札幌市議会 会議録検索システム(平成12年第4回定例会 2000-12-12 第5号)
2000-12-12/発言 43 件 / 原本(札幌市議会)
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佐藤美智夫君
○議長(佐藤美智夫君) ただいまから,休会前に引き続き会議を開きます。 出席議員数は,66人であります。
佐藤美智夫君
○議長(佐藤美智夫君) 本日の会議録署名議員として猪熊輝夫君,武藤光惠君を指名します。
佐藤美智夫君
○議長(佐藤美智夫君) ここで,事務局長に諸般の報告をさせます。
金野信夫君
◎事務局長(金野信夫君) 報告いたします。 去る12月7日,人事委員会委員長から,議案第20号 札幌市職員給与条例等の一部を改正する条例案に対する意見書が,また,昨日,市長から,平成12年第3回定例会において採択されました陳情の処理の経過及び結果の報告がそれぞれ提出されましたので,その写しを各議員控室に配付いたしました。 本日の議事日程,請願受理付託一覧表及び議案審査結果報告書は,お手元に配付いたしております。 以上でございます。 〔一覧表は巻末資料に掲載〕
佐藤美智夫君
○議長(佐藤美智夫君) これより,議事に入ります。 日程第1,議案第1号から第21号までの21件を一括議題といたします。 委員長報告を求めます。 まず,総務委員長 大嶋薫君。 (大嶋薫君登壇)
(発言者未割当) 発言者未割当
◎大嶋薫君 総務委員会に付託されました議案8件につきまして,その審査結果をご報告いたします。 最初に,議案第2号 札幌市オンブズマン条例案についてでありますが,主なる質疑として,条例はいつから実施されるのか。また,実施に向けた準備事務としてはどのようなものがあるのか。オンブズマン制度の再検討について規定されているが,施行日から5年以内というのは長過ぎるのではないか。オンブズマン制度のスタートに当たっては,オンブズマン1人に対し1人の専門調査員が最低必要と思うが,どうか。オンブズマンの執務室は,独立性を確保するため,市役所庁舎外で市民の利用しやすい場所にすべきと思うが,どうか。苦情申し立ての手続は,原則として書面によるものとされているが,ファクスやインターネットの活用についてはどのように考えているのか。オンブズマンを見守る会の実態について,どの程度把握をしているのか。また,オンブズマン制度の先行都市においても,こういった動きはあったのか。オンブズマンの意見に対し,見守る会から異なる見解が出された場合,どのように対応するのか。専門調査員の報酬については,北海道と川崎市で大きな差があるが,本市ではどの程度の報酬を考えているのか。オンブズマン制度を市民に周知するため,具体的な方策が必要と思うが,どうか。また,市民が使いやすい制度とするため,苦情の受け付けについては柔軟に対応すべきと思うが,どうか。川崎市では,事務局に局長以下6人の職員を置いているが,本市では,どの程度の人員配置を考えているのか。条例の目的として,市民主権の理念を盛り込むべきと思うが,どうか。オンブズマンの選任に当たっては,今後,公募による選考も検討すべきと思うが,どうか。第27条第2項で市民との交流について規定されているが,これは,市民セミナーの提言にある市民参加を保障するものなのか。調査を開始したこと,あるいは,中止,対象外にしたことについて,一定期間内に書面をもって申立人に通知すべきと思うが,どうか。第16条第2項で,特別の事情があると認めるときは,調査しないことができるとあるが,これはどんな場合を想定しているのか等の質疑がありました。 これらに対し,理事者から,オンブズマン条例については,準備が整い次第,可能な限り早い時期,できれば年度内にも開設・実施にこぎつけたいと考えている。また,オンブズマン1人に対して専門調査員1人が補佐するという体制は確保してまいりたい旨の答弁がありました。 討論はなく,採決を行いましたところ,全会一致,可決すべきものと決定いたしました。 次に,議案第5号 財産の取得の件(サッポロさとらんど整備事業用地)についてでありますが,主なる質疑として,さとらんどを観光資源として有効に活用していくため,どのような戦術・戦略をもとに事業を進めていこうと考えているのか等の質疑がありました。 討論はなく,採決を行いましたところ,全会一致,可決すべきものと決定いたしました。 次に,議案第10号 平成12年度札幌市一般会計補正予算(第5号)中関係分,議案第14号 平成12年度札幌市公債会計補正予算(第4号)及び議案第20号 札幌市職員給与条例等の一部を改正する条例案の3件についてでありますが,主なる質疑として,人事委員会勧告は基本的には尊重しつつも,景気動向等を考慮すると,基本給の0.39%アップは凍結すべきと考えるが,ラスパイレス指数はどのような状況にあるのか。人事委員会勧告による0.39%のアップ分には,調整手当の削減分はどのように含まれているのか。55歳昇給停止制度の導入により,どれくらいの人件費削減効果があるのか。また,実施にかかわる9年間の経過措置期間は,短縮すべきと思うが,どうか。市単独事業の補正予算計上に当たり,年度内発注及び年度内着工について,どのような配慮を行っているのか。また,補助事業については,来年度の補助金が交付される前には発注されていなければ意味がないと思うが,どうか。基幹情報ネットワーク整備費の事業内訳はどのようになっているのか。また,今回の補正は5年計画の前倒しと聞くが,補正後に残っている計画事業にはどのようなものがあるのか。博物館仮収蔵庫は,新たに市民利用型の施設となるようだが,市民はいつから利用できるのか。北海道からの補助金を受け実施するIT講習会の準備状況と今後の取り組みは,どうなっているのか。IT講習会の実施に当たっては,NPOに事業委託するなど,市民の力を活用すべきと思うがどうか等の質疑がありました。 討論はなく,採決を行いましたところ,いずれも全会一致,可決すべきものと決定いたしました。 次に,議案第1号中関係分,議案第4号及び議案第7号の3件についてでありますが,質疑・討論はなく,採決を行いましたところ,いずれも全会一致,可決すべきものと決定いたしました。 以上で,報告を終わります。
佐藤美智夫君
