札幌市議会 会議録検索システム(平成13年第3回定例会 2001-09-26 第3号)
2001-09-26/発言 26 件 / 原本(札幌市議会)
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佐藤美智夫君
○議長(佐藤美智夫君) ただいまから,休会前に引き続き会議を開きます。 出席議員数は,61人であります。
佐藤美智夫君
○議長(佐藤美智夫君) 本日の会議録署名議員として笹出昭夫君,義卜雄一君を指名します。
佐藤美智夫君
○議長(佐藤美智夫君) ここで,事務局長に諸般の報告をさせます。
金野信夫君
◎事務局長(金野信夫君) 報告いたします。 岩村よね子議員は,所用のため本日から9月28日までの会議を欠席する旨,届け出がございました。 本日の議事日程及び質問順序表は,お手元に配付いたしております。 以上でございます。
佐藤美智夫君
○議長(佐藤美智夫君) これより,議事に入ります。 日程第1,議案第1号から第15号まで及び議案第20号から第26号までの22件を一括議題といたします。 ただいまから,代表質問に入ります。 通告がありますので,順次発言を許します。 宮村素子君。 (宮村素子君登壇・拍手)
(発言者未割当) 発言者未割当
◆宮村素子君 私は,ただいまから,自由民主党議員会を代表して,市政の諸問題について,順次質問いたしますが,質問に先立ち,今月11日,アメリカで起きた同時多発テロ事件について一言申し述べさせていただきます。 あのような卑劣なテロ行為により,日本人を含む多くのとうとい人命が失われたことに,私は強い怒りと悲しみを覚えます。どのようなテロ行為も,絶対に許されるものではありません。こうした事件が決して繰り返されないよう,心から願わずにはいられません。亡くなられた皆様に心から哀悼の意を表しますとともに,ご冥福をお祈りいたします。 それでは,これより質問に入らせていただきます。 初めに,財政問題についてお伺いいたします。 まず,平成12年度決算の評価についてです。 本市の平成12年度一般会計予算は,介護保険会計への移行の影響があったとはいえ,固定資産税の大幅な減収などにより,政令指定都市移行後,初めて対前年度比マイナスとなる大変厳しいものでした。 一方で,12年度は第4次長期総合計画と第1次5年計画の初年度に当たることから,これらの計画に盛り込まれた事業の着実な推進を図り,また,限られた財源の中で事業を厳選し,経済の活性化及び少子高齢化に対応した施策には特段の配慮を行うとの基本方針のもとで編成されたところです。 また,平成12年度においても,なお厳しい状況から脱し切っていない地域経済の状況に対応するために講じられた経済対策関連の補正予算は,全会計で債務負担行為を含めて249億円に上り,また,そこに盛り込まれた事業も,地域経済対策に資する事業を積極的に計上したものでした。 予算執行の面においては,地方交付税などの財源確保を図る一方で,行財政改革推進計画を着実に推進し,事務事業の再構築や経費の節減に努め,予定していた45億円の財政調整基金の取り崩しを行わず,逆に剰余金から10億円を積み立てることができたことは,厳しい状況の中でも,将来を見越した財政運営を行ったものと評価するところです。 そこで,質問ですが,市長は平成12年度の決算についてどのように評価されているのか,お伺いします。 また,予算編成時に重点施策としたものを中心に,各種事業の執行状況はどうだったのか,あわせてお伺いいたします。 質問の2点目は,小泉政権における構造改革についてです。 8月の月例経済報告では,景気の現状はさらに悪化していると下方修正をしましたが,基調判断の下方修正はことしになって6度目,項目別でも,輸出,生産,設備投資など大半の項目で判断を引き下げ,まさに民間部門総崩れという状況です。 また,今後の先行きについても,IT不況などによる需要の減退と景気の失速に伴い,アメリカ,EU,アジアなど世界経済の同時減速が懸念されております。 昨年度の実質経済成長率は1.0%と,政府経済の見通しの1.2%に達せず,今年度に至っては,政府見通しの1.7%の達成はおろか,マイナス成長に陥る可能性もあるのではとの予測も一部でされているところです。 一方,道内に目を転じてみましても,内閣府が8月23日にまとめた地域経済動向では,北海道の景況判断を前回5月の「弱まっている」から「大幅に悪化」と後退させました。さらに,雇用情勢についても,道内の完全失業率は5.9%と,全国の5.0%を大きく上回るなど,ますます悪化する不況が北海道経済にも深刻な影を落としつつあります。 また,本市の景気動向につきましても,8月27日付の札幌経済の概況では停滞感を示しており,雇用動向もその動きに陰りを見せていると発表しております。 こうしたときこそ,公共部門に景気の先導役としての役割が求められるのではないかとの意見がある一方,国,地方とも莫大な借入金を抱える中では,財政構造改革路線に転換すべきで,民間でできるものは民間でとの観点から,民需中心の景気浮揚を図るべきとの考えを持たれる方が多いのも事実です。 こうした中,小泉内閣が登場し,構造改革なくして景気回復なしを旗印に,強いリーダーシップを持って,さまざまな分野にわたる聖域なき改革の意思を示されました。そして,財政面における抜本的構造改革の第一歩として,国債発行額を30兆円以下に抑えるとともに,歳出全般にわたる徹底した見直しを行い,思い切った縮減と重点的配分を実現することとした平成14年度予算の概算要求基準を8月10日の閣議で決定しました。 概算要求基準では,公共投資関係費や一般政策経費を全体として10%削減する一方,環境,少子高齢化などの重点7分野への予算配分を行うことや,社会保障関係費の伸びの抑制などにより,一般歳出は,今年度当初予算より9,000億円減の47兆8,000億円と,4年ぶりのマイナスとなり,その減額幅は過去最大となっております。 また,地方財政についても,歳出を徹底的に見直し,その健全化を図ることとし,国の公共投資の削減に合わせて,地方単独事業についても過去最大の10%減とすることや,国の関与の縮減並びに国及び地方公共団体が保障すべきサービス水準の見直しなどに応じて,補助金や地方交付税の見直しが検討されているところであり,これらが実施された場合には,本市の街づくりの指針である5年計画の事業の進捗にも大きな支障が生じてくるのではないかと懸念いたしております。 私は,国,地方を合わせた借入金残高が666兆円にも及ぶ財政状況を踏まえますと,今まさに,財政構造改革を適切に推し進め,民需を中心とした景気浮揚へ転換しなければならないときを迎えていると考えますが,一方で,先ほど来述べておりますとおり,本市はもちろんのこと,我が国を取り巻く現下の極めて厳しい経済社会情勢や,ますます悪化する雇用をめぐる環境に思いをはせますと,急激な構造改革路線への転換が,国民一人一人の痛みを増幅し,バブル崩壊後,一段と財政基盤の脆弱化が進む地方の切り捨てにつながるのではないかとの懸念の声もあることから,構造改革を進めるに当たっては,雇用のセーフティーネットを初めとする万全の対策に加え,医療制度改革や地方の自主・自立に向けた筋道を示していくことが必要と考えます。 そこで,質問ですが,経済財政諮問会議や概算要求基準で示されている公共投資の削減や地方交付税の見直しなどによって,本市財政にどのような影響が生じてくると認識されているのか,また,平成14年度予算編成に向けてどのような対応をしていくおつもりなのか,お伺いいたします。 質問の3点目は,今後の本市の財源拡充方策についてです。 市長は,昨年の第3回定例会において,我が会派の代表質問に対し,本格的な地方分権時代を迎え,自立的な行財政運営を進めていくためにも,安定的な財政基盤の構築が必要であると答弁されています。 そこで,平成12年度決算の主な財政指標を見ますと,まず,起債制限比率は,近年の経済対策による起債の元金償還の増により10.3%から10.3%へ上昇し,また,経常収支比率も,地方交付税等一般財源が増加したにもかかわらず,公債費や繰出金等が増加したため,83.2%から83.6%に上昇するなど,他の政令指定都市と比べるとまだまだ望ましい方にあるとはいえ,財政構造の硬直化が徐々に進行していることがうかがわれます。 こうした状況の中で,地方分権が実践の段階に入った今,地方公共団体としても,税財源の涵養,拡充に真剣に取り組んでいかなければならない時代が来たという思いを強くしております。 本年6月の政府の地方分権推進委員会最終報告では,地方分権をさらに推進するため,地方の歳出と歳入の乖離を縮小し,住民の受益と負担の明確化などの観点から,地方税源の充実・確保を図るべきとして,所得税や消費税の一部を地方へ移譲することが提言されております。さらに,地方公共団体の課税自主権の活用などについても検討すべきと述べられており,本市においても,本年3月には,有識者で構成される研究会から財源確保の方策について報告がなされ,その方策の一つとして超過課税や法定外税についての提言があり,現在,市内部で検討されていると聞いております。 また,本市では,これまで,予算編成において,経済の活性化を重点施策の一つの大きな柱として,情報,福祉,環境,積雪寒冷といった本市の特性を生かした新札幌型産業の育成・振興に努めているところであり,こうした取り組みは,今後,財源拡充の面からも,まだしばらくは厳しさが続くと思われる経済情勢の中にあって,雇用のセーフティーネットの確保という観点から見ても,ますますその重要性を増してくるものと考えます。 そこで,質問ですが,ますます厳しさを増すことが見込まれる財政状況の中で,今後の財源拡充をどのように行っていくおつもりなのか,明らかにしていただきたいと思います。 次に,市立札幌病院の運営に当たる基本的な考え方,あるいは,大変困難な環境に向かう病院運営のあり方について,地方公営企業法の全部適用と管理者制度の導入という観点からお伺いいたします。 ご承知のとおり,我が国では,数年前から,医療・福祉・年金を柱とする社会保障制度について,どう改革し,どう構築していくかという議論が重ねられ,医療に関しても,高齢者医療制度,それに伴う医療保険制度,診療報酬制度の見直しなどが課題となっているところです。また,これらの改革やさまざまな議論において,今後の方向性が徐々に明らかになるにつれ,病院みずからがその役割をどこに求めていくのか,新しい時代の環境にどのように適応していくのか,その検討が迫られているところです。 自治体病院の経営状況を見てみますと,一般医療のほか,民間病院では対応の難しい周産期医療,小児医療,救急医療などの政策医療や不採算医療を担うなど大きな役割を果たしておりますが,平成12年度決算見込みでは,約53%の自治体病院で経常損失を出すという非常に厳しいものとなっています。 市立札幌病院の平成12年度決算においても,職員一丸となって効率化に努められ,また,未熟児医療,救急医療,高度医療機器運営などに要する経費として一般会計から繰り入れが行われておりますが,依然として経常収支で約14億円の赤字決算となっており,今後もより一層の経営改善を進めなければならないところです。 また,経営改善に加え,医療を取り巻く大きな流れの中で求められておりますことは,開かれた病院運営であると考えております。昨今,不本意な事故が相次ぎ,医療に対する信頼が揺らぐおそれのある状況となっており,また,診療録の開示や種々の規制緩和の動きも見られますことから,医療関係者にとりまして,今,改めて医療のあるべき姿を追求し,それを常に外に向けて示す努力が必要となっているところです。 このような中,市立札幌病院においては,クリティカル・パスの導入やカルテ等診療録の開示などにいち早く取り組まれ,あるいは病院機能評価の受審を予定するなど種々の努力をされており,これを評価するところです。 しかしながら,今後とも,市立札幌病院が市民の信頼を得て,市民にとって真に必要とされる病院であり続けるためには,市立札幌病院の使命や役割を踏まえ,あるべき姿を明らかにしていくことが重要であると考えているところです。 一方,国立病院などが,平成16年度から独立行政法人化,いわゆるイギリス式のエージェント方式を採用することとしており,自治体病院に対しても,昨年12月に発表されました行財政改革大綱におきまして,地方公営企業の独立性,透明性を向上させるため,地方公営企業の経営の効率性を高めるとともに,住民への説明責任を向上させるよう,制度の見直しを含めて平成14年度までに検討を行い,平成17年度までに必要な措置を講ずることとしております。 そこで,質問ですが,私は,国の施策に呼応することはもちろんですが,市立札幌病院のあるべき姿を明らかにし,効率的な運営や開かれた病院運営を実現するためには,病院経営の自立性を高め,病院事業の経営責任の明確化を図らなければならないものと考えておりますので,その方策の一つとして,地方公営企業法の全部適用を行い,管理者を設置することについてどのようにお考えか,お伺いいたします。 次に,生命尊重教育についてお伺いいたします。 質問の1点目は,生命の大切さを伝える教育のあり方についてです。 昨今,日本の社会では,生命が軽視される出来事が毎日のように起きております。児童虐待,いじめ,自殺,殺傷事件など,青少年にかかわる事件の続発に,命のとうとさや人間の尊厳について,無関心,無感覚になっていく風潮と相まって,日本の将来はどうなるのかと,そら恐ろしささえ感じるのは私だけではないと思います。 最近の報道にありました,兵庫県尼崎市の若年夫婦が,我が子を虐待の末,死に追いやり,ポリ袋に入れて運河に捨てた事件は,生命の大切さを語る以前に,彼らの育ってきた環境,人間関係の中では,心のはぐくみが非常に乏しかったことのあらわれではないかと思わざるを得ません。 