札幌市議会 会議録検索システム(平成7年第1回定例会 1995-02-14 第2号)
1995-02-14/発言 20 件 / 原本(札幌市議会)
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伊与部敏雄君
○副議長(伊与部敏雄君) ただいまから,休会前に引き続き会議を開きます。 出席議員数は,60人であります。
伊与部敏雄君
○副議長(伊与部敏雄君) 本日の会議録署名議員として常本省三君,田畔 満君を指名いたします。
伊与部敏雄君
○副議長(伊与部敏雄君) ここで,事務局長に諸般の報告をさせます。
鍛冶沢徹君
◎事務局長(鍛冶沢徹君) 報告いたします。 加藤隆司議員は,所用のため本日から2月20日までの会議を欠席する旨,山田信市郎議員は,所用のため本日の会議を欠席する旨,見延順章議長,常見寿夫議員,佐藤寿雄議員及び菅井 盈議員は,所用のため遅参する旨,それぞれ届出がございました。 本日の議事日程及び質問順序表は,お手元に配付いたしております。以上でございます。
伊与部敏雄君
○副議長(伊与部敏雄君) これより議事に入ります。 日程第1,議案第1号から第44号までの44件を一括議題といたします。 ただいまから代表質問に入ります。 通告がありますので,順次発言を許します。工藤 勲君。 (工藤 勲君登壇・拍手)
(発言者未割当) 発言者未割当
◆工藤勲君 社会党議員会を代表いたしまして,今定例会に提案をされました議案並びに当面する市政の諸問題について,順次質問をいたします。 私にとりましては,久しぶりの登壇でありますと同時に,最後の代表質問になろうかと思います。そんな意味で,ひとつよろしくお願いをいたします。 最初に,財政問題についてお伺いをいたします。 振り返りますと,市長が1991年5月に就任されてから今日まで,本市の財政運営の面から見ますと,激動の4年間ではなかったかと思うのであります。 その最大の要因は,わが国の経済が,バブル経済の崩壊と急激な円高等によるものであり,このため,法人市民税を初めとする市税収入の大幅な減額により,1994年度予算では,現在の地方税制度が発足をして以来,初めて前年度より低い市税収入を計上せざるを得ないといった異例の事態となったのであります。 こうした状況の中で1995年度の国家予算について見ますと,ほぼ前年と同額の税収にとどまっていることや, 200兆円を超える公債残高を抱えるなど,きわめて厳しい財政状況となっております。 政府は,これらの厳しい状況を踏まえ,引き続き健全な財政運営を確保するため,従来にも増して徹底した歳出の洗い直しに取り組み,財源の重点的・効率的な配分に努め,質的な充実に配慮するとしています。 その結果,国の一般会計予算規模は,総額70兆 9,871億円であり,前年度に比べ2兆 946億円, 2.9%の減額となり,1955年度予算以来40年ぶりのマイナス予算となっており,このうち一般歳出については,対前年度比 3.1%増の42兆 1,417億円となっております。 一方,地方財政について見ますと,依然として厳しい状況の中で,1995年度地方財政計画では,おおむね国と同一の基調により,一般行政経費の節減合理化,定員及び給与の適切な管理等を行い,公共投資基本計画等の考え方に沿った社会資本整備の着実な推進に配慮しつつ,節度ある財政運営を図ることとなっております。 その結果,95年度の地方財政計画の規模はおおむね82兆 5,100億円,前年度に比べて3兆 3,700億円,実質 4.3%の増となっているのであり,前年度の実質 3.6%増を上回るものとなっております。しかしながら,95年度においても,地方全体では減税に伴う減収分やそれ以外の収支不足分,合わせて約7兆円にも上る多額の財政不足が生じております。これらの結果,95年度末の地方の借入金残高は 115兆円を超える見込みとなっており,地方も国と同様,厳しい財政環境にあることに変わりがないと認識しなければならないのであります。 そこで,本市の1995年度予算案について見ますと,さきの市長の提案説明にもありますように,4月の選挙を控え,骨格予算として編成されておりますが,今回は,一般会計を見ますと 2.9%の増となっており,骨格予算ではあるものの,積極的な予算編成となっているのであります。 これは市民要望の強い雪対策への対応や,2年目を迎える高齢者保健福祉計画の着実な推進,あるいはごみ処理対策など,市民生活に密着した事業について,既定の計画等に従って大幅な増額を図っていること,あるいは,積雪寒冷地という本市の特性及び景気回復への配慮等から,国庫補助事業の全額を計上するなど,市民本位の予算編成となっており,私は積極的に評価をするものであります。 しかしながら,本市の財政力指数については,政令指定都市の中で下から2番目である等,本市の財政基盤は依然として脆弱なのであります。 市長は,この4年間,多様化し,かつ,増大する行政需要に対応しつつ,景気対策への対応,高齢化対策,雪対策,ごみ処理対策,さらには,国保会計や交通事業の健全化の着実な推進等々,常に財政運営面にも配慮した一定の健全性を維持しつつ,この厳しい財政運営のかじ取りを行なってきたのであります。 私は,今後とも財政基盤の強化に向けて,産業の振興あるいは経済の活性化などに努める一方,事務事業の見直しを行い,計画的かつ効率的な事務の執行を図るなど,引き続き長期的な視点に立った財政運営に努める必要があると考えるのであります。 そこで,お尋ねをいたします。 まず,現在の本市の財政状況についてどのように考えておられるのか,市長の基本的な認識について,あらためてお伺いをいたします。 次に,わが党はかねてから,予算編成に当たり,従前の事業別シェアにこだわることなく,真に市民が要望している事業に大胆に組み替えすべきであるとの主張をしてまいりました。私は,より市民生活に密着している地方こそ,国に先駆けて事業別シェアの見直しに積極的であらねばならないと思うわけであります。 ちなみに,1985年度と93年度の決算における事業別シェアを見てみましても,道路,街路,公園などの普通建設事業は30.2%から28.8%へ 1.4ポイント減少したのに対して,市民要望の強い除雪費は 1.2%から 1.8%へ 0.6ポイントの上昇,老人福祉費は 1.9%から 2.1%へ 0.2ポイントの上昇といったように,若干の改善にとどまっています。1995年度予算は,骨格予算ではありますが,市長の現任期中最後の予算として,この事業別シェアの見直しを含めて予算編成に当たり,特に意を用いた点はどこであるか,お伺いをいたします。 次に,質問の第3点目は,財源の確保,とりわけ主要な歳入である市税,地方交付税の確保の見通しについてであります。 冒頭で申し上げましたように,1994年度の本市の市税予算は,前年度の予算計上額を下回ってしまうという,きわめて厳しい状況だったのであります。ただ,決算見込みでは,当初予算の大幅な減額補正は要せず,予算計上額との大きな乖離は生じないものと伺っております。加えて,地方交付税が予算計上額を上回る額を確保できましたことから,94年度の財政状況は,若干明るい兆しが見えるのであります。 このような状況を受けてでありましょうか,95年度は,市税につきまして税制改正後のベースで 2,788億円を計上し,前年度比 4.9%の増を見込んでいるのであります。しかしながら,ここ数年の状況から見ましても,私は,この実質 4.9%増という見積もりは,とりわけ法人市民税について95年度は10.5%の増,94年度の決算見込みと比較しても4%程度の伸びを見込んでいるのであり,本当にこれだけの伸びが確保できるのか,疑問なしとしないのであります。 他方,地方交付税につきましても,94年度の予算計上額に比べ 6.5%増の 990億円を見込んでおりますが,その確保については,なお不透明であると言わざるを得ないのであります。 そこでお伺いをいたしますが,市長は,このような市税,地方交付税の確保について,いまの段階でどのような見通しをお持ちなのか,その考えをお聞きしたいのであります。 次に,財源確保の見通しに関連して,このたびの阪神大震災による地方財政への影響について,その復興のための財源対策の問題に絞り,端的に質問をいたします。 被害総額が9兆円とも10兆円とも言われている今回の阪神大震災の復興に関しましては,いろいろな論議が行われておりますが,わけても,その財源対策が最も大きな問題の一つとなっております。国におきましては,今月中に,数千億円に上る当面の緊急復旧策を盛り込んだ94年度予算の第2次補正予算を国会に提出し,本格的な復興に向けての対応については,95年度予算で行われる見通しと言われております。 一方,地方財政に関連いたしましては,被災団体に対して,本年3月分の特別地方交付税の一部が2月6日に繰上げ交付され,さらに残余についても,被災地に優先配分されると言われております。また,都道府県と政令指定都市の自治宝くじについても,被災地の復興財源の一部として,その収益金を充てることのできる震災宝くじが発売されると聞いており,本市におきましても,財政的な影響があるのではないかと考えられるわけであります。 そこでお尋ねいたしますが,このたびの震災に関連し,本市への財政的な影響について,市長はどのように考えているのかお伺いをいたします。 次に,平和都市宣言事業の具体化と戦後50年の取組みについてお尋ねいたします。 ことし,1995年は,日本の敗戦により,第2次世界大戦が終結して50年目に当たります。年頭のマスコミも,戦後50年に焦点を当てた報道を一斉に始め,各界で過去の検証が始まろうとしています。しかし,言うまでもなく,戦後は,ただ単に戦後として独立しているのではなく,戦前・戦中を背負うものであり,その連続性を見きわめることが大切だと思うのであります。 その意味で,戦後50年における過去の検証は,当然,戦前・戦中に及ぶものでなければならないと思うのであります。もっと端的に言えば,1年ごとに遠のきつつある戦争の時代にぐっと顔を近づけ,それを見詰める作業が欠かせないと思うのであります。 かつて私は,1977年に初めて訪中団の団長として中国を訪問いたしました。ちなみに,そのときの秘書長は今日の猪熊議員であり,団員の中には,今日の小谷議員がおられたわけであります。 その際に,訪問した先の病院,工場,学校等で私は,過去に日本軍が中国を侵略し,多大な被害を与えたことをおわびをし,その反省の上に立って,新しい平和友好の関係を築きましょうとあいさつをいたしました。それに対して中国の各地方の指導者は,口をそろえて「中国を侵略したのは日本帝国主義であり,皆さんに責任はない。ともに仲よくしましょう。」と言ってくれました。 中国の指導者たちがそう言ってくれることは大変ありがたく受けとめながらも,指導者の公式的な態度がそうであっても,中国の一般大衆の対日感情は,必ずしもそうではないことを痛切に感じる場面がありました。それは,南京郊外の公園の中にある革命烈士の碑に献花をした際に,いままで公園で三々五々散策をしていた中国の人たちがそばへ寄ってきて,突き刺すような視線で私たちを凝視していたまなざしを私は忘れることができません。また,2度目に訪れたときにも,上海空港で年老いた男性から,意味はわかりませんでしたが,中国語で罵声を浴びせられたこともありました。 ユダヤ人絶滅を決めたベルリンの会議場ワンゼー邸に,1992年,ベルリン市の記念教育館がつくられました。ユダヤ人迫害の歴史をたどる展示品は,ネオナチによってかぎ十字の落書きをされたユダヤ人墓地の写真で終わっているとのことであります。