札幌市議会 会議録検索システム(平成15年第4回定例会 2003-12-02 第3号)
2003-12-02/発言 33 件 / 原本(札幌市議会)
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武市憲一
○議長(武市憲一) ただいまから,本日の会議を開きます。 出席議員数は,64人であります。
武市憲一
○議長(武市憲一) 本日の会議録署名議員として馬場泰年議員,涌井国夫議員を指名します。
武市憲一
○議長(武市憲一) ここで,謹んで報告します。 本市議会村山優治議員は,11月29日,急逝されました。 まことに痛惜哀悼のきわみであります。 ここに,故村山優治議員の逝去を悼み,弔意をあらわすため,黙祷をささげることとします。 議場内におられる皆様のご起立をお願いいたします。 (起立)
武市憲一
○議長(武市憲一) 黙祷。 (黙祷)
武市憲一
○議長(武市憲一) 黙祷を終わります。 ご着席をお願いいたします。 (着席)
武市憲一
○議長(武市憲一) それでは,ここで,事務局長に諸般の報告をさせます。
岸稔
◎事務局長(岸稔) 報告いたします。 飯坂宗子議員は,公務出張のため,本日の会議を欠席する旨,届け出がございました。 本日の議事日程及び質問順序表は,お手元に配付いたしております。 以上でございます。
武市憲一
○議長(武市憲一) これより,議事に入ります。 日程第1,議案第2号,第7号,第15号から第20号まで,第26号から第30号までの13件を一括議題といたします。 ただいまから,代表質問に入ります。 通告がありますので,順次発言を許します。 小須田悟士議員。 (小須田悟士議員登壇・拍手)
小須田悟士
◆小須田悟士議員 代表質問に先立ちまして,去る11月29日に逝去されました自民党議員会長であります村山優治議員のご冥福をお祈り申し上げる次第であります。 当選5回を数え,会派の重鎮として,これからのさらなるご活躍を期待申し上げておりましただけに痛恨のきわみであります。 ここに,改めて,心より,心より哀悼の意を表するものであります。 それでは,これより,自由民主党を代表いたしまして,札幌市政にかかわる諸問題について質問させていただきます。 まず初めに,市長の執務のあり方について,3点お伺いいたします。 上田市長は,事あるごとに市民合意という言葉を使い分け,政策決定の先送りを行っておられますが,我が会派としては,この9月の長内議員の代表質問の際に,庁内合意にも力を入れるべしという要望を出させていただいたところであります。 庁舎の外の意見や要望を聞くことは大変重要なことであると考えますが,その庁舎の外の意見や要望を理解し,それらを実際の政策に反映させていくためには,まず,庁舎内の状況を把握しておかなければなりません。 市役所が今現在どのような課題に着手しているのか,種々のプロジェクトの進捗状況がどうなっているのか,それらに関する国との話し合いがどうなっているのか,直面している障害がどこにあるのかといった内部事情を掌握し,また,これまでの方針を転換するなら,どういう段取りで転換を図るべきか,優先的に継続する事業についても,どういうてこ入れをしたらよいのかというようなところをしっかり勉強しておかないと,幾ら庁舎の外の意見や要望を聞いても,それに対してどういう姿勢をとるべきか,要望の実現が可能なのか不可能なのかの見きわめもできないのではないかと思われます。 上田市長は,市長に就任されて半年間の時間を過ごされたわけでありますが,本来ならば,この半年間は,そういった庁舎の内部事情の掌握に努めるべきであったと思われます。しかし,残念ながら,上田市長の打ち出す施策や方針を見ておりますと,そのあたりの認識が足りず,一部の支援団体の要望を優先させようとする余り,さまざまなボタンのかけ違いを発生させているように見受けられます。住基ネットワークの件もしかり,駅前地下通路の問題もしかり,創成川のアンダーパスの件もしかりであります。 そこで,1点目の質問でありますが,市長自身は,実際に,どの程度の時間をその市民合意のために使っておられるのでしょうか。 就任以来,毎日,午後6時以降は一般市民が集まった各種団体の懇談会などに参加されておられるとお聞きしますが,その市民合意のための催し物などに参加した時間がきょう現在で何時間あるのか,その数字をお伺いしたいと思います。そして,そのうち,支援団体以外の団体,つまり,市長選挙でお世話にならなかった団体との懇談会が何時間あったのかもお知らせいただきたく存じます。 2点目の質問としては,市長に就任されて以来,職員の皆さんとの間で行われた政策決定にかかわる懇談やヒアリングが何時間あったのかもあわせてお伺いいたします。 3点目の質問としては,庁舎の内部事情や種々のプロジェクトについてのこれまでの流れをきちんと掌握することの重要性について,上田市長は今どうお考えなのか,改めてお伺いいたします。 続きまして,上田市長の政治姿勢について,2点お伺いいたします。 市長は,この春の市長選挙において,当初,特定政党の推薦を受けて戦われましたが,再選挙に際しては,ご自身を一つの政党に偏らない市民派であると標榜し,それまでの推薦を返上して有権者へ支持を訴えられました。 しかるに,今回の総選挙においては,選対車にまで乗って特定の政党の候補を支援したようであります。 結果として,上田市長を市民派と信じて貴重な1票を投じた有権者で今回の市長の行動に疑問を抱いた市民も多いように思われてなりません。 そこで,1点目の質問ですが,上田市長は,ご自分に票を投じてくれた市民に対して,どういう気持ちを持っておられるのか,この件についてお伺いいたします。 2点目の質問としては,上田市長は,ご自身の発言に関する責任というものをどうお考えなのか,お伺いいたします。 総選挙直前の10月16日の記者会見において,特定政党の候補者の遊説カーには同乗しないと明言したにもかかわらず,実際には,先ほども申し上げましたが,遊説カーに乗って特定候補の名前を叫んだわけですが,ご自身の言動に責任を感じておられないとしか思われません。この点についてのご見解も,あわせてお伺いいたします。 次に,札幌駅前通地下歩行空間整備事業の展望についてお伺いいたします。 11月14日,15日の両日行われた市民1,000人ワークショップにおいて,参加した市民の半数が駅前通地下通路の整備について着手すべし,また,参加した約7割の市民が,その必要性を支持するとの結果となりました。 市長は,さきの2定議案審査特別委員会において,地下歩行空間の地下部分については,有用性は十分認識しており,市民議論もされていると認め,事業化に向けては,地上部分の再整備のあり方などについて十分な議論を行い,この動向を見きわめた上で2009年度の完成を目指す旨の答弁をされておりましたが,そして,このたびのワークショップにより,市長が懸念されていた地上部分の整備についても市民議論が十分尽くされたと私は考えています。 市長としては,駅前通地下歩行空間の実現に向けて,ここで,早期に事業を着手するという明快かつ断固とした方針を間髪入れずに打ち出すべきと考えます。ここでぐずくずしていますと,国に対する平成16年度の概算要望に間に合わなくなってしまう危険性もあります。この点について,市長のお考えをお尋ねいたします。 さらに,創成川アンダーパスの展望についてもお伺いいたします。 国に対する予算要求のタイミングを考えますと,創成川のアンダーパスの件についても速急に結論を出さねばなりません。 さきのワークショップでは,北大通の東伸についての議論などもあったようですが,既に長年にわたって,必要性についての議論も尽くされていることであります。いずれにしろ,創成川アンダーパスのプロジェクトは,地上部分と一体となったものであり,一体のものとして国との交渉を積み上げてきたわけで,地下部分のみをやるなどという話にはなりません。 ちなみに,この11月21日の税財政調査特別委員会の中央陳情の際,国土交通省を訪問いたしましたところ,先方も,札幌市の市民議論の展開については随分注視しておられるようで,市長がワークショップなどの市民議論を有効に活用して,市の行政運営や道路行政をスムーズに進められればよいがというような旨のお話をされておりました。 そこで,質問でありますが,地下歩行空間同様,創成川アンダーパスの実現に向けて,決意のほどを市長の口から直接お聞かせいただきたく存じます。 次に,財政問題について,3点お伺いいたします。 まず,1点目は,財源不足への対応についてであります。 収支試算によりますと,平成16年度には92億円の歳入不足が生じるのを初め,17年度以降は200億円から300億円の歳入不足となる見通しが示されております。 そこで,市長は,このような多額の財政不足にどのような対応をなされようとお考えなのか,お尋ねいたします。 2点目は,地域経済への配慮についてであります。 道路,公園の整備や学校建設など,社会基盤整備に要する普通建設事業費については,平成14年度決算で1,492億円であったものが,15年度には25%減の1,111億円となっており,中期財政見通しの歳入不足額を考えますと,さらなる縮減が見込まれ,地域経済への影響も懸念をされるところでありますが,この点に関してどのように考えておられるのか,お尋ねいたします。 3点目は,本市単独の経済対策についてであります。 国においては,景気の回復基調を踏まえて,今年度は経済対策のための補正予算の編成は行わないという情勢であります。 しかし,日本経済全体としては明るい兆しがかいま見えるものの,札幌市を取り巻く環境は,決してそのようなものにはなっていないのが実情であります。 そこで,本年の予算執行状況を踏まえつつ,本市独自での地域経済対策として補正予算を組むことも必要ではないかと考えるのでありますが,この点について,市長のお考えを伺います。 次に,市内の地元中小企業の販路拡大について,2点お伺いいたします。 不況克服のためみずからの経営革新が可能な大企業に比べて,中小企業を取り巻く経営環境は,ますます厳しさを増してきております。しかしながら,本市経済の活性化を図るためには,事業所数で9割を超え,地元の産業基盤を支える中小企業の振興が何よりも不可欠であります。 とりわけ,販路の拡大は,域際収支の改善など,本市経済の活性化に大きく寄与するものであり,意欲的な企業に対しては,行政がタイムリーで効果的な支援事業を創出していくことが必要であると考えます。 昨年度の事業の取り組みとしては,特選見本市参加事業及び韓国における物産と観光展において,特に大きな成果があったとのことでありますが,確かに,札幌イコール新鮮といったイメージが強く,札幌の物産展は,国内でも集客力及び売り上げにおいて,他の自治体をしのぎトップの座を誇っております。 また,本市製造業のうち,食料品製造業は,従業者数及び製造品出荷額ともに1位を占め,また,事業所数でも,出版・印刷,同関連事業に次いで2位となっているなど,食料品製造は本市の主力製造業であることがうかがえます。 したがって,私は,見本市や展示会への出店は,短期的に大きな成果が見込まれ,販路拡大の有効な手だてであり,先ほど述べた本市の製造業の特性や物産展などにおける強みを生かし,これを経済の活性化につなげていくことが必要であると考えます。 最近の経済の国際化の波は,販売市場においても,国内,国外の別なく押し寄せ,中小企業者は,海外を視野に入れた市場開拓といった今日的な課題にも迫られております。個々の経済取引は,結局のところ,各企業の営みでありますが,中小企業の販路の拡大は,新商品への開発意欲や国際協力といった企業独自の体力を高めるとともに,本市経済全体にも大きな波及効果が期待されるものであります。 このため,行政には,資金やノウハウの面で課題を抱える多くの中小企業に対して,国内外を問わず,そのビジネスチャンスの拡大を促進するための着実な取り組みが期待されていると考えます。 私は,現地の流通団体との接点が確保でき,取引ルートを新規に開拓する上で,海外物産展の開催は大変有効であると考えており,今後,一層充実していくべきと考えるところであります。 そこで,質問でありますが,本市は,今後,市内中小企業の販路拡大に向けてどのような支援を行っていく考えなのか,具体的な取り組みを含めて,お聞かせ願いたいと思います。 次に,海外物産展や見本市等への出店は,他国との文化交流や国際理解を深める側面とともに,地元企業の販路拡大の大きなビジネスチャンスともなり得るものであります。その中でも,東アジア地域は,近年,目覚ましい発展を遂げており,とりわけ,中国は13億の人口を抱える巨大なマーケットとして,我が国企業の海外進出が加速している国であり,また,隣の韓国においては,さきのワールドカップの共同開催を契機とした民間レベルでの相互交流の高まりや,自由貿易協定の締結に向けた最近の政府間交渉の進展など,いずれも,企業の海外販路拡大に当たっての追い風により,東アジアは大きな可能性を秘めていると言うことができます。 また,さきのSARS禍が観光産業全体に与えた甚大な影響は耳に新しいところですが,近年,札幌市を中心とした訪日外国人の来道者数は,台湾,香港,韓国といったアジア圏を中心に増加傾向にあります。これは,北海道の自然環境とともに,札幌の都市イメージがアジアの人々にとって魅力的なものとなっているためで,引き続き,観光プロモーションの強化や各種旅行商品の多様化等によって,今後ともアジア圏からの観光客の急増が見込まれるところであります。 特に,中国に関しては,ことし11月11日に対中国ビジネスの支援や観光客誘致を目的として札幌市初の駐在員事務所が北京市に開設されましたが,こうした取り組みも含め,東アジアとの経済交流の好機を逸することなく,地元企業の海外販路拡大に向けた支援施策の充実・拡大が図られることが必要であると考えます。 市がこれまで取り組んできた中小企業の販路拡大の取り組み,とりわけ海外に目を向けた販路拡大支援事業は,長期的に低調な国内の消費動向の中で,中小企業が大きく飛躍する機能を秘めた事業であると評価いたします。 しかし,その一方,実際にこれまで行われた事業を見ますと,その対象となるのは食品製造業など,産業全体から見ると限られた分野にとどまっており,このような事業の継続のみでは,産業全体の活性化につながっていくとは言いがたいと思います。 本市としては,ただいま述べた東アジア諸地域の経済状況の変化や観光面の動向を的確にとらえ,より多くの産業分野に波及する支援策を打ち出すべきと考えます。 市長は,来客2,000万人を目標として掲げていますが,その経済波及効果については述べておらず,市内の中小企業の活性化にどう結びつけていくのか,その具体的な道筋も明らかになっていない点で物足りなさを感ずる次第であります。 例えば,この販路拡大事業をさまざまな産業分野が関係する観光産業振興事業と有機的に結びつけ,観光客を対象とした商品開発やマーケティング,札幌市の有する高い都市イメージを最大限活用した販売促進や観光客の誘致に積極的に取り組むことも,その一つではないかと考えるところであります。 そこで,質問ですが,販路拡大に向けた支援については,本市の高い都市イメージを生かし,アジア圏域からの観光客の拡大も視野に入れた,よりスケールの大きな経済波及効果の高い事業として発展,拡大を図っていくべきと考えますがいかがか,また,その将来展望についてもお伺いいたします。 次に,都市景観についてお伺いいたします。 札幌市の街並みは,全国的に見ても美しい方だと思うのですが,ただ,その日本全体の都市景観のレベル自体が他の先進国からは随分おくれているように思われます。 本市を含めた日本全国の住宅地や商店街などの景観を見ますと,色彩の面でも形の面でも個々の建物がばらばらで,他との調和を無視した無秩序な建築が横行しています。自分が所有している土地なんだから,どんなものでも好き勝手に建てていいというような,いわば自分勝手主義のようなものを感じてしまいます。 