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札幌市議会 会議録検索システム(平成6年第1回定例会 1994-03-01 第4号)

1994-03-01/発言 20 件 / 原本(札幌市議会)

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伊与部敏雄君 1 番目 / 46 字
○副議長(伊与部敏雄君) これより本日の会議を開きます。
 出席議員数は,64人であります。
伊与部敏雄君 2 番目 / 46 字
○副議長(伊与部敏雄君) 本日の会議録署名議員として村山優治君,生駒正尚君を指名いたします。
伊与部敏雄君 3 番目 / 33 字
○副議長(伊与部敏雄君) ここで,事務局長に諸般の報告をさせます。
鍛冶沢徹君 4 番目 / 132 字
◎事務局長(鍛冶沢徹君) 報告いたします。
 小谷俵藏議員は,所用のため本日の会議を欠席する旨,見延順章議長及び湊谷 隆議員は,所用のため遅参する旨,それぞれ届け出がございました。
 本日の議事日程及び質問順序表は,お手元に配付いたしております。以上でございます。
伊与部敏雄君 5 番目 / 142 字
○副議長(伊与部敏雄君) これより議事に入ります。
 日程第1,議案第1号から第42号まで及び議案第44号から第59号までの58件を一括議題といたします。
 昨日に引き続きまして,代表質問を行います。
 通告がありますので,順次発言を許します。唯 博幸君。
 (唯 博幸君登壇・拍手)
(発言者未割当) 6 番目 / 13,734 字 発言者未割当
◆唯博幸君 私は,ただいまから公明党議員団を代表いたしまして,本議会に提案されております諸案件並びに当面する市政の諸問題について質問をいたします。
 平成6年度予算案の主要施策を見ますと,福祉・保健医療の充実,総合交通対策の推進,廃棄物処理対策の充実,雪対策の推進及び風格ある国際都市の整備など,札幌市民が切望している事業に重点を置いたものとなっており,また,景気対策につきましても積極的な取組みがなされ,市民ひとしく大きな期待を寄せられているところであります。これらの施策に充てられる財源につきましては,市税が初めて前年度予算額を下回り,また,地方交付税も大きな伸びが期待できず,その確保が,平成5年度にも増して一段と厳しい状況にあります。
 このような中にあって,良質な市債の活用,基金の取崩し及び事務事業の見直しなどによって財源を確保し,事業推進に積極的に取り組んだ結果,平成6年度一般会計予算の伸び率は,前年度の3.9%増を上回る5.2%増を確保するなど,そのご努力に対し,評価するものであります。
 そこで,初めに財政問題について質問をいたします。
 平成5年度のわが国の経済状況は,公共投資は堅調に推移し,住宅投資も高い水準で推移しているものの,引き続き,個人消費は低迷し,民間設備投資も減少するなど,バブル経済崩壊の影響に加え,円高や冷夏などの影響もあって依然として低迷が続き,今後の景気回復は予断を許さないものであります。
 このような経済状況を踏まえ,国においては,平成5年4月には総合的な経済対策,9月には緊急経済対策,さらに本年2月には15兆円を超える総合経済対策を決定し,着実な経済運営に努力をしているのであります。
 平成6年度の政府経済見通しによりますと,現在のわが国経済をできる限り早い時期に本格的な回復軌道に乗せ,平成7年度以降の安定成長を確実なものとするため,本年2月の総合経済対策を着実に実施するとともに,平成6年度予算においても可能な限り景気に配慮することとされ,所得減税の実施,社会資本整備の推進,土地の有効利用を通じた公共事業や住宅建設等の推進,規制緩和など,民間活力が発揮される環境整備を通じた民間投資の喚起など,国民が真の豊かさを実感できる経済社会の構築を目指すこととされているのであります。
 一方,わが国の財政は,巨額の国債累積に伴う国債費負担等により,きわめて厳しい状況が続き,高齢化,国際化等に適切に対応し得るよう,公債残高が累増しないような体質をつくり上げる必要があります。このため,歳出の節減合理化を図る一方,公正で活力ある高齢化社会を実現するため税制改革を引き続き検討し,年内に結論を得ることとされ,税制改革協議会が設置されたところであります。
 このような状況の中で,国の平成6年度一般会計予算は,平成5年度当初予算比1.0%増の73兆円で超緊縮予算となり,このうち税収は,所得税減税等4兆3,900億円の減収もあって,平成5年度当初予算の61兆3,030億を大きく下回る53兆6,650億円で,5年ぶりに3兆1,000億円の赤字国債を発行することになっているのであります。また,平成6年度の地方財政計画における市町村税は,減税の影響などもあって総額で18兆8,472億円で,前年度と比較して4.2%の減となっているのであります。
 本市の平成6年度市税予算は,当初2,815億円を計上しておりますが,初めて前年度予算を0.9%下回るものとなっており,住民税減税などの減収額を差し引きますと2,657億円となっており,前年度予算と比較して6.4%減となっております。
 そこでお尋ねいたしますが,市税予算計上に当たっての基本的な考え方と特色についてお伺いいたしたいのであります。
 次に,所得減税を初めとする税制改正についてであります。
 税制改正による本市への影響額は,158億円というかつてない規模の減収が見込まれており,これは時限的な措置としての20%の定率減税の影響であると聞いておりますが,今後,この所得減税につきましては,引き続き論議され,恒久的な税制改正として組み込まれることになると思われますが,この所得減税を初めとする平成6年度の税制改正について,どのように受けとめておられるのか,また,地方税源確保の方向はどうあるべきとお考えか,ご所見をお伺いいたします。
 次に,全天候型多目的施設についてお伺いいたします。
 今日の余暇時間の増大や市民ニーズの多様化への対応,さらには,核家族化,将来加速度的に進行する高齢化社会などを考えた場合,スポーツやレクリエーション活動を行うことが,市民一人一人にとって,単に健康増進の意味からだけではなく,仲間の輪を広げる上からも,今後重要な意味を持つことになると考えるのであります。
 すなわち,スポーツやレクリエーション活動で流された汗は,元気に健康で生きていることへの喜びと充実感を与えてくれるとともに,集団活動を通して人生について語り合える仲間をつくり,また,その輪が広がることによって市民生活がさらに豊かになるなど,いわば孤立化から連帯への新しい共同体づくりにも貢献する役割を持っているのが,これからのスポーツ活動であると考えるのであります。このように考えてまいりますと,本市にとって21世紀を展望したスポーツ施設などの整備が,市政を推進する上で,今後ますます大きな課題の一つになることは言うまでもありません。
 市長がさきの選挙公約に掲げ,また,今次5年計画の重要事業として,現在取組みを進めている全天候型コミュニティドームは,昨年12月にその第1号施設であります西区の農試公園屋内広場としてオープンし,二つ目の施設については,東区栄町地区において用地取得の見通しがつき,具体化の運びになりましたことは,健康都市さっぽろを標榜する本市にとって,大変喜ばしいことであると考えるのであります。
 このようにコミュニティドームの建設が具体的になったことにより,残された今後の大きな課題は,第3次長期総合計画及び市長公約であります全天候型多目的施設,いわゆるホワイトドームの建設を今後どのように具体化していくのかであると思うのであります。
 市長は,ことしの年頭記者会見において,北海道農業試験場の再編整備が行われた場合には,その用地の一部を購入し,新たなスポーツエリアとして整備することを検討していきたいと述べ,具体的な施設については今後の検討課題としながらも,ワールドカップサッカーなど,国際的な水準のスポーツが観戦できるような,また,市民が楽しみながらスポーツとふれ合えるような夢のあるエリアとしたいと,将来への抱負を語っております。この用地の中核施設として,ワールドカップサッカー場の建設を表明されたことについて,本年10月開通予定の地下鉄東豊線福住駅から至近距離にあって,多数の観客を集めるための交通手段などを考えれば,当を得た選択であると評価するものであります。
 昨年12月に市長に対しまして,平成6年度札幌市予算編成に対する要望書を提出いたしましたが,この要望書において「国際サッカー連盟の基準に合ったドーム式スタジアムを建設すること」とし,施設内容としては「ワールドカップサッカーの開催を初め多目的活用を図ること」を要請をいたしております。このドーム式スタジアムは,ワールドカップサッカーへの対応を第一としながらも,通年利用が可能な全天候型多目的施設をイメージしているのであります。
 昨年発足したJリーグが,2002年のワールドカップの日本招致活動と相まって爆発的な人気を集め,いまや札幌においてもJリーグプロチーム招致のムードが大きな高まりを見せており,今後,具体的な招致活動が活発になるものと思われ,私もその実現に大きな期待をいたしております。
 しかし,本市が将来的にJリーグのホームタウンを目指すとしても,Jリーグの開催期間中における雪や寒さへの対応とか,練習場の確保等が大きな課題となるのであります。また,専用施設の場合,芝生の管理上などからも,年間40数日程度の利用しか見込めないのであります。このようなことを考え合わせますと,1年を通じてスポーツ,文化イベント,コンベンションなどに多目的に活用できるドーム式スタジアムの建設が,利用上,運営上,また投資効率からも有効ではないかと思うのであります。
 もちろん,このドーム式スタジアムについては,市長も指摘をされているように,ワールドカップサッカー及び将来Jリーグに十分対応できる天然芝の機能を持つことが技術的に可能かどうか,また,サッカー場の建設に比較してドーム式のほうが多額の経費が見込まれ,経済界がどのように考えるかなどの検討すべき課題があることについては,私どもも十分認識をしており,簡単に方向性や結論を出せることでないことは承知いたしております。
 いま,真っ白い雪に覆われた羊ケ丘地区の風景を思い浮かべますとき,冬季間静寂に包まれた施設ではなく,1年を通じて多くの市民がスポーツやレクリエーションを楽しみ,各種イベントに参加する,まさに躍動都市さっぽろをイメージするものであってほしいと心から念願するものであります。
 このような観点から,羊ケ丘地区の用地取得及び全天候型多目的施設に関連し,質問をいたします。
 質問の第1点は,北海道農業試験場の一部用地取得についてでありますが,国と札幌市との間でこれまでどのような協議がなされ,取得時期などの見通しがどのようになっているのか。また,市長は,北海道農業試験場の跡地利用に当たっては,新たなスポーツエリアとして整備をし,その核としてサッカー場を建設することにしたとの考えを述べられておりますが,サッカー場のほかにどのような施設を考えているのか,土地利用計画の基本的な考え方についてお伺いいいたします。
 第2点目は,サッカー場の施設の考え方についてであります。
 今後のサッカー場の検討に当たっては,通年で利用でき,多目的利用が可能な施設とする方向で進めていただきたいと考えておりますが,この点について,市長のご所見をお伺いいたします。
 次に,障害者の社会参加と自立についてお尋ねいたします。
 昭和56年の国際障害者年を契機に,障害者に対する理解は徐々に深まり,障害を持つ方々の多くが積極的に社会参加できる機会が広まったことは,この10年間の運動の成果であります。しかし,障害者の方々の主体性,自立性の確立のあかしとなる雇用の問題に目を転じますと,障害者の方々との懇談の機会などで聞くお話の中に,たとえば勤続10年の人とことし就職した人の賃金がほとんど変わらないということがしばしばあること,また,職場での同僚や上司との関係がうまくいかなくなり,相談するところもなく,仕事をやめてしまった話など,特に,知的障害者や重度の身体障害者の雇用については,さまざまな課題を抱えているのが現状であります。
 障害者の雇用促進については,これまで障害者の雇用の促進等に関する法律に基づき推進されてまいりましたが,平成4年6月1日現在の札幌圏の法定雇用率未達成企業の割合は52.1%となっており,全道の44%,全国の48.1%を上回り,また,実雇用率も1.47%で法定雇用率1.6%を満たしていないという実態にあり,特に,企業の規模が大きくなるにつれて未達成企業の割合も高くなり,法定雇用率も割っているようであります。
 こうした状況や当事者の話などから推測いたしますと,知的障害者や重度の身体障害者の場合は職域が限られており,仮に採用されたとしても,最低賃金の除外申請がされるなど,その労働条件はなかなか厳しいものがあり,また,学校を卒業してせっかく就職しても,障害者への無理解,人間関係など,さまざまな要因から離職するケースも少なくないようであります。
 障害者自立の基本は,可能な限り一般雇用を実現することでありますが,一般雇用につくことができない方々に対して行政が手を差し伸べ,雇用対策,福祉対策の緊密な連携のもとで,さまざまな施策が展開されるべきであります。障害者の中には,一般企業でも十分やっていけるだけの能力を備えた方々が多数いるのであります。
 障害者の受入れは,事業主や一般従業員の理解が何よりも大切であり,さらに施設条件が整うならば,まじめでひたむきな障害者は,企業にとってきっとプラスになるはずであります。
 雇用に関する行政的権限は国や北海道にあって,本市としての取組みもおのずと限界があることは十分承知しておりますが,札幌市としてやるべきこともあると考えますので,特に,知的障害者に絞って2点質問をいたします。
 1点目は,障害者が社会参加したり自立する上で,スポーツ・レクリエーション及び文化活動への参加の機会を確保することが,障害者の生活を豊かなものとし,職業生活においても,人間関係も含め,さまざまな面でプラスになると考えるのであります。身体障害者の方々が,身体障害者福祉センターという場所でスポーツを楽しみ,趣味,娯楽を通じて多くの人々とふれ合い,また,相談・援助を受けながら人間性を豊かにしてきたことは,ノーマライゼーションを推進する上で非常に大きな役割を果たしているものと考えます。しかし,一方,知的障害者の方々については,そうした場がなく,さまざまな悩みを抱えながら発散させるすべもなく,自分の殻に閉じこもったりする例や,施設に逆戻りするケースも多いと聞いております。
 そこでお尋ねしますが,知的障害者の方々の職業生活を支える上でスポーツ・レクリエーションなど,余暇活動や仲間とのふれ合いが気軽にできる場所,たとえば知的障害者福祉センターのようなものを設置する必要があると考えますが,市長のご所見をお伺いいたします。
 2点目は,就労した障害者が企業に定着していくためには,悩みや相談に応じる支援体制がぜひとも必要と考えますが,具体的対応策についてお伺いいたします。
 次に,時計台の修復事業について数点お伺いいたします。
 札幌独自の文化を育て発展させていくためには,札幌の街の歴史を伝え,理解するよすがとなるものを大切に保存し,現在の市民生活に生かしていくことが肝要であると考えます。この意味においては,札幌の街の歴史を見守り,110有余年の長きにわたって風雪に耐えてきた時計台は,まさしく市民にとって札幌のシンボルであるとともに,市民共通の貴重な歴史的な財産であり,札幌の街に愛着を感じ,また,誇りを持っていく上での心のよりどころとなっているのであります。
 一方,他都市の住民からも,札幌のイメージを象徴するものとして時計台がまず挙げられ,また,毎年札幌を訪れる多くの観光客からも,印象に残ったところのトップに時計台が必ず挙げられるということは,各種の調査の結果として,すでに周知のことであります。これは,時計台がいろいろな機会に,マスコミなどを通して宣伝されるからということではなく,素朴で簡素な洋風の外観,その姿が,明治以降急速に進められた北海道の開拓の歴史をしのばせるものであると同時に,札幌のさわやかな気候と風土の印象とも重なる建物であるということによるものだと考えております。
 多くの人に愛され,街のイメージと一体となっているこの時計台について,一昨年来,その将来的な保存と活用のあり方について市民論議が行われ,時計台についてはそれぞれの思い入れもあり,活発な論議がされたのであります。私自身も市民の一人,議員の一人として大いに関心を持ち,かかわってきたところでありますが,昨年6月に決着を見たわけであります。
 その際,本市の説明では,時計台の史跡的な価値,歴史的な価値を再確認し,札幌の街並みに個性と風格を与える貴重な存在として,大切に現在地で保存していくとの方針が述べられるとともに,速やかに修復事業に着手し,また,周辺の環境整備についての検討を進めていくとの姿勢が示されたのであります。
 時計台の建物につきましては,近年老朽化が進み,屋根の雨漏り等について応急処置はしているものの,腐食などが進んでいる状態になってきていると聞いております。この修復は,国指定の重要文化財でありますことから,文化庁との協議のもとに計画を進めることが必要であると伺っております。実際の修復に当たっては,綿密な調査を経て行うとともに,修復を通して伝統的技術の継承も図るなど,普通の建物の修理とは違う難しさを持っているものと言われております。また,時計台の周辺環境整備につきましても,市民論議の中で,長期・短期の視点からさまざまな意見,要望が出されておりましたが,周囲をビルに囲まれ,いろいろ困難な課題があることが推しはかられるわけであります。
 本市も,これらの検討について文化庁などと協議をし,努力をされていることと思いますが,しかし,年が明けた現在まで,その後,どのような経過になっているかについては,市民にははっきり伝わってきていないと思うのであります。
 時計台をめぐる論議については,多くの市民が関心を持ち,見守ってきたところであり,論議が決着した今日,一日も早く,環境整備を含めた時計台のリフレッシュの計画を市民及び全国からの見学者にも示していくことが必要であると思うのであります。
 そこで,質問の第1点は,市民論議の決着以後,文化庁にどのような対応をされてきたのか。また,修復事業の早期着手の要望をされておられるのかお伺いいたします。
 第2点は,修復の事業費が平成6年度当初予算案に計上されておりませんが,来年度の事業着手はないということなのかお伺いいたします。
 第3点は,周辺環境整備の取組みについてであります。
 市民論議におけるさまざまな環境整備の意見は,いずれも時計台への強い愛着の気持ちからであり,時計台を一層親しみのある生き生きとしたものとしたい,そして,時計台を訪れる多くの見学者を落ち着いた雰囲気で温かく迎えたいとの思いからであったと,私は受けとめております。
 そこで,特に,北側ビル広場との一体的な利用や,塀や出入り口の問題などにつきましては,既存の施設や敷地を活用し,再整備することで相当の環境改善が図られると考えます。これらについて,修復事業と時期を合わせて早急に具体像を示すべきと考えますが,市長のお考えをお示しいただきたいのであります。
 次に,環境問題への取組みについてお尋ねいたします。
 かつてわが国の環境問題についての対応は,戦後の高度経済成長に伴う産業型公害への対策を中心に進められてきたのであります。昭和30年代・40年代の公害は,石炭をエネルギー源としていたため,ばいじんや硫黄酸化物による大気汚染,そして工場排水や家庭排水による河川汚濁などが全国的に深刻な状況を呈していたのであります。
 本市においても,都心部を中心に,冬季間における石炭暖房によるばいじんは,スモッグとして札幌の名物となり,豊平川もその河川敷はごみ捨て場と化し,流れも,川というよりは排水溝的な水質であったのであります。
 このような中で,国においては昭和42年に公害対策基本法を制定し,本市においても,昭和44年に全国に先駆けて,地域冷暖房を都心部や郊外の住宅団地などに導入して大気汚染対策の先鞭をつけるとともに,下水道事業を優先させて,河川汚濁の軽減を図ってきたところであります。また,昭和47年には札幌市公害防止条例を制定し,発生源対策の強化を図るとともに,大気汚染観測局の整備充実,アスベスト問題,ゴルフ場農薬問題等に積極的に取り組み,近年では,最も大きな問題であったスパイクタイヤによる車粉公害に対して,盛り上がる市民運動と行政が一体となり,国に先駆けてスパイクタイヤ禁止条例の制定をするなど,環境対策に強力に取り組んできたところであります。
 その結果,本市のすばらしい自然環境を初め,良好な都市環境を保持し,夏には緑豊かな街並みと清流,そして豊平川には毎年サケが遡上し,市民を楽しませ,冬は白い雪と青い空がよみがえってきたのであります。
 しかし,いま,また新たな環境問題が私たちの周辺に起きているのであります。その一つは,いわゆる都市生活型の公害問題と言われ,その典型である自動車の排気ガスによる大気汚染は,環境基準を超過する年も出てきており,また,深刻化するごみ問題も都市生活型公害の典型であります。もう一つは,地球の温暖化,酸性雨などの地球規模の環境問題であります。この二つに共通する点は,現代の社会経済活動と密接に関連しており,これまでの公害問題とは異なる内容を持っているということであります。
 これまでの公害問題は,特定の発生源があり,その発生源を規制することで環境の保全ができたわけでありますが,新たな環境問題については,主として,市民の日常生活から生ずる環境への負荷によって発生しているという特徴を持っているのであります。たとえば,本市の窒素酸化物による大気汚染の66%は自動車によるものであり,地球温暖化の主な原因物質である二酸化炭素は,エネルギーの消費に伴い必然的に発生するものであります。その発生源は,特定のものではなく,われわれの日常生活そのものにその原因があるとされているのであります。
 昨年11月,国では,これまでの公害対策の基本であった公害対策基本法を廃止し,これからの環境政策の新たな基本理念を掲げた環境基本法を制定したところであります。これは,一昨年ブラジルで開催された地球サミットでの合意に基づき,国としての国際公約を果たし,新たな環境問題への枠組みを提示したものでありますが,新たな環境問題をめぐる状況の変化を背景に,国民の日常生活そのものや事業者の事業活動も環境に配慮したものとするために,それぞれの主体の役割を明確にし,一体となって取り組む施策の基本方針を明示しているのであります。
 本市が抱えております自動車の排気ガス問題,また廃棄物の問題,さらには地球環境問題は,もはや,これまでのような公害対策,自然環境保全対策といった分野別の対策による対応では効果的な解決が図れない問題であり,総合的な対応が求められているのであります。
 そこで,本市においてもこれからの環境問題に対して,市民・事業者・行政が一体となって取り組むために,それぞれの役割を明確にし,基本的な理念,目標を定めた新たな条例の制定が必要であると考えますが,市長のご所見をお伺いいたします。
 次に,コミュニティドームの整備について質問いたします。
 本定例会においては,コミュニティドームを建設するための用地取得議案が提案されており,東区栄町地区で全天候型施設の建設が進められる運びになったのであります。前段の全天候型多目的施設の質問においても触れましたが,このドームが完成した暁には,市民のスポーツ・レクリエーション活動の拠点施設として,市民の健康の維持・増進や,潤いある生活づくりに大きく貢献するものと期待しているところであります。
 特に,本市の場合,積雪寒冷地という気候条件面でのハンディがあり,平成3年度には雪さっぽろ21計画を策定するなど,これまで雪による障害を克服するための各種の施策を講じてきましたが,スポーツ環境に着目した場合,特に,競技人口の多い野球,サッカーなど夏型のスポーツについては,冬季間には練習もままならない現状でありますが,四季を通して市民のスポーツ・レクリエーション活動に利用されるであろうこのドームは,積雪寒冷地の本市にとって最もふさわしい施設であると考えるのであります。
 この施設の想定規模としては,少年野球や少年サッカーの競技が可能なグラウンド面積を有すると聞いており,この全天候型ドームが完成いたしますと,雨天や積雪などの気候条件に左右されることなく競技日程を編成することができるようになることから,少年野球や少年サッカーの全市的な大会はもとより,夢は大きく国際大会の開催も期待できるのであります。また,間近に迫った21世紀に向けて,将来を担う児童・生徒の心身の健全な発達に大きく寄与するものであり,生涯を通してスポーツに親しむ能力をはぐくむ上において,重要な役割を果たすものと考えております。
 ところで,スポーツにかかわる社会情勢に目を転じてみますと,確かにスポーツ人口は増加の傾向を示しておりますが,先ほど申し上げましたとおり,社会環境の変化などにより,市民が求めるスポーツやレクリエーションに対するニーズも多種多様に大きく変化しております。このような情勢を反映して,最近では,だれもが気軽に楽しむことのできる,いわゆるニュースポーツが次々と開発されるなど,スポーツの種類も増加の傾向を示しております。
 また,文部大臣の諮問機関である保健体育審議会から出された「21世紀に向けたスポーツの振興方策について」と題する答申においても,スポーツ施設の今後のあり方については,スポーツ施設のほかに複合的要素を付加して,利用者の多様な活動に配慮した施設づくりを提言しているところであります。今後の体育施設づくりに当たっては,これらのことを十分考慮し,魅力ある施設として機能させることが必要であると考えるのであります。
 これらを前提として,このドームの今後に果たす役割を考えますと,多数の市民が利用しやすい環境を創出するためには,ハード面の整備はもちろんのこと,運営方法などソフト面に対する考慮も重要であると考えるのであります。加えて,このドームが市民の貴重な財産として,世代を超えて引き継がれるためには,このドームが利用効率の高い施設として定着しなければなりません。ともすれば,体育施設に限らずこのような大規模空間を持つ施設については,利用促進のための方策あるいは収支バランスの面で苦労されているようでありますが,市民に有効に活用され,また,効率的に運営されていくためには,単に統計上での利用率を上げることに専心するのではなく,実態としての利用人数の増加を図り,あるいは収支面での効率化なども視野に入れながら,有効利用を図っていくべきと考えるものであります。そのためには,スポーツ活動以外にも,たとえば成人式や運動会など,市民が多数参集する公的行事などの使用にも配慮し,さらにはイベント施設としても機能させるなど,幅広い利用方法を検討する必要があると思うのであります。
 そこで,これらのことを踏まえながら,次の3点についてお尋ねいたします。
 まず第1点目は,施設の配置計画についてであります。
 今回のドームの計画区域面積は約14ヘクタールとなっており,このドームの施設規模を考え合わせますと,なお広大な面積が残ることになり,屋外部分の占める割合が大きいと思うわけでありますが,この屋外部分の整備計画について,ドーム建設とも絡めてどのような構想をお持ちなのかお伺いいたします。
 第2点目は,施設の有効的な運営方策についてであります。
 今後,多様な市民ニーズにこたえるためには,運営方策について十分な考慮が必要でありますが,ドームの運営についてどのようにお考えかお伺いいたします。
 第3点目は,地下鉄の需要喚起への貢献策についてであります。
 ドームの建設予定地は,地下鉄東豊線栄町駅から徒歩圏内にあり,市内からのアクセスは申し分ないと思いますので,ドームの建設を地下鉄の活性化に結びつけることが可能になると考えますが,この点に関してどのような方策をお考えなのかお伺いいたします。
 最後に,札幌駅周辺のまちづくりについてお伺いいたします。
 札幌駅は,北海道の玄関口として,本市の歩みとともに重要な役割を果たし,近年JRの高架化,地下鉄東豊線の開業等で駅周辺を取り巻く状況も大きく変化するとともに,最近では,JR駅の乗降客も1日当たり約14万人と増加し,世界に向けた24時間開港を目指す千歳空港ともわずか約30分で直結するなど,その機能がますます高まってきております。また,駅周辺は再開発と相まって,デパート,銀行,オフィスビルが立ち並び,大通地区と2極分化をしながら,商業・行政・文化面など,あらゆる面の情報発信基地として,都市圏の中心的都市機能を担っているわけでありますが,今後さらに迫りくる高齢化社会に向けて,人に優しい環境に配慮しながら,国際化・情報化社会に対応できる駅前広場,そして駅前広場周辺の土地の活用を図り,本市拠点の再編整備を一層図っていかなければならないと考えるのであります。
 そこで,3点についてお伺いいたします。
 初めに,南口駅前広場の地下街の開発についてお伺いします。
 札幌駅の地下街は,他の大通地区の地下街とは違う,札幌の玄関口の地下空間,地下機能として重要な役割を担っている地区であり,地上周辺整備と同レベルの地下整備開発が必要であると考えるのであります。国内の各都市,また,モントリオール市,トロント市の諸外国の例を見ましても,地下街,地下空間の積極的な活用を図り,まちづくりの一環として,その活性化を推進しているのであります。
 昨年,各都市の地下街を視察してまいりましたが,神戸市では,JR神戸駅の東側に位置する地下街「デュオこうべ」を昨年9月に完成させております。この地下街は,大きな地下広場を中心とし,その周辺に店舗を配し,中でも圧巻なのは,広場の天井がデュオドームと称する可動式の屋根で覆われていることから,昼間は自然光が入り,夜は星のパノラマが満喫できる構造となっております。また,隣接するビルと接続する地下通路にはギャラリーを設け,ここを訪れる人々に文化や情報,あるいはサービスなどを提供しており,開かれた都市空間となっているのであります。
 一方,海外のトロント市では,民間主体ではありますが,中でもイートンセンターは,地下1階から地上3階まではショッピングエリア,6階までは事務所と,駐車場になっており,建物の中央には噴水と緑豊かな植栽等を配した通路を設けているほか,天井は透明で,地下1階まで自然光が届くアトリウムの吹抜けになっており,小公園的な広場などの設置のほか,身障者対策としてスロープ,エスカレーター,エレベーター等による,人に優しい,高齢者や体の不自由な方々に配慮した対策も行われ,冬季はもちろんのこと,雨の日も風の日も一年じゅう楽しめる地下都市空間を市民に提供し,都心を潤しているのであります。
 新しい時代に対応する国際都市を目指す本市においても,1年を通して安全で快適で魅力ある地下街,地下空間のある北国のまちづくりが必要であると考えるものであります。
 そこで,現在の駅前広場の地下には,ステーションデパート,名店街,エスタ二番街と,三つの商店街がありますが,開業して40年以上過ぎているところもあって,地下街防災基準からも早急に改善が必要とされており,すでにJR北海道は,札幌駅地下街開発株式会社へ出資を行い,開発に向けて具体的に計画を進めるとの報道があったところでありますが,この地下商店街についての統合問題の現況と本市のまちづくりの立場から,この地下街開発を市長はどのように考えられているのかお伺いします。
 第2点目は,在来線跡地と市有地の土地利用についてであります。
 将来的にも,今後,国際都市の玄関口にふさわしい土地利用,公共施設の適正配置等を考え,整備していかなければならないわけでありますが,駅前広場整備事業と並行して,本市は,国鉄清算事業団及びJR北海道所有の土地に関し,本市の所有地の有効活用とも関連させて積極的に取り組み,一歩踏み込んで関与すべきと考えるのであります。また,本市が所有することになる土地については,昨日答弁がありましたが,単に財政面だけで安易に処分するというのではなく,何とか財政面で工夫・努力をし,たとえば私たちが要望している演劇ホールなどの公的な施設の配置等,柔軟に対応していくことが必要ではないかと考えるのであります。在来線跡地の利用と今後の整備について,どのようなお考えを持っておられるのかお伺いいたします。
 3点目は,現バスターミナルと駅前広場の歩行者動線についてであります。
 これからは車優先の社会から歩行者,特に,高齢者,体の不自由な方々へ十分に配慮した人に優しいまちづくりが必要であり,整備構想の基本方針にも,安全で快適な歩行者動線のネットワーク化とありますが,たとえば現在のバスターミナルとなっているそごうデパート側の建物と駅前広場とのつながりは,2階レベルではつながっていますが,階段式であって,車いす,高齢者,身障者の方々には使用しづらく,しかも,1階レベルでは北5条通の歩道が分断され,歩行者禁止となっており,駅前広場に直接行けない状況になっているのであります。将来の課題として,札幌ターミナルビルの改築の時期には,たとえばバス発着場を後ろの跡地に移転し,北5条通側をバスが通らないようにする構想も必要ではないかと考えるのであります。
 そこで,当面の措置として,歩行者が安全でスムーズに諸施設を利用できるよう整備する必要があると考えますが,その整備と今後のバスターミナルに対してどのようなお考えがあるのかお伺いいたします。
 以上で,私の質問はすべて終了いたしました。ご清聴ありがとうございました。(拍手)
伊与部敏雄君 7 番目 / 25 字
○副議長(伊与部敏雄君) 答弁を求めます。桂市長。
桂信雄君 8 番目 / 3,446 字
◎市長(桂信雄君) それでは私から,まずお答えをいたします。
 最初に,財政問題についてでございます。
 第1点目の平成6年度の市税予算についてでありますが,見積もりの基礎となります平成5年度の税収の見通しが,長引く景気の低迷によりまして101億円の減収となることや,個人市民税の譲渡所得や法人市民税の減少が見込まれますほか,固定資産税の評価替えなどを勘案いたしまして,2,815億円を計上したところであります。さらに,税制改正の減税等に伴う減収額を158億円と見込みまして,補正後の市税は2,657億円を計上いたしました。
 また,その特色を申し上げますと,税制改正の影響を見込んでいない当初予算におきましても,現行税制度になって初めて前年度を25億円下回るという異例な状況であり,その結果,一般会計に占める市税の割合は36.8%で,昭和59年度の36.4%以来,10年ぶりの低い割合となっております。
 第2点目の平成6年度の税制改正についてでありますが,今回の所得減税は平成6年度限りの減税措置でありますが,景気対策の緊急性の観点から,総合経済対策の一環として,公共投資の拡大等,他の施策とともに実施されることになっており,現在の経済状況を勘案いたしますと,必要な措置であると考えております。しかしながら,この減税の本市への影響額が158億円もの多額に上ることから,今後,国政の場で税制改革の協議が行われる際には,地方分権を支える財源を安定的に確保するため,地方独自の財源の充実について,真剣に議論していただくことを期待しているところでありまして,その実現のために,私も関係機関等に粘り強く要望してまいる所存であります。
 次は,全天候型多目的施設についてでございます。
 第1点目の北海道農業試験場の用地にかかわるご質問でありますが,国では,道内3ヵ所にあります畑作研究部門を十勝管内の芽室町に移転整備をする計画があり,羊ヶ丘にあります試験場の一部も,その移転対象となっております。この移転に伴う31ヘクタールの跡地につきましては,これまで国との話合いを進めてきました中で,本市への売却の意向が示されたところでありまして,平成9年度には取得できる見通しであります。
 また,この土地利用に当たりましては,隣接する北海道農業試験場など,周辺環境に十分配慮し,その活用を図りたいと考えております。サッカー場を核としたスポーツエリアがふさわしいと考えているところであります。なお,全体の施設計画につきましては,今後さらに時間をかけて検討してまいりたいと考えております。
 第2点目のサッカー場の施設内容についてのご質問でありますが,本市が2002年のワールドカップサッカー開催地として立候補をするに当たりまして,サッカー場の建設を約束しております。したがいまして,今後の検討に当たりましては,まずは国際サッカー連盟の基準に沿った施設内容の検討を進めていくことが必要であります。ドーム式スタジアムの件につきましては,さまざまな問題もありますことから,今後の検討課題としてまいりたいと考えております。
 次に,障害者の社会参加と自立についてであります。
 1点目の知的障害者福祉センターの設置についてでありますが,知的障害を持つ方々が,人間関係の悩みを相談したり,仲間とのふれ合い,さらにはスポーツや文化活動を通じて,より豊かな安定した自立の生活を過ごせるよう支援をし,また,これらの方々を支援するボランティアや団体も気軽に活用可能なセンター的施設の設置は,大変重要なことと思います。したがって,今後,このような目的に沿った施設の建設を前向きに検討してまいりたいと思います。
 2点目の職場定着のための支援体制についてでございますが,知的障害者の就職後のアフ
ターケアは,自立生活を継続する上で大切なことと考えております。したがって,新年度では,かねてから,これらの活動を行なっている札幌市精神薄弱者職親会の法人化を図って活動基盤の整備をし,指導に当たる人材の確保,企業・施設との連携の強化,就職予後指導の充実に努めてまいりたいと考えております。
 次は,時計台の修復事業についてであります。
 1点目の修復事業の早期着手に向けた要望など文化庁への対応と,2点目の市の当初予算案の件につきまして,一括してお答えをさせていただきます。
 昨年の6月に現在地保存で決定をして以来,文化庁に対して数度にわたって市民論議の経過と結果につきまして説明し,これにあわせて,平成6年度から修復事業に着手できるよう強く要望してまいったところであります。しかしながら,毎年全国から多くの修復要望があること,さらに,修復に携わる専門技術者の対応に限りがあることなどから,時計台修復の来年度の着手につきましては,予断を許さない状況にあります。こうした中で文化庁は,現在,全国の要望箇所の計画聴取を行なっておりまして,新規の補助採択は5月の連休明けに決定されるとのことでありますので,時計台の補助採択について,さらに要望してまいりたいと考えているところであります。
 3点目の周辺環境整備の取組みについてでありますが,市民論議の中では,時計台のシンボル性を高め,時計台に配慮したまちづくりを行政と市民が一体となって取り組むべきであるとの趣旨から,短期・中期・長期にわたるさまざまなご意見,ご提言をいただいたところであります。これら環境整備につきましては,可能なものから取り組むという姿勢で,その整備計画の検討を進めているところでありますが,特に,ご指摘のありました北側ビル広場との関係や,時計台の敷地のあり方などにつきましては,修復事業との関連の中で事業化できるように検討してまいりたいと考えております。
 次に,これからの環境問題への取組みについてでありますが,環境問題が大きな転換期に来ているとの認識から,札幌市公害対策審議会に,さきに,新たな時代に対応した環境行政のあり方を諮問中でありまして,現在さまざまな角度からご審議をいただいているところであります。この4月には,その答申が得られるものと考えておりますので,この答申内容を踏まえた上で,新たな条例の制定を検討してまいりたいと考えております。
 次に,札幌駅周辺のまちづくりについてお答えをいたします。
 第1点目の南口駅前広場の地下街の開発についてでありますが,JR北海道は事業主体となる札幌駅名店街の札幌駅地下街開発株式会社,これは旧札幌駅地下ビル株式会社のことでありますが,それへの資本参加を決め,また,エスタ二番街を札幌ターミナルビル株式会社から営業譲渡を受けるということについての合意を得たところであります。さらに,札幌ステーションデパート株式会社につきましては,条件面の協議をなお継続中と聞いております。
 一方,私といたしましても,お話にありましたように,この地区は非常に公共性の高い場所柄と認識をしておりますので,札幌市として誇れる快適な地下空間を確保していきたいと考えております。したがいまして,地下街開発については,まちづくりの観点と,低利融資を受けられるなどのメリットもあることから,出資を含めて積極的に参加していかなければならないと考えております。
 第2点目の在来線跡地と市有地の土地利用についてでありますが,国際化が進んでいる今山駅周辺全体の土地利用は,世界に向けての日本の北の玄関口として,その評価に耐え得る,質の高い利用を進めるべきであると考えております。そのためには,整合のとれた空間構成や,公共施設も含めた複合的な機能配置について,この機会に国鉄清算事業団及びJR北海道と協議し,市有地の活用も,その一環として検討することが必要と考えております。
 第3点目の現バスターミナルと駅前広場の歩行者動線についてでございますが,これは,お話にもありましたように,札幌駅バスターミナルには課題があると認識をしております。将来の更新のときには,再配置を検討する必要があると考えております。
 なお,当面の措置としては,駅前広場の造成計画の中で,1階レベルでの歩行者動線についての工夫と,今回進められる地下街の開発に合わせたエスカレーターの設置などについて,地下街事業者とともに検討してまいる所存でございます。私からは以上であります。
伊与部敏雄君 9 番目 / 18 字
○副議長(伊与部敏雄君) 田中助役。
田中良明君 10 番目 / 871 字
◎助役(田中良明君) 次に,コミュニティドームにつきまして,私からお答えをいたします。
 まず,第1点目の施設の配置計画についてでございますが,約1万平方メートルのグラウンド面積と35メートル以上の天井高,1,000席程度の観客席を有するコミュニティドームを中心として,屋外には球技場,テニスコートなどのほか,ニュースポーツあるいはレク行事等に気軽にご利用いただくためのコミュニティ広場などの施設を配置するとともに,緑豊かな憩いの空間づくりにも努めてまいりたいと考えております。これらの施設につきましては,それぞれが年齢構成あるいは幅広い目的別に対応できるように,また,ファミリーを初めとする市民の交流の場として機能させるように配慮するとともに,ドームと屋外施設とが,それぞれの持つ機能を相乗的に効果が高められるように整備を図ってまいりたいと考えております。
 次に,第2点目の施設の有効的な運営方策についてでございますが,ご指摘のように,市民ニーズが多様化している現状を勘案いたしますと,市民のための開かれた施設として機能させるためには,たとえば朝野球ができるように開館時間に配慮するなど,運営面において弾力的に対応することが必要ではないかと存じますので,施設の供用開始に向けて具体策を検討してまいりたいと考えております。
 第3点目の地下鉄の需要喚起への貢献策についてでございますが,ドームの有効利用を図り,また,地域の中心核として機能させるために,お話にもございましたように,広くイベント・行事などに対しましても開放してまいりたいと考えております。このことによりまして,多数の市民がドームに来訪することが期待できますので,施設の活性化を促すとともに,地下鉄の需要喚起策としても非常に有効なものと考えております。
 なお,以上申し上げました内容を具体化するための施設づくりにつきましては,平成6年度に設計・施工コンペを予定しておりまして,この中で,ご質問の趣旨を十分に生かした施設づくりをしてまいりたいと考えております。以上でございます。
伊与部敏雄君 11 番目 / 32 字
○副議長(伊与部敏雄君) ここで,およそ30分間休憩いたします。
見延順章君 12 番目 / 67 字
○議長(見延順章君) これより,休憩前に引き続き会議を開きます。
 代表質問の続行であります。千葉英守君。
 (千葉英守君登壇・拍手)
(発言者未割当) 13 番目 / 17,050 字 発言者未割当
◆千葉英守君 私は,ただいまから自民党市民の会を代表いたしまして,桂市長から提案されました平成6年度予算案,諸案件並びに当面する市政の諸問題につきまして,提言を交え,順次質問をいたします。
 初めに,財政問題についてであります。
 まず,本題に入る前に,平成6年度の国の予算編成のおくれに対して一言申し上げ,あわせて市長のご感想をお聞きしたいのであります。
 平成6年度の国家予算の編成は,政治改革法案をめぐる国会延長などの影響から,平成元年度予算以来,5年ぶりに越年となりました。さらに,減税問題による政局の混迷も加わり,国家予算編成は大幅におくれ,ようやく去る2月15日に政府案が決定したばかりなのであります。このため,本市を初め,数多くの地方公共団体では,手探りの状態で予算編成作業を進めざるを得ないこととなり,本市においては,最終的に地下鉄東西線の延長を初め,減税などの税制改正による影響について,当初予算に反映させることができないという,きわめて異例の事態になったのであります。北海道市長会の会長である桂市長は,今回の国家予算編成のおくれについて,どのような感想をお持ちか,まず最初にお聞きしたいのであります。
 それでは,本題に入ります。
 提案されました平成6年度予算に関連してお尋ねをいたします。
 平成3年4月,桂市長は,個性的で活力と魅力に満ちた躍動都市さっぽろの実現という目標を掲げ,市長に当選されました。そして,その翌年には新5年計画をスタートさせ,本格的に桂市政が船出をしたのであります。しかし,そのスタートは決して順風ではありませんでした。バブルの崩壊とともに始まった全国的な景気後退の逆風は,本市の経済にも波及し,その勢いは年を追って増し,税収も従来のような伸びを見込めなくなったのであります。さらに,地下鉄を初めとする交通事業の経営危機が顕在化する一方,国民健康保険事業も累積赤字が依然として多額に上り,これらの事業の再建が急務となっておりました。
 このような状況の中で,市長は,公約された施策の実現に力を注ぎながら,同時に,この交通事業や国民健康保険事業の再建にも意欲的に取り組まれたのであります。特に,交通事業については,平成3年12月に経営効率化,需要喚起,一般会計からの財政支援という3点を柱とする経営健全化策をまとめ上げ,以後,これに沿って着実に健全化が進められてきております。
 その意味では,市長にとってこれまでの期間というのは,このような長年の懸案事項の解決にめどをつけるきわめて大切な期間であり,また,我慢の時期であったと思うのであります。しかし,こうしたひたむきな粘り強い努力の積重ねがあったからこそ交通事業の再建も着実に進み,それが平成6年度において,多くの市民が待望していた地下鉄東西線の延長につながったのであります。
 私も,かつて経済公営企業委員会の委員長として,地下鉄などの経営健全化問題などにかかわり,側面から市長をバックアップさせていただき,今回の延長実現に対し,貢献できたことは,大変うれしく思っているところであります。
 以上のような経過を踏まえますと,平成6年度予算は,桂市長のこれまでの地道な努力が実を結び,札幌が次のステップに大きく飛躍するための予算であると位置づけることができるのであります。しかしながら,現在の本市を取り巻く諸情勢には,まことに厳しいものがあります。景気の低迷は長期化の様相を呈し,先行きは,なお不透明であります。このため,国税や地方税の大幅な減収が避けられないという,きわめて厳しい財政環境なのであります。
 国家予算は,景気への配慮から,公共事業関係費を前年度比4.0%増としておりますが,一般歳出全体では前年度比2.3%増と,きわめて緊縮型の予算となっております。一方,地方財政計画でも前年度比実質3.6%増とし,国家予算の伸びを上回っておりますが,減税影響分を含め,5兆9,000億円もの多額の財源不足が生じ,これを補てんするため,赤字地方債の発行を初めとする臨時異例の措置がとられているのであります。
 このような状況の中で提案された平成6年度一般会計予算を見てみますと,市税が,減税による影響を省いても,初めて前年度予算額を下回るという,かつてなく厳しい状況のもとで,前年度比実質5.2%増と,国の一般歳出の伸びや地方財政計画の伸びと比較しても,かなり高い伸びを確保しているのであります。
 内容を見ましても,高齢者保健福祉計画の初年度として,関連予算について46.2%増と,きわめて高い伸びを確保するとともに,雪対策や総合交通対策,ごみ対策など,市民生活に密着した分野について着実なレベルアップを図る一方,音楽専用ホールや国際交流施設の建設など,21世紀に向けて,国際都市さっぽろがなお一層発展していくための都市基盤整備を推進し,さらには,里づくり事業やコミュティドームのような市民生活にゆとりや潤いをもたらす施設整備も積極的に進めているのであります。
 また,景気対策にも力を注ぎ,中小企業に対する貸付金の大幅な増額を図る一方,普通建設事業についても地方単独分で10.2%増と,2けたの伸びを確保しております。
 わが会派としても,全体的にバランスがとれ,市長の現任期中の最後の本格予算として,公約の達成に向けて市長が積極的に対応されたものであると,高く評価するところであります。しかしながら,平成6年度予算を財源確保という面から見ますと,所要額を確保するために並み並みならぬ苦労をされたと推察できるのであります。
 国の地方財政対策を受けて,地方交付税は,国の臨時異例の措置により,何とか前年度見積額と同額の930億円を見込めることになったのでありますが,財源確保のため平成6年度は見積額の全額を計上し,平成5年度のような留保はしていないのであります。
 また,市債については,地方財政計画の地方債の伸びを下回っておりますものの,当初予算で758億円であり,前年度比34.2%増というきわめて高い伸びになっているのであります。この結果,一般会計における市債残高は,平成5年度末見込みで約5,870億円であるのに対し,平成6年度末では約6,200億円と見込まれ,これは後年度への償還額増となり,次第に財政を圧迫せしめる要因をつくりかねないのであります。
 さらに,こうした市債の増発によっても,なお不足する財源を確保するため,平成5年度の財政調整基金,まちづくり推進基金の取崩しを一部取りやめ,その分を平成6年度に回すという異例の対応により,当初予算でのこれら基金の取崩し額は,前年度を30億円上回る90億円を計上しております。この結果,平成6年度末見込みで,財政調整基金の残高は約46億円,まちづくり推進基金の現金ベースの残高は約24億円と,非常に残り少なくなっているのであります。
 このように見てみますと,平成6年度は所要財源確保のため,まさに緊急避難措置がとられたと言っても過言ではないのであります。
 そこで,質問の2点目でありますが,ただいま申し上げました市債残高がますます増大し,加えて,財政調整基金などの残高もきわめて少なくなっていることを考えますと,これにより将来の財政運営に不安を覚える市民も多いと思われます。
 以上申し述べた財源確保について,市債,そして財政調整基金の活用と今後の財政運営について,ぜひ市長のお考えをお聞きしたいのであります。
 次に,財政問題についての質問の3点目として,行政の効率化・減量化の取組みについてお尋ねをいたします。
 わが国は,現在大きな転換期に直面しており,高齢化社会の進行などに伴い,ゴールドプランに代表されるような新しい行政需要に的確にこたえ得るよう,国,地方を通じて行財政のあり方を見直す必要に迫られているところであります。
 本市は,わずか1世紀余りにして人口約170万人を超える大都市となり,他都市に例を見ないほどの成長を続け,予算も組織も急成長を遂げてまいりました。しかし,行政を取り巻く環境は,市民意識の変化,価値観の多様化によりますます複雑化し,加えて,景気の低迷などにより,かつてない厳しい財政状況に直面しているところであります。
 このような状況下にあっても,市政の停滞は許されないばかりか,必要な施策を着実に推進し,来たるべき21世紀に備える必要があります。そのためには,市政の全般にわたって,なお一層の見直しを行い,行政の簡素効率化に努めるとともに,財政基盤の強化にも努めていかなければならないのであります。
 このことは,わが会派が,最小のコストで最大の効果を上げるべく市長を先頭に一丸となって取り組むべきであると,機会あるごとに主張してきたところであります。また,私たち議員も,議員定数削減に向けて積極的に全会派が協議中であります。
 そこで,平成6年度の予算を見ますと,一般事務的経費の一律10%縮減や,事務事業の見直しによる一般行政経費の節減など,行政運営の効率化に取り組む姿勢が見られ,わが会派としては,市当局の努力をそれなりに評価するものであります。しかし,民間企業は,この不景気を克服するため人員の整理や事業のリストラなど,血のにじむ合理化をしており,これに比較すると,本市に限らず官公庁の,いわゆる親方日の丸的体質に対し,まだなまぬるいという厳しい意見を持つ市民が大勢いることも,また事実であります。
 そこでお尋ねいたしますが,今回の歳出全般の見直しに当たって,どんな考え方で臨まれたのか。また,行政の効率化は無論のこと,行政の守備範囲がどうあるべきかを含め,事業そのものの実施に当たっても相当な決意で臨む必要があると考えますので,市長の率直なご見解を承りたいと存じます。
 次に,福祉問題についてお伺いいたします。
 最近における世帯規模の縮小や女性の雇用機会の拡大,扶養意識の変化などにより,家庭における介護力がますます低下してきており,私たちは,高齢者や障害者へのサービス供給体制の確立や,これにかかわるマンパワー対策などを積極的に進める必要に迫られております。最近における福祉サービスのニーズは多種多様になってきており,一口に福祉サービスの充実といいましても,今後は対象者のニーズを適切にとらえることが何よりも重要であると思うのであります。
 ここで大変恐縮ですが,私が最近知ることとなった,ある障害者を抱えるご家庭の事例を紹介させていただきます。
 この事例は,先天性筋ジストロフィー症による大変重い障害に苦しみながらも,その障害に負けず,敢然と在宅での療養生活を送られているご家庭で,ご家族のきずなの深さととうとさを教えられたケースでもあります。この方は,両親とともに札幌市内にお住まいなのですが,2歳のときにこの病気と診断されて以来20年以上も,入院の期間を省いては自宅でご家族とともに病気と闘い続けてきました。
 現在は病状が進行し,一人で立って歩いたりすることはもちろん,自分で寝返りを打つこともできないという全くの寝たきりの状態であり,24時間体制の介護が必要となっています。食べ物をかむ力がないので,3度の食事は鼻に管を通してとる栄養に頼るほかなく,また,自力で呼吸することやたんを切ることも困難であるため,気管を切開して人工呼吸器やたん取り器を常時装着しており,声さえも失われています。口や目を動かすことにより,ご家族と意思の疎通ができるとはいうものの,この方のもどかしい思いは察するに余りあるものがあります。お母さんが中心となって介護を引き受けており,食事のお世話や寝たきりの体の向きを変えたり,体をふいたりすることのほか,人工呼吸器やたん取り器の管の管理まで行うなど,高度で専門的な知識や技術を必要とする介護を実践していますが,お父さんが,出勤前の早朝4時から9時までの間交代する以外は,睡眠をとることさえかなわない状況です。まさに,介護に当たっているご両親の精神的・肉体的疲労は想像を絶するものがあります。
 一方,行政の助言もあって,この方とご両親は,この困難な状況を切り抜けるために,現在さまざまな保健・医療・福祉サービスを積極的に利用しております。たとえば,かかりつけの医師の指示を受けた看護婦が週1回往診し,人工呼吸器の管の管理などを行う訪問看護や,週2回派遣されて介護のお世話をする在宅介護支援センターの介護型ホームヘルパー,保健所の保健婦などが自宅を訪問して療養や介護方法を指導する訪問指導,特殊寝台,車いす,浴槽,入浴担架などの交付,または給付を受けるなどの公的なサービスはもちろんのこと,最近は,地域ボランティアの方に,入浴や家事援助をいただいております。すべてご両親が,これら保健・医療・福祉サービスの調整を行なっております。
 このように,在宅サービスについては,現在,行政のみならずボランティアや民間の創意工夫を生かしたシルバーサービスなど,さまざまな供給形態のもとで積極的な保健・福祉サービスが提供されておりますが,先ほどご紹介したような家庭におきましては,既存のサービスでは十分な対応ができないと思われることから,私は,ここで従来の発想を転換し,看護婦やホームヘルパーがチームを組んで家庭を訪問し,24時間体制で介護を行う,たとえば施設におけるショートステイではなく,在宅において施設と同じような処遇が受けられる,すなわちチームの家庭訪問によるショートステイといった事業を考えてみてはどうかという提言であります。この訪問ショートステイ事業を実施することにより,障害者や高齢者世帯のご家族の負担は,相当軽減されるのではないでしょうか。
 いずれにいたしましても,保健・医療・福祉の各種サービスが個別に提供されるのではなく,それぞれが連携を保ちながら総合的に提供されてこそ,真に効果を発揮し,より一層,介護に当たっているご家族の負担が軽減するものと考えるものであります。したがって,今後は,まず住民に身近な区役所や保健所などを中心に,福祉関係者,医療関係者双方を調整した総合型のサービスの一層の推進を図り,質の高い,きめ細かなサービスを提供していくことが緊急の課題と思うのであります。
 そこで福祉問題として,次の数点について質問をいたします。
 質問の第1点目は,ボランティアを含めたマンパワー確保についてであります。
 高齢者保健福祉計画のパンフレットを見てみますと,共生・共感・共同という文字が目にとまりますが,これは,札幌市が目指す市民福祉の姿として,すべての市民が世代や性別,ハンディキャップのあるなしにかかわらず,ともに生きていることを理解し合い,ともに人生のすばらしさを感じ,認め合いながら,ともに社会の構成員として役割を担っていくことができる,ノーマライゼーションの精神にかなった社会を築き上げるための基本理念であります。私もこの基本理念には全く同感であり,今後は,高齢者や障害者と家族,地域,経済社会などの間に隔たりがなく,お互いに支え合っているということが実感できるまちづくりが,きわめて重要であると思うのであります。
 マンパワーとは,社会福祉施設職員,理学療法士,作業療法士,ホームヘルパー,看護職員などの専門職といった第一線で保健・福祉・医療の仕事に携わっている職員のことを指すことが多いようですが,先ほど申し上げた基本理念を実現するためには,地域住民のボランティアを含め,広く社会福祉を支える人も,その範囲と考えていくことも重要であります。より多くの地域住民がボランティア活動に参加することは,助合いの精神に基づいた地域づくりにつながり,ひいては地域の活性化にも結びつくと思いますが,ボランティアを含め,マンパワーの確保に市長はどのように取り組んでいくのか,基本的な考え方をお尋ねいたします。
 質問の第2点目は,サービスを調整する機能についてであります。
 今後におけるサービス提供に当たっての基本は,保健事業と在宅福祉サービスや施設措置などが別個に,あるいは切り離されて展開されるのではなくて,関係機関が連携してサービスを総合的に推進することが重要であり,保健・福祉サービスと医療サービスとの連携強化を一層進めるとともに,これらの実施体制がちぐはぐにならないように十分配慮しながら取り組む必要があります。
 国は,早い時期から市町村に高齢者サービス総合調整推進会議を設置し,個々の高齢者に適した保健・医療・福祉サービスの総合的推進体制の確立を図ってきましたが,私は,高齢者と同様に障害者世帯にあっても,サービスを調整する機能がきわめて重要であると思うのでありますが,市長のお考えと具体的な取組みについてお尋ねをいたします。
 福祉問題の最後は,障害者スポーツ振興と障害者スポーツセンター建設についてお伺いいたします。
 私は,過去3回の代表質問で,その意義と課題について提言を交え,質問してまいりました。過去,前板垣市長,現桂市長は,積極的に障害者スポーツ振興に理解を示され,本市の障害者スポーツも充実されつつあります。それを実証するかのように,昨年の徳島全国身障スポーツ大会では,北海道選手団を超える66名の選手・役員を送ることができましたし,本市の障害者スポーツの人口増加を物語っております。
 私は,かねがね,スポーツは障害者の方々もそうでない方々も気軽に楽しみ,人生を謳歌するものと考えています。しかし,市内公的スポーツ施設は,必ずしも障害者の方々が気軽に使える施設にはなっておりません。今後,その整備が必要でありますし,たとえば学校開放の体育施設も,各区1校ぐらいは障害者の方々が使える施設にしていただきたいと願うものであります。
 そこで質問でありますが,本来は,体育施設もノーマライゼーション理念に基づいた施設でありたいと思うのでありますが,市長が公約されている障害者スポーツセンター建設に当たって,積極的なご意思があると私は感じております。財源,地理的条件,管理体制など,さまざまな課題があると思いますが,市長の最近の障害者スポーツ振興についてのお考えと,障害者スポーツセンター建設に当たってのご所見をお聞きしたいのであります。
 次に,本市の都心総合交通対策についてお伺いをいたします。
 私は,これまで機会あるごとに,総合的な交通対策,とりわけ交通渋滞が深刻化している都心部における交通問題について,その積極的な取組みを求めてきたところであります。これに対しまして市長は,違法駐車防止対策や自動車公害対策といった長期的な課題につきまして,札幌市都心交通対策実行委員会や札幌市自動車公害対策推進会議を通じ,官民一体となった取組みを進めてきております。
 また,私が早期の実現を要望しておりました駐車場案内システムにつきましても,本年4月から本格的に稼働すると伺っております。さらに,新年度において重点的に取り組む政策の課題の一つとして,人に優しい交通対策事業を掲げられ,従来以上に総合的観点から交通対策に取り組まれることを明らかにされたところであります。
 このような交通問題に対する市長の積極的な取組姿勢は,高く評価するところでありますが,本市は,都心に商業業務機能が集中している上,車両交通は増加の一途をたどっており,依然として,都心部を中心とした深刻な交通問題を抱えているのが現状でございます。特に,ことしは記録的な大雪による交通渋滞が顕著であり,多くの通勤・通学者の足に影響を及ぼしただけでなく,直接あるいは間接的に本市の経済活動や市民生活に与えた影響ははかり知れないものがございます。いかに雪が札幌という都市の宿命とはいえ,冬季間においても十全な都市機能を維持していくためには,除雪体制の充実だけでなく,雪に強い恒久的な都市基盤の整備を重点的に進めていくことが求められているのであります。
 また,たとえば南1条西4丁目や南4条西3丁目付近の道路など,ほかにも年間を通じて交通渋滞が生じており,このような交通渋滞箇所については,その原因を徹底的に十分調査分析した上,交通施設や道路の再整備を含めた抜本的な改善を市当局ばかりでなく,警察,各機関と協議した上で図っていく必要があると考えます。
 さらに,都心部の交通渋滞の大きな原因の一つとして挙げられる,荷さばき作業に伴う交通障害についてでありますが,マイカーによる違法駐車とは異なり,意識啓発のみによって改善することは難しい問題であります。荷さばき作業時間の分散化や運送回数の削減などを図ることは無論のこと,共同荷さばき施設の設置についても,検討を進める時期に来ているのではないかと考えております。
 そこで,質問の第1点目は,ただいま申し述べました都心交通総合対策に対する市長の今後の取組姿勢について,ご所見をお伺いをいたします。
 質問の2点目は,このような交通問題を解決していくためには,都心地域における交通基盤や整備が必要であり,その実現に当たっては,用地や空間の確保,財源などの面で多くの条件を整理しなければならず,事業化にあってはさまざまな創意工夫を要するものがあります。市長は,総合対策の推進に当たっては,行政・市民・関係者が一体となって取り組むことが必要であるとのご見解を示しておりますが,このことは,ソフト面だけでなく,ハード面の事業についても当てはまるのではないかと考えております。
 本市の第3次長期総合計画においても,このような民間と連携し,複合的に事業を推進する必要性をうたっており,限られた財源,資産を効果的に活用する点からいっても意義あるものと考えます。さらに,このような官民間とのパートナーシップによる事業を進めることにより,交通問題に対する市民や企業の意識改革にもつながるものであり,市長の提唱される,市民や関係者と一体となった総合的交通施策の推進に大いに貢献するものと考えるものであります。
 私は,このような理由から,交通基盤の整備においても,従来のように行政単独による事業方式にとどまらず,関係者と分担,連携を図りながら進めることも検討していくべきではないかと考えるところでありますが,市長のご見解をお聞かせいただきたいのであります。
 次に,円山公園周辺の環境整備についてお伺いをいたします。
 円山は,札幌にとって都市計画の原点ともいうべき重要な役割を果たしてまいりました。北海道開拓使 島 義勇判官が,着任後間もない明治初頭,札幌の地が北海道の首府を置くにふさわしい場所であることをみずからの目で確認したところが円山の丘でありました。島判官は,将来の札幌の雄大な姿を,そこで夢を描きながら「他日五州の第一都ならん」と吟じ,東に向かって大通を開き,円山から1里の地点に南北に創成川を掘削する構想を抱いた,まさに札幌の原点ともいうべき記念すべき場所であります。
 また,円山は,市街地に接する貴重な自然の宝庫でもあります。円山の原始林は,北海道開拓期の自然の姿をいまに伝え,また,杉の北限地として学術的にも重要な自然空間となっております。こうした環境は,自然に親しみながらゆっくりとした時間を過ごすにふさわしい,地域の人々の憩いの場として活用されております。
 さらに円山は,札幌市民の心のふるさとと言っても過言ではありません。幼いころ,家族に手を引かれて来た動物園,中体連や記録会などで汗を流した陸上競技場,涙と感動の高校野球が展開されてきた円山球場,全国でも屈指の参拝客を集める北海道神宮,そして,20数年前の冬季オリンピックの感動を呼び起こさせる大倉山・宮の森各ジャンプ競技場など,円山公園と周辺に展開しているそれぞれの施設には,札幌で生まれ育ち,暮らしている市民のさまざまな思いが凝縮しているのであります。
 このような市民の心のふるさとと円山の魅力向上のため,本市においては,動物科学館,熱帯動物館など動物園内の施設整備,競技場などの改修に努めるとともに,冬のスポーツ博物館の機能などを盛り込んだ大倉山ジャンプ競技場の周辺整備などに取り組んでいくと承っております。しかしながら,これら施設整備とは逆に,公園を含めたエリア全体としての魅力が徐々に薄らいでいくのではないかということを私は強く危惧するところであります。
 その理由を考えますと,一つは,この地区の自動車交通の混雑が挙げられます。ゴールデンウイークには,例年,公園内のみならず周辺には大量の乗用車が見られ,また,この時期にふえる多くの路上,駐車もあり,相当な交通混雑があります。また,乗用車の増加は,公園内の交通渋滞をもたらしているばかりでなく,本来,自然環境と親しみながら散策すべき歩行者の通行の阻害をも招いているのであります。
 二つ目は,この区域内の施設整備において,利用者の視点が欠けてきているのではないかと思われることであります。円山には,三角山と通じるオリエンテーリングコースのほか,円山八十八ヶ所の登山道もあり,気軽な自然散策ができる市内でも数少ない場所であります。しかし,円山の頂上にはトイレや一休みする場もない状態であり,この点につきましても,散策する側の視点が不足しているのではないかと思われるのであります。
 三つ目は,地区全体の整備方向が,いまひとつ不明確な点であります。動物園,駐車場,大倉山周辺など,このエリアには順次いろいろな施設が整備される計画があります。しかしながら,本市の貴重な観光資源となっている大倉山と円山公園・動物園との関係,あるいは球場・陸上競技場との相互の関係がはっきりせず,現状では,地区施設整備の全体的な視点が不明確なのであります。
 このことに加えて,不十分な交通対策の現状を考えてみますと,立地している各施設の有機的なつながりが発生しないのは当然でありましょうし,整備されるそれぞれの施設もまた,将来的にも単体でしか存在・機能しないような結果になることが想像されるのであります。
 このような点を総合的に考えますと,坂下グラウンドの機能の拡充,また,宮ヶ丘レクリエーションセンター敷地の有効活用など,現在,円山に展開している施設などのそれぞれの魅力の向上についても,本市の検討課題として取り上げるべきではないかと思うのであります。
 そこで,私見と提言を申し上げ,市長のご見解と今後の姿勢についてお尋ねをいたします。
 まず,質問の第1点目は,大倉山を含めた円山公園地区全体を札幌市民の心の原点としてあらためてとらえ直し,この観点に立って,個々の施設の魅力の向上を図るべきと考えるものであります。
 本市は,大通公園,中島公園など,本市の歴史に深いかかわりのある公園・緑地の再整備に努め,札幌の都市アメニティーの向上を図ってまいりました。しかし,円山公園を含む周辺もまた,大通公園,中島公園と並ぶ歴史的な公園・緑地であります。こうした視点をこのエリアに取り入れていくことが,地域住民のみならず,すべての市民が楽しめる緑地空間としての再整備につながり,この地区全体の魅力の向上に結びつくものと思います。
 先ほど申し上げました坂下グラウンドは,主に草野球場として市民に活用されておりますが,現在は土のままであり,周囲の緑と調和していない印象を強く抱くのであります。また,このグラウンドは,円山裏参道の終起点に位置しております。この場所を有効に活用することは,円山の魅力を高め,ひいては地下鉄の需要喚起にもつながるものと思います。同様に,宮ヶ丘レクリエーションセンターも,大倉山と円山公園入り口とのほぼ中間という,きわめて良好な場所に位置しております。現在のユースホステル機能の将来的な移転も視野に入れながら,有効な利用を検討していくべきと考えます。
 以上,申し上げた本市の貴重な景勝地帯ともいうべき円山公園地区に散在しているそれぞれの施設について,個々の施設の特色ある魅力にあふれたものと,一方,この地域一帯の視点から,どのような姿が望ましいかを考えて,かつて先人が大通地区を札幌市のすばらしい公園として残したように円山地区全体の地域づくりを進め,札幌市として,将来残すべき事業として考えるべきであろうと思いますが,市長のご所見をお聞かせ願います。
 質問の2点目は,公園及び周辺各施設のネットワーク化についてであります。
 このエリアに展開されているそれぞれの施設の魅力を相乗的に発揮するためには,それぞれの施設をネットワーク化することが必要であります。公園及び周辺各施設の整備に合わせて,地下鉄円山公園駅から公園入り口までの整備,円山公園入り口から大倉山までの間に展開する各種施設を結ぶアクセス交通,あるいは遊歩道などの整備により,施設間の有機的なネットワークを構築し,快適な空間の創造,円山全体の魅力の向上を図っていくべきと考えるのでありますがいかがでありましょうか,市長のお考えについてお伺いをいたします。
 次に,札幌市の出資団体,いわゆる第三セクターの見直しについてお伺いをいたします。
 札幌市が出資している団体は,他都市に見られるような大規模な開発型の第三セクターではなく,教育,文化,環境,リサイクル,国際交流など,第三セクターが対応することにより,一層効果を高めることができると考えられる分野を中心に,公益性の高い事業を行う団体であるということを私は十分認識しているところであります。
 第三セクターには,本来,公益を目的とした財団法人などと営利を目的とした株式会社がありますが,札幌市が出資しているということで,公益性が強く確保されていることはもちろんであります。しかしながら,公益性が強いということで,収支を二の次にした経営をしてよいということにはならないのでありまして,やはり効率的な経営が期待されているものであります。私は,この点では,札幌市の第三セクターの経営に当たっては,まだまだ改善すべきところがあると常日ごろ考えておりますので,ここで少し申し述べさせていただきます。
 まず,第三セクターを効率的に経営していくためには,第三セクターが独立した法人であることから,日常的な事業の運営については主体性を持たせ,みずから判断し,決定するという自主性を発揮させることは望ましいことであります。と申しますのは,第三セクターで実施しております事業は,札幌市からの受託事業もあることから,ともすれば札幌市に依存し,決められたことを実施していけばよいというような意識が出てきがちでありますが,それでは効率的な経営など望むべくもないのであります。しかしながら,一方では,自主性を強調する余り,第三セクターのことは全く任せっきりにしてしまうというのもまた問題であります。
 特に,札幌市の第三セクターの場合は,初めに申し述べましたように,公益性が高い事業を行なっていて,市との結びつきが強い団体が多いことから,市と第三セクターが緊密な連携をとり,十分な意思疎通を図りながら事務事業の実施に当たることも,また重要なことであります。そのためには,第三セクターのトップ層に,市長あるいは助役がみずから就任することは大変有益であると考えております。現在も一部の団体についてはそうなっておりますが,これを,たとえば札幌市の出資割合が50%以上の第三セクターすべてに広げていくことなどは,大切なことではないかと考えるのであります。
 次に,効率的な経営のためには,第三セクターの組織が活力にあふれ活性化していること,すなわち組織の中で働いている職員の士気が高く,意欲にあふれていることも大変重要なことではないかと思います。第三セクターの職員には,札幌市を初めとする出資している団体からの派遣職員と,第三セクター独自で採用している職員,いわゆるプロパー職員がおりまして,その間には,処遇面などの格差があるわけでございます。そして,このように一つの組織の中に性格の異なる職員がいる場合は,往々にして職員間のコミュニケーションがうまくいかず,組織全体として士気の面に影響を与えるようになるということが,通常言われているところであります。
 このような問題を解決するためには,まず,プロパー職員については,みずからの仕事にやりがいを感じ,積極的に取り組んでいけるような環境を整備していくことが重要であります。すなわち,プロパー職員の努力や能力に応じた処遇をし,一定の権限と責任を持たせること。また,出資団体19団体が自主的に結成した札幌市出資団体事務連絡協議会がプロパー職員の研修を実施しているとのことですが,この研修を一層充実して,より職員の資質の向上に努めること。さらには,仕事の内容が専門化され過ぎることによりマンネリ化しないように,また,優秀な人材の活用ということから,他の第三セクターとの間の人事交流を進めることなどが重要なことであると考えております。
 一方,派遣職員についても,派遣している側の都合で交代させてしまったり,短期間での交代を前提とした,いわゆるローテーション人事などを行なったりするのではなく,中長期的な視野で第三セクターの職務に専念できるような任期とし,また,派遣している団体へ復帰する際には,第三セクターでの成果を評価して復帰後の処遇を決めることなどが望ましいものと私は考えているところであります。
 最近のバブル経済の崩壊と,その後の長期の厳しい不況という大きな時代のうねりを受け,世界に冠たる日本の民間企業においても,いまこの不況を乗り切るため,血のにじむような経営の合理化,リストラを行なっております。第三セクターについても,まさにいままで以上に抜本的にそのあり方を見直すべき時期であり,また,いま痛みを恐れずに行動しなければ,将来に禍根を残すことになるのではないかと私は危惧するところであります。
 国におきましても,昨年,自治省が「第3セクターの設立,運営等の基本的あり方」についての報告書を取りまとめ,その中で,第三セクターの設立後において,いまの長期に及ぶ不況のように社会経済情勢に大きな変化があった場合は,その変化を踏まえて設立当初の事業計画を見直し,あるいは出資している地方公共団体や企業がどのような人的・財政的な支援をしていくべきかを再度検討するなど,的確な対応を求めているところであります。
 また,第三セクターの整理統合を含めた見直しの動きが,一部の都道府県で出てきております。たとえば神奈川県では,設立当時の役割を終えて時代にそぐわなくなっているものや,後発の団体と業務内容が重複しているものについて整理統合を進めることとしており,また,大阪府では,同種の業務を担っている団体がほかにないか,業務量から見て事業として成り立つ見通しはどうか,社会情勢の変化によって公益性が薄れていないかなどをポイントに,整理結合を進める方針を固めたと報道されているところであります。
 さらに,つい先日も,ある市のテーマパークの経営不振により,その経営主体である第三セクターが約60億円余りの借入れをしなければならなくなり,結局,市がすべて肩がわりをすることを市議会に提案したとの報道があり,まさに厳しい時代であることを痛感したところであります。
 そこで,これらの全国的な動きと,私が述べてきた指摘を踏まえて,札幌市の出資団体の見直しについて数点お伺いをいたします。
 まず第1点目に,出資団体の現状について,どのように認識されておられるのかをお尋ねいたします。
 第2点目に,このような厳しい不況の中で,さらに経営状況が悪化する団体が出てくるのではないかと懸念するものであります。また,出資団体の中には,昭和30年代に設立された団体のように,すでに設立以来約40年を経過している団体もあり,そのような団体の中には,その後の社会経済情勢の変化の中で,設立目的にそぐわなくなっているものも出ているのではないかと考えられるものでありますが,いま一度,根本的に出資団体の経営状況,事業内容などを検討してみるお考えはないか,市長のご見解をお伺いをいたします。
 第3点目に,現在,出資団体に対する指導・調整は,設立の時点で全庁的な視点から検討,調整を実施し,その後の指導は,原則として団体の実情を最もよく把握している所管局が直接行なっていると伺っているところであります。出資団体の見直しを行なったとしても,何年かたてば,また同じ問題が出てくる可能性があるわけでございます。そこで,設立後の出資団体の状況について,全庁的な視点から定期的に検討を行なっていくことが必要と考えるのでありますがいかがお考えでありましょうか,お伺いをいたします。
 最後に,アジア太平洋経済協力閣僚会議,通称APECの誘致についてお伺いをいたします。
 私は,1995年に日本で開催が予定されております第7回アジア太平洋経済協力閣僚会議を札幌へ誘致することについて,お尋ねするものであります。
 札幌の21世紀構想は,ある意味ではノーザン・クロス構想とも呼ばれています。この構想は,北方圏交流を主軸にしながら,アジア地域など,南の都市とも活発に交流する質の高い環境を有する北の拠点に札幌が発展しようとする意思を表明したものと理解をいたしております。これまでの国際交流の視点は,札幌市の特性から,北方圏の交流を主体に推進してきたところでありますが,中でも北方都市会議は昭和56年に提唱し,現在では数多くの貴重な成果をもたらしていることは特筆すべきものがあります。
 しかしながら,一方のアジア・太平洋諸地域との交流は,昭和63年度からのシンガポールとの間で少年交流が行われている程度であり,北方圏の交流実績から見ると,余りにも寂しい交流実態と言えるのではないでしょうか。歴史的に見てもつながりの深いアジア諸地域とは,遠くて近い国と言われた時代から見ると,最近は経済関係で緊密さを増してきており,今後ますます人的交流などを含め拡大されていくと思うのであります。
 いま世界経済は,同時不況とも言える深刻な経済不振に陥っている厳しい状況の中で,アジアのみが高い成長率を続けております。つい20年近く前まで,アジア的後進性とか,アジア的貧困といった言葉がよく使われ,経済的停滞とアジアとが同一視されていた時代がありましたが,最近は,アジア・太平洋地域,特に東アジア,東南アジアには,いまや経済成長というまくら言葉がよく使われ,それは実態的にも目覚ましい発展を遂げてきたばかりでなく,今後,21世紀に向けても,世界経済のエンジン役を期待されております。
 こうした中で,昨年,第5回APEC閣僚会議が11月17日から20日までの4日間,アメリカのシアトルで開催され,初めての経済非公式首脳会議も開かれ,この地域での経済協力から21世紀に向けた将来の姿など,幅広い分野で協議が行われ,内外に非常な関心を呼んだことは,記憶に新しいところであります。
 ご承知のこととは思いますが,この会議は,オーストラリア前首相ホーク氏の提案により,1989年11月,第1回がキャンベラで開催されました。設立当初の参加国は,ASEAN6カ国に,日本,韓国,オーストラリア,ニュージーランド,アメリカ,カナダでありましたが,その後,中国,台湾,香港が同時加盟し,昨年のシアトル会議で,メキシコ及びパプアニューギニアが加わり,94年の閣僚会議からはチリが参加し,現在では18ヵ国・地域となっており,この地域の世界に占める割合は,GNPで5割,人口及び貿易で4割,面積で3割の規模を有し,世界のあらゆる地域経済の協力機関の中で最大の地域協力機関であり,世界経済の発展に重要インパクトを持つものであります。APECが日本で開かれるのは,今世紀中最後であり,21世紀はアジアの時代とも言われる中で,ぜひともこの重要な会議の開催に名のりを上げるべきと思うのであります。
 札幌は,これまでもオリンピック冬季大会の開催,北方圏都市会議の提唱を初め,姉妹都市との交流など,国際化を積極的に推進し,北方圏を結ぶ主導的な役割を担ってきたことは,先人の並み並みならぬ努力と,それにまさる先見性があったからこそと思うのであります。
 私は,間近に迫った21世紀に向け,これまで培ってきた札幌の独自性と優位性を生かして,都市交流の視点をアジア・太平洋地域へと広げ,北方圏との橋渡し役を札幌が担うべきと考えるものであります。したがって,これらの地域との市民交流を一層拡大していくためには,APECの会議を札幌に誘致することは,札幌市民がこれらの地域を身近に感じ,また,出席者が札幌に親しみを感じてもらうまたとない機会でもあり,この会議の果たす役割はきわめて大きいと思われます。
