札幌市議会 会議録検索システム(平成15年第2回定例会 2003-07-17 第1号)
2003-07-17/発言 25 件 / 原本(札幌市議会)
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武市憲一
○議長(武市憲一) ただいまから,平成15年第2回札幌市議会定例会を開会し,直ちに本日の会議を開きます。
武市憲一
○議長(武市憲一) 出席議員数は,64人であります。
武市憲一
○議長(武市憲一) 本日の会議録署名議員として笹出昭夫議員,谷沢俊一議員を指名します。
武市憲一
○議長(武市憲一) ここで,事務局長に諸般の報告をさせます。
岸稔
◎事務局長(岸稔) 報告いたします。 監査委員から,監査報告5件が提出されましたので,各議員控室に配付いたしました。 本日の議事日程は,お手元に配付いたしております。 以上でございます。
武市憲一
○議長(武市憲一) 次に,去る7月4日の本会議において同意の議決を行い,選任あるいは任命されました本市助役,収入役,教育委員会委員を順次ご紹介します。 まず,田中助役。
田中賢龍
◎助役(田中賢龍) お許しをいただきまして,一言ごあいさつを申し上げます。 さきの議会におきまして同意をいただき,助役に就任いたしました田中賢龍でございます。 この職務の重要性を十分認識いたし,市民のため,札幌市のために真心を込めて全力を尽くし,この職責を果たしてまいりたいと存じます。どうぞよろしくお願いいたします。(拍手)
武市憲一
○議長(武市憲一) 次に,小澤助役。
小澤正明
◎助役(小澤正明) さきの臨時議会でご同意をいただき,7月7日付で助役を拝命いたしました小澤と申します。 職務の重要性に深く思いをいたし,職責を果たしてまいりたいと存じます。どうぞよろしくお願い申し上げます。(拍手)
武市憲一
○議長(武市憲一) 次に,牧野収入役。
牧野勝幸
◎収入役(牧野勝幸) さきの臨時議会で選任の同意をいただき,7月7日付で収入役に就任いたしました牧野勝幸でございます。 職責の重要性を十分に認識し,誠心誠意努めてまいりたいと存じております。どうかよろしくお願いを申し上げます。(拍手)
武市憲一
○議長(武市憲一) 次に,松平教育長。
松平英明
◎教育長(松平英明) 貴重なお時間をいただきまして,ありがとうございます。 過日の議会におきましてご同意をいただき,教育長を拝命いたしました松平英明でございます。 微力ではありますが,教育という職務の重要性を十分認識いたし,誠心誠意,その職責を果たす所存でございますので,よろしくお願いを申し上げます。(拍手)
武市憲一
○議長(武市憲一) これより,議事に入ります。 日程第1,会期の件を議題といたします。 (三上洋右議員「議長」と呼び,発言の許可を求む)
武市憲一
○議長(武市憲一) 三上洋右議員。
三上洋右
◆三上洋右議員 会期設定の動議を提出いたします。 本定例会の会期を本日から8月6日までの21日間とすることを求める動議であります。(「賛成」と呼ぶ者あり)
武市憲一
○議長(武市憲一) ただいまの三上議会運営委員長の動議に対し,所定の賛成者がありますので,本動議を直ちに問題とし,採決を行います。 動議のとおり決することにご異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
武市憲一
○議長(武市憲一) 異議なしと認めます。したがって,本定例会の会期は,本日から8月6日までの21日間と決定されました。
武市憲一
○議長(武市憲一) 次に,日程第2,議案第1号から第15号までの15件を一括議題といたします。 いずれも,市長の提出によるものであります。 提案説明を求めます。 上田市長。 (上田文雄市長登壇・拍手)
上田文雄
◎市長(上田文雄) 札幌市民の皆様並びに市議会議員の皆様,提案説明の前に,この場をおかりいたしまして,最近,相次いで発生しております不祥事につきましておわびをさせていただきたいと存じます。 札幌市職員が引き起こしました,交通局における路線バス酒気帯び運転事故及び地下鉄居眠り事故の北海道運輸局に対する未報告,また,都市局職員の建造物侵入事件及び建設局におきます公金横領事故によりまして,市民の皆様の信頼を損なうに至りましたことは,まことに残念なことであり,ここに深くおわびを申し上げる次第でございます。 今後,不祥事の再発防止を図るとともに,処分の公表の基準を明確にいたしまして,一刻も早く市民の皆さんの札幌市に対する信頼を回復してまいりたいと考えているところでございます。 