札幌市議会 会議録検索システム(平成15年第4回定例会 2003-12-03 第4号)
2003-12-03/発言 42 件 / 原本(札幌市議会)
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武市憲一
○議長(武市憲一) ただいまから,本日の会議を開きます。 出席議員数は,65人であります。
武市憲一
○議長(武市憲一) 本日の会議録署名議員として藤川雅司議員,坂 ひろみ議員を指名いたします。
武市憲一
○議長(武市憲一) ここで,事務局長に諸般の報告をさせます。
岸稔
◎事務局長(岸稔) 報告いたします。 本日の議事日程及び質問順序表は,お手元に配付いたしております。 以上でございます。
武市憲一
○議長(武市憲一) これより,議事に入ります。 日程第1,議案第2号,第7号,第15号から第20号まで,第26号から第30号までの13件を一括議題といたします。 昨日に引き続き,代表質問を行います。 通告がありますので,順次発言を許します。 谷沢俊一議員。 (谷沢俊一議員登壇・拍手)
谷沢俊一
◆谷沢俊一議員 私は,ただいまから,公明党議員会を代表いたしまして,市政の諸問題についてご質問をいたします。 初めに,この4月の選挙戦をともに戦い,ともに勝ち抜き,札幌市議会の発展に大きく寄与されました自由民主党議員会の会長であられた村山優治議員が,去る11月29日,突然,ご逝去されました。ここに,公明党議員会といたしましても,故人のご功労,ご功績に敬意を表しますとともに,これまでのご厚情に感謝を申し上げ,ご冥福を心からお祈り申し上げる次第でございます。 それでは,最初に,規制改革実行プランについてお伺いをいたします。 平成12年4月に施行された地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律,いわゆる地方分権一括法により,中央集権型の行政システムから,地域のことは地域で決定する,地域の特性を生かした行政システムづくりの道筋が可能となりました。 このような中で,札幌市では,地方分権時代における札幌の新しい市民自治を切り開いていくためには,市民,企業,NPO,行政などによる協働の街づくりを一層強力に推し進めていく必要があるとの認識に立ち,率先して市役所改革を遂行することを市民に約束いたしました。 同時に,協働による街づくりを実践的に推進するために,昨年5月に札幌市都市経営方針を発表し,同年12月にはその実行計画となる「札幌wave!プログラム」を策定し,二つの重点的な取り組みとして規制改革と庁内分権を掲げました。 規制改革については,これまでなかなか手がつけられなかった領域にも踏み込むため,助役直轄の組織横断プロジェクトを立ち上げ,庁外からも学識経験者を招くとともに,市民ニーズの把握にも配慮したと伺っております。 この結果,本年7月に,札幌に元気とにぎわいを創出する規制改革実行プランをまとめ,特に,公共施設や公共空間の活用に着目し,活動の主体者である市民の視点,ユーザーの視点に立ってさまざまな規制を見直すこととしております。具体的には,学校,公園,道路,地域コミュニティ施設の4部門ごとに,それぞれの関係部長を責任者とする庁内横断組織を立ち上げたと伺っております。 国では,経済財政諮問会議において,道路や河川などの公共施設の管理を民間に開放して,オープンカフェやリバーサイドのレストランなど,新しいタイプの街づくりが可能となるための規制緩和策を打ち出すという動きがあるところであり,我が会派においても,かねてより公園の火気利用の拡大や,雪の一時的な堆積場所としての公園利用の規制緩和や,未利用地の有効活用の必要性について主張し,さきの決算特別委員会や我が党の来年度予算編成に対する要望においても取り上げてきたことから,今回,こうした推進体制を立ち上げ,プランの実現に向けて検討を開始されましたことは,一定の評価をするものであります。 私が,常日ごろ,市民からの要望としてお聞きしているものに,例えば,犬が自由に走り回ることのできるドッグランの開設があります。核家族化の進行や高齢者の単独世帯にとって,犬などのペットは家族同様のかけがえのない存在であり,また,今日では,アニマルセラピーとして病人などのいやしのためにも大きな効果があると言われております。こうしたことから,ペットが自由に走り回ることのできる場所を求める声は切実なものがあり,私は,こうした市民の願いにこたえ,ペットと共生できる環境を整備するために公共用地などの活用を進めるべきであると思っております。 また,先進都市では,コミュニティガーデンとして公園や公共用地を活用する事例もふえてきております。このコミュニティガーデンは,個人がそれぞれの場所を管理する市民農園とは異なり,地域の人がともに汗を流し,交流しながら身近な緑を育てるという取り組みであり,人と人,人と緑をつなぎ,地域の交流の核づくりにつながるものとして大いに期待できるものであります。 さらに,公共施設について申しますと,地域の文化サークルや文化団体などの練習会場として学校の活用を進めていくことや,区民センター,地区センター,さらには図書館の開館時間の延長なども非常に市民ニーズの高い事柄ではないかと考えております。 いずれにいたしましても,今回,この規制改革の推進組織が設置されたことにより,公共施設,公共用地の活用の可能性が広がっていくことに大いに期待をしており,ぜひ積極的に進めていただきたいと考えております。 こうした改革を実のあるものとするための前提条件として最も大切なことは,札幌市職員の意識改革であります。職員が,単なる経験主義や管理的な発想を打破し,市民の目線に立って,時に失敗を恐れず,市民のために何ができるかを問い続ける姿勢と努力が肝要であると強く申し上げておきたいのであります。 そこでまず,お伺いしますが,規制改革を実効あらしむるため,庁内分権,特に区役所への権限移譲は欠かせないものと考えますが,どのように検討が進められているのか,お伺いをいたします。 次に,この規制改革プロジェクトは,どのようなスケジュールで進めていくのか,いつごろまでに一定の結論を出すお考えなのかをお聞かせください。 また,利用しやすい施設運営を考えるためには,利用者である市民の意見を取り入れることが必要不可欠であると考えますが,今後の取り組みの中で,市民の意見をどのように取り入れ,反映させていくお考えなのか,あわせてお伺いをいたします。 次に,平成16年度の予算編成についてお伺いをいたします。 市長は,さっぽろ元気ビジョンを実行に移すため,市民自治推進のプラン,まちづくりのプラン,市役所改革のプランの三つをさっぽろ元気プランと位置づけ,それぞれに市民の参画手法を組み込んで市民とともに取り組んでいくこととしております。このため,三つの市民会議を立ち上げる方針を示され,去る11月6日に,札幌新まちづくり計画市民会議と市役所改革市民会議がそれぞれ公募委員10名の参画を得ながらスタートしたところであり,残る市民自治を考える市民会議についても,現在,公募委員を募集中で,今月下旬にも発足予定であると聞いております。 こうした市民の声を聞きながら,市民とともに考え,ともに悩み,ともに行動するという市長の姿勢には共感できるものの,これには一定の時間が必要であります。都市経営の最高責任者として,市民の声に耳を傾けつつも,厳しい経済社会情勢の中で,迅速かつ的確な判断と行動力が求められるのもまた事実であります。 市長は,重要なものは,市民の声を聞きながら,市民の声というフィルターを通して判断すると言っておりますが,例えば,多くの零細企業の方々から大きな期待が寄せられている市長の政策の柱である500億円の元気基金一つにしても,第2回定例市議会で調査費を計上しただけで,具体的なイメージが見えていないように,市長の多くの政策的判断が先送りをされているのではないか,このように危惧するところであります。 実際,これらの三つのプランがそれぞれの市民議論を経て具体的に計画として固まるのは,今のところ,来年の夏から秋にかけての予定であると聞いており,どちらにしても一定の時間を要することは明らかであります。 こうした中で,先般,平成16年度予算編成方針が出され,これに先立って重点事業のプレビューも実施されるなど,これら三つのプランの成案を得る前に既に来年度の予算編成作業が始まっているのであります。 我が会派といたしましても,過日,市長に対し,平成16年度の予算要望書を提出させていただきました。この要望書は,我が会派の一人一人が議員という立場で市民の意見を伺いながら作成したものであり,こうした要望がどのように予算に反映されるのか注視しているところであります。厳しい財政状況であることは十分承知しております。その予算内容に対しては,是々非々の立場から慎重に対応してまいりたいと考えております。 そこで,質問の第1点目ですが,先般行われた重点事業のプレビューでは,どのような事業を対象として実施したのか。また,その結果を,どのような判断基準で事業の重点化を図って来年度予算に盛り込もうとしているのか,市長の考えをお伺いいたします。 質問の2点目は,市民の声をいろいろと聞いて政策を判断すると言っておりますが,平成16年度予算編成では,実質的に市民の声が固まる前に,市長の政策的判断で事業を盛り込むことになると思うのでありますが,その場合,各プラン策定に向けた市民議論との整合性はどのように確保されるのか,また,各プランにすぐにでも実施すべき事業が盛り込まれた場合には,平成16年度においてどのように対応していくおつもりなのか,市長のお考えをお聞かせ願います。 次に,高齢者福祉についてお伺いします。 質問の1点目は,介護保険制度の見直しについてであります。 制度導入に際して,さまざまな議論を経て開始された介護保険も,早いもので既に3年半が過ぎ,今年度からは第2期の事業運営期間が始まったところであります。平成12年度から14年度の第1期の介護保険制度はおおむね順調に推移し,在宅サービス利用者数が制度創設当初に比べ2倍を超えるなど,介護保険制度は着実に定着してきているものと思われます。 しかしながら,制度が実際に運営されていく過程でさまざまな課題が指摘されていることもまた事実であり,今後,よりよい制度にしていくために,制度の適時適切な見直しが不可欠と考えます。 この点について,介護保険法附則第2条において,介護保険制度は,法施行後5年を目途としてその全般に関して検討が加えられ,必要な見直し等の措置が講ぜられるべきものとされております。これを受けて,現在,国においては,厚生労働大臣の諮問機関である社会保障審議会に専門の部会として介護保険部会を設置し,鋭意検討を進めていると伺っております。 今回の見直しに当たって,検討されるべき課題はいろいろあろうかと思います。 まず,費用の問題であります。 平成12年4月の制度スタートから今年3月末までの3年間で,65歳以上の被保険者数は2,165万人から2,393万人へと11%増加しております。これに伴い,要介護認定者数は218万人から344万人へと58%ふえ,介護サービス利用者も本年1月までで149万人から265万人へと78%も伸びております。給付対象者の伸びは,被保険者の伸びを大きく上回っており,それに伴い,介護保険の総費用は,平成12年度の3.6兆円から,今年度には1.5倍の5.4兆円へと膨ら み,介護保険料を押し上げる要因になっております。3年ごとの介護保険料見直し時期に当たった今年4月の改定では,65歳以上の保険料が全国平均で13.1%,札幌市では20.6%もアップし,高齢者の保険料負担は市民生活を圧迫し,既に限界という自治体や市民の声も高まっているところであります。 次に,介護予防のあり方についてであります。 介護保険制度が始まって以降,要支援,要介護1という要介護度の軽い方が著しく増加しております。特に,要支援の方は,要介護にならないようにするための予防給付の観点から在宅サービスが行われておりますが,現実には,要支援の方の約半数に当たる48.9%の方が2年後には要介護へと移行し,重度化が進んでおります。今後,要介護度の悪化防止に効果を上げるため,ボランティアやNPOなどの保険外サービスの環境整備やサービスのあり方などについての給付の見直しが必要ではないかと考えております。 次に,痴呆性高齢者に対するケアの充実についてであります。 介護保険制度では,高齢者の心身の状態に関するデータをもとに要介護認定が行われており,要介護高齢者のほぼ半数の方に痴呆の影響が認められることがわかっております。今後,痴呆性高齢者に対するケアは,ケアの標準化や専門的なサービスを提供する在宅・施設サービスの確保が必要な状況にあり,痴呆性高齢者に対してどのようなケアを行っていくべきかが高齢者介護の大きな課題となっているものと考えます。 以上,介護保険制度の見直しに当たって課題と思われる事項をお話しいたしましたが,これら以外の事柄も含めて,今後,国において検討が進められるものと思います。 そこで,質問ですが,介護保険制度が導入されて3年半が経過しておりますが,札幌市として,制度の課題についてどのように認識しているのか,お伺いをいたします。 また,介護保険制度の見直しについては,札幌市としても保険者として今後の制度運営を行う上で密接なかかわりがあるわけでありますが,どのように取り組んでいこうとしているのか,お伺いをいたします。 質問の2点目は,高齢者虐待に対する取り組みについてであります。 世界一の長寿国となった我が国において,高齢に伴う介護の問題と,高齢者自身が最期まで自分らしい生き方を全うするためにどう生きるかということについて真剣に考え,若い世代に何を伝え,何を整備しなければならないか,真剣に考え,行動しなければならない大変な重要な過渡期にあるのではないかと考えております。 介護保険制度が浸透し,介護の社会化が図られ,家族の介護負担を軽減するさまざまなサービスが提供されるようになりました。しかし,まだまだ介護の中心は家族であり,特に24時間目を離すことのできない活動性の高い痴呆や重度の介護が介護者に与える心身の負担は,介護を経験した者にしかわからない想像をはるかに超えたものだと思われます。 我が国の歴史を考えると,介護サービスの充実が図られるようになったのは,平成元年のゴールドプランからであり,歴史も浅いことから,いまだ家族介護が当たり前という社会通念が根強く,なかなか,ホームヘルパーなどの他人が自分の家に入ることや他人の世話になることへの抵抗や,サービスを使うことにためらいや罪悪感を持つ人も多いのではないかと思われます。