札幌市議会 会議録検索システム(平成22年第4回定例会 2010-12-01 第3号)
2010-12-01/発言 34 件 / 原本(札幌市議会)
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宮村素子
○副議長(宮村素子) ただいまから、本日の会議を開きます。 出席議員数は、64名です。
宮村素子
○副議長(宮村素子) 本日の会議録署名議員として小川直人議員、伊藤牧子議員を指名します。
宮村素子
○副議長(宮村素子) ここで、事務局次長に諸般の報告をさせます。
本間章弘
◎事務局次長(本間章弘) 報告いたします。 福士 勝議長は、所用のため、遅参する旨、大越誠幸議員は、所用のため、本日から12月3日までの会議を欠席する旨、それぞれ届け出がございました。 また、北原教育長は、病気療養のため、本日から12月9日までの会議を欠席し、阿部教育次長が代理として出席する旨、届け出がございました。 本日の議事日程、質問順序表は、お手元に配付いたしております。 以上でございます。
宮村素子
○副議長(宮村素子) これより、議事に入ります。 日程第1、議案第2号、第8号、第10号、第17号から第29号までの16件を一括議題とします。 ただいまから、代表質問に入ります。 通告がありますので、順次、発言を許します。 小嶋裕美議員。 (小嶋裕美議員登壇・拍手)
小嶋裕美
◆小嶋裕美議員 私は、ただいまから、自由民主党議員会を代表して、今定例会に上程されました平成22年度一般会計等補正予算案、 その他の諸議案及び市政の諸課題について、順次、質問いたします。 まず、このたびの市議会議員補欠選挙では、川田ただひさ議員の当選により、私ども会派は第1会派となりました。また、衆議院北海道第5区補欠選挙についても、我々自民党が勝利いたしました。このことは、北海道における道民、そして市民の民意のあらわれであり、私ども会派は、期待される民意にこたえるべく、襟を正し、この信託の重さを受けとめ、第1会派としての責任と役割を果たしていく所存であります。 しかし、市議会における議会のルール、慣例を無視した議長を初めとする各種議会ポストのあり方については、市民の民意を理解されておらず、大変に遺憾であることを申し上げておきます。 では、初めに、市長の政治姿勢について質問いたします。 政治姿勢の1点目は、衆議院北海道第5区補欠選挙についてです。 10月24日に投・開票が実施された衆議院道5区補欠選挙は、前与党議員が政治資金規正法違反事件に伴い衆議院議員を辞職したことが発端となって実施されたものですが、このことにかかわって、先月上旬に国の会計検査院による実地検査が札幌市教育委員会に入って実施されました。この実地検査は、札幌市教育委員会が当該政治資金規正法違反事件を機に実施した教職員の服務規律等実態調査の結果を受けて、一部に法令違反の疑いがあることを契機に行われたと伺っています。また、今回、法令違反の疑いがあるという理由で会計検査院の実地検査が行われたことは、札幌市においては過去になかったとお聞きしています。 私は、服務規律等実態調査を実施せざるを得ない事態を招いたこと自体、尋常なことではないと考えますし、また、このような理由で会計検査院の実地検査を受けたことは、児童生徒に対してはもとより、市民に対して不安と不信感を抱かせる異常な事態であり、大きな問題であると考えます。 そこで、市長にお伺いしますが、札幌市の教育委員会が前代未聞と言える会計検査院の実地検査を受けたことに対して、札幌市を統括し、代表する権限を持っておられる市長として、どのように認識しておられるのか、お伺いいたします。 次に、衆議院道5区補選について、道内関係都市の多くの市長が静観していた中で、市長は、告示前から与党候補者の支援を明確に打ち出して応援されました。同補選は、事実上、与党候補者と野党第1党候補者との一騎打ちの戦いでした。結果は、夏の参院選での大敗に引き続いて、与党候補者が3万1,000票を超える大差で敗北しました。私どもは、この結果は、与党候補者に対する評価以上に、現政権の国政運営に対する不安と不信と不満のあらわれであり、政権与党としては、ここで下された民意の重さを厳しく受けとめていかなければならないものと思います。 この敗因については、与党元幹部や、今申し上げた補欠選挙の原因をつくった前与党議員にかかわる、いわゆる政治とお金の問題、沖縄県普天間飛行場や尖閣諸島中国船衝突事件などに象徴される外交問題、さらには、子ども手当や、八ツ場ダムなどコンクリートから人へ、あるいは、景気と雇用などの政策にかかわる問題があるものと思います。