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札幌市議会 会議録検索システム(平成22年第3回定例会 2010-09-28 第3号)

2010-09-28/発言 47 件 / 原本(札幌市議会)

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宮村素子 1 番目 / 44 字
○副議長(宮村素子) ただいまから、本日の会議を開きます。
 出席議員数は、60人です。
宮村素子 2 番目 / 45 字
○副議長(宮村素子) 本日の会議録署名議員として宝本英明議員、阿知良寛美議員を指名します。
宮村素子 3 番目 / 31 字
○副議長(宮村素子) ここで、事務局長に諸般の報告をさせます。
早瀬龍宏 4 番目 / 168 字
◎事務局長(早瀬龍宏) 報告いたします。
 福士 勝議長、大越誠幸議員、堀川素人議員は、所用のため、遅参する旨、届け出がございました。
 昨日、市長から宮川 潤議員の文書質問に対する答弁書が提出されましたので、その写しを各議員控室に配付いたしました。
 本日の議事日程、質問順序表は、お手元に配付いたしております。
 以上でございます。
宮村素子 5 番目 / 138 字
○副議長(宮村素子) これより、議事に入ります。
 日程第1、議案第1号から第13号まで、第15号から第18号までの17件を一括議題とします。
 昨日に引き続き、代表質問を行います。
 通告がありますので、順次、発言を許します。
 谷沢俊一議員。
 (谷沢俊一議員登壇・拍手)
谷沢俊一 6 番目 / 19,257 字
◆谷沢俊一議員 私は、ただいまから、公明党議員会を代表いたしまして、市政の諸課題について質問をいたします。
 最初に、市長の政治姿勢について、大きくお伺いをいたします。
 一つ目は、市民評価についてです。
 本年6月、国に倣い、本市においても事業仕分けの手法を用いた市民評価が行われました。市民に身近な施設や事業が対象とされたこともあり、市民の関心も高く、仕分け結果に対する意見募集には1,402人から1,638件の意見が提出され、その結果に対して84%の市民が反対するという事態になっております。
 今回の事業仕分けは、手法を含め、やや拙速の感は否めません。そもそも事業仕分けは、2005年に公明党が政党として初めてマニフェストで提案をし、2006年に成立した行政改革推進法に事業仕分けという考え方を盛り込んだものでありますし、我が会派としても、大胆な事務事業の見直しや公共サービスの改革を推し進めるため、事業仕分けの活用も求めてまいりました。
 さて、市民目線、市民感覚で行われた市民評価ですが、来年度も実施予定と伺っております。しかし、その前に、今回の実施を踏まえ、来年度に向けて見直すべき点がないのか、確認が必要と考えます。
 今回、市民評価に関しては、8月の総務委員会で結果の報告がありましたが、その質疑で、我が会派の高橋(功)委員が指摘したように、今回の実施方法については幾つかの問題点があり、とりわけ、市民の仕分け人を匿名としたことは大きな判断ミスでなかったかと考えるところであります。このことについて、総務委員会の質疑では、市民の仕分け人に自由活発な議論をしてもらうためプライバシーに配慮したとのことでしたが、私は、プライバシーに配慮することや議論しやすい環境をつくることに関して一定の理解はしますが、仕分け結果に対する責任の重大性をかんがみると、匿名の仕分け人ではいかにも無責任であり、せめて氏名だけでも公表すべきであったと考えます。私は、行政評価制度にさらなる工夫を加えながら事業の見直しに取り組んでいくことは必要であると考えますが、その実施方法についても不断の見直しを行うべきと考えます。匿名で、かつ短時間での評価は、事業の中身の評価よりコスト削減のみが目的化するおそれがあるからです。
 そこで、質問です。
 市民の仕分け人を匿名にしたことについて、明らかな判断ミスであったと考えますが、このことについて市長の見解をお伺いします。
 また、来年度の市民評価の検討に向けてはどのように考えておられるのか、あわせてお伺いいたします。
 二つ目は、不祥事対策についてです。
 ことしに入りましてから、市役所では、保健福祉局の自動車運転手による長期間の無免許運転、元建設局職員による横領、環境局による円山、藻岩山での廃材投棄と不祥事が続き、7月にはほぼ1週間置きに立て続けに3名もの逮捕者を出すという異常な事態となりました。市民の立場に立って考えてみますと、市民は市役所で頻繁に不祥事が起こっているとの感覚を持っても不思議ではなく、市長は、ことし2月の幹部を集めた緊急会議の席上、市役所の仕事は市民の信頼の上に成り立っていると訓示をされたそうですが、まさに今、その信頼が根底から揺らいでいることを市役所全体でよく認識する必要があると考えます。
 ことしに限らず、不祥事が発生するたびに、市長を初め、幹部が陳謝をし、職員に対しては訓示を行い、通知文を全庁に供覧し、職場ごとに研修やミーティングを実施するといった対応を繰り返しております。この対応自体は間違っているものではありませんが、ここまで不祥事が続発し、それも過去にあった事例がまた繰り返されている現状をかんがみますと、私は、そもそも札幌市役所には不祥事に対する学習能力が十分に備わっていないのではないかと指摘せざるを得ないのであります。不祥事に対する学習能力が十分に備わっていなければ、どのような不祥事対策も有効とはなり得ないことは明白であります。
 そこで、質問いたしますが、市長ご自身は、ことしに入ってから不祥事が続発する状況をどのように認識し、また、今後、どのような対策を講じていくおつもりなのか、お伺いをいたします。
 次に、平成21年度決算の評価についてお伺いします。
 平成21年度の当初予算は、市長の2期目の任期の折り返しとなるものであり、札幌市を取り巻く厳しい経済状況のもと、編成されました。第2次新まちづくり計画に位置づけられた事業について積極的に予算配分を行い、特に、経済・雇用対策と新たな産業の育成、環境負荷の低減に向けた取り組み、子どもの健やかな成長と子育て環境の充実、保健医療の充実と高齢者、障がい者の地域生活の支援の四つの分野で重点的な取り組みがなされており、前年を1.5%上回る7,880億円となっておりました。その後、急激な景気後退を受けた国における緊急経済・雇用対策に対応するため、経済・雇用対策の事業に加え、不足する見込みとなった生活保護費や新型インフルエンザ対策など、延べ7回の議会で総額496億円余の補正予算を計上しております。また、平成20年度からの繰り越し事業も定額給付金を中心として346億円余りあったことから、平成21年度の最終予算額については、前年度の最終予算額と比較して6.1%増の8,723億円となっております。
 次に、決算の内容について見ますと、歳出では、土木費88億円余、教育費で65億円余など、翌年への繰り越しが総額163億円余と多く、執行率も93.7%にとどまっております。また、諸支出金では109億円余、経済費で94億円余など、総額388億円余の不用額も出ております。経済対策として見れば、不用額を多く出したこと、事業を年度内に執行できなかったことで効果が薄れてしまったのではないでしょうか。加えて、財政調整基金の取り崩しを予算の66億円から30億円に抑え、市債についても残高を一般会計で5年連続減少させたことが成果とされておりますが、いまだ景気が低迷している状況においては、財政調整基金の取り崩しを抑えるのではなく、むしろ、取り崩した上で、さらに市債を発行してでも市内の企業を守る、札幌市が独自の経済・雇用対策を行うべきではなかったかという思いを強くいたしております。
 そこで、お尋ねいたします。
 雇用や経済など札幌市を取り巻く状況が依然として厳しい現状を踏まえ、市長ご自身としてこの決算をどのように評価されておられるのか、お伺いをいたします。
 次に、国における地域主権改革関連の動きに関し、今後の取り組みについてお伺いをいたします。
 民主党政権になって1年が経過しておりますが、いまだ地方行財政をめぐる議論は不安定な状況になっております。
 本年6月には、国において、地域主権戦略大綱及び財政運営戦略が発表されました。地域主権戦略大綱においては、基礎自治体への権限移譲などとあわせて、ひもつき補助金の一括交付金化、地方税財源の充実・確保などが挙げられており、一括交付金については、省庁の枠にとらわれない、できる限り大きいブロックにくくり、その政策目的の範囲で地域がみずからの判断で使い道を決定できるよう制度設計されることとなっておりますが、7月の参議院選挙以降、一向に議論が進まない中で時間が経過しております。
 また、一括交付金にすれば、地方が知恵を出すので、総額をある程度減らしても同様のサービス水準が確保できるという意見が一部にあるようであります。一括交付金は、地方の自由度を拡大するという点ではメリットもあるとは言えますが、一方で、このような国の財源確保のために地方への支出を抑制しようという動きは、地域主権に大きく反しており、札幌市としても看過できないものではないでしょうか。
 そこで、お尋ねします。
 国における地方一般財源の総額確保やひもつき補助金の一括交付金化の議論を受けて、札幌市としても国に対し要望や意見を述べていくことが重要だと考えますが、今後、市長はどのように対応されていくおつもりなのか、お伺いをいたします。
 次に、観光行政についてお尋ねをいたします。
 1点目は、札幌市における観光施策についてでございます。
 観光は、宿泊を初め、飲食、物販、運輸など関連する産業のすそ野が広いことから、経済波及効果が高く、雇用創出の面でも大きく寄与することが期待されております。ことし6月に国が策定した新成長戦略では、我が国の持続的な成長を牽引する七つの成長分野の一つとして観光立国の推進がうたわれております。2020年までに、訪日外国人2,500万人、経済波及効果約10兆円、新規雇用56万人という目標が掲げられました。公共事業が縮小を続ける中、観光関連産業への期待はますます高まっており、札幌市として市を挙げて取り組むべきものと考えます。
 そんな中、今年度から観光振興プランの策定に着手するとお聞きしておりますが、このプラン策定について、札幌市としてどのような考え方で臨もうとされているのか、お尋ねをいたします。
 2点目は、観光分野における韓国との交流についてです。
 近年、札幌を訪れる中国からの観光客数が目覚ましく増加し、国別内訳では第3位に躍り出た一方で、最も近い隣国である韓国からの観光客入り込み数は約7万人の第4位となっております。日本全体で見ると、韓国からの入り込み数が第1位であることから、本市においてはまだまだ伸びる余地があることに加え、ことしは韓国・大田市と札幌市との姉妹都市提携が予定され、韓国国内での札幌の知名度がさらに高まるものと期待をしているところであり、この姉妹都市提携を機に相互往来の機会が拡大していくものと考えます。現在、韓国では、ハイキングや軽登山などのアウトドアブームが到来していると聞いておりますが、それらは、まさに札幌や北海道にとって有利な分野であることから、韓国の方々にアピールできる部分ではないかと考えます。
 そこで、札幌市としては、韓国との観光交流についてどのような取り組みをしているのか、また、今後、どのような展開を考えているのか、お尋ねをいたします。
 また、近年、コンベンションに加えて、企業の会議、報奨旅行、イベントなどを包括したMICEの概念が世界に広まり、政府も、本年をJapan MICE Yearと位置づけ、観光とともに、集客交流産業の両輸をなすMICEの振興に力を入れております。一方、韓国でも国を挙げてMICE振興を加速させており、特に、大田市は韓国随一のMICE先進都市として世界標準の取り組みを進めていると聞いております。そういった中、札幌市でも従来より財団法人札幌国際プラザコンベンションビューローを中心にMICEの誘致開催に取り組んでいることは承知しておりますが、世界を舞台に札幌が飛躍するためには、そういった海外先進都市との連携も必要であると考えます。
 そこで、札幌市は、観光を補完し、札幌の集客力を一層高めていくために、今後、MICEの推進に向けてどのように取り組んでいく予定か、お尋ねをいたします。
 次に、総合交通計画についてお伺いをいたします。
 本年3月、札幌市を含む近郊の7市3町で構成される道央都市圏において、道央都市園都市交通マスタープランが策定されました。札幌市では、この都市交通マスタープランの策定を受ける形で、今後、およそ10年間の短中期計画となる交通戦略を含む札幌市総合交通計画を取りまとめる予定となっております。本計画においては、従来の右肩上がりを前提としたものではなく、少子高齢化、環境問題への対応など、今日的な課題に的確に対応した新たな交通体系の確立が求められているところです。そのために、本計画の策定に当たっては、パーソントリップ調査の結果をもとに、随時、検討していくことになると考えます。
 そこで、質問ですが、第4回道央都市圏パーソントリップ調査の結果等を通じ、現時点において札幌市の直面する交通課題はどのようなものがあると整理、認識されているのか、その内容についてお伺いをいたします。
 さらに、この総合交通計画については、7月14日に設置された札幌市総合交通計画策定委員会において、今後、1年程度の期間をかけて検討が進められるとのことであります。これからの交通施策は、人口減少や少子高齢化のほか、環境問題などとも切り離して考えることはできません。その検討に当たっては、主担当である市民まちづくり局だけではなく、保健福祉局、環境局、観光文化局など、関係部局と連携した検討体制の構築が望まれるところであります。
 また、現在、札幌市の交通施策に関しては、総合交通計画の策定と並行して整備、解決すべき問題が山積をしております。北海道新幹線については、この7月末に、前原前国土交通大臣が北海道新幹線の新函館-札幌間を含む整備新幹線未着工3区間の着工の是非について、今夏をめどとしていたにもかかわらず、その判断時期を先送りする意向を表明するなど、依然としてその実現に向けた正念場が続いております。また、HAC、北海道エアシステムへの支援に関しては、北海道がさきの道議会において、10月にはその事業プラン案をまとめる意向を示すなど、こちらもまさに現在進行形の課題となっているところであります。その他、路面電車の延伸問題なども含め、総合交通計画の策定に当たっては、これらの問題解決と並行した作業が求められるわけですから、さまざまな専門分野の方々から成る策定委員会の各委員に対しては、当然ながら、随時、タイムリーな情報提供が行われるべきと考えます。
 そこで、質問ですが、このような複雑な情勢のもと、総合交通計画の策定を進めるに当たり、各委員に対してはどのような情報提供の方法をお考えなのか、今後の委員会の検討スケジュールとあわせてお伺いをいたします。
 次は、総合交通計画に取りまとめられるべき具体的な戦略の内容についてであります。
 北海道における中核都市として、札幌市には北海道経済を牽引する役割が期待されていることは言うまでもありません。北海道の強みである食や観光を初めとして、東アジアを中心としたビジネス機会の拡大が今後ますます見込まれるほか、個人観光ビザの発給条件の緩和などにより、来道する中国人観光客の増加も期待されております。
 このような状況において、このたびの総合交通計画には、新千歳空港のほか、石狩湾新港や小樽港、さらには苦小牧港をつなぐ国際的な交通ネットワークの充実まで含めたグローバルな視点に基づく戦略が求められていると考えます。この点について、先ほど述べた道央都市圏都市交通マスタープランでは、我が会派が従来から指摘してきた都心部と高速道路のアクセス性の向上策として、創成川通が都心アクセス強化道路軸として位置づけられており、本市の総合交通計画にもしっかりと位置づけ、その具体化を図っていただきたいと思います。
 一方、人口減少、少子高齢化等の観点からは、通勤・通学など日常生活の基盤となるバスなどの地域交通の行方が心配されるところであります。今後の人口減少社会において、バス利用者が増加に転ずることを期待するのは困難に思われます。札幌市内の路線バス、そのすべてが営利事業である現状においては、不採算路線の廃止問題が再びクローズアップされることもそう遠いことではないかもしれません。高齢化の急速な進展も踏まえると、障がい者も含めた、いわゆる交通弱者の移動手段の確保は喫緊の課題であり、不採算路線の廃止問題とあわせ、その対応が後手後手とならないよう積極的な取り組みを期待するものであります。
 この点について、我が会派では、これまでもコミュニティバスについて取り上げてきたところであります。先行する各都市においても、コミュニティバスの導入に当たっては、採算性以上に地域特性への対応を重視しており、地域住民の意向を十分に反映させた形で、小型バスで住宅地の内部まで入ったり、公共施設を結ぶといったさまざまな形で運営されているところであります。このように、通常の路線バスではカバーしにくいきめ細やかな需要に積極的に対応していってこそ、多様な市民が安心して暮らせるまちづくりが実現できるのではないかと考えます。
 そこで、質問です。
 このたびの総合交通計画において、今後の地域交通への取り組みについてどのようにお考えなのか、コミュニティバスの導入検討も含めて、そのお考えをお伺いいたします。
 次に、我が党が掲げる新しい福祉についてお伺いをいたします。
 日本は、今、少子高齢化、女性の社会進出、世界を取り巻く不況などの目まぐるしい変化の中にあります。国民の生活と価値観は多様化し、男女の役割や家族のあり方など、次世代のライフスタイルの模索も始まっています。一方、グローバリゼーションと不況のはざまで生み出される不安定な雇用と格差、うつ病、DV、児童虐待、不登校など、病んだ心が人生を脅かす深刻な事態、また、増加する独居老人の孤独死など、これまでの社会制度では想定し得なかった課題が増加し、現行の福祉制度から漏れてしまう方々がふえております。
 そこで、我が会派は、安心の市民生活を実現するために、これまでの福祉の充実に加え、これらの新しいリスクにも対応できる従来の枠組みを超えた新しい福祉を強化すべきと考えています。うつ病対策から独居老人対策まで、新しい社会問題に対応するヒューマンケア、職業訓練による再就職支援など、安定した雇用を保障する新システム、所得格差を是正する生活保障の拡充など、次の世代を担う若者の将来も視野に入れた福祉政策の刷新が求められております。大きくは国の役割でありますが、本市においては、課題の認識と庁内の連携をより一層進めることが肝要と考えます。
 以下、このことについて大きく二つお伺いをいたします。
 一つは、うつ病や不安障がいなどへの対応についてでございます。
 札幌市においては、うつ病や不安障がい等への対応力を向上させる研修事業を抜本的に拡充するなど、早期発見・早期治療の体制を整備する必要があると考えています。国民の4人に1人が一生のうちに一度は精神疾患を体験すると言われており、うつ病は自殺の原因、動機の上位項目に挙げられております。病気が慢性化することや薬物療法が長期化するなどの問題もあります。
 我が党では、2008年4月、早期発見・早期治療、受診率の向上など、20項目の柱から成る総合的なうつ対策の提言を発表し、厚生労働大臣に提出をいたしました。中でも、認知行動療法という精神療法の拡充強化を掲げていますが、薬物中心の日本のうつ治療にあって精神療法と薬物療法を組み合わせることで症状の改善や再発防止に有効であると言われております。この認知行動療法は、ことしの4月より保険の適用が認められました。
 そこで、質問ですが、札幌市において、認知行動療法を実施している医療機関の状況についてどの程度把握をしているのか、また、認知行動療法の普及推進についてどのように取り組むのか、お伺いをいたします。
 さらに、うつ病や不安障がいの早期発見・治療はもちろんですが、その後の社会復帰までの一貫した支援体制を構築する必要があると考えます。
 そこで、札幌市においては、うつ病や不安障がいなどに対する支援体制の推進についてどのようにお考えか、伺います。
 また、企業でメンタルヘルス対策を推進することも重要であると考えます。労働者の心の健康を保つための相談体制の整備や、企業におけるメンタルヘルス推進担当者や事業主に対する研修が有用と思われます。
 札幌市としては、このような心の健康づくりについてどのように取り組んでいるのか、また、今後はどのように推進するのか、お伺いをいたします。
 二つ目は、高齢者対策についてであります。
 家族関係の希薄化や核家族化に伴う独居高齢者や高齢者夫婦世帯の増加が顕著となり、地域社会とのつながりが希薄になる中、単身世帯の約6割が孤独死を身近に感じ、不安を覚えています。また、住民登録があって所在の不明な100歳以上の高齢者は、マスコミの報道によれば全国で300人ほどになるものと見られ、問題は深刻の度を増しています。さらに、身近な商店街の衰退やスーパーの閉店、交通手段であるバスの減便によって日常の買い物が不自由になっている高齢者など、いわゆる買い物弱者は全国で600万人程度と推計され、生活を脅かす課題であり、本市においても対応が求められます。
 このように高齢者を取り巻く環境が厳しくなってきている中で、さきに行われた市の事業仕分けでは、多くの高齢者施策が見直しや廃止の判定結果となりました。高齢者保健福祉週間行事を初め、高齢者の居場所づくりに寄与し、引きこもりの防止や生きがい支援、健康づくりにもつながっているおとしより憩の家や保養センター駒岡などが見直しあるいは廃止の判定結果となっております。
 そこで、質問ですが、今後一層重要になるおとしより憩の家や保養センター駒岡といった事業、老人クラブへの助成措置を安易に廃止あるいは見直すべきでないと考えますがいかがか、お伺いをいたします。
 また、高齢者の孤立化を防止するためには、地域の見守り力を高め、つながりを再構築し、支援の輸を広げていくような重層的な取り組みが必要だと考えます。地域の中では、民生委員、児童委員が地域の情報を収集し、援助を必要とする方々の相談役を担うなど、地域福祉のかなめとなって重要な役割を果たしていただいております。