ここのゲルハルト・シェーンベルナー館長は,次のように語っています。「ここを訪れる若者に私は言う。あなたに罪はない。しかし,過去の遺産は引き受けなければならない。」と。 私は,平和都市宣言の具体化も,戦後50年の記念事業も,このような観点から発想し,事業を展開しなければならないと考えます。桂市長の言われるように,日々の活動そのものが平和に結びついているというのは,そのとおりだと思います。同時に,先ほども申し上げましたが,1年ごとに遠のきつつある戦争の時代に顔を近づけることを意識的,目的的に追求する視点からの事業展開が,とりわけ戦後50年という節目の年の事業には,不可欠ではないかと考えるのであります。 そこで,提言を交えて質問をいたします。 質問の1点目は,平和都市宣言の具体化,そして戦後50年の記念事業として,20億円程度を目標にした平和基金を創設してはどうかということであります。 財源については,その大部分を本市が拠出し,あわせて基金の意義を広めるためにも,また,市民参加という観点からも,市民にカンパを訴えてはいかがでしょうか。そして,基金の果実をもって,毎年,平和都市宣言具体化のための事業に充てることにしてはどうかと思うのであります。市長の平和にかける意気込みを含めて,お答えをいただきたいと思います。 質問の2点目以降は,さて何をやるかという各論であります。 やることは数多くありますが,一地方自治体たる札幌市としては,まず身近な,そして本市と関係の深いところから手がけることがよろしいのではないかと考えます。 言うまでもなく,本市は,中国のかつての奉天市,現在の瀋陽市と姉妹都市提携をしてことし15周年を迎えます。マスコミを含め,日本側の報道が今日に至るも,昭和6年奉天郊外で柳条溝事件が起き,満州事変が勃発したと自然発生的にとらえているのに対し,ナチに追われアメリカに亡命したドイツ生まれの政治学者ジグムント・ノイマン氏の「現代史」には,同じ事件が,「独裁者の世界進撃は1931年に奉天で始められた」と記されており,その落差の余りにも大きいことを痛感せざるを得ないのであります。 瀋陽市の近くにハルビン市があります。かつてハルビンには,石井中将を部隊長とする 731部隊があったのであります。 731部隊の詳しい内容について,ここで触れる時間的余裕はありませんが,作家森村誠一氏の「悪魔の飽食」で一般にも知られたように,ロシア人,中国人など, 3,000人余の捕虜をマルタと称して,生体実験を含む数々の非人道的実験を行なった,世界に類を見ない細菌部隊であります。 私は,戦後50年を機会に,二度と戦争を繰り返すまいとの思いを新たにし,日・中関係を前向きに考えるきっかけとするために, 731部隊の資料や写真などを集めた展示会,仮称 731部隊展を瀋陽市やハルビン市の協力もお願いしながら開催してはどうかと考えるのであります。 ただ,心配なのは,どの程度の展示物が集められるかという点であります。ご承知のように, 731部隊の研究結果や資料は,石井中将を初め,同部隊員を戦争犯罪人から免罪にするために,終戦直後GHQにすべて提供されておりますから,ハルビンや日本国内でどの程度の展示物がそろえられるか全くわかりませんが,取り組むだけの価値は十分あると確信しています。 いま,1937年の南京虐殺につながる戦闘で,旧日本軍によって一部が破壊された南京城壁の修復事業が行われようとしておりますが,この事業に協力を呼びかけている平山郁夫画伯は,この事業について,「日本の若者が中国の人と一緒にレンガを運んで修復のお手伝いをする,単に壊れた穴を直すだけではなく,日・中の心の傷を埋めたい」と語っております。 重ねて申しますが,この仮称 731部隊展は,旧日本軍の旧悪を暴くことが目的なのではなく,あくまでも,歴史の空白と日・中の心の傷を埋め,戦争の真実を多くの人々,特に戦争を知らない若い人たちに見てもらうことを通して,戦争の愚を決して繰り返さないための一助としたいと思うのであります。 したがって,質問の2点目は,以上のような観点で,仮称 731部隊展を平和都市宣言具体化の一環として,また戦後50年の記念事業として取り組むことについて,市長のお考えをお尋ねいたします。 質問の3点目は,ボスニア・ヘルツェゴビナの平和についてであります。 ご存じのとおり,旧ユーゴスラビアは,実力者チトー大統領の逝去,そして東西冷戦構造の崩壊により,民族・宗教紛争が一挙に噴出し,今日に至るも内戦状態が続いているのであります。昨年12月には,首都サラエボがセルビア人勢力によって,実に 1,000日も包囲され続けていることに抗議する集会がニューヨークで開かれたことが報じられています。 現在,ボスニアの情勢は,ことし1月から4ヵ月の停戦に入っており,小康状態を保っています。しかし,4ヵ月停戦が本当の平和につながると予想する向きは少なく,だれもが停戦明けの5月以降の戦闘激化を予想しているとされております。 サラエボと本市との関係で言えば,1984年に開かれた第14回オリンピック冬季大会をどちらが誘致するかで争った仲であります。あの若者の祭典として華々しくさわやかに技を競い合った大会の主会場であるオリンピックスタジアムが,現在,たび重なる砲撃によって無残な瓦れきの山と化しているのをテレビで見るにつけ,札幌市が今日,平和裏に繁栄していることに深い感慨を覚えるとともに,サラエボを含むボスニア・ヘルツェゴビナの一日も早い平和を願わずにはいられません。 昨年のリレハンメルオリンピック大会の開会式においてサラマンチIOC会長が,ボスニアの平和を求める異例のスピーチをしたことや,サラエボ大会で活躍した旧東ドイツの銀盤の女王カテリーナ・ビットが,サラエボ大会と同じコスチュームで登場し,サラエボの平和をアピールしたことなど,記憶に新しいところであります。サラエボと因縁の深い本市としても何かできないか,何かすべきではないかと思うのは,私一人ではないと思うのであります。 そこで,考えられるのは,「サラエボの平和を求める札幌アピール」を出してはどうかということであります。これは,単に札幌市長や市議会だけではなく,札幌在住の経済界やスポーツ界,学者等々の署名を幅広く求め,層の厚いものにすることが肝要かと思います。 そんなアピールをして,どれだけ効果があるのかという疑問が当然あるだろうと思います。確かに,ボスニアの今日までに至る民族的・宗教的・歴史的経過を考えれば,直ちに平和になるとはとうてい考えられないことは論をまちません。 しかし,結果だけを考えるのではなく,いま何ができるのかを考え,そして実践することが何より大切だと思うのであります。 そこで,このような考えのもとに「サラエボの平和を求める札幌アピール」に取り組む考えがあるかどうか,お伺いをいたします。 質問の4点目は,「札幌平和賞」の創設についてであります。 平和賞と言えば,ノーベル平和賞が余りにも有名であります。世界のニュースにもなりますし,金額もまた大きい。札幌平和賞は,そんな大それたものでなくても,地域や世界の片隅で,だれに認められなくてもこつこつと地道に活動している個人や団体に光を当て,札幌市民の感謝の気持ちを伝える,そんな平和賞があってもよいのではないかと考えるのであります。 金額的には多いにこしたことはありませんが,当面 100万円くらいでも構わないと思います。要は,札幌平和賞の伝達式を札幌市で行い,その体験や取組みを市民に講演していただき,平和の輪を市民の間に大きく広げることが何より大切だと思うのであります。 それにしても,世界にはいま,先ほど述べましたボスニア内戦だけではなく,イスラエルとパレスチナの対立,ソマリアやルワンダ,さらにはロシアのチェチェン共和国に対する武力行使など,武力紛争が絶えません。有史以来,どうして人類はこうも戦争をやめないのでしょうか。「人類は,過去から未来を決して引き出すことはできない」と言ったのは,アイルランドの歴史家エドマンド・バークです。しかし,私は,あくまでも人類の英知を信じ,札幌平和賞の創設を提案いたします。市長のお考えをお聞かせください。 質問の5点目は,NGOに対する助成についてであります。 NGOというのは,言うまでもなく,開発問題,人権問題,環境問題,平和問題などの地球規模の諸問題の解決に,非政府かつ非営利の立場から取り組む,市民主導による国際組織並びに国内組織の総称であります。 北海道には現在25団体のNGOがあり,それぞれ活動をしております。しかし,1人当たりの国民による協力金額は,1991年ベースでオランダの14.9ドルに対して 2.2ドルとOECD諸国の中で最下位に近く,まだまだ市民に浸透していないのが現状であります。 そういう状況の中で,道内NGO諸団体は,市民の善意に支えられながら活動を続けているのであります。これらNGOに対して,本市としても一定の助成ができないかと考えるのであります。 外務省は,これまで国際貢献をめぐって対立したり,敬遠しがちだったNGOとの関係を見直し,NGOとの共生に向けて本格的に取り組み始め,1995年度当初予算案でも,NGOとの連携強化費37億 6,000万円を計上しているのであります。 本市は,現在まで,北海道NGOグローバルトレイン厚田国際キャンプに対して国際プラザ基金から助成をするなど,若干の助成はしていますが,もう一歩踏み込んだ,NGO諸団体のうち,その目的や活動実績を考慮しながら,一定の助成をすべきではないかと考えますが,市長の考えをお聞かせください。 次に,福祉問題についてお伺いいたします。 私が議会に議席を得てから今日までの20年間の福祉施策の推移を,市長提案説明からたどってみたいと思います。 まず,1975年の第2回定例会で故板垣市長は,「温かい福祉の町の実現」を市政の重点に位置づけ,具体的には,老人医療費の年齢の引下げと保育所を初めとする諸施設の整備に取り組むことを明らかにしております。 その後の1979年第2回定例会では,「市民一人一人を大切にする福祉の街」を目指すため,医療費助成制度の充実,在宅高齢者サービスの強化,保育 100%を目指すこととしており,1983年には,「思いやりに満ちた地域社会を育てる」こととし,保育所,身障者授産施設,特別養護老人ホーム等高齢者福祉施設の整備に力を注ぐことを明らかにしております。あわせて,市長は,子供の非行化防止に特に緊急に取り組むこととしており,当時の大きな社会問題であったことが昨日のことのように思い出されるところであります。 私の議員4期目の始まりであり,板垣市政の締めくくりでもあります1987年の第2回定例会では,「子供からお年寄りまで,健康で思いやりに満ちた安全な都市づくり」を市政の目標とし,社会福祉センターの建設,長生園の改築,老人福祉センターや特別養護老人ホームの整備,さらには,福祉に対する市民の関心を深め,ボランティア活動を初めとする温かい福祉の心を育てることに取り組む姿勢を打ち出しております。 そして,私の最後の任期であり,桂市政のスタートであります1991年の第2回定例会で桂市長は,市政執行の理念を「躍動都市さっぽろ」とし,具体的には6本の柱を立て,その第1に「生活都市すこやかサッポロの実現」を掲げておりますことは,皆さんも記憶に新しいところであろうと思います。 そこで,もう少し具体的に申し上げますと,まず第1に,地域福祉を推進することとし,社会参加と連帯の精神に支えられた福祉のまちづくりを進めること,第2に,高齢者対策の充実として,老人福祉センターの1区1館体制,ケアハウスの整備など,第3に,障害者福祉施策の充実として,精神薄弱者福祉工場の建設や小規模授産所運営補助,第4に,児童福祉施策の充実として,児童福祉総合センターの建設を挙げております。 