札幌市議会 会議録検索システム(平成3年第1回定例会 1991-02-13 第2号)
1991-02-13/発言 22 件 / 原本(札幌市議会)
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吉野晃司君
○議長(吉野晃司君) ただいまから,休会前に引き続き会議を開きます。 出席議員数は,63人であります。
吉野晃司君
○議長(吉野晃司君) 本日の会議録署名議員として宮本吉人君,唯 博幸君を指名します。
吉野晃司君
○議長(吉野晃司君) ここで,事務局長に諸般の報告をさせます。
鍛冶沢徹君
◎事務局長(鍛冶沢徹君) 報告いたします。 小田信孝議員は,病気療養のため本日から2月19日までの会議を欠席する旨,吉田一郎議員は,病気療養のため本定例会中の会議を欠席する旨,滝沢 隆議員は所用のため遅参する旨,それぞれ届け出がございました。 昨日,人事委員会委員長から,議案第20号 札幌市職員給与条例等の一部を改正する条例案及び議案第25号 札幌市職員の勤務条件に関する条例等の一部を改正する条例案に対する意見書が提出されましたので,その写しを各議員控室に配付いたしました。 本日の議事日程,請願・陳情受理付託一覧表,陳情取下げ一覧表及び質問順序表はお手元に配付いたしております。以上でございます。 ――――――――─――――――― 請願・陳情付託一覧表 (平成3.定1) (平成 3. 2.13)
吉野晃司君
○議長(吉野晃司君) 次に,札幌市選挙管理委員会委員の欠員に伴い,先ごろその後任になられました加藤利昭委員から各位にごあいさつしたい旨の申し出がありますので,ご紹介します。加藤委員。
(発言者未割当) 発言者未割当
◎加藤利昭君 去る1月14日選挙管理委員会委員に補欠をされました加藤利昭でございます。 全く突然のことでございましたが,その与えられた職責を全うする所存でございます。ご指導,ご鞭撻をくださるようお願いを申し上げまして,ごあいさつとさせていただきます。よろしくお願いを申し上げます。(拍手)
吉野晃司君
○議長(吉野晃司君) これより議事に入ります。 日程第1,議案第1号から第39号までの39件を一括議題といたします。 ただいまから,代表質問に入ります。 通告がありますので,順次発言を許します。宮川新市君。 (宮川新市君登壇・拍手)
(発言者未割当) 発言者未割当
◆宮川新市君 今期最後の本会議に当たりまして,自由民主党議員団を代表して質問をする機会を与えられましたことを光栄に存じます。 質問に入ります前に,私は,これが板垣市長にとりましても,また,私にとりましても最後の本会議になろうと思いますので,この機会に,5期20年にわたる板垣市政の足跡を振り返りますと同時に,あわせて,その市政に微力ながら参画させていただきました私の議員生活につきましても,若干の回顧とお礼を申し述べさせていただきたく存じます。 板垣市長は札幌市に職を奉じて45年,ほぼ半世紀にわたり,戦後の札幌市の復興と栄光のために,秀逸な識見と卓抜した行政手腕をもって本市行政に当たってまいられました。 いま,思いつくままにその航跡をたどってみますと,いまだ戦後の沈滞した世相を残していた昭和25年,経済部長として雪まつりを企画し,市民を冬の戸外に開放することに成功いたしました。この雪まつりは,以来,回を重ねること42回,いまや集客力230万人を数える,世界に誇るべき一大イベントへと成長いたしております。 市長になられてからは,何と言いましても,札幌の名を初めて世界の人々の胸に焼きつけることとなった昭和47年の「冬季オリンピック大会」の大成功が挙げられましょう。これにより,札幌のまちづくりは15年先取りすることができたとともに,このオリンピックの成功により,「国際冬のスポーツ都市」というイメージを世界に定着させた市長が,いま冬季ユニバーシアード大会を見届けて任期を全うしようとされることは,くしき因縁のような気がいたします。 また,21世紀の札幌を世界的な視野の中に見通して,北方都市会議を創設したほか,ミュンヘン,瀋陽,最近ではノボシビルスク市との都市提携を実現し,さらには国際見本市の定着化を図るなど,国際交流事業の推進にも力を注ぎ,本市をして,北方圏の拠点都市としての地位を確実なものといたしました。このたびのユニバーシアードの誘致成功も,本市が国際的に有名になったこととあわせて,板垣市長の知名度によるところ大であったと確信するものであります。 さらに,次の世紀に向けた芸術文化都市札幌のシンボルとなる「芸術の森」を建設し,そこを主会場として昨年,パシフィック・ミュージック・フェスティバルを開催するとともに,昨年末にはニューヨークへ飛ばれ,急逝した指揮者バーンスタインをしのぶ追悼平和コンサートに参加して,PMFの札幌での継続開催を宣言して絶大な賞賛を得ましたことは,まだ記憶に新しいところでもあります。 このほか産業の高度化,情報化時代に対応するため,豊かな自然の中に先端産業団地「札幌テクノパーク」を造成したことも,その先見性に裏打ちされた施策の一つとして,全国的にも注目されているところであります。中核施設でありますエレクトロニクスセンターもすでに業務を開始しており,ここは将来,高度情報都市づくりの拠点として,本市のみならず,全道の産業経済にはかり知れない利益をもたらすものと期待されているところであります。 このように市長の業績を数え上げますならば切りがありませんが,さらに敷衍しますと,政令指定都市への移行による区制の施行,そしてそれに伴うバランスのとれた都市基盤,施設等の積極的な整備,あるいは,後でも述べますが,数々の福祉施策の実現,スタッドレスタイヤの普及・促進による環境行政の推進など,その成果は市政のあらゆる分野にわたっております。私は,これらもろもろの業績により,いまや国内はもとより,広く国際的にも札幌の名を不動のものとされた板垣市長に対し,深く敬意を表しますとともに快哉を叫ぶものであります。 さて,私も市長とともに,今期をもって6期24年に及んだ議員生活から身を引くことにいたしました。 顧みまするに,私が初めて本市議会に議席を得ましたのは,昭和42年の5月でございます。ちょうど板垣市長が,原田市長時代の第一助役として,前年に開催が決まったオリンピックの準備に精力を傾けていた時期であります。以来24年間,ご支持をいただいた市民の負託にこたえるべく,私なりに市政を思い,市民の福祉増進のために努力してまいりました。そして,大過なくその職責を終えんとする今日,両市長を初め歴代の理事者,職員各位,さらには先輩,同僚諸兄のご支援,ご鞭撻の数々を思い,まことに感謝にたえません。厚くお礼を申し上げる次第でございます。 ここで,少しく私事にわたりますが,私の来歴に触れることをお許し願います。 私の祖先は,福井県吉田郡永平寺近在の出でありますが,明治17年の6月,富山県伏木の港から木造船に乗り,三日三晩船底をはうようにしながら小樽に入港。そのまま,わずかな荷を背負って,野辺を枕に海岸線をたどり,現在の北8条あたりから元町,丘珠を経て烈々布に入植したものであります。 これは私の祖先のケースを申し上げましたが,明治の初めから,今日の礎を築くため,数多くの先達が開拓の辛酸をなめ尽くしたことを私たちは忘れることができません。感謝の念を持って回顧するものであります。 札幌は,かようにして,多くの先達の血と涙の結晶の上に今日あるわけでありますが,いまやわが国の主要都市の一つとして押しも押されもしない,この札幌の現在の姿を,私が初当選を果たした24年前と数字でもって比較してみたいと思います。 まず,人口は当時90万人を数えておりましたが,これが167万人と約1.9倍になっております。それに伴い,都市基盤の整備状況も,たとえば道路延長が2,031キロから4,880キロと2.4倍に,舗装率も15%からほぼ100%に。また,当時はなかった地下鉄網が3線40キロまで延長されるに至っております。このほか,上水道普及率は67%からほぼ100%へ。下水道についても,同様に,37%から95%までに整備が進んでおります。また,市民経済の面におきましても,事業所数が3万3,000から7万9,000へと,さらには1人当たりの市民所得も約50万円から240万円までに増大しており,その充実・発展ぶりには目をみはるものがございます。 では,他に例を見ない本市のこのような急速な成長がいかにして可能であったのかと申しますと,市民一人一人が進取の気質に富み,常にフロンティア精神を発揮して先人の労苦にこたえる努力を惜しまなかったたまものであると考えるのであります。そして,オリンピックの成功が,この成長を飛躍的なものとする一大契機となったことはさきに述べたとおりでありますが,板垣市長はその中にあって,それを演出・指揮する役割を見事に果たされたのであります。その意味で,板垣市長は,札幌市が勇躍して立ち上がった時代を先導した名市長として,本市の歴史に長く語り継がれることでありましょう。市長,長い間,本当にご苦労さまでございました。 そこで,私の最後の質問に入らせていただきます。 初めに,財政問題についてお伺いいたします。 まず,本市予算に深くかかわりのある国家予算及び地方財政の概要について見てみたいと存じます。 国の財政は,平成3年度末で国民総生産の約37%に当たる168兆円の国債残高を抱えるなど,依然として厳しい状況にあり,人口の高齢化や国際社会におけるわが国の責任の増大など,今後の社会経済情勢の変化に弾力的に対応していくために,後世代に多大な負担を残さず,再び特例公債を発行しないことを基本として,公債依存度の引下げ等により,公債残高が累増しないような財政体質をつくり上げていくことが緊要な課題となっております。 そこで,平成3年度の国の予算は,国債依存度の引下げを図るため,さらに歳出の徹底した見直し,合理化に取り組むこと等により,平成2年度に引き続き赤字国債の発行をゼロとし,かつ建設国債の発行も前年度より2,502億円減額して,国債依存度を2年度の8.4%から7.6%に引き下げて編成されており,平成7年度に国債依存度を5%未満に引き下げるという新財政再建目標の達成へ一歩こまを進めたところであります。 このような方針に基づいて編成された平成3年度の一般会計の予算規模は70兆3,474億円で,前年度に比し6.2%の増加,このうち一般歳出は,公共投資に2,000億円の生活関連枠を新設したことなどから,前年度に比し5.3%増の37兆2,382億円と,12年ぶりの高い伸び率となったのであります。 一方,地方財政についても,平成3年度の地方財政計画によりますと,おおむね国と同一の基調で考えられており,その規模は70兆8,848億円と,前年度に比し5.6%増の見込みとなっております。 中でも,歳入のうち地方税,地方譲与税,地方交付税を合わせた一般財源比率は69.5%と,平成2年度の69.1%を上回る過去最高となる見込みであり,地方債依存度も6.7%と,前年度の7.1%を下回る状況になっており,地方財政の健全化への兆しが見えかけてきているものとなっております。 しかしながら,近年,地方財政対策を通じて公債費負担の軽減を図るための財政措置が講じられてきているものの,地方財政も国と同様,平成3年度末で54兆円という巨額な借入金残高を抱えている状況にあり,引き続き財政の健全化に向けての努力が必要であるとされております。 こうした国及び地方の財政状況の中で提案されました本市の平成3年度予算は,4月に市長及び市議会議員の選挙を控え,骨格予算となっており,一般会計だけを見ますと平成2年度の当初予算を下回っているが,特別会計及び企業会計を合わせた総額では,ほぼ前年度並みの規模が確保されているところであります。 その中でも,一般会計予算を私なりに見てみますと,道路及び公園などの公共事業について,その6割程度を予算計上していること,また,継続的な事業や市民生活などとの関連から早期に着手が必要な事業を計上していることは,景気対策や事業の進捗状況等を十分考慮したものとなっており,加えて,来たるべき21世紀に向けてのまちづくりにつながるような高齢化・国際化・高度情報化といった社会情勢の変化への対応を十分に意識されたものとなっていることは,骨格予算という制約の中であっても,多方面にわたりきめ細かい配慮がなされた予算であると判断するものであり,高く評価するところであります。 したがいまして,当初予算における一般会計の対前年度伸び率5.3%の減は,妥当なところであると考えるものであります。 そこでお尋ねをいたしますが,骨格予算とはいえ,市長が手がけられた最後の予算であります平成3年度予算につきまして,市長はどの点に意を用いられたのか,お聞かせ願いたいのであります。 また,市長は常に長期的展望に立って市政を進めて来られた結果,先ほども申し上げましたとおり札幌市を飛躍的に発展させてきたのであります。私は,市長の卓抜した行政手腕の一つに計画的な財政運営を挙げることができると思うのであります。そこで,さらなる本市の発展のために,長期的な視点に立った財政運営のあり方につきまして,お考えがございましたらばこの際お聞かせいただければ幸いに存ずるものであります。 次に,福祉問題について市長のご所見をお伺いいたします。 札幌市民の97%が札幌の街が好きであり,このうち82%の市民が一生この街に住みたいという市政世論調査の結果につきましては,私は,市長が心血を注いでこられた市民生活のための環境整備と相まって,社会的弱者というべき児童,心身障害者,人生避けて通れない高齢者に対するさまざまな福祉施策が着実に実を結び,温かい思いやりのある街としての高い評価がその基底にあるものと常々考えており,福祉施策の充実の面におきましても,私の24年間の議員生活を市長と手を携えて過ごすことができましたことにつきまして,私は大きな誇りに思っております。 