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札幌市議会 会議録検索システム(平成11年第1回定例会 1999-02-15 第3号)

1999-02-15/発言 18 件 / 原本(札幌市議会)

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柴田薫心君 1 番目 / 52 字
○議長(柴田薫心君) ただいまから,休会前に引き続き会議を開きます。
 出席議員数は,55人であります。
柴田薫心君 2 番目 / 42 字
○議長(柴田薫心君) 本日の会議録署名議員として馬場泰年君,森 健次君を指名します。
柴田薫心君 3 番目 / 31 字
○議長(柴田薫心君) ここで,事務局長に諸般の報告をさせます。
植田英次君 4 番目 / 97 字
◎事務局長(植田英次君) 報告いたします。
 横山光之議員は,所用のため遅参する旨,届け出がございました。
 本日の議事日程及び質問順序表は,お手元に配付いたしております。
 以上でございます。
柴田薫心君 5 番目 / 139 字
○議長(柴田薫心君) これより,議事に入ります。
 日程第1,議案第1号から第38号まで及び議案第41号から第54号までの52件を一括議題といたします。
 ただいまから,代表質問に入ります。
 通告がありますので,順次発言を許します。
 越智健一君。
 (越智健一君登壇・拍手)
(発言者未割当) 6 番目 / 14,263 字 発言者未割当
◆越智健一君 今期最後の定例会本会議におきまして,自由民主党議員会を代表し,質問の機会をいただきましたことを光栄に存じます。私個人にとりましても,これが最後の代表質問となりますので,いささか提言も含めまして,質問をさせていただきます。
 初めに,札幌の歴史とこれからの進むべき方向についてであります。
 本市は,昨平成10年,創建130年の節目の年を迎え,人口180万人を擁する北海道の中心都市に発展いたしました。必ずしも長いとは言えない歴史の中で,今日の発展を見たことに,我々札幌市民は大いなる誇りと自信を持って行動すべきであると考えるものであります。
 私は,かねてより,この街を開いた先人の労苦をしのび,感謝するとともに,より豊かな街にして後の世代に引き継ぐことが現代に生きる我々の責務であるという信念に基づいて,市政の場で行動してまいりました。
 そこで,この機会に,本市の歴史の中で多くの先人が残された偉業をしのび,その功績をたたえるとともに,今日を生きる我々の指針とすることが必要なときであると思い,少しく130年の歴史を振り返ってみたいと思います。
 ご承知のとおり,札幌における本格的な街づくりは,明治2年の北海道開拓使の設置に始まります。本府建設を命じられた初代開拓使判官島 義勇は,300間四方の本府を設け,その周りに,東は豊平川,西は円山のふもとに至るという広大な規模の都市づくりを目指しました。島判官が円山の丘から東を望み,「他日,五州第一の都」と詠んだのは有名な話であります。私は,開拓の初めに先駆者が示されたこのような壮大な街づくりの理念を最初に思い起こすのであります。
 本市の発展の節目を幾つか振り返ってみますと,まず,大正11年には市制が施行されました。初代高岡直吉市長のもと,行政機構の整備が進むとともに,初めての市議会議員選挙も行われ,それまでの区会にかわって札幌市議会が発足したのもこの年であります。昭和初期の大恐慌や戦中・戦後の食糧危機を乗り越え,昭和22年には公選の高田富與市長のもと,さまざまな困難に直面しながらも,市民と行政,議会が一体となって,市民生活の再建と新しい都市づくりに最善の努力をしてきました。
 昭和30年代の高度経済成長期には,全国的に人口の都市集中が進み,本市においても,道内石炭産業の不振から生じた炭鉱離職者の流入が重なり,年間4万人余の急激な人口増加を見たのであります。
 札幌の街づくりを考えたとき,ひときわ大きいのが昭和47年の冬季オリンピック開催であります。ちょうど私が議員として第一歩を踏み出したのは,その前年の昭和46年で,市政が原田市長から板垣市長へバトンタッチをされたときでもありました。
 当時の札幌は,オリンピックのほかにも,政令指定都市への移行を翌年に控え,地下鉄の開通や地下街のオープン,都心部地域暖房の開始,市役所新庁舎の完成などが相次ぎ,建設ラッシュは大変な活況を呈しておりました。このオリンピック開催は,札幌のインフラ整備を20年先取りしたとも言われております。
 また,この年は,札幌市初の基本構想とそれを受けた第1次長期総合計画が策定され,スタートした年でもありました。このときに打ち出された北方圏の拠点都市,新しい時代に対応した生活都市という二つの都市像は,島判官が示した壮大な街づくりの理念にも通じるものであり,数度の改定を経た今日も,基本構想や長期総合計画の中に生き続けております。
 昭和46年当時105万人であった本市の人口は,現在180万人を超えるまでになりました。道路,公園を初め,上下水道の普及,除雪水準の向上など,都市基盤の整備状況は目を見張るものがあり,まさに隔世の感がいたします。
 また,積雪寒冷という気象条件にある本市において,信頼できる市民の足として整備された地下鉄は,東京,大阪,名古屋に次ぐ4番目のものでありました。この地下鉄に絡んで私の記憶に強く残っているのは,開業当時の交通事業管理者大刀 豊氏であります。
 私が議員活動を始めたころ,地下鉄は開業に向けて試運転を盛んに行っておりましたが,その最中,真駒内で脱線事故が発生しました。私は,たまたま車を運転中にラジオでこのことを知りましたので,現場へ向かいました。すると,大刀氏がいち早く現場に駆けつけ,事故の経緯を尋ねる1年生議員の私に,「すべての責任はこの私にある」ときっぱり語ってくれたのであります。そして,復旧工事の先頭に立って指揮をとり,見事に開業に間に合わせました。この責任感と使命感にあふれた姿勢に,私はいたく感銘を受けました。そして,こうした気骨ある職員たちによって市政が支えられているということを改めて認識させられたものであります。
 この地下鉄が開通するまで市民の足として活躍してきた市電は,昭和2年に札幌電気軌道株式会社から札幌市が買収したものであります。買収額は307万5,000円で,当時の歳入予算の総額を上回るもので,25年の長期の市債で賄われました。この市債は,その後のインフレもあり,難なく償還されたのでありますが,米一俵60キログラムが10円余りの時代に,買収を決断するに当たっては,当時の市長,議会も大いなる勇気を必要としたことでありましょう。
 このように大きな変革を伴う事業では,多かれ少なかれ,利害得失や意見の相違による摩擦が伴うものでありますが,責任ある立場の者が適切な判断のもとに決断することは,今日の市政にも十分通用するものであると考えます。
 一方で,それ以上に忘れてならないのが,本市の急速な発展を支えた良識ある市民の存在であります。昭和16年の円山町,昭和25年の白石村に始まり,琴似町,豊平町,手稲町と続いた周辺町村の合併は,それぞれの議会,理事者はもちろん,そこに住む住民が,小異を捨てて将来を見据えた大局的な見地に立って勇断したがゆえに成立したものと考えております。
 このように,札幌の市民は,街づくりに対し高い意識と大いなる関心を常に持つとともに,先人の労苦にこたえる努力を続けてきました。これは,開拓者精神と同様,代々受け継がれてきた市民気質であり,冬季オリンピックを成功させる原動力ともなったものと私は受けとめております。
 このことは,下水道事業の受益者負担金制度や車粉問題解決のためのスタッドレスタイヤの導入,最近では,ごみの分別収集における中身の見えるごみ袋の普及への取り組みなどに,高いレベルでの市民意識の発揚が見られます。市政の推進がこうした良識ある市民に支えられている場面は,随所に見ることができます。
 さて,このように先人の壮大な理念を受け継ぎ,良識ある市民に支えられながら発展を続けてきた札幌市が,次に目指すべき方向とはどのようなものでありましょうか。
 私は,世界に目を向けた街づくり,中でも北方圏の都市とのより積極的な交流を第一に挙げたいと思います。
 札幌市は,これまでも,諸外国とのさまざまな交流を通じ,国際都市としての性格を強めてきました。特に,積雪寒冷という地域特性を生かし,北方圏の拠点都市を目指した積極的な都市外交を展開してきております。こうした考え方は大変重要なことであり,私は,これをさらに強く推し進めることが札幌市の新たな発展にもつながるものと考えております。
 具体的には,ロシア共和国,特にサハリンなど極東地域を念頭に置き,重点的な交流を進めることが必要であります。これは,終戦を当時の樺太で迎え,シベリアでの抑留体験もある私のこの地域への個人的な思い入れも多少ありますが,もちろんそれだけではありません。私は,数年前,サハリン州のユジノサハリンスクやホルムスクなどを視察する機会を得ました。その際,強く感じたことは,市民レベルや商業レベルで,日本とこれらの地域との結びつきが予想以上に進んでいるということでありました。
 札幌市とロシアとの結びつきは,ノボシビルスク市との姉妹都市交流が中心であり,極東地域との交流はほとんど進んでおりません。しかし,ロシア極東地域は,石油,天然ガスや水産物など,非常に豊富な資源に恵まれていることもあり,この地域との交流は,札幌市にとっても必ずや意義あるものになるに違いありません。
 現在,この地域との交流は,北海道や新潟県などが先鞭をつけておりますが,札幌市としても,こうした可能性を秘めた地域との交流にぜひ取り組むべきであると,私は提言させていただきます。
 さて,桂市長は,今春の市長選挙に三たび立起されることを表明されました。厳しい経済情勢を初め,地方分権や規制緩和といった課題が山積する中で,自治体運営のかじ取りは,かつてないほど厳しいものとなってきております。本市においても,市債残高が2兆円を超えたとか,財源不足で予算編成に苦労をしているとかの暗い話ばかりが聞こえてきます。このためか,市民の一部に過剰な悲観論が見られるのは,まことに残念なことであります。
 こうした中,来るべき21世紀に向けた街づくりを着実に進めていくためには,市民の信頼をしっかりと獲得し,ともに手を携えながら新たな発展を目指していくことが今まで以上に重要となります。
 ただいま私が述べましたような街づくりへの思いは,市民一人一人が持っているものでありますから,桂市長には,そうした市民意識を十分に酌み取った上で,新たな施策展開を図っていただきますよう,心から願う次第であります。
 そこで,質問でありますが,未開の地を開拓し,数々の困難な局面を乗り越えながら発展してきた本市の歴史をどのように認識し,次期市長選に臨まれるのか,その決意のほどをお聞かせいただきたいのであります。
 次に,平成11年度予算と社会資本整備についてであります。
 国の平成11年度の予算を見ますと,全体では対前年度比5.4%の増加を見ておりますが,経済再生に全力を尽くすため,過去最高の31兆円を超える国債を発行し,特に,公共事業については対前年比5%増と,積極的な予算編成となっております。
 また,本市の平成11年度の一般会計予算は,統一地方選挙を控え,骨格予算として編成されておりますが,景気対策のための公共事業や差し迫った少子高齢化の進行に配慮して,平成10年度当初に比べ0.1%増の積極予算となっているのであります。