ヨーロッパの先進地域などの場合は,歴史的な経緯の中からでき上がったものなのでしょうが,そこには一つの統一性があり,看板一つ出すにしても,全体との調和を重んじて,周りの景観を損なわないものになっている場合が多いようです。 これとは対照的なものとして,日本を含めた,いわゆるアジア的な景観,つまり,自分勝手主義的な他との調和も何もない,けばけばしさを競い合うような景観があります。人によっては,そういう景観も好ましいと思うのかもしれませんし,そういった方向性を是とするか否とするかは一概には語れないでしょうが,私としては,やはり優雅さを重んじた他との調和のある街並みを目指していくべきと考えます。自分勝手主義的な日本の雰囲気は,子供たちの人格形成の面にも大きく影響するわけで,そこは,行政としても積極的に取り組むべき課題であるように思われます。 本市としても,この点については真剣に取り組んできているようで,平成10年には札幌市都市景観条例を施行しておりますし,これに前後して立ち上げた都市景観審議会では,今もって活発な議論が続いていると聞いております。 しかしながら,真剣に都市景観を考えている市民は依然として少なく,審議会の議論などに関心を寄せる市民はごく限られた人数であるように思われます。 景観を考える市民と,そうでない市民の意識には,かなりのギャップがあります。屋外広告物などについても,いわゆる違法ビラなどを所構わず張りまくる業者があったりして,町内会の役員の皆さんたちが,毎月のように,総出でビラはがしに取り組んだりしている状況があります。 そこで,質問でありますが,本市としては,市民や企業の方々の意識醸成に向けて,都市景観に関する諸施策の方向性や内容をより積極的に広く市民に周知し,啓蒙を図る必要があると考えます。この点についての市長のご見解をお聞かせいただきたく存じます。 次に,路面電車の今後の方向性について,2点お伺いいたします。 路面電車は,環境に優しく,路面から直接乗りおりできることから,高齢者や障がいのある方にとっても,容易に利用できる交通機関であるとともに,中心市街地の活性化に寄与し,また,建設費も地下鉄などに比べると格段に安く済むことで全国的に見直されております。 札幌市においては,平成13年に交通事業経営改革会議において策定された交通事業改革プランに基づき,路面電車の経営問題とその機能向上策などについて検討しており,本年度末をめどに,その存廃を含めた方向性を結論づけることとされておりますが,それと並行して,ループ化の問題や,桑園地区や苗穂地区への延伸についても検討がなされるべきものと考えます。 しかしながら,市電を取り巻く環境は,乗車人員が年々減少傾向にあり,平成14年度決算では,ついに1億900万円の赤字に転落しております。また,電車の老朽化も著しく進み,45年を経過した9車両を初め,平均の経過年数は38年となっており,今後,市電を存続する場合には,車両の更新,工場や車庫の改修,軌道改良,変電所設備更新などが必要であり,これらのコストは,一説には100億円とも言われております。 昨年10月に実施された市電沿線の住民アンケートによりますと,約6割が路線の環状化や延伸を望んでおり,バスに代替するとした人は1%のみであります。一方,本年1月に実施した今後の路面電車の方向性に関する市民意識調査では,路面電車を存続させるべきだと答えた人の割合は54.4%に上り,バスにかえるべきと答えた人は33.8%でした。ふだん電車を利用しない人でも,過半数が存続を望んでいるわけで,本市としては,このことを重く受けとめるべきと考えます。 一方,他都市に目を向けますと,例えば,岡山では,昨年,「MOMO」という愛称で親しまれている超低床電車を導入しており,モダンな外観,そして,一転して車内はいやしの空間が広がり,路面電車の魅力向上に一役買っております。 そこで,1点目の質問ですが,本年度末までに結論づける路面電車の存続について,現時点でどのようにお考えか,お伺いいたします。 2点目の質問は,路面電車の経営効率化についてであります。 先ほど申し述べましたが,存続するためには多額の初期投資が必要となるわけですが,その100億円もの投資を回収するには,いかにして事業の効率化を図るかがポイントとなってきます。 効率化といいますと,まず人件費に目が行きがちですが,欧米では,駅舎やレールの建設や車両の効率化を重視しているそうであります。これがイギリスで発祥したPFIにあらわれております。 そこで,質問ですが,路面電車を将来的に民間に移譲することを含めたPFI方式の活用について,本市はどのように考えておるのか,お伺いいたします。 次に,市立札幌病院のあり方について,4点お伺いいたします。 まず1点目として,病院の経営状況についての市長のご見解をお聞かせいただきたく存じます。 今回の市立札幌病院の決算を見ますと,一般会計から救急医療や未熟児部門などに50億円を超えるお金が繰り入れられていますが,それでも約12億円の経常損失を計上し,累積欠損金も約128億円に及んでおり,その経営は非常に厳しいものとなっております。 現在,全国の都市部の自治体では,自治体病院の経営状況が悪化する一方であることや,その非効率性などが問題視され始めており,民間医療機関の増加と財政の逼迫を考慮しての自治体病院のあり方が論議され,所によっては行革の対象とされております。 こうした中で,市民の医療施設数を調べてみますと,平成14年度現在で,病院と診療所を合わせて約2,500という数の施設が数えられ,全国の政令指定都市の病床数を人口比率で比較しますと,札幌市が一番であるということがわかります。札幌市は,全国の政令都市の中で,市民1人当たりにつき最も病床数が多い都市だということです。市立病院の役割が一体何なのかという点についての議論は,もはや先送りできない状況だと思われます。 ちなみに,住基ネットの絡みで上田市長との親交が深い横浜市では,市立病院のあり方検討委員会なるものを立ち上げ,移譲による民営化をすべしという答申を出しております。また,その答申の中では,政策的に必要な医療機能についても,市からの委託や補助などがあれば民間で担い得るとしております。 現在の市立札幌病院の存在意義としては,救急医療のほかに,周産期医療,小児科医療などの部門が挙げられます。これらの部門は,民間では採算が取りづらいため,政策的な医療として行政が担っているわけですが,実は,補助金などによるバックアップがあれば,それらの医療についても民間の病院で引き受けてもらえるはずであります。その方が,市が直営でやるよりも低コストとなると思われます。 このような事業を踏まえて,上田市長としては,市立札幌病院の経営状況をどのようにとらえているのか,今後の市立札幌病院のあり方をどう考えているのかのご所見をお伺いいたします。 以上は中長期的な視野における質問でしたが,2点目の質問としては,対応が急がれている課題として周産期医療体制についてお伺いいたします。 近年,低出生体重児の出生割合は増加の一途をたどっており,特別な医療が必要なハイリスク児ですとか母体に影響を及ぼす可能性の高いハイリスク妊娠などに対する医療の充実が求められており,妊娠時から新生児期までの期間を専門的に取り扱う周産期医療へのニーズが高まっております。 この件も,昨年の3定の代質やそれ以前の代質でも取り上げたことですが,市立札幌病院では,今もって母体搬送依頼があってもそのすべてを受け入れることができません。平成14年度のデータで言いますと,183件の依頼があったうち,病床数の問題で122件の依頼を断っています。このことは,昨年の3定における代表質問でも指摘させていただいたところでありますが,その後,人材配置の面で多少のてこ入れがなされたものの,病床数については余り状況が変わっていないようであります。 総合周産期母子医療センターとしての機能を果たすには,周産期部門の一層の充実を図るべきと思うわけですが,この件に関する今後の対応について,本市のお考えをお尋ねいたします。 ちなみに,財政の厳しい中,病床数をふやすために増改築を行うのはなかなか難しいと思われます。しかしながら,病院内の部門ごとの区画の割り振りを見直すならば,稼働率が低い部門の病床数を周産期部門に割り振りし直すことも可能なのではないかと思われます。この点についてのご見解も,あわせてお聞かせいただきたく存じます。 3点目の質問としては,静療院についてお伺いいたします。 静療院には,神経症や不登校などの学齢児童を専門に扱う小児特殊病棟があるほか,自閉症児を扱うのぞみ学園が併設されております。このような病棟を持つ医療機関は道内唯一のものであり,その存在意義は非常に大きなものであります。 しかしながら,それらの病棟は老朽化が著しく,狭隘化と相まって,構造的な問題を抱えています。特に,閉鎖処遇と開放処遇の両方の処遇を同時に行えないというのは,児童・青年期の精神医療を行う上での大きな問題であるようです。 この件につきましても,昨年の3定における我が会派の代表質問で取り上げ,増改築をも視野に入れて前向きに検討するという答弁をいただいているわけですが,その後,市長もかわり,話がとんざしているようなので,再度,質問いたします。 本市としては,この静療院が抱える構造上の問題をどうするつもりなのか,昨年の答弁では病棟の改築等を行うようなお話でしたが,しかし,今,さきにも申し述べましたが,この厳しい財政状況の中,増改築は難しいのではないかと思われます。 そこで,提案ですが,この際,静療院を市立病院の本院の中に組み込んでしまってはどうかと考えます。稼働率が低い部門の病床数を削って,静療院のためのスペースに当ててはどうかと思うわけであります。 ちなみに,ここ数年,精神科の領域では救急医療との兼ね合いが重要視され始めています。精神科の患者さんが心筋梗塞や脳梗塞などの救急医療を要する病気を併発した場合,それらの患者さんを受け入れてくれる病院がなかなか見つからないのであります。市立札幌病院の本院の中に静療院が組み込まれれば,他の疾病を併発している精神科の患者さんたちにとっては大変有用となるでしょう。 これらの点を踏まえて,静療院の今後の方向性について,市長の見解をお聞かせいただきたく存じます。 4点目の質問としては,その精神科救急医療についての情報発信機能についてお伺いいたします。 精神科救急医療を必要とする患者さんにとっては,どこの病院でどのような体制が整えられていて,ベッドがあいているかどうかといった情報がないことが深刻な問題となっております。 そこで,市立札幌病院においては,その手の情報を一手に掌握し,精神科救急医療についての情報センター的な役割を担うべきではないかと考えるわけですが,この点についての市長のご見解をお尋ねいたします。 次に,札幌市救急医療体制検討委員会からの報告書について,3点お伺いいたします。 本年9月26日に,札幌市の新しい救急医療体制について,2年間の審議を経て,札幌市救急医療体制検討委員会から報告書が上田市長に提出されました。この報告書は,現行の救急医療体制の抱える診療の空白時間の解消,後方支援病院の確保,第2次救急医療体制の充実強化,小児救急の充実強化などの課題を指摘するとともに,新しい救急医療体制のあるべき姿を示したものであります。 私は,この報告書にあるように,救急医療体制を構築することができれば186万札幌市民の安心と健康を守るという点で大変心強く,全国からも高い評価が得られるのではないかと考えます。 そこで,報告書に関して,3点ほどお伺いいたします。 まず,1点目の質問として,札幌市の新救急医療体制についてお伺いします。 この報告書の内容をどのように評価し,新しい救急医療体制を整備していこうとしているのか,市長の見解をお伺いいたします。 2点目の質問としては,救急医療体制の検証についてお伺いいたします。 我が会派としては,このたびの報告書に基づいて,新しい救急医療体制を構築していただきたいと考えるのでありますが,すぐれた救急医療体制が整備されたとしても,その体制が円滑かつ効率的に運用されなければならないと考えております。 したがって,この体制の運用開始後の検証が極めて大切であると考えますが,具体的な検証の仕方について,市長の考えをお伺いいたしたいと思います。 3点目の質問としては,新夜間急病センターについてお伺いいたします。 新夜間急病センターは,来年春のオープンを目指し,現在,施設の工事が順調に進んでいると聞いております。 夜間急病センターは,昭和47年に札幌市医師会が全国に先駆けて,夜間における内科・小児科系の初期救急医療施設として開設し,以来,この30年の間,市民の安心と健康を守っていると認識しています。 そこで,新夜間救急センターでは,新たな札幌市救急医療体制の中核施設として,診療機能を拡充し,より質の高い,きめ細かな医療サービス等を提供するため,運営体制を整備するべきであると考えますが,市長のお考えをお伺いいたします。 次に,教育問題について,2点お伺いいたします。 いわゆる指導力不足教員の問題についてであります。 皆さんご承知のとおり,最近,指導力に欠けた教員の問題がクローズアップされております。子供の心を理解できず,学級経営ができない事例や,いじめ等の問題行動に対して適切な対応ができない,あるいは,不用意な言動をとり,生徒の心を傷つけるといった教員に対して,保護者から不信感や不満の声が多数寄せられております。 教師は,子供の可能性を引き出し,人格の形成や成長の手助けをする大事な仕事であり,どの職業にも増して,資質や情熱,自分に与えられた使命にこたえる責任感が強く求められております。教師としての資質や人間性が疑われかねない者,指導力不足が否めない者が教壇に立ち,それによって子供たちの成長や人間性のはぐくみが阻害されるようなことがあるとしたならば,何よりも子供たちにとって不幸なことであります。 文科省は,教員の任命権を持つ各都道府県教育委員会に対し,指導力不足教員を学校現場から外して研修させ,欠勤の連続や能力に問題がある場合,分限処分も含む人事管理システムづくりを指示し,各教育委員会は,弁護士や医師など第三者を入れた判定委員会の設立やそれぞれの判定基準の検討を進めてまいりました。 そこで,1点目の質問ですが,平成14年度において,このシステムを実施している全国の都道府県,政令都市の指導力不足教員の認定は289人となり,うち3人が免職処分となったとの発表がありましたが,本市の現状はどのようになっているのか,お伺いいたします。 2点目の質問としては,その現状を踏まえ,文科省から各都道府県教育委員会に発せられた指導力不足教員対策,例えば,指導力不足教員を学校現場から外して研修させ,欠勤の連続や能力に問題がある場合,本人の同意がなくてもできる分限処分も含む人事管理システムづくり等については,本市の教育委員会はどのような対応をしているのか,お伺いいたします。 次に,聴覚障がい者及び視覚障がい者のバリアフリーについてお伺いいたします。 札幌市福祉のまちづくり条例施行規則の整備基準でありますが,聴覚障がい者及び耳の不自由な高齢者に対するものとして,一つには,劇場,観覧場,映画館等の興行施設に不特定かつ多数の者の利用に供する観客席等を設ける場合においては,聴覚障がい者が円滑に使用できるように補聴装置を一つ以上設けること。さらに,緊急避難施設において,非常警報装置は,視覚障がい者及び聴覚障がい者に非常を知らせる光,文字,音声等の設備を併設し,火災報知器と連動したものとすることとなっており,この2項目のみしか規定されておりません。 ここで掲げる補聴装置については,聴覚障がい者が円滑に使用できるようにとなっておりますが,その聴覚障がい者には,広義的に解釈すると,難聴等,耳の不自由な高齢者をも含んでいると考えるのであります。 そこで,1点目の質問でありますが,そのような方々に対する補聴装置とはどのような装置を設置しているのか,お伺いいたします。 ちなみに,札幌コンサートホールKitaraで導入しているものは磁器ループ方式を採用しておりますが,それは,磁気ループから発生する電磁波を聴覚障がい者が装置している補聴器の誘導コイルで受信して音声を聞き取るものであります。 