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札幌市議会 会議録検索システム(平成14年第1回定例会 2002-02-27 第3号)

2002-02-27/発言 26 件 / 原本(札幌市議会)

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佐藤美智夫君 1 番目 / 53 字
○議長(佐藤美智夫君) ただいまから,休会前に引き続き会議を開きます。
 出席議員数は,65人であります。
佐藤美智夫君 2 番目 / 43 字
○議長(佐藤美智夫君) 本日の会議録署名議員として高橋忠明君,三浦英三君を指名します。
佐藤美智夫君 3 番目 / 32 字
○議長(佐藤美智夫君) ここで,事務局長に諸般の報告をさせます。
金野信夫君 4 番目 / 65 字
◎事務局長(金野信夫君) 報告いたします。
 本日の議事日程及び質問順序表は,お手元に配付いたしております。
 以上でございます。
佐藤美智夫君 5 番目 / 147 字
○議長(佐藤美智夫君) これより,議事に入ります。
 日程第1,議案第1号から第38号まで,議案第40号及び議案第43号から第49号までの46件を一括議題といたします。
 ただいまから,代表質問に入ります。
 通告がありますので,順次発言を許します。
 原口伸一君。
 (原口伸一君登壇・拍手)
(発言者未割当) 6 番目 / 18,073 字 発言者未割当
◆原口伸一君 私は,ただいまから,自由民主党議員会を代表して,平成14年度予算を初めとする諸議案並びに当面する市政の諸課題について,順次質問してまいります。
 最初に,財政問題についてお伺いをいたします。
 我が国の経済社会を振り返りますと,1990年代は,バブルの崩壊により,失われた10年などと言われる景気低迷期が続いてまいりました。
 民間需要は低迷し,数次の減税や政府の財政支出による累次の景気対策が実施されたにもかかわらず,消費や投資の誘発の効果は限定的で,実質成長率は1%台前半と,先進諸国や我が国の80年代の成長率と比べても際立って低い水準で推移してきたのであります。
 また,21世紀に入っても,IT不況や世界経済の同時減速などにより,設備投資,個人消費ともに停滞し,需要総崩れといった様相を呈しております。
 昨今の経済情勢もまた依然として厳しく,2月の月例経済報告においては,景気の現状について悪化を続けているとして,民間需要について引き続き慎重な認識を示しており,企業部門を中心に景気反転の要因が見当たらない状況にあります。
 さらに,雇用情勢も厳しく,12月の完全失業率は過去最悪の5.6%,完全失業者数は337万人に達し,有効求人倍率も0.51倍と6カ月連続で低下してきております。景気の低迷により企業の雇用縮小の動きが加速しており,特に,非自発的失業者や世帯主の完全失業者が増加していることは,我が国の経済を活性化していく上で憂慮すべき事態と言えるのであります。
 こうした状況を踏まえ,平成14年度政府経済見通しでは,国内総生産の実質成長率をゼロ,名目成長率はマイナス0.9%,完全失業率は5.6%と,いずれも過去最低を見込んでおります。さらに,道内の経済情勢に目を向けてみましても,北海道経済産業局の12月道内経済概況では,景気は引き続き後退しているとしており,雇用情勢も,道内の10月から12月までの完全失業率は5.6%と前年同期を0.4ポイント上回っており,その数は16万人にも上っているのであります。
 こうした厳しい社会経済情勢を反映して,国の平成14年度の一般会計予算は,対前年度比1.7%減の81兆2,300億円と2年連続の減額,政策的経費に充てる一般歳出は,同じく2.3%減の47兆5,472億円と4年ぶりの減額となっております。
 この予算の特徴を少し詳しく見てまいりますと,まず歳入では,平成13年度当初予算で50兆円を超えていた税収が,所得税や法人税などの落ち込みにより,対前年度比7.7%減で15年ぶりに47兆円を下回り,また,国債発行は,小泉内閣の公約どおり30兆円ちょうどとしております。
 一方,歳出では,公共事業関係費を対前年度比10.7%減の8兆4,239億円,社会保障関係費は,診療報酬の引き下げを初めとする医療制度改革などにより,高齢化に伴う自然増を圧縮し,対前年度比3.8%増の18兆2,795億円に達し,一方で,環境,少子高齢化,ITなどの7分野には重点的な予算配分を行う改革断行予算としております。
 こうした国における財政環境の厳しさは,本市においても例外ではなく,今議会に提案されました本市の平成14年度一般会計予算も対前年度比マイナス2.7%という大変厳しいものとなっております。平成12年度予算でマイナス1.9%という例はありましたが,これは高齢者福祉事業の一部が介護保険会計へ移行した影響によるものであり,実質的には,平成14年度予算が政令指定都市移行後,初めてのマイナス予算と言えるのであります。
 その内容を見てみますと,歳入では,平成13年度も本議会に57億円の減額補正が提案されております市税収入が,法人市民税の一層の落ち込みなどにより2,645億円と,平成13年と比較してマイナス3.2%,額にして87億円もの大幅減となり,一方,歳出では,生活保護を初めとする扶助費や公債費といった義務的経費などが増加すると考えられることから,このたびの予算編成も相当に厳しいものであったことは想像にかたくありません。
 そこで,質問の1点目でありますが,市長に就任されてから間もなく12年目を迎え,3期目の現任期中で最後の本格予算となる平成14年度の予算編成に当たっての基本的な考え方について,改めて市長から明らかにしていただきたいのであります。
 質問の2点目は,厳しい財政環境の中での施策の重点化と事業の厳選についてであります。
 平成14年度予算の編成方針を発表された当初は,財源不足が230億円と見込まれるなど,大変厳しい状況に置かれていたものと承知しておりますし,さらに,市税を初めとする歳入の減少などにより,財政状況がますます悪化してきている状況を踏まえますと,改めて,市の事業全般にわたる徹底的な見直しや,真に市民が求めている緊急課題について,施策の重点化と事業の厳選をしていくことが必要であると考えるのであります。
 そこで,質問でありますが,平成14年度予算に当たって,どのような工夫をして施策の重点化や事業の厳選をされたのか,お伺いをいたします。
 質問の3点目は,今後の財政運営についてであります。
 本市では,平成10年から行財政改革推進計画の取り組みを行っており,5年間で363億円の財政効果を生み出し,職員数や管理職ポストの削減は目標値を大幅に上回っております。さらに,事業評価システムの導入,情報公開条例の全部改正,バランスシートの作成などといった行政システム改革を実施するとともに,我が会派が従来から指摘してきました学校給食の委託化やバス事業の民営化などの個別の行政課題に関しても結論を出したところであります。これらのことを考え合わせますと,これまでの行財政改革の取り組みについては大きな成果を出してきたものと評価できるところであります。
 しかしながら,これからますます厳しさを増すであろう本市の行財政運営に当たっては,従来からの手法である事務事業の見直し,削減や行政システムの改革を行うだけではなく,その前提となる根本的な部分,すなわち,政策や施策の選択,市民・企業と行政との役割分担,行政組織に根づく風土の改革にまで大胆にメスを入れていかなければならないと考えるものであります。そのためには,本市の置かれた状況,特に財政状況の現状認識と将来見通しを示し,それを踏まえた上で新たな改革を進めていく必要があると思うのであります。
 本市の今後の財政状況を考えてみましても,右肩上がりの経済の終えんにより,市税を初め,歳入の大きな伸びは期待できませんし,義務的経費の増大に加え,少子高齢化や環境問題への対応など,財政需要の拡大が見込まれるのであります。市税収入の落ち込みは市民生活の厳しさを物語っており,経済,雇用などの市民生活に直結する即効的な施策が市政に求められていることはもちろんであります。
 しかしながら,これからは,苦しい中にあっても,将来を見据え,中長期的な視点に立った施策を行っていく上での財政運営のあり方を,これまで以上に検討していくことが必要と考えるものであります。
 そこで,質問でありますが,本市では,平成13年度中に中期財政を見通した試算を行うものと伺っておりましたが,現段階で想定しておられる今後の財源不足はどの程度なのか,まず明らかにしていただきたいと思います。
 さらに,限られた財源の中で,どのように今後の財政運営に当たっていくお考えなのか,明らかにしていただきたいのであります。
 次に,都市再生への取り組みについてお伺いをいたします。
 都市再生について,国においては経済構造改革の一環として,昨年5月に設置された都市再生本部を中心にさまざまな取り組みがなされているところであり,平成14年度の国家予算においても,都市再生事業の円滑な推進を図るため,150億円の推進費が新設されるなど,全体的に抑制基調の予算の中にあって重点的な予算配分がなされているところであります。また,都市再生を強力に推進するため,都市再生特別措置法案が通常国会に提出されるなど,国として全力を挙げて都市再生に取り組む構えを整えつつあります。北の拠点都市,魅力的な国際都市を目指す本市としても,時期を逸することなく,都市再生に積極的に取り組んでいくことが重要であると考えるのであります。
 そこで,質問の1点目は,都市再生プロジェクトについてであります。
 都市再生プロジェクトは,内閣総理大臣を本部長とする都市再生本部において,3大都市圏を中心に,これまで3次にわたって選定が行われております。
 本市としても,札幌都市圏の再生を図る観点から,21世紀型の都心創造とエネルギー有効利用都市の,この二つのプロジェクトを提案し,選定に向け鋭意努力されていると聞いております。都市再生プロジェクトとして位置づけられれば,国の予算が優先的に配分されるだけでなく,札幌市の施策が全国的に認知されることになり,ぜひとも積極的に,国に働きかけていっていただきたい,このように考えております。
 また,今回のような21世紀を展望する大きなプロジェクトは,市民の理解なしには実現することは困難であります。我が街札幌に寄せる思いは同じでも,立場を異にすれば,とるべき方法についてはさまざまな意見がありますので,今後とも,積極的に市民,特に事業対象区域の市民・事業者と対話を続けて議論を深め,市民・企業・行政が一体となってパートナーシップ型で進めていくことが重要であると私は考えるものであります。
 そこで,質問でありますが,選定に向けた本市の取り組みの状況及び今後の見通しとパートナーシップ型の進め方についてお伺いをいたします。
 また,国の動きと歩調を合わせて,本市としても積極的に都市再生に向けた施策に取り組んでいくことが必要であると考えますが,平成14年度予算においては,都市再生に関してどのような取り組みをしていくのか,お伺いをいたします。
 質問の2点目は,都市再生プロジェクトにおける21世紀型の都心創造に関連する事業のうち,私が特に注目しております札幌駅前通地下歩行空間の整備についてであります。
 都市再生プロジェクトにおいては,この地下歩行空間を活力と風格のある新たな都心を実現する上で重要な都市基盤として位置づけておりますが,この整備が実現すれば,現在開発が進められている札幌駅周辺地区と大通地区,薄野地区が地下において結ばれることになり,地下歩行空間のネットワークが形成されることになります。
 このことにより,市民や札幌を訪れる人々の利便性が高まるとともに,その行動範囲を広げることが容易となり,これまで,ともすれば札幌駅周辺と大通周辺に分化してきた商業ゾーンが,双方相まって,より一体的でポテンシャルの高いものとなり,さらなる活性化が図られるものであります。また,四季を通じて安全で快適な歩行環境が整い,これからの高齢社会においても大きな意味を持つものであると考えます。
 さらに,最近の駅前通沿線における旧北海道拓殖銀行本店ビルや旧合同庁舎跡地などの大規模民間開発に向けての動きや,沿道ビルの相当数が建築後30年以上経過して,今後,建てかえの時期を迎えてくるという状況もあります。
 この地下歩行空間の整備を契機として,ビルの建てかえなどの民間都市開発を誘発し,本市のメーンストリートである札幌駅前通沿線の風格とにぎわいのある街並みづくりを官民一体となって推し進めることができる時期に来ており,そういった意味からも積極的に取り組んでいく必要があると考えるものであります。このような状況から,この地下歩行空間をどのような施設内容としていくのか,また,沿道ビルとはどのような調整を図っていくのかなどについて,市民や沿道関係者にその考え方を明らかにしていく必要があると考えるのであります。
 そこで,質問でありますが,札幌駅前通の地下歩行空間について,その整備に当たっての基本的な考え方と,沿道ビルなど関係者への対応や今後のスケジュールなど,進め方についてお伺いをいたします。
 次に,都市再開発方針の策定についてお伺いをいたします。
 都市行政を取り巻く周辺環境が,長引く景気の低迷,地方分権の進展,都市計画法の改正,一連の都市再生本部の取り組みなどにより大きく変化している中,本市も中心市街地を初めとする既成市街地のリニューアルの時代を迎えております。
 その転機となったのは,言うまでもなく平成12年度の第4次札幌市長期総合計画のスタートであり,その中で,これからの本市は,コンパクトな市街地を目指し,既成市街地の既存ストックを再活用しながら,札幌の魅力と活力を高めるための機能を効果的に配置していくことが示されております。
 現在,本市の都心においては,先ほども述べましたように,国が重点課題として掲げる都市再生を展開していくために,長期総合計画で目指している魅力的で活力ある都心の整備に向けて,今後20年の長期計画である都心まちづくり計画や,その実施計画とも言うべき中心市街地活性化基本計画など,着々と取り組みが進められているところでありますが,その一方で,都心を含む既成市街地全体のあり方については,いまだ長期総合計画を踏まえた新たな方向性が示されていない状況にあります。
 今後の本市の健全な発展を図るためには,都心の整備に重点を置くことを基本としながらも,あわせて,都心周辺や厚別副都心を初めとする各種拠点などをバランスよく整備していくことが不可欠であると考えますと,今後の既成市街地における街づくりのあり方についての早急な検討が待たれるところであります。
 これからの既成市街地の街づくりにおいては,都市機能の集積,居住促進,都市防災などの難しい課題に取り組みながら,札幌の魅力と活力をつくり出していくことが求められております。
 加えて,既成市街地は,地域によっては長年にわたり有効な土地利用が図られず,権利関係もふくそうしていることを考えますと,従来の枠を超えた幅広い制度の活用と,民間などの多様な主体の参加と連携による街づくりが必要不可欠なことは明らかであります。
 中でも,今後は,民間のすぐれたノウハウ,いわゆる民間活力を,この厳しい経済状況の中でいかに引き出すかということが行政として問われているのではないでしょうか。
 そのためには,まず,今後,重点的かつ優先的に整備を行うべき地区を明確にした上で,従来からの行政による支援策と道路や公園等の公共施設の整備に加えて,国が進めようとしている各種規制の緩和措置や民間からの都市計画の提案制度などの多様な施策を活用しながら,民間活力が最大限発揮できる環境を整えていかなければならないと思います。その上で,民間がどこでどのような街づくりを行えば,行政がどのように手を差し伸べるのかを明らかにし,民間の意欲を高めながら,官民一体の街づくりに取り組んでいくことが必要であると考えるものであります。
 昨今の厳しい財政状況の中,効率的な街づくりを進めていくためにも,従前にも増して,さまざまな施策を効果的かつ複合的に活用することと,民間活力を最大限活用することの二つの視点を持ちながら,戦略的かつ計画的に市街地整備を進めていくことを私は強く望むものであります。
 そこで,質問の1点目でありますが,平成12年の都市計画法の改正により,都市再開発方針が独立した都市計画として位置づけられ,現在,平成15年度の策定に向けた準備が進められていると聞いております。
 都市再開発方針は,市民や企業の意向を踏まえた既成市街地における街づくり,いわゆる広い意味での再開発のマスタープランであると私は理解しているところでありますが,このたびの策定はどのような視点に立って行われるのか,お伺いをいたします。
 質問の2点目でありますが,昨今の厳しい環境の中で,今後,計画的に市街地の整備を推進するためには,都市再開発方針による戦略の明確化と,それに基づく計画的な施策の展開を両輪とした取り組みが必要不可欠であります。
 そのためには,事業を進める上での運用基準の見直しや予算配分における優先度の整理など,さまざまな検討が必要と思われますが,このたびの都市再開発方針の策定を契機に,今後,どのように再開発関連施策を展開されようとしているのか,お聞かせを願います。
 次に,障害者福祉についてお伺いをいたします。
 質問の1点目は,DPI,障害者インターナショナル世界会議札幌大会についてであります。
 本年10月15日から18日までの日程で道立総合体育センター「きたえーる」を会場に開催されます第6回DPI世界会議札幌大会では,国内外から,車いす使用者500人を含め約2,000人が参加し,人権,教育,欠格条項など,障害者が抱える課題について意見交換いたします。大会の特徴といたしましては,障害者みずからによる手づくりの運営であること,日本で初めて行われる障害者自身の世界会議であること,そして大会に向けて,中央を含め,官民一体となった支援体制が確立されていることなどが挙げられます。
 私は,障害者自身が大会の運営を進めていくことに大きな意義を感じますとともに,準備に携わる障害関係者の皆様のご労苦に心から敬意を表するものであります。障害者の皆様が日々準備に努力されているこの大会をぜひとも成功に導くよう,市民,道民,事業者,行政がこぞって支援していくことが必要であると考えるのであります。
 本市におきましても,平成12年4月以降,北海道と協調しながら,事務局への職員派遣など側面的支援を続けているほか,中心部の歩道バリアフリー化事業,会場周辺の歩道整備など,順次,環境整備を進めてきております。
 参加者の皆様には,バリアフリー化された札幌の街を十分に散策していただき,市民との交流を深め,楽しい思い出をたくさんつくってもらいたいと切望するものであります。
 大会開催まで,いよいよ残すところ7カ月余りとなりました。4月からは参加者の申し込み受け付けも開始されると聞いております。
 大会には,国内外から,さまざまな活動をしている障害者の方が,障害種別を超えて多数参加する予定であります。
 そこで,質問でありますが,日本で初めて開催されるこの大会を障害者だけの大会に終わらせないためにも,障害者と市民とが触れ合う機会を持つことが必要であると考えますが,大会期間中,一般市民はどのような形で大会に参加できるのか,また,世界の障害者との交流についてどのように考えておられるのか,お伺いをいたします。
 さらに,DPI世界会議では,さまざまな課題に対して,障害者の視点で考え行動を提起しております。札幌大会におきましても,準備の段階から,広い分野にわたりさまざまな影響を与えてきておりますが,このような大会が本市の福祉行政にもたらす効果,意義について,どのように考えておられるのか,お伺いをいたします。
 質問の2点目は,精神障害者施策についてであります。
 心の問題は,学童期から思春期,成人期,老年期と,一生涯にわたりかかわるものであります。失業,リストラなどの社会状況や複雑高度化した現代のストレス社会の中では,一人一人がさまざまな不満や不安を抱えており,精神疾患やひどい不適応状態に陥ることなく,精神の健康を維持し向上させていくことは,容易なことではありません。それには,個人の力だけでは不十分であり,社会全体の,特に行政の福祉施策などの対応が求められるのであります。
 しかしながら,精神保健にかかわる施策は,昭和25年の精神衛生法の制定以来,入院医療中心の施策として展開されてきたため,福祉施策はおくれているのが実情であります。
 精神保健法が,福祉施策の充実を盛り込んだ精神保健及び精神障害者福祉に関する法律,いわゆる精神保健福祉法に改正されたのが平成7年であります。そして,この法改正によって,ようやく,身体障害者手帳や療育手帳と同様に,手帳所持者に対してさまざまな支援策が講じられるように,精神障害者保健福祉手帳制度が設けられたのであります。
 一方,本市における精神保健福祉施策は,精神保健福祉法の改正に伴う大都市特例により,平成8年度に,従来,北海道が行っていた事務のほとんどが,札幌市に移譲されて以来,精神障害者保健福祉計画の策定と,これに基づく平成10年度の交通費助成制度の創設,さらには,援護寮や地域生活支援センターの開設など,施設整備等,各種施策の充実に努めてこられたことを私は高く評価するものであります。
 こうした中,平成11年の精神保健福祉法改正により,14年度から,ホームヘルプサービス,ショートステイ,グループホームの各事業が精神障害者居宅生活支援事業として位置づけられ,入院医療中心から地域社会へという流れが確実なものとなってきております。
 私は,こうした状況のもと,精神障害者の方が地域で生活し社会経済活動を行う上で必要欠くべからざる制度と認識しております交通費助成について,このたび1・2級手帳所持者の方に無料パスを交付するという大英断を下されましたことに,深く敬意を表するものであります。まさしく精神障害者の方の社会参加の促進が大きく進んだと言えるのであります。
 そこで,質問でありますが,実施までに克服すべき課題も多々あろうかと存じますが,ぜひ平成14年度の早い時期に実施していただきたいと考えるのでありますがいかがか,お伺いをいたします。
 また,先ほど申し上げたとおり,他の障害に比べ,精神障害者の福祉施設の整備は全国的にもおくれている現状にあります。
 本市におきましても,法律に基づく施設は,授産施設が1施設,福祉ホームが1施設と,それに昨年度末に医療法人によって設立された生活訓練施設,いわゆる援護寮が2施設,及びこれに併設されている地域生活支援センターが1施設と,決して充足されているとは言えない状況にあります。
 国が障害者プランで示している施設整備を本市に当てはめますと,最低でも,生活訓練施設でさらに2施設,授産施設で3施設,地域生活支援センターでは実に7施設が必要であると私は考えております。
 特に,社会的な自立を目的とした授産施設と,精神障害者が地域社会で生活していくための地域生活支援センターの整備は重要であります。雇用される機会の少ない精神障害者の方が社会に出ていくための足がかりになる授産施設と,日常の生活指導あるいは相談,さらに閉じこもりがちになりやすい障害者の憩いの場とも言うべき地域生活支援センターを,ぜひ早急に整備していただきたいと思うのであります。
 そこで,質問でありますが,本市の5年計画に計上されている精神障害者の授産施設及び地域生活支援センターの整備計画の進捗状況についてお尋ねをいたします。
 次に,国民健康保険料の賦課方式の見直しについてお伺いをいたします。
 今月18日の厚生委員会において,賦課見直しの実施案が公表されました。今後,議会等での議論も踏まえ,平成15年度から実施の予定と伺っております。
 国保に関しては,長年,議会でもさまざまな形で問題点が取り上げられ,議論が行われてまいりましたが,特に,保険料に関しては,この見直しが行われた場合,市民生活や本市財政に大きな影響を及ぼすと考えられることから,私は,これについて重大な関心を持っているのであります。
 このたびの賦課の見直しに当たって,市長は,国保運営協議会に対する諮問の中で,本市の保険料賦課の方法が現状の加入者の所得構造や年齢構成の変化に対応できなくなってきていると述べられております。
 本市の国保は昭和34年から開始され,今日に至っているわけでありますが,この間,高度経済成長の時代に医療施設の充実や医療技術の進歩が促され,国民の平均寿命が延びていく中で,加入者の高齢化と医療費の増加という問題があらわれてまいりました。オイルショック後の低成長時代に入ってもこの傾向は変わらず,本市の国保加入者には無職者や年金生活者などの低所得世帯がふえ,毎年のように引き上げられた保険料は,自営業者など,特に中間所得層の急激な負担増につながり,収納率の低下と累積赤字発生の要因となってきたのであります。その後,老人保健制度の導入などの制度改正が実施される一方,本市では,収納対策の強化とともに保険料の抑制を図り,10年前の平成2年度末に約191億円あった累積赤字の解消も進んできたところであります。
 しかしながら,最近の社会経済情勢の変化は著しく,特に,少子高齢化の進展が急速に進むとともに,短期雇用による労働力の流動化や不況によるリストラ,倒産による失業者の増加など,国保を取り巻く環境は,この10年間において大きく変化してきているのであります。
 こうした変化に,現在の国保料の賦課方式がもはや対応できなくなっていることは,疑いのない事実として私も受けとめざるを得ないと考えるものであります。財政的に見ましても,累積赤字額は12年度末で85億円となっておりますが,ここ数年,これが一向に減少しておらず,この要因として保険料収入が予算額を確保できないことが挙げられ,このため,毎年度新たな赤字が発生している現状にあります。
 私も,このような現状を改善するためには,従来から指摘されているとおり,一部の中間所得層に重い保険料負担が課せられている状況を変えていく必要があると考えております。
 そこで,政令指定都市における加入世帯の保険料負担の状況を見ますと,平成13年度予算における1世帯平均保険料では,本市は14万1,597円と,政令指定都市12市の中で6番目でありますが,中間所得層だけで比較すれば,京都市に次いで2番目という高い水準にあると承知をいたしております。
 このように,加入者の所得や職業構成が,このようないびつな状況を生み出していることから,私は安易に保険料を引き下げる方法ではなく,加入世帯の保険料負担の公平化を図ることが重要であり,今回の賦課の見直しは,ぜひとも必要であると考えるものであります。
 そこで,質問の第1点目は,今回の賦課方式の見直しが市民負担や一般会計に及ぼす影響についてであります。
 今回の賦課方式の見直しの実施案によれば,この見直しによって,全世帯のうち約2割の中間所得世帯の保険料は軽減が図られる一方で,低所得世帯を中心に,他の約8割の世帯については逆に負担増になると試算されております。私は,この負担増となる世帯に対し,今後,一般会計の繰り出しにより対応すべきという意見も出てくるのではないかと考えます。
 しかしながら,一般会計を取り巻く厳しい財政環境の中で,毎年度,保険料の軽減と抑制のため,一般会計から国保会計へ多額の繰り出しを実施している現状を考慮いたしますと,負担増となる世帯の保険料を引き下げるためにさらに市税を投入することについて,国保に加入していない一般市民の方の理解を得ることは極めて難しいと考えるものであります。
 以上の点について,市長はどのようにお考えなのか,お伺いをいたします。
 質問の2点目でありますが,国民皆保険制度の最後のとりでである国保事業を長期にわたり安定的に運営することは極めて重要であり,私は,今回の見直しが本市の国保財政の健全化につながるものでなければならないと思うのであります。
 そこで,今回の賦課の見直しにより,多額の累積赤字が解消に向かっていくことになるのかどうなのか,市長の認識をお伺いいたします。
 次に,札幌市生活環境の確保に関する条例案についてお伺いいたします。
 このたび上程された条例案は,昭和47年3月に制定された札幌市公害防止条例の全面改正という位置づけであります。
 昭和47年といえば,2月に冬季札幌オリンピックが開催され,4月には政令指定都市への移行が行われるなど,本市の長い歴史の中でも特筆される節目の年であります。この年に公害防止条例が制定されてから,ちょうど本年が30年になるわけであります。
 当時の資料によりますと,昭和47年には公害に関する市民からの苦情が800件を超え,また,公害関係の記事が連日新聞紙上をにぎわすなど,公害が市民の最大関心事であったとも言えるのであります。
 このような状況にかんがみ,当時の札幌市公害対策審議会が,昭和46年に,法律や道の条例を補完するものとして本市独自の条例を制定すべきであるとの答申を行い,これを受けて,従来の煤煙防止条例と騒音防止条例を統合するとともに,燃料規制などの新たな規定を盛り込んだ公害防止条例が制定されたのであります。
 以来,今日まで,公害に対しては,法律,道条例,そして,本市の公害防止条例により対応が図られ,大きな成果を上げてきたものと理解しておりますが,今日の環境問題は,30年を経過する中で大きくさま変わりしているのであります。すなわち,温暖化を初めとする地球環境問題,自動車による大気汚染や騒音等の都市生活型の環境問題,次々と提起される有害化学物質の問題などへの対応が強く求められているのであります。
 このような状況から,一昨年の7月に,札幌市環境審議会に対して,札幌市公害防止条例の改正に当たっての基本的な考えについて諮問が行われ,審議会では,部会を含めて10回に及ぶ審議を重ね,昨年の7月に答申が出されております。
 その中では,基本的な考え方として,対象範囲の拡大やパートナーシップと札幌市としての率先行動,新たな環境管理手法,これまでの公害規制内容の見直し,さらには,要綱等の条例化による公正・明確化が必要であると述べられております。
 そこで,質問の1点目でありますが,条例案の策定に当たっては,当然,答申の趣旨を十分に尊重されていることと考えますが,改正を行おうとした要因や今日の広範囲にわたる環境問題の中で,新条例で対象とするものの範囲など,新条例の制定に当たっての市長の基本的なお考えをお伺いいたします。
 次に,この条例案の大きな特徴は,答申に述べられている新たな環境管理手法を具体的に規定したことであると私は考えております。
 これは,環境に大きな負荷を与える事業者に対して,自主的な環境負荷低減の行動を求めるものであります。具体的には,事業者が環境へ与える影響をみずから把握して,環境負荷低減の目標を設定し,目標実現のためのプランを環境保全行動計画書としてまとめ,市長に提出するとともに,定期的に行動報告書を提出するというものであります。このほかにも,自動車を使用する事業者や有害化学物質を扱う事業者のうち,一定規模以上の者に対しても同様の手法が盛り込まれております。
 これは,事業者に対して,簡易な形ではありますが,自主的に環境マネジメントに取り組むことを促すことにほかならないと考えるのであります。
 折しも,本市においては,昨年11月に環境マネジメントシステムの国際規格であるISO14001の認証資格を取得したところであります。
 私は,本市が,この取り組みによって環境負荷の低減に努めること自体,大きな意義があると考えますが,さらに,本市の率先的な取り組みが広く民間事業者に普及していく一つの契機となることを強く望んでいるのであります。ISOの認証資格取得となると,人的にも経費的にもかなりの負担となることから,この動きが一気に加速することは難しいと考えますが,新条例で規定する新たな環境管理手法が目指すところはISO14001と同じでありますので,ぜひとも多くの事業者に取り組んでいただいて,その中から,本格的に環境マネジメントに取り組む事業者が出てくるなどの効果を期待するものであります。
 新たな管理手法の対象となる事業所の規模は,今後,規則の中で規定されるとのことでありますが,相当広範囲の者が対象となってくることが予想されているにもかかわらず,条例案では,計画書を提出しない事業者等に対する罰則が規定されておらず,この条例内容で十分に目的を達成できるのか,不安を覚えるのであります。
 そこで,質問の2点目でありますが,行動計画書の策定及びこれに基づく取り組みをどのようにして実効性あるものとされるのか,お伺いをいたします。
 質問の3点目でありますが,条例案では,対象範囲の拡大や従来からの規制の強化等が図られることになりますので,どうしても,かなりの業務量の増大は避けられないのではないかと思うのであります。せっかくの条例の目的が,体制が不十分ということで達成できないということは,あってはならないと考えるのであります。
 環境審議会の答申においても,条例を執行していくためには相当な業務量の増大が予想される,そのため,市は組織体制の整備充実を図り必要な財源の確保に努めるなどして,市民の期待にこたえるよう要望すると,あえて求められております。
 そこで,質問でありますが,条例の施行に向けた体制の強化についてどのように考えておられるのか,お伺いをいたします。
 次に,昨年暮れに策定された交通事業改革プランについてお伺いいたします。
 最初に,路面電車事業についてでありますが,改革プランでは,平成15年度中に事業の方向性を打ち出すとしておりますが,その背景には,電車車両など施設の老朽化対策の投資が必要なことや,輸送人員の将来推計から事業の維持の難しさが浮き彫りにされた経営面での課題が挙げられているところであります。
 一方,昨年4月に出された総合交通対策調査審議会の答申では,路面電車を,都心の魅力づくりに貢献し,利便性の高い生活環境の創出に寄与する都市の装置と位置づけ,今後,都心の街づくりとの整合や,都心商業者を初め市民の合意形成を図った上で活用を図っていくとされているところであります。また,昨年10月には,北海道遺産として指定を受け,未来に引き継ぐべき資産として改めてその価値が認められたところでもあります。
 昨年,都心交通ビジョンや都心のまちづくりビジョンなど,将来の街づくりの考え方が示され,今後,それらを議論する中でも路面電車の活用方策について論じられるものと思いますが,平成14年度予算を見ますと,軌道事業の収支では,単年度2億8,000万円の赤字を計上しなければならない状況であり,施設の老朽化を考えますと,今まさに総合的な見地から検討を加え,早期に方向性を示すべきと考えるのであります。
 そこで,質問でありますが,改革プランでは,2年間かけてその方向性を出すことになっておりますが,総交審の答申を踏まえて,今後どのような道筋で検討を行い,経営課題と活用策との整合をとるつもりなのか,また,市民論議についてどのような手段を考えておられるのか,お伺いいたします。
 質問の2点目は,バス事業についてであります。
 今回の改革プランの取り組みの中で,特に重要な柱であるバス事業の民営化については,これまで,我が会派が繰り返し主張してきたところであり,市民負担の相対的な軽減や協働型社会の実現の観点から思い切った決断であり,市長の英断を高く評価するものであります。
 今後は,バス路線の円滑な移行が最重要課題になると思いますが,先日,民営事業者も大筋では理解を示していると聞いており,サービスの低下を引き起こすことのない状態で移行することが当面の課題であります。実施までにあと1年ほどの期間が残されておりますが,円滑な移行に向けて万全の対応をとられることを望むものであります。
 そうしたスムーズな移行の次に課題となるのは,市営バス撤退後の公共交通の維持についてであります。
 さきの総交審の答申では,公共交通を軸とした交通体系の確立が大きな柱となっており,その意味で,ネットワークの充実のために,バスの地下鉄への短絡や,きめ細やかなバスネットワークの充実を,さらに今後進めるべきであると考えるのであります。
 そうした観点から,市営交通がバス事業から撤退しても,その後の生活路線の維持や地下鉄とのネットワークを考えますと,民間事業者との連携が欠かせないところであります。
 改革プランの中でも,民営バス事業者との協働による公共交通の維持について取り組む姿勢を示されているところでありますが,私も,すべてバス部門は民営にお任せという姿勢では良好なパートナーシップを築くことは難しいと考えるのであります。
 そこで,質問でありますが,民営事業者との連携を強化する意味から,協働して市内の公共交通を維持するために,民間バス事業者と行政がどのように連携をとっていくのか,また,円滑な乗り継ぎなどについて交通事業者間での連携を具体的にどういう方法で取り組もうとしているのか,協議会のような何らかの連携機関が必要だと思うのでありますが,今後の取り組み方針についてお伺いいたします。
 質問の3点目は,本市の財政課題の中でも,特に大きな問題である地下鉄事業の赤字対策についてであります。
 今回の改革プランの中でも,収支不足を解消する抜本的な方策についての具体的な内容は示されていないところであります。改革プランでは,当面,市営で維持していくとしておりますが,将来の需要予測では減少傾向は否定できないところであり,単年度収支を黒字転換することは非常に難しい状況にあります。このままでは,地下鉄経営が破綻を来すことは明らかであると思うのであります。今回の改革プランの中では,委託化,外注化の促進を柱として,その後の運営のあり方については引き続き検討を進めるとされているところであります。
 地下鉄は,将来の世代にわたって末長く利用される施設であり,積雪寒冷の札幌市にとって欠くことのできない都市施設であります。ある程度の市民負担もやむを得ないものと考えますが,長い目で見た市民負担の均衡が必要であり,一方では,運営の効率性も求めなければならないと考えるのであります。
 そこで,質問でありますが,今後の効率化策や財源の確保策など,検討の基本的な方向性についてのお考えをお伺いいたします。
 最後に,教育問題についてお伺いいたします。
 この4月から,いよいよ完全学校週5日制のもと,子供たちにゆとりの中で生きる力をはぐくむことを基本的なねらいとする新学習指導要領が全面実施されます。
 今日の変化の激しい先行き不透明な社会を生き抜いていくためには,知識の多さだけでは対処し切れなくなってきており,その時々の状況を踏まえつつ,考えたり判断する力が一層重要になっております。また,情報化が進展する中,入手した知識,情報を使って,より価値の高い新しいものを生み出す創造性が強く求められるようになってきていることも事実であります。まさに,これからの子供たちに必要となるのは,いかに社会が変化しようと,自分で切り開いていく力,すなわち生きる力なのであります。
 こうした観点から,新学習指導要領が目指す方向は,行き過ぎた平等主義による教育の画一化や過度の知識の詰め込みといった,これまでの教育の基調を大きく転換したものとして高く評価するとともに,大いに期待をするものであります。
 しかしながら,一方で,授業時数が年間70時間減少し,さらに教科内容が約3割削減された新学習指導要領に対して,いわゆる学力低下を懸念する声があるのも事実であります。
 先ごろ発表された「OECD生徒の学習到達度調査」などを見ても,我が国の子供たちの状況は,全体的におおむね良好であるとの結果が示されておりますが,積極的に学習しようとする意欲などが諸外国と比べ乏しいとの問題点が指摘されているところであります。
 私は,学力低下を憂える声に対して真摯に耳を傾けつつも,新学習指導要領の改定が,どのような社会的背景のもとで,また,どのような子供たちの状況を踏まえてなされたものなのかを,いま一度確認する必要があるのではないかと考えるのであります。学力低下にかかわる論議は,そうした学習指導要領改定の理念を踏まえた上でなされなければならないと考えるものであります。
 こうした折,本年1月17日,遠山文部科学大臣が,確かな学力の向上のための2002アピール「学びのすすめ」を発表しました。このアピールでは,確かな学力の向上に向けて五つの取り組みが示されております。このアピールについて,マスコミ等では,放課後の補習授業,宿題や課題による家庭学習の充実などの文言がセンセーショナルに取り上げられ,文部科学省が,ゆとり教育から学力向上重視へと方向転換をしたものとの報道が大々的になされております。
 そこで,質問でありますが,教育委員会としては,文部科学省が発表した,確かな学力の向上のための2002アピール「学びのすすめ」をどのようにとらえているのか,お伺いいたします。
 質問の2点目は,少人数授業についてであります。
 さきのアピール「学びのすすめ」の中でも,小学校の国語,算数,理科,中学校の数学,理科,外国語などの基本教科で,20人程度の少人数授業や習熟度別授業を取り入れ,個に応じたきめ細やかな指導を強化するよう求めております。
 現在,文部科学省が実施している第7次公立義務教育諸学校教職員定数改善計画でも,生活集団としての学級規模は従来の40人規模を維持しながらも,学習集団としての学級については40人にこだわることなく,少人数授業などに対応できるよう教員の加配を行っております。
 先日の新聞報道にもありましたが,神奈川県逗子市において,市内の全小・中学校において,小学校の算数,中学校の英語など,一部の教科において学級を2分割する少人数授業を平成14年度から実施することに対し,文部科学省は,少人数学級より特定の授業で20人程度の指導を行う少人数指導の方が望ましい,可能な限り支援していきたいとのコメントを発表しております。
 私も,学級編制そのものを変更する少人数学級は,学級数や教職員定数の増を伴うことから,教室確保のための建築費用など困難な問題もあり,チーム・ティーチングや習熟度別授業,指導方法の工夫・改善など,少人数授業によるきめ細やかな指導を行うことが基礎学力の向上につながっていくものと考えているところであります。
 このことにかかわっては,我が会派の横山光之議員が昨年の第4回定例会の代表質問において取り上げ,少人数授業の積極的な推進を図る旨のご答弁をいただいているところであります。
 この弾力化を受けて,平成13年度から,幾つかの府県で,試験的なものも含め,小学校低学年を中心に40人を下回る学級編制が実施されておりますが,さらに平成14年度に向けての新しい動きが見られております。
 そうした中で,北海道においても,堀知事が,本年の年頭の記者会見において,来年度から,小学校1年生で1学級35人を超える学校の中からモデル校を選定し,新たに1学級ふやして少人数学級の効果を検証する試みについて言及したところであります。これまで,北海道と札幌市は,40人標準の学級編制を維持し,学習集団としての学級について少人数授業の取り組みを行ってきたことから,私は,この知事の発言に大いに注目しているところであります。
 そこで,質問でありますが,平成14年度国家予算では,平成13年度から開始された第7次定数改善計画2年目分として平成13年度と同様の予算確保がなされたと聞いておりますが,本市としては,新学習指導要領の全面実施に向け,少人数授業にどのように取り組んでいこうと考えておられるのか,お伺いいたします。
 また,北海道が導入しようとしている少人数学級のモデル校の取り組みについて,本市としてどのように対応しようと考えているのか,お伺いをいたします。
 以上で,私の質問のすべてを終わります。ご清聴まことにありがとうございました。(拍手)
佐藤美智夫君 7 番目 / 26 字
○議長(佐藤美智夫君) 答弁を求めます。
 桂市長。
桂信雄君 8 番目 / 3,690 字
◎市長(桂信雄君) まず,私からお答えいたします。
 最初は,財政問題であります。
 1点目の平成14年度予算編成に当たっての基本的な考え方ということでありますけれども,私は,これまでも市政をあずかる者として,市民一人一人が多様な生き方の中で,それぞれに豊かさを享受できる質の高い社会の実現に向けて全力を挙げて取り組んでまいりました。
 平成14年度予算におきましても,そのような社会がこの札幌の街で実現できるように,厳しい財政状況の中にあっても,当面対応しなければならない事項,また,将来にわたって今やらなければならない事項につきましては,積極的に予算計上することに努めたところであります。
 2点目の厳しい財政環境の中での施策の重点化と事業の厳選ということでありますが,ご指摘のとおり,極めて厳しい財政環境の中での予算編成となりましたことから,中長期的な財政状況を見通した上で,経済の活性化や少子高齢社会に対応した地域福祉の推進など,今,本市として取り組まなければならない六つの政策課題に対して,重点的に予算を配分したところであります。
 事業の重点化に当たりましては,予算要求の取りまとめの段階から,助役を筆頭とするトップマネジメントによる組織横断的な取り組みを強化して,重点政策課題ごとに施策体系を整理して,可能な限り数値目標の設定を行いながら,成果重視の観点から事業評価を活用して事業の優先順位を厳しく選択したところであります。
 3点目の今後の財政運営ということでございますが,厳しい財政状況の中で,新たな行政課題に適切に対処していくために,現在,一般会計を対象として,平成14年度以降,今後5年間の中期的な収支試算を作成し,これを踏まえた今後の財政運営の考え方をまとめているところであります。
 現時点の収支試算では,市税等の伸びを見込まないなどの一定の前提のもとで推計をいたしますと,最終年次の平成18年度におきましては,400億円を超える財源不足が生じるものと想定しております。
 したがって,今後の本市財政の運営に当たりましては,行財政改革のさらなる推進による歳出全般にわたる徹底した見直しはもちろんのこと,協働型社会の実現に向けた行政領域の再検討や,今後予想される公共施設の更新等にかかわる経費の平準化などを進めていくとともに,税源の涵養や国からの税源移譲のほか,市税収入率の確保,適正な受益者負担など,歳入確保の検討を幅広く行い,安定的な財政基盤の構築を図ってまいりたいと考えております。
 次は,都市再生への取り組みについてであります。
 まず,第1点目の都市再生プロジェクトについてでございますが,昨年以降,都市再生本部に対しまして,長期総合計画や本市の特性等を踏まえて,21世紀型の都心創造,それからエネルギー有効利用都市,この二つのプロジェクトを提案し,その選定に向けた取り組みを積極的に進めてきたところであります。
 この本市の提案につきましては,21世紀の新しい都市創造を目指すものであるとして,既に一定の評価をいただいているものと認識をしておりまして,できる限り早期に選定されるよう期待をしているところであります。
 また,本市提案の各構想につきましては,これまでも,都心まちづくりフォーラムや都心交通ビジョン懇談会等,市民の方々と対話を進めてきたものでございますが,引き続き,さまざまな機会を通じて意見交換を行い,魅力と活力ある21世紀の札幌の実現に向けて取り組みを進めてまいりたいと考えております。
 次に,平成14年度予算における都市再生に関する本市の取り組みについてでございます。
 都心の魅力と活力を高めるために,札幌駅前通地下歩行空間など,都心インフラの整備促進,TMOを初めとする都心における街づくりの活動の支援,都心交通にかかわる各種調査や交通実験など,また,エネルギーの有効利用を図るため,雪等の未利用エネルギー,燃料電池等の新エネルギー等に関する調査研究や実証実験など,各種施策に取り組むことにしているところであります。
 次に,2点目の札幌駅前通の地下歩行空間についてお答えをいたします。
 この整備の基本的な考え方でありますが,沿道ビルと地下歩行空間を広く開放的に接続をして,一体的な活用を可能とすることによって沿道の再開発を促進するとともに,ビルの地下及び低層階への商業機能の誘導を図って,駅前通にふさわしいにぎわいのある空間を形成してまいりたいと考えております。
 今後の進め方といたしましては,平成14年度の早い段階で,市民の皆様や沿道関係者,それから商業者の方々に基本的な考え方をお示しして,ご意見をいただくなど,十分協議をしてまいりたいと考えております。その後,関係機関との調整を図りながら都市計画の手続を進め,できれば17年度ごろの工事着手,21年度ごろの完成を目指してまいりたいと考えております。
 次に,障害者福祉についてであります。
 1点目のDPI世界会議札幌大会についてでございますが,市民の皆さんには,初日の基調講演を初め,シンポジウムに参加できるようなプログラムを考えております。また,大会参加者と市民との交流ということでは,会場となる地元住民の方々や商店街の協力をいただきながら,交流する機会を設けるとともに,本市の豊かな自然や文化などにも親しんでいただけるような企画も考えております。
 次に,大会の意義についてですが,公共交通機関の改善や施設改修など環境整備が図られるとともに,心のバリアフリー化が促進され,ノーマライゼーション理念が普及していくことを大いに期待するものであります。また,この大会が,だれもが安心して暮らすことのできる福祉の街づくりを一層進める契機となるものと考えております。
 2点目の精神障害者施策についてであります。
 交通費の助成制度は,平成10年5月から開始をいたしまして,その充実に努めてまいりましたが,このたび,各交通事業者の協力をいただいて,4月1日から心身障害者と同様の福祉乗車証を交付することにしたものであります。
 また,精神障害者の社会復帰施設の整備状況につきましては,ご質問にもありました本市5年計画に盛り込まれております3カ所を,すべて平成14年度に着手する予定でありまして,今後も引き続き施設整備の充実に努めてまいりたいと考えております。
 次は,国民健康保険料の賦課方式の見直しということでありますが,1点目の市民負担や一般会計に及ぼす影響についてでありますが,今回の賦課の見直しの目的は,中間所得層への負担の集中を緩和して保険料負担の公平性を図ることにあります。このためには,中間所得層以外の世帯に薄く広く負担をしていただいて,突出している中間所得層の負担を緩和することが,加入者全体で支え合うこの保険制度の趣旨に沿うものと考えております。
 このことから,負担増となる世帯の保険料を引き下げるために,一般会計からこれ以上市税を投入するということは,適当ではないと考えております。
 2点目の賦課方式の見直しによる累積赤字の解消についてでございますが,この見直しによって中間所得層の負担緩和が図られることから,収納率の向上が見込まれ,単年度の収支が好転するものと予測をしております。したがって,累積赤字の解消にこれがつながっていってほしいと願っております。今後,累積赤字の解消に向けて,さらに努力をしてまいりたいと思います。
 次に,交通事業改革プランについてお答えをいたします。
 1点目の路面電車事業の今後の方向性と市民議論についてでございますが,今後の方向性を検討する上では,路面電車を維持,活用していく場合の事業採算性や運営手法など,経営面について検討を進めるとともに,本市の魅力ある都心の街づくりにおける路面電車の役割や必要性につきましても,フォーラムの開催や電車を100円で利用するキャンペーンなどを通じて,沿線住民だけではなく,多くの市民と議論を深めていく必要があるものと考えております。
 2点目のバス事業における民営事業者との連携についてでございますが,これまで,行政と民営事業者との間で設置してまいりました委員会や研究会などを活用するほか,新たに交通事業者間での検討の場を設けるなど,利用者のニーズに即したサービスの提供に向けて,より一層連携を深めてまいりたいと思います。
 3点目の地下鉄事業の赤字対策についてでございますが,内部効率化の一層の推進はもちろんのこと,業務の全般的な見直しによって委託の拡大を図るなど,民間でできる部分は積極的に民間にゆだねていくことを基本として,運営にかかわるコストの一層の削減を図り,あわせて,現在,地下鉄に対する新たな国の制度が議論されておりますことから,他都市と共同しながら,諸制度の改正を国に対して強く要望してまいりたいと,このように考えております。
 私からは,以上です。
佐藤美智夫君 9 番目 / 17 字
○議長(佐藤美智夫君) 千葉助役。
千葉瑞穂君 10 番目 / 492 字
◎助役(千葉瑞穂君) 都市再開発方針の策定についてお答えいたします。
 1点目の策定における視点についてでありますが,今回の都市再開発方針の策定におきましては,長期総合計画の都市づくりの目標であります,多中心核都市構造の形成による都市全体の均衡ある発展を主眼に,今後,市街地整備を進める上で特に効果が高い地区を重点的かつ優先的に整備を行う,いわゆる戦略的地区として位置づけていきたいと考えております。
 また,これらの地区における目標像を明らかにするとともに,幅広い制度の効果的な運用や,民間活力をより有効に発揮させるための規制緩和等の方策について検討し,街づくりの基本的な方向性を打ち出していきたいと考えております。
 2点目の方針に基づく再開発関連施策の展開についてでありますが,新たな再開発方針の策定を契機に,厳しい財政環境の中,より一層効率的に街づくりを推進するため,民間再開発の採択基準を初めとする各種施策の運用基準の見直しや,助成策を検討する上での優先づけの考え方を整理するなど,戦略的地区に対する整備促進策の重点化を図っていきたいと考えております。
 以上でございます。
佐藤美智夫君 11 番目 / 17 字
○議長(佐藤美智夫君) 福迫助役。
福迫尚一郎君 12 番目 / 745 字
◎助役(福迫尚一郎君) 札幌市生活環境の確保に関する条例案につきましては,私からお答えさせていただきます。
 1点目の条例の制定に当たっての基本的な考えでございますが,条例案では,環境審議会からの答申を踏まえまして,地球環境の保全,自動車の使用に伴う環境への負荷の低減などを新たに条例の対象といたしますほか,従来の大気汚染や騒音などの公害規制も一部強化してまいります。
 本条例を,市民の皆様,また,事業者の方々の理解と協力のもとに着実に実行することによりまして,現在及び将来にわたり,市民の皆様方が健康で,そして文化的な生活を営む上で必要となります良好な生活環境を確保するという目的を達成してまいる所存であります。
 2点目の行動計画書の策定及びこれに基づく取り組みの実効性についてであります。
 対象となります事業者が,適切に計画書の策定及びこれに基づく取り組みを行えますよう,市といたしましては,前もって指針を定めるとともに,必要な指導・助言,そして説明会の開催,さらにパンフレットの作成等によりまして周知を図っていきますほか,すぐれた取り組みを実施している事業者につきましては,広く市民の皆様にPRをしてまいりたいと思います。
 なお,計画書や実施報告書の提出がなされていない事業者に対しましては勧告をいたしまして,それに従っていただけない場合には氏名等の公表を行うことを規定しておりまして,これらのことにより実効性のあるものとしてまいる考えであります。
 3点目の条例の施行に向けた体制の強化でありますが,議員ご指摘のとおり,条例を適正に執行していくためには相当の業務量の増加が想定されます。したがいまして,組織体制の整備充実を図ってまいる所存でございます。
 以上でございます。
佐藤美智夫君 13 番目 / 18 字
○議長(佐藤美智夫君) 土橋教育長。
土橋信男君 14 番目 / 830 字
◎教育長(土橋信男君) 教育問題につきましては,私からお答えをいたします。
 1点目の文部科学大臣から出されました,確かな学力の向上のための2002アピール「学びのすすめ」についてでございますが,新しい学習指導要領におきましては,個に応じた指導の充実に努めるということにより,基礎・基本の確実な定着を図り,みずから学び,みずから考える力など,生きる力の育成を目指しております。文部科学省は,これまで教育改革の特に重要なポイントとして,心の教育の充実と確かな学力の向上,この2点を掲げてきておりまして,本アピールは,新学習指導要領の趣旨を改めて確認したものであると,そのように受けとめております。
 2点目の少人数授業に関する取り組みでございますけれども,定数改善計画については,国の予算案では昨年度と同様の規模が確保されておりますので,本市といたしましても,北海道に対し,定数改善の円滑な実施を要望しているところでございます。
 また,本市では,その定数改善計画に基づきまして,既に加配教員によるチーム・ティーチングなどによる少人数指導に取り組んでいるところでありますが,さらに,その積極的な推進が必要なことから,今後,実践校の成果等を交流し合う場を設定するなど,基礎学力の一層の向上ときめ細かな指導の充実を目指してまいりたいと,そのように考えております。
 次に,北海道における少人数学級の取り組みに対する本市の対応についてであります。
 本市の教職員の定数及び学級編制につきましては,北海道の基準によって行っております。したがって,ご質問にありましたこのモデル校における取り組みにつきましては,北海道教育委員会の平成14年度予算案において,小学校1学年を対象に25校で実施をされる予定であるというふうに伺っておりますので,本市といたしましては,このモデル校の指定を受けるべく,現在,北海道教育委員会に対して手続を行う予定でございます。
 以上でございます。
佐藤美智夫君 15 番目 / 31 字
○議長(佐藤美智夫君) ここで,およそ30分間休憩いたします。
加藤齊君 16 番目 / 67 字
○副議長(加藤齊君) これより,休憩前に引き続き会議を開きます。
 代表質問を続行いたします。
 大嶋薫君。
 (大嶋薫君登壇・拍手)
(発言者未割当) 17 番目 / 16,777 字 発言者未割当
◆大嶋薫君 私は,民主党議員会を代表して,今定例会に提案されました2002年度予算案を初めとする諸議案並びに当面する市政の諸課題について,順次質問いたします。
 昨年の4月に誕生した小泉政権は,聖域なき構造改革と景気回復を掲げてまいりましたが,10カ月を経た今日,成果はさっぱり見えてきません。ゼネコンの倒産を構造改革が進んだ成果だと言ってはばからない小泉改革の実態は,痛みを国民に押しつけて完結させようとするものだと言えます。一体,小泉政権となって国民生活は改善されたでしょうか。消費は低迷し,設備投資は伸びず,失業率だけが右肩上がりで,毎月ワースト記録を書きかえているのは,ご承知のとおりであります。
 また,NGOの役割やODA予算をめぐって行われている衆議院予算委員会の集中審議が示しているのは,日本の健全化を阻害している構造的腐敗,官僚主導政治,政・官・財癒着システムを打破することが,構造改革にとって最も重要な課題であるということではないでしょうか。
 私たちは,さらに,市民生活の安定と新たな時代にたえ得る改革を目指して努力を積み上げていかなければならないのであります。
 そこで最初に,財政問題について伺います。
 国は,景気回復の展望もなく,国,地方とも税収の伸びが期待できない中での2002年度予算編成に当たり,個人消費は弱含みで,設備投資は減少し,失業率は上昇し,デフレは進行するとして,名目経済成長率マイナス0.9%,実質ゼロ成長との経済見通しを立てました。
 現在,国会で審議中の2002年度予算案は,国債発行額は30兆円以下に抑え込むこととし,総額81兆2,300億円で前年度対比マイナス1.7%,租税収入は46兆8,160億円,マイナス7.7%と,前年度を3兆9,000億円下回り,自治体財政に直接影響を与える地方財政計画も87兆5,666億円で対前年比マイナス1.9%,地方単独事業は15兆7,500億円でマイナス10%など,いずれも前年を下回るものとなっております。
 これは,自助と自立による新たな国・地方関係を確立するため,行政サービス水準見直し,定員の計画的削減による給与関係費の抑制や地方単独事業の削減などで,地方財政計画の規模を抑制するという考えに基づくものです。また,国庫補助金や地方交付税は,地方ができることは地方に任せるとの観点から,統合補助金の拡充で地方の裁量を高め,地方交付税の段階補正,事業費補正などの見直しを行い,地方の自主的・主体的な財政運営を促すとしています。
 しかし,改革断行予算とは名ばかりに,地方交付税や補助金のあり方についての抜本的な見直しのないまま地方歳出カットが行われる中で,各自治体における政策選択の幅が狭められ,予算編成は一段と厳しさを増しております。
 このような中で編成された本市の2002年度予算は,一般会計では8,271億5,000万円,対前年比マイナス2.7%,特別会計4,028億9,300万円,マイナス0.5%,企業会計3,130億8,800万円,マイナス0.3%,総計で1兆5,431億3,100万円,マイナス1.6%で,いずれも前年を下回るものです。
 市長は,ますます悪化する財政収支を踏まえ,本市の財政構造はその弾力性を失いつつあるとしながらも,一つでも多くの課題を解決し,将来を展望して,今まさに取り組まなければならない施策について,積極的に予算計上に努めたと,予算編成に当たっての基本的な考えを述べておられますが,以下,歳入・歳出にかかわって何点か伺います。
 1点目は,市税収入の見積もりについてであります。
 歳入の大宗をなす市税でありますが,2002年度予算は2,645億円が計上され,2001年度との比較では,87億円,3.2%の減となっています。これは,91年度以来の低い水準であり,91年度予算では,歳入に占める市税の割合が約4割あったのに対し,2002年度予算においては約3割に落ち込んでいることを考えると,自主財源の柱となるべき市税がこれしか見込めないということは,本市の財政状況の悪化を顕著にあらわしており,まことに深刻な事態と言えます。
 そこで,2002年度の市税収入の見積もりに当たっての基本的な考え方を伺います。
 2点目は,地方交付税の見積もりについてであります。
 国の2002年度の地方財政計画においては,税収の大幅な落ち込みから財源不足がさらに大きくなり,通常収支不足は10兆6,650億円と見込まれ,来年度から廃止する予定であった交付税特別会計からの借り入れを継続せざるを得ない状況となっております。
 また,地方交付税の振りかえとして発行される臨時財政対策債が2001年度の2.2倍もの規模になることに加えて,先ほども述べたように,来年度の地方交付税の算定に当たっては,特定の事業の地方負担を地方交付税で措置する仕組みである事業費補正などの見直しが行われることが明らかとなっております。
 本市の来年度予算における地方交付税額は1,276億円と,予算額対比では14億円の増となるものの,臨時財政対策債への振りかえ分が大幅に増加した影響もあり,普通交付税で見ると,今年度交付決定額の1,318億円と比較して,4.7%減の1,256億円となっております。
 そこで,来年度の地方交付税の見積もりに当たり,事業費補正や段階補正の見直しの影響を含めて,どのように見込まれたのか,伺います。
 3点目は,財政健全化に向けての取り組みについてであります。
 人件費,扶助費,公債費で構成される義務的経費は,ここ数年,増加の一途をたどっています。すなわち,95年度に35.1%であった一般会計予算の義務的経費比率は,2002年度予算では42.1%にまで上昇しています。一方,投資的経費の比率は,同じく26.6%が17.6%と,10ポイント近い減少を示しており,また,ここ数年の市債発行の増加などにより,起債制限比率を初めとする財政指標も年々悪化し,歳出構造の硬直化が進んでおります。
 市税を初めとする歳入の状況が今後も厳しい見通しであることも踏まえますと,これ以上財政構造の弾力性を悪化させない方策が必要と考えます。
 そこで,本市の財政健全化に今後どのように取り組んでいくのか,市長の見解を伺います。
 次に,雇用対策について伺います。
 昨年12月の労働力調査では,道内の完全失業率は5.6%,有効求人倍率は0.39となっており,雇用をめぐる情勢は極めて厳しい状況にあります。札幌圏を見ると,45歳から54歳までの有効求人倍率は0.22,55歳以上については0.11となっており,新規高校卒業者の就職者数も前年比マイナス8.8%と,さらに深刻さが増しております。
 また,第3次産業の比率が圧倒的に高い本市の産業構造を反映して,有効求人倍率にあらわれる数字は,常用の低数値をパートタイムの高数値がカバーしているという特徴がありました。しかし,2000年12月の常用0.41,パートタイム18.10に対して,2001年12月は常用0.34,パートタイム6.06と,その特徴もうせており,雇用の場の減少を裏づけています。
 一口に雇用対策と言っても,短期的か中長期的な視点によるものか,また,施策の組み合わせによってその効果が異なるものでありますが,現在の国の政策では,いかにも場当たり的との印象をぬぐえません。
 この間,本市においても,新札幌型産業の育成・振興に努め,厳しい財政状況の中で国の景気対策と連携しての補正予算も組んできましたが,雇用対策の切り札とされていたIT産業が陰りを見せ,公共事業の縮減が図られる今,これまでの反省を踏まえた独自の取り組みが求められています。
 そこで,質問の1点目は,緊急地域雇用特別交付金事業についてです。
 99年秋から実施された全額国庫負担のこの事業は,地方自治体の工夫に基づいて企画される雇用効果の高い事業の実施を促し,雇用情勢の改善に役立てるためとして,窓口となる都道府県が基金に積み立てて実施してきたものです。事業の要件が厳しい,6カ月雇用では継続的な雇用につながらないなど,その事業効果を疑問視されながらも,国は,昨年12月に成立した補正予算の中で,雇用対策の柱として,さらに3年間の事業延長と交付金の積み増しを決定しました。
 そこで,本市で実施してきたこの事業は,どれほどの成果を上げてきたのか,その評価について伺います。
 また,2002年度からスタートする新交付金事業については,雇用の継続につながる事業を工夫するなど,雇用効果を上げる努力が必要と考えますがいかがか,伺います。
 2点目は,本市独自の緊急雇用対策についてです。
 雇用の創出を図るとともに失業を食いとめるという観点からの仕事の分かち合い,ワークシェアリングに社会的関心が高まっています。このワークシェアリングの考えは,在職者の労働時間や賃金を減らし,その分,ほかの雇用をふやすものですが,少子高齢化の進展や勤労者の価値観の変化が進む中,多様な働き方の実現方法としても位置づけられております。
 しかし,法整備や社会保障,税制度などの解決すべき課題が多く,未整備なままでの実施は,賃金水準や労働条件の切り下げにつながるとの指摘もされております。
 このような中で,北海道は,道庁版ワークシェアリングとして,職員人件費の一部を充てる形で150人の臨時雇用を行うことを打ち出し,本市においても,緊急雇用創出施策として,若年未就業者を中心に200人程度の臨時的雇用を行うことが検討されております。
 厳しい雇用情勢の中で,地域の最大の企業とも言える自治体の率先した対応が求められており,まさに緊急,臨時的な措置であると考えますが,実施に当たっての基本的な考え方について伺います。
 3点目は,雇用創出に向けた取り組みについてです。
 法や制度によるさまざまな制約から,自治体における雇用対策にはおのずと限界はあるものの,地域の雇用状況を的確に把握し,社会環境の変化に対応した将来の街づくりや企業・勤労者のニーズに沿った対策を立てることが求められています。
 介護,福祉,教育,環境など,今後の街づくりの上で重要な課題に対応した事業を,就労者確保のための緊急施策を要する事業と位置づけて施策展開を図るべきと考えますがいかがか,伺います。
 また,これらの分野においては,多くの市民団体,NPOが活躍しており,新たな労働のあり方として注目されているのと同時に,雇用の受け皿として期待されています。雇用創出に向けて積極的な位置づけが必要と考えますが,所見を伺います。
 次に,交通事業についてであります。
 1930年10月に開業以来,70年余りにわたり,札幌の経済活動と市民生活を支えてきました,バス事業を初めとする市営交通事業は,今日,需要の低迷や,地下鉄建設に伴う資本費の増嵩,経費の増大などによって危機的状況を迎えています。特に,事業収入の大宗をなす乗車料収入は,乗車人員減少に歯どめがかからず,将来見通しは非常に厳しいと言わざるを得ません。バブル崩壊による経済の低迷やマイカーの普及等に代表される事業環境の変化などにより,状況は一向に好転せずに推移してきております。
 加えて,将来を見通した場合,既に本年2月から,乗り合いバス事業の規制緩和が実施され,民営事業者との競合がますます熾烈なものとなり,経営環境はさらに厳しくなることは必至の情勢となっております。
 しかし,市営交通の経営状況の悪化は外的要因だけによるものでしょうか。私は,この間,91年度に経営健全化計画を,99年度には同回復策を策定し,経営健全化に向け,労使を挙げて努力を重ねてきたことは一定の評価をするところでありますが,本市全体での取り組みとして十分であったかどうか,疑問を持つのであります。例えば,経済見通しに甘さがなかったのか,あるいは,この間の需要喚起策が全庁的に万全の体制になっていたのか,料金体系は適切だったのかなどであります。
 このようなことを考えると,公共事業を取り巻く環境の変化という要因はあるにしても,健全化計画や回復策が実効性を持たないまま推移してきたことに対する事業者としての責任も,また重大であると考えます。また,10年間で3度も計画を見直さざるを得ないということは,計画そのものの妥当性や事業者としての経営姿勢を疑問視しなければなりません。
 さて,昨年12月に市長から示された交通事業改革プランのうち,具体的にその方向性が示されているバス事業のあり方で言及されているように,交通事業全体が危機的状況にあり,全面的な改革が必要であることについては,認識を同じくするものです。
 しかし,その結論は,採算性,効率性を重視する余り,公共性と経済性のバランスをとりつつ将来像を描く議論と努力を欠いているのではないかという印象を否めません。
 そこで,このバス事業のあり方について,数点,質問いたします。
 質問の1点目は,市民意見の反映についてです。
 大きな改革には,市民意見が十分に反映されることが大変重要と考えます。今回の改革プランを策定するに当たって,どのように市民の意見を集約されたのか。また,今後,地下鉄や電車事業の改革を進めていく上で,市民の考えや意見をどのように反映していこうとされるのか,伺います。
 2点目は,市民の足を守る責任についてです。
 この改革プランによりますと,市営バスが全面的に撤退をするわけですから,今後の生活路線の確保やネットワークの維持について,市民に不安を与えることのないように,責任ある対応が不可欠であります。その実現のため,第三セクターや公社など,公的な責任を十分果たすことのできる事業形態を選択肢の一つとすべきと考えますがいかがか,伺います。
 3点目は,市民サービスの向上についてです。
 民営事業者がバス輸送を担う場合には,一つに,生活路線の維持や地下鉄への短絡など,将来にわたって本市総合交通政策に沿った事業運営が保障されること,二つに,ノンステップバスなどのバリアフリー対策や,CNGバスなどの環境対策,あるいはコミュニティバスなどの政策課題に積極的な協力が得られること,三つに,乗り継ぎ割引などの料金制度や,共通ウィズユーカードの相互利用といった,利用者ニーズをとらえたサービスの向上に市民の声が反映されることが重要であり,民営事業者と継続的な協議の場を持ち,協力を得なければならないと考えますが,本市の対応を伺います。
 4点目は,財政負担についてです。
 行政として責任を持って生活路線の確保に努めることは当然のこととしても,さきに市営バス撤退を決めた函館市のように,移行に当たって,路線を引き継ぐ民営事業者に対しての財政負担があっては,改革の趣旨を損なうことになると考えます。本市の場合,路線を移行するに当たって,民営事業者への財政支出はあり得るのかどうか,伺います。
 質問の5点目は,職員の雇用についてです。
 バス事業の直営廃止によって生ずる配置転換対象者の平均年齢はかなり高いことから,配置転換先の確保について不安や混乱の生じないように関係組合と協議を行うことは当然であり,労使の基本問題について合意のないまま改革プランが実行に移されることは避けなければなりません。また,非常勤職員についても,民営事業者などの協力を最大限得られるように努力すべきと考えますが,今後の職員雇用に当たっての見解を伺います。
 次に,行政改革に関連して伺います。
 昨年の流行語大賞は,「構造改革」ということでありました。このことは,バブル崩壊以来,先延ばしにしてきた政治に対する国民の不満のマグマが,今や爆発寸前にあることを示しています。
 しかし,理念や将来像を欠いたまま,個別のメニューだけが羅列されて目を引いているのが現状であり,地方分権一括法の施行から2年を迎え,地方自治体は,今,社会状況の急速な変化に見合ったスピードと,21世紀という新しい時代にふさわしい理念を兼ね備えた改革が求められています。
 また,分権改革は,税財源の移譲を初めとして,いまだ課題を残しておりますが,中央,地方の関係には明らかに改革のメスが入ったのであり,それぞれの自治体改革のありようが問われています。
 本市においても,協働型社会の実現に向けてさまざまな努力を積み重ねてきておりますが,ようやく緒についた感のある改革を,現状に甘んずることなく,着実に推し進めていかなければならないのであり,そこで,改革の柱とも言うべき課題について伺います。
 1点目は,自治基本条例についてであります。
 市長公約にもある自治基本条例制定に向けた基本的な考え方については,一昨年の予算特別委員会,昨年の代表質問の中で伺ってきました。
 旧来,条例は,法律によってその根拠が示され,中央省庁からモデル案が通知され,ほぼそれに沿った横並びの金太郎あめ的な条例づくりが行われてきました。
 しかし,自治体の憲法とも言えるこの条例は,どのようなプロセスでつくり上げるか,条例にどのような内容を書き込むかは,自治体に任されており,まさに,本市の自治と分権への基本的なスタンス,民主主義の質が問われていると言えます。
 また,自治基本条例は,住民による自治体行政・議会の役割の定義であると考えると,市民とともにつくり上げるものであり,拙速は避けなければなりませんが,本市の取り組みがさっぱり見えてこないのも事実であります。
 そこで,今後の論議をどのように組み立てていこうとされているのか,目標,課題を明確にして,積極的に市民論議の場をつくる必要があると考えますがどうか,伺います。
 2点目は,政策評価システムについてであります。
 本市が,成熟した民主主義を備えた多元的な社会へと向かう自治体運営の重要な手段として,政策評価の一つである事務事業評価システムに取り組んで3年が経過し,昨年の1定の代表質問に対し,市長は,事業評価システムのさらなる改善を図りながら,次のステップである施策評価に取り組むと答えております。
 政策評価には,事業効率化のための一種の経営診断,内部評価を通じた自己改革,行政サービスの受け手である納税者の視点で政策を点検する,政策過程の透明化や政策情報の積極的公開,市民の政策過程への参画などの目的があるとされておりますが,政策目的と手段の体系化や評価基準の設定などについての課題も指摘されております。
 この3年間の取り組みの成果をどのように考えているのか,また,それぞれの自治体が試行錯誤を重ねる中,条例化を図る自治体も登場しておりますが,今後のレベルアップに向けた課題をどのようにとらえているのか,伺います。
 次に,子供の問題について伺います。
 今日,子供をめぐる状況は,21世紀の幕あけにもかかわらず,現在の社会状況をそのまま映し出すように混迷をきわめています。これは,経済の低迷や少子化,国際化,情報化の進展による子供を取り巻く環境の変化が,子供たちの意識や行動にも大きな影響を与えているのであり,社会環境の悪化や地域のつながりの希薄化などがさらに複雑で深刻な状況を生んでいると言えます。子供を権利の主体として,社会の一員として尊重すること,さらに,子供が本来みずから備えている育つ力を,家庭,地域,社会がどのように支えていくのかが問われているのではないでしょうか。
 2000年第2回定例会代表質問において,人権を基本とした具体的な施策を組み立てていくことが重要であり,非行防止や虐待防止などの個別施策を土台として,対症療法に終わらない,総合的かつ体系的な取り組みが求められていると,組織体制の整備についても指摘させていただきました。
 そこでまず,子供の権利条例について伺います。
 日本政府が,子どもの権利条約を批准して8年,ようやく各自治体で子供の権利条例制定に向けた動きが活発になってきております。子どもの権利条約では,従来,保護・育成の対象としてとらえてきた子供たちを,一人の権利主体とし,生きる権利,育つ権利,守られる権利,参加する権利などを保障し,大人は子供にとっての最善の利益を第一に考えることをうたっています。
 一方,国連子どもの権利委員会から日本政府への勧告の中では,権利条約の規定とその考え方を子供も大人も知ることが必要であるが,日本では,条約そのものや,権利の完全な主体としての子供という条約を支える考え方が社会に十分に浸透していないとの指摘がされております。卒業式での君が代の扱いについて,札幌弁護士会が道立札幌南高校長に対して勧告を行うに至る経緯は,まさしく,浸透していない現状を浮き彫りにしています。
 また,市長は,さきに,「子供の権利を守る取り組みは世界的に重要な課題ですが,行政施策で事足りるとすべきものではありません。市民,企業,社会全体が考えなければならないことでありますので,幅広い論議を期待したい。」と述べられています。
 しかし,私は,今こそ,さきに挙げた子供を取り巻く社会環境を,そして,子供の考えや意見などを,大人が共通理解とし,私たち大人と同様に子供たちが子供の権利を共通理解としていくためにも,子供の権利条例の制定が求められており,協働の街づくりにとっても不可欠であると考えます。
 市長公約でもある,子供の権利条例の制定に向けた取り組みの強化を今後どのように進めようとされるのか,伺います。
 2点目は,子供たちの安全についてであります。
 昨年12月,横浜市において,児童の商業的搾取に反対する世界会議が開催され,世界に先駆けて日本で始められた携帯電話のインターネット接続サービスを使った出会い系サイトが,児童買春,児童ポルノの温床であると報告され,海外の参加者から目新しい事象として注目されたとの報道がありました。日本が,子供ポルノの製造・流通の発信基地と呼ばれ,1999年の児童買春・児童ポルノ処罰法の施行後においても,このような子供たちを脅かす問題が子供たちの身近なところで起こっている現実があります。
 また,本市の少年アシストセンターが市内の小・中学校の協力を得て実施した,小・中学生に対する不審者,変質者等に係る調査報告書によると,大人による痴漢,露出,車への引き込み,暴力,つきまといなど,子供をねらった悪質な事件は,2000年度で574件,被害人数972人,昨年の半期,4月から10月で712件,被害人数1,331人となっています。実数はさらに多いものと考えられ,こうした行為や事件は,被害に遭った子供のみならず,周囲の子供たちにも大きな心の傷を負わせるものであり,緊急の対策が求められています。
 本市の子供たちが,安心して日常生活を送り,心身ともに健やかに育つ環境をつくることは市政執行の基本であり,子供たちを大人社会の病理から守り,子供たちが安心して育つことができるために,地域ネットワークづくりを急ぐべきと考えますがいかがか,伺います。
 3点目は,保育所の待機児童対策についてであります。
 21世紀の幕あけである昨年の出生数は,前年より約1万6,000人減って,117万5,000人,人口1,000人当たりの出生率は0.2ポイント減り,ともに過去最低を記録する見通しであることが,昨年暮れに厚生労働省が発表した人口動態統計の年間推計で明らかにされました。
 少子化の原因としては,晩婚化の進行等による未婚率の上昇がありますが,その背景には,結婚に対する意識の変化とあわせて,固定的な性別の役割分業を前提とした企業風土,核家族化や都市化により,仕事と子育てを両立する上での負担感が増大していることなどが考えられます。
 このような中,働く親と子供,双方の視点から,仕事と子育ての両立支援策の充実,雇用の場と家庭や地域に男女が共同して参画できる社会の実現などを総合的かつ一体的に推進することが求められており,保育所はその基本的な環境整備であると言えます。
 昨年7月に閣議決定された「仕事と子育ての両立支援策の方針について」において,いわゆる保育所の待機児童ゼロ作戦が具体的な数値目標として掲げられ,本市においても,来年度600人,2003年から2004年までの2カ年で600人,合わせて1,200人という大幅な定員増を図ることが明らかにされました。
 定員超過受け入れ,設置認可基準の緩和,無認可園の届け出制,第三者評価制度の導入などの課題を抱える中,本市の待機児童対策の基本方針について伺います。
 また,新たに認可保育所移行促進事業が創設されたわけでありますが,今後の保育所整備の考え方について伺います。
 次に,新学習指導要領について伺います。
 少子化が進む一方で,児童を虐待し,死に至らしめるという事件が相次ぎ,いじめ・不登校・学級崩壊など,教育現場においてもその根幹を揺るがす事態が数多く起きています。このことは,子を持つ親にとっては気が気でない事柄であり,教育関係者にとっても深刻な問題であります。
 さて,子供たちの教育にかかわって,この4月から新学習指導要領が施行されることになっております。この新学習指導要領は,学校週5日制の完全実施と総合的な学習の時間の導入及び教科時数と学習内容の削減を行うものでありますが,この新学習指導要領をめぐっては,教育関係者の間でも多くの議論があり,また,受験に不安を抱く保護者からは学力の低下を懸念する声も寄せられています。
 それは,一つに,内容の3割削減で,基礎・基本を身につけられないのではないか。二つには,塾や補習など受験競争に拍車がかかるのではないか。三つには,休日に児童・生徒が過ごすための条件整備などの問題であり,特に,旧文部省が進めてきたゆとり教育による弊害については,多くの識者が指摘するところであります。
 旧文部省は,70年代当時の学習指導要領が知識偏重との批判を受け,80年代にゆとり教育への転換を図り,その後,ほぼ10年ごとに指導要領の見直しを行ってきたものであり,今回の新学習指導要領はゆとり教育の完成を目指したものと言われています。
 しかし,このゆとり教育は,自分で考え学ぶ力,生きる力をつけることを目指すとしながら,児童・生徒や教職員には,管理主義・画一主義的な体制を押しつけてきたのであり,校内暴力・いじめ・不登校や,大学生,大学院生の基礎学力の低下など,もたらされた問題は,他国に例を見ないほど,より深刻化の度合いを増しています。
 新学習指導要領が,文部科学省の言うように,ゆとりの中で生きる力を育てることを目指すのであるならば,受験準備教育と明確に一線を画し,子供の主体的な学びを育てること,学校や地域の中に子供の居場所をつくることに力を注ぐべきであります。
 確かに,幾つかの調査結果は,現行学習指導要領への改訂によって学力が下がったことを示しています。国立教育研究所,現国立教育政策研究所による理数定点調査により,92年度と95年度との調査結果を比べると,中学,高校のいずれも明らかな成績の低下を生じています。あるいは,大手予備校の学力調査のいずれもが低下傾向,特に中レベル以下の高校生の低下が著しいことを示していると言われています。
 ここで指摘されている学力は,現在の受験制度に適応するための技術の習得にすぎないものと言えますが,いずれにしても,この間の旧文部省の無責任な教育方針が今日の事態を招いたものと言わなければなりません。
 報道などによると,「学びのすすめ」と題するアピールの中で,宿題や補習の具体策を示したり,今になって全国各地で異例とも言えるシンポジウムを始めるなど,相変わらず無責任な文部科学省の姿勢を端的に示しております。私は,我が国の将来を担う児童・生徒がこのような教育環境のもとで育てられることに大きな不安を抱くものです。
 そこで,質問でありますが,1点目は,新学習指導要領のもとで,4月以降カリキュラムをどのように編成し,実施しようとされるのか,また,確実に基礎・基本を身につけることができるような対応が必要と考えますがいかがか,伺います。
 2点目は,児童・生徒の休日の過ごし方の指導についてであります。
 文部科学省が行った,地域の教育の充実に向けた実態・意識調査によると,ふえた休日をどのように過ごすのかとの質問に対し,「テレビゲームやパソコンをする」「テレビやビデオを見る」との答えが半数を超えております。「テレビは一億総白痴化を招く」と嘆いた大宅壮一氏の言葉を思い出します。せっかくの休日に家に閉じこもっているのでは,成長期にある子供の心や体の発達にとってマイナスであることは言うまでもありません。児童・生徒がみずから積極的に友人を誘いながら,さまざまな社会体験を重ねることができるような指導が必要と考えますがいかがか,伺います。
 次に,障害者の権利擁護について伺います。
 介護保険制度に続き,障害者福祉の分野においても,2003年4月から,福祉サービスの利用が措置から契約に移行し,支援費制度が実施されます。
 社会福祉制度は,本来,生活問題に直面している人に対応して,その問題の軽減や解決を目的とする制度であり,したがって,サービスの対象者は,社会的に弱い立場にあり,みずからの権利主張をすることが困難な人々を多く含むことから,人権侵害のリスクが高いことを前提とした制度設計が求められます。このため,社会福祉基礎構造改革の中では,権利擁護制度は基本的な柱として検討され,苦情解決制度,地域福祉権利擁護事業,サービス評価などがスタートしておりますが,有効に機能していないのが現状です。