 景気低迷などで市税収入が3.7%減の落ち込みが見込まれる中,骨格予算では異例の財政調整基金20億円を取り崩して財源確保に努める一方,市債発行を36億円減らすなど,今までにない苦しい編成作業であったことをうかがい知ることができます。
 このような厳しい財政状況の中で,骨格予算でありながら積極的な予算計上に努められたことに対して,我が党は高く評価するものであります。
 国及び本市の平成11年度予算に共通する点は,景気対策のための公共事業に最大限の配慮をした予算となっていることであります。公共事業には,短期的には,景気を浮揚し,国内総生産や雇用を拡大するほか,長期的には,良質な生活基盤や経済発展基盤が形成され,市民生活を豊かにし,産業活動や経済成長を促進するという効果があります。
 我が国の公共事業の規模は,国内総生産の約8%を占め,欧米諸国の3倍に上り,社会資本整備の重要な役割を果たしてきております。発展途上の北海道においても,公共事業は,地域経済の向上はもちろん,街づくり,地域づくりの有効な手だてとなってきております。
 札幌市でも,冬季オリンピックの開催決定や政令指定都市への移行などを契機として,公共事業が集中的に行われました。その結果,今日の魅力ある街づくりの先駆けとなり,人口増加をもたらすとともに産業や経済活動が促進されてきております。
 そこで,本市の街づくりについて,公共事業による社会資本の整備という視点から考察してみたいと思うのであります。この場合,私たちの重要なライフラインである水道,下水道,そして,世界でも例を見ない積雪寒冷地の大都市札幌の快適な輸送手段として定着している地下鉄の3事業を取り上げてみます。
 初めに,水道事業についてであります。
 平成11年度の建設改良は約141億円であり,そのほとんどが浄水施設や配水施設の整備事業で,11年度末の給水人口は180万5,000人,給水普及率は99.8%となる見込みであります。私が議員となる前の昭和45年当時は,給水人口が68万5,000人,給水普及率は73.8%であったことを考えると,隔世の感があります。
 これは,長期的視点に立って豊平峡ダムや定山渓ダムなどの水源を手当てしたほか,昭和46年度から平成10年度までに4,000億円もの建設費が投下されたことによるものであります。この建設投資により,約3,000億円もの資産が形成され,市内に広がる配水管は5,300キロメーターとなりました。その財源として調達した企業債は,約2,000億円残されているのであります。
 次に,下水道事業についてであります。
 平成11年度の下水道事業の建設改良は306億円であり,11年度末の下水処理人口は180万人,総人口普及率は99.1%となる見込みであります。昭和45年度末では,下水処理人口が19万4,000人,普及率は19.2%であったことを考えますと,わずか30年足らずで飛躍的に普及が促進されたのであります。
 これは,昭和46年度から平成10年度にかけて8,600億円もの建設費が投下された結果であり,さらには,都市計画税との二重取りなどの意見もあった受益者負担金をいち早く導入できたことによるものであります。これにより,市内の下水管の延長が7,600キロメーターとなり,約7,600億円もの資産が形成され,一方で,建設財源としての企業債が約3,600億円残っているのであります。
 次に,地下鉄事業についてであります。
 本市の地下鉄は,昭和46年に南北線12.1キロメーターが開業し,輸送人員は1日約18万人でありましたが,東西線,東豊線が建設され,来週25日に東西線・琴似-宮の沢が開業すると,営業総延長は48キロメーターに達し,平成11年度では輸送人員は1日57万5,000人になる見込みであります。
 地下鉄は,札幌の街づくりの先導役として,市民の足の確保と地域経済活性化に大きな役割を果たしてまいりました。また,交通渋滞による経済的損失や車の排出ガス等の地球環境への影響を考えたとき,本市地下鉄が持つ効果ははかり知れないものがあると思うのであります。
 しかし,地下鉄開業以来,平成10年度までに約7,800億円もの建設費が投下され,4,800億円余の資産が形成された反面,3,800億円余りの企業債の残高があります。
 以上,申し上げましたこれらの事業は,いずれも公共的な役割を担いつつ,採算性が求められる中で,今日までよくその使命を果たしていると,私は常日ごろ思っているところであります。水道,下水道,地下鉄のほとんどは,ふだん,市民の目に触れられることの少ないものでありますが,簿価で1兆5,500億円余,時価では3兆円にも上るものが,市民生活に不可欠の社会資本として整備されております。
 しかし,これらの資産を建設,取得するために調達した企業債の残高が約9,500億円となっていることから,巷間いろいろ論議もありますが,事業の性格上,当然の先行投資であり,企業債の残高はあっても,将来の大きな資産があることをもっと評価されてよいのではないかと思います。
 そこで,質問でありますが,このような財政状況や資産状況について,いま少しわかりやすく公開し,明らかにして,市民に理解を求める必要があると思いますがいかがか,お伺いいたします。
 ところで,公共事業に対して,かなり以前から,これからも日本列島をコンクリートで固めるようなお金の使い方でよいのかという素朴な疑問が提起されております。マスコミなどで批判されているその主なものは,硬直的な予算配分により,非効率な事業,必要性の薄い事業が目立っており,真に市民生活に必要な投資が行われていないとか,財政悪化の原因となっているなどであります。もはや,公共事業の時代は終わったとさえ言われておりますが,こうした指摘にも耳を傾ける必要があると思うのであります。
 本格的な少子高齢化時代を間近に控え,増大する国民の行政ニーズに対応するためには,従来型の公共事業だけでよいのか,より多様な社会資本の整備手法が必要になってくるのではないかとの思いがあります。
 我が国では,地方自治体を含めた政府の債務が500兆円を超えるのに対しまして,1,200兆円もの個人金融資産があると言われております。これらの個人金融資産は,団塊の世代が50歳代後半を過ぎると貯蓄率が急激に低下すると予測されておりますので,国内総生産を押し上げ,経済の活性化を促す社会資本の整備には,個人金融資産を含む民間資金を活用することも考えるべきときと思うのであります。民間資金に余裕のあるこの時期に,大急ぎで社会資本整備を行い,来るべき高齢社会に向けて備える必要があります。それは,我が国の人口がピークを迎える2007年,平成19年ころまでには,社会資本がおおむね整備されることを目標にすべきでありましょう。
 しかし,現在,国,地方を問わず,財政状況が逼迫しており,公共事業に配分される財政資金に多くを望めないことを改めて認識しなければなりません。
 このような状況の中で,国においては,長期計画の見直しや費用便益分析,コスト削減が言われ,北海道においても「時のアセスメント」が行われております。財政難,地域経済の低迷といった厳しい行財政環境にあります本市におきましても,DR・プログラム,事業再評価プログラムなどの行財政改革を積極的に推進しており,これからの市民ニーズに対応した社会資本の整備を行っていくためには,従来型の公共事業から脱皮していくという発想が求められるところであります。
 そこで,今後,本市において効率的・効果的な社会資本の整備を行っていくためには,社会資本の建設,運営に,民間の資金やノウハウを用いることにより,経営的な感覚の導入を検討していく時期ではないでしょうか。
 昨年5月,民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律案,いわゆるPFI推進法案が,我が党を含む議員立法の形で国会に提案され,現在,審議中であります。その趣旨は,伝統的に公共事業の形で行われてきました社会資本の整備,運営に,民間の資本や技術,アイデアを導入し,公共事業を活性化させ,効率化することであり,また,地域経済対策としても効果があるということであります。
 この手法を既に導入しているイギリスでは,社会資本の整備に民間導入を持ち込むことに成功したと聞いております。
 そこで,質問でありますが,既に,東京都や三重県などでは,具体的な社会資本プロジェクトを挙げて検討しておりますし,北海道においても,北海道PFIの導入に向けて検討し,年度内に結論を出すやに聞いております。
 今後,札幌市内の区役所,学校などの公共施設が建てかえ時期を迎えることから,昨年,市長は,PFIの導入について検討をしたい旨,話されたと伺っております。我が会派の笹出議員も,昨年の第1回定例市議会において質問しておりますが,その後,本市において,PFIの導入に向けてどのような取り組みを行っているか,お伺いいたします。
 次に,将来の街づくりについてお伺いします。
 まず,電線類の地中化の促進についてであります。
 道路空間に林立する電柱,あるいは上空に張りめぐらされた電線は,私どもにとりまして必要欠くべからざるライフラインであることは,今さら申し上げるまでもないことであります。
 私事に及んで恐縮でありますが,しばし,老兵の思い出におつき合いいただくならば,私が生を受けた白石かいわいで,ランプにかわって電気が明々とともりましたのは,大正8年,私の生まれる前のことであり,その日の感動を祖父母や親たちからたびたび聞かされたものでありました。電球の明かりが文明のともしびであればこそ,そこに電気エネルギーを送る電信柱と電線という施設の出現は,人々にとって何ら違和感を持たない科学のシンボルとして受け入れられました。また,道端に立つ電柱は,子供たちの通学の道しるべともなり,冬の厳しい吹雪のときには,自宅までたどりつく命綱ともなっていたのであります。
 しかしながら,時は大正,昭和,平成と変わり,私どもには思い出深い電柱や電線は,道路がさまざまな機能を果たしている今日,道路の有効幅員を狭め,人々の歩行や除雪作業の障害となり,交通事故の一因ともなっているほか,都市の美観を大きく損ねているのであります。
 また,阪神・淡路大震災においては,倒壊した電柱や,切断され垂れ下がった電線が,道路交通に支障を来し,緊急車両の通行や消化活動の妨げになったことは記憶に新しいところであります。
 このようなことから,電線類の地中化は,生活環境の向上や防災対策に大きく貢献するとともに,高齢化社会への対応など,多様化する社会的要請にこたえるためにも重要な施策であると考えております。
 このため,本市の地中化事業は,昭和61年度からスタートした国の地中化計画と整合を図り,現在までの3期にわたる5年計画で37キロメーターが実施されたと聞いております。この37キロメーターという数値についての評価は議論の分かれるところであり,市街化区域内の都市計画道路約800キロメーターに占める割合から見て,少々,少ない数値ではないかと思うのであります。
 この事業は,電力などの需要密度が高い都心部の商業・業務地域の幹線道路を主体に実施されており,都市軸である大通や札幌駅前通を初め,札幌駅北口広場などの景観が一新され,都心の顔としてふさわしい都市空間が創出されております。