急激な高齢化の進展に合わせ介護制度などを緊急に整備しても,まだまだ私たちの介護に対する考え方や価値観までを変えるに至っていないのが現状であると思われます。 私は,高齢者虐待の問題は,まさに,これからの高齢者介護のあり方という大きな視点でとらえる必要があると考えております。昨年,大学の研究者や有識者たちが日本高齢者虐待防止学会を立ち上げております。マスコミが,高齢者虐待問題をシリーズで取り上げるなど,全国的に注目されております。国も,今年度,初めて全国調査に取り組むこととしております。 児童虐待と違って,高齢者の虐待は,加害者と被害者という単純な構図ではなく,家族関係などその人の生活の歴史や背景があり,また介護の状況や態様,さらには介護者の心身の健康状態など,さまざまな角度からの問題整理と支援が必要で,一つの相談に多くの専門機関など関係者間の連携や調整が必要となり,かなりの時間と労力を要するものと考えられます。 介護に関する相談が気軽にできる,介護にかかわるさまざまな問題を家族やケアマネージャー,ヘルパーなどが一人で抱え込まないようにするための支援体制を早急に整備する必要があるのではないでしょうか。 高齢者介護研究会が示した「2015年の高齢者介護」の副題は,高齢者の尊厳を支えるケアの確立となっております。尊厳とはまさに人権のことであり,だれもが人として尊敬され,生命を大切にするという基本的な人権を守る思想があってのことと考えます。 人間の尊厳を踏みにじる虐待問題は,深刻な人権侵害であります。しかし,私は,どうしても,加害者になった介護者が虐待に至った経過や原因は何か,そのときの心理状態はどうであったのか,どう支援したら防げたのかを考えなければならないと思います。 横須賀市では,3年前から高齢者虐待防止ネットワーク事業に取り組んで大きな成果を上げているということであります。そこでは,介護者を加害者にしないために,高齢者虐待を介護にかかわるみんなの問題として,予防から支援までのきめ細やかなネットワークのシステムづくりに取り組んでいると伺っております。 そこで,質問でありますが,このような社会問題化している高齢者虐待に対してどのような認識をお持ちか。また,今後の具体的な取り組みの方向性についてどのように考えておられるのか,お伺いをいたします。 次に,外国からの来客誘致についてお伺いをいたします。 上田市長は,来客2,000万人の達成を目標に掲げており,観光産業を札幌市の基幹産業にするための取り組みを進めております。この二,三年の観光客の入り込み数が1,300万人程度で推移している現状を踏まえると,その達成には,観光やコンベンションなどに参加する来客者の大幅な増加を図っていく必要があると考えます。 その一環として,現在,札幌市では,集客交流・シティPRキャンペーンを今年度から展開し,国内外に向けて札幌のイメージを発信するとともに,市民のおもてなしを集客につなげていくというユニークな取り組みを行っていると伺っております。 しかしながら,来客2,000万人を達成するためには,さらに,さまざまな目的で本市を訪れた方が,観光客として再び本市を訪れたいと思うような受け入れ環境の整備を通じ,来客者のリピーター化を図るための施設展開や新たな観光市場の開拓などの取り組みが大変に重要であると考えます。特に,観光需要の潜在力を秘めた中国や,本市の外国観光客に大きな割合を占める台湾,香港,韓国など東アジア諸国からの来客を促進していくために,これらの施策を展開することが来客者数の増加に効果的に寄与するものと考えております。 東アジア向けには,中国において,平成12年度の団体観光旅行ビザの解禁に合わせ,現地マスコミ等に向けたさまざまなプロモーションを展開しており,また,台湾,香港等に向けてもターゲットに合わせた誘致活動を行うなど,一定の成果を上げているものと評価をしております。 しかし,アジアなど海外からの来客をさらに増加させていくためには,日本人観光客とは異なる視点からの受け入れ支援や,言語面に配慮した案内機能の充実を行う必要があり,そのためには,特にこれらの来客に接する機会が多いホテル等関係者の人材の育成や,観光案内所や案内標識の外国語表記の拡充が求められるところであります。 また,新たな観光市場として,企業の成績優秀者などを対象とした報奨旅行,いわゆるインセンティブツアーがアジアを中心とする企業で活発に行われており,その行き先としてスキーや雪と接することのできる北海道の人気が高まってきていると聞いております。 そこで,質問ですが,札幌市においては,外国からの来客受け入れのための観光関連産業に携わる人材育成をどのように展開する考えなのか,また,外国語案内表記など案内機能の充実に取り組まれる考えがあるのか,お伺いをいたします。 さらには,新たな観光市場として注目される,アジアを中心とするインセンティブツアーの誘致を積極的に推進すべきと考えますがいかがか,あわせてお伺いをいたします。 次に,高校新卒者,若年層の就職支援対策についてお伺いをいたします。 バブル崩壊後の我が国の経済状況はますます厳しさを増し,依然として景気が低迷し,雇用状況は極めて厳しい現況が続いております。 10月31日に総務省が発表した労働力調査によると,9月における全国の完全失業者数は346万人で,その完全失業率は5.1%と依然として高い数値で推移をしております。その中で,北海道における平成15年7月から9月までの完全失業率は全国を上回る5.6%となっているほか,9月の有効求人倍率は,全国が0.67倍に対し,全道が0.49倍,札幌圏が0.46倍となっているなど,北海道,札幌を取り巻く雇用状況は一段と厳しい情勢にあります。 特に,高校新卒者の就職につきましては,ここ10年の推移を見ると,求人数,求職者数,就職者数は,年々,減少の一途をたどっておりますが,逆に,就職を断念する新卒者は増加しており,道内では,平成6年における就職断念者の率は16.1%でありましたが,平成15年度では2倍以上の34.2%になっております。また,11月15日付の北海道新聞の記事によりますと,来春の道内高校の卒業予定者の就職内定率は9月末現在13.4%と,全国平均の34.5%を大幅に下回る結果となっております。 このように,就職が非常に厳しい中にあって,さらに深刻なことは,就職できた若者が離職する割合も高まっているということであります。就職後1年以内に離職する割合が約30%,3年以内に離職する割合が約50%に達するなど,学卒の無就職者やフリーターが増加しております。また,先般,公表されました国民生活白書によると,全国におけるフリーターの増加は,1990年の183万人から2001年には417万人になり,同世代の学生,主婦を除いた人口の5人に1人がフリーターとなっていることなどからも,この問題は,高卒者に限らず,若年層全体の就業問題となっております。 このような状況が続けば,若者の職業能力の低下による経済基盤の崩壊や社会不安の増大,少子化の一層の進行など,深刻な社会問題を引き起こしかねない危機的状況にあると言っても過言ではありません。 我が党は,これまで,若年層の雇用問題を重大な課題としてとらえ,札幌市としても積極的に取り組むべき緊急課題であるとの認識のもと,市内にヤングハローワークの設置要望などの独自の活動を行ってまいりました。さきの第2回定例市議会において,若年層,特に新規高卒者の雇用対策,就職支援について代表質問でも取り上げ,市長の答弁からも,その重要性を確認させていただきました。 しかし,残念なことに,昨今の高校生の就職をめぐる環境の変化,特に求人数の減少や求人職種の中で事務職,販売職の減少や,就職希望の高校生からの,希望する職種の求人が少ないとの声も多くなっております。また一方では,自分に合わない仕事ならしたくないと考える若者も多くなってきていることに加え,卒業後,フリーターや無職者であることに対する本人や親,家族の意識や抵抗感もだんだんと薄れる傾向になってきております。 このような状況の中で,国においては,本年5月に若者自立・挑戦プランを策定し,教育段階から職場定着に至るキャリア形成及び就職支援としてインターンシップの導入を推奨するなどの施策を講じております。 このインターンシップ制については,札幌市立高校や道立高校においても,企業の理解と協力をいただき,徐々にですが,取り組みが広がってまいりました。しかし,この問題は,学校や教育関係者だけでの対応には無理があり,社会全体で取り組む課題であり,札幌市としても,関係部局や関係機関との連携をさらに強化し,積極的に取り組んでいくべきと考えます。 そこで,3点についてご質問をいたします。 質問の1点目,市長は,今後,高校生及び若年層の就職支援についてどのように具体的に取り組まれる考えなのか,お伺いします。 質問の2点目は,近年,若者の価値観,就職観等の多様化により無就職者やフリーターに甘んずる傾向と,それを容認する保護者側についても問題ありと指摘する意見もあります。これに対応するための方法として,例えば,企業や職業に対する理解を深め,働く喜び等の職業意識形成の促進が図られるように,高校生と保護者への意識形成セミナー等を開催する,いわゆるサポート事業を検討すべきと考えますがいかがか,お伺いをいたします。 質問の3点目は,札幌市において,積極的に地元産業,商店街等からの求人を開拓するなどして,優秀な人材の確保,雇用のマッチングを促進する機会を設けるなど,新たな求人開拓を組み合わせた就職支援施策を講ずるべきではないかと考えますがいかがか,あわせてお伺いします。 最後に,子供の安全・安心施策についてお伺いします。 世界一安全で安心な国日本という神話は,今や,過去のものと言っていいほど凶悪な事件が多発しております。特に,誘拐,監禁,強制わいせつなど,子供たちが犯罪の被害に遭う事例が急増し,子供たちをどのように守るかが,保護者や学校を含め,教育関係者の大きな課題となっております。 市長も,さっぽろ元気ビジョンの中で,社会全体が閉塞感に覆われている中で,子供の痛ましい事件が相次いでいる。札幌のあすを担う子供たちが,未来に夢を持ち,思いやりと豊かな心を持って生き生きと育つ環境づくりを,学校,家庭,地域社会がそれぞれの役割を果たし,連携しながら進めていくとあります。 こうしたことから,子供たちが安全で安心して暮らせるための施策についてお伺いをいたします。 質問の1点目は,誘拐や性暴力から子供自身がみずから身を守るための対処法についてであります。 新聞報道によりますと,2002年2月に,札幌市内の小学4年の男の子が,下校途中,声をかけてきた見知らぬ男にいきなり腕をつかまれた,男の子は力いっぱい男の足の甲を踏みつけると男はびっくりして逃げ出したとありました。同校では,2001年9月にも,4年生の女の子が車に乗った男に腕をつかまれたが,学校で学んだとおり,低く大きな声を上げると,男は何もせずに去り,事なきを得たとありました。この小学校では,子供を見守るための地域ぐるみの取り組みはもとより,危険なときに犯罪から身を守るための方法を寸劇などを通して学ぶ子供への暴力防止プログラムを導入しております。 こうした対処法はアメリカで研究され,1995年以降,日本においても導入されてまいりました。こうした方法を子供に教えなければならないことは大変残念なことではありますが,一定の効果が検証されていることから,本市においても取り入れるべきと考えます。 そこで,お伺いいたしますが,本市における被害防止についての取り組みの実態はどのようになっているのか,お伺いいたします。 また,本市においても,専門機関や関係機関と連携し,暴力による被害防止のための独自のプログラムを作成し,被害防止に努めるべきと考えますがいかがか,お伺いをいたします。 質問の2点目は,消費者教育についてであります。 ある高校生が,家庭にあったカードを使ってキャッシングをしてみたところ,10万円が出てきました。この少年は,次から次へとキャッシングをし,ついには50万円を手にしたという話がありました。カードを機械に入れれば簡単にお金が出てくることから,この少年には余り借金しているという意識がなく,クレジット会社からの督促があって初めて親が知るというケースでありました。 カード社会と言われる今日,カード破産,やみ金融,さらには悪徳商法など,特に若者が被害を受け,多重債務に陥る危険性は社会の隅々に横たわっております。また,こうしたことを機に家庭が崩壊したケースも多数見受けられます。社会的弱者である青少年がこうした被害に遭わず,しっかりと生きていくためには,小学校,中学校や高校のときからの消費者教育が重要であると考えます。 そこで,子供たちが健全な金銭感覚を身につけるため,本市学校教育ではどのように取り組んでおられるのか,お伺いします。 また,こうした取り組みは今後とも適切に行うべきと考えますが,その方策についてお示しください。 質問の3点目は,子供の権利条例の制定に向けた新たな機構についてであります。 市長は,札幌の未来を担う子供一人一人の権利を守りはぐくむため,広く市民議論を高めながら,子供の権利条例の制定に取り組むと言われております。 平成6年に日本においても批准された子どもの権利条約は,子供の基本的な四つの権利として,生きる権利,発達する権利,保護される権利,意見を表明し参加する権利が規定されております。親も含めて子供にかかわるすべての大人が,この条約の趣旨を踏まえ,子供の人権を擁護するとともに,意見を表明できる機会を幅広く確保し,表明された意見や思いを認め,社会に生かしていく取り組みが今まさに求められているところであります。 市長は,さきの議会で,条例の制定に当たっては,子供自身も含めた多くの市民の皆さんと,札幌市の未来を担う子供たちにとって本当に必要なものは何かを真剣に話し合い,協働してつくり上げていきたいと答弁されております。 私もそのとおりであると思うのでありますが,現在の市の機構の中では,子供にかかわる所管部局が縦割り的に分散し,子供に関する施策を強力に推進する体制には至っていないと思えるのであります。 子供の権利条例制定に当たり,例えば子供局を設置するなど,子供や子育てをキーワードとした連携の仕組みづくりが必要と考えますがいかがか,お伺いをいたします。 以上で,私のすべての質問を終わります。ご清聴,大変ありがとうございました。(拍手)