 しかし、平成12年に民生委員法の改正や福祉のあり方が措置からサービスへと変更されたことに伴い、民生委員の活動内容も、それまでの生活保護事務への協力を中心とした活動から、高齢者の安否確認活動や子育て家庭への支援活動など、地域福祉の担い手としてより幅広い活動が求められるようになってきております。このため、民生委員が行うべき業務の増加や多様化が進み、負担がより大きくなってきていることから、引き受けていただけるような人材を確保することが難しくなっている状況にあると聞いております。
 そこで、2点目の質問ですが、民生委員の人材を確保するため、拡大する一方の活動内容を見直し、負担を軽減する考えがないのか、また、民生委員だけではなく、地域全体で見守る力を高めることで、民生委員の活動を行いやすい環境を構築する考えがないのか、お伺いをいたします。
 次に、児童施策について、大きく二つお伺いをします。
 最初は、児童虐待対策についてでございます。
 平成20年4月に児童虐待防止法の一部改正が行われ、児童の安全確認のための立入調査等の強化、保護者に対する面会、通信等の制限の強化、保護者に対する指導に従わない場合の措置の明確化等が強化されました。
 我が党は、児童虐待によって措置が必要なケースにおいては、民法上の親権を制限できる制度の検討を進めることを提案し、児童相談所、市町村に児童福祉司などの専門家の配置を拡充して、子育てのアドバイスをする家庭訪問つき相談支援事業の創設や、里親制度のさらなる推進を目指しております。
 一方、これまで、稚内市、横浜市、大阪市等で、極めて残念ではありますが、親による子どもへのあってはならない児童虐待事件が発生しております。全国各地で同様な事件が後を絶たない現状をかんがみれば、子どもの大切な命を守るという観点から、児童虐待対策の取り組みは一刻の猶予も許されない状況と考えております。
 そこで、質問いたします。
 これまで、安全確認の強制調査は、昨年度は全国で1件しかありませんが、万が一、子どもの安全が確認されない場合、札幌市としてどのように対応するつもりなのか、お伺いをします。
 私は、本年7月、児童虐待に対して先進的な取り組みをしている大阪市こども相談センターを視察してまいりましたが、このセンターには、精神科、小児科などの専門医や保健師、児童福祉司など総数134名の職員が、ワンストップサービスを目指し、総合的に取り組んでおり、市の意気込みを感じてまいりました。
 全国の警察がことし1月から6月の上半期に摘発した児童虐待事件は181件です。統計を取り始めた2000年以降、増加し続け、本年は最多となっております。また、児童相談所が対応した虐待件数は、19年連続で過去最多を更新し続けています。児童虐待に至るまでの背景にはさまざまな要因があるとは思いますが、このように増加の一途をたどっている状況では、現状の児童相談所や行政機関だけの対応にはもはや限界があるのではないかと思われます。
 青森県では、一つの事件をきっかけとして、児童福祉法施行令で定める人口5万人から8万人に1人の児童福祉司配置基準を、3万人に1人と倍以上にふやしたところ、対応が格段とよくなり、予防的取り組みまでが可能となるなど、量は質を確保するという側面も実証されております。
 そこで、質問いたします。
 市では、本年度中に児童相談所の将来構想を策定することになっておりますが、早期発見・早期予防の観点からも、慢性的な人員不足の改善を含めた児童相談所の機能強化が必要であるとともに、関係する区役所などの行政、学校、医療機関、子育てサポート、警察、商店街、町内会等との連携が不可欠であります。このためには、関係機関の連携や市民協力への周知徹底の向上が最も重要であると考えますがいかがか、伺います。
 続いて、二つ目として、待機児童対策についてお伺いをします。
 先般、厚生労働省から、ことし4月1日現在の全国の保育所待機児童数が発表されましたが、札幌市の待機児童数は840人と、横浜市、川崎市に続き、全国で3番目の多さとなっております。待機児童の増加数では438人と、全国の市区町村で最も多くなっております。また、特定保育所のみを希望し、入所していない児童を含めると、札幌市全体で1,290人と、前年同時期の890人に比べて急激に増加して大変厳しい状況となっております。
 札幌市の子ども未来プラン後期計画では、平成22年度から26年度の5年間で3,500人の定員増を目標に掲げ、この計画の1年目である今年度、過去最多の820人の整備を行うなど、待機児童の解消を目指して取り組んでいることについては承知をいたしております。
 しかし、女性の社会進出、経済情勢などを考慮しますと、これまでの待機児童数の急激な増加傾向は今後も続くことが予想され、また、働きながら子育てしやすい環境を整備するという意味合いからも、保育所整備数は今年度の水準ではまだまだ不十分ではないかと危惧するところであります。
 そこで、質問ですが、札幌市として、このように待機児童が急増している現状に対応するため、来年度については少なくとも今年度以上の保育所整備を進めるべきと思いますが、市長のお考えをお伺いいたします。
 次に、障がい者の就労支援施策についてお伺いをいたします。
 障がいのある方が地域で生活していく上で就労を促進していくことは、非常に重要なことであると考えております。札幌市においてもさまざまな就労支援を行っていることは承知しており、例えば、法に基づく制度としては、障害者自立支援法の就労移行支援や就労継続支援などの障がい福祉サービスの給付があります。こうした法に基づく就労支援を推進するのは当然でありますが、札幌市独自の支援を展開することがさらに必要であると考えます。
 札幌市独自の支援策として、とりわけ福祉的就労支援における代表的なものとしては、平成18年に地下鉄大通駅の構内に設置した元気ショップが挙げられます。障がいのある方々がさまざまな福祉施設や作業所でパンづくりや木工製品づくりなどを行っており、それら製品の展示、販売を行う元気ショップの設置により、障がいのある方の作業工賃アップに寄与していることは理解いたします。
 しかしながら、平均で月額1万5,000円程度と言われる作業工賃では、自立して生活していくためには余りにも不十分であると言わざるを得ません。働く能力も意欲もある障がいのある方については、企業への就労、いわゆる一般就労に結びつけることが地域で自立した生活を送るためには重要であると考えます。
 一般企業における障がい者雇用の状況として、昨年度の北海道労働局の統計では、札幌圏における民間企業1,306社の障がい者平均雇用率は1.7%となっており、法定雇用率の1.8%を下回っている状況であります。現在の厳しい経済・雇用情勢により、民間企業は新規採用に抑制的であることに加え、これまで障がいのある方を雇用したことがない企業が抱く漠然とした不安、あるいは、障がいのある方を雇用した場合の負担感などが雇用の広がりをおくらせている原因ではないかと考えます。
 我が会派では、これまでも、障がいのある方本人への支援と同様、雇用する企業への支援が必要であり、とりわけ両者へのきめ細かなマンパワーによる支援が、障がいのある方の就労促進と定着支援につながるものであると主張してきました。こうした支援として国の制度はありますが、ジョブコーチの派遣による支援は両者への支援として非常に有効であり、その必要性は高いと考えます。
 あわせて、昨年の障害者雇用促進法の改正により、本年7月から障害者雇用納付金制度の対象企業と法定雇用数算出の対象となる従業員の範囲が拡大されております。このことにより、障がいのある方を雇用したことがなかった企業を初め、各企業はこれまで以上に障がい者の雇用を進める必要があり、マンパワーによる支援のニーズはますます高まっていくものと考えます。そのためには、障がいのある方の一般就労促進における中心的役割を担っているハローワークなど、関係機関との連携を図ることが必要不可欠であります。その上で、国の施策を待つことなく、札幌市独自の支援をあわせて行っていくことが重要であります。
 そこで、質問ですが、障がいのある方と雇用する企業への札幌市独自の支援をどのように進めていこうとされるのか、また、そうした独自の支援策とあわせて、他機関との連携をどのように図っていこうと考えているのか、お伺いをいたします。
 次に、アイヌ施策の拡充について伺います。
 札幌市アイヌ施策推進計画については、平成21年度から、アイヌ民族や公募市民の方も参加した検討委員会において検討がなされ、本年3月に報告を受け、パブリックコメントを経て、この9月に策定したとのことであります。
 アイヌ民族は、古来、自然との共生を大切にし、自然とともに暮らしてきました。このような生活のあり方は、多くの自然が失われていく現在の日本において尊重すべき貴重な文化であります。
 一方で、近世以降のアイヌ民族からの財産没収や国の同化政策により、アイヌ民族独自の文化が制限、禁止され、アイヌ語を話す機会が減少し、日本の中でアイヌ民族は差別の対象となってきました。このような困難な中でも、アイヌの人々は、社会的地位の向上と文化を保存、伝承、発展させる活動を国内外で行ってきました。こういった地道な活動と長年の努力により、平成19年9月に、国連総会において、先住民族の権利に関する国際連合宣言が我が国も賛成して採択されました。
 さらに、この宣言を受け、平成20年6月、アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議が衆参両院議院の本会議で全会一致により可決されました。この決議は、政府に対し、アイヌの人々を、日本列島北部周辺、とりわけ北海道の先住民族として認めること、これまでのアイヌ政策をさらに推進し、総合的な施策の確立に取り組むことを求めております。これらの国内外の動きを踏まえ、政府においては、アイヌの人々の意見等を踏まえつつ、総合的かつ効果的なアイヌ政策を推進するため、アイヌ政策推進会議を平成21年12月に設置し、本年8月には第2回会議が開催されたところであります。
 このようにアイヌ民族を取り巻く環境が大きく変化しつつあるこの時期に、本市でアイヌ民族に関する初めての計画を策定したことは、時宜を得たものと評価します。
 一方で、本計画でも記載しておりますが、北海道大学アイヌ・先住民研究センターが平成20年に実施したアイヌ民族の生活実態調査でも明らかなとおり、アイヌ民族と一般市民との間には、今日においても生活や教育の面でいまだ格差が存在しております。アイヌ民族がいまだこのような実態に置かれていることから、今後は、速やかに計画に位置づけられた施策を実施し、成果を上げていただきたいと考えるところであります。
 そこで、今後、具体的にどのように取り組んでいくのか、以下、3点伺います。
 1点目として、計画では、駅前通地下歩行空間を活用して情報発信するなど、市民理解促進のためのさまざまな施策のほかに、藻岩山での儀式の場の確保といった伝統文化の保存、継承、さらには、アイヌ民族の相談、交流の場である白石区の共同利用館の代替施設設置等、多岐にわたっております。観光施策や教育施策など関連する分野も多いわけですが、これらの施策を総合的にどのように進めていくのか、伺います。
 次に、市内の大学では、アイヌ民族の若い方たちに奨学制度を導入し、アイヌ民族文化継承の担い手として育成するとともに、学内に多文化共生のモデルをつくり出す取り組みも進められており、この取り組みに多くの企業や個人も協賛していると聞いております。
 アイヌ民族のアイデンティティーを尊重し、共生していくためには、今後、特に次代を担うアイヌ民族の若い方たちによる文化伝承活動を支援していくことが重要と考えますが、どのように認識しているのか、伺います。
 最後に、計画では、埋蔵文化財センターの展示の見直しが位置づけられております。これまで、埋蔵文化財センターでは、アイヌ文化期の出土品を収蔵してきておりますが、埋蔵文化財センターの展示に十分に生かされていない状況であります。
 そこで、アイヌ民族の歴史を広く市民に理解してもらうため、今後、アイヌ文化期の出土品の展示公開についてどのようにお考えか、お伺いをいたします。
 次に、女性施策について、大きく二つお伺いをいたします。
 一つ目は、ヒト白血病ウイルス-I型母子感染の予防についてであります。
 ヒト白血病ウイルス-I型とは、成人T細胞白血病の原因ウイルスで、主に母乳などを介して母子感染するウイルスで、感染してからおよそ40年もの長い潜伏期間を経て、そのうちの約5%が発病すると言われております。この白血病は、急性化すると1年以内にほぼ半数が死亡に至る極めて重篤な疾患であります。
 ウイルスの感染経路は、母子感染が60%のほか、性交渉を介した感染が20%程度存在するとされております。ウイルスに感染している母親が母乳保育をすると、4~5人に1人の割合で子どもが感染すると言われておりますが、人工栄養に切りかえた場合には感染率は6分の1程度に減少するということであります。
 平成21年度厚生労働省研究班の報告では、国内の感染者数は108万人と推定されております。この研究報告書を受けて、本年6月に、厚生労働省は、妊婦に対してヒト白血病ウイルス-I型母子感染に関する情報を提供するなど、適切な対応をするよう通知をしております。
 そこで、次の2点についてお伺いをいたします。
 1点目として、国の方針を受けて、札幌市では、妊婦に対してどのような情報提供の取り組みを実施するお考えか、また、成人T細胞白血病などに関する相談体制はどのように行うのか、お伺いをいたします。
 2点目に、政令指定都市では、静岡市、浜松市、神戸市が既に妊婦健診の検査項目として導入しており、北海道も標準検査項目に指定しているなど、先進的な取り組みがなされております。
 札幌市は、妊婦健診の検査項目として導入するお考えはあるか、お伺いをいたします。
 二つ目には、子宮頸がん対策についてでございます。
 子宮頸がんは、我が国では年間約8,500人以上の女性が罹患し、約2,500人が亡くなっております。近年、若い女性の罹患が急増しており、死亡率も高いことから、女性の健康と生活に深刻な影響を与えております。
 公明党は、子宮頸がんの検診無料クーポンの配付や、国に予防ワクチンの早期承認を申し入れるなど、以前から子宮頸がん対策にいち早く取り組んでおり、ことしの3月には、市内で約9万人の署名を集め、札幌市に提出し、ワクチン接種費用の助成制度の早期導入を働きかけてまいりました。
 今回、厚生労働省の2011年度予算の概算要求案に子宮頸がんの予防事業として150億円が計上されております。その内容は、ワクチン接種費用を助成する市町村にその事業費の3分の1を補助するというものであります。しかしながら、子宮頸がんワクチンの接種費用は3回接種で約5万円と高額であり、現在実施しているヒブワクチンの助成制度のような半額助成では自己負担が約2万5,000円となり、まだまだ負担は大きいものがあります。また、他に先駆けて助成制度を導入している自治体では、全額助成を実施しているところが多い状況にあります。
 一方、我が党では、さきの国会で廃案となりましたが、来る臨時国会において、子宮頸がんワクチンや予防検診費用の全額公費負担を盛り込んだ予防法案を与野党の共同提案として再提出すべく、現在、鋭意働きかけているところであります。
 そこで、1点目の質問ですが、札幌市としても、国の助成制度導入の動きに加え、先進自治体の導入状況を勘案して子宮頸がんワクチンの接種費用を全額助成すべきと考えますがいかがか、お伺いをいたします。
 また、子宮頸がん対策としては、ワクチン接種とともに、がん病変の早期発見につながる定期的な検診が重要な取り組みであります。
 我が党は、かねてから定期的な検診の必要性を強く主張してきた結果、平成21年度から、一定の年齢の女性に対し、乳がん、子宮頸がんを無料で受診できるクーポンを配付する女性特有のがん検診推進事業が全国で実施されることになりました。この事業は、検診の受診率の向上に大きく寄与することから、単年度で終わらせることのないように、継続事業とすることが必要です。札幌市では、21年度に引き続き平成22年度においても実施を決定しましたが、この制度は受診者の対象年齢が5歳刻みとなっていることから、5年間は継続して実施すべきと考えます。
 そこで、2点目の質問ですが、当該検診事業の継続実施を実現するためにどう取り組んでいくのか、見解をお聞かせください。
 次に、市有建築物の長寿命化対策について伺います。
 札幌市では、1972年の政令指定都市への移行後、70年代から80年代にかけて、各区役所を初めとする多くの施設を建設してきております。当時、建設された教育施設や保健福祉施設、スポーツ施設などは、その多くが30年以上経過し、老朽化が進んでおり、先般報道された白石区役所の建てかえに象徴されるように、今後、市有建築物の建てかえを含めた維持管理の問題が大きな行政課題となっております。
 そこで、市有建築物の耐震化に関する施策についてでありますが、平成18年度に策定した市有建築物耐震化緊急5カ年計画では、平成19年度から23年度までに耐震性能が特に低い市有建築物64施設について耐震化を進めることとしており、そのうち、学校施設52校は既に1年前倒しで実施をしていると聞いております。また、学校施設のうち、耐震性が劣る残り128校についても、順次、補強への取り組みに着手しているとのことでありますので、一定の評価をしているところでありますが、今後ともスピード感を持ってこの計画を進めていくべきであると考えます。
 次に、老朽化が進む市有建築物の維持管理についての対策であります。
 今年7月に発表された国土交通白書において、これまで整備してきた道路や橋梁、公的住宅などの社会資本の維持管理、更新費用に多額の予算が必要となり、27年後の2037年には新設に充てる予算がゼロになるとの推計が出されました。
 一方で、異常を早期に発見し、大規模修繕が必要となる前に改修し、コストを抑える体制を整えれば、維持管理費用を大幅に抑制できると示されております。壊れてから直す事後修繕ではなく、施設の長寿命化と建てかえ時期の分散化による予算の平準化を図ることを目的として、壊れる前に直す予防保全の考え方に立った計画的な保全事業の推進が重要であると考えます。
 また、少子高齢化が進む中、平成18年度に施行されたバリアフリー新法により、どこでも、だれでも、自由に、使いやすくというユニバーサルデザインの考え方に基づいた施設整備の推進が求められているとともに、公共施設の省エネルギー化を推進するため、積極的な環境対策への取り組みも求められております。このように、市有建築物の維持管理に当たっては、耐震化やバリアフリー化、そして環境負荷低減対策といった一連の対策を含めた効果的・効率的な保全を進めていく必要があります。
 さらに、このような施設の改修は、中小建設業者の得意とする分野であり、一定規模の事業を継続的に行うことは中小企業の経済対策にもつながるものと考えます。
 そこで、質問でありますが、平成24年度には、学校、市営住宅等を除く市有建築物の保全事業が一元化されると聞いております。より計画的な保全事業が推進されるものと思いますが、さらに、バリアフリー化、環境負荷低減対策など、市有建築物が抱える課題とあわせ、当該事業を推進していくべきと考えますが、今後の見通しについて伺います。
 また、全国的な公共工事の大幅な削減や民間の設備投資意欲の減退により、建設業界にとっては企業経営が大変厳しい状況にあります。このような状況を受けて、市有建築物の長寿命化対策としての公共事業を早急かつ継続的に実施していくことは、中小企業の経済対策としても有効であると思いますが、本市の考え方をお示しいただきたい。
 なお、関連しまして、白石区役所庁舎移転について、一言触れさせていただきます。
 過日のマスコミ報道においても、また、昨日の代表質問においても、白石区役所を南郷通1丁目用地へ移転建てかえする方針が示されました。交通の便がよく、地域の中心核たる当該用地への区役所移転は、地元にとって長年にわたる切実な要望であります。
 本件について、我が会派としても、平成14年第1回定例市議会予算特別委員会において、当時の常見議員から、当該用地の取得を市に提案したことを初めとして、市議会の場で区役所移転整備の検討などを求めてきたところであります。移転整備する区役所、区民センタ一、保健センター、保育・子育て支援センターは、いずれも区民生活に密接にかかわる施設であり、大きな期待が寄せられております。整備に当たっては、ぜひとも、区民の意見を幅広く取り入れながら利便性の高い施設づくりを進めていただくとともに、長年心待ちにしていた区民のために、少しでも早く新しい施設ができ上がるよう努力をしていただきたいことを望むものでございます。
 最後に、子ども・若者の育成と支援について伺います。私は、すべての子どもの健やかな成長とともに、さまざまな困難を持つ子どもやその家族が安心して生活できるよう、一人一人を温かく包み込む社会を目指した青少年育成の施策は何よりも重要なものであると思っております。
 しかし、昨今の社会の様子を見渡したとき、ニートや引きこもり、不登校の子どもの増加、経済格差による子どもの貧困等、子どもや若者にかかわる多くの問題が存在をしております。それぞれの背景には根深いものがあり、報道等を見聞きするたびに胸を痛めているところであります。それらの中には家庭の状況や社会情勢によるものなどもありますが、そのような現状の中で子どもや若者の心がむしばまれているのであれば、ゆゆしきことであり、社会全体で解決に向けて取り組んでいかなければならない問題であると認識をしております。
 一方で、青少年の健全な育成を図るためには、子どもみずからが学ぶ意思や意欲を持ち、未来への夢や目標を抱き、みずからを律しつつ、社会や公共のために何をなし得るかを大切に考える姿勢をはぐくむことが重要であり、そのための地域や学校における取り組みが不可欠であります。とりわけ、学校においては、地域の自然に親しんだり、文化芸術に触れたり、地域社会に関心を持って調査、見学したりするような体験活動が行われており、その活動を通して、子どもが喜びや充実感を味わい、豊かな心がはぐくまれていくものと考えており、そのような体験活動をより一層推進していくことが大切だと強く感じているものであります。