 また,その整備手法として,歩道のロードヒーティングは地元,地中化は電線管理者,道路の景観整備は本市と,まさに市民・企業・行政が一体となったパートナーシップ方式による街づくりが行われた結果,夏,冬を問わず,快適な歩行空間が確保されたことは,私も大きく評価しているところであります。
 北の理想都市を目指す札幌市にとって,21世紀を間近に控えた現在,将来を見据えた良好な街づくりを進めるに当たって,電線類の地中化は,これからも積極的に推進していく必要があると考えております。
 しかしながら,電線類の地中化は,膨大な費用がかかり,また電線管理者との協力体制が必要であるなど,難しい側面を持った事業であることは私も十分認識しておりますが,電線管理者も,公益事業者としての立場から街づくりについて深く理解をしていただいた上で,より積極的に協力してもらうことが大切だと思うのであります。
 そこで,質問であります。
 電線類の地中化は,街づくりにとって,安全で快適な歩行空間の確保,良好な都市景観の形成,さらには,情報化社会に向けた信頼性の向上が図れるなど重要な施策であり,都心部がほぼ終了した今,今後の展開として,各区の地域中心核などへ移行していく必要があると私は考えます。今後の地中化事業の取り組みについて,市長のお考えをお伺いいたします。
 次に,今後の商店街振興策についてお伺いいたします。
 本市の商業は,明治4年,岩村判官が,大通以北は開拓使を中心とする官庁街とし,大通以南を商業地として割り当てたのが発祥であり,それ以来,人口増加と市街地の拡大に伴って,地域の核となる商店街が各地に形成され,その機能は,単に商品の分配のみならず,街づくりにも大きく貢献してきたところであります。
 その商店街が,今日,さまざまな困難な問題を抱え,悪戦苦闘していることはご案内のとおりであります。都心商店街も,郊外の商店街も,消費者ニーズの多様化や高度化への対応,さらには,大型店との競合に疲れ切っていると言っても過言ではないと思うのであります。
 加えて,昨今の買い控えによる経営難や後継者不足から,事業からの撤退を余儀なくされた店舗も見受けられるようになり,商店街としての機能が失われつつある地域もあるように感じられるのであります。
 国も,このような全国的な傾向を憂慮し,昨年,大規模小売店舗立地法,中心市街地活性化法,改正都市計画法の,いわゆる街づくり3法を相次いで制定して,既成市街地の再生・再構築と地域での暮らしやすさを重視する施策の整備を行ったところであり,この3法をうまく組み合わせながら,地域全体の街づくりの中で商店街の振興を進めていくという流れに移行しつつあります。
 本市も,今後急速に高齢化が進み,20年後には全市民の4分の1以上が65歳以上になるという高齢社会を迎えることになりますが,地域での暮らしやすさが今以上に求められることになり,機能的でコンパクトな歩いて暮らせる街づくりが重要になっていくと考えます。
 こうした社会にあっては,地域コミュニティーの中核を担っている商店街が,街づくりの観点からも大いに見直されていくのではないかと考えるのであります。
 本市も,今日まで,商店街や個店の活性化についてさまざまな施策を実施し,支援を続けてきたことは承知しております。とりわけ,地元の商業者が商店街や地域の将来計画を持ちながら活性化に取り組んでいくことが重要であるとの観点から,活性化のための計画づくりに,これまで約150の商店街や小売市場に1億円を超える支援を行ってきたほか,約70の商店街に対し診断事業を実施するなど,継続的に支援を行ってきたということであります。
 市内の多くの商店街が,熱い情熱と意思を持って活性化に向けた計画づくりに取り組み,行政と連動しながら,地元も相当額の負担をし,商店街の環境整備事業に取り組んだ実績がある一方で,計画の作成まではこぎつけても,いまだ実現に至っていないところも数多くあるのが現状であります。
 その原因としては,事業費捻出の問題や商店街全体の意思統一の困難性,あるいは技術的な問題等が考えられますが,特に,先駆的な事業への取り組みには手本となる事例もなく,先行きの不安も加わり,事業化にいま一歩踏み込めなかった例も多くあったと聞いております。
 そこで,地域の中核をなす商店街の中から,意欲のある後継者のいるところをモデル商店街として取り上げ,活性化への取り組みに対し,本市として集中的に支援を行い,こう行動すればこういう効果が得られるといったことを,商業者の目に見える形にしていくことも必要なのではないでしょうか。
 商店街や個店の活性化については,根本は経営者の自覚の問題であり,みずからの努力が最も重要であることは論をまたないところであります。しかし,大変厳しい経済情勢にある今こそ,行政として積極的に取り組む姿勢を示すことによって,必ずや,市内100を超える商店街の中から,果敢にチャレンジしようという動きが出てくることも期待できるのではないかと考えるものであります。
 そこで,質問でありますが,第1点は,今日までの商店街,商業者が街づくりに果たしてきた役割をどう評価されているのか,お伺いいたします。
 2点目は,今後の商店街振興策についてでありますが,時代の変化に対応し,振興策についても,常に検討を重ね,見直していく必要があると考えるのであります。行政としても,モデル地域に集中して支援を行うなど,取り組み姿勢を転換していく時期かと考えますが,今後どのように商店街の振興策を進めていかれるのか,先ほどの私の提案に対するお考えを含め,基本的な考え方についてお伺いいたします。
 次に,高齢者対策について質問いたします。
 かく申し上げる私も,既に後期高齢者に近い一人で,自己の問題としても重要と考え,ご見解をお伺いいたします。
 本市の高齢者人口は,昭和45年の国勢調査では4万6,000人,総人口の4.6%でありましたが,昨年10月には23万3,000人,13%と,大きく増加しております。29年間で,総人口は1.7倍であるのに対し,高齢者人口は実に5倍にも増加しており,高齢社会が現実のものとなってまいりました。
 さて,高齢社会の到来は,ただ単に高齢者の人口割合が高くなるだけではなく,社会の仕組みが大きく変化し,福祉,保健医療,年金,雇用といった社会保障の枠組みも大きく変革を迫られるものであることは,周知のとおりであります。図らずも,ことしは国際高齢者年と定められております。これは,1992年,平成4年の第47回国連総会において決議をされたものであり,すべての世代のための社会を目指し,高齢者の自立,参加,ケア,自己実現,尊厳を実現することを目的としております。
 本市の今までの高齢者対策も,高齢者を弱者とのみとらえることなく,これらの理念を念頭に置いて進められ,平成3年7月には高齢社会に向けての高齢化対策指針を,平成6年2月には高齢者保健福祉計画を策定し,サービスの充実に努めてきたところであります。
 この計画の最終年度となります平成11年度には,施設整備や在宅サービスなどの目標を達成できると聞き,安堵しているところであります。また,平成12年度から始まる介護保険への対応も着々と進められており,本市においては,巷間言われております保険あって介護なしというようなことにはならないものと考えております。
 しかし,保健福祉サービスの提供に要する費用は,相当な金額になると思われます。特に,これからの福祉サービスの根幹となる在宅サービスは人手によるものであり,要介護高齢者の増加を考えますと,これに要する人件費が莫大な額になることは,想像にかたくないところであります。これらの費用の大部分は,公費及び保険料で負担することになりますが,公費の負担に多くを頼ることは無理が生じるのではないかという危惧を抱くものであります。
 核家族化の進行により,昔のように,2世代とか3世代が同居し,共同・協力して生活をしていくということは望んでも困難になり,高齢者はできる限り自分の生活は自分の力で維持していくことが必要となります。
 高齢者が生活を営む上で重要な点は,経済面であります。ある調査によりますと,不動産や金融資産の約65%は高齢者が保有しているということであります。こうした資産は,親の情として子に残したいと思うことは当然ではありましょうが,一方では,児孫のために美田を買わずのことわざにもあるとおり,これからの社会状況を考えますと,これらの資産を高齢者みずからの生活のために活用することを検討してもよいのではないかと考えるのであります。
 高齢者の資産活用の方法として,東京都の武蔵野市でリバース・モーゲージなる制度を導入しております。この制度は,不動産を担保にして生活に必要な資金を年金方式で借り受け,生涯を終えた時点で,その不動産を売却などして一括返済するというものであります。しかし,経済の動向に左右され,資産価値が減少したりすることや,遺産相続との関係など,まだまだ検討,解決すべきことが多くあるように思われます。したがって,本市にふさわしい高齢者の資産活用の方策を検討する時期に来ていると思われます。
 そこで,質問の第1点目でありますが,市長は,高齢者の生活維持のために高齢者自身の資産を活用することについて,具体的な方策も含めてどのように考えておられるのか,お聞かせ願います。
 次に,生きがい対策についてお伺いいたします。
 要介護状態にある高齢者に対する援助は,もとより必要なことでありますが,高齢者の約80%は元気な方々であります。これらの元気な高齢者に対する施策も,これからの高齢社会を考えますと重要なことであります。
 本市におきましても,老人クラブに対する補助を初めとして,老人福祉センターの建設やスポーツ大会の実施などを通して,各種活動の振興を図っているとのことであります。
 しかし,近年,高齢者の活動は大変多様化してまいりました。今までは,スポーツといえばゲートボール,演芸といえば舞踊にカラオケと言われたものでありますが,最近は,私の周囲にもサッカーや水泳,絵画や俳句など,多種多様な活動をしている方々がおられます。
 その理由を私なりに考えてみますと,一つには高齢者の高学歴化があり,さらには,65歳から74歳までの,いわゆる前期高齢者の活動が,これまでとは比較にならないほど活発になってきていることであります。
 しかしながら,高齢者の方々は,これらの活動に費やす時間は十分にある反面,その活動基盤は脆弱な場合が多いのであります。21世紀の高齢社会を真に活力あふれたものとするためには,高齢者自身が生きがいを持って日々の生活を送ることが何よりも必要であります。特に,まだまだ元気である前期高齢期における活動のいかんが,その後の生活に大きく影響するとも言われておりますので,この時期にある方々への支援が特に重要だと思うのであります。
 そのためには,幾つかの方策が考えられますが,先ほど申し上げましたように,多様化する高齢者のライフスタイルに対応した施策の展開が必要と考えられます。
 そこで,2点目の質問です。
 21世紀の高齢社会を間近に控え,市長は,高齢者,特に前期高齢者の生きがい振興のための働く場所や社会参加の機会の確保を積極的に推進していく必要があると思われますが,どのようなお考えをお持ちか,お聞かせいただきます。
 以上で,私の質問をすべて終わりますが,結びに当たりまして,一言つけ加えさせていただきます。