武市憲一
○議長(武市憲一) 答弁を求めます。 上田市長。
上田文雄
◎市長(上田文雄) ご質問のうち,規制改革プランの問題について,それから予算編成の問題,それから高校新卒者,若年層の就職支援対策についての部分,それから子供の権利条例の制定に向けての問題等について,私から答弁をさせていただいて,その余は担当助役及び教育長から答弁をさせていただきます。 まず初めに,規制改革実行プランについてでありますけれども,1点目の庁内分権,特に区役所への権限移譲についてお答えをさせていただきます。 一口に庁内分権と申しましても,管理部門と事業部門との関係だとか,あるいは,区役所と本庁部門の問題だとか,さらには,裁量権限の拡大ないしは移譲というような問題,非常に多岐にわたる課題がございますが,私は,市民ニーズが非常に多様化している中で,より効果的にサービスを提供していくためには,市民に接している,そういう最前線の部門がみずから判断し速やかに実行できる体制が必要だというふうに考えております。特に,市民自治を進めていくためにも,市民に最も身近な区役所が地域の実情に応じた街づくりを柔軟に進めていくということが大切であるというふうに考えるものであります。 このために,さきごろ,区役所に特区的に権限を移譲するためのプロジェクト,連絡所の機能転換を行うためのプロジェクト,これらを助役直轄の形で立ち上げて,それぞれ検討を進めさせていただいているところであります。まずは,この二つのプロジェクトを通じて庁内分権というものを進めてまいりたいと考えているところであります。 次に,2点目の規制改革実行プランの実現に向けたスケジュールと市民意見の反映についてであります。 規制改革実行プランは,市民や企業がもっともっと生き生きと活動ができる機会といったものをふやしたいと,札幌に元気とにぎわいを創出することを目的に策定したものであります。本プランには,実現に向けてそれほど時間のかからないものから,相当に時間を要するものまで,さまざまな事項が含まれております。 したがいまして,一律に年限を設けるのではなくて,市民の主体的な動きなどを重視しながら,体制が整ったところからモデル的に実施していきたいと,このように考えているところであります。 また,市民意見の反映についてでありますけれども,このプランを策定する過程におきましても,市民ワークショップ等を開催するなど,市民ニーズの反映に特に留意したところであります。このプランを推進していく上でも,例えば,モデル事業の実施に携わった市民や,施設等を利用しました市民からいただいたご意見を十分に踏まえながら,公共施設等がより使いやすいものになるように取り組んでまいりたいと,このように考えているところであります。 次に,平成16年度の予算編成についてお尋ねでございますので,お答えいたします。 1点目の市長プレビューの概要と来年度予算への反映についてでありますが,平成16年度予算は,私が手がけます初めての本格予算でありますので,さっぽろ元気ビジョンの実現に向けまして,厳しい財政状況の中でできる限り予算の重点化というものを図ってまいりたいと考えております。そのため,従来の積み上げ方式による編成方法だけではなくて,トップマネジメント機能の発揮というものが極めて重要であると考えまして,予算編成方針の策定に先立って各局・区の重点事業について市長プレビューというものを実施したところであります。 したがいまして,プレビューの対象は,元気ビジョンに掲げます経済,共生,環境,芸術・文化,人づくりなどの重点戦略課題への対応を基本とし,その結果につきましては,予算編成方針において,元気ビジョン重点化事業群と位置づけをいたしまして,限られた財源の中ではありますけれども,積極的に来年度予算案に盛り込んでまいりたいと,このように考えておるところであります。 次に,2点目の各プランの策定に向けた市民議論と来年度予算編成の整合性についてのお尋ねでございます。 元気プランの策定に当たりましては,幅広く市民の意見を取り入れたものとするために,各プランごとに,市民自治を考える市民会議,札幌新まちづくり計画市民会議,市役所改革市民会議と,この三つの市民会議を立ち上げまして,それぞれの市民会議での議論の結果を積極的に反映していくことといたしております。 一方,来年度の予算編成につきましては,ご指摘のとおり,各市民会議の最終結論を待たずに編成作業を終えなければならないということになりますので,さっぽろ元気ビジョンの実現に向けてぎりぎりまで,各市民会議の議論経過あるいは検討内容といったものを予算案に反映できるような努力の仕方,その整合性の確保に十分留意してまいりたいと,このように考えておるところであります。 また,プラン策定の段階で,来年度早期実施の必要な事業がありました場合には,財源手当の見通しを踏まえながら適切に対応してまいりたいと,このように考えております。 高校新卒者,若年層の就職支援対策についてお尋ねでございます。 まず初めに,多くの若年層の方々が職業能力を磨くべき時期に就業機会に恵まれていない状況につきましては,本人はもとより,社会にとりましても非常に大きな損失であるというふうに認識をいたしております。このため,インターンシップだとか職場体験,セミナーなどを通じまして,社会全体で若年層の職業意識の形成といったものを図るとともに,適切な就業機会の提供を行っていくことが必要であるというふうに考えておるところであります。 そこで,1点目の高校生及び若年層の就業支援についてでありますけれども,札幌市におきましては,若年層の就職活動支援セミナーの開催のほかに,今年度は,新たにフリーターなどを対象といたしました再就職支援事業,さらには高校生の職業意識形成事業にも取り組んでいるところでございます。今後とも,国などの関係機関との連携を図りながら,就職支援の充実に努めてまいりたいと,このように考えているところであります。 2点目の職業意識形成促進のためのサポート事業についてでありますけれども,去る10月に北海道労働局との共催によりまして,高校生のお子さんを持つ保護者の方々を対象といたしましたセミナーを初めて開催したところでございます。今後とも,さまざまな機会をとらえながらサポート事業を推進してまいりたいと,このように考えているところであります。 3点目の新たな求人開拓を組み合わせた就職支援についてでありますけれども,企業における雇用環境の変化などから,高卒者に対する求人は今後も厳しい状況が続くものと考えられております。このようなことから,求人開拓なども含めて,今後,どのような就職支援を行うことができるか検討してまいりたいと,このように考えております。 子供の権利条例の制定に向けた新たな機構の設置等について,ご質問にお答えいたします。 お話しにもありましたように,札幌の未来を担う子供の権利を守るためには,子供の権利条例の制定が重要なものだというふうに考えているところであります。また,この条例の制定も含め,子供に関する施策をこれまでにも増して充実させていかなければならないものと,このように考えております。 そのために,私は,さっぽろ元気ビジョンの中で,子供に関する取り組みというものを重要な政策課題の一つであるというふうに位置づけたところであります。 そこで,ご質問の機構についてでありますが,私は,さっぽろ元気ビジョンの実現に向けて政策本位の組織編成というものを考えておりますことから,子供に関する施策について,お話しのありました局の設置も含めて,平成16年度に一定の体制を整えていきたいと,このように考えているところであります。 私からは,以上であります。
武市憲一
○議長(武市憲一) 小澤助役。
小澤正明
◎助役(小澤正明) 私から,高齢者福祉と外国からの来客誘致についてお答えいたします。 初めに,高齢者福祉についてであります。 1点目の介護保険制度の見直しに当たっての課題と取り組みについてでありますが,ご指摘のありました保険料の費用負担のあり方などに加え,サービスの質の向上や事業者に対する保険者の指導権限の強化など,将来にわたって介護保険制度の持続的かつ安定的な運営を行っていく上で大きな課題があるものと認識しております。 今後は,厚生労働大臣の諮問機関である社会保障審議会の介護保険部会における議論など,制度見直しに関する情報の把握に努めるとともに,全国市長会などとも歩調を合わせて,国に対して制度が一層充実したものとなるように働きかけてまいりたいと考えております。 2点目の高齢者虐待問題についてであります。 高齢者に対する虐待の問題は,ご質問にもありましたとおり,その背景には家族の人間関係や経済状況,本人の介護状況などの事情が複雑に絡んでいることが多く,また,介護における指導・助言についても人権にかかわる法律上の対応が求められる場合もあるなど,大変難しい問題を含んでいると認識しております。 したがいまして,高齢者が人間としての尊厳を損なうことなく,質の高いケアを受けられるようになるためには,人権意識の啓発,介護体制の充実,虐待の早期発見と適切な相談支援などの包括的な対応が必要と考えております。 次に,今後の取り組みについてですが,現在,各区では,高齢者虐待に関する相談や情報などを受け,関係機関と連携しながら,それぞれ個別の支援を行っているところであります。今後は,これらの事例を通して得たさまざまな課題を整理するとともに,先駆的な取り組みを実施している他都市の状況や国が実施する全国調査の結果等も見きわめて,現在の地域ケアネットワーク体制を基盤に,予防から相談支援に至るまでの取り組みの充実強化を図ってまいりたいと考えております。 次に,外国からの来客誘致についてお答えいたします。 1点目の外国からの来客受け入れのための人材育成についてであります。 これまでも観光ボランティアや外国語ボランティアの活動を支援するとともに,語学やマナーなど企業向け研修を行ってきたところであります。今後は,商工会議所や業界団体,さらには大学などとも連携しながら人材育成に取り組んでまいりたいと考えております。 2点目の外国語案内機能の充実についてであります。 ことし3月に開設したJR札幌駅構内の観光案内所は,国際情報コーナーを併設して,外国人にも円滑に情報を提供できる体制を整えました。また,観光パンフレットも,英語,中国語,ハングル,ドイツ語,ロシア語の5カ国語を発行しております。観光サインの表記につきましては,現在設置されております184基を対象に,日本語に加え,英語,中国語,ハングルの3カ国語を併記するよう整備を進めているところでございます。 今後は,ホームページの外国語対応の拡充に加え,サインにつきましても,公共サイン基本計画に基づき計画的に整備を進めるとともに,民間企業等の協力を得ながら,街全体のサイン表示の外国語併記を働きかけてまいりたいと考えております。 3点目のインセンティブツアーの誘致についてであります。 保険会社や銀行が実施しておりますインセンティブツアーにつきましては,観光事業の新分野として積極的に取り組んでいるところでありまして,来年度には香港,台湾,シンガポールなどから6企業,約5,000人のツアーが決定するなど,着実に実績を上げているところであります。これは,東アジア企業関係者へのここ数年の誘致活動の成果が実ったものと考えております。今後は,トップセールスや北京に開設いたしました札幌経済交流室を活用するなど,積極的に誘致を推進してまいりたいと考えております。 以上でございます。
武市憲一
○議長(武市憲一) 松平教育長。
松平英明
◎教育長(松平英明) 子供の安全・安心施策についてのご質問のうち,1点目と2点目につきまして,私からお答えを申し上げます。 1点目の誘拐や性暴力から子供自身がみずから身を守るための対処法についてお答えをいたします。 被害防止の取り組みの実態でございますが,教育委員会といたしましては,これまでも,各学校に対しまして,不審者からの被害防止等について具体的な事例を挙げまして指導してきているところでございます。また,文部科学省の地域ぐるみの学校安全推進モデル事業の委嘱を受けました山の手小学校を初め,各学校におきましては,地域,関係機関等との連携を深めることにより,子供がみずから身を守るための指導,防犯マップやポスターの作成,登下校時の巡視活動など,それぞれの地域の実情に応じた取り組みを進めているところでございます。 次に,暴力被害防止プログラムの作成についてでございますが,子供が不審者に出会ったり車で連れ去られそうになった場合,適切に対応できますよう,教育委員会といたしましては,関係機関と連携し,子供が体験的に学ぶことができる実践的なプログラムの作成につきまして検討してまいりたいと考えております。 2点目の札幌市の学校教育における消費者教育の取り組み状況と今後の方策についてお答えをいたします。 現在,小・中学校におきましては,消費生活にかかわって計画的なお金の使い方やクーリングオフ制度などについて学習をしております。また,高等学校におきましては,悪徳商法や多重債務による自己破産の被害,さらには身近なクレジットカードの使用に伴うトラブルの具体例を取り上げるなど,現代の消費生活の課題につきまして学習しております。このように,小・中・高等学校の各段階に応じて,消費者として主体的に判断する力を育成するよう指導しているところでございます。 今後の方策といたしましては,特に高等学校におきまして実社会での消費生活に直接結びつく学習が必要でありますことから,金融庁などの関係機関で作成している資料を活用したり,消費者センターなどから外部講師を招くなど,実践的な消費者教育が行われますよう各学校に働きかけてまいりたいと考えております。 以上でございます。
武市憲一
○議長(武市憲一) ここで,およそ20分間休憩します。
西村茂樹
○副議長(西村茂樹) これより,会議を再開します。 代表質問を続行します。 井上ひさ子議員。 (井上ひさ子議員登壇・拍手)
井上ひさ子