これらの問題については、いずれも、稚拙な対応を繰り返すにとどまらず、与党内での方向性さえ定まらず、いまだに揺れ動いているのが実態です。地に足の着かない国政運営は、結果として大きな打撃となって国民生活にはね返ってくることは明らかです。 そこで、質問ですが、与党候補者の支持を鮮明にして応援された上田市長は、今選挙で下された民意をどのように受けとめておられるのか、お伺いいたします。 次に、2点目は、子ども手当についてです。 現政権は、マニフェストで掲げた子ども手当について、次世代の社会を担う子ども一人一人の育ちを社会全体で応援するとの観点から、所得制限を設けず、子どもの年齢や出生順位にかかわらず、中学修了までの子どもに一律月額2万6,000円を支給するとしていました。しかし、平成22年度では、恒久的な財源見通しが立たないこともあって、結果として月額1万3,000円で実施しました。しかも、子ども手当の一部として地方負担や事業主負担のある児童手当を支給する仕組みを温存したほか、むだの排除や所得税、住民税の年少扶養控除の段階的廃止でその場しのぎの措置をしてきたのが実態です。 私は、恒久的制度である子ども手当の支給は、税収などの恒久的財源をもって充てることが原則であると思っています。 そこで、質問の1点目ですが、子ども手当の支給について、恒久的財源の確実な見通しのないまま見切り発車した現政権の姿勢は非常に無責任なものではないかと思っていますが、実際に事業を執行する立場にある札幌市は、子ども手当制度のあり方についてどのように認識しておられるのか、お伺いいたします。 次に、平成23年度以降の子ども手当は、予算編成過程において改めて検討し、所要の法律案を国会に提出するとしていましたが、子ども手当の2万6,000円の全額支給や財源手当てのための配偶者控除廃止の有無などについて今もって政権内で揺れ動いており、明確な方針が示されておりません。子ども手当は、現金で支給されますので、直接、子育てのために使われる保障はなく、また、親が受け取った子ども手当のツケを、将来、親になる子どもたち自身が支払うことにもなりかねません。国民の間においても、子ども手当はいつまで続けられるのだろうかとの不安の声、あるいは、これまでどおり現金支給とすべきか、それとも保育所や保育サービスなどのいわゆる現物給付とすべきかについて賛否両論の声が聞こえています。 私は、行政の役割は、市民の貴重な税金を市民が求める政策目的を実現するために使うことだと思っています。そのためには、市民が求める政策目的に外れたことにも使える現金給付ではなく、政策目的を直接実現できる施設や物やサービスを提供する現物給付による執行方法をとることが望ましいと思っています。 そこで、質問の2点目は、子ども手当は、これまでどおりの現金給付とすべきか、それとも、だれもが働きながら安心して子どもを産み育てることができるよう、保育所整備やその他の保育サービスを拡充していく現物給付とすべきかについて、札幌市はどのような基本認識を持っておられるのか、お伺いいたします。 次に、子ども手当の制度が今後どのようなものになっていくかは不明確なままですが、現在、子ども手当の一部をなす児童手当の地方負担があります。また、扶養控除の廃止による地方税増収分を子ども手当に充て、地方に負担増を求める考えも浮上しているようです。児童手当の継続や扶養控除廃止による地方負担が実施されるか否かにかかわらず、現政権がマニフェストで約束したことなのですから、子ども手当の財源は、全額、国が負担すべきものと考えます。 そこで、質問の3点目は、国家予算の編成を目前に控えて、札幌市は、子ども手当の全額国庫負担化に向けてどのようなお考えのもとに取り組んでいかれるのか、お伺いいたします。 次に、3点目は、市民評価、事業仕分けについてです。 市民評価、いわゆる事業仕分けの目的について、市長は、第3回定例会の代表質問において、時代の変化を見据えたまちづくりを目指して、単なる経費の節減や削減ではなく、事業の選択と集中に向けた議論を市民参加の方法で行ったとの趣旨のお答えをされています。市長が言われるように、事業を選択し、投資を集中するためには、そのための財源を生み出さなければなりません。したがって、私は、本来、事業仕分けとは、主としてむだの排除と予算の削減を前提に、事業ごとに目的の合理性と費用対効果で判断されるものであり、市政という大局的な視点で判断するという点においては限界があるものと理解しています。 札幌市の事業仕分けでも、第1段階では事業の必要性の有無が判断されます。