札幌市議会 会議録検索システム(平成4年第4回定例会 1992-12-08 第2号)
1992-12-08/発言 24 件 / 原本(札幌市議会)
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見延順章君
○議長(見延順章君) ただいまから,休会前に引き続き会議を開きます。 出席議員数は,65人であります。
見延順章君
○議長(見延順章君) 本日の会議録署名議員として澤木繁成君,小川勝美君を指名します。
見延順章君
○議長(見延順章君) ここで,事務局長に諸般の報告をさせます。
鍛冶沢徹君
◎事務局長(鍛冶沢徹君) 報告いたします。 野間義男議員は,所用のため本日の会議を欠席する旨,猪熊輝夫議員は,所用のため遅参する旨,それぞれ届け出がございました。 また,長部収入役は,所用のため本定例会中の会議を欠席する旨,届け出がございました。 本日の議事日程,陳情受理付託一覧表及び質問順序表は,お手元に配付いたしております。以上でございます。 〔一覧表は巻末資料に掲載〕
見延順章君
○議長(見延順章君) これより議事に入ります。 日程第1,議案第1号から第8号までの8件を一括議題といたします。 ただいまから代表質問に入ります。 通告がありますので,順次発言を許します。伊藤知光君。 (伊藤知光君登壇・拍手)
(発言者未割当) 発言者未割当
◆伊藤知光君 私は,ただいまから,自由民主党議員会を代表しまして,当面する市政の諸問題について順次質問をしてまいります。 まず最初に,財政問題についてお伺いをいたします。 ご承知のとおり,わが国の経済は,いわゆるバブル経済の崩壊に端を発した景気の後退局面からいまだ脱却できない状況が続いております。経済企画庁が11月18日に発表した月例経済報告によりますと,百貨店販売額や乗用車販売において引き続き前年割れの水準となっているなど,個人消費の伸びが鈍化しており,また,鉱工業生産は停滞傾向で推移し,企業収益は依然として減少しているなど,わが国の経済は調整過程にあり,引き続き景気の減速感が見られると報告されております。また,道内及び市内の景気動向につきましては,住宅建築で明るい兆しが見られるほか,公共工事も前倒し発注の影響から好調に推移しているものの,全般的には全国と同様,減速傾向を強めているところであります。 そこで,政府におきましては,このような景気の減速傾向に適切かつ迅速に対処する必要があると判断し,去る8月28日に総額10兆7,000億円という,かつてない大型の総合経済対策を決定し,今臨時国会に一般会計補正予算案を提出したところであります。 市長におかれましては,この総合経済対策を受けて,9月の臨時市議会及び第3回定例市議会に総額251億円にも及ぶ補正予算を提案され,それぞれ全会派一致により議決を見たところであります。 わが党は,景気の低迷に対処するため,公共事業の大型補正を中心とした緊急かつ総合的な経済対策を講ずる必要があると早くから主張しておりましたところから,本市の積雪寒冷地という特殊事情を十分配慮した今回の機敏な対応を高く評価するとともに,その効果に大きな期待を寄せているところであります。 一方,国の財政状況を見ますと,現在,審議中の国の補正予算案においては,不況を反映して法人税を中心に4兆8,730億円の減額を行い,6年ぶりに一般会計当初予算の規模から7,283億円減額する内容となっております。今後とも,税収の急速な回復が見込めないことから,平成5年度の税収確保についても,本年度に引き続き相当厳しい状況であると予想するものであります。 加えて,平成4年度末の公債残高は174兆円に達する見込みであり,利払いなどの国債費が一般会計予算の20%を超え,政策的経費を圧迫しているなど,きわめて厳しい財政状況となっております。このため,現在,本格化している平成5年度の国の予算編成作業においては,平成7年度までに公債依存度を5%以下に抑えるという当面の財政運営の目標の達成はおろか,赤字国債の発行を回避できるかどうかが最大の課題となっており,財政当局は財源の確保に大変苦慮していると伝えられております。 また,地方財政の状況に目を転じますと,平成5年度は,国の税収の不振により,地方交付税の原資の伸びも期待できないことに加えて,国の財政状況を考えますと,地方交付税率の引下げ問題も含めた交付税削減問題が例年にも増して激しい議論の対象になるものと予想されます。また,国庫補助負担率については,昭和61年の水準まで回復され,平成5年度までの暫定措置とされておりましたが,これを1年繰り上げて5年度から引き下げる方向で検討に入ったと一部で報道されるなど,地方財政は国と同様,引き続き厳しい状況にあると言えます。 以上のような国,地方を取り巻く財政環境の中で本市の財政状況を見ますと,市長は,第3回定例市議会におけるわが党の高橋議員の代表質問に答え,平成3年度決算は,財政調整基金48億円を全額取り崩さざるを得なかったことなど,従前にも増して厳しいものであったとの認識を示したのでありますが,景気の後退が続く中で,本年度もなお一層厳しい財政状況にあるものと予想され,予算計上しております財政調整基金80億円を昨年度に引き続き全額支消せざるを得ない状況に追い込まれるのではと憂慮しているところであります。 特に,市税収入については平成3年度決算においで収入率が96%となり,前年度まで4年間維持してきた97.0%を下回ったことや,本年度の収入状況において,法人市民税の10月末現在の予算に対する進捗率が,昨年度の同時期に比べ約3.9%も下回っており,法人市民税を中心にかなりの減収となる見込みであることなどから判断いたしますと,今後とも厳しい状況であると考えるものであります。 こうした状況を踏まえ,市長は,本年度の市税予算額の確保と平成3年度決算における収入未済額約92億円の圧縮のため,去る10月20日に木戸助役を総本部長とする緊急納税対策本部を設置いたしました。このことは,厳しい状況にあってこそ貴重な一般財源を確保しようとするものであり,迅速かつ積極的な対応であると考えます。しかし,このことは,言いかえれば,市税収入を取り巻く環境がそれだけ大変厳しい状況にあるということのあらわれではないかと考えられ,納税事務に携わる関係職員の一層の奮起を望むものであります。 さらに,財政力の弱い本市は,地方交付税に大きく依存しているところであります。平成5年度においては,先ほど申し上げましたように,国の税収見込みや交付税削減の動きなどから,交付税の伸びが余り期待できない状況にあり,一方,起債残高は,平成4年度末で約1兆5,600億円になるものと見込まれ,財政基盤の弱い本市にとって,財政事情はきわめて厳しい状況にあると認識しているところであります。 このことから,平成5年度予算は,相当厳しい編成を余儀なくされるものと予想いたしますが,このような状況にありましても,年々多様化する市民ニーズに適切にこたえ,真に市民福祉の向上につながるさまざまな施策を積極的に展開すべきものと考えているところであります。特に,平成5年度は,桂市政の折返しの年として,また,5年計画の2年次目として,その特徴と真価が問われる年度となるでありましょうし,さきの景気対策にかかわる補正予算をフォローする意味から,景気対策にも十分配慮した予算を市民は期待しているところであります。 同時に,このような厳しい財政環境のもとにあってこそ,本年第2回定例市議会の代表質問においてわが党の道見議員が提言いたしましたように,事務事業の見直しを初め,民間委託など,行政の活性化,効率化と減量化,すなわち行政改革が必要であり,この点については,予算の中で目に見える形で具体化を図らなければならない重要な課題であると考えております。これらのことから考えますと,平成5年度の本市の予算編成は,従前にも増してさまざまな課題を抱えた編成になるものと考えております。 そこで,以下3点についてお伺いいたします。 1点目は,平成4年度予算においては,一般事務的経費10%カットというかつてない節減を図ったところでありますが,平成5年度は財政状況がさらに厳しさを増すとの見通しの中で,どのような基本方針のもとで平成5年度予算を編成されようとしているのかお伺いをいたします。 2点目は,景気の減速傾向が続き,景気回復の足取りが重いものになっていることから,わが党としては,公共事業を中心とした景気対策を引き続き講ずる必要があると考えます。この意味から,平成5年度の普通建設事業については,平成4年度当初予算の計上額ではなく,補正後の計上額をベースとして,さらにその上積みを図るなど,積極的に対応していかなければならないと考えますが,いかがでありましょうか。 3点目は,わが党がかねてから主張しております事務事業の見直しなど,行政改革について,予算編成に当たって具体的にどのように進めようとしているのかお伺いいたします。 次に,水道事業についてお尋ねいたします。 あらためて申し上げるまでもなく,水道は市民の命につながる施設であり,市民生活や都市活動における最も重要な基盤施設であります。 水道事業が札幌市の飛躍的な発展の礎として果たしてきた役割は,表舞台には出ない地味なものであるにせよ,非常に大きなものがあると感ずるところであります。本市水道は,いまや99%近くの高普及を達成し,165万人を超える給水人口を擁しており,わが国でも有数の大規模水道に発展しております。現在も引き続き成長を続ける本市においては,今後も新たな給水需要の増加に対応するため,適切な施設整備を継続することが必要であります。 また一方で,おいしい水への欲求,あるいは水質問題への高い関心など,水道事業に対する市民の期待は一段と多様化・高度化しており,水道事業は,こうした市民の期待にこたえるために,21世紀を視点に据えた高水準水道の達成を目指すべきであると考えますが,このためには,健全な財政状況に基づく事業の経営基盤が確立されていなければなりません。 この水道事業の財政健全化による経営基盤の確立の必要性については,さきの第3回定例市議会第二部決算特別委員会においてわが党の越智議員が指摘し,水道事業としての前向きな取組みについて答弁がなされておりますが,私から,あらためて市長に水道事業の財政問題についてのお考えをお尋ねいたします。 現在の水道料金は,平成元年度から平成4年度までを財政計画期間として,当初提案内容から8ヵ月おくれて平成2年2月に改定されたものであり,改定時期あるいは消費税転嫁のおくれなど,水道事業にとっては厳しい条件が重なったものの,幸いにも給水需要の大きな伸びがあり,また,経営努力もあり,財政計画期間の最終年度である本年度まで計画事業はほぼ予定どおり施行できる予定であるとお聞きしております。 しかしながら,財政状況について見ますと,本年度末で累積欠損金は約60億円に達し,資金的にもほぼ枯渇するきわめて厳しい状況が予想されておりますが,こうした財政悪化は,これまでの急激な市政の発展に伴う給水需要の増大に対応するために,大規模な施設整備の財源を企業債に求めざるを得なかったことから,これらの元利償還金が増加していく中で給水収益が伸び悩む傾向にあることに起因しており,今後もこの傾向は強まることが予想されます。 こうした状況から,市長は,去る11月4日に第11次札幌市営企業調査審議会を設置し,今後の水道事業の健全な運営管理の方策等について諮問をしているとの報告を受けておりますが,水道財政の今後のあり方についてどのように考えておられるのか,市長の基本的なお考えを,まず第1点目としてお聞かせ願いたいのであります。 次に,第2点目として,借入金依存体質からの脱去についてお尋ねいたします。 水道事業の企業債未償還残高は,平成3年度末で給水収益の6倍を超える約1,800億円に達しております。水道事業は施設事業であり,その創設期など,短期間に莫大な投資を必要とする場合には,企業債は貴重な財源でありますが,高普及を達成し,維持管理費用の割合が増加する状況となっても,なお,安易に借入金に依存した経営を続けていくことは,単に目先の資金需要を満たすのみで償還負担を後年次に先送りするものであり,経営基盤はますます脆弱なものとならざるを得ません。 昭和63年の第9次市営企業調査審議会においても,借入金依存体質からの脱却についてのいろいろな提言がなされているところであり,今後,給水サービスの一層の充実を目指し,市民の期待に柔軟に対応していくためには,こうした借入金償還負担が経営を圧迫している状況を改善し,健全な経営基盤を確立することが急務であると考えるところであります。ついては,この水道事業の借入金依存体質からの脱却について,市長は将来に向けてどのような展望をお持ちなのか,お聞かせ願います。 次に,高齢化社会における行政の啓発活動についてお伺いをいたします。 大正時代から昭和20年代の前半まで続いていたわが国の人生50年時代は,平均寿命の急速な伸びなどにより,高齢化社会への歩みを早め,いまや人生80年時代を迎えております。特に,21世紀初頭には,現在40歳代にある団塊の世代が高齢期を迎えることになることから,今後は,高齢化が一層進行し,きわめて厳しい高齢化社会を迎えることが予想されており,いまその適切な対応が迫られているのであります。高齢化社会の進展に伴い,解決すべき行政課題はさまざまな分野にまたがってきており,保健・医療・福祉相互の連携,社会参加,福祉教育,生きがいなどについては,関係機関相互の連携と調整が必要になってきております。 このようなことから,本市では,助役を本部長とする高齢化対策推進本部を設置し,平成3年7月札幌市高齢化対策指針を策定し,21世紀に向けて本市が推進すべき高齢化対策を明らかにしたところであります。わが党は,この指針を大いに評価しておりますし,また,現在老人を対象に実施している調査に基づき,明年度策定する老人保健福祉計画にも大きな期待を持っているものであります。 さて,昭和61年6月に政府が長寿社会対策大綱を策定したのを契機として,本格的な高齢化社会を長寿社会と呼ぶことが一般に定着しつつあるように見受けられます。今後,21世紀に向けて目指すべき長寿社会とは,文字どおり老人自身が長寿を喜び,人生を最後まで前向きの姿勢で生きることであり,また,老人を取り巻く社会の側からも,心から長寿を喜ぶことができるような心の豊かさにあふれた社会のことを言うのであります。だれもが長寿を喜ぶことのできる心豊かな長寿社会としていくためには,社会的な基盤整備に加えて,老人を取り巻く各世代や地域社会等の参加と協力により,心豊かな長寿社会の実現という社会共通の理念を推進することが強く求められているのではないでしょうか。人生80年時代を迎え,長くなった高齢期をいかに健康で生きがいを持って豊かな生活を送っていくかということが,個人の生活という側面ばかりでなく,社会の活力の維持という面からも非常に重要であり,高齢化社会の課題を市民みずからが社会全体の問題であると認識する必要があると思うのであります。子供から老人まですべての人々が,高齢化のもたらすさまざまな課題について共通の認識と理解を深めることは,とりもなおさず老人自身が,地域社会の中で重要な構成員としてその知識,経験を十分に発揮することができるとともに,若い世代もまた,老人の多様な生き方に思いやりの心を持って応援することができるということであります。 しかし,近年,国民の生活は物質的には豊かになってきたものの,出生率の低下や家族関係の変化などにより,地域社会の連帯感が薄くなってきていると指摘されております。 総務庁は,平成2年に,老人の生活と意識に関する国際比較調査を発表いたしましたが,その中で,わが国の老人の幸福感,不安感について見てみますと,欧米諸国に比べて幸福感が強い反面,健康や孤独に対する不安感が大きいことがよくわかるのであります。人は,往々にしてほかの人との心の通った交流により精神的な安らぎを得て,不安を解消することができると言われておりますが,わが国の老人が抱く不安の背景には,ほかの世代と十分な交流が図られていないという状況があるのではないでしょうか。 今日,老人とほかの世代との交流が少なくなってきていることの社会的な要因はいろいろあろうと思いますが,私は,まず世帯の核家族化が進み,世帯数は増加してきている反面で,老人と子供との同居率は一貫して低下してきていること。また,家族と同居している老人についても,若い世代が仕事や子育てなどに忙しく,お互いの生活の時間が合わなくなってきており,こうした中で,家庭内で老人が子供や孫などほかの世代と交流する機会が少なくなっていること。さらには,昔ながらの地域社会が変容し,地域の中で老人がほかの世代とふれ合う機会が少なくなっており,たとえば祭りの伝承など,かつては地域の中で老人が果たしてきた役割がなくなってきたことなどが,こうした傾向に一層拍車をかけているのだと思うのであります。 高齢化問題については,本市議会でもこれまでたびたび論議されてきたところであります。在宅福祉サービスや施設整備の充実はもちろん必要でありますが,私は,何といっても,高齢化の問題に取り組むに当たっては,行政のみならず,個人,家庭,地域社会などのあらゆる層がそれぞれの立場で一体となり,連帯感を持つことがきわめて重要であると考えております。高齢化社会の問題として,これまでは,ややもすると医療費や年金などの社会保障に関する話題が大きく取り上げられておりますが,これからは,幼年時代から敬老の心や連帯感の醸成をはぐくむ活動や,また,中高年時代から自己の能力や生きがいを再発見し,人生80年時代を豊かに生きがいを持って暮らしていくための啓発活動を推進することが重要なのであります。 一方,これらの啓発活動を展開していく中で,特に老人自身にも,地域社会で重要な構成員として連帯感を持ち,社会参加していく努力が求められております。このような老人の積極的な姿勢を支援していくためには,老人に対する行政サイドからの情報提供などはきわめて重要であり,これからの広報活動は高齢化時代にふさわしいものでなければならないと考えるのであります。 そこで,質問をいたしますが,第1点目は,福祉の心の醸成についてであります。 地域に根差した地域福祉活動を推進するためには,常に相手の立場を思いやり,手を差し伸べようとする優しさを持つことがきわめて重要であり,地域に住む人たちがこの優しい気持ちを持ち,自分以外にも思いやりの気持ちを持てるようになったとき,初めて地域福祉の輪が広がるものであります。そのためには,一人一人の自発性を基本とする中で,年齢に応じて,学校や地域などのさまざまな機会を通じて福祉教育を推進する必要があると思うのであります。 次に,次代を担う児童や生徒の福祉施設への訪問や地域でのボランティア活動を充実すべきと考えますがいかがでありましょうか,市長のお考えをお伺いいたします。 次に,第2点目の質問でございますが,本市の高齢化社会の問題に関する啓発活動は,これまで広報誌による福祉施策の周知や,9月15日の敬老の日を中心に開催している福祉分野のイベントなどを通じて実施されておりますが,その対象は,どちらかというと老人に偏っているのが現状であります。高齢化社会についての市民意識を啓発し,世代を超えた連帯と共通の理念の輪を広げるために,若い世代と老人がともに考える多彩なイベントなどを開催すべきと思いますが,市長のお考えをお伺いいたします。 質問の第3点目は,老人に対するわかりやすい広報活動の展開についてであります。 本市が,老人向けにさまざまな広報媒体を活用しながら広報活動に取り組んでいることは承知しているところでありますが,特に広報刊行物における小さな文字は,老人にとって大きな障害となり,効果的な広報活動に支障を来たしているのではないでしょうか。 私は,昨年の第4回定例市議会においても,広報さっぽろの文字の拡大について意見を述べたところでありますが,老人を対象にした,あるいは多くの老人が目を通すこととなるパンフレットなどの広報刊行物については,高齢化社会に対応して,読みやすく,わかりやすいものとしていくことが必要であると考えますが,市長のお考えをお伺いいたします。 次は,雪対策についてであります。 ご承知のように雪問題は,本市にとりましても,170万人の札幌市民にとりましても,とりわけ重要な課題となっております。特に,近年における人口の拡大,サラリーマン化の進展,核家族化,高齢化の進行は,本市の雪問題を一層複雑で広範なものとしており,いまや本市の都市活動そのものに影響を与えるまでになってまいりました。 これらは,高齢者を初めとする多くの世帯が雪への対応力を著しく低下させていることや,市街地の拡大等により都市内の雪処理が年々困難になっていることに端的にあらわれております。 一方で,車社会の進展等により,冬でも夏と変わらない生活が一般化しつつあるほか,高齢者や女性の社会参加が進んでおり,冬季における安全な歩行空間の確保や道路交通の確保が一層必要とされております。また,除排雪などの作業を担う体制側の変化も見逃すことができません。 従前から,本市のような積雪寒冷地では,冬季における余剰労働力を前提として除排雪作業を行なってきました。近年の全般的な労働力不足や作業環境の厳しさから,年々人手の確保が困難になるなど,雪対策を取り巻く社会経済環境は厳しいものがございます。今後は,さらにこれらの傾向が一層拡大することが予想され,1年を通じての快適で活力あふれる都市環境を築くためにも,これらの課題の認識を十分深めるとともに,先行的で,かつ総合的な取組みが不可欠となっております。 本市では,これまでもほかの大都市が経験してきた人口増大や過密問題,交通確保や自然環境の保全など,さまざまな都市問題を未然に防いでまいりました。ある面では,歴史の新しい本市の特性が幸いした場面もありますし,また,計画的なまちづくりを心がけ,事業を展開してきたことが,これらの問題を深刻化させなかった最大の要因と思われるのであります。これで,雪の問題さえなければ,こんなにすばらしい街はないというのが市民の偽らざる心境ではないでしょうか。 しかし,私は,雪問題に関しては,これらの問題が徐々にではありますが,潜在化しつつあると考えるのであります。特に,高齢化や都市化の進展は,本市の雪対策に大きな制約と過重な負担を与えますし,成熟化の進行は,人々の価値観の多様化を招くため,雪問題を一層複雑にするものと思われます。 本市のような北国において,冬季における道路交通の確保は,いかなる施設を考えるにしても需要な課題であり,今後とも雪対策における施設の拡充強化によって,信頼できる冬季道路交通の確保と安心して生活ができる冬の都市づくりを目指すことが肝要と考えるのであります。 幸いにして本市では,これらを背景とする時代の要請にこたえるため,雪さっぽろ21計画を昨年の6月に策定いたしました。21世紀を目指した本市の雪対策を方向づけるこの計画は,除排雪のレベルアップ,雪対策の施設整備,地域と行政の役割分担の確立,さらに,北国の技術開発と国際貢献を施策の柱とする総合的な計画となっているのであります。 また,本年の3月に策定され,今後5年間の市政執行の基本となる新5年計画では,市民生活の充実を図る上で,雪対策を重点的に推進する必要から,雪さっぽろ21計画を積極的に展開することとしております。 このように,雪さっぽろ21計画によって本市における雪対策の展望が示され,さらに,新5年計画によって具体的な事業展開に向けての新たな基盤を確立したことは,長い間,雪問題の解決を強く願ってきた市民にとって大変喜ばしいことであり,この点からも市長に寄せる期待は大きいものがあると思うのであります。 そこで,私は,雪対策に関するテーマのうち,坂道ヒーティングに関してお伺いをいたしたいと思うのであります。 昭和63年度から始まった坂道ヒーティング整備事業は,今年度施工の47ヵ所をもって,緊急に整備が必要な幹線系167ヵ所の整備を終了します。市民の関心が強い幹線道路以外のヒーティング整備の方針につきましては,わが党の高橋議員が,さきの第3回定例会において市長のご所見を伺っております。このときの市長のご答弁では「今後も冬季における路面管理の向上と都市環境の整備を図る観点から,引き続き整備を行うため,検討を進めてまいりたい」としております。 そこで,市長にお尋ねをいたしますが,さきの質疑からほぼ2ヵ月が経過し,いまや来年度の予算編成を目前にしている段階として,平成5年度からの坂道ヒーティングの整備計画が策定されているのか。策定されているとしたら,その内容をお示し願いたいのであります。 次に,公園・緑化行政についてお伺いをいたします。 私はかねてより,都市住民にとって最も身近な施設である公園・緑化に関し,行政のきめ細やかな施策の展開によって,良好な地域環境の形成,あるいは住民同士の円滑なコミュニケーションの形成等の視点から,公園行政に対し深く関心を注いでまいりました。 本市は,従来より緑豊かな都市として内外にも認められており,特に広大な森林地域の存在により,大都市には珍しい恵まれた環境を誇っているのであります。 しかしながら,市街地や都心部においては,いま申し上げました印象を市民の皆さんが必ずしも受けるとは限らないと思うのであります。先日の,まちづくりについて市長が市民の代表と対話する「市長と語る会」の報道を見ましても,数字の上での緑の実感は身近な環境において感じられず,緑が少ないのではないかという意見もあるように見受けられました。 現在,本市は,都市公園が2,000ヵ所を超え,数の上では相当数の保有量を誇っているわけでありますが,真に緑豊かな環境という意味では,十分な効果を発揮しているのかどうか。また,利用面においても,住民のニーズに対し,きめ細やかにこたえるものであるかについて再検討の必要を感ずるものであります。 一方,都市公園をめぐる全国的な状況に目をやりますと,国民一人一人が本当に豊かさを実感できる生活大国を目指し,各種都市施設の整備を進める中にあって,都市公園についても,欧米並みの水準に引き上げることを目標とした計画が打ち出されております。 しかし,都市公園法は,昭和31年制定と相当の年月を経ており,また,この間,抜本的な見直しを行わずに今日に至っていることから,量的な問題にとどまらず,公園の整備の内容につきましても,昨今の社会状況の変化にそぐわなくなった面も出てきているのであります。 国におきましても,時代の流れやニーズに対応した公園整備,あるいは真に時代の要請に対応し得る公園のあり方などを都市計画中央審議会に諮問中であり,年内に中間答申を得るとのことであります。 また,報道等によりますと,児童の利用が少なくなっている児童公園についても,ブランコや滑り台などを備えることが規定されているため,これについても見直しを行い,大人にも利用しやすい広場的なものとする考えなどが報じられております。 まさに戦後40数年を経て,世界的にもまれに見る経済大国として成長したわが国が,経済のみならず,生活環境においても質的な充実を図るべき時期に来ており,それには生活環境の核となる公園においても,質的転換点に立つべきであると考えるものであります。 そこで,私は,本市と条例が似通った幾つかの大都市の例を調査したところ,横浜,神戸,北九州などといった都市においても同じような問題を抱えていることがわかりました。これらの大都市は,本市に次いで都市公園数が多く,その数は,横浜市1,800ヵ所,北九州市1,400ヵ所,神戸市1,200ヵ所など,1,000カ所以上に達しております。 また,公園整備の歴史の古い都市においては,公園の有効活用,再整備,機能更新等をどのように進めていくかについて,本市と同様の課題が掲げられ,公園行政の重点施策として取り組んでいるとのことであります。 具体的な例として,ある都市においては,児童公園を都市広場やイベント広場への機能転換を図るなど,公園リフレッシュ5カ年計画を実施していたり,また,ある都市では,公園が老朽化したり,周辺の状況が大きく変化しているなどの場合は,既設の児童公園のリフォーム事業を展開しているとのことであります。 これらの諸都市と比べ,群を抜いた公園の保有都市である本市こそ既存の公園対策に本格的な取組みを行い,全国に誇り得る保有量を,さらに質的にも有数のものにしていく必要があると思うのであります。 そこで,さきの第3回定例市議会の代表質問において,わが党議員が,公園・緑化行政として既設公園の個性ある再整備の取組みについてお伺いをしたところ,市長は,きわめて明快に「新たな施策の必要性を十分認識しており,今後,検討を加えてまいりたい」との回答をいただいたところであります。このことは,私がこれまでるる述べてきましたように,今後の都市政策並びに公園・緑化行政においてきわめて大切な視点であることから,この事業化について早期に実現を図るべきであると強く訴えるものであります。 つきましては,今後これらの問題に対して,市長はどのように取り組もうとされているのか,その整備の方針について具体的にお示し願いたいのであります。 次に,厚別区の問題について数点お伺いいたします。 まず,第1点目は,厚別中央通のJR函館本線との立体交差についてであります。 ご承知のとおり,厚別中央通は,札幌市の骨格をなす広域幹線道路であるとともに,厚別区にとりましても,厚別東地区,厚別西地区と副都心とを連絡する重要な幹線道路であります。現在の江別街道踏切は,これらの地域から新札幌駅などへの住民の足を確保する貴重なルートであり,また,重要なバス路線でもありますことから,年々交通量が増加しているところであります。このため,この踏切の立体交差化については,過去再三にわたって本会議や委員会で論議されてきたところでありますが,聞くところによりますと,地域住民の方々への説明会も終え,この4月には都市計画変更の告示もなされたとのことで,いよいよ地域住民が長年にわたって待ち望んでいた立体交差が着工の段階に差しかかったということは,JR線路南北の地域の均衡のある発展のためにも,まことに喜ばしいことと思います。 さて,地域にとってなくてはならない立体交差でありますが,大規模な土木工事でありますことから,その完成までには相当な時間を要するものと思います。 聞くところによりますと,通常,立体交差の工事は,着工してから完成までに6年程度かかるとのことでありますが,この間の住民生活の不便は否めません。立体交差の完成という大きな目的のために,多少の我慢は必要と考えますが,工事着手後一日も早く立体交差の完成を図っていただきたいものであります。 また,私が懸念いたしますことは,立体交差が完成するまでの長期間にわたる,この踏切の交通処理についてであります。日交通量約1万台あるとお聞きしておりますが,仮に,現在の踏切が閉鎖されるといたしますと,付近に適当な迂回回路がありませんので,バスを含めて,山本跨線橋やもみじ台通まで大きく迂回しなければなりません。そうなりますと,交通の拠点であります新札幌まで相当の時間がかかることとなりますので,施工に当たっては,ぜひともこのような事態とならないような工法をお考えいただきたいのであります。 そこで,私は,この立体交差の整備見通しと工事期間中の交通確保について,どのようにお考えなのか,あわせて,この事業の進捗がどのようになるのかお聞かせ願いたいのであります。 2点目は,上野幌駅周辺についてであります。 当地区は,広島町との境界に接した札幌の東端に位置し,1級河川野津幌川と旧千歳線跡地とを利用した白石サイクリングロードに囲まれた区域で,このほぼ中央にJR千歳線が位置し,また,札幌市道野幌大曲線が曲がりくねって通っており,現在は畑・水田の土地利用のほか,部分的には未利用となっております。 周辺を見ますと,昭和44年から55年にかけてはもみじ台団地,48年から53年にかけては上野幌ニュータウン,52年から55年にかけましては,上野幌ベニータウン等と宅地開発がなされてきた中で,この地区は未開発のままであり,基盤整備が立ちおくれております。 札幌地域の端で,地形的にも地盤の高い旧千歳線とJR千歳線に挟まれた低地ということなどから市街化の進捗がおくれていたこととは思いますが,最近は,広島町にあります道立北広島西高等学校と私立札幌日大高等学校へ札幌市から通う多くの生徒や,また,札幌市へ通勤しております広島町西の里団地の多くの住民が当該地区の上野幌駅を利用している状況にあります。さらに,隣接する広島町側の開発も計画されていると聞いており,今後ますます利用客の増加が見込まれておりますが,道路や駅前が未整備で,しかも無人駅ということから,駅へのアクセスの悪さや安全・防犯上の問題を抱えている状況であります。 また,市道野幌大曲線についても,最近は非常に通過交通がふえたことから,時間帯によっては渋滞が起き,曲がりくねっていることから事故も起こしやすいという課題も抱えております。 そこでお尋ねいたします。 当地区は,国道274号線と都市計画道路厚別東通との結節点であり,かつJR駅は,札幌市と広島町両方からの利用がされる交通の重要な地域であると思いますが,この地域の抱えております問題を抜本的に解決するためには,当地区を広域的に見据えた上で,駅を中心として,安全で快適な活力ある街を目指した開発を早急に進めるべきと考えます。市は,このことについてどのように考えておられるか,また,当地区の開発をどのように進めてまいるのかお尋ねしたいのであります。 3点目は,野津幌川の河川緑地整備についてお伺いいたします。 近年,厚別区を流れる野津幌川の流域には,本市の大規模団地もみじ台を初め,新札幌副都心など急速な都市化の波が進展してまいりました。また,この流域は,自然環境の豊富な道立野幌森林公園と接近し,さらに上流域では,いまも原始の面影を残し,懐かしい川の景観が存在するなど,現在では,都市の中を流れる多様性のある川としてその存在感を示しております。このことから私は,野津幌川を多くの自然環境を提供する動脈として位置づけられるのではないかと日ごろから考えているところであります。 その他,植生などの状況についても,これまで行われた河川改修後の状況をよく観察をしてみますと,自然植生の回復力もきわめて旺盛で,柳や野草の繁茂も見られ,そのため昆虫の生息,野鳥の飛来も定着してまいりました。このごろでは,川面を泳ぐカモに往来する人々も足をとめ,ほのぼのとしたひとときを楽しむ風景が見られるようになりました。 次に,野津幌川の周辺状況についてでありますが,小野津幌川合流点付近から下流部は田園地帯が広がり,また,逆の合流点上流部の函館本線鉄道橋から原始林橋の右岸側は,厚別軽工業団地や資材置き場,市交通局の厚別支所,トラックステーション等の小規模の準工業地帯がありますが,その他は第1種住居専用地域を中心とする,比較的新興の住居系地域で占められております。さらに,もみじ橋から青葉通橋までの右岸は,もみじ台団地を囲む都市緑地「もみじ台緑地」があるなど,野津幌川は地域住民の憩いの場としてすでに重要な位置を占めており,厚別区の緑の骨格となる条件も備えているのであります。 このように,野津幌川は,区の中央部を流れ,地域のシンボル的な川としても位置づけられるのでありますが,しかし,市街化区域内における現状は,ごみの不法投棄や雑草の生い茂りにより,河川空間が失われつつあるのであります。 そこで,私は,厚別区の将来的な街づくりを考えた場合,区の重要な軸となることは明らかであり,したがって,それにふさわしい河川緑地として水と緑と人間のふれ合いを大切にする生活空間の創造など,河川を有効に活用することが必要と思うのであります。 具体的な例として申し上げますと,私が,地域の方々と懇談の折にお聞きすることは,まず,魚,鳥,昆虫など生態系の保全に配慮しつつ,子供たちが安全に水と接することができる親水施設の整備とか,あるいはベンチや水飲み台,あずまやなどが配置された散策路等々の希望が多く,このことからも都市緑地として整備することが最も適当であると考えるのであります。 以上,提案も含め,種々の観点から述べてまいりましたが,本市として,この野津幌川の緑地整備を今後どのように扱おうとお考えなのかご所見を伺うとともに,河川管理者である北海道と協議が進められているのかどうか,さらに,実現に向かっての見通しも含め,あわせてお伺いをいたします。 最後に,厚別区における特別養護老人ホームの建設についてお伺いをいたします。 厚別区は,ほかの8区と比べて,老年人口の占める割合は最も少なく,若々しい区でありますが,本年4月1日時点で高齢化率が7.8%であったものが,10月1日時点では8.0%と,全市の伸び率を上回る勢いを示し,当区も確実に高齢化の荒波に身をゆだねる状況となっております。 このため,老人または老人を抱える区民にとりましては,身近にデイ・サービスやショートステイといった在宅福祉事業をあわせ実施する特別養護老人ホームが必要不可欠なものと考えるのでありますが,残念ながら,わが厚別区には,現在のところ特別養護老人ホームが1ヵ所もありません。確かに市内には18ヵ所の特別養護老人ホームが配置されており,居住区の制限がなく,希望により他区の特別養護老人ホームに入所することができますが,昨今の特別養護老人ホームの待機状況や家庭とのふれ合いを考えますと,何としても当区に特別養護老人ホームの設置が必要と思うものであります。 いま厚別区は,まことに不安な状況にあります。私のところへも入所の相談,あるいはいつ特別養護老人ホームが設置されるのかといった相談がだんだんとふえてきております。こうした厚別区民の声にこたえて,当区の特別養護老人ホームを早急に整備する時期に来ていると考えるのでありますが,市長のご所見を伺いたいのであります。 以上をもちまして,私の質問は全部終わりました。ご清聴ありがとうございました。(拍手)
見延順章君
○議長(見延順章君) 答弁を求めます。桂市長。
桂信雄君
◎市長(桂信雄君) それでは,私から4点についてお答えをさせていただきます。 まず第1番目は,財政問題についてでございますが,第1点目の平成5年度予算編成の基本方針についてでございます。 平成5年度は,5年計画の第2年次目に当たりますし,本年度の予算に盛り込まれたそれぞれの施策を土台にしながら,さらに積極的に事業展開を図っていかなければならない重要な年であると同時に,その一方で,多額の累積赤字を抱えております交通・高速電車事業あるいは国民健康保険事業といったような事業の財政再建を,引き続き強力に推進していかなければならない年でもあると考えております。 そのために,まず歳入にありましては,市税の収入率の向上に最大限の努力を続けるとともに,地方交付税及び国庫補助金につきましても,国の動向などを十分見きわめた上で,できる限りその確保に努めてまいりたいと,このように考えております。 また,市債につきましては,将来の公債費比率等に配慮しながらも,制度上,地方交付税での財源措置のある良質な市債を中心としながら,その活用を図ってまいりたいと,このように考えております。 次に,歳出にありましては,事務事業全般にわたっての抜本的な見直しを行うことによりまして,一層の経費の節減を図る一方で,ご指摘のありました景気対策にも配慮をしながら,5年計画に盛られた事業を積極的に推進するための予算を編成していきたいと,このように考えております。 第2点目は,平成5年度予算における景気対策についてでございますが,景気回復の見通しは,依然として不透明な状況であります。本年度に前倒しで執行いたしました来年度の公共事業を補てんするという意味からも,景気対策を十分念頭に入れた編成を行わなければならない,このように考えております。 こういった見地から,普通建設事業につきましては,ただいまご指摘がありましたような点を十分に踏まえながら,必要な事業量の確保に最大限の努力をしてまいりたい,このように考えております。 第3点目の行政改革の推進についてでございますが,特に,完全週休二日制の導入に当たりましては,人員増,経費増を招くことがないよう,その観点からも事務改善を積極的に行いながら,一層の経費節減を図っていかなければならないものと考えております。 こうしたことから,今回の予算編成に当たりましては,「事務事業の見直しによる経費節減」という1項目をあえて設けて,各種事業及び事務処理方法・手段等におきまして,各部単位で,それぞれ必ず1項目以上の見直しを行うよう指示をしたところであります。 具体的には,事業の廃止・短縮・統合といったほかに,対象,数量等の全面的な見直しを行うとともに,事務処理方法等の改善によりまして,時間外勤務手当,賃金等の経費を中心として節減を図ることといたしております。 次は,水道事業についてお答えをいたします。 まず,水道財政の今後のあり方についてでございますが,ご指摘のありましたとおり,平成4年度末の財政状況は,非常に厳しくなるものと予測をいたしております。一方で,水道事業は市民のライフラインとしての安定性・安全性・信頼性を高めるために,今後とも,さまざまな施策を推進していかなければならないと考えておりますが,このまま推移いたしますと,第2次5年計画の最終年度であります平成8年度末には,資金不足及び累積欠損金が相当の額に達すると見込まれます。 こういった背景から,去る11月4日に第11次の市営企業調査審議会を設置いたしまして,水道事業の健全な運営管理の方策等について諮問を申し上げたところでございます。ただいま活発なご審議をいただいているところでありまして,今月の下旬ごろにはその答申をいただけるものと,このように伺っております。 したがいまして,審議会の答申をいただきましてから,その内容を検討させていただくとともに,審議会でのご意見を十分に反映した水道事業運営の方策を策定し,議会にお諮りいたしたいと考えております。 第2点目は,借入金の依存体質からの脱却についてでございます。 ただいまお話にもありましたように,企業債借入れに伴う元利償還金が水道事業の経営を大きく圧迫をしており,この状況を少しでも改善していくということが急務であるとのご指摘は,全く私も同感であります。 いずれにいたしましても,ただいま申し上げましたように,答申をいただきましてから,財政基盤の強化につきましても真剣にその具体策を取りまとめていきたいと,このように考えております。 次は,雪対策,特に坂道ヒーティングの整備についてでございます。 ただいまお話にもございましたように,路面管理の向上を図るために,これまでも最大限の努力を払ってきたつもりであります。こういった結果,幹線道路につきましては本年度をもって終了することになりますが,地域の強い要望や交通安全上の観点から,引き続き対策を行う必要があり,新たな計画の検討を進めてまいったところでございます。この中で,幹線道路以外の必要箇所の選定,あるいは維持改修費を含めた財政面での検討も行いながら,現在,これらの要件をもとに新たなガイドラインを策定しているところであります。 今後は,これらについての最終的な詰めを行いまして,全体計画を早期に策定し,明年度から実施するよう努めてまいりたいと,このように考えております。この場合,おおむね地域の幹線的な性格を有する補助幹線道路の坂道を対象としていきたい。そして全体の規模としては,第1次整備計画並みの150カ所程度になるようにしていきたいと,このように考えております。 私からの最後のお答えは,公園・緑化行政についてでございます。 都市の生活環境に風格と潤いを与える最も大きな要素は,何といっても緑の存在だというふうに私も思います。 本市では,従来から市街地の緑の拠点であります公園緑地の整備に努めてまいりました結果,全国的にもまれに見る公園保有都市となっております。しかしながら,お話にもありましたように,社会情勢や地域構造の変化などから,いまでは市民の皆さんの求める公園像も質的な変化を来たしているというふうに私も感じております。 そこで,設置から相当の年月を経た公園で,手を加えることによって,そのことが地域の活性化や,あるいは緑の増加に大きな効果が期待される公園,それらを選定いたしまして,その具体的なあり方についての検討を進めているところであります。これも来年度から,既設公園の個性ある再整備に取り組んでまいる予定であります。 なお,この事業の実施に当たりましては,もちろん周辺住民の方々のご意見を十分にお聞きしながら,各公園ごとに個性的で魅力ある整備内容にしてまいりたいと,このように考えているところであります。私からは以上です。
見延順章君
○議長(見延順章君) 木戸助役。
木戸喜一郎君
◎助役(木戸喜一郎君) 私から,高齢化社会における啓発活動及び厚別区の諸問題の一部についてお答えを申し上げます。 まず,高齢化社会における啓発活動についてでございます。 第1点目の福祉の心の醸成についてでございますが,児童・生徒のときから福祉教育が重要でありますので,小学生を対象に福祉読本を作成するとともに,福祉施設への訪問や,地域でのボランティア活動を行う福祉協力校などの事業を実施しておりますが,今後は,教育委員会との連携をより深めながら,これらの事業の充実強化に加え,児童や生徒が喜びを感じて参加し,理解を深めるいろいろな活動を検討してまいりたいと考えております。 第2点目の市民各層が参加するイベントなどの開催についてでございますが,各世代がそれぞれの立場や役割を認識する有効な方策と思われますので,学生や若者,主婦,中高年齢者などが一堂に会して,高齢化社会について討論するシンポジウムを開催したり,また,次代を担う児童・生徒と高齢者が,文化や伝統などの継承活動を通じて連帯の輪が広がるよう,活動拠点の確保,情報の提供,指導者の養成などを支援してまいりたいと考えております。 第3点目の高齢化社会に対応した広報刊行物の編集上の工夫についてでございますが,現在,高齢者向けのパンフレットにつきましては,文字を大きくするなど,読みやすくする工夫を重ねているところでありますが,特に今後,市民各層に最も親しまれている広報さっぽろは,現在の本のサイズなど体裁を見直し,高齢者にとって読みやすく,見やすくするように改善を図ってまいりたいと考えております。 次に,厚別区の諸問題のうち,特別養護老人ホームの整備についてであります。 今日においては,特別養護老人ホームは,施設福祉のみならず在宅福祉の機能もあわせ持った施設であるべきと認識しておりますので,市内各所に適正に配置してまいりたいと考えております。 こうしたことからも,厚別区につきましては,早期の設置を検討しているところでございます。以上でございます。
見延順章君
○議長(見延順章君) 魚住助役。
魚住昌也君
◎助役(魚住昌也君) 厚別区の諸問題につきまして,3点につきまして私からお答えいたします。 1点目の厚別中央通の立体交差についてでございますが,今年度実施設計を行い,来年度から用地買収に着手して,平成8年の暫定開通を目指したいと考えております。 また,この踏切は,お話にもございますようにかなりの交通量がございますので,工事に当たりましては,現踏切を閉鎖することなく,まず片側2車線を完成させ,暫定開通をした後,引き続き残り2車線の工事を進める予定でございます。 次に,2点目の上野幌駅周辺の開発についてでございますが,当地区は地形的制約がある上,農地としての土地利用が主であるため,市街化がおくれている地区であります。しかし,広島町域を含め,周辺には宅地開発等が進み,当駅を利用する乗降客も年々増加してきており,今後,周辺の核として発展する可能性のある地区でございますので,本市といたしましても,ご指摘のとおり,広域的視点から計画的な開発を進めるべきと考えているところでございます。 したがいまして,当地区の街づくりに当たりましては,隣接する広島町を初め,関係機関と調整をしながら開発を促進してまいりたいと考えております。 次に,3点目の野津幌川の河川緑地整備についてでございますが,野津幌川は,本市の緑のネットワーク形成に重要な役割を担う河川として位置づけております。 そこで,現行の5年計画においても厚別区内の主要事業として取り上げ,北海道と河川緑地として整備する方向で協議をしてまいりました。その結果,国道12号線野津幌橋から上流,もみじ台西小学校付近,小林橋までの区間約1.8キロメーターを,道の河川改修事業と並行し,整備することで調整が整いました。整備年次は,当面,来年度からおおむね4ヵ年を予定しており,ご提案の趣旨につきましても,十分に反映させてまいりたいと考えております。 なお,それ以外の区間につきましても,引き続き北海道と十分協議の上,検討していく予定でございます。以上でございます。
見延順章君
○議長(見延順章君) ここで,およそ30分間休憩いたします。
湊谷隆君
○副議長(湊谷隆君) これより,休憩前に引き続き会議を開きます。 代表質問の続行であります。畑瀬幸二君。 (畑瀬幸二君登壇・拍手)
(発言者未割当) 発言者未割当
◆畑瀬幸二君 私は,社会党議員会を代表して,92年度第4回定例市議会に上程されました諸議案並びに当面する市政全般にわたりまして,順次質問してまいります。 質問の第1は,経済・財政問題についてお尋ねします。 まず,景気動向についてでありますが,わが国の経済は大きな転換期に直面しています。この10年間の政策を厳しく総括し,バブル再発のない生活者中心の健全な経済を構築することが急がれています。 最近の経済に対する論評によりますと,日銀や各種調査機関は,それぞれ多少のニュアンスの相違はあるものの,景気は底が見えたとされる見解がある一方,依然として険しいとする見解も出されております。 こうした状況の中で,経済企画庁は11月の月例経済報告で,わが国経済は調整過程にあり,引き続き景気の減速感が見られるとの判断を示しています。特に,報告では,公共投資が辛うじて景気を下支えしているとの指摘をした以外は,景況判断の表現は前回と変わっていません。 一方,本市の主要経済指標を見てみると,着工新築住宅戸数は4月から回復の兆しが見られるものの,大型小売店販売額は2月を除いて依然として前年の水準を下回っています。また,有効求人倍率は,全国を1としたとき,全道は0.7,本市は0.5であります。さらに,企業倒産件数や消費者物価指数も前年を上回っている実態にあり,この先,予断を許さない状況にあると考えられます。 特に,本市の場合,商業都市あるいは消費都市と言われるように,経済全体への影響が大きい第3次産業の比重がきわめて高いことに加え,全事業所数の90%以上を中小企業が占めていることから,本市の景気動向については,強い関心が持たれているところです。 そこで,市長は,本市における景気動向について,いかなる認識と今後の見通しをお持ちなのか,最初にお伺いいたします。 2点目は,市税収入の見通しについてであります。 さきの決算議会において,私は,今年度の市税収入の状況について質問したところ,8月末現在で,前年比マイナス1.42ポイントであるとの答弁がなされました。金額にして約40億円近くの落込みになると思いますが,その後の市税収入の状況はどのようになっているのでありましょうか。本年度の市税当初予算額2,770億円の確保は,本当に大丈夫なのでしょうか,お伺いいたします。 また,それらの傾向が,明年度ではどのように見込んでおられるのか,明年度の市税収入の見通しについてもあわせてお伺いいたします。 3点目は,明年度の重点施策の取組姿勢についてであります。 市民がいま一番関心を持っていることは,景気減速の影響で,これまでの社会生活基盤の整備,福祉を初めとする行政サービスが低下を来たさないかということではないでしょうか。 わが党も最近の経済情勢を踏まえ,明年度の予算編成に当たっての重点政策を次のように設定しております。 その第1は,快適都市札幌の創造であります。 地球的規模で環境破壊を招いていることに,強い憂慮の念を禁じ得ません。そのための環境保全対策や,資源循環型の廃棄物行政の推進,快適な冬の都市環境,安心できる居住環境づくりは,潤いのあるまちづくりに欠かせないところであります。 その第2は,健康福祉都市札幌の創造であります。 ノーマライゼーション理念に基づくまちづくりと長寿社会を,すべての市民にとって安らぎと潤いが実感できるものにするためには,健康,医療,福祉と,生涯学習や文化を包括した環境を整えることが求められております。特に,快適に生活できる複合施設の設置と人材の配置に積極策が要請されているのであります。 その第3は,文化景観都市札幌の創造であります。 次代を担う子供たちは,たくましく健やかに育ってほしいと願っております。そして,市民生活にゆとりと豊かさを感じてもらうために,文化や芸術,歴史を大切にするまちづくり,緑と調和した美しい街並みの形成を推進する必要があります。また,スポーツやレクリエーションで,十分な余暇生活の享受も求められています。 その第4は,高度情報産業都市札幌の創造であります。 新しい時代を切り開く地域産業の育成と振興を図るとともに,便利で行き届いた交通システムの確立,将来を展望した都市計画ビジョンの策定も急がれております。 その第5は,市民自治都市札幌の創造であります。 市民参加による開かれた市政の確立は,基本的なことであります。一方で,市民主体のコミュニティー自治の拡充と,市民レベルの平和・国際交流の拡大,人権の擁護が要請されております。 以上,5点にわたる重点政策を基本に,わが党は新年度予算に関する要望事項を取りまとめ,去る8月末に市長に提出いたしました。市政の全領域にわたり,家庭に,地域に,職場に,市政の光が到達するよう市長のご尽力を要請するものであります。 ついては,このようなわが党の提言と要望を踏まえ,明年度の予算編成に当たり,重点施策への基本的な取組姿勢について,市長のご所見をお伺いいたします。 4点目は,地方交付税をめぐる問題についてであります。 現在,国は明年度予算の編成中でありますが,昨年の地方交付税をめぐる国と地方のやりとりについては,わが党といたしましても,まことに重大な問題と受けとめております。 ご承知のように,昨年の地方財政は,最初からねらい撃ちにされた感があります。当初,6兆円の財源不足を発表した大蔵省は,歳出抑制や増税という一方で,地方財政における大幅な財源余剰を示し,交付税率引下げをも打ち出していました。これに対しては地方団体からの反発も強く出され,予算編成をめぐる最大の攻防ともなりました。 結果的には,地方交付税から8,500億円を国が借りる形で減額を行うことになりました。大蔵省が予測した2兆2,000億円の財源不足のうち,歳出削減で1兆1,000億円を充当したわけですが,その大部分が交付税によるものであったと言えます。 このように,制度上の変更は先送りになったものの,地方財政の財源余剰をめぐる問題は残されたことになり,決着はさらに持ち越したのであります。 国と地方の財政関係では,1975年度以来,地方財政の財源不足が続き,85年度以降は補助率削減を除いて均衡し,90年度からは余裕が生じたことから国の借入れを返済し,91年度にはさらに繰上げ返済や肩がわり等が行われ,ここで国からの借入れはすべて整理された形となったのであります。 そこで,新たに制度変更の問題を生じたのでありましょうが,そうであれば,基準財政需要額の算定方式の見直しや交付財源の税目など,制度全体にわたる再検討が必要になるのであります。地方交付税を含めて,地方財政については,多くの課題が指摘されながら問題解決に至っていないことから,交付税率だけを変更することには無理があるのであります。市長は,この点について,どのような認識を持っているのでありましょうか。 また,今後,地方財政強化と自立化の方向での見直しは避けられないと考えますが,国が昨年のような動きを見せてきた場合,この重要な問題について,どのような姿勢で対応されるお考えか,あわせて見解をお伺いしたいのであります。 質問の第2は,平和都市宣言の今後の事業展開についてお尋ねいたします。 本年3月30日,懸案課題でありました平和都市宣言が,桂市長1年目にして宣言に移されたことは歓迎すべきことであります。 去る11月5日には,この宣言の意義を広く市民とともに考えるために記念講演会が開かれ,5,000人の応募者から,抽せんで選ばれた2,000人の市民で会場が埋まりました。私も出席し,お話を伺いましたが,講師の黒柳徹子さんは,ユニセフ親善大使として自分で見た戦争の悲惨さや平和のとうとさを話すとともに,本市の平和都市宣言はすばらしいことと訴え,参加者の共感を呼んでいたところであります。 今後の事業展開については,市において検討中と伺っておりますが,他の政令市では,名古屋,神戸,大阪,横浜,北九州,広島,川崎において,それぞれ独自の取組みが行われており,本市においても,ぜひ札幌らしい取組みを展開すべきと考えるのであります。 そのためには,市において平和事業の担当窓口がしっかりと位置づけられていることが必要であります。この点については,これまで何回か議論してきたところですが,宣言を実施した今日,庁内的に担当窓口を明確に決めておくことが大切ではありませんでしょうか。まず,この点の見解をお伺いいたします。 次に,宣言をさらに実りあるものにする観点から,わが党は,この間,何点か提言してまいりましたが,この機会に,次の提案をさせていただきたいのであります。 それは,本年事業採択を受けた平和通整備事業の中の仮称平和大橋を,平和都市宣言のレリーフを親柱に設置するなどして,この橋を記念事業として整備することであります。仮称平和大橋は,東橋と上白石橋の間にかけるもので,全体スケジュールとしては,本年度で概算設計を行い,明年度に実施設計,94年度に工事着手,96年度に供用開始の予定となっております。 この提案の理由は,6点あります。 一つ目には,仮称平和大橋が補助事業として採択を受けた年と,宣言が行われた年が同じ年であることです。 二つ目には,平和通という地名の由来であります。札幌文庫第1巻「札幌地名考」によれば,「地域住民の話し合いの結果,この地域の平和な姿を望んで命名され,そのまま町名となった。」とされており,その延長上の橋が仮称平和大橋となっていることであります。本市の地名の中で,西区平和と並んで歴史と必然性が備わっていることであります。 三つ目には,仮称平和大橋を正式に平和大橋とするならば,この橋のイメージにはさまざまな平和への願いを反映することができ,宣言の理念に沿うものとなることであります。 四つ目には,橋には,都市機能の充実や交通の円滑化という目的のほかに,人々の心と心を結ぶ連帯感や,障害を乗り越えていく意志を感じさせてくれる頼もしい存在感があり,平和と連帯を基調としている宣言の具象化につながることであります。 五つ目は,豊平川には,多くの道内外の乗客が利用するJR鉄橋があり,札幌駅到着前のひとときを,川と都心部の景観に目を移しております。札幌のイメージづくりに大きなインパクトを与える地点であり,橋のデザインについては,特に配慮する必要があります。本市の橋の中で,釧路の幣舞橋のようにシンプルな中にも彫刻を取り入れた文化や芸術の薫りがする橋は,五輪大橋に見られるだけであります。平和と文化は表裏一体の関係にあり,新しくできる橋にこのような特徴を持たせるならば,本市の新名所にもつながるのであります。 六つ目には,豊平川には,現在,雁来大橋から定山渓月見橋の間に29の橋がかかっておりますが,年々,単に渡るだけの橋ではなく,見て美しい,渡って楽しい橋へと姿を変えてきております。仮称平和大橋が完成すれば,30番目という節目の橋になるわけでありまして,記念事業としての意義を持つならば,より市民に親しまれる橋となることであります。 以上,6点の提案理由を述べてまいりました。石狩川が北海道の母なる川と同じように,豊平川は札幌市民の母なる川であります。その川に新しくかけようとする橋に,それも30番目の節目に当たる橋に,平和都市宣言の記念事業としての意義を持たせて整備するならば,本市の平和都市宣言は,時の流れとともにしっかりと市民の中に生き続けることになるのではないでしょうか。 特に,きょう12月8日という日は,わが国が太平洋戦争という侵略戦争に突入した日でもあります。この歴史的な日に,ただいま提言いたしました平和都市宣言事業について,市長のご所見をお伺いいたしたいのであります。 質問の第3は,国際先住民年にかかわってウタリ問題についてお尋ねします。 私は,本市のウタリ福祉対策につきましては,現状において決して満足すべきものではないと考えておりますが,その中にあって,住宅貸付を初めとする貸付金制度の拡充,また,ウタリ協会札幌支部に対する事業費補助制度等,前向きに取り組んでおられることについては,それなりに評価するところでございます。 さて,いまさら申すまでもありませんが,アイヌ民族は,遠く15世紀以前から日本列島北部の広い範囲に居住し,自然の豊かな恵みを受けながら平穏な生活を営み,独自の言語,文化,生活習慣を持っておりました。ところが1899年,当時の明治政府は,アイヌ保護を名目に北海道旧土人保護法を制定し,方的に法のもとで日本国民に同化させようとしたのであります。この後における差別と偏見は,ご承知のとおりアイヌ民族にとって誇りや人権を踏みにじられる苦闘の歴史でありました。そして,今日の民主主義社会においても,この法律は旧土人というべっ称をそのままに,いまなお死文化したにもかかわらず現存させており,アイヌ民族の誇りや人権は差別と偏見の中に埋没しているのであります。 このような状況下において,近年世界的に少数民族の存在がクローズアップされ,いわゆる先住民族としての権利回復及び文化復興に向けての動きが,国際的に大きな潮流になっているのであります。こうした中で,わが国の民族問題に対する取組みを見ると,何ら手つかずの状況で,少数民族の人権等に対する後進性が指摘されるのもやむを得ないのであります。 ご承知のように,現在,アイヌの方々の基本的人権の確立を中心とする,いわゆるアイヌ新法の制定をめぐって,国において関係省庁による検討委員会が設置されており,また,わが党も独自にアイヌ問題特別委員会を組織し,人権の回復と差別の撤廃を基調として,北海道旧土人保護法の即時廃止,そしてこれにかわるアイヌ新法の制定について精力的な活動を行なっているところでありますが,いまだに国の新法制定検討委員会は,設置後3年余りにしても,なお明確な結論を出すこともなく経過しているのであります。 一方,このアイヌ民族に関する問題については,私も,広く国レベルでの問題でありますことは十分承知しているところでありますが,現実として多くのアイヌの方々が本市にも居住をしているという実態を踏まえると,やはり本市としても果たさなければならない責務もあるだろうと考えるところであります。 そこで,この観点から次の2点についてお伺いいたします。 まず第1点目は,新ウタリ生活館の建設についてであります。 現在,白石区にある生活館は,1978年12月に建てられたもので,老朽並びに本市におけるウタリ世帯の漸増により狭隘化が著しく,また,その後においてウタリ世帯の居住範囲が全市的に広がってきたことから,地理的にも決して至便な立地にあるとは言えない状況にあります。 そこで,このような物理的事情もさることながら,私は,貴重なアイヌ民族の歴史的文化・伝統を後世に継承し,またコミュニティー活動の拠点として多くのアイヌの方々が有効かつ多目的に機能を享受できる,たとえば資料展示室,アイヌ民族固有の歴史的な実技研修室,あるいは祭紀スペースの確保といった新しいタイプの施設の建設が必要ではないかと考えるのであります。 さらに,明年の国際先住民年を契機として,これら少数民族の国際交流もますます盛んになることが予想され,この意味からも,国際都市さっぽろの名にふさわしい新ウタリ生活館を早急に建設すべきと思いますが,市長のご所見はいかがでありましょうか,お伺いいたしたいのであります。 次に,第2点目として,先ほども触れましたが,明年は国連の提唱による国際先住民年であります。これは,世界の先住民が直面している人権,環境,教育,福祉といった諸問題を解決すべく,国際的な協力の必要性を宣言したもので,まことに意義深い年であります。 わが党も党中央を通じ,この窓口である関係省庁に対し,事業の推進及び所要の予算措置を図るよう要請しておりますが,本市としてもこれを記念し,何らかの事業をおやりになる計画があるかどうか,お伺いいたしたいのであります。 質問の第4は,高齢者や障害者が住みやすいまちづくりについてお尋ねいたします。 市長は,政策の1番目に,すべての市民が平和で安らぎを感じ,安心して暮らせる市民福祉の街をつくりますと,高らかにうたっております。私どもは,この市長の,まず福祉を第1に掲げたことを高く評価するものであります。そこで,ぜひとも障害者,高齢者,子供を大切にする福祉社会をともに築くべく頑張っていただきたいと願うものです。 さて,本年は,国連障害者の10年の最終年に当たります。この10年間,どの程度障害者にとって住みやすいまちづくりがなされたか,そして,これからどんな形でまちづくりを進めるのかが問われているのであります。1981年1月に,札幌市福祉の街づくり環境整備要綱ができており,それの見直し作業を行なっているということを伺っております。 そこで,これからできる札幌市福祉の街づくり環境整備要綱についてお伺いいたします。 前の要綱では,その基本理念において「市は,自ら設置する施設について率先して整備改善することはもとより,市民及び事業を行う者が市民福祉に関する正しい知識を取得し,その理解を深め,また,自ら進んで労力,知識等の提供を行うことができるよう必要な条件の整備に努めるものとする。」とうたっているのであります。これをこのまま解釈すれば,市の施設は義務づけ,民間施設は努力規定であると理解できるのであります。そうだとするならば,市の施設は大幅に改善されていると思いますが,いかがでしょうか。 先日,高齢者の方々から「各地下鉄駅に大便用のトイレが大体三つありますが,そのうち一つでいいから洋式にしてほしい,しゃがむのは大変なんです」というお話を伺いました。障害者用トイレとまではいわなくても,洋式トイレや簡単な手すりがあるだけで,ずいぶん楽になるのだそうです。こうしたちょっとした配慮で,障害者や高齢者が住みやすい街になるのであります。 要綱の見直しですが,たとえば「2階建て以上はエレベーターが望ましい」と,前の要綱では触れております。しかし,車いす障害者が街に自由に出ることが多くなったいまの時代には,2階建てであれ,エレベーターが欲しいというのが率直な声であります。したがって,「望ましい」ではなく「エレベーターをつけるべきだ」と今回はうたっていただきたいと思うのであります。また,市が率先して必ず行う,そして民間には,努力規定ではあるが必ず努力を求める,それを市全体の仕事として位置づけていただきたいと思うのであります。 いまや日本は,超高齢化時代に向かっております。21世紀には,国民の4分の1が65歳以上になるとも言われております。足腰,目,耳の衰えは,私を初めここにいらっしゃる皆さんすべての間近な問題であります。福祉のまちづくり環境整備は,障害者の問題ではなく,すべての人の問題であります。 したがって,本市機構だけではなく,市民全体の課題でもあります。民生局だけが頑張るのではなく,市全体が対応し,商店街,商工業者,建築,土木,いや市民全体の課題とすべきであります。そのために,札幌市福祉の街づくり環境整備要綱を,市全体で推進する組織を設置することが肝要と考えますがいかがでしょうか,見解をお伺いいたします。 2点目は,高齢者と障害者の福祉施策についてであります。 高齢者につきましては,国においては,高齢者保健福祉推進十か年戦略,いわゆるゴールドプランに基づく施策が展開されており,本市におきましても,さきに示されました高齢化対策指針,また,国から指示されている老人保健福祉計画策定に向けて実施されております高齢者生活実態調査などにより,ニーズ調査を含め,いわゆる在宅3本柱の充実に向け努力されてきているものと思います。 ところで,在宅福祉を進める上で最もかなめとなるのがホームヘルプサービスであり,これを担うホームヘルパーの増員については,常々専任の職員を増員配置するよう要望してきておりますが,市の直営の部分は78名のまま,ここ数年を経過してきております。このことにつきまして本市では,在宅介護支援センターや在宅福祉サービス協会の設置など,多様なサービスを展開しているところでありますが,いわゆるゴールドプランの定めた目標に1歩も2歩も近づくためには,より多くの市民が参加するさまざまな形態のホームヘルプサービスが展開されなければ,その目標とするところのものはとうてい達成できるものではないと考えるのであります。 ヨーロッパの福祉先進国等では,元気な高齢者が介護や手伝いをしておりますし,もちろん男性が女性の高齢者や障害者の面倒を見ることは当たり前のことのようになっております。 そこで,提案したいのでありますが,本市のホームヘルプサービスを担うヘルパーについては,利用を希望する方が持つ多様なニーズにこたえるためにも,より多くの市民が自発的に参加できる形態を用意すべきではないかと思うのであります。 たとえば,程度の軽い障害者が重い障害者のヘルプをするなどの方法は,障害を持つ者同士ということもあって,意外とニーズにこたえることができるのではと考えるのでありますがいかがでありましょうか,市長のお考えをお聞かせいただきたいと存じます。 3点目は,障害者にかかわる在宅3本柱のうちのデイ・サービスとショートステイについてお尋ねいたします。 障害者のデイ・サービス事業につきましては,作業中心型のものを身体障害者福祉サービスセンターにおいて展開していると聞いておりますが,本市におきましては,現在のところこの1カ所だけでありまして,国が示しておりますところの基本型及び介護型については未設置の状況にございます。さきの第3回定例市議会におきましても,中長期計画を策定する時期に来ている旨の考え方を示されましたし,決算特別委員会におきましては,来年度,障害者のニーズ調査の実施を検討されるとの理事者の考えが示されました。そうであれば,当然ニーズにこたえるための在宅福祉施策が予定されていなければならないものと考えるものであります。 国は,このデイ・サービス事業を在宅福祉施策の中心的事業の一つと位置づけ,未実施の市町村に対しては設置を強く促しており,地域福祉を効果的に進めていくことにしております。 したがって,本市としましても,これらに対応し,施設整備を進めていく必要があると考えますが,ニーズにこたえることができる数を一気に整備することはできないと思いますので,当面要望にこたえていくためには,既存施設の有効利用等も考えながら,デイ・サービスセンターの設置なども検討すべきと考えますが,いかがでしょうか。 また,在宅の重度身体障害者を対象としたショートステイ事業につきましても,地域の需要に対応できるよう実施施設の整備,専用居室の整備を図り,利用を希望する身体障害者の方々の一層の利便向上をすべきと考えますが,市長のご所見をお伺いいたします。 質問の第5は,次代を担う子供たちにかかわる諸問題についてお尋ねいたします。 高齢化社会の進行との関係で,次代を担う子供をどう育てていくのかという課題にも直面しております。子供たちにしっかり育ってもらわなければ,私たちの老後も大変であります。 そこで,1点目でありますが,若い親たちの中には,育児の知識が乏しく,ともすれば育児ノイローゼになったり,子供が落ちつかなかったり,また最近では,子供に対応できなくて虐待に近いことが起きたりという事例も聞くのであります。 本年8月,本市でも,2歳の女の子を母親が床に投げて死なすという痛ましい事件の新聞報道がありましたが,これも虐待が背景にあったようであります。 そこで,親子の孤立を防ぎ,育児不安を少なくし,親への育児援助を含めて支援体制を整えていく必要があると考えるのであります。 昨年から,公立保育所余所で電話育児相談を始めたという取組みを評価するものであります。 また,国も全国177カ所の保育所で,専門の子育て支援指導者を置いて,保育所に通っていない乳幼児の育児相談を行うということが最近新聞報道されておりました。計画では,都道府県・政令都市の保育所3ヵ所程度を保育所子育てモデルに指定し,保育所施設内に常設の相談ルームを設置し対応するという画期的な内容であります。 今日,公立保育所が積極的に取り組んでいる状況もあり,本市においても,ぜひ検討すべき課題と考えますがいかがでしょうか,見解をお伺いいたします。 2点目は,児童福祉総合センターについてであります。 育児相談や問題を持った親子の支えとなるのが児童相談所,区福祉部,家庭児童相談室及び保健所であります。児童相談所が明年12月に大きくなり,児童福祉総合センターとして新設オープンするわけでありますが,児童相談所,保健所,保育所の育児相談が十分に連携をとることで,子育て援助システムを確立する必要があるのであります。 この点,児童福祉総合センターの果たすべき役割は大きいものがあり,機能の充実はもとより,スタッフも十分に配置をしていくことが求められていると考えますが,いかがでしょうか。 3点目は,障害児保育についてであります。 さきにも触れましたが,障害者も高齢者も,ハンディのある人も,また,ない人も,ともに助け合い,支え合い,ともに生きる福祉社会を目指していくことが必要であります。 本市の障害児保育は,本年から公立保育園全園で障害児の受入れを行い,全国的にも評価が高くなっていると伺っております。最初は,1区1園の障害児保育から始まり,現在では障害児を受け入れていない保育園は少ないというほどの状況になってきております。 このようなことから,いまや障害児保育指定園という制度は,すでに古くなってきているのではないでしょうか。障害児保育指定園制度を見直しし,障害児を受け入れている保育園に助成を多くする,それがいま求められているのであります。 現状の障害児保育助成の金額では,3名以上の障害児を受け入れなければ,臨時保母1名の採用もできないのであります。このような配置では,保母にかかる負担は大きいと言わざるを得ません。せめて2名の障害児に1名の保母が配置できる助成金の増額が必要と思うのであります。 小さいころから障害児が健康な子とまじり合い,ごく自然に育つ,それが差別のない,どの人も支え合って生きる福祉社会づくりの基本と考えるのであります。本市の障害児保育の充実は大変喜ばしいことでありますが,さらに市長のご尽力を望むものであり,あわせてご所見をお伺いいたしたいものであります。 質問の第6は,廃棄物行政についてお尋ねいたします。 今日のごみ問題が,わが国の経済成長に支えられながら,われわれ一人一人が個人あるいは企業者として,物質的な豊かさを求め,効率と経済性を追求した結果,量の増大,質の多様化といった形で表面化している状況にあることは,いまさら申し上げるまでもありません。この状況を打破するためには,消費は美徳と言われた時代の生活態度を見直し,再使用あるいは再生利用すること,いわゆるリサイクルが肝要であります。リサイクルは資源の有効活用とあわせて,その省エネルギー効果から地球環境の保全に大きく貢献するものであり,さらに廃棄物の減量化による埋立地の延命化など,廃棄物の適正処理の観点からも,地域の環境保全に大きな役割を果たすものであります。 このように,リサイクルがきわめて有益な取組みであることに異論を唱えるものではありませんが,私は,それにも増して,ごみそのものの発生をできる限り少なくすることが何より大切であると考えるのであります。 改正廃棄物処理法の第1条におきましても,初めに排出の抑制を掲げ,あわせて再生利用を推進することにより減量化を図るべきであるとの考えを明らかにしております。 本市におきましても,今議会では,清掃条例が20年ぶりに全面改正され,減量とリサイクルを基軸に据えた新条例が誕生しようとしております。この改正を契機として,ごみの減量・リサイクルが大いに促進されることを期待してやまないのですが,常々私は,今日のごみ問題を単にごみ問題としての枠でとらえるべきものではないと思っているのであります。 初めに述べましたように,われわれの日常生活あるいは企業活動そのものが,地球に一定の負担をかけながら営まれるものであるという認識の上に立ち,物の生産から消費に至る一連の流れの帰結として廃棄物が発生するものととらえる必要があると考えるのであります。このところ,町内会などによる集団資源回収のほか,オフィスにおける古紙回収など企業ぐるみでの減量・リサイクルの機運が盛り上がりを見せておりますが,企業は生産,流通,販売,さらに回収ルートの整備といった各段階において,まさにリサイクルのかなめにあるわけでありまして,このことを視野に入れた新しい施策が,いま必要であると考えるのであります。 そこで,市長にお伺いいたします。 まず,ごみの多量排出者としての事業者に対する指導を強化すべきことはもちろんなのですが,札幌の街を支える企業がごみの減量・リサイクルについて果たすべき役割はきわめて大きいと考えますので,この点について,お考えをお聞かせ願いたいのであります。 また,一口に企業と言ってもさまざまな側面があるのでありまして,ごみとなるものをつくらない,ごみとなるものを売らないといった具体的なテーマに企業みずからが主体的に取り組むことを動機づけ,あるいは誘導するための施策を構ずべきと考えますがいかがでしょうか,あわせてお伺いいたします。 2点目は,市民にとりまして最も身近な問題である家庭ごみの排出マナーについてであります。 本市では,1971年から,効率的なごみ収集方法としてステーション方式を実施してきており,今日では市民生活に定着しておりますが,一方,便利さやなれから,排出日時や分別方法が守られていないステーションも,残念ながら一部に見受けられるところであります。特に,地下鉄沿線の集合住宅が密集する地域において違反排出が目立つようであります。1989年には,いわゆるワンルームマンションに関して,札幌市ワンルーム形式集合住宅に関する建築指導要綱が制定され,3階建て15戸以上のマンションの建築主等は,ごみの保管場所の確保とごみステーションの設置について,事前に清掃部と協議を行うなどの対策がとられており,それなりの成果が見られるところであります。しかしながら,その他の小規模マンションなどに見られるように,居住スペースの狭隘化からごみを保管する場所がないために,決められた曜日が守られずにステーションに排出されており,それが地域の生活環境の悪化を招いているわけであります。 そこで,これら小規模マンション等の集合住宅についても,建築主や所有者等にごみの保管場所の設置について義務づけを行うなど,何らかの対策が必要かと思いますので,要綱等による行政指導を行うべきと考えますが,いかがなものでしょうか。 3点目は,市民に対するごみの排出方法のPRについてでありますが,昨年1年間で市外からの転入者が9万2,320人もおり,そのために普及・PRといっても大変な仕事であろうと存じます。新しく市民になった皆さんには,転入者向けのチラシ等を作成し,周知を図っているようでありますが,決して十分とは思えません。転入者の皆さんが収集曜日や分別法を知らないために,結果としてごみのステーションが汚れ,さわやかで清潔な札幌の街の環境を守れない事態になっているものと思われます。 そこで提案ですが,転入者が届け出を済ませた後,区役所の窓口等でごみに関するパンフレットやチラシを配布するなど,周知の徹底を図ってみてはいかがでしょうか,ご所見をお伺いいたします。 4点目は,第5清掃工場の新設についてであります。 91年度のごみ処理実績を分析してみますと,市清掃部扱いのごみ排出量118万338トンのうち焼却対象物が91万8,000トンあり,そのうち発寒,厚別,篠路,駒岡の4清掃工場とごみ資源化工場で,合計66万5,700トンが処理されております。残った25万2,300トンのごみが,不燃ごみとともに埋立処分されたことになっております。このうち,本来清掃工場で処理されるべき分別処理が必要のない事業系ごみの可燃ごみが約7万トン弱も埋立処分に回され,92年度上半期でも,すでに5万3,000トンが埋立処分されているのであります。 本市の埋立地は,市街地の伸展等により用地取得がますます困難になってきており,可燃ごみの全量焼却を基本に埋立地延命を図ることが重要になっているのであります。 こうした状況の中で,本年12月18日から新発寒清掃工場が稼働開始になり,その効果が期待されているわけですが,新発寒清掃工場が稼働したとしても,全清掃工場での年間最大処理能力が87万トンにしかならず,旧発寒清掃工場に続いて厚別清掃工場の建てかえが目前に迫っております。また,ごみの排出量も毎月一定ではなく,夏期に集中する中で,清掃工場の稼働にも限界があるものと思われるのであります。とりわけ,本市のごみ排出量が90年度108万6,000トンであったものが,91年度では118万338トンと,約10万トンの増加を示しているとおり,ごみの排出量は年々増大しておりますが,早急にごみの減量化,再利用促進のためのリサイクル団地の設置が急がれているところであります。また,その一方では,排出されたごみを処理する清掃工場の強化も急がれるものであります。 市長は,第2次5年計画の策定に当たり,新発寒清掃工場の建設稼働に引き続き,新たな第5清掃工場の建設を進めるとしておりますが,清掃工場を建設するには,用地の選定,設計等を含め,完成するまで約7年程度要すると言われております。今日の現状を考えた場合,早急に第5清掃工場の建設を進めなければならないと考えますが,この際,用地も含め何年までに建設するお考えなのか,明らかにしていただきたいのであります。 また,現在計画中のリサイクル団地は,徹底した再生処理が基本でありますが,焼却せざるを得ない廃棄物を発生するものと思われますので,団地内に焼却工場を設置する必要があるものと考えますが,市長の基本的な考え方をお伺いいたしたいのであります。 質問の第7は,交通事業にかかわる自動出改札装置の導入についてお尋ねいたします。 交通局では,地下鉄需要増加策として,プリペイドカード,すなわちウィズユーカードを導入し,11月20日から利用実施に至っておりますが,利用者からは早くも,利用しやすい,利用したくなるような環境づくりを求める声が出されています。カードの利点は,まず,小銭を持たなくてよい,さまざまなデザインカードで楽しめる,贈答用としても使える,オリジナルカードも可能など,利用者にとっては便利でスマートなものとして受け入れられる要素があり,一方,NTTのテレホンカードも,利用者に定着するとともに,NTTの増収面でも大いに貢献をしていると聞いているのであります。しかし,このテレホンカード販売当初は,カード使用可能なグリーン公衆電話の設置台数が少なく,カードを販売する社員が大変苦労したとも聞いているのであります。 さて,交通局のプリペイドカードの販売状況ですが,10月1日から売り出された記念カード4万9,000枚は,98.6%の販売率を上げています。続いて,11月20日からの券売機導入開始日からは10日間で1万3,495枚購入されており,金額として2,891万3,000円の収入となっております。このほか窓口販売,職員の直接購入も順調な売行きと聞いており,大いに期待はするものの,不安な面もあるのであります。今回のウィズユーカードは,あくまでも地下鉄を中心に利用されるだけで,バス・路面電車からの利用はできないのであります。また,カードを購入したとしても,改札口ではあらためて切符を購入し,従来どおり自動改札機を通らなければならない点であります。 今議会で自動出改札装置更新のため,債務負担行為の設定により21億7,800万円の補正予算が提案されていますが,カードで地下鉄はもちろん,バス・路面電車からでも共通して利用できる,かつカードで直接自動改札機を通過できる環境づくりを早急に確立しなければなりません。 そこでお伺いいたします。今回の自動出改札装置の更新にかかる債務負担行為21億7,800万円は,地下鉄のみの関連機器整備費用と聞いていますが,その内訳についてお伺いいたします。また,市民要望がきわめて強い電車・バスを含めた3事業共通のカードが使用可能となるのは,いつをめどとしているのでありましょうか。加えて,このための整備費として,新たにどれぐらいの費用が見込まれているのか,その予算についてはどのように考えているのかお伺いいたします。 さらに,一般会計からの繰出しを行なってでも,この3事業共通のカード使用開始時期を早めるべきではないかと考えますがいかがでありましょうか,市長の見解を承ります。 質問の第8は,私立高校生徒に対する授業料の負担軽減についてお尋ねします。 ご承知のように,毎年公立高校受験時期になりますと,父母も子供たちも,そして学校も,大変な気苦労と緊張の毎日が続いております。それは,中学校を卒業して公立高校に進む希望を持った生徒に対して,それを受け入れる間口の数が余りにも少ないという現実が本市にはあるからであります。いつも指摘されているところでありますが,本市の中学校生徒が入学できる公立高校は石狩第1・第2学区がほとんどであります。明年3月の両学区の卒業生はおよそ2万4,200人であり,このうち第1学区が1万1,200人,第2学区が1万3,000人であります。しかし,これを受け入れる公立高校の間口は,第1学区で6,300人,第2学区で8,300人,合計1万4,600人であり,卒業生徒数の60%であります。 これを全道の中学校卒業者数と公立高校の収容数,約74%と比較してみると,極端に低い状態に置かれていると言わざるを得ません。しかしながら,本年3月の本市中学校卒業生の進学状況調査によりますと,高等専門学校を含む全日制高校進学者は2万569人で,92.7%の進学率になっており,明年3月の卒業生進学者もおよそ93%程度になるだろうと推計されております。90%を超える進学率を維持できるのは,まさに私立高校によって支えられているのであります。わが子が,少なくとも高校にだけは行ってもらいたいという親の願いは,私立高校の努力によってかなえられているという現実を,私たちは直視しなければなりません。 ここで問題になるのは,高校に通わせる教育費についてでありますが,授業料だけを見ても,公立は月額8,200円であるのに対して,私立は平均で2万7,500円と,約3倍の負担になっていることであります。さらに,入学金,検定料など,入学時に支払う費用は公立高校の6,500円に対して,私立の場合,平均25万5,000円にも上るのであります。もちろん,私立高校の場合,公教育の立場から,公立高校に負けない施設,教育内容,特色ある教育実践など,学校運営や経営に特段の費用がかかることは事実であり,その財源としての生徒負担はやむを得ないとは思いつつも,93%の高校生の親は札幌の市民であり,同時に,本年5月1日現在で新たに本市内の私立高校に入学した6,585人の親もまた立派な札幌市民であります。 市の教育委員会,あるいは市の理事者は,義務教育は市が責任を持つが,高等学校は道に責任がある,あるいは私立高校には1校490万円の教材教具補助金を出して,幾分でも私立高校の経営補助に役立っていると言うかもしれませんが,納める側の市民にとっては,教育費の負担が不公平ではないかとの疑問を持つでありましょう。 道では,私立高校に通う生徒の就学を容易にするとともに,父母の負担を少しでも軽減するために,私立高等学校の授業料軽減事業に補助する制度を実施しております。 その内容は,一つには,生活保護世帯,または市町村民税が非課税の世帯に月額1万2,000円を限度として,二つには,年収367万円程度以下の世帯に月額8,000円を限度として軽減をいたしております。それに似た制度は,他の県でも実施しているようですが,市町村においても次のような実例があります。すなわち,名古屋市においては条例によって助成制度を実施しており,1991年度予算は対象者1万2,000人に対して3億4,800万円を計上しております。道内においては,帯広市が補助規則によって月額5,000円から3,500円を347人に補助し,本年度予算2,418万円を計上しております。また,稚内市は,助成制度ではないものの,政策的に毎年12月議会において補正予算を提出し,1人年間1万円を1月に支給しておりましたが,1987年度からは1人1万2,000円とし,91年度の予算額は679万8,000円であり,その対象者は564人であります。 さきにも述べましたように,高校教育は準義務教育の様相を呈しております。ほとんどの中学生が高校に学ぶことができる背景には,私立高校の存在があることは無視できない事実であります。名古屋市の数字は不明でありますが,帯広市の私立高校生徒数は,公立高校生徒数100人に対して45.6人であり,稚内市のそれは37.9人であります。しかるに,本市の場合は公立高校生100人に対して52人の割合であり,補助を実施している2市に比べて私立高校生が格段に多い現状において,本市もそれ相応の対策を樹立すべきと思いますがいかがでしょうか,市長のご所見をお伺いいたします。 なお,この機会に,去る6日,本市内において,高校受験を控えた中学3年生が,別居中の両親を刺殺するという大変ショッキングな事件が起きました。明年高校受験を控えて,同じ受験生を抱える家庭に大きな衝撃を与えています。市教育委員会は,このたびの事件をどのように受けとめて今後の対応を図ろうとしているのか,見解を承っておきたいと存じます。 質問の第9は,地域中心核,いわば区の顔づくりについてお尋ねいたします。 市は,都心空間の整備のため,都心部ロマネット事業や大通公園リフレッシュ事業など,さまざまな計画を推進中でありますが,一方で,地域の中心核の整備を促進することは,快適な市街地環境を創出する上で重要なことであります。この点については,本市第3次長期総合計画の中で,厚別副都心や地域中心核への機能集積並びに魅力の向上を計画的に図っていくという基本目標を持っているところでありますが,全市を見渡した場合,区の中心核づくりがおくれているところも見受けられるのであります。 たとえば,白石区であります。1989年の分区以前は,厚別副都心が白石区の顔でありました。しかし,分区後は,白石区を一言であらわすものがないのであります。これからの白石区をますます活力あるものとし,多くの区民が集まり憩うことのできる,吸引力を持った夢のあるシンボルゾーンを創造し,次の時代に伝えていくことがわれわれの責務と考えます。 この観点から区内を見渡すと,白石区の拠点となり得る未利用地が幾つか存在しているのであります。短期的には,地下鉄白石駅前の道新用地,長期的には旧国鉄東札幌駅跡地がそれであります。この2ヵ所の未利用地は大きな可能性を秘めており,ここが開発されたとき,初めて白石区は個性的な顔を持ち,風格ある街に変貌を遂げることができると考えるのであります。 まず,地下鉄白石駅前の道新用地についてであります。白石区の中心部はどこかと質問されたとき,大抵の人が地下鉄白石駅前を挙げることと思うのであります。しかし,現実に駅前を見てみますと,東西に南郷通,南北に環状通が交差し,交通の便はよいが,街が分断されている白石区を象徴しているように思えてならないのであります。地元においても,この11月,菊水,東札幌,白石の各商店街が結束をして,従来からのメトロ・ローズタウン懇談会を法人化し,さらに一層の結束のもとに周辺地域の活性化を促進することになったのであります。地下鉄の利便性と,「区の花」バラに象徴される心のふれ合いを基調に,夢のある街づくりを目指すものであります。 道新用地については,単なるオフィスビルにとどまるのではなく,こうした地元の盛り上がりを受ける形で文化ホール,カルチャーセンター,ショッピングセンターなどを建設するならば,そこに区民が集い,憩うことのできる白石区の核となり得る魅力を持った土地であると思うのであります。 本市としましても,この重要性を認識し,地元と手を取り合って積極的に働きかけるべきだと思いますが,いかがお考えでしょうか,市長のご所見をお伺いいたしたいのであります。 次に,旧国鉄東札幌駅跡地についてでありますが,ここは都心から3キロメートル圏内に位置し,総面積約16ヘクタールを有する大規模未利用地であります。これについては,最近では第2回定例会の代表質問に対し,市長は「白石区の発展につながることはもちろん,本市全体のまちづくりにとっても大きな波及効果を持つもの」とし,「できるだけ早く適正な土地利用計画が策定されるように努める」と答弁したのであります。この土地の重要性を十分認識した答弁であったと思うのでありますが,地域住民のこの土地にかける情熱に対しては,まだ十分に満足のいく段階とは思えないのであります。 跡地の所有者である国鉄清算事業団は,1997年度が実質的な土地処分の期限となっており,もはや猶予のできないところであります。このまま放置すれば,貴重な大規模用地が有効活用されないこととなりかねなく,憂慮しているところであります。いまや,本市としての確固たるプランニングがぜひとも必要であり,このためには調査費を予算計上し,研究する方法もあるのではないでしょうか。この際,もう一歩踏み込んだ形での取組みを市民に示すことができないものか,率直に伺いたいのであります。 質問の最後は,地域の郷土資料の保存と整備についてお尋ねいたします。 自分たちの街の歴史を知り,それを後世に伝えることは,一般的に郷土資料館あるいは開拓記念館などの名称で広く行われているところであります。このような施策は,本市の第3次長期総合計画でも位置づけ,次のように明記しているのであります。すなわち「民俗文化・行事,歴史資料などの文化遺産を,地域住民の文化活動に密着させ,その保存・活用をはかる。」としているのであります。これは,全市的な観点からの博物館構想だけではなく,地域単位でも独自の歴史的文化遺産の保存・活用が,まちづくりの上でも大切であるとの考えであると推測するのであります。 本市内にある郷土資料館などは,現在10館あるのであります。すなわち,手稲記念館,札幌村郷土記念館,屯田郷土資料館,簾舞郷土資料館,つきさっぷ郷土資料館などであります。しかしながら,残念なことに,手稲と同じ古い歴史を持つ白石に郷土資料館が開設されていないのであります。 ご承知のとおり白石区は,1871年,明治4年に現在の宮城県白石市からの入植者の手により,最初の一くわがおろされたものであります。先人たちが入植した当時の白石は,あたり一面原生林に覆われた未開の地でありました。わずか380人の入植者により始められた開拓は,本州とは違う積雪寒冷な風土なるがゆえに,想像を絶する艱難辛苦に満ちたものであったことでありましょう。その後,白石の開拓精神は,次代を担った方々に受け継がれ,120年を経過した今日,白石区を人口19万2,000人を擁する都市へと発展させたのであります。 一方,街の発展は家屋の世代交代を促進させ,開拓当初から受け継がれてきた貴重な郷土品を散逸させている状況にあります。また,歴史を語ることのできる大先輩の皆さんも少なくなってきたいま,歴史資料などの保存整備は急務であります。ちなみに,白石区に寄託された郷土資料などは,現在350点以上もあるのでありますが,展示する場がないがゆえに,その大半が倉庫の中に収蔵されたままになっていると聞いております。 そこで,私は,次の提案をいたします。第2次5年計画において,教育委員会では菊水図書館の移転新築を検討しているやに聞いております。将来,白石郷土資料館が地元住民の手により開設されるまでの間,移転新築する菊水図書館の一室にこの郷土資料を展示・保存するスペースを確保することであります。地区図書館に郷土資料に関する展示室を設置することにより,地域住民にとっても体系的な学習の機会を得,身近に開拓の歴史に触れることにより,より確かな郷土愛の形成に寄与するものと考えますが,ご所見をお伺いいたします。 以上,私の質問のすべてを終わりますが,やがて迎える1993年,この新年が本市にとりましても,また,市民の皆さんにとりましても最良の年でありますよう,心よりご祈念申し上げるところでございます。 ご清聴まことにありがとうございました。(拍手)
湊谷隆君
○副議長(湊谷隆君) 答弁を求めます。桂市長。
桂信雄君
◎市長(桂信雄君) それでは,私から数点お答えをいたします。 まず最初は,経済・財政問題についてでございますが,第1点目の景気の動向についてでございます。 このことについては,北海道通産局などから発表されます主要経済指標の面から見ましても,また,本市が実施をいたしました企業経営動向調査の分析結果から見ましても,市内の景気は,現在非常に厳しい状況にあると認識いたしております。今後の見通しにつきましては,国や民間の調査機関の分析によりますと,来年度には緩やかながらも回復に向かうであろうとの見通しも発表されてはおりますが,当面は予断を許さない状況が依然として引き続くものと,このように考えております。 第2点目の市税収入の見通しについてでございますが,まず,今年度の市税収入の状況について申し上げますと,10月末現在の市税収入状況では,収入額は約1,715億円ということで,前年度の10月末現在と比較をいたしまして3.0%の増となっております。しかし,収入率では2.1ポイント下回っている状況にあります。今年度の市税収入につきましては,ご案内のとおり緊急納税対策本部を10月に設置するなどして,職員が一丸となって税収の確保に向けて努力をしているところでございますが,この景気が停滞をしていることなどによりまして,予算額の確保はきわめて厳しい状況にあると,このように認識をいたしております。 次に,平成5年度の市税収入の見通しについてでございます。 市税収入の見積もりに当たりましては,過去の課税実績,税制改正による影響,さらに景気の動向などを勘案しながら見込むこととしておりますが,平成5年度は,この景気停滞の影響を受けて,特に法人市民税については今年度の当初予算額に比べ減収が見込まれるなど,市税全体として大きな伸びは期待できないものと,このように考えざるを得ないと思います。 第3点目の平成5年度の重点施策に対する基本的な取組姿勢についてでございます。 先ほどの伊藤議員のご質問にもお答えをいたしましたが,平成5年度の予算編成に当たりましては,多様化する市民ニーズに的確に対処するとともに,景気対策にも配慮をしながら,5年計画に盛られた事業を積極的に推進することを基本としているところであります。本市を取り巻く財政環境は,ただいまるる申し上げましたとおり厳しい状況にありますが,ご提言あるいはご要望いただきました内容を十分念頭に置きながら,躍動都市さっぽろの実現につながる施策につきまして積極的に取り組んでまいりたいと,このように考えております。 第4点目の地方交付税についてでありますが,国の財政上の都合によって,単に地方財源を圧縮する見地からの交付税率の引下げなどは,これは論外であるというふうに思います。まずもって,基準財政需要額の充実が図られるべきものだと,このように考えております。こういった見地から,地方交付税総額の安定的確保につきましては,先比全国市長会や政令指定都市の立場から要望活動を行なったところでありますが,なお引き続き,今後の国の動向を十分に見定めた上で,他の都市とも連携をとりながら要望活動を展開してまいりたいと思います。 次は,平和都市宣言についてお答えをいたします。 第1点目の平和事業の担当窓口を明確にすべきではないかと,こういうご提言でございました。本年は,平和都市宣言を行なった年でもありますので,講演会の開催など,宣言を記念した事業を行なってまいりました。今後は,宣言の意義を広く市民の皆様に周知するために,従来の広報媒体の活用によるPRのほか,各部局で実施いたします事業の中で取り込めるものは取り込んでいきたいと,このように考えているところでございまして,その場合の連絡調整の窓口につきましては,総務局が対応していくのがよろしかろうと,このように考えております。 