 このたび,我が会派におきましては,私を含む4名の議員が引退を表明しております。いずれも,20年余にわたり本市議会で活動をしてきた先輩・同僚議員であります。私もその驥尾に付し,昭和46年の初当選以来,7期28年にわたり市議会議員を務めさせていただきましたが,多くの市民の負託にこたえるべく,快適な市民生活の実現,市民福祉の向上に向け,微力ながら全力を尽くしてまいりました。この間,同僚議員の皆様よりいただきました厚いご交誼に心から感謝を申し上げます。
 私どもは市政の第一線から退きますが,次期統一地方選に臨まれる議員各位におかれましては,所期の目的を達成され,本市議会の良識と伝統を守りつつ,今まで以上に活発な議論を展開され,英知を結集して21世紀の市政のさらなる発展と市民福祉の向上にご尽力されますよう,心からご期待申し上げます。ご清聴ありがとうございました。(拍手)
柴田薫心君 7 番目 / 25 字
○議長(柴田薫心君) 答弁を求めます。
 桂市長。
桂信雄君 8 番目 / 3,051 字
◎市長(桂信雄君) 私から,お答えいたします。
 まず,越智議員の今日までの7期28年にわたる一貫した真摯な議員活動に対しまして,心から敬意を表しますとともに,感謝を申し上げながら,長い議員活動に根差した貴重なご提言を含むただいまの各質問項目につきまして,逐次お答えをさせていただきます。
 最初は,本市の発展に対する私の歴史的な認識と市長選に臨む基本的な考え方についてであります。
 札幌市が,世界にも例を見ない短い期間の中でこれだけの大都市に発展を遂げたのは,多くの先人の並々ならぬ労苦のたまものと,私もそのように受けとめております。創建当時から現在に至るまで,市民,議会,行政を初め,数多くの方々が,それぞれの時代のさまざまな問題について,将来を見据えながら,知恵を出し,議論を交わし,最善を尽くしてきたその積み重ねの上に,今日の札幌市があるものと思っております。
 これは,単に都市規模の問題だけではなくて,札幌の魅力として言われております恵まれた自然と調和した街並み,北国のハンディを克服した住みよい都市機能,そして,住んでいる人々のおおらかな気質といったようなことは,それ自体がこれまでの歴史の中で培われた札幌の文化と言えるのではないかと思っております。
 私は,三たび市長選に立候補することにいたしましたけれども,これまでの2期も含めて,先人の残したこういった財産を生かし,その価値を高めながら,いかに未来につなげていくかがみずからに課せられた使命であると考えております。
 今,時代は大きく変わろうとしております。地方分権や規制緩和など,社会経済の構造的な変革が進められる一方で,戦後最悪と言われる経済環境の中で,当面,解決しなければならない行政課題は多岐にわたっております。そのため,21世紀に向けた市政運営には,今まで以上に幅広く物事をとらえるグローバルな視野と将来を展望する先見性,そして,実際に生活を営む市民の感性が求められるものと思います。
 私は,市民と行政がパートナーとして,より一層強い信頼関係を築く中で,議会の皆さんとも十分に連携しながら,この難局を乗り越えて,人輝き,心響き合う新しい時代の札幌の街づくりに向けて全力を尽くしてまいる覚悟であります。
 次は,平成11年度予算と社会資本整備についてであります。
 第1点目の資産評価と市民への周知についてでありますが,各企業におきましては,これまでも経営情報の公開に努めてきたところでありまして,昨年度からは,市営企業調査審議会を通年開催することとして,経営状況についてご審議をいただいているところであります。
 ご指摘のように,市民に理解を求めるためには,行政と市民が情報を共有化することが最も重要であると考えておりますので,その手法,環境づくりも含めて考えてまいりたいと思っております。
 第2点目のPFIの導入についてでございますが,ご指摘のとおり,本市は,引き続き厳しい財政状況が想定される中で,少子高齢化の進行や環境対策など,新たに発生する行政需要に対応していくとともに,既存の公共施設の更新をも着実に進めていく必要があります。
 ご質問のPFIにつきましては,現在,国会でPFI推進法案が審議中でありますが,従来,国や自治体など公共部門が担当してまいりました社会資本の建設や運営を民間事業者の主導で進め,行政は,資産を所有する立場から,公共サービスを購入する立場に移行する仕組みと理解をいたしております。
 本市におきましては,本市事業にこのPFIを導入する場合のケーススタディーを行い,どのような行政分野にPFIを導入するのが有効か,導入した場合の財政負担等のメリットあるいはデメリット,導入の条件整備等について,今後,本格化する本市の公共施設の建てかえなどのケースを念頭に置きながら調査検討を行っているところであります。
 いずれにいたしましても,PFIの事業スキームは,自治体がそれぞれ知恵を絞り,各事業ごとに検討,選択するものであり,これによって,より効果的・効率的に社会資本の整備,運営を行う有効な手法が生まれると期待をしておりますので,今後,法案及びPFIに関する国等の動向をよく見きわめながら,その導入に向けてさらに検討を深めてまいりたいと考えております。
 次に,将来の街づくりについてでありますが,第1点目の電線類の地中化につきましては,都市防災や都市景観の向上,地域の活性化にもつながるなど,多様な効果が期待できますことから,これまで,電線管理者の協力をいただきながら,電力需要密度の高い都心部を主体に事業を実施してきたところであります。
 地中化は,膨大な費用がかかるなど難点もありますが,安全で快適な街づくりを目指す本市にとりましては,重要な施策であると認識いたしております。
 したがいまして,今後につきましては,コスト縮減方策も取り入れながら,地域中心核や地下鉄・JR駅周辺の商業地域,また公共公益施設周辺など,事業効果の高い地域から積極的に展開してまいりたいと考えております。
 第2点目の今後の商店街振興策についてでありますが,まず,本市の商店街や商業者が街づくりに果たしてきた役割の評価につきましては,札幌市経済における都心や地域の中核的存在として,市民の消費生活はもちろんのこと,地域コミュニティ活動などを通じて大きな役割を果たしてきておりまして,まさに札幌市の発展を支えてきたものと認識をいたしております。
 また,今後の商店街振興策についてでありますが,高齢化の進展に伴って,商店街に対する地域の期待もますます高まるものと考えており,商業者はもとより,住民と行政など関係機関等が一体となって,地域にふさわしい街づくりを進めていくことが重要であると考えております。
 したがいまして,商店街の振興策につきましては,これまでもさまざまな形で取り組んできたところでありますが,ただいまのお話の趣旨も踏まえて,より総合的な視点から,さらに推し進めてまいりたいと考えております。
 次に,高齢者対策についてお答えいたします。
 第1点目の資産活用についてでございますが,これからの少子高齢社会での施設の展開に当たっては,各世代間の費用負担のバランスを図ることが必要であると考えております。
 ご質問の点は,個人資産の運用にかかわる事柄でありまして,とりわけ慎重な取り扱いが必要と考えておりますので,先行都市の具体例などを研究し,今後検討してまいりたいと考えております。
 2点目の生きがい振興策についてでありますが,一口に高齢者と言いましても,社会とのかかわりや身体状況などは個々人で異なっておりますので,それぞれにふさわしい生きがいがあるものと認識をいたしております。
 本市といたしましては,シルバー人材センター事業と就業対策との連携を密にして,働く場所の確保に努めるとともに,地域での福祉活動や健康づくり活動などを通して街づくりへの参加を働きかけ,また,世代間交流を促進して高齢者の豊富な知識や経験の伝承に努めるなど,さまざまな方法で社会参加の機会を確保してまいりたいと考えております。
 なお,平成12年度からの新しい高齢者保健福祉計画の策定に当たりましては,これらの生きがい振興策を盛り込んでまいりたいと,このように考えているところであります。
 以上でございます。
柴田薫心君 9 番目 / 30 字
○議長(柴田薫心君) ここで,およそ30分間休憩いたします。
富田新一君 10 番目 / 70 字
○副議長(富田新一君) これより,休憩前に引き続き会議を開きます。
 代表質問の続行であります。
 岡本修造君。
 (岡本修造君登壇・拍手)
(発言者未割当) 11 番目 / 14,730 字 発言者未割当
◆岡本修造君 私は,ただいまから,民主党議員会を代表いたしまして質問をいたしますが,私にとりましては,久しぶりの登壇でありますし,また,最後の代表質問になろうかと存じますが,質問の機会を与えてくださいました同僚議員の皆様に感謝しつつ,まず,市長の政治姿勢について,私見を交えながら,見解を伺いたいと存じます。
 さて,私たち地方自治体をめぐる政治情勢は,今,大きな変革を迎えようとしております。すなわち,明治以来,我が国の政治を支えてきた中央集権体制を覆す地方分権という大改革がまさに動き出そうとしており,これは,日本の政治にとって,明治及び戦後に次ぐ3度目の大改革であります。
 地方分権とは何か。地域の問題は地域住民の選択と意思で決めていくということ。端的に言えば,国の許認可や補助金に縛られずに,もっと自由に街づくりを行うということであります。中央集権体制が制度疲労を起こし,さまざまな弊害を生み出したことから,地方の時代ということが叫ばれ,以来,久しいにもかかわらず,依然として予算獲得のための中央陳情を繰り返し,分権を唱えながらも,補助金に頼らざるを得ない矛盾の中で,我々自治体は苦しんでまいりました。中央省庁からの補助金に伴う干渉を排除し,地方の独自性を生かした街づくりを行おうとするのは,私どもの長年の悲願でもございました。
 1995年,地方分権推進法が成立以来,地方分権推進委員会は5次にわたる勧告を続け,現在開会中の通常国会には500本にも及ぶ法令の改正案提出が予定されるなど,地方分権はいよいよ具体化への道を歩み始めたのであります。
 しかしながら,これは,あくまでも第一歩であり,これによって直ちに地方分権が確立されるものではなく,これを推進する中央政府と受け皿となる地方自治体のせめぎ合いによって,一歩一歩進められていくものであります。地方分権は,上からの授かり物ではなく,みずからの限りない努力によってかち取っていくものであり,中央省庁にあえて反乱するぐらいの気迫を持って,住民のための制度改革を要求していかなければなりません。
 こうした状況の中で,我が桂市長は,地方分権に対して,どのような認識を持ち,どう対処するのか,その基本的な心構えとともに,幾つかの点についてお伺いいたしたいのであります。
 その第1は,許認可及び補助金についてであります。
 補助金というあめ,許認可や行政指導というむち,自治体とは言いながら,あめとむちによって国の思うように操られ,全国一律の画一的な補助基準,それに伴う行政指導に苦しめられ,そのことによって地方の独自性は極端に阻害されてまいりました。補助金と許認可制度の抜本的改革なしには地方分権は成り立ちません。
 しかしながら,今回の分権改革では,自治体の裁量や権限は高まっても,これに伴って財源が地方に移譲されるわけではなく,財源なき分権では地方分権はほど遠いと言わなければなりません。補助金を一部廃止すべきか,あるいは段階的に全廃すべきか,自治体が自由に使える一般財源をどうやってふやすか,地方交付税をいかに増額すべきか,税財政の仕組みの改革はいかにすべきか,補助金をめぐる問題は山積しておりますが,桂市長は,いかなる方策をもって国への依存体質からの脱却を図るのか,国に対してはどのような機会にどのような発言をしようとするのか,まず,お伺いいたしたいのであります。