 そこで、質問の1点目ですが、学校教育における子どもたちの豊かな心をはぐくむための体験活動についてどのように認識をしておられるのか、また、体験活動を今後どのように推進していくのか、お伺いをいたします。
 2点目は、困難を有する子ども、若者を支援する具体的な取り組みについてであります。
 不登校や引きこもりなどは、その背景、誘因となるべきものがさまざまであり、このような困難を有する子ども、若者を支援するためには、単一機関による支援だけではなく、多様な関係機関がネットワークを形成し、それぞれの専門性を生かした支援を行っていく必要があると考えております。
 我が会派では、本年2月に「引きこもり対策の推進に関する調査・研究」と題した報告書を札幌市に対して提出をしており、その中において、複数の機関が相互に連携協力し合い、その情報を共有、蓄積し、今後の活動内容の向上に結びつけていくことの必要性を訴えるなど、関係部局、支援機関のネットワークの構築を提言しております。その後、さきの第2回定例市議会において、我が会派の福田議員の質問に対し、専門機関と連携して包括的かつ継続的に若者を支える仕組みを整える必要があるとの答弁があったところであります。
 また、国においては、昨年7月の子ども・若者育成支援推進法の成立に続き、本年7月には、子ども、若者を育成、支援するための施策大綱である子ども・若者ビジョンを策定し、困難を有する子ども、若者への支援、特にネットワーク形成の必要性を示しております。
 そこで、質問でありますが、この子ども・若者ビジョンの中で示されている子ども、若者を支援するためのネットワークの形成について、札幌市ではこれまでどのように取り組んでこられたのか、また、今後どのように取り組んでいくのか、お伺いをいたします。
 以上で、私の質問のすべてを終わります。ご清聴まことにありがとうございました。(拍手)
宮村素子 7 番目 / 26 字
○副議長(宮村素子) 答弁を求めます。
 上田市長。
上田文雄 8 番目 / 3,212 字
◎市長(上田文雄) 11項目ご質問がございましたので、私からは、政治姿勢の問題と決算、それから、観光行政、障がいを持った方の就労支援についてという項目についてお答えをさせていただきます。その余は担当副市長並びに教育長からも答弁をさせていただきますので、お聞き取りいただきたいと存じます。
 最初に、私の政治姿勢についてのご質問でございます。
 1点目の市民評価についてでございますが、市民の仕分け人を匿名としたことについてであります。今回の市民評価は、市民に身近な事業、すなわち、ある意味では市民間の利害が直接対立をするような事業を対象としておりますことから、さまざまな意見や考え方をお持ちの市民がおられる中で、仕分け人自身の考えに基づき率直な判定ができるようにと、また、仕分け人の発言や判定に対する直接的な反響といったことも配慮するとともに、できるだけ幅広い市民の方に参加をしていただきたい、していただけるようにという考えのもとに、公募の段階から匿名ということにして、氏名については非公開ということで募集をさせていただいた結果、その当日においても非公開、匿名とさせていただいたところでございます。このことに関しましては、その後、あるいはその過程におきまして、さまざまな皆様から匿名とすべきでないというご批判もたくさんちょうだいいたしました。また、ただいまのように、議員から匿名にすべきではないというふうなご主張もあることは承知をしているところでございます。
 市民評価の方法にはさまざまな方法がありますけれども、このやり方についても、今後、多くの皆様方のご意見をいただきながら、その方法等についてもしっかりと検討し、来年度の市民評価の実施に向けての努力をしていきたい、このように考えます。
 次に、2点目の不祥事対策についてでございます。
 ことしに入りましてから不祥事が続きましたことに関しましては、市民の皆様の信頼を損ねるものでございますので、市民の皆様に対しまして、改めておわびを申し上げたいと思います。
 ことし発生いたしました一連の不祥事を受けまして、各職場で自主的に議論をし、解決に向けた具体的な行動も出てきているところでございます。不祥事の根絶に向けた取り組みは、地道であってもできることから間断なく取り組んでいくことが肝要である、このように認識しております。また、各職場においても、不祥事から教訓を学び取り、引き出して、そして、それをみずからの職場でも起こり得る問題として取り組んでいくようにより一層指導していきたい、このように考えているところでございます。
 次に、平成21年度決算についてお答えをいたします。
 1点目の決算の評価についてでございますが、当初予算に計上いたしました第2次新まちづくり計画事業などにつきまして、おおむね予定どおりの執行ができたと考えております。
 そして、経済・雇用対策についてでございますが、国と連携した間断のない補正予算を編成いたしまして、可能な限り年度内に執行するなど、厳しい状況のもとでできる限りの対策を講じてきたところでございます。こうした結果、地域経済にも持ち直しの動きが見えているもの、このように受けとめているところであります。
 次に、2点目の地域主権改革に関する今後の取り組みについてでありますが、長引く景気低迷や少子高齢社会への対応など喫緊の問題が山積している地方にとりまして、必要な一般財源の確保というのは最も重要な課題の一つでございます。そうした意味では、現在検討が進められております一括交付金につきましても、国の財源確保のために縮減されるといったことは決してあってはならないものと考えております。
 札幌市といたしましては、これまでも、国に対して、適宜、必要な要請等を行ってきておりますが、今後も、一括交付金制度の内容も含めまして、地方との十分な議論を求めるということなど、他の指定都市との連携を図りながら、さまざまな機会をとらえまして国に対して積極的に働きかけてまいりたい、このように考えているところでございます。
 次に、観光行政についてお答えをいたします。
 1点目の観光振興プランについてでございますが、このプランは、産業振興ビジョンのアクションプランの一つとして策定をするものでございまして、官民の連携によりまして観光関連産業を発展させていくことを指針にすべきというふうに考えておるものであります。策定に当たりましては、イベントや観光施設だけではなくて、歴史的な建物や緑地、公園などの都市の美しさ、さらには、市民の活気、おもてなしの心を観光資源としてとらえるとともに、北海道観光全体における札幌市の役割といったものを明確にするなど、幅広い角度から検討を行っているところでございます。今後、市民や企業の方々と広く議論を重ねまして、実効性のある計画にしてまいりたいと考えているところでございます。
 2点目の観光分野における韓国との交流についてであります。
 一つ目の韓国との観光交流における取り組みについてでございますが、韓国ではインターネットを用いた個人旅行というものが主流となっておりますので、札幌市の観光情報サイトやブログなど、インターネットを利用して札幌の魅力を発信しているところでございます。今後は、大田市民向けのイベント、大市場でございますソウルの旅行代理店に対する観光セミナーを実施するなど、姉妹都市提携という好機を最大限に生かしていきたい、このように考えております。
 二つ目のMICE推進に向けた取り組みについてでありますが、コンベンションや海外企業の報奨旅行、インセンティブツアーと言うのでしょうか、これは、札幌の観光需要というものが落ち込んでいる時期において新たな集客創出を期待できるものであると考えております。したがいまして、今後は、札幌国際プラザコンベンションビューローが、札幌観光協会を初め関係業界などとの連携を強化いたしまして、誘致を促進するとともに、札幌国際プラザとMICE先進都市でございます大田市のコンベンションビューローとの間の提携といったものを通じまして世界における確固たる地位を確立してまいりたい、このように考えているところでございます。
 次に、障がい者の就労支援についてお答えをいたします。
 1点目の札幌市独自の支援についてということでありますが、働く障がいのある方や雇用する企業からの相談に乗っております就労者支援型の地域活動支援センターを設置しておりまして、昨年度は、障がいを持った方本人や企業などから延べ3,000件を超えるご相談を受けているところでございます。今後もその需要はますます高まっていくと考えられますことから、今年度中にもう1カ所増設をすることとしているところであります。まだまだ実績というものは少のうございますけれども、これらの就労支援型のセンターを中核として、障がいのある方と企業の双方をサポートする体制の強化といったことを図ってまいりたい、このように考えております。
 2点目の他機関との連携についてでございますが、札幌市では、障がい福祉関係者間の連携を図り、障がいのある方への支援体制に関する協議を行います札幌市地域自立支援協議会というものを設けておりますが、さらに、今年度から、この協議会の部会として、就労に係ります福祉サービス事業所やハローワーク、それから特別支援学校関係者などを構成員といたします就労支援推進部会を設置いたしました。今後におきましても、この部会の議論を初め、さまざまな取り組みの中で関係機関との連携強化を図りまして、働く障がいのある方を各方面から支援する体制を構築してまいりたいと考えているところでございます。
 私からは、以上でございます。
宮村素子 9 番目 / 17 字
○副議長(宮村素子) 中田副市長。
中田博幸 10 番目 / 2,011 字
◎副市長(中田博幸) 私から、3項目についてお答えいたします。
 まず、総合交通計画についてでございます。
 1点目の市の直面する交通課題でありますが、パーソントリップ調査におきまして日常生活における自動車への依存傾向が強まっているという結果から、環境負荷の増大につながる過度な自動車利用への対応策が求められていること、また、公共交通、特にバス利用者が大幅に減少するという予測から、公共交通機関維持の方策が求められていることなどが主な課題であると認識しております。
 2点目の各委員への情報提供の方法と今後の検討スケジュールについてであります。
 計画策定委員会では、交通課題を認識していただいた上で、札幌市全体の将来交通の考え方を整理し、具体的な施策の体系化を目的としております。このため、情報の共有化が重要であると認識しておりまして、委員会において的確な議論が行われますよう、各委員の意向も踏まえ、わかりやすく資料をまとめ、適宜、情報提供を行ってまいります。
 今後の検討スケジュールですが、これまでの2回の開催に引き続きまして、委員会を3回程度開催した後に中間の取りまとめを行いまして、市民意見の募集を経て、さらに議論を深め、来年秋ごろをめどに計画を策定したいと考えております。
 3点目の総合交通計画におきます今後の地域交通への取り組みについてでございますが、本計画では、将来交通の考え方の重要な視点といたしまして、地域特性に応じた地域交通の検討の必要性や方向性などを位置づけてまいりたいと考えております。これと並行して、地域交通のあり方につきましては、コミュニティバスの国内の利用状況や問題点を把握しつつ、今後、地域の課題や現状を調査し、検討を進めてまいりたいと考えております。
 次に、アイヌ施策の拡充についてお答えいたします。
 1点目の施策の総合的な進め方についてですが、札幌市アイヌ施策推進計画は、アイヌ民族を初め、有識者や市民の方々のご意見をもとにアイヌ施策に関する初めての計画として策定したものでございまして、これを着実に実施していきたいと考えております。そのため、本計画は、文化や観光、教育等さまざまな分野にかかわりますことから、札幌市一体となって取り組んでまいりますとともに、実施段階にあっても、適宜、アイヌ民族や有識者、市民方々からのご意見をいただきながら計画を推進してまいります。また、現在、国において総合的なアイヌ政策の立案について検討しており、その成果が本計画に掲げられた施策を推進する力になることを期待しているところでございます。
 2点目のアイヌ民族の若い方たちによる文化伝承活動の支援についてです。
 アイヌ民族の文化を後世に伝えていくためには、若い方たちの活動が不可欠であり、本計画では、伝統文化活動の推進を一つの柱として、これまで実施してきた文化体験講座に、より多くの若い人たちが参加するよう促してまいりますとともに、担い手育成の支援を図るなど、伝統文化の保存、継承、振興に取り組んでまいりたいと考えております。
 3点目の埋蔵文化財センターの展示の見直しについてであります。
 センターの展示には、郷土の歴史を学ぶことにより、ふるさと札幌に対する誇りと愛着をはぐくむという大切な役割があると認識しております。アイヌ文化期の出士品は、主に平成3年度のセンター開設以降に発掘されたことから、今後における展示の見直しの際には、これらの収蔵品を市民にわかりやすく紹介するなど、展示の充実を図ってまいりたいと考えております。
 次に、市有建築物の長寿命化対策についてお答えいたします。
 1点目の保全事業の今後の見通しについてであります。
 札幌市では、市有建築物の長寿命化対策といたしまして、平成20年度より予防保全の考え方に基づく保全事業に着手しており、対象施設を段階的に拡大しながら計画的な実施に努めております。また、今年度からは、この保全事業にあわせまして、太陽光発電設備の導入など環境負荷低減への取り組みを開始したところであり、さらに、来年度以降はバリアフリー新法に基づく新たな取り組みも検討しておりますことから、今後とも、保全事業を中心とした総合的な取り組みを計画的に進めてまいりたいと考えております。
 2点目の市内中小企業への経済対策についてであります。
 今年度の保全事業につきましては、環境負荷低減対策及び補正予算による追加を合わせまして総額28億円の事業を予定しているところであります。この事業は、建物の補修や設備の更新など多岐にわたり、多くの市内中小企業に受注機会が確保されることから、議員ご指摘のとおり、地域における効果的な経済対策につながるものと認識しております。来年度以降につきましても、着実に事業を進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
宮村素子 11 番目 / 17 字
○副議長(宮村素子) 生島副市長。
生島典明 12 番目 / 2,203 字
◎副市長(生島典明) 私から、3項目につきましてお答えを申し上げます。
 まず、新しい福祉についてお答えをいたします。
 1点目のうつ病や不安障がいなどへの対策についてであります。
 まず、認知行動療法の普及推進についてでありますが、平成22年8月現在、札幌市内で認知行動療法を導入している医療機関は51カ所であります。札幌市としては、認知行動療法の有効性を十分認識しており、今後とも適切な情報の提供を行ってまいりたいと考えております。
 次に、支援体制の推進についてでありますが、普及啓発の取り組みとして、うつ病に関するパネル展などの実施、さらには、かかりつけ医を対象とした研修会を開催しております。また、各区でこころの健康相談を行っているほか、心に不安を抱える方が気軽に相談できる窓口として、障がい者相談支援事業を社会福祉法人等へ委託し、市内15カ所で実施しており、今後も支援体制の充実に努めてまいります。
 次に、企業のメンタルヘルス対策への支援についてでありますが、札幌市では、労働者のさまざまな悩みに応じる仕事の悩み相談室や、講師を無料で派遣するメンタルヘルス研修講師派遣事業を行っております。職場におけるメンタルヘルス対策は、早期発見・早期対応が重要なことから、札幌市といたしましては、今後も企業等への支援を継続してまいりたいと考えております。
 次に、2点目の高齢者対策についてでありますが、まず、事業仕分けの判定結果についてであります。
 おとしより憩の家や保養センター駒岡、老人クラブ活動費の補助の今後のあり方につきましては、事業仕分けの結果を真摯に受けとめるとともに、市民の皆様からいただいたご意見や今後の議会での議論などを踏まえまして、十分検討の上、判断してまいりたいと考えております。
 次に、民生委員の活動内容の見直しと活動しやすい環境づくりについてでありますが、民生委員の皆様には、福祉のまち推進センターとともに地域福祉の担い手として活動していただいているところであります。今後は、町内会等の住民組織、福祉関係施設、学校やPTAとの連携協力をより一層充実させるとともに、社会福祉協議会で養成している見守りサポーター等のボランティアの方々との協力や、地域にあるさまざまな社会資源の有効活用を図り、民生委員が活動しやすい環境づくりを進め、その中で活動内容の見直しについても検討してまいりたいと考えております。
 次に、児童施策についてお答えをいたします。
 1点目の児童虐待対策についてですが、まず、安全確認できない場合の対応について、札幌市では、子どもの安全確認・確保を最優先としていることから、確認を拒否された場合は、強制調査などあらゆる権限をちゅうちょすることなく行使することを考えており、日ごろから家庭裁判所や警察とも協議し、連携する体制を整えております。
 次に、関係機関との連携と市民協力の周知についてですが、これまでの学校や警察、医療機関などとの連携強化が早期発見、予防につながる通報等の増加に結びついており、今後もより緊密な関係を構築してまいります。また、市民協力の周知ですが、毎年新たに約400人に対し研修を行い、児童虐待予防地域協力員になっていただいているほか、出前講座等を開催するなど、民生委員、児童委員を初め、身近な地域の方々の協力をいただいており、今後もさまざまな機会を通じて周知徹底をしてまいります。
 次に、2点目の待機児童対策についてであります。
 現在、札幌市では、認可保育所の整備に最大限の努力をしているところですが、これによる保育所定員増が保育需要の急増に追いついていない現状であり、全国の大都市におきましても大きな課題となっております。札幌市といたしましては、ただいまご指摘にありました点も踏まえながら、来年度も積極的な保育所整備を進めてまいりたいと考えております。
 次に、女性施策についてお答えをいたします。
 1点目のヒト白血病ウイルス-I型母子感染の予防についてですが、一つ目は、妊婦に対する情報提供と相談体制についてであります。
 母子健康手帳の交付時や母親教室などの機会をとらえて母子感染の予防に関する正しい知識の普及啓発に努めるとともに、ヒト白血病ウイルス-I型のキャリアの方に対する精神的な支援を図るため、各区保健センターにおける健康相談体制を一層充実してまいります。
 二つ目の妊婦健診への検査項目の導入についてでありますが、現在、国におきましてヒト白血病ウイルス-I型に関する総合的な対策を検討中でありますことから、札幌市といたしましても前向きに検討してまいりたいと考えております。
 2点目の子宮頸がん対策についてであります。
 一つ目の子宮頸がんワクチン接種費用の全額助成についてですが、国や北海道等の動向を踏まえるとともに、財政状況も勘案しながら助成のあり方を検討してまいりたいと考えております。
 二つ目は、女性特有のがん検診推進事業の継続についてであります。
 札幌市では、これまで、政令指定都市市長会や全国衛生部長会を通して、事業の継続及び財源措置を国に要望しております。今後とも、他の自治体とも連携をしながら、さまざまな機会をとらえて事業継続を求めてまいりたいと考えております。
 私からは、以上であります。
宮村素子 13 番目 / 17 字
○副議長(宮村素子) 北原教育長。
北原敬文 14 番目 / 643 字
◎教育長(北原敬文) 子どもと若者の育成と支援について、私からお答えをいたします。
 1点目の豊かな心をはぐくむための体験活動についてであります。
 まず、体験活動の認識についてでありますが、体験活動は、子どもたちの学びの核であるとともに、命や自然を大切にする心や、本物の芸術の持つ美しさに感動する心、社会のために尽くそうとする心など、豊かな心をはぐくむ上で極めて重要であると考えております。
 次に、今後の体験活動の推進についてでありますが、教育委員会といたしましては、体験活動の指導計画例を示すとともに、児童生徒が主体的に取り組む具体的な実践例を示しながら、各学校における体験活動の一層の充実を図ってまいりたいと考えております。
 次に、2点目の子ども、若者を支援するためのネットワークの形成についてであります。
 まず、ネットワークにつきましては、これまで、教育、保健福祉、雇用などさまざまな分野の支援機関に呼びかけ、その形成に向けた協議を行ってきたところでございます。このような取り組みにより、今月1日には、さっぽろ子ども・若者支援地域協議会を設置することができまして、24日には第1回の代表者会議を開催したところでございます。今後につきましては、定期的にこのネットワーク会議を開催し、各支援機関同士の情報交換を積極的に行うとともに、実務者会議を随時開催し、具体的な困難事例に即応していくなど、このネットワークを有効に機能させてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
宮村素子 15 番目 / 30 字
○副議長(宮村素子) ここで、およそ20分間休憩いたします。
宮村素子 16 番目 / 62 字
○副議長(宮村素子) これより、会議を再開します。
 代表質問を続行します。
 宮川 潤議員。
 (宮川 潤議員登壇・拍手)
宮川潤 17 番目 / 14,256 字
◆宮川潤議員 私は、日本共産党を代表して、市政の重要問題と議案について、順次、質問をいたします。
 最初に、市長の政治姿勢についてです。
 質問の第1は、参議院選挙と民主党代表選挙の結果についての市長の認識についてです。