○議長(佐藤美智夫君) 次に,文教委員長 田中昭男君。 (田中昭男君登壇)
(発言者未割当) 発言者未割当
◎田中昭男君 文教委員会に付託されました議案3件につきまして,その審査結果をご報告いたします。 最初に,議案第10号 平成12年度札幌市一般会計補正予算(第5号)中関係分についてでありますが,主なる質疑として,今回の補正予算は,国の景気対策に基づくもので,年度内における執行が強く求められることから,事業の前倒しに向け,一層の努力が必要ではないのか。百合が原小学校の新設について,設計に当たっては,華美なデザインを避け,子供たちや教職員,地域住民が利用しやすい学校にすべきではないのか。通学路の除排雪については,どのように考えているのか。学校の新築に当たっては,関係部局が連携し,地域コミュニティーの核となる開放的な施設づくりを進めるべきではないのか。障害児学級やPTA用の会議室整備については,どのように考えているのか。建設予定地は丘珠空港の近くだが,騒音・振動対策はどうなっているのか。シックスクール対策や,身体の障害に対応したトイレ,リフトの整備は,どうなっているのか。情報教育設備整備事業について,小・中学校のコンピューター整備状況は区によって大きな格差があるが,今回の補正でどの程度改善されるのか。養護学校やハンディキャップのある児童・生徒のためにコンピューターを積極的に活用すべきだが,どのような取り組みを考えているのか。校内LANの整備により,どのような教育効果が期待できるのか。情報教育に係る教員の指導能力向上のため,どのような取り組みを考えているのか。教員に対するコンピューターの研修は,勤務の実態や指導の習熟度に対応したものになっているのか。専任のコンピューター指導員の配置や健康対策については,どのように考えているのか等の質疑がありました。 討論はなく,採決を行いましたところ,全会一致,可決すべきものと決定いたしました。 次に,議案第1号 平成12年度札幌市一般会計補正予算(第4号)中関係分及び議案第21号札幌市立学校設置条例の一部を改正する条例案についてでありますが,いずれも質疑・討論はなく,採決を行いましたところ,全会一致,可決すべきものと決定いたしました。 以上で,報告を終わります。
佐藤美智夫君
○議長(佐藤美智夫君) 次に,環境消防委員長 井上ひさ子君。 (井上ひさ子君登壇)
(発言者未割当) 発言者未割当
◎井上ひさ子君 環境消防委員会に付託されました議案2件につきまして,その審査結果をご報告いたします。 最初に,議案第10号 平成12年度札幌市一般会計補正予算(第5号)中関係分についてでありますが,主なる質疑として,モエレ処理場については,閉鎖後10年たっての改修であるが,環境汚染を防ぐためには,今後とも改修が必要となるのか。また,水質検査として,重金属や環境ホルモンについての検査を行ったことはあるのか。清掃関係の補正予算について,その大部分が翌年度に繰り越されることは,景気対策という観点からは疑問であるが,今回の補正予算による効果についてどのように考えているのか等の質疑がありました。 討論はなく,採決を行いましたところ,全会一致,可決すべきものと決定いたしました。 次に,議案第19号 平成12年度札幌市下水道事業会計補正予算(第2号)についてでありますが,主なる質疑として,下水道事業会計においては,今後,人件費の構成割合が増加することが危惧されるが,人件費抑制への取り組みについてどのように考えているのかとの質疑がありました。 討論はなく,採決を行いましたところ,全会一致,可決すべきものと決定いたしました。 以上で,報告を終わります。
佐藤美智夫君
○議長(佐藤美智夫君) 次に,厚生委員長 宮村素子君。 (宮村素子君登壇)
(発言者未割当) 発言者未割当
◎宮村素子君 厚生委員会に付託されました議案7件について,その審査結果をご報告いたします。 最初に,議案第1号 平成12年度札幌市一般会計補正予算(第4号)中関係分についてでありますが,主なる質疑として,長引く景気低迷により,極めて厳しい雇用情勢が続いているが,被保護世帯は具体的にどの程度増加しており,増加の要因をどのように分析しているのか。今回提案された生活保護費の補正額は62億円と,当初予算の1割にも相当するが,厳しい経済情勢に伴う保護受給世帯の増加だけが補正の主たる理由なのか。今回の補正予算により,生活保護費の予算総額は700億円を超えることとなるが,今後の保護動向の見通しと対策について,どのように考えているのか。本市の保護率は,全国平均を大きく上回っており,ここ数年,増加の一途をたどっているが,中には不適正な受給者も見受けられるため,保護の開始や継続の際の実態把握を厳正にすべきではないか等の質疑がありました。 討論はなく,採決の結果,議案第1号中関係分は,全会一致,可決すべきものと決定いたしました。 次に,議案第3号 札幌市児童会館条例の一部を改正する条例案についてでありますが,主なる質疑として,児童会館の整備計画では,1中学校区に1館の整備を基本としているが,今回,北都中学校区において2館目を建設する理由は何か。新たに建設される川北児童会館では,来年4月から児童クラブを開設すると聞くが,同じ校区にある学童保育所への助成は継続されるのか等の質疑がありました。 討論はなく,採決の結果,議案第3号は,全会一致,可決すべきものと決定いたしました。 次に,議案第15号 平成12年度札幌市病院事業会計補正予算(第1号)についてでありますが,主なる質疑として,人事委員会勧告に伴う基本給の増額は,将来の退職金の増大を招く懸念があるが,市立病院では,経営健全化計画に基づく人件費の抑制にどう取り組んでいるのか。また,退職者の人数は,今後どのように推移していくのか。今回の給与改定は,経営健全化計画の達成に向けた病院事業会計の財政収支見通しにどのような影響を与えるのか等の質疑がありました。 討論はなく,採決の結果,議案第15号は,全会一致,可決すべきものと決定いたしました。 次に,議案第9号 札幌市介護保険料及び利用者負担の助成に関する条例案についてでありますが,質疑はなく,討論を行いましたところ,自民党,公明党を代表して,自民党・原口委員から,民主党・小野委員及び市民ネットワーク・山口委員から,それぞれ否決すべきものとの立場で,共産党・小川委員から可決すべきものとの立場で意見の表明がありました。 続いて,採決を行いましたところ,議案第9号は,賛成少数で否決すべきものと決定いたしました。 最後に,議案第10号中関係分,第12号及び第13号の3件についてでありますが,質疑・討論はなく,採決の結果,いずれも全会一致,可決すべきものと決定いたしました。 以上で,報告を終わります。