 質問の第2は,機関委任事務であります。
 地方分権推進委員会は,機関委任事務を自治事務398項目,法定受託事務275項目とに再編成して地方に移すように提案をいたしておりますが,これに伴う財源がまたもや不明確であります。地方自治体の側の国に対する強い姿勢や主体性を持った取り組みによってこそ,国と地方の新しい関係が築かれるものと考えますが,機関委任事務の地方移譲に当たって予想される膨大な人手と財源の問題などをどうクリアしていくのか,ご見解を伺いたいのであります。
 第3点は,地方分権という大改革の節目に当たり,札幌市の街づくりにどのような構えを持って取り組むかであります。
 先ほどの越智議員の質問にもございましたが,1869年,島 義勇判官が本府を開き,碁盤の目の美しい街並みの基礎を築き,以来,札幌市政が施行されて130年,札幌市は,今や,10区,人口180万人を擁する日本でも有数の大都市に発展したのであります。
 さて,その間の札幌の街づくりを顧みるならば,必ずしも長期的展望に立ったものとは言えないのではなかったか。思い切った言い方をするならば,住民ニーズに追いかけられた後追い行政,夢のない計画,政策は行政主導によって策定をされ,10年,20年先を見通した,いわゆる夢と希望,それが欠如したものではなかったか。確かに,長期総合計画や創世1.1.1区計画など,それなりの計画は評価できるものの,言い過ぎをお許しいただけるならば,今日までの本市の都市計画は,先人の遺産を元手とした改良・改善の政策であったと思えてならないのであります。
 21世紀を目前にして,さらに地方分権による自主・自律の自治体確立を目指す今日,札幌市長としての街づくりに対する基本理念をまずお伺いしたいのであります。
 いま一つ,街づくりについてお伺いするならば,戦後,奇跡的な復興を遂げながらも,バブルを発生させ,その崩壊の結果,再生の見通しさえ立たない経済状況,また,社会の成熟とともに進行の度を速める少子高齢化社会,今,私たちに求められているのは,こうした客観的条件を踏まえ,長期的視野に立った政策を大胆に展開する見識と勇気ではないかと考えるものであります。
 札幌市経済の持続的成長と市民生活の安定を考え,中期的展望を持った地場企業の育成と分権時代に即応した行政みずからの改革,高齢者の活性化と次代を担う青少年に対する大規模な投資が,今こそ絶対に必要と考えますが,市長の率直な答弁を求めるものであります。
 次に,分権時代の市長像はいかにあるべきかということについて,一言触れたいと存じます。
 昨今,市民の市政に対する批判や市長のリーダーシップの不足を指摘する声を聞くことがたまたまございます。市長は,私は政治家ではない,行政マンでいい,仕事は後世の人が評価してくれればいいというように言っておられるやに聞きます。この言葉は,行政マンの心構えとしては,一つの哲学でもあり,傾聴に値するものでもありましょう。私は,市長との長いかかわり合いの中で,誠実で率直な市長の人柄をよく知っており,すぐれた指導者であることを信じて疑いません。
 しかしながら,今や地方分権の時代を迎え,自立した札幌市の先頭に立つリーダーとしての姿勢は,果たしてそれだけでよいのかという思いは常に心から離れないのであります。市長は,選挙で180万市民によって選ばれ,有権者に対して,直接,責任を負っている以上,民主的な市民参加の市政の先頭に立とうとするならば,「私は政治家ではない」と言い切ってはいられないのではないか。
 私は,何もオーバーなパフォーマンスを市長に求めるのではありません。よい仕事をする反面,そのことをよく市民に知らしめ,札幌市の問題は札幌市民とともに解決するために,その先頭に立ち,市民の政治意識を啓発し,積極的に政治参加を促すことこそ,地方分権時代のリーダーのあるべき姿ではないのか。リーダーのそうした創造的な意欲が,市役所内に活力を生み出し,すぐれた担当者の自由で意欲的な進言や助言を生み出し,市長もまた,みずから求めてそれらの進言に耳を傾け,的確な判断のもとに大胆に市民の中に溶け込むことが今こそ求められていると思うのであります。
 21世紀を間近にして,新しい社会の流れに,より敏感に対応し,より積極的な行政を推し進めるためには,桂市長の場合,行政マンたるよりも,あえて政治家であってほしいと願うのでありますが,この際,桂市長の情熱あふるる政治信条をこの場で明らかにしていただきたいと存じます。
 次に,本市財政問題の今後について,とりわけ地方債と地方債をめぐる国の管理の現状についてお伺いをいたします。
 地方公共団体の財源は,質・量とも,国に依存しているのが実態であります。このため,国と地方を通じた歳出全体では,70%弱が地方となっているのに対し,財源となる税収については,60%以上が逆に国によって占められている現状にあります。特に最近では,地方公共団体の歳入全体に占める地方税収の比率が低下し,地方交付税や地方債の占める比率が拡大しているのが現状で,地方公共団体の国の財政への依存度と借金体質がますます強まってきているのであります。
 地方自治法第230条では,「別に法律の定める場合において,予算の定めるところにより,地方債を起こすことができる。」と規定しており,地方公共団体が地方債を発行し,必要とする資金を借り入れることができる原則を定めております。しかし一方では,地方自治法第250条では,地方債を発行する場合,発行や償還の方法,利率など,基本的な事項は,当分の間,自治大臣の許可を必要とすると定めております。
 しかし,実態は,発行のみならず,発行の条件,変更等についても,自治省という国の機関が統制する仕組みになっているところに問題があると言わざるを得ません。今日まで,地方分権の名のもとに予算配分と権限の移譲が叫ばれて久しいのでありますが,この点を具体化するためにも,早期に,国の統制緩和も含めて是正をしなければ,地方自治体の自主性と自律性を高めることにはなりません。地方債の許可制を協議制にするという案もございますが,今後,地方債発行に当たって,国と自治体との関係をどう改めていこうとするのか,将来展望をも含めてお伺いしたいのであります。
 次に,本市の財政の今後についてであります。
 97年度決算時点での本市の財政構造を見るならば,経常収支比率は政令市の中では81.9%と一番低く,起債制限比率も9.3%で最も低いことから,全国各自治体の財政状況から比較して,本市は,厳しいとは言いながらも,経常収支比率では義務的経費に充てる一般財源の割合が低く,その点では健全財政と言っても構いませんし,起債制限比率も財政の弾力性と自由があって最も良好な状態にあります。問題は,財政力指数が政令市12市中11番目という低い位置にあるということであります。つまり,財政力指数が低ければ低いほど,現状では交付税に依存をしなければなりません。
 そこで,第2の質問でありますが,今後,地方分権が進むことによって,5年,10年先を見据えるならば,単に地方交付税に依存するだけでは限界があると考えられます。本市の産業構造の特殊性を考慮に入れて,財政力指数を高めるための施策をどう設定するのかを改めて伺うものであります。
 次に,市債の発行について伺います。
 97年度発行の市場公募債の発行額は,政令市中,大阪,横浜,名古屋に次いで4番目に高い位置にあり,その額は470億円に達しているのであります。一方,市債残高は,一般会計で8,512億円,全会計では1兆9,761億円に達しております。これが,99年度決算見込みでは,全会計で2兆円を超すことが予測されます。このことは,コンサートホールなど大型プロジェクトの実施や,経済対策とその公共事業の増加,さらには減税補てん債など,特別の地方債の発行が続いたことなどに原因があったことは否定できません。
 そこで,質問の第3点目として,本市の98年度の当初予算は全会計で約1兆5,234億円,単純に比較しても,当初予算より市債残高が5,000億円も多いという実態は決して好ましいものではなく,しかも,この償還が20年,30年分割という長きにわたっての処理でありますから,将来に大きなツケを回すことになるのであります。
 本市財政を将来にわたって考えますとき,早期に解消または軽減すべき方法を打ち出すべきと思いますが,その点いかがか,お伺いをいたします。
 次に,98年2月に策定した札幌市行財政改革推進計画によると,行政サービスに対する市民ニーズの多様化や,厳しさを増す地方財政環境への対応を図るため,事業内容並びに運営方法の見直し,組織・機構の再編などを盛り込んだ計画を策定して,健全財政の維持に努めるとしておりますけれども,財政健全化計画の方向性として,これはこれで評価しなければなりません。ぜひ実効性のあるものとして,強力な推進に期待をするものであります。
 しかし,それとは裏腹に,本市は,今日まで,市民ニーズにこたえるために多くの施設の建設に取り組んできたのであります。その代表的なものが,音楽ホール,芸術の森,各区に建設された諸施設,現在建設中のドーム,雪対策にかかわる諸施設等であります。私は,芸術,文化,体育などの施設に関しては,単に採算ベースのみを論じて建設すべきものではなく,要は,この施設が本市の文化の発展にどう寄与し,どのように人がはぐくまれ,育成されるのかを中心に判断すべきものと考えるのであります。
 しかし,それにしても数多くの施設設置は膨大なものであり,これは,10区180万市民を擁する本市の宿命なのかもしれません。
 そこで,質問の第4点目でありますが,今後,21世紀という新しい時代に向けて市民ニーズはさらに多様化してくるものと考えられますが,これからは量より質が求められる時代であり,今日までの建設・拡張から維持管理の時代に入ったと言っても過言ではありません。これら膨大な諸施設を維持管理するための財源措置は,必ずや近い将来の問題となることでありましょう。
 この点について,どう認識をするのか。新しい市民ニーズによって今後建設される諸施設との整合性も図らなければならないものと考えますが,財政や行政改革との関連の中でどう対処するのか,見解をお示し願いたいのであります。
 次に,交通事業についてお伺いをいたします。
 本市の市営交通3事業は,いずれも乗車人員の低迷に悩み,経営健全化計画の目標達成も危ぶまれる状況から,今,その回復策に取り組んでいるところであります。
 本市が最も大きな変容を示したのは,1972年,冬季オリンピックの開催を契機として,幹線道路網が整備をされ,公共交通の基幹となる地下鉄が開業するなど,15年を先取りしたと言われる街づくりが行われ,加えて,人口の急増やモータリゼーションの進展により,市街化が一挙に拡大したときでありました。その後も,人口の増加はややおさまってきてはいるものの,依然として郊外での人口増加が著しく,そのためスプロール化が進行し,これと歩調を合わせるように,大規模小売店や学校,さらには事業所が郊外部で増加してきております。
