諸般の報告をさせます。
鍛冶沢徹君
◎事務局長(鍛冶沢徹君) 報告いたします。 吉野晃司議長,富田新一議員及び福士 勝議員は,所用のため遅参する旨,それぞれ届け出がございました。 本日の議事日程,陳情受理付託一覧表及び質問順序表はお手元に配付いたしております。以上でございます。 ――――――――─――――――― 陳 情 受 理 付 託 一 覧 表 (平成2.定4) (平成 2.12. 6)
工藤勲君
○副議長(工藤勲君) これより議事に入ります。 日程第1,議案第1号から第12号までの12件を一括議題といたします。 昨日に引き続きまして代表質問を行います。 通告がありますので,順次,発言を許します。丹野 勝君。 (丹野 勝君登壇・拍手)
(発言者未割当) 発言者未割当
◆丹野勝君 私は,ただいまから,公明党議員団を代表いたしまして,当面する市政の問題等について質問をさせていただきます。 まず,初めに本市の再開発の取り組みについてお尋ねいたします。 本市は,創建以来,先人達が新しい理想都市を目指し,わが国の伝統文化のよさを残しつつ,広く海外の進んだ知識・技術を取り入れ,たゆまぬ努力によって築かれてきた都市であります。都市は,そこに生活する人々の気風・人情・活力などをその個性とし成長するものでありまして,本市は,市民の進取の気風・たくましい活力に支えられ,北の感性と創造性にあふれた都市として発展してまいりました。 一方,わが国の経済情勢は,高度成長から安定成長へ,また国際競争から協調へと大きく変化し,これらへの的確な対応が求められております。さらに,高齢化の進行・情報化の進展など,都市環境や新しい社会システムの形成が求められております。 このような社会経済情勢の大きな変化の中で,将来を展望して,先行的かつ計画的な街づくりが必要となり,本市は約20年先を展望した第3次長期総合計画を昭和63年に策定いたしたところであります。 この第3次長総では,第1節の「21世紀に向けての札幌のめざす方向」を踏まえ,第2節で,その実現の施策を展開する基本的考え方として五つの基本課題を設定しておりますが,その中に「生活の快適性を高める」施策,「伸びやかな札幌人をはぐくむ」施策の基本的考え方が述べられております。 冒頭で私が申し上げましたように,本市は札幌市の市民の進取の気風・たくましい活力に支えられ,今日このように全国に誇れる「さっぽろ」に成長してまいりました。私たちは,このような「魅力ある都市」を次の世代に引き継ぐ責務があると考えるのであります。そのための手段として再開発は非常に有効なものと考えるわけであります。 本市では,早くから土地区画整理事業・市街地改造事業・総合設計制度を初めとするいろいろな事業手法や制度を活用し,街並みや公共施設の整備,そして公共的空間の確保などに努めてまいりました。特に,昭和55年に都市再開発法が一部改正され,本市もほかの大都市と同様,都市再開発の長期的かつ総合的なマスタープランとも言える「都市再開発方針」の策定が義務づけられ,昭和60年3月都市計画として定められました。 その後,本市の都市構造が大きく変容し,これに対応するため,同方針の見直しが必要となりました昨年,第3回定例議会の本会議において,わが党は本市の「都市再開発方針の見直し」について,本市の基本的な考え方をお尋ねしたところであります。 いま,わが国は,地価の異常な高騰により,公共事業や市民生活に大きな影響が生じてまいりましたことは周知のとおりであります。これまでの都市の発展は,どちらかと言えば工業や住宅等が主導的な役割を果たし,そのため郊外への拡大によって対応ができました。しかし,さきにも述べましたように,社会経済の大きな変容に伴い,産業構造も大きく変貌し,都市の中に大規模な空地が散在するようになってまいりました。 これらの大規模空地は,低・未利用地であり,公共施設も十分に整備されていないものがほとんどであります。このような空地の土地利用転換が何の施策もないまま進められると,公共施設が整備されないまま,経済性のみから再開発が行われることになるのであります。したがって,土地利用の転換は,公共施設整備に見合った土地利用の制限や緩和をすべきものであり,さらに,長期的展望に立って計画的に再開発を進めるべきと思います。本市には,よい事例があります。 それは,ビール工場跡地の再開発において,「再開発地区計画制度」を活用し,必要な公共施設等の整備を担保しつつ,都心隣接地にふさわしい商業,業務地への土地利用転換を計画的に誘導し,地域の活性化を図ろうとしております。 ここでは,再開発に伴う交通量の増大予測から,道路の整備や,当地区の歴史を象徴させる建物の保存・再生活用など,魅力ある都市景観の形成を図り,まとまりと潤いのある公開空地を創出させ,全体として敷地の狭小化を抑制し,健全な高度利用を目指しており,この制度が十分に活用されたまちづくりであると考えるのであります。 しかし,大規模空地は,必ずしもこのような土地利用転換がすべてとは考えるものではありません。すなわち,21世紀に向けて本市は,第3次長総で述べられておりますように,緑豊かな自然と大都市の利便性とが調和するすぐれた定住環境を有し,精神的充実を求める市民の生活意識の変化を十分に踏まえ,生活の快適性を高めるなどの諸施策を推進するためにも,この大規模空地は非常に貴重な財産であると考えるのであります。 ところで,一般の市街地における土地利用の転換においては,個々の建てかえが進み,面倒な共同化,特に土地の共有化が基本となる市街地再開発事業によって環境整備を行うことは非常に困難であるので,個々が勝手に建てかえをするほうを選択してしまい,この結果,敷地の分割が進み,狭小化や建物が密集するなど,環境の悪化を招くことになります。そこで,健全な都市へ更新させ,都市環境の回復へと誘導する再開発の促進が強く望まれるのであります。 特に,交通結節点となる地下鉄駅周辺は,土地への投機的行為が予想され,これが地価高騰の一因にもなっているものと考えるのであります。再開発も,いままでの部分的改修から,都市全体の更新へと展開されることが強く求められており,この要請にこたえるべく,再開発のあり方もいろいろ検討し,新しい展開が必要であると考えます。 そこで私は,本市の再開発について,次の3点についてお尋ねいたします。 第1点目は,本市は平成2年度中に,都市再開発方針の見直しを終えると聞いておりますが,今後どのような基本的な考え方でまちづくりを進めようとしているのか,市長のご所見を承りたいと存じます。 第2点目は,市内に散在している工場や鉄道跡地等の大規模空地の活用をどのような考えで指導・誘導しようとしておられるのかという点であります。 第3点目は,交通結節点となる地下鉄駅周辺の市街地の更新をどのように進めようと考えているのかについてお尋ねいたします。 次に,都心部の交通渋滞対策についてお尋ねいたします。 近年,モータリゼーションの進展による自動車保有台数の増加,道路交通量の増加は著しいものであり,このことに伴い,道路混雑,交通事故,自動車公害などが大きな社会問題となってきております。 本市の状況を見てみますと,自動車保有台数については昭和59年に55万台であったものが,平成元年には72万台と,過去5年間の間に実に1.3倍もの伸びを示しており,全道平均の1.2倍を上回っております。これを世帯数で見てみますと,1世帯当たり1台保有していることになります。車の利便性,随意性などを考えますと,今後もますます自動車が増加するものと思われます。 一方,自動車の増大による道路混雑は,都心部を中心として,これに至る創成川通,国道36号,国道12号などの幹線道路においては終日,渋滞あるいは混雑を呈しており,これが,さまざまな問題を引き起こしているのであります。例えば,交通事故の発生状況について見ますと,昭和59年において全市で5,406件あったものが,平成元年では,1.8倍の9,517件にもなっております。そのうち中央区では約2割の発生件数になっており,特に,都心部においては面積当たりの事故発生率が高い状況にあります。 また,市内の幹線道路では,環境基準を超える自動車騒音やディーゼル車の増加よる大気汚染などが発生しており,今後の自動車の増加により悪化をしていくものと予想されます。中でも都心部の道路混雑については,本市の道路体系が都心部への一点集中型であることが大きな原因となっていると私は考えます。とりわけ,この道路体系による大きな問題は,都市間を連絡する国道などの幹線道路が都心部を通過するため,都心部の交通にこれらの通過交通が混在していることであります。 市の調査によれば,都心部に関連する自動車交通は1日当たり48万台であり,このうち,通過交通は約4割も占めております。