◆井上ひさ子議員 私は,日本共産党を代表して,当面する市政の諸課題について質問を行います。 最初に,平和問題に関する市長の政治姿勢についてです。 イラク北部のティクリートで,現地時間11月29日夕刻,復興支援活動中の日本人外交官2名が襲撃され,死亡しました。イラク戦争が始まってからの日本人初の犠牲者であり,こうした蛮行は許されません。文民である外交官や一般国民まで犠牲にするテロが,許すことのできない犯罪行為であることは言うまでもありません。 アメリカは,国際社会の合意がないまま,イギリスなど,一部の有志連合を率いてイラクを攻撃し,フセイン政権を崩壊させてイラク占領を続けています。今や,イラク国民の3人に2人が米英軍を解放軍ではなく占領軍とみなし,反発を強めていることは,最近,イラク国内で行われた世論調査でも明らかです。アメリカは,最近になって,占領当局が支援するイラク統治評議会との間で来年6月までに主権を移譲する取り決めをしましたが,イラク国民の4人に3人が,イラク統治評議会の政策や決定さえ,ほとんど連合軍当局によって決められていると答えているのです。 イラク国内はもとより,周辺国へもテロが拡大し,死傷者がふえ,急速に治安が悪化しているのも,不当占領がイラク国民との間で矛盾を深めていることが背景です。不当な占領がイラク国民の怒りを呼び起こし,その上にさまざまなテロリストグループが流入して荒廃状態をもたらしているのです。 イラクの人々は,もともと極めて親日的です。しかし,そうした対日感情も,小泉政権がアメリカに追従して戦争と占領を支持し,さらに,その占領と支配に対する軍事的支援にほかならない自衛隊派遣まで行うと言うに至って,急速に大きく変わりつつあります。日本への失望です。 問題の根本はイラク戦争そのものが間違っていたということです。何の大義もなく,大量破壊兵器も見つからず,国際社会のルールを無視し,イラク国民の思いを踏みにじって行われた侵略の戦争だったということです。その戦争の結果を,今,目の前にして,世界が緊急になすべきことは,イラクの現場に国際正義と道理を確立することです。 自衛隊のイラク派遣第一陣となる旭川市にある陸上自衛隊第2師団では,派遣隊員の家族や親戚,多くの国民から,アメリカ言いなりで派兵を強行する小泉内閣に強い怒りが広がっています。自衛隊員の家族には,夫のイラク派遣を聞いて倒れ,寝込んだ妻や,泣きながら息子の胴巻きにお守りを縫い込む母親など,戦前の話を聞いているような深刻な事態が起こっています。私どものところにも,自衛隊員や家族から,国民や国を守るために自衛隊に入隊したのに,なぜイラクに行かなければならないのか,戦場に送るために子供を育てたのじゃない,イラクに自衛隊を行かせることをやめさせてほしいなどの声が寄せられています。 第2師団が3カ月間程度派遣された後,交代する部隊として札幌市真駒内の第11師団を中心に約500人が派遣されるということです。今回の派兵によって,自衛隊員が殺されるということが現実になるおそれがあります。 イラク問題の解決のためには,戦争と占領,軍事力による支配をやめ,国連の主導権のもとでの解決という軌道を確立し,イラク国民に主権を返還し,占領支配の停止と占領軍引き揚げのプログラムを明確にすることだと思うのですが,いかがか。 また,札幌市民が現実に危険にさらされる可能性があるこの自衛隊のイラク派兵について,平和都市宣言を行っている札幌の市長として,自衛隊のイラク派兵に反対の態度をはっきりと表明し,政府に派兵をやめるべきと伝えることや,市民に市長の派兵反対の意思がはっきりと伝わる方策が必要と思いますが,どういう行動をとるおつもりか,伺います。 次に,憲法問題についてです。 小泉首相は,2005年11月までに憲法改正案をまとめ,改憲のために必要な国民投票法を制定すると明言しました。時の首相が,改憲のための具体的な日程や段取りを指示することは,憲法制定以来,初めてのことです。 そこで,伺いますが,市長は,憲法第9条は,我が国が世界に誇り得る極めて崇高な理念を規定したものであり,これを尊重していくべきものと,第3回定例会で我が党の代表質問で答弁していますが,憲法第9条を変えようとする政府の動きを市長はどう考えるのか。9条を守れという立場で態度表明すべきと考えますがいかがか,伺います。 次に,来年度の予算編成の基本について質問します。 私ども日本共産党は,去る11月25日,市長に149項目にわたる予算要望を行い,市民の暮らしと福祉を守る予算への転換を強く求めたところですが,上田市長が就任以来,当初予算を編成するのは来年度予算が初めてであり,桂前市政とどう変わるのかが大変注目されています。 桂前市政の特徴の第1は,大型開発を優先させてきたことです。コンベンションセンターは建設費総額が206億円,そのうち借金が180億円にも上り,しかも,使用料で維持管理費を賄うことができないため,赤字分2億円を税金で穴埋めしたものです。 特徴の第2は,大型開発によって借金を2倍にふやしたことです。90年度末,市債残高4,910億円であったものが2002年度末には1兆683億円と2倍以上に膨れ上がっています。 特徴の第3は,財政の厳しさを市民負担の強化で乗り切ろうと,行政改革の名目で市民福祉を削ってきたことです。 この自民党中心の市政を変えたいという市民の願いが上田市政誕生の原動力になりました。 そこで,質問の第1は,予算編成に当たっての基本姿勢についてですが,市民の願いにこたえて市政を変える,このことを来年度予算編成に当たっての大前提とすべきと思いますが,市長は,市民の願いにどのようにこたえる予算編成とするお考えか,また,桂前市政と予算編成上の違いは何か,市民の前にお示しください。 質問の第2は,公共事業のあり方についてです。 むだな大型開発については,思い切って見直し,今後は抑制することを基本方針にすることを明らかにすべきです。まず,市長の大型開発に対する基本姿勢をお示しください。 都市再開発についてですが,札幌駅及び大通周辺を含む都心地区144ヘクタールは,国の都市再生特別措置法に基づいて緊急整備地区に指定され,用途地域の制限が緩和されたり,民間事業者に対する金融支援を国が行うなど,便宜が図られる地区になっておりますが,本市は,当該地域を2号再開発促進地区に指定し,再開発を進める大企業に対し,補助金まで出して優遇しようとしていることは問題です。老朽ビルの建てかえを進める大企業に対して特権を与え,さらに,本市が補助金を支出するなどやめるべきと考えますがいかがか,伺います。 また,予備設計費を先送りした駅前通地下通路については,巨額の事業であるため,厳しい財政状況から,凍結,先送りを含めて検討すべきですがいかがか,あわせて伺います。 また,今後の公共事業のあり方についてですが,市内の中小業者に直接発注でき,しかも,市民生活に直接役立ち,財政上の負担も少ない公共事業,すなわち30人学級や地震対策に伴う学校増改築,施設不足が深刻な特別養護老人ホームや保育所の新設,市営住宅の大量建設を進めることなど,市民生活と中小業者の経営を守る予算とすべきと思いますがいかがか,市長のお考えをお示しください。 質問の第3は,借金財政についてです。 新たな中期財政の見通しが示されましたが,2004年度から2007年度の各年度において90億から300億円程度の歳入不足が見込まれ,依然厳しい財政状況が続く見通しになっています。 市長は,今後の市債発行の抑制についてどのような目標を持っておられるのか,また,上田市政においては,市債残高をふやさないことを基本とすべきと思いますがいかがか,伺います。 質問の第4は,市民福祉を守る予算編成とすることについてです。 道内の7月から9月の完全失業者は16万人,完全失業率が5.6%,札幌圏では9月の常用有効求人倍率は0.46倍,また,年金改悪や医療費の負担増,消費税増税もねらわれている状況で,市民生活はかつてなく厳しい環境に置かれています。 市民生活を守る立場に立つなら,行革などを名目にして市民福祉を削ることはきっぱりとやめるべきです。現在の消費不況から抜け出すためには,個人消費をふやすことを経済対策の柱に据えるべきです。その点からも,来年度の予算は国の悪政から市民生活を守ることを基本に据え,暮らしを応援する予算としなければならないと思いますが,市長は,そのお考えがおありかどうか,伺います。 また,桂前市長が策定した中期財政見通しと今後の財政運営の考え方で具体的に挙げた四つの市民負担増,すなわち保育料とすこやか健診の値上げ,家庭ごみの有料化と敬老パスの改悪はやめるべきです。 市長は,家庭ごみの有料化を減量という観点から検討する,敬老パスについても受益者負担を検討し,さらに,すこやか健診の自己負担の引き上げを内部で既に検討させているとの情報もあります。そのとおりだとすれば,桂前市政の敷いた市民いじめのレールの上を上田市長がそのまま走っていることになると思うのですが,そうではないのですか,市民の前に明らかにしてください。 市民負担増を強行することは断じて容認できません。来年度予算でこれら四つの市民負担を強化することはないのか,明らかにしてください。 質問の第5は,法人市民税の超過課税についてです。 税収が落ち込む中,歳入確保のための真剣な努力が求められていることは言うまでもありません。ところが,資本金1億円,法人税額1,000万円を超える企業への本市の法人市民税の税率は,92年に14.7%から14.5%に引き下げられたままです。政令指定都市では,8市が14.7%で課税しているにもかかわらず,本市を含めた5市が14.5%と低い税率になっており,大手企業に対して甘い対応と言わざるを得ません。政令指定都市の多くが実施しているように,14.7%に戻すことで毎年3億円程度の増収になるものです。 歳入の確保のためには,市民負担の強化ではなく,法人市民税の超過課税をもとの14.7%に戻すべきですがいかがか,市長のご見解を伺います。 次に,中小企業対策,雇用対策について質問をいたします。 質問の第1は,中小企業対策についてです。 中小業者の経営と暮らしは大変な困難に直面しています。道経済部がまとめた2003年7月から9月の道内中小企業の景況によれば,経営上の問題点として,すべての産業で需要の停滞を第1に挙げ,その他官公需の停滞,請負単価の低下,大型店の進出による競争の激化などを挙げております。倒産による従業員の失業数は99年以降ふえ続けており,こうした問題点を解決するための本市の中小企業対策は重要な課題となっています。 まず,本市の公共事業の地元中小企業向け発注比率が減少している問題についてです。 2001年度に比べて2002年度の官公需契約の総額は46億5,000万円減少し,特に,地元中小企業向け契約実績は約96億3,000万円も減少しています。地元中小企業への発注は確保すべきです。金額も発注比率も減少させていることは,中小企業の困難を一層助長させ,本市の経済力をますます低下させることにつながります。 市長は,この事態を問題とはお考えにならないのか,緊急に地元中小業者への発注をふやすべきと思いますが,市長の対処方針を伺います。 次に,中小企業への融資の改善についてです。 本市における無担保・無保証人融資の個人事業主の利用実績は,2000年度1件,2001年度2件,2002年度ゼロと,他都市に比べ,段違いに低くなっていることは問題です。 長引く不況のもとで頑張っている中小業者,とりわけ個人事業者にとって無担保・無保証人の制度融資は切実に求められていますが,本市独自の制度がないために,要件を満たしていたとしても融資につながらないのが実態です。政令指定都市で独自の制度を持っていないのは本市だけであり,この点からいっても,マル札資金の中に無担保・無保証人の融資制度をつくるべきと考えますがいかがか,伺います。 また,個人事業主を対象にした無担保・無保証人融資について十分利用されるよう対策が必要であると思うのですが,どう対処されるのか,伺います。 年末を迎え,苦境に陥っている中小業者への緊急小口融資の実施についてですが,本市の経営改善小規模事業の資金では原則1カ月以上の経営指導が要件となっており,今緊急に必要としている事業者にとっては,ほとんど使えないということになります。 本市を窓口にした緊急小口融資を創設すべきと考えますがいかがか,伺います。 質問の第2は,雇用対策についてです。 まず,若年層の雇用対策ですが,道内の高校生の就職内定率は10月末現在で29.8%,求人数は7,728人と史上最低になっています。厚生労働省北海道労働局が実施した調査で,今春3月卒業の高校生の就職希望者が1万5,906人に対して,実際に就職できた生徒数は8,097人の50.9%にすぎません。就職希望者の半分しか就職できない現状にあります。しかも,就職をあきらめている生徒や,就職が厳しいので,初めから職業訓練校や専門学校を受験している者もおり,実態は就職率の数字以上に厳しいものです。 また,ようやく就職したとはいえ,その雇用形態は大変厳しく,総務省が昨年10月に実施した就業構造基本調査によると,北海道で働く25歳未満の就業者数28万2,600人のうち,パートやアルバイト,派遣職員,契約社員などの身分で就職せざるを得ない不安定就労の若者は13万7,000人にも上り,48.5%に達しています。 国に対して,自治体の雇用対策に財政支援を行うよう求めることはもちろんですが,自治体としても若者の雇用支援を本格的に強めることが求められています。 第2回定例会で若者を対象にした再就職支援事業の補正予算を可決しましたが,この事業は,どういう目標でどう取り組もうとされているのか,具体的にお示しください。 また,来年度以降,若者の雇用支援として何が課題と考え,どういう支援を強化するのか,お示しください。 事業所側が即戦力となる労働者を採用することを求めていることから,職業訓練の充実が求められていると思うのですが,どう取り組まれるのか,伺います。 鳥取県では,県政の最重点課題は雇用を確保することとして,雇用のためのニューディール政策を策定し,行政による直接雇用,すなわち,小学校1,2年生の30人学級を実施することで教員を採用することや,DV法施行に伴う指導体制の充実を図るために指導員を増員するなど,福祉や教育分野の行政サービスの拡充で雇用創出を行っています。 本市でも,我が党が求めてきた30人以下学級の計画的な導入によって教員を新たに採用することや,消防力基準どおりの配置で消防職員の採用をふやすなど,直接雇用の拡大を行うべきと考えますがいかがか,伺います。 あわせて,膨大な待機者がいる保育所や特養ホームを増設し,待機者の解消とともに,新たに保育士や介護職員の雇用をふやすべきと考えますがいかがか,伺います。 質問の第3は,季節労働者対策についてです。 季節労働者の命綱である冬期雇用援護制度の見直しによって,冬期技能講習会の受講給付金の25%カット,65歳以上を制度の対象としないなど,制度から除外される労働者が生まれることや支給額が大幅な減額になることは大変な問題です。 