 最近の報道によりますと,桂市長は,APECの会議の誘致について国に正式に要請したとのことでありますが,このことについて,2点質問をいたします。
 第1点目は,APECの会議の誘致について市長のお考えはどうなのか,市民の前に明らかにしていただきたいのであります。
 第2点目は,過般,新聞報道によりますと,国に要請されたと言われておりますが,どんな内容なのか。そして,札幌市開催の見通しについても明らかにしていただきたいのであります。
 以上で,私のすべての質問を終わらせていただきます。長い間,ご清聴ありがとうございました。(拍手)
見延順章君 14 番目 / 23 字
○議長(見延順章君) 答弁を求めます。桂市長。
桂信雄君 15 番目 / 3,726 字
◎市長(桂信雄君) それでは,私からお答えをいたします。
 まず最初に,財政問題についてであります。
 まず,第1点目の国の予算編成のおくれについてでございますが,このことにつきましては,国においてさまざまな事情があったこととは想像はいたしますものの,地方公共団体の予算編成作業に多大な影響が生じたことは遺憾であり,私としては,今後このようなことのないように願っているものであります。
 次に,第2点目の今後の財政運営についてでありますが,お話のとおり,市債残高は増大しておりますものの,財政運営の健全性を示す一つの指標であります起債制限比率におきましては,依然として低い水準にありまして,直ちに財政運営の硬直化を招くような状況ではないと考えております。
 また,平成6年度の厳しい財政状況を考えますと,財政調整基金等の多額の取崩しもやむを得ないものであり,景気が好転した時点で回復を図ることも考え,将来の財政運営に対応してまいりたいと存じます。
 次に,第3点目の行政運営の効率化・減量化への取組みについてでありますが,今回の予算編成に当たりましては,一層の経費節減を図るとともに,市民サービスの低下を招くことのないよう留意しながら,事業効果の薄れてきたものなどを対象に事務事業の見直しを図ったところであります。
 しかしながら,行政の効率化や行政の守備範囲の見直しなど,その取組みについての努力が不足しているというご指摘に対しましては,私としても,謙虚に耳を傾けなければならないと考えております。そこで,一層の行政運営の効率化を推進するために,先般設置をいたしました行政運営効率化委員会において抜本的な事務事業の見直しや効率的な組織のあり方,職員意識の高揚などについて検討を行うことといたしたいと思います。
 次に,福祉問題についてでございます。
 まず,第1点目のマンパワーの確保についてでございますが,市民福祉を推進していく上で,このことは大変重要なことと認識いたしております。そこで,まずボランティアにつきましては,広報さっぽろを活用し,ボランティア情報を継続して掲載するなど,啓発活動に努めますとともに,新年度からはボランティアの養成講座を開設するほか,民間が実施しておりますボランティア養成講座につきましても,積極的に支援してまいりたいと考えております。また,社会福祉に従事する方々にとって,専門的教育機関で身につけた知識や技術を十分発揮できる魅力ある職場とするために,処遇の改善や社会的評価の向上などに努めるほか,本市独自の方策についても,今後十分検討してまいりたいと考えております。
 2点目は,障害者に対するサービスの調整機能についてでございます。
 障害者に対する各種の福祉サービスは,それぞれの障害の状況やニーズに対応した処遇が図られるように,保健・福祉・医療が連携して,総合的に推進することが重要であると考えております。したがいまして,ただいま申し上げましたことを実現するための推進体制について,ご提言も踏まえて,平成6年度に策定いたします障害者福祉計画における検討,さらには,関係する部局との密接な連携を図りながら取り組んでまいりたいと考えております。
 3点目は,障害者スポーツ振興と障害者スポーツセンターの建設についてでございます。
 障害者の方々がスポーツ・レクリエーション活動を通じて広く社会参加をすることは,機能回復や健康増進のみならず社会的自立の上からも,また,生活をより豊かにするという視点からも,大変意義のあることだと思います。また,平成元年には本市において全国身体障害者スポーツ大会が開催され,これを一つの契機として,障害者のスポーツに対する市民の理解は一層深まったものと認識をしているところであります。したがいまして,今後とも,その振興を図るため,市内の各体育施設の新設や改修に合わせて,障害者の方々も利用できるように整備改善を進めながら,さらに,障害者スポーツセンターの建設についても,前向きに検討してまいりたいと存じます。
 次は,都心総合交通対策についてでございます。
 まず,第1点目の都心交通問題に対する取組姿勢についてでございますが,ご指摘のありました都心部における交通渋滞につきましては,その実情を踏まえ,適切な交通基盤の改善を図りながら解決していかなければならないものであると認識いたしております。
 まず,冬季交通の確保につきましては,これまでも雪さっぽろ21計画に基づき,ロードヒーティングの敷設や冬季交通情報システムの整備などを進めてまいりましたが,今後も交通基盤などの改良を重ね,冬季間における運転者や歩行者の安全性,快適性の確保に努めてまいりたいと考えております。また,都心部の交通渋滞の解消につきましては,公共交通機関の利用促進を初め,効率的な道路網の整備や交通システムの高度化などに意を用いるとともに,荷さばき場の整備につきましても,関係者と事業手法などについて協議を重ねる必要があると思っております。いずれにいたしましても,交通問題につきましては総合的な視点から検討し,行政・市民・企業が一体となった取組みにより,課題の解決に努めてまいりたいと考えております。
 第2点目の官民が連携した交通基盤の整備につきましては,現在,民間との共同による福住バスターミナルの建設や,民間施設を活用したパーク・アンド・ライド駐車場の整備を進めているところでございます。今後,都心部におきましても,限られた都市空間や施設を有効に活用して交通基盤の整備を進めていくために,民間資本の導入や,民間との事業の共同化について積極的に検討していきたいと考えております。
 次に,円山公園周辺の環境整備についてお答えをいたします。
 第1点目の円山公園地区の魅力の向上についてでございます。
 この地域が,本市の市街地に隣接する貴重な自然空間であり,すべての市民が楽しめる要素を持っておりますことは,私もまた同様な認識であります。また,この地域の整備方向を施設配置の現状から考えてみますと,豊かな自然と共生したスポーツ・レクリエーションゾーンとして,また,本市の貴重な観光資源として,魅力を向上させることが適当ではないかと考えております。
今後のそれぞれの施設整備のあり方につきましても,ご指摘の趣旨を貴重なご提言と受けとめ,地域一帯のあり方を踏まえながら,環境との調和,歴史性の継承,利用者の視点の重視という観点に立って,今後も十分に検討させていただきたいと考えております。
 第2点目の施設のネットワーク化についてでございますが,ご指摘のように,地下鉄円山公園駅から大倉山までの間には多種多様な施設が存在しており,また,自動車交通によって,散策者の歩行が必ずしも円滑であるとは言えない状況にございます。したがいまして,地下鉄円山公園駅から動物園までの間につきまして,楽しく散策できる,景観に配慮した整備を考えております。平成6年度には,公園入り口から動物園の区間について遊歩道の整備をしたいと考えております。また,大倉山までのアクセスにつきましても,今後,この地域全体の考え方と大倉山再整備の将来的検討の中で,調査研究を進めてまいりたいと考えているところであります。
 私からの最後の答弁は,アジア太平洋経済協力,いわゆるAPECの閣僚会議の誘致についてでございます。
 まず,第1点目の会議を誘致するに当たっての考え方についてであります。
 本市は,21世紀に向けて都市基盤整備など,あらゆる面で地球的視野に立ち,国際都市として質の高い都市づくりを進めております。中でも,今後の国際交流については,これまでの北方圏交流の実績を十分生かしながら,地理的,歴史的,経済的に密接な関係にあるアジア諸地域との交流を,さらに強化していかなければならないと考えております。こうした時期に,世界各国が注目し,かつ世界経済に影響力を持つ,いわゆるAPECの会議が札幌で開催されることは,国際都市さっぽろの認識をより深めてもらうとともに,市民の国際感覚をはぐくむ上できわめて有意義なことであると考えております。
 そこで,第2点目の要請の内容と開催の見通しについてであります。
 まず,要請の内容についてでありますが,基本的には,APECの閣僚会議をぜひとも誘致したいと考えております。しかし,これまでの国との接触の中では,閣僚会議よりは高級事務レベル会議の可能性が高いとの感触を得ておりますので,この会議を誘致することとし,すでに要請をしてまいったところであります。
 また,開催の見通しでありますが,APEC高級事務レベル会議については年4回開催される予定であって,国の意向としては,このうちの幾つかを東京以外の都市で開催し,参加国に日本の地方都市を理解してもらいたいとのことでありますので,地方開催に積極的であり,私としては,札幌開催の実現を大いに期待をしているところであります。私からは,以上であります。
見延順章君 16 番目 / 16 字
○議長(見延順章君) 木戸助役。
木戸喜一郎君 17 番目 / 631 字
◎助役(木戸喜一郎君) 出資団体の見直しにつきまして,私からお答えいたします。
 第1点目と第2点目のご質問は関連がございますので,あわせてお答え申し上げます。
 本市の出資団体は,ご質問にもありましたような大規模な開発型の第三セクターではなく,主として,より公益性の高い事業を行なっており,多様な市民ニーズに的確に対応してきたところでございます。
 本市の出資団体を見ますと,設立後約40年を経過している団体もございますし,また,厳しい経営状況に置かれている団体もございます。したがいまして,ご指摘のありました問題を踏まえながら,出資団体全体の見直しを行う時期に来ているのではないかと,このように認識しております。
 なお,この見直しでございますが,団体の設立目的や出資目的から見た団体自体の存続と出資の必要性,あるいは団体の経営状況を踏まえた対応状況,さらには,社会経済情勢の変化に対応した事業運営や,本市の関与,支援のあり方などの課題があると思いますので,いま一度,これらについて見直しをしてまいりたいと考えております。
 次に,第3点目の出資団体の定期的な点検についてでございますが,お話がありましたように,団体を設立した後におきましても,全庁的な視点から定期的に調査を行い,団体の状況について点検していくことは重要なことと考えておりますので,行政運営効率化委員会などで,その手法等につきまして検討を行なってまいりたいと考えております。以上でございます。
見延順章君 18 番目 / 90 字
○議長(見延順章君) お諮りをいたします。
 本日の会議はこれをもって終了し,明3月2日午後1時に再開いたしたいと存じますが,ご異議ございませんか。
 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
見延順章君 19 番目 / 37 字
○議長(見延順章君) ご異議なしと認めます。よって,さよう決定されました。
見延順章君 20 番目 / 26 字
○議長(見延順章君) 本日は,これで散会いたします。