 これに伴い,これまでと異なって,中心部方向よりも郊外相互の人の移動が増加しているところでありますが,本市の地下鉄を中心とする大量公共交通網は,都心部を中心にした一極集中型であり,さらには,本市が第3次産業に極端に傾斜していることなどから,出勤等に伴う朝夕のピーク時と日中のオフ・ピーク時の格差が大きいところであり,これによる施設面のロスも経営に大きな影響を与えているのであります。
 そもそも交通機関の需要は,人の移動する本来の目的により,その手段として発生するものであり,都市構造の変化による影響が大きく,さらに,雇用状況に左右される通勤及び買い物,レジャーなどの社会経済による影響もあるものと考えられるのであります。さらに,モータリゼーションも一層加速し,特に乗用車,軽自動車の保有台数が大きく伸びており,市民の足としての役割が急速に拡大しているのであります。
 したがって,バブル期に策定した交通事業の経営健全化計画の需要見込みも,実態とは大きな開きが生じ,同計画での乗車人員は,97年度は電車・バス・地下鉄合計で100万人の予定でありましたが,決算値では77万人となり,23%も減少した結果となっているのであります。
 またさらに,バス事業の規制緩和については,国において,2001年までの実施を前提に検討が進められております。この規制緩和は,市場原理の導入を理由に路線廃止の自由を認めようとしており,その歯どめとしては,実際には自治体の補助しか有効策がないことも考えられ,将来の公共交通の姿が定まらないまま市営交通の経営形態を変更することになれば,将来,大きなリスクを抱えることになるのは確実であります。また,バスの規制緩和は,地下鉄とバスの間で乗客を奪い合うことにもなりかねず,都心渋滞を避けるためにこれまで本市が進めてきた地下鉄とバスの乗り継ぎシステムを崩壊させる危険もはらんでおります。
 こうした諸情勢を顧みるとき,私たちは,市民サービスの向上のため,事業の生産性を高める努力が不断に必要であると認識するところでありますが,そのためには,内部効率化のみが前面に出るのではなく,あわせて,公共交通への思い切った転換策が必要であり,また,規制緩和後に向けての公共交通のあり方,方針を確立することが最も大切であると考えますので,市長のお考えをお伺いいたします。
 次に,交通事業の経営健全化計画回復策の柱の一つとなっている出資団体の活用についてであります。
 92年度の健全化計画の実施により880名もの職員を削減してきたにもかかわらず,長引く景気低迷など社会経済情勢が大きく変化する中で,当初予定していた需要喚起による利用人員増加策が思うように進まない結果,健全化計画の達成が危うい情勢となったことから,今回の回復策に着手し,さらなる効率化を実施しようとするものでありますが,この回復策の大きな柱は交通局の内部努力による効率化でありますが,その実施により,市民生活にとって重要な公共交通サービスが低下する事態を,極力,回避する必要があると考えます。
 そこで,今回の回復策に示されている,出資団体の活用により,交通事業を支援し,輸送サービスの低下を回避する考え方には一定の理解を示すものでありますが,どのように活用しようとしているのか,現時点では不明な点も多く,今後,活用方策について論議をする必要があるものと考えます。
 特に,公共団体が設立した出資団体は,社会情勢の変化に対応できず経営状態が極めて悪化している団体や,本来の設立趣旨にそぐわない団体も見受けられることから,全国的にも問題化し,早急な経営改善や体質改善について検討が進められているところであり,本市におきましても,行財政改革推進計画の中で,出資団体のあり方について,統廃合を含め,全体的な見直しを進めているところであります。
 その見直しの一環として,交通局が所管する二つの出資団体のうち,株式会社札幌交通開発公社が,経営基盤の強化を目的に,昨年12月に株式会社札幌振興公社と合併し,業務の提携を図ったところであります。そうした一連の動きから考えますと,今回示されている出資団体活用は,新たな団体を設立するのではなく,交通局が所管をしている財団法人札幌市交通事業振興公社を効率的に運用することによって有効に活用すべきと考えますがいかがでございましょうか,お伺いをいたします。
 次に,NPOや各種ボランティア活動など,いわゆる市民活動への支援に対する今後の取り組みについて,2点お伺いをいたします。
 ボランティア元年と言われた1995年の阪神・淡路大震災を大きな契機として,災害対応,福祉,環境保全,国際交流など,さまざまな分野でボランティア活動が盛んに行われるようになってきております。昨年12月1日には,議員立法により成立した特定非営利活動促進法,いわゆるNPO法が施行され,札幌市内で活動している団体については,1月25日現在,既に7団体が申請して受理されており,これらが法人として認証されますと,大きな役割を担っていくことが期待されます。
 市民活動は,今や社会を支える力として欠くことのできない存在になっており,行政としてもさまざまな場面で連携を強化していかなければならず,そのためには,市民活動の主体性,自主性を尊重しながらも,活動しやすいように環境を整備し,活動を側面から支援していくことが重要だと考えます。他の自治体では,例えば,神奈川県が県民サポートセンターを整備して活動場所を提供したり,兵庫県では,支援の方向性や理念を盛り込んだ県民ボランタリー活動の促進に関する条例を制定したり,また,政令指定都市でも,仙台市や京都市が,支援の理念や基本的な施策などを定めた基本方針を策定するなど,積極的な取り組みを始めています。
 札幌市では,基本構想に掲げている市民・企業・行政のパートナーシップの推進に市民活動との連携を意識して取り組んでいますが,市民活動に対する総合的な支援の取り組みとしては,ようやく,今回の99年度予算案において,市民活動サポート推進事業として,市民活動を促進するための指針策定に向けた調査と,市民活動団体の情報交流等を支援する仮称)市民活動プラザの設置を打ち出すとともに,NPOにかかわる法人市民税均等割について減免措置を講ずることを表明したところであります。
 私は,今後,本市が市民活動への支援を進めるに当たって早急に行うべきことは,市民活動に対する基本的な支援の方針を策定することであり,その策定に当たっては,さまざまな分野において実際に活動されている方々の意見を十分に聞きながら行うべきであると考えます。
 そこで,第1点目に,市民活動サポート推進事業を今後どのように進めていこうというお考えなのか,まずお伺いします。
 第2点目は,支援に当たっての推進体制の整備についてであります。
 福祉の分野では,79年に,社会福祉協議会にボランティアセンターが開設され,ボランティア活動の啓発,個人・団体の登録,各種研修,情報提供,相談等の支援を行っており,95年に開始した福祉のまち推進事業では,地域ごとのニーズに基づいた自主的な福祉活動の取り組みを支援し,現在,多くの地区で,住民主体の地域福祉の推進組織として地区福祉のまち推進センターが設立されてきております。
 このほか,環境,文化,スポーツ,青少年育成,国際交流,観光,街づくりなど,さまざまな分野において,市民参加のための施策やボランティア参加の仕組みづくり,活動団体への財政的支援などが行われております。これらのことについては高く評価するところでありますけれども,一連の施策は,各部局の縦割りにより,例えば,ボランティア養成講座は,総務局,市民局,保健福祉局,教育委員会などでそれぞれ開催をしており,また,街づくり活動への助成も市民局や都市局で実施されているなど,分野ごと,個別に行われている状況であり,さまざまな課題に対して,共通の理念のもと,一貫した対応が行われているとは言えない状況にあります。
 また,市民が活動の情報を求める場合,その公共性ゆえに行政に問い合わせることが多いのでありますけれども,今後,本市が,さまざまな分野で横断的に活動する多くの団体や,これから地域や各分野で活動を始めてみようとする市民などと,今まで以上に連携協力しながら支援を行っていくためには,さまざまな施策や支援策の情報を一元的に提供していくとともに,市民活動団体などの現状やニーズを把握していくことが必要であります。縦割りで行われがちな支援を横断的に調整する機能を果たす体制を早急に整備する中で,各種施策を推進していくべきであると考えますが,どのようにお考えになっているのか,お伺いをいたします。
 次に,ごみ問題について,総括的に市長の見解を伺いたいと存じます。
 桂市長は,1993年1月に,1人1日100グラムからのごみ減量を提唱されて以来,ごみ問題については積極的な取り組みを展開されてまいりました。
 我が会派は,かねてより,ごみ問題は地球環境への負荷を軽減するための極めて重要な課題であるとの認識に立ち,すべてのものが可能な限り再利用され続ける物質循環の考え方に基づき,発生するごみ量をゼロに近づける社会システムを提唱してまいりました。
 しかし,このごみゼロ社会は,一朝にして実現できるものではありません。その意味では,ここ数年の本市の取り組みは,大きな一歩をしるしたものと言えるのではないでしょうか。
 まず,家庭ごみでは,大型ごみの戸別有料収集の実施,資源物収集の開始,事業系では,小規模事業所の許可収集の徹底,建設系廃材や生ごみのリサイクル開始など,まさに一大変革期の感があります。また,中身の見えるごみ袋の導入については,その徹底を危ぶむ声も多く,心配されたところでございましたが,見事な定着ぶりで,市民の排出マナーの向上にも大きなインパクトを与えたようであります。
 そこで,質問でありますが,これら一連の取り組みが,市長が提唱されました100グラムダイエットのアクション・プログラムであるとするならば,この時点で一応の総括をしておくことも意義あるものと考えます。家庭ごみの減量効果,いわゆる100グラムダイエットの達成度について,市長はどのようにお考えになっておられるか,見解をお伺いいたします。
 また,これまで清掃予算を押し上げる大きな要因の一つであったのが埋立地関連経費であり,土地の有限性から,最終処分量をいかに減らして延命化するかも非常に大きな課題であったのであります。ここにきて,各種施策の効果があらわれ,昨今の経済状況もあって,その処分量が大幅に減少し,埋立地の延命に明るい兆しが見え始めたと聞いておりますが,計画面積に対する残存年数の見通しについてお伺いしたいと存じます。
 さて,物質循環を基本理念としたごみ減量・リサイクルを進めるためには,製品の規格や材質の統一などの生産者努力が大前提となると考えますが,2001年には家電製品リサイクル法の施行が予定され,メーカー責任による家電の収集処理にも道筋がつきましたし,プラスチック業界においてもダイオキシン対策としての脱塩化ビニールの動きが顕著になるなど,次なる時代へ向けて,ようやく業界も重い腰を上げ出した感がございます。
 本市においては,2000年に全面施行される容器包装リサイクル法に先んじて,いち早く手稲区新発寒地区において廃プラスチックの実験収集が開始されております。他方,東区中沼のリサイクル団地内においては,指定法人ルートの一翼を担う廃プラスチックの油化施設が2000年春の竣工を目指しておりますことから,本市の廃プラスチックの収集事業は,その完成に合わせる形で検討されているものと考えます。
 しかし,容器包装リサイクル法では,家庭から出る4万トンの廃プラスチックのすべてが法の対象とはならず,そのうち8,000トンが対象外であると聞いており,各家庭ではその選別にかなりの困難が予想されるとのことであります。