佐藤美智夫君
○議長(佐藤美智夫君) 次に,建設委員長 涌井国夫君。 (涌井国夫君登壇)
(発言者未割当) 発言者未割当
◎涌井国夫君 建設委員会に付託されました議案4件について,その審査結果をご報告いたします。 最初に,議案第10号 平成12年度札幌市一般会計補正予算(第5号)中関係分についてでありますが,主なる質疑として,大谷地バスターミナルは,交通事業の関連施設であるが,行政機構上,当該施設を建設局が所管することになった経緯と理由はどのようなものか。当該施設のトイレをバリアフリー化し,身障者用に改修すると聞くが,地下鉄駅のエレベーター整備と同じく,保健福祉費で予算計上すべきではないか。また,今回の改修は単独事業であることから,補正を待たず早期着工が可能であったと思うが,どうか。今回の補正は繰越明許費が多く,年末年始における市内中小企業の資金繰り改善につながらないことから,補正の目的との整合性を図るため,効果的な地域経済対策を講ずるべきではないか。北8西3地区市街地再開発事業は,当初のスケジュールに比べて道からの事業認可がおくれているが,今後,計画どおりに事業を進めることは可能か。当該事業の再開発ビルについて大幅な規模縮小を行うと聞くが,当初計画が年度途中で変更されることにより,予算やスケジュールに影響はないのか等の質疑がありました。 討論はなく,採決の結果,議案第10号は,全会一致,可決すべきものと決定いたしました。 次に,議案第11号 平成12年度札幌市土地区画整理会計補正予算(第1号)についてでありますが,主なる質疑として,依然として厳しい道内の経済情勢から,人事委員会勧告の完全実施に対する市民の批判が強いため,効率的な行政運営による財政の健全化に向けた努力が必要と思うが,都市局はどう取り組んでいるのか等の質疑がありました。 討論はなく,採決の結果,議案第11号は,全会一致,可決すべきものと決定いたしました。 最後に,議案第6号及び第8号についてでありますが,質疑・討論はなく,採決の結果,いずれも全会一致,可決すべきものと決定いたしました。 以上で,報告を終わります。
佐藤美智夫君
○議長(佐藤美智夫君) 次に,経済公営企業委員長 高橋克朋君。 (高橋克朋君登壇)
(発言者未割当) 発言者未割当
◎高橋克朋君 経済公営企業委員会に付託されました議案3件について,その審査結果をご報告いたします。 最初に,議案第16号 平成12年度札幌市交通事業会計補正予算(第1号)及び議案第17号 平成12年度札幌市高速電車事業会計補正予算(第2号)についてでありますが,主なる質疑として,交通局が所有する遊休地の箇所数や面積及び帳簿上の価格は,交通事業会計及び高速電車事業会計のそれぞれにおいて,現在どのようになっているのか。人事委員会勧告の完全実施には市民から批判もあるため,経営健全化に向け,一層の人件費抑制を図るべきと思うが,現在までどのような対策を講じ,今後は,具体的にどう取り組んでいく考えか等の質疑がありました。 討論はなく,採決の結果,議案第16号及び第17号は,全会一致,可決すべきものと決定をいたしました。 次に,議案第18号 平成12年度札幌市水道事業会計補正予算(第1号)についてでありますが,主なる質疑として,水道事業の経営効率化を目指す業務改善計画の推進に伴い,人件費等の経費抑制による経済効果額は,現在までにどの程度となっているのか等の質疑がありました。 討論はなく,採決の結果,議案第18号は,全会一致,可決すべきものと決定をいたしました。 以上で,報告を終わります。
佐藤美智夫君
○議長(佐藤美智夫君) ただいまの各委員長報告に対し,質疑はありませんか。 (「なし」と呼ぶ者あり)
佐藤美智夫君
○議長(佐藤美智夫君) 質疑がなければ,討論に入ります。 通告がありますので,順次発言を許します。 まず,原口伸一君。 (原口伸一君登壇)
(発言者未割当) 発言者未割当
◆原口伸一君 私は,民主党議員会,公明党議員会,新政クラブ及び自由民主党議員会の4会派を代表し,荒川尚次議員外10名の議員から提案されております議案第9号 札幌市介護保険料及び利用者負担の助成に関する条例案に反対する立場から,討論をいたします。 介護保険は,40歳以上の国民がみんなで保険料を負担し,助け合う制度であり,64歳以下の現役世帯がすべて保険料を支払っている中で,一部とはいえ,高齢者が保険料を全く負担しないでよいということは,みんなで介護を支えるという介護保険の最も基本的な理念が損なわれるとともに,措置から契約へという,利用者の立場に立った新しい福祉制度の仕組みとは相入れないものと考えるのであります。 また,この条例案によりますと,介護保険のサービスを利用する場合の1割の自己負担についても全額免除される方が生じるわけですが,この1割の自己負担については,コスト意識の涵養や,サービスを利用する人とそうでない人の公平感の確保を図ることを目的に定められたものであり,全額免除は法の趣旨からも大きく逸脱するものであると考えるところであります。 この条例案は,一般福祉施策での助成制度となっておりますが,介護保険制度の枠外であっても保険料の免除と同じ結果となる措置は,実質的に助け合いの精神を否定することと変わらないのであり,あくまで介護保険全体の枠組みの中で制度的な問題として検討すべきものであります。 さらにこの条例案で問題なのは,免除される費用を,市民のための各種施策を実施していく上での貴重な財源である一般財源に求めていることであります。しかも,この費用は,高齢者人口の増加に伴い,将来,大きく膨らんでいく可能性が強いのであります。 むしろ,一般財源は,将来の介護費用が増加しないよう,介護予防や健康づくりなどに充てることが重要ではないかと考えるところであり,保険料,利用料の軽減のための安易な一般財源の投入は,将来に禍根を残すものであります。 以上,民主党議員会,公明党議員会,新政クラブ及び自由民主党議員会の4会派としての反対意見を申し述べましたが,いずれにいたしましても,保険料,利用料の低所得者対策は重要な課題であります。 理事者におかれましては,介護保険の保険者として,今後も,他の指定都市等との連携をとりながら,国に対して,介護保険制度の趣旨を逸脱しない範囲で,総合的な低所得者対策を強く要望していくよう要請し,私の討論を終わります。(拍手)