これら通過交通を排除するためにも,2バイパス,2環状道路等の広域的な交通に対処した道路体系の整備がぜひとも必要であります。 さらに当面の渋滞対策としては,ボトルネック箇所の解消,あるいは交差点の立体化,拡幅といった施策を急いで行う必要があります。現在,北海道開発局が中心となって進めている「札幌市渋滞対策緊急実行計画」いわゆるアクションプログラムでは,市内の渋滞の著しい交差点の改良を行う計画であり,早期実施が期待されています。ところで,私がここで指摘したいのは,幹線道路の整備がかなり進んでいるにもかかわらず,都心部の渋滞が一向に緩和されない点であります。つまり,これまでの市の渋滞対策は,道路整備を主体としてそれなりの成果を上げてきましたが,急激な自動車交通の伸びに対して,もはや道路の整備では追いつかないのではないかということであります。すなわち,これまでの道路整備といったハード面の対策に加えて,ソフト面の対策も必要ではないかと思います。 たとえば,豊平区では,国道36号の交通渋滞は著しく,特に都心に近づくほどひどくなっており,豊平橋では交通量が1日約7万台にも達しており,市内でも有数の混雑箇所となっております。そこで,現在工事を進めている地下鉄東豊線が福住まで延長されることによって,国道36号の道路混雑はかなり緩和されるはずであります。このことは,交通渋滞解消の一つの大きな意味でのソフト面の方法であると私は考えます。 そこで,地下鉄の早期完成に向けて,関係者の方々のなお一層のご尽力をお願いしたいと思います。と同時に,工事期間中の車線の確保,車の切り回し,歩行者対策,安全管理などの交通対策についても十分配慮し工事を進めていただきたいと思うのであります。 さらに,この地下鉄の整備にあわせて,自動車利用から地下鉄利用への転換の誘導や,地下鉄利用の利便性を図るため,関連道路の整備についても積極的に行う必要があるのではないかと思います。 また,信号機の連動化や,青矢印信号の増設といった交通環境の改善,あるいは地下鉄建設にあわせた地下横断歩道の設置など,交通の流れを少しでも円滑にする方法を検討し,国道36号の混雑緩和を図るべきであると考えます。そこで問題となるのは,やはり都心部であります。国道36号に接続する西2丁目線と3丁目線は,終日渋滞している状況であり,これが,国道自身の渋滞の原因ともなっていると推察できるのであります。 都心部の渋滞の原因は幾つか挙げられますが,車そのものが多いことはもちろんでありますが,私は,その車を運転するドライバーのマナーの悪さが大きな要因の一つであると考えております。中でも,違法な路上駐車は,都心部のあらゆる箇所で目立っており,駐車場は幾らでも空いているのにかかわらず,面倒であるとか,料金が惜しいとか言って,利用しないというありさまで,さらにひどいのは,二重駐車,三重駐車,交差点内での駐車などであり,これらは明らかに渋滞の原因となっています。駐車違反の取締りは警察の仕事でありますが,警察の力だけでは,いずれ手に負えなくなることは,大都市の例を見ても明らかであります。やはり,これらの問題に対処していくためには,警察のみならず,行政や市民が一体となって取り組んでいくことが必要であると私は思うのであります。そこで伺いますが,都心部渋滞対策について,市としてどのように取り組んでいく考えか,市長のご所見をお伺いいたします。 次に,マイカーの抑制策についてお伺いいたします。私は,将来的に,環状及びバイパス道路などが整備されたといたしましても,道路体系の充実だけで自動車交通を効率的に処理することは困難であると思うのであります。特に,本市は,都心部に商業,業務機能が集積し過ぎており,これに伴う交通需要,とりわけ自動車交通の集中は,未来永劫避けられないものと考えます。 そこで,本市の第3次長期総合計画でいうところの,「多核心形態の街づくり」を進め,交通需要を分散させることが望ましい姿であると思いますが,これに合わせて,自動車交通そのものを抑制していくことも考えるべきではないかと私は思うのであります。 来たるべき高齢化社会の到来に対応していくためには,ノーマライゼーションの中で交通のあり方を真剣に考えていく必要があり,その中でバス,地下鉄などの公共交通機関の利便性,快適性を向上させ,だれもが使いやすい交通手段とすることが必要であると思うのであります。この意味からも,マイカーを抑制し,公共交通への転換を誘導するシステムを,いまからつくり上げていくべきと私は思うのであります。そこで伺いますが,マイカー抑制の施策について,市としてどのように考えているのか,市長のご所見をお伺いいたします。 次に,障害者の就労問題についてお伺いいたします。 国連が1981年を「完全参加と平等」をテーマとする「国際障害者年」と定めて,ことしはちょうど10年目に当たります。この10年間に,障害者ができる限り一般市民と同様に生活し,活動することができるような生活条件を障害者に提供するという「ノーマライゼーション」の理念もかなり浸透し,本市においても各種の障害者福祉施策が年々充実してきたことは,私としても率直に評価するところであります。 昨今の経済情勢は,昭和40年代前半の,いわゆる「いざなぎ景気」に迫る勢いで,好況が長期に続いており,本市における有効求人倍率も近年になく高水準で推移しております。しかし,目を障害者に転じてみますと,その雇用状況には依然として厳しいものがあり,国が定めた民間事業における法定雇用率の1.6%にも達しない企業もいまだかなり多いと伺っております。 申し上げるまでもなく,障害者の雇用促進についての行政権限は基本的には国に属しておりますが,「完全参加と平等」の理念を達成するためには,障害者が,残された能力を最大限に発揮して,地域社会で健常者と同等の地位を確保することが不可欠であり,その意味で,就労の問題は,本市としても避けて通れない問題であろうと考えます。 無論,一言に障害者といっても,身体障害者と精神薄弱者では態様も異なりましょうし,それぞれの障害の内容や程度も一様ではなく,したがって,中には就労そのものが困難な方々も多くおりましょう。国際障害者年10周年を迎えるに当たって,障害者の完全参加と平等というテーマに立ち返って,市は,就労が困難なこれらの方々にも可能な限り生産的活動に従事できる場を与えて,社会の一員として,生きがいを持って生活ができるようきめ細かな対応策を講ずるべきであろうと考えます。 以上の観点から,以下3点についてお尋ねいたします。 第1点目は,障害者の雇用についてでありますが,本市が把握している実態について,その実情をお示し願いたいのであります。 第2点目は,障害者雇用納付金制度による報奨金についてであります。障害者の雇用を促進するための国の施策の中に,常用労働者が300人以下の中小企業主で,その労働者の3%または5人以上の障害者を雇用したときに,それを超えて雇用した障害者1人に月額1万5,000円の報奨金が支給されるという制度があります。しかし,この支給は一定数を超えて雇用することが支給の前提となっていることから,5人以下の雇用の場合,その適用枠が厳しく,その恩恵にあずかる事業主はごく限られるとのことであります。 札幌市内の実態といたしましても,障害者を雇用し,社会自立を図る企業主の集まりである「精神薄弱者職親会」の100社のうち,この報奨金の対象となっておりますのはわずか10社にすぎないのであります。そこで,私は障害者の雇用拡大という観点から,この報奨金の適用枠を緩和するよう強く国に要望すべきであると考えますが,この点,市長のお考えを伺いたいのであります。 3点目は,一般の企業等に就職できない障害者,とりわけ精神薄弱者の福祉的就労の場の確保についてであります。本市ではかねて,福祉行政の一環として,市内のデパート・地下鉄駅などにシュリーの店や100円ケーキの店を設置して,全国でもユニークな取り組みとして注目を集めております。しかし,精神薄弱者には,就労の道ははなはだ厳しい状況に置かれており,こうした方々に対し福祉的就労の場を提供する施策が必要と考えます。 そこで,国が積極的に推進している精神薄弱者福祉工場をぜひ本市でも設置に向けて取り組むべきと考えますが,この点,市長のお考えをお聞きしたいのであります。 次に,観光の振興についてお伺いいたします。 平成2年度上期における国内及び道内経済は,本年6月,景気拡大連続43ヵ月に達し,「岩戸景気」をしのぐ戦後2番目の長期間にわたり,その後においても,個人消費,設備投資を中心とした内需の堅調な伸びを反映し,安定した経済状況を持続しております。 一方,国民の自由時間に対する意識について,昨年,総理府が調査した「国民生活に関する世論調査」結果によりますと,今後,「レジャー・余暇生活」に力を入れたいと考えている者が37.7%と最も多く,これは昭和58年に住生活を抜いて以来,連続して第1位を占め続けるとともに,その比率を高めておりまして,国民の余暇に対する志向の高まりがうかがえるのであります。