そこで,2点目の質問ですが,その磁気ループから発生する電磁波については,一般観客者及びその装置を使用する者において,ペースメーカー等の医療機器への誤作動のおそれがない安全なものなのかどうか,お伺いいたします。 当然のことと思いますが,コンサートホール内においては,携帯電話による電磁波の影響をかんがみて,使用禁止を励行しており,その整合性からも安全第一と考えるべきと思います。 第3の質問としては,今現在,公共的施設と定義されております興行施設の建築物に対して,その補聴装置をどの施設に何カ所ほど設置しているのか,また,それらには安全上問題はないのかをお伺いいたします。 4点目の質問としては,聴覚バリアフリーの観点からは,不特定多数の者の利用に供する公共的施設には,官公庁の施設,社会福祉施設,医療施設等も含まれるものと思います。 これらの公共施設に対しても,興行施設と同様の安全で安心な聴覚バリアフリーを拡大すべきと思いますが,この点についてどのように考えておられるのか,ご質問いたします。 5点目の質問としては,官公庁の施設,社会福祉施設,医療施設等における受け付け窓口サービスにおいて,聴覚障がい者及び耳の不自由な高齢者に対して,どのような補聴装置をもって対応しておられるのでしょうか。 もしも対応がなされていないとすれば,この条件について,聴覚バリアフリーの面から本施行規則に不備があるものと思われますので,速急に対応策を示すよう要望いたします。 次に,視覚障がいのためのバリアフリーについてお伺いいたします。 現在,札幌市内には4,000人以上の視覚障がい者がおります。 人は,あらゆる情報の約80%を視力から得ていると言われておりますから,これらの方々は,毎日,目の見える者には想像もできないようなご苦労をされていることと思います。また,私も,街中で白いつえを持って一人で歩いている方を見かけることがありますが,視覚障がい者は,外出の際に,車や歩行者が行き交い,また,障がい物も数多く存在する中を歩かなくてはならず,常に危険と隣り合わせにいることを常々感じているところであります。 このような危険を回避し,少しでも視覚障がい者が安心して街を歩けるようにということで,視覚障がい者誘導用ブロック,いわゆる点字ブロックがあります。点字ブロックの敷設については,福祉のまちづくり条例の整備基準により,建物には,敷地内の通路から外部出入り口まで,外部出入り口から受付等の案内まで,階段の上端と下端などへ敷設するよう定められており,また,歩道については,横断歩道に接する部分や視覚障がい者の利用の多い施設から最寄りの駅等へ通ずる歩道等で必要な部分に敷設するように定められています。 福祉のまちづくり条例が施行されてからの新しい市の建物は,条例の基準に基づいた整備が行われていますが,しかしながら,それ以前に建てられた建物については,点字ブロックが整備されていない状況のまま残っています。また,民間の建物については,以前より点字ブロックが敷設されている建物が多くなっているように感じますが,業者等の点字ブロックに対する理解が十分ではないためか,新しい建物でも点字ブロックが敷設されていないところを見かけることもあります。 歩道の点字ブロックについては,交差点部分を中心としてかなり整備が進んでいるようですが,視覚障がい者の方々からは,誘導のための点字ブロックの敷設が不十分だとの声も聞かれます。 点字ブロックのほかにも,例えば,駅などの階段においては手すりを頼りにしている視覚障がい者も多くいますが,せっかくの手すりが踊り場で途切れていて,その先がどうなっているのかがわからず,不安な箇所もあるとの声も聞いております。この場合,手すりの末端部分に点字表示があれば,その先どこへ行くのかなどの位置情報を知ることもできるのですが,それほど普及していないように思います。 このように,視覚障がい者のための施設の設備は,以前に比べるとかなり進んできてはおりますが,まだまだ不十分なのではないでしょうか。 そこで,質問ですが,視覚障がい者が安心して街中を歩けるようにするため,歩道の点字ブロックの敷設などの街のバリアフリー化に一層力を入れるとともに,きめ細かな施策が求められるべきと考えますが,今後どのように整備を進めていく考えなのか,お伺いいたします。 次に,私の地元,南区の真駒内公園にあります豊平川さけ科学館の来館者増加のための対策についてお尋ねいたします。 戦後の人口増加による水質の悪化によって,長い間サケの回帰が途絶えていた豊平川に再びサケを呼び戻そうとカムバック・サーモン運動が始まったのは,今から25年前の昭和53年10月のことでした。翌年の春には30年ぶりの稚魚放流が再開され,その3年後には,市民の期待にこたえ,稚魚たちは親ザケとなって豊平川に戻ってきたのであります。サケの回帰は,世代を超えた多くの市民に喜びと夢を与え,自然の仕組みや自然環境保護の大切さを教えるという大きな役割を果たしました。 こうした運動の成果として,サケの回帰事業を通して生物や自然環境の保全に関する知識の普及啓発を行うための学習施設,さけ科学館が誕生し,着実にその使命を果たしながら,間もなく開館20周年を迎えようとしております。この20年間,本市の都市化は一層進み,河川の改修などで子供が自然の水生生物に触れ合う機会が減少している中で,さけ科学館は,展示施設,学習施設,あるいは調査研究施設として環境教育事業の充実など,新しい時代の要請に対応した役割を果たすことが強く期待されているところであります。 しかし,一方,この20年間で,施設の老朽化,展示施設の陳腐化が進んでいることも事実であります。さけ科学館開館以来,道内には,2館の有料の大型サケ関連施設が開館しております。無料施設であるさけ科学館を有料のこれらの施設と比べるのも酷な話ですが,やはり186万都市の施設としては余りにも見劣りするのであります。こうした施設の魅力低下は,来館者の減少にもあらわれ,開館当初は15万人弱であった来館者は,昨年度は9万人を割り込んだと聞いております。 そこで,豊平川さけ科学館の来館者増加のための対策について,3点,私見を申し上げたいと思います。 1点目は,障がい者や高齢者の利用も考えた施設のバリアフリー化についてであります。 現在,サケ科魚類を展示している水槽の中に地下水槽がありますが,この地下水槽を見学するためには,階段をおりて地下観察室に入らなくてはならず,施設の構造上,車いす利用者等,障がいのある方などは見学することができません。福祉のまちづくり条例を制定し,すべての人に優しい福祉都市の実現を目指している札幌市の施設としては,まことにお粗末な施設であります。 こうした問題を解消し,障がいのある方や高齢者も見学できるような施設に改修することによって,さらなる来館者の増加も見込めると思うのであります。 2点目としては,地下水槽の改修についてであります。 地下水槽は,障がいのある方の見学に支障があることに加えて,夏にはガラス面が結露して中の様子が見えにくくなったり,一つの大きな水槽を仕切り板で仕切って数個の小水槽として使用しているため,一つの小水槽のみの清掃作業であったとしても地下水槽すべての水位を下げなければならず,見学者に不便をかけております。また,これらの水槽は,もともと屋外からの見学用としてつくられたため,魚類の性質上,不適格であって,現在は地下からの見学となっております。さらに,水槽が屋外にあるため,落ち葉が池に落ちるなど,メンテナンスの面からも問題があります。 他の類似施設を見ても,やはり大型水槽は展示施設の目玉となるもので,今後,来館者の増加を図るためにも,大型水槽の設置を含め,地下水槽の抜本的な改修が必要と思うのであります。 3点目ですが,札幌市の持つ自然的・社会的特性に着目した展示内容の充実についてであります。 さけ科学館の別館であるさかな館には,市内の水辺の生物やいろいろな種類のカエルを展示したりと,小さなお子さんの人気も高いと聞いておりますが,現在の展示内容は,旧来からの水槽を並べているだけの単純な生物の紹介のみとなっております。つまり,札幌市の持つ自然環境や社会的特性にまで踏み込んだものにはなっておりません。 本市は,地域の中に多様な水辺環境を持ち,自然に恵まれた街であります。そこに生息する生物は,日本国内では北海道固有の種類も多く,北方系の自然をよくあらわしていると聞いております。札幌の水辺の生物に関する環境教育に対応できる施設は,さけ科学館が市内で唯一の施設でありますから,今後,サケ科魚類にとどまらず,札幌の水辺の生物を通して,自然環境全般を子供から年配者まで楽しみながら学べる施設への発展的転換が重要であり,それに対応した展示や設備の充実強化が必要であります。 以上,3点の視点を踏まえた,さけ科学館の来館者増加のための対策の必要性について,市長はどのように考えておられるのか,お伺いいたします。 次に,これからの街づくりについて,2点お伺いいたします。 市長は,これからの街づくりについて,さっぽろ元気ビジョンを公表されましたが,余りにも総花的で現実性を欠いているように思われます。そのため,今日まで,街づくりの中核となって努力してきた町内会,自治会等から多くの疑問が投げかけられております。 本市は,他の都市に比べて町内会の自立性が乏しく,かつ,加入率も低いと言われております。しかし,そんな中で,協働型社会の街づくりに努力してきた多くの町内会の活動には,しかるべき評価が与えられるべきと考えます。町内会加入率も70ないし80%台は維持しており,若年,単身世帯の多さを考慮に入れれば,決して低い水準ではないと思うのであります。 そこで,1点目の質問ですが,町内会には,地域の持つ特性や歴史的背景によって,活動にもそれぞれの特色があります。 しかるに,町内会を十把一からげにして,例えば,顔が見えない,古くて使いものにならない,行政との癒着,ボス支配,マンネリズム等を指摘する声が,特に市長の周辺から拡声されて聞こえておりますが,これらの言葉は,ある種の先入観にとらわれており,町内会を総合的に評価するには現実味に欠ける嫌いがあると考えますが,市長の見解をお伺いいたします。 ちなみに,全国モデル都市の住民意識調査でも,町内会をなくしてはならないとする回答は16%,あった方がよいとする回答は69%,積極,消極を合わせた支持率は85%にもなっております。 市長は,元気ビジョンにおいて,地域のまちづくりの推進で地域での市民自治推進の仕組みづくりを取り上げられ,おおむね連絡所単位に,市民みずからが地域の課題を考え,問題解決や目標の実現に向けて行動する場としてまちづくり協議会を設けるとともに,区ごとに街づくりについて議論する区民協議会を設けるとしておられますが,前段の連絡所単位のまちづくり協議会と連合町内会の範囲は完全に重なります。 市長は,一部の町内会否定論あるいはNPO絶対論に乗って,これらの街づくりを町内会のみの活動からテーマコミュニティ活動に特化したボランティアやNPO主体の新たな組織を町内会と並列あるいは対立軸に置いてシフトがえを目指しているように考えられますが,この発想は一部の学者や現場で汗しない理想論者に多い議論であり,市長がこれらに踊らされて改革に踏み込んだ場合,街づくりは大きな混乱を生む危険性をはらんでいるのではないかと考えております。 そこで,2点目の質問ですが,市長は,現実問題として,動員力を備えて,市民の日常そのものであるところの福祉,環境から防犯,防災に至るまでの諸課題に包括的にかかわり,かつ,地域社会に深く根づいて絶対多数の市民に認知されている現存の町内会のほかに,これからの街づくりネットワークの中核となり得る市民組織を別途に育てようと考えているのかどうか,お伺いいたします。 ちなみに,これからの街づくりを考えた場合,むしろ,町内会を地域社会の主体となり得る組織として積極的に評価し,協働型社会づくりネットワークの中核に据えて,住民のニーズと時代の変化に対応できる柔軟性のある組織とすべきであります。一方,ボランティアやNPOは町内会と共振し合いながら,町内会に不足する住民ニーズの部分を補完する組織へと位置づけて育成を図るのが相当と考えますが,この件についてどのような見解をお持ちか,お聞かせ願いたいと思います。 次に,市役所改革の方策について,3点お伺いいたします。 市長の元気ビジョンによれば,市役所みずからが内部努力を徹底し,人員の削減や事業の効率化を進め,200億円の経費節減を目指す。そ のための組織・システムづくりに,ITを最大限に活用するなどとして,仕事のスリム化,スピード化を図ることにより,市民に直接サービスを提供する部門に予算,人員などの経営資源をシフトし,市民サービスの向上を図るとあります。 しかしながら,市民へのサービス向上とIT化は相反する関係ともなりかねません。急速に進む高齢社会にあって,これからの時代,行政の伝達手段が大きな問題となります。市長は,折に触れ,ITを活用した意見集約や意思の伝達を述べておられますが,果たして,これに対応できる市民,特に高齢者の割合はどの程度でありましょうか。 そこで,1点目の質問ですが,対応できるレベルにある一部市民の意見のみが増幅される危険はないのか,また,声なき声をどのようにして聞き取ろうとしているのか,お伺いいたします。 従前は,各区において過去何年間も区長懇談会が実施され,町内会からの要望や意見を吸い上げ,連合町内会ごとに,1年に1度,区長並びに各部の部長から回答していただいてきました。昨今は,意見や要望は,いつも広聴係で受け付けていることから,区長懇談会を当初の目的から単なる顔合わせや懇談の場に変えてきている区が多くなってきています。 市長は,タウントークなどとうたって,市民と対話する場を設け,実施してこられましたが,これは,どちらかというと,個人の意見や要望を聞く場であるようです。今まで本市が行ってきた区長懇談会は,これとは異なり,町内会を主体とした組織的な地域要望を聞く場であります。 2点目の質問ですが,このような場を切り捨ててしまうことについて,市長はどのように考えているのか,お伺いいたします。 また,区長懇談会の内容が変貌している昨今,市からの情報の多くは,基本的には発信主義となっております。つまり,行政側は一方的に情報を発信するだけで,その情報を市民が理解したものとして処理してしまいがちではないでしょうか。たとえ,それが文書によるものであったとしても,理解や判断ができない高齢者は今後ますます増加します。手間のかかることではありますが,高齢者の利益とプライバシーを守るためには,場合によっては,行政から直接出向かなくてはならない場面も多くなることは避けられないと思っております。 3点目の質問ですが,すべてとはいかないまでも,重要と考えられる情報の伝達は,受信者側の立場に立って発信していくことが,真の市民サービスの向上につながるのではないでしょうか。200億円の経費節減目標と市民サービスの向上とのバランスには,特段の配慮が必要と考えますがいかがか,ご見解をお伺いいたします。 以上をもちまして,私からの質問はすべて終わりました。長時間にわたりご清聴いただき,まことにありがとうございます。(拍手)
武市憲一
○議長(武市憲一) 答弁を求めます。 上田市長。
上田文雄