このように,折々の市長の説明を読み返してみますと,1975年から10年余りは人口が約35万人ほど伸びている時期でもあり,保育所を中心に,施設整備が福祉の大きな課題であったことがうかがえるのであり,後半の10年は,高齢化社会の進展や,施設福祉から在宅福祉を中心とした地域福祉への移行が社会的潮流となったことを背景とした施策の充実強化に取り組む姿勢を見ることができるのであります。 総じて,本市の福祉は前進しつつあるものと考えておりますが,今後の市民の福祉に対する期待を考えますとき,施設の整備などハード面の施策を引き続き推進する一方で,従前にも増して市民の協力や参加も得ての地域福祉ネットワークの構築など,ソフト面の施策を実施しなければなりません。 そこで,お尋ねいたしますが,市長は今後の福祉課題を基本的にどのように認識し,どのように取り組んでいくおつもりなのか,お考えをお示し願います。 次に,高齢者保健福祉の推進についてお尋ねいたします。 第1点目は,在宅福祉の充実についてであります。 わが国の人口の高齢化は急速に進んでおり,2010年には21.3%になると推計されております。この高齢化の進展とともに,地域社会での介護の重要性が増してくるなど,高齢者を取り巻く環境が大きく変化していくものと考えられ,また,医療分野においても在宅での医療の重要性が増してきており,医療サービスを取り巻く環境も大きく変化してきております。 現在 1,700万人を超える高齢者のうち,寝たきりや要介護の痴呆性高齢者,虚弱の高齢者は約 200万人に上るとの厚生省の推計があり,要介護状態の発生は決して特別なことではなく,だれにでも起こり得ることとも言えます。 医療費を見てみますと,人の一生涯の医療費は,退職した60歳から6割を,そして70歳以上で4割を消費していると言われており,高齢患者は一般に入院期間が長く,入院期間が長期化するほど高齢者の比率が高くなる傾向があり,6ヵ月以上入院している患者の7割以上が高齢者という現状があります。 そこで,本市の状況でありますが,他政令市に比べ,老人病院や老人病床が圧倒的に多く,入院に要する老人医療費につきましても,平成2年度に約 639億円であったものが,平成5年度には約 775億円と約21%増加しているのであります。この医療費の増加は,昨年議論になりました本市の国民健康保険会計を圧迫している要因の一つでもあり,在宅福祉の充実は,結果として医療費の抑制にいささかでも貢献できるものと考えるのであります。 そこで,今後どのように在宅福祉サービスを推進していくおつもりなのか,ご見解をお伺いいたします。 第2点目は,高齢者保健福祉計画の達成にかかわる具体的手だてについてであります。 わが国の人口の高齢化は,世界に類を見ない速さで進んでおり,昨年9月には高齢化率が14%を超え,高齢化社会から高齢社会に到達し,21世紀初頭には国民の4人に1人が高齢者という超高齢社会の到来が予測されているのであります。 このような中で,国は1989年12月にゴールドプランを策定し,さらに福祉関係8法を改正して,すべての都道府県,市町村に老人保健福祉計画の策定を義務づけたのであります。これを受けて本市でも,札幌市高齢者保健福祉計画を昨年2月に策定し,1994年度から具体的にスタートしましたが,全国自治体の老人保健福祉計画を集計したところ,ゴールドプランの数値をはるかに上回るサービス量を整備する必要性が明らかになり,国は,昨年12月に新ゴールドプランを策定して,高齢者介護対策のさらなる充実を図ることとしております。 本市の高齢者保健福祉計画は,初年度の事業費として前年度比46.2%増を,2年次目の95年度も35%台の予算の伸びを確保して,現在,最大限の努力を傾注して取り組んでいるところでありますが,残念ながら,各種サービスの年次事業量が示されておらず,具体的な進捗状況を把握することができない形となっているのであります。 国においても新ゴールドプラン事業費の財源確保に苦慮しており,本市としても大変厳しい財政環境の中での計画達成は,並大抵のことではないと思うのでありますが,この高齢者保健福祉計画こそ,財政状況や他の事情に影響されることなく,いかに困難であろうとも総力を挙げて最優先に取り組み,達成すべき緊急課題であると考えるものであります。 そこで,質問の第1ですが,1994年度の目標量に対する達成見込みと95年度の取組み内容についてお伺いいたします。 質問の第2は,最終年度までの年次計画書を作成し,計画的に事業を推進すべきと考えますが,市長の見解をお伺いいたします。あわせて,1995年度以降99年度までの計画の年次別事業量を明らかにしていただきたいのであります。 質問の第3は,中間における実態調査の実施についてであります。 計画における事業目標量の設定については,実態調査に基づき,十二分の数値が設定されているものと考えております。しかし,あらゆる計画において実効ある推進を図るためには,設定した目標値が実態に対して有効に機能しているかどうか,節目節目に検証を加えることが重要であります。 市長は,昨年の第1回定例会でわが党の代表質問に答え,ホームヘルパーの実態に即した多様な体制に対応することを表明されましたが,このことも含めて,計画期間の中間年において必要な実態調査をすべきと考えますが,見解をお伺いいたします。 次に,札幌市防災計画の見直しについてお尋ねをいたします。 ことし1月17日午前5時46分に発生した兵庫県南部地震は,マグニチュード 7.2,最大震度7を記録し,兵庫県を中心に関西地方に死者 5,000人を超す甚大な被害をもたらしました。多くの死者,被災者を出したことに心からお悔やみとお見舞いを申し上げますとともに,一日も早い復興を心からお祈りいたします。 今回の災害に対して本市は,翌18日以降,直ちに消防局,衛生局,民生局,水道局,下水道局などを中心に救助隊を神戸市に派遣,あるいはお見舞いの金品を送るなど,迅速な対応をされたことに心から敬意を表します。 地震から一月近く経過し,被災地の復興とともに,防災体制についての論議がなされるようになってまいりました。市長も札幌市地域防災計画の見直しを言っておられますが,私どもも,今回の災害を教訓としながら防災計画を再検討する必要があると考えております。 そこで,再検討に際して幾つかの問題点を指摘しておきたいと思います。 最初に,防災計画の中に占める地震の位置づけがきわめて甘いのではないかということであります。 防災計画では,石狩湾地震としてマグニチュード7クラスの直下型地震を想定し,札幌と震源地との距離を70キロメートルとし,その場合,札幌市の震度を5としております。 今回の兵庫県南部地震の震源地は神戸沖淡路島付近であり,マグニチュードも 7.2と,まさに防災計画で想定している石狩沖,マグニチュード7クラスとほとんど似通っているのであります。しかるに,神戸では最大震度7を記録しているのであります。 震度5と7では大変な違いがあるのでありまして,資料によれば,震度5では,壁に割れ目が入り,墓石,石灯籠が倒れたり,煙突,石垣などが破損する程度の地震,すなわち強震として家屋の倒壊を全く想定していないのに対し,震度7では,家屋の倒壊が30%以上に及び,山崩れ,地割れ,断層などが生じる激震としているのであります。被害の規模は大変な違いとなるのであります。 今回の地震で,震源地から70キロメートルのところでは,震度幾らでどの程度の被災が出たのか詳細に調べる必要があると思います。同時に,70キロメートルという設定が適切なのかどうか,海底プレートの構造上,一番危険性,可能性のあるところはどこなのか,活断層がどう走っているのかなどについても,学術的に調べる必要があるのだろうと思います。 そして,当然の帰結として,震度6あるいは7の場合の被害状況と,それに対する対応策もぜひ立てておく必要があると考えます。 神戸市においても,防災計画策定の段階では震度6を想定した議論をしていながら,余りにも金がかかり過ぎるし,神戸では震度6の地震はないだろうということで想定震度を5としたというふうに聞いております。 同じ轍を踏まないためにも,防災計画見直しの中では,震度6ないし7を想定したものとすべきであることを申し上げておきます。 今回の災害で端的にあらわれた現象は,まず道路網が寸断をされる,狭い限られた道路に避難する人たちの車が数珠つなぎになって消防車や救助車の進行を妨げる,消防車がやっと火災現場に到着しても,肝心の消火栓が水道管の破裂で使えない,こういう状況でありました。 そこで,まず問題になるのは,避難する人たちの車の使用をいかにしてやめさせるかという交通規制の問題であります。逃げる人たちにすれば,命も助けたいが車も失いたくない,歩くよりは車のほうが速いだろうという観念がありますから,どうしても車に頼ろうとするでしょうし,まして,お年寄りや幼児,病人などを抱えていれば,なおのことと思います。 しかし,そのことが全体の消火活動なり救助活動の最大の妨げとなることを考え,警察の力もかりながら,何としても消防車や救助車の通行を確保することが必要だろうと思います。 防災計画では,比較的余裕のある場合の避難計画となっていますので,今回のような緊急の場合の避難対策も補強する必要があるだろうと考えます。 次に,消防水利の問題であります。 今回の災害では,水道管が破裂して消火栓がほとんど使えなかったと報じられています。特に問題なのは,厚生省が,関東大震災クラスの地震にも耐えられるとして,1980年以降導入を進めてきた耐震継ぎ目が大きく破損しているということであります。 厚生省水道整備課でも,継ぎ目自体に問題があるとすれば,新たな耐震工法を取り入れたものを設置し直さなければならなくなるとしておりますから,関係方面と連携をとりながら,万全を期する必要があります。 次に,住民広報の問題であります。 災害基本法は,災害時の広報伝達に関する事項を自治体の防災計画に盛り込むよう規定し,神戸市も市の防災計画に,情報収集,伝達広報の項を設けていたとのことであります。しかし,実際には,住民が,区役所へ行けば食べ物がもらえるという情報を得たのは,地震後3日たった20日になって,しかも隣の人から初めて聞かされたということであります。 災害時に避難命令や生活情報を伝えることは,パニックや2次災害を防ぐ上でも重要なことであります。 このため自治省は,災害時の住民に対する情報伝達の切り札として,街角の拡声器や各家の受信装置で情報を伝える市町村防災地域無線,いわゆる同報系無線の設置を奨励しています。 今回被災した主な自治体では,尼崎市だけが,市内に 217ヵ所これを備えていたということであります。もっともこの装置は,地震後一回も放送されなかったということでありますから,使い方についても周知しておく必要があると思います。 一方,東海地震に備えて静岡市では, 329ヵ所に屋外放送施設を設け,放送の手引を整えた上,「地震後は,同報系無線を通じて給水車の巡回や食料配給などの情報を流す」としていますから,本市としても十分参考にする必要があると思います。 次に,地下鉄の問題であります。 地下埋設物は地震に強いという定説を覆して,神戸市営地下鉄の新長田駅付近のトンネルの支柱が 100本近く折れ,また,神戸高速鉄道大開駅では 120メートルにわたって天井が落下するなど,大きな被害が出ています。従来の地下鉄の設計基準では,地下鉄のトンネルは周囲の地盤と一緒に動くため,左右の横揺れを重視し,通常の土圧に対して2割程度の補強策をとりながら,上下からの縦揺れによる土圧についてはきわめて少ないとして,ほとんど考慮していなかったのであります。 