私自身,本日の早朝,交通局の2事業所に赴きまして,点呼実務の検分をいたしまして,そして,職員の皆さん方に訓示をさせていただいたところでございます。このことをご報告申し上げるとともに,再びこのようなことがないように,私どもは,慎重に,本当に頑張っていきたいと,このように考えているところでございますので,ご報告とおわびを申し上げたいと存じます。 それでは,ただいま上程をされました諸案件のご説明をいたしますが,まず初めに,これからの札幌市政についての私の考え方を申し上げたいと思います。 私は,さきの札幌市長選挙で,市民の皆様の熱い期待とご支援をいただきまして,札幌市長に就任いたしました。私が愛するこの札幌のために,精いっぱい力を尽くしていかなければならないと,身の引き締まる思いで今この壇上におります。 まず,今回の選挙の,この結果の意味するところを,私自身がどのように受けとめ,そして,それをこれからの札幌の街づくりにどのようにつなげていくのかということを申し上げたいと思います。 政令指定都市では初めての再選挙という異例の事態の中で,私は,2度の選挙を経て当選させていただきました。この二つの選挙を通して強く感じたことは,多くの市民の方々が,市政のあり方に必ずしも満足せず,市役所の改革に熱い期待を寄せているということでありました。44年ぶりの民間出身の市長として私に課せられた責務は,市民の視点,市民の生活感覚をしっかりと持ちながら,伸ばすものは伸ばし,変えるべきものは思い切って変えていくということが使命であると思っております。 また,私を支援し,貴重な票を投じていただいた方々は言うまでもなく,それ以外の市民の方々にも,私は札幌市長としての責任を果たさなければなりません。他の候補者と政策や考え方を同じくするものもあれば,異なるところもございました。それらを改めて吟味しながら,186万人のすべての市民のために市民市長という立場を貫いて,私が愛するこの街のために全身全霊を傾けていく決意であります。 さて,今,時代は大きく動いております。日本の経済は,世界的な変動の荒波にもまれ,依然として停滞を続けております。社会経済の制度疲労とも相まって,先行き不透明な閉塞感が日本全体を覆っております。加えて,国際化や情報化が急速に進み,都市の魅力,そして機能,市民生活の利便性が向上する一方で,多様化する価値観や急激な技術進歩に対する戸惑いなど,その光と影が我々の生活にさまざまな形で投影されていることも事実であります。 こうした状況の中で,国においては,いわゆる三位一体の改革が進められ,地方自治体への影響が危惧されるところでございますが,とりわけ財政基盤の脆弱な札幌市への影響は極めて大きいというふうに予測されるところでございます。 私は,今回の選挙戦を通じて多くの市民の方々のお話を聞く中で,北海道,札幌の経済・雇用状況の厳しさを肌身で感じたところであります。国に対する提言や北海道との連携を推し進めながら,公約をしっかりと実践し,一日も早く市民が安心して生活ができる街づくりに全力で取り組んでいかなければならないと考えておるところでございます。 ただ,こういう時代の転換期だからこそ,みんなでともに考え,行動していかなければならない,そういうことがあると思います。それは心の問題であります。 日本の社会全体が,いまだに経済成長と物の豊かさを機軸に動き,心の豊かさが置き忘れられているのではないか,こういうふうに思います。また,都市化が進むにつれて,地域の人と人のつながりや,汗を流す喜びという大切なものが希薄になっていっているというふうに私は思うのであります。 さらに,政治,経済,行政といった分野だけでなく,日常生活のさまざまな側面で,中央志向の画一的な価値観にとらわれて,地域の大切さや自分の街への愛着と誇りを失いかけているのではないかと憂いを持つのでもあります。 今こそ,一人一人が個人として尊重され,対話を通じて理解し合い,そして,それぞれが個性を存分に発揮し,行動できる共生の街,暮らしを支え,憩える街をつくっていかなければならないと思っております。私たちが見失いつつあるものを呼び戻し,これまでの社会や経済を支えてきた価値観をつくりかえ,すべての市民,企業,団体が生き生きと暮らし,元気に活動できる札幌を築き上げ,あすを担う子供たちに責任を持って魅力にあふれるこの札幌の街を引き継いでいきたいと思います。 私は,施政方針の目標を「市民の力みなぎる,文化と誇りあふれる街」と掲げてまいりました。 この札幌は,近郊には豊かな自然に恵まれ,街中には,これまでの着実な都市基盤の整備によって大都会としての都市機能が蓄積されております。そして,多くの市民がこの街を好きだと思い,これからも住んでいきたいと思っているところであります。 これは,札幌の街づくりに知恵を出し,たゆまぬ努力を積み重ねてきた多くの先人と諸先輩の努力のたまものであります。その財産と言うべき基盤の上に,時代の転換期にふさわしい行政システムへ再編し,分権時代に適した自治の仕組みをつくりながら,この街が自分の街だ,札幌市民でよかったと,一人一人の市民が実感し,自分の街に誇りを持てるような,そういう街づくりをしていくことが私たちの責務であると思うのであります。 そのため,私は,「市民自治が息づくまちづくり」ということを街づくりの根本に据えさせていただきました。言いかえれば,市民とともに考え,ともに悩み,ともに行動することを大切にして市役所全体が動いていく必要があるということであります。 市民と市の職員が,あるいは市民同士が,集い,対話,行動を通して,街づくりに関心を持ち,参加していくことが何よりも大切なことであります。そして,それぞれの役割を担い合い,喜びと労苦,これを分かち合うということで,本当の意味で札幌という街が自分自身の街になります。この視点は協働という考え方と重なるものであります。そのための動きをつくっていくということ,仕組みづくりをしていくということに真剣に取り組んでいきたいと私は考えております。 私は,ボランティアやNPOの活動など,市民のパワーは確実に力強さを増していることを,私自身の活動を通じて実感してまいりました。ボランティアや市民活動をしている人も,町内会も,民間企業も,市民一人一人がみんなで札幌の街をつくっていく,そのことが市民の創造力やエネルギーを新たな街づくりに実を結ばせ,市民自治が息づく街,これにつながっていくことを確信いたしております。 私は音楽が大好きな人間ですが,音楽などの文化芸術活動でも,地域の街づくりでも,実にさまざまな場があると思います。そういった場を通して,子供からお年寄りまで,人が集い,それぞれの考えをぶつけ合い,対話をし,人として尊重し合いながら,札幌人としての誇りを共有し,力を合わせていくことが何よりも大切なことであります。そして,そのような活動の積み重ねによってつくり出されるものが,まさに札幌文化であり,その文化を誇りを持って世界に発信していきたいと考えております。 それでは,今申し上げた札幌の街づくりに向けて,具体的にどのように進めていくのかという方策について申し述べます。 これには,市民自治が息づくまちづくりの方策,まちづくりの基本的方向,市役所改革の方策という三つの大きな方策があります。 まず,市民自治が息づくまちづくりの方策についてであります。 私は,市民と共に進める市政のために,市民への徹底した情報提供と対話を行いたいと思います。 情報提供には,わかりやすさとおもしろさ,そして,きめ細かな配慮が大切であります。従来の情報公開,情報提供にとどまらず,例えば,区役所や連絡所などの公共施設でも市民が市のホームページにアクセスできる体制をつくったり,定例の記者会見を当面,月2回にふやして開催するほか,私自身が各地域に出向いて,市民の皆さんと直接対話をするタウントーク,サブタイトルといたしまして「あなたの街で市長と語ろう」,こういうふうにさせていただいておりますが,このタウントークを定期的に開催いたします。 また,市民との協働推進と市民自治の仕組みづくりのために,市民活動が一層活発になるように支援策を充実してまいりますし,数ある公共施設を幅広く有効に利活用していただくために,使い勝手がいいように必要な規制緩和を進めてまいります。そして,こうした市民活動の蓄積を通して,市民主権,市民参加のシステムを確立して,街づくりの基本的な理念や仕組みを定める自治基本条例の制定へとつなげてまいります。 さらには,市民意見を反映した政策評価などの導入であります。予算や人員などの限られた札幌市の経営資源というものを有効に活用するために,政策評価制度を導入し,しかも,第三者にも評価をしていただいて,市民に開かれた,成果を重視する,そういう政策を進めてまいります。 また,障がいのある方々の意見を市政に反映させるために,障がい者による政策提言のサポーター制度を新たに設けます。 それから,市の職員全員が市民意見をしっかりと聞き取る姿勢を持つことを徹底していくとともに,広聴事業の充実や全国初の自治体コールセンターの取り組みなどを通して,市民満足度の高いサービスを提供してまいります。 次は,地域のまちづくりの推進であります。 市民自治は,身近な地域のことから進めていくことが大切であります。本庁と区役所の役割分担を見直して,区役所への権限移譲を進めるとともに,連絡所をまちづくりセンターに改編し,地域の街づくりへの拠点に転換してまいりたいと考えております。 これに加えまして,地域にあっては,おおむね連絡所単位でまちづくり協議会を,そして,各区には区民協議会を設けて,市民みずからが地域の課題を考え,問題の解決や目標の実現に向けて行動できる仕組みをつくってまいります。 次は,平和と人権と女性参画の市政であります。 平和は,市民が幸せに生活するために最も大切な基盤となるものであります。国際平和交流を進め,戦争に反対する立場を国の内外に明確に示していかなければなりません。 また,すべての人々が平等であることを願い,人権擁護や差別禁止の取り組みを進めるとともに,女性の視点をより一層政策に反映していくために,審議会など政策づくりの場への女性の登用を推進し,女性比率の40%以上ということを目標にしてまいりたいと思います。 次は,大きな方策の二つ目,まちづくりの基本的方向についてであります。これは,五つの政策の柱で街づくりを進めていく考えです。 一つ目の政策は,元気な経済が生まれ,安心して働ける街さっぽろであります。 市民の暮らしの礎は,何といっても経済と雇用の問題であります。私は,中小企業の皆さんや新しい事業を起こそうと挑戦する皆さんのために,「札幌元気基金」として500億円規模の資金の枠組みづくりを進めてまいります。 また,安心して働ける環境づくりのために,若者,女性,中高年の方々の就労について,国などの関係機関と連携をしながら,就労をサポートする体制づくりを進めてまいります。 さらに,世界の集客交流都市さっぽろの実現に向けて,観光やコンベンションが札幌の基幹産業となるよう一層の振興に努め,道内の市町村や市民・企業の方々と連携・協働しながら,来客2,000万人を目指す取り組みを展開してまいります。 これに加えて,IT,ライフサイエンス,福祉,環境などの分野で新たな産業を生み出したり,デザイン産業等を振興し,札幌ブランドを発信していくなどして,札幌の知恵を生かした新たな産業の創出を進めてまいります。また,アジアとの経済交流を促進して,ビジネスチャンスの拡大や観光客の誘致活動にも積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 二つ目の政策は,健やかに暮らせる共生の街さっぽろであります。 市民の主体的な街づくり活動をさまざまな側面から支援するとともに,情報の共有や交流などを通じて地域の街づくりを促進し,魅力的で活力ある地域づくりを進めてまいります。 また,地域での子育て支援の拡充を図り,次代を担う子供たちが心身ともに健やかに育つための支援体制を整備いたします。 さらに,お年寄りや障がいのある方々が地域で自立した生活を送ることができるようにするため,街のバリアフリー化などを進め,多様な社会参加や地域生活の支援の充実を図ってまいります。 このほか,市民一人一人が主体的に健康づくりに取り組むことを支援してまいります。 三つ目の政策は,世界に誇れる環境の街さっぽろであります。 私たちの生活や経済活動などによる環境への負荷を少なくし,快適な水辺環境を創出するとともに,札幌の魅力となっている豊かな緑を30%ふやすことを目指して,市民の皆さん,企業の皆さんとともに街の緑化を進めていきます。 また,地球温暖化防止に向けて,CO2排出量の1990年比10%削減を目指して,市民,そして事業者の皆さんが,主体的な行動を起こしていけるような取り組みを進めてまいりますし,ごみの発生をできるだけ抑え,再利用,リサイクルを推進する循環型社会への転換を進めてまいります。 さらに,地域特性に応じた効率的・効果的な雪対策を進めるとともに,雪を資源として利用する北国の暮らしを創造してまいります。 このほか,歩行者や自転車利用者に配慮し,公共交通機関を軸とした環境に負荷をかけない交通網を整備するとともに,人と環境を重視した活力あふれる都心の再生を進めてまいります。 四つ目の政策は,芸術・文化,スポーツを発信する街さっぽろであります。 私は,街の至るところで,市民の皆さんが芸術・文化に親しみ,これを楽しみながら享受し,そして,発信できる文化の薫る街づくりをぜひとも進めていきたいと考えております。だれもが気軽に参加できる身近な芸術・文化活動の振興を図る一方で,指導者や専門家の自由な創造活動などを通じて,質の高い芸術・文化に親しめる環境づくりを進めてまいります。 また,市民のだれもがスポーツを楽しむことができる環境づくりを進めるとともに,スポーツにおける札幌ブランドを高めるために,地域に根差したプロスポーツを市民とともに育ててまいります。 五つ目の政策は,ゆたかな心と創造性あふれる人を育む街さっぽろであります。 社会全体が閉塞感に覆われている中で,子供の痛ましい事件が相次いでおります。札幌のあすを担う子供たちが,未来に夢を持ち,思いやりと豊かな心を持って生き生きと育つ環境をつくっていくことが何よりも大切なことであります。子供をはぐくむのは社会みんなの責任であります。学校,家庭,地域社会がそれぞれの役割を果たし,連携しながら,子供をはぐくむ街づくりを進めていきます。 また,特に学校教育では,教育基本法の精神に基づいた教育を進めてまいります。平和,人権,環境,そして国際教育などに力を入れて,自立した市民に育てるための教育を推進してまいります。 さらに,街づくりは人づくりそのものであります。地域社会への貢献を果たす札幌市立大学の設立を目指していきますし,市民のだれもが,いつでも,どこでも学習できて,その成果が地域のさまざまな活動に生かされるような取り組みを進めてまいります。 次は,大きな方策の三つ目の市役所改革の方策についてであります。 私は,冒頭で述べましたように,選挙を通じて多くの札幌市民の方々が市役所の改革に熱い期待を寄せていることを強く感じておりました。その理由には,市役所が身近な存在になっていない,信頼されていないということがあろうかと思います。 街づくりには,市民の皆さんと市の職員が同じ視点に立って力を合わせていくことが不可欠であります。ですから,今大切なことは,市民の方から,市役所の職員には温かい人がいる,信頼できる,仲間として一緒にやっていける,こう感じていただけるような努力を積み上げていくことが何よりも大切なことだと考えております。 私が市長に就任してから1カ月がたちました。わずかな期間ではありますが,一生懸命頑張っている市役所の職員が実はたくさんいることに気づきました。問題は,その努力が市民にきちんと伝わっていない,そこが問題であると私は考えておるところでございます。 市役所改革に向けて,私は,「市民のために!挑戦する市役所」,こういうスローガンで職員一丸となって取り組んでいこうと考えております。この施政方針に市役所改革のための人づくり,組織づくりなどいろいろな事柄を盛り込んでおりますけれども,この「市民のために!挑戦する市役所」というスローガンで職員みんながしっかりと行動できれば,市役所改革という山登りは8合目まで到達したと言っても言い過ぎではないと思います。 しかし,市役所改革には,市民の皆さんの理解と協力もまた必要不可欠なものであります。札幌市が大変厳しい財政状況の中で安定した行政サービスを提供していくためには,思い切った行財政改革を進めていかなければなりません。私は,職員みんなで知恵を出し合い,力を合わせながら,内部努力の徹底による200億円の経費節減を初め,さまざまなことに取り組みますが,まずは市民の皆さんにも札幌市の財政状況をきちんと知っていただいて,そして,今後どうしていけばよいのか,ともに考え,ともに悩み,ともに行動していただきたいと思っております。市役所は,努力をいたします。そして,少し時間はかかるかもしれませんけれども,必ず変わっていきます。 さて,以上申し上げた施政方針を実行に移すため,私は,できるだけ早く,施政方針の大きな三つの方策に沿って具体的な実施計画を策定していきたいと考えております。 一つ目は市民自治推進のプラン,二つ目はまちづくりのプラン,三つ目は市役所改革のプランで,これらを総称して,私は「さっぽろ元気プラン」と名づけます。このプランに沿って,さまざまな取り組みを展開し,市民の皆さんとともに,市民の力みなぎる,文化と誇りあふれる札幌の街づくりを進めていく考えであります。 続きまして,今回提案しております補正予算につきましてご説明をいたします。 議案第1号,第3号及び第4号についてでありますが,この編成に当たりましては,ただいま申し上げました施政方針の中から,経済・雇用対策,地域福祉の推進,環境の保全と創造,芸術・文化の振興,この4分野を重点として設定し,できる限り早期に着手,もしくは事業化のめどをつける必要のあるものに係る経費を積極的に計上いたしました。