第2点目の仮称平和大橋についてのご提言でございますが,お話にありました仮称平和大橋につきましては,これから具体的な設計,建設計画の検討に入ることになりますので,その際に地域の方々のご意見,あるいは景観などにも配慮いたしまして,名称,デザインなど,ただいまご提言のありました趣旨を踏まえて,いろいろと検討させていただきたいと,このように思います。 それから次は,ウタリ問題についてであります。 第1点目の新ウタリ生活館の建設についてでございますけれども,現在の生活館は,お話にもありましたとおり建設後14年余りを経過をいたしまして,その利用形態あるいは需要度など,当時の状況とさま変わりをしてきていることも理解をいたしております。 一方,国としては,現在アイヌ新法の制定について検討中でありますので,この成立によっては,生活館事業につきましても新たな展開が予測されるのではないかというふうに思いますし,また明年度,道においてウタリ生活の実態調査が行われる予定であります。これらの経緯,結果も十分見きわめていかなければならないとも思っております。したがいまして,このことにつきましては,ウタリ福祉対策の重要課題として,今後,十分議論を尽くしてまいりたいと考えております。 次に,第2点目の国際先住民年にちなんだ記念事業の実施についてでございますけれども,これにつきましては,単に啓蒙啓発事業ということで終わらせることなく,ウタリ協会の札幌支部とも相談をしながら,市民と交流を深めながら,市民にアイヌ文化を肌で感じていただくというような実効ある事業の計画を進めていきたいと,このように考えております。 それから次は,高齢者や障害者が住みやすいまちづくりについてのご質問にお答えをいたします。 第1点目の札幌市福祉の街づくり環境整備要綱を市全体で推進する組織の設置についてであります。 福祉のまちづくりを推進するに当たりましては,広く全庁的な推進体制をとることが不可欠との考えから,これまで庁内に福祉の街づくり推進協議会及び幹事会を設置してまいったところであります。 しかしながら,ただいまご指摘がありましたように,福祉のまちづくりの環境整備は,単に庁内のみならず,市民全体の課題としてとらえ,推進する必要があると認識をいたしておりますので,整備要綱の実効が上がるように,今後市民各層のご協力が得られるよう,幅広い市民の参加による組織の設置などについて検討してまいりたいと考えております。 2点目の高齢者と障害者の福祉施策についてであります。 本市におきましても,ホームヘルプサービスは,さまざまなニーズに対応できるよう事業が行われているところでありますが,質問にもございました障害の程度の軽い方が重い障害者の方の援助を行うという方法も,障害者の多様なニーズにこたえることのできる一つの方策であると,私もそのように思います。 したがいまして,ただいまの方策なども念頭に置きながら,市民各層が広く参加できるような総合援助の方法を検討してまいりたいと考えます。 3点目の障害者にかかわるデイ・サービスとショートステイ事業についてでありますが,本市では,デイ・サービス事業のうち,機能訓練及び創作的活動につきましては身体障害者福祉センターで行なっておりますが,入浴サービス等介護型の実施についても,地域の中で生活し,社会参加を積極的に進めていく上で必要な事業であると思います。そのため,今後,障害者の実態調査を行う中でニーズを把握し,実施の方法などについて検討を進めていきたいと思います。 また,ショートステイ事業につきましても,本市におきましては,在宅重度心身障害児・者緊急一時保護事業として実施をしておりますが,件数も増加してきておりますので,その対応について今後とも努力をしてまいりたいと思います。 次は,ごみ問題についてお答えをいたします。 第1点目の企業参加を促す制度についてでございますが,企業は地域と深いかかわりを持ちながらさまざまな活動を展開し,地域社会の一員として重要な役割を担っているわけであります。こういうことを考えますとき,企業の皆さん方には,地域の重要課題をみずからの課題として受けとめて,私どもとともに活動していただくことを強く期待するものであります。 したがいまして,ご提案のありました企業参加を促すための制度づくりにつきましては,その具体化に向けて積極的に検討をしてまいりたいと思います。 第2点目の家庭ごみの排出マナーについてでありますが,本市では,従来から違反排出ステーションに対する重点的なパトロールを行うなど,アパート・マンションの管理人や管理会社に対し個別指導なども行なってまいりました。しかしながら,ご指摘のとおり,小規模マンション等の中には,ごみの保管場所がないなどのために排出マナーが守られていないステーションも一部に見受けられるところであります。 この問題の解決には,ただいまご提言がありましたようなごみの保管場所の設置も必要と考えますので,現在提案中の札幌市廃棄物の減量及び処理に関する条例の施行規則で一定規模以上のものを定めて,ごみの保管場所の設置について指導してまいりたいと考えます。 第3点目の市外からの転入者に対するごみの排出方法のPRについてでありますが,現在の方法が必ずしも十分とは考えておりませんので,周知の方策等につきまして,ご提案の趣旨を踏まえて十分検討してまいりたいと思います。 第4点目の第5清掃工場の新設についてであります。 廃棄物の適正処理を図るに当たりまして,人口の増加に伴い,今後もごみの排出量増加が見込まれますことから,より一層減量化・資源化を促進するため,さまざまな施策を実施してまいる所存であります。 しかしながら,本市におけるごみ処理の基本であります可燃性ごみの全量処理の確保を図るために,処理施設の建設が必要と考えておるところで,新設清掃工場の建設地を,収集運搬効率等を考慮し,現段階では白石区の北部方面に想定をしているところでありますが,その建設等につきましては,リサイクル団地の計画内容をも考慮しながら,その時期を逸することなく進めてまいりたいと考えております。 また,現在計画中のリサイクル団地では,事業系ごみを対象としたリサイクルを考えているところでありますが,この団地におきましても,リサイクルできない可燃性のごみにつきましては,私も,エネルギープラントで焼却をし,効率的なエネルギーの回収を行い,団地内の各施設等に供給していくことが必要であろうと,このように考えております。 次に,質問の7点目についてでありますが,地下鉄のカードシステムの導入につきましては,ご案内のとおり11月20日から券売機で乗車券を購入していただく,いわゆる間接方式での使用開始を行なっております。 今回の債務負担行為は,プリペイドカードを直接改札機に通して乗降できる,いわゆる直接方式に対応する機器の整備を行なって,より一層市民サービスの向上に資するためのものでありまして,全体計画の約60%に当たるものであります。残余のものにつきましては,平成6年度に約15億7,000万円程度必要としますが,平成5年度予算に債務負担行為をお願いする予定であります。 また,電車・バスからも利用できるカードシステムの導入につきましては,現在の試算では約15億円程度必要とするのではないかと,このように見込んでおります。 その導入時期につきましては,市民要望がきわめて強いことから,これを早急に整備をしなければならない,このように考えているところでありますが,その実施に当たりましては,他都市の導入状況から見まして,機器の性能でありますとか,利用者の使用状況等について十分検証することが,トラブル対策上どうしても必要であるというふうに思います。 そこで,機器の新規開発,試行等の期間を考慮し,平成6年末を予定いたしております。したがいまして,地下鉄・バス・電車,この3事業共通の直接方式の導入時期につきましては,平成6年の12月の東豊線開業をめどと考えているところでございます。 なお,これにかかわる財源につきましては,今後十分検討してまいりたいと考えております。私からは以上です。
湊谷隆君
○副議長(湊谷隆君) 木戸助役。
木戸喜一郎君
◎助役(木戸喜一郎君) 私から,次代を担う子供たちの諸問題及び地域中心核づくりについてお答えいたします。 まず,次代を担う子供たちにかかわる諸問題についてでございます。 第1点目の国の保育所地域子育てモデル事業についてでありますが,本市は,従前からいろいろな保育施設の充実に努めるとともに,保育所の機能を活用した子育て支援事業を行なってきているところでございます。 育児に対します支援は,親の子育てに対する不安や少子化傾向の現状を考えますと,一層重要性を増してくるものと思われますので,今般,国が計画をしております事業につきましては,その動向を見ながら,本市においても検討してまいりたいと考えております。 第2点目の児童福祉総合センターについてでありますが,センターの設置計画を進めるに当たりまして,平成2年4月に,札幌市地方社会福祉審議会からもご指摘の趣旨と同様の答申をいただいております。したがいまして,この答申の趣旨を尊重し,児童を持つ家庭が直面しております心身障害,育児,生活上の諸問題等に十分対処できるよう,児童にかかわる機構を統合するなど,効率的・効果的に役割が果たせるよう努力をしてまいりたいと考えております。 第3点目の障害児保育についてでありますが,障害児保育に関する指定保育所制度は,これまでの本市における障害児保育の先駆けとして,その充実に大きな役割を果たし,その結果,一般保育所での障害児受入れも順調に進展してきたところであります。 今後の受入態勢等につきましては,障害児の入園状況を踏まえて検討してまいりたいと考えております。 次に,地域中心核づくりについてでございます。 第1点目の地下鉄白石駅前の道新用地についてでございます。 地下鉄白石駅周辺地区は,地域中心核として位置づけられていることから,また,地下鉄需要喚起の面からも,土地の高度利用の促進や生活都心としての魅力ある街づくりに努めていく必要がある地区と認識いたしております。 したがいまして,本市といたしましても,地域の活性化につながるよう,ご指摘のありました用地の有効活用につきまして働きかけを行なってまいりたいと,このように考えております。 第2点目の旧国鉄東札幌駅跡地についてでございますが,この土地は,都心近くの市街地に残された大規模未利用地であり,東札幌・白石地区の地域中心核整備や計画的な再開発のための種地として有効活用が期待される貴重な土地でございます。したがいまして,この跡地を含む東札幌地区が,白石区の新しい顔とも言うべき拠点的な地区として,どのように開発されることが望ましいのか,土地利用にかかわる基本的な事柄について調査を実施してまいる考えであります。以上でございます。
湊谷隆君
○副議長(湊谷隆君) 藤島教育長。
藤島積君
◎教育長(藤島積君) 私から教育問題についてお答えをいたします。 私立高校生徒に対する授業料の負担軽減についてでございます。 私立高等学校は,それぞれ建学の精神に基づき特色ある教育を推進しており,高等学校教育の振興発展に大きく寄与しているところでございます。 そこで,公立高等学校の通学区域の決定や適正配置計画等の基本的施策につきましては,法律に基づき都道府県の権限となっており,また,特に私立学校は,私立学校法等により,その所轄庁が都道府県と定められ,認可権や経常的経費にかかわる助成は知事の所管となっているところであります。 しかしながら,私立学校の果たしている役割の重要性にかんがみ,本市としましても,従来より国及び道の施策を補完する立場から,教材教具等整備費補助事業と施設整備費貸付事業を行なってきたところであり,ほとんどの政令指定都市におきましても,このような考え方で私学助成が進められておるところでございます。 私立高等学校は,現実には通学区域が広範囲であり,市外の生徒も多く通学していることから,保護者に対する直接助成ではなく,学校に対する助成が,各学校の経営の健全化とあわせて保護者負担の軽減につながるものと考えております。 したがいまして,本市といたしましては,今後とも国・道の施策や政令指定都市の状況を見きわめながら,市としてできる範囲内で現行補助の充実に努力していきたいと,このように考えております。 また,国及び道に対しましても,私学助成の充実強化について,さらに積極的に働きかけてまいります。 次に,中学生による両親刺殺事件についてお答えいたします。 去る6日に発生いたしました中学生が両親を刺殺するという事件は,二度とあってはならない大変痛ましいことと受けとめております。 この事件の原因や背景など詳細につきましては,ただいま警察において調査中でありますので,明らかになり次第,それに応じた適切な対応を図ってまいりたいと考えております。 いずれにいたしましても,中学生が進路を選択するこの時期は,精神的にも不安定になることが予測されることから,校長会などを通して,今後とも一層家庭との連携を密にし,子供たちの生活のあり方について十分な配慮がなされるよう指導してまいりたい,このように考えております。 最後に,地域の郷土資料の保存と整備についてお答えいたします。 各地区の郷土資料につきましては,それぞれの地域の特性を持ちながら,熱意ある地元の方々によって貴重な歴史的遺産や資料の収集・保存がなされていることはまことに意義の深いことであると考えております。 ご提案の白石区の郷土資料の展示・保存につきましては,白石区民センターに一部展示されておりますが,展示をされずに活用されていない資料も多くございますので,菊水図書館の改築に合わせ,図書館にふさわしい資料の展示ができるよう検討してまいりたいと,このように考えております。以上でございます。
湊谷隆君
○副議長(湊谷隆君) お諮りします。 本日の会議はこれをもって終了し,明12月9日午後1時に再開いたしたいと存じますが,ご異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
湊谷隆君
○副議長(湊谷隆君) ご異議なしと認めます。よって,さよう決定されました。
湊谷隆君
○副議長(湊谷隆君) 本日は,これで散会いたします。