今回の地震を機に運輸省は,地下鉄の耐震基準に,トンネルが地中で受ける土圧の影響を新たに取り入れることを決め,その検討に着手したことが報じられております。 本市としても神戸市の実情を詳しく調査し,国とも連携をとりながら,市民が安心して利用できる地下鉄にすべく,地下鉄の設置基準についても再検討する必要があると思います。 次に,ボランティア対応の問題であります。 本市の防災計画には民間団体活用計画はありますが,これは,あくまでも日赤や町内会組織を対象に協力要請するものであります。そのことはもちろん必要ですが,今回の災害には,全くの一市民や民間の団体がボランティアとして活躍していることが報じられています。震災後,神戸,西宮,芦屋市などに登録されたボランティアは約1万 5,000人に上ったということであります。 多くのボランティアが被災者に感謝されている一方,専門技術がなければ避難民がふえるのと同じだとボランティアを断るところもあるということであります。また,経験が少なくてはとてもまねができないと,初体験組が思い知らされたのが非政府組織NGOの活躍ぶりだということも報じられております。 このように,初心者から国際的経験を積んだNGOまで,幅広い層の人たちがボランティアとして来るわけですから,その人たちの善意を踏みにじることがないように,そしてその人たちの力が最大限に発揮できるような体制づくりも,防災計画見直しの中で十分検討すべきポイントだろうと思います。 次に,原子力防災の問題であります。 本市の防災計画には,水害,火災,地震災害に対する被害想定や防災対策はあっても,原発事故に対する被害想定も対策も盛り込まれていないのであります。本市の西方約60キロメールのところには泊原発があり,現在も稼働中であります。道の泊発電所周辺地域原子力防災計画は,国の指針やマニュアルに拘束され,防災対象地域を発電所から半径8ないし10キロメートル以内の地域に限定しており,当然のこととして,本市は対象地域となっていないのであります。 しかし,1986年に起きたチェルノブイリ原発事故の際には,ヨーロッパ各地に放射能が広い範囲にわたって広がり,事故の1週間後には, 8,000キロメートルも離れた日本に降った雨から放射能が検出されたほどでした。チェルノブイリのような事故が日本で起きることは,きわめて考えにくいとされていますが,しかし,物事に絶対はありません。特に地震によって原子力発電所が崩壊したり,機械に亀裂が入って放射能が空中に飛び散ることも十分あり得ることだろうと思います。万一,そのような事態になれば,札幌に放射能が降り注ぐまでにそれほど時間はかかりません。したがって,原発の是非とは別に,現にすぐ近くで原発が稼働している以上,防災計画見直しの中では,泊原発の事故による放射能災害についても想定をし,対策を立てておく必要があるだろうと考えます。 以上,幾つかの検討すべきポイントについて指摘してまいりましたが,これらを踏まえて,以下3点の質問をいたします。 質問の第1は,今回,神戸市に派遣した市職員からどのような報告を受け,それをどのように受けとめているのか。 質問の第2は,本市地域防災計画見直しの基本的な姿勢を明らかにしていただきたい。あわせて,2月8日,野中自治大臣が全国の自治体に,防災計画見直しの重点事項について通知を出したことが報道されておりますが,それはどのような事項なのか明らかにしていただきたい。 質問の第3は,私が先ほど述べましたそれぞれの問題点について,現時点での考え方を明らかにしていただきたいと思います。 最後に,本市の経済活動に大きなウエートを占めている観光行政,中でも札幌市民の保養地として欠かすことのできない定山渓地域の振興対策について,お尋ねをいたします。 本市の来札観光客数を見ますと,1992年,93年と2年連続,前年度を下回っておりましたが,94年度上期については全市的には前年同期 2.5%の増加を示しており,回復の傾向が見え始めているところであります。しかし,定山渓地域の状況はと言えば,94年度上期は前年対比 0.1%の減少であり,これは92年度から3年連続の減少を示しており,いまだ入込み客の低迷の傾向が続いている状況であります。 現在,定山渓地区には,政府登録旅館や公的保養施設を中心にして,大小合わせて54の宿泊施設があり,1日当たり 8,600人の収容規模を誇る札幌の重要な観光地であります。したがいまして,入込み客の低迷は,観光主体の同地域にとっては深刻な事態であります。 そこで,質問でありますが,まず第1点目は,定山渓地域の振興にかかわる基本的な考え方についてであります。 本市では,1979年度から「環境保全の強化」「住みよい街づくりの推進」及び「魅力ある観光地づくりの推進」を基調とした同地域の振興整備計画を策定し,現在までに,豊平川河畔園地造成,二見公園の改良,定山渓中央線のモール化,月見橋のかけかえ,あるいはメルヘンかっぱ像の設置,施設誘導案内板の設置,さらに定山渓ダム下流園地の整備など,主に公共的基盤整備を中心に事業を実施してきたところであります。 しかし,今日,都市の観光は,観光客が住民の楽しみの場をみずからも体験することが目的の一つにもなってきております。私は,その意味では,定山渓の観光振興についても,札幌市民が身近な保養地として楽しみのある場を充実することが,ますます求められるのではないかと考えるわけでありますが,これまで取り組んできた事業の点検も含め,今後の事業計画を進めるに当たって,市長の基本的な考え方をお伺いいたします。 第2点目は,観光客の誘致対策についてであります。 観光客を誘致するに当たっての基本的な対策としては,観光客のニーズを的確にとらえ,あるいは先取りし,その地域の持つ魅力的な観光情報をあらゆる機会にさまざまな媒体を活用して,広く提供することが最も重要とされているところであります。 現在,地元観光協会を中心とした定山渓の一大イベントであるかっぱ祭り,あるいは秋の紅葉を利用したもみじ茶会など,自主的に誘客に努力をしているところでありますが,今後,さらに多くの観光客を誘致するために,札幌市としても積極的に指導,支援していくお考えがあるかどうかお伺いをいたします。 以上で私の質問のすべてを終わりますが,ここでお許しをいただいて,一言申し述べさせていただきたいと思います。 冒頭でも若干触れましたけれども,私は,今回5期20年を一つの区切りといたしまして,私の議員生活にピリオドを打つことといたしました。20年間,多くの皆様にご支援,ご指導,ご鞭撻をいただいてまいりました。 20年間で,思い起こすことはたくさんあるわけでありますけれども,一つだけ申し上げますならば,先ほども申し上げました,オリンピック冬季大会を再度札幌に誘致をするかどうか,札幌市が立候補するかどうかの議論をしたときに,私は,ちょうど1期目の途中でありました。所属をしております総務委員会で,自然保護の観点あるいは財政問題,さらには今日から考えますと隔世の感がありますけれども,オリンピックのアマチュアリズムの問題などにつきまして,大いに議論を闘わせたわけであります。 その際に,質問の矢面に立って,一手に答弁を引き受けていたのが当時の桂企画調整局長,今日の市長であります。そんな経過がありますだけに,先ほどサラエボの平和を求める話もさせていただきましたけれども,私同様に,桂市長もその思いは強いだろうと思います。 そんな思いを含めて,20年間多くの皆さんにご指導いただきました。ご迷惑をおかけした部分も多かったかと思います。 私は,この後,一市民に返りまして,一市民の立場で市政に参加をし,協力をしながら,札幌市の発展を見守ってまいりたいと思っています。 再度立起を表明しております桂市長を初め,市議選で立起を表明されております同僚議員の皆さんには,どうか所期の目的を貫徹をされまして,引き続き札幌市政を担当される,あるいは参画をされる,そして名誉と伝統のあるこの札幌市政,あるいは札幌市議会のますますの発展にご尽力をいただきたいというふうに心から思います。 重ねて20年間のご指導,ご鞭撻,ご支持,ご支援,ご協力に心からお礼を申し上げ,札幌市の限りない発展をお祈りしまして,ごあいさつとさせていただきます。長い間,ありがとうございました。(拍手)
伊与部敏雄君
○副議長(伊与部敏雄君) 答弁を求めます。桂市長。
桂信雄君
◎市長(桂信雄君) それでは,まず私から幾つかお答えをいたします。 最初に,平成7年度予算案についてでございます。 第1点目の財政状況の基本的な認識についてでありますが,歳入予算の大宗をなす市税が多少上向きに転じたとはいえ,国民健康保険会計や交通・高速電車事業会計の健全化を図らなければならないという大きな課題を抱えていることに加えて,高齢者対策や雪対策など,今後とも増大する行政需要に的確に対応していかなければならないことを考えますと,もともと財政基盤の弱い本市におきましては,引き続き厳しい財政状況が続くものと考えております。 第2点目の平成7年度予算編成に当たって,特に意を用いた点についてでありますが,躍動都市さっぽろの実現に向けて,市民生活の各分野にわたりバランスのとれたものとなるよう心がけたところであり,特に事業の早期執行や景気対策に配慮し,道路,街路,河川,公園等の国庫補助事業につきましては,その全額を計上して,積極的に実施することとしております。 また,事業別シェアについてご指摘をいただきましたが,本市の予算編成においては,国家予算と異なって,必要な経費を積み上げて編成しているところであります。とりわけ,平成7年度予算におきましては,市民要望の高い雪対策や高齢者保健福祉対策について,平成6年度に引き続き2けたの伸びを確保するなど,多様化する市民ニーズに対応して編成したところでありますが,今後とも,なお一層柔軟で機動的な予算編成に努めてまいりたいと考えております。 第3点目の平成7年度の市税,地方交付税についてでありますが,まず市税につきましては,法人市民税について今年度の決算見込みや今後の景気動向を念頭に置き,一定の伸びを見込んだほか,他の税目についても,地方財政計画の伸び率等を勘案して,市税全体で前年度に比べ実質 4.9%増の 2,788億円を計上したところであります。 また,地方交付税につきましては,算定の基礎となる単位費用や補正係数が明らかになっておりませんので,正確に見積もることは困難でありますが,地方財政計画など,現時点でのあらゆる資料,情報に基づき 990億円と見積もったところであります。いずれにつきましても,今後,その確保に向けて最大限の努力をしてまいる所存であります。 次に,阪神大震災の本市への財政的な影響についてであります。 まず,お話のありました特別交付税につきましては,今回の災害は未曾有の規模であり,被災団体にどの程度配分されるかは不透明でありますが,本市を含め,他の団体がその影響を受けることは避けられないものと考えております。 また,震災復興のための宝くじの発売につきましては,ことしの4月に 200億円を全国で発売し,その収益金約90億円を兵庫県や神戸市を初めとする被災団体の復興財源に充当することが決定されました。これによりまして,他の都道府県及び政令指定都市は,市場を提供することとなりまして,若干の影響が出ることも予想されますが,本市も,かつて札幌冬季オリンピック協賛宝くじを全国で発売したことがありまして,このような時期に全国の各自治体が協力し合うことは大切なことであると考えております。 次に,平和問題についてであります。 