これから冬場に向かって,市民から要望が強い交差点やバス停などのきめ細かい除雪,つるつる路面への融雪剤や滑りどめの砕石の散布,児童会館や地区センターなど公的施設の除雪など,建設企業組合への直接発注を大幅にふやすべきと考えますが,市長はどう実行されるのか,伺います。 次に,敬老パス問題について質問します。 我が党は,敬老の精神で70歳以上の市民に交付されている敬老パス制度を行財政改革の対象にすべきではなく,現行どおり存続させることを求めて,繰り返し質問してまいりました。 上田市長は,さっぽろ元気ビジョンの行財政改革の中で,敬老パスを行政のサービス水準と市民負担のあり方について検討を進めていく対象に挙げています。その立場から,広報さっぽろ11月号では4ページを使って敬老パス特集を組み,また,11月には,70歳以上の市民2,500人,20歳から69歳までの市民2,500人,合わせて5,000人に対して,敬老パスについてのアンケート調査を実施しておりますので,その内容の問題点にも触れながら,以下,4点質問いたします。 質問の第1は,敬老パス制度の目的についてです。 現行の敬老パス制度は,交付規則に明記されているように,多年にわたり社会の発展に寄与してきた高齢者を敬愛し,明るく豊かな老後の生活の充実を図るため交付されているものです。制度開始の翌年,決算委員会で,金持ちもただで乗ってけしからぬ,制限すべきという質問に対し,当時の厚生局長は,敬老の精神で差し上げているというのがその趣旨でございますから,所得で制限しようなどという気持ちは持っておりませんと明確に答弁しています。 ところが,広報さっぽろでは,この制度は当初,長寿のお祝いの意味が強かったものの,今では家に閉じこもらず,外で体を動かし健康を保つための役割が強くなっていますと,あたかも敬老パスの意味合いが変わったかのように記述しているのが問題です。 また,アンケートの問い17では,今後の制度のあり方を考えたときに,どのような名称が望ましいと考えますかとして,ドリームパス,シルバーパス,お出かけパスなど,六つの新名称を挙げて,制度改悪を前提にした名称変更まで誘導し,敬老の精神を消し去ろうとしているのは問題です。 長年にわたって敬老の制度として市民に定着し,高齢者の社会参加の促進,健康の維持・増進と介護予防など,敬老パス制度は高齢者福祉の核となる施策であり,現行制度のまま存続させるべきですが,市長は,敬老パスの名称まで変えて目的を変質させ,制度の改悪を進めようと考えておられるのか,市民の前に明らかにしてください。 質問の第2は,事業費の推移についてです。 広報さっぽろでも,アンケートと一緒に送付された資料でも,敬老パスの今年度の事業費が35億円で,制度が始まった1975年に比べて27倍になっていると強調していますが,これは,市電,市バス以外利用できなかった28年前の事業スタート時点の金額と現在の35億円を単純に比較しているものであり,歴代市長が市営交通料金の値上げを繰り返し,民間バスがこれに追随して値上げを行う中で事業費がふえてきたことには全く触れていません。 また,一般会計の中の敬老パス事業費の比率は,地下鉄や民間バスにも拡大された1978年度は0.2%であり,今年度は0.4%にすぎません。 過日の第3回定例会の本会議で,市長は,アンケートの実施に当たりましては,市民の皆様に客観的なデータをわかりやすく提供することに心がけてまいりますと答弁されていたにもかかわらず,今回の事業費の推移の図表は,事業費の膨脹を殊さら強調する不適切なデータを市民に提供していると言わざるを得ませんが,この点,いかが釈明されるのか,伺います。 また,広報の特集では,市長の似顔絵入りで,近年,高齢化が進み,制度を維持するための費用が大幅に増加し,今のままの制度を維持できるか危惧していますと語っており,初めから現行どおり存続する努力を放棄しているのは問題です。 敬老パス事業費の一般会計に占める割合は0.4%であり,本市財政を圧迫しているとは考えられませんがいかがか,今後,毎年2億円ずつふえていくとしても0.02%程度の増であり,大型開発のむだ使いなどをやめれば,今後も十分維持していくことは可能と考えますがいかがか,伺います。 質問の第3は,他都市の状況紹介についてです。 広報さっぽろでは,政令指定都市中5市を選んで紹介しています。市民負担を導入している仙台市と横浜市,利用限度額を導入している千葉市,無料交付の名古屋市と京都市の事例が掲げられていますが,これは,無料パスの方が少数だと市民に印象づけるものです。 現状では,札幌市を含めた13政令都市中,市民負担なしは9市,利用限度額なしは8市であり,そのうち6市は市民負担も利用限度額も両方導入せず,無料パスを交付しています。また,本市の敬老パス1人当たりの事業費2万2,000円余は,13政令指定都市中,8番目であり,有料化した横浜市の2万6,000円や仙台市の2万3,000円よりも低いものです。 他都市の状況紹介というのであれば,本市との関係において,より客観的に判断のできるものを提供すべきであったと考えますがいかがか,伺います。 質問の第4は,アンケートの設問自体の問題についてです。 アンケートを受け取った市民からは,問い10で,現在の敬老パスの問題点として考えられることは何ですかという設問があり,最初に,子供料金と比べ不公平であるという項目があり,六つの中から二つまで選ぶことになっているが,問題なしの項目がないので選びようがないとの声が寄せられました。また,問い13では,仮に一部負担を行うとなった場合,月平均してどれぐらいの負担をしてもよいと思いますかとの設問に対して500円,1,000円,2,000円,3,000円,4,000円以上と具体的な金額が並べられており,その後に現行のままでよいが記載されております。これでは,あたかも現行の敬老パス制度に問題があるような印象を与え,それを口実に有料化などの改悪を具体化するための世論誘導のアンケートになっていると考えますが,いかがか。無差別平等の現行制度をそのまま存続してほしいと願う市民の声が正しく反映されると考えられません。最初に,現行のままとか,見直しかの質問をすべきであったと考えますが,市長は,今回のアンケートで市民の声が正しく反映されると考えておられるのか,伺います。 我が党は,さきの第3回定例会で,敬老パス制度の見直し,改悪への第一歩となるアンケート調査費600万円の補正予算に反対をしましたが,市長は,今回のアンケートを市民負担や利用限度額導入などの制度改悪を進める口実に使おうとしているのか,改めて伺います。 次に,支援費制度について質問します。 この制度の導入に当たっては,障がい者みずからがサービスを選択し,事業者と対等な関係に基づきサービスの提供を受ける制度として宣伝されたことから,障がい者,家族,関係者に大きな期待が高まりましたが,スタートして8 カ月,深刻な問題が明らかになってまいりました。障がい者や家族の願いにこたえる制度として確立する立場から,質問を行います。 質問の第1は,基盤整備についてです。 障がい者が地域で自立して暮らしていくために,居宅介護,デイサービス,ショートステイは欠かせない居宅支援サービスの柱です。ところが,支援費の支給決定者のうち,児童を除いて,身体・知的障がい者の居宅介護利用率が64.8%,デイサービスは58.2%,ショートステイでは,わずか16.7%となっています。とりわけ,知的障がい者の利用率は,居宅介護42.7%,デイサービス37.2%と,いずれも身体障がい者より大きく下回っています。利用したくてもできないというのが障がい者の置かれている状況であり,申し込んだのに障がいが重いため断られた,満員で先々予約で埋まっているために入れない,申し込んでも半年以上待たされるなどの実態があります。 支給決定はされたけれども,利用できないこの実態を市長はどのように受けとめておられるのか,利用者の実態を直ちに調査し,今後の見通しを立て,緊急にサービス基盤の整備を図るべきと考えますが,いかがか。 また,新規利用を希望する障がい者への啓発,情報提供はどのようになっているのか,伺います。 質問の第2は,居宅介護事業についてです。 在宅での生活を支援する上で欠かせないのがホームヘルプとガイドヘルプですが,現在,ガイドヘルプは15歳未満の障がい児には適用になりません。この年齢制限の撤廃を一刻も早く行うべきと考えますが,今後どのような見通しをお持ちか,伺います。 また,ホームヘルパーの多くは高齢者介護を目的としたカリキュラムで資格を取得していますが,障がいの特性を重視した研修等を加え,障がい者のニーズにこたえられるヘルパーを養成するために関係機関に働きかけるべきと思いますがいかがか,伺います。 次に,福祉の施策として重要な課題4点について伺います。 質問の第1は,精神科救急情報センターの設置についてです。 現在は,北海道が運営主体となり,道央ブロック内の精神科病院が当番制で対応していますが,本市としては,救急医療システムの運用に支障を生じることも多いとの認識のもと,独自に精神科救急情報センターの設置を検討していることは,過日の決算特別委員会での私の質問で明らかになりました。 そこで,伺いますが,このセンターはいつをめどに開設されるのか,また,平日の夜間や土・日・祝日を含めた24時間の医療相談体制はどのように確立していくのか,明確にお示しください。 質問の第2は,身体障がい者交通費助成のうち自動車燃料助成券,いわゆるガソリン券についてです。 身体障がい者で自家用車を運転される方へのガソリン券の導入は,関係者の強い願いであり,長年の運動の末,実施されることになりましたが,その助成額は3万円であり,同じ交通費助成でも,福祉タクシー利用券は年間60枚の初乗り料金,すなわち年間3万6,000円分交付されています。同趣旨の福祉事業で差別,不平等を持ち込むべきではなく,2002年度予算特別委員会でも,福祉タクシー券と同程度のガソリンチケットを支給する旨の答弁もあり,障がい者の自立,社会参加を促すためにも早急に是正すべきと考えますがいかがか,伺います。 質問の第3は,地下鉄駅ホームの転落防止の安全フェンスの設置についてです。 この問題は,我が党が繰り返し議会で取り上げ,関係部局は,視覚障がい者も含めて,地下鉄利用者の転落防止には最も効果的と答弁しています。 転落事故等が年々増加している中で,視覚障がい者等の安全確保の観点から,早急に整備すべきと思いますが,今後の対処方針を伺います。 質問の第4は,定山渓温泉の老人休養ホーム札幌市ライラック荘の存続についてです。 11月4日,札幌市老人クラブ連合会は,定山渓温泉老人休養ホーム札幌市ライラック荘の存続に関する要望書を議長に提出し,定山渓温泉では数少ない豊富な源泉を有するライラック荘が廃止されると,市内の老人休養ホームは札幌市保養センター駒岡の1カ所となり,ここは温泉施設でないため,低廉な温泉入浴施設の利用を楽しみにしている多くの高齢者の憩いの場が失われると存続を求めています。1976年までに420万円の寄附をした上,改めて,会員がより一層ライラック荘を利用するように呼びかけたいという老人クラブ連合会の切なる声を市長はどう受けとめていらっしゃるのでしょうか。 敬老パスの見直しを検討し,その上,老人休養ホームの廃止をするというのでは,余りにも高齢者に冷たいと言わざるを得ません。ライラック荘は廃止しないと,ぜひこの場で明らかにして高齢者を安心させていただきたいのですがいかがか,伺います。 次に,出資団体にかかわる諸問題についてお尋ねいたします。 本市の出資団体は,100%出資している外郭団体から出資比率が低い営利目的の株式会社まで108団体に上っています。この問題については,本市議会に設置された調査特別委員会で総論的な論議が行われてきましたが,上田市長の市役所改革の焦眉の課題として早急に取り組まなければならない課題についてお尋ねします。 これら108団体に対して,出資金だけではなく,昨年度決算で見ると,補助金が48億9,000万円,負担金1億3,000万円,交付金9億4,000万円,委託料310億8,000万円,貸付金69億7,000万円と,毎年440億円を超える支出が行われています。 ここにメスを入れることが,上田市長の市民から託された課題です。1%の削減で4億円余の財源が,5%では22億円の財源が確保でき,これを敬老パス事業や市民福祉の事業に充てるなど,市役所改革を本気になって進めるべきです。 この立場で,以下,4点の質問をします。 質問の第1は,整理・統廃合についてです。 市が50%以上出資するなどの27の指定団体と,25%以上出資するなどの一般指定団体13を初め,非指定団体68を含めて整理や統廃合をすべきですが,いかがか。市役所改革の大きな仕事として取り組むべき課題と考えますが,市長の決意のほどをお尋ねいたします。 質問の第2は,出資団体への天下り問題についてです。 市が出資してつくった団体への天下りや,市が出資してつくる関与団体に,前市長を先頭に市の元幹部職員が大量に天下りしていますが,12月1日現在で何人に上るのか,明らかにしてください。 あわせて,さきの知事選挙で就任した埼玉県の上田知事が県の幹部職員の外郭団体への天下りの禁止を表明していますが,市の幹部職員の特権的天下りは禁止すべきと思いますがいかがか,市長の基本的考えをお示し願います。 また,市長の今任期中に,すべての幹部職員の天下りの廃止に取り組むべきですがいかがか,お尋ねします。 質問の第3は,天下り幹部職員の報酬の引き下げについてです。 桂前市長の札幌ドームの社長としての給与は,月額80万円,年俸960万円と聞き及んでいますが,市長再選挙前で市長が不在のとき,市長職務代理者と協議して,市理事者の了解のもとで決められたのか,明らかにしてください。 その場合,市職員や助役,市長としての期間の年金が400万円を超えていることなどはどのように考慮されたのか,お尋ねします。 桂前市長は,市の教育長退職時に3,000万円を超える退職金,助役の7年間分の退職金3,200万円,市長3期分の退職金1億700万円,合計すると1億6,900万円の退職金を市民の税金から受け取っております。さらに,退職後も天下り先で年1,000万円近い報酬を受け取っていることは,市民の常識からは到底理解できないものですが,市長はどうお考えか,お尋ねします。 外郭団体へ天下りした幹部職員の報酬については,市職員の再就職に関する取扱要領の上限額が局長職で年720万円,部長職は630万円などと定められていますが,市長や助役,収入役は規定がなくて青天井になっていることについて,いかがお考えか。 しかも,要領で決められていても,札幌振興公社や都市開発公社,副都心開発公社など,5団体6人は,この基準を超えて報酬が支払われていますが,市長はいかがお考えか。 このような要領が,実質的には報酬の最低基準になり,これを超える元幹部が出てくる要因と考えますが,いかがか。 基準改定以降に市職員の平均給与は5年連続で低下して年収で53万円も減額されている中,天下り幹部の報酬は高い水準のまま高どまりしていると思うのですが,いかがか。 天下り幹部職員の給与の大幅な引き下げが行われないまま,市役所改革をスローガンや施政方針に掲げても市民の理解や納得が得られないと考えますが,市長の対処方針を明確にお示しください。 質問の第4は,市の支出金についてです。 昨年度決算で市の出資団体への補助金や委託料,貸付金などが440億円を超えています。本当に必要なのか,再度点検すべきです。天下り幹部の報酬などを含む補助金や委託料などにもメスを入れることこそが,上田市長の市役所改革にかなうと思うのですがいかがか,伺います。 以上で,私の質問のすべてを終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)