このような環境を背景として,国民の観光活動も大変活発であり,特に本市の観光はきわめて好調に推移しております。 先日本市観光部が発表した平成2年度上半期における観光客入り込み状況によりますと,本年4月から9月までに本市を訪れた観光客は,前年同期に比べ,7.4%増の729万人に達し,50万人もの観光客がふえております。これは,5年前の上半期入り込み数529万人と比較いたしますと200万人も増加しており,その伸び率は,実に37.8%にも達しております。 さわやかな気候,緑豊かな自然と快適な都市空間を求めたツアー客はもとより,大規模な学術・研究会議が相次いで開催されるなど,まさに,札幌ブームと言えるような活況を呈し,私が聞いた大手エージェントの話によりますと,飛行機がとれない,ホテルがとれない,観光貸切りバスもとれないと,対応に大変苦慮したというほど,たくさんの観光客が札幌を訪れたということでありました。 しかも,こういった状況は,10月に入ってもなお衰えることなく順調に推移しているようでありまして,今後特段のアクシデントでもない限り,今年度の観光客入り込みは数は,昨年を大幅に上回る史上最高を記録するのではないかと大きな期待を抱かせるものであります。 しかし,本市の観光は真に足腰の強い地盤を確立しているかというと,私は,まだ解決すべき課題もあると考えております。それは,通年観光の実現であります。 本市における月別の観光客数を見ますと,入り込みの最も多い月が8月の143万人であり,以下7月,9月の順となっております。一方,入り込みの最も少ない月は12月の73万人であり,次いで11月,4月でありますが,こういったトップシーズンとボトムシーズンでは,実に1.9倍の入り込み格差があります。 このような季節間格差が,ホテル,旅館を初め,旅客運送や土産品などの観光関連企業にとって,従業員や施設などの受け入れ態勢にむだが生じ,これが安定した経営基盤を確立するまでに至らない要因の一つともなっておりまして,特に,経営規模の比較的小さい事業所で働く者の就業条件の改善をおくらせている要因ともなっています。 こういったことが人材の確保を困難なものとし,結果として,観光客に対するホスピタリティーの低下すら招きかねない状況にあると言えるのであります。そこで,観光の振興について3点お伺いいたします。 質問の第1点目は,観光の通年化に向けた施策についてであります。 かつて札幌の観光は,夏型のみの典型的な一季型の観光地でありましたが,冬の寒さや雪を活用した雪まつりを開催し,これを市民とともに世界に通用するイベントとして育て,さらに冬季スポーツイベントの誘致開催,スキーツアーやスキー修学旅行の誘致など,季節の特性を巧みに活用した施策の展開によって,今日では夏と冬の二季型観光地に変貌させてきたのであります。 しかしながら,今後ともさらに観光を振興していくための課題として,いかに春と秋を中心として入り込みの増加を図り,1年を通して観光客がにぎわう観光都市を創造していくかということであります。 私は,今後,春と秋に向けた観光の振興策を積極的に取り組んでいかなければならないと考えます。そこで市長は,通年観光の実現に向け,どのような施策を考えているのかお伺いいたします。 質問の第2点目は,札幌の玄関口としての沿線整備についてであります。 北海道観光の玄関口としての千歳空港の地位はきわめて高いものがあり,特に,外国からの直行便が増設される中にあって,ユニバーシアード冬季大会やパシフィック・ミュージック・フェスティバルに集う若者たちが,また機会をつくって札幌を訪れたいと感ずるようになってもらいたいと思うのであります。 このように内外から訪れる観光客に満足を与え,「再び札幌へ」という思いを持ち帰ってもらうためには,単に施設のみではなく,市民がお客さんをもてなす心遣いもまた大切であることは言うまでもありません。しかし,何といっても,札幌への第一歩をしるしたときの印象というものは,非常に大きなウエートを占めるものがあると思われます。 JR札幌駅におり立ったときの駅前通の緑の印象,バスや車で高速道路をおりたときの南郷通のアカシア並木の評判はかなり高いように私は聞いております。しかし,そのほかのアプローチ道路には,残念ながら,何ら特色がないのではないでしょうか。何といっても,札幌を訪れる観光客のルートは,千歳空港から高速道路を経て札幌に入るか,JR札幌駅におりる人が多いと思われます。 高速道路は機能面が強く要求されるものでありますから,そこに種々の施設を要求することは難しいでしょうが,そこからおりた部分や,国道36号線の平塚地区等に,本市の「木」であるライラックの林をつくるとか,その林の中に,歓迎の意を尽くし,去って行く人にまたお礼の意を尽くし,たとえば,「ホワイトイルミネーションの期間は12月1日から1月7日」とか,お知らせの表示も盛り込んだものが必要でないかと思うのですが,市長のご見解を伺いたいと思うのであります。 質問の第3点目は,代表的な観光資源周辺の環境整備についてであります。 豊平区を例にとりますと,代表的な観光資源として,羊ヶ丘展望台が挙げられ,平成元年度は83万人の観光客が訪れ,本市の観光施設の中では3番目に入場者数が多い場所となっているほか,札幌ふれあいの森,西岡水源地といった豊かな自然や,リンゴ並木,八紘学園のショウブ園,平岡公園の梅林など,四季折々の北国らしい自然を満喫できる観光地があります。しかしながら,そこに至る沿線を中心とした環境が必ずしも整備されていないと思います。 たとえば,羊ヶ丘展望台について申し上げますと,国道36号線から羊ヶ丘展望台までの直線道路は,左側にポプラ並木が続き,並木の間からは緑のじゅうたんを敷き詰めたような農業試験場の広大な土地が望め,ここを通るだけでも,北の風土を強く感じるものでありますが,残念ながら,右側の道路に設置されている街路灯は貧弱であり,これが良好な観光イメージを損なっているのではないかと心配するものであります。 そこで,私は,観光客がたくさん訪れる施設の周辺を,それぞれの景観とマッチした環境の創出について検討すべき時期に来ているのではないかと考えるものでありますが,市長のご所見をお伺いいたします。 次に,白旗山距離競技場の活用についてお伺いします。 いよいよユニバーシアード冬季大会があと85日余りと迫り,組織委員会を中心に,関係する各機関において準備に一層の拍車がかかっていることと思います。世界中の国々から大勢の若者が期待を抱いてこの札幌に集い,目指す競技に技を競い,そしてさまざまな場面で市民との交流がなされるわけですが,かつてのオリンピックのときもそうであったように,カラフルなウェアを身にまとった若者たちがさっそうと活動する光景は,国際都市としての札幌を実感すると同時に,私は平和であることのとうとさをひしひしと感ずるのであります。そして立派に大会を成功させ,若者たちの胸に札幌の印象をしっかりと刻み込ませ,それぞれの国へ持ち帰り,何かの機会に思い出として話してもらえれば,結果として札幌の国際的な地名度がさらに高まってくるでありましょう。 一方,この大会を通して,札幌の市民はスポーツそのものへの関心を高めることは無論ですが,国際交流の大切さ,さらには平和のすばらしさをも感じ取ってくれると思います。そうしたもろもろの願い,期待があるだけに,私は,札幌市を挙げてこの大会を成功させなければと考えております。 さてそこで,今回のユニバーシアード大会ですが,大会ではいろいろな競技施設が使われることになっております。ほとんどが既設の施設で,準備についても,あるいは大会の後の利用についても,格別の心配は要らないのですが,一つ気になりますのは,いまユニバーシアード大会に間に合わせるためにつくりましたクロスカントリー競技場の会場となります白旗山距離競技場であります。 ご承知のように,この施設の建設に当たりましては,各方面から強い関心が寄せられ,さまざまな論議を経て建設にこぎつけた経緯がございます。したがって,市民の関心も高く,また,建設に当たっても多額のお金を投じたのですから,市民感情としても,大変大切な施設だという意義があると思うのであります。 お聞きしますと,ほぼ完成に近づいているそうでございますし,去る9月・10月に,国際スキー連盟のクロスカントリーの委員長,また国際大学スポーツ連盟の同じくクロスカントリーの委員長が調査に見えられ,その際,世界的にもきわめて完成度の高い理想的なコースだと絶賛して行ったと聞いております。もしそうであれば,札幌市としても世界に誇れる施設がまた一つふえたことになり,大変喜ばしいことと思っております。 そこで質問の第1点は,現在の工事の進捗状況はどうなのか。ユニバーシアードまで十分間に合うのか。また,国際スキー連盟の公認は大丈夫なのか,まずお聞かせください。 次に,この新しい施設の大会後の活用についての考え方なのですが,前段申し上げましたとおり,多くの市民の協力と多額の市費をかけた施設ですので,ユニバーシアード大会も大きな目的ですが,その後の活用をどうするかという点も一つ大きな問題と言えます。 ご存じのとおり,札幌でも数少ない貴重な緑の地帯につくったコースですので,これを何とか生かして市民に還元しなければ,非常にもったいないと考えるのであります。 たとえばその一つは,今後もこのコースを舞台とする大きな国際大会が誘致できないものか。また,21世紀に向かって余暇の増大,高齢化等の時代を迎え,市民一人一人が健康や生きがい,そして心の豊かさを求め,スポーツやレクリエーションを積極的に生活の中に取り入れるようになることを考えますと,豊かな自然を生かしながら楽しめるこうした施設は大変貴重なものになってくると思うのですが,こういった点を踏まえ,夏冬を通して白旗山競技場の今後の活用方法について,基本的なお考えをお伺いいたします。 次に,定時制高等学校における中途退学の問題について,生涯学習の機会を積極的に広げようとする観点から質問をいたします。 新聞報道等での文部省の発表によりますと,昭和63年度の全国公私立高等学校の中途退学者の合計は11万6,617人で,前年度に比べ3,260人の増加であり,高校在籍者数に占める割合,いわゆる中退率は2.1%となっております。中でも定時制では,中退率が15.4%と高いものとなっています。 本市の市立高校におきましても,昭和63年度の中退率は2.0%であり,全国と同レベルです。定時制高校だけを見ますと,16.9%となっていると伺っております。 報道等でも,全国中退者数が11万人余りということは,1,000人規模の高校で110校分の生徒がいなくなるのと同じ数ということであり,単に高等学校教育の問題であるというよりは,まさに今日の社会問題であると言っても過言ではないと思います。 21世紀の時代を担っていかねばならぬこうした若者たちへの教育の重要さを考えるとき,この問題については,速やかに,しかも大胆にして有効な対応策を考えていかなければならない時期に来ていると私は考えるのであります。 私は,これからの科学技術の進歩,産業構造の変化,情報化・国際化の進展など,さまざまな変化が急激に進む社会にあっては,これまでのように学校教育だけでは,生涯にわたる多様な教育課程に対処していけないと思います。つまり,これからは学校教育だけで終わるのではなく,だれもが必要に応じていつでも学習できるような教育の場や機会が用意されなければならないと思います。だからといって,現在の学校教育の果たす役割が軽視されてはならないのは当然であります。 特に高等学校では,生涯学習の一機関としての役割も期待されているのであり,さまざまな社会のニーズにこたえる教育内容を用意するなど,その役割と活動をさらに広げることがいま求められているのであります。しかし,現実には,しっかりした目的意識を持たないままに高校に入学する傾向など,学歴偏重の弊害を生んでいる社会的な風潮があり,高校中退者の増加という現象も,実はこうした学校教育一辺倒の考え方による弊害のあらわれであるとも言えるのではないでしょうか。 そこで私は,特に中退率の高い定時制高校の教育の改善充実について,所信の一端を述べ質問をいたします。 まず一つには,中学校での進路指導の改善充実の余地がありはしないかということであります。 すなわち,何が何でも成績による高校進学という社会全体の風潮に流されることなく,本人の能力・特性を十分に見きわめ,高校進学についても,しっかりした目的意識を持たせる進路指導が推進されるべきであろうと考えるのであります。このことは,中学校の先生方だけの問題ではなく,同時に父母の意識にもかかわる問題でもあります。したがいまして,本人への指導はもとより,家庭への啓発を図ることが,今後一層学校に求められるものと考えます。 次に,生徒を受け入れた定時制高校において,教育活動が,生徒にとって,将来への希望や意欲につながる魅力あるものとなっているかということであります。 つまり,教育内容について,社会の変化に対応できる多様で魅力ある科目,たとえばコンピューターやワープロなどの導入は考えられないか。また,学習を続けたいと考えているにもかかわらず,欠席日数が多くなったり,落第というような何らかの理由によりやむなく中途退学する生徒に対しても,進級,卒業の規定などをもっと柔軟に扱えないかということであります。 二つには,高校をやむなく中途退学となった生徒はもとより,一般社会人でも,学習が必要になったときは,いつでもだれでも高等学校の教育が受けられるという,従来の定時制高校とは異なる新しいタイプの高等学校の必要性についてであります。 このことについては,臨教審の答申において,単位制高校の設置として取り上げられてきたところであり,現在,全国でも何校かが開校されていると聞いております。今日のように定時制高校で学ぶ生徒の状況が多様化していることを考えますと,本市においても,こうした単位制高校の導入について十分考えてみる必要があると思うのであります。 以上申し上げた点を前提とし,次の2点についてお伺いいたします。 第1点目でありますが,中学校では,生徒にしっかりした目的意識を持たせるために,進路指導がどのように行われているか。また,市立定時制高校では,生徒が充実した高校生活を送れるようどのように対応しようとしているのかお伺いします。 第2点目でありますが,生涯学習の観点から,単位制高等学校の導入について検討すべき時期にあると思いますが,教育委員会の見解をお伺いします。 最後に豊平区の問題について2点お伺いします。 まず,豊平区の東部地域における道路問題についてお伺いいたします。 札幌市は,いまや人口167万人を擁する国内5番目の大都市に成長し,特に近年,国内における民間企業等の好景気に支えられ,宅地開発や住宅の新築が活発に行われるなど,さらに大きな都市へと成長を続けているところであります。 とりわけ豊平区においては,現在人口が9区中第1位であり,厚別副都心の後背地として,東部地域の開発がここ数年急速に進められており,たとえば,平成元年度における市街化区域及び指定区域の宅地開発行為面積を見ても,35ヘクタールと9区中最大であり,市全体の74ヘクタールに対し47%と,おおむね半数にも上る割合を占めているところであります。 さらに,地下鉄東豊線豊水すすきの駅から福住駅間5.6キロメートルの延長工事も,平成元年度より着工し,平成6年度の開業に向け急ピッチで進められている状況にあります。 地下鉄の延長は,都市内交通の基幹輸送を担い,都心への自動車交通の流入の抑制など,効率的な交通機能を高め,21世紀の豊平区の街づくりにとって,大きなインパクトを与えるものであります。とりわけ東部地域は,この先さらに開発が促進されることと思うのであります。 現在この地域には,幅員90メートルの道央自動車道が縦断しており,本市と各市町村の有する空港,港湾,物流機能,産業基盤の集積,観光・レクリエーション機能などを結ぶ都市間交通を担う自動車専用道路として重要な役割を果たしております。しかし,この道央自動車道によって,東部地域は二つに分断されているのであります。 すなわち,東西に分断されている緑ケ丘団地と桂台団地との間には,たとえば,豊平川のような大きな川が存在するような状況になっているのであります。このことは,日常生活はもとより,通勤・通学路の確保に不便を強いることとなっており,特に平岡中学校や平岡高校の生徒たちは,非常に遠回りをして通学している状況にあるのであります。 昨今,交通事故が頻発する非常事態の中で通学する子供たちの交通安全の確保など,多くの問題を抱えており,また,今後,緑ケ丘団地側の開発が促進される予定もありますことから,道央自動車道を横断する道路の整備がきわめて重要であると考えるのであります。 そこでお伺いしたいのでありますが,道央自動車道により東西に分断されているこの地域を結ぶ青葉平岡通の整備の見通しはどのようになっているのか。また,あわせて,厚別副都心と連絡する厚別東通の整備見通しについてもお伺いしたいのであります。 2点目は,里塚及び真栄地区における小中学校の建設の見通しについてであります。 本市では,全体としては児童生徒が減少してきておりますが,周辺部では,都市化の進展に伴い依然として児童生徒の急増が続いております。先ほども申し上げましたが,特に豊平区の里塚・平岡・真栄地区には,良質な宅地の安定供給を図るため,大規模な住宅団地の開発が計画的に進められている東部地域及びその隣接地域に位置しており,市内でも最も人口の増加が著しい地区の一つであります。 市教委では,現5年計画の中でも,すでにこの地域の中に小学校2校,中学校1校を建設しており,これらの努力に対しましては,私どもといたしましても高く評価しているところであります。 ところで,この地域は,国道36号線と道央自動車道により,真栄・里塚南地区,平岡地区,里塚北地区の三つの地区に分かれております。 まず,国道36号線から南側の真栄・里塚南地区につきましては,羊ケ丘通ニュータウンなどの大規模団地開発の進展に伴う児童生徒の急増により,この地区の小中学生が通学する真栄小学校・三里塚小学校及び真栄中学校も施設規模が不足し,早晩,新たな学校建設が必要となることが考えられます。 また,里塚北地区におきましては,南側に里塚緑ケ丘団地が整備され,さらに北側には厚別区に隣接して平岡公園ベニータウンの造成が本格化しており,急激な人口の増加が進んでおります。 この地区には小中学校はないことから,現在,小学校は三里塚小学校,中学校は平岡中学校の通学区域に属しております。しかし,平岡公園ベニータウンにつきましては遠距離であることから,厚別区の上野幌小学校や上野幌中学校に通学しております。 また,里塚緑ケ丘団地につきましても,特に平岡中学校が遠距離にあるところから,中学生はバス通学を余儀なくされているところであります。 私は,児童生徒の通学の安全を確保するために,また,隣接する上野幌地区や平岡地区の小中学校の大規模校化を解消するために,里塚北地区にも早期に小中学校の建設が必要であると思います。 以上の観点から,この里塚及び真栄地区における小学校及び中学校の建設計画について,用地の確保も含めお伺いいたします。 以上で私の質問のすべてを終わりました。ご清聴まことにありがとうございます。(拍手)
工藤勲君
○副議長(工藤勲君) 答弁を求めます。板垣市長。
板垣武四君
◎市長(板垣武四君) まず,本市の都市再開発の取り組みについてお答えを申し上げます。 その第1点目の,再開発推進のための基本的な考え方でございますが,本市は,北の風土と創造性に配慮した北方拠点都市として,高次な都市機能と自然と街が調和した,個性的で潤いとゆとりのある都市空間形成を目指しておりまして,再開発の推進に関しましても,これを基本的な理念として取り組んでまいりましたし,また今後も同様に考えているところでございます。 幸いに,昭和60年に策定をいたしました都市再開発方針に基づき開発の誘導に努めた結果,昨今,市民,民間などの開発意欲が高まってまいりましたので,これらの芽を十分育てながら,目指す街づくりに向けて積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 第2点目の大規模空地の活用についてでございますが,市街化区域内に現存する低未利用地の問題は,街づくりを進める上で大都市共通の都市問題であり,また,その有効活用はきわめて重要な要素でございます。そこで,大規模空地の転換誘導につきましては,まずその土地の活用にふさわしい土地利用計画の策定を行い,関係者の理解と協力を得ながら,再開発地区計画制度等のより一層の活用を図って対応してまいりたいと考えております。 なお,本年,国におきましては,遊休土地転換利用促進地区というのを指定する新たな都市計画制度などを制定をして,低未利用地の有効利用の促進を図ろうとしておりますので,今後,新たな制度の活用についても十分研究をしてまいりたいと考えております。 第3点目の,交通結節点となる地下鉄周辺の市街地の更新についてでございますが,本市の長期総合計画では,交通結節点となる地下鉄周辺につきましては,地域中心核としての位置づけがなされております。 そこで,このたびの都市再開発方針の見直しでは,月寒中央地区,平岸駅周辺地区,栄町駅周辺地区,地下鉄白石駅周辺地区などを新たに1号市街地として加えまして,明年3月に都市計画決定を行う予定でございます。したがいまして,今後は土地の高度利用や魅力ある生活都心としての機能を強化するため,民間活力を活用した良好な市街地の形成を推進をしてまいりたいと考えております。 次に都心部の交通渋滞対策についてでございます。 第1点目の渋滞対策への取り組みについてでございますが,都心部の交通渋滞は,首都圏を初めとして,いまや大都市が共通に抱える問題でありますが,私といたしましても,本市の健全な発展を考えるときに,何とか解決を図るべき重要な課題であると認識をしているところでございます。 そこで,昨年11月に,学識経験者,行政機関,商業・運輸業界,地域関係者などから成る札幌市都心交通対策協議会というのを設置をいたしまして,都心部の交通環境を改善する方策について検討を進めているところでございます。 協議会におきましても,路上駐車が都心部の交通渋滞の最大の原因であり,この解決に当たっては,行政,関係業界,市民がそれぞれの役割分担の中で一体的に取り組むべきであるとの認識で一致をいたしており,現在,具体的な施策について鋭意検討を進めているところでございます。 第2点のマイカー抑制の施策についてでございますが,現状のままでは,自動車交通の増加による都市環境の悪化が懸念されますので,将来に向けて何らかの抑制策が必要であると私も認識をいたしているところでございます。 そこで,協議会においてもマイカー抑制対策が重要な課題として取り上げられておりますので,厳しい問題もあろうかと思いますが,いろいろご意見をいただきながら鋭意取り組んでまいりたいと考えております。 次に,障害者の就労問題についてでございます。 まず第1点目の障害者の雇用の実態についてでございますが,札幌公共職業安定所及び札幌東公共職業安定所の調査の結果によりますと,本年6月1日現在,障害者の雇用を義務づけられている63人以上の常用労働者を雇用する事業所は760であり,そのうち法定雇用率の1.6%に達している事業所は383となっておりまして,その達成率は50.4%でございます。また,その平均雇用率は1.44%で,前年と比べて0.02%の伸びとなっております。しかし,ご指摘のとおり,法定雇用率に達していない企業も多いことから,職業安定所では,雇用拡大の機会を図るために,昨年から集団見合い方式による障害者雇用促進会というのを開催をいたしまして,大変大きな成果を上げており,また本市といたしましても,本年11月,札幌市社会福祉総合センターに札幌公共職業安定所の相談窓口を設置したところでございます。今後とも関係機関と連携をとりながら,雇用の促進・啓発に努めてまいる所存でございます。 第2点目は,障害者雇用納付金制度による報奨金についてでございます。 ご指摘のとおり,障害者を雇用しても,5名以下の場合は,ほとんどが報奨金の支給対象にならないのが実態でございます。しかし,雇用の拡大を促進するためには,障害者を雇用する企業が少しでもふえていくことが望ましいところでございますので,この報奨金の適用枠の緩和を他都市とも協議しながら,国に要望してまいりたいと考えております。 第3点目は,精神薄弱者の福祉的就労の場の確保についてでございます。 本市では,お話のありました事業のほか,多くの精神薄弱者が通所しております小規模授産施設への助成であるとか,ライラックパセオの常設販売所の設置などに取り組んでまいったところでございます。また,本年度におきましては,障害者の就労の定着を図るために,精神薄弱者就職予後指導員の増員を行うとともに,精神薄弱者の社会的自立を目的とした社会復帰センターを東区に移転・改築をして,その充実を図ったところでございます。 精神薄弱者福祉工場のご指摘がありましたが,それにつきましても,一般企業に就労できない方に雇用の道を開くものでありますので,社会的自立を促進する見地から大いに意義があると考えておりますので,その設置に向けて具体的に検討を進めてまいる所存でございます。 次に,観光の振興についてでございます。 ご質問の第1点目の観光の通年化に向けた施策についてでございますが,ご指摘のとおり,本市の観光をより一層振興していくためには,閑散期における観光客の誘致が重要な課題であると考えております。本市はかねてから,ライラックまつり,夏まつり,菊まつり,ホワイトイルミネーション,雪まつりといった四季を彩る札幌の風物詩として市民に親しまれ,観光客にも楽しんでもらえるようなイベントの開催を通じて観光の通年化に向けて積極的に取り組み,着実に成果を上げてまいったところであります。 今後さらに比較的閑散期の底上げを図るため,民間の協力を得ながら,たとえば,本年10月にJRの駅構内の空地を利用して行われました感動市場のような,そうしたイベントの一層の拡充に努めるとともに,国際的なイベントの開催誘致や,札幌らしい新規イベントの創出について検討をしてまいりたいと考えております。