佐藤美智夫君
○議長(佐藤美智夫君) 次に,熊谷憲一君。 (熊谷憲一君登壇・拍手)
(発言者未割当) 発言者未割当
◆熊谷憲一君 私は,ただいまから,日本共産党所属の全議員で提出しました議案第9号 札幌市介護保険料及び利用者負担の助成に関する条例案について,賛成の立場で討論を行います。 この4月から始まった介護保険制度のもとで,一律1割の利用料負担に耐えられず,介護サービスの利用を抑制するケースが多数生まれていることに加えて,この10月から介護保険の1号被保険者の保険料の徴収が始まったことで,低所得の高齢者が,生活防衛のために,さらに,要介護認定で認められた介護サービスを切り縮める事態も予想されます。既に,少ない年金から介護保険料が天引きされ,「生活が大変だ」など,苦情や怒りが渦巻いております。 国保連合会の9月審査分の給付実績によると,8月度の在宅サービスの支給限度額に対する平均利用率は40.7%と,半分以下の利用実績となっており,利用料負担の重さが介護サービスの利用を抑制している実態が示されています。 札幌市が7月に行った居宅介護サービス利用者アンケートの中の自由記入の記載欄の集計では,「介護保険制度やサービスの利用に満足している」とした人は15.6%にすぎず,「利用料が高く負担が大きい」「利用料が高くサービスを利用できない」など,利用料の負担の重さについて訴えた人は43.2%に上っております。また,12%の人は「介護保険料に対して不安がある」と記載するなど,保険料徴収前の7月の段階でも,新たな保険料負担に不安を表明しているのであります。 このような状況は当初から予想されたものであり,本市議会を初め,全国市長会なども,低所得者に対する恒久的な軽減対策を国に求めてきました。 ことし6月,福岡市で行われた13大都市介護保険担当課長会議の国への要望書では,低所得者対策については,制度についての市民の理解を得るための重要な課題であるとして,低所得者の1号保険料や利用料負担の減免については,高齢者の所得状況や制度の運用状況を踏まえ,介護サービスの利用が制限されることのないよう利用者負担軽減の拡大を図ること,また,第1号保険料の5段階設定について,第2段階に属する者の中には,実態として第1段階と同様に生活に困窮している者もいるなど,生活の程度に幅があることから,より適正な保険料賦課となるような対策を講じることを要望しております。 また,同様の内容で,東京都と12政令指定都市が参加した13大都市民生主管局長会議が,11月27日に厚生省に要望も行っています。 しかし,政府・厚生省は,この地方自治体などの切実な声にこたえようとしておりません。 このような中で,介護保険の実施主体である市町村では,低所得者に対する保険料や利用料の自治体独自の軽減策を実施する動きが大きく広がってきております。 我が党は,この間,何度も市長に本市独自の対応としての軽減策を求め,さきの第3回定例市議会の代表質問でも強く要求してきたところであります。 この10月からは,65歳以上の1号被保険者からも介護保険料の半額徴収が始まり,来年10月からは,これが倍増されて本来の保険料が徴収されることになることから,低所得者の軽減対策の実施は急務となっています。 議案第9号の介護保険料及び利用料の助成条例案は,生活に困窮する高齢者等にとって重い負担となっている介護保険料や利用料の現状を踏まえ,実質,生活保護基準以下の低所得世帯を対象に,介護保険料と利用者負担の全額を一般会計の福祉予算から助成し,生活保護世帯と同様に,本人負担を実質的に無料にすることを内容としています。生活保護を受給すれば,保険料も利用料も保護費で支給されるにもかかわらず,生活保護を受けずに,つめに火をともすように生活している低所得世帯の高齢者等を実質的に救済しようとするものであります。 現在,高い自己負担などによる利用抑制で40%にとどまっている介護サービスの利用率を上限まで利用すると想定しても,保険料と利用者負担の合計額は,来年度10億円程度,2002年度は12億円程度となります。介護保険の実施によって負担が増加した生活困窮世帯の高齢者等の負担を軽減し,現在の介護保険制度のもとでも安心して介護サービスを受けることができるようにすることは,市政の上でも緊急の課題であり,また,それに必要な財源も本市の財政運営の中で十分捻出できるものであります。 厚生委員会で,自民党や公明党は,生活保護基準と同水準の世帯の保険料や利用料を全額助成することは,介護保険制度の根幹を突き崩すと,厚生省と同じ主張をされましたが,生活保護世帯には介護保険料も利用料も一般会計の生活保護費で全額措置されており,一般会計の福祉予算で全額助成したからといって,保険制度の根幹を何ら突き崩すことにはなりません。 また,民主党や市民ネットが主張する,助け合いの制度であるとか,保険料の支払いが権利主張の前提となるなどの反対論は,市から助成を受けたとしても,保険料そのものは本人が支払うわけですから,助け合いの制度を壊すわけではなく,また,被保険者としての当然の権利も担保されるものであります。 さらに,介護保険会計の中で低所得者の減免を実施すれば,保険料再算定のときの値上げ要因となりますが,この条例は,医療助成と同じ,市の福祉施策として実施し,他の被保険者にしわ寄せすることのないものであります。 政府・厚生省が,国民の願いや地方自治体の要望にこたえて,介護保険制度に十分な低所得対策を取り入れるまでの間,本市がつなぎの役割を果たす緊急的措置をとって,制度の矛盾を補完するのがこの条例案であります。 市民の願いと期待にこたえる本条例案の可決を強く主張し,私の討論を終わります。(拍手)
佐藤美智夫君
○議長(佐藤美智夫君) 次に,山口たか君。 (山口たか君登壇・拍手)
(発言者未割当) 発言者未割当