◎市長(上田文雄) まず,答弁に先立ちまして,このたびの村山優治議員の突然の訃報に接しまして,札幌市を代表し,心から哀悼の意を表するものでございます。 17年間という長きにわたり,札幌市議会議員として情熱を持ってご活躍され,札幌市の発展にご尽力をいただきましたこと,そして,残されたご功績に深く敬意と感謝を申し上げます。 今となりましては,故人となられました村山優治議員の安らかなご冥福を心からお祈り申し上げまして,私の追悼の言葉とさせていただきます。 さて,小須田議員からのご質問に答弁をさせていただきます。 15項目ほどのご質問でございましたので,私からは,1ないし5点目及び14点目についてご答弁を申し上げ,その余については担当助役及び教育長からご答弁をさせていただきます。 まず初めに,私の執務のあり方についてでございます。 3点にわたるご質問でございますが,いずれも関連いたしますので,一括してお答えをいた します。 私の施政方針を具体化するに当たりまして,それぞれの事業やプロジェクト等について,市役所内部の今までの議論の経過や進捗状況のほかに,所轄部局の基本的な考え方を把握しておかなければならないということは,申し上げるまでもなく大変重要なことと認識しておりますし,就任以来,十分な時間を費やしてきたところでございます。一方,これからの街づくりを考えたときに,行政だけがその役割を担うのではなく,市民とともに考え,行動することも,これまた極めて重要であります。 したがいまして,これら庁内の状況を的確に把握するとともに,市民との対話を通じ,積極的に市民の皆さんのニーズや思いを受けとめるなど,庁内,庁外を問わず幅広く意見や状況の把握に努めてまいりたいと,このように思います。 なお,私の執務時間の内訳に関するご質問がございましたが,市長といたしましての執務内容をそのような形で明確に区分するということは極めて難しい面がございますけれども,政策決定にかかわる職員との打ち合わせ時間と,市民の皆さんとの意見交換に要した時間とを比較いたしますと,政策決定にかかわる職員との打ち合わせをする時間の方がはるかに多いというふうに認識をいたしておりまして,お答えとさせていただきます。 次に,私の政治姿勢について2点ご質問がございましたので,一括してお答えをいたします。 さきの衆議院選挙に際しまして,特定の候補者への応援に関してのご質問でございますけれども,基本的な姿勢といたしましては,私は,市民の皆さんから選任をいただいたという立場で市長の職にあるわけでありますことから,当然のことながら,公務の遂行を最優先とするということを申し上げてきたところでございます。 その大前提の上で,2度にわたり極めて厳しい札幌市長選挙をともに戦った古い友人に対して,人としての礼を失することのないように,必要最小限での応援に駆けつけさせていただいたというのが現状でございます。 大方の市民の皆様には,私の行動についてご理解をいただけるのではないかと思っているところでございます。 また,選挙カーに関する記者会見での発言についてでございますが,これは,選挙カーに乗るようなことはないと思うがというふうに申し上げた上で,その後の状況によってはいろいろな判断をしなければならないというようなこともつけ加えて申し述べているところでございまして,当時の私の率直な気持ちを申し上げたものであり,選挙カーには絶対乗らないということを明言したつもりではございません。 いずれにいたしましても,市政の運営に当たりましては,私を選任いただいた多くの市民の皆様の期待に反することがないように,みずからを律してまいりたいと思っているところでございます。 次に,札幌駅前通地下歩行空間整備事業と創成川通再整備事業について,関連いたしますので,一括してお答えをさせていただきます。 去る11月14,15日に行いました市民1,000人ワークショップにおいては,札幌市が提起をいたしました,人と環境を重視する都心交通のあり方について,多くの理解が得られたと実感したところでございます。私も,テーブルの中に入って,直接,参加者の方々の意見をお聞きし,市民の都心交通に関する関心の高さと真摯な議論に感激をしたところであります。 その場でいただいた,駅前通,それから創成川通の両プロジェクトについてのさまざまなご意見やご提案について,私といたしましては,十分な分析・検討を行った上で,事業の進め方について早急に結論を出したいと考えておるところであります。 次に,財政問題についてであります。 1点目の財源不足への対応についてお答えいたします。 平成16年度の予算編成方針とともに公表させていただきました本市の中期財政見通しでは,試算の前提として,市税や地方交付税などの一般財源が伸びない中にあって,当面,扶助費や公債費が増加することから収支不足の発生が見込まれているところであります。 この対応については,決定的な解決策というものはないわけでありまして,税源の涵養だとか,収入率の向上だとか,あるいは受益者負担の適正化など,歳入の確保に努めることはもちろんのこと,歳出にあっても,すべての事務事業を聖域化することなく,市民の視点や生活感覚を踏まえて根本から見直しを行うなど,不断の努力の積み重ねが大切であると認識をしているところでございます。 したがいまして,今後の財政運営に当たりましては,伸ばすべきものは伸ばし,変えるべきものは思い切って変えていくという考えを基本に,財政収支の均衡を図ってまいりたいと考えているところであります。 2点目の地域経済への配慮についてでありますが,普通建設事業費が平成15年度に大幅な減となりましたのは,コンベンションセンターや札幌駅北口のエルプラザなど,前5年計画で予定されていた大型の公共施設の整備が,ほぼ終了したことが大きな理由であります。 しかし,今後の財政運営の中では,国において歳出改革路線というものが堅持されていることもありまして,ご指摘のとおり,公共事業を初めとする普通建設事業につきましては,引き続き厳しい状況にあるものと認識をいたしております。 一方,建設業を中心とする構造不況業種が極めて厳しい環境にあることも理解しておりますことから,これらの業種に対しましては,技術や組織力の向上のための補助金や相談,講習会の実施,あるいは他分野へ進出するための融資制度,さらには,業態の強化等を目指す,そういうものを意欲的に取り組んでいく中小企業への公共事業の発注など,積極的な支援を行っているところでありまして,また,今後とも,真に必要な公共事業を適切に展開してまいりたいと考えているところでございます。 3点目の札幌市単独の経済対策についてお答えいたします。 これにつきましても,ただいま申し上げましたとおり,地域経済の厳しい状況を踏まえ,財源手当の見通し,これを見きわめながら事業の必要性や緊急性,さらには,地元中小企業への発注機会の拡大など,総合的に勘案の上,必要な補正予算の編成につきましては,的確に対応してまいりたいと,このように考えておるところであります。 次に,これからの街づくりについてのお尋ねについてお答えをさせていただきます。 1点目の町内会に対する評価でありますけれども,町内会を中心とした地域の住民組織というものは,現在の札幌市の発展に大きく貢献されてきていると私は認識をしておりますし,このことを評価するとともに,敬意を表するものであります。 町内会は,今後とも,地域活動における重要な役割を担っていただかねばならない組織と考えております。このことは,私が行っておりますタウントークなどの席上や,さまざまな機会をとらえて,そのようにご説明を申し上げているところでございます。 次に,2点目の市民組織育成の考え方であります。 少子高齢化の進行や住民ニーズの多様化など,最近の社会環境の変化に伴い,新たな地域問題というものが生じてきております。これに対応して,NPOやボランティア団体などのさまざまな市民活動というものが活発になってきているところであります。今後とも,これらの活動を積極的に支援するとともに,活動している団体が集い,地域の課題について活発に議論をし,実践していくということが必要であるというふうに考えておるわけであります。このような取り組みを進めるに当たっては,町内会や商店街,NPO,ボランティア団体など,それぞれの団体が互いに自主性というものを尊重し,行政とも協働していくという関係を築いていくことが大切である,このように考えているところであります。 私からのご答弁は,以上でありますが,その余のご質問に対しては,担当助役並びに教育長からご答弁をさせていただきます。
武市憲一
○議長(武市憲一) 田中助役。
田中賢龍
◎助役(田中賢龍) 私から,最後にご質問のございました市役所改革の方策につきましてお答えを申し上げます。 3点にわたるご質問でございますが,関連いたしますので,一括してお答えをいたします。 市民意見の集約につきましては,情報伝達にすぐれたインターネットの活用のほか,従来から,来庁,電話,手紙,文書など,さまざまな手段がございますし,世論調査,市民アンケートなどの多角的な方法で市民の皆さんのご意見を伺っており,特定の方々に偏重することのないよう努めてきているところでございます。 また,区長懇談会につきましては,町内会を初めとした地域のさまざまな団体が意見を交換し,市民と行政がともに街づくりを考える場となるよう,開催の形態や名称を地区懇談会,マイタウントーク等に変えるなど,各区が工夫を凝らして内容の充実を図ってきているところでございます。町内会など地域の方々のご意見につきましては,引き続き区役所や連絡所でお受けするとともに,区長懇談会や現在実施しておりますタウントークなども含め,多くの機会を通じてお聞きしてまいりたいと考えております。 なお,今後とも,高齢者,障がい者を含めた受け取る市民の立場に立ったきめ細かな情報発信に努めてまいりたいと考えております。
武市憲一
○議長(武市憲一) 福迫助役。
福迫尚一郎
◎助役(福迫尚一郎) 都市景観,路面電車及び豊平川さけ科学館につきましては,私の方からお答えさせていただきます。 初めに,都市景観についてお答えさせていただきます。 現在,都市景観条例に基づきまして,都市景観賞の実施や街づくり活動に対する助成制度のほか,都市景観アドバイザーの活用あるいはホームページの掲載などの諸施策を展開いたしまして,市民意識の高揚を図っているところであります。 しかしながら,議員ご指摘のように,市民の都市景観に対する意識は必ずしも十分ではないということも認識しているところであります。 したがいまして,現在取り組んでおります施策を一層積極的に推し進めるとともに,NPO団体等との連携を強めまして,多くの市民の都市景観事業への参画を促していくなどの施策を図ってまいりたいと考えております。 次に,路面電車の今後の方向性についてお答えいたします。 1点目の路面電車の存続の考え方についてでありますが,先般の1,000人ワークショップにおきましても,多くの方々が公共交通の利便性を高めることを求めていること,また,議員のお話しにありましたアンケート調査の結果などから,市民の多くが路面電車の存続を望んでいることは十分認識しているところであります。 これらのことを念頭に入れまして,今年度末までに,経営の見通しを見きわめながら事業の方向性について結論づけたいと,このように考えております。 また,ループ化や延伸につきましては,都心の街づくりに深くかかわりがありますことから,これらとの整合を図りつつ,今後,引き続き検討を進めたいと考えております。 次に,2点目の路面電車の経営効率化についてでありますが,現在,交通局におきましては,新たな投資額の圧縮や営業経費の大幅な削減策について鋭意検討を進めているところであります。また,PFI方式などの民間活力を導入した新たな経営形態のあり方につきましても,財政負担の軽減やサービス水準の向上などの観点から,今後,幅広く検討を進めてまいりたいと考えております。 次に,豊平川さけ科学館の来館者増加のための対策についてお答えいたします。 さけ科学館につきましては,来館者の増加を図る上で,施設の構造上の問題や展示内容の更新等の課題があるということは認識しております。大規模な改修など極めて難しいものもありますが,財政状況などを考慮しながら対応してまいりたいと考えております。 なお,今年度は,環境教育の充実を図るた め,館内で放映しております映像資料,そしてパネル等の更新を予定しておりますが,今後につきましては,学校とのより一層の連携を図りながら,来館者の増加に向けて努力してまいりたいと,このように考えております。 私からは,以上です。
武市憲一
○議長(武市憲一) 小澤助役。
小澤正明
◎助役(小澤正明) 私から,4点についてお答えいたします。 初めに,市内中小企業の販路拡大に向けた支援についてでありますが,これは,市内中小企業等の活性化にとって重要な課題であると認識をしておりまして,今後とも,札幌市の産業の特性を踏まえ,企業の専門見本市への出展やアジア地域での物産展の開催を引き続き支援するとともに,先月,北京に開設いたしました札幌経済交流室を活用いたしまして商談会を開催するなど,ビジネスチャンスの拡大を進めてまいりたいと考えております。 また,これまでも,海外物産展にあわせて観光PRを行ってきたところでございますが,今後の展開に当たっては,札幌の観光都市としての優位性や都市の魅力を生かし,観光誘致プロモーションやシティPR,さらには,札幌ブランド推進等の関連事業とも連動しながら事業を推進し,幅広い産業分野において中小企業の活性化を図っていく所存でございます。 次に,市立札幌病院のあり方についてお答えいたします。 質問の1点目の市立札幌病院の経営状況については,平成9年度以降,経営健全化に取り組んでおりますが,昨年4月以降の診療報酬のマイナス改定,さらに,健康保険法の一部改正の影響を受けまして,他の自治体病院と同様,大変厳しい状況にありますので,より一層の効率的な病院経営に努めていかなければならないというふうに考えているところでございます。 また,市立札幌病院の今後のあり方につきましては,市立札幌病院のあり方に関する懇話会より,年内に答申をいただく予定となっております。この答申を踏まえまして,今後,具体的な改革プランを策定し,徹底した効率化,さらには,自治体病院として政策的医療の充実等を図るよう検討してまいりたいと考えております。 質問の2点目の周産期医療体制につきましては,昨年10月以降,ベッドの増床,担当する医師や看護師の増員などを進め,母体搬送等の受け入れ態勢の強化を図ったところでございます。 今後とも,総合周産期母子医療センターとしての機能の充実を図るためにも,所管しております道などとの関係機関と協議してまいりたいと考えております。 質問の3点目の静療院についてですが,市立札幌病院としても,患者さんのニーズにこたえるべく,静療院の今後の方向性について,あり方懇話会の答申も踏まえまして,具体的な方策を検討してまいりたいと考えております。 質問の4点目の精神科救急医療に関する情報発信機能につきましては,精神科救急医療システムの一層の充実を図る観点から,これを所管しております道などとの関係機関と協議してまいりたいと考えております。 次に,札幌市救急医療体制検討委員会からの報告書についてお答えいたします。 1点目の札幌市の新救急医療体制についてであります。 新救急医療体制につきましては,先般,札幌市救急医療体制検討委員会から本市に報告書が提出されたところでございますが,本市といたしましても,市民の命と健康を守る救急医療の新たな段階を切り開くご提言と重く受けとめておりまして,本報告書の内容を尊重し,その実現に向けて努力をしてまいりたいと考えております。 次に,2点目の救急医療体制の検証についてでありますが,新救急医療体制を円滑かつ効率的に運用していくためには,定期的に検証していくことが非常に重要なことと認識をいたしております。 具体的な検証方法につきましては,今後,関係機関等と十分協議の上,検討してまいりたいと考えております。 次に,3点目の新夜間急病センターについてでありますが,本施設は,本市の初期救急医療体制におきまして極めて重要な役割を果たす施設であると認識をしておりますので,市民が安心して受診できる診療体制を確保できるよう,運営体制の一層の充実に努めてまいりたいと考えております。 最後に,聴覚並びに視覚に障がいのある方のためのバリアフリーについてお答えいたします。 1点目の聴覚に障がいのある方のための補聴装置についてでございますが,磁気ループを配線し,磁気ループ対応型補聴器で聞いていただく方式の装置を設置している施設と,FM電波を利用して専用の受信機で聞いていただく方式の装置を設置している施設がございます。 2点目の磁気ループから発生する電磁波についてでありますが,発生する電磁波は携帯電話の30分の1以下であり,ペースメーカーなどの医療機器への影響はないと理解をしております。 3点目の公共的施設における補聴装置の設置についてでございますが,磁気ループを使った補聴装置は,札幌コンサートホールKitara及び中央図書館で,また,FM電波を利用した方式は,札幌ドーム及びコンベンションセンターで採用しておりますが,いずれも安全上の問題はないと考えております。 4点目の公共的施設における聴覚バリアフリーの拡大についてでございますが,興行施設以外の公共的施設につきましては,施設の用途や特性に合った方法で聴覚に障がいのある方への一層の配慮を行ってまいりたいと考えております。 5点目の官公庁施設等の受け付け窓口における補聴装置対応についてでございますが,中央図書館では,相談カウンターの1カ所に補聴装置を設置しておりますが,そのほか,例えば,区役所においては,呼び出しの際に案内表示板を点灯させるなどの方法により,聴覚に障がいのある方への対応を行っております。 次に,視覚に障がいのある方のためのバリアフリーについてでございますが,点字ブロックの敷設等の歩道のバリアフリー化につきましては,交通バリアフリー基本構想で定められた重点整備地区内の特定経路を中心に一層力を入れていきたいと考えております。また,建物のバリアフリー化につきましては,財源の問題など困難な面もありますが,できるところから着実に整備をしていきたいと考えております。 一方,バリアフリー化の取り組みは,民間の事業者等の協力なしにはなかなか進まない面もありますことから,あらゆる機会を通じて理解の促進に努めていきたいと考えております。 以上でございます。