また,これらに加えて,市民参加と市役所改革の実現に向けた取り組みを行うほか,これまで継続的かつ計画的に行われている事業についても,必要性や緊急性を判断した上で所要額を計上しているところでございます。 それでは,早速,重点分野ごとに具体的な施策の内容をご説明申し上げます。 1点目は,経済・雇用対策についてであります。 まず,中小企業や創業に挑戦する市民への支援といたしましては,「札幌元気基金」の創設に向けた調査を行うとともに,昨今の厳しい中小企業の資金繰りに配慮いたしまして,中小企業金融対策資金の新規貸付枠を十分に確保させていただきます。 また,安心して働ける環境づくりといたしましては,厳しい経営環境にある建設業等の構造不況業種に対して,力強い建設業への転換や,他分野への進出を促進するための総合的な支援を行うほか,雇用対策としては,若年失業者の再就職支援を新たに実施するとともに,障がいのある方や母子家庭のお母さんに対しての就労相談体制を充実させていただきます。 次に,観光振興とコンベンション事業の推進といたしましては,集客交流・シティPRキャンペーン事業などにより,観光客とコンベンションの誘致活動を強化することといたしております。 さらに,新たな産業の創出に向けて,IT技術やバイオ企業の連携を促進するほか,医療機関が集積している札幌の特質を生かして,ライフサイエンス産業に関する構想を策定いたします。また,企業誘致についてでありますが,コールセンターに続く新たな誘致対象企業と誘致方策についての調査を行います。加えて,海外との産業ネットワークの拡大といたしましては,昨今,成長の著しい中国との経済交流を促進するために,本年10月をめどに中国駐在員事務所を北京市に開設いたします。 2点目は,地域福祉の推進についてであります。 まず,少子化対策の推進といたしましては,今後展開していく子育ての関連施策の具体的な行動計画を新たに策定いたします。また,社会問題化している児童虐待の発生を予防するために,医療機関との連携を図りながら,保健師による訪問指導を強化いたしてまいります。 次に,ご高齢の方や障がいのある方の自立支援の促進としては,障がいのある方々への各種相談や療育指導の充実を図るとともに,成人の自閉症の方々に対して総合的な支援サービスを提供する専門施設を建設することとし,その設計に着手いたします。また,地下鉄駅のエレベーターの整備や,高齢の方や障がいのある方々に配慮した市営住宅の建設などを進めます。 さらに,健康づくりの推進といたしましては,40歳と50歳の市民を対象とした歯周疾患検診を新たに実施することといたします。 3点目は,環境の保全と創造についてであります。 まず,水と緑の潤いと安らぎのある街づくりとしては,公園や緑地の整備を進めるとともに,市街地の良好な自然環境を保全する風致地区の新たな指定に向けた調査を実施するほか,来年4月オープンに向けてサッポロさとらんど第2期エリアの整備を進めます。また,水質の保全と生活環境の確保のために,下水道事業での管路,これは下水の道,水が流れるところでありますが,管路などの整備を行います。 次に,地球環境問題への対応としては,温暖化防止に係る市民運動を喚起するキャンペーンを展開するほか,公共施設に対する新たな省エネルギー対策や新エネルギーシステムの導入に向けた調査を行います。また,資源回収については,古紙の安定的な回収方法を検討するために,ごみステーションを活用したモデル事業を実施するほか,交通対策では環境負荷低減の観点から,公共交通機関の利用促進に向けた取り組みを行います。 なお,市民要望の高い除雪事業については,交差点排雪の充実を図るとともに,つるつる路面対策として凍結防止剤の散布を強化することといたしております。 4点目は,芸術・文化の振興についてであります。 まず,芸術・文化の振興としては,身近な芸術作品として市内に点在する彫刻を紹介したガイドブックを作成するほか,文化活動の場としての学校開放指定校を拡充いたします。 スポーツの振興としては,日本ハムファイターズやコンサドーレ札幌を市民が愛着を持って支えていくための事業を展開するほか,スポーツに関する情報を市民へ提供するシステムの整備などを進めます。さらに,アジアでは初の開催となります2007年FISノルディックスキー世界選手権札幌大会の主催者として,この準備に要する経費を計上させていただきました。 また,かねてより市民議論を踏まえて検討を進めてまいりました札幌市立大学の設立については,平成18年春の開学を目指して,教育カリキュラムや施設整備を含めた基本計画の策定に着手をいたします。 最後に,市民自治と市役所改革についてであります。 さきに述べましたとおり,「市民の力みなぎる,文化と誇りあふれる街」という目標達成のために,「市民自治が息づくまちづくり」を施政の根本に据えることといたしましたが,そのための仕組みづくりとして,市民自治をテーマにしたシンポジウムを開催し,自治基本条例の制定に向けた取り組みを進めるほかに,市民意見を反映した市政を行うために,第三者による行政評価制度の導入に向けた検討会を開催いたします。 また,市役所改革については,公募による市民委員を中心とした諮問委員会を設置し,市民の視点による市役所改革を推進いたします。 以上,補正予算に計上した事業の内容について述べてまいりましたけれども,この補正を含めた本年度の予算規模は,第2回臨時市議会においてご審議いただきました繰り上げ充用関係の補正などを除き,全会計で1兆5,393億1,677万1,000円となります。平成14年度当初予算と比較した伸び率で申し上げますと,一般会計は2.1%の減,特別会計は5.3%の増,企業会計は2.5%の減,これらを合わせた全会計では0.2%の減となります。 また,今回の一般会計補正予算620億2,155万8,000円の財源につきましては,地方交付税164億9,245万2,000円のほかに,国庫支出金や市債などの特定財源411億2,910万6,000円を見込み,なお不足する財源を補てんするために,財政調整基金から44億円を取り崩すこととさせていただいております。 なお,議案第2号 平成15年度札幌市公債会計補正予算につきましては,ただいま申し上げました補正予算に関する市債のほか,各会計の前年度からの繰り越し事業に係る市債を整理するものであります。 これで補正予算に関する説明を終わりますが,私が公約に掲げた事柄のうち,今回の補正に盛り込めなかったものにつきましては,今後の補正や来年度の当初予算も見据えながら,順次,具体化していきたいと考えているところでございます。 続きまして,一般議案につきましてご説明いたします。 まず,議案第5号は,札幌市基金条例の一部を改正する条例案でございます。 これは,すぐれたデザインの顕彰を通じて市民文化としてのデザインの普及啓発を図ることを目的として,平成3年度から隔年で実施してきた札幌国際デザイン賞事業が,当初の目的をおおむね達成し,今後のデザイン振興に当たっては,時代の変化に合わせて,より効果の高い方策を進めていく必要があることから,同事業を廃止することに伴い,その原資であります札幌国際デザイン賞顕彰基金,これを廃止するものであります。 次に,議案第6号は,札幌市税条例の一部を改正する条例案であります。 これは,地方税法の一部改正等に伴うものでありまして,その主な内容について申し上げますと,個人市民税につきましては,一定の配当所得及び株式等の譲渡所得に係る課税については,平成16年1月以降,道府県民税において,配当を支払う者または証券業者が源泉徴収して道府県に納入する特別徴収方式が実施されることに伴いまして,原則として,これらの所得に係る市民税の申告を不要とするとともに,上場株式等譲渡所得等に係る優遇措置を簡素化することといたしております。 また,配偶者控除に上乗せをして適用される部分の配偶者特別控除につきましては,経済社会の構造変化に対応して,平成17年度分から廃止することといたしております。 次に,議案第7号は,札幌市証明等手数料条例の一部を改正する条例案であります。 これは,住民基本台帳ネットワークシステムの2次稼働が開始されることに伴い,新たに開始される住民基本台帳カードの交付事務に係る手数料を定めるとともに,鳥獣保護及狩猟ニ関スル法律の全部改正等に伴う所要の規定整備を行うものであります。 次に,議案第8号は,札幌市母子福祉資金及び寡婦福祉資金の償還の免除に関する条例及び札幌市社会福祉総合センター条例の一部を改正する条例案であります。 これは,母子及び寡婦福祉法の一部改正に伴い,母子福祉資金のうち,特例児童扶養資金につきましては,その貸し付けを受けた者の所得の状況により,償還未済額の一部を免除することができるようにするとともに,所要の規定整備を行うものであります。 次に,議案第9号 札幌市心身障害者扶養共済制度条例の一部を改正する条例案は,独立行政法人福祉医療機構法の制定により,社会福祉・医療事業団が独立行政法人福祉医療機構に移行することに伴い,所要の規定整備を行うものであります。 