 参議院選挙の結果、民主党が議席を後退させましたが、これは、国民の中に、後期高齢者医療制度の廃止や普天間基地の国外、県外移設などについて公約を守らない、やっていることは旧政権と変わらないなどの不満があらわれています。市長は、これらの声についてどのように受けとめておられるのか、伺います。
 次に、民主党代表選挙の結果についてです。
 先般、菅 直人氏が再び代表の座につきました。菅氏が代表選挙を通じて訴えたことは、経済では新成長戦略であり、これは、大企業を応援すれば経済がよくなり暮らしがよくなるという既に破綻した論理であります。外交面では、沖縄県民の総意に反して、普天間基地の辺野古移設の日米合意を実行するということであります。菅氏は、経済でも外交でも旧政権と同じことを主張していると思うのですが、市長は、新成長戦略及び普天間基地の辺野古移設についてどのように考えているのか、菅政権が自民党と同じ道を歩もうとしているとはお考えにならないのか、伺います。
 次に、上田市政7年半の総括について質問いたします。
 上田市長の憲法第9条を守り、市民との対話を重視する姿勢に対して、市民の中に共感はあるものの、景気、雇用、福祉などの市民生活に直結する現実政策では問題を指摘せざるを得ません。
 質問の第1は、雇用問題及び保育所、特養ホームの事業のおくれについてです。
 これらの個々の問題の詳細については後でも触れますが、雇用については、札幌圏で、来春、高校を卒業する生徒のうちで就職を希望している者が2,102人に対し、7月末で求人は1,206人で、求人倍率は0.52倍、半数の生徒しか就職できない状況です。札幌でも、就職試験を何社受けても決まらない、非正規雇用で将来の生活設計ができない状況になっているにもかかわらず、市が実効ある正規雇用対策を打ってきたと言えるでしょうか。
 また、保育所不足の問題についてですが、上田市長が就任された2003年の4月1日時点の待機児童は257人でした。このころに思い切って保育所増設に取り組んでいたら待機児童は解消できていたはずですが、いつも整備が後手に回ってきたために、今日の事態、すなわち4月1日時点で待機児童が1,290人、7月1日ではさらにふえて1,521人という本市において史上最悪の事態を招いたのです。保育所不足を解消するように議会で繰り返し指摘されてきたにもかかわらず、早期に十分な対応をしてこなかった本市の責任は明らかであります。
 特別養護老人ホームが不足している問題も重大です。上田市政が始まった2003年6月の待機者は3,125人でした。これも大変な数ですが、ことし6月には6,034人にもなっており、上田市政の7年間で待機者が2倍、3,000人もふえていることは重大です。
 そもそも、札幌市民が民間出身の市長を選んだのは、市民と同じ目線で市政のかじ取りをしてほしいということ、これまでの市役所の慣習にとらわれることなく、必要なことには大胆に取り組んでほしいということだったのではないでしょうか。雇用、保育所、特別養護老人ホームという市民生活に直結する重要施策において、上田市政の7年間で重大なおくれを来したことについてどう認識しているのか、伺います。
 今後の札幌市政においては、このおくれを取り戻すべく、特別に重点化した取り組みが求められると思いますがいかがか、伺います。
 質問の第2は、財政運営についてです。
 市債発行を抑制し、現在高は5年連続で減少するなど、緊縮型の財政運営を続けてきたものと思います。また、企業会計を除いた一般会計での発注金額を見ると、上田市長が就任した2003年度には785億6,000万円でしたが、昨年度は486億8,000万円に減少しています。市内の中小業者への発注は、2003年度の525億円から364億8,000万円へと大きく減少しています。むだ遣いをやめることは当然ですが、住民要望の強い市営住宅の修繕や特養、保育所建設まで抑制して市内の中小業者の仕事を減らしてきたことが、地域経済を冷え込ませることになったと思いますがいかがか、伺います。
 今後においては、一層、市内の中小業者に配慮した発注が求められていると思いますがいかがか、伺います。
 質問の第3は、滞納処分、差し押さえの強化についてです。
 企業倒産や一方的解雇、雇いどめなどで失業しても次の職が見つからない、あるいは、働いていても賃金の大幅なダウンで生活していけない、食べていくのも大変だという状況が広がっています。税金や国民健康保険料、水道料金、保育料や学校給食費の納入が重い負担となっています。本市税政部の滞納状況及び滞納処分の推移によると、2005年度の滞納状況は133億円ですが、昨年度151億6,000万円と4年間で14%ふえています。厳しい経済状況と市民生活が反映された数字です。
 個人で税を滞納している場合、ほかにも国保料の滞納があったり、金融機関やサラ金、あるいはやみ金などからの借金が膨らんでいたり、知人、友人、親戚などからの借金も考えられます。家賃や水道光熱費などの滞納がある可能性もあります。ですから、単に税金の滞納があるというだけでなく、その人の生活全般を立て直していくための援助が必要だということが多いと考えられます。
 本市の男性の場合、自殺の原因は、経済・生活部門、特に多重債務が最も多くなっているのです。滞納者に対しては、生活再建に道を開くための納税相談が行われなくてはなりません。安易な差し押さえは生活再建する道を断つことにもなるため、厳しく戒め、あくまで最後の手段として、故意に納税しない悪質なものだけに峻別しなくてはなりません。
 税の滞納人数ですが、2005年度9万3,841人から、昨年度11万5,505人と、4年間で23%ふえています。一方、同じ期間に差し押さえを行った人数ですが、2005年度2,484人で、昨年度7,773人と、こちらは3倍以上に急増しています。この数字は、滞納者がふえたから、その分、差し押さえがふえたというのではなく、いや応なしに差し押さえをやっていくという本市の政策転換が行われたのです。
 国民健康保険料を滞納した人に対しても厳しい処分が行われるようになりました。すなわち、2006年度の滞納処分の件数は66件でしたが、昨年度474件と、3年間で7倍以上にふえているのです。これらすべてが十分な相談の末に行われたとは言えず、問題が起きています。
 先日、夫婦と小学生2人と1歳の子どもの5人家族の世帯に差し押さえ執行予告書が送付されました。夫は建設関係の自営で、妻は時々アルバイトをしています。体調不良で受診し、引き続き通院するように言われましたが、医療費がかかるため、通院は中断しています。夫の収入が少ないため、国保料が全額払えず、月々1万円ずつ納めてきましたが、ことし6月、区の保険年金課で、全額でなければ受け取らないと1万円の納入を拒否されました。そういうことがあったために、6月から8月まで国保料が未納となり、9月6日付で子どものための学資保険を差し押さえると、差し押さえ執行予告書が送付され、妻は、子どもの高校進学が心配だと、涙ながらに差し押さえをやめてほしいと訴えていました。
 これ以外にも、口座に振り込まれた児童手当や子ども手当を資産だと言って差し押さえることもしています。余りにも冷たい強権的な対応によって泣かされている市民がいることは問題です。
 市長は、このような問題が起きていることをご存じなのですか。滞納処分、差し押さえで市民が苦しめられている実態を調査し、改めるべきですが、どう対処するのか、伺います。
 次に、昨年度決算について質問します。
 昨年度の一般会計当初予算は7,880億円だったものの、補正予算を組んだために最終的な予算額は8,723億円と、前年度に比べて6.1%増額となりました。昨年度は、家庭ごみの有料化や市営住宅家賃、高校授業料の値上げや保育所用地の有償化を行ったことは問題です。特に、家庭ごみは、7月1日から有料化を実施し、負担額は29億円に上りました。平年度ベースでは37億円、4人家族で年間7,400円の負担です。家庭ごみの有料化は減量の動機づけと位置づけられましたが、特に低所得者には負担が重過ぎると思うのですがいかがか、伺います。
 また、土地開発基金やまちづくり推進基金など基金で抱える土地の問題ですが、金額で21億7,000万円分ふえる一方で、保有する現金は69億3,000万円減少しています。基金の現金が減り、土地ばかり抱える傾向にあることは、今後の基金の有効活用に支障を来す懸念があるものと考えますが、この点についていかがお考えになるのか、伺います。
 本市では、この間、歳入不足を補うために土地の売り払いに取り組んできました。昨年度予算では71億7,000万円を見込んでいましたが、決算では39億3,000万円だけでした。市長は、売り払いに当たり、不動産業者に仲介してもらうことや、コンサルタントからアドバイスも受けるとしてきましたが、結局、予算と大きな乖離がある結果となりましたが、この点についての見解を伺います。
 次に、事業仕分けについて質問します。
 事業仕分けが行われました。89事業を対象にして、そのうち、不要という結論が下されたものが16事業、廃止を含む見直しが17、見直しが41、さらに、市として効果等の検証が必要が5、現行どおりが10となっています。
 ところが、事業仕分けで不要と結論を出された老人休養ホーム駒岡の存続を求めて、もりの仲間のこまおか朝市実行委員会から議会陳情が提出されています。また、見直しとされた老人クラブ活動費に対して、老人クラブの役員と思われる方から多数の意見が寄せられています。
 事業仕分けの手法として、市民評価シートと補足説明資料、市担当者からの短時間の聞き取りで次から次へと結論を出していったもので、施設利用者など当事者の意見を聞かずに結論を出したために意見が噴出しているものと思います。市として事業の廃止・縮小などを行う場合は、改めて利用者の声を十分聞き、当事者の合意を得ながら慎重に判断していく必要があると思いますがいかがか、伺います。
 次に、HACへの出資について質問します。
 丘珠空港は、道内航空ネットワークの中心として位置づけられてきました。丘珠空港と道内各市を結ぶ路線の8割を占めていたANA系列、A-netが撤退し、新千歳空港に移転しました。現在は、HACが丘珠と函館、釧路を結んでいます。ビジネスのほか、道内各地の医療過疎地へ札幌の医師を派遣する、また、道内各地の患者が高度医療を受けるために来札するなど、道内航空ネットワークの果たす役割は重要です。丘珠路線は、道内航空ネットワークの中でしっかりと位置づけられるべきであり、それを維持するのは、第一義的には北海道の責任だと思うのですが、いかがか。
 HACに対する新たな出資が求められていますが、基本的には、北海道が出資すべきであり、全国の例を見ても、市町村が出資を求められているという例は希有であります。本市も財政状況が厳しい中、HACの出資についても、本市は責任の割合に応じた慎重な態度をとるべきと思いますがいかがか、市長のお考えを伺います。
 次に、就職・雇用問題について質問します。
 総務省の労働力調査によれば、7月における完全失業者は50万人、学卒未就職者は17万人に上り、深刻です。過去最悪の就職難が高校生や若者を襲っています。厚生労働省が5月31日に発表したことし3月末の高卒者の就職状況によると、全国94%、北海道は80%で、1,500名を超える卒業者が就職できませんでした。今春は、とりわけ札幌圏での就職が落ち込みました。北海道の新規高卒未就職者にかかわる状況把握によれば、3月まで就職できなかった理由は、「何度も受験したが採用されなかった」が36%、「希望する職種がなかった」が22%、「アルバイトをすることになった」が18%ですが、全体の74%が就職を希望しています。
 しかし、この7月の北海道の失業率は5.4%、昨年同時期と同じで、全道の有効求人倍率は0.38倍、札幌圏は0.33倍と依然として厳しい状況です。この16日からいよいよ企業の選考が始まりましたが、求人が少ない、家庭の事情でどうしても就職したい等、先生も生徒も必死です。高卒者の就職支援を求めて、高校生・若者の就職難を考える北海道連絡会が経営者協会などに要請を行っていますが、厳しい状況です。現場の先生や生徒の不安、また、厳しい現状についてどのように認識しているのか、伺います。
 社会人になる第一歩を失業者にさせないためにも、これまでの本市の取り組みから特段の強化が求められています。本市の高卒者の就職率について、市長はどういう目標を持っているのか、伺います。
 秋田では、自動車運転免許、パソコン、簿記、販売士、危険物取り扱い、ボイラ一等の資格取得費を助成し、一昨年度を上回る就職率を実現、今年度は、若者を雇用した事業主に対し、県独自の上乗せ助成や、就職希望者を対象に現場実習体験などの努力が広がっています。本市においては、臨時職員100人を10カ月間の期限つき採用ですが、このような短期の非正規雇用を繰り返しても、雇われる労働者は将来の生活設計も成り立たず、結婚して家庭をつくるという人生の見通しも立たないため、安定した正規雇用が当たり前の社会とすることが求められていると思うのですがいかがか、市長のお考えを伺います。
 また、本市で10カ月間などの臨時職員を採用したと言っても、そもそも正規職員を大幅に減らし続けているもとでの話であります。すなわち、2003年、本市職員定数は1万5,981人でありましたが、今年度は1万4,225人と、7年間で1,756人も減らしています。一方、臨時職員は、同じ期間で866人から1,137人と271人ふやしています。雇用のあり方として、正規職員を減らし、非正規をふやしているのは問題だと思いますがいかがか、伺います。
 高齢者・障がい者福祉や保育所、教育などの分野で正規雇用をふやすことが求められていると思いますがいかがか、伺います。
 また、民間での正規雇用を促進するための方法として、市内の新規学卒者を正規雇用した企業を政策入札の対象にすべきと思いますがいかがか、伺います。
 次に、高齢者・障がい者対策について質問します。
 質問の第1は、高齢者の所在不明についてです。
 東京都の111歳のはずの男性が30年以上前に亡くなっており、白骨遺体で発見された事件を発端に、高齢者の所在不明が全国で相次ぎ、消えた高齢者は200人以上に上っています。本市の戸籍上では、120歳以上の人は469人いることになっています。1970年代、市町村が、ひとり暮らしの高齢者や援助が必要なすべての高齢者の生活実態を把握し、個別援助台帳をつくっていました。1990年代までは、福祉事務所の職員が、高齢者の健康状態や暮らしぶりを個別援助台帳として記載していました。しかし、2000年に介護保険制度が導入されてからは、福祉サービスを民間事業者に任せ、高齢者の総合的な相談、支援や消費者被害の対応なども地域包括支援センターが担うようになり、行政のかかわりが大きく後退しました。
 本市では、敬老パスが無料だったときには、民生委員が70歳以上の人を全員訪問して敬老パスを渡していたので実態を把握することができたのですが、現在の有料カード方式では状況把握はできなくなりました。しかし、老人福祉法では、市町村は老人の福祉に関し必要な情報の把握に努めると、行政の責務を明記しております。急速な高齢化とひとり暮らしの増加や都市化によるコミュニティーの崩壊、さらには、病気や貧困が広がる現在、行政の役割と責任が一層強く求められており、町内会や民生委員、地域包括支援センターなど関係者との連携を深めることが重要であります。
 まず、市長が、本市において孤立死を根絶すべく取り組む姿勢を打ち出すべきだと思います。本市議会において、孤立死ゼロを目指すことを改めて宣言すべきと思いますので、市長のお考えをお示しください。
 また、そのための具体的な方針についても明らかにしてください。
 質問の第2は、介護保険の受領委任払い制度についてです。
 本市の65歳以上の人口は38万人、高齢化率は20%に達し、要介護・要支援認定者は7万人を超えました。介護が必要となっても、重い利用料負担のため、必要なサービスを制限せざるを得ません。施設入所を希望しても、特別養護老人ホームは6,000人を超える待機者のため、いつまで待っても入所できません。
 ことしの4月、市内で糖尿病の75歳の夫が認知症だった78歳の妻を殺害した無理心中事件がありました。夫の遺書には、「こういう形で終わることをお許しください。介護の大変さを知りました」と記されていました。特別養護老人ホームの建設はもちろんですが、今、在宅の高齢者が安心して暮らせるための支援が急務です。
 我が党は、具体策として、介護保険を利用した住宅改修や福祉用具を購入する場合、かかった費用の1割負担で済む受領委任払い制度の導入を繰り返し提案してきました。昨年、第4回定例会の我が党の代表質問では、制度の実施は大切である、何点か課題があるが、あくまで実施に向けて具体的に取り組む、一生懸命検討する旨の前向きな答弁をされています。
 一刻も早く受領委任払いを実施すべきですが、具体的なスケジュールと市民、事業者への周知についてお示しください。
 また、地域の高齢者が安心・安全に制度を有効活用するためには、介護事業所や住宅改修業者、福祉用具販売業者などとの情報の共有と連携が必要だと思いますが、本市としてどのように役割を果たすお考えなのか、伺います。
 質問の第3は、認知症高齢者グループホームへのスプリンクラーの設置についてです。
 ことしの3月、北区で起きた小規模認知症高齢者グループホームの火災を受け、スプリンクラーの設置義務がない床面積275平米未満の小規模施設に対しても、国は交付対象とすることを正式決定しました。市内の対象施設は40カ所ありますが、そのうち15カ所で国の交付金を受けて設置する意向とのことです。本市の小規模施設へのアンケート調査結果では、補助制度があればスプリンクラーを設置したいという積極的な回答が多かったと聞いていますが、今年度は、国の交付金が決定されても25カ所では設置されません。国の基準1平米当たり9,000円の補助だけでは設置が困難な場合、本市が事業者と十分に協議し、どういう支援があれば設置できるのか、課題と条件を明確にして対象40カ所すべてにスプリンクラーを設置するよう条件を整えるべきです。
 市長は、国がなかなか動かない場合、放置できない問題でもあり、本市単独でも補助する意向を明らかにしていました。たとえ1カ所でも設置されないところがあるとするなら、入所者や家族にとっては命にかかわる問題となります。小規模認知症高齢者グループホームに対する市長の今後の対処方針を明らかにしてください。
 質問の第4は、視覚障がい者への点字ディスプレーの給付についてです。
 点字ディスプレーは、重度障がい者等の福祉の増進に資することを目的として、日常生活用具給付等事業とされています。しかし、事業の実施主体である本市では、視覚と聴覚の重複障がい者のみが給付対象となっているため、視覚障がいだけでは給付されていません。情報化が進む社会において、視覚障がい者の日常生活と社会参加を支援することが求められています。点字ディスプレーは、日常生活用具としてすべての視覚障がい者を対象に給付すべきと思いますがいかがか、伺います。
 次に、子どもにかかわる問題について質問します。
 質問の第1は、国連子どもの権利委員会が日本政府に行った3回目の勧告についてです。
 6月11日、政府に対して、国連子どもの権利委員会が最終所見を採択し、過度に競争主義的な環境によるいじめ、不登校、自殺などを懸念と指摘し、学校制度及び学力に関する仕組みを再検討することを勧告しました。日本政府に対する勧告は3回目ですが、今回は、前回の勧告の大部分が十分に実施されていないか、全く対応されていないと大変厳しく指摘しました。貧困の拡大する中、子どもへの福祉や補助がふえていない問題に触れ、国及び自治体の予算を精査することを求めています。
 子どもの権利条例を持つ本市としては、全国に先駆けて勧告に対応した改善を図るべきでありますが、本市としては、どういう課題があり、どう対応するのか、伺います。
 質問の第2は、30人学級と教育への公的支出の改善についてです。
 日本の公的教育支出が国内総生産に占める割合は、OECD加盟国の中で最下位であることがわかりました。また、日本の公立小学校の1学級の平均人数は、OECDに加盟する34カ国の中で3番目に低く、中学校は2番目です。少人数学級と小規模校は世界の流れです。7月26日には、中央教育審議会の初等教育分科会が、公立小・中学校の1学級の上限を現在の40人から引き下げるよう文部科学省に提言しました。同分科会では、少人数学級での学力の向上、不登校の低下、欠席率の低下を上げ、国際比較の面から見てもまだまだ日本の学級規模が大きいとしています。
 我が党は、この間、30人以下の学級編制を行うように国や道、本市に求めてきました。市長は、30人学級の実施と教育への公的支出が最下位であるという日本の現状についてどのように認識されているのか、具体的に改善していこうというお考えはあるのか、市民の前に明らかにしてください。
 質問の第3は、保育所待機児童対策と保育制度の問題についてです。
 厚生労働省は、4月1日現在で全国の待機児童が2万6,275人となったことを明らかにしました。保育所では、年間を通じて、随時、保育に欠ける児童の入所を受け入れていますから、日を追って入所児童がふえていき、3月の末に年長児が卒園するため、4月1日には最も入所児童が減り、保育所はがらがらになり、また、1年を通じて、随時、入所児童がふえていくというのが保育所の正常な年間サイクルです。
 ところが、ことしの4月1日には、市内の認可保育所は既に満員となり、定員を超えた超過入所もあり、それでも入れない待機児童が1,290人にも上ったことは異常な事態であると思うのですが、市長の認識はいかがか、伺います。
 また、4月以降、産休明けとなった児童が次々と入所を希望していると思うのですが、市内の認可保育所はどこもいっぱいですから、結局、1年間、どこにも入れないことになります。
 我が党は、保育所不足、待機児童問題を繰り返し取り上げてきました。ようやく5年間で3,500人分の保育所をつくるという計画ができましたが、それで待機児童、超過入所が解消する見通しなのか、伺います。
 我が党は、3,500人分の整備を思い切って前倒しして2年間で整備の見通しをつけ、その時点でまだ足りなければ整備計画を上乗せすべきだと思いますが、そういうお考えはないのか、伺います。
 政府は、保育所の増設ではなく、詰め込みをひどくする規制緩和や保育制度の改悪を進めようとしています。ことし6月25日に、市町村が実施責任を負っている現行の保育制度を全面的に解体する子ども・子育て新システムの基本制度案の要綱を決定し、2011年度の通常国会に法案を提出し、2013年度から施行を目指すとしています。制度の基本設計では、子育て関連の国の財源や労使の拠出金を一括して特別会計をつくり、市町村に交付し、市町村は現金給付と保育サービスなどをどう組み合わせるかということを独自に決めて提供するとしています。これは、市町村の裁量が拡大するというより、国が全国に保障すべき保育サービスの水準をなくしてしまうという問題であり、国が保育に責任を負わなくなるという問題です。
 また、現行のゼロ歳児の保育面積の基準は、61年前から1.65平方メートルに据え置かれたままになっています。この日本の基準に対し、ドイツは3.5平方メートルで2倍、アメリカは3倍、スウェーデンは5倍になっており、国際的にも著しく狭いのが今日の日本の保育園の最低基準であるにもかかわらず、新設するこども園では、その最低基準さえ撤廃して幾らでも超過入所させようとしています。
 利用者は、市町村との契約ではなく、事業所と直接契約することになります。現在の保育制度では、児童福祉法第24条で、保育所への入所について、保護者の仕事や疾病などで保育に欠ける状態の子どもについては、申し込みがあった場合、保育所において保育しなければならないと行政の責務を明記しています。事業所との直接契約は、保育の公的責任を解体するものであり、保育を必要とする低所得世帯が重い負担で保育サービスを利用できなくなってしまう危険性があります。直接契約制は、保育を社会保障から市場化させるものであります。
 また、保育所給食は、子どもの成長・発達の保障に欠かせない役割を果たしているにもかかわらず、保育所給食を規制緩和で外部調理とし、民間業者へ委託しようとしています。現在は、保育士と栄養士が話し合いながらきめ細かく一人一人に合わせた給食を提供していますが、既に外部委託している自治体では、調理師の数など職員配置をつかめない、衛生管理は把握できないなどの報告もあり、問題となっています。
 市長は、保育所最低基準について守るべきと考えているのか、伺います。
 また、保育の市場化で営利企業の参入を自由化すべきでなく、社会保障として公的責任を堅持すべきと思いますが、いかがか。
 保育所給食の外部委託は問題があると思うのですがいかがか、伺います。
 これらのことを進めようとしている子ども・子育て新システムは、これまで築いてきた日本の保育制度を解体に導く重大な問題があると考えますが、市長の見解を伺います。
 質問の第4は、児童相談所の機能強化についてです。
 大阪市で起きた幼い兄弟2人の遺体が見つかった痛ましい虐待事件が大きな衝撃を与えています。大阪市の児童相談所では、今月1日、虐待対応に専従する課長ポストを新設するなど職員を4人増員したほか、職員1人を夜間も常駐させ、24時間体制で虐待の通報に対応する体制を強化しました。本市の2009年度の児童虐待相談件数は620件にもなり、児童福祉司の1人当たりの相談件数は188件、虐待の相談については1人当たり19件となり、5年前の2倍にもなっています。深刻な問題が多いため、一つの相談に長時間かかります。また、保護者は働いているため、仕事が終わってからの時間の相談になることも多く、児童福祉司の増員が急がれます。
 市長は、児童福祉司の激務の実態について、どのように受けとめ、今後どのように改善していくのか、明らかにしてください。
 また、複数館という考え方と、1カ所に機能を集中させるという考え方もありますが、本市としてはどう考えているのか、伺います。
 最後に、集中豪雨と地球温暖化にかかわる問題について質問します。
 ことしの夏は、全国で猛暑と大雨の被害が甚大でした。その原因として、地球温暖化があると言われています。異常気象を通り越し、既に日本が亜熱帯化しているとの指摘もあります。本市でも、ここ数年、集中豪雨の傾向が見られ、床下浸水や道路冠水の被害が発生し、抜本的な対策が求められています。
 質問の第1は、集中豪雨対策についてです。
 現在、本市では、1978年策定のアクアレインボー計画に基づいて、降雨の確率年を10年とし、その進捗状況は85%になっています。市民の局地的集中豪雨への不安が高まっていますが、整備の見通しを具体的にお示しください。
 二つ目の質問は、ポイントを絞った整備についてです。
 1978年からそれまでの5年確率を改め、浸水に対する安全性を高めるため、降水の確率年を10年、1時間当たり35ミリに設定しています。全国的には、近年の集中豪雨は1時間降水量50ミリ以上の降雨発生の年間平均が1978年からの10年間で159回であったのに対し、1998年からの10年間では238回へと急増しています。本市でも同様の傾向があり、8月24日未明の大雨も時間最大雨量42ミリ、総雨量は58.5ミリでした。短時間に大量の雨が降り、土砂流出3カ所、道路冠水4カ所、市道通行どめ1カ所の被害が出ました。冠水・浸水被害の起こりやすい場所は決まっています。また、都市機能に大きな影響を与える場所も限られています。ですから、一律に35ミリ、10年確率とするだけではなく、めり張りのある整備計画を持つ必要があると思うのですが、今後どのように対処されるおつもりか、伺います。
 三つ目の質問は、雨水流出抑制についてです。
 都市化により建物や舗装の面積がふえたため、雨水が地中に浸透しにくくなっており、降った雨のうち、下水道に流れる割合である流出係数は30%から60%へと倍増し、雨水の流出量の抑制が必要です。現在、市営企業調査審議会の下水道部会では、共同による雨水流出抑制の推進を図るとして大規模施設への対応を議論していますが、具体的な指導や支援が求められています。敷地面積が3,000平米以上の施設への雨水浸透ますや地下の雨水貯留施設を整備する場合、事業者に対する補助制度の創設や貸付金制度など、本市独自で取り組むべきと思うのですが、いかがか。
 また、個人住宅あるいは小規模の共同住宅への雨水浸透ますの設置についても促進すべきです。横浜市では、新築、改築、排水設備の修繕時に雨水浸透ますの設置を促し、1件で最大4万円の助成を行っています。地元業者の仕事もふやし、雨水流出抑制にも資する、このような取り組みを本市でも行うべきと考えますが、いかがか。
 さらに、これらの施設整備を行って雨水の流出を減らした事業者や市民には、下水道料金を減額する制度を創設すべきと思いますがいかがか、伺います。
 四つ目の質問は、内水はんらんに対応したハザードマップ作成についてです。
 下水道の逆流などによるマンホールや排水口からの内水はんらんも全国的課題となっています。河川増水、堤防決壊による洪水ハザードマップ同様、下水道に着目した内水はんらんでの道路冠水、家屋への被害を想定したハザードマップを市民向けに作成すべきと考えますがいかがか、伺います。
 質問の第2は、本市の温暖化対策についてです。
 政府が閣議決定した地球温暖化対策基本法案は、総理大臣の辞任などにより、審議未了のまま廃案となりましたが、本市は、国に先駆けて推進ビジョンを策定することとしています。新規事業に対する予算づけなど不透明な部分もありますが、2020年度までに、1990年比25%、2007年から42%、507万トンの削減、2050年には80%まで二酸化炭素削減の目標を掲げており、その実効性を十分なものにしなければなりません。
 本市の場合、省エネ住宅や給湯、暖房にかかわる施策を早急に具体化する必要があります。コージェネレーションの活用については、家庭用の小型の導入はもとより、一定数の連檐した住宅が共同で使用する中規模のコジェネは効率が高いことで注目されています。現在、区画整理を行っている南あいの里や東雁来など一定規模の開発行為が行われて住宅建築が進む地区や、マンション建設、市営住宅改築の際などに中規模のコジェネを設置するよう本市が役割を発揮すべきと考えますが、いかがか。
 また、高断熱・パッシブ住宅の建設促進のために、抜本的な補助金制度の創設や支援策を講じるべきと考えますがいかがか、伺います。
 交通・運輸部門では、公共交通網を充実させて自家用車に頼らないまちづくりを進めるべきですが、今後の具体的な取り組みを伺います。
 質問の第3は、気象変動に対応した農作物の研究についてです。
 局地的な豪雨と猛暑で本市のタマネギは作況がやや不良となり、レタスやコマツナなどは例年の収量を大幅に下回りました。近郊農家の被害は大きく、暑さや収穫前の豪雨対策が求められています。地球温暖化の進行により、食料危機が起こることが言われています。急に対応できる問題ではないため、早くから研究と対応が必要です。
 また、本市の今後の問題として、猛暑や豪雨により農業被害が拡大することが懸念されます。本市農業の作物における病気や、気候変動、長雨などに対応した品種や作物の選定、土壌と排水の改善など、国任せにせず、本市の農業の現状に即した温暖化、異常気象対策に着手すべきでありますがいかがか、伺います。
 また、これらの研究を進めるためには、本市の農政部門の体制強化が必要と思います。農政部門で長年にわたって研究に携わる職員は極めて限定的になっているため、長期を見通した研究を続けていく力が失われつつあるのが実態だと思いますが、いかがか、今後、抜本的に体制を強化するお考えはないのか、伺います。
 質問の第4は、建築物の緑化についてです。
 二酸化炭素の吸着と潤いのあるまちづくりのため、緑のまちづくりに力を入れて取り組むべきです。ビル等の屋上、壁面緑化は、見た目に美しいだけではなく、夏の建物の高温化を防ぎ、冷房を弱めることができる上、都心のアスファルト、コンクリートの照り返しを緩和する効果もあります。特に、都心部での緑地整備には限界があり、既設のビル等への屋上緑化や壁面緑化に力を注ぐべきと考えますが、いかがか。事業者、建物所有者の理解を得るために具体的にどう対応するのか、伺います。
 また、全国的にも広がりを見せている緑のカーテンは、比較的小規模な建造物に用いられるアサガオやキュウリ、ゴーヤといったツル植物で外壁や窓を覆うように繁茂させ、日差しをさえぎり、断熱効果を上げるものですが、この普及を進める上で市民や事業者の理解を得ることとともに、公共施設への導入を早期に具体化させるべきと思うのですがいかがか、伺います。
 以上で、私の質問のすべてを終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)
宮村素子 18 番目 / 26 字
○副議長(宮村素子) 答弁を求めます。
 上田市長。
上田文雄 19 番目 / 3,953 字
◎市長(上田文雄) 9項目ご質問がございましたが、私からは、政治姿勢の問題と、7年半の総括の問題、決算関係、事業仕分け、そして、HACの出資について、この5項目についてお答えをさせていただきます。その余は担当副市長並びに教育長からも答弁をさせていただきますので、お聞き取りをいただきたい、このように思います。
 最初に、私の政治姿勢についてお答えをいたします。
 1点目の参議院選挙と民主党代表選挙の結果についてでございます。
 まず、参議院選挙の結果につきましては、昨日もお答えをしておりますけれども、現政権が10カ月間で取り組んでまいりました改革やその意義というものを国民に十分伝えることができなかった、そのことが影響したのではないかと考えておりますけれども、私は、政権交代による成果につきましては、もう少し時間をかけて評価していく必要があるのではないか、そんな思いを持っている一人でございます。
 次に、民主党代表選挙の結果についてでありますが、まず、ご指摘の新成長戦略につきましては、10年程度先の将来を見据えまして、環境、健康、観光といった我が国の強みといったものを生かせる成長分野と取り組むべき政策、その方向性を明示されているものでありまして、依然として厳しい経済情勢といったものが続く中で時宜を得たものである、このように考えております。
 また、普天間基地の辺野古移設についての問題でありますが、この問題は、国の安全保障や外交政策といった観点に加えまして、これまでの沖縄県民の苦しみをどう軽減していくのか、それを国民全体がどうやって負担をしていくのかといったことも関係する非常に難しい、悩ましい問題である、このように認識をいたしております。そうであるがゆえに、日米の政府間で合意した内容につきまして私から軽々に所見を申し上げることはできないというふうに考えておりますが、まずは、これは、本当にやらなければいけないことだと思いますけれども、政府において、沖縄県民を初め、全国民に対しまして、今回の日米合意に至った経緯、なぜこういうふうになったのかということをしっかり説明すること、その中に光明を見つけていくことが重要ではないか、こういうふうに考えております。
 次に、私の市政の7年半の総括についてお答えをさせていただきます。
 1点目の市民生活に直結する重要施策に対する認識ということでありますが、私は、平成15年の市長就任以来、伸ばすべきものは伸ばし、変えるべきものは思い切って変えていく、こういう考えを基本にいたしまして、札幌新まちづくり計画、あるいは第2次札幌新まちづくり計画というものを策定いたしまして、市民に身近な施策というものを重視しながら、保育所の整備など重点的に進めるべき事項については、厳しい財政状況の中にあっても計画的かつ積極的に取り組んできたつもりでございます。
 そういう認識でありますけれども、先ほどお話がありましたように、2003年、就任当時、待機児童が257人、それが今日1,521人、こういうふうにふえているのはサボタージュがあったのではないかというふうな言われ方をされますのはまことに心外でございます。
 このくだりは、私はちょっとご質問についてわからないところがございまして十分に答え切っていないかと思いますけれども、2003年の就任当時、257人を解消するために保育所をつくっておけば今日のようなことにならないのだと、この論理がよくわかりません。私は、さまざまな状況の中で、どうやったら解消できるかということ、これを目標にしてしっかりやってきたつもりでございますけれども、追いつかないというのが現状だというふうに思いますし、さまざまな経済状況の中で、想定以上に、お子さんを預けたい、保育に欠ける状況の子どもがふえたという家庭環境、あるいは、意識の変革といったものが起きているということについて、行政がなかなかそれに追いつかないというのは、これは、全く、それを私どもが正当化するわけではありませんけれども、しかし、やむを得ないところがあるのだということについてはご理解をいただきたいというふうに思います。
 さらに、平成22年、ことしから5年かけて3,500人ふやす、こういう計画を立てたこと、そして、今年度の予算をご審議いただいた際に、宮川議員からも、820人増員というのは画期的なことである、いい政策だというようにお褒めをちょうだいしたというふうに私は認識をいたしております。しかし、今日に至ってその評価を変えるということなのかどうなのかについて、ご質問をもう一回されるのであれば、そこのところを踏まえまして、もし再質問されるのであれば教えていただきたい、このように思うわけでございます。
 もちろん、議員ご指摘の市民生活に直結する政策について、いずれも重要な課題だと私も認識をしておりますし、それが完璧にできているなんていうことは到底言える状況にないことは、これは私も認めるところといいますか、だれもがそうだというふうに思います。でありますから、これは、努力目標として、引き続き、最大限、重視して頑張るよということで取り組んでいきたいということをお答えさせていただきたい、このように思います。
 2点目の中小企業への発注についてでありますけれども、厳しい財政状況の中でも、事業の実施に当たっては、全体の発注量というものが減少する中にあっても、市内の中小企業の発注割合を、私が就任をいたしました平成15年度よりも件数で言えば3ポイントアップさせているなど、受注機会の確保ということについてはこれまでにも十分に――十分と言えるかどうかわかりませんが、配慮をさせていただいているということは申し上げておきたいというふうに思います。今議会においては、道路整備や市営住宅の修繕に係ります補正予算を提案しているところでもございまして、今後とも可能な限り、これは本当に可能な限りでありますが、中小企業の受注機会の確保に努めてまいりたい、このように考えております。
 3点目の差し押さえなどの滞納処分についてでありますけれども、滞納処分の執行に当たりましては、個々の滞納者について、いきなりやるなんていうことは全くやっておりません。複数回、折衝を行い、生活状況などを聞き取るとともに、収入あるいは財産状況について十分に調査をした上で、その上で法律の規定に基づいて適正に執行しているところでございますし、そのようでなければならないと私は考えております。今後とも、滞納者からの聞き取り及び調査を十分に行い、法にのっとった適正な事務の執行に努めてまいりたいと考えているところでございます。
 昨年度の決算関係についてのご質問にお答えいたします。
 1点目の家庭ごみの有料化につきましては、低所得者には負担が重過ぎるのではないかというご質問でございます。
 家庭ごみの手数料の額は、すべての市民にごみの排出量に応じて負担をしていただくことを基本にいたしまして、市民意識調査や近隣市の状況を踏まえまして、ごみ減量の動機づけが働き、過度な負担にならないようにと設定させていただいたものでございます。現況についても、決して過度な負担だというふうには私どもは評価をしていないということを申し上げておきたいと思います。
 2点目の基金が抱える土地についてでございます。
 土地開発基金とまちづくり推進基金につきましては、行財政改革プランに沿いまして、資産の有効活用の観点から現金を取り崩したことなどで土地の比率というものが相対的に高まっている状況にございますが、現時点で基金の機能に支障を来している状況ではございません。今後も、基金保有地の一般会計による買い戻しや民間への貸し付けによります運用などによりまして、一定の現金を確保しつつ基金の有効活用を図ってまいりたいと考えているところでございます。
 次に、不動産の売り払い収入の予算と決算の乖離、差があるということについてでありますが、昨今の不動産市況の悪化に伴う地価の下落だとか、あるいは、入札が不調だというようなことが原因と考えておりまして、一生懸命頑張っておりますけれども、売れないのが現状というふうにお考えいただきたいと思います。引き続き、売却方法を工夫するとともに、情報提供の拡充といったものを図りながら、積極的に不動産売り払い収入の確保に努めてまいりたい、このように考えております。
 次に、事業仕分けについてお答えをいたします。
 仕分け結果に対する市としての対応を検討していく際には、先に行いました市民意見募集の結果などを参考にするとともに、関係する方々のご意見も伺いながら、もちろん議会の皆さん方からも必要に応じてご審議いただくことになろうかと思いますけれども、検討を進めてまいりたい、このように考えているところでございます。
 次に、HACへの出資についてお答えをいたします。
 丘珠空港につきましては、ことしの3月に北海道が中心になって策定をいたしました道内空港活性化ビジョンにおきましても、道内航空ネットワークの中核を担う空港というふうに位置づけをされております。丘珠空港路線も含めた道内航空ネットワークの維持につきましては、今後も北海道が中心となりまして総合的な視点で進めていくべきものと私も考えております。
 また、HACへの支援に当たりましては、今後のHACの運営のあり方、北海道の責任や札幌市の役割などを踏まえながら検討すべきものと、私も議員と同じ考え方でございます。
 私からは、以上でございます。
宮村素子 20 番目 / 17 字
○副議長(宮村素子) 中田副市長。
中田博幸 21 番目 / 1,555 字
◎副市長(中田博幸) 私から、集中豪雨と地球温暖化にかかわる問題についてお答えいたします。
 集中豪雨対策のうち、1点目の整備の見通しと2点目のめり張りのある整備について、一括してお答えいたします。
 札幌市は、これまでも、アクアレインボー計画に基づきまして、地下鉄駅周辺や浸水実績のある地区などを優先的に整備してまいりました。今後も、限られた財源ではありますが、地域の状況等に応じた効果的・効率的な整備に努めてまいりたいと考えております。
 次に、3点目の雨水流出抑制についてでございますが、現在検討を進めている新たな制度は、従来の行政による対策だけでは限界がありますことから、地域の住民や事業者に協力を求め、それぞれが主体となって雨水の流出を抑制し、雨に強いまちづくりを目指すものでありますので、直ちに補助や減免等に結びつくものではないと考えております。
 4点目のハザードマップの作成についてですが、浸水の危険性とその対応について、市民に適切な情報提供を行い、被害を少しでも抑えることは重要なことであり、現在策定中の下水道ビジョンの中で、幅広く意見を伺いながら検討してまいりたいと考えております。
 次に、札幌市の温暖化対策についてお答えいたします。
 1点目の中規模コージェネレーションの設置についてでありますが、コージェネレーションは温暖化対策の有効な手段の一つと考えており、戸建て住宅への導入に伴う補助を現在行っているところであります。戸建て住宅の共同利用やマンション建設に際しての支援については、その需要を見きわめながら今後検討してまいりたいと考えております。また、市営住宅につきましても、経済性や維持管理などの課題がありますことから、今後研究が必要と考えております。
 2点目の高断熱・パッシブ住宅につきましては、現在、有識者及び関係部局から成ります検討会議を立ち上げまして技術的な調査研究に着手したところであり、普及促進を図るための支援策につきましても検討課題の一つであると考えております。
 3点目の交通・運輸部門にかかわる取り組みにつきましては、将来的な人口減少や超高齢社会の到来なども踏まえ、公共交通の重要性はさらに高まることから、市内公共交通ネットワークの維持を図るとともに、公共交通機関の利便性向上に向けた施策を展開してまいりたいと考えております。
 3点目の気象変動に対応した農作物の研究についてであります。
 まず、気象変動に即した温暖化・異常気象対策でありますが、これまでも高温時に安定した生育を示す品種の選定や栽培法の調査、普及、土地改良や雨よけハウスの導入支援など、降雨時におけます生産安定対策に努めてきたところであり、今後とも十分留意してまいりたいと考えております。
 次に、農政部門の体制強化につきましては、これまでのノウハウを生かしながら、国や道など関係機関と連携を図り、より効率的・効果的な業務執行となりますよう、その体制整備に向けて引き続き努力をしてまいります。
 4点目の建築物の緑化についてでありますが、屋上緑化と壁面緑化及び緑のカーテンについてまとめてお答えいたします。
 札幌市では、今年度、駒岡小学校の屋上緑化を行いますとともに、円山動物園など計16カ所で緑のカーテンや壁面緑化を実施したところであり、今後もより一層の取り組みを進めてまいりたいと考えております。
 民間への普及についてでありますが、壁面緑化と緑のカーテンについては、ツタの苗木助成やホームページでの紹介に加えまして、パンフレットの作成や講習会の開催、また、イベントでの苗木の配布といった取り組みを通じまして、市民や事業者の理解を広めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
宮村素子 22 番目 / 17 字
○副議長(宮村素子) 生島副市長。
生島典明 23 番目 / 2,643 字
◎副市長(生島典明) 私から、3項目についてお答えをいたします。
 まず、就職・雇用問題についてお答えをいたします。
 まず、新規高卒未就職者についてであります。
 高卒者の就職状況は、依然として厳しく、大変憂慮しております。また、高卒新卒者の就職率に具体的な数値目標を示すことは困難でありますが、引き続き、国や北海道などの関係機関と連携し、高卒者が一人でも多く就職できるよう努めてまいります。
 次に、正規雇用が当たり前の社会についてであります。
 雇用者のライフスタイルなどに応じた多様な働き方が求められている一方で、収入などの格差が拡大しているとの指摘もあり、雇用の拡大とともに雇用の安定化を図ることも大切であると考えております。
 次に、市職員の雇用のあり方についてでありますが、職員定数の減は、あくまでも業務量に応じ適正な定員管理に努めた結果であり、一方、臨時職員については、近年の経済情勢を踏まえた緊急経済・雇用対策などにより数がふえているものであります。
 次に、高齢者・障がい者福祉などの分野における正規雇用についてであります。
 業務に見合った雇用形態や働き方の多様性等も考慮されるべきものであると考えておりますが、官民を問わず、正規雇用など安心して働き、生活できる環境整備が強く求められているものと認識しております。
 次に、新規学卒者に係る政策入札についてであります。
 新規学卒者の正規雇用を評価する客観的な基準づくりや入札の競争性、公平性の確保など課題も多く、難しいものと判断しておりますが、新規学卒者の就職状況を踏まえ、企業の採用意欲を喚起するような支援策について幅広く検討してまいりたいと考えております。
 次に、高齢者・障がい者対策についてお答えいたします。
 1点目の孤立死根絶の取り組みについてであります。
 札幌市といたしましては、孤立死の防止は大変重要な課題であると認識しており、さっぽろ孤立死ゼロ推進会議を立ち上げ、鋭意取り組んでいるところであります。今後は、これまでの近隣住民による見守りに加え、新聞販売店や水道事業者などとの連携による新たな見守り・安否確認システムを構築し、全市的な展開へとつなげてまいります。
 2点目の介護保険の受領委任払い制度についてであります。
 まず、実施のスケジュールについてですが、現在、保健福祉総合情報システムの改修や諸手続等について検討を行っており、平成23年度中の実施に向けてその準備を進めているところであります。また、実施に向け、事業者に対する説明会のほか、利用者や介護支援専門員に対する広報誌や研修を通して周知を図ってまいります。
 次に、事業者などとの情報の共有と連携についてですが、説明会の場を利用して情報交換を行うほか、今年度実施をしております住宅改修工事後の強度等施工状態の調査結果などについて情報提供を行い、高齢者にとってより利便性の高い在宅生活につなげていきたいと考えております。
 3点目の認知症高齢者グループホームへのスプリンクラーの設置についてであります。
 札幌市といたしましては、国の交付金制度を活用し、事業所の個別事情なども把握しながら、消防法上、設置義務がない延べ床面積275平方メートル未満の事業所も含めたスプリンクラー整備を促進するため、事業者に対し積極的に働きかけてまいりたいと考えております。
 4点目の視覚障がい者に対する点字ディスプレーの給付についてであります。
 点字ディスプレーの有用性については十分認識をしておりますが、価格が高額であり、直ちに対応することが難しい状況でございます。給付対象の拡大につきましては、他都市の実施状況のほか、用具の普及状況や価格動向なども踏まえ、必要な予算措置を含め、引き続き検討を進めてまいりたいと考えております。
 次に、子どもに係る問題について4点の質問がございましたが、そのうち3点についてお答えをいたします。
 1点目の国連子どもの権利委員会が日本政府に行った3回目の勧告についてですが、今回の内容には地方自治体としても取り組まなければならないものもありますので、現在策定中の子どもの権利に関する推進計画の中に実践的取り組みを盛り込んでまいります。
 次に、3点目の保育所待機児童対策と保育制度の問題についてです。
 初めに、待機児童問題と保育所整備計画についてですが、札幌市の待機児童の急増については重く受けとめており、今後も保育所整備を進め、待機児童の解消を目指してまいります。
 次に、子ども・子育て新システム等の問題についてです。
 まず、保育所最低基準についてですが、基準は待機児童対策と保育の質のバランスが重要であることから、保育関係者等の意見を聞いていくことが必要と考えております。
 また、営利企業の保育事業への参入についてですが、これまでも社会福祉法人以外の者の参入は可能であり、認可に当たりましては、十分な審査の上、運営面でも適切に指導を行っているところであります。
 また、保育所給食の外部委託については、施設職員による調理が望ましいのですが、幼稚園と保育所の連携、一体化の流れの中で、調理施設を持たない幼稚園で、終日、子どもを預かることを考慮すると、その給食の取り扱いを検討する必要があると考えております。
 また、子ども・子育て新システムに対する見解についてですが、このシステムは、すべての子どもにひとしく幼児教育、保育サービスなどを提供し、社会全体で支援する制度として検討されております。札幌市が平成16年度に子ども未来局を新設し、未来を担う子どもたちを社会全体で支えていく、また、一人の子どもが生まれ成長する過程を総合的に支援していく取り組みを進めてきた方向性と共通するものであると考えております。
 しかしながら、課題もありますことから、現在、関係団体と意見交換を行っており、今後協議が予定されている指定都市市長会を通じて国に対して提言を行ってまいります。
 次に、4点目の児童相談所の機能強化についてですが、児童福祉司につきましては、この5年間で9名増員をしておりますが、今後も適切な人員配置に努めてまいります。
 また、児童相談所の設置数につきましては、現在、将来構想策定中であり、札幌市社会福祉審議会児童福祉専門分科会で検討しているところであります。
 私からは、以上であります。
宮村素子 24 番目 / 17 字
○副議長(宮村素子) 北原教育長。
北原敬文 25 番目 / 562 字
◎教育長(北原敬文) 子どもにかかわる問題についてのうち、2点目の30人学級の実施と教育への公的支出の改善について、私からお答えいたします。
 まず、30人学級の実施についてですが、現在、小学校第1、第2学年及び中学校第1学年において実施している35人を基準とした学級編制は一定以上の成果が報告されており、これまで、少人数学級の一層の拡充について、国並びに北海道教育委員会に対し、強く要望してまいりました。このような状況の中、国の教職員定数改善計画案において少人数学級の推進が打ち出されたところでありまして、その詳細が明らかになり次第、円滑な実施に向け準備を進めてまいりたいと考えております。
 次に、教育への公的支出の改善についてですが、議員ご指摘のOECDの報告書につきましては、2007年のデータであり、今年度から実施している高校授業料無償化に伴う支出などは調査結果に反映されていないものでありますが、この問題につきましては、今後充実を図っていかなければならない課題であると認識しております。
 札幌市では、これまでも国に対して学校施設整備の国庫負担の拡充や継続などを要望してきておりまして、引き続きその充実に向けて提言してまいりたいと考えております。
 以上です。
 (宮川 潤議員「議長」と呼び、発言の許可を求む)
宮村素子 26 番目 / 16 字
○副議長(宮村素子) 宮川議員。
宮川潤 27 番目 / 2,805 字
◆宮川潤議員 再質問いたします。
 市長、随分、熱くなられましたね。私は厳しいことも言いますし、それについて、納得できないことがあるのかもしれませんけれども、個人的にやっつけたくて言っているのではないのですよ。それは、やっぱり、札幌市政をよくしたいという思いの中で、改めてもらいたいこともあるという点では厳しいのかもしれません。しかし、市民の暮らしをよくしようというところで一致して頑張れるところもあるなら頑張りたい、一致して考えられるところがあるなら考えたい、そんなふうに受けとめていただけると、冷静に話した方が事態はよくなるのではないか、このように思いますね。
 何点か質問します。
 まず最初に、子ども・子育て新システムの答弁の中で、このシステムについてはすべての子どもにひとしく幼児教育、保育サービスを提供するという考え方だろうというふうに答弁がありましたけれども、私は、そもそもここが違うのではないのかと。すべての子どもに同じサービスを提供することが社会全体にとっていいことではなくて、子どもの置かれている状況は一人一人違うわけです。特に、保育の場合は、保育に欠ける児童に対して保育サービスを提供するということが大事なのですよ。それで、国が、保育について、このたび、方針を変えて水準を撤廃してしまう、金だけ出すからあとは市で考えてくれ、だから最低基準も撤廃しますよと。これは、詰め込めばいいという考え方につながると私は思います。
 そうではない。今必要なことは、もちろん保育の量を確保することは大事だ。しかし、それだけではなくて、質の確保ということも同時に見定めていかなければならない。だから、国は、最低基準を今まで持ってきたのですよ。その最低基準はもうとっくに満たされて、最低基準なんていう水準が低過ぎるから基準をなくするのではないのです。今は、詰め込みがなお一層大変になっている中で最低基準をなくそうとしている。それは、私は問題だと思います。ですから、国が改めて最低基準をきちっと持つ、国としてのスタンダードを持つ必要があると思うのですよ。
 この点については、指摘するだけというふうにしておきたいと思います。
 それから、私は、滞納差し押さえの問題について質問をしました。質問の中でも申し上げましたけれども、差し押さえは急増しているのですよ。以前とは違う状況になっているのです。ふやせということになってきたのでしょう。取り立てを厳しくして、差し押さえをしてでも取ってこいという方針に変わったから数字が大幅にふえたのです。変わってきたのですよ、方針が。その中で起きていることなのですよ。
 私は、実例も挙げて質問をしました。その中で、市長の答弁は適正に執行されているという答弁でした。差し押さえのすべてを、市長がその内容を掌握しているわけではないのですよね。当然、ないのです。ですから、たくさんの事例の中には、適正に執行されているものもあるでしょう。しかし、中にそうでないものがあるとするならば大問題ですよ、そういう質問なのですよ。
 ですから、適正に執行という一言だけでは片づけられないでしょう。いろいろなことが起きているのだったら、調べてみなければならないでしょう。
 例えば、子ども手当、児童手当と言ったり、最近は名前が変わったそうです。こういう児童手当、子ども手当の差し押さえは、やってはならないことですよね。子どものためのお金なんですもの。子育てのために必要なお金だから、児童手当、子ども手当は差し押さえができないのですよ。しかし、児童手当、子ども手当が口座に入った瞬間に差し押さえられている。そういう事実があるでしょう。なぜ、児童手当を差し押さえてはならないのですか。その子のためだから、子どものためのお金だから、差し押さえてはならないのですよ。それが、口座に入った瞬間、差し押さえていいお金に変わるのですか。その児童手当が、振り込まれた児童手当、子ども手当が子どものために使われてはいないのですよ。
 私は、口座に入ったからといって、急に差し押さえができる資産扱いするという考え方はおかしいと思う。子どものために出されたお金だったら、口座に入っているのか、どこにあるのかは別として、それはちゃんと子どものために使われなければならない。それが、口座に入った瞬間、差し押さえるということは、市長、おかしいと思いませんか。
 本当に状況は厳しくなってきています。個別の案件については、また別に特別委員会もあるから聞きますよ。しかし、考え方としては、子どものために出された子ども手当、児童手当が、口座に入った瞬間、そのお金の性格が変わる、これについてはおかしいと思いませんか。これについては、市長、答弁していただきたい。
 それから、保育所の整備について、3,500人分の計画をつくったときに画期的だと言ってくれたではないかと。言ったかもしれませんけれども、問題は、なぜそれを早くできなかったのかということなのです。それを早くからやっていたら今のような事態にはなりませんでしたよという質問なのですよ。
 計画的、積極的に取り組んできたという答弁をされました。私は、一生懸命取り組んでいくということはいいことだと思います。しかし、問題は、保育行政について、あるいは特別養護老人ホームのことも言いましたが、そこに結果責任を負うのかということなのですよ。たとえ取り組んでふやしてきても、それよりもっと不足するという事態が広がっているでしょう。今、保育所に入れない待機児童になってしまった子どもは、4月1日から待機児童なのですよ。恐らくは、1年間、待機のままじゃないのですか。そんな状態がいいのですか。許されるのですか。
 特養に入れない人は、今、上田市政の中で2倍の3,000人にふえたと言いました。入れない人は、いいですか、介護認定をもう受けている人なのですよ。普通は、まずはヘルパーさんに来てもらったり、デイサービスに行ったり、そんなふうにして自宅で過ごすでしょう。でも、それができないから特養に申し込みをする。そういう人が6,000人いる事態をどれだけ深刻に受けとめてくれているのですか。独居で大変な人もいるでしょう。老老介護なんていうのは、もう待ったなしという状態でしょう。
 それで、上田市長は、努力はされたのかもしれない。しかし、大変な思いをされている市民が、この間、2倍にもふえてきたことについて、どう思っているのでしょうか。おくれを来したのだという認識が、まず、おくれを来したという認識があるか、ないかです。それから、市民が大変だという状況に心を寄せて、ぜひ心を寄せてほしいのですが、そういった市民に対して市政執行の責任者として何か言うことはないのですか。ぜひ、聞かせてください。
宮村素子 28 番目 / 16 字
○副議長(宮村素子) 上田市長。
上田文雄 29 番目 / 1,694 字
◎市長(上田文雄) まず、差し押さえの問題につきまして、差し押さえが急増したということは、滞納者が急増したということだと私は思っております。差し押さえをばんばんやれというふうなことではなくて、差し押さえの対象になるような案件がふえたという結果がそのようになったのでないかなというふうに思います。
 それから、子ども手当の差し押さえ、児童手当と言うのでしょうか、これについて、その請求権自体が差し押さえられているわけではないということはご理解をいただいているわけでありますので、そこのところは申し上げませんけれども、それが口座に入った途端に一般の財産になるわけであります。そして、先ほど、一般論ではございますけれども、差し押さえをする際には、その方の資産状況等についてきちっと事前の打ち合わせをさせていただいて、そして、生活が困窮に至らないというふうに見るという、きちっとした打ち合わせといいますか、折衝といいますか、複数回にわたってそのようなやりとりをした上で、なお、お支払いをいただけないという場合に、やむを得ずそれをやっているということでありますし、それは、そのような方針であることには変わりはないということでありますので、ご了解をいただきたい。
 先ほど、そうあるべきだ、適正であるべきだというふうに言ったのはそのような趣旨のことを申し上げたわけであります。
 それからもう一つは、保育に欠ける状況になった結果責任ということでありますが、もちろん、これは、法律上、児童福祉法上、保育に欠ける児童の保育をすることの責任はまさに自治体にあるというふうに明記をされているわけでありますので、当然のことながら、自治体としての責任を満たしていない、恒常的に、そういう状況にあるということは認めざるを得ないというふうに思います。
 しかし、それは、財政の構造というのをご承知だと思います。保育所をつくるために、単費で、札幌市の補助だけでやれるというものではないということについては十分ご承知のはずのお話だというふうに思います。そして、この間、国家予算としての地方財政についての援助、交付税が三位一体改革の中で極端に削られてきたという歴史、そして、中でも福祉予算について、年間2,200億円ずつ減らしてきたという実態、その中であおりを受けているというのはこれまた事実であります。私はそれで責任を逃れるわけではありませんけれども、全体的に考えて、努力をしても、しても、それがかなわないという状況もまたこれありだということも一諸に悩んでいただきたいということであります。
 宮川議員が、個人的な恨みつらみを言っているわけではなくて、市政に資するためにと言うのは、私も十分わかります。したがいまして、そうであるならば、札幌市、あるいは自治体、全国の自治体がどんな悩みを持っているのかということもご理解いただいた上で、私たちがやれる限界までしっかりやるよと、そのことを評価しなければ、これは、なかなか、市政のためとおっしゃっていることも、個人的なご発言の域を出ないような発言に聞こえてしまう可能性があるということを私から申し上げておきたい、このように思います。
 おくれを来しているということは事実であります。それは、国全体の問題として、自治体が幾ら頑張っても間に合わない問題もあるということについて、客観的にそういうことがあるということは、これは認めざるを得ないというふうに思います。それは、この7年半という日本の政治と地方政治の関係、これも十分ご理解の上、ご了解いただきたい。しかし、これからも努力を怠るわけではないということだけはお誓い申し上げたいと思います。しっかりとそのような心を寄せろというお話でございますが、私どもは、そのことを一日たりとも心の隅から消し去ることができない、しっかりとした問題意識を持ちながら市民のためにしっかりやりたい、とりわけ弱い立場にある皆さん方についてしっかりとした行政をやりたいと思うのは、私の本意でございます。
 (宮川 潤議員「議長」と呼び、発言の許可を求む)
宮村素子 30 番目 / 16 字
○副議長(宮村素子) 宮川議員。
宮川潤 31 番目 / 987 字
◆宮川潤議員 まず、滞納の問題です。
 滞納者がふえたのだという趣旨でおっしゃいました。確かに、滞納者はふえましたよ。私は、最初の質問の中で既に言っています。税については、2005年度から昨年度までで税の滞納人数は23%ふえました。いいですか、23%。同じ期間での差し押さえは3倍にふえているのです。だから、単純に滞納がふえたからという問題ではないですよと言ったのです。国保について、2006年度の滞納処分は66件、昨年度は474件、3年間で7倍にふえているのですよ。これは、滞納者がふえたからという問題ではないと思いますよ、私は。やっぱり、市の方針が変わったからでなければこんなに急に変わらないと思います。それとも、市長は、差し押さえがこんなに急増しているということを知らなかったのですか。市長の知らないところで行われていたとすれば、これはこれでまた問題だけれども、やはり、私は方針転換があったからとしか思えない数字なのですよ。この点、どうなのかということを伺いたい。
 それから、保育所の問題ですね。国全体の問題だというのはわかっていますよ。わかっています。しかし、私は、あえて言いますと、3,500人分ふやそうという計画はつくろうと思ったらつくれるのですよ。しかし、その前から、繰り返し繰り返し、保育所の待機児童の問題が議会で指摘され続けてきたでしょう。やっぱり、私は、議会での指摘の受けとめが足りなかったのだと思いますよ。だから、いつも後手後手に回ってきて、ふえ続けて、ふえ続けて今日になったのですよ。
 保育の担当部局の人は、今現在の人ではなく、ずっと前の人ですが、議会のやりとりではないですけれども、私が、「なぜ保育所をたくさんふやさないのだ。がばっとふやせばいいじゃないか」と言ったときに、「しかし、少子化なのですよ。だから、そのうちおさまると思うのですよ」、こういう発言をされていた。担当部署の中にそういう考えがあったから、私は、だから後手後手に回ってきたのだなというふうに思っています。
 いずれにせよ、3,500人という計画は今までにない大きな数字だと思っています。しかし、それを早くに出せなかった、私はそういう問題だというふうに思っております。委員会でもいいのですけれども、とりあえず、市長、滞納の差し押さえの問題だけでもお答えいただければと思います。
宮村素子 32 番目 / 16 字
○副議長(宮村素子) 上田市長。
上田文雄 33 番目 / 353 字
◎市長(上田文雄) 特に方針を転換したというわけではございませんで、税なり、さまざまな手続費用なり、これは公平に負担をしていただかなければならないことでありますので、先ほど申し上げましたように、その方の差し押さえといったことが、本当に生活ができないという状況になるようなところまで取り上げろというふうに、私どもで方針を転換してやったということではないということを申し上げておきたいと思います。
 それから、保育所につきましては、これは、議員もご承知のことでありますので、数字を言えば、過去、私の就任前の8年間と就任後の8年間におけるふやし方は2.5倍ぐらいになっているということだけは、これは努力をしたということだけはお認めいただきたいというふうに申し上げておきたいと思います。
 ありがとうございました。
宮村素子 34 番目 / 30 字
○副議長(宮村素子) ここで、およそ20分間休憩いたします。
福士勝 35 番目 / 62 字
○議長(福士勝) これより、会議を再開します。
 代表質問を続行します。
 小倉菜穂子議員。
 (小倉菜穂子議員登壇・拍手)
小倉菜穂子 36 番目 / 12,959 字
◆小倉菜穂子議員 私は、市民ネットワーク北海道を代表し、本定例会に提案されました諸議案並びに市政の諸課題について質問いたします。
 政権交代から1年が経過しました。この間、沖縄普天間基地問題や政治と金の問題などに多くの国民が異論を唱え、首相が交代し、先日、第2期菅内閣が発足しました。閉塞状況にある国民の生活を立て直し、将来に希望の持てる国づくりへのビジョンを具体的にどのように示すのかが大きく問われています。
 6月の菅首相の所信表明で、さまざまな要因で生活困窮の人が増え続けている現代において、だれ一人として排除されることなく、お互いの存在を認め合う一人一人を包摂する社会という政治理念が示されたことは大変重要です。本市においても、失業状態の長期化や若者の就職難など、厳しい経済雇用情勢が続いていますが、どのような現状にあっても、自分が社会の大切な一員であるという自信を持ち続けることができる取り組みが不可欠です。
 このような中、人を大事にする政治を掲げた上田市長のもと、自治基本条例、市民まちづくり活動促進条例、子どもの権利条例の3条例が制定されたことを評価するところです。今後は、こうした条例を市民の大きな力として使いこなし、人と人との関係のあり方や地域コミュニティーなど、社会全体の人間関係の豊かさを醸成することが時代を切り開くものと考えます。一人一人が大切にされるまち札幌の実現に向け、社会的包摂の理念に基づき、市民、企業、行政の協働のもと、積極的にまちづくりを進めることを要望しつつ、以下、順次質問いたします。
 初めに、経済・雇用政策についてです。
 日本経済は、深刻なデフレから抜け出せず、国内失業率は5%台に高どまりし、新卒者の就職状況は過去最悪です。北海道労働局は、8月の雇用失業情勢について、道内の雇用情勢は引き続き持ち直しの動きが見られるものの、依然として厳しい状況にあると発表しました。また、札幌圏の7月の有効求人倍率は、前年同月より0.05ポイント上がり0.33倍となったものの、依然として低い水準が続いています。地域社会では、失業と貧困、地域の崩壊がますます深刻になっています。働きたいのに働く場がないことが社会の大きな課題であり、雇用の創出に向け、地域の実情に即した対策が急務です。
 質問の一つ目は、地域社会の雇用創造についてです。
 超少子高齢化、人口減少社会において、多様化する市民ニーズにこたえ、地域で必要な物やサービス、仕事をつくり出すワーカーズやNPO、コミュニティビジネスなど、さまざまな社会的企業がふえつつあります。行政や企業ではきめ細かく対応できない課題解決に向け、札幌市においても、子育てや介護支援を初め、食、観光、自然エネルギーの創出にかかわるNPOなどが事業展開を行っています。地域におけるこうした活動が活発となることで、ひいては経済の活性化にもつながっていくと考えます。
 そこで、今後は、さらに、ワーカーズなど協同労働を進める事業体やNPOなど、社会的企業による地域でのインキュベーション機能や人材育成など支援の輸を広げることが重要と考えますが、どのように取り組むおつもりか、市長のお考えを伺います。
 質問の二つ目に、雇用対策についてです。
 1点目に、依然として厳しい雇用状況が続く中、本市においては、介護や医療、地域人材育成など緊急雇用創出事業を初め、札幌市独自での臨時職員の採用など、100事業を超えるさまざまな取り組みが進められているところです。
 しかし、緊急雇用対策においては、長くても1年間の事業となっており、継続した雇用にいかに結びつけるかが喫緊の課題であることは言うまでもありません。そこで、札幌市においては、企業への積極的な働きかけや就業の情報提供など、緊急雇用対象者が継続的な雇用に結びつくことができる取り組みを強化すべきと考えますが、どのように進めるお考えか、伺います。
 2点目に、新卒者を初め、若年層の就労支援について、本市は、2010年度新規高卒者100名の臨時採用や大学、短大など新卒者対象のジョブスタートプログラムを実施し、また、この間、35歳未満の未就業者を対象にジョブチャレンジプログラムを実施しているところです。
 9月17日、厚労省の発表によると、来年3月卒業予定の高校生の求人倍率は、リーマンショック後の昨年の0.71倍からさらに下落し、0.67倍となったことが明らかになりました。また、さっぽろの雇用情勢によると、25歳から34歳までの若年層の有効求人倍率はどの年代よりも低く、0.25倍となっています。こうした厳しい状況からも、今後は、さらに、教育委員会等を含め、全庁的な雇用支援体制を整備し、新卒者を初め、若年層の就労支援を拡充すべきと考えますが、今後、何を重点としてどのように取り組むおつもりか、伺います。
 質問の三つ目に、公契約条例についてです。
 自治体は、指定管理者制度や業務委託などにより、さまざまな物、人、サービスを広く民間と契約し、公共サービスの外部への委託が進んできました。一方で、入札の低価格競争のもと、労働者の賃金は最低基準が確保されていない状況も生まれており、働く貧困層、ワーキングプアをつくり出しています。
 このような中、国においては、2009年7月、安全かつ良質な公共サービスが、確実、効率的かつ適正に実施されること等を基本理念とする公共サービス基本法が施行されました。また、9月、千葉県野田市は、自治体が発注する公共事業や委託事業の受注企業に対して最低賃金以上の賃金支払いを義務づけるなど、国に先駆けて公契約条例を制定しました。国分寺市においては、07年に策定された調達に関する基本指針に基づき、それを具現化するための条例制定に向けた取り組みが進んでおり、川崎市では、政令市で初めて、品質の確保と労働者の賃金を担保する公契約条例制定に向け作業が進んでいます。
 雇用不安が広がる中、働く場の確保は喫緊の課題であり、だれもが安心して人間らしく生活できる働き方の確保が重要であることは言うまでもありません。公契約条例については、官製ワーキングプアを解消するだけではなく、具体的に社会貢献や環境への配慮、障がい者や女性の雇用を進める企業や事業所を評価し、公正な労働環境を誘導するものとし、公契約を政策実現の手段として活用していくべきと考えます。
 そこで、質問です。
 札幌市においても、入札制度や指定管理者制度が進む中、公共サービスを担う人々が安心して働ける労働条件の確保に向け、公契約条例を早期に制定すべきと考えますがいかがか、検討状況について伺います。
 また、厚生労働省は10月より最低賃金を改定しますが、国においては、公共サービスの質の向上、労働者の適正な賃金の確保及び雇用環境の整備など、一刻も早い実効性のある取り組みが求められています。1949年に、国際労働機関、ILO、公契約における労働条項に関する条約が決議されていますが、日本はいまだ批准していません。そこで、条約の速やかな批准と公契約法の早期制定を国に対し強く求めるべきと考えますがいかがか、あわせて、市長のお考えを伺います。
 次に、コミュニティ活動の活性化についてです。
 札幌市は、自治基本条例や市民まちづくり活動促進条例に基づき、まちづくりセンター地域自主運営化の推進や、さぽーとほっと基金による資金的支援、町内会への加入促進支援などに取り組んでいます。NPOや市民団体、町内会など多様な市民の活動が広がる中、身近な地域の課題解決に向けて、市民みずからが考え、行動していくことが自治の基本です。
 一方で、こうしたコミュニティ活動には課題も多く、地域活動の拠点となるまちづくりセンターの運営や活用も試行錯誤の段階です。これまでサービスを受ける対象となっていた市民が、まちづくりに参画する、あるいは、行政がこうしたコミュニティ活動とどのように連携していくのか、互いの意識改革や協働、支援の仕組みが大変重要なのは言うまでもありません。
 そこで、町内会や老人クラブで活動されている方に聞き取り調査をしたところ、会長や役員の担い手不足と、責任が重い、何かをやるとやめられなくなるので決まったことしかやらない、やる気があっても何をどう進めるのかわからないし、新しいことが始められない、市長は市民自治を目指すと言うが、その理念を具現化するコミュニティ活動への具体的な支援が欠けているのではないかといった声も聞かれました。
 これまでの市のさまざまな支援策が地域で活動する市民へ届いていないことや、地域で求めていることと市の支援がマッチしていないことがうかがえます。コミュニティ活動への支援を進めるに当たっては、2010年度作成した町内会活動のヒントを活用するなど、より具体的な支援と取り組みの周知を図ることが必要です。
 そこで、質問です。
 1点目に、町内会などコミュニティ活動で求められている具体的な支援策として、例えば、新任の会長や役員の方が必要な情報やスキルを短期に身につけられるような研修体制や、コミュニティ活動のアドバイザーなど相談体制の整備、インターネットを利用した広報のノウハウなどがあります。こうした具体的な支援が必要とする人に届くような情報提供や周知の徹底を図ることが重要であり、今後、町内会活動のヒントの活用に当たっては概要版を作成するなど、課題解決に向けた具体的な工夫やヒント、実践例や成功例の紹介などをわかりやすく伝えるよう取り組むべきと考えますがいかがか、伺います。
 2点目は、まちづくりセンターの活性化についてです。
 現在、87カ所のまちづくりセンターのうち、市の直営は80カ所で、課長職が所長となっています。コミュニティ活動にかかわる地域の方に比べ、所長は短い期間で異動となることから、地域への影響が懸念されます。また、コミュニティ活動のリーダーやコーディネーターとしての役割を求める声も地域から上がっており、職員の意識向上や研修体制、情報収集能力やコーディネート力のスキルアップに向けた取り組みとあわせて、所長を支える相談支援体制も必要です。
 そこで、コミュニティ活動の拠点となるまちづくりセンターの活性化に向け、所長が地域で十分に役割を果たすための支援について、今後どのように取り組むおつもりか、伺います。
 次に、丘珠空港についてです。
 日本航空、JALが経営から撤退する北海道エアシステム、HACについて、HAC存続を目指す北海道と市は、HACの新たな経営体制の構築について事務レベルでの協議を進めています。
 しかし、8月4日開催の道の新幹線・総合交通体系対策特別委員会の質疑では、第三者割り当て増資、札幌市の負担や額など具体的な内容が明らかになり、その内容は、7月26日に本市が道へ申し入れた出資に関する基本的な考え方とは大きく異なるものです。道は、新たな事業プラン案を10月中に取りまとめられるよう最大限努力してまいりたいと特別委員会で答弁していますが、拠点空港のあり方や具体的な出資額などについてはいまだ協議中です。
 今後も引き続き厳しい財政状況が続く中、冬期間の就航率の低さや利用客の減少、新幹線開通による札幌-函館間への影響、航空規制緩和の動きが加速する中でHAC丘珠集約のための出資や設備投資など多額の公費を投入することが、今、そして将来の札幌のまちづくりにとって必要があるとは言えません。また、現在、丘珠空港には、使用機材や就航路線、運航便数など大きな制約があり、航空会社にとって魅力ある空港とは言えない状況です。仮に丘珠空港からHACが撤退しても、新千歳空港と札幌は40キロメートルしか離れていないことや、JRや高速バスへの乗りかえなど、100%不便さを解消することはできませんが、利用者にとって代替交通が全くなくなるわけではありません。2010年度には、民間の団体がドクタージェットの実用化に向け丘珠空港を拠点に研究運航を行っており、新たな丘珠空港の利用、活用が始まっています。5期連続赤字のHACやA-net撤退により営業収益の74%を占める賃借料が入らなくなった丘珠空港ビルの安定した運営が将来にわたり継続的に保障される根拠は明確でないことから、HACへの出資はすべきでないと考えます。
 そこで、1点目の質問です。
 札幌市は、HAC支援の前提条件として丘珠空港への集約を道へ申し入れており、8月9日開催の北海道新幹線・丘珠空港調査特別委員会でも、丘珠空港に集約されない場合は支援は非常に難しいと答弁しています。しかし、道は、丘珠空港を拠点とする場合、札幌市には道に次ぐできる限り多くの出資を期待していると道議会で答弁していることから、丘珠集約を条件に出資額の協議が進められることが懸念されます。
 今後、丘珠集約の合意が図られ事業計画案が示されたとしても、HACの資産査定結果や売却株単価の妥当性、市や金融機関が求めている中長期における収支見通しが明らかにならない限り、拙速に札幌市の出資を決定すべきではないと考えますが、いかがか。
 また、札幌市は出資の是非について市民意見を反映すべきと考えますが、どのような判断基準で決めるおつもりか、あわせて伺います。
 2点目は、空港整備に係る基本的な考え方についてです。
 道は、今後、HACが丘珠空港に集約された場合、HAC路線を維持・発展させるため、丘珠空港発着便の増便や道外も含めた就航路線の拡張なども検討するとしています。この間、札幌市でも丘珠空港のジェット化について議会質疑がありました。
 しかし、道と市は、1996年に地元住民の強い反対でジェット化を断念し、1998年には滑走路延長も1,500メートルで地元住民と合意を図り、市は、空港整備に係る基本的な考え方を示し、空港周辺の生活環境の保全を図っていくことを約束しています。また、2009年の北海道新幹線・丘珠空港調査特別委員会では、1998年の基本的な考え方について極めて重く受けとめていると答弁しており、A-net撤退に伴うANAとの協議の中で、そうした要望があった際にも住民との約束が前提条件としてジェット化や滑走路延長はないとする姿勢を崩しませんでした。今後も、空港周辺の生活環境を保全するために、環境基準を超えない運航便数を守り、ジェット化や滑走路延長を行うべきではありません。
 そこで、質問です。
 札幌市は、丘珠空港を道内航空のネットワークの中核と位置づけ、HACの運航路線の維持を図るとしています。丘珠空港においてジェット化や滑走路延長を行わないという札幌市の基本的な考え方は今後も変わらないととらえていますが、市長のお考えを伺います。
 次に、雑がみのリサイクルについてです。
 雑がみのリサイクルが始まって1年2カ月が経過しました。開始直後から段ボールや雑誌、新聞紙といった主要古紙やリサイクルに適さない紙類などの混入率が高く、札幌市や古紙問屋組合が行う雑がみの選別に大きな支障が生じていました。古紙問屋組合の選別では、搬入された雑がみの約4割がリサイクルに適さないという理由で固形燃料RDFの原料となり、中沼の選別センターでは稼働時間や人員をふやすなどの対応を重ねてきました。
 市は、2010年度、新たな選別ラインの設置を決め、第2選別センター建設に向けた調査も同時に始めました。しかし、8月末、主要古紙や不適正排出の混入割合が減少してきたことから、新たな選別ラインの設置を中止すると突然発表しました。市の事業見込みや計画の甘さに行政としての責任が問われるとともに、議会対応にも適正さが欠けたことは大きな問題です。
 今後、市においては、雑がみのリサイクルのあり方を徹底して検証し、実績に基づく計画と将来ビジョンのもと、リサイクルの促進を図ることが重要であり、喫緊の課題です。
 市民ネットワークは、これまで、排出段階での主要古紙の混入防止策を徹底して行うことなく、安易に選別処理に多額の公費を投じる市の進め方をただしてきました。多くの市民の協力により選別センターの稼働率が上がり、新たな選別ラインの設置費約1億4,000万円を使わずに済むことは大きな成果と言えます。今後、改めて、雑がみのリサイクルを、行政だけではなく、市民、事業者との協働で最少のコストで最大のリサイクル効果を上げるための支援や仕組みの構築を目指すべきです。
 そこで、質問です。
 1点目に、新たな選別ラインの設置は撤回されたものの、今後も引き続き主要古紙や製紙原料に適さない紙類の混入防止策を図る必要があります。むだな経費を削減し、リサイクル率を上げるためには、これまで以上に市民による分別排出の徹底が求められます。市は、主要古紙が雑がみから資源回収へと移行するための仕組みや支援を徹底して行うとともに、洗剤の紙製容器やビニールコート紙、紙カップなど製紙原料に適さない雑がみの規格外品を収集対象から外すべきです。分別基準の見直しについて、この間、市は、現在考えていない、必要があれば検討すると答弁してきましたが、発生抑制とリサイクルの促進の観点からも、分別基準の見直しを行うことは今や不可欠なものとなっています。雑がみの分別排出が浸透してきた現状にあり、他都市の事例を見ても、市民が新たな分別基準に対応できないということはありません。市民へ協力を求め、雑がみの分別基準を製紙原料のリサイクルに適した紙類に見直すべきと考えますがいかがか、伺います。
 2点目は、雑がみの収集・選別の仕組みの再構築についてです。
 本市には新聞紙などを中心に集団資源回収というリサイクルの仕組みが定着していることから、市の雑がみ回収も基本的には主要古紙を対象から外しています。廃棄物を行政が収集・選別処理するというこれまでの考え方から脱却し、製紙原料などにリサイクルする雑がみという資源物を行政回収と民間の資源回収の2本立てとすることで、行政の選別処理費用は軽減され、少しずつ官から民へ移行していくことが望ましいリサイクルのあり方と言えます。
 しかし、札幌市の現状では、民間が雑がみ回収を始めると、リサイクルに適さない禁忌品が多く混入してくることが容易に想定され、民間回収ができない状況にあります。官民協働による雑がみ回収の実現に向けては、官と民が収集する雑がみの分別基準が同様であり、かつ、製紙原料に適した雑がみであることが前提条件となります。
 そこで、今後、雑がみのリサイクルの推進に当たっては、第2選別センターの建設などに多額の公費を投じるなどリサイクルに一番費用がかかる収集・選別を行政だけが担うのではなく、市民や民間事業者等との協働で雑がみを民間も回収できる仕組みへと転換していくべきと考えますがいかがか、伺います。
 次は、福祉政策についてです。
 本庁舎に元気カフェが開店し、また、元気ショップの拡充が予定されるなど、障がいのある人の社会参加を応援する本市の取り組みは、ノーマライゼーションの理念のもと、障がい者を取り巻く環境が少しずつ変化していることを示しています。しかし、障がいのある人たちが住みなれた地域で安心して暮らすためには、今なお課題が山積しています。当事者の抱える課題をしっかりと受けとめ、一人一人に寄り添ったきめ細やかな取り組みが重要です。
 そこで、質問の一つ目は、障がい者相談支援事業についてです。
 現在、市内に15カ所設置されている障がい者相談支援事業所は、相談員3人から5人の体制で、障がいのある人が地域で日常生活や社会生活をするために、障がい種別にかかわることなく、本人、家族、介護者などからの相談に応じ、必要な情報提供や住宅入居支援、権利擁護に関する援助、就労先への同行等、地域生活全般にかかわる相談、支援を行っています。障がい当事者やその家族にとって、自分たちだけで抱え込みがちな生活上の困難について、ともに考え、支援を行う相談支援事業所スタッフの存在は大きな安心感につながります。
 昨年、障がい者相談支援事業所ガイドブックが作成されたことから、年々、相談件数は増加しており、2009年度における1事業所当たりの年間相談件数は約2,300件に上っています。今後、札幌市障がい福祉計画に掲げた数値目標に沿って入所施設から地域生活に移行する人がふえ、また、長期入院を余儀なくされている精神障がいのある人の地域移行も徐々に進むと考えられることから、相談件数の増加が予想されます。
 09年4月現在、全国の相談事業所数は2,913カ所で、おおむね人口4万人に1カ所という設置状況です。しかし、本市においては約12万人に1カ所しかなく、今後ふえる相談への対応が懸念され、地域で気軽に立ち寄ることのできる身近な相談支援事業所という状況にはありません。また、現在、3事業所で当事者の気持ちに寄り添うことができるようピアカウンセリングが行われていますが、今後はピアカウンセラーを配置した事業所をふやすなど、相談体制を充実することが必要です。また、相談内容が家族や家庭にもかかわるなど複雑なこともあることから、公的機関はもとより、病院など専門機関や地域の支援団体等とのネットワークの整備を図るとともに、研修等による相談員のスキルアップも求められます。
 そこで、質問です。