武市憲一
○議長(武市憲一) 松平教育長。
松平英明
◎教育長(松平英明) 教育問題につきまして,私からお答えを申し上げます。 1点目の指導力不足教員の現状についてであります。 教育委員会といたしましては,指導力不足教員に対する人事管理システムの策定に向けて,平成14年12月には,教育関係者,学識経験者等から成る指導力向上制度検討委員会を設置するなどして,現在検討を進めているところであり,このシステムによる,いわゆる指導力不足教員の認定までには至っていないところでございます。 しかしながら,これまでも,児童生徒を適切に指導できない教員に対しましては,各学校及び教育委員会におきまして,個別に指導,研修を行うなどして,状況に応じた適切な措置を講じてきたところでございます。 2点目の指導力不足教員に対する教育委員会の対応についてでありますが,検討委員会での意見などを踏まえまして,現在,審査判定の基準,認定等に係る手続,対象となる教員一人一人の状況や課題に応じた指導力向上のための研修プログラムなどについて取りまとめを行っておりまして,今後,有識者から成る判定委員会の設立を経て,平成16年度からこのシステムを運用する予定でございます。 以上です。
武市憲一
○議長(武市憲一) ここで,およそ30分間休憩します。
西村茂樹
○副議長(西村茂樹) これより,会議を再開します。 代表質問を続行します。 三宅由美議員。 (三宅由美議員登壇・拍手)
三宅由美
◆三宅由美議員 私は,民主党・市民の会を代表して,2003年第4回定例市議会に上程されました諸議案並びに当面する諸課題について,順次質問をしてまいります。 代表質問に先立ち,民主党・市民の会は,11月29日に急逝されました札幌市議会自由民主党議員会長故村山優治議員に対して,哀悼の意を表しますとともに,安らかなご冥福を心よりお祈り申し上げます。 それでは,初めに,行財政改革についてお伺いします。 本市では,これまで,1995年に策定をした新行政改革大綱に基づいて,行財政改革の取り組みを進めてきました。しかし,近年の社会経済情勢の変化は激しく,本市の財政状況は,税収の落ち込みなどから予断を許さない状況となっています。 このような中で,本市は,2000年に策定した5年計画,すなわち第4次長期総合計画の実施計画に基づく街づくりを進めてきましたが,従来のように,その計画期間を1年繰り上げて,2004年度を初年度とする新しい実施計画を策定することとしております。また,上田市長は,これまでの実施期間を5年間とするパターンを変更し,2004年度から2006年度の3カ年を計画期間とする新まちづくり計画の策定方針を決定しました。 一方,桂前市長は,昨年5月,札幌市都市経営基本方針,そして,変革型市役所を目指した札幌市行政経営戦略,同時に,この財政的裏づけとなる中期財政見通しと今後の財政運営の考え方についてという,いわば新たな都市経営に関する札幌市の三位一体の計画を発表し,1年間にわたって取り組みが進められてきました。 まず,市長は,これらの取り組みをどのように評価し,札幌新まちづくり計画に反映されようとしているのか,基本的な考えを伺います。 2点目は,予想される歳入不足への対応策についてです。 昨年5月の中期財政見通し策定時点での2003年度の歳入不足は約218億円と予測されていたのですが,予算編成時点では,マイナスシーリングの設定など,主に公共事業の縮減などにより約174億円の縮減を図り,残り約44億円については財政調整基金を充当し,歳入不足を埋めたところです。 したがって,今年度の当初予算の策定時点で本市の中期財政見通しは変更され,さらにことし10月24日には,2004年度予算編成方針を策定するに当たって,本市の中期財政見通し2004年度概算収支試算を発表しています。その中では,2004年度から3年間で総額約494億円,2004年度だけでも92億円の収支不足が発生する見通しとなっております。 現在,本市の財政調整基金残高は約68億円となっていますが,今後,新年度の本格的な予算編成を進めるに当たり,同基金を活用するかどうかを含めて,2004年度の収支不足にどのように対応されるのか,伺います。 3点目は,地方税財政制度の見直しについてです。 来年度の地方税財政制度の見直しの中で論点となるのは,国と地方の財源不足を埋めるためのルールについてであると言えます。国,地方とも税収が伸び悩み,2003年度の通常収支の財源不足額は,国,地方を合わせて約13兆4,000億円となっています。この財源不足を補てんするために,2001年度から新たなルールを設け,不足分を国と地方が折半し,地方分については臨時財政対策債という赤字地方債を発行して対応しています。 本市では,2001年度からこれまで3カ年,合計約760億円を発行し,財源不足を補てんしてきました。中期財政見通しでは,引き続き2004 年度から2007年度までの歳入の中にも継続して計上されております。現段階では,2004年度からの措置は決まっていませんが,臨時財政対策債がなくなるような状況が生まれ,また,交付税も対応されないことになれば,本市の財政に大変な影響が生じることは必至です。 そこで,質問ですが,三位一体の改革の動向によっては,本市を含め,地方全体の財政運営に大きな影響を与えることは避けられません。本市は,政令指定都市の中でも自主財源比率が低い位置にあることも踏まえ,今後,国に対し,どのような対応をされようとしているのか,伺います。あわせて,来年度以降の国,地方の財源を補てんするルールの見通しについてどのように考えているのか,伺います。 4点目は,市役所改革市民会議についてです。 11月6日,公募委員10名を含め,委員15人による市役所改革市民会議がスタートしました。この市役所改革市民会議は,2年間の任期の中で,市役所改革プランについての審議,提言を行い,さらに,進捗状況についても意見を述べることになっています。 職員,組織,行政システム,そして情報技術の活用など,課題は多岐にわたっていますが,すべての課題の検討が終わるのを待つのではなく,議論の進んだ課題から改革に着手し,また,その成果と進みぐあいを市民にわかりやすく伝えていくことが必要と考えます。 プランをどのように実行していくのか,財政の健全化にどのように整合させていくのか,その見通しをお伺いいたします。 5点目は,新たな街づくり計画についてです。 市役所改革市民会議と同じ日に,街づくり3カ年計画を策定する札幌新まちづくり計画市民会議がスタートしました。市は,その提言を踏まえて,来年3月までに理念や指針を示す新まちづくり計画のビジョン編を,8月には重点的に実施する重点事業編を策定する予定とされております。 しかし,これまでの計画手法からの転換が図られたことにより,財源の裏づけがないことが,言いっ放し,聞きっ放しにならないのか危惧されます。重点事業編では,市民会議の提言が十分に生かされるよう,財源の見通しと整合した,優先順位を明確にした事業計画づくりが必要と考えますがいかがか,伺います。 次に,今後の組織のあり方について伺います。 これまでの行政改革は,右肩上がりで膨らんだコストを絞ることに重点が置かれ,低成長と少子高齢社会の到来による人口減,すなわち税収減を前提とした事業の見直しと人員や組織のスリム化など,いわゆる減量化が緊急の課題とされてきました。一方,税収減による財政問題にとどまらず,自治体を取り巻く外部環境の変化は,経済社会のグローバル化,情報化社会,公共概念の変化と再構築,地方分権など多くの分野にまたがっているところです。 今後,さらに改革を進めていくためには,急激な環境の変化に対応できる組織に変わっていかなければなりません。そのためには,意識改革,定数削減,一律シーリングの3点セットから脱却し,政策形成能力や課題解決能力の向上に取り組むと同時に,機動性の高い組織体制が求められます。また,採用,異動などの人事サイクルや評価,研修など,人材育成の仕組み全体を見直し,組織の活性化を図ることも必要となります。 市長は,施政方針の中で,「市民のために!挑戦する市役所」を掲げ,元気ビジョンには市民志向,成果志向で仕事に取り組み,仕事に対して情熱を持ち,みずから考え行動する職員を育てる,そのために人事制度改革,研修制度の充実などを行うとしております。市役所改革には,何よりも人づくりが大切であり,人を生かす組織への転換を進めようとする決意のあらわれだと考えます。 そこで,質問の1点目は,組織改革についてです。 自治体の自由度が高く,地域独自の視点による行政が可能とされる地方分権時代の到来を見据え,市民自治を基盤とした協働型社会への転 換は,すべての自治体に共通する課題であり,当然にも,トップダウン,ピラミッド型の組織形態からの転換が求められます。また,職員の実行力や創造力を生かし,複雑化するニーズや高度な行政課題に対応する柔軟な組織機能が必要とされています。 市長は,第2回定例会での我が会派の代表質問に対して,本庁機能のスリム化を図りながら,各事業部門が組織の編成などに一定の裁量を持って自立的に施策を展開できる体制づくり,重点的な政策をより効果的に実現するための組織づくりを機構改革の基本姿勢として示されました。既に,来年度の予算編成に当たっては,重点事業の市長プレビューを実施するなど政策課題対応型で進められておりますが,市長の施政方針であるさっぽろ元気ビジョンを着実に実現するための新たな組織体制が必要と考えます。 来年度実施に向けて,どのような検討が行われているのか,今後の組織編成についての基本的な考えもあわせて伺います。 2点目は,民間との協働についてです。 計画の策定段階においては,公募委員やワークショップ形式による市民参加など,協働型社会への取り組みが進められています。しかし,一たん計画ができてしまうと,内部の職員のみで事業の具体化が進められ,計画策定に携わった市民も,その後の動きが見えなくなってしまいます。 例えば,福祉や環境といった分野では,民間の施設や団体に実践的なノウハウが豊富に蓄積されているのですが,これらを市の事業の具体化に役立てることはなかなかできません。NPOなどに事業が委託されても,いわゆる丸投げで,市の職員が民間の専門家とともに汗を流して作業をしたり議論するといった場面は余り見られないのが現状です。 私は,事業を具体的に検討するときにこそ,民間の発想や知恵を生かすべきであり,これまでのように市民に対してご意見を伺う式のあり方ではなく,共通の土俵での論議を通じて,具体的な事業を練り上げ,つくり上げていくことが求められていると考えます。そのことが,職員もまた市民自治を実践する市民の一人であるという大きな理想に近づく一歩にもなるのではないでしょうか。協働型社会の生きた実践となり,職員の政策形成能力の向上と組織の活性化にもつながるような,市民との協働や参加の仕組みが必要と考えますがいかがか,伺います。 3点目は,通知文書,決裁の効率化についてです。 いわゆるお役所仕事の典型として,稟議や判こ行政が市民に批判され,スピーディーな意思決定を阻む大きな要因とされてきました。また,会議の持ち方についても,説明が必要以上に長い,同じような内容の打ち合わせが繰り返されるとの指摘がされてきました。時間がむだに使われ,機動性も損なわれてきたと言えます。 事務の効率化,市民サービスの向上を目的として,総合行政情報システムの構築が進められ,電子決裁についても検討されているとのことでありますが,現在のIT環境の中でも情報の共有化は可能であり,会議の効率化,起案や訂正のプロセスのスリム化が図られなければなりません。また,ある試算によれば,決裁区分を1段階下げることにより,約3億円のコストの削減が可能であるとも言われております。 情報共有や意思決定のあり方,決裁のプロセスについて,根本的な見直しが必要と考えますがいかがか,伺います。 次に,公契約条例について伺います。 札幌市が発注する公共の建設・土木工事事業,清掃,警備,施設維持等の建物管理事業や,札幌市が業務対価を支払うすべての請負や業務委託契約などは,言うまでもなく税金が使われています。札幌市の支払う業務対価が受注企業で働く人たちに公正に配分されているのか,また労働時間などの労働条件が適正に確保されているのか,これは税金という公金の公正な支出と,工事及び管理などの質の確保のために極めて重要なことだと考えます。 一方,入札制度の改善の一環として,予定価格が公表され,その結果,複数の業者が最低価格で入札し,抽せんで受注業者を決めるケースが多くなっておりますが,抽せんとなった入札のうち70%が中小企業の参加したものという結果も出ております。経済不況の影響で仕事の量そのものが減少し,仕事を確保するためのダンピング競争のあおりが,そこに働く人たちの賃金や労働条件の悪化につながっていることが,各種調査でも明らかにされております。 賃金の未払いや不当解雇などが行われていないのか,昨今の不況や入札におけるダンピング競争のあおりを受けるのはそこに働く人々ではないのか,札幌市はこの点について指導的立場にあるものと考えます。そしてまた,札幌市の事業を受託する企業に働く人たちが,安定した暮らしができることこそ,市政の安定的基盤を構築することになるのです。 公契約条例は,自治体が発注する事業や委託契約において,受注企業に対して守るべき労働者の賃金や雇用条件などについて定め,札幌市がその指導及び監督を行うことを規定する条例であり,公金の公正な支出及び札幌市の施策の実施,市民サービスの質の確保のために必要と考えます。 上田市長が公契約条例を公約としたことは,入札制度と公共の事業のあり方の議論の中で,全国的に注目されております。全国的には,いまだ条例制定にまで至った自治体はなく,多くの課題があることも事実でありますが,現在の検討状況について,どうなっているのか,お伺いいたします。 また,労働団体や経営者団体などとの検討会議を設置して議論を行うべきと考えますがいかがか,お伺いいたします。 次に,介護保険事業労働者の労働条件の確保について伺います。 介護保険制度がスタートしてことしで4年目となりましたが,この事業は介護サービスの担い手であるホームヘルパー,ケアマネジャーなどの人的サービスにかかっています。サービスの質は,そこで働く人が安心して働ける条件がきちんと整備されているのかということが,極めて大きな要素であることは間違いありません。 しかし,介護保険の現場では,保険料やサービスの自治体間格差,ホームヘルパー,ケアマネジャーなどの労働条件の劣悪さなど,多くの改善点が指摘されております。とりわけ,正規職員とパート労働者との労働条件の格差,肉体的・精神的疲労,健康問題,仕事上の悩みを相談する体制ができていないなど,安定した職業として,サービスの質と量を確保し,人を育てていくのには,ほど遠い現状があります。一方で,介護事業者の中には経常利益を多く出しているところもあり,適正な労働条件が確保されているのか,極めて危惧されております。 