西村茂樹
○副議長(西村茂樹) 答弁を求めます。 上田市長。
上田文雄
◎市長(上田文雄) ご質問の平和問題に関する市長の政治姿勢,来年度の予算編成について,それから中小企業雇用対策について,この点について私からご答弁申し上げて,その余は担当助役からの答弁とさせていただきます。 初めに,平和問題に関する私の政治姿勢についてお答えをさせていただきます。 1点目のイラク問題についてでございますけれども,イラクが現在の混乱状態から脱しまして,イラク国民に一日も早く平和な日々をもたらすためには,国際連合の本来の機能であります国際紛争解決能力を回復させることが何よりも大事なことであると,そのために日本が最大限の努力を払うべきであるというふうに私は考えるところであります。その努力を尽くすことが,諸外国から日本に対する国際的な信頼だとか尊敬,これを獲得する道であると,このように思います。 そのためにも,統治権の回復だとかイラクの復興,復旧に向けて,国連を中心とした国際社会が一致して救済活動やインフラの整備,国,地方組織の回復などの支援を行っていくことが必要であると考えております。 また,自衛隊のイラク派遣については,昨日の三宅議員のご質問に対しまして,現在の極めて危険な状況の中での派遣についての私の考えを明らかにしたところでありますが,議会という公式の場で表明したことで,私の考えをお伝えすることができたと考えております。 次に,2点目の憲法問題についてでございますが,憲法改正問題につきましては,ご指摘の点を含めて,いろいろな議論がされているというふうに承知をしておりますが,さきの第3回定例市議会でもお答えいたしましたように,私は,憲法第9条の改正につきましては,第9条が我が国の平和主義の実現のために果たしてきたその役割などを考えますと,国民的な議論を踏まえた上で,慎重に対応すべきものだと,このように思っております。 次に,来年度の予算編成の基本についてでありますが,1点目の予算編成に当たっての基本姿勢と4点目の市民福祉を守る予算編成につきましては,関連いたしますことから,一括してお答えをさせていただきます。 平成16年度予算は,私が手がける初めての本格予算でありまして,さっぽろ元気ビジョンに掲げます,市民の力みなぎる,文化と誇りあふれる街の実現に向けて積極的に取り組む考えであります。 そこで,具体的には,厳しい財政状況の中,市長プレビューの実施により予算の重点化を図るとともに,予算編成作業と並行して進む市民会議の議論など,幅広く市民の意見を取り入れ ながら,市民の視点や生活感覚を持って,伸ばすべきものは伸ばし,変えるべきものは思い切って変える,こういう考え方を基本に新年度の予算案を編成してまいりたいと考えているところであります。 また,限られた財源の中で,引き続き安定した行政サービスを提供していくためには,市役所みずからが内部努力を徹底いたしまして,歳出全般にわたる経費の節減を図ることはもちろんのこと,中期的な財政見通しを考慮した上で,行政サービスの水準や,ご質問の市民負担のあり方につきましても,市民との議論を十分に尽くしながら検討を進めてまいりたいと考えております。 2点目の公共事業のあり方についてでありますが,ご質問の大型開発に対する基本姿勢と今後の公共事業のあり方については,関連いたしますので,一括してお答えいたします。 これまでも,ご指摘にありました特別養護老人ホームや保育所,さらには市営住宅などの整備について十分配慮してきましたけれども,今後とも,札幌市の将来を見据えて,真に必要な公共事業を適切に展開してまいりたいと考えているところであります。 次に,都心における都市再開発についてでありますけれども,都市再生緊急整備地域や都市再開発方針の2号再開発促進地区は,街づくりの進展に寄与する民間事業を促進するために国などによる支援策を効果的に活用すべく指定したものでありまして,公共性の高い事業に対しては,その内容にふさわしい支援策を講じていきたいと考えております。 次に,駅前通地下歩行空間についてでありますけれども,さきのワークショップにおいて出されました,さまざまなご意見やご提案について十分な分析だとか検討を行った上で,事業の進め方について早急に結論を出したいと考えております。 3点目の市債についてであります。 平成10年度から平成14年度までの行財政改革推進計画により,市債発行額の抑制に努めてきたところでありますけれども,今後につきましても,市債の持つ世代間の負担調整機能を生かしつつ,中長期的な財政運営を十分見据えて,市債残高や各種財政指標に留意しながら節度ある発行に努めてまいりたいと考えているところであります。 5点目の法人市民税の超過課税についてであります。 これは,ご承知のように,平成13年第3回定例議会におきまして,議員ご指摘の税率の引き上げを含め,さまざまな角度からご審議された後に議決されたところであります。この適用期間は,平成14年度から平成18年度までの5年間とされておりますことから,現時点におきましては,これを見直すということは考えていないということを申し上げておきます。 次に,中小企業対策,雇用対策についてお答えいたします。 1番目の中小企業対策についてであります。 まず,地元中小企業への発注についてでありますけれども,地域経済の厳しい状況を踏まえて,これまでも発注に当たっては地元中小企業に特段の配慮を払ってきたところであります。 しかしながら,ご指摘の地元中小企業の状況も踏まえて,財源手当ての見通しというものを見きわめながら,事業の必要性や緊急性などを総合的に勘案の上,必要な補正予算の編成につきまして的確に対応してまいりたいと,このように考えております。 次に,中小企業への融資改善のうち,無担保・無保証人の融資制度につきましては,法人の代表者のみの保証による融資も含めますと,ここ数年の実績は200件台で推移をいたしております。札幌市では,従来から,北海道信用保証協会の無担保・無保証人保証制度を活用し,運用しておりますが,今後も本制度の利用促進を図るため,引き続き関係機関に対しさまざまな機会をとらえて働きかけるとともに,融資制度の改善についても検討してまいりたい,このように考えております。 また,年末を控えまして十分な融資枠を設けるなど,円滑な融資の実施に配慮しているところでありますけれども,お尋ねのありました小口資金を迅速に融資する制度につきましては,小規模事業者が利用しやすい融資制度や,その運用のあり方について検討してまいりたいと考えているところであります。 2点目の雇用対策についてであります。 まず,再就職支援事業の取り組みにつきましては,フリーターなどの若者を対象にセミナーや職場体験,カウンセリングを組み合わせましたプログラムを実施いたしまして,その後,継続的なカウンセリングによる就職活動の支援をしていきたいと考えております。 また,若者の雇用支援と職業訓練につきましては,若者の職業意識と企業が求める人材ニーズとのミスマッチというものが大きな課題であると認識しております。したがいまして,職業意識や職業能力の向上を視野に入れた支援策について検討してまいりたいというふうに考えております。 次に,本市職員の採用枠拡大についてでありますが,平成14年度,15年度の2年間にわたりまして,独自の緊急雇用創出事業の一環といたしまして臨時職員の直接雇用を行いまして,若年者の雇用に配慮をしてきたところでございます。また,教育,福祉,消防などの分野については,国の基準や各事業の実情などを考慮いたしまして必要な人員を確保しているところでありますが,今後とも採用に当たっては,長期的な視点から人件費の抑制の見通しや職員の年齢構成バランスなどを踏まえて実施していくことが重要であるというふうに考えております。 3点目の季節労働者対策についてであります。 季節労働者の方々を含めて,建設・土木事業に携わる方々の雇用状況は大変厳しいものと認識をいたしております。企業組合への事業発注拡大につきましては,これまでも努力をしてまいりましたけれども,今後とも,庁内の関係部長から成ります札幌市雇用対策連絡会議など,あらゆる機会を通じて事業発注の拡大に努めてまいりたいと,このように考えているところであります。 私からは,以上であります。
西村茂樹
○副議長(西村茂樹) 田中助役。
田中賢龍
◎助役(田中賢龍) 私から,最後にご質問がございました出資団体にかかわる諸問題についてお答えを申し上げます。 1点目の団体の整理・統廃合についてであります。 札幌市では,統廃合も一つの視点に入れて出資団体の改革を行ってございまして,これまでも,平成7年度以降,役割を終えました4団体を廃止し,類似事業を行っております10団体を統合してまいりました。今後も,社会経済状況の変化や市民ニーズの多様化などによりまして,出資団体を取り巻く状況は常に変化していることから,出資団体の役割や成果がどのように変わってきているのかを確認し,評価する必要があると思います。 具体的には,設立後の期間の経過や制度変更などによりまして,その目的や公共性,あるいは優位性が薄れていないか,また,民間などによるサービスの充足度が高く,民間に任せるべき状況になっていないか,さらには,出資団体間における類似事業の整理によります効率化が図れないかなど,団体のあり方を検討してまいりたいと考えております。 2点目の出資団体への本市退職者の再就職についてでございます。 まず,再就職者数につきましては,札幌市が指導・調整の対象としています指定団体40団体について申し上げますと,本年12月1日現在,59名が常勤役員として就職しているところでございます。 また,出資団体への再就職につきましては,本市職員の持つ豊かな市政知識や経験が,出資団体において札幌市の施策の反映や公益性の確保に果たしてきている役割は少なくないものがありますし,人件費の面からも運営の効率化に寄与してきているところでございます。 しかし,出資団体を取り巻く社会状況等も変わってきておりますので,今後,担うべき役割や,それに見合った運営体制のあり方とあわせて,本市職員の再就職の必要性や妥当性について検討を行い,より一層の適正化を図ってまいりたいと考えております。 3点目の本市職員の再就職に関します報酬の引き下げについてでございます。 まず,桂前市長の株式会社札幌ドーム社長としての報酬につきましては,市長再選挙後の7月18日の株主総会におきまして,常勤となった代表取締役への役員報酬を支払うため報酬総額の増額が承認されまして,その後,同社の役員報酬規則に従って決定されたものでございます。この報酬総額の増額につきましては,社長としての職責や他の常勤役員の報酬,経営状況などを勘案して提案されたものでございまして,札幌市といたしましては,他の株主と同様に,これについて適当なものであると判断したものでございます。 次に,再就職の報酬基準についてでございます。 まず,特別職退任者の報酬につきましては,職務の責任と困難性をその都度考慮しまして判断を行ってきたところでございますけれども,再就職の透明性をより一層高めて市民の信頼を得ていく必要がありますことから,既に具体的に検討を始めているところでございますが,今後,さまざまなご意見を伺いながら判断してまいりたいと考えております。 また,報酬限度額の超過団体につきましては,先般,要領遵守の要請を行ったところでございまして,現在,各団体におきまして是正に向けた具体的な検討を行っていただいているところでございます。要領に定めます報酬限度額につきましては,上限額として位置づけました基準ではございますが,社会状況等を考慮しまして,既に限度額の10%カットでの運用を指導してきているところでございます。 4点目の本市の支出金についてでございます。 札幌市が交付してございます補助金や委託料につきましては,それぞれ,その団体の事業や活動のうち,公益上必要があると認められるものや,委託事業の実施に必要な経費について適正な額を支出しているものでございますけれども,今後とも,その必要性や効率化の観点からの見直しを進めてまいりたいと考えております。 以上でございます。
西村茂樹
○副議長(西村茂樹) 小澤助役。
小澤正明
◎助役(小澤正明) 私から,敬老パス,支援費制度,それから福祉の諸課題の3点についてお答えいたします。 まず,敬老優待乗車証についてお答えいたします。 1点目の敬老優待乗車証制度の目的についてでありますが,高齢の方々に対する敬愛の気持ちをあらわすこの制度の目的は,現在も何ら変わることはありませんし,むしろ,そのような意義を持った制度をいかに存続していくかが重要と考えております。 また,この乗車証を活用して社会のさまざまな活動に参加していただくことによって,健康で充実した人生を送っていただきたいという目的も事業開始当初と変わるものではありません。さらに,最近は,介護予防の視点から,その意義がますます重要視されておりますことから,そのようなことも考慮した新しい時代にふさわしい名称について,アンケートでお伺いしたものであります。 2点目の事業費の推移についてでありますが,広報さっぽろなどでお示しした事業費は,既に市民に公表された決算や予算に基づいて客観的にわかりやすく掲載したものであります。 もちろん,このような数字については,ご質問のようなお考えを含め,社会経済状況の多様な変化の中で,さまざまな受けとめ方があろうかと思います。また,市民生活を支える幅広い事業のうち,限られた予算の中でどれを優先するかにつきましても,さまざまなご意見があろうかと思いますが,特定の事業費が予算総額に占める割合のみでその適否が論じられるものではないと考えております。 3点目の広報さっぽろ11月号特集記事における他都市の状況紹介についてであります。 この記事では,他の都市で実際に行われている制度をわかりやすく例示し,札幌市の制度のあり方を考えていただくための参考データとして掲載したものであります。また,これらの市の中には,利用可能な交通機関を制限したり,選択制をとるなど,多様な方式をとっており,単純に事業費や自己負担の有無,利用限度額の有無を比較することは客観性を損なうものと考えております。 4点目のアンケートの設問についてであります。 今回のアンケートは,制度の改正に向けた世論の誘導を目的としたものではなく,この制度についての市民の皆様のさまざまなご意見をできる限り正しく把握し,どのような制度として存続していくことが望ましいかを具体的に検討する貴重なデータとして活用するために実施したものでございます。 また,アンケートの個々の設問について幾つかのご指摘がありましたが,これまで市民の方から寄せられた多数のご意見の中には,見直しを廃止と同じ意味で理解されている方や,利用限度のない現在の制度を存続するために自己負担すべきとする方が,現行のままと表現される場合がありました。したがいまして,特定の設問のみで全体を判断するのではなく,幾つかの設問に対する回答をあわせることによって統計学的な分析ができるようにするなど,市民の声がより正しく反映されるように最大限の配慮をしたものであります。 次に,支援費制度についてお答えいたします。 1点目の基盤整備についてであります。 支援費制度の導入に伴い,札幌市におきましても,ホームヘルプサービスやデイサービスなどの居宅支援サービスの利用者が大幅に増加しており,サービスを提供する事業者等の拡充は必要と認識をいたしております。今後におきましても,制度の趣旨が生かされるよう,利用希望者の動向に留意し,計画的なサービス基盤の整備に努めてまいりたいと考えております。 また,制度についての啓発や情報提供につきましては,区役所の窓口を初め,札幌市が発行する福祉ガイドやホームページなどを活用して周知を図っているところであり,今後も効果的な周知,広報に努めてまいります。 2点目の居宅介護事業についてでありますが,ガイドヘルプにつきましては,支援費制度の中で移動介護として新たに位置づけられ,18歳未満の児童の方も利用が可能となったところでありますので,札幌市といたしましても,対象年齢の拡大に向けて具体的に検討しているところでございます。 また,ホームヘルパー等の養成についてでありますが,支援費制度の円滑な運営を行う上で研修体制の確立は重要であることから,視覚や知的障がい者の障がい特性に応じた居宅介護従事者養成研修を実施する事業所を指定することとしております。なお,指定に当たりましては,既存の訪問介護員研修実施事業所を初め,多くの事業所で実施されるよう実施体制を整備してまいりたいと考えております。 次に,福祉の施策の課題についてお答えいたします。 1点目の精神科救急情報センターの設置につきましては,平成16年度中の開設に向け検討しているところであり,業務内容も精神科救急医療システムの円滑な推進と,緊急な医療の必要性に対応する24時間医療相談をあわせ持った機能を確立したいと考えております。 2点目の障がいのある方への交通費助成制度における福祉自動車燃料助成券,いわゆる福祉ガソリン券についてでありますが,この制度は,障がいのある方々の社会参加や外出の機会を確保することを目的として,外出回数等の調査結果に基づいて助成額を設定したものでございます。したがいまして,引き続き現行の助成額で推移させていただきたいと考えております。 次に,3点目の転落防止のための安全さくの設置についてでありますが,地下鉄ホームにおける転落事故などの防止対策としましては,安全さくを設置することが効果的であると考えております。一方で,この事業の推進に当たりましては,多額の経費を必要とすることから,地下鉄経営の効率化も考慮に入れ,検討を進めているところでございます。 4点目の老人休養ホーム札幌市ライラック荘の存続についてであります。 この施設は,昭和49年開設以来,30年近く多くの方々にご利用をいただいておりますが,ここ10年間で見ますと利用者は減少しており,これに伴い,施設運営の赤字も増大しております。利用減少の要因といたしましては,低廉な価格でサービスを提供する民間保養施設がふえてきたこと,また,ライラック荘自体が老朽化して設備面などで見劣りするようになってきたことが挙げられます。 設備の耐用年数などから見ましても,現状のままでの存続は難しく,そのあり方について見直しが必要な時期を迎えておりますので,地元の声なども参考にしながら,できるだけ早期に方針決定を行ってまいりたいと考えております。 以上でございます。
西村茂樹
○副議長(西村茂樹) ここで,およそ20分間休憩します。
武市憲一
○議長(武市憲一) これより,会議を再開いたします。 代表質問を続行します。 堀川素人議員。 (堀川素人議員登壇・拍手)
堀川素人
◆堀川素人議員 私は,市政改革クラブを代表し,市政の諸問題について市長にお伺いをいたします。 質問に先立ち,先日,ご逝去されました自民党議員会長村山優治氏のご冥福を心からお祈りするとともに,我々は,人生の常ならぬことを自覚し,今,札幌市議会議員として与えられた職務を全うすること,そのことが彼の死に報いることであると信じるのであります。 それでは,質問に移ります。 まずは,財政問題であります。 本市は,2兆2,000億円に及ぶ債務,つまり借金があります。札幌市も国も大変厳しい財政環境下にあります。 そこで,市長にお伺いをいたします。 現在の本市の財政は,健康問題に例えるなら,健康な状態にあるとお考えでしょうか,その認識をお聞かせください。健康な状態でないとするなら,どの程度の数字ならば健康であると言えるのか,債務額をお示し願いたいと思います。 財政の健康を回復することは可能であると考えるのか,それとも回復は不可能であると考えるのか,可能とするならば,どの程度の時間をそれまでに要するのか,財政の健康の回復策をお聞かせください。 私見を申しますと,今までの考え方や国の動向を考えたなら,財政の健康回復策はないと思っております。しかし,借金は返さなくてはなりません。決して未来に先送りしていいという理屈にもなりません。 財政再建に対して,私自身の考え方,哲学をできるだけ早く市民に明らかにしたいと考えておりますが,市長には,財政再建に対する考え方,つまり,財政再建哲学がおありであるならば明らかにしていただきたいと思います。 次に,職員給与及び職員退職金の問題であります。 本議会提出案件の討論において指摘したところでありますが,改めて市長にお伺いをいたします。 マスコミ等から得る日本経済の景気は,一見,底を打ったように見え,大手企業の業績においては増収,増益が数多く見られるようになりました。これは,在庫処理が一段落した関係とリストラによる効果であり,本来の一般消費の拡大にまでは至っていない功罪相半ばする景気回復だと言われております。 しかし,中小零細企業及び北海道全体について言えば,甚だ厳しい経済環境にいまだあります。新卒の就職状況も前年以上に厳しく,リストラによる企業サバイバルも一層深刻化している状況にあると言われております。つまり,若い人たちには働く場所もなく,既に就職している人たちが職を失うという状況にあることで す。また,先ほど述べましたとおり,本市の財政状況は厳しいの一言に尽きるのであります。 そのような中で,生涯獲得賃金が最も高いと言われる国家公務員を上回って,給与や退職金が多い本市の賃金体系をどのように理解すればいいのか,理解に苦しむところであります。 国家公務員との給与を比較する指数が三つあると言われております。 ラスパイレス指数での比較では,国が100に対して本市は103.5で3.5ポイント本市が上回り,パーシェ指数の比較では,国が100に対して本市は103で3ポイント上回っています。フィッシャー指数の比較でも,国が100に対して本市は103.3で3.3ポイント上回っております。 三つの方式ですべて上回っており,三つの方式による比較のうち,最も差の小さい指数においても3ポイントの差があり,本市全体では,およそ年50億円の支出増につながっております。総務省においては,ラスパイレス指数を採用しており,それによれば60億円の支出増になっております。 また,退職金の問題でありますが,国は民間企業との退職手当の比較を平成14年度に行い,5.6%,国家公務員の水準が民間企業を上回っているという結果に基づき,平成15年の通常国会において国家公務員退職手当法が改正され,現在の62.7カ月の退職手当金が,平成15年10月1日から60.99カ月,平成16年10月1日からは59.28カ月になり,2年間で官民格差を是正しております。 これに対し,本市職員部勤労課では,退職手当について何と言っているのかといいますと,職員にとっては5年連続の年収減であり,また,55歳からの昇給停止が導入されるなど,厳しい状況が続いている。そのような中で,さらに退職手当を引き下げることは大変大きな問題であるが,国や他都市の状況,本市の財政状況及び人件費の今後の推移などを考慮し,現在,改正について検討しているところである。また,本市においては,職員の多様なライフプランの支援,交通事業改革プランの円滑な推進,職員構成の平準化等のため,さきの議会で議決をいただいた,定年前早期退職にかかわる時限的特例措置を実施することにしているが,平成15年度末は,この指定退職日であり,こうしたことも考慮に入れ,総合的に判断していきたいと考えているとあります。 今まで得ていたものの一部を失うことは,本人にとっては何か損をしたような気持ちになることはよく理解できます。本人にとっては大変大きな問題なのでしょう。 国の状況は,既に言ったとおり,激変緩和策として中に1年入れているのでありますが,2年で決着をさせています。 職員の多様なライフプランは,本市職員だけが持つ特権なのでしょうか。そうではないと思います。国家公務員にもライフプランは当然ながらあるでしょうし,リストラされ職場を失う民間勤労者にもライフプランはあるのであります。 定年前早期退職にかかわる時限的特例措置を実施することは,退職手当問題とは基本的に無関係であります。俗に言う早期退職割り増しの問題は,退職手当の条例改正がなされたとしても割り増し率は何ら変わることはないのですから,そう考えますと,この定年前早期退職にかかわる時限特例措置,これはどうぞおやりになっていただきたい,こう言ってもいいと思います。 大変冷たい言い方かもしれませんけれども,今,勤労課で述べた理由には,正当な理由は何ら存在しないと言わざるを得ません。リストラにおびえる一般勤労者,厳しい環境の中で,企業の存亡をかけ,日々の経営を担っている中小零細企業の経営者と一般の札幌市民の理解を得ることは,到底,不可能であると思います。 私が,本市職員に嫌われることを,なぜこれほどまでに言っているのだろうかと不思議に思う方がいるかもしれません。好き好んで嫌われたいと思う人は,だれ一人としていないと思います。私も嫌われることについては好むわけでは決してありません。(発言する者あり)(傍聴席から発言する者あり) しかし,私は市民の代表として本市会議員を務めております。予算を介して税金の使い方を厳しくチェックする立場にあり,それが私の務めであります。私たちの子供や孫たちに膨大な債務のみを残しては,私たちの世代の責任は果たせないと感じております。 また,何度も申し上げますが,札幌市は2兆2,000億円もの借金を抱え,市長として,その返済の答えを出せないほど厳しい状況にあると認識をしております。これを返済する方法があるとするならば,それは市民の理解と市政に対する協力なくしては考えられません。その理解,協力を市民から得るためには,行政も議会も市民から信頼されなければなりません。 そのことを考えるに,本年3月の第1回定例市議会では,目前の選挙を目当てにして,議員定数や議員報酬の削減を持ち出し,当選後,議会改革委員会を設置すれども,遅々として進まない議会改革を見るにつけても,嘆かわしいの一言であります。 事もあろうに,何の哲学もなく,議会事務局に調査課をつくるという屋上屋を架す経費のむだ遣いだけは合意する,不見識きわまりないと言わざるを得ないのであります。(発言する者あり) そこで,質問でありますが,市長は,国家公務員を上回る本市職員給与の現状について,どのように考えていらっしゃるのかお伺いいたします。 あわせて,国の退職金の改正があったのに,なぜ札幌市はすぐに条例改正を提案しようとしないのか,市民に理解できるようにご説明を願います。 次に,本市の助役人事についての質問であります。 本市は,男女共同型の社会の実現を目指しております。男女同権,男女平等を基本理念とし,男女それぞれの特性を認め合い,互いに協力し合うことにより,一層の女性の社会参加を促し,真に住みよい札幌市を実現しようという試みであります。 現在,本市には3人の助役がおりますが,全員男性であります。私は,3人の助役の中に最低1人は女性の助役が必要であると考えています。 私は,男女の間には互いに乗り越えることのできない壁をもって存在していると思っております。その乗り越えることのできない壁がそれぞれの性であり,特性であると理解しております。(発言する者あり)これまでの男性中心の社会の中で育った男性は,私も含め,女性に対する誤った理解が広く存在しているように思います。しかし,私自身もそれが何であるのか,男であるがゆえに判然としないというのが現状であります。 何を言いたいかといいますと,女性に深くかかわる問題について,女性が判断の中心にあらなければならないということであります。