ことし,戦後50年という節目の年を迎えて,わが国では,戦争を知らない世代が多くなってきた一方で,いまなお,地球上には紛争が絶えない現実がございます。こうした中で,ただいま,工藤議員ご自身の体験を交えての国際的な視野に立った平和に対する並み並みならぬ思いに対しましては,私など戦争の時代を知っている者にとっては,一層感銘を覚えるものでありまして,その姿勢に深く敬意を表するところでございます。 そこで,第1点目,第2点目,第4点目の戦後50年を契機とした平和に関するさまざまなご提言を交えたご質問についてでございますが,関連をいたしますので,一括してお答えをいたします。 私は,かねがね,平和な社会,世界を築くためには,一人一人の心の中に平和に対する強い願いがまず醸成されることが何よりも大切なことであると考えておりまして,そうした思いで平和都市宣言の普及啓発を初めとして,PMFや姉妹都市との国際交流など,市政全体の中で数々の施策に取り組んでまいりました。 工藤議員のご提言につきましては,さまざまな問題があり,難しいところでございますが,平和に対する意識が市民の間に根づくよう地道に息長く取り組んでいくに当たって,どのようなことがふさわしいのか,幅広い観点から十分検討してまいりたいと考えております。 次に,質問の第3点目,サラエボの平和を求める札幌アピールについてでございますが,サラエボの悲惨な状況につきましては,同じ冬季オリンピック開催市として私も心を痛めております。 そこで,平成4年にリレハンメル市が提唱いたしましたオリンピック・エイド募金につきましては,札幌市も積極的に募金活動を実施し,国際赤十字を通じて,サラエボの子供たちに少しでも役立てばと寄附をさせていただいたところであります。 また,昨年の北方都市市長会議におきましても,札幌市の提案によって,サラエボの危機的な状況を平和的に解決するよう関係機関に働きかけることを内容とする決議をしたところであります。しかしながら,サラエボの状況は,いまもって変わる兆しを見せておりませんので,あらためて本市としてアピールを出すことも考えてまいりたいと思っております。 次に,質問の第5点目のNGOに対する助成についてでございますが,民間ボランティア団体の活動は,国際ボランティアだけでなく,国内におきましても,環境問題や医療支援を初めとしたさまざまな分野で行われておりますことは,私もよく承知をいたしております。 このたびの阪神大震災の被災地における民間ボランティア団体の活動が,連日報道されており,迅速かつきめ細かな対応は,大いに評価できるものであり,ボランティア団体の活動を真剣に考えていかなければならないと思っております。 そこで,民間ボランティア団体に対する助成についてでございますが,本市といたしましては,まず民間ボランティア団体の実態をよく把握した上で,適切な支援がどうあるべきかなどをよく検討してまいりたいと考えております。 次は,福祉問題についてでございます。 第1点目は,今後の福祉課題の認識と取組みについてでありますが,今後の少子・高齢社会へ向けて,福祉関連施策全体の総合的な推進を図って,高齢者や障害者を初め,だれもが安心して暮らすことのできるまちづくりを実現することが課題と考えております。 そのためには,市民の福祉活動への参加意欲を醸成しながら,地域福祉活動のネットワーク化を図り,在宅福祉を一層推進するとともに,高齢者保健福祉計画や現在策定中の計画を着実に実施していくことが大変重要であると考えております。 次に,高齢者保健福祉計画の推進についてであります。 第1点目の在宅福祉の推進につきましては,高齢者保健福祉計画の初年度である平成6年度は,ホームヘルプサービス事業を初めとする13種類の在宅福祉施策の充実を図るなど,積極的な推進に努めてきたところであります。さらに,平成7年度は,前年を大きく上回る予算額を確保し,在宅福祉の推進に力を注いでまいりたいと考えており,今後につきましても,在宅福祉に対する市民ニーズは大変大きいものがありますので,一層の努力をしてまいりたいと考えております。 第2点目は,高齢者保健福祉計画の達成にかかわる具体的手だてについてでございます。 まず,平成6年度事業の達成見込みにつきましては,本計画の初年度として積極的な予算を編成したところであり,達成できるものと考えております。また,平成7年度につきましても,さきに実施してきた施策に加え,新たに給食サービス事業を実施するとともに,ホームヘルプサービスの派遣時間帯の拡大を図るなど,計画を着実に推進するため,予算の大幅な増額を図ったところであります。 次に,計画の年次別事業量についてでありますが,サービスの対象となる高齢者や,そのニーズの動向などを的確にとらえ,11年度に向けて計画が着実に達成されるよう各年度の執行に配慮して決定してまいりたいと考えております。 また,中間における実態調査の実施についてでございますが,それぞれの事業の進捗状況や福祉サービスの内容などにつきまして,市民ニーズに照らして検証を加えることは必要であるとの認識から,たとえばホームヘルプサービスにおける早朝・夜間の派遣などについて,利用されている方の意見を聞くための調査も実施したところであります。今後とも,各種調査の活用や独自に必要な調査を設けながら対応してまいりたいと考えております。 次は,地域防災計画の見直しについてであります。 第1点目のご質問でございますが,被災地では想像を絶する惨状と災害対応で混乱する中にも,被災者の方々は,遠い札幌からの救援の手に対して深い感謝の念を抱いていたという報告を受けております。また,災害救助活動における消防,警察,自衛隊など支援機関の連携体制,避難場所における医療体制,さらには民間ボランティアの活用体制などが問題点として報告がありました。 このたびの大震災は,本市にとりましても貴重な教訓として厳粛に受けとめました。今後は,このことを本市の防災体制に生かしていかなければならないものと考えているところであります。 2点目の本市防災計画の見直しに当たりましては,このたびの災害から明らかになってくるさまざまな問題点を整理しながら,震度想定や被害想定の基礎調査を行い,初動体制や避難対策など,計画全般にわたって見直しを図ってまいりたいと思っております。 また,これを進めるに当たりましては,国の指針及び北海道との調整を図りながら,できるだけ早い時期に計画を策定する考えであります。 次に,国が示した通知についてでありますが,その要旨は,直下型地震を想定した各対策を初め,職員の動員,情報収集・伝達方法,市町村間の応援体制,自主防災組織の育成,関係機関との連携など9項目について点検し,見直すべき事項は修正するように指示した内容のものであります。 次に,3点目についてでございますが,ご指摘の点につきましては,いずれも重要なご提言と受けとめております。これらについては,計画の策定の中で十分に検討してまいりたいと考えております。 なお,泊原子力発電所の防災計画につきましては,これまでも答弁してまいりましたが,国の指針等を受けて北海道が責任を持って策定し,対応することになっておりますので,本市といたしましては,北海道の対応を信頼して見守っていきたいと考えているところであります。私からは以上であります。
伊与部敏雄君
○副議長(伊与部敏雄君) 田中助役。
田中良明君
◎助役(田中良明君) 観光行政につきまして,私からお答えを申し上げます。 第1点目の定山渓地域の振興にかかわる基本的な考え方についてでありますが,定山渓地域は,温泉を初め,森林,山岳など自然に恵まれた地域であります。したがいまして,これらの自然環境を保全しながら,豊平峡ダムや森林,河川を利用した新たな自然体験型施設等を整備する一方,既存の施設等の再整備など,市民や観光客が自然に親しむことができるような施策を推進してまいりたいと考えております。 次に,第2点目の観光客の誘致対策に関する支援等についてでございますが,これまでも本市におきましては,観光協会との綿密な連携のもとで,修学旅行誘致キャラバン隊の派遣,東京,大阪,九州などへの観光客誘致キャンペーンを初め,さまざまなPR事業を通じて,できるだけ多くの観光客を誘致しようと努力をしてまいったところでございます。 今後とも,定山渓地域の振興のため,本市といたしましても積極的に支援してまいりたいと考えております。以上でございます。
伊与部敏雄君
○副議長(伊与部敏雄君) ここで,およそ30分間休憩いたします。
見延順章君
○議長(見延順章君) これより,休憩前に引き続き会議を開きます。 代表質問の続行であります。長岡武夫君。 (長岡武夫君登壇・拍手)
(発言者未割当) 発言者未割当
◆長岡武夫君 私は,ただいまより自由民主党議員会を代表いたしまして,躍動都市さっぽろの魅力あるまちづくりを進めていくための課題となる市政の諸問題について,提言を申し上げながら順次質問をさせていただきます。 まず,質問に入ります前に,さきの阪神大震災でお亡くなりになられた方のご冥福をお祈り申し上げますとともに,被災された皆様に心からお見舞いを申し上げます。さらに,被災地の一日も早い復旧・復興を衷心より願っているところであります。 私は,今回の直下型地震がもたらした甚大な被害と大勢の方々の犠牲を貴重な教訓として,今後,本市の総合的な防災対策について万全を期していかなければならないと思うのであります。 そこで,初めに防災対策について質問いたします。 去る1月17日早朝,兵庫県を中心に襲った直下型大地震は,戦後最大規模の被害を与え,国民に自然災害の恐ろしさと日ごろからの防災対策の重要性を再認識させられたところであります。 札幌市では,直ちに,翌18日には,消防局救助隊,消防航空隊の救助支援,衛生局の医療支援,水道局の給水と物資支援に職員を派遣したほか,24日には,下水道局の技術支援,28日には,建築局の応急危険度判定支援などを主なものとして応援活動を行なったところであり,本市の迅速な対応はまさに適切であったと評価いたしております。 今回の地震発生のメカニズムやこれほどまでに大被害となったその原因等については,早速,専門家グループ等によって調査されておりますし,やがてその実態が解明されることと思いますが,日本が誇る知識,技術力で構築された安全都市システムの神話が一瞬にして崩壊し,国内のみならず全世界にまで,大きな驚きと同時に自然災害の脅威をまざまざと見せつけられた感がいたします。 そこで,本市の防災対策を見てまいりますと,防災対策基本法に基づき,札幌市地域防災計画が策定され,防災組織,予防計画,応急対策,復旧計画などが定められており,災害に対応する体制が整えられておりますが,この計画では,想定震度を5としております。この震度については,これまでも議会において取り上げられて論議されてきているところでありますし,この阪神大震災がどのようなメカニズムで発生し,被害の拡大につながったのか,いずれ明らかになってくるものと思います。 本市の地震対策を見直すに当たっては,基本的に,あらためて本市としての調査研究がなされることと思いますが,さらに,このたびの阪神大震災の調査研究結果をもとにした,国レベルにおいても,関係法令の整備,もろもろの基準強化,役割分担など新たな判断が出されるものと思いますので,このような点を踏まえた上での総合的な本市の地震対策が講じられなければならないわけであります。 しかしながら,いつ起きるかわからないこの地震災害に備えた食料備蓄,飲料水確保,避難誘導等々や被災住民の対応は,早急に取り組んでいかなければならない課題と考えるところであります。 