特に,施設サービスの中核である特別養護老人ホームにおいては,利益を出し過ぎていることから,介護報酬が引き下げられました。しかし,ある施設では,職員の年収が夜勤も含めて200万円という例もあり,介護報酬が適正に働く人に配分されずに,新たな事業展開に回されていくという,まさに福祉が食い物にされているという実態があります。 また,在宅サービスにおいては,年収が常勤ヘルパーで200万円から500万円,ケアマネジャーで300万円から600万円と,事業者間での格差が広がっています。 措置制度においては,民間法人であっても賃金などの基準が細かく定められ,また行政の監査・指導が行われておりました。しかし,介護報酬支援費制度となって民間事業者にもサービス提供の主体が開放され,特に賃金や雇用形態については民民間の問題として使用者の裁量にゆだねられることになりました。 低賃金や劣悪な労働条件では,いい人材は確保できません。いい人材を確保できなければ,介護保険サービスの質の向上もあり得ず,介護保険事業の運営主体である自治体の責任が問われていると言わなければなりません。 そこで,質問ですが,実態調査を行うなど介護保険制度を支える現場が抱えている課題をしっかりと把握し,労働条件や環境の改善に向けた取り組みを行うべきと考えますがいかがか,伺います。 次に,福祉問題について伺います。 1点目は,支援費制度についてです。 本年4月,当事者の選択によるサービスの提供を可能とし,地域生活支援を柱とする制度として,障がい者の方々や福祉関係者の大きな期待のもとに支援費制度がスタートしました。当事者のニーズがきちんと把握されているのか,地域生活を支える基盤整備が大きく立ちおくれている,ケアマネジメントの制度化が行われないなど,重要な課題は積み残されながらも,当初予想された以上に利用者やサービスの拡大につながっていることは明らかです。 本市においても,居宅サービスの利用希望者数は,3月末の4,223人から9月1日現在6,021人と,40%以上の伸びを示しています。 一方,最近の新聞報道によると,厚生労働省が4月,5月の利用実績をもとにした推計では,ホームヘルプ事業で約50億円の予算不足を生じることが明らかになりました。必要な予算を確保する決意は示されながらも,不足した場合の予算配分の考え方まで示されており,支援費制度の根幹にかかわる問題であることから,関係者に大きな波紋を広げています。 市長みずから国に対して必要な予算措置を求めるべきと考えますがいかがか,また,不足分を利用者に転嫁したり,利用抑制が行われることがないようにすべきであると考えますがいかがか,あわせて伺います。 2点目は,第三者評価についてです。 高齢者,障がい者,子供それぞれのサービスについて,第三者評価制度の導入が課題として掲げられています。その理由として,社会福祉基礎構造改革の進展や,介護保険制度,障がい者への支援費制度の施行により,利用者の適切なサービス選択に資するための情報提供が求められていること,また,介護保険制度は,民間事業者の参入を促していますが,サービスの質の向上に向けた課題を把握し,改善に向けた継続的な取り組みを促す仕組みが必要であることが挙げられます。 厚生労働省では,98年11月に,福祉サービスの質に関する検討会を設置し,2001年3月に,福祉サービスの第三者評価事業の実施要領についてとする指針を発表しました。全国的には,都道府県と政令指定都市60自治体のうち15自治体が既に独自の取り組みを始めております。また,今後実施を予定している自治体は13となっています。 今のところ,評価を受けるか,受けないかは事業者に任せられていますが,厚生労働省では,民間サービスが急増している介護保険サービスについては,2005年度以降,段階的に義務づけることとしており,対応を急がなければなりません。評価機関や人材の育成,確保などの想定される課題について,関係する機関や団体と具体的な検討を開始すべきと考えますがいかがか,伺います。 3点目は,移送サービスについてです。 さまざまな障害によって移動に制約を受ける人に対する移送サービスは,車いす使用者などの重度の障がい者へのリフトつきワゴン車によるサービスとして始まりました。そして,車両が高価であり,維持費などの経費もかかることや,ボランティアによる活動とはいえ交通費や弁当代など最低限の費用が必要なことから,利用者が実費程度を負担することで活動が定着してきました。安定した運営には,まだまだ多くの課題を抱えておりますが,NPO活動の広がりとともに実施団体もふえ,全国では3,000を超える団体がサービスを行っています。 一方,道路運送法上の免許や資格の問題,タクシー事業者との競合が制度上の課題として浮上し,旧運輸省と旧厚生省間での綱引きが続けられてきたことはご承知のとおりですが,タクシー事業者が所有する車いす用の福祉タクシーが需要に応じ切れる状態にもありません。 このような実情を踏まえ,国土交通省は,今年度の構造改革特区で,NPOによる有償運送を許可したことに引き続き,全国実施に向けた基準づくりを進めています。また,本市では,DPI世界会議札幌大会を挟んで前後2週間ずつ実証実験が行われ,NPO団体とタクシー会社が連携して共同の配車センターを設立する目的で運営協議会が設立されています。 移送サービス拡大への動きが進む中で,市内の移送サービスの現状をどのように把握しているのか,また,本市が現在行っているサービスとの関連もあることから,運営協議会との情報交換や連携協力が必要と考えますがいかがか,伺います。 4点目は,ホームレス対策についてです。 さまざまな要因により都市内の公園や道路,河川敷などで野宿生活を送ることを余儀なくされた人たち,いわゆるホームレス問題は,これまで自治体やボランティア活動にその対応がゆだねられてきました。 しかし,長引く不況を反映して,その数は急増し,地域社会とのあつれきを生ずるなど大きな社会問題となってきたことから,昨年8月に,ようやく,ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法が成立し,支援に向けた国や地方公共団体の責務や施策の方向が明らかにされました。 この法律に基づき,本年1月から2月にかけて行われた全国調査では,約2万5,000人のホームレスが確認され,失業がきっかけとなっている者が大半で,健康面で問題のある者が5割,就労意欲のある者が5割となっています。 この現状を踏まえて,7月に基本方針が策定されております。その中で,推進方策の基本的な考え方としては,総合的かつきめ細かな対策と,みずからの意思で安定した生活を営めるように支援することを掲げ,12項目にわたって具体的な課題を示しています。 本市においては,全国調査の際に88人が確認されており,本州方面の大都市と比較すると少数であるとはいえ,年々ふえる傾向にあります。また,積雪寒冷地であるということを考えますと,決して見過ごすことのできない問題であり,積極的な対応が必要と考えます。 全国調査や基本方針を踏まえ,就業,生活,医療など各分野の相談支援体制の充実に向けてどのように取り組まれるのか,市長の考えを伺います。 次に,女性への暴力と性暴力犯罪についてです。 本市においては,男女共同参画推進条例がことし1月1日から施行され,条例を具現化するための男女共同参画さっぽろプランが4月に策定されました。男女共同参画を推進する枠組みはできましたが,条例を形骸化させないためには,条例中の課題の進捗状況について,たゆまぬ検証が必要です。とりわけ,男女の不平等な関係から生じる女性への暴力や性暴力犯罪は,いまだに被害者にも悪いところがあるといった見方がされがちですが,女性への重大な人権侵害であることから,早急に対策を講じることが必要です。 まず,女性への暴力のうち,ドメスティック・バイオレンスについて触れます。 国においては,2004年,通常国会での,配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律,いわゆるDV防止法改正に向けた論議がされているところですが,全国の民間シェルターから多くの問題点が指摘されております。 主なものとしては,被害者が自立した生活を再建できる支援策が不十分,被害者の子供たちが健やかに生活していける環境と相談体制が整備されていない,保護命令の対象や期間,範囲などが実態に即していないため,被害当事者の近辺にいる人々が危険にさらされている,住民基本台帳法で被害者の安全策がとられていないため住民登録ができない,健康保険法,年金法,学校教育法,生活保護法,外国人登録法,出入国管理法などが被害者支援の制約となっている,都道府県と市町村の役割分担が不明確などが挙げられています。 DV防止法は,加害者ではなく被害者が,自分の地域でのつながり,仕事,暮らしてきた家などすべてを失い,相手に見つかるかもしれないという不安におびえながら,見知らぬ地で生活再建しなければならないという被害者に不利益をもたらす法律です。このような法のもとでの被害者支援とは,一時的にシェルターにかくまえば済むものではなく,シェルター退所後の自立の過程に手を差し伸べるものでなくてはなりません。 道立女性援助センターにおける昨年度の電話相談の内容内訳を見ると,総数4,870件中,1位は夫・恋人からの暴力1,507件,30.9%,2位は一時保護退所者のアフターケアで756件,15.5%となっています。シェルター退所後も離婚問題,借金問題,子供の問題などを抱え悩んでいる実情と,センターと何らかのかかわりを持ち,安心感を得たいという,孤独な生活実態が伺えます。 こうした現行DV防止法の限界を,民間サポートグループが丁寧にフォローしている実態があります。退所後も,行政手続の同行,離婚手続などの司法支援,引っ越し手伝い,被害者や子供へのカウンセリング,家庭教師ボランティアの派遣,病院への付き添い,生活保護費内での暮らし方のアドバイスなど,日常生活のさまざまな事柄で支援を行っています。長い方では,5年,10年とおつき合いが継続しています。ぎりぎりの補助金で緊急一時保護事業を行っている民間シェルターにとって,補助金からの対象外の自立支援は大きな経済的負担になっているところです。 そこで,1点目の質問ですが,DV被害者に対する自立支援策についてお伺いいたします。 緊急一時保護施設を退所したDV被害者の中には,医療的,精神的ケアを要する方々もおり,そのことが自立を妨げる要因ともなっております。 札幌市には,現在6カ所の母子生活支援施設があり,幼い子供がいるなど,自立が困難な母子家庭に対する支援の長い実績があります。母子生活支援施設が行っている生活支援や施設内保育などの自立に向けた支援は,DV被害者にとって大変有用なものです。 しかし,離婚による母子家庭の増加により,施設の入所率は高く,希望どおり入所できないケースもあると伺っております。 そこで,市内の母子生活支援施設の増築や増設により,DV被害者を積極的に受け入れ,公的責任により自立に向けた支援を行うべきと考えますがいかがか,お伺いします。 2点目は,DV被害者支援の拠点としての中核的機能を持ち,かつ総合的なDV被害者支援センターの設置についてです。 DVは,女性への人権侵害であり,犯罪であると同時に,社会に多大な損害を与えます。暴力は支配するために最も容易な方法であることを示し,強い者の暴力が許容される社会をつくり,暴力の連鎖を生みます。また,子供にとって暴力を目撃することも虐待ですし,子供自身が暴力を受けていることも多いのが実情です。 これらのことから,DVとは,被害者女性を救済するだけの問題ではなく,社会全体で根絶に向けて取り組むべき課題と言えます。DV相談,関係機関との連絡調整,相談窓口への情報提供や研修機会の提供,DV問題の調査研究などを行うほか,多種多様な自立後の相談や支援などに対応できるDV被害者支援センターの設置が必要と考えますが,ご所見をお聞かせください。 3点目は,札幌市女性への暴力対策関係機関会議の今後の役割についてです。 札幌市は,DVに対する社会的認知度が低かった1997年に,全国に先駆け,対策関係機関会議を設け,縦割り行政と制度の壁にぶつかる民間シェルターと連携をとりながら,手探りで解決の道筋をつけてきました。 しかし,DV防止法の成立とともに,法律万能主義の傾向も見え始め,被害当事者本位の議論が進みにくく,機関会議の形骸化も起きています。情報交換と顔合わせから一歩進んだ今後の対策機関会議は,どういう方向がよいと考えるか,お伺いします。 次に,子供への性暴力防止のための,加害者をつくらないことに重点を置いた性教育について質問いたします。 1994年,エジプトのカイロで開かれた国際人口開発会議において,初めて,女性の性と生殖に関する健康と権利がうたわれ,女性が安全な性生活を営み,子供を産むか産まないか,何人産むかを決める自由を持つことが確認されました。また,相互に尊敬し合う対等な男女関係を促進し,特に思春期の若者が,自分のセクシュアリティーに積極的かつ責任を持って対処できるよう,教育とサービスのニーズを満たすことに最大の関心を払わなければならないともうたわれました。翌年,北京で開かれた第4回世界女性会議では,性行動における平等,性暴力を受けない権利,性感染症の予防と治療を受ける権利など,幅広い権利が保障されました。 このように,女性の性的自己決定の権利がうたわれたのは,わずか10年前のことでした。いまだ男性と女性の性的役割や性にまつわる男性本位の神話が根深く残っていることから,セクシュアルハラスメントや性暴力犯罪が多発している現状があります。 1999年11月1日に,児童買春,児童ポルノ法が施行されました。北海道においては,この法に触れる検挙数が2002年度35件でしたが,2003年度は70件と倍増しております。このうちの半数以上が札幌市で起きています。この数字は,氷山の一角にすぎないと思います。札幌市は,子供たちにとって危険な街と言えます。 また,特に幼児期に受ける性虐待や性暴力は,被害者の人間観,世界観,性に対する考え方に多大なダメージを与えます。自分の体と心を大切にできないことから,思春期に入ると,自傷行為や拒食を繰り返したり,再び被害者になってしまうケースもあります。本来であれば,生き生きと青春を謳歌する年代です。このように一生涯にわたり残酷な傷を残す子供への性暴力に,私は強い怒りを感じてきました。性犯罪を根絶することは,私たち大人の責任であると思います。性暴力犯罪防止対策の一環としての性教育が必要なのではないでしょうか。 そこで,1点目の質問です。 性は,人格を形成する最も基本的なものであり,特に,思春期の性教育は重要なものと考えます。いまだに,性にかかわることを下半身のことと人格から切り離し,背を向ける傾向があります。しかし,性に関する情報があふれ,誤ったメッセージを受ける機会の多い今,科学的な性教育や,男女が互いに対等な立場で尊重し合うことを基本にした性教育が必要と考えます。 また,女性の持つ,性と生殖に関する健康と権利の理解や,女性の権利を侵害しないという観点から,性感染症予防と避妊の方法をしっかりと教えることが必要と考えますが,学校教育,生涯教育,地域保健での性教育の取り組みの実態についてお伺いします。 2点目は,子供たちの性の実態を踏まえた性教育の強化・充実についてです。 性教育を進めるに当たっては,まず,性教育を受けたことのない大人が,特に,日常,子供たちに接している親や教師が,みずからの性意識について謙虚に見詰め,どうすれば,抑圧的でもない,暴力的でもない,対等なコミュニケーションとしての性を生きられるかを問い直し,恥ずかしがらずに子供たちと向き合うことから始めなければいけないと考えます。 家庭,地域,学校が連携した性教育を進めるために,教育委員会,保健福祉局,男女共同参画室,学校の教師,産婦人科医,民間の研究グループ,親,また当事者である子供たちなどとプロジェクトチームをつくり,調査研究を行い,年齢に応じた実践的な教育プログラムをつくることが必要と考えます。 今後,本市は,性教育についてどのように取り組もうとしているのか,お考えを伺います。 