判断理由は、目的が現状の課題やニーズを反映していない、行政の役割は終了している、効果がない、あるいは、民間と競合しているといった理由について、そう思うか、思わないかで必要性の有無が判断されています。次の第2段階では、第1段階で事業の必要性があるとされた事業についても、見直し、廃止を含む見直し、あるいは現行どおりとして判断されており、事業を拡大すべきとの判定区分はありませんでした。 こうして実施された事業仕分けの結果は、89事業のうち、不要が16事業、見直しが41事業、廃止を含む見直しが17事業、その他が15事業とされて、83%の74事業が廃止または削減に向けた判定結果となっています。私は、今回の事業仕分けがこうした手法を用いて実施された結果としては当然の帰結であったと考えます。 そこで、質問の1点目ですが、仕分け人の方々が真剣に取り組んでこられた今回の事業仕分けの結果について、市長はどのように受けとめておられるのか、お伺いいたします。 質問の2点目は、今回の事業仕分けで見えてきた手法上の課題をどのようにとらえ、今後どのような方向に持っていこうとされているのか、お伺いいたします。 次に、仕分け対象事業についての平成23年度予算要求の内容を見ますと、平成22年度予算額27億3,200万円に対して26億1,500万円であり、差し引き1億1,700万円の減額となっています。事業内容によっては仕分け結果を平成23年度に反映できないものもあると思いますので、この要求が仕分け結果を踏まえたものなのかどうかは性急に判断できませんが、今後の査定を経て、平成23年度予算案として提案されてある程度明確になってくるものと思います。 そこで、質問の3点目ですが、市長は、平成23年度予算は事業仕分けの判定結果を踏まえて削減する方向で考えておられるのかどうか、お伺いいたします。 次に、4点目は、都市ビジョンについてです。 札幌市は、総合的かつ計画的な行政運営を図るため、基本構想を定め、北方圏の拠点都市、新しい時代に対応した生活都市の二つを目指す都市像として、この構想に基づいて長期総合計画とこれを実施する5年計画を定めてまちづくりを進めてきました。また、上田市長が就任され、平成16年からは施政方針である元気ビジョンとこれを実現する新まちづくり計画を定めてまちづくりを進めてきましたが、平成22年度の市長政策室実施プランの中で、第4次長期総合計画を補完する都市ビジョンの検討という項目で、第4時長期総合計画の検証を行うとともに、新たな都市ビジョンの策定についても有識者等の意見を取り入れながら検討していくとしています。現行の第4次長期総合計画の進捗状況や課題については、新たな都市ビジョンを策定するかどうかにかかわらず、計画の策定から10年が経過していることを考えると、検証作業に着手するのが遅かったと言わざるを得ません。 そこで、質問ですが、局実施プランで示された第4次長期総合計画の検証については、具体的にどのような項目について行ったのか、また、どのような結果となっているのか、お伺いします。 また、新たな都市ビジョンについては、長期計画や新まちづくり計画との間でどのような位置づけになり、また、内容になるのかがよく見えません。これまでの市長のお考えによれば、施政方針である元気ビジョンは中期的な指針と位置づけられていますが、実質は市長の任期の4年ごとに策定しており、中期なのか短期なのかがとてもあいまいに思います。市民や職員と理念や情報を共有しながらまちづくりを進めていくのであれば、中期的というあいまいな表現ではなく、中期か短期かを明確に示していくべきです。 私は、基本構想があり、長期計画があり、実施計画を策定するお考えがあるのであれば、都市ビジョンは10年程度までの先を見据えた中期ビジョンとしていくべきでないかと思っています。これまでの元気ビジョンでは、市民の力みなぎる、文化と誇りあふれる街をまちづくりの目標に定め、市民自治の息づくまちづくりを根本に据えておられます。そして、同ビジョン第2ステージでは、子ども、経済、高齢者と障がい者、安全・安心と環境、文化芸術、スポーツ、観光をまちづくりの基本的方向とされておられましたが、私としては、教育という大事な分野がうたわれていないことに少なからず疑問を持っていることを申し上げておきます。 いずれにしても、都市ビジョンは、まちづくりの目指す目標とその施策の方向性を掲げていくものと思いますので、札幌市の基本構想で掲げる北方圏の拠点都市、新しい時代に対応した生活都市の二つの将来像を踏まえたものでなければなりません。 