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札幌市議会 会議録検索システム(平成4年第1回臨時会 1992-01-24 第3号)
1992-01-24/発言 31 件 / 原本(札幌市議会)
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見延順章君
○議長(見延順章君) ただいまから,休会前に引き続き会議を開きます。 出席議員数は,66人であります。
見延順章君
○議長(見延順章君) 本日の会議録署名議員として西村茂樹君,武藤光惠君を指名します。
見延順章君
○議長(見延順章君) ここで,事務局長に諸般の報告をさせます。
鍛冶沢徹君
◎事務局長(鍛冶沢徹君) 報告いたします。 野間義男議員及び中嶋和子議員は,所用のため本日の会議を欠席する旨,それぞれ届け出がございました。 また,長部収入役は,公務出張のため本日の会議を欠席する旨,届け出がございました。 本日の議事日程,陳情受理付託一覧表及び議案等審査結果報告書はお手元に配付いたしております。以上でございます。 〔一覧表は巻末資料に掲載〕
見延順章君
○議長(見延順章君) これより議事に入ります。 日程第1,議案第1号から第5号までの5件,並びに請願第69号から第128号までの60件,並びに陳情第44号及び陳情第134号から第139号までの7件,並びに意見書案第1号地下鉄建設費に対する国庫補助の拡大を求める意見書,以上73件を一括議題といたします。 委員長報告及び提案説明を求めます。 まず,議案審査特別委員長 長岡武夫君。 (長岡武夫君登壇)
長岡武夫君
◎長岡武夫君 議案審査特別委員会に付託されました交通料金の改定にかかわる議案3件,請願60件及び陳情6件について,その審査結果をご報告いたしますとともに,当委員会所属議員全員により提出いたしました意見書案第1号について,その提案趣旨をご説明いたします。 なお,今回の料金改定条例案は,きわめて厳しい財政状況に直面している交通事業の経営健全化を図るために提案されたものであり,市民の関心も非常に高いことから,1月20日に聴聞会を開催し,市民各層の中から5人の方に参考人としてご出席いただき,貴重な意見を拝聴し,審査の参考とさせていただきました。このことをご報告いたします。 それでは,質疑の主なるものについてでありますが,最初に,交通事業の経営健全化策にかかわる質疑について。 経営の効率化では,職員の削減について,当初計画の1,010人から880人となった理由は何か。また,削減後の安全輸送や市民サービスの確保のため,どのような対応を考えているのか。希望退職者の募集見込みはどうなっているのか。また,募集が予定どおりに行われなかった場合はどうするのか。募集に当たって退職を迫ることはないのか。再建に当たっては,交通局で生じた余剰人員を一般会計が一括して受け入れることから始めてはどうか。また,一般会計へ配置転換する際には,職員の希望をどのようにかなえていく考えか。年収1,000万を超える職員が多数いるが,現行の1人当たりの人件費は適正な原価と認識しているのか。また,再建策の中でどのような形に改められるのか。経営効率化による財政効果額927億2,000万円の年度別の内訳はどのようになっているのか。経費節減のためには,地下鉄車両の出庫率を高めることが効果的であることから,編成体制を改善すべきと思うがどうか。また,バスについても,利用人員に応じ車両の小型化を検討してはどうか。 機構の見直しについて。 現場と管理職を一体化し,営業開発を主体とした組織や民間人の顧問登用等を検討してはどうか。また,職員の接遇の教育のため,交通事業の専門家である民間人の導入を積極的に行なってはどうか。労働生産性向上のため,労使一体となった品質管理運動等,民間の手法を取り入れてはどうか。 新たな増収対策として,プリペイドカードなどの販売を余剰人員を活用して行なってはどうか。健全化策では,10%とされていた料金改定が15%となったが,これに伴う増加分93億5,000万円を新規商品の設備投資に充ててはどうか。バス事業の増収対策として,定期観光バスの夏場集中,深夜バスの運行,イベントへの臨時便の運行等を実施してはどうか。また,路線バス貸切事業を拡大し,遠足など学校行事への有効活用を検討してはどうか。 資産の有効活用について,地下鉄沿線の小規模遊休地を駐車場に活用してはどうか。大通バスセンターの空きスペースや内部効率化によって生ずる交通局本庁舎の余剰スペースを積極的に活用してはどうか。北区屯田にある15万平方メートルの交通局所有地の3分の1が,来年度,区画整理事業のために売却予定と聞くが,財政計画の中に含まれていないのはなぜか。交通局の外郭団体を活性化し,附帯事業等を展開させることによって健全化を支援させるべきと考えるがどうか。 次に,需要喚起策では,自然増に基づく平成7年度の地下鉄1日当たりの輸送人員を71万500人と見込んでいるが,その算定根拠は何か。緩和型地区計画制度を導入し,沿線の高度利用を導入すると聞くが,民間施設の建設が促進されるよう,迅速に計画決定することが必要ではないのか。大きな需要が見込まれる大型施設と地下鉄のアクセスについては,積極的な対策を講ずるべきではないのか。パーク・アンド・ライドの推進策として,駐車料込みの乗車券を発売してはどうか。また,地下鉄駅に隣接する大型スーパー,銀行の駐車場を利用できるよう働きかけてはどうか。琴似バスターミナルは上層部を貸ビルとして改築する計画であるが,パーク・アンド・ライド駐車場として活用すべきではないのか。地下鉄駅舎をステーションビル化し,官公庁,マンション,駐車場等を組み入れてはどうか。東豊線の需要喚起のため,南北線との並行区間の料金調整や均一料金の導入など料金体系の抜本的見直しが必要と考えるがどうか。南北線からの利用者の移行という当初目的を早急に果たすための方策が必要と考えるがどうか。設備投資に当たっては,JR学園都市線の麻生駅への乗入れなど,需要の見込める場所を優先して行うべきではないのか。また,JR新琴似駅と麻生駅の地下通路による接続を地域の再開発も含めて検討してはどうか。 バス事業の需要喚起策として,定時性の確保のため,JRの立体交差化,狭隘な道路の除雪を申し入れてはどうか。バス路線の再編成に当たっては,市民生活最重視を基本にし,一定の基準を作成して行なってはどうか。 電車事業について,ステップの改良,停留所のロードヒーティング化,接近標示板の設置等によりサービス向上を図ってはどうか。また,観光客誘致のため,ロープウエーと電車が有機的に連携できるよう周辺地区の整備を行なってはどうか。タレントを起用したイベント等により交通事業のイメージアップを図るとともに,観光客や修学旅行客に的を絞った利用促進策を講ずるべきと思うがどうか。 次に,一般会計からの財政支援策では,建設債のうち,今後10年間で借りかえを行う民間債559億円については,財政調整基金などを活用して一般会計から援助を行い,償還すべきと思うがどうか。地下鉄駅のエレベーター設置費に対する補助については,市民サービス向上のため,前倒し実施により10年間で完了すべきと考えるがどうか。また,設置箇所等の具体的計画はどうなっているのか。バス事業の政策路線については,一般会計から補助しても維持していくべきではないのか。乗継料金のバス割引額の据置きにより約4億円の減収となるが,これに対して一般会計から財政支援を行う考えはあるのか。 次に,経営健全化策全般にかかわるものでは,需要喚起策の効果が上がらず,経営健全化が達成できない場合,次期の健全化策は具体的にあるのか。また,健全化が不調に終わったときには,民営化も考えているのか。健全化対策委員会は,今後,健全化策の実施状況を随時検証していくと聞くが,利用客が計画どおり伸びなかった場合,新たに財政支援を行う考えはあるのか等の質疑があり,これに対して理事者から,地下鉄の利用人員が計画どおりに推移せず,経営健全化が危うい事態となった場合,その時点で速やかに議会に報告し,市営交通を堅持する立場から,財政支援を含めた対応策を考えていきたい旨の答弁がありました。 次に,今回の料金改定についてでありますが,交通料金の値上げは,低所得者や遠距離通学者に与える影響が大きく,生活権や教育権を奪いかねない深刻な問題を投げかけていると考えるがどうか。地下鉄南北線の乗客数は,昭和56年をピークにして減少傾向にあるが,これは料金改定によるJRへの移行等,乗客離れのあらわれではないのか。今回の値上げは,定期券を初めとするJRとの料金格差を広げ,乗客離れを一層助長することとなるが,需要見込みや財政計画を見直すことが必要になるのではないか。週休二日制の普及により利用者の減少が危惧される通勤定期について,安定した収入源を確保する見地から,次回の改定において見直すべきと考えるがどうか。また,通勤・通学定期の割引率を1割引き上げた場合,値上げによる増収分にどの程度影響があるのか。今回の改定では,バス料金の乗継割引額を現行の30円から20円に引き下げるが,仮に引下げを見送った場合,どの程度の減収になるのか。また,減収分を補てんするために,プリペイドカードの発行等,増収対策を強化してはどうか。審議会答申でも,乗継割引制度の存続が提言されているが,今回の改定に割引きの引下げを含めた理由は何か。料金改定による乗客離れを防ぐためにも,割引きの引下げを見送るべきではないのか等の質疑があり,これに対して理事者から,料金改定による乗客離れはバス事業では確かに懸念されることであり,乗継割引料金は運輸省の認可が必要だが,交通事業管理者の裁量で定められるので,現行どおりとするよう前向きに対応したい旨の答弁がありました。 最後に,このほかの主なる質疑といたしましては,地下鉄延長に伴う中央バスとの権益調整については,路線移譲を避けるのであれば,思い切った便宜供与や附帯事業を全庁を挙げて取り組むべきと考えるがどうか。総交審や陸交審の答申を尊重し,中央バスはすべて地下鉄に短絡してもらうとの立場で交渉に臨むとともに,路線の調整権を持つ運輸局長に働きかけてはどうか。また,乗継料金の設定に当たっては,市営並みの割引額となるよう働きかけるべきではないか。地下鉄新線については,条件が整い次第,整備を図っていくとのことだが,その条件とは具体的に何なのか。地下鉄建設に対する補助の拡大について,街路事業並みの補助率となるよう積極的に国に働きかけるべきではないのか。 以上が,本委員会における質疑及び答弁の概要であります。 引き続き,付託されました全案件を一括して討論を行いましたところ,自民党,自民クラブ及び民社クラブを代表して常本委員が,また社会党・畑瀬委員,公明党・春原委員,共産党・小川委員,市民ネットワーク・佐々木委員から各会派を代表し,それぞれの立場から意見の表明がありました。 討論終結後,採決を行いましたところ,交通料金の値上げに反対する請願第69号から第128号までの60件及び陳情第134号から第139号までの6件の合計66件については賛成少数で不採択とすべきものとし,議案第1号から第3号までの3件については賛成多数で可決すべきものと決定いたしました。 なお,慎重な審査を重ねる中で,地下鉄財政の危機的な状況を打開するためには,国庫補助金を増額し資本費負担を軽減することが必要であることから,意見書案第1号 地下鉄建設費に対する国庫補助の拡大を求める意見書を提案いたしました次第であります。 以上で報告及び説明を終わります。
見延順章君
○議長(見延順章君) 次に,総務委員長 大越誠幸君。 (大越誠幸君登壇)
大越誠幸君
◎大越誠幸君 総務委員会に付託されました議案2件について,その審査結果を報告いたします。 最初に,議案第5号 札幌市特別職の職員の給与に関する条例の一部を改正する条例案についてでありますが,主なる質疑として,全庁を挙げて交通事業の健全化に取り組むという姿勢を示すために,市長・助役等の期末手当を支給しないとする必要はあるのか。交通局の役職者については,期末手当を減額あるいは返上する予定とのことだが,市長部局と交通局の職員の間に差も生じることから,削るべきでないと考えるがどうか。市長等の期末手当を支給しないのは,交通事業の健全化に取り組む姿勢を示すほかに,責任問題も含んでいると考えてよいのか等の質疑がありました。 討論はなく,採決を行いましたところ,賛成多数で可決すべきものと決定いたしました。 次に,議案第4号 札幌市職員退職手当支給条例の一部を改正する条例案についてでありますが,質疑・討論はなく,全会一致,可決すべきものと決定いたしました。 以上で報告を終わります。
見延順章君
○議長(見延順章君) 次に,厚生委員長 生駒正尚君。 (生駒正尚君登壇)
生駒正尚君
◎生駒正尚君 厚生委員会に付託されておりました陳情第44号 札幌市内の小規模作業所に対する援護施策に関する陳情について,その審査結果をご報告いたします。 主なる質疑として,小規模作業所の運営に対する補助金について,現状及びこれまでの経過はどうなっているのか。また,道の補助金が平成3年8月に改定されたが,どのように変わったのか。心身障害者の施設への補助と精神障害回復者の施設への補助がそれぞれ別の要綱で規定されているが,違いはどのようなものか。また,要綱が分かれている以上,一たん格差が解消されても再度差額が生じることもあるのではないか。特に,平成3年度において補助額の差が拡大しているが,整合性がとれるよう是正をしていくべきではないのか。現在,施設の新設時に設置費補助金が交付されているが,既存の施設の機器更新に対する補助は考えられないか。小規模作業所は,公的通所施設を補完する役割を担っており,10人規模の公的施設には年間1,000万円程度の措置費が支払われているが,小規模作業所への補助金はどの程度まで増額していく考えか。家賃の負担軽減を図り,また指導員を確保するために補助金の増額を具体的に検討中と聞くが,実施時期及び金額はどのようになる見込みか等の質疑がありました。 これに対して理事者から,小規模作業所への補助金の増額については,指導員の確保と作業所の基準レベル及びそれに見合う家賃の負担軽減を考慮しながら検討を行なっており,関係部局と協議中であるが,平成4年度から実施できるよう鋭意努力している。また,精神障害回復者の作業所に対する補助制度については,他の障害者と整合性がとれるよう前向きに検討いたしたい旨の答弁がありました。 委員会としては,陳情の対象施設の現地調査を行うなど,慎重に審査を行なってまいりましたが,障害者等の就労及び生活を支援する上で大きな役割を果たす小規模作業所の運営を安定させるためには補助金の増額が必要であると思われることから,要望内容を妥当と認め,全会一致,採択すべきものと決定いたしました。 以上で報告を終わります。
見延順章君
○議長(見延順章君) ただいまの各委員長報告及び提案説明に対し,質疑はありませんか。 (「なし」と呼ぶ者あり)
見延順章君
○議長(見延順章君) 質疑がなければ,これより討論に入ります。 通告がありますので,順次発言を許します。まず,常本省三君。 (常本省三君登壇・拍手)
常本省三君
◆常本省三君 私は,ただいまから,本臨時議会に提案されました市長提案の諸議案に賛成の立場から,また,本臨時議会に付議されました市営交通料金値上げに関する請願並びに陳情のすべてを不採択とする立場から,自民クラブ,民社クラブ並びに自由民主党を代表いたしまして,以下,簡潔に討論いたします。 本市の交通事業は,昭和2年に市電事業,昭和5年に市バス事業がそれぞれ発足し,また昭和46年には,冬季オリンピック大会に合わせて地下鉄南北線が開業して以来,今日まで市民の足として活躍をしてまいりましたが,特に地下鉄は,その将来展望のもとに東西線・東豊線と順次建設が進められ,現在までに営業キロ数は39.7キロメートルに達し,都市の基幹施設として本市の発展に重要な役割を果たしてまいりました。しかし,地下鉄建設の積極的な推進の一方では,短期間に大規模な投資を行なってきたことに伴う資本費負担の増大,東豊線の輸送人員計画の未達成,人件費の増大などの要因により,交通事業の経営状況は加速度的に悪化し,今日,抜本的な対策を立てなければならない事態に立ち至ったのであります。 このような状況は,交通事業についての従来の考え方を根本から見直して,交通事業と都市計画との整合性を真に確保することを初めとして,縦割行政の排除と総合行政の一層の推進,さらには公営企業に欠けていると言われる経営感覚の徹底などに精力的に取り組む姿勢がなければ打開できるものではないと考えるのであります。 昨年の9月以来,全庁を挙げて経営健全化の取組みが行われ,880人に及ぶ大幅な職員の削減を含む経営効率化を初め,需要喚起を図るためのまちづくり,さらには一般会計からの財政支援などを内容とするあらゆる角度からの健全化策が短期間のうちに取りまとめられたことは,適切な対応と評価するものであります。 このような一連の対策に合わせて,今回交通料金の値上げが提案されたわけでありますが,市営企業調査審議会の公正な審議による答申を踏まえて検討が加えられた結果であり,能率的な経営のもとに健全な企業運営を確保していくためには,適正な原価を基礎にすることが基本的に必要なことであります。また,交通事業の再建が最重要行政課題であるとしても,一般会計からの財政支援にはおのずと限界があることや,他都市の交通料金の状況から勘案しても妥当であり,このたびの値上げはやむを得ないものと考えるのであります。 本市のような積雪寒冷地においては,市民の足として,地下鉄の利便性・快適性はだれもが認めるところであり,また人口が膨張し続ける本市の均衡ある発展のためには,欠くことのできない交通機関であります。種をまいてから収穫するまでは労力もかかり,時間もかかるわけでありますが,現在の交通事業健全化の努力が,将来の札幌市の発展に大きく寄与するものであり,子々孫々まで大きな財産となって残ることを忘れてはならないのであります。 今後は,経営健全化策に基づき,交通事業の立て直しを実施していくわけでありますが,累積赤字を解消するためには30年以上の長期間を要するとされており,時宜に応じ適切な検証を重ねながら,着実な取組みがなされなければなりません。組織は人からと言われるように,企業経営にとって,職場の活性化につながる職員の意識改革もまた重要な課題であります。利用者に対する一声運動や現場職員と一体となった管理職の勤務体制を推進するということでありますが,これらのことはすぐにでも実施できることでありましょうし,また,市民に親しみやすい市営交通の確立のためにも,積極的な取組みを期待するものであります。 また,経費節減策のアイデアの募集や勤労意欲を高める施策の検討,表彰制度の活用等も考慮すべきであります。 また,需要喚起策は,再建策においてきわめて大きなウエートを占めており,いかに多くの市民に市営交通を利用してもらえるか,この対策に知恵と努力を結集しなければなりません。そのためには,これまで以上の強い強い決意をもって市民と行政が一体となったまちづくりを推進し,将来を見通しながら,まちづくり行政に創造性を付加し,新しい価値を生み出していくことが必要と考えるのであります。 需要喚起策の実施に当たっては,新たな機構の設置と都市経営的な視点から行政運営の推進がなされるということでありますので,各種の施策が早く軌道に乗り,その努力が実を結ぶよう大いに期待するところであります。 また,再建策の推進により,できるだけ早期に市民待望の地下鉄延長に展望が開けることを強く期待するものであります。 以上,審議の間,われわれ3会派の委員がそれぞれ要望した事案の具体化に努められるよう要望して,私の討論をすべて終了します。ご清聴ありがとうございました。(拍手)
見延順章君
○議長(見延順章君) 次に,畑瀬幸二君。 (畑瀬幸二君登壇・拍手)
畑瀬幸二君
◆畑瀬幸二君 私は,ただいまから,社会党議員会を代表いたしまして,本臨時会に市長から提案されております議案5件について賛成の立場で,また市営交通料金値上げに関する請願・陳情66件については不採択の立場で討論を行います。 まず議案については,料金改定と交通事業再建の前提条件となる内部努力,需要喚起策,財政支援がおおむね明らかとなったこと。今回,改定を予定しているバスの乗継割引料金を20円から30円に再考したこと。同時に,通勤定期を次回改定期に見直すことが明らかにされたことから,今日の厳しい状況にある市営交通事業を再建するには,改定は長期的に見てやむを得ないものと判断したところであります。 初めに,内部努力についてであります。 昨年の暮れ,本市交通事業を再建するための内部努力として,労使の間で880名の人員削減をすることで決着を見ました。まさに,労働組合がみずから再建のための苦渋の選択と努力をされたことを高く評価したいと思います。しかし,このことによって市民サービスの低下と安全輸送が守られないということがないように努めるべきであります。また,交通局から他に異動を余儀なくされる職員に対し,本人の希望が十分にかなえられるよう,配置転換先については全庁的に最善の努力をすべきであります。 また,人員削減を除く内部効率化による経費の節減額として205億2,000万円を計画していますが,地下鉄車両の出庫率アップによる経費の節減も進めるべきであります。現在,札幌市の路線別車両出庫率は,南北線で77%,東西線で75%,東豊線で67%となっています。一方,他都市の中で参考になりそうな福岡市は83%,京都市・仙台市で79%になっています。3都市では予備車両として3編成から4編成残しているのに対し,本市は5編成から6編成残しており,その差が本市の出庫率を低くしている原因になっています。予備編成車両が少なくなれば出庫率は上がり,車両購入費や補修費を含め,大きく節減できることになります。ちなみに,その効果額は1編成当たり南北線で約10億円,東西線で約9億と試算できます。このことから,本市においても出庫率を他都市並みに近づけるよう積極的に努力し,可能な限り節減を実施すべきです。 次に,需要喚起策についてであります。 これからの地下鉄の需要を喚起・創出するには,沿線開発またはまちづくりが大きな役割を果たすことが大切なことです。今回出されている乗車利用状況の推移は,平成4年度61万9,826人,5年度62万9,396人,6年度63万9,393人,7年度71万500人,8年度72万5,875人,プラス需要増加策としてのまちづくりによる利用増を2万人としています。この乗車見通しが予想以下に狂いが生じてくると再建の見通しがつかなくなることから,健全化対策委員会で単年度ごとに検証し,議会にもその都度報告すべきであり,もし予測以下で交通事業会計に影響を及ぼす場合は,一般会計で補てんしてでも全庁的に取り組むべきであります。そして,今後二度とこのような破産状態に追い込むことなく,また職場に大きな犠牲を強いたりすることは許されません。 わが党の質問に対し,公営交通事業としての役割を将来とも継続していくとの強い決意が表明されましたが,市民の足を守るためにも,民営化をすべきでないことを強く求めるものであります。 また,バス事業の増収対策について,目新しい増収策が示されない点は不満が残ります。ぜひ路線貸切事業の拡大や定期観光路線への路線観光バスの導入,定期観光バスの夏場集中方式,加えて深夜バス・送迎バスの継続など,収入に寄与する課題は積極的に取り組むべきと考えます。 あわせて,資産の有効活用についてであります。今回の質問に対し,土地利用などを含め,啓明や円山バスターミナルなど12ヵ所の活用を図るとの回答がありましたが,それらの資産の活用は収入財源として大変大事なことであり,積極的な取組みをすべきであります。さらに,東豊線延長に伴う中央バスとの権益調整については,早急に金銭による解決を図るべきであります。また,現行直通バスはすべて地下鉄駅に短絡すべきであります。 次に,財政支援策として一般会計からの755億円の繰入れはあるものの,地下鉄建設時の約4,800億円の起債利息が年間302億円にも及んでおり,この膨大な建設起債を早期に償還することが再建につながる基本であることから,現在の約4,800億円の地下鉄建設未償還残高のうち,繰上償還のできる民間債559億8,500万円については,基金の活用を含め,一般会計からの長期貸付で償還し,身軽になるべきであります。 今回,福祉施策に対する一般会計からの財政支援として,地下鉄既設駅のエレベーター設置に対する財政措置が計画されています。15年間で50億,15駅にエレベーターを設置する計画となっていますが,15年間は余りにも長過ぎます。高齢化社会への備え,ノーマライゼーションの進展,設置駅との不公平解消などの観点から,早期設置への市民要望は強く,また一方で,料金改定により市民負担を強いるわけでありますから,15年と言わず,10年に短縮して早期にエレベーターを設置し,市民サービスの向上に努めるべきであります。 また,バス事業は,地下鉄開業前は市公営交通の主役でありましたが,地下鉄開業後は,本市の交通戦略の変更により地下鉄の補完役に回ってきました。このため,バス会計は乗車収入の大幅減となり,構造的に赤字状況を迎えることになってきました。現在,全路線74線中55線が赤字路線であります。不採算であっても行政上運行しなければならない責任を負っているのが,公営企業としての厳しくもまた重要な使命であります。よって,行政上どうしても必要な路線の赤字相当分は,市営企業調査審議会の答申にもあるように,合理的な基準のもとに一般会計から繰り入れる必要があります。 さらに,バス路線の見直しに際しては,市民ニーズを十分把握するとともに,利便性向上や定時性の確保に努めるべきであります。さらに,電車事業については,沿線地域の中心的な公共交通機関となっているとともに,観光都市さっぽろを強調する上で大事な交通手段であります。よって,今後もその存続に全力を挙げていくべきであります。 次に,料金についてであります。 バスの乗継料金の改定は,マイカーへの移行に一層拍車がかかり,乗客離れが顕著になると思われます。改定による逸走率は,前回並みの2.3%を見込んでいるとのことでありますが,これを上回ることも懸念されるところであります。そこで,今回改定を予定しているバスの乗継割引を30円から20円にした点を再考されたことは,的を射た判断であります。同時に,週休二日制が拡大しつつある中で,通勤定期は普通料金,回数券と比べて必ずしもメリットがあるとは言えず,時代に合った抜本的な見直しが必要であります。次回改定期には,乗客離れにならないよう魅力ある通勤定期に見直すべきであります。 また,市営交通の値上げは民間交通機関の値上げにまで波及し,全市民に負担を及ぼすこと必至であります。よって,この健全化策の実現は本市の至上命題であり,これまでのような対応のおくれにより,またも今回のような大合理化と大幅な市民負担の強要というパターンは二度と許されないのであります。市長はこの点を十分認識の上,今後,行政執行されるよう強く要望いたします。 以上で,私の討論を終わりますが,本臨時会の中でわが党の議員が申し上げました指摘事項や意見については,今後の交通事業の再建に的確に反映されるよう求めまして討論を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)
見延順章君
○議長(見延順章君) 次に,春原良雄君。 (春原良雄君登壇・拍手)
春原良雄君
◆春原良雄君 私は,ただいまから,公明党議員団を代表して,本臨時会に市長から提案されました諸議案につきましては賛成の立場から,また交通料金値上げに関する請願60件,陳情6件につきましては不採択の立場から,以下,簡潔に討論を行います。 本市の交通事業は,40数年にわたり市電・バスを主体に,また46年以降は都市交通のかなめとなる地下鉄の導入が図られ,順次拡大され,いまや市内における交通輸送の約6割を分担しており,市民の足としてなくてはならない存在となっているのであります。 特に地下鉄については,他の大都市に見られない急速な建設が進められ,冬季間においても安全,快適,定時性が確保され,市民生活及び経済活動に対する貢献度ははかり知れないほど大きいものがあると思うのであります。しかしながら,一方で,資本費負担の増大,計画輸送人員の低迷,人件費の圧迫などの要因から,交通事業の経営が危機的状況となっているのであります。 そこで,昨年来の精力的な経営の健全化計画により,現在,交通事業の将来に一筋の光明が見えつつあります。これまでに至る議論を踏まえて,今回一連の対策に合わせて料金改定の提案がされたのでありますが,わが会派としては,以下の理由により,今回の改定はやむを得ないものと考えるのであります。 まず,経営健全化の柱である内部効率化であります。 当初の予定を下回ったとはいえ,880人の人員削減計画は一定の評価をできるものであります。また,需要喚起策もいままでにない発想が見られ,全庁を挙げてこれに取り組む姿勢が強く感じられるのであります。さらに,貴重な一般財源である一般会計からの財政支援が,今後10年で755億円が見込まれており,これ以上の財政支援はないくらいの限界まで見込んでいるのであります。特に,これからの高齢化や雪対策,ごみ問題,教育問題等,緊急を要する課題が山積する中での交通への財政支援は,これが限度に近いと思われるのであります。 したがって,利用者にも一定の負担をしてもらうのはやむを得ない措置であると考えます。この料金改定によると,他の大都市の水準並みであることを考えると,その改定率もやむを得ないと考えます。したがって,ここであらためて料金改定には賛成し,請願・陳情には,残念ながらその願意に沿いかねることを表明します。 最後に,本臨時会を通してわが会派議員の質問,要望でありますが,資産の有効活用については,相手を見つける手法や遊休地の有効活用,本局庁舎の活用について積極的に取り組んでいただきたいのであります。 また,JR新琴似駅と麻生駅の連絡の検討も,ぜひ行なっていただきたいと考えるのであります。 バス事業については,再編成に当たっては,市民生活との関連も検討をされ,市民に理解を求める努力を要望します。特に,今回質疑の中で明らかにしたバス乗継料金の据置きについては,確実に実行されることを要望しておきます。 地下鉄の需要喚起のためにも,現在考えられているほかにも,知恵を出し合い,工夫を行なっていただきたいのであります。たとえば各区の物産やイベントの計画の創出等も,もっと考えられてはいかがかと思います。さらに,需要喚起の有効なシステムとしてプリペイドカードの早期実現を図っていただきたいと存じます。外郭団体についても,より活性化の必要があると考えます。これからも,ぜひ今後検討されるようお願いします。 以上,限られた時間の中で述べましたが,経営の健全化には何といっても職員の意識改革が肝要であります。利用していただくとの考えで,今後労使ともに協力して健全化に当たられるよう強く要望して,私の討論を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)
見延順章君
○議長(見延順章君) 次に,小川勝美君。 (小川勝美君登壇・拍手)
小川勝美君
◆小川勝美君 私は,日本共産党を代表し,ただいま議題に供されております市営交通料金の値上げにかかわる条例案3件,すなわち議案第1号ないし第3号及び特別職の期末手当カットにかかわる議案第5号に反対し,交通料金値上げ反対に関する請願・陳情66件の採択を主張する立場から簡潔に討論をいたします。 今日の市営交通の財政赤字の真の原因は,第1に,都市膨張政策とモータリゼーションを進行させながら公営交通への財政対策をないがしろにしてきたことにあり,国の責任は明白であります。 地下鉄事業は膨大な建設費を必要とするにもかかわらず,政府の独立採算の押しつけのもとで,そのほとんどが借金で賄われ,元利償還が経営を大きく圧迫しています。 札幌市の場合,昨年度の決算を見ると,元利返済だけでも522億円を超えていますが,国と市の補助金が合わせて163億円,料金収入は299億円,広告収入を加えても492億円です。地下鉄の収支は30年間で採算がとれる計画となっていますが,現在のように元利償還が膨らむ時期には,もともと人件費も運営費も出てこない仕組みとなっているのであります。都市交通整備調査会の第5次提言でも明らかなように,世界の地下鉄の建設費は,アメリカでは,連邦が5分の4,州及び市が5分の1の負担。イギリスでは,政府が4分の3,大ロンドン市が4分の1の負担となっているなど,国と自治体の負担で建設し,運営費を料金収入で賄うというのが常識となっています。さらに,ニューヨーク,パリ,ロンドンなどの世界の各都市は,建設費負担に加えて,運営費にも赤字の7割を国,3割を市が補助するなどの対策がとられ,都市政策として運賃を低廉に抑えています。 わが国においても,地下鉄は大都市における不可欠の都市施設として,公共事業としての位置づけを明確にして,国庫補助制度を確立することが決定的に重要であります。したがって,事態の根本的打開のためには,街路事業並みの4分の3補助など,国の補助制度の抜本的改善を政府に強く求めることが急務です。 また,すでに建設された地下鉄の借金,企業債についても,既特例債・新特例債へのわずかな利子補給だけでなく,すべての起債の元利償還について国が責任を持つよう改善させるべきであります。 さらに,一般交通事業についても,資本費への国庫補助制度の確立と一般会計からの繰入れを制度化し,地方交付税の算入措置をとるなどの国が財政的裏づけを図るべきであります。 第2に,札幌の地下鉄特有の赤字要因にかかわる部分については,一般会計が財政負担すべきであります。 当初,札幌の地下鉄は,地下鉄を掘り続けていれば,認可路線ごとに10年間分割で補助金が入ってくることから,一定率以上のインフレが進行し,多額の借金が実質的に目減りする中,補助金でつないでいけば,古い路線から順次20数年たち黒字に転化する。そのうちに経営も改善できるであろうと議会にも説明してきました。しかも,「全額借金で建設されても,元利償還は30年の長期だから当面の市費負担は少なくてまちづくりができる」などと地下鉄をまちづくりの牽引車と位置づけ,ロングコンコース,実質的地下歩道の整備などを,都市計画上の観点などと言い繕いつつ,地下鉄建設事業に上乗せさせるなど,過大な建設投資が行われてきました。これらは,交通局の計画に加えて,本庁サイドの要求,時には前市長じきじきの指示で行われてきました。 したがって,これら都市政策としてまちづくりのために地下鉄建設に過度に負担させた経費は,一般会計が全額繰り入れるべきであり,今後設置されるエレベーターについては,一般会計から起債の元利償還分を繰り入れるとした以上,高齢者や障害者への福祉対策としてのエレベーター・エスカレーター設置にかかわる費用については,一般会計が全額責任を持って負担すべきであります。 なお,高齢化社会を迎える中で,こうした財源措置のもとに,全駅に早急にエレベーター・エスカレーターを設置すべきであります。 以上,申し上げてきましたように,国庫補助制度の抜本的改善や一般会計からの繰入れ拡大がなされないまま,赤字のツケを市民に回す料金値上げを繰り返したり,職員への過酷な合理化では,今日の市営交通の抜本的な財政健全化はでき得ないのであります。逆に,市民の市営交通離れを促進することになります。 第3に,この高い料金が引き起こしている市民の市営交通離れとJRとの運賃格差について触れてまいります。 市長は本会議の答弁で,「地下鉄では,乗客離れはない。市バスは,一時的に若干の逸走を見込んでいる」との楽観的な答弁をしておりますが,札幌市統計書や交通局提出の資料によっても,市民の地下鉄離れ,逸走が明白になっております。 たとえば,南北線の乗車人員は1日当たり56年度で33万4,000人が,東豊線開業前の62年度で31万9,000人に落ち込み,1日当たりで1万5,000人,年間に直すと530万人も落ち込んでおります。