また,コンベンションや就学旅行の誘致促進など,札幌の豊かな自然と充実した都市機能を生かしながら,四季を通じてにぎわう観光都市づくりを推進してまいりたいと考えております。 2点目の札幌の玄関口としての沿線整備についてでございます。 観光客にとって初めて見る札幌の沿線景観がそのまま街の個性として印象づけられることが少なくありません。したがいまして,観光客の期待を裏切らないためにも,札幌らしい趣のある沿線景観の創出が大切であると考えますので,いまライラックの林の造成などについてお話がございましたが,貴重なご提言として受けとめ,今後の検討課題とさせていただきます。 次に,第3点目の代表的な観光資源周辺の環境整備についてでございますが,観光施設は,その施設の持つ魅力と調和をした周辺環境を整備することによって,なお一層魅力的なものになると考えております。本市といたしましては,その反対側の街路灯のご指摘がありましたけれども,たとえば羊ケ丘展望台に至る沿線道路におけるポプラ並木,あるいは芸術の森に至る道道支笏湖線のフラワーロードといった整備を進めてまいりましたけれども,今後さらに,藻南通シンボルロード整備事業や区の個性ある街づくり事業などの特色ある景観整備事業と連携を深めながら,観光施設周辺の環境整備について積極的に取り組んでまいりたいと,このように考えております。 次に,豊平区の問題についてでございます。道路の問題についてお答えを申し上げます。学校の問題は教育長から答弁があろうと思います。 まず,東部地域における道路問題についてでありますが,ご質問にもございましたように,その地域は,民間宅地開発が活発に行われるなど,人口増が著しい地域でございますので,この地域における道路整備の重要性につきましては,私も十分認識をいたしているつもりでございます。 そこで,ご質問の青葉平岡通についてでございますが,厚別中央通以東の区間は相当高低差のある複雑な地形でございますので,地形に合った道路構造を検討するために,来年度にも調査・測量を行いまして,できるだけ早い時期に事業化を図ってまいりたいと考えております。 また,厚別東通につきましては,現在,国道36号から平塚東通までの整備を終えているところでございますが,里塚東通以北の未整備区間のうち,大曲通から東栄通の先およそ1.3キロメートルの区間を,来年度からの宅地開発に合わせ,事業に着手する計画でございます。 なお,その他の区間につきましては,東部地域開発の推移と整合を図り,整備について検討をしてまいりたいと考えております。以上でございます。
工藤勲君
○副議長(工藤勲君) 荒井教育長。
荒井徹君
◎教育長(荒井徹君) 私から,初めに白旗山距離競技場の活用についてお答えいたします。 1点目の工事の進捗状況についてでございますが,本年3月に行われました第2回冬季アジア大会に使用するために,発着場とコースの一部15キロメートルを昨年中に完成させました。今年度は,コースの残り部分10キロメートルを着工し,この9月末に完了したところでございます。また,運営本部となります管理棟につきましては12月末の完成の予定でございます。さらに,ユニバーシアード大会に必要な選手の控室やワックスルーム等につきましては,組織委員会が2月中までに整備をし,十分間に合うよう準備を進めております。 次に,国際スキー連盟の公認についてでございますが,ご質問にもありましたとおり,9月に国際スキー連盟のクロスカントリーの委員長でありますオットー・マルチンセン氏が調査に来札した折に,コースは国際スキー連盟の新基準に合致して,実地検定の結果,合格であるとの判定を受けておりました。それに基づいて関係書類を整え,国際スキー連盟に申請手続を済ませたところでございます。まだ認定結果は来ておりませんが,近く国際スキー連盟の公認は取れるものと考えております。 2点目の大会後の活用についてでございますが,国際大会の誘致については,せっかくの公認施設でございますので,関係団体とも打ち合わせをしながら,たとえばワールドカップ級の大会等の開催について鋭意検討してまいりたいと考えております。 また,夏・冬通しての今後の活用方法についてでございますが,冬季は,現在行われている国際スキーマラソン,宮様スキー大会,あるいは全道・全国の選手権大会を実施するほか,歩くスキー等,市民の利用にも供したいと考えております。さらに夏は,クロスカントリーやハイキングに,また運動広場としていろいろの活用ができるものと考えております。いずれにしましても,市民が豊かな自然の中でスポーツやレクリエーションに親しむことは大変望ましいことでありますので,今後積極的に活用してまいりたいと考えております。 次に,定時制高校における中途退学問題についてお答えいたします。 1点目の中学校での進路指導状況についてであります。 高校進学者の中から多くの中途退学者が出ておりますことは,私どもといたしましても心の痛む問題であります。これまで中学校では,単に志望校の選択だけではなく,自分の将来の生き方について適切な考えが持てるように進路指導に努めてきたところであります。しかし,この年代は回りの状況に左右されやすい時期でありますので,進路選択に当たっては,ご意見にありましたように,生徒と父母,教師との話し合いをきめ細かく重ねていくことが必要でありまして,各学校において,この点をさらに配慮して指導がなされるよう努めてまいりたいと考えております。 また,定時制高校の充実についてでありますが,生徒が学習に一層興味や意欲を持ち,自信を持って学校生活を送れるよう工夫,改善がさらに必要でありまして,そのためにコンピューターやワープロの導入等についても,今後十分検討してまいりたいと考えております。 2点目の単位制高校の導入についてでありますが,全国では現在16校が開校しておりまして,札幌市内でも明年4月,道立有明高等学校が単位制課程を開設することになっております。市教委といたしましては,これからの生涯学習社会に対応する具体策の一つとして関心を持っておりますので,今後,応募生徒の推移や入学生徒の状況を見ながら,単位制高校のあり方について研究を重ねてまいりたいと考えております。 最後に,豊平区の問題のうち,2点目の里塚・真栄地区の小中学校建設の見通しについてお答えいたします。 ただいまご質問のありました真栄・里塚南地区と里塚北地区は,大型宅地開発の進展に伴いまして,人口が急激に増加している地域であります。両地区には,地域開発にかかわる基本計画において,それぞれ小学校2校,中学校1校の設置が位置づけられておりまして,今後,これらの小中学校の建設を具体的に進めていかなければならないものと考えております。これらの新設予定校につきましては,個々の開発行為の実施段階から,開発者と協議を重ねて,造成工事中に合わせて用地を確保することとしておりました。地域の開発動向や児童生徒数の推移を見きわめながら,順次建設してまいりたいと考えております。以上でございます。
工藤勲君
○副議長(工藤勲君) ここで,およそ30分間休憩いたします。
吉野晃司君
○議長(吉野晃司君) これより,休憩前に引き続き会議を開きます。 代表質問の続行であります。磯野開丈君。 (磯野開丈君登壇・拍手)
(発言者未割当) 発言者未割当
◆磯野開丈君 私は,ただいまから,自民クラブ議員会を代表いたしまして,市政の諸問題について,提案を含めながら質問をさせていただきます。 まず最初に,財政問題でございます。 最近の社会経済情勢を見ますと,昭和61年11月を底といたしまして拡大に向かった景気も,中東湾岸情勢の危機感から,原油の高騰あるいは金利の上昇,株価安など,先行きの懸念材料を抱えつつも,為替相場が円高基調で推移をしており,さらには,個人消費あるいは設備投資の継続により,依然として緩やかな拡大基調のまま推移しているところであります。 このような情勢の中で地方財政を見てまいりますと,確かに好景気下における税収の伸びなどが期待できた一方,69兆円を超える借入金残高を抱え,その償還が大きな負担となっていることに加え,日米構造問題協議における公共投資の拡大,さらには国際化,情報化,高齢化の進展に伴い,年々増大化,多様化する行政需要に適切に対応することが要請されており,地方を取り巻く財政環境は依然として厳しい状況にあります。 本市におきましても,21世紀に向けて個性的で活力に満ちた都市づくりを目指し,まだまだ成すべきことは多く,脆弱な財政基盤のもと,今後ともますます効率的な財政運営が強いられるものと考えるのであります。 