DV,ドメスティック・バイオレンスの問題にしても,子育て支援の問題にしても,その他さまざまな問題について,本市の最終的意思決定の中に女性がしっかりと参加をしていなければならないということであります。 世の中の半分は女性であります。本来は,決定権の半分を持つべきであると考えますが,現実を考えた場合,そうもなり得ない状況であります。しからば,半分といかないまでも,助役の三つの席の一つは女性の指定席とするべきと考えます。女性の中に助役という重責を担える方は,男性同様たくさんいると思います。 桂前市長に女性助役の登用を促す機会がありました。彼の答えは,適宜・適切な助役人事を行ってきた結果,たまたま全員が男性であった,決して女性を排除するものではないというものでありました。 上田市長にも,同じく女性助役の登用を勧めるわけでありますが,女性助役登用についてどのようにお考えになっておられるのか,桂前市長の答えに対する感想も含め,お答え願いたいと思います。(発言する者あり)(傍聴席から発言する者あり) 消防局の局長人事についてであります。 本市消防局の局長は,現在の藤林局長まで16代おります。16代の局長すべてが市長部局出身の局長であります。 不思議なことに,消防局の吏員,つまり消防局のプロパーの職員からだれ一人として局長に登用された者はおりません。消防局長に昇進する道が,消防局のプロパー職員に閉ざされている現状を改めるべきであると考えます。 理由は,3点あります。一つ目は人材の活用,二つ目は職員の士気の問題,三つ目は任務の専門性が挙げられます。 消防局吏員の中に,高い専門的知識と経験を有し,消防吏員として士気が高く,すぐれた管理能力を持つ者はこれまでもいたであろうし,今後もすぐれた人材が生まれてくることは想像にかたくないのであります。そのような人材を活用することは極めて大切なことであります。これまでの人事の中で,消防吏員はせいぜい部長どまりとあきらめさせてきたとするならば,早急にこれまでの人事のあり方を改めるべきだと考えます。 次に,消防局吏員に求められる職務の専門性について少々申し上げます。 昭和23年3月の消防組織法の一部であった消防は,市町村の責任において処理されることになり,当時は火災の消火が主な任務でありましたが,その後,昭和36年には救急業務が任務に加わり,昭和61年,救助業務が消防法に追加されました。(発言する者あり) 札幌市においても,平成6年には防災業務が消防局に移管され,震災を初めとする総合的防災対策も消防局の業務となりました。そのほかにも,新宿の歌舞伎町で発生した雑居ビル火災以降,その教訓を受けて消防対策や違反処理の対応策等,新たな任務も発生し,その業務遂行には極めて高い専門性が要求されるに至りました。今後,ますます高い専門性を強く求められる消防組織となることは間違いないところであります。 札幌市は,北海道のリーダー的立場として,北海道広域消防相互応援協定に基づき,大規模火災時には,これまでと同様に消防部隊の派遣をしなければなりません。聞くところによりますと,これまでの主な事例では,平成5年の北海道南西沖地震,(発言する者あり)平成7年の函館空港での全日空ハイジャック事件,平成8年の古平の豊浜トンネル崩落事故等々,たくさんの現場にその部隊を出動させております。(発言する者あり) また,この人事について,私の調査では,東京消防庁を初め,多くの政令指定都市の消防局長は制服組でありました。これまで局長職に制服組を採用したことのない都市は,本市と広島市の2都市のみであります。 時代が変わり,消防の任務も多様化し,何度も申し上げますが,(発言する者あり)高い専門性を強く求められる時代になりました。(発言する者あり)(傍聴席から発言する者あり)このような時代に,市長部局の専属ポストとして消防局の局長人事が存在しているようでは時代錯誤と言わざるを……
武市憲一
○議長(武市憲一) 堀川議員に申し上げます。 時間がもう既に経過しておりますので,まとめてください。
堀川素人
◆堀川素人議員 (続)はい。 言わざるを得ません。 市民の生命と財産を守るという崇高な使命にこたえられる人事感覚が必要と思うのでありますが,市長は,今後,消防吏員出身,つまり消防制服組に局長ポストの道を開くご意思があるのかどうか,お伺いをいたします。(発言する者あり) それでは,時間が参りましたので,これにて質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)(発言する者あり)(傍聴席から発言する者あり)
武市憲一
○議長(武市憲一) それでは,質問をした部分だけの答弁を求めます。 上田市長。
上田文雄
◎市長(上田文雄) 3点についてご質問がございました。 私は,財政問題についてと,助役,消防局長の人事についてお答えいたしまして,職員給与,それから職員退職金については田中助役の方からご答弁をさせていただきます。 初めに,財政問題についてお答えいたします。 堀川議員より,札幌市の財政についてさまざまなご質問がありましたけれども,財政状況に対する認識と今後の財政運営に対する考え方,大きく2点に分けてお答えをしたいというふうに思います。 まず,第1点目の財政状況に対する認識についてでございますけれども,札幌市の財政状況は,これまでの堅実な財政運営の結果,財政の健全性を示す指標でございます起債制限比率,それから経常収支比率,義務的経費比率,これらは,他の政令指定都市と比べて,現在のところ,上位に位置していることになっております。とはいうものの,近年は徐々に悪化をしてきているという状況にございます。 また,平成16年度の予算編成方針策定時に試算をいたしました本市の中期財政見通し,これにおいても収支不足の発生が見込まれておりまして,総じて厳しい財政状況に置かれているというふうに認識をいたしているところでございます。 2点目の今後の財政運営に対する考え方についてでございますけれども,今後の財政運営に当たっては,税源の涵養,それから収入率の向上,受益者負担の適正化,こういったことなどによって歳入の確保に努めるということが一つございます。そして,市債の発行につきましても,将来の公債費負担などを考慮いたしまして,中長期的な財政運営を見据えた上で,将来大きな財政負担をもたらすことがないように節度ある市債の発行に努めてまいりたいと,このように考えております。 また,歳出にあっても,すべての事務事業を聖域化することなくといいますか,聖域なき事務事業の点検,それから,市民の視点だとか生活感覚を踏まえて,根本から事務事業を見直していくということなど,不断の努力の積み重ねが大切である,このように考えているところであります。 したがいまして,今後の財政運営に当たりましては,伸ばすべきものは伸ばし,変えるべきものは思い切って変えていく,そういう考えを基本にいたしまして財政収支の均衡を図ってまいりたいと,このように考えておるところであります。 次に,助役,消防局長人事についてお答えいたします。 1点目の女性助役の登用ということについてのご意見でございますけれども,助役につきましては,変動の激しい社会にありまして,将来の札幌市の進むべき方向というものについて高い識見を持ち,そして,これを行政運営に十分反映していただくことが重要だというふうに考えており,男女を問わず,その重責を全うすることができ,信頼のおける方が適任であるというのが私の基本的な考え方でございます。 2点目の消防吏員からの消防局長への任命についてでございますけれども,消防局におきましては,消火だとか救急・救助といった消防活動のほかに,防災活動等の市民の安全に関する広範な役割も担っているわけであります。 そのために,消防局長には,市政全般にわたる幅広い知識と調整能力,さらには,組織のマネジメント能力が不可欠であるというふうに考えておりますので,職種にとらわれることなく,適任者を任命することが必要であるというふうに考えているところであります。 私からは,以上であります。
武市憲一
○議長(武市憲一) 田中助役。
田中賢龍
◎助役(田中賢龍) 私から,2点目にご質問がございました職員給与及び職員退職手当についてお答えを申し上げます。 1点目の本市職員の給与につきましては,地方公務員法第26条に基づき,札幌市人事委員会が市内民間事業所の給与状況等を調査した上で行う勧告に基づきまして,給料表等の改正を行ってきており,給与水準については,民間給与との均衡がとれているものと認識しているところでございます。 2点目の退職手当につきましては,札幌市においても改正に向けて鋭意検討をしているところでございます。現在,関係規定の見直しや関係団体との協議を行っているところでございまして,これらの検討,協議を速やかに進め,来年の第1回定例市議会には改正案を提案したいと考えております。 以上でございます。 (堀川素人議員「議長」と呼び,発言の許可を求む)
武市憲一
○議長(武市憲一) 堀川議員。 堀川議員に申し上げます。再質問ですので,先ほど質問をされた項目の範囲内で再質問をお願いいたします。
堀川素人
◆堀川素人議員 はい。(発言する者あり) まず,市長に確認をしておきたいのは,横路知事のときに,自民党の議員が,北海道が赤字再建団体になる,そういう心配はないのかという質問をしたのに対し,しっかりとした財政運営をしているのでそういう心配はない,こう答えておりましたが,最近,北海道の財政状況は一層の厳しさを増して,赤字再建団体になるのではないかということが平然と言われる時代になってまいりました。 今,上田市長が,数値とすれば,これは心配ないというようなことをおっしゃいましたけれども,これについて,今後,赤字再建団体の話が出るようなことがないのかどうか,これについて改めて確認をしたいと思います。 それから,女性の助役についてでありますけれども,女性の助役について,これは,男性であろうが,女性であろうが,すばらしい神様みたいな人間であるならば,男女区別なく助役にしてもいい。でも,人間には限界があるわけです。男は男の限界があり,女は女の限界がある。そう考えたならば,3人いる助役の中で,1人は女性にその道をあけるということは極めて大事なことであり,これが女性の地位の向上や社会進出に対しても大きな支援になる,こう考えるのでありますけれども,ただ,一般的に,どちらでも優秀な人というのでは,僕はまずいと思います。 上田市長には,ぜひとも,これから女性が大きく社会進出を果たす上でも,その道をあけていただきたい,こういうふうにお願いをしたいと思います。 それから,3点目は,消防局の局長人事でありますけれども,今まで16代続いた局長は市長部局の方であった。今,市長が答えられたのは,今後は,市長部局ということではなくて,制服組からもその人材を集めたい,こういうふうに市長が理解をし,お話をしたと,そう理解してもよろしいのか,(発言する者あり)この3点について確認をしたいと思います。(発言する者あり)
武市憲一
○議長(武市憲一) 上田市長。
上田文雄
◎市長(上田文雄) 財政再建団体になる可能性はないのかというふうなご指摘でございますが,もちろん,先ほど申し上げましたように,今いろんな指数といいますか,比率がございますので,その指数から見ますと当面は大丈夫だというふうに申し上げているわけであります。 ただ,今後,三位一体改革というのがございます。国と地方との関係がどういうふうになるのか,交付金がどういうふうになるのかというようなことももちろん考慮しなければならないことでありますので,私どもの財政運営という問題については,国と地方の関係もしっかり見据えて,そして,赤字再建団体に転落することがないようにしっかりとやっていく,こういうことしか今は申し上げることはできません。 今現在,市債を発行しているものについては,順調に支払っていくことができると,こういう見通しの中でやっているわけでありますので,その点は当面,当面とつくところがつらいところでありますけれども,これは,しかし,計算の上でやっていることでありますので,そのようにお答えをさせていただきたいと思います。 女性の助役云々という先ほど来のご主張でございますが,ご主張の意図されるところは,私は十分理解ができるところであります。 ただ,限定的にですね,私はこうやりますというところまで,今の段階では申し上げるわけにはいかぬというのが私の回答でございます。 局長人事についてもしかりでございます。先ほど申し上げましたのは,職種にとらわれずというふうに申し上げているわけでありまして, ご指摘のように,今まで,たまたま16代が市長部局からということでございますが,それは,排除していたということではないというふうに私は思います。 私は,そういう意味で,職種にとらわれることなく,本当に適任な方に,しっかり選任をする,そうあるべきだと,このように考えているところであります。
武市憲一
○議長(武市憲一) 以上で,代表質問はすべて終了いたしました。 (三上洋右議員「議長」と呼び,発言の許可を求む)
武市憲一
○議長(武市憲一) 三上洋右議員。
三上洋右
◆三上洋右議員 委員会付託の動議を提出いたします。 ただいま議題とされております議案13件を,お手元に配付の議案付託表(第2号)のとおり,関係の常任委員会にそれぞれ付託することを求める動議であります。(「賛成」と呼ぶ者あり)
武市憲一
○議長(武市憲一) ただいまの三上議会運営委員長の動議に対し,所定の賛成者がありますので,本動議を直ちに問題とし,採決を行います。 動議のとおり決定することにご異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
武市憲一
○議長(武市憲一) 異議なしと認めます。したがって,ただいま議題とされております議案13件については,お手元に配付の議案付託表(第2号)のとおり,関係の常任委員会にそれぞれ付託されました。 〔付託表は巻末資料に掲載〕
武市憲一
○議長(武市憲一) お諮りします。 本日の会議はこれで終了し,明日12月4日から12月8日までは委員会審査等のため休会とし,12月9日午後1時に再開したいと思いますが,ご異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
武市憲一
○議長(武市憲一) 異議なしと認めます。したがって,そのように決定いたしました。
武市憲一
○議長(武市憲一) 本日は,これで散会いたします。