子供を虐待している親の多くは,自分が疎外している,あるいは愛されていないと思っていると言われています。そういう母親,父親自身は,他人を思いやることのできない冷たい人間関係の中で育ち,人格が形成されたと思われます。このような乳幼児期からの体験が,その後の人格形成に重大な影響を及ぼしたことは明白であり,持続的な母性的愛情の重要性は,今さら言うまでもないことです。 今日の家庭は,核家族化,少子化が進み,幼いときから子供部屋が与えられることにより,親子関係におけるコミュニケーションが不足し,触れ合いのある温かい豊かな心のはぐくみが損なわれ,その教育力が低下していると言わざるを得ません。 先日,NHKで放送されていた中学生,高校生など10代の若者の話し合いの場面で,大変気になることがありました。それは,十七,八歳の女性が,殺人事件を起こした少年の人を殺してみたかったという気持ちが理解できる,自分も体験してみたいと発言し,大人に,なぜ人を殺してはいけないのかと聞いても,納得できる説明がなかったなどと言っていたことです。 学校においても,家庭においても,生命が尊重されなければならないことが,なぜ当然のこととして教育されてこなかったのでしょうか。人間が,生きたい,死にたくないという欲求を持つことこそが人間として生きる権利の根拠であるとするならば,それと同じ権利を持つ他者の権利を侵害してはならないということを,幼児期から発達年齢に応じてしっかり教育するべきです。 私は,助産婦を経験した立場からも,若者が生命を大切にする気持ちが薄らいでいる現在の風潮を以前から大変憂慮すべきだと思っていました。10代の人工妊娠中絶は,旧厚生省の調べによると,平成11年には,全国で統計史上最多の3万9,637件に上ったと報告されております。北海道は3,120件と,都道府県の中で最も多くなっております。ちなみに,本市は1,149件であり,10代女子の人口1,000人当たりの実施率で見ますと,全国10.4に対し21.1と2倍以上の高い数値になっています。 望まない妊娠や,その結果としての妊娠中絶は,生命を余りにも簡単に奪ってしまう行為に通じます。これは,10代の少女たちの多くが自分の体を守ることができないことのあらわれであり,思春期にある10代の人工妊娠中絶に対して早急に対応策が望まれるところです。 私は,ただいま指摘しました数々の問題の根本的な解決には,乳幼児期からの青少年への性に関する教育こそが重要なのではないかと考えています。 本市教育委員会が発行した「性に関する指導の手引」は,性に関する指導を積極的に推進することをねらいとした資料であり,人間尊重,生命尊重及び男女平等の精神を基礎とした人間教育の視点を重視したものです。 しかしながら,各学校によってその活用法にも差があり,多くは教科の担当者に任されているのが現状です。性と生命を切り離して考える教育では,性と生命が直結していることが伝わりにくいのではないかと思います。 そうした中,市立柏中学校では,校内性教育委員会を設置し,学校全体で性教育に取り組んでおり,全国的にもその実績が評価されております。柏中学校では,性教育は,一言で言えば人間教育であり,生き方の教育であるととらえています。したがって,性の生理的側面だけでなく,人間尊重の精神から,男女を理解し,健全な異性観を持てるようにするとともに,12歳から15歳という中学時代の,思春期にある生徒の心身の発達や健康問題,特に性的成熟に伴う心理面,行動面,生活面の変化について,生徒自身が適切な自己判断・自己決定できるよう支援していこうとしています。ここで重要なことは,教育活動全体を通して性教育を体系化しようとしており,また,全教員が共通の認識を持ち,教育に当たっていることです。 私は,ぜひ各学校で生命誕生の神秘を科学的に学ぶとともに,生命尊重の教育の普及と倫理を確立するためにも,生命を生み出す体へと成熟する10代の青少年に対し,胎児の生命の価値について学ぶ教育を行うことがぜひとも必要であると考えます。 10代にとっての性,男女交際,そして生命とは何かを,さらには,自分たちの行動のあり方を主体的に考え行動することのできる,そのような青少年をはぐくんでいくことに今まで以上に力を入れていただくことを望むものです。 そこで,質問ですが,生命尊重の教育の重要性について,教育長はどのように認識されておられるのか,お伺いいたします。 また,本市の性教育を含む生命尊重の教育は,学校ではどのように位置づけられているのか,そして,今,改めて生命尊重を強調せざるを得ない社会状況の中で,今後どのような取り組みをしていこうと考えておられるのか,お伺いいたします。 質問の2点目は,男女共同参画における生命の尊重についてです。 生命の尊重の精神を涵養するには,学校教育のみならず,家庭教育や社会教育にもひとしく責任があると考えます。児童・生徒が一貫した生命の大切さを伝える教育を受け,また,社会が生命の尊重を普遍の真理として再認識し,体制を整えておくことが重要になってくると考えます。そして,家庭,学校,職場などさまざまな場面において,市民一人一人が生命の尊重という明確な意識を持って生活していくことが,すなわち,生命を大切にしていくことにつながるものと考えます。 さきに述べたように,学校教育では,人間教育としての性教育を行っております。また,教育以外の施策の一つとして,女性と男性が互いにその人権を尊重しつつ,個性と能力を十分に発揮し,ともに責任を担う男女共同参画社会の形成に向けた取り組みとして,男女共同参画の視点に立った性の尊重についての普及啓発などを行っております。 私は,これらの取り組みにおいては,いずれも,生命の尊重という精神を根底に持っていることが重要であると考えます。それは,人々の意識が形成されていく過程を考えると,教育だけではなく,社会の制度や習慣なども大きく影響していると思うからです。 そこで,質問ですが,現在,本市では,男女共同参画社会の形成を目指して,条例や新しい計画づくりに向けた取り組みを行っていることを承知しております。それらの取り組みに当たって,生命の尊重の精神を大切にしなければならないということについて,ここでもう一度確認したいと思いますが,このことについて市長はどのように考えておられるのか,お伺いいたします。 次に,精神障害者に対する施策についてお伺いします。 質問の1点目は,保健センターにおける精神保健福祉の相談機能・体制の充実についてです。 本市では,2万8,000人余の精神障害者の方が把握されておりますので,おおよそ人口の1.5%の方が何らかの精神疾患を有していると言えると思います。 しかしながら,これは,通院医療費の一部公費負担受給者,入院患者など,公的な施策の点から把握されているものです。したがって,不登校児童の問題や学校の内外における暴力行為,いわゆるキレる子供,引きこもり,児童虐待,あるいは自殺者が全国で3年続けて3万人を超えていることなどが社会問題となっている昨今の状況を見ますと,本市におきましても,この数を上回る方が精神的,心理的な問題を背景に持ち,ご本人はもちろん,家族ともども悩んでおられるものと推測されるところです。 こうした方々の専門的相談・援助機関として児童相談所や教育委員会,精神保健福祉センターなどがありますが,心の問題などの相談については,国の通知により,保健所や保健センターがその役割を担うこととされており,その機能は,心の健康相談から社会復帰相談,思春期・青年期の相談など,保健・医療・福祉の広い範囲にわたるとされております。 本市におきましては,現在,保健センターにおいて,精神保健福祉に関する相談や訪問指導,社会復帰学級などを行っておりますが,先ほど申しました社会状況や相談件数などが確実にふえていることなどを踏まえますと,私は,地域に最も密着し,市民の利便に適し,直接的なサービスも可能な保健センターを,第一義的な精神保健福祉についての総合的相談窓口として相談機能・体制の充実を図ることが重要であり,特に,中心となる精神保健福祉相談員の専門職化と複数化などの方法も必要と考えます。 そこで,質問ですが,保健センターにおける精神保健福祉の相談機能・体制の充実についてのお考えをお伺いいたします。 質問の2点目は,地域生活支援の体制整備についてです。 これまで,在宅の精神障害者の方に対する生活支援は,事実上,家族に依存していたわけですが,家族のあり方の変化,家族の高齢化や単身で生活する精神障害者の方の増加などにより,生活支援を家族だけで行うことは難しくなってきています。 しかしながら,福祉面の配慮と適切なケアが地域社会に用意されていれば,社会復帰できる方もたくさんいるわけです。 平成11年の精神保健福祉法の改正内容を見ましても,精神障害者居宅生活支援事業が新たに盛り込まれるなど,これまでの入院医療中心の治療体制から地域におけるケアを中心とする体制という流れが確実なものとなりつつあると感じています。 そこで,質問ですが,在宅の精神障害者の方が社会復帰し,地域で安心して生活するためには,地域で総合的な保健・医療・福祉のサービスを受けることができる体制,地域生活支援のための体制整備が必要と考えますが,この点について具体的にどのようにお考えか,お伺いいたします。 質問の3点目は,静療院の児童部門についてです。 先ほど来申し上げてきたような社会状況の中で,将来の日本を担う子供の心の健康問題を取り巻く環境も深刻な状況に置かれております。子供の心の問題の深刻さについて数字を示すならば,不登校状態の生徒数は,旧文部省の調べで,平成3年には全国で6万6.817人であったものが,平成11年には13万208人と倍増しており,さらに,児童虐待の相談件数は,旧厚生省の調べでは,平成3年の1,171件が平成11年には1万1,631件になり,10倍にも増加しております。 本市でも,中学生,高校生,思春期の年齢の子供の精神科受診者数の増加,また,その症状の多様化・複雑化が際立っており,中にはすっかり自信をなくして落ち込み,心身症の症状に苦しむ子供がおり,また一方では,家出や性非行,暴力行為など激しい行動を示す子供がおり,さらには,子供自身に加えて,家族など子供を取り巻く人々への援助を必要とする状況がふえております。 子供の心の問題への取り組みのかなめになり,最後のよりどころになる児童・青年期精神医療は,精神科医療の中でも特殊な専門的医療であり,入院設備も備えた病院は全国に13カ所しかありません。そのうちの一つが本市の静療院の児童部門です。静療院の児童部門は昭和48年に開設されたものであり,子供の心の問題が深刻になった現在から見ますと,先見の明があり,本市として胸を張り,誇ってよい施設であると私は考えております。 しかしながら,開設から28年が経過し,激増し,多様化している治療のニーズにこたえ,心の傷をいやすのにふさわしい環境で治療を受けることが可能な状態となっているのかどうか,危惧されるところです。 昭和57年に設置された静療院に併設されている,のぞみ学園で行われている自閉症児への治療については,今年度,札幌市強度行動障害・自閉症者処遇基本計画検討委員会を設置し,処遇環境のあり方など幅広く検討を行っているところですが,静療院の児童部門については,28年間経過しているにもかかわらず,施設・設備は開設当時のままと聞いております。 このように年数が経過し,施設の老朽化あるいは狭隘化の問題を抱えていると思われる状況の中で,医療環境は十分機能しているのかどうか,甚だ疑問なところです。 そこで,質問ですが,静療院における児童部門の現状はどのようになっているのか,お伺いいたします。 また,今後のあり方についてどのようにお考えなのか,あわせてお伺いいたします。 次に,本市の第7次交通安全計画についてお伺いいたします。 昨年の第3回定例会において,我が会派の交通安全対策の推進にかかわる質問に対し,市長は,平成13年度は第7次札幌市交通安全計画を策定する年であり,より実効性のある計画の策定に向けて努力すると答弁されました。 今さら申すまでもなく,新聞,テレビなどでは,事故の悲惨な状況が連日のように伝えられております。交通事故は,どうしても被害者がクローズアップされがちですが,加害者もまた,悲惨な交通事故の犠牲者であり,当事者のみならず,その家族の人生にも大きな影響を及ぼしてしまいます。 昨年の全国の交通事故状況を見ましても,93万件を超える事故が発生しており,死者数は9,000人を超え,負傷者に至っては100万人を大きく上回っております。 また,ことしに入ってからの全道の交通事故による死者数は,今月20日現在で336人を数え,早くも全国ワーストワンとなっております。 札幌市内の事故状況を見ましても,今月20日現在で,既に8,594件もの交通事故が発生しており,特に,死者数については昨年より4人多く48人ものとうとい人命が失われております。負傷者も1万人を超えており,事故発生件数,死者数,負傷者数ともに昨年より速いペースでふえており,まことに憂慮される事態です。 昨年の札幌市内の交通事故死66件を調べてみますと,20人もの方が歩行中に事故に遭っており,さらに,そのうちの3分の1が高齢者や中学生以下の子供たちでした。歩行中の死亡事故では道路を横断中の事故が一番多く,その中でも,横断歩道以外を渡ろうとして事故に遭った方が過半数を占めております。私の住んでいる清田区でも,先月25日に,歩行中の男性が車にはねられて死亡するという,区内ではことし初めての死亡事故が発生しました。 そんな痛ましい事故を少しでもなくそうと,私も先日,清田区の交通安全運動を推進している皆様とともに街頭啓発を行いました。シートベルトを着用していないドライバーもおり,着用の呼びかけに慌てて着用する,そんな場面も目撃いたしました。ドライバーの事故死者の3分の2は,シートベルトを着用していれば助かったかもしれない人たちです。 昭和61年にシートベルトの着用が義務づけられてから15年もたつにもかかわらず,いまだにその義務を無視する人がいることに驚きを禁じ得ません。 交通事故に遭わないためには,マナーやルールの遵守が大切であることは言うまでもありません。日ごろから,家庭など交通安全の話題を通してその意識を高める必要があります。 そのため,今年度策定された第7次札幌市交通安全計画には,シートベルト着用の徹底及び道路交通法等の改正によるチャイルドシートの着用の徹底,歩行中の携帯電話の使用の禁止等々,広報,啓発を初め,幼児から高齢者などの各段階に応じた交通安全教育の推進,バリアフリー化を初めとする歩行空間等の整備,さらには,市民参加型の交通安全活動の推進など,さまざまな施策が挙げられております。 そこで,質問ですが,この計画に盛り込まれた施策を,より実効性の高いものとするためにどのように取り組んでいかれるのか,基本的なお考えをお伺いいたします。 次に,都心のまちづくりビジョンと都心居住の促進についてお伺いいたします。 市長は,7月の記者会見において,今年度策定する都心のまちづくり計画の中間報告として都心のまちづくりビジョンを発表されました。この都心のまちづくりビジョンでは,都心づくりの目標として,これからの時代の生活・文化をつくることと,世界都市さっぽろをつくるの二つを掲げ,その実現に向け,「安心と快適のまちづくり」「五感にひびくまちづくり」「札幌の魅力が世界へとどくまちづくり」など,六つの街づくりの方向性を提示しております。市民にとって,そして,国の内外から札幌を訪れる人々にとりましても,楽しく,美しく,そして豊かな生活を営める場,新しい活力を生み出す場としての都心の活性化に取り組んでいこうという,高い理想をあらわしているものと私は受けとめております。 清田区に住む私にとりましては,昔から,そして今でも,都心に行くことを街に行くと言っております。とても華やいだ気分にさせてくれるものです。このことは,私に限らず多くの市民が日々体験しているところでありましょう。 このように,都心は,行くたびに新しい発見ができる空間であり,また,新たなことに挑戦しようとする人にはチャンスを与えてくれる場でなければなりません。そして,札幌を訪れる人は,まず都心を見て札幌を感じ,札幌を理解しようとします。世界に札幌をアピールしていこうとするならば,美しい,心が落ちつく,安心できる,そうした要素が都心に備わっていることが不可欠です。 都市の成長に伴う市街地整備や社会資本整備が一段落した今日,第4次長期総合計画において魅力的で活力ある都心の整備を明確に位置づけ,それに向けた具体的な青写真を描いていこうという取り組みは,極めて時宜を得たものであり,強力に推し進めていただけるものと期待しております。そして,その青写真である都心のまちづくり計画を実行に移すことが何より大切ですので,予算の配分や体制づくりにも十分配慮していただきたいと考えております。 折しも,小泉内閣においても,都市再生が構造改革の一つの重点課題に位置づけられ,大都市の既成市街地の再構築を中心とする施策に集中投資する方針が打ち出され,他の多くの都市においても都心整備への取り組みが精力的に進められております。 このような全国的な潮流とも呼応しながら,本市においても,都心のまちづくり計画とあわせて,短期的な事業プログラムである中心市街地活性化基本計画の策定にも取り組まれていることから,今年度は都心の街づくりを方向づける極めて重要な年であり,私も大きな関心を持っているところです。 さて,この都心の街づくりを今後推し進めるに当たり,特に,都心居住の促進という点について市長のお考えをお伺いしたいと思います。 私は,都心に多くの人が住んでいることが,健全な都市にとっては不可欠なことであると考えております。そのことによってこそ,都心の魅力が多様にはぐくまれることになりますし,また,高齢化が著しくなる今後は,利便性の高い都心に高齢者や障害者の方が安心して住めることが,とりわけ重要であると考えております。 第4次長期総合計画では,都心周辺への居住促進は打ち出されておりますが,都心の中での居住という点では明確な方向性が打ち出されていないのが現状です。 札幌が急激な成長を遂げた20世紀後半においては,交通網の整備と新たな住宅地の造成によって,健全で快適な都市をつくってきました。この過程では,都市活動の効率化の観点から,商業・業務機能が集積した利便性の高い都心が形成されてきたわけです。 しかしながら,このような都市の発展が一段落する21世紀においては,都市の魅力の重要な要素である都心機能の多様性の創出や環境負荷の低減,職住近接などの新しい居住形態の実現といったさまざまな面から,都心の活力の源泉となる居住人口の誘導に積極的に取り組むべきと考えます。 都心のまちづくりビジョンを見ますと,街づくりの六つの方向性の1点目として,安心と快適のまちづくりを掲げ,さまざまな世帯の人々が,都市の魅力を享受しながら,安心して暮らせる居住環境を整えるとしています。さらに,大通をはぐくみの軸と名づけ,魅力的な都心居住を促進する軸として位置づけております。 このように,都心のまちづくりビジョンでは,都心の中での居住について,長期総合計画よりも踏み込んで,その必要性が示されております。私は,この都心のまちづくりビジョンを土台に,今年度策定される都心のまちづくり計画が今後の都心のまちづくりのあり方を明確に示すものとなるべきと考えておりますし,その中で,ただいま申し上げましたように,都心居住の促進について具体的な方向性が打ち出されることを強く期待しているところです。 そこで,質問の1点目ですが,都心のまちづくり計画はどのような性格のものになるのか,また,市長としては,都心の中での居住促進ということについてどのように認識され,この計画に盛り込んでいこうとされているのか,お伺いいたします。 質問の2点目は,都心居住の促進策についてです。 これまでも,全国の大都市を中心に,都心居住の促進のためにさまざまな施策が展開されてきております。例えば,新婚家庭への家賃補助,ビル建築に際しての住宅付置義務制度,住宅確保に対する容積率緩和制度など各種の試みがされておりますが,なかなか効果的な手法が確立されていないのが現状です。 そこで,質問ですが,都心における居住促進の効果的な展開についてどのようにお考えか,お伺いいたします。 次に,アジア諸都市との経済交流の促進についてお伺いいたします。 このたび,e-Silkroad in sapporoが,今月の4日,5日の2日間にわたり,市内のホテルをメーン会場として開催されました。このイベントには,国内はもとより,韓国,中国,バングラデシュ,インドからIT関連の行政関係者・研究者・企業など多くの方が参加し,出展企業数は海外企業35社を含む合計80社,2日間の開催期間中,セミナー等への入場者は3,000人を超えたと聞いております。また,このイベントを通して,既に幾つかの企業連携などの成果も出ていると伺っておりますし,札幌の短大生と韓国の小学生が共同してネット放送に出演するなど,これを契機に新しい友好のきずなも生まれたという報道もあります。 私も,実際に会場に行き,展示を見,外国からのお客様にもお会いし,関係者や参加者のこのイベントにかける情熱や熱気を肌で感じたところです。IT関連産業は,現在,世界的な不況に見舞われ,日本国内においても大手企業の人員削減などが報じられておりますが,そういった低迷を感じさせない盛況ぶりであり,札幌がこれまで蓄積してきたIT技術への関心の高さが示されたものと思います。 札幌を中心とした北海道内のIT関連産業は,売上高,従業員数ともに着実に増加しており,私は,情報産業が本市や北海道経済を牽引する大きな産業の柱として成長することを期待するものですが,経済のグローバル化が一層進展する中,特にIT分野の企業の発展にとりましては,他国,他地域との連携協力が必要不可欠なものとなってきております。 本市のIT関連企業の中には,国際的にも優位性のある技術力を持つ企業が出ておりますが,総じて企業規模が小さく,経営基盤が弱いことから,各企業の特色や持ち味を生かし,企業が相互に連携し,補完し合い,競争力を強化していくことが課題となっております。 そうしたことからも,札幌とアジア各都市を結び,そこに人と情報のネットワークを形成して,ITにかかわる人や技術,資本の相互連携を活発化していこうというe―Silkroad in sapporoは,低迷する本市経済の起爆剤として,まさにタイミングのよいイベントではなかったかと思います。 確かに,出展数,取引額などをとってみますと,他の世界諸都市には,これを上回る規模のIT関連のイベントが開催されておりますが,かつて大きな文明の流れであったシルクロードを現代のITという切り口からたどるという独自のコンセプトを持ったこのイベントは,私のようにIT技術の専門家でない者にとっても大きな夢やロマンを感じさせるものです。 次回の開催は,中国有数のハイテク都市であります深セン市で行う予定と聞いておりますが,今回のイベントが一過性のものとして終わることなく,その理念が受け継がれ,シルクロードの夢に託して,札幌がアジア諸都市,さらには全世界に対して常に発信し,連携していく都市となるよう,今後の発展に大きな期待を寄せるところです。 そこで,質問の1点目ですが,今回のe-Silkroad in sapporoはどのような成果があったとお考えなのか,また,今後,この事業をどのように発展させ,展開していこうと考えておられるのか,お伺いいたします。 また,国を超えた国際的な企業連携を進める上におきましては,そのベースに相互の信頼関係がなければならないことは申し上げるまでもありません。そのためには,IT分野に限らず,幅広い交流のパイプをつくっていくことが大切です。本市では,観光,さらには技術,文化,教育などの多方面での交流事業を進めておりますが,これらの一つ一つがより太い流れとなるよう努めていかなければならないと思います。 来年は,いよいよ日本・韓国共催のワールドカップサッカーが開催されます。開催期間中は,アジアの諸地域からも多くの観光客が札幌を訪れることが見込まれております。このような機会をとらえて,札幌のシティPRをより積極的に進め,アジア諸地域との交流に力を入れていくことが大切ではないかと考えております。 また,平成15年には,東札幌にコンベンションセンターがオープンする予定となっております。コンベンション事業を成功させるためには,誘致活動が重要なことは言うまでもありませんが,例えば,学術交流が中心の会議であっても,産・学交流や市民交流の機会を積極的につくったり,あわせて観光も楽しんでいただくなど,多様な交流の場を演出していく必要があると思います。 今後,このように幅と厚みのある経済交流をアジア諸都市との間で促進し,本市産業の活性化を図っていくためには,人的ネットワークを強化し,関係機関や関係部局が相互に連携した体制づくりが求められていると考えます。 そこで,質問の2点目ですが,今後,本市として,韓国などのアジア諸地域との経済交流についてどのように促進していこうと考えておられるのか,基本的な考え方,方向性についてお伺いいたします。 最後に,清田区の交通体系についてお伺いいたします。 清田区は,平成9年11月に分区しましてから4年が経過しようとしています。区役所を中心とした地域においては,区民センター,図書館,消防署などの各種行政機能が集積していますが,昨今の経済状況の低迷により,商業・業務機能の集積が進まないなど,区の顔ともなる地域中心核の育成整備がおくれている状況にあります。また,周辺部では,これまでに比べ大型の民間宅地開発が少なくなっておりますが,依然としてニュータウンが生まれています。昨年の国勢調査によりますと,清田区では,これまでの伸びと比べて低くなってきているものの,人口増加率,人口増加数ともに10区中1番となっており,今後とも人口の増加が見込まれます。 しかしながら,人口の急激な増加は地域社会の連帯感の希薄化を招くおそれがあることから,今後,区民意識の醸成を初めとして,これまで以上に地域のコミュニティーを高めていくことが必要であると考えます。 一方,街づくりを支える交通の面から清田区の現状を見てみますと,都心と結ぶ国道36号線や羊ケ丘通など幹線道路は整備されておりますが,新しく開発された地域と既存の市街地を結ぶ道路網が十分でなく,隣接する地域間での円滑な移動の確保が課題となっております。 また,公共交通機関では,バスが主な交通手段となっておりますが,その多くは都心や最寄りの地下鉄を結ぶ路線であることから,今後は,区役所を中心とした地域中心核へのアクセス強化や,買い物やお年寄りの通院などにも配慮した,より生活に密着したコミュニティバスの運行など,地域の街づくりを支援するバス路線網を充実していく必要があると考えます。 さらに,ことしの6月には札幌ドームがオープンいたしましたが,これまでの利用状況を見ますと,イベント開催時だけではなく観光客も数多く訪れるなど,集客力の高い施設となっております。特に,ドームで大規模なイベントが開催されたときには地下鉄の利用者数は大幅に増加しており,このことからも,地下鉄はドームへのアクセス手段としての役割が大きいことを改めて認識したところです。 しかし,一方では,イベント時の交通対策として,交通規制なども行っているものの,規制地以外での違法駐車や幹線道路での交通混雑など,自動車交通に影響が出てきております。特に,清田区では,自動車交通量が増加しており,今後,交通渋滞など,道路交通への影響が懸念されるところです。 また,隣接する豊平区では,ドームのオープンに先駆けて,周辺地域のスポーツ文化の拠点にふさわしい市街地形成を図るため,昨年5月にドーム周辺地区まちづくり構想がパートナーシップにより策定されており,このような街づくりと連携した交通体系を考慮していくことも必要ではないかと考えます。 ことしの4月には,札幌市総合交通対策調査審議会から,21世紀の総合交通政策の基本的方向である公共交通を軸とした交通体系の確立についての答申が出されました。答申では,今後の都市交通のあり方として,公共交通と自動車交通の適切な役割分担の必要性や,公共交通の充実,適切な自動車交通の実現に向けた各種施策に加え,地域の街づくりと合わせた施策の推進など,街づくりと交通の一層の連携の必要性などが示されております。また,清田方面につきましては,地域中心核の育成整備への寄与,札幌ドームへのアクセス手段としての役割,清田から福住に向かう将来交通需要への対応などから,地下鉄の延伸に向けた検討を進めることが必要であると提言されています。 そこで,質問ですが,今後,清田区の交通体系を考えるに当たっては,さまざまな交通課題に対応することを初め,地域中心核の育成整備の促進や,地域コミュニティーを高めていくための交通のあり方など,街づくりの観点から検討していくことが重要であり,そのためには,街づくりの基軸となる地下鉄の導入がぜひとも必要であると考えますが,今後どのような検討を行うのか,お伺いいたします。 以上で,私の質問のすべてを終了させていただきます。ご清聴まことにありがとうございました。(拍手)
佐藤美智夫君
○議長(佐藤美智夫君) 答弁を求めます。 桂市長。
桂信雄君
◎市長(桂信雄君) まず,私からお答えいたします。 最初は,財政問題についてでございます。 第1点目の平成12年度の決算の評価ということでありますが,平成12年度は,市税については予算計上額を上回る決算額を確保いたしましたけれども,前年度に比べて147億円,5.2%という大幅な減となる一方で,公債費などの義務的な経費が増加するなど,これまでにない極めて厳しい財政環境となりましたが,効率的な執行と経費の節減に努め,新たにスタートした5年計画に盛り込まれた事業について,着実に推進することができたものと考えております。 特に,予算編成の際に最優先の課題といたしました経済の活性化につきましては,厳しい地域経済の状況を踏まえて経済対策関連の補正予算を編成するとともに,足腰の強い産業構造への転換に向けた集客交流産業の振興や新札幌型産業の育成などに取り組んだところでありまして,また,少子高齢化対策につきましては,待機児童の解消に向けた保育所の新・改築,それから介護保険制度の円滑導入のための基盤整備を行い,さらには,環境問題への対応や総合交通対策の推進など,予定をしておりました事業をほぼ実施し得たものと考えております。 第2点目の小泉政権における構造改革についてでございますが,現在,国において検討されております公共投資の削減,それから,地方交付税の見直しの内容によりましては,本市の今後の財政運営に大きな影響が生じかねないものと認識をいたしております。 したがいまして,平成14年度の予算編成に向けましても,この国の動向に十分注意しながら,地方分権による事務配分に見合った税源移譲や地方交付税の所要額の確保がなされるように,あらゆる機会をとらえて国に強く主張をしていきながら,施策の重点化と優先順位の明確化によって厳しく事業を選択し,限られた財源を有効に生かした予算を編成してまいりたいと考えております。 第3点目の今後の本市の財源拡充方策ということでありますが,地方分権が実践の段階に入った中で,地方公共団体が,自主的,そして自立的な行財政運営を行っていくためには,みずからの責任で徴収し,その使途を決定できる市税の確保ということが何よりも重要であることは言うまでもないことだと思います。 そこで,市税の収入率向上の努力はもちろんのことでありますが,経済活性化を一層強化することによって税源の涵養を図るとともに,国からの税源移譲や課税自主権の活用などによって財源の拡充に努めてまいりたいと,このように考えております。 次は,市立札幌病院に対する地方公営企業法の適用についてであります。 同法を全部適用して管理者を設置するということは,管理部門の拡充によるコスト増という課題はありますけれども,病院事業の経営責任の明確化や自立的経営の促進を図ることができるという利点もございます。 しかしながら,同法を全部適用して管理者を設置している自治体病院は,今のところ自治体病院全体の8%程度にすぎません。 したがいまして,本市といたしましては,他都市の病院事業の動向を見きわめながら,同法を全部適用し,管理者を設置することの是非につきまして,現在の市立札幌病院の運営状況を踏まえ,総合的な観点から研究してまいりたいと考えております。 次は,精神障害者に対する施策についてであります。 1点目は,保健センターにおける精神保健福祉の相談機能・体制の充実についてであります。 保健センターの精神保健福祉相談員につきましては,精神保健福祉に関するさまざまな相談に対応するために,相談員としての資格を有する者を配置するとともに,相談員の資質向上を図るために精神保健福祉センターにおいて専門的研修を実施するなど,相談機能の充実に努めているところであります。また,今後,ますます複雑・困難化する相談に適切に対応するためには,相談員はもとより,保健婦のかかわりも重要でありますことから,より一層,連携を密にするとともに,組織・機構全体の中で相談体制の充実強化について検討してまいりたいと考えております。 2点目は,地域生活支援の体制整備についてであります。 地域で生活する一人一人の方に適切な支援を行うため,保健センター及び精神保健福祉センター,それから,医療機関,地域生活支援センターを初めとする社会復帰施設や関係団体などによる支援ネットワークづくりを進めてまいりたいと考えております。また,平成14年度からは,日常生活を営むのに支障のある方に対しましては,食事等の介助などを行うホームヘルプサービスを本格的に実施するなど,地域支援体制の整備に努めてまいりたいと考えております。 3点目は,静療院の児童部門についてであります。 まず,児童部門の現状でありますが,児童の精神科治療を行うことができるのは,この道央圏では静療院の児童部門だけでありまして,児童の精神科患者の相談を受けたすべての医療機関,相談機関,福祉機関が本市の静療院へ治療を依頼してまいります。 しかし,個室隔離,開放処遇ができない病棟構造となっておりますことから,治療を必要とするすべての児童を受け入れできないのが実情であります。 このような現状から,治療を求める市民の期待にこたえることができるように,受診前の指導・助言など,関係機関との協力体制をさらに深めてまいりたいと考えております。 次に,今後のあり方についてでありますが,心の問題を抱える子供の数がふえており,症状が複雑化していることから,児童・青年期精神医療へのニーズの変化に対応できる医療環境のさらなる充実に向けて調査検討し,また,保健,教育,福祉,医療の連携のかなめとして,その役割を担ってまいりたい,このように考えております。 次は,都心のまちづくりビジョンと都心居住の促進についてであります。 まず,第1点目の都心のまちづくり計画の性格と都心居住についてでありますが,この計画は,市民議論を踏まえて,今後の都心の街づくりの長期的な目標とパートナーシップによる段階的な展開プログラムを明らかにするものであります。また,都心居住につきましては,魅力的で活力ある都心の形成に向けて積極的に推進すべきと認識しておりますので,その方向性を明確に位置づけてまいりたいと考えております。 次に,都心居住促進策の展開についてでありますが,かつての地価状況のもとでは都心居住の促進に一定の限界がありましたが,現在は,地価の下落と相まって,都心への居住志向が逐次高まりつつありますことから,地区特性に応じて,住居系再開発事業や容積率の緩和制度を複合的に活用するなど,効果的な施策展開について十分検討していきたいと考えております。 次は,アジア諸都市との経済交流の促進であります。 1点目の e-Silkroad in sapporoの成果と今後の展開についてでありますが,今回のコンベンションでは,IT関係者の人的交流が深まるとともに,具体的な企業連携の実現,そして,深セン市で次の開催の方向性が示されるなど,今後,国際的な企業連携やアジア諸都市のネットワークづくりを進めていく上で大きな足がかりが得られたというふうに考えております。 今後は,e-Silkroadの理念の実現に向けて,こうした交流を継続・発展させていきたいと考えております。そのための仕組み,体制づくりに努力をしたいと思います。 2点目のアジア地域との経済交流についての基本的考え方でありますが,アジア地域は,経済成長性や市場規模などから見て,経済交流を進める上で重要な地域であるとともに,札幌を訪れる外国人の多くがアジア地域からであることから,集客交流産業の振興という面でも発展,拡大が期待されるところであります。したがいまして,今後とも,経済交流を促進するために人的ネットワークづくりに努めるとともに,アジア地域向けの札幌のシティPRにも一層力を入れてまいりたいと,このように考えております。 私からは,以上であります。
佐藤美智夫君
○議長(佐藤美智夫君) 千葉助役。
千葉瑞穂君
◎助役(千葉瑞穂君) 私からは,3点についてお答えをいたします。 まず,生命尊重教育についてのご質問のうち,2点目の男女共同参画における生命の尊重についてでありますが,昨今の生命を軽視しているとしか言いようのない痛ましい事件には,私どもも大変心を痛めているところであります。お話しのとおり,生命尊重の精神は普遍の真理であると考えておりますことから,本市では,これまでも,現行の第2次女性計画や男女共同参画施策の推進に当たりまして,この精神を基本に据えながら取り組んできたところであります。 また,現在,男女共同参画社会の形成に向けた条例や新たな計画づくりに取り組んでいるところでありますが,この中で,男女の人権の尊重や少子化に向けての取り組み,生涯を通じた女性の健康保持・増進などの課題を掲げており,これらについて検討を重ねる上においても,生命尊重の精神を基本としているところであります。 したがいまして,今後も,施策の推進に当たりましては,これまでと同様に,生命尊重の精神を踏まえて取り組んでまいりたいと考えております。 次に,第7次札幌市交通安全計画についてであります。 本市におきましては,平成6年度から進めてきました総合的な交通対策の基本理念であります,人に優しい交通対策と国の交通安全基本計画及び北海道の交通安全計画を受け,今年度から向こう5年間の施策をまとめた第7次札幌市交通安全計画を関係各機関のご協力を得て策定したところであります。 これまでも,交通事故撲滅に向けて,地域の交通安全運動を推進する各種団体と交通安全運動推進委員会を中心に,交通安全市民総ぐるみ運動や交通安全総決起大会など,さまざまな活動を実施してきており,年間延べおよそ6万人もの市民の参加をいただいているところであります。 今後は,本計画の重点目標であります,人間の成長過程に合わせた,よりきめ細やかな交通安全教育の一層の充実と,市民・企業・行政が一体となった交通安全運動の強化を柱として,本市の交通安全対策をさらに推進していくこととし,すべての市民にとって安全で快適な街,セーフティさっぽろの実現に向けて最大限の努力をしてまいりたいと考えております。 次に,清田区の交通体系についてお答えいたします。 清田区の交通体系につきましては,地域間の連携や地域コミュニティーの促進,地域中心核の育成などを視野に入れた取り組みが必要でありますが,基軸となる地下鉄におきましては,近年の減少傾向の要因分析を踏まえた利用人員の見直しや採算性の検討とあわせ,札幌ドームの利用状況,地域の街づくりの進展状況など,さまざまな角度から検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。
佐藤美智夫君
○議長(佐藤美智夫君) 土橋教育長。
土橋信男君
◎教育長(土橋信男君) 私からは,生命尊重教育についての私の認識と,性教育を含む生命尊重の教育の学校での位置づけ及び今後の取り組みについてお答えいたします。 生命の大切さを伝える教育は,豊かな人間性の育成を目指す教育の根幹をなすものであり,学校教育の中心をなすものとして,あらゆる分野において取り上げられるべきものと認識をしております。 次に,性教育を含む生命尊重の教育の学校教育における位置づけについてでありますが,各学校においては,生命を尊重する心をはぐくむ教育を学校教育の今日的課題として受けとめ,道徳教育を初めとして,日常の学級指導及び生徒指導,教科指導など,教育の全領域に位置づけ,推進しているところであります。 最後に,今後の取り組みに関しましては,教育委員会といたしまして,福祉・医療施設等での体験学習の充実や専門家とのより一層の連携を図るなど,何よりも生命がかけがえのないものとして,子供たちに実感させることができるよう取り組みを進めてまいりたいと考えております。 以上でございます。
佐藤美智夫君
○議長(佐藤美智夫君) ここで,およそ30分間休憩いたします。
加藤齊君
○副議長(加藤齊君) これより,休憩前に引き続き会議を開きます。 代表質問の続行であります。 大西利夫君。 (大西利夫君登壇・拍手)
(発言者未割当) 発言者未割当
◆大西利夫君 私は,民主党議員会を代表して,今定例会に上程されました2000年度決算及び諸議案並びに当面する本市の諸課題について質問いたします。 初めに,9月11日にアメリカで起きた国際テロリスト集団によると言われている同時多発テロは,断じて許されるものではなく,事件の徹底究明を求めるとともに,このテロによる犠牲者の方々に心からご冥福と哀悼の意を表します。 同時に,民主党は,このテロに対する報復が,さらなる犠牲者を生み出すことのないよう,国際的な協調と理性によって,武力によらない平和的な解決の道を探るべきと考えます。 さて,私たちは,20世紀後半に積み重ねた豊かさの一方で,将来への不安の中で暮らしています。新しい21世紀を創造の世紀とするためには,この不安を解消することが不可欠であります。 将来への不安とはどのようなものか。 私は,次の三つに集約されるのではないかと考えます。 第1は,老後の不安であります。年金,医療,介護という老後を支える三本柱が不十分なだけではなく,少子高齢社会の到来で,その根本が揺らいでいます。 第2の不安は,財政です。国と地方を合わせて約670兆円にも達しようという財政赤字は,いずれ,私たち納税者の負担としてはね返ってきます。老後の不安も,高齢社会を支えるべき国家財政が破綻するのではないかという財政不安によって,ますます高まることになります。 第3の不安は,経済と雇用であります。バブル崩壊から10年,財政を破綻のふちに追いやりながら,過去最大の景気対策を繰り返しても,一向に経済は立ち直る気配を見せておりません。もはや,失業,倒産は一部の人の問題ではなく,すべての国民を不安にさせています。 さらに,将来予想される増税が,国民の財布のひもをかたくさせて個人消費を冷え込ませ,それが雇用不安を深刻化させております。 私たち民主党は,老後,財政,経済,雇用の不安を解消し,未来への希望をつくり出すものとして,幾つかの改革を提案してまいりました。所得保障への不安でもある老後と雇用の二つの不安に対しては,一体の政策として進めるべき社会保障改革,雇用環境改革,財政を立て直すための中心となる公共事業改革とトータルな財政構造改革,また,こうした不安の解消を目指すとともに,経済の未来を切り開くIT革命と,未来を担う子供たちを育てる学校改革の推進,そして,これらの改革を進めていくために不可欠な手段であり,新しい国の形を創造するための分権改革であります。 本市においても,経済の活性化や雇用の確保,安定した財源確保とその運営,さらに,地方分権に向けての諸施策の策定とその実現など,課題は山積しており,今,2001年度の決算議会に当たり,そのしっかりとした総括を踏まえ,新しい21世紀に向けて,市民が不安のない生活をできる市政の確立が求められていると思うのであります。 そこでまず,財政問題についてお伺いいたします。 我が国経済は,バブル崩壊後,民間需要を中心とした自律的回復には至っておらず,雇用情勢も大変厳しい状況が続いていることから,政府は,昨年の10月に,総事業費規模11兆円に上る日本新生のための新発展政策を取りまとめ,経済対策関連の補正予算を編成いたしました。これを受けて,本市においても,地域経済対策に資する補助・単独事業を計上され,一般会計では経済対策関連で計162億円の補正予算を編成し,生活保護や退職手当などを含めた一般会計の補正総額は249億円となったところであります。 ここで,2000年度決算の歳入・歳出それぞれについて主要な項目を見てまいりますと,まず,市税についてでありますが,収入済額は2,693億円で前年度を147億円下回ったものの,予算額を24億円上回り,収入率も前年度を0.3%上回る91.9%となり,また,収入未済額も7年ぶりに200億円を下回って199億円となるなど,積極的に滞納整理を行ったことがうかがわれます。 地方交付税は,福祉関係経費の増などを反映して,対前年度比89億円の増,市債は,土木債の減などにより,対前年度比189億円,19.4%の減となっているのであります。特に注目すべきは,市債の発行額が783億円と,93年度以来,7年ぶりに800億円を下回ったことであり,このことは,本市が進めている行財政改革推進計画に沿った健全な財政運営を心がけた結果であると評価するものであります。 一方,歳出については,介護保険制度導入に伴う老人福祉費の減及び道路新設改良費,公園整備費,市営住宅建設費の減,さらには,大倉山整備事業や生涯学習センター建設の終了などにより,対前年度比で5.2%の減となっているのであります。 これらの結果,2000年度の実質収支は18億5,000万円と,前年度に比べ大きくなっておりますが,この主要な要因は,地方交付税が前年度に比べ大幅に増加したことによるものであり,自主財源を確保して自立的な財政運営を行うという本当の意味での地方分権には,いまだ立ち至っていないというのが現状であります。 さらには,昨今の政府の経済財政諮問会議や2002年度概算要求基準における議論を聞いておりますと,この地方交付税についても見直しが検討されており,私たち地方自治体にも少なからぬ影響があるのではないかと懸念しているところであります。 そこで,質問の第1は,政府の構造改革に関する骨太方針に対する評価と本市の対応についてであります。 政府は,去る6月21日,今後の経済財政運営及び経済社会の構造改革に関する基本方針,いわゆる骨太の方針を決定しました。この方針では,今後2年から3年の間を日本経済の集中調整期間と位置づけ,将来的には歳入・歳出のバランスが黒字になるように財政改革を行う観点から,まず,2002年度予算で国債発行を30兆円以下に抑えることとし,公共投資関係予算の縮減,道路等特定財源の見直し,医療費の伸び率の抑制,さらには,地方交付税や税源移譲を含めた国と地方の税源配分のあり方を見直すことなどの方向性を示したのであります。 私たち民主党は,結党当時から構造改革を提起しており,その必要性について異論はありません。しかし,政府の骨太方針は,将来どのような日本をつくるのかという明確なビジョンがなく,その背景に市場原理のみを強調しているのであります。 また,骨太方針では,当初案において税源移譲という言葉が盛り込まれておりませんでした。その文言は最終案でつけ加えられましたが,補助金,交付税については削減ありきであることが見てとれます。これは,地方分権に逆行すると言わざるを得ません。 実際,地方に対しては,国の公共事業の10%削減と足並みをそろえて,地方単独事業を3年連続減額し,前年度比10%減とすることや,地方交付税の段階補正や事業費補正の見直しが論議されるなど,地方財政の根幹を占める地方交付税の減額が現実のものとなってきているのであります。 そこで,質問の第1点目でありますが,こうした政府の財政構造改革や地方交付税の見直し等について,本市では,どのように考え,また,対応しようとしているのか,お伺いいたします。 第2点目は,地方交付税の見直しと本市5年計画との関連についてであります。 本市では,5年計画策定時に,市税,地方交付税などの一般財源のうち,計画事業に充当可能な額を想定し,これに基づいて総事業費を算定しております。2000年度末で5年計画事業の進捗率は19.9%と聞いておりますが,本市歳入の根幹である地方交付税の見直しが実施された場合,今後の計画事業の進捗に重大な支障を来すのではないかと懸念しているところであります。 そこで,地方交付税の見直しが本市5年計画に与える影響及びその対応についてどのように考えられているのか,お伺いをいたします。 第3点目は,来年度の予算編成方針についてであります。 国,地方合わせた借入金残高は今年度末で666兆円と見込まれており,こうした巨額の財政赤字は,いずれも国民の負担としてはね返ってきます。少子高齢社会が進行する中で,これを支えるべき国家財政に不安が広がっていると思うのであります。 また,本市においても,市債残高が,2000年度決算で一般会計が初めて1兆円を突破し,全会計で2兆1,000億円に達するなど,他政令指定都市に比べて公債費比率,起債制限比率ともまだ低位にあるとはいえ,今後,市債の元利償還がピークに向かって増嵩していくことや,指定都市移行前後に建設された公共施設の更新が迫ってくることなどを考えますと,決して予断を許すような状況ではありません。 そこで,質問でありますが,今後ますます厳しい状況が続く中で,今まさに来年度予算編成の作業中かと思いますが,どのような考えを持って予算編成に臨もうとしているのか,お伺いをいたします。 次に,ペイオフ対策についてお伺いします。 ペイオフは,いよいよ来年4月からスタートすることになりました。ペイオフ解禁後は,本市を含めた預金者の自己責任が今まで以上に問われることになり,日ごろから金融商品や金融機関の経営状況などに目を配らなければならない時代になってまいります。 自治体の公金預金も全額保護の対象から外されることから,実際にペイオフが発動されれば,個人の預金者と同様に,元本1,000万円とその利子にしか保障が及ばないことになります。現実的には,破綻金融機関の資産状況に応じて1,000万円を超える部分について払い戻されるわけでありますが,公金預金がもともと住民の納めた税金などが中心であることを考えれば,その一部にでも損害が発生した場合,自治体の責任は極めて大きいと言えます。 総務省では,昨年11月から,学識経験者等による地方公共団体におけるペイオフ解禁への対応方策研究会を立ち上げ,検討の結果をまとめて,本年3月に発表いたしました。それによると,金融機関の経営状況の把握の方法や,公金を歳計現金,基金,制度融資にかかわる預託金に類型化した上で具体的対策が示されており,対策を整理する材料はかなりそろってきていると思われます。 それに対し,自治体での取り組み状況は,県レベルで東京都や埼玉県など10の都府県が共同で研究会を組織し,他の政令市においても会計室や財政部局で構成する委員会などを立ち上げ検討を進めているものの,いずれも,現時点では具体的対策が出されていないと聞いております。 さて,こうして自治体の腰が重い背景の一つには,特定の地方銀行などと密接に取引する指定金融機関制度の存在があるものと考えられます。地方債の引き受けなど金融機関にとって手数料収入が見込める案件を任せる一方,住民からの税金の受け取りなど年間を通じて必要となる出納業務を金融機関に代行してもらう仕組みで,いわば持ちつ持たれつの形での運営がなされてきたことから,金融機関の厳しい選別や,余剰資金の運用を初めとする公金管理等の金融分野での政策判断が,今まで十分に行われていなかった面があると思われます。 ところが,金融業界の再編が急速に進む中で,今後は,金融機関の実情に合わせた機動的な政策判断が欠かせないところとなり,地方分権の裏返しとして,自治体には自己責任原則の徹底が厳しく求められることになったのであります。資金管理はどんな方法で進めるのか,そのために最適な金融機関はどこか,リスク回避のためにあらかじめ準備できることは何かなど,ペイオフ解禁は自治体にとって極めて重要な課題であると言えます。 そこで,3点についてお伺いをいたします。 第1点目は,公金預金の保全策についてであります。 本市においても,この間,会計室,財政局及び経済局が中心となって,ペイオフ対策について種々の議論を重ねてきていると伺っておりますが,例えば,指定金融機関にある多額の決済資金を他の金融機関に分散するなどの公金の保全策が必要となってくると思われます。現在,具体的にどのような対策を検討されているのか,さらにはまた,来年4月と言えば,すぐ目の前の話でありますが,いつごろまでに成案を得ようとしているのか,お伺いをいたします。 第2点目は,金融知識を有する人材確保についてであります。 金融機関の再編が本格化する中,各銀行は,生き残りをかけ,ペイオフ対策に向けての新商品の開発を急速に進めており,これらの有利な商品を選択して活用していく必要があります。この場合,預金を分散するとしても,金融機関の経営状況の把握などを綿密に行わなければならないと考えるものであり,これからは,自治体職員といえども金融に関する専門知識が求められることとなります。 そこで,本市においても,金融に精通した人材の確保が必要になってくるのではないかと考えますがいかがか,お伺いいたします。 第3点目は,出資団体への指導・助言についてであります。 本市が一定割合を出資している財団法人や株式会社など,いわゆる出資団体の経営状況については,毎年度,調査の上,指導・助言されておりますが,これら出資団体への出資金等の源泉は,市民から寄託された公金であり,経営状況いかんによっては本市からの支援が必要になってくる場合もあることを考え合わせますと,出資団体の資金管理・運用についてもペイオフ解禁後に備えた対策が必要と考えますが,出資団体に対する指導・助言についてどのように考えていくのか,お伺いをいたします。 次に,経済問題についてお伺いをいたします。 依然として厳しさの続く日本経済は,その再生に向けての努力をしているとはいえ,今日,明らかにデフレが進行し,景気は後退色を強めています。この結果,企業のリストラによる失業者の増大,金融機関窓口の貸し渋りなどによる企業倒産の増大,生活保護世帯の増加など,最近の日本の経済社会状況は極めて憂慮すべき事態を迎えているのであります。 このような中で,本市は,バブル崩壊後の長期にわたる景気の低迷に対処するため,国との連携を図りながら,1992年度から2000年度まで,2,811億円の補正予算を組んで景気回復に向けた取り組みを行ってきましたが,一向に低迷状況を抜け出せないでおります。 本市の5年計画では,依然として厳しさの続く雇用環境や低迷する民間需要といった経済の状況,また,札幌の産業構造の特徴などを踏まえ,都市の活力を生み新しい時代を先導する産業の創出・育成や,地域経済の活性化などの観点から,総合的な取り組みを進める必要があるとしています。 このため,本市は,これまで,新札幌型産業の育成・振興に努め,特に情報関連産業,IT産業の振興に力を入れてまいりました。その結果,売上高や従業員数では,食料品製造業に並ぶ規模にまで成長してきたことは評価するものであります。 しかし,最近では,全国的にIT不況が深刻化してきており,本市にも大きな影響が出てくるのではないか,この先も成長産業となり得るのか,不安を感じているものであります。 そこで,質問の第1点目は,先ほど述べたように,情報関連産業の成長に陰りが出てきている中で,本市としての今後の,この産業の振興についての基本的な考え方をお伺いいたします。 