以下私なりに,板垣市政5期の一般会計6兆6,730億円に対し,実に17.5%,1兆1,700億円を占める福祉の歩みをたどりながら質問をさせていただきます。 初めに,老人福祉については,板垣市政がスタートしました昭和46年当時,本市の65歳以上の高齢者の人口に占める割合は4%台であり,現在のように高齢化問題が大きな社会問題とはなっておりませんでした。 しかし,昭和46年3月に策定された第1次札幌市長期総合計画では,所得水準の向上,住宅事情の好転などにより,核家族化の傾向が見られることから,老人ホームなど高齢者に対する多様な住環境の整備充実に加え,高齢者に対する社会参加と交流をうたわれました。 この計画に基づきまして,第1期板垣市政においては,公立では初の特別養護老人ホーム稲寿園や,同じく初の自炊型軽費老人ホーム稲明園,さらには,老人休養ホームライラック荘の開設,そのほか老人電話相談,敬老優待乗車証の交付,老人農園などの各種事業に先駆的に取り組まれました。 2期目以降におきましては,平均余命の伸長と一層の核家族化の進行により積極的にこたえ,健康の保持及び居住の確保対策等に加え,多様な在宅サービスの強化策とレクリエーション及び保健休養の場づくりに努力されました。 すなわち,2期目には,寝たきり老人を対象にした短期保護事業や入浴事業の実施並びに高齢者世帯に対する各種相談体制の確立,また,3期目には,在宅福祉のかなめであるデイ・サービス事業の実施,白石・西区での老人福祉センターの設置,寝たきり老人に対する貸しおむつや自助具給付事業を実施いたしました。そして4期目では,デイ・ケアサービス事業の開始,北老人福祉センターの設置,他都市にその例を見ないと思われる第2の保養センターである「駒岡」を完成させました。 保養センター駒岡で温泉につかり,1日を楽しく過ごした喜びを語るお年寄りの笑顔は,まさに市長のお年寄りに対する温かい思いやりをかいま見る思いで,私も,うれしく聞き入ることがしばしばございました。 昭和62年5月に始まりました板垣市政の総仕上げの5期目では,21世紀の本格的な長寿化社会の到来に備えた総合的な対策を推進する第3次長期総合計画を樹立されました。 施設整備について見ますと,中央及び豊平老人福祉センターの整備,長生園の改築,ケア付住宅の開設を実現し,在宅福祉サービスでは,緊急通報システム事業,ナイトケア事業,さらには,在宅福祉サービス協会及び在宅介護支援センターの開設を行うほか,高齢者等サービス総合調整推進会議の発足,高齢化対策指針の策定など,今日的課題はもとより,21世紀に向けての社会変化の新たな展開を展望されているのであります。 次は,障害者福祉についてであります。 申し上げるまでもなく,心身障害児・者に対する福祉施策は,いつの時代にあっても市政の大きな課題であります。 市長は,就任以来,障害者対策として,障害の発生の予防,早期発見,早期治療という基本事業とは別に,ややもすると家に閉じ込もりがちな障害を有する方々に,安心して街に出て,健常者と交流し,自立するために必要な施策を,きめ細かく精力的に実施してこられました。 1期目には,心身障害者に対する交通費助成事業,福祉バス事業,盲導犬貸与補助事業,手話通訳者派遣事業を,2期目には,盲人ガイドヘルパー派遣事業のほか,機能回復及び職業指導の自立更生施策に力を入れ,身体障害者福祉センター及び社会復帰センターの開設,ひまわり整肢園,福祉作業所,百円ケーキの店として親しまれている聴覚障害者の店の開設,さらには,身体障害者住宅整備資金貸付事業など,障害者の幸福を願うボランティア,企業など,広範な方々の声にこたえたさまざまな事業を展開いたしました。 耳に障害を持つ人が,笑顔を絶やさず働く百円ケーキの店がテレビドラマの舞台となり,多くの市民に感動を与えたことは,いまなお私の記憶に新しいところであります。 3期目には,肢体不自由児母子訓練センター及びのぞみ学園の設置,心身障害者小規模授産施設事業費補助,車いす等ガイドヘルパー派遣事業などを実施し,昭和56年には,多くの市民が利用する建築物等の施設の整備改善の指針であります「福祉の街づくり環境整備要綱」を制定し,官民挙げての福祉の街づくりに取り組んできました。 4期目になりますと,障害のある人もない人も,ともに地域社会で暮らすというノーマライゼーション思想が広く市民の理解を得てきたことを背景として,中途失明者社会適応訓練事業,聴覚障害者用ファックス貸与事業など,また,5期目には,重度身体障害者に対する自助具給付事業やケア付住宅建設補助,身体障害者緊急通報システム事業,全身性重度障害者介護料助成事業,さらには,社会復帰センターの移改築,JR高架下のライラックパセオ福祉コーナーの開設など,障害者の態様に見合った実に多様な施策を企画し実施してまいりました。 児童福祉について見れば,児童憲章や児童権利宣言にうたわれているように,次代を担う子供が健やかに育つことは,私ども市民の大きな願いであります。 市長は,家庭環境及び心身の発育に恵まれない児童に対し,十分な行政的措置を講ずることを念頭に,母子家庭における母親の就職,さらには,既婚婦人の職場進出に伴い,家庭保育に欠ける児童が増加したため,保育所の整備に努力され,1期目の4年間に,公私立合わせて42ヵ所,2期目には,公私立で32ヵ所,3期目には,22ヵ所の保育所が整備され,実に,これまでの3期12年間で96ヵ所の整備を行い,4期目以降になりますと,出生率の低下により保育所の整備は一段落し,婦人就労者の勤務形態,すなわち勤務時間や時間帯,婦人進出,職種等の多様化及び保育に欠ける児童の態様の変化などによる保育需要にこたえ,障害児保育,乳児保育,産休あけ保育,延長保育,夜間保育などに取り組んでこられました。 また,47年には児童相談所を開設し,さらに,昨年3月には,児童相談所の機能の強化を図るため,心身障害児の療育システムを組み込んだ画期的な児童相談センター構想を策定されております。 24時間休むことなく活動を続ける大都市,札幌における児童を取り巻く環境は,今後,厳しさを増し続けるわけで,こうした施策の充実は一層求められることと思います。 最後に,地域福祉の推進についてであります。 さきにも,申し上げましたように,地域住民への福祉サービスは,地域住民の手で,という考え方の普及に伴い,地域福祉の振興は,近年の大きな福祉課題であります。 そこで市長は,地域福祉活動の担い手でありますボランティアの活動を促進するため,昭和59年度に,ボランティア基金,現在の地域福祉振興基金でありますが,これを設置し,翌60年度から,その果実を活動費の一部として助成し,大きな成果を挙げているところであります。 平成元年度には,かねてから望まれていました民間の福祉活動の拠点であります社会福祉総合センターがオープンし,福祉情報の発信基地として,また,交流の場として,多くの市民に利用されているところであります。 また,昭和63年度から計画的に設置されました区社会福祉協議会は,今年度をもって各区への設置が終了されております。 区社会福祉協議会は,今後,地域住民に密着した福祉活動の拠点として大きな役割を果たすものと,私もまた期待している一人であります。 以上,かけ足で福祉行政における板垣市長の足跡をたどってまいりましたが,時間の関係で言葉足らずで不十分なものでありますが,厳しい財政状況の中で,積極果敢に市民福祉の向上に取り組まれましたそのご苦労に対しまして,心からおねぎらいの言葉を申し上げたいと思います。 いま,21世紀の高齢社会を目前にして,市民一人一人が豊かさを実感し,生きがいをもって生涯を通じ安心して暮らせる社会をつくり上げ,次の世代に引き継いでいくことは,市政の大きな課題であります。 市民とともに市長が営々として築いてこられました基盤の上に,今後,世界に誇れる福祉都市さっぽろの街が実現することを願わずにはいられません。 そのために,私は,何よりも大切なことは,市民一人一人の心の中に,温かい思いやりの芽を大きく育てることにあると考えております。 福祉の心があってこそ,福祉施策が生きるのであります。そこでお伺いいたします。 以上申し上げました板垣市政20年の歩みからも明らかなように,市長は,社会・経済の変動に伴うさまざまな市民の福祉ニーズに的確にこたえ,福祉施策を展開してきたわけでございますが,これから迎える本格的な高齢化社会,あるいは,ノーマライゼーション思想の普及のもとにあって,今後の福祉施策,とりわけ,高齢者施策はどうあるべきか,これからも議会活動を続けられる同僚議員と,また,今期限りで議会を去り一市民として市政の発展を願い続ける私どもに,市長の率直なお考えをお聞かせいただきたいと思います。 次に,市民が豊かな生活を営み,環境を保全する上で欠くことのできない緑,特に,本市の森林の保全について質問いたします。 本市は,緑豊かな自然と大都市の利便性とが調和するすぐれた定住環境を有し,また,明瞭な季節の変化のもとで,四季折々の心豊かな生活を営むことのできる恵まれた自然特性を有している,市民の愛着あふれる都市であります。 特に,他都市と比較してすぐれていることは,市域の約64%が森林である大自然に恵まれた都市であり,私どもも大いに恩恵をこうむっているところであります。 この森林は,自然の生態系をはぐくむとともに,保水や保温,吸音や遮音,防風や防災などの2次的な効果をあわせ持っており,さらに,人々に安らぎと憩いの場を提供する役割も果たしております。しかしながら,最近,世界の森林は急速に減少しつつあり,地球的規模の環境問題としても取り上げられてきております。 世界的に見て,その原因は,人口の増加,熱帯林の消滅,焼畑農業の拡大,森林の伐採などでありますが,このことにより,気候の温暖化,酸性雨,草原や森林の砂漠化などの地球規模の環境問題がクローズアップされるようになったわけであります。 わが国でも,自然の大きなツケが温暖化という地球規模の環境問題として回ってきていると受けとめ,昨年「地球温暖化防止行動計画」を策定し,人類にとってかけがえのない地球を守るため,さまざまな試みを行おうとしておりますが,あらゆる自然生態系の中で「森林の緑」の果たす役割はきわめて大きく緑の回復に大きな期待が寄せられております。 また,さきの林政審議会が答申しました「今後の林政の展開方向」の中でも,地球環境問題の重要性にかんがみ,国内の森林の整備のほか,熱帯林の保全造成のための海外林業協力を積極的に取り組むことを提言しているところであります。 一方,国民生活の高度化や国民の価値観の多様化により,森林レクリエーションなど,森林を保健休養の場として利用したいという国民のニーズが高まっていることに対し,森林の保全と両立させつつこれにこたえ,林業の活性化につなげていこうとする「森林の保健機能の増進に関する特別措置法」が昨年施行され,これにより,国民の保健休養の場としての森林利用と国土の保全や水資源の涵養といったその他の公益的機能の利用として両者が並び立つようにしたところであります。 また,さきに述べました林政審議会の答申では,「緑と水」の源泉である多様な森林の整備と「国産材時代」を実現するための条件整備を2大柱として,国有林野事業の経営改善を図ることを提言しておりまして,この点につきましても,本市の森林の保全政策と連動させ検討する必要が出てきたところであります。 いままでの本市の森林政策につきましては,本市の緑化行政の基本方針として昭和57年に策定しました「緑の基本計画」では,森林については,国有林を奥山の森林とし,これに連檐して市街地との緩衝帯として常に望見している山並みの民有林を里山の森林として位置づけ,その里山林の保全と活用を図ることを提唱し,また,市街地の残された樹林地については,四季折々の変化の中で街の景観に潤いを与え,市民の日常生活に深くかかわりながら存在していることから,種々の保全策を講ずることとしており,これらの計画を推し進めることにより,札幌市の貴重な緑を21世紀への遺産として継承することを期待しているものであります。 また,昭和62年に策定しました第3次札幌市長期総合計画の中で,「森林は都市の環境維持に大きく寄与しており,その機能を高める。」としており,また,「市民生活に身近な都市近郊林を将来にわたって良好な都市環境林として維持保全するため,地域の特性に応じた保全と緑地的利用を基本とした活用を図る。」としております。 この計画の中で具体的に実施されたものは,森林保全基金の創設,市民の森の造成,市民のレクリエーション活動の場として市有林の整備であり,特に市有林の整備につきましては,自然と調和のとれた市民のレクリエーションの場の整備が図られたものと考えます。 これらの計画に基づき,21世紀に向けての遺産として,森林保全施策を市民の協力により実施していることと思いますが,先ほどから申し上げているとおり,地球的な環境問題,国有林の利用を前提とした林野庁の経営改善,保健休養林の活用など,森林に対する施策がアップテンポで進められており,かつ,里山林については,近年の木材市況の低迷もあって,手入れがなされず荒廃したままであり,加えて,最近の地価の高騰から,投機としての売買が進んでいる状況や強い開発志向等,これらの森林の社会的環境はさらに厳しい状態になっており,これらの保全をより一層推進することは難しい状況と思われます。 この状況を打破するためには,大胆な提案でありますが,今後これらの森林の買取りも含めた新たな保全施策を計画し,札幌の緑あふれる環境の創造を目指し,緑を「つくり,まもり,したしむ」ことに市民の総意と総力を集め,かけがえのない緑を保全していかなければならないと思います。 緑の基本計画で位置づけられている奥山の森でありますが,これはほぼ全部が国有林で,水源涵養保安林等に指定されていることから,特に保全上問題はないようであります。 私といたしましても,さきに述べました林野庁の経営改善などの施策に伴いまして,さらに効果ある森林の維持管理を期待するものであります。 そこで質問でありますが,まず第1点目は,同計画で里山の森として位置づけられている民有林であります。 この民有林の保全が,市域の森林保全の中の最も重要な課題ではないかと考えております。 この計画では,大部分は緑地保全地区や風致地区の指定などでその保全を図る計画でございましたが,土地の法律的規制は私権が絡むことから,地権者の承諾を取ることが難しいこともあり,その進捗は非常におくれている状況であります。また,市民の森事業についても,森林保全基金の果実により行うことから,大規模の実施ができない状況であります。したがって,特に民有地ということもありますので,今後どのように取り扱う計画であるか,さきの買取りの提案も含めてお考えをお伺いいたします。 次に,第2点目でありますが,同計画で街の中の森として位置づけられている市街地に残された樹林地であります。 これら樹林地も,緑地保全地区や保存樹木の制度などで保全を図ることとしておりますが,宅地化の進む中で,これらの施策だけで保全を図ることは難しいと考えます。したがって,今後どのように保全していくのか,その考え方をお聞かせ願います。 最後に,産業振興,特に情報処理産業の振興についてお伺いいたします。 札幌市は,先端技術を持つ企業の集積を図るため,全国に先駆けてテクノパークやハイテクヒル真栄の建設に着手し,ここに集積した技術と既存技術との連携強化によって,産業の高度化・経済の活性化を進めているところであります。 最近,テクノパークの第2期分譲も終わり,これに引き続き昨年12月に行なったハイテクヒル真栄の分譲申込受け付けにおいても,地元企業2社を含めて,大手コンピューターメーカー等からの申し込みがあったと聞いており,企業の進出・集積は順調に推移しているようであります。 ただし,本市の場合は,先端技術と言いましても,バイオ技術や新素材開発技術の集積はほとんどなく,主として,コンピューターの有効活用に関する技術の集積に特徴があると考えます。 しかも,地場においてコンピューターのソフトウェア作成等を業務として取り扱う企業は,いわゆるベンチャー企業として昭和50年代から急速に設立が相次ぎ,現在では,進出企業を初めとしたコンピューターメーカー系列の事業所も合わせると,約350社ほどの事業所数となっております。これは全国でも5番目の集積を誇り,日本における一大情報処理産業地域を形成していると言っても過言ではありません。 このほど北海道通産局がまとめた「北海道情報産業実態調査」によりますと,平成元年度の北海道の情報産業全体の売上高は,前年比25%増の1,500億円を突破しており,これは,一般機械,化学等の業種の昭和63年度出荷額を上回るものとなっております。 しかし,その内訳を見ていきますと,資本金が1000万円未満の事業所が38.6%,従業員20人未満の企業が57.8%と,まだまだ小規模事業所の割合が大きいのが特徴であります。特に売上高に着目してみますと,1億円に満たない企業が43.8%であるのに対して,逆に,全体のたった5.8%の事業所で全道総売上高の6割以上を占めているのが現状であり,これら中小事業所の経営基盤強化への支援策が望まれているところであります。 さらに,近年,あらゆる業種にわたって課題となっている人材の不足は,この業界が知識集約的であることから,知識修得等の人材育成に多くの時間を要するだけに一層深刻であると言えます。 さきの調査によれば,元年度に,全道では1万人以上の従業者が情報産業で就業しており,年間増加率も15.5%と順調な伸びを見せてはいるものの,なおかつ全体の85%の事業所が不足感を表明していることは驚くべきことであります。実際これは,各事業所が開発能力や生産性のより一層の向上を目指して,より高度な技術者の確保を望んでいることのあらわれと考えられるのであります。このように,成長を続ける情報産業といっても,経営的にはもとより,技術的にも,まだまだ基礎体力が不足しているのではないかと考えられ,大手企業の進出による経営環境の変化とも相まって,既存の地場情報処理企業にとっては,人材の確保・育成への対応が当面する大きな課題の一つとなっております。 もちろん情報処理に関連する技術者の不足は,ひとり札幌地域の課題ではなく,高度情報化社会に向けて邁進している日本全体が抱えている課題であります。通産省の試算によれば,現在の状況が続いた場合,西暦2000年には約97万人の技術者が不足するとの結果も示されております。 通産省と労働省では,このような課題に各地域が対応する手だてとして,技術者人材の養成と地域情報処理企業のビジネスチャンスの拡大を図るため,「地域ソフトウェア供給力開発事業推進臨時措置法」を平成元年度に制定しておりますが,これは,国の出資も得ながら,各地域で第三セクターによる株式会社を設立し,この会社が研修施設を建設して,高度な情報処理技術者の育成を行うとともに,この会社を通じて事業のあっせんも行わせようというものであります。 この事業の目標は,すでに各企業でプログラマーとして二,三年の経験を積んでいる技術者を対象として,システムの分析や設計あるいは開発プロジェクトの管理技法等を3ヵ月程度集中的に教育することで,高度なシステムエンジニア,いわゆるSEを養成していこうというもので,札幌市内はもとより,全国でも,まだこのように特化した研修コースを持った学校や機関はほとんど見当たらず,その必要性が高まっているところであります。 大手のコンピューターメーカー等においては,自社内に技術者教育のための研修体系を持ち,経験に応じた研修を比較的容易に受けられる場合が多いと思われますが,先ほども述べたとおり,地場の情報処理産業は中小企業が多く,従業員の技術力向上のための研修体系の整備にまで手が回らないのが実情であると言われております。 したがって,私といたしましては,地場企業の技術者の育成確保を支援する北海道ソフトウェアセンターの設立はまことに時宜を得たものであり,今後本市の情報産業が一層の飛躍を遂げるためのステップとして,積極的な取組みをすべきであると考えております。 本件につきましては,今議会において補正予算案として1,000万円,さらに平成3年度予算案としては3,000万円の出資が盛り込まれており,市長の情報処理技術者不足への理解と素早い対応に敬意を表しているところでありますが,北海道ソフトウェアセンター設立推進協議会からは,本市に対してさらに,センター建設用地として市有地の借地を要請されているやに聞いております。 そこで,これまでの情報処理産業への支援策や他の施設計画との関連を踏まえて,今後を展望するために,次の3点につき市長のお考えをお伺いいたします。 まず,第1点目でございますが,市長の本市情報処理産業の人材不足とその対処方針についての基本的な考え方をお示していただき,さらに,今般の北海道ソフトウェアセンター設立の意義と有効性についてのお考えをお聞きしたいのであります。 第2点目は,札幌市エレクトロニクスセンターとの関係についてであります。本市はテクノパーク内にすでに研修室や研修器材を持つエレクトロニクスセンターを建設し,これを活用して研修等の事業を進めるための財団法人を設立しておりますが,今回の北海道ソフトウェアセンターとの違い,あるいはまた,どのように協調し,住み分けていくのかについてお伺いいたします。 第3点目は,この施設の建設場所についてでございます。 研修生の利便を考えますと,できるだけ交通アクセスの便利なところが望ましいのは当然であり,関係者からは,都心部の地下鉄駅に近い市有地の貸与を要請されていると仄聞しております。私としても,この要請にはできるだけ応ずべきであると考えますが,市長のお考えはいかがでございますか。 この場合,貴重な市有地でありますので,高度・有効活用を図るべきであり,この施設となじみのよい,相互に補完し得るような市の施設との合築を行うべきと考えますが,あわせてご所見をお伺いいたします。 以上で,私の質問のすべてを終わります。ご清聴を感謝いたします。
吉野晃司君
○議長(吉野晃司君) 答弁を求めます。板垣市長。
板垣武四君
◎市長(板垣武四君) 順次ご質問にお答えを申し上げますが,その前に,一言申し述べさせていただきたいと存じます。 ただいまは,20年の私の業績につきまして,本当にご厚意に満ちた過分なお言葉をちょうだいをいたしまして,かつは恐縮に存じますとともに,また,まことにありがとうございました。 宮川議員も,今期限りで,24年間の長い議員生活から引退をされるというご発言もございましたが,私もこの24年間,宮川議員とともに地域社会の発展のために手を携えてきた数々の協力関係を思い起こしながら,心から,ご苦労さんでございましたと,敬意と感謝を申し上げたいと存じます。 さて,ご質問に順次お答えをしてまいります。 まず,財政問題についてでございます。 第1点目は,平成3年度予算において特に意を用いた点についてのお尋ねでございますが,お話にもございましたように,平成3年度当初予算は,骨格予算として,義務的な経費や継続的な事業を中心として編成をいたしたところでございます。とは申しましても,本格的な高齢化社会の到来,情報化や国際化等の著しい進展など,社会情勢は刻一刻と変化をしてきており,私の5期20年の締めくくりといたしまして,真心電話訪問制度の新設など,在宅福祉の充実,健康づくりセンターの建設着手,行政情報システムの整備など,社会情勢の変化に伴う課題を少しでも多く解決することに意を用い,予算編成をしたものでございます。 加えて,芸術文化ホールの建設構想の策定,PMFの継続的開催など,間近に迫ってきた21世紀への布石となるような施策も盛り込んでいるところであり,この魅力ある札幌を円滑に新体制に引き継ぎたいと考えているところでございます。 2点目は,長期的な視点に立った財政運営のあり方についてでございます。 これからの長期的な財政運営についての考えを述べますことはいささか僭越とは思いますけれども,これまで市政に携わってきた中で感じたことの一端を申し述べたいと存じます。 私が財政運営を行う上で特に留意いたしました点は,財政構造を常に弾力的に保つということであり,さらに,これによって生み出した財政余力を都市基盤整備に重点的かつ計画的に振り向けるということでございます。本市は,最近でも,年間2万数千人の人口増加が見られるなど,成長を続けている都市ではございますが,人件費や一般的な事務経費など,経常的経費をできるだけ抑制あるいは節減する努力を継続することによって,経常収支比率では,指定都市の中にあっては上位にランクをされており,財政構造の弾力性が保たれております。 一方,下水道を例に取って見ますと,すでに100%近い水準となり,その他の団体がその負担に苦しんでいる中で,時代に先行した整備がなされているところであり,その分,各種施策の展開に財源が振り向けられているのでございます。今後ともこのような努力を継続するとともに,時代の変化を的確にとらえ,ハードだけでなく,ソフトの事業にも力を注ぐ必要があると考えているところでございます。 次に,今後の福祉施策のあり方についてでございます。 ただいま宮川議員から,私の在任期間中の福祉施策のお話を伺っておりまして,時代の流れとともに,市民の福祉ニーズは大きく変化をしてきているなあということを改めて痛感をしたところでございます。 私はこの20年間,財源の効果的な活用を図る中で,児童福祉,老人福祉,身体障害者福祉,精神薄弱者福祉,母子福祉など,社会福祉の全般にわたってその充実向上に最大限の努力をしてきたつもりでございます。そして,このことが評価を受けるとするならば,議会の皆様を初め,多くの市民の方々のご協力とご支援のたまものであると深く感謝を申し上げる次第でございます。 さて,お尋ねの今後の福祉施策,とりわけ高齢者施策のあり方についてでございますが,お話にもありましたように,市民の心に福祉の輪が大きく広がることが何よりも大切であると考えております。市民一人一人にお年寄りや体の不自由な方々に対する深い思いやりが広がれば,交通機関のすべての座席がシルバーシートになるようなものでございます。市民一人一人に目の不自由な方々のつえとなる気持ちがあれば,街のいたるところに点字ブロックが敷設されたと同じことになると思うのであります。 このような意味からも,家庭・学校・地域のそれぞれの分野において,関係者が一体となって,機会あるごとに福祉の心の醸成に努めるべきものと考えております。 また,社会的弱者と言われるお年寄りや障害者を,保護や援助の対象としてではなく,その能力や豊かな経験,知識を通して社会に貢献できる一員としてとらえ,社会参加の機会や環境などの条件を整備していくこと,さらには,子供もお年寄りも障害を持つ方々も,ともに健康で生きがいと喜びを持って過ごすための公的な福祉サービスの拡充を図ることなどに加え,今後は,健全な民間サービスの果たす役割もまた大きな位置を占めていくものと思われます。 以上,今後における福祉施策について,私の考えの一端を申し述べましたが,いずれにいたしましても,社会福祉に対する考え方や仕組みに柔軟に対応し,市民が安心して暮らすことのできるまちづくりを,なお一層今後進めるべきだと考えております。 次に,札幌の緑の保全の問題でございます。 まず1点目は,民有林の保全についてでございます。 市街地に近接する民有地は,それに連檐する国有地とともに,緑豊かな札幌の個性を象徴しており,将来にわたって保全をしてまいる必要がございます。このため,これらの地域におきましては,保安林や環境緑地保護地区の指定などによって開発を抑制するとともに,市民の森の造成など,その保全と活用に努めているところでございます。 しかしながら,近年における地価の高騰や林業の不振は土地の細分化を招き,良好な民有林の維持を困難にしており,新たに対策を検討する必要がございます。 このため,現在,個々の民有林につきまして,環境保全上の重要度の調査を進めておりますが,今後は,これらをもとに札幌市森林保全計画を策定をして,ご提案の買取りによる手法など,より実用に即した対策を講じて民有林の保全を図ってまいるべきだと考えております。 2点目は,市街地の樹林の保全についてでございます。 市街地に残された民有地の樹林は,市民の日常生活に深いかかわりを持つきわめて身近な緑でございます。このため,既存の優良な樹林地につきましては,緑地保全地区や保存樹木の指定を行なっているほか,新市街地につきましては,緑化協議などによって新たな緑の確保に努めているところでございます。 市街地におけるまとまった樹林地は,市民生活に潤いをもたらす貴重な財産でもございますので,今後も市民のご協力をいただきながら,緑の保全と確保に積極的に努めてまいるべきだと考えております。 最後に,本市の情報処理産業の振興と北海道ソフトフェアセンターにつきましてお答えを申し上げます。 第1点目の本市情報処理産業の人材不足への対応方針とソフトウェアセンターの設立意義等についてでありますが,システムエンジニア等の高度な技術者の育成確保が非常に重要であるとの認識は,大手のメーカーやソフトウェアハウス,地元中小の企業を問わず一致をしているものでございます。 しかし,その望んでいる研修内容や企業内に用意されている研修体系は,それぞれの企業により相当の開きがあって,特に地元の中小にありましては,残念ながら,十分な状況にあるとは申せません。したがいまして,今後の地元情報産業振興の観点から,行政支援による研修機会の増大と研修内容の充実に資する北海道ソフトウェアセンターの設立に積極的に協力をしてまいりたいと考えております。 第2点目は,札幌市エレクトロニクスセンターとの関係でございます。 ご承知のとおり,これまでも,財団法人札幌エレクトロニクスセンターが主催者となり,同センター内において各種の技術研修を実施をしてきております。しかしながら,こちらがソフトウェアの基本的な技能の習得を目標としているのに対しまして,ソフトウェアセンターでの研修は,より高度かつ専門的な技術を身につけるシステム設計技術者の養成が目標でございます。 今後は,両者の連携によって,地元企業に対して,ソフトウェア開発に関する一連の研修体系の確立ができるものでございまして,本市といたしましても,両研修機関の相乗的効果を期待をしているものでございます。 第3点目は,北海道ソフトウェアセンターの建設地点でございますが,私といたしましても,市有地の貸与につきましては,できるだけこれに協力をしていきたい,こう考えております。 その場合,ご指摘のとおり,市有地は市民の財産として貴重なものでありますことから,この利用に当たりましては,できる限りの有効活用を図るべきものであり,ただいま合築のお話もございましたが,ただいまのご意見も十分に勘案させていただきたい,このように存じております。以上であります。
吉野晃司君
○議長(吉野晃司君) ここで,およそ30分間休憩いたします。
工藤勲君
○副議長(工藤勲君) これより,休憩前に引き続き会議を開きます。 代表質問の続行であります。宮口健太郎君。 (宮口健太郎君登壇)
(発言者未割当) 発言者未割当
◆宮口健太郎君 ただいまから,社会党議員会を代表して,市政の諸問題について質問をいたします。 最初に21世紀のまちづくりについてお伺いをいたします。 私は昭和50年の4月に初当選をして,その年の6月の臨時議会で,公営企業組織条例案で,交通・水道の管理者がそれぞれ局長を兼任しておりました。その体制を局長2人の上に新たに総括者として1人の企業管理者とする条例案に反対をしまして,鋭く市長を本会議で追及してから,早いもので議員生活16年間が過ぎようとしています。 この16年間,議会では,野党として,市長提案の議案について,市民のための市政の実現を図るを目的で多くの問題で対決をしてまいりました。 板垣市長の5期20年間は,札幌市が膨張の一途,昭和45年には,ついに人口100万人を突破し,47年には政令都市の仲間入りをいたしました。しかし,その後も人口増はとどまることを知らず,平成2年には,人口167万人に達しております。市域面積も実に1,121平方キロメートルに拡大をいたしました。 板垣市長が誕生してからの20年間は,まさに,北海道産業の再編成期と言われ,北海道の各地で減反,閉山,200海里問題など,各市町村では人口の流出で過疎化が著しいものがありました。しかし,一方,本市では,流入者の受け皿として人口の増加が続き,この45年間で実に7.5倍の人口となりました。そうしたことも含めて,全国で5番目の大都市に急膨張いたしたのであります。 北海道の産業,経済,文化の中心都市札幌は,必然的に社会変動を余儀なくされた20年間であったと思うのであります。 その本市の激動的な発展期の市長として,都市整備の拡大や市民サービスの向上,あらゆる環境整備,福祉の行政の執行には並み並みならない苦労をされたことと存じます。 市街地の拡大,住宅,学校,道路,上下水道等,都市基盤施設の整備に追われた20年間であることも承知はいたしております。時代とともに市民のニーズや生活様式の変化に伴い,環境や福祉問題に十分な行政対応ができない困難性はあったにせよ,札幌市政にとって大きな問題と課題を抱えている状況を指摘せざるを得ません。これらの問題を今後どう解決に努力すべきかが大きな課題であります。 板垣市長の20年間は,多くの業績を残されました。特に,国際的な相次ぐイベントの開催,さらに,文化,芸術,技術産業等多くの国際交流を行なっております。何と申し上げても,ドイツ,中国,ソ連の各都市との友好や姉妹都市提携に見るように,国際都市・観光都市さっぽろとして飛躍的な発展を遂げてきており,率直に評価をするものであります。改めて,板垣市長の20年間のご苦労に心から敬意を表するものであります。本当にご苦労さまでございました。 5期20年間,板垣市政が築き上げたこの街を,今後,私たちが引き継いで,市民参加の新しい市政を確立して,市民のための市政実現を目指して,私たちは精力的に取り組んでまいりたいと考えております。 今後は,北海道の中心都市,札幌圏として位置づけ,国際都市として,それぞれのビジョンを明確にしなければなりません。 しかし,本市を取り巻く財政環境は依然として厳しいものがあります。第3次札幌市長期総合計画,現5年計画,この計画をより実効性あるものにするためにも,行政改革の推進とともに,財政基盤の強化に努めなければならない重要な課題であります。 当面の財政面では,5,000億円余の借金を抱えております交通局の会計と,全国一の累積赤字を抱えている国民健康保険会計など,さらに,年々大幅に支出が余儀なくされている生活保護者の増加や,年間100億円を超える雪対策の問題が挙げられます。 何と言っても今後の高齢化対策についてであります。平成2年の本市の総人口の老年人口は8.9%で14万7,846人ですが,平成7年では11%で約20万人,その約10%の約2万人がひとり暮らしと推定されております。老人ホームの建設など,福祉の充実への社会資本の建設に急速に取り組まなければならない大きな課題であります。 すなわち,21世紀札幌市都市建設は,限られた地方交付税と市民税など決まった財源では,だれが市長になっても,市民から見て後追い行政にならざるを得ません。これからのまちづくりに向けての基本姿勢について,思い切った発想の転換を図る必要があります。 本市の第3次長期総合計画では,21世紀に向けてのまちづくりは,市民みずから都市をつくるという地方自治の精神に基づいて,市民の深い理解と積極的な参加を基礎として進める必要があり,行政と民間がそれぞれの役割を分担しながら,相互に連携してともに札幌のまちづくりを進めるべきであると言っているのであります。 さらに,そのためには,民間の創意や発想,技術などを有効に生かされた上で,事業を進めるためには第三セクター方式などを積極的に導入していく必要があると明確にされているのであります。私は,まず,その方向を確認をいたします。 まず,何と言っても,民間のノーハウを市政に注入し,活力ある市政を確立するため,民間との人事交流を積極的に展開することであります。そして,行政と民間が,本市のまちづくりについて共通の理念を持つことからできると思います。 そこで初めて,行政と民間との役割を分担する,そこから民間の資本投入を積極的に受け入れて,行政と民間が一体となって市政を進めることが,これからの21世紀札幌の都市建設のかぎを握ると言っても過言ではないと思うのであります。 さらに,市政への発想の転換が必要であります。たとえば,市内に点在する大規模な公有地の高度活用を図り,21世紀に向けての大胆な都市改造を展開することであります。たとえば,中央競馬場などの施設を移転し,その跡地を活用して市民のためのまちづくりを進めること,そのことで地元産業の育成と雇用安定などを図るための施策を展開してはいかがと提言いたすものであります。いかがでしょうか,市長のご所見をまずお伺いをいたします。 次に,行政と民間が一体の市政について,具体的な問題でお尋ねをいたします。 それは,有料老人ホームの建設についてであります。 前にも述べましたが,平成7年で老齢人口約20万人で,単身世帯が約2万人と言われています。そこで,現在,市住を初め本市の公共施設に入居されております老齢者はわずかに7,800人にしかすぎません。あとは民間にお願いしているようなありさまです。 ご存じのとおり,民間の有料老人ホームは,いわゆる快適で,便利で,何不自由なく安心して暮らせると言われている老人ホームは,入居の条件として,頭金最低で700万円,最高では3,000万円支払わなければならないと聞いております。したがって,特定の人のホームとなっている現状であります。 そこで,昭和61年8月2日,厚生省の社会局老人福祉課長通知で,市街化調整区域でも「有料老人ホーム設置運営指針」の基準に適合すれば建設を認めており,千葉県などではすでに建設済みであります。 そうだとすれば,本市が市街化調整区域の用地を買い取り,その用地を活用して民間が有料老人ホームを建設してはいかがでしょうか。その老人ホームの入居者の扱いについては,本市が指導するなど,一定の義務づけをすることで低所得者老人の入居を可能にさせることができると考えるものであります。いかがでしょうか,このようなことが具体的に実現を図れないものなのでしょうか,お伺いをいたします。 いずれにしても,私たちは,板垣市長時代に築き上げた国際都市さっぽろを引き継いで,21世紀200万人都市へ生活者優先の都市建設を目指さなければなりません。 わが党は,市民参加で「転換期サッポロ」のまちづくり,「生活者の都市の成熟」を目指し,五つの政策についてすでに発表いたしました。それは緑,健康,文化,産業,自治,そして21世紀に臨む札幌のまちづくりは,生産者,消費者,勤労者,高齢者,女性,子供たちのあらゆる市民が手をつなぎ,生活者としてともに生きる街,生活者都市への充実を目指さなければならないと考えるものであります。 わが党は,一つに緑と潤いのまちづくり,二つに生きがいとゆとり,思いやりのまちづくり,三つ目に文化を育て歴史を大切にするまちづくり,四つ目に創造力と活力に満ちた北国の産業づくり,そして最後に市民参加,市民運動とともに歩むまちづくりに,全力を傾注いたしたいと思います。その決意のほどを申し上げておきます。 次に,日米構造協議に伴う諸問題についてお伺いをいたします。 日米構造協議では,アメリカは日本に対して,大型店法の規制緩和を初め,独禁法の強化や土地対策,さらに社会資本の整備などを要求してまいりました。社会資本の整備では,10年間で430兆円を投じて,政府の公共投資の拡大を図ろうとするものであります。 そこで,政府は「公共投資基本計画」を閣議で決定いたしております。その公共投資の整備目途としては,上下水道の人口普及率を7割とする,都市公園面積を1人10平米とするなど,さらに,廃棄物処理施設はすべて減量処理とする,との内容になっております。 これらの施設整備については,本市においてはすでに全国に先駆けて早くから整備をしており,政府の10ヵ年計画目標以上に進んでいるのであります。 そこで,そのような政府の基本計画を指針とするのではなく,これから本市がやらなければならない社会資本の整備があるはずであります。たとえば,地下鉄線の延長事業及びリニアモーターカーの導入や新幹線の建設を初めとする交通体系の整備,あるいはわが党が主張しておりますパーク・アンド・ライドの導入等があり,さらに美術・文化の施設や高齢化社会に対応した施設の充実などがあります。すなわち,本市21世紀に向けてのまちづくりの事業が山積しているのであります。そこでお伺いをいたします。 日米構造協議に基づく公共投資430兆円に対する本市の取組みについて,市長のご所見をお伺いをいたします。 初年度,平成3年度を別枠予算として,生活関連重点として2,000億円が計上されました。住民にとって切実な上下水道を初め,公園整備や公共賃貸住宅,さらに廃棄物処理などを優先した大蔵省の配分予算が決定をされました。その財源が,本市の公共事業にどのように配分されるのか。また,今後の見通しはどうなのか。重要な問題であります。そこでお尋ねをいたします。 第3次札幌市長期総合計画の本市5ヵ年計画が早まることになるのでしょうか,お伺いをいたします。 また,大型店規制緩和について,通産省は,日米構造協議で合意を受けた規制緩和に取り組み,出店調整期間を,1年半を目標とする大幅な緩和を昨年の5月30日から実施をいたしました。すなわち,出店届け出から地元商店との事前説明を,出店表明から原則4ヵ月から最大6ヵ月間とする。事前説明で合意を得られなくても,商調協に移され,そこでは8ヵ月間とし,さらに正式調印等まで4ヵ月間とするものであります。 本市の大型店出店規制問題については,昭和51年の12月1日に大型店舗出店指導要綱が施行されております。さらに本市では,大型店舗出店凍結宣言が57年の3月8日本会議で決定されて以来,大型店出店を抑制し,地元商店の育成・保護政策を進めて今日を迎えているのであります。全国的にも同様の措置がとられておりました。したがって,従来ですと出店届け出前から事前協議の合意制をとる努力をしておりましたから,出店まで平均6年程度かかっていたものが,今度の制度は,まさに大幅な短縮と言えるでしょう。 アメリカでは,この日米構造協議の中間報告で次のようなコメントを発表しているのであります。 アメリカ政府は,大店法の規制緩和と改正の結果,外国製品の供給を大幅に拡大し,流通部門の一層競争的になると予想している日本政府に対し,提案された措置は,日本の流通制度を大幅に開放するであろうと述べているのであります。それだけに,零細店が多い地元商店にとっては死活問題であります。大型店とその共存共栄を図ると言われるが,生き残り競争に大きな不安を持っております。そのことについて,行政は深刻に受けとめ,そのための具体的な施策を持たねばなりません。大店法は,廃止に近い形で緩和された。その結果,全国で1,000件を超すショッピングセンターの計画がされていると言われています。本市においても同様の傾向にあります。平成2年の12月現在で,届け出済みで未開店の大型店は,1種で13店,売り場面積で10万3,000平米です。第2種では,22店で売り場面積で3万7,000平米になっております。合計35店,売り場面積14万平米になっております。これらは,届け出1年半で出店されると考えるべきであります。 そこで問題なのは,大型店が占める売り場面積の割合です。 現在,全国の大型店のシェアは,国際的にはアメリカ・イギリスに次ぎ日本は高い水準に達しています。本市においても同様に,すでに48.4%を占めているのです。したがって,地元商店としては深刻にならざるを得ないのです。そこで政府は,商店街づくり等のための総合対策として,平成3年度に,合計で約1,621億円の事業規模の新政策を打ち出し,地元商店街と大型店の共存共栄のための経費補助等を進めようとするものであります。 そこで,今後の大店法改正の方向と本市の基本的な考え方について,まずお伺いをいたします。あわせて,昨年の5月30日,規制緩和後,本市として具体的にどのような対応をとられてきたのか,明らかにしていいただきたい。 次に,わが党が昨年の予算特別委員会において本市としての補助制度の充実などについて主張し,前向きに検討されると言っておりましたが,その後,どのように小売商業振興策を充実させようとするのかお伺いをいたします。 次に,本市の公共工事発注についてお尋ねをいたします。 まず,この問題に触れる場合,何といっても技能労働者の労働者不足問題について避けて通れません。今日の労働力不足は,工事業者にとっては深刻な問題であります。つまり建設業就業者は,55年度で548万人でしたが,ところが63年度では実に560万人で,全産業の9.4%を占めているのであります。さらに,労働者全体の高齢化が進み,建設業では,63年度で29歳以下というのが16.6%,30歳から49歳までが52.9%,50歳以上では,実に30.5%となっているのであります。また,労働力の不足についても,全産業では最高で,63年度では実に26.7%人手不足になっているのであります。このような建設業就業者の高齢化や労働力不足は,必然的に労働賃金の引き上げになっております。 こうした実態を掌握されていると存じますが,いわゆる本市の公共工事受注業者は,本市の発注工事の労賃より高い賃金を支払って工事を施工しているのが現状のようであります。こうした実態を深刻に受けとめるべきですし,また今後,公共事業を円滑に施行させる重要な課題と考えざるを得ません。そこで本市として,このことについて,今後どのように対応され,問題の解消を図ろうとなされるのかお伺いをいたします。 次に,本市に登録している地元の工事業者は2,100社,そのほとんどが,いわゆる中小企業であります。これらの企業経営の不安を解消し,健全な育成を図ることが,本市に課せられた重要な課題であります。特に,本市は積雪寒冷という特殊性のもとで,早期発注や適正発注ということが至上命題であります。そのことが,雇用の確保,品質の向上など,きわめて有効な成果をもたらすことになることは,いまさら言うまでもありません。 ところで,本年は選挙の年なので,骨格予算となるわけでありますが,年度当初から早期発注すべき十分な事業予算の確保ができないのではないかと危惧するものであります。そこでお尋ねをいたします。 早期発注についてどのように考えられておられるのか。また,年度当初の発注計画は,例年と比べてどうなのかお伺いをいたします。 次に,共同企業体のうち,経常共同企業体の活用についてお尋ねをいたします。 本市の共同企業体取扱要綱に規定する経常共同企業体は,中小建設業者同士2社が協業的な関係のもとに結束し,施工能力や経営力を強化することにより,単体企業では受注できない規模の工事について参画をする機会を与えようというものであります。 私は,中小企業が圧倒的に多い本市の建設業界においては,この方式を適正に,しかも十分に活用していくことがきわめて重要なことだと考えているものであります。平成元年度から始まったこの制度でありますが,今日までの活用状況はどのようになっているのか。また,この経常企業体の採用が中小建設業者に及ぼした効果はいかなるものかお伺いをいたします。 次に,元請業者が下請業者に対して振り出す手形期間についてお尋ねをいたします。 従来から使われている「元請」・「下請」という言葉は上下関係を想起させるものでありますが,本来,総合的に工事を指揮監理する元請業者と専門的技術を発揮して直接工事を施工する下請業者は,それぞれ相互に役割を分担し,ともに同じ目標を目指すパートナーとして,真に対等な経済主体であることを十分認識する必要があります。しかしながら,実態は,市が工事代金を現金で支払っておりながら,元請が下請に対し長期の手形を振り出すことが当然のように行われているのであります。役割分担として対等であるべきでありながら,元請優位の構図は一向に改められておりません。このようなことでは,工事の品質にも好ましからざる影響を与えるのではないかと憂慮するものであります。これに対して本市は,国に準じて支払手形期間を120日以内とするよう業界に文書指導するにとどめておりますが,私は,これを本市の独自の措置として,さらに手形期間を短縮して定め,業界を指導すべきと考えますが,市長のご所見をお伺いをいたします。 次に,市営住宅建設用地の取得と高齢化対策についてお尋ねをいたします。 改めて申すまでもなく,住宅は家庭生活の基盤となるものであります。わが国の住宅事情は,依然として欧米諸国に比べて大きく立ちおくれており,世界有数の経済大国でありながら,それにふさわしい良質な住宅の確保がなされていない現状であります。そのために,今日,土地の高騰を背景とした住宅問題は,わが国における内政上の最重要課題の一つであると考えているのであります。 また,昨年の6月の日米構造協議の結論も踏まえて,政府は,今後10年間に430兆円に上る公共投資基本計画を策定し,西暦2000年には,住宅1戸当たり平均床面積を100平米にするということを目指すなど,対外経済摩擦の解消を図り,あわせて国内経済の安定的発展を実現する上からも,住宅投資の拡大に寄せられるその期待はきわめて大きいものがあるのであります。そのために,平成3年度国家予算には,生活に密着した社会資本の整備に充てる生活関連重点化枠を設けるなど,住宅建設を促進するための各種施策を展開すると聞いているところであります。 また一方,国の第6期住宅建設5ヵ年計画は,平成3年度からスタートするようでありますが,昨年の6月に発表された住宅宅地審議会の答申の内容を見ても,今後の住宅政策の重点課題には,良質な住宅ストックの形成のほか,高齢化社会への対応が大きく取り上げられており,その中には,医療,福祉との連携強化も強くうたわれているのであります。 このようなことから,国民の住宅へのニーズが多様化,高度化してきております。しかし,将来の高齢化社会における住宅問題を考えるとき,今後の住宅政策の推進に寄せる国民の期待はきわめて大きいものがあるのであります。したがって,これまで以上に市営住宅を積極的に建設する必要があるとの立場から,2点ほどお伺いをいたします。 まず,市営住宅建設用地の取得についてお尋ねをいたします。 本市の平成3年度予算案では,骨格予算という関係から,市営住宅建設戸数が267戸となっており,2年度の781戸と比較して,率で約66%,戸数にして514戸の減と大きく落ち込んでいます。昭和63年度を初年度とする今期の5ヵ年計画では4,100戸となっているが,平成3年度当初予算案までの建設予定戸数は2,626戸で,進捗率が64%となり,目標の80%を大きく下回っているため,今後の追加を見ても,今期計画の達成は難しい状況にあると見られるのであります。 この主要な原因の一つは,建設用地の取得が思うように進んでいないということについて,昨年の決算議会でも指摘をいたしました。市営住宅の建設は,これまでは用地取得を伴わない建てかえ住宅建設も,いまではほとんどなくなり,今後は新設団地に重点が置かれることから,建設用地の需要は一層強まってまいります。しかし一方,新たな用地の取得については,平成2年7月1日の地価調査では,住宅地の前年比較で平均27.7%上昇しており,しかも,民間の活発な住宅建設の動向から宅地不足は緊迫しているため,建設用地の取得は大変難しい状態にあることはご承知のとおりであります。そこでお尋ねをいたします。 今後は,これまでの用地取得の方法を抜本的に見直し,速やかに,かつ柔軟に対応できる土地開発公社などの積極的な活用を図り,さらに土地区画整理事業地内や公的開発団地等での用地確保はもとより,一般民有地についても,より多くの情報を収集し,用地の確保に大いに努力すべきであると考えるが,市長は,今後,これらの用地取得についてどう対応されようとするのか,お伺いをいたします。 次に,高齢化対策についてお尋ねをします。 本市では,他都市の例に漏れず高齢化が進展し,老年人口比率が平成7年には11.0%になると見られている。一方,平成3年度の国家予算では高齢者福祉に重点が置かれ,2年度からスタートした高齢者保健福祉推進10ヵ年戦略の実現化のために,特に在宅福祉の施策が重視される内容となっております。 そこで,在宅福祉のかなめとなる住宅について,本市としてどのような施策を講じようとしているのか。また,高齢者は,一般的に所得の減少に伴い,市営住宅の入居対象となることが考えられることから,特に高齢者向けの市営住宅を建設し,より積極的に受け入れるべきであると考えますが,市長は,今後の供給方法をどのように考えておられるのかお伺いをいたします。 次に,当面の福祉課題についてお伺いをいたします。 市長もご承知のとおり,国においては,急速な高齢化により,介護を必要とする高齢者の大幅な増加に対応するため,今世紀中に実現を図るべく高齢者保健福祉推進10ヵ年戦略を平成元年12月に,厚生・大蔵・自治の3大臣間で,具体的な施策を策定し,その目標についての合意がなされたところです。さらに,平成2年6月には,この10ヵ年の具体策の実現を図るために,老人福祉法等の一部を改正する法案が国会で成立し,すでに公布をされているのであります。 この改正は,老人福祉法,身体障害社福祉法及び精神薄弱者福祉法等,福祉関連8法にわたる大幅なもので,また改正内容についても多岐に及んでいるのであります。 主な改正の一つは,ホームヘルパー,ショートステイ,デイ・サービス等の在宅福祉サービスの積極的な推進を図るため,まず福祉各法に明文化し,その上,財源の国庫補助規定の整備が行われたことであります。 第2は,指定都市の区を単位とする社会福祉協議会を地区協議会として,新たに社会福祉法人として位置づけることにしました。そして,さらに市協議会や地区協議会の役割については,従前までは社会福祉を目指す事業や連絡,調整と普及宣伝などでしたが,これもさらに大きく踏み出して,在宅福祉サービス等の事業をみずから企画,実践できる団体として位置づけたところであります。 第3は,精神薄弱者の更生や援助施設等の整備や設置事務などについてまでも,いままでの都道府県から指定都市に移管されているのであります。 第4は,市町村では,高齢者に対する在宅福祉の施設や生きがい対策などについては,保護すべき老人福祉計画,さらに医療等以外の保健事業,いわゆる機能訓練及び訪問指導について盛り込んだ老人保健計画を策定しているところであります。 したがって,これらの法改正は,マンパワーあるいは事業の財源の確保などの問題はあると思いますが,21世紀へ目指すわが国の社会福祉の方向を示したもので,その成果に大きく期待するものであります。特に,ゴールドプランと言われる高齢者保健福祉推進10ヵ年戦略における各種施策は大きく前進するものと考えております。 平成3年度の厚生省の予算では,在宅福祉の3本の柱でありますホームヘルパー,デイ・サービス,ショートステイの事業費が予定どおり確保されている。すなわち,全国でホームヘルパーについては5,000人,ショートステイについては4,000床,デイ・サービスについては850ヵ所を平成3年で整備することになっております。ゴールドプランの最終年度であります平成11年度では,ホームヘルパーを10万,ショートステイを5万床,デイ・サービスを1万ヵ所に向かって着実に整備が図られるそうです。また,特別養護老人ホームにつきましても,来年度は1万床の整備が予定されております。 そこで,昨年の第4回定例議会でのわが党の代表質問に市長は答えて,ホームヘルパーを含めて難しくなってきたマンパワーの確保について検討するため,マンパワー対策検討委員会の設置について積極的に取り組もうとされております。これまで,限られた財源の中で,状況の変化に即応して高齢者福祉に対して積極的に取り組んでこられた本市の姿勢について,改めて敬意を表しつつ,4点についてお伺いをいたします。 質問の第1点は,ゴールドプランと言われる緊急な整備事業として取り上げられましたが,本市においては未実施になっている新型の軽費老人ホームとも言うべきケアハウスの整備についてであります。 今後の高齢化に伴い増加することが予想されるひとり暮らし等の高齢者世帯が安心して生活できる住宅の建設,それは何といっても,心身機能が低下した方々が暮らしやすい構造が工夫され,緊急に医療や介護サービスが迅速に受けられる住宅の整備が早急に図られる必要があります。 そこで国では,平成元年度からこの整備に着手しております。ゴールドプランの最終目標年度は平成11年,それまでに10万人のケアハウスを整備すると聞いておりますが,平成3年度の厚生省の予算では,3,000人分の整備費が計上されております。 そこで,本市における高齢者のひとり暮らしや夫婦世帯の状況を見ますと,昭和55年度では約3万8,000世帯でありましたが,5年後では約1万5,000世帯が増加しております。厚生省の人口統計問題研究所の試算でも明らかなように,今後この傾向は一層強まってまいります。こうした状況を考えますとき,わが党は,高齢者の皆さんが安心して生活できる場としてのケアハウスを建設すべきと考えますが,市長はどのような見解をお持ちでおられるかお尋ねをいたします。 第2点は,老人福祉計画の策定についてであります。 先ほど申し上げましたように,老人福祉法の改正によりまして,市町村での老人福祉法に基づく福祉の措置と実施に関する計画を策定することが義務づけられました。そこで,この計画では,介護の措置に関して確保すべき事業の量と目標を定めることとなっています。この計画と本市が現在検討中の札幌市高齢化対策指針との関連はどのようになっておるのかお伺いをいたします。 質問の第3点は,これからの社会福祉の推進に当たっては,高齢者や障害者等が住みなれた地域で暮らしていけるような在宅福祉を一層進め,地域福祉の向上に努める必要があります。民間社会福祉活動の中核となっている社会福祉協議会の活動の充実化を図るために,法改正では,指定都市にある区社会福祉協議会を法人化することとされています。私は,より地域に根差した地域福祉を推進するためには,まず早期に体制を強化し,法人化すべきと考えますが,市長のご所見をお伺いをいたします。 第4点目は,札幌市在宅福祉サービス協会についてであります。 昨年の10月設立以来の協力員の登録状況と,ことし1月から開始されています協力員の派遣状況はどのように展開されているのでしょうか。また,本市直営の家庭奉仕員の派遣事業と在宅福祉サービス協会との事業の調整をどのようにしようと考えておられるか,明らかにしていただきたいと思うのであります。 次に,教育に関する問題として,教科書採択にかかわる諸課題についてお伺いをいたします。 本市小中学校児童生徒約20万人が日常の学校教育の場において使用する教科書をいかに採択するかは,その膨大な量と内容の質的な面から見て,きわめて重大な問題であります。 臨時教育審議会は,その重大性にかんがみて,第3次答申において,「採択組織,手続,採択理由の周知などについては,適切な教科書の採択,教科書研究の推進や公正な競争の確保などの観点を考慮しつつ,一層の改善を図る。この際,学校,教員,保護者の意見をより反映できるようさらに工夫する」という内容で答申されました。これを受けて文部省は,教科書採択のあり方に関する調査研究協力者会議を発足させ,長期にわたって検討を重ねてまいりました。その結果,昨年の3月6日,その改善方策をまとめて文部省に報告したところであります。文部省は,この改善方策を直ちに都道府県並びに市町村教育委員会に通知,1年程度の検討期間を置いて,平成3年度から行われる採択作業にこの方策を生かそうとする考えを持っている模様であります。 文部省のこの考え方による通知は,本市教育委員会に対しても及んでいることと存じますが,この文部省の通知に対し,本市教育委員会はどのような対応をしようとするのか,以下数点にわたってその見解をお伺いをいたします。 第1点は,答申は,その基本的な考え方の中で,第1に,適切な採択組織,手続による専門的な教科書研究の一層の充実を図ることが重要。第2には,採択における適正・公正の確保を図ることが大切。第3に,教科書採択には,保護者などの意見がよりよく反映されるよう工夫するとともに,採択結果などの周知,公表など,採択をより開かれたものにしていくことが必要,等の3点から,さらに改善を図ろうと求めていますが,この基本的な考え方について,本市の教育委員会の見解をまずお伺いをいたします。 第2点は,答申における具体的な改善方策では,第1に,採択基準,選定資料などが採択権者により参考になるよう,その作成についてさらに工夫・充実を図る。第2に,保護者の代表を選定審議会のメンバーに加える。第3には,選定審議会での実質的な調査期間確保のため,教科書の見本,編集趣意書の送付期間を早めること,などを提言していますが,これらの具体的な改善方策の提言を受けて,本市ではいかような改善を図ろうとするのか,見解を承りたいのであります。 第3点は,文部省が改善方策の提言の中で,教科書発行者の過当な宣伝行為など,外部からの影響に採択結果が左右されないよう公正確保の徹底を図る。各教科ごとに適切な数の調査員の配置,展示会の拡充・充実,展示会の長期開催,採択の結果やその理由の公表などを特に強調していますが,それらの諸点について,いかなる改善を加えようとするのか,具体的な見解を求めるものであります。 第4点は,本市における教科書採択の作業は,年々,多少の改善を加えられて今日に及んでおりますが,さきの文部省通知による提言を受け入れ,改善が図られるとするならば,今後どのような時期に,どのような手続を経てそれがなされるのか。今後の見通しについて明確な見解をお示しいただきたいと思うのであります。 次に,パーク・アンド・ライド方式による駐車場整備等の交通問題についてお伺いをいたします。 私は,昭和56年3月臨時議会で交通料金問題で代表質問をいたしました。そのときは,本会議で4点の問題を挙げております。さらに,私は特別委員会で具体的に申し上げたことは,すでに昭和54年の札幌市営企業等調査審議会の答申でも,料金値上げの時点で改善策が求められておりました。わが党も,この改善策について,強く求めているところであります。しかし,その後一向に改善されず,今回また,56年の10月の審議会の答申に同じ改善策で指摘されるとは何事でしょうか。今後は,本市挙げて,誠意をもって改善に努めるべきであると厳しく追及した問題であります。本市としてその後どのような対応をされ,具体的に改善に努力されたか,以下お尋ねをいたします。 そのときに,私は,公共輸送機関を体系的に整備し,増客を図る必要があると指摘しています。そのためには,まず外部要因の改善について,市営交通,国鉄,民間交通の総合的な公共輸送体系を整備し,市内どこでも,自家用車がなくても行ける受け皿が必要であります。そして,市民が市バスや地下鉄のほうが便利であるという選択が可能になる具体的な施策をつくり出さなければならないと主張しているのであります。 すなわち,マイカーの利用者をどう公営交通機関に乗客移行を図るかであります。それについては,いろいろな対応策が考えられますが,何といっても,本市として実現可能なパーク・アンド・ライド方式を積極的に採用すべきであります。そこでお伺いをいたします。 第1点には,優先・専用レーンの延長についてであります。 56年のときは,本市の車道22メートル以上の国道が86キロメートル,13メートル以上の道道及び市道では約455キロメートルで,そのうち優先レーン指定が12キロメートル,そのうち市バス路線は8.6キロメートルでした。そして,専用レーンについては,42.2キロメートルが指定されておりましたが,市バス路線は29.4キロメートル程度ありましたが,現在はどのような状況になっているのか,まずお伺いをいたします。 次に第2点目は,時差出勤についても指摘をしておきました。 たとえば,市バスのラッシュ時に乗客が集中した場合,現在のバスの台数では一時的にさばき切れないと考えられます。この場合,企業や乗客の皆さんの協力をいただいて,時差出勤を実施されてはどうかと申し上げております。このことについて,具体的にどのように進められているかについてもお伺いをいたします。 第3点は,共通路線の効率化と他の交通機関との乗継ぎ制度について,本市として調査を行い,他交通機関との調整を図ることです。これはなかなか困難な問題でありますが,そろそろこれに取り組み,一定の方向を打ち出してはいかがかとお尋ねいたしておりますが,そのことについても,現時点でどのように考えられておられるのかお伺いをいたします。 最後に,パーク・アンド・ライド方式の採用についてであります。 昨年の第4定で,わが党の吉田議員が代表質問で,駐車場の整備について質問いたしました。そのとき,本市の第9次市営企業調査審議会の交通事業に関する答申に基づいて伺いました。これは63年から平成元年2月まで検討を深められて提出された答申であります。 その中の一つの重要な問題であります乗継ぎ関連施設の整備について,パーク・アンド・ライド方式で駐車場を整備することで,自家用車などの都心乗り入れを規制することによって,交通渋滞の混雑の回避と,冬季間の車粉減少による都市環境の改善の効果を上げるために,駐車場の整備促進を求めながら,そのことについて,現時点における本市の具体化に向けての施策について強く求めたところであります。 しかるに,理事者は,答弁ではその必要性を認めながらも,地下鉄整備に合わせて,土地の複合的な活用や民間活力の導入などの整備手法を検討したいなどと,具体的な施策が全く見受けられないなどという話では納得はいきません。 そこで,私は,実現可能な具体的な策について提案をいたします。 地下鉄大谷地駅に交通局の庁舎があります。そこに交通局の大谷地駐車場があります。この駐車場の面積3,900平米で,収容力は128台で,月平均で84台が月決め契約,3,752台が時間利用とされ,年間の駐車料金収入は2,160万円で,そこでは収支が整えられていると聞いているのであります。そこでお尋ねをいたします。 その大谷地の駐車場を地下1階,地上3階の立体駐車場を建設してはいかがでしょうか。駐車場建設費の財源は一般会計から長期低利資金などを活用することです。 さらに,この駐車場の経営についても具体的に申し上げます。人件費と経費については交通局が持ち,支払利息と減価償却費については一般会計から負担することで,第三セクターが経営を行うものであります。 そのことは,いままで128台の駐車台数が480台と収容能力の大幅増になります。そして,いままでどおり地下鉄に乗り継ぎのお客には割引制度を適用し,便利に駐車場の地下1階と地下鉄通路を結ぶということで,これまさに,パーク・アンド・ライド方式で本市がやれる可能な事業と考えますが,市長のご所見を伺いたいのであります。 次に,JR苗穂駅北口の再開発事業についてお伺いをいたします。 私は,昭和50年の12月の第4回定例議会で,国鉄高架事業と苗穂地域の開発について質問しております。このとき,最初の国鉄高架事業の計画は発寒川から豊平川間の事業でございましたが,ところが,国鉄苗穂工場の移転問題もあり,建設省からの指摘で発寒川から東9丁目までの事業として計画が変更されたのであります。 そこで私は,「あかずの踏切」と言われる苗穂通の踏切を単独立体交差事業として早期に取り上げるべきであり,さらに,JR沿線地域の整備計画,それは具体的に再開発事業を行うべきでないかと申し上げているのであります。それから16年経過をいたしました。国鉄高架事業も苗穂通の単独立体交差事業も,それぞれ完成をいたしました。 そこで,改めて苗穂駅北口再開発事業を行なってはいかがかと主張するものであります。 現在,この北口を中心に13万7,300平米の国鉄清算事業団の所有地がございます。この土地の利用は,まず公共用地として活用することが優先されるべきと考えますが,それができないとしても,民間の活力を活用して,民間主導による再開発事業の推進を図ることが第一条件であると思うのであります。 いわゆる当該地区を都心周辺の高度利用住宅地として,土地利用の転換を図るべきであります。そして,この地には,年間100万人が利用している札幌観光の貴重な資源のサッポロビール園が存在しております。この地区の活性化を図るためには,この観光資源を活用して魅力ある街づくりを進めるべきであります。 さらに,サッポロビール園との地続きに国鉄清算事業団の土地2万3,600平米があります。たとえば,この土地を活用して多目的な利用ができ,つまり北24条西5丁目に現存しております札幌サンプラザのような施設を新設するなど,緑と調和した街,すなわち,人々が出会い,語らい,喜びをともにできるアメニティー性の高い街づくりを目指してはいかがでしょうか。 もちろん,この計画は多大な資本と労力が必要であります。行政が行い得る範囲については限界があります。したがって,民間のノーハウや資本の投入などの協力が当然必要であります。そこでお伺いをいたします。 苗穂駅北口地区の街づくりについて,国鉄清算事業団の所有する土地を有効に活用し,民間主導による再開発を推進してはいかがでしょうか,市長のご見解をお伺いをいたします。 最後に,去る1月17日未明に勃発した湾岸戦争は,平和を求める国際世論に背いて長期化,拡大化する様相を見せ始めています。戦争が長引けば長引くほど,犠牲になる人の数はふえ,世界の経済は混乱に陥り,地球環境は損なわれます。これ以上の戦争拡大をやめて,一日も早い和平を求めていかなければならないと思うのであります。 わが党として,いかなる理由があれ,「武力によって他国を侵略することはできない」との立場を一貫してとってまいりました。平和憲法を持ち,中東湾岸で手を汚していない日本こそ,国際平和の実現に努力をしていかなければならないと思うのであります。 しかし,自民党政府は,米軍を中心とする多国籍軍への戦費援助として,90億ドル,日本円にして1兆2,000億,そして,自衛隊機の超法規的な派遣をいまの通常国会に提案しております。 わが党は今日まで,「力の論理」による政治的支配を一掃し,そして,平和と自由,人権と福祉,環境保全を基本に置いた外交努力によっての国連強化を訴えてまいりました。この湾岸戦争においても,自衛隊機の派遣ではなく,民間航空機の増発等による難民の救出などの手段をとるべきであります。それに伴う財源については,大衆課税ではなく,防衛費の財源歳出の削減などで,国民の納得のいく方法で調達すべきものと考えるものであります。 いずれにしろ,平和を願う気持ちはだれしも同じであります。札幌市民も一日も早い和平を願っております。 そこで,市長として政府に対して,速やかに中東和平に向けて働きかけることを強く要請するものでありますが,いかがでしょうか。ご所見をお伺いをいたします。 以上で私のすべての質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)
工藤勲君
○副議長(工藤勲君) 答弁を求めます。板垣市長。
板垣武四君
◎市長(板垣武四君) まず,21世紀のまちづくりについてでございます。 ただいま宮口議員から,この20年間にわたります私の札幌市政における歩みにつきましてのお話がいろいろございましたが,それらの出来事の一つ一つを,私もついきのうのことのように思い起こしながら,ご協力に感謝の気持ちで拝聴をいたしたところでございます。 ご質問の第1点は,大規模な公有地を活用した大胆な都市計画の展開についてのご提言でございますが,これらの公有地につきましては,それぞれ歴史的な経緯の中で存在しているものでございます。したがいまして,本市の考えのみで取り組むことはできない,きわめて困難な課題を抱えていることも,また事実でございます。 具体的に競馬場についても触れられましたけれども,定かに覚えておりませんが,約十二,三年前でございますが,第2回目の北海道の国体開催が決定をいたしまして,その際に,競馬場を移転してその跡にメーンスタジアムをつくったらどうかということが問題提起をされまして,道と話し合いながら詰めてきたのが不発に終わった経緯があることをいま思い起こします。 将来の都市計画とのかかわりにおきましては,今後,さまざまな社会状況の変化や設置者の意向などを十分に見きわめながら,これに対応していくことが必要であろうと存じます。いずれにいたしましても,札幌の街が市民にとってより望ましい姿となるよう常に追求をし,努力をしていかなければならないと,このように考えております。 第2点目の有料老人ホームの建設についてであります。 高齢化の進展あるいは生活水準の向上などに伴って,有料老人ホームに対するニーズも全国的に年々高まりを見せてきておりますが,入居に際しましては,相当高額な一時金を必要とするなど,入居条件は厳しい現状にあり,その緩和を図るべきではないかとのご指摘は,私もまた十分理解のできるところでございます。 しかしながら,お話にもございました有料老人ホームを市街化調整区域に建設するということにつきましては,国がその設置基準の中で,立地について厳しい条件を定めておりますことであり,さらには,本市の福祉施策や都市計画の中で総合的に判断をしなければならないものと考えておりますので,今後の研究問題になるであろうと,このように存じております。 次に,日米構造協議に伴う諸問題についてでありますが,その第1点目の公共投資基本計画に対応した本市の取り組みと5年計画への影響についてでございます。 私は,今議会の提案説明の中でも申し上げましたように,都市づくりに当たりましては,就任以来一貫して,常に長期的な展望に立ち,新しい時代に対応した生活都市を本市の都市像として掲げ,長期総合計画のもとに,市民,市議会のご協力とご理解をいただきながら,その計画の着実な遂行に努力を傾注してきたところでございます。 また,お話の本市への生活関連の枠につきましては,道路とか公園,河川,あるいは地下鉄,下水道等の事業におのおの配分が予定をされており,現5年計画の進捗といたしましては,4年目に当たりますこの平成3年度で,予定を上回って80%を超える見通しでございます。中でも,公共投資430兆円の主要事業であります公園・下水道などの整備につきましては,国の整備目標をすでに大きく上回っているのもご指摘のとおりでございます。 しかしながら,札幌が21世紀に向けてさらに飛躍を続け,市民にとりましてより住みよい都市づくりを進める上で,お話にございましたような交通対策,高齢化対策,芸術・文化施設など,社会資本のより一層の整備充実につきましては,私もきわめて重要な課題であると認識をいたしております。幸いに現行5年計画の進捗も予定以上に進んでおりますことから,国の公共投資基本計画と十分に連携を図りながら,早い時期にこれらの課題を織り込んだ新たな中期計画を検討して,活力ある21世紀都市さっぽろの実現に向けて,積極的な取り組みを進めるべきであると考えております。 第2点目の大型店の出店規制問題についてであります。 今後の大店法改正の動きでございますが,出店規制緩和の第2段階として,この通常国会における一部改正が予定されております。まだ法案が示されておりませんが,その内容としては,出店調整処理期間を現行の1年半から1年にさらに短縮をして,商業調整は,実質的な調整の場であった地元商調協にかわって,大規模小売店審議会において行うことにするほか,第3段階である大店法の抜本的見直しを2年後に行う旨の規定を設けることなどが予定されているところであります。 このような動向に対しまして,本市といたしましては,中小商業者が本市経済の重要な担い手であり,大型店とともに,それぞれの特徴を生かして,地域経済の活性化と消費者利便の向上に貢献することがきわめて重要であるという考え方に基づき,今後も従来どおり,双方が十分に話し合いを行なって理解を深めるように指導をしていくことが必要であると存じております。 一方,昨年5月の運用緩和後の対応策といたしましては,出店者と地元商業者が十分話し合えるような環境づくりをしたほか,平成2年度事業として,商店街診断やあるいは商店街ふれあい促進事業の対象件数をふやしたのを初め,大型店対策資金の融資条件の緩和など,中小商業者の活性化事業を拡充をしてきたところであります。 また,今後の小売商業振興策の充実につきましては,地域住民に密着した魅力ある商店街づくりと消費者ニーズにきめ細かく対応できる魅力あふれる個店づくりの二つを柱として,従来の施策の見直しと新たな施策の導入を行なって,時代の要請に合った振興策を実施して中小商業者の体質強化を図っていくべきものと考えております。 さらに,ご指摘の補助制度につきましては,当初予算で事業協同組合や商店街振興組合の組織化に対する助成金の増額を組んでおりますが,私といたしましては,さらに,共同施設の設置やあるいは商店街の環境整備に対する助成制度の見直しにつきましても引き続き検討してまいるべきものと考えております。 次に,第3点目の公共事業の発注についてでございます。 まず建設業における人手不足や,この影響による労務単価の問題でございます。 若者の建設業離れと言われております労働者不足が深刻な問題となっておりますことは,緊急的な課題として承知をいたしております。この対策として,国を初め建設業界では,賃金水準の見直し,労働時間の短縮,休日の確保等,さまざまな課題の改善策について具体的な検討を行なっているところであります。本市といたしましても,これらの動向を見守りながら,可能な限り対応をいたしまして,工事の円滑な推進に努めてまいりたいと考えております。 次に,労務単価の問題でありますが,今年度につきましては,賃金の変動が大きいことから,58年度以来7年ぶりに年度途中で単価の改定をして対応をいたしたところであります。平成3年度の新単価は今月の下旬ごろ決定される予定でありますが,その単価につきましても,今後道内の賃金が大幅に変動をした場合には,関係機関と十分な打ち合わせの上,実勢を反映した単価に改定してまいる必要があろうと,このように存じております。 次に,来年度の早期発注についてでございます。 本市が発注をする公共事業は,これを受注する建設業者の方々ばかりでなく,施設の完成を待ち望んでいる市民の皆様にとりましても,一日もおくらせることができないものでございます。そこで,私は,新年度予算の編成に当たりましては,いわゆる骨格予算でありますけれども,これらに必要な事業費を積極的に盛り込んだつもりでございます。 例年,工事の発注は,4月は約30%,6月で約60%を目標といたしておりますが,来年,平成3年につきましても,この積極的な予算編成によりまして,例年どおりの発注率を堅持できると,このように考えております。したがいまして,骨格予算ではありますが,このことによりまして,早期発注へ影響を及ぼすことはないと,このように考えております。 次に,経常共同企業体についてでございます。 まず,経常共同企業体の活用状況でございますが,制度が開始して間もないことから,件数は少ないんでございますけども,元年度は112件,2年度は141件と受注件数が増加をいたしており,制度の浸透が着実に進んでいると,このように考えております。 また,この制度が中小建設業者に及ぼした効果でございますが,今年度経常共同企業体が受注した工事のうち,約12%が,単独では受注できない規模の大きな工事でございます。こうした工事を受注することによりまして,技術力や経営力の向上,あるいは労働者・機械,資材等の効率的な活用等が図られたものと考えております。 次に,手形期間の問題でございますが,これまでもさまざまな機会をとらえて,手形期間は原則として120以内とするように,元請に対する指導を行なってまいりました。このたび建設省から出されました元請・下請に関する改正指導要綱におきましては,手形期間は120日以内と明記されております。したがいまして,近く改正を予定いたしております本市の指導要綱に,手形の最長期間を120日と明記するともに,ご質問の趣旨を体し,この期間を極力短縮するように指導してまいりたい,このように考えております。 次に,4点目の市営住宅建設の問題でございます。 まず,建設用地の確保についてでございますが,ご承知のとおり,全市的な土地の高騰に加えまして,市営住宅の地域的バランス,建設後の住宅家賃等も考慮いたしますと,建設適地の選定及びその取得がますます困難な状況になってきております。したがいまして,ご提案の方策を含め,これまで以上に精力的に用地の先行取得に力を注ぐとともに,今後は,本市内部の施設や,関係団体施設の新設または建てかえの際には,新たな方策として,市営住宅との合築についても積極的に検討をしていくべきものと考えております。 次に,高齢化対策についてでございますが,本市では現在,札幌市高齢化対策推進本部において,高齢者の住宅問題を含む高齢化対策全般について,その具体的施策の策定作業を鋭意進めているところでございます。 