このことは,他の路線でも同じで,建設計画時の乗車人員と実乗車人員との差は年々開いているのであります。これが,今日の地下鉄財政にとって深刻な問題となっているのであります。 このような乗車人員の落込みは,高い料金に根本原因があります。高料金の市営交通を離れて,市民はやむなくマイカー利用や運賃の安いJRなどに移行しているのであります。特に,今回の料金値上げと乗継割引制度の改悪によって運賃格差が一層拡大し,乗客の市営交通離れ,逸走を激しくすることは明らかであります。 事例を挙げれば,もみじ台団地からバス,地下鉄を乗り継いで,現在320円が今回の値上げで400円,バスの乗継割引の改悪が撤回され,現在の30円引きを据え置いても390円,一挙に片道で70円値上げになります。JRバスの直行便に乗れば,現在200円,値上げで220円になりますが,片道で運賃格差が170円にもなります。1ヵ月の通勤定期では,乗継ぎが1万6,570円で直行便は9,500円,実に7,070円の運賃格差であります。 また,地下鉄とJR運賃を比較すれば,新さっぽろ駅からさっぽろ駅までの地下鉄は,250円が今度290円となり,JRは230円でありますから,片道で60円もの格差。しかも,定期の割引率は地下鉄が通勤で3割引き,通学は高校・大学とも6割でありますが,JRは通勤53.3%,通学は70.4%引きであります。新さっぽろからさっぽろ駅間で見ますと,今回の値上げで,地下鉄は1ヵ月の通勤定期は1万2,180円,JRは6,800円,1ヵ月の格差は5,380円であります。JRは,割引率がさらに高い6ヵ月定期も発行しております。企業は,安いほうの通勤定期代しか支払わないわけでありますから,市民の市営交通離れは当然であります。 世界の地下鉄料金は,ニューヨークで110円,パリが115円,ロンドン92円などであり,仙台,福岡よりも通勤定期の割引が低い札幌の地下鉄は,全国一高い料金となるのであります。 しかも,今回の財政再建計画によると,3年サイクルでさらに10%ずつ値上げしようというのでありますから,異常と言わざるを得ません。新たに需要喚起策をとったとしても,値上げを繰り返すなら,乗車人員の増加は見込みどおりにならず,需要喚起策の乗車人員の予測自体が絵にかいたモチに終わることになるでありましょう。しかも,5年後1日2万人,10年後1日4万人の地下鉄乗客増を見込んだ需要喚起策として打ち出された計画も,市民を市営交通に誘致する交通アクセスの不足やかけ声だけのパーク・アンド・ライドが目につく一方,資産活用の名で特定企業に利益提供を図ろうとする市民不在の内容となっています。一番の需要喚起策,乗客誘致策は,安くて便利な市営交通の確立,このことを忘れてはなりません。 全運輸省労働組合が「滅びゆく公共交通」という本を出版し,今日の自民党政治を厳しく批判し,告発していますが,まさにこの本のとおり突っ走ろうとしているのが本市のやり方です。 市民から市営交通を遠ざけ,市民への高負担,さらには大合理化による安全輸送についての不安と市民サービスの低下が懸念され,ひいては市営交通そのものを破滅に追い込むことになります。また,従前の料金改定のときには,遊休資産の売却に伴う収入を財政計画に盛り込んでいたにもかかわらず,今回は,すでに明らかになっている高速会計の所有する屯田用地の8億円余の売却や残余の遊休資産処分による財源を財政計画に見込まないなどのずさんなものであります。 さらに,都市交通整備調査会の6次提言で示されている一般交通への資本費負担や通学割引分への一般会計からの繰入れ,また今回市営企業審議会が答申した市バスの行政路線とも言うべき不採算の市バス路線への赤字補てんも先送りされて,今回の財政支援策にも財政計画にも盛り込んでいないというものであります。これは,急遽今回の臨時市議会に値上げ案を提出することとしたため,準備期間がなかったことによるものであり,値上げだけを急いだ結果であります。 なお,わが党が議案第5号,時限的な特別職の期末手当カットに反対するのは,市長など特別職が責任をとっているのではないという,このような措置がポーズに終わっている一方で,交通局の管理職に手当のカットや返上を強要することと連動しているからであります。 以上,申し上げてまいりましたように,わが党は今回の料金値上げに強く反対し,討論を終わります。(拍手)
見延順章君
○議長(見延順章君) 次に,山口たか君。 (山口たか君登壇・拍手)
山口たか君
◆山口たか君 私は,市民ネットワーク議員会を代表し,本議会に提案されました議案第1号から第3号までに反対し,第4号,第5号に賛成,議案に関連した請願・陳情66件を採択すべきものとの立場から,簡潔に討論いたします。 市営交通は,市民の足として必要不可欠なものであり,利便性と低料金が基本であることは申すまでもありません。昨年,交通事業の膨大な赤字が明らかになって以来,健全化対策の策定に不眠不休で取り組まれた市当局,交通労使の努力には敬意を表します。 今回提案されました健全化3本柱,内部努力,需要喚起,財政支援とあわせ,交通料金値上げに対し,3日間にわたり特別委員会において質疑が行われました。その中で,多数の問題点や課題が一層明らかになったとの印象を強く持ちました。 地下鉄建設費や人件費の増大,東豊線利用者の見込み違い等,本市の交通が危機的状況に陥った原因は多々指摘されておりますが,これまでの議会での議論などの経過から見ましても,交通事業を経営しているという意識が欠如していたこと,むだと不合理が通ってきたのがいままでの交通事業であったのだというのが偽らざる実感でございます。では,それらは今回取りまとめられた健全化対策と料金値上げで解決するのでしょうか。残念ながら,不十分であると申し上げざるを得ません。 その理由を簡潔に申し上げます。 第1に,2年前の第9次答申に示された内容が,今回再び指摘されている点です。この間の事業運営を見ますと,内部努力や需要喚起に努力された跡が見られないということです。料金値上げの都度,同じような議論が繰り返されております。今回の健全化策が,再び机上の空論で終わるのではという危惧をぬぐい去ることができないのであります。経営責任につきましても,第9次答申時の理事者,職員のほとんどが交代し,責任の所在があいまいになったままです。 2点目は,健全化策の内容自体不透明部分が多く,確たるものが少ない点です。需要喚起策については,どうすれば市民が市営交通に乗りたくなるのかを第一に考えるべきですが,その方策が少なく,民活を前提とした地下鉄駅周辺再開発等が果たして計画どおりいくのか疑問です。また,中央バスとの路線問題,地下鉄駅との短絡問題一つとりましても,まだ結論が出ておりませんから,乗客の需要予測などもかなり変わり得ることが考えられます。パーク・アンド・ライドの整備に関しましても,私どもが代表質疑で申し上げたような車社会そのものからの発想を転換する政策ではなく,設置しやすい場所に駐車場を確保するといった消極的パーク・アンド・ライドで,将来を考えたまちづくり,交通政策ということにはなっておりません。 3点目に,今回,当初提案から見直し,乗継割引が現行どおりに修正されました。市営交通全体の改定率15%アップが14%となりました。それでも家計に与える影響は大きく,今後一層市営交通離れが進むと考えられます。さきの聴聞会でも「マイカー利用やタクシーの相乗りのほうが安く,そちらを選ぶ」と参考人の方が述べておられました。その傾向にさらに拍車がかかり,マイカーを利用できない通学者や高齢者には大きな負担を強いることになり,結局は需要喚起に逆行するのではないでしょうか。 以上3点,今回の健全化策に対する危惧を申し上げました。 また,内部効率化については,880人の削減による市民サービスの低下や安全の確保がおろそかになることのないよう,十分な配慮をもって進めるべきであります。 財政支援策の中のエレベーター設置については,多くの市民が待ち望んでおり,福祉の街づくりの視点からも,でき得る限り速やかに実現していくことが市民の足として定着する早道になることは言うまでもありません。 さらに,地下鉄延長につきましては,「再建のめどがつくまでは,まずは凍結を」と,この間申し上げてまいりました。市民が待ち望んでいるから早く着工するのではなく,待ち望んでいるからこそ,一日も早く再建を図り,交通事業を軌道に乗せることこそ,東豊線の二の舞にさせない急務であると言えます。「内部努力も行う,需要喚起策も立てた,財政支援も行うので市民も応分の負担を」と言われましても,すぐに納得できるものではありません。なぜなら,これまでもそのようにずっと言われ続けてきましたが,市民負担,値上げだけが確実に行われ,他の施策は実行に移されなかったからです。 料金値上げは,市が率先して十分な努力をした上で初めて,市民にも負担を求めることができると考えます。したがいまして,料金改定は再建策が軌道に乗ってから,あらためて検討すべきことと考えます。 以上述べました観点から,今回の健全化策とともに提案されました料金の改定案に反対いたし,あわせて請願・陳情66件を採択すべきと考えます。 以上で市民ネットを代表し,私の討論を終わります。最後までお聞きいただいてありがとうございました。(拍手)
見延順章君
○議長(見延順章君) ほかに発言がなければ,討論を終結し,採決に入ります。 この場合,分割して採決を行います。 まず,請願第69号から第128号まで及び陳情第134号から第139号までの66件を一括問題といたします。 請願60件及び陳情6件の66件を採択することに賛成の諸君のご起立を求めます。 (賛成者起立)
見延順章君
○議長(見延順章君) 起立少数であります。よって,請願60件及び陳情6件の66件は不採択と決定されました。 次に,議案第1号から第3号までの3件を一括問題といたします。 議案3件を可決することに賛成の諸君のご起立を求めます。 (賛成者起立)
見延順章君
○議長(見延順章君) 起立多数であります。よって,議案第1号から第3号までの3件は可決されました。 次に,議案第5号を問題といたします。 本件を可決することに賛成の諸君のご起立を求めます。 (賛成者起立)
見延順章君
○議長(見延順章君) 起立多数であります。よって,議案第5号は可決されました。 次に,議案第4号,陳情第44号及び意見書案第1号の3件を一括問題といたします。 議案1件及び意見書案1件の2件を可決することに,陳情1件を採択することにご異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
見延順章君
○議長(見延順章君) ご異議なしと認めます。よって,議案第4号及び意見書案第1号の2件は可決することに,陳情第44号は採択することに決定されました。
見延順章君
○議長(見延順章君) ここで,日程に追加いたしまして,意見書案第2号 公共交通機関の効率的な輸送体系の構築を求める意見書を議題といたします。 本件は,全議員の提出によるものでありますので,直ちに採決に入ります。 本件を可決することにご異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
見延順章君
○議長(見延順章君) ご異議なしと認めます。よって,意見書案第2号は可決されました。
見延順章君
○議長(見延順章君) 最後にお諮りをいたします。 各位のお手元に配付の閉会中継続審査申出一覧表記載の請願・陳情につきましては,各委員長から閉会中継続審査といたしたい旨の申し出がありますので,その申し出のとおり決定することにご異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
見延順章君
○議長(見延順章君) ご異議なしと認めます。よって,さよう決定されました。 〔一覧表は巻末資料に掲載〕
見延順章君
○議長(見延順章君) 以上で,本臨時会に付議の案件はすべて議了いたしました。 これをもって,平成4年第1回札幌市議会臨時会を閉会いたします。