そこで、質問の2点目は、新たな都市ビジョンについてどのような位置づけで策定しようとしているのか、現時点で都市ビジョンの期間や盛り込むべき内容はどのようなものとすることを想定しておられるのか、お伺いいたします。 5点目は、2017年冬季アジア大会の誘致についてです。 一昨年の北京オリンピックや最近開催された広州アジア大会など、中国では国際的なスポーツイベントが積極的に開催されています。その様子はメディアでも大きく取り上げられていますが、こうしたイベントを契機として中国の都市の発展が劇的に進んでいる様子を目の当たりにしますと、国際的なスポーツイベントの誘致が都市の基盤整備や経済の活性化の起爆剤となっていると再認識しています。 札幌市も、古くは冬季オリンピックからユニバーシアード冬季大会、冬季アジア大会、ノルディックスキー世界選手権大会など、国際的な冬季のスポーツイベントを積極的に誘致してきました。こうした国際的な冬季のスポーツイベントの開催、特に、冬季オリンピックの開催により、札幌の都市基盤の整備や都市機能の充実が図られました。また、札幌という都市を国内外にアピールし、知名度を向上させる絶好の機会にもなり、国内外から誘致する客、すなわち誘客による市内経済の活性化にも大きく貢献したものと考えます。 2007年のノルディックスキー世界選手権以降、札幌では冬季の国際的なスポーツイベントは開催されておりません。今後、札幌を世界に向けて発信するとともに、札幌経済の活性化の起爆剤とするためにも、私ども会派としては、冬季オリンピックを初めとする国際的な冬季スポーツイベントの誘致に札幌市がもっと積極的に取り組むべきではないかと考えます。 折しも、先般、日本オリンピック委員会から札幌市に対して2017年の冬季アジア大会開催の打診があったと伺っています。冬季アジア大会については、過去、札幌市で1986年の第1回大会、1990年の第2回大会を開催していますが、当時に比べてアジア地域の成長は著しく、札幌にとっての経済・観光面でのアジア地域の重要性は格段に増しています。私ども会派としては、札幌のアジア地域に対するプロモーションをより強化し、アジア地域からの誘客につなげるとともに、将来的な冬季オリンピックの開催誘致につなげていくためのステップとするためにも、2017年の冬季アジア大会を札幌で開催するべきではないかと考えます。 そこで、質問ですが、市長は2017年の冬季アジア大会の開催誘致についてどのようにお考えなのか、お伺いします。 次に、大きな項目の第2点目は、広域自治体間連携についてです。 札幌市の基本構想と第4次長期総合計画のいずれにおいても、北海道における自立的発展と広域国際交流の拠点都市として、市政の広い分野にわたる関係市町村との連携促進が掲げられていますが、上田市長の1期目の元気ビジョンにおいて自治体間連携は観光振興とコンベンション推進の分野で言及されているにすぎず、私は、実際の市政も内向きに終始してきたとの印象を強く持っていました。また、2期目の元気ビジョン第2ステージにおいても、食や観光の限られた分野で道内関係市町村との連携推進が掲げられているだけでした。 私は、市政執行において、みずからの市域内で完結できるものはほとんどないと言ってもよく、好むと好まざるとにかかわらず、広域的な視点で物事を解決していかなければならないと思っています。札幌市は、これまで道内自治体の力に依存しながら繁栄の利益を享受してきたと思っていますが、特に、少子高齢化の進展と人口減少社会を目前に控える状況の中では、食や観光の分野に限らず、あらゆる政策において道内他自治体との連携を強め、ともに共存していかなければ札幌市の持続的な発展は望むべくもない時代に入っているものと思います。 市長は、2期目に入って、札幌広域圏、石狩支庁管内や道内5中核都市の市長との協議の場を主導し参画しておりますが、日常的な課題だけでなく、新幹線札幌延伸や丘珠空港問題などでは広域的視点に立った北海道や東北の関係自治体との連携を強化する必要に迫られてきました。 そこで、質問の1点目は、市長は、これまでの自治体間連携による市政執行についてどのように評価しておられるのか、また、今後、自治体間連携による市政執行の必要性や重要性は一層その大きさを増していると考えますが、この点についてどのような基本認識のもとに進めていくおつもりなのか、お伺いいたします。 次に、自治体間連携における区役所の役割についてです。 札幌市は、昭和47年に政令指定都市に移行して37年目を迎えました。