そこで,質問の1点目についてでありますが,これらのことについては,当然のことながら全庁的に取り組まなければならないわけでありますが,行政として当面どのような取組みをなされようとしておるのか,市長のお考えをお伺いしたいのであります。 次に,市民の防災意識の高揚についてであります。 消防局が釧路沖,北海道南西沖,北海道東方沖地震時に行なったアンケート調査によりますと,札幌市民で地震に備え非常食の用意や家具の転倒防止をしている家庭は約3%にとどまっており,また,今回の震災後の調査でも約18%の状況であることから,市民の防災意識は決して高いとは言いがたいと思うのであります。 しかし,災害はいつ起きるかわからないわけでありますから,このたびの大震災を契機に,市民一人一人の防災に対する意識改革を行い,防災意識の高揚を図っていくことが必要と思うのであります。 また,常日ごろからの地域における隣人,町内会等を通じ,協調,協力,助け合う精神の醸成は,有事の場合はもちろんのこと,これからの高齢者社会においても大切なことと思うのであります。本市には現在,防災の地域活動として,自主防災組織が結成され,ふだんから活動願っているところでありますが,このような場合にうまく機能を果たすことができるように,研修,訓練などがどの程度行われているのか心配されるところであります。 そこで,質問の2点目としては,家庭防災の基本と言われる市民の防災意識の啓発をいかにしておられるのか,また,地域や町内会に組織されている自主防災組織を,官民一体となって,より一層の強化と活性化を図る必要があると思いますが,どのようにお考えになっておられるかお伺いいたします。 さらに,このたびの大震災においては,多発した火災は,予想もできないほどの延焼拡大につながりました。その要因については,断水によって消火栓が使用できなかったという状態を考えますと,せめて要所要所に防火貯水槽があれば,局面が大きく変わったのではないかと思うところであります。 札幌市においては,都市の発展とともに,水道管の布設も急速に進み,同時に消火栓が設置されておりますが,反面,防火貯水槽が積極的に設置されていないことを考えてみますと,さて,これでよいのかと大きな疑問がわいてまいりました。 考えてみますと,本市の大通公園は,先人が築いた防火帯としての安全空間であったと伺っており,これはとうとい実践教訓であったわけであります。いま,後世に残る防火施設として,たとえば,大通公園とか各区に指定している避難場所となっている公園とかに,大規模な防火貯水槽を併設して災害に備えることも,本市の防災対策として大きな意義があるものと考えるのであります。 この計画には,さらなる工夫と検討も大いに必要であると思われますが,消防活動で最も大切な水の確保,いわゆる防火貯水槽について積極的に設置を進めるべきであると思いますが,市長のお考えをお伺いいたします。 次に,今後のまちづくりと行財政運営についてお伺いいたします。 まず,本市の都市づくりの基本的方向と理念についてでありますが,札幌は,これまでの先人の奮闘と努力によって,今日国際的にも評価される都市となりましたが,このようないまの姿になったのは,何と申しましても昭和47年の札幌冬季オリンピックの開催であったと思います。 札幌オリンピックが開催された昭和47年は,ニクソンショックなどがあったとはいえ,まだ高度成長の興奮と残照の中にあった時期でありました。国家財政もいまと比べれば拡張期であり,オリンピックの開催に対しても,都市づくりに対しても,国の全面的な支援が受けられたわけであります。 つい最近アジア大会を開催した広島市,また,冬季オリンピック開催に向けて準備を進めている長野県を見ましても,仄聞するところによれば,国の支援も十分ではなく,地方自治体の財政負担は並み大抵ではないようであります。これに比べてみて,20余年前に冬季オリンピックを開催できたことは,本市にとってまことに幸運だったわけであり,この大事業を実現させた先人の先見の明にあらためて頭が下がる思いでございます。 札幌は,その後も計画的にまちづくりを進められ,現在の姿になってまいりました。大多数の人々は,この街に住むことに大きな誇りと満足をしているのではないでしょうか。 平成6年度の市政世論調査において,札幌に住み続けたいと思いますかという問いに対して,実に77.7%の市民が永住したい意向を示しており,これは昨年度と比べて1%上回るものとなっております。 しかし,いまあらためて札幌の街のあり方を見るとき,幾つか考えなければならないことがあるわけであります。 その第1は,本市の都市づくりの基本方向や理念が,指定都市になってから20年余りにわたって全国水準に追いつくように頑張ってきたことが,果たしてよいのかどうかということであります。これまでの努力の結果,道路,住宅,地下鉄,公園,下水道など基幹的な都市施設は,他の都市と比べても遜色のない,むしろ凌駕する水準になってまいりました。しかし,街のたたずまいの美しさ,都市としての風格,あるいは札幌らしさを生かしたまちづくりの点ではいかがでありましょうか。 本州の都市の中には,長い歴史の中で,都市としての風格を持っているところがかなりあります。歴史の浅い本市にとっては,一朝一夕に都市としての薫りや値を求めていくのにはかなり無理があるとは思いますが,それにはこれからのまちづくりに当たり,単に道路をつくる,地下鉄をつくる,地区の再開発をする,施設をつくる等々だけではなく,たとえば,ここの場所,ここの地区をどういう顔にするのか,それが本当に住む人々に,また訪れる人々にも感動を与えるような風格を持った顔づくりをどうしていくのかということであります。 そして,この場合,札幌の風土や自然,つまり札幌らしい個性をどう生かし,織り込んでいくかという視点が大切であろうと思うのであります。 札幌は,人工的につくられた街であり,原野を切り開き,新しい都市建設に励んでいる時期は,ひたすら人工的に都市基盤の整備に励んでいるだけでよかったのでありますが,しかし,これだけ都市として発展し,成熟してきた今日,もう一度札幌の自然や個性に立ち返ってみるべき時期に来ていると思うのであります。しかしながら,札幌は,いまでも昔からの路線を走っているように見受けられます。 一例が,大通公園や都心ロマネット計画でありますが,都心再生のために一定の意義を持っていることは認めるところでありますが,しかし,いつも人工的に区画されており,もう少し潤いや優しさ,温かさなどを取り入れることはできないものでしょうか。 また,モエレ沼公園は,故イサム・ノグチの設計によって建設が進められております。世界的に高名な彫刻家の設計ですから,専門家から見れば芸術的に価値の高いものでありましょう。しかしながら,構想の中に提案されているガラスのピラミッドなどの構築物も,本当にここの風土に適合するようなものかどうか,いま一度検討してみる必要があると思われますが,いかがなものでしょうか。 札幌には,かつては川には清流とともに魚がすみ,平地にはハルニレやヤチダモなどの木々が林をつくり,山にはミズナラやシラカバなどが広大な樹林をなし,いずれも野鳥や小動物も群れ遊んでいたわけであります。こういったふるさとの原風景や自然を現代の都市づくりの中に再生させていくことは,共生をつくり出す価値があり,いまの技術をもってすれば可能ではないかと思うのであります。 そこで,質問の第1点でありますが,市長は,これからの札幌の自然や個性を生かし,風格ある都市づくりに向けてどのような考え方でおられるのか,まずお伺いいたします。 次に,札幌のまちづくりを考える上で,都市としての活力をどうつくっていかれるかということであります。 先般,全国の各都市の人口動態が全国市長会から発表されました。これによれば,札幌の人口の増加数は1万 3,136人で,全国トップであると報道されております。道内のほとんどの市町村が人口の減少に悩んでいることからすれば,札幌は幸いなことだと言わなければならないのかもしれません。 観光シーズンには,全国から,あるいは世界各国から観光客が押し寄せております。このように,札幌は一見,華やかな繁栄をしているかのように見えますが,札幌市経済の構造的な問題,それを反映した本市財政の脆弱さについては,さまざまな観点から議論されているのであります。 しかし,このような札幌のいまの姿は,北海道のいまの置かれている状況と関連しております。一口に言って,北海道の現状はまことに厳しいものがあります。水産業の不振,炭鉱は閉山が続き,農業も自由化の中で苦境に立たされております。バブル全盛のころにもてはやされたゴルフ場やリゾートは,安易な計画から軒並み計画倒れに終わっております。 このような北海道の現状については,近年の道政の責任はまことに大きいと言わなければなりません。それは,北海道の社会経済を真正面から直視せず,抜本的な対応におくれをとり,空疎なビジョンと幻想を振りまくだけに終始してきては,当然の帰結になるものではないでしょうか。 このような北海道を活力あるものにしていくためには,道都として,あるいは道央圏の基幹都市として,札幌がその牽引車とならなければならないわけで,この場合,近隣市町村との連携のみならず,道内の各都市間との機能分担を明確にし,連絡調整を図っていくことがきわめて重要なことであると考えるわけであります。 そこで市長は,活力あるまちづくりを推進していくため,本市の産業の活性化について,どのようなビジョンをお持ちになり,どのような手順と道筋でそれを具体化しようと考えておられるのか,ご所見をお伺いいたします。 次に,まちづくりを支える行財政運営の今後のあり方についてであります。 これまで申し上げてきたようなまちづくりを実現していくためには,本市の行財政運営がそれを支えるに足りるものでなければなりません。人と組織と財源とが整然と機動的に用意され,活用されなければならないと思うのでありますが,桂市長はそうした行財政運営のプロだと私は思うのであります。 市長は,市役所に入られて以来,これまでそれぞれの枢要なポストで腕を振るわれてきたわけでありまして,5期20年にわたった板垣市政は,かなり市長にスポットが当てられがちでありましたが,これを支える区長として,また局長として,助役として,常に補佐する立場で手がたく陰でまとめられてこられた実績は,まさに見逃せない証左であると思うのであります。 しかし,桂市長になられてからの社会経済環境は,バブル経済の崩壊によって一変いたしました。市税は,指定都市になった当時は30%前後の伸びがあり,その後も2けたの伸びが順調に続いておりましたが,その伸びがほとんどなくなり,平成6年度には実質マイナスになるという,本市始まって以来の厳しい事態を迎えるに至ったのであります。私は,このような事態の中で,桂市長は的確に,そして機敏に対応してまいったものと思います。 例を挙げれば,平成4年度から平成6年度までの本市の予算を見ても,景気の後退の中で決して萎縮することなく,都市基盤の整備,文化・スポーツ施設の建設,高齢者保健福祉の充実,雪対策など,どれをとっても短期間のうちに飛躍的な前進が図られてまいりました。また,景気回復のための手だてとしても,公共事業の増額についても十分な配慮がなされましたし,市税がほとんど伸びない中で,このような積極的な財政運営が可能になったのは,このことの機微をよく知り尽くした市長が,財源の選択と確保に意を用いてこられたからだと思うのであります。また,常にタイムリーに地下鉄や国民健康保険,都市基盤の整備など,さまざまな分野で国の財政支援を取りつけるのに成功してきたところであります。 しかし,総じて言えば,第1期の桂市政は,地下鉄の健全化への着手など,板垣市政時代に顕在化しなかった問題の処理に追われる時期でもあったと思うのであります。