3点目の質問は,人権に配慮した性教育の実践についてです。 9月14日,札幌市内において,性的少数者が,多様な性のあり方を認め合おう,偏見や差別をなくそうと訴えたパレード,レインボーマーチが行われ,約900名が参加しました。このパレードには,自治体の首長としては全国で初めて上田市長が参加しました。 ここで,この集会に寄せた上田市長のあいさつの一部を述べさせていただきます。「皆さんが勇気を持って晴れやかに自己表現していることに感動し,それを温かく見守る市民が札幌にいることを確認でき,うれしく思います。家族の方々,自分たちの娘,息子が少数者であることを決して恥じることはありません。生き生きと一人一人の自己を実現しようとする姿こそが誇りです。それを見詰め,見守るのが,私たち親であり家族です」とのメッセージに,涙ぐむ参加者もいました。 性同一性障がい者,同性愛者などの性的少数者が,自分はみんなとは違うのではないかと感じたときの動揺と悩みははかり知れないものがあり,世の中の差別や軽蔑を一身に受けるのではないかという恐怖に身がすくむのではないでしょうか。 そこで,性的少数者である子供たちにこのようなつらい思いをさせず,みずからを否定的にとらえないで済むように,また,性的少数者に対する偏見,差別を解消するためにも,教育の中で,性的少数者に関する正しい知識を教えるべきと考えますがいかがか,お伺いします。 次は,教育委員会所管施設の受動喫煙防止対策についてです。 受動喫煙とは,たばこを吸わない人が,自分の意思とは無関係に,家庭や職場,公共施設などで喫煙者のたばこの煙にさらされたり,それを吸わされることです。受動喫煙は,喫煙習慣を持たない者にとって不快と感じられるだけでなく,2,000種類の有害物質が含まれ,40種類以上は発がん性が強く,全身のほとんどのがん発生とかかわりがあると指摘されています。特に,たばこの先端部分から出る副流煙には,喫煙者が吸う主流煙より有害物質が2倍から4倍以上の高濃度で含まれているため,受動喫煙によるさまざまな健康被害が増大しています。 また,先日の新聞報道に,我が国の喫煙者率が8年連続過去最低を更新し,ことしは30.3%という記事がありました。以前にも増して,自分の健康はもとより,非喫煙者の健康に配慮した受動喫煙防止を真剣に受けとめているという証拠にほかならないと思います。 国は,こうしたことを踏まえ,ことし5月1日に施行した健康増進法の第25条に,学校,体育館,病院,劇場,観覧場,集会場,展示場,百貨店,事務所,官公庁施設,飲食店その他の多数の者が利用する施設を管理する者は,これらを利用する者について,受動喫煙を防止するために必要な措置を講ずるように努めなければならないと定めています。 本市教育委員会は,市立学校に限らず,図書館や生涯学習センターなど360カ所以上の教育関係施設を所管しており,その施設内では子供から大人まで多くの人たちが学校生活や生涯学習活動などを行っています。学習指導要領の中には,喫煙防止教育の位置づけが明確にされており,小・中・高の保健体育の授業などで取り組まれています。また,有害化学物質による健康への影響は,子供は大人の2倍近く受けるとの分析データもあり,健康増進法に定められた受動喫煙を防止するため,教育委員会所管施設では最良の対策を講じなければなりません。 そこで,質問の1点目は,受動喫煙防止対策の現状についてです。 本市が,1997年10月に作成した,職場における喫煙対策指針に基づき,各局及び職場で具体的な取り組みを行ってきておりますが,特に,幼児から高校生までの成長段階にある子供たちが最も多く活用する公共施設を所管している,教育委員会の受動喫煙防止策のこれまでの取り組みと現状について伺います。 2点目は,今後の受動喫煙防止対策についてです。 ことし9月,本市は,健康増進法の施行に基づく厚生労働省の職場における喫煙対策のためのガイドラインに基づき,職場における喫煙対策の推進についてを各職場に通知しています。この中で,今後は完全分煙または全面禁煙を目指すことになっています。 しかし,厚生労働省の分煙効果判定基準策定委員会報告では,現在使用している空気清浄機は,たばこの煙の粒子状物質の除去には有効であるが,ガス状成分の除去は不十分なため,換気に特段の配慮が必要と指摘しています。 したがって,完全分煙化を図るには,最低でも1カ所50万円はかかる強制排気装置などの設備が必要となり,全施設に備えると何億円もの予算が必要となります。喫煙に対する世論の関心と厳しい視線が注がれている中で,喫煙防止教育を進める教育委員会が,何億円もの税金を喫煙室整備に使うことは,果たして理解を得られるものなのでしょうか。 他都市の状況を見ますと,政令指定都市では仙台市,川崎市,広島市が市立学校の敷地内も含めた全面禁煙を実施しており,道内でも帯広市,北広島市,七飯町,池田町が公立学校の全面禁煙を実施しています。全国の多くの自治体でも,禁煙化に向け着々と準備を進めています。 そこで,質問ですが,本市においても,子供たちや施設利用者などへの健康維持・増進と経費負担の両面を考慮した,抜本的な受動喫煙防止対策を取り組むべきと考えますがいかがか,伺います。 次に,住宅防火対策の推進についてお伺いいたします。 札幌市の火災発生件数は,この10年間で5,621件であり,このうち住宅火災は2,591件です。この火災での放火,自殺を除く死者は95人となっており,そのうち65歳以上の死者は26人,約27%です。全国的には住宅火災の死者の半数以上が高齢者という傾向であり,国においては,この問題を重視し,先月末に消防庁の地域の安全・安心に関する懇話会がまとめた中間報告でも今後の課題と対策について提言をしています。 それによると,米英では火災警報器の普及によって死者数が着実に減少し,この30年間で死者が半減しています。また,ことし内閣府が行った消防救急に関する世論調査で,現行法の対象から外れている戸建て住宅への火災警報器などの設置義務化について,賛成,どちらかと言えば賛成と答えた人が67%だったことについて,意識の高さがうかがえるとしています。また,提言では,今後,高齢化の進展に伴い,高齢者の死者数が増加するおそれがあると指摘し,消防法,火災予防条例で対応し,従来の個人の自助努力が中心という防火対策を見直すことが必要と結論づけています。また,10月上旬には,東京消防庁が火災警報器設置を義務化する方向で条例改正の検討に入ったと報じられています。横浜市では,消防職員による防災訪問で,積極的に機器設置の啓発を行い,火災警報器の普及率を大幅に上げています。 さて,本市の状況を見ますと,機器設置は福祉対策の一環として,シルバーサービスの中で65歳以上を対象とした,火災警報器,自動消火器の1割負担給付の制度がありますが,残念ながら,この普及状況は,65歳以上の方だけで暮らす戸建て住宅の10%程度であり,せっかくの制度が生かされていません。 そこで,質問ですが,1点目は,こうした国の動向などから,早晩,本市においてもこれへの対応,具体的には条例化の検討が迫られると考えますが,どのように対処するのか,伺います。 2点目として,地域組織や社会福祉協議会,関連業界などと連携し,現在の防火対策の取り組みを充実し,住宅用火災警報器などの防災機器の普及に努め,高齢者にとどまらず,一般も含めて被害の根絶を図ることが必要と考えますがいかがか,伺います。 次に,平和行政について伺います。 初めに,自衛隊のイラク派遣問題についてです。 日本政府は,自衛隊のイラク派遣を決定,年明けにも道内の部隊がイラク復興支援特別措置法に基づいて派遣されようとしていますが,イラク駐留米軍の司令官ですら,イラクは戦争状態にあると明言するに至った今,イラク特措法が前提とする非戦闘地域はイラク国内に存在しないことは明らかです。 このような情勢下で自衛隊がイラクに派遣されれば,米軍と同一視された自衛隊員が殺害されたり,自衛隊員がイラク国民を殺傷するような事態は避けられないと民主党は指摘してきましたが,この指摘は,日本の外交官2名が犠牲になるという痛ましい事件によって証明されてしまいました。 イラクの大量破壊兵器問題に対して,民主党は,徹底的な国連査察を通じた平和的解決を訴え,米英軍によるイラク攻撃に反対してきました。また,イラクの民衆がこれ以上の災禍に見舞われることを回避する人道的見地から,日本としてイラク復興支援に積極的に取り組んでいくべきであるが,海外での武力行使となる可能性が極めて高いとして,自衛隊派遣に反対の姿勢をとってきました。 イラク派遣部隊は,道内の陸上自衛隊北部方面隊の全師団から編成され,初めの6カ月だけで延べ千数百人が派遣されると見られます。そのため,道内の隊員や家族の不安は日々高まっています。約7,400人の自衛隊員が駐屯し,その家族が暮らす札幌の市長として,また,日本国憲法の平和主義に対する深い共感を表明されている市長は,自衛隊のイラク派遣についてどのように考えているのか,見解を伺います。 2点目は,市長の平和への取り組みについてです。 冷戦終結を受けて,世界じゅうの人々が期待した,21世紀を平和の世紀にという願いは,民族紛争の頻発,米国同時多発テロ以降のテロと報復の連鎖という,新たな戦争の続発という形で裏切られました。長い間,外交と安全保障は国の専権事項だとされてきましたが,今や,平和は,外務省や政府の力だけでつくり上げるものでも,各国政府だけでつくり上げるものでもありません。自治体と首長もまた,市民とともに平和のために行動する中で平和がつくり上げられていくものと考えます。 1992年に制定された札幌市平和都市宣言に,次のような一節があります。「私たち札幌市民は,日本国憲法がかかげる平和の理念に基づき,非核三原則を守ることを誓い,信義と公正を重んずる全世界の市民と相携えて世界平和の実現を望みつつ,ここ札幌市が核兵器廃絶平和都市であることを宣言します。」。 上田市長は,市長選挙に当たって,国が間違っていると確信したら毅然と発言しますと訴えていました。全世界の市民と相携えて平和の実現を望むことから,一歩踏み出して,全世界の市民と相携えて平和の実現のために行動することが期待されていると思います。 そこで,例えば,国内外の自治体と連携して平和のために行動したり,あるいは,平和を希求する抽象的なメッセージを発するだけではなく,戦争回避や平和の回復のために,現在の国際情勢や国際関係に踏み込んだメッセージを心ある首長と連携するなどして発してはどうでしょうか。市長の考えを伺います。 3点目は,国連軍縮会議に向けた取り組みについてです。 1997年に続いて札幌市が誘致に成功した国連軍縮会議は,来年7月に開催されます。89年から毎年日本で開かれてきたもので,アジア・太平洋諸国を中心とする20から40カ国の政府高官や軍縮問題専門家などが軍縮問題を議論し,その内容が国連やジュネーブ軍縮会議などの議論を促進することが期待されているものです。 本市は,この機会を生かして,市民に平和への意識を高めてもらうために,前回に続いて会議参加者を招いて講演会などを開催したいとしていますが,今回は,NGOの会議も設定し,市民に知ってもらうだけではなく,市民が世界に向けて平和を発信できるようにしてはいかがでしょうか。また,国連軍縮会議の開催を,全国の市長や自治体と平和問題で連携する好機ととらえて,会議の開催や共同声明の発信などを呼びかけてみてはいかがでしょうか。あわせて,市長の考えを伺います。 以上をもちまして,私の代表質問のすべてを終わります。長時間のご清聴,どうもありがとうございました。(拍手)
西村茂樹
○副議長(西村茂樹) 答弁を求めます。 上田市長。
上田文雄
◎市長(上田文雄) ご質問をいただきました項目のうち,行財政改革について,それから今後の組織のあり方について,福祉問題について,そして平和行政について,私がご答弁申し上げます。その余は,担当助役及び教育長がご答弁させていただきます。 初めは,行財政改革についてでありますが,まず,1点目の都市経営基本方針に基づく取り組みへの評価と,新しい街づくり計画への反映についてお答えをいたします。 札幌市が昨年策定いたしました都市経営基本方針とこれに基づく一連の取り組みというものは,協働都市を目指す,それから市役所を変える,こういう二つの大きな柱で行ってきたものでありまして,こうした動きは,私が目指しております市民自治を推進し,そのために市役所を改革するという理念と基本的に重なっているものであります。 このようなことから,私は,これまでの取り組みをさらに発展強化させながら改革を進めていくものでありますが,こうした動きの中で,施策の重点化というものを図るということとともに,事務事業の効率化や見直しも積極的に進める,そして,今後策定いたします新まちづくり計画を実践していくための財政基盤をしっかりと組み立てて行かなければならいと,このように考えているところであります。 2点目の来年度の歳入不足への対応策についてでありますが,平成16年度の概算収支は,予算編成方針の策定の際に一定の前提条件のもとで試算をしたものでありますけれども,昨年度に引き続いて多額の収支不足が見込まれるところであります。札幌市の財政は,依然として厳しい状況にあるというふうに認識をしているところであります。 一方で,来年度の予算は,私が携わります最初の本格的な予算であります。さっぽろ元気ビジョンに掲げます,市民の力みなぎる,文化と誇りあふれる街,その実現に向けて積極的に取り組んでいかなければならない,このように考えております。 今回の予算編成に当たりましては,予算の重点化を図るべく,予算編成方針を決める前に市長プレビューというものを実施したところでありまして,これを踏まえた収支不足に対応するため,各局への配分枠の上限といったものを一定の割合で削減することとしたものであります。しかし,これのみでは来年度の収支不足額というものは解消ができないということになりますので,事務事業の総点検ということによって経費の節減を行うとともに,予算査定や来年度の地方財政対策の動向,さらには基金の活用などによりまして対応していきたいと,このように考えておるわけであります。 3点目の地方税財政制度の見直しについてであります。 ご指摘のように,臨時財政対策債は,通常収支の財源不足に対処し,国と地方の責任分担のさらなる明確化と財政の一層の透明化を図るために,従来の交付税特別会計での借入金による措置といったものにかえまして,時限的に創設されたものであります。この制度につきましては,地方財政対策の中で今月決定されるものでありますけれども,国の財政制度等審議会の建議及び地方制度調査会の答申においても,継続の必要性といったものが明記されているところであります。 札幌市といたしましては,できる限りの情報収集を行い,適切な対応に努めてまいりたいと,このように考えております。 次に,4点目の市役所改革市民会議と市役所改革プランのご質問についてお答えいたします。 私は,市役所が変わっていくためには,市民の視点,生活感覚を持ちながら改革を進めるということが大切であると考えて,この市民会議を立ち上げたものであります。公募を主体といたしました15名の熱意あふれる委員の皆さん方には,大いに議論をしていただいて,我々はその提言をしっかりと受けとめて改革プランを策定していきたいと,このように思っているところであります。 しかも,改革は,スピードを持って実行していかなければなりません。市民会議の議論に応じて,プランを段階的に進化,成長させながら,できることから速やかに実践していく考えであります。 また,ご質問にありましたように,市役所改革には財政的な視点も不可欠でありますので,中期的な展望を持ちながら,行財政改革に積極的に取り組んでまいりたいと,このように考えております。 次に,5点目の新たな街づくり計画についてお答えをいたします。 札幌新まちづくり計画につきましては,中長期的に見ても厳しい財政状況を踏まえて,明確な政策目標,これを示しながら施策を重点化していくことにしておりまして,現在,ビジョン編の策定に向けて,市民会議などによる徹底した市民議論を行っているところであります。