次に,議案第10号でございますが,札幌市と畜場法施行条例の一部を改正する条例案は,と畜場法の一部改正に伴う字句の整理等の規定整備を行うものであります。 次に,議案第11号でございますが,札幌市緑の保全と創出に関する条例及び札幌市屋外広告物条例の一部を改正する条例案であります。 これは,自然公園法の一部改正により,国立公園等の自然の風景地について,その土地所有者等と国,地方公共団体またはNPO法人等の公園管理団体との協定により,これらの団体が管理を行う風景地保護協定制度が創設されたことに伴いまして,この協定に基づいた行為を緑保全創出地域内における現状変更行為の規制の適用除外に加えるほか,所要の規定整備を行うものであります。 次に,議案第12号 札幌市営住宅条例の一部を改正する条例案でございますが,新たに屯田季実の里団地及びフレンズ百合が原を設置し,その名称及び位置を定めることなどの改正を行うものであります。 次に,議案第13号 札幌市立学校設置条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例案でございますが,これは,創成,大通,豊水及び曙の4小学校を統合して新たに設置する小学校の名称を資生館小学校と名づけるものであります。 このほかに,議案第14号,第15号につきましては,いずれも議案末尾に記載の理由によりご了解をいただけるものと存じますので,説明を省略させていただきます。 なお,報告第1号から第5号までは,訴えの提起,和解,調停及び工事請負契約金額の変更に係る専決処分の報告でございます。 提案説明は以上でありますが,私たちの街札幌は,多くの先人たちが夢と希望を抱き,多大な労苦を伴いながらつくり上げてきた街であります。今,札幌は,人口186万人を擁し,北海道の中心としてばかりでなく,充実した都市機能と緑豊かな自然環境をあわせ持つ日本を代表する都市にまで成長してまいりました。 私は,市長に就任する前に,私の住まいに近い三角山に登りまして,札幌の街並みを見渡す機会がありました。市街地の近くに,望めばすぐにでも豊かな自然を体験できる,札幌の魅力を山頂で風に吹かれながら感じるとともに,中心部にはビル群が林立し,それを取り囲むように住宅地が広がる整然とした札幌の街並みを見たときに,この街こそ,こうした先人たちの夢が実を結んだ街なのだと改めて思い至ったものであります。 そして,21世紀という新たなステージを迎えてから初めての,市民の信託を受けた新しい市長として,改めて,これからの札幌の街づくりのあり方に思いをはせたとき,かつてそうであったように,市民こそが街づくりの中心にいなければならないと思ったのであります。街づくりの主人公は市民自身である,こういう原則に今もう一度立ち戻らなければならないと,思いを強くいたしております。 これからの札幌は,市民の力により,市民の夢を実現する街でなければなりません。かつての先人たちの夢が今の札幌をつくってきたように,今,市民一人一人の夢があすの札幌をつくるのであります。それには,今まで以上の多くの努力を必要とするかもしれません。しかし,それが我々の子孫に対する責務であり,この街をだれよりも愛する者の一人として,私の皆さんへの約束でもあります。 私は,今まで以上に,市民の皆さんとともに元気を出して,魅力と活力ある札幌の実現のために歩んでいきたいと思います。 札幌が芸術と文化に満ちあふれ,他のどの都市にも負けないすばらしい環境を備え,市民一人一人が豊かに暮らしていける,そんな街にするために,市民の皆さん,そして議会の皆さん,今こそ元気に出発しようではありませんか。 以上であります。(拍手)
武市憲一
○議長(武市憲一) お諮りします。 ただいま説明のありました議案15件につきましては,議事の都合上,その議事を延期したいと思いますが,ご異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
武市憲一
○議長(武市憲一) 異議なしと認めます。したがって,そのように決定しました。
武市憲一
○議長(武市憲一) お諮りします。 本日の会議はこれで終了し,明日7月18日から7月22日までは議案調査等のために休会とし,7月23日午後1時に再開したいと思いますが,ご異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
武市憲一
○議長(武市憲一) 異議なしと認めます。したがって,そのように決定しました。
武市憲一
○議長(武市憲一) 本日は,これで散会いたします。