市長がその真価を発揮し,大いなる市政の前進を見せるのは,まさにこれからではないでしょうか。 私は,市長の意欲の片りんは,今回提案された当初予算案にあらわれていると思うのであります。 平成7年度当初予算は,選挙の年ということで,慣例に従い骨格予算となったところでありますが,その伸び率は一般会計で 2.9%,これは従来の骨格予算の伸びを大きく上回る積極的な予算となっております。きわめて低い伸び率となっている市税収入など,依然として厳しい財政環境の中にあって,市民生活や景気回復などに配慮した結果であると思うのであります。 特に,雪対策やごみ対策,高齢者保健福祉などの分野については,大きな伸びを確保しており,積極的に市民要望にこたえようという姿勢があらわれているのであります。また,多額な累積赤字を抱え,苦しい財政運営を強いられている国保会計や高速電車・交通会計に対しては,多額の一般会計からの支援を行い,着実にその健全化を推し進めていること,さらには,国民健康保険料や,その限度額を据え置くなど,市民負担の抑制についても精いっぱいの努力をしているのであります。これは,桂市長の第2期目に向けた並み並みならぬ意欲のあらわれと評価するものであります。 そこで私は,桂市政の継続を願う責任ある与党会派として,今後の行財政運営のあり方についてお伺いいたします。 まず第1点目は,行政改革,特に組織の人のあり方についてであります。 今日の本市をめぐる客観情勢を考えると,これからの行財政運営は,単なるつじつま合わせでは対応できない局面に立ち至っているのではないでしょうか。 指定都市になって22年間,本市の飛躍的な成長の結果,本市の組織も財政も急激な膨張を続けてきました。それは,ふえ続ける市民ニーズと財政需要に対応して,そのときどきの判断によって,毎年,局や部や課など行政組織を拡大し,また,必要な予算も増額してきたわけでありますが,しかし,景気が回復に向かっているとはいえ,もはやかつてのような成長が期待できない現在,いまの市役所の組織や事業の組立て方が本当にあるべき姿なのかどうか,冷静に点検していかなければならないのではないでしょうか。 たとえば,同じような目的の仕事や事業が複数の局に分かれていたり,一つのプロジェクトを実施するために,いたずらに部局間での調整が長引いたり,あるいは,同じ事柄に対しての対応がちぐはぐであったりというように,巨大組織としての弊害も目につくようになってきているのであります。 大地震のような突発的な大災害が起こったとき,縦割の組織が個別に当たっているのでは対応できないことは,今回の阪神大震災の教訓が教えるとおりであります。従来以上に,柔軟で機動的に動ける組織のあり方が求められているわけであります。 市長は,現在の市役所の組織全体をこのような目で,いま一度総点検すべきであると思うのであります。具体的な組織の再編をどうするかは,すでに設置済みの行政運営効率化委員会で点検中でありましょうが,市長は,いま申し上げた点を踏まえ,市役所の組織の再構築に向けて,どのようなビジョンを持ち,どのような方針で臨もうとしておられるのか,明らかにしていただきたいのであります。 次に,第2点目として,財政のリストラについてであります。 大幅な自然増収が本市財政を支えてきた時代はすでに終わりを告げ,これからは,市税の伸びがきわめてわずかなものにとどまる中で財政運営を行わなければならないことを覚悟せざるを得ないのであります。 しかし,だからと言って,市政の停滞を招くことは許されず,先ほど私が提言をした幾つかのまちづくりの課題を含め,市民要望に機動的にこたえていく必要があると思うのであります。このためには,税収回復の前提となる景気対策に,本市としてできるだけの力を注ぐということはもちろんでありますが,と同時に,民間企業並みの財政のリストラを推し進める必要があると思うのであります。 事務事業の徹底した見直し,不必要な外郭団体の統廃合,民間委託やボランティアの活用など民間活力の導入,OA化による事務改革など,大胆にリストラを図るべきと考えるのであります。 いま一度,原点に立って,行政が真に責任を持つべき分野を再点検し,行政関与の必要性,行政サービスの水準と負担のあり方,能率の向上などについて,真剣な議論が必要だと考えるのであります。 そこで,平成7年度の予算編成を含めまして,事務事業の抜本的な見直しなど,財政のリストラについてどのように対処なされようとしているのか,その基本的な考え方をお尋ねいたします。 また,長期的な財政の健全化を維持していくに当たって,どのようなことが必要だと考えておられるのか,市長のご所見をお伺いいたしたいのであります。 次に,区の行政運営のあり方につきましてお伺いをいたします。 本市は,北海道の中心都市として政令指定都市移行後においても,宅地開発の増大や都市的中枢機能の集積などによる規模の拡大と人口増加の著しい都市として発展を続けているところでありますが,しかしながら,昨今の社会情勢は,国際化,都市化,情報化,高齢化の社会と言われ,さらに市民ニーズの多様化と相まって,市政運営には一層の充実した対応が求められている状況にあると思うのであります。 また,いまや本市の重要な課題となっているごみ対策や交通環境問題,さらに地域福祉と雪対策等々については,前にも述べましたとおり,市長は積極的に取り組んでおられますが,これらの諸問題は住民自治の根幹とも言うべきことであり,このためにも国や自治体がいままさに行政改革の推進を図り,行政と市民がどう役割分担に取り組んでいくのか,そして,行政サービスとこれらにかかわる負担やボランティアなどの活動をどう展開すべきなのかなどの問題をもっと正面から論議して,市民に提言していく姿勢が必要と思うのであります。 一方,区役所を中心にした行政運営の面から見ますと,当初から区長を中心に,市民,税務,土木,福祉の担当部を置く大区制をとって,地域要望に対する窓口の集約化や市民に身近な行政サービスの方法は,それまでの指定都市の区制ではとられていなかった制度であり,これについては効率的な行政運営であると注目されているわけでありますが,本市の区の規模としては,15万人ないし20万人の人口を標準としておりますが,人口15万といえば,道内の帯広市や苫小牧市,そして小樽市に匹敵する規模を有しているのが本市の区役所であります。 ところが,大区制をとった本市の区長は,ミニ市長的な存在として住民に理解されているにもかかわらず,身近な問題を多く抱え,その要望が迅速に処理されることができないだろうかという不満の声が出ているのが現状であり,依然として本庁部局の主導のもとに行政が行われている部分が余りにも多いと感ずるのであります。 さらに,これからは本格的な高齢社会に向けて,保健・医療・福祉のサービスのネットワーク化を進めなければならないときであり,地域福祉を前線で支えることになる区役所体制が果たしてこのままでよいのかどうか。このことからいたしましても,市民生活とかかわりの深いそれぞれの地域ニーズや問題要望をいま一度見直し,区長の権限や体制の強化,そして予算の付与などを行なって,ミニ市長並みの役割を区長に与えるべきと考えますが,いかがでありましょうか。 さきに述べました阪神大震災の救援活動でも明らかなように,被災者への迅速な救難・援助を行うためには,国や道,そして市の危機管理体制の確立はもとより,市民生活に密着し,地域拠点となっている区役所の役割は,一層強く求められるであろうと考えるのであります。 以上,ご提言申し上げましたこれらを踏まえて,市長のお考えをお伺いいたしたいのであります。 1点目は,市民ニーズが多様化している中で,区の行政運営のあり方についても変革を求められていることについてでありますが,新たな行政需要に対応しながらも,個性的で魅力あるまちづくりを進めるとともに,区における総合行政の推進をより効果的に行うために,区長の権限と体制を強化しようとするお考えをお持ちなのかどうかお伺いいたします。 次に,2点目は,必ずしも区の行政運営のみにかかわる問題ではありませんが,21世紀に向けて行政と市民の役割分担のあり方について,市民と一体となって積極的に取り組むお考えをお持ちになっておられるのかどうかお伺いいたします。 最後に,平成9年秋に予定されております豊平区の分区によって誕生する新しい区の特色あるまちづくりにつきまして,提案を交えながらお伺いいたします。 この地域は,明治の初めよりの本市においても比較的古い歴史を持っているところであり,また一方では,真栄,有明地区を中心としての豊富な緑という価値ある貴重な財産を有している地域でもあります。 現在は,東部地域を初め,大規模な開発などが行われ,新興住宅地として急速な発展を遂げてきていることはご承知のとおりでありますが,しかしながら,この地域には,梅の名所として平岡公園などもありますが,目立って新区を特徴づけるものが少ないと感じているところであります。 本市においても,各区がそれぞれ特色あるふれあい街づくり事業を展開し,個性あるまちづくりを目指しているわけであり,豊平区におきましても,平成2年度から多くの市民の参加を得まして,とよひらHANA-LAND事業を実施しているところであり,花を通じてのコミュニケーションづくりが着々とその成果を発揮しつつあるところであります。 このことは,地域独自の価値を再発見することや,都市化の進行などで失われつつある共同体意識を再生することにも通ずる価値ある事業であると,常々評価いたしているところであります。 新区につきましても,やはり住む人々が,自分の区という意識と誇りを持つような住みよい街の実現のため,それにふさわしい地域特性を生かしたビジョンが必要であろうと思うわけであります。特に,都市化の進展に伴い,緑の重要性は,今後ますます市民の大きな関心を集めることになろうかと推測いたします。 私も,これまで繰り返して提言してきたところでありますが,市街地を取り巻く自然緑地につきましては,より一層,その保全と積極的な活用を図るべきものであろうと考えているところであります。 私は,市議になってからの16年間のみならず,それ以前から白旗山との深いかかわりの中で過ごしてまいりました。 本市では,昭和59年から,モデル都市林化を目指した白旗山都市環境林整備事業を進めており,森林保全を図りながら,そして自然条件を生かしたレクリエーションの対象地として,森林を市民へ開放するふれあいの森事業等が展開されているところであります。 この都市環境林は,羊ヶ丘展望台と滝野すずらん丘陵公園のほぼ中間に位置しており,南北4キロ,東西3キロの札幌市最大の市有林であります。すでに,敷地内には,ふれあいの森と自然観察の森があり,隣接して有明の滝,自然探勝の森が整備されており,林業の体験学習やバードウォッチングができる自然とのふれあいの場が創出されております。 そこで,新区の新しい特色として,この地を活用した高齢者対策をも含んだ施策の展開について提案するものであります。 札幌の子供たちにも伸びやかな個性が育つことが望まれておりますように,お年寄りにとっても,長寿化する人生を生き生きと過ごせる空間が必要ではないかと考えるわけであります。 経済企画庁は,国民生活白書の中で,高齢期はもはや余生ではなく,人生の4分の1を占める独立した時期と位置づけ,自立した老後を強く提言しております。こういった社会的な背景から,単に総合的な保健医療や福祉向上の体制整備という視点からだけではなく,精神的なゆとりとでもいいましょうか,健全な保健休養の場といいましょうか,そういった開放的な場をお年寄りたちに提供していただきたいと考えるのであります。 昨年は,体の不自由な人たちやお年寄りを対象にしたおもいやりの森をつくり,特に目の不自由な人たちでも森林浴を楽しむことができる散策路と山小屋風の休憩所を整備したことは,きわめて好評をいただいていると聞いておりますが,さらにこれを充実するために,既存の広場を生かして,音楽や芸能などを楽しむことができる,仮称ではありますが,幸せの森を設けてはいかがかと考えるところであります。 このすばらしい自然環境の中に,なだらかな散策路やベンチで森林浴を満喫しながら,小鳥のさえずりや小川のせせらぎが聞こえる林の中で伸び伸びと体を動かすことは,高齢者や障害者にとっても大きな喜びでありましょう。 従来,福祉といえば,施設福祉とか,在宅福祉とかといった観点のみで議論されてきましたが,高齢者の健康づくりのためにも,今後は白旗山の自然を生かした施策づくりが大切と考えておりますがいかがでありましょうか,市長のご所見をお伺いいたしたいのであります。 以上で,私の質問をすべて終わりますが,最後に一言述べさせていただきます。 私は,昭和54年以来,同僚議員の皆さんはもちろんのこと,市長を初め,多くの職員の皆様に大変お世話になりました。このことに対しまして,心より感謝を申し上げる次第でございます。どうぞ皆さん方におかれましては,ますますご健勝で,本市のためにご活躍くだされますようにご祈念を申し上げまして,ごあいさつとさせていただきます。ご清聴ありがとうございました。(拍手)