◆山口たか君 私は,ただいまから,市民ネットワーク北海道議員会として,本定例議会に上程されました諸議案のうち,議案第9号 札幌市介護保険料及び利用者負担の助成に関する条例案に反対,残余の議案には賛成の立場から,簡潔に討論いたします。 初めに,一般会計補正予算について申し上げます。 このたびの補正予算は,国の11兆円規模に及ぶ経済対策の補正を受けて,補助事業と本市単独事業を加え編成されたものです。これは,本市の経済活動,すなわち大型小売店の販売額の前年割れや企業の経常利益の悪化,売り上げの不振など,厳しい状況を踏まえ,5年計画事業のうち,景気浮揚に資する可能性や緊急度の高い事業を選択したとのことです。 しかし,情報ネットワーク整備などの基盤整備,施設の改修など,建設,土木にかかわるものであり,旧来型のハード面への資金投入による景気浮揚を目指したものとなっています。国の景気浮揚策を受けてのものとはいえ,短期的,かつハード面に偏っており,今後は,本市の経済政策である情報関連など札幌型産業の育成,環境及び福祉関連産業の振興や,生活しやすい環境の整備などを図ることによって,雇用の拡大と消費の伸びを図ることが極めて重要であることを指摘しておきます。 次に,議案第2号 札幌市オンブズマン条例案についてです。 この条例の制定に当たって,その過程を大切にし,限られた時間の中で電子会議室や市民セミナーなどを実施し,市民との協働で進めてきたことをまず評価いたします。 市民ネットワークでは,かねてより,福祉オンブズマンの創設などを提案し続けてきました。その際にも,オンブズマンからの発意による調査の権限を持たせるべきと主張してまいりましたが,本条例に盛り込まれたこともあわせて評価をいたします。 また,福祉のみならず,幅広い市政全般を対象としたオンブズマン制度となったことから,福祉分野に精通した人材も登用することを改めて求めるものです。 今後の課題としては,市民から要望のあった公選制や市民参加の保障について検討すべきと考えます。 さらに,事務局をどこに位置づけるか,まだ定まっていないようでありますが,行政の機構の中にではなく,独立性,中立性の保てるような形で設置すべきであり,そのことが市民の信頼につながります。例えば,市長や助役直轄などが望ましいと言えましょう。 また,運用のあり方が重要であり,申し立てた後の取り扱い経過がわかるように,一定期間内に書面で,開始や中止,調査対象外などの通知を出すべきです。 さらに,第1条の目的の中に,市民主権の理念に基づくことを明記すべきものと考えます。 次に,IT革命に関する予算について申し上げます。 IT社会発展のために,全市立学校にコンピューターの配備を完了させることになっています。また,国において情報通信技術講習推進特別交付金交付要綱が出され,これを受けて,本市でも,道の補助事業としてIT講習会が実施されることになります。これには,短期間で多数の受講者の募集や講師の確保などが必要となりますが,そのために教育用コンピューターを活用するとともに,事業の実施に当たっては市民の力を生かすべきです。 現在,市内では,既に,ボランティア団体である東区や清田区のネットワークコミュニティが区民センターなどで地域の方にパソコンを教える活動をしているほか,本市が機器を更新したことにより廃棄されることになっていたパソコンを整備し,障害者団体などに寄附しているボランティアグループやNPOがあります。 また,このような市民活動団体に対し,道から委託の照会が既に始まっています。本市でも,NPOなどの経験や技術,ネットワークを生かして事業を行うよう,NPOなどへの業務委託をすべきと考えます。 さらに,障害者にとってもITの活用は有効であることから,この事業を自立支援に役立てるべきです。 次に,議案第9号について申し上げます。 本年4月からスタートした介護保険は,老老介護,すなわち高齢者が高齢者を介護する悲惨なケースの増大や,妻,娘,嫁,すなわち女性が85%以上になっているという,家族に依存した介護の現状を改革することを大きな目的として成立しました。 紆余曲折を経てスタートした制度でありますが,多くの制度が持つ宿命として,初期には,市民への情報提供が不十分であったり,予想外の事態が発生するなど,混乱は避けがたいと言えます。本制度においても,要介護認定の公平性,ケアマネジメントや介護報酬のあり方などとともに,低所得者対策も決して十分でないことは,各界各層から指摘されているとおりであります。 一方,特別養護老人ホームについて着目すると,ある特養では,入所者全員が措置制度時と比べ,負担が大きく減っています。介護保険が低所得者にとって負担が重いと一概に言うことはできないのであります。 そこで,本条例案は,主に在宅の低所得の方たちのために保険料,利用料を無料にするという趣旨であろうと思われることから,その背景は理解いたします。 しかし,本制度は,そもそも,これまでの措置制度から契約へ,お仕着せの福祉から権利としての福祉への転換を図るものであり,相互の助け合いの精神がその基底にあるはずです。私は,この枠組みは基本として崩さない方向で解決すべきであると考えています。 我慢して生活保護を受けずに,つめに火をともすように暮らしている低所得高齢者を実質的に救済しようとするものであると,条例の趣旨説明の際に述べておられますが,介護保険がある,なしにかかわらず,このような方たちには以前から援助が必要だったのではないでしょうか。むしろ,介護保険制度ができたことで,日本の福祉制度の不備が顕在化してきたということではないでしょうか。生活保護を含め,その方の生活をトータルに支える仕組みがないと,保険料減免だけでは救えないと思います。生活保護基準のボーダーラインの方たちには,生保の適用を含めてあらゆる福祉制度を活用することを検討し,それでも困難な事例については,介護保険事業計画推進協議会などで議論して結論を出すことを提案いたします。 保険料,利用料を無料化するに当たっては,また資産調査や家族調査など厳密な調査が必要で,生活実態が丸ごとさらされるという,以前の措置制度の欠点が再現されてしまいます。わずかでも保険料を払い,自分もまた他者を支えるということが大事であり,そのことが権利意識につながるのではないでしょうか。 国に対する制度改善の要望とあわせ,当面は社協の貸し付けなどを進め,次期改定期の準備として,保険料については6ないし7段階にする,あるいは,1割の利用料負担については高額サービス費の自己負担上限額をさらに細分化する,また,幅のある第2段階をさらに細分化するなど,議論を開始することが重要であると考えます。 以上,申し上げてまいりましたが,アメリカの格付機関であるムーディーズは,政治の思惑で介護保険の保険料徴収を先送りしたことや,社会保障制度の先行きが不透明であることなどに見られるように,多額の国債を発行し続け問題解決を先送りする我が国の体質に着目し,国債の格付をワンランク下げたのであります。 本市におきましても,事業執行に当たっては,透明性,公平性の確保など,市民の期待に背くことのないよう,また,内外の評価にたえ得るよう十分配慮して執行していただくことを申し上げまして,私の討論を終了いたします。