 そこで,質問の第2点目でありますが,私は,廃プラスチックの資源化は,ダイオキシンの発生抑制に資することも事業の大きなねらいであると考えますから,本市が収集・資源化事業に取り組む場合においては,法対象外のプラスチックであっても積極的に収集すべきであり,そのことによって,むしろ市民の協力が得られやすくなるものと考えます。また,事業の実施に当たっては,市民の意向をどう反映させるかということが大切であり,このことは,市長の提唱するパートナーシップの理念にもかなうとともに,市民のコンセンサスを得ながら進める市政の具現化でもあります。あわせて,市長のご見解を伺います。
 さて,これまで伺ってまいりましたとおり,桂市長のリーダーシップのもとで,清掃事業は大きく変貌してまいりました。私は,それらの成果を評価しつつ,ごみ問題の最後にお伺いをいたします。
 各種事業の成果によって相当量のごみ減量化が図られつつも,今後は,さらなるリサイクル施策展開のための収集運搬経費や施設整備費とともに,清掃工場においてもダイオキシンなどの環境対策を進めていかなければならないことなどから,より一層,多額の経費が必要になってくることでありましょう。
 しかし,いよいよ厳しい本市財政事情を勘案するとき,たとえ必要不可欠な事業であっても,最少経費での実施を目指すべきであり,収集から処理に至る全過程を通じて,可能な限りコストを削減していく努力が,今,最も求められているのではないかと考えるものであります。
 幸い,99年度予算の清掃費においては,埋立地関連予算が大幅に節減され,ここに非常に大きなごみ減量効果を見る思いがいたします。このように,減量・リサイクル施策をさらに進めることによって,第5清掃工場稼働後の既設工場について,発寒第2工場の廃止は当然のこととして,厚別工場についても廃止を含めた見直しが十分可能になると考えますし,ぜひそのように進めるべきであります。
 この点について,市長の積極的なご見解を伺いたいと存じます。
 次に,教育の問題についてであります。
 日本経済の危機とも言える景気の動向もさることながら,昨今,私たちの心の痛む大きな問題は,青少年をめぐる教育の問題であります。特に最近は,多くの子供が教師の指導に従わず,席を離れるなどして授業ができなくなる,いわゆる学級崩壊が進みつつあるということであります。
 なぜ,こうも青少年は荒れるのか,なぜ,こうも教育は荒廃してしまったのか。国の将来を考えるとき,これほど大きな課題はほかにはありません。これは,また,ただ単に我が国だけではなく,先進資本主義国に共通して見られる現象であることを考えるならば,一概に結論を見出せる問題ではありません。
 しかしながら,我が国における義務教育の一連の流れを見るとき,教育制度がもたらした教育の失敗が,大きくその根底にあることを見逃してはならないし,これは,かつて教職にあった私自身の反省の弁でもあります。
 日本の教育行政は,教育基本法に基づく教育委員会制度を中心として行われてまいりました。中央集権的な行政が継続して行われ,住民参加の教育自治や学校自治がおざなりにされて,国の定めた教育課程の基準による画一的な教育によって,学校は創意工夫への意欲を失い,教師は単に上からの指示を待つだけの教師集団となってしまいました。学校教育は,国の経済至上主義に沿って進められ,能力主義の徹底が競争の原理によって受験競争を生み出し,競争が強調される余り,思いやりや協力,豊かな情操は忘れ去られ,その結果,経済の成長に貢献する人材は輩出したが,心豊かで創造性に富んだ人間の育成には成功しなかった。つまり,教育委員会制度による文部省主導の教育は,経済の成功,教育の失敗をもたらしたのであります。
 教育の地方分権が叫ばれ,遅まきながら文部省も重い腰を上げ,分権教育への転換を図るようになったのは,こうしたことに対する批判や反省に基づくと言っても過言ではありません。
 第16期中央教育審議会は,昨年9月21日,今後の地方教育行政のあり方について,文部省に答申を行いました。その内容は,教育は地方の事業であるとした本来の趣旨に基づき,国による規制や統制を緩和して,事務事業の分担について見直し,市町村や学校の自主性,自律性を確立し,教育委員会制度のあり方についても再検討を加え,悪評が高かった文部省による教育長の任命・承認制を廃止し,議会の同意を導入するなど,また,教育委員会の果たすべき役割についても再検討を加えるなど,ある意味では画期的なものであります。
 開会中の通常国会にこれらを具体化する諸施策の提出が予想され,地方分権への取り組みが現実のものとなりつつある今こそ,私たち地方自治体も,教育の一大改革に向けて最大限の努力をしなければならない重大な時期を迎えているのであり,今こそ,札幌市の独自性,歴史性に基づいた札幌市民による札幌の教育を目指していかなければなりません。
 質問は,まず,教育委員会のあり方の問題であります。
 私は,かつて,1976年の第3回定例会,さらには1986年の定例会において,本市教育委員会の形骸化について質問をいたしました。教育委員会は,公選制から任命制に移行するに伴って,その本来あるべき姿を失い,自主性,主体性を失って形骸化してしまったのではないかと指摘をしてまいりました。
 86年,つまり今から13年前の臨教審の第2次答申でさえ,数多くの地方教育委員会が,合議制の執行機関としての自覚と責任感,使命感,教育の地方分権の精神についての理解,自主性,主体性に欠け,21世紀への展望と改革への意欲が不足していると厳しく批判をしたのであります。以来13年,この事態は一向に改善されておりません。
 本市においても,本会議や文教委員会,あるいは教育費を審議する予算委員会,決算委員会など,教育委員は,本来,全員出席することが妥当なのではないか,また,教育の基本にかかわる事柄についての答弁は常に最高責任者である教育委員長が行うべきではないのか,また,審議のほとんどは事務当局の方針を追認するのみである等の現状を打破して,委員から教育改革へのより積極的な提言が常になされるべきではないか等々,本来あるべき姿から大きくかけ離れた,いわゆる形骸化の姿は他にも数多く見られるのであります。
 いかに任命制の枠の中にあるといっても,教育委員会は本来どうあるべきかを追求し,積極的な創意と工夫によって教育委員会の活性化を図ることは可能であります。教育委員会の活性化が,あるいは直ちに教育荒廃の特効薬とはなり得ないにしても,前進への大きな転機を開くものであることをしっかりと認識する必要がありましょう。
 今日の教育の危機的状況に対しては,行政,教師,家庭,社会がそれぞれ一致して立ち上がり,率直な話し合いのもと,互いに協力してこの困難な事態に対処しなければならない,まさに緊急事態を迎えており,いかにして市民の総力体制を築くことができるか,そのためにこそ,教育委員会の強力な指導性が求められているのだということをしっかりと踏まえる必要があります。
 中教審の答申は,いまだ不十分さを残してはおりますが,それを補って地方分権を確立するのは,地方の教育委員会の独自性あふれる積極的な取り組みではありませんか。
 本市教育委員会は,教育の地方分権にどのような認識を持っておられるのか,また,今後どのように対処されようとしているのか。ただいま指摘いたしました教育委員会の果たすべき役割と,さらには,学校の自主性,自律性をどのように確立していくのかを含めて,本市教育行政の責任者である教育委員長から,その基本的な心構えと改革への具体策について,明確な答弁をお願いするものであります。
 教育は百年の大計であり,私たちがはぐくんできたこの愛すべき札幌市が将来どのような姿になるかは,一にかかって子供たちの双肩にあり,子供たちの健全な発達こそ,札幌市の未来を築く原動力であります。札幌市教育の限りない発展に遠く思いをいたし,私の質問を終わりますが,終わりに臨んで一言申し上げます。
 私は,この後,一市民の立場から本市の発展を見守ってまいりたいと存じますが,三たび立候補を表明しております桂市長を初め,市議選に立候補されます同僚議員の皆様方には,必ずや,所期の目的を貫徹されて,引き続き札幌市政に参画をされ,名誉と伝統のある札幌市政,そして札幌市議会のますますの発展にご尽力くださいますよう心からお祈り申し上げます。
 当選以来28年にわたる皆様のご指導,ご鞭撻に心から御礼を申し上げ,札幌市の将来に多くの思いを託しながら,ごあいさつにかえさせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
富田新一君 12 番目 / 26 字
○副議長(富田新一君) 答弁を求めます。
 桂市長。
桂信雄君 13 番目 / 4,447 字
◎市長(桂信雄君) まず,岡本議員の,長き28年にわたっての,教育者としての専門性を生かしながらも,広い視野に立った議員活動に対して敬意を表しますとともに,感謝を申し上げます。
 以下,逐次,質問項目についてお答えをいたします。
 最初は,分権時代における私の政治姿勢についてでありますが,第1点目は,地方自治体の国への依存体質からの脱却についてであります。
 地方分権の実現のためには,権限の移譲や関与の廃止だけではなくて,必要となる財源を自分たちの責任で調達できるようにすることが何よりも重要であると考え,これまでも,地方分権推進委員会などに対して,税財源の充実について強く申し入れを行ってまいりました。しかしながら,ご案内のとおり,税財源移譲の具体的な方策につきましては明確に示されておりませんし,国と地方の税配分のあり方についても,中長期的に検討することとされております。
 したがいまして,今後も,関係団体と連携をとりながら,粘り強く働きかけをしてまいりたいと考えておりますし,また一方では,そうした国からの移転財源に頼るだけではなくて,街づくりを通して,みずから財源を生み出すような努力をしていくことも必要であると考えております。
 第2点目は,権限移譲に伴う問題についてでありますが,機関委任事務を含め,権限移譲に伴う地方負担があるとすれば,極めて大きな問題であると私も認識いたしておりまして,現在,事務・権限の移譲に伴う影響について調査をしているところであります。また,政策づくりの担い手となる職員の意識改革や政策形成能力の向上を図るとともに,既存の事務事業を見直し,より柔軟で効率的な組織づくりを進めているところであります。今後,法律や政省令の改正内容が明らかになった段階で,さらに検討を加えながら,対応策について整理をしてまいりたいと考えております。
 第3点目は,札幌市の街づくりの基本的な考え方についてであります。
 私は,先人によって築かれてきたこの札幌の魅力をさらに高め,市民一人一人が愛着と誇りを持って,いつまでも住み続けたいと思うことのできる街づくりを進めてきたところであり,これからもそのような考えで,なお一層努力をしていくつもりであります。
 ご質問にありましたように,少子高齢社会への対応や経済の安定化など,当面する課題や要請に的確に対応していくことはもちろんでありますが,これからの分権時代においては,拡充される自己決定権を市民とともに最大限に活用しながら,さらに,夢と希望の持てる魅力的な街づくりを進めてまいりたいと考えております。
 第4点目は,分権時代の市長のあるべき姿についてであります。