昨今の経済情勢下で,本市の経済政策が時代の変化に合ったものとなっているのか,いま一度検証してみたとき,北の風土・特性に根差したさまざまな観光資源があり,また,ホスピタリティーあふれる受け入れ態勢も整っていることから,経済の活性化を図るため,集客産業としての観光事業の振興に今まで以上に大きくシフトし,思い切った施策を展開すべきと考えます。 さっぽろ雪まつりに代表されるように,既に大きな経済的波及効果をもたらしているイベントがあり,また,YOSAKOIソーラン祭りのように,すばらしいイベントとして育ってきているものもあります。さらに,観光客の誘致にしても,国内のみならず,国外,特に近隣のアジア諸国にも目を向けた取り組みをするなど,まだまだ多くの人を呼び込む努力が必要であります。 折しも,来年はワールドカップサッカー大会の年であり,日本と韓国との共同開催が確定をいたしております。この機会に,アジア諸国からのサッカー観戦ツアー誘致など,大量の集客を図るための新たな計画も一方策であろうと思います。 そこで,質問の第2点目は,今,私が申し上げました観光客誘致政策も含めて,今後,集客産業である観光事業の振興に重点的に取り組むべきと考えますが,見解をお伺いします。 次に,雇用・失業情勢にかかわる本市の対応についてお伺いいたします。 現在,我が国における雇用・失業の状況は極めて深刻な状況になっており,この8月に発表になった全国の7月の完全失業率は5.0%,失業者330万人と,調査開始以来,最悪の数字となっているのであります。北海道における4月から6月期の完全失業率は5.9%と,全国平均を約1ポイント上回り,約17万人もの失業者が発生している状況にあります。本市について見てみると,具体的数値は把握困難と伺っていますが,推計では約5万人と大変大きな数字になるのであります。 これを受けて,国は,補正予算編成の必要性を認めざるを得ず,臨時国会の召集とともに,この国会を雇用国会と位置づけ,2兆円から3兆円規模での雇用関連予算を組む方針を明らかにされております。この詳細については現段階では明らかになっていないものの,雇用保険の受給期間の延長や職業能力開発に向けた補助,あるいは転職に当たっての補助など,多岐にわたることが予想されているのであります。 そこで,質問の第1点目として,このような極めて深刻な雇用・失業状況並びにこれまでの雇用関連対策全般について,本市としてどのような認識を持っておられるのか,お伺いをいたします。 質問の第2点目は,雇用問題は,同時に,企業の経営健全化,そして金融面を中心とした財政支援と,ある意味で表裏の関係にあります。金融面での支援とあわせ,雇用面で,市として何らかの形で独自の雇用関連施策の展開ということが求められていると考えますが,市長の見解をお伺いします。 次に,中小企業支援対策についてお伺いします。 国の不良債権処理方針に伴って,金融機関の貸し出し窓口では,中小企業に対して極めて厳しい対応が行われております。特に,この傾向は建設関連企業に目立っており,このままで推移をいたしますと,本市の中小企業は多大な打撃を受け,多くの倒産や大量の失業者が出るのではないかと危惧しております。 本市の制度融資は,市内中小企業者などの育成・振興や経営の合理化を促進し,その経済的地位を向上させるとともに,事業運営の基礎となる金融の円滑化を目的としております。 しかし,あっせん融資制度であるために,金融機関及び保証協会との調整が必要となり,市の意向や本来の目的が十分反映されにくくなっているのではないかと感じております。 確かに,金融機関にとっては,不良債権を出さないために,窓口審査を厳しく求めることはあると思いますが,本市の制度融資が目的どおりに運用されれば,市内の中小企業の倒産が抑制されるとともに,失業者の発生を抑えることにもつながるのではないかと考えます。 そこで,質問の第1点目として,国の方針に従い不良債権の処理が進められようとしている現在,本市の中小企業にとっての金融環境をどのように認識し,どのように対処しようとしているのか,お伺いをいたします。 質問の第2点目として,市の制度融資は,長い歴史の中で,時代に沿った適切な制度を構築してきたと評価するものでありますが,昨今の厳しい金融環境のもとにあっては,資金調達に苦労している中小企業も多く,融資制度を弾力的に運用していくことが従前にも増して求められているのであります。 本市においては,創業・独立開業や新技術などに対するニューフロンティア支援の融資といったものも制度化され,運用されておりますが,現状の金融環境からすれば,さらなる拡充を図ることが必要かと思われます。 例えば,既存の企業において,競争の激化から業績が低下している場合,現在の経営分野から別の分野への転換を図ることによって,企業を存続させ,現在抱えている従業員のリストラを回避しようとする,いわゆる第2創業を検討している企業も多くなってきているのであります。 そこで,私は,既存企業が本来の業種とは異なる分野へ参入しようとする場合にも弾力的に支援できる制度,いわゆる第2創業支援についても手を差し伸べることが重要と考えますが,市長の見解をお伺いいたします。 次に,交通事業における経営健全化計画の検証と,規制緩和後の生活路線の確保についてお伺いいたします。 交通局は,1992年度から取り組んでいる交通事業の経営健全化計画の目標を達成するために,さらなる内部効率やバス事業規模の見直しを柱とした回復策を一昨年に策定いたしましたが,2000年度の決算数値を見る限り,輸送人員では各事業とも前年を下回っているのであります。また,収支決算においても,健全化計画と比較をいたしますと,交通事業では,経常収支が20億円悪化し,累積欠損金も再度発生する結果になっております。また,高速電車事業では,経常収支が計画値を11億円下回っているのであります。 その悪化の要因の中で特に大きいものは,輸送収入の大幅な減少であり,しかも,計画との乖離がますます広がってきているのであります。これまでも,内部効率化を柱として,経費削減の努力を重ねてきていることは評価いたしますが,減り続ける輸送需要に歯どめがかからない状況は,極めて厳しいと言わざるを得ません。経営健全化計画の中で,特に,需要喚起策は,都市計画上の手法や施設の重点的な地下鉄沿線への配置などが推進されてきましたが,輸送需要は大幅に計画値を下回っているのが現状であります。 昨年,交通局は,民間のシンクタンクに委託をして,利用人員の実態調査を初めとして交通需要の内容について詳しい分析を行っておりますが,需要喚起策として組み立てられた諸施策の取り組みにより,どれだけの需要創出ができたのか,なぜ需要の増に結びつかなかったのか,これまでの取り組みに果たして問題はなかったのかなど,疑問の残るところであります。 そこで,質問の第1点目ですが,大きく乖離した輸送需要について,これまでの需要喚起策の取り組みを含めて総括する必要があると考えますがいかがか,お伺いをいたします。 また,ことしの第1回定例会において,2001年度中に健全化計画回復策の検証を行うとの答弁がございましたが,昨年から実施したばかりで,現在進行中であるにもかかわらず,なぜ今年度中の検証が必要なのか,疑問なところであります。 そこで,質問の第2点目として,この検証の意図するところは何か,健全化計画とのかかわりをどのように考え,進めようとしているのか,お伺いをいたします。 次に,シンクタンクが昨年行った委託調査によると,需要の将来推計では,少子高齢化などの要因で,各事業とも引き続き減少傾向にあり,非常に厳しい経営見通しと聞いております。このことは,近い将来において,市営,民間を問わず,あらゆる公共輸送機関が乗客の減少という問題に直面することを指摘しており,公共交通を取り巻く環境の変化は,広く都市計画そのものにも大きな影響を及ぼすと言えます。 また,当面する課題として,来年2月から実施される規制緩和によるバス事業の自由化は,今まで経験のないことであり,公共交通全体が混乱し,結果として市民の足を奪うことになる可能性を含んでおります。すなわち,競争原理に基づき,民間の力を活性化させ,サービスの向上を図ることをねらいとした規制緩和は,一方では,収支のよい路線の競争を激化させ,採算のとれない路線からの撤退を招くことになります。 これまで,市営交通は,収支バランスを図ることが難しい路線であっても,必要とされる路線については安定的なサービスを提供してきており,民営事業者と比較して生産性が悪く赤字体質であるからといって,公営バスがこれまで果たしてきた役割がここに来て全く必要がなくなったとは,到底,言い切れないのであります。公営が赤字だからほうり出すようなことがあれば,市民の生活と安全に責任を持つ行政の責任放棄と言わざるを得ません。 また,見通しが暗いとされた調査報告の結果,市営交通で働く職員が不安を覚えているのも事実であります。 札幌市の公共交通をどのようにしていくかということは,市民の足,市民の生活と権利の問題であり,福祉,教育,環境の問題にもつながり,行政全体の課題として,市民の幅広い意見集約や論議が必要と考えるのであります。 そこで,質問の第3点目に,規制緩和後のバス路線の維持方策について,公共交通機関優先の街づくりとのかかわりから,どのようにされようとしているのか,お伺いをいたします。 次に,児童虐待問題についてお伺いします。 幼い子供の命を奪ったり,子供の人格形成上に大きな悪影響を及ぼす児童虐待が急増しています。厚生労働省によると,昨年度,全国174カ所の児童相談所における児童虐待受け付け件数は1万8,800件となっており,前年度対比1.6倍,同省が統計をとり始めた1990年と比較をいたしますと,約17倍という驚くべき増加となっているのであります。 本市における昨年度の処理件数は252件であり,前年度比1.8倍,前々年度比約2倍と,やはり大幅な増加となっております。 また,警察庁の発表では,本年1月からの半年間で,児童虐待事件の検挙数94件,逮捕者数108人,被害児童者数97人となっており,このうち31人の子供が虐待によって死亡しています。虐待が家庭などの密室状態の中で起こることや,被虐待児は他の者に訴えにくいことなどを考えますと,児童相談所や警察庁の取り扱い件数は氷山の一角でしかありません。 質問の第1点目は,児童相談所の相談体制の充実強化についてであります。 本市の児童相談所を初め,全国の児童相談所では,虐待通報や取り扱い件数の急増,複雑で対応困難なケースの増加に対応するため,関係機関・団体などとの連携・調整や専門性の強化を図る努力をしております。全国の約4分の1の都道府県及び政令指定都市で,児童相談所内に児童虐待対応を専門的に行う課,係,またはチームを編成していますが,本市としても,児童虐待に専門的にかかわる部署としての課を設置する考えはないのか,お伺いをいたします。 質問の第2点目は,児童福祉司の増員についてであります。 本市の児童福祉司は,今年度1名増員され,現在17名が配置されております。この配置は,政令都市の中で下位にあり,国の配置基準に比べ3名減の実態であります。児童福祉司の増員については,我が党では,代表質問で数度にわたって指摘してきたところでありますが,児童虐待が急増している現状の中で,児童福祉司を大幅に増員する考えはないのか,再度お伺いいたします。 質問の第3点目は,被虐待児の受け皿の問題についてであります。 児童相談所の一時保護所や児童養護施設に入所する子供が増加し,収容人員もほぼ満度であると聞いております。今後も,児童虐待件数の増加に伴い,保護または養護施設へ入所しなければならない子供たちがさらにふえていくことが予測されます。 厚生労働省では,来年度から,被虐待児に対する専門的な援助技術を持った児童相談所や児童福祉施設の元職員,教育関係者を専門里親として登録し,この専門里親に子供の養育を2年以内の期間に限って委託することにより,早期の家庭復帰を目指す制度を導入するようであります。 これは,今後増加が予想される被虐待児の新たな受け皿となり,また,現行の養育里親登録が伸び悩んでいる現状での養育里親の拡大につながる方策であると言えます。 被虐待児は,親の愛情や温かな家庭のぬくもりに恵まれず育っているだけに,里親での養育は,被虐待児の心をいやすのに大きな効果を果たす有効な制度と思いますが,本市として,この専門里親を導入する考え方があるのかどうか,お伺いをいたします。 質問の第4点目は,児童福祉総合センターへの精神科医の常勤配置についてであります。 児童相談所運営指針の中では,児童相談所の規模別職員構成の標準がA級からC級の3段階で示されております。本市の場合は,A級に該当し,精神科と小児科を専門とする医師の配置が標準とされ,具体的な役割と任務が示されているのであります。 しかし,児童福祉総合センターに現在4名の医師が常勤及び兼務で発令されてございますが,3名の小児科医と1名の整形外科医となっており,精神科医は嘱託として週に2回のみの診療となっています。 虐待を受けた子供たちや,特に加害者である保護者などに対する専門的な指示,指導,治療等の面からも,早急に精神科医を児童福祉総合センターへ常勤配置すべきと考えますが,どのように考えているのか,お伺いをいたします。 次に,障害者の地域生活支援についてお伺いします。 ノーマライゼーション社会を実現するためには,サービスの利用援助や社会資源の活用,社会生活力を高めるための支援,コーディネート機能を持ち,さらには,生活訓練や相談など,障害者やその家族の地域生活を総合的に支える施策の充実が求められており,市町村障害者生活支援事業,障害児(者)地域療育等支援施設事業,精神障害者地域生活支援センターの位置づけは非常に重要なものであります。 昨年6月の社会福祉法改正においても,身体・知的障害児(者)の相談支援事業が法制化されるなど,2003年度からの支援費制度の施行に向けて,地域における生活支援事業の充実が図られようとしております。 さて,来年度を最終年度とする国の障害者プランにおいては,人口30万人を一つの障害保健福祉圏域とし,各圏域に地域生活支援センターを2カ所ずつ整備することが求められております。 本市においては,四つの障害保健福祉圏域がありますので,8カ所の整備が必要とされておりますが,現在は,市町村障害者生活支援事業1カ所,障害児(者)地域療育等支援施設2カ所,精神障害者地域生活支援センター1カ所であり,現在進められている第1次5年計画においても精神障害者地域生活支援センター2カ所が計上されているにとどまっております。 一方,措置から契約への理念のもとで,障害者の自己決定を尊重しつつ,いろいろな福祉サービス情報を提供し,これらのサービスを有効かつ適切に組み合わせることによって,障害者を総合的に支援するケアマネジメントが障害者の生活の質を高めるとして期待され,本格的に実施されようとしております。ケアマネジメントを有効に機能させるためには,福祉サービスの充実やハード面での整備はもちろんのこと,地域における生活支援事業との連携が不可欠でありますが,現在の本市の整備状況では,有効な連携を図ることは困難であり,極めて立ちおくれていると言えます。 そこでまず,第1の質問は,このような現状について市長はどのように認識されているのか,お伺いします。 また,計画的な整備を行うためには,既存の施設の活用だけでは難しい状況にあり,実施主体を,社会福祉法人や医療法人にとらわれることなく,NPOなどにも拡大し,民間の力を活用することにより,これらの事業の活性化を図り,地域生活支援体制の強化を図ることが必要と考えますがいかがか,お伺いします。 質問の第2点目は,各種相談事業についてであります。 本市では,身体障害者相談員,知的障害者相談員,盲人相談員,聾唖者者相談員を設置して,障害者の各種相談に対応しており,また,障害者あんしん相談事業では障害者の権利擁護にかかわる相談支援を行っております。 しかしながら,これらの事業はそれぞれが独立して展開されており,十分な連携がとれていないのではないかと考えます。 本市の障害者福祉計画においても各種相談員の機能強化が掲げられていますが,利用者にとって使いやすい制度とし,障害者の地域における生活を総合的に支援していくためには,福祉のみならず,医療や保健部門との連携も求められており,相互の連携や地域生活支援事業等との連携の強化が必要と考えますがいかがか,お伺いをいたします。 次に,このたび策定されました札幌市温暖化対策推進計画について質問をいたします。 地球温暖化問題への取り組みは,1992年の地球サミットでの気候変動枠組み条約締結によって本格的となりました。その後,1997年,日本が議長国となった京都会議,COP3では,2008年から2012年の間に先進国全体で温室効果ガスを5.2%削減などを盛り込んだ京都議定書が採択され,4年を経て,この7月,ようやくこの運用規則の基本合意に至ったものであります。 しかし,合意までの道のりは紆余曲折の連続で,ことし3月,ブッシュ大統領の離脱発言や,それを受けた小泉首相の消極姿勢,7月,ボンでのCOP6再会合における日本のアメリカ寄りの交渉態度は,EU諸国や途上国から厳しい批判を受けたところであり,合意内容を大きく後退させたと言われています。このような日本の態度は,京都会議議長国の責任と権威をどこかに置き去りにし,2001年度環境白書でみずから触れた,温暖化が人類の存続を脅かしつつあるという危機感とはかけ離れたものであります。 温暖化問題に対するこれまでの国の動向を見てまいりますと,1990年,地球温暖化防止行動計画策定,1998年に,COP3を受けて,2010年に向けた緊急対策の地球温暖化対策推進大綱決定,同じく,地球温暖化対策の推進に関する法律を制定し,翌年施行されました。 今回,本市が定めた札幌市温暖化対策推進計画は,この法律が義務づけた自治体の温室効果ガス削減の実行計画であり,普及啓発活動や市民・事業者の各種取り組みなどへの支援等も含まれております。この計画では,本市の年間の二酸化炭素総排出量が,1990年には炭素換算で約286万トンであったものが,2010年には402万トン,2017年には415万トンとなると推計しています。これを,中間年である2010年には,市民1人当たり1990年比6%減,最終年である2017年には,同じく10%減,二酸化炭素年間総排出量315万トンを目指そうとするのであります。すなわち,1990年の市民1人当たり排出量1.7トンを,2017年には1.54トンとするものであります。 また,本市の二酸化炭素排出状況の特徴としては,排出量の伸びや民生部門の比率の高さが他地域との比較で非常に高いことがうかがえます。90年から97年の市民1人当たり排出量の伸びは,全国では9.2%ですが,本市は10.5%であります。民生部門の比率は,全国で20%,本市では56%であります。 そこで,質問の第1点目でありますが,本市のこうした状況を分析し,どのような認識をお持ちか,お伺いをいたします。 質問の第2点目は,二酸化炭素排出量の削減目標についてであります。 当面の目標である中間年,2010年の目標を他都市と比較すると,例えば,京都市では総量で90年比10%の削減目標を掲げ,仙台市では市民1人当たり7%削減の目標を設定することを現在検討中であると聞いております。このような状況を見てまいりますと,本市の最終年2017年に向けての中間目標は,さらに高目に設定することも検討すべきではなかったでしょうか。削減目標設定の考え方についてお伺いをいたします。 質問の第3点目は,新エネルギーの導入目標についてであります。 温暖化の,いわば出である排出量に対し,入りとも言える新エネルギー対策も重要であります。これについては,2005年の短期目標を含め,3期に分けて目標が設定されております。例えば,太陽光発電では,短期,中期,長期に,それぞれ4,800キロワット,9,300キロワット,1万5,500キロワット,コージェネレーションは,同じく6万4,000キロワット,7万9,000キロワット,10万キロワットと見込んでいますが,ごみ発電は3万キロワットで推移させています。このほか,最近,技術開発への期待が大きい燃料電池なども含め,新エネルギーで最終年には二酸化炭素削減の必要量100万トンの5%のシェアを見込んでおりますが,この目標の考え方と実現の見通しについてお伺いをいたします。 質問の4点目は,計画の達成に向けた対策についてであります。 この計画を着実に進めるためには,縦軸である効果の大きさと,横軸たる対象の広さの相まったものでなければなりません。効果の大きさは,市民・事業者・札幌市の取り組みの削減シナリオとして示されています。縦軸は十分に準備されていると考えますが,横軸の対象の広さ,いわば全市民挙げての取り組みにまで引き上げていく方策が用意されているかどうかが計画達成のかぎになると考えます。 現状分析と目標設定とあわせて,計画を裏打ちする具体的な仕組み,仕掛けが早急に必要でありますが,計画達成に向けた具体的な対策についてお示しをいただきたいのであります。 次に,教育問題についてお伺いをいたします。 今日の日本は,経済や雇用など多くの分野での急激な変化が,子供たちの未来に対する不安を生む要因となっております。また,急速に進行する少子化,核家族化や,社会構造の変化などから,家庭や地域の教育力の低下が指摘され,このような社会環境が,子供たちにおいて,いじめ,不登校,校内暴力,学級崩壊,中途退学,凶悪な青少年犯罪といった現象としてあらわれ,深刻な問題となっているものと考えられます。 このような中で,ことし6月には,教育改革関連3法案が成立いたしました。地方教育行政の組織及び運営に関する法律では,教育委員会の活性化,指導が不適切な教職員の他職種への配置転換,学校教育法では,学校教育における社会奉仕体験活動及び自然体験活動等の体験活動の促進,問題行動を起こす児童の出席停止,社会教育法では,地域社会におけるボランティア活動等の社会奉仕活動の促進,家庭教育支援の充実などを主な改正の柱としております。 また,来年度から,子供たちにゆとりを持たせる,地域に返し,家庭,地域の教育力の向上とともに地域ではぐくむことを目的として,学校週5日制が完全実施されますが,これらの施策の実施に当たっては,検討すべき課題が多く残されており,本当に子供たちにとって役に立つ体系となっているのか,学校生活にゆとりを取り戻すことができるのか,私は甚だ心もとなく感ずるのであります。 本市の教育行政を見てまいりますと,国同様,今日的課題への対応に追われ,制度的な疲弊も伴って,柔軟性や弾力性に欠け,必ずしも時代に適合した仕組みになっていないように感じられます。さらに,計画目標として5年計画があり,基本構想や長期総合計画の中で触れられているものの,21世紀を見据えたこれからの学校教育,社会教育など,教育行政を推進するための将来構想やビジョンがないのであります。 教育長は,就任に当たって,ナンバーワンではなく,オンリーワンの教育を目指すと言っておられます。学校教育は将来への投資であり,混沌とした今こそ,未来への希望と期待を込めて,21世紀の札幌を担う子供たちへのメッセージを明確にすべきと考えます。 そこで,質問の第1点目に,21世紀教育新生プランでは,教育振興基本計画の策定を国の行う施策として挙げておりますが,本市教育委員会においても独自の基本計画策定が必要と考えますがいかがか,お伺いをします。 質問の2点目は,学級定数の改善についてであります。 ご承知のように,本市議会においても,昨年12月の第4回定例会で,ゆとりある教育環境実現を趣旨とする国への意見書を採択してまいりました。教育環境の中でも,とりわけ30人以下学級編制の実現は,教育改革の柱とも言える最重要課題の一つであることは異論のないところであります。 ところが,この学級編制に関して,極めて多くの障害があります。それは,教職員の人件費問題であります。現在,教職員の人件費は国と北海道の全額負担となっておりますが,仮に,本市が独自に学級編制を行い教員数の増員を行った場合においては,これにかかる人件費については,国や道の負担が全く担保されておりません。ことし3月成立した公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律においても,財政負担の点については旧態依然のままであります。これでは,教育の改革,分権化などは,到底,望みようもなく,これがこれまでのゆとりある教育環境づくりの障害となってきたとも言えます。 しかし,子供たちを包む環境は,もう放置できないところまで来ており,教育長においては,勇気を奮って,札幌発信の少人数学級実現に向けて踏み出していただきたいと考えるものであります。オンリーワンの教育実現に向けた教育長の見解をお伺いいたします。 これで,私のすべての質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)
加藤齊君
○副議長(加藤齊君) 答弁を求めます。 桂市長。
桂信雄君
◎市長(桂信雄君) まず,財政問題からお答えをいたします。 第1点目の政府の財政構造改革に対する評価と本市の対応ということであります。 近年は,国,地方ともに多額の財源不足が生じている中で,地方分権をより確実なものとしていくためにも,地方の自主・自立の観点に立った税源移譲でありますとか地方交付税の見直しなどを進めていく必要があると認識をいたしております。 したがいまして,国と地方を通じた財政構造改革は,国,地方の役割分担,そして,税源配分のあり方の中で幅広く議論されるべきものと考えております。見直しに当たっては,地方の立場からの意見について,今後とも,関係団体等と連携を強化し,国に強く主張していきたいと考えております。 さらに,本市におきましても,可能な限り,国に依存しない財政構造への転換に向けて,経済の活性化の取り組みを一層推進し,自主財源である市税の拡充を図ってまいりたいと考えております。 第2点目の地方交付税の見直しと本市の5年計画との関連についてであります。 5年計画におきましては,国の経済見通しを踏まえた市税や地方交付税など一般財源の伸びや,事業ごとに確保し得る特定財源などを見込んで策定をしているものであります。このため,ご質問にありましたように,地方交付税の見直しなどの財政状況の変化が計画の推進に大きな影響を及ぼす可能性もあり得ることから,計画された事業が着実に実施できるように,今後とも,必要な財源の確保を図るとともに,事業の効率的な執行にも努めてまいりたいと考えております。 第3点目の平成14年度の予算編成方針についてであります。 平成14年度は,5年計画の3年次目として,重点課題に掲げられた事業などを着実に推進していかなければならない重要な年であります。一方で,今後とも,市税を初めとした歳入の伸びに多くを期待することができず,また,市債の償還を初めとした義務的経費の増大などによって,財政運営はさらに厳しさを増していくことが見込まれます。 そこで,平成14年度の予算編成に当たりましては,行財政改革のさらなる推進を基本に置いて,中期的な財政見通しを考慮した上で,事業評価の取り組みを活用した施策の重点化,そして効率化をより一層進めてまいりたいと考えております。 次は,ペイオフ対策についてであります。 第1点目の公金預金の保全策についてでございますが,ペイオフ対策としては,預金残高をできるだけ必要な額にとどめることや債権運用を拡充すること,また,預金で保有せざるを得ない部分については,市債との相殺や預金先の分散化を図ることなどが考えられますことから,歳計現金,中小企業等への制度融資の預託金,各種の基金など,資金の性質によってどの程度までこれらの対策がとれるのか,現在,幅広く検討しているところであります。