佐藤美智夫君
○議長(佐藤美智夫君) 以上で討論を終結し,採決に入ります。 この場合,分割して採決を行います。 まず,議案第9号を問題といたします。 本件を可決することに賛成の諸君のご起立を求めます。 (賛成者起立)
佐藤美智夫君
○議長(佐藤美智夫君) 起立少数であります。よって,議案第9号は否決されました。 次に,議案第10号から第13号まで及び議案第15号から第20号までの10件を一括問題といたします。 議案10件を可決することに賛成の諸君のご起立を求めます。 (賛成者起立)
佐藤美智夫君
○議長(佐藤美智夫君) 起立多数であります。よって,議案第10号から第13号まで及び議案第15号から第20号までの10件は可決されました。 次に,議案第1号から第8号まで,議案第14号及び議案第21号の10件を一括問題といたします。 議案10件を可決することにご異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
佐藤美智夫君
○議長(佐藤美智夫君) ご異議なしと認めます。よって,議案10件は可決されました。
佐藤美智夫君
○議長(佐藤美智夫君) 次に,日程第2,議案第22号を議題といたします。 本件は,市長の提出によるものであります。 提案説明を求めます。 桂市長。 (市長桂信雄君登壇)
桂信雄君
◎市長(桂信雄君) ただいま上程をされました議案第22号 固定資産評価審査委員会委員選任に関する件につきまして,ご説明申し上げます。 本委員会の委員であります水口 武氏は,来る12月14日をもって任期満了となりますが,引き続き同氏を選任することを適当と認め,議会の同意を得るため,本案を提出したものであります。 水口 武氏は,昭和55年に公認会計士の登録をされ,現在,監査法人トーマツ代表社員等をされているほか,日本公認会計士協会理事をされている方でありまして,固定資産評価に関する専門的知識に長じておられ,本委員会委員として適任と考えるものであります。 以上で,ただいま上程をされました議案についての説明を終わりますが,何とぞ原案のとおりご同意くださいますようにお願いを申し上げます。
佐藤美智夫君
○議長(佐藤美智夫君) これより,質疑及び討論の通告がありませんので,採決に入ります。 本件に同意することにご異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
佐藤美智夫君
○議長(佐藤美智夫君) ご異議なしと認めます。よって,議案第22号は同意されました。
佐藤美智夫君
○議長(佐藤美智夫君) ここで,日程に追加いたしまして,意見書案第3号 リバース・モーゲージ制度の確立を求める意見書及び意見書案第4号 歴史・公民教科書の検定についての適切なる対応を求める意見書の2件を一括議題といたします。 意見書案第3号は,自民党,民主党,公明党,新政クラブ及び市民ネットワーク所属議員全員の提出によるものであり,意見書案第4号は,自民党所属議員全員の提出によるものであります。 意見書案第4号の提案説明を求めます。 大越誠幸君。 (大越誠幸君登壇・拍手)
(発言者未割当) 発言者未割当
◎大越誠幸君 私は,ただいまから,自由民主党議員会を代表いたしまして,提出いたしております意見書案第4号 歴史・公民教科書の検定についての適切なる対応を求める意見書の提案説明をいたします。 教科書は,学校教育における主なる教材として,児童・生徒の学習に対する興味を喚起し,問題解決のための資料を提供するとともに,学習した事項を整理し体系づけるものであり,他の教材で代替することのできない重要な役割を担っております。 このため,その記載内容には,正確さや公正さの確保が必要であり,教科書の編集,発行に当たりましては,文部省が示す学習指導要領の目的,趣旨などに沿うことが求められております。 近年,大きな社会問題となっている,いわゆる学級崩壊やいじめ,不登校,校内暴力などの教育現場の荒廃,また,連日のように報道される無軌道な若者たちが引き起こすさまざまな凶悪事件,このような社会現象を背景として,今日,子供たちの心の教育の充実が課題となっております。生命を尊重する心,他者への思いやり,及び社会性,倫理性や正義感など,豊かな人間性をはぐくむ教育が極めて重要となっていると考えているところであります。 そして,このような,他者を思いやる心,崇高な倫理観,正義感などは,我が国の未来を担う子供たちが21世紀の国際社会を力強く生き抜いていくために,欠かすことのできない重要な資質でもあると認識しております。すなわち,他国の歴史と文化を理解し尊重するとともに,事の善悪を見きわめ,みずからの主張を堂々と述べることができる者こそが,真の国際人として信頼と尊敬を得ることができると信じるからであります。 子供たちが国際社会の中で,他国を理解し,正しい判断とともに,自信を持って行動していくためには,まず,みずからの国を正しく理解するとともに,誇りを持つことが大切であると考えます。その意味において,歴史教育や公民教育の重要性はこれまで以上に増しており,教科書の果たす役割は,ますます重くなっていると認識しております。 しかしながら,我が国における教科書の現状は,使用されている歴史教科書や公民教科書は,我が党の先般の代表質問でも,自虐的であると近藤議員からも指摘したとおりであります。また,国家と国民の関係では,国民を被害者とする側面が強調され過ぎているように感じられてなりません。 