 一方,障害児・者の施設においても,繰り返し,人権侵害が横行している実態が報告され,大きな社会問題となってきました。需要に対し供給量が圧倒的に不足している上に,利用者の権利が法的に明確に認められていない現状においては,施設は見てやる,利用者・家族は見てもらうという上下,強弱の関係にならざるを得ません。社会福祉法人札幌育成園で明らかになった障害者年金の流用は,障害児・者施設利用者の権利擁護のあり方について大きな問題を投げかけていると言えます。
 そこで,質問の1点目は,本市の指導・監査についてであります。
 これまでも,全国各地で事件が発覚するたびに,会計や設備,職員配置など,形式的な監査しか行われていないとの指摘がなされてきました。2000年6月に厚生省から示された「障害福祉施設等に係る指導監査について」においては,「入所者処遇の充実」「自立,自活等への支援援助」「施設の運営管理体制の確立」などについて具体的に監査事項を掲げており,利用者の権利擁護という視点での行政監査を確立し,情報公開していくことが求められています。
 市長は,今回明らかになった札幌育成園での事実をどのように受けとめておられるのか,また,指導・監査体制及び姿勢の抜本的な改善が必要と考えますがいかがか,伺います。
 2点目は,職員研修についてであります。
 補助金の不正流用や会計上の問題は,主に施設経営者の資質にかかわるものでありますが,体罰や暴力,虐待,無視,金銭の収奪などの人権侵害は,直接,利用者にサービスを提供する職員によって引き起こされます。貧弱な施設配置基準や職員配置基準,地域生活支援のおくれが施設利用者の人権を侵害してしまう土壌をつくり出していることは否めませんが,権利擁護がこれからの福祉サービスにとって最大の課題であり,その理念,制度,事例研究など,あらゆる角度からの職員研修プログラムを作成し,研修の充実を図る必要があると考えますがどうか,伺います。
 3点目は,今後の権利擁護の仕組みづくりについてであります。
 司法制度としては成年後見制度がスタートし,市民レベルでの福祉オンブズマンの取り組みも広がりを見せ始めています。
 しかし,権利擁護は,一つの制度があればすべての問題が解決するというものではなく,制度の重層的な組み立てと,それを支える理念や関係者の意識のありようが重要な要素となってきます。第三者評価制度やサービスガイドライン,現在の苦情処理制度の再構築など,制度改革にふさわしい権利擁護の仕組みづくりについての考えをお示しください。
 次に,市立札幌病院のあり方について伺います。
 我が国の医療費は,高齢化の進行,医療コストの上昇などから,近年,国民所得の伸びや経済成長率を大きく上回って急速に増加しており,医療保険制度にあっても,その深刻な状況から,制度の存続自体も危ぶまれるところとなっております。
 一方,現在の医療制度は,疾病構造の変化,健康に対する国民意識の向上や多様化に十分に対応し切れずに,いわば制度疲労を来しており,現状のままでは,医療費の増大とその結果としての負担増に,国民の合意は得られないものと考えます。
 また,医療を提供する側の病院,特に自治体病院にあっては,そのほぼ半数が補助金を入れても赤字の状態となっている現状があり,さらに,2002年度の診療報酬改定において,病院の主たる収入である診療報酬が引き下げられようとしていることから,このまま手をこまねいていれば,その経営基盤を揺るがしかねない状況となることが予想されます。
 2002年度札幌市病院事業会計予算を見ましても,経営状況は病院の努力により改善されてきておりますが,16億円余という経常損失を計上しており,医療保険制度の危機的状況や本市財政が逼迫している状況を考えると,より効率的な運営が強く求められています。
 確かに,自治体病院は,一般医療のみならず,救急医療,特殊医療,高度医療など不採算部門の医療を担っており,その役割は非常に大きいものでありますが,都市部においては,民間医療機関がふえ,全体の医療水準が底上げされている現在,その果たすべき役割を明確にしていかなければなりません。
 このような中にあって,国は,病床数削減,病院・診療所の機能分化の推進,公的医療機関の役割に沿った運営などの見直しを推進しており,本市においても,身近な医療機関できめ細かな医療サービスを受けることができ,必要に応じて専門病院の機能を活用できるよう,かかりつけ医の一層の普及と医療機関相互の連携強化により,疾病や治療段階に応じた役割分担を促進するよう,地域の医療ネットワークづくりを進めていると聞いております。
 一方,医療を受ける側から見ると,現在の病院は,医療機器の開発や医療技術の急速な進歩により,多数の専門医や種々の医療関係職員を必要とするなど,医療の高度化,専門化が進んでおります。また,昨今の患者と病院側とのトラブルに関するマスメディア報道等を見るとき,病院側は患者の訴えに耳をかさず,温かみを欠いた医療に走っているのではないか,患者への配慮が足りないのではないのかという危惧を抱かざるを得ません。
 病院においては,患者の権利の明確化,プライバシーの尊重,カルテ開示などの情報開示,インフォームド・コンセントの理念に基づき,医療従事者側と患者側が相互の信頼を深め,質の高い医療を実現するため,診療情報の提供等の取り組みが始まっておりますが,医療の専門化や高齢社会への対応など,患者本位の医療の実現に向けての課題は多いと言わなければなりません。
 そこで,急性期病院として,また地域の中核病院として,さらには小児医療,周産期医療,救急医療,精神科救急医療など特殊・高度医療を担っている市立札幌病院においても,効率的な運営や患者本位の医療の提供を含め,あるべき姿を明確にしていく必要があると考え,以下3点について伺います。
 質問の1点目は,総合診療科の新設についてであります。
 総合病院においては,専門別・臓器別医療体制へと進む中,体の調子が悪く,総合病院に来たが,どの診療科を受診すればいいのか迷ってしまうとか,高齢者の方にあっては,複数の疾患を抱え,どの診療科を受診すればいいのか途方に暮れるということを耳にします。また,高齢化の進展などさまざまな社会的要因を反映して,疾病も多様化,複合化してきております。
 このことから,初期に総合的かつ包括的な診療体制を組むことによって,患者側の多様なニーズに適切に対応し,効率的な運営につなげる試みとして注目されている総合診療科の新設を行うべきと考えますがいかがか,伺います。
 質問の2点目は,診療科別原価計算制度の活用についてであります。
 昨年3月の包括外部監査により,継続的に病院の収益構造や効率性を分析するためには,診療科別原価計算制度を導入すべきであり,職員の意識改革を図る観点からも有益であるという指摘がされております。
 これを受けて,市立札幌病院では,診療科別原価計算制度の導入を検討していると聞いておりますが,その導入に当たっては,単なる経営の合理化に終わるのではなく,医療の質の向上や組織の活性化につながるものでなければならないと考えます。診療科別原価計算制度をどのように活用しようとしているのか,伺います。
 質問の3点目は,市立札幌病院の役割についてであります。
 昨今,自治体病院では,主に経営効率の面から,その存在意義や管理者制度の導入などを含めて,そのあり方が検討され,自治体の中には直営をやめてしまおうという動きも出てきております。
 市立札幌病院においては,今後のあるべき姿を論議し,早急にその役割を明確にしていかなければならないと考えますが,今後,これらの論議をどのように進めるつもりなのか,伺います。
 最後に,日韓国民交流年について伺います。
 FIFAワールドカップサッカー大会まで,残すところ93日となりました。この大会は,いろいろな意味で大変に意義深いものであると言えます。一つには,アジアで初めて開かれること,二つには,日韓共催であることであり,三つには,札幌市がその会場の一つとなり,かつ,世界に向けて初めて札幌ドームを披露する機会を得るということでもあります。
 このワールドカップ日韓共催は,FIFAが決定した当初は日韓双方に戸惑いがあったものの,日を経るに従い,両国で成功裏に終了させたいという機運が強くなったのも事実であります。
 1998年には,当時の小渕恵三首相と金大中大統領との間で,日韓両国の21世紀を展望した未来志向の理念に基づき,友好促進を高らかにうたい上げた日韓共同宣言が行われました。宣言は,両国のパートナーシップを,単に2国間の次元にとどまらず,アジア・太平洋地域,さらには,国際社会全体の平和と繁栄のために,また,個人の人権が尊重されている豊かな生活と住みよい地球環境を目指すさまざまな試みにおいて前進させていくことが極めて重要であるとして,幅広い分野での協力関係を共通の課題としております。
 また,共同宣言に附属する行動計画の中で,ワールドカップを契機として2002年を日韓国民交流年とすることが合意され,本市においても,記念フォーラムやYOSAKOIソーラン交流事業,アマチュア囲碁大会などが計画されております。また,ことしのさっぽろ雪まつりでは,韓国の歴史的建造物である光化門が日韓協同で制作され,交流の実を上げたことは記憶に新しいところです。
 しかし,私は,この国民交流の取り組みを,長期的視野に立ってさらに進めていくことが必要であると考えるものです。
 本市は,これまでに,ポートランド市,ミュンヘン市,瀋陽市,ノボシビルスク市とそれぞれ姉妹都市の提携をし,交流を行ってきました。今,国境という壁が低くなり,グローバリゼーションの大きなうねりが地球を覆い尽くそうとしています。歴史的に深いつながりを持つアジアの国々の自治体と新たな視点に立った交流を重ねることは,自治と分権の時代における国際都市さっぽろにふさわしい取り組みと言えます。ワールドカップ共催という千載一遇の機会に,韓国の都市と友好関係をつくり上げていくことは,共同宣言の理念を私たち自身が実践に移すことでもあり,長年,埋めがたかった両国の溝を少しでも埋め,アジアの平和に寄与することは間違いありません。
 先般,韓国大田市の副市長が桂市長を表敬訪問されました。両市がともにワールドカップ開催地であるというよしみで訪問されたとのことでありますが,今後の継続的な交流に大変意欲的であったとも伺っております。
 国民交流年を契機として,未来志向の理念に沿って,息の長い自治体間交流を推進すべきであると考えますが,市長の見解を伺います。
 以上で,私の質問のすべてを終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)
加藤齊君 18 番目 / 25 字
○副議長(加藤齊君) 答弁を求めます。
 桂市長。
桂信雄君 19 番目 / 4,252 字
◎市長(桂信雄君) 私から,数点お答えいたします。
 最初は,財政問題であります。
 1点目の市税収入の見積もりについてでございますが,最近までの課税実績及び収入状況を基礎といたしまして,それに景気の動向,税制改正による影響,さらには地方財政計画などを総合的に勘案いたしまして見込んだものであります。
 主な税目について申し上げますと,固定資産税,都市計画税は,家屋の新増築などにより増収となりますが,個人市民税は,納税者数及び所得の減少,また,法人市民税は,景気の低迷等により企業収益の悪化が見込まれ,それぞれ前年度を大幅に下回ることから,前年度予算額に対して87億円,3.2%減の予算計上となったものであります。
 2点目は,地方交付税の見積もりについてであります。
 平成14年度の地方交付税額につきましては,平成13年度普通交付税決定額における基準財政需要額及び基準財政収入額をもとに,平成14年度地方財政対策等で示された伸び率など,予算編成時点で得ることができる最大限の情報に基づいて積算したものであります。
 ご質問にありましたとおり,平成14年度の普通交付税につきましては,平成13年度の決定額と比べて4.7%減と見込んでおりますが,両年度の臨時財政対策債の発行可能額を上乗せいたしまして比較してみますと4.2%増となりまして,これは全国総額の伸び率4.5%とほぼ近い数値となるものであります。
 なお,地方交付税の算定の見直しについてでございますが,事業費補正につきましては,公共事業の地方負担分にかかわる起債充当率や元利償還金の算入率が引き下げられましたけれども,引き下げられる分は,人口等の測定単位に応じて算入する標準事業費方式に振りかえることとされておりますし,段階補正につきましては,小規模団体への割り増し率の見直しでありますことから,いずれも,本市の地方交付税の見積もりに当たっての影響は特にないものと考えております。
 3点目は,財政健全化に向けての取り組みについてであります。
 市税を初めとする歳入の伸びに多くを期待できない中で,扶助費や公債費などの義務的経費や,少子高齢社会への対応を初めとする新たな行政需要,さらには,公共施設の更新,維持管理経費等の増加によって,今後,本市の財政状況はますます厳しくなるものと見込まれます。
 こうした中で,財政健全化の上で何よりも安定した財政基盤の構築が必要であるということから,平成14年度におきましても,引き続き,集客交流産業や本市の特性を生かした産業の育成・振興などの諸施策に予算の重点配分を行って,税源の涵養に努めたところであります。
 今後とも,このような税源の涵養を初めとして,国からの税源の移譲,適正な受益者負担など,歳入確保の検討を幅広く行う一方で,義務的経費を含めた歳出全般にわたる見直しや,行財政改革を着実に推進することなどによって,健全な財政運営に努めてまいりたいと考えております。
 次は,雇用対策についてであります。
 1点目の国の緊急地域雇用特別交付金事業の評価と新たな交付金事業についてであります。
 この事業は,ご承知のとおり,平成11年度から実施してきたものであり,対象事業や雇用期間などに条件がありますが,本市において,この3年間で約2,000名の雇用が創出されて,一定の成果はあったものと評価をしております。
 また,国は,平成14年度からの新たな交付金事業の実施に当たりましては,これまでの交付基準等の見直しを図っておりますが,本市としては,引き続き,内容の改善について機会をとらえて国に働きかけていくとともに,より一層の雇用創出を図るように積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
 2点目の本市独自の緊急雇用対策についてでございます。
 厳しい雇用情勢の中で,特に高校,短大などの新規学卒者の就職率が低下をしているということから,これらの若年層に対する緊急雇用創出施策として,平成14年度において実施することにしたものであります。
 第3点目の雇用創出に向けた取り組みについてでありますが,近年,医療,福祉,環境などの分野において,自主的な取り組みを行っているNPOなどの市民活動等が広く展開をされており,その形態や活動もまた多種多様なものがあります。したがいまして,今後,さまざまな市民の活力を雇用に結びつける方策につきまして,新たな研究課題として検討してまいりたいと考えております。
 次は,交通事業についてお答えをいたします。
 1点目の市民意見の集約方法についてでございますが,昨年の11月に,公募による委員の方を初めとして,学識経験者や民間団体の代表の方なども加わっている市営企業調査審議会において,市政モニターの調査結果などを踏まえた審議をいただいて,市営交通事業のあり方に関する意見書をいただいたところであります。審議会の場において,広く市民意見を反映した議論がなされたものと考えております。また,インターネットの活用などによって,逐次,市民意見の集約に取り組んでいるところでありますが,今後も,さまざまな方法を用いながら,市民からより広くご意見をいただけるように努めてまいりたいと思います。
 2点目のバス事業における公的事業形態についてでありますが,第三セクターといえども,民営事業者との競争となって,規制緩和の中では経営的に非常に厳しく,課題も多いものと考えられることや,バス路線の確保については,行政として市民に不安を与えることのないよう,責任のある取り組みをしていく考えでありますことから,民営事業者にゆだねることとしたものであります。
 3点目の民営バス事業者とのかかわりについてでございますが,生活交通の確保につきましては生活交通確保対策協議会を活用し,また,利用者利便の向上や交通体系の維持につきましては,これまで民営事業者との間で設置をしてまいりました委員会や研究会などさまざまな協議の場を活用し,より一層連携を深めてまいりたいと考えております。
 4点目の移行に当たっての財政支出についてでございますが,路線を引き継ぐ民営事業者に対する財政支出については考えておりません。
 5点目の今後の労使交渉についてでございますが,改革プランにつきまして,昨年末に提案の後,労働組合とは誠意を持って協議を行ってきたところでありますが,さきの2月19日に本改革プランに沿った大綱につきまして協議が調ったところであります。なお,実施に向けての協議に当たりましても,労使の信頼関係が不可欠と考えておりますところから,今後とも,誠意を持って進めてまいりたいと考えております。
 また,非常勤職員の雇用につきましても,民営事業者に積極的にお願いをしてまいりたいと思います。
 次は,行政改革に関連しまして,第1点目の自治基本条例に関するご質問でございますが,これは,行政が一方的に提案するというものではなくて,市民と行政とが一緒につくり上げていくというふうに考えておりますが,自治基本条例というテーマは,非常にすそ野が広くて,一般に,市民の皆さんの間ではイメージの共有化がなかなか難しいのではないかと考えております。したがいまして,より身近なテーマを示しながら段階的に市民論議を展開していくということが大切であるというふうに思いまして,新しい時代に対応した札幌にふさわしい自治の形,すなわち協働型社会の人づくり,仕組みづくりに向けた取り組みを進めてきているところであります。
 具体的に言いますと,人材が育つ環境の整備,市民と行政の地域課題の共有などから始めたところでありまして,シンポジウムやワークショップなどを開催してまいりました。また,市民団体みずからが協働をテーマにしたフォーラムを開催するなど,市民の関心も徐々に高まりを見せてきておりまして,今後も,積極的に市民論議を喚起しながら,着実に取り組みを進めてまいりたいと考えております。
 第2点目の政策評価システムについてでございますが,平成11年度に事業評価システムを導入して以来,評価した結果をすべて公開しながら,順次,対象事業を拡大し,工夫を重ねて,段階的にレベルアップを図ってまいったところであります。特に平成14年度の予算編成に当たりましては,新規事業も含めて,積極的にこのシステムを活用することによって施策や事業の重点化を図ったところでありまして,成果重視で事業を評価し構築するという所期のねらいについては,一定の成果を上げているものと考えております。
 今後の課題といたしましては,第三者評価も含めて,政策形成における市民意見の反映,あるいは,ご質問にありました条例化といったことがありますが,どのような仕組みや運用がふさわしいのか,協働型社会に向けた取り組みの中で,こうした行政システムのあり方についても十分論議をしていく必要があると考えております。
 今後は,さらに質の向上を図って,市政運営に十分活用できるように積極的に取り組んでまいりたいと思います。
 次は,日韓国民交流年についてお答えいたします。
 歴史的,文化的にも深いつながりのある隣国であります韓国との交流の推進につきましては,私も基本的に同様の考え方を持っております。本市は,姉妹都市や北方都市市長会議を中心として,世界の諸都市との交流を積極的に展開しているところでありますけれども,近年では韓国の都市との交流も活発化しております。
 例えば,昨年秋のe-Silkroad in sapporoに代表される経済交流,それから,国際プラザが毎年実施しております北東アジア・米国学生集中講座へのソウルの大学生の参加,市内のライオンズクラブなどが実施するちびっこ特派員のソウル派遣事業等々,多様な交流が進められております。
 来年度も,ワールドカップを初め,中国の深セン市で開催されますe-Silkroadにおける経済交流,日中韓3国を結ぶという観点から,フォーラムや文化交流などさまざまな交流が行われます。
 本市といたしましては,今後とも,韓国の諸都市と互いの国際化,経済の活性化につながる交流に積極的に取り組むとともに,市民・企業を含めた幅広い都市間交流が推進されることを期待しているところであります。
 私からは,以上です。
加藤齊君 20 番目 / 17 字
○副議長(加藤齊君) 佐々木助役。
佐々木喜四君 21 番目 / 2,661 字
◎助役(佐々木喜四君) 私から,子供の問題,障害者の権利擁護,市立札幌病院のあり方の3点につきましてお答えを申し上げます。
 まず,子供の問題についてでございます。
 1点目の子供の権利条例についてでございますが,本市のこれまでの取り組みといたしましては,小・中学生への啓発パンフレットの配布,各種行事での普及啓発に加え,権利条約を理解していただくための人形劇の制作発表,子供たちの意見表明の場として先日開催いたしました子ども議会など,新たな試みを取り入れた普及啓発活動を行ってまいりました。
 今後につきましても,これまでの取り組みの継続はもとより,権利条約についての幅広い市民議論を進めていただくため,大人向けの啓発パンフレット作成,市民向けの講演会の開催など,普及啓発活動を積極的に進めてまいりたいと考えております。
 2点目の子供たちの安全についてでありますが,子供たちが安心して育つことのできる環境づくりは大変重要であり,地域社会という子供たちの生活の場が,一握りの心ない大人たちの行為によって危険にさらされていることは,決して許されることではございません。
 これまでも,地域において,青少年育成委員などが中心となり,子ども110番の家の推進,防犯旗の掲揚,巡回パトロールなどに取り組んでまいりました。
 今後につきましても,これまでの安全対策を充実強化するとともに,学校,家庭,地域組織や関係機関との連携を密接にし,子供たちの安全確保に一層努めてまいりたいと考えております。
 3点目の保育所の待機児童対策についてであります。
 まず,本市の待機児童対策の基本方針でありますが,保育所の整備は,仕事と子育ての両立を支える基礎的な環境整備であり,その意味で,待機児童の解消は最優先課題の一つと認識をしております。したがいまして,国の待機児童ゼロ作戦と歩調を合わせまして,平成14年度から16年度までを保育所の緊急整備期間と位置づけ,3年間で1,200人規模の定員増を図り,待機児童の早期解消に向けて努力してまいりたいと考えております。
 また,今後の保育所整備の考え方でありますが,社会福祉法人による施設整備を基本としつつ,可能な限り規制緩和措置の活用にも努め,認可基準を満たす認可外施設や幼稚園など,既存施設の認可施設化を図ってまいりたいというふうに考えております。
 次に,障害者の権利擁護についてであります。
 1点目の本市の指導・監査についてでありますが,札幌育成園の障害基礎年金にかかわる問題につきましては,施設運営全体の信頼性を根幹から損なう重大な問題であると認識をしております。
 また,指導・監査体制でありますが,厚生労働省の通知に基づき,本市が策定しております社会福祉法人・施設指導監査要綱に沿って,適正な入所者処遇の確保等を主眼監査項目として指導・監査に当たっております。本市の指導・監査の対象となります社会福祉法人に対しましては,今後,例えば年金等を管理している互助会といった監査権限が及ばない団体に関する事項につきましても,極力,その団体の協力を得ながら,状況を把握するとともに,必要に応じて適切な指導・助言を行ってまいります。
 さらに,今回のような,北海道が監査権限を有する社会福祉法人が運営する施設に対しましては,北海道とも十分な連携をとりながら,同時監査を実施するなど,より効果的な指導・監査の実施に努めてまいります。
 2点目の職員研修のあり方についてでありますが,支援費制度の導入を控え,障害児・者施設利用者の権利擁護を図る上で,職員に対する研修は大変重要なものであると考えており,現在,各種の研修を実施している札幌市社会福祉協議会や北海道社会福祉協議会,あるいは,社会福祉法人が構成員となっております各種団体等とも連携をとり,権利擁護に関する研修の充実を図ってまいりたいと考えております。
 3点目の今後の権利擁護の仕組みづくりについてでありますが,平成12年度から市内の障害児・者全施設において,厚生労働省が作成したサービス共通評価基準に基づいた自己評価を実施しており,今後,第三者評価につながるものというふうに考えております。
 一方,苦情処理体制につきましては,各施設において,苦情解決責任者と苦情受け付け担当者を定め,さらに,第三者委員の任命に向けて現在取り組んでいるところであり,また,札幌市社会福祉協議会では,福祉サービス苦情相談センターを設け,第三者機関として苦情処理に当たっております。
 このように,権利擁護の仕組みづくりについては一定の取り組みが行われてきておりますが,今回,札幌育成園の事例を踏まえ,今後,より一層の充実を図るべく検討してまいりたいというふうに考えております。
 次に,市立札幌病院のあり方についてお答えをいたします。
 まず,総合診療科の新設についてでありますが,市立札幌病院においては,その重要性を認識いたしまして,内科診療部門において,経験豊かな診療科部長が新患患者さんを診察し,専門医との連携をとる体制を整備しておりますが,道内の3医育大学では,総合診療科を担う医師の教育が始まったばかりという状況でありますので,全人的医療を担う人材確保の問題を解決しながら,総合診療科の新設について検討してまいりたいと考えております。
 次に,診療科別原価計算制度の活用についてでありますが,今後は,原価計算制度の導入により得られる新たな経営情報をもとに,部門別,診療科別の採算性や達成目標等を明らかにした上で,各部門・診療科の機能や特性,実績評価に応じた経営資源の適正配分など,さらなる組織の活性化と効率的で質の高い医療を目指してまいりたいと考えております。
 最後に,市立札幌病院の役割についてでありますが,その時々の社会情勢に合わせ,見直しが必要になるものと考えております。国においては,機能の明確化や経営の効率化を視点とした制度的・政策的検討がなされようとしており,行政改革大綱の中においても,地方公営企業の制度について,平成14年度までに見直しを含めた検討を行い,平成17年度までには必要な措置を講ずることとしておりますので,このスケジュールに合わせ,地方公営企業法の全部適用を含めた,市立札幌病院の運営のあり方や役割について,関係部局での検討や関係機関との協議を進めてまいりたいというふうに考えております。
 以上でございます。
加藤齊君 22 番目 / 17 字
○副議長(加藤齊君) 土橋教育長。
土橋信男君 23 番目 / 579 字
◎教育長(土橋信男君) 新学習指導要領につきまして,私からお答えいたします。
 1点目の教育課程の編成についてでありますが,新学習指導要領は,基礎・基本の確実な定着とともに,みずから考える力などの生きる力を培い,確かな学力の向上を図ることを基本的なねらいとして改訂されたものであります。
 教育委員会といたしましては,その趣旨を十分生かした教育課程が編成されるよう,昨年12月に,教育課程編成の手引を新たに作成しまして,全教員に配布したところであり,各学校におきましては,その手引を参考に,児童・生徒や地域の実態に応じた特色ある教育課程の編成に取り組んでいるところであります。
 2点目の児童・生徒の休日の過ごし方の指導についてでありますが,学校週5日制は,学校,家庭,地域社会が一体となってそれぞれの教育機能を発揮する中で,子供たちが自然体験や社会体験などを行う場や機会をふやし,豊かな人間性,あるいは,みずから学び,みずから考える力などの生きる力をはぐくむことを趣旨としているものでございます。
 教育委員会といたしましては,これまでも,児童・生徒,保護者や地域の方々に学校週5日制の趣旨が十分理解されるよう,各学校に対して指導してきたところであり,各学校においてはさまざまな機会を通してその啓発に努めてきているところであります。
 私からは,以上です。
加藤齊君 24 番目 / 88 字
○副議長(加藤齊君) お諮りします。
 本日の会議はこれをもって終了し,あす2月28日午後1時に再開いたしたいと存じますが,ご異議ありませんか。
 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
加藤齊君 25 番目 / 36 字
○副議長(加藤齊君) 異議なしと認めます。よって,さよう決定されました。
加藤齊君 26 番目 / 26 字
○副議長(加藤齊君) 本日は,これで散会いたします。