新まちづくり計画のアクションプランとなります重点事業編,この策定に当たりましては,ビジョン編で定める施策の基本方針などに基づいて,ご指摘の中期的な財政見通しを十分踏まえて,優先順位の高い事業について重点事業として計画してまいりたいと,このように考えておるところであります。 次に,今後の組織のあり方についてお尋ねでございますので,お答えいたします。 1点目の組織改革についてでありますけれども,まず,平成16年度の組織改革の基本的な考え方でありますが,さっぽろ元気ビジョンに掲げる政策の実現に向けた組織体制の整備,つまり政策本位の組織編成を基本に考え,検討を進めておるところであります。 具体的には,重要課題への取り組みといたしまして,連絡所の街づくり支援機能といったものを強化し,また,危機管理対策,子供関係施策,観光・文化振興,そして環境都市づくり,雇用対策の関係業務の強化,これらに向けた体制整備などを考えておるところであります。 さらに,さっぽろ元気ビジョンに掲げております本庁機能のスリム化や事業部門,区役所の機能強化というものを進めるために,引き続き検討を進めているところであります。 2点目の民間との協働についてでありますけれども,お話にございました職員が市民とともに汗をかいて具体的な事業を練り上げていくということは,大変重要な作業でありますことから,例えば,民間から事業の提案をいただくなど,民の発想を取り込む仕組みといったものも考えていかなければならないと,このように考えております。こうしたことを通じて,多くの職員に,まず,民間の人と同じテーブルに着く経験をしてほしいと,こういうふうに願っているところであります。 私は,市政への市民の参加,これは,計画の策定段階のみならず,具体的な事業の検討や進行管理の段階にも市民がかかわってくることが大切であると,このように思っております。そのための仕組みについては,今月から始まります市民自治を考える市民会議,この市民会議において,委員の皆さんとともに検討していきたいと,このように考えております。 こうした市民参加の仕組みをつくるとともに,さまざまな協働の実践を通して,市民とともに市民自治を願っていくという意識を,職員や組織の中に浸透,そして定着させていきたい,このように考えております。 3点目の,通知文書,決裁の効率化についてのご指摘でございます。 情報共有や意思決定のスピードアップというものは,市役所改革を進める上で非常に大きな課題であるというふうに私も考えております。このため,お話のございました総合行政情報システムの構築に当たっては,会議のあり方や事務処理の流れに簡素化できるものはないのか,決裁区分や合議の範囲は適当であるかなどの観点から業務全般の見直しを行い,これを改善するということと,ITを効果的に組み合わせることによりまして,さらなる情報の共有化と会議の効率化,意思決定のスピードアップを目指してまいりたいと,このように考えているところであります。 次に,福祉問題についてお答えいたします。 1点目の支援費制度についてであります。 札幌市におきましても,ホームヘルプサービスを初めとして,利用者が大幅に増加しておりますことから,国に対しては必要なサービス提供量に見合った財政措置が確保されるように,他の指定都市とも協調して強く働きかけを行っているところであります。 したがいまして,今後とも,国の動向には十分留意し,支援費制度の円滑な運用に努めてまいりたいと考えております。 2点目の,介護サービスの第三者評価についてでありますけれども,国では,平成16年度に,都道府県などを実施主体として,訪問介護や介護老人福祉施設などの7サービスについて第三者評価モデル事業を実施する予定でありました。この検証を通じて,平成17年度からの本格実施を目指しておるところであります。 今後,第三者評価につきましては,都道府県が主体となって取り組みを進めていくことになりますけれども,札幌市といたしましては,利用者による良質なサービスの選択及びサービスの質の確保に有効な手段であると認識しておりますので,この第三者評価に関する情報の把握に努めるとともに,北海道との連携をとりながら円滑な導入に配慮していきたいと,このように考えておるところであります。 3点目の移送サービスについてでありますけれども,現在,札幌市内では,各区の社会福祉協議会やNPO等の団体により行われておりまして,高齢の方や障がいのある方の社会参加や通院等のための有効な手段であるというふうに認識をさせていただいております。また,NPOやタクシー会社等による,議員ご指摘の運営協議会で移送サービスの検討が行われているところでありまして,札幌市といたしましても,さらに移送の手段,これを充実させていくという見地から,必要な情報交換や協力を行ってまいりたいと,このように考えているところであります。 4番目のホームレス対策についてでありますけれども,国の基本方針では,ご指摘のとおり,ホームレスの方々の置かれた状況に応じて,総合的かつきめ細かな対策を行うこととされ,また,地方公共団体にホームレス数に応じた適切な措置の実施を求めているところであります。 札幌市におきましては,従前より,高齢であったり,傷病,障がいのあるホームレスの方々に対しては,生活保護施設や医療機関を通して生活保護の適用を行ってきたところでありますが,さきの全国調査の結果によりますと,札幌市においても,全国と同様に,体の不調を覚える方がいる一方で,就労を望んでおられるという方も多くありました。今後は,国の基本方針を踏まえて,さらに,札幌市の現状に即して,健康や就労など種々の相談に応じられる体制の整備や,就労意欲のある方々に対する自立支援策について,きめ細かな対応策を講じてまいりたいと考えておるところであります。 平和行政についてお答えいたします。 1点目の自衛隊のイラク派遣問題についてでございますけれども,札幌市は自衛隊の駐屯地を抱えているところであり,私は,市民の安全を守るという立場から,非常に心配をし,危惧をしていて,この問題の推移といったものを注意深く見守ってまいりました。 最近のイラクの治安情勢は,日本の外交官が銃撃を受けて殺害されるなど,非常に緊迫していると言わざるを得ないところであります。 自衛隊の駐屯地を抱える札幌市の市長として,私は,このような状況が続く中での自衛隊のイラク派遣というのには反対であるという意思をここで表明させていただきます。 次に,2点目の平和への取り組みと,3点目の国連軍縮会議に向けた取り組みについて,一括してお答えをいたします。 お話しにございました内外の自治体と連携した行動,メッセージを発信することなどの取り組みというのは,平和を実現する上で大変重要なことであると私は思いますが,タイミングや手法などを考慮し,機会をとらえて行うことで,より効果が上がるものというふうに思います。 したがいまして,今後の平和事業の中で,このような取り組みにつきましても,十分工夫をしてまいりたいと,このように考えております。 また,来年開催予定の国連軍縮会議は,札幌市の国際平和に対する協力姿勢,それから国際コンベンション都市としての札幌を内外に示す絶好の機会でもございます。市民の平和意識を高める貴重な契機ともなりますので,ご提案の趣旨を含めて,会議の主催者である国連軍縮局などと協議を行いながら,効果的なプログラムの実施について検討してまいりたいと,このように考えております。 その余のご質問については,担当助役及び教育長からご答弁をさせていただきます。
西村茂樹
○副議長(西村茂樹) 田中助役。
田中賢龍
◎助役(田中賢龍) 私から,女性への暴力と性暴力犯罪についてと住宅防火対策の推進につきましてお答えを申し上げます。 1点目の母子生活支援施設におけるドメスティック・バイオレンス被害者の受け入れと自立支援策についてでございます。 母子生活支援施設では,DV問題が社会的に顕在化する以前から,DVが原因で離婚された女性と同伴する児童も受け入れ,世帯の自立に向けた支援を行ってきており,今後とも,そうした世帯に対する自立について積極的に支援していく考えであります。 ただ,施設の増築や増設につきましては,近年で最も利用の多い今年度上期の利用率が90.9%であり,現時点で,年間を通じてその定員が不足しているとは認識しておりませんが,今後の入所希望者の推移を見守りたいと考えております。 次に,2点目のDV被害者支援センターの設置についてでございます。 配偶者からの暴力を受けた被害者が抱える,さまざまな問題に対応するための機能を有するセンターの設置につきましては,その必要性を認識しているところでございますので,配偶者暴力防止法の改正内容や他都市の動向などを見きわめながら研究してまいりたいと考えております。 次に,3点目の札幌市女性への暴力対策関係会議の今後の役割についてでございます。 この会議は,平成9年に,国や北海道を初め,民間シェルターなどの民間団体,あるいは,市の関係部局などさまざまな関係機関が一堂に会して,女性に対する暴力の予防から救済までのサポート体制を総合的に検討するために設置したものでございます。 なお,この会議では,個別・具体的なケースにつきましては,その都度,専門部会を設置し,被害者の救済に向けて迅速に対応しているところでありますが,昨今のDV問題の複雑かつ深刻化に伴い,その解決に当たってはきめ細かな取り組みが必要となってきておりますので,今後は,関係機関相互の連携をより一層強めながら,会議の効果的な運営を図ってまいりたいと考えております。 次に,住宅防火対策の推進についてお答えいたします。 1点目の住宅用火災警報器に係る条例化についてでありますが,お話しのとおり,現在,総務省消防庁に設置する地域の安全・安心に関する懇話会の住宅防火に関する専門部会,ここにおきまして,消防法改正なども視野に入れた法制度化について検討が進められているところでございます。住宅用火災警報器の設置は,住宅火災における死傷者の減少につながることが期待されますが,市民負担などの課題もございますので,条例化につきましては,今後,国の動向も見きわめつつ検討してまいりたいと考えております。 次に,2点目の今後の住宅防火対策の取り組みについてでありますが,これまでも,札幌市が定めます住宅防火対策基本方針に基づき,火災予防運動等を初めとして,さまざまな取り組みを進めてございまして,今年度は,新たな取り組みとして,職員を小学校に派遣する出前講座,教えてファイヤーマン事業を行いまして,防火思想の普及に努めているところでございます。 今後とも,町内会や街づくり団体はもとより,民生委員やホームヘルパーなど,地域との連携を図りながら,幅広く住民の皆さんに,防災機器の普及とあわせまして,住宅防火対策を一層推進してまいりたいと考えております。 以上でございます。
西村茂樹
○副議長(西村茂樹) 小澤助役。
小澤正明
◎助役(小澤正明) 私から,2点についてお答えいたします。 1点目の公契約条例についてでありますが,現在,財政局を中心に,関係部局による検討会議を設置いたしまして,制定に当たってのさまざまな課題について調査研究をしているところでございます。 また,外部の方々との検討会議の設置についてでございますが,こうした制度の検討に当たりましては,幅広く市民の皆さんのご意見を伺うことは不可欠なことと認識しておりますので,札幌市の考え方がある程度まとまった時点で,お話しにありましたような議論も必要と考えております。 次に,介護サービス事業所の労働条件などの実態把握についてでありますが,厚生労働省が全国規模で実施いたしました介護従事者に対する介護労働実態調査により,雇用環境などを把握しているとともに,札幌市におきましても,第2期の介護保険事業計画策定の基礎資料とするために,サービス利用者と事業者を対象とした介護保険事業実態調査を実施しており,この中で職員の定着状況や健康診断,研修の実施状況などを調査いたしております。 また,労働条件や環境の改善につきましては,基本的には,事業主が介護報酬の中で実施していかなければならない事柄であると考えますが,良質な介護サービスを確保するためには,介護労働者の適正な労働条件などの整備は必要であると考えておりますので,今後とも,実態に即した介護報酬となるよう,指定都市の主管者会議などを通じまして国に対して働きかけてまいりたいと考えております。 以上でございます。
西村茂樹
○副議長(西村茂樹) 松平教育長。
松平英明
◎教育長(松平英明) 私から,教育に関します2点の質問につきましてお答えを申し上げます。 まず,子供への性暴力防止のための性教育についてお答えをいたします。 1点目の性教育の取り組みの実態と2点目の性教育の強化・充実につきまして,あわせてお答えをいたします。 現在,札幌市では,生命や人権など人間尊重の精神に基づき,関係部局が連携して性教育の取り組みを行っているところでございます。 学校教育におきましては,保健体育科の中で性感染症などを取り扱うほか,道徳,特別活動などで,性に関して生理的,心理的,社会的側面から総合的に指導しております。また,生涯学習におきましても,PTAと連携した家庭教育学級事業の中で,思春期における性教育などを内容とした講演会や学習会を開催いたしております。 さらに,地域保健におきましては,学校教育との連携により,思春期ヘルスケア事業を実施し,保健師や助産師などの専門職が,思春期の心と体の発達や健康管理などについての健康教育を行っております。また,保護者や地域の人々に対しましても,講演会や研修会を開催しているところでございます。 今後とも,性教育の重要性にかんがみまして,各関係機関との連携協力のもと,これまで以上に多様なニーズに対応した場や機会を設定するなど,より一層の強化・充実を図り,科学的な性教育や男女が互いに対等に尊重し合う教育を進めてまいりたいと考えております。 3点目の人権に配慮した性教育の実践についてでありますが,性教育は,子供の人格形成に極めて重要な意義を持つものであり,成長過程に応じた性教育を積極的に進めることは大切なことであると認識いたしております。 ご指摘の性的少数者のことも含めて,性についての偏見,差別は人権にかかわる重大な事柄でありますことから,関係機関とも連携を図りながら,人間尊重の精神に基づいた教育を進めてまいりたいと考えております。 次に,教育委員会所管施設の受動喫煙防止対策についてお答えをいたします。 まず,1点目の受動喫煙防止対策の現状についてであります。 教育委員会では,これまで,学校施設を初め,図書館,生涯学習センターなどの施設において,札幌市の喫煙対策指針に基づく取り組みを進めてきたところでございますが,現在,全面禁煙を実施いたしておりますのは,小学校1校,青少年科学館と資料館の観覧スペース,定山渓自然の村,北方自然教育園の5施設でございます。 また,喫煙室等から煙やにおいが漏れないよう完全分煙としておりますのは,新琴似図書館と元町図書館の2施設となっております。他の施設におきましては,喫煙室や喫煙コーナーを設けまして,施設内の決められた場所でしか喫煙できないよう配慮しているところでございますが,喫煙室等から煙やにおいが漏れないというレベルには達しておらず,不完全な分煙というのが現状でございます。 次に,2点目の今後の受動喫煙防止対策についてでございますが,本年5月から健康増進法が施行されたことを受けまして,受動喫煙防止に向けた取り組みを強化する必要がありますことから,本年8月に,教育委員会に受動喫煙防止対策プロジェクトを設置しまして,児童生徒への教育環境への影響や市民の健康増進,また,ご指摘がありました経費負担の面などを勘案しながら,全面禁煙を視野に入れました検討を進めているところでございます。 以上でございます。
西村茂樹
○副議長(西村茂樹) お諮りします。 本日の会議はこれで終了し,あす12月3日午後1時に再開したいと思いますが,ご異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
西村茂樹
○副議長(西村茂樹) 異議なしと認めます。したがって,そのように決定いたしました。
西村茂樹
○副議長(西村茂樹) 本日は,これで散会します。