さて,わが札幌市の発展の状況でありますが,私が初めて議員となった昭和54年度と現在の姿を比較いたしますと,人口が135万から167万人と約1.2倍,予算規模は全会計で5,164億円が1兆1,118億円と約2.2倍,さらに主要事業の整備状況についてでありますが,市内道路の延長は3,742キロから4,881キロと約1.3倍,その舗装率は90%から99%に,地下鉄の延長は24.2キロから39.7キロと約1.6倍になっており,交通施設の整備が大きく促進をされております。 このほか,水道の配水管延長は1.8倍,下水道は約2倍,その普及率もほぼ100%となっておりますし,清掃工場も2ヵ所から4ヵ所,処理能力も2.3倍に,都市公園も948ヵ所から1,997ヵ所となっており,生活環境施設の整備が着実に進められ,快適な市民生活が一層図られたのであります。 さらに小・中学校は213校から286校,図書館は1館から9館に,体育館は3館から11に,それぞれ地域に密着した施設づくりがなされ,加えて札幌芸術の森の建設や社会福祉総合センターの建設など,教育,文化,スポーツ,福祉面,さらにはエレクトロニクスセンターの建設など,産業振興の面においても積極的に整備がなされており,この12年間を振り返ってみても,札幌は飛躍的に都市基盤整備を進めてきたことは理解されるのであります。 このことは,板垣札幌市長の郷土さっぽろをこよなく愛する心と,卓越をした政治的手腕によるものであり,そのご労苦に対し心から敬意を表するところでございます。特に,この間の財政事情も大変なものがあり,国の行革や補助金のカットなど,財政を取り巻く環境の悪化など,財源の確保には特段の努力をされたことと存じます。 そこで私は,今後とも21世紀に向けてたゆまぬ発展を遂げていく上で,いま一たび不安に感じることは,本市の借金である市債現在高であります。すなわち,昭和54年度末には全会計で5,575億円であったものが,平成元年度末には1兆4,050億円と実に約2.5倍にも増加をしていることであります。 その内訳を見てまいりますと,地下鉄建設では2,200億円が5,258億円と約2.4倍になり,下水道整備は1,205億円が2,731億円と約2.3倍に,その他の伸び率を申しますと,清掃事業では3.8倍,公園や街路事業では2.3倍,義務的教育関係では2.6倍になっているのであります。 確かに市債は,本市のように急速な都市の発展に対応するための有効な財源手当てであり,また,財産を形成する上で,その負担を後世の市民と公平に分担する機能でもあると理解をするものでありますが,その償還費が全会計で1,596億円と予算総額の約14%を占めており,さらには,公債費比率が昭和54年度には7.9%であったものが,平成元年度決算では10.3%と2.4ポイント上昇している現況を見ると,やはり危惧の念を抱かざるを得ないのであります。また,本市の社会資本の整備が急速に進む中で,これらの施設を適切に維持,管理していくための経費は年々増高しているのであります。そして,これからもいろいろな市民要望にこたえていかなければなりませんし,北方圏の拠点都市として,わが国の中枢都市として,その役割からますます行政需要は増大するものと考えられますが,本市の厳しい財政状況を考慮した場合,私は大胆な発想の転換を図った財政運営がここに要請されるものと考えるものであり,以下2点について,提言を交えながら質問をいたしたいと存じます。 その一つは,受益者負担の徹底でございます。 本市も各施設やもろもろの事業の充実とともに,一部の市民のためあるいは特定の利用者のための施設の展開がされており,このことはいろいろな方々から一定の評価を受けているところでございますが,ややもすると,安易に一般財源すなわち市民の税金が投入されている場合があります。私は,限られた財源の中で公平性,平等性を確保することが行政の責務であり,一部の人のみが享受するサービスについては,みずからがその対価を支払うという,まさに受益者負担の原則に基づいた対応をこれからが必要になるものと考えるものであります。 今後,21世紀に向かって,ホワイトドームを初めとし,コンベンション施設,音楽ホールなどの芸術文化施設やスポーツ施設などの建設が予定をされておりますが,その実施に当たっては,行政と民間の役割分担を明確化するとともに,施設の利用や事業の展開には,ぜひ適正な料金を徴収すべきであろうと存じます。 もう一つは,行政の減量化でございます。 本市は,わが国の中でもまれにみる急速の発展,成長を遂げた都市でありますが,その一方において,行政自体が弾力的に対応していくことが困難な面も出てきております。私は,こうしたことが深刻化する前に徹底した事業の見直しを図り,民間のノーハウを導入し,効果的な事業については委託化あるいは民営化を行い,国の行政改革におきましても積極的に図られた行政の減量化を行うべきであると考えるのであります。 具体的に市営バス事業を取り上げて申しますと,輸送人員は年々減少を続けており,平成元年度では地下鉄東豊線開通に伴うバス路線の再編成の影響等もあり,昭和63年度に比べて実に9.5%も減少を来たしております。加えて人件費等諸経費の増高から,経常収支は昭和61年度から赤字に転落をしており,また,累積欠損金も,平成2年度当初予算では,一般会計繰入金を28億円も投入しても約45億円にも上っており,さらには平成元年度から不良債務も発生をしておるところでございます。 路線別に収支を見ても,74路線のうち約76%の56路線が赤字路線となっており,経常収支においては,料金収入をもっても人件費は賄えない状態がここ数年続いているのであります。確かに,市民の足を確保し快適な生活を維持する面から,バス事業は欠かすことのできない重要な交通機関でありますが,現在の経営状態のまま公営企業として維持していくと財政破綻は必至であり,第2の国鉄になることも危惧されて,きわめて憂慮すべき事態にあると考えるのであります。 地下鉄東豊線の延長事業は平成6年度の完成を予定しており,この開業によって市内の輸送体系は大きく変貌することが明らかであり,この機会をとらえ,バス事業の民営化なども含め,抜本的な見直しを図るべきであると考えるのでありますが,いかがでありましょうか。 以上,私が感ずるところの一端を申し上げましたが,これらを実施することにより,財源の確保がなされるとともに,一層効率的な財政運営が期待できるのではないかと考えるものでありますが,市債のあり方,今後の行財政運営のあり方について,市長のご所見をお伺いいたしたいと存じます。 次に,市役所第2庁舎の建設についてお伺いをいたします。 ご承知のとおり,現在の本庁舎は昭和46年10月に建設をされ,すでに19年の歳月が経過をしております。その当時は,翌年の昭和47年2月の冬季オリンピックの開催,加えて4月には政令指定都市への移行という本市にとってまことに歴史的な年であったことは,いまさら私が言うまでもないことであります。また,46年には板垣市政が誕生した年でもあります。 当時の人口は100万人を超えたばかりで全国第8位,その後,他に類を見ない速さで都市の発展を遂げ,現在では第3次札幌市長期総合計画にのっとり,平成17年を最終年度として,人口200万都市を想定して市政を展開中でございます。 この庁舎建設に当たっては,昭和42年10月に庁舎新築に関する基本構想が打ち出され,翌43年3月には市議会及び学識経験者から成る庁舎建設協議会が設置をされ,庁舎建設に対する基本的な事項を協議されたのであります。 その主なるものとして,一つには,将来の事務室の狭隘化に対応するため,現在,市民の駐車場として利用されている西側を建築スペースとして確保すること。二つ目としては,庁舎の規模は,昭和60年度の推定人口を145万人と推定し,これに見合った余裕のあるスペースを確保することなどでありました。そして完成された庁舎は,当時とし全国的見地からも,自治体としてはその例を見ない高層建築物であり,本市のシンボルとして多くの市民から親しまれたのであります。 このような計画で建設された本庁舎も本年で19年目を迎え,この間,人口も当初予想を大幅に増大し,行政需要も多種多様化し,加えて市勢の伸展に伴う事務事業の増加,OA化に対する機器の収納スペース,移動式書庫の導入等,また職員数も,46年には1万1,274人であったものが,平成2年には1万7,755人となり,その伸び率は実に57%増にもなっており,建築当初職員1人当たりの基準面積が5.7平方メートルであったものが,現在は4.8平方メートルとなり,加えて事務機器の導入で一段と狭隘化が加速されているのであります。 本市としては,この現実に対応するために,本来ならば本庁舎に収容しなければならない部門までも,狭隘のため民間ビルを借り上げて対応している状況が昭和48年から17年間も続いている現状でございます。