どのような事象でも,さまざまな見解や解釈があります。教科書には,客観的な事実に基づいた,一方からの見方のみに偏らない,バランスのとれた記述が必要ではないでしょうか。我が国の歴史は侵略の歴史である,国家権力は常に悪であると言わんばかりの現行の教科書に,記述偏重の見直しをしなければなりません。 このような教科書を使っていては,日本人としての自覚と誇りを持ち,我が国や他の国の文化と伝統を大切にする真の国際人が育つとは考えられません。それどころか,みずからの国をあたかも恥ずべき国であるかのごとく教えられた子供たちは,あすへの希望も持てず,将来の発展を確信することもできない。このような現状を打破し,公正で適切な内容の教科書による教育の必要性を痛感いたします。(発言する者あり) 今,歴史・公民教科書の検定について意見書を提出したのは,新学習指導要領が平成14年度から施行されることに伴い,小・中学校の教科書は,各発行者において見直しが進められ,新たに文部省の検定を受けることになっております。 新たな中学校学習指導要領においては,歴史的分野にあっては,我が国の歴史に対する愛情を深め,国民としての目標を育てる,公民的分野にあっては,世界平和の実現と人類の福祉の増大のために,各国が相互の主権を尊重し,各国民が協力し合うことが重要であることを認識させるとともに,自国を愛し,その平和と繁栄を図ることが大切であることを自覚させると,それぞれの目標に掲げております。 子供たちがあすに希望を持ち,将来の発展を信頼できるように,新たに発行される歴史及び公民教科書の検定に当たっては,新学習指導要領に沿った適切な対応がなされるように,内閣総理大臣,文部大臣及び自治大臣に意見書を提出することに議員の皆様のご賛同を切にお願いいたしまして,提案説明といたします。 ありがとうございました。(拍手)
佐藤美智夫君
○議長(佐藤美智夫君) これより,質疑の通告がありませんので,討論に入ります。 通告がありますので,発言を許します。 宮川潤君。 (宮川潤君登壇・拍手)
(発言者未割当) 発言者未割当
◆宮川潤君 私は,ただいまから,日本共産党を代表して,自民党が提出しました意見書案第4号 歴史・公民教科書の検定についての適切なる対応を求める意見書について,反対の立場から討論を行います。 日本共産党がこの意見書案に反対する理由は,自民党などが,歴史を曲げ,事実をすりかえる論理と手法によって,特定のイデオロギーを歴史・公民教科書に押しつける立場から,今必要のない教科書の検定制度の改悪を求めているからであります。 この意見書案は,第1に,前文における教科書の検定の改定の必要性を学級崩壊,登校拒否,校内暴力等,最近の学校教育現場の荒廃と社会情勢に結びつけていますが,これは不当な事実のすりかえであります。 大きな社会問題となっている最近の学校教育現場の荒廃の原因は,政府・自民党の差別・選別教育,管理教育の押しつけにあります。(発言する者あり)それを教科書の検定制度の問題とすることは,論理的に見ても無理があり,現在の教育問題における原因を隠し,政府・自民党の責任を免罪するものと言わなければなりません。 第2に,意見書案は,全体が抽象化されており,結論も「検定について適切に対応するよう強く要望する。」と,何を言っているのかわからない仕上げとなっているのが特徴ですが,実は,現行の教科書の検定のあり方の改定を求めているという点では,特定イデオロギーの立場に立つ自由主義史観研究会や新しい歴史教科書をつくる会と自民党が全国的に展開している現行の歴史教科書への攻撃,特定イデオロギーに基づく教科書の不法な採択運動,教科書選定委員への圧力,教育基本法の改悪運動など,極めて反動的で危険な動きとつながるものであります。 第3に,既に道議会において自民党が提出し,去る12月7日,自民党を中心に多数で可決した教科書検定基準の見直しに関する意見書を見れば,本意見書案の本質は明らかであります。 本意見書案は,文部省中学校学習指導要領を引用しながら,国内的には,我が国の歴史に対する愛情を深めるなど,自国への愛を強調し,国際的には,各国民が協力し合う,各国が相互に主権を尊重することが掲げられています。この文脈は,道議会文書においても共通しています。 しかしながら,道議会文書は,検定基準の見直しとして具体的に踏み込んでおります。すなわち,同文書は,現在使用されている検定教科書について,記述の一部には,自虐的,反日的な記述があり,子供たちが自国の歴史に誇りを持つことのできない内容になっていると述べるなど,特定のイデオロギーである自由主義史観の偏狭な歴史認識と論理によって問題をすりかえ,現在の教科書検定基準と教科書選定委員による採択制度に問題があるとして攻撃しながら,教科書検定基準にある近隣諸国条項の削除を要求しています。この問題は,新しい歴史教科書をつくる会が,南京大虐殺や従軍慰安婦などを虚構と言い張り,それを載せている現行の教科書を攻撃していることと同じ問題です。 新しい歴史教科書をつくる会は,同会編集の2002年使用の中学校の歴史と公民の教科書の申請本を文部省に提出し,現在,検定審査中です。その内容は,日本が引き起こした太平洋戦争を大東亜戦争と呼び,日本の緒戦の勝利は,東南アジアの人々などに独立の愛と勇気をはぐくんだとして,戦争に善悪はつけがたいと記述されているということです。 これは,戦後の民主主義,そして平和と相入れない重大なものです。日本が引き起こした太平洋戦争は,紛れもなく不正義の侵略戦争でした。その過ちを二度と繰り返さないというのが戦後の民主主義の原点です。学校教育は,このことを,将来,国を担う青少年に伝える責務があります。 太平洋戦争に関して,戦争に善悪はつけがたいなどと教え込むことは,公教育で許される余地のない,憲法と教育基本法に反する行為です。もし,文部省がこうした申請本を検定合格にするなら,侵略戦争を正当化したものとして国際問題にもなりかねません。また,戦争は善悪つけがたいと教え込まれた日本の若者が,アジアの一員として歓迎されるでしょうか。 道議会文書が求めている,近隣諸国条項の削除とは,侵略戦争を正当化し,アジア諸国を初め,国際問題を引き起こす重大な問題であります。 また,ただいま上程されております意見書も,文脈から見れば道議会文書と同様の発想に基づくものであり,到底,容認できないものであります。 自民党は,8月8日,仙台市における自民党政令都市議会議員連盟総会で,各市議会で教科書正常化のための意見書提出を求める意思統一をしています。 つくる会は,現在の歴史教科書は,自虐的で,自国の歴史に誇りを持てない,だから歴史を書きかえなければならないと言います。道議会文書もそれに触れており,本意見書案も同様の発想に立っております。 しかし,教科書に偽りは禁物です。教科書は,何より真理,真実に依拠し,基本的な事柄がよくわかるものでなければなりません。真理,真実に立脚してこそ,誇りは生まれます。侵略戦争が行われた事実と,その根本的否定の上に今日の民主主義があることを伝えることは,自虐どころか,希望を語る営みにほかなりません。このような真理と事実を偽りの歴史に変えようとするのが,検定のあり方への圧力であり,検定の変更を求める道議会の意見書と本意見書案であります。 第4に,重大なことは,新しい歴史教科書をつくる会編集による歴史の事実をゆがめる不当な教科書の検定合格と採択のための全国的な大作戦の一つとして,本意見書案が提出されていることです。 つくる会は,支持する世論をつくるため,「国民の歴史」という定価2,000円,700ページ余りの本を作成し,全国で大量に無料で配付しています。配付先は,社会科教師,校長,教育委員,地方議員などで,全戸配付された地域もあります。最近では,第2弾として,「国民の油断」という本が各地の教育委員会に無料で送付されています。本市においても,例外ではありません。 これは,独占禁止法が教科書業者に禁じている不法な行為です。そのために,この配付方法については,本ができる前から周到に準備され,出所不明の形で送付されたり,教育を考える父母の会とか子供の未来を考える父母の会などの名前を使い,(発言する者あり)数十冊から100冊単位で学校に持ち込まれ配られており,全国的には数万冊から10万冊を超えるものと推測され,その費用は1億円を超えているものと思われます。(発言する者あり) つくる会は,全国各地の議会や教育委員会に教科書採択問題で請願や陳情を行っていますが,その際は,つくる会の名前を使わずに,教育を考える市民の会などの名称を使っています。「国民の歴史」のばらまきとあわせて考えると,こうしたやり方の中から,謀略的な国民運動の姿が浮かび上がってまいります。つくる会が名前を使わないのは,教科書採択のための宣伝は,独占禁止法によって公正宣伝,公正取引のためのさまざまな規制があって,業界団体である社団法人教科書協会の加盟者はこれに拘束されているからです。 「国民の歴史」のばらまきや,産経新聞紙上や地方議会を舞台にした他社教科書への誹謗,中傷も,これに抵触します。そのために,つくる会は,直接自分の名前を使わず,多くのダミー組織をつくるという手法をとっているのです。つくる会は,このような謀略的な手法によって支持の世論形成に取り組みながら,右翼団体や自民党議員とともに,全国各地で教科書採択における現場教員の意見反映を排除するよう,地方議会や教育委員会への働きかけを強めてきました。 ことし7月には,自民党道議を中心に,道教科書改善議員連盟がつくられ,呼応しています。こうした中で,道議会において,自民党議員によって教科書選定委員の問題や教科書採択の基準の問題が取り上げられ,また,本市議会においても,過日の本会議で自民党議員が教科書選定委員の問題を質問で取り上げたところであります。その後に,本意見書案の提出となっています。 このように,特定政党などによる圧力で特定教科書の排除や採択を教育委員会,学校に行わせるとしたら,教育基本法が禁じている,教育に対する不当な支配そのものであり,断じて容認できないものです。(発言する者あり)また,謀略的な手法を駆使したこれらの動きの中心にいる新しい歴史教科書をつくる会や,右翼も自民党議員も,現在の憲法を変えようとする勢力であり,こうした動きにネオ・ファシズムの危険性を指摘する識者もいます。 事は日本の民主主義の基本にかかわる重大問題となっており,教科書と子供の教育を襲う暴挙を許さない世論と運動を広げるため,全力を尽くす日本共産党の決意を申し上げ,討論を終わります。(拍手)
佐藤美智夫君
○議長(佐藤美智夫君) 以上で討論を終結し,採決に入ります。 この場合,分割して採決を行います。 まず,意見書案第4号を問題といたします。 本件を可決することに賛成の諸君のご起立を求めます。 (賛成者起立)
佐藤美智夫君
○議長(佐藤美智夫君) 起立多数であります。 よって,意見書案第4号は可決されました。 次に,意見書案第3号を問題といたします。 本件を可決することにご異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
佐藤美智夫君
○議長(佐藤美智夫君) ご異議なしと認めます。よって,意見書案第3号は可決されました。
佐藤美智夫君
○議長(佐藤美智夫君) さらに,日程に追加いたしまして,意見書案第1号 介護保険制度の円滑な運用を求める意見書及び意見書案第2号 野菜の緊急輸入制限措置の発動を求める意見書の2件を一括議題といたします。 いずれも,全議員の提出によるものでありますので,直ちに採決に入ります。 意見書案2件を可決することにご異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
佐藤美智夫君
○議長(佐藤美智夫君) ご異議なしと認めます。よって,意見書案第1号及び意見書案第2号の2件は可決されました。
佐藤美智夫君
○議長(佐藤美智夫君) 最後に,お諮りします。 各位のお手元に配付の閉会中継続審査申出一覧表記載のとおり,各委員長から閉会中継続審査といたしたい旨の申し出がありますので,その申し出のとおり決定することにご異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
佐藤美智夫君
○議長(佐藤美智夫君) ご異議なしと認めます。よって,さよう決定されました。 〔一覧表は巻末資料に掲載〕
佐藤美智夫君
○議長(佐藤美智夫君) 以上で,本定例会に付議の案件は,すべて議了いたしました。 これをもって,平成12年第4回札幌市議会定例会を閉会いたします。