 1点目に、障がいのある方やその家族にとっては、福祉サービスに関する情報や権利擁護等について相談できる場が身近にあることが重要です。現在15カ所の事業所を今年度1カ所ふやして16カ所にするとしていますが、障がいのある人の地域生活にかかわる多様な相談を十分に受けとめるためには、16カ所にとどまらず、早急に増設すべきと考えますがいかがか、伺います。
 2点目に、今後、さらに多様な相談に的確に対応できるよう、ピアカウンセリングの実施や住宅入居への取り組みの拡充はもとより、365日24時間の相談体制を整備するなど、相談支援事業所が提供するサービスの質の向上を図ることが重要ですが、どのように取り組んでいくおつもりか、伺います。
 3点目に、本市は、精神障がい者地域生活移行支援事業により、入院中の精神障がいのある人の地域移行を進めていますが、実効性のある取り組みとするためには、移行準備期間及び移行後における病院と相談支援事業所との連携が欠かせません。
 そこで、各区に設置している地域連絡協議会に精神科病院関係者の参加を進めるべきと考えますが、今後どのように取り組んでいくおつもりか、伺います。
 質問の二つ目は、障がいのある児童生徒への移動支援についてです。
 近年、障がいのある人の社会参加が進む中、だれもが自分らしく生活するためには、移動に関する権利保障の取り組みが一層重要となっています。
 本市は、2003年に移動支援事業を開始し、利用年齢制限の撤廃に取り組むなど、屋外での移動が困難な方の外出支援を拡充してきました。現在、移動支援の利用時間数の上限は、知的障がい者の方が月に30時間、身体障がい者の方が月に60時間となっていますが、通年の長期にわたる場所への移動については移動支援の対象外としていることから、現在も障がいのある児童生徒の通学には利用できず、保護者が毎日の送迎を担っています。
 2010年7月、本市が実施した障がい児の通学状況に関するアンケートでは、保護者など支援者が病気などで送迎できないときの対応について、37%の人が学校を欠席すると回答しています。保護者の急な病気などの際には移動支援を利用できるという特例がありますが、実際には、急にガイドヘルパーを確保することは大変困難とのことです。仕事やほかの家族との時間も大切にしたいと願う保護者にとって、通学時の送迎に支援があることは肉体的・精神的安心感につながります。国の障害者自立支援法の見直し議論や北海道障がい者条例においても、教育や移動手段の確保を基本的施策に掲げており、北広島市や名古屋市など、既に通学の移動を支援している自治体もあります。障がいのある児童生徒の学ぶ権利を保障するためには、移動する権利の保障が当然その前提にあるべきと考えます。
 そこで、現在の移動支援事業の利用限度枠内において、利用できる対象範囲を児童生徒の通学にも拡大すべきと考えますがいかがか、伺います。
 質問の三つ目は、障がい者による政策提言サポーター制度についてです。
 上田市長の施政方針さっぽろ元気ビジョンのもと、2005年に、障がいのある人たちの意見を市政に反映させるための障がい者による政策提言サポーター制度が発足しました。この間、数々の提言をされ、各区防災訓練に災害時要援護者の避難支援に関する訓練が盛り込まれるなど、まちづくりに生かされてきました。中でも、障がい者交通費助成制度の見直しについては、サポーター会議が障がいのある人や当事者団体の方による懇談会を開催し、さまざまな意見の調整や取りまとめに奔走され、その活動は市政への当事者参加を具現化するものとなりました。また、この経験を通じて、改めてサポーター制度の役割の重要性を考えさせられたというサポーターの方の声もありました。
 一方、発足当初に比べ、サポーターに寄せられる当事者からの意見の数が減少していること、区役所に置かれているサポーターへの意見用紙は適切な設置状況にはないことなど、市民周知も、本市職員におけるサポーター制度に関する認識やその意義についての共有もなされているとは言えません。今後、サポーター制度については、例えば、区民協議会に参加するなど、地域における多様な市民との連携により、新たな段階へと発展していくことが必要です。障がいのある人が、生活課題の解決やまちづくりへの積極的な参加を進めるために、この制度を十分に活用していくことが大変重要です。
 そこで、質問です。
 障がい者による政策提言サポーター制度について、その意義を本市職員が認識することはもとより、広報等で周知するほか、サポーターが各地域へ出向いて活動報告や意見交換を行うなど、継続した活動の展開が必要と考えます。今後、本市は、サポーター制度を障がいのある人が活用したくなるような身近な仕組みとするために、どのように取り組み、この制度を生かしたまちづくりをどのように進めていくおつもりか、伺います。
 最後に、当別ダム事業についてです。
 新政権のもと、ダム事業の見直しが進められていますが、補助ダムである当別ダムは、本体工事を着工しているという基準で凍結、見直しの対象外とされました。しかし、2009年3月、総務省は、政策評価分科会委員懇談会において、厚労省に対し、07年に札幌市水道局が行った当別ダムの再評価における水需要予測について、札幌市の給水人口が2021年度以降減少していく一方で、1日当たり需要水量は2035年度まで増加し続ける根拠として1人1日当たり使用水量が増加し続けることを挙げているが、その妥当性に疑問があると指摘しました。それに対し、厚労省は、推計の妥当性を再度検証し、総務省も妥当であると判断しました。
 しかし、市民ネットワークは、札幌市の水需要予測については、検証が不十分であり、妥当性に欠けると考えます。
 札幌市水道の1日最大給水量の予測は2035年まで増加の一途をたどり、2025年には浄水場の給水能力1日当たり82.8万立方メートルを超えるため、当別ダムが必要であるとしています。
 しかし、実績では、1990年から2008年までの19年間、横ばい状態が続き、08年には1日当たり約61万立方メートルとなっています。19年間も増加傾向がない1日最大給水量が、将来において、突然、増加傾向に転じるとは到底考えられません。また、人口予測においても、札幌市は2020年の196万人まで増加し続けると予測していますが、国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、札幌市の人口は、2015年に191万人のピークを迎え、その後は減少していくとしており、札幌市の予測と比べ、大きく異なります。札幌市が水需要の実績に基づいて科学的に推計すれば、当別ダムは必要でないことは明らかであり、初めに当別ダム事業に参加ありきとしか考えられません。
 そこで、1点目に、札幌市水道局が行った1日最大給水量のもととなる人口予測や1人当たり給水量はもとより、家庭用水、非家庭用水などの水需要予測は実績と比較しても大きく乖離していることは明らかです。本市の水需要予測は、実績を踏まえ、改めて推計すべきだと考えますが、本市の見解を伺います。
 2点目は、市民アンケートについてです。
 本市は、厚労省に、給水人口が減っても世帯人数が減少すると1人1日当たりの使用水量が増加すると説明しています。その根拠として、07年に行われた市民アンケートを持ち出し、節水効果のある機器の保有状況は増加してきたが、節水機器の普及が進んでいないため、1人当たりの使用水量が増加する要因になっているとしています。しかし、世帯人数が1995年の2.41人から2005年の2.21人と減少しても1人当たりの使用水量の実績は増加していません。
 そこで、質問です。
 本市の1人当たりの水道水使用量が増加するとしている根拠の市民アンケートが、札幌市の実質的な事情を反映した推計結果になり得るとは考えられません。実績とは関係のない市民アンケートが推計の根拠となる理由を伺います。
 3点目は、水道料金の値上げについてです。
 2006年3月、総務省は、厚労省の補助金で旭川市が工事を進めた忠別ダムの水道事業について、当別ダムと同様に人口推計が過大であると指摘しましたが、既にダムは完成し、2007年から供給開始されました。しかし、旭川市は、人口減少などによりダムからの給水は不要となり、使用しない水道水のため、毎年約2億円を払い続けなければならず、市の財政を圧迫していると聞いています。また、当別ダムの構成団体である当別町は、ダム事業により水道料金の値上げは避けられない、同じく、石狩市は、当別ダム事業などにより水道事業会計が厳しくなり、市民負担に多大な影響を与えることが懸念されています。
 札幌市においても、現在、豊平峡ダム52万トン、定山渓ダム32万トンからの給水で水道水は十分間に合っています。当別ダムからの給水は、完成予定の13年後に当たる2025年に初めて1日当たり4,000立方メートルの規模で開始されますが、一滴の水も供給されない13年間、ダムの管理費や水道維持施設などの維持管理・運営費を負担しなければなりません。また、本市は、利水目的のために当別ダム及び水道施設整備事業に137億円出資することになっており、そのうち、08年度までには66億円、09年度以降71億円の多額な税金を投入しようとしています。
 そこで、質問です。
 本市の当別ダム事業への参画は、財政を圧迫し、ひいては、水道料金の値上げにつながることは必至と考えますがいかがか、伺います。
 また、市民ネットワークは、これまで一貫して当別ダム事業の中止を求めてきました。厳しい財政状況の中、実績と大きく乖離した水需要予測から導き出された当別ダム事業が市民にとって本当に必要なのか、一時凍結し、市民参加のもと、見直すべきと考えますが、改めて市長の見解を伺います。
 以上で、私の質問のすべてを終わります。ご清聴いただきまして、ありがとうございました。(拍手)
福士勝 37 番目 / 24 字
○議長(福士勝) 答弁を求めます。
 上田市長。
上田文雄 38 番目 / 2,029 字
◎市長(上田文雄) 6項目ご質問をいただきましたので、私からは、経済・雇用政策についてと丘珠空港についてお答えをさせていただきます。その余は担当副市長から答弁をさせていただきますので、よろしくお願い申し上げます。
 まず、経済・雇用対策についてご質問でありますので、お答えいたします。
 1点目の地域社会の雇用創造についてでありますが、引き続き厳しい雇用情勢が続く中で、NPOを初めといたしました社会的企業が中心となり、地域の課題解決を新たなビジネスに結びつけまして地域から雇用を生み出そうという取り組みにつきましては、大変意義があるというふうに考えております。
 札幌市といたしましても、本年度、国の交付金を活用いたしまして、NPOなどから提案を募りまして、地域と密着をいたしました社会的な課題の解決につながる事業を委託することによりまして、このような取り組みを支援しつつ、新たな雇用の創出に取り組んだところであります。今後とも、地域に根差したビジネスで雇用を生み出すという取り組みの輸がより一層広がっていくように、札幌市といたしましても引き続き応援してまいりたいと考えているところであります。
 次に、2点目の雇用対策についてお答えいたします。
 まず、継続的な雇用に結びつける取り組みについてであります。
 これまで、緊急雇用されている方を対象に職業相談窓口等の雇用関連情報を文書などで提供いたしまして、その結果、4割を超える方が何らかの職につくことができたということであります。今後、一人でも多くの方が就労できることが重要でありますので、緊急雇用事業終了後も就職に結びつく有用な情報を提供していくほか、事業委託先の企業などに対しまして、国の助成制度の活用による雇用などについて協力要請を行ってまいりたいと考えているところであります。
 次に、若年層の就労支援についてでございます。
 これまで、若年層に対し、さまざまな事業を実施する中で、就職できない原因の一つとして、基本的なマナー、あるいはコミュニケーション能力など、いわゆる社会人としての基礎力の不足が指摘をされているところでもございます。このため、社会人基礎力の育成に留意しつつ、庁内はもとより、国や北海道を含めた関係機関との連携強化を図りながら、特に、就職が厳しい定時制の高校生を対象とした就労支援事業や、高卒者を含めた新卒未就職者の雇用対策事業、さらには、若年の段階で勤労観とか職業観といったものを涵養する事業などを幅広く検討してまいりたいと考えているところであります。
 3点目の公契約条例についてでありますが、賃金など労働者の適正な労働条件の確保につきましては、札幌市といたしましても、重要な課題であるというふうに認識をしているところでございます。
 そこで、公契約条例について検討することとあわせまして、適正な労働条件が実質的に確保されるように、これまでも入札参加者へ要請文書を送付するなど労働関係法令の遵守等の周知徹底を図ってきたというようなことだとか、あるいは、契約約款に最低賃金法などの遵守規定を明記することのほかに、一定の清掃業務等につきましては労働者の賃金の支払い状況などを具体的に確認するとともに、工事の入札参加資格登録では新たに社会保険等加入の法令遵守を登録要件とするなど、さまざまな施策に取り組んできたところであります。
 公契約条例につきましては、最近、野田市が制定をした、あるいは川崎市なども制定をしようという具体的な動きをされていて、そういう状況について調査を進めているところでもございまして、今後、賃金の設定方法や条例の実効性の確保などの課題を整理するとともに、公契約法の制定等について、国の動向を注視し、国への働きかけを含めまして、より適切な労働環境が確保されますように、条例制定に向けて引き続き検討を重ねてまいりたい、このように考えているところでございます。
 次に、丘珠空港についてでございます。
 1点目のHACへの出資につきましては、丘珠空港への集約のみならず、HACの資産査定の結果や株単価のあり方、それから、中長期の経営見通しを含めました判断の前提となります事柄についても現在協議を行っているところであります。これらを踏まえて判断してまいりたいというふうに考えているところでございます。
 HACへの出資の是非につきましては、議会での議論などを踏まえまして、市民の皆さんへも、適宜、情報をしっかり提供させていただいて考えていきたいというふうに思っております。
 2点目の空港整備に係る基本的な考え方ということでありますが、丘珠空港につきましては、プロペラ機を前提とした現在の1,500メートルの滑走路という条件の中で対応を検討していくものでございまして、現段階ではHAC路線の維持・発展に全力を傾注しているところでございます。
 以上であります。
福士勝 39 番目 / 15 字
○議長(福士勝) 小澤副市長。
小澤正明 40 番目 / 863 字
◎副市長(小澤正明) 当別ダム事業についてお答えをさせていただきます。
 1点目の水需要予測と2点目の水使用実態調査、いわゆる市民アンケートについては関連がありますので、まとめてお答えをさせていただきます。
 札幌市の水需要は、あくまでも将来人口や過去30年間の実績値をもとに、統計的な手法を用いまして1人1日使用水量などを推計することで予測しております。
 しかし、この予測につきましては、平成20年に総務省から実績期間のとり方に関する疑問が示されたことから、札幌市の水使用実態調査の結果を活用し、使用水量に影響の与える要因に着目して検証を行ったところであります。その結果、総務省からも札幌市の水需要予測の妥当性について改めて了解を得られたところであり、現時点では水需要予測を見直す考えはございません。
 次に、3点目の水道料金の値上げについてでございます。
 まず、水道料金の値上げについてお答えいたします。
 企業団からの受水単価等については、現在、構成団体間で協議中であり、確定しておりませんことから、現段階で水道料金への影響について言及することは困難な状況でありますが、札幌市は一部受水であること、また、当別ダム事業の参画を前提とした長期的な財政収支の考え方においても、これを要因とした水道料金の値上げは想定をしてございません。いずれにいたしましても、これまでどおり経費の節減や経営の効率化に努めてまいりたいと考えております。
 次に、当別ダム事業見直しについてお答えいたします。
 昨年12月の国土交通大臣によるダム事業の検証において、当別ダム事業については、見直しの対象外となり、継続して進めることが決定され、ことし10月にはダム本体が完成すると聞いております。札幌市としては、当別ダムは、将来必要な水源の確保や水源の分散化のほか、施設の機能を担保するための水源として、今後、浄水場など既存施設の大規模な改修時にも有効に活用できるものと考えており、引き続き企業団事業に参画をしてまいります。
 以上でございます。
福士勝 41 番目 / 15 字
○議長(福士勝) 中田副市長。
中田博幸 42 番目 / 965 字
◎副市長(中田博幸) 私から、2項目についてお答えいたします。
 まず、コミュニティ活動の活性化についてでございます。
 1点目の町内会などへの支援についてでありますが、地域のまちづくり活動のかなめであります町内会への支援につきましては、これまでも加入を呼びかけるポスターやチラシの作成を通じましてPRを行ってきたほか、ホームページでお住まいの町内会を検索できるシステムを提供するなど、多様な対策を講じてきたところであります。
 本年6月に発行いたしました町内会活動のヒントにつきましては、お問い合わせも多く、高い関心が寄せられていることから、今後も冊子の内容をより広く伝える工夫をいたしますとともに、冊子を題材に地域の中で話し合い、研修を行うなど、具体的に取り組んでまいりたいと考えております。
 2点目のまちづくりセンターの活性化についてであります。
 まちづくりセンターの所長には、町内会を含めた地域のさまざまな団体との連携を促進しながら、ともに地域課題の解決に取り組み、地域力の向上を支えていく大きな役割があります。そこで、今年度から、まちづくりの専門家を地域に派遣するまちセンアドバイザー制度を本格実施いたしましたほか、大学生のサークルと連携し、地域と結ぶプロジェクトを試行しているところでありますが、今後もこうしたまちセン支援のメニューを充実させるとともに、区や本庁の相談体制を強化してまいりたいと考えております。
 次に、雑がみのリサイクルについてお答えいたします。
 1点目の雑がみの分別基準の見直しについてでございます。
 雑がみにつきましては、分別ルールの徹底を図るため、今後、主要古紙の排除などを進める施策を一層推し進める予定でありますので、現行のルールの浸透状況を見きわめた上で、その分別基準の見直しについて検討してまいりたいと考えております。
 2点目の雑がみを民間も回収できる仕組みへの転換についてでございますが、これは、1点目の分別基準の見直しと密接に関連し、また、現行の雑がみリサイクルシステム全般にかかわる問題でもありますことから、先ほどお答えしました分別基準の見直しにあわせまして、民間事業者の体制整備や費用対効果などさまざまな観点から検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
福士勝 43 番目 / 15 字
○議長(福士勝) 生島副市長。
生島典明 44 番目 / 977 字
◎副市長(生島典明) 私から、福祉政策についてお答えをいたします。
 1点目の障がい者相談支援事業についてであります。
 まず、事業所の増設についてでありますが、障がいのある方が地域生活を送る上で相談支援事業所の必要性はますます高まっていくものと認識をしており、今後とも、札幌市障がい福祉計画などに基づき着実に進めてまいりたいと考えております。
 次に、提供するサービスの質の向上についてでありますが、市内の相談支援事業所が参加する札幌市地域自立支援協議会において相談員を対象とした研修を企画するほか、障がい当事者や相談員による第三者評価の仕組みを取り入れており、今後も引き続き相談支援事業所の質的な向上に努めてまいりたいと考えております。
 次に、精神障がい者の地域生活移行支援についてでありますが、これまで、精神科医療機関や地域の支援関係者で構成する地域生活移行支援会議を各区に設置するほか、関係者を対象に研修会を実施するなど、事業の周知に努めてきたところでありますが、今後におきましても、医療機関を含めた支援関係者間の連携を一層深め、より実効性のある支援体制の充実に取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、2点目の障がいのある児童生徒への移動支援についてであります。
 移動支援事業は、障がいのある方の社会参加にとって大変重要な事業であると認識をしており、これまでも内容の充実に努めてきたところであります。児童生徒の通学での利用につきましては、朝夕のみの介助者の確保が困難であるなどの課題がありますが、引き続き他都市の動向や通学状況の把握に努めるとともに、財政負担も考慮しながら検討してまいりたいと考えております。
 次に、3点目の障がい者による政策提言サポーター制度についてであります。
 このサポーター制度は、みずからも障がい当事者であるサポーターが自主的に運営するものであり、その活動内容や市民周知につきましては、今後ともサポーターと協議しながら取り組んでまいりたいと考えております。今年度は、サポーターみずからが地域の作業所などに出向いて当事者の生の声を聴取することも検討されており、これらの活動を通じて寄せられる政策提言を真摯に受けとめ、今後ともまちづくりを含めた施策展開に生かしてまいりたいと考えております。
 以上であります。
福士勝 45 番目 / 81 字
○議長(福士勝) お諮りします。
 本日の会議はこれで終了し、明日9月29日午後1時に再開したいと思いますが、ご異議ありませんか。
 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
福士勝 46 番目 / 39 字
○議長(福士勝) 異議なしと認めます。
 したがって、そのように決定しました。
福士勝 47 番目 / 22 字
○議長(福士勝) 本日は、これで散会します。