すなわち,当初は安田生命ビルだけであったものが,平成2年11月現在では五つのビルを借り上げ,単独庁舎を持つ教育委員会,交通局,水道局は別にしましても,用地部,区画整理部,青少年婦人部,緑化推進部等々を収容しており,これに要する借り上げ経費として,年間2億4,000万円にもなっているのであります。 特に,最近のコンピューターの普及,発展は著しく,現庁舎建設時には,これほどコンピューターやOA機器が発展,普及するとは誰もが予想し得なかったことと思います。この開発はまさに日進月歩のスピードで行われており,本市においても現在,税務事務,財務会計事務のオンライン化が進められており,その後に続くOA化計画に伴い,事務室スペースの確保,また,それに伴う末端機の収納スペースの確保等,事務室の執務環境の改善等が急務であろうと存じます。 本市の人口集中は今後も続くことが予想され,このままでは庁舎の有効活用も限界に来ていると思われますし,たこ足化による市民サービスの低下,あるいは行政事務の非効率化を招くおそれがあり,早急に第2庁舎の建設基本構想に着手すべきであろうと存じます。 そこで,第2庁舎の予定として考えられるものは現在の西側駐車場がありますが,ここは特定街区に指定されており,容積率が450%という枠があり,この枠を取り外さないと第2庁舎は建てられないという条件がついております。現在の駐車場は2,400平方メートルであり,来庁する市民のための駐車場として使用してるのでありますが,実態は駐車可能台数がきわめて少ないので,満車状態が続き,西2丁目側の入口では相当の時間待たされるので,市民からの苦情も多く,また交通渋滞を引き起こす要因ともなっております。 また,都市の景観から言っても,あるいは札幌市の貴重な財産である時計台側から見た景観の保全からも,ここに第2庁舎を建設し駐車場を併置することにより,これらの問題は一気に解決されるであろうと思われます。ただ,先ほど述べましたように,このブロックには,都市計画上の特定街区としての位置づけがなされており,容積率の制限もさることながら,これは20年も前に都市計画決定がされたものであり,その後の情勢の変化を考えると,ある程度の理由があれば,これを変更することは不可能でないと思うのであります。 また,このブロックにはNTTと郵便局の庁舎があります。この地域の高度利用を図るためにはNTTなどと協議をしながら,特定街区の見直しを国に働きかけ,関係者と協力して土地の有効活用を図るべきと考えますが,いかがでありましょうか。 また一方,現在考えられている西1丁目側の国際ゾーンを含めた近隣街区においても,その中に庁舎の機能を持たせるということでもあります。このゾーンは,国際化,高度情報化等に対応する高度な都市機能を備えた札幌市のシンボリックなゾーンとして考えられると思われますので,これらの趣旨にマッチをした行政機能のセクションがここに入ることにより,その有効的活用が図られると思うものであります。いずれにいたしましても,行政部局が1ヵ所に集中しその業務を行うことは,市民サービスの向上はもとより,行政の効率的運用も図られ,得策であろうと存じます。 そこで市長にお尋ねをいたしますが,庁舎建設は,計画段階から完成まで10年近くの歳月を要しますし,今後この問題は避けて通れない大切な問題でありますので,市長としての基本的なお考え方をお聞かせ願いたいと存じます。 また,具体的になりますが,次期5ヵ年計画に第2庁舎設にかかわる基本構想を策定すべき調査費などを組み入れる用意があるのかどうか。また,庁舎建設に当たっては多額の費用がかかることから,他都市の状況から見て,長期にわたり基金の造成が必要になってくると思われますが,庁舎建設基金の策定についてどのように考えておられるのか,市長のご所見をお示し願いたいのであります。 以上で,私の質問は全部終了させていただきましたが,最後に私は,昭和54年4月,市民各位の温かいご支援を受け本市議会議員に当選をさせていただき,自来12年間,市長初め原局の皆さん方,議長を初め議員各位のご指導とご厚情に守られながら,大過なく楽しい歳月を過ごさせていただき,厚くお礼を申し上げる次第でございます。 私は,ご承知のとおり,健康上の問題で今期限りで皆さん方とお別れをすることになりますが,私の生涯を通じて,この12年間,幾多の友を得,微力でございましたが市政に参画させていただき,充実した日々を送ったことは,私の終生忘れ得ぬ思い出となるであろうと存じます。 委員各位には,ご健康に十分留意をされ,明春4月の厳しい選挙戦を全員勝ち抜いて来られ,またこの議場で,新しい市長と皆さん方で,21世紀を展望した札幌のまちづくりに,新たなる発想と,多年にわたって培われました英知を持って論議を深めていただきたいと念願をしているものでございます。 重ねて,12年間にわたる皆さん方のご厚情に心から感謝を申し上げ,皆さん方のいよいよのご隆盛を祈念をいたしまして降壇させていただきます。ありがとうございました。(拍手)
吉野晃司君
○議長(吉野晃司君) 答弁を求めます。板垣市長。
板垣武四君
◎市長(板垣武四君) 具体的な答弁に入ります前に,ただいま磯野さんが今期で引退をするということで,本市の将来について深く心に残ってきた点を披瀝をして「心してお前たち対処するように」と段々のお話がございましたが,まことにありがとうございます。心から感謝を申し上げる次第でございます。 では,順次お答えを申し上げてまいります。 まず,第1点目の財政問題についてでございます。 私は,在職20年を通じて都市基盤の整備に全力を傾注をして,市民の住みやすい,暮らしやすい環境の創出に心を尽くしてきたところでございます。その結果,わが国の中でも,たとえば下水道を初めとして,諸般の社会資本の整備が進んでいる街として認められていることになりましたが,財政が本市は脆弱でございまして,公共投資を積極的に行うためには,市債の活用をぜひとも必要としたところでございまして,ご指摘のとおりの市債の現在高になっているところでございます。これはやむを得ない財政的な措置でございました。 こうした中にありましても,財政の健全性を示す経常収支比率や公債費比率等の財政指標は,他都市に比べて誇り得る状況にある。今後も市債の適切な発行を含め,計画的な財政運営を維持していく限りにおきましては,財政の硬直化を招来する心配はまずないものと考えております。しかしながら,増大する施設の維持・管理経費につきましては,引き続いて留意をしていかなければなりません。民間委託の推進,あるいはお話のございました適切な受益者負担等,経費の節減をできる限り配慮をしていかなければならない,このように考えております。 お話にありましたバス事業の経営につきましては,いままでも常に苦慮してきたところでございまして,現在建設中の地下鉄の東豊線の延長部の開業に合わせて,市内の輸送体系の見直しをしなければなりませんが,その中で十分検討をすべきものであると,こう考えております。いずれにいたしましても,ご提言の趣旨を踏まえながら,21世紀につながる施策を積極的に展開していかなければならないと考えております。 第2番目は,市役所の第2庁舎の建設問題についてでございます。 本庁舎が建設をされて19年が経過をし,年々狭隘化が進んでいることはご指摘のとおりでございまして,磯野議員が「将来的には,市役所第2庁舎の建設を含め,増築等何らかの対策を講じなければならない」とご指摘のとおり,私どももそのように考えております。 しかしながら,何分にも,第2庁舎の建設あるいは増築ということになりますと,非常に大きなこれは事業でございます。ご指摘のように西側駐車場を利用するか,あるいはお話にもございましたが,現在の庁舎の近隣街区にスペースを求めるかなど,たとえば,これはお話にもございましたが,市民会館を含む一角,さらにその北側の駐車ビルのあります街区等を含めた,広域にわたるゾーンを国際ゾーンとして計画的に改造していくという考えも出てきておりますので,そうした際にあわせてということも考えられますなど,庁舎面積の確保の具体的な方法につきましては,今後,慎重に検討を行なっていく必要がございます。 このため,しかるべき時期に調査費を計上するなど適切な措置をとりまして,市民サービスの向上あるいは事務の効率化,あるいは財政状況等を十分考慮に入れながら,総合的見地に立って検討を進めていかなければならない,このように考えているところでございます。以上でございます。
吉野晃司君
○議長(吉野晃司君) お諮りします。 本日の会議はこれをもって終了し,明12月7日午後1時に再開いたしたいと存じますが,ご異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
吉野晃司君
○議長(吉野晃司君) ご異議なしと認めます。よって,さよう決定されました。
吉野晃司君
○議長(吉野晃司君) 本日はこれで散会いたします。