 これからの分権時代においては,街づくりの自由度の高まりに伴って自治体の責任も増大し,これまで以上に市民と行政がより強い信頼関係を持って,それぞれの役割と責任を果たしていくことが重要になってくると考えておりまして,真の市民自治の実現を大いなる目標として全力を挙げて取り組んでまいりたいと考えております。
 私は,これまでの行政経験を最大限に発揮し,市長として,そして,だれよりもこの札幌を愛する一市民として,輝かしい21世紀への先導役を担えるように,市民の先頭に立って全力を尽くしてまいりたいと覚悟を決めております。
 次に,財政問題についてであります。
 第1点目の地方債発行に当たっての国と自治体との関係についてでありますが,地方債の許可制度は,国の地方財政計画の策定と相まって,資金の円滑な調達や地方財政運営の健全性の確保という点で,その果たしてきた役割は大変重要なものがあると認識をいたしているところでありますが,財源面での各自治体の自主性と自律性を高める上から,地方債許可制度の廃止,協議制への移行につきましては,国の地方分権推進計画に示されており,そのように進んでいくべきものと考えております。
 なお,地方債許可制度の廃止後は,自己決定,自己責任のもとでの発行ということになりまして,従来にも増して各自治体の財政状況に対する市場関係者の注目度が高まると考えられますことから,なお一層,財政運営の健全化に努めていく必要があると認識をいたしております。
 第2点目の財政力指数を高めるための施策についてであります。
 少子高齢化や地方分権型社会が進む中で,増大する財政需要に適切にこたえていくためには,財政力指数の上昇,とりわけ自主財源である市税の増収,確保が課題であります。税収は,税制度や景気の動向によっても影響を受けますが,これまでも,中長期的な視点から,環境,文化,観光など,札幌の優位性を生かして,住みよく魅力的な街づくりを進めるとともに,新札幌型産業の育成や産業基盤の充実に努めることによって,地域経済活性化を図るための条件整備を図るなど,税源の涵養に取り組んできたところであり,引き続き努力をしてまいる所存であります。
 第3点目の市債残高の早期解消,軽減についてでありますが,本市では,累増する市債残高を中長期的に減少軌道に修正するために,行財政改革推進計画の中で,市債発行抑制のための数値目標を掲げているところであります。
 平成10年度においては,地域経済対策としての事業の追加や,減税あるいは減収補てんのために市債の大幅増が避けられなかったところでありますが,平成11年度については,同計画で想定をした発行額930億円に対し,当初予算計上額を896億円としたところであります。今後とも,計画期間内における数値目標の達成に向けて最大限努力をしてまいりたいと考えております。
 第4点目の施設の維持管理等についてであります。
 ご指摘にもありましたが,今後,高い経済成長は望めず,公債費など義務的経費が増加する厳しい財政状況においては,施設の維持管理費の増大が大きな課題になってくると認識をいたしております。
 したがいまして,行財政改革の推進の観点からも,維持管理の一層の効率化を図るとともに,新たな施設整備に当たりましては,これからの時代の要請に合うように,その機能や整備手法などについて幅広く検討を行っていくことが重要であると考えております。
 次に,交通事業についてお答えをいたします。
 第1点目の今後の公共交通のあり方についてでございますが,本市では,従来より,市民に利用しやすい公共交通機関を提供し,自家用車から公共交通への転換を図るべく,さまざまな利便性向上策に取り組んでいるところであります。
 今後につきましても,こうした観点から,地下鉄など大量輸送機関とバスとが有機的に連携した総合的な公共交通ネットワークの充実,乗り継ぎ抵抗の軽減を目指した駅施設等のバリアフリー化,さらには,乗り継ぎダイヤの調整や共通カードの拡大などによるソフト面での対策など,便利で使いやすい公共交通を目指すとともに,現在進めている長期総合計画審議会等での議論を踏まえ,より一層の取り組みを進めてまいりたいと考えております。
 また,規制緩和後に向けての公共交通のあり方等につきましては,本年4月に予定されている運輸政策審議会の答申や,それに基づく法制度の動向を見きわめながら,利用者ニーズを的確に反映したバス路線のあり方等について,需給調整撤廃に向けた新たな枠組みづくりを進めるための体制強化も含めて検討を進めてまいりたいと考えております。
 第2点目の出資団体の活用についてでございますが,財団法人札幌市交通事業振興公社は,これまでも,交通局の出資団体として,定期券発売を初めとする附帯業務を担い,効率的に交通局を側面から支援してきているところであります。
 しかしながら,経営健全化計画の回復策を実施する中で,現在の財団法人の業務内容を精査し,新たな業務に対応できるよう,より効率的な体制を整備し,地下鉄の駅業務の委託など,積極的に活用してまいりたいと考えております。
 次に,市民活動支援の今後の取り組みについてでありますが,関連いたしますので,まとめてお答えをいたします。
 まず,市民に対する窓口や情報の一元化を図り,横断的に各種支援策の調整を行っていくために,平成11年度の機構を検討していく中で推進体制を整備してまいりたいと考えております。また,この推進体制の整備とあわせて,市内における市民活動の現状や課題に関する調査を実施するとともに,市民活動団体の相互交流などを目的とした市民活動プラザを設置いたします。さらに,これらを通して,具体的なニーズを把握するとともに,実際に市民活動をされている方々を初め,多方面からの幅広いご意見をお聞きしながら,市民活動を支援するための基本方針を策定し,それを踏まえ,総合的な支援策を検討してまいりたいと考えております。
 次は,ごみ問題についてお答えをいたします。
 1点目のさっぽろ・ダイエット・プランの総括についてでありますが,家庭ごみにつきましては,100グラムダイエットを提唱いたしましたピーク時の年間収集量は53万トン前後で,市民1人1日当たりは830グラムでありました。今年度の収集量は6万トン少ない47万トンと見込まれ,1人1日当たりは112グラム少ない718グラムとなりますので,今年度をもって100グラムダイエットの目標はおおむね達成できたと考えております。
 また,埋立地の最終処分量は,従来,年間50万トン前後で推移しておりましたが,今年度は35万トン程度に激減が予想され,この傾向が続けば,現状の計画面積で20年以上は対応できることとなり,10年ほどの延命効果が得られる状況になっております。
 次に,2点目のプラスチック資源化事業についてお答えいたします。
 この事業は,平成12年度の事業開始を想定し準備を進めているものでありますが,資源化はもちろん,環境対策の面からも重要な事業でありますので,容器包装リサイクル法の対象外であるプラスチックについても,極力,収集する方向で検討を進めてまいります。
 また,市民参加についてでありますが,例えば,全戸に配布するパンフレットについては,市民によりわかりやすいものとするために,市民のご参加をいただきながら編集することなどを検討してまいりたいと考えております。
 3点目の効率的な事業運営でありますが,あらゆる事務事業の根幹をなす行政理念であると心得るものであります。幸い,清掃事業は,ごみの減量・リサイクルに大きな手ごたえを得ることができましたが,将来に向けたあり方については,現在,廃棄物減量等推進審議会で多角的にご検討いただいており,その答申を待って次なる計画を定めてまいります。今後,さらに減量・リサイクルが進めば,議員ご指摘のような方向も十分可能となるのではないかと考えております。
 以上です。
富田新一君 14 番目 / 20 字
○副議長(富田新一君) 牧口教育委員長。
牧口準市君 15 番目 / 1,257 字
◎教育委員長(牧口準市君) 教育問題につきまして,私からお答えをいたします。
 まず,教育の地方分権に対する認識及び対処についてでございます。
 私は,戦後の教育は,全国的な教育水準の維持・向上や機会均等という面から大きな成果があったと考えておりますけれども,一方で,青少年をめぐる教育の現状が極めて憂慮すべき状況にあることも議員ご指摘のとおりでございます。
 教育の地方分権は,国と地方の役割分担の見直し,地方への権限移譲など,行政全般にわたる地方分権の一連の動きに沿ったものでございますが,とりわけ,昨今の子供たちの状況を考えますと,これからの教育は,より一層,地域の実情に即した展開が求められると考えておりますし,また,市民に対する教育委員会の役割と責任がより大きなものとなりまして,その力量が問われることになるものと認識をしております。
 したがいまして,教育の地方分権の趣旨が生かされるよう,国や北海道との新しい連携協力関係の構築に向けまして一層努力するとともに,教育委員会も,真にその機能を発揮するため,主体的な判断や指導性をより強く持って対処していく必要があるものと考えております。
 次に,教育委員会の果たすべき役割についての基本的な心構えと改革への具体策についてであります。
 ご承知のとおり,教育委員会は,一般の行政とは独立した教育行政をつかさどる合議制の機関といたしまして,教育委員は,それぞれの立場から,教育委員会会議での審議等におきまして,社会情勢の変化を見きわめつつ,札幌市の教育の大局的な方向を誤らないよう努めてきたつもりでございますが,先ほど申し上げましたとおり,これからは,教育の地方分権の推進によりまして,今まで以上に役割と責任が大きなものとなりまして,主体的判断や強い指導性が求められるものと考えております。
 また,教育の地方分権に当たっては,学校における自主性,自律性の確立も重要であり,その実現には,子供を中心としてとらえた視点から,教育課題に対する学校としての組織的,一体的な取り組み体制を確立することなども必要であると考えております。
 したがいまして,教育委員会といたしましては,市民の意向を的確に把握し,明確な教育行政の指針や具体策を示すとともに,21世紀を託す子供たちの健全育成に向けて,学校や父母,地域,言いかえるならば社会全体が挙げて新たな合意と信頼関係を築きつつ,それぞれの役割や責任を果たすことなど,総合的に対応していくことが必要と考えております。
 ただいま,議員から,教員や議員としての長い経験や深い知識に基づきまして貴重なご提言がございましたけれども,今後,昨年,中教審から答申が出されました地方教育行政のあり方の見直しの動向をも見きわめながら,議会と教育委員とのかかわりを含め,教育委員会としてどうあるべきかなどにつきまして,教育委員の間におきましても十分協議し,具体的な改革に向けまして努力してまいりたいと考えております。
 以上であります。
富田新一君 16 番目 / 88 字
○副議長(富田新一君) お諮りします。
 本日の会議はこれをもって終了し,明2月16日午後1時に再開いたしたいと存じますが,ご異議ありませんか。
 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
富田新一君 17 番目 / 38 字
○副議長(富田新一君) ご異議なしと認めます。よって,さよう決定されました。
富田新一君 18 番目 / 27 字
○副議長(富田新一君) 本日は,これで散会いたします。