さらに,金融機関の経営状況把握や,保全対策の決定・実施のための体制整備などについても検討を進めており,来年1月の予算編成までに保全策をまとめてまいりたいと考えております。 第2点目の金融知識を有する人材確保についてでございますが,今後の公金管理におきましては,従来以上に金融に関する知識が必要となると考えられますので,金融機関の経験を有する人材や外部専門家の活用,並びに金融知識を得るための研修の拡充などについても検討してまいりたいと考えております。 第3点目の出資団体への指導・助言ということですが,株式会社や財団法人など,その設立形態や本市の出資比率もさまざまでありまして,本市から一律の対策を示すということは困難であるとは思いますが,各団体の状況に応じた十分な措置が講じられるように,所管部局を通じて適切な指導・助言に努めてまいりたいと思います。 次に,本市の経済問題についてお答えをいたします。 まず,1点目の本市経済の活性化対策についてでございますが,本市の産業全体を情報化・高度化し,企業の生産性の向上や経営革新を図っていくことが大きな課題であります。その上で,引き続き,情報関連産業の振興を図っていくことが肝要であると考えております。 また,観光産業の振興は,本市経済政策の重要な柱の一つと位置づけておりまして,今後も,お話のありましたような国外に向けた観光客誘致に努めるとともに,観光ばかりではなく,さまざまな目的を持った人々の来訪や,学術,文化など幅広い交流を促す,いわゆるコンベンション施策を積極的に推進し,集客交流産業の振興を図ってまいりたいと考えております。 2点目は,雇用・失業情勢にかかわる本市の対応についてであります。 まず,雇用・失業情勢並びに雇用関連対策の認識についてということですが,雇用・失業情勢は,国,道,さらには札幌管内のいずれにつきましても,極めて深刻な状況にあると認識いたしております。 このような情勢を受けて,国は,臨時国会を召集し,財政・雇用問題を最重点に,新たな雇用創出事業や雇用保険の見直しなど,離職者に対する再就職支援等の各種施策を盛り込んだ補正予算の今年度内編成の方針を明らかにしているところでありまして,雇用問題改善への期待とともに,現在,その概要等の収集,把握に鋭意努めているところであります。 次に,本市独自の雇用関連施策の展開についてでございますが,本市といたしましては,従来から,国,道と連携をし,高年齢者の雇用機会の向上に向けて,市内に高年齢者職業相談室を設置するとともに,本市独自の対応といたしましても,季節労働者に対する就労確保に向けた事業の発注や,企業倒産等に伴う離職者のための総合相談事業を実施してまいったところであります。さらに,現下の雇用・失業情勢を踏まえて,本年の7月と9月の2回にわたって,市内約1万6,000社に対して文書で雇用の維持・創出をお願いするなど,本市としてもできる限りの対応を行ってきたところであります。 既にご承知のとおり,雇用・失業問題は,全道一丸となって取り組まなければならない問題であると認識をいたしておりまして,今後,北海道及び北海道市長会等を通じて,国に対し,迅速かつ効率的な対策が早期に実施されるように,あらゆる機会をとらえて要請していきたいと考えております。 また,国の補正予算の概要が明らかになった段階で,本市雇用関連事業としての取り組みについても検討してまいりたいと考えております。 3点目は,中小企業支援対策であります。 金融環境に対する認識と対応についてでありますが,不良債権の最終処理は,それを進める過程で金融機関の自己資本を縮減させ,融資機能を低下させる面を有しているものでありますために,市内の中小企業者等にとっての金融環境は厳しさが増すものと認識をいたしております。 そこで,本市といたしましては,従来からさまざまな形で制度融資の拡充を図ってまいりましたが,今後についても,国,北海道及び信用保証協会などとの連携を一層密にしながら,中小企業の資金調達が円滑に行われるように支援をしていく考えであります。 また,第2創業支援についてでございますが,既に営業基盤を確立している中小企業が,事業の多角化を図り,新たな事業分野,業種に進出するということは,雇用の創出という面からも大変重要なことでありますので,今後,その支援の実現に向けて関係機関と調整を図ってまいりたいと思っております。 次は,交通事業についてであります。 1点目の計画と大きく乖離した輸送需要の総括についてであります。 平成3年度策定の経営健全化計画における需要推計につきましては,それまでの需要動向に,当時の社会経済情勢における上昇傾向を考慮して算出したものであります。 しかしながら,需要確保のためのさまざまな努力にもかかわらず,いわゆるバブルの崩壊による経済の低迷を主な要因として,需要が大きく落ち込んだところであります。こうした結果となりましたことは極めて残念なことでありまして,需要計画の策定に当たりましては,社会経済情勢の変化を的確に把握することが重要と認識をいたしております。 次に,2点目の回復策の検証の意図と健全化計画とのかかわりについてであります。 平成11年度の回復策策定時には,その後の景気は回復基調に転じると予想されたところでありますが,実際には,景気の低迷が続き,需要の落ち込みに歯どめがかからなかったことなどから,早期に検証が必要となったものであります。 また,民間シンクタンクの調査によりますと,将来においても需要が回復する見込みがないということから,今後のあり方について,現在,市営企業調査審議会において議論をしていただいているところであり,この審議会における意見などを踏まえて検証を行ってまいりたいと思います。 3点目の規制緩和後のバス路線の維持方策についてであります。 バス交通は,地域に密着した公共交通であり,市民生活にとって欠くことのできない交通手段でありますことから,今後も,バスレーンの拡充による走行環境の改善でありますとか,ITを活用した情報の提供などによって,その利便性の向上を図り,維持・発展を目指していく必要があると考えております。 また,規制緩和後の生活路線の維持につきましては,本市も含めた関係市町村と国,北海道,バス事業者などによる生活交通確保対策協議会を設置したところであります。現在,この協議会において,補助制度の創設などによる生活路線の維持に向けた取り組みを進めているところでありますので,今後も,この場を通じて対応してまいりたいと考えております。 私からは,以上であります。
加藤齊君
○副議長(加藤齊君) 佐々木助役。
佐々木喜四君
◎助役(佐々木喜四君) 児童虐待問題と障害者の地域生活支援につきまして,私からお答えいたします。 まず,児童虐待問題についてでありますが,児童相談所の相談体制の充実強化として,1点目と2点目をまとめてお答えいたします。 これまでも,児童虐待の防止策としてさまざまな施策を展開してきたところでありますが,依然として増加の状況にあります。児童相談所は,児童虐待対応の中核機関でありますので,児童福祉司の増員や児童虐待の対応を初め,子供に関する専門機関としての専門性が十分に発揮できるよう,体制の充実に努めてまいりたいと考えております。 3点目の被虐待児の受け皿の問題についてでありますが,専門里親制度は,家庭的な温かいぬくもりの中で,子供の養育に豊かな知識と経験を有した者を里親として登録するものであり,ただ単に受け皿拡大のみならず,被虐待児の心のいやしに大きな効果をもたらすものと考えております。国からまだ具体的な内容が示されておりませんので,今後の国の動向を見定めて導入を検討してまいりたいと考えております。 4点目の児童福祉総合センターへの精神科医の常勤配置についてでありますが,被虐待児や虐待をした保護者への精神科医によるカウンセリングは重要な対策の一つと考えております。 現在,被虐待児に対しては,6名の嘱託精神科医による診断・指導を週2回実施しており,カウンセリング体制は整っていると考えております。虐待者である保護者へのカウンセリングにつきましては,これまでも本市の精神保健福祉センターや市内の精神科病院にお願いをしてきておりますが,さらに,児童相談所内でも精神科医のカウンセリングを受けられるよう,関係部局と調整を進めているところであります。 次に,障害者の地域生活支援についてであります。 1点目の地域生活支援事業の整備状況についてでありますが,ご指摘のとおり,地域生活支援事業の整備は,障害者の自立を進める上で重要な施策であると認識をしております。 したがいまして,5年計画事業の着実な達成に努めますとともに,国の障害者プランに示された目標数値を参考に,本市の実情に即した整備に努めてまいりたいと考えております。 また,NPOなどの活用による地域生活支援事業の整備促進につきましても,検討を進めてまいりたいと考えております。 2点目の各種相談事業につきましては,地域生活支援事業とともに,障害者の地域生活を総合的に支援していく上で重要でありますので,今後,これらの事業の連携が図られるよう取り組んでまいりたいというふうに考えております。 以上でございます。
加藤齊君
○副議長(加藤齊君) 福迫助役。
福迫尚一郎君
◎助役(福迫尚一郎君) 札幌市温暖化対策推進計画につきましては,私の方からお答えさせていただきます。 4点,ご質問をいただきました。 まず,1点目でございますが,二酸化炭素の排出状況についてでございます。 排出量の伸びは,近年の情報関連機器,融雪機の普及,それからさらに,本市の場合は,自動車保有台数が大変高い伸びを示しておりまして,そういうものが要因になっております。 それから,民生部門の比率が非常に高いということは,第3次産業の割合が大きく,また,積雪寒冷地であるという本市の特徴があらわれているものというふうに認識をしております。 したがいまして,温暖化対策推進計画の内容につきましても,民生部門に対する具体的な対策が中心になっているわけであります。 ご質問の2点目でございます中間目標の考え方についてでありますが,この目標につきましては,それぞれの都市の人口あるいはエネルギー消費の伸び,それから,産業構造の相違というものによりまして目標値が異なっております。 札幌市の場合は,ほかの都市と比べまして人口の伸び率が大きいということから,6%というこの中間削減目標はレベルの高い数値であると,そのように考えております。 それから,3点目の新エネルギーの導入目標についてでございます。 太陽光発電等につきましては,本市におきます普及状況,最近の傾向,そういうものを基本として,また,燃料電池などの新しい技術につきましては,昨今の著しい技術開発の進展状況と,さらに,国の長期エネルギーの需給見通しなどを考慮いたしまして導入目標を定めたところでありまして,これは実現可能なものであると,そのように考えております。 それから,4点目の具体的な対策についてでございます。 これは,市民・事業者に,省エネルギー型,そしてまた,いわゆる環境低負荷型のライフスタイル,それらが定着していくように,電気の省エネ行動を習慣づけるという事業を既に実施しているところであります。 今後とも,温暖化対策の事業評価と見直しを適切に行いながら,多くの市民,そして事業者の方々の省エネ・省資源行動を喚起する事業を展開しまして,計画達成に向けて努力していく所存でございます。 以上でございます。
加藤齊君
○副議長(加藤齊君) 土橋教育長。
土橋信男君
◎教育長(土橋信男君) 教育問題については,私からお答え申し上げます。 1点目の教育基本計画の策定についてでありますが,教育は未来への投資であり,そのためには,子供たちがみずから学び,みずから考える力の中心となる豊かな人間性や創造性をはぐくむ教育を進めていくことが求められております。 私は,教育長就任時に,札幌の教育を日本一にすることが願いで,オンリーワンの教育を目指すと,さきの議会でも答弁したところでございます。オンリーワンの教育とは,この点においてはどこにも負けないという札幌らしい特色ある教育,個性ある教育のことでありまして,そうした教育を築きたいという思いを表現したものであります。 そのためには,国が提案する政策,特に21世紀教育新生プランを受けつつ,本市の実情に応じた個性ある教育行政を進める必要があると認識をしております。 したがいまして,オンリーワンの教育を実現するための施策としての基本計画の策定を視野に入れて検討してまいりたいと考えております。 2点目の学級定数の改善についてであります。 学級編制は,ご指摘のとおり,今回の法改正により,各都道府県が基準を弾力的に定めることができるようになりましたが,国の財政負担は従来どおりの40人学級によって算定されたものになっております。 また,本年度からの第7次公立義務教育諸学校教職員定数改善計画,これにおきましては,学級編制の標準は従来どおりの40人とし,教科等に応じて少人数授業ができるよう,加配措置による定数改善が実施されております。 北海道におきましては,1学級40人を標準と定めた学級編制基準規則についてはそのまま維持し,いわゆる弾力化を図ることなく,少人数の学習集団による授業展開や,複数の教員によるチーム・ティーチングなど加配教員による定数改善を行っているというのが実情でございます。 したがいまして,札幌市においても,同様に少人数授業などの取り組みが行われており,引き続き,この定数改善の円滑な実施を求めていくとともに,学級編制の弾力化などについては,国や道の動向を見きわめてまいりたいと考えております。 以上でございます。
加藤齊君
○副議長(加藤齊君) お諮りします。 本日の会議はこれをもって終了し,あす9月27日午後1時に再開をいたしたいと存じますが,ご異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
加藤齊君
○副議長(加藤齊君) 異議なしと認めます。よって,さよう決定されました。
加藤齊君
○副議長(加藤齊君) 本日は,これで散会いたします。