また,昨年発足をいたしました学識経験者等による札幌市住宅対策協議会におきましても,高齢者の住宅対策につきましては,重点的かつ緊急的課題として現在ご審議をいただいております。ご審議をいまいただいているところでありまして,この3月には中問答申が出される予定になっております。したがいまして,本市における高齢者の住宅問題全般にかかわる施策につきましては,これらに基づいて具体的に検討していくべきものと考えております。 なお,高齢者向け市営住宅の供給につきましては,これまでも,需要等を勘案して供給してまいりましたが,ご指摘のように,その需要が累増していくことが予想されますので,今後も引き続き,十分な設備等を備えた高齢者向け住宅を供給するほか,それ以外の新設住宅につきましても,室内の段差解消や,より安全な共用階段にするなど,高齢者にとって少しでも使いやすい住宅になるように,鋭意努力をすべきものと考えております。 次に,当面する福祉問題についてであります。 まず第1点目は,ケアハウスの整備についてでございます。 この施設は,従来の軽費老人ホームA型に比較をして,たとえば,1人当たりの面積が16.5平米に対して39.6平米に拡大されたほか,車いすによる移動も可能になっております。さらに,介護面につきましては,ホームヘルパーの派遣など,在宅福祉サービスを受けることができるよう,住まいとしての機能に重点を置きつつ,体が弱くなっても生活が可能なさまざまな工夫がなされております。 本市といたしましても,ますます高齢化が進む中にあって,ケアハウスは今後の老人福祉施設の方向を示すものと考えておりまして,その整備に向けて積極的に取り組んでまいりたいと存じております。 第2点目の,老人福祉計画と高齢化対策指針との関連についてでございます。 高齢化対策指針は,高齢化社会に向け,本市として各種施策についてどのように取り組むべきか,その基本的な考え方,方向性を示すものでございまして,老人福祉計画は,この指針の趣旨を踏まえて策定をするものでございます。なお,老人福祉計画につきましては,現時点においては,平成5年4月の改正法の施行までに策定をいたしたいものと考えております。 次に,第3点目の区社会福祉協議会の法人化についてでございます。 ご承知のとおり,社会福祉協議会は,民間における社会福祉推進の中核として,きめ細かな地域福祉サービスを住民に提供することを目的として設置されており,人口の高齢化や核家族化が進む中で,その役割はますます重要になってきおります。したがいまして,より住民に密着した区社会福祉協議会の法人化につきましては,安定した福祉施策を永続的に提供するためにも,ぜひとも実現しなければならないものと考えております。本市の区の社会福祉協議会は,この3ヵ年で九つの区全体に設置を終えたばかりでございますので,当面は,法人化に必要な資産や運営等の条件整備をするように指導してまいりたいと存じます。 4点目の札幌市在宅福祉サービス協会についてでございます。 サービス協会は,昨年10月に発足以来4ヵ月を経過しておりまして,1月から本格的に事業を開始しているところであります。お尋ねの協力員の登録状況は,この2月10日現在で205名,利用世帯は58世帯でありまして,発足以来の延べ世帯は67となっております。 また,本市直営の家庭奉仕員と在宅福祉サービス協会の行う事業との調整についてでございますが,本市直営は,主として低所得者や介護性の高い方を対象にサービスを提供するものであり,一方,サービス協会は,利用者のニーズに応じて,必要な時間帯にサービスを提供するなど,弾力的に運用できることに特色がございます。 この二つの事業のどちらを利用するかは,基本的には市民の選択によるものと考えておりますが,将来のあり方につきましては,利用状況の推移や市民のご意見を参考にしながら判断すべきものと存じております。 次に,JR苗穂駅北口地区の再開発についてでございますが,この地区は,古くから多くの工場や旧国鉄関連施設などが立地しておりましたが,近年,社会状況の変化などによりまして,大規模な未利用地が現存していることもご指摘のとおりであります。 そこで,本市といたしましては,計画的な再開発を進める必要があると考え,このたびの都市再開発方針の見直しにおきまして,新たに1号市街地に指定をして,本年3月に都市計画決定を行う予定でございます。 したがいまして,今後は,これらの大規模敷地等の所有者の動向を十分見きわめながら,ご指摘のような民間活力を活用した,地域にふさわしい再開発を推進することが望ましいと考えております。 私からの最後に,中東和平に向けての働きかけの問題でありますが,このたびの戦争につきましては,ご質問にもございましたように,戦争による直接の犠牲者のみならず,経済や環境に与える影響も多大なものがございまして,私といたしましても,戦争の早期終結を祈る気持ちでいっぱいでございます。 ただ,中東和平へ向けての取り組みにつきましては,これまでも,日本を含めた諸外国におきまして,平和解決のためさまざまな外交努力が行われてきており,また今後も,政府は外交上のルートを通じ,関係諸国との協議,連絡をとりながら,平和解決の努力を続けていくものと信じております。 さらに,国会におきましては,まさに議論がなされている最中でございますので,政府及び各国の平和に向けての努力を期待して見守っていきたいと考えております。以上でございます。
工藤勲君
○副議長(工藤勲君) 木戸助役。
木戸喜一郎君
◎助役(木戸喜一郎君) 私から,パーク・アンド・ライド方式による駐車場整備などの交通問題についてお答えいたします。 第1点目の優先・専用レーンの延長についてでございますが,昭和56年当時54.2キロメートルございましたが,その後,専用レーン52キロメートルと優先レーン8.3キロメートルの合わせて60.3キロメートルに拡大してきたところでございます。 なお,今後の対応につきましては,交通状況や道路条件などを踏まえながら,公安委員会とも十分調整を図り,その拡大に努めてまいりたいと考えております。 第2点目の時差出勤についてでございますが,公共交通機関の混雑緩和を図る上では有効な方策でありますが,実施に当たりましては,市民や企業の理解と協力が前提であり,かつ市民サービスや経済活動の低下などにも十分配慮する必要がございます。 そこで,昭和60年に札幌市交通環境問題懇話会でご検討いただいたところ,現状としては,早急に実施するほどの状況にはないとのご提言をいただいたところであり,現段階といたしましては,そのように認識しているところでございます。 なお,今後につきましては,交通状況などを十分に見きわめた上で対処してまいりたいと考えております。 第3点目の,共通路線の効率化と他の交通機関との乗継ぎ制度についてでございますが,共通路線の効率化につきましては,他社バスとのダイヤの調整あるいは共通乗車制度の拡大を図るなど,利用者の利便性の向上に配慮しつつ,効率的な運行に鋭意努めてまいっているところでございます。 また,路線そのものを調整することにつきましては,それぞれの事業者にとりまして,経営の基本にかかわる重要な問題であり,また,共通路線となった経緯・経過あるいは経営主体に対する利用者意識などから,きわめて困難なのが実情でございますが,今後とも検討を進めてまいりたいと考えております。 次に,他の交通機関との乗継ぎについてでございますが,特にJRとの関係で申しますと,昭和56年当時は8駅26線でございましたが,その後,JRの中間駅の増設等に合わせまして,有機的な連携を図ってまいったところであり,現在では12駅37路線となっております。 今後につきましても,効率的な運行及び公共交通機関相互のネットワーク確立のため,料金制度も含めた乗継ぎ制度の拡充について努力すべきものと考えているところでございます。 第4点目のパーク・アンド・ライド方式の採用についてでございますが,その必要性につきましては,昨年の第4回定例会での吉田議員のご質問に市長からお答えを申し上げましたとおり,都市交通対策の上で重要な要素の一つであると考えております。そこで,大谷地駅駐車場の立体化についての具体的なご提案でございますが,確かに一つの整備手法であろうかと思います。この場合,土地利用の面からの適切性と財政面からの実現性など,総合的に判断し進めることが必要でございますので,今後,その可能性について十分研究してまいりたいと考えております。以上でございます。
工藤勲君
○副議長(工藤勲君) 荒井教育長。
荒井徹君
◎教育長(荒井徹君) 教育問題について私からお答えいたします。 1点目についてでありますが,ご承知のとおり,教科書は学校における主たる教材として使用が義務づけられていることから,学校教育の場において重要な役割を果たすものであります。そのため,採択に当たっては,より一層慎重にかつ十分に審議されるべきであると考えますが,一方,適正かつ公正を確保する余りに,保護者等の意見の反映がおろそかになってはならないと考えております。したがいまして,文部省通知にある教科書採択にかかわる報告書の基本的な考え方については,私どもも望ましいものと認識いたしております。 2点目は,資料の工夫,審議会の構成,教科書見本等の送付時期にかかわる改善方策に対する考え方についてであります。 教科書採択につきましては,まず,文部省の指示により,教科書見本等が送付されてまいります。続いて,北海道教育委員会が,法に定められた市町村に対する指導等の一環として採択基準等を策定し,本市を含めた各採択地区に周知することになります。したがいまして,ご質問にありました採択基準等の工夫については北海道教育委員会が,また,教科書見本等の送付時期を早めることについては文部省がそれぞれ行うことになっておりますことから,実際に採択する本市の立場といたしましては,これらの改善策が速やかに実施されることを望むものでございます。 次に,審議会に保護者の代表を加えることについてでありますが,本市の市立学校で使用する教科書の採択は,本市教育委員会の諮問機関として設置いたします札幌市教科用図書選定審議会の答申を受けて行なっているものであります。この審議会の構成は,その設置条例におきまして,児童生徒の父母を含むと規定されております。従前より保護者の代表に参画していただいていることから,改善の趣旨はすでに満たしているものと考えております。 3点目は,採択の具体的な作業にかかわる改善方策に対する考え方についてであります。 教科書採択における公正確保の徹底のために,審議会の日程・場所及び委員名については公表しておりません。また,会議の際の資料を回収するなどの措置も講じているところであります。委員の配置数につきましても,すでに採択基準を満たしておりますので,いずれも改善策の趣旨に沿っているものと考えております。 次に,教科書展示会につきましては,法律上10日間の開催を求められておりますが,本市では,北海道教育委員会との協議の上で,従前より,これを上回る20日間の展示会を開催しておりまして,さらに,市民の利便を考慮して,市内全区において実施しているところでございます。平成3年度におきましても,実施内容等について引き続き検討いたしたいと考えております。 なお,前回,中学校用教科書の採択替えに当たりまして,市民の教科書に対する関心を喚起する目的で,意見箱を試行的に設置してまいりましたが,平成3年度におきましても引き続き設置することとし,さらに展示会の開催案内につきましては,新たに市の広報等により周知する方法で検討いたしたいと考えております。 採択結果の公表につきましては,北海道教育委員会への報告の後,道内他の地区の採択時期も考慮しながら前向きに検討したいと考えております。 また,採択理由の公表についてでありますが,確かに保護者の教科書に対する理解を深める一助になりますし,教科書編集者にとりましては,今後の編集に資するという意義もあるものと考えられます。しかしながら,採択が地域性や児童生徒の実態を踏まえつつ,その見本内容について比較検討した結果であることを考えたとき,地域実態の異なる他の採択地区に及ぼす影響や出版社間における過度の競争へつながる懸念も十分考えられるなど,非常に難しい問題を含んでおりますので,基本的には公表することを考えてはおりません。今後は,北海道教育委員会とも協議しながら,慎重に検討してまいりたいと考えております。 4点目は,教科書採択作業の改善方策にかかわる今後の見通しについてであります。 現在までのところ,北海道教育委員会から具体的な改善策が示されておりませんが,平成3年度は小学校用教科書の採択替えが行われる年度に当たっておりますので,本年度明けには具体化できるものと考えております。 いずれにいたしましても,改善の可能なものについては,平成3年度からでも実施したいと考えておりますし,今後とも,教科書の採択に当たっては,適正かつ公正を期し,あわせて市民の理解が得られるよう努力してまいりたいと考えております。以上でございます。
工藤勲君
○副議長(工藤勲君) お諮りします。 本日の会議はこれをもって終了し,明2月14日午後1時に再開いたしたいと存じますが,ご異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
工藤勲君
○副議長(工藤勲君) ご異議なしと認めます。よって,さよう決定されました。
工藤勲君
○副議長(工藤勲君) 本日はこれで散会いたします。