見延順章君
○議長(見延順章君) 答弁を求めます。桂市長。
桂信雄君
◎市長(桂信雄君) それでは,私から数点お答えをいたします。 まず初めに,防災対策についてお答えをいたしますが,第1点目の当面の取組みについてでございます。 防災対策の基本的事項であります初動体制,情報収集・伝達体制,物資の調達,食料の確保,避難者への対応といったような 164項目にわたって,現在総点検を行なっているところでございます。この結果を踏まえて,速やかに所要の対策を講じてまいりたいと考えております。 また,防災対策を積極的に推進するために,この3月1日付で防災部に地震災害計画を担当する主幹等を配置し,体制の強化を図ることにいたしております。 2点目の市民に対する防災意識の啓発でございますが,このたびの地震に対し,消防局が行なったアンケート調査では,市民の関心は高まっているものの,一人一人の日常における備えはまだ十分ではないことから,緊急に地震災害時の心構えや避難場所などを全世帯にお知らせしております。さらに,広報さっぽろ3月号において詳しく掲載することとしております。 また,自主防災組織の強化,活性化でありますが,このたびの大地震では,住民相互の助合いが随所に見られることからも,災害時における地域の協力体制は欠くことのできないものであると思います。今後とも,それぞれの地域ごとの自主的な防災組織の結成を促進するとともに,平素から実践的な訓練を積み重ねるなど,活動の活性を図ってまいりたいと考えております。 3点目の防火貯水槽の設置でございますが,大震災時に備えて,消火栓以外の消火用水の確保は非常に重要であります。したがって,防火貯水槽の設置を初め,河川,地下水,そして融雪槽等の有効活用を含め,総合的に消火用水の確保に努めてまいりたいと考えております。 次は,今後のまちづくりと行財政運営についてのご質問に逐次お答えをいたします。 まず,札幌の自然や個性を生かした風格ある都市づくりについてでございます。 都市の風格について考えてみますと,その都市の持つ歴史,文化,産業,気候風土などの違いによりまして表現されるものが異なってまいりますが,本市といたしましては,札幌の個性である豊かで恵まれた自然環境や北方のさわやかな都市イメージを表現して,市民が真に愛着を持ち,親しみやすい街にしていくことが,風格のある都市づくりの第一歩であると考えております。 そのためには,まず,これから策定いたします都市景観基本計画に基づき,都市景観条例を制定し,北方の風土に調和した街並みの形成などをさらに進めるとともに,環状夢のグリーンベルトや市街地内の緑地の拡大,さらには親水性に富んだ潤いのある河川の整備を積極的に行い,都市と自然が調和したまちづくりを進めてまいりたいと考えております。 都心部については,国際ゾーンを初めとする各種プロジェクトを進めながら,オープンスペースや快適な歩行者空間の確保,あるいは大通公園の延長,ボリューム感のある緑地空間の整備などを検討しており,それが第3次長期総合計画でも述べている風格ある魅力的な都市空間の創造につながるものであると考えております。 また,各区については,ふれあい街づくり事業を中心とした各区独自の施策を展開する中で,まちづくりを考える住民団体や研究会が育ち始めておりまして,今後,これらの方々とも連携して,地域に密着した個性的なまちづくりを進めてまいりたいと考えております。 次に,産業の活性化についてでありますが,これまで本市では,平成2年度と3年度の2ヵ年にわたって札幌市の産業活性化に関する調査研究を実施し,本市の都市特性や時代の趨勢を踏まえた活性化の方向づけを行なったところでございます。 その後,部門別の具体的な活性化方策を策定すべく,翌平成4年度と5年度においては札幌市地域商業振興基本構想の取りまとめを見たところであり,また現在,札幌市工業振興計画を鋭意策定中でございます。これらの取組みの中でも明らかになりつつありますが,私は,次の3点が本市産業活性化の要点として集約されるものと認識いたしております。 すなわち,その一つは,本市産業界が生み出す製品やサービスの高付加価値化であります。そして二つ目には,企業誘致と人材の育成であります。三つ目は,海外経済交流の推進であろうと存じております。 また,これらを具体化する際には,お話にもございましたように,近隣市町村との連携や機能分担にも十分意を用いてまいる必要があろうと考えております。さらに,今日,生産や流通の過程で大きな変革が進みつつあるということも十分認識し,これまでにも増して産業の活性化に力を入れてまいりたいと考えております。 次に,まちづくりを支える行財政運営の今後のあり方についてでございます。 第1点目の組織のあり方でございますが,本市におきましては,従来から,多様化する行政需要の変化を長期的に見通し,これに柔軟に対応できる総合的で効率的な組織の実現を目指してきたところでありますが,昨今の厳しい財政運営の中で,新たな市民ニーズに対応しつつ,質の高いサービスを確保していくためには,より効率的で活性化した組織づくりが求められているものと考えております。 そこで現在,行政運営効率化委員会を中心に,全庁的な総点検に取り組んでいるところでございまして,私はこの機会に,より総合的な行政を推進するための組織の整備や事務事業に,類似性,関連性のある組織の整理統合,また,横断的行政需要に対応できる組織の充実など,積極的な見直しを行なってまいりたいと考えているところであります。 2点目の財政のリストラについてでございます。 市税収入の大きな伸びが見込めない中にあって,時代の流れや新たな市民要望に的確にこたえていくためには,組織・機構の見直しや定員管理の適正化などに加えて,財政面でのリストラも不可欠と考えております。 平成7年度予算におきましては,従前にも増して事務事業のスクラップ・アンド・ビルドの徹底を図るため,平成6年度に引き続き,一般事務的経費の原則10%カットを行うとともに,個々の事業についても,事業効果の薄れてきたものの廃止や縮小などを積極的に実施したところでございます。 今後の財政運営におきましても,行政の責任領域を絶えず点検しながら,事務事業の整理合理化を図るとともに,民間委託やOA化を推進するなど,行政の効率化にも引き続き努力してまいりたいと考えております。 次に,長期的な財政の健全性維持についてでございますが,ただいま申し上げました行財政運営の効率化による歳出等の見直しに加えて,財政運営の硬直化を招かないよう,常に長期的な展望に立った計画的な事業執行とともに,良質な市債等,財源の選択と確保に十分意を用いる必要があると考えております。 また,長期的な財政健全化のためには,何といっても財政力の強化が重要でありますので,自主財源である市税収入のウエートを高めていくため,税源の涵養につながる本市産業の積極的な振興が必要と考えているところであります。私からは以上であります。
見延順章君
○議長(見延順章君) 石原助役。
石原弘之君
◎助役(石原弘之君) 私から,ご質問の3番目と4番目についてお答えをいたします。 まず,区の行政運営のあり方についてでございます。 第1点目の区長の権限と体制の強化につきましては,これまでも地域のサービスセンター的役割を担う連絡所業務の拡充,区長の総合調整権の明確化と企画機能の強化,そして区の独自性発揮事業として,ふれあい街づくり事業の推進など,区の行政運営の展開を図ってきたところでございます。 さらに,今後も市民ニーズの多様化に合わせた行政体制をとっていく必要がありますので,さきに設置をいたしております行政運営効率化委員会における重要な取組み課題の一つとして,区の行政運営のあり方を全庁的に検討しているところであります。 ご質問にもありました区への事務委譲や保健・医療・福祉のネットワーク化などに対応する区役所機構の見直し,そしてこれにかかわる区長の権限強化などにつきましても,できるものから早急に取り組んでまいりたいと考えております。 第2点目の行政と市民の役割分担のあり方についてでありますが,この課題につきましては,国や自治体レベルにおいて,長年にわたって大きなテーマの一つとされてきたところであり,本市におきましても,そのときどきの市民要望を的確に実現することを念頭に,これまで市政の推進を図ってきたところであります。 最近では,ごみの減量化,分別収集やリサイクル運動,違法駐車対策やノーカーデー運動,また,高齢者保健福祉計画の推進やボランティア活動,除雪のパートナーシップなど,市民との協力体制を得て取り組んでいることはご承知のとおりであります。 これからも行政と市民の役割分担については,広く市民論議を図っていかなければならない重要な課題と認識しており,今後とも市民の理解とご協力をいただきながら取り組んでまいりたいと考えております。 次に,豊平区の分区に伴う新しい区の特色あるまちづくりについてであります。 魅力あるまちづくりの基本は,何と申しましても,そこに住む住民が地域に愛着を持ち,住みやすいと感じるようでなければならないと思います。新しい区のまちづくりに当たりましては,地域特性を生かす上からも,ご指摘の白旗山を中心とした豊かな自然が重要な役割を果たすものと考えております。 特に,白旗山は,森林浴を初め,自然観察や冬の歩くスキーなど,市民の森として幅広く利用されていることから,昨年は障害者や高齢者のための散策路や休憩所,ベンチ,トイレ等を備えたおもいやりの森を整備したところであります。 今後,一層,高齢化社会に対応した施策を積極的に取り入れながら,整備拡充に努めてまいりたいと考えております。以上でございます。
見延順章君
○議長(見延順章君) お諮りをいたします。 本日の会議はこれをもって終了し,明2月15日午後1時に再開いたしたいと存じますが,ご異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
見延順章君
○議長(見延順章君) ご異義なしと認めます。よって,さよう決定されました。
見延順章君
○議長(見延順章君) 本日は,これで散会いたします。