この間、各区役所においても、地域住民や団体、企業、大学などとの連携のもとにさまざまなまちづくりへの取り組みがなされてきましたが、この中で関係自治体との連携による取り組みは、私の知る限りでは、各区のまちづくりビジョンの中で自治体間連携の取り組みを掲げているのは厚別区と清田区の2区だけであり、実際に取り組みを進めている区は北区、厚別区、手稲区の3区だけです。 私の住む厚別区では、江別市、北広島市との間で3市交流ファミリー森林浴ウオーキング、スポーツ交流大会、特産品販売、区情報コーナーでの情報提供、お隣さん市っ得広報事業を実施しています。こうした区民協議会やまちづくり会議の活動は、区内のまちづくり団体や行政などが連携協力して実施されています。厚別区では、分区以来、行政間での近隣市との交流事業は長年の経験からかなり進んでおりますが、今後は、まちづくり団体と近隣市あるいは歴史的ゆかりのある都市などとの交流の動きが活発化していくことが予想されています。 また、北区では当別町と、手稲区では小樽市、石狩市との間で交流事業に取り組んでいると伺っています。 仮に、実際の取り組みがこの3区だけだとすれば、道内の他の主要都市に匹敵する規模を持つ区役所としては、自治体間連携に対する認識が薄く、積極性に欠けているのではないかと思います。区役所における自治体間連携は、隣接の自治体が主体になることは自然なことですが、事業の内容によっては道内あるいは道外自治体との連携が必要になってくるものと考えますので、この点において、区役所が自治体間連携のもとに積極的に取り組むべき事業がかなり多くあるのではないかと思います。 そこで、質問の2点目は、自治体間連携は、本庁サイドだけでなく、区役所の果たす役割にも大きなものがあり、積極的に進めていくべきではないかと考えますが、市長は区役所における自治体間連携の必要性とそのあり方についてどのようなお考えを持っておられるのか、お伺いいたします。 次に、第3点目は、創造都市づくりについてです。 高齢社会に入り人口減少社会を目前に控えた札幌市が今後とも持続的に発展していくためには、縮小的成長施策であるコンパクトシティへのまちづくりだけではなく、市民や企業が日常的に創造的な活動ができる環境づくりを行い、札幌が持つ資源や特性を生かしたまちづくりを推進していかなければ、もはや都市間競争に打ち勝つことはできません。 札幌市の基本構想においても、政治、経済、技術、文化などさまざまな分野における創造的な都市活動と国際交流を活性化し、北の拠点都市としての機能を強化していくことの必要性がうたわれています。この都市像を実現していくためにも、戦略的な都市経営として、新たな価値を創造し、札幌ブランドをつくり上げること、つまり、創造的成長施策の展開が必要だと考えます。 創造都市さっぽろ推進会議からの提言書の中では、創造性を刺激する都市、創造性の表現や発表の場に恵まれている都市の2点に力点を置いた都市施策を展開していく必要があるとし、重点施策の中では、産業育成の視点から、国内外の都市との戦略的な連携を促進するためにユネスコの創造都市ネットワークに参画することがうたわれています。ユネスコの創造都市ネットワークとは、創造的、文化的な産業を育成し強化することによって、都市の活性化を目指す世界の各都市に対して、ユネスコが国際的な連携や相互交流を支援するものです。 札幌市では、推進会議の提言を受けて、今年度から重点的に取り組むシティプロモート及び創造都市さっぽろの推進について、庁内横断的な協議を行う創造都市さっぽろ・シティプロモート推進本部を設けて、市民や企業の理解促進を図る取り組みやユネスコの創造都市ネットワークへの登録に向けた検討を行っているとお聞きしています。 そこで、質問の1点目は、都市間競争に打ち勝つためにも、速やかにユネスコの創造都市ネットワークへの登録を申請すべきと考えますが、その時期はいつごろと考えておられるのか、お伺いします。 次に、ユネスコへの登録申請分野についてです。 デザイン、文学、映画、音楽、クラフト&フォークアート、メディアアート、そして食文化の七つの分野で登録申請ができるとされていますが、札幌市では、これらの多くの分野で登録できる資源や特性を有しています。誤解を恐れずに言いますと、私は、何が創造都市なのかに答えはないと思っています。それは、市民や企業が日常的な活動の中から生み出していくものであり、そこで生み出された魅力や価値が内外に広く認められたときに初めて答えが出るものと思っています。 札幌市は、民間企業の地域ブランド調査で魅力的なまちの1位に返り咲きましたが、順位もさることながら、常に高い評価をもらっているのは、豊かな自然だけでなく、日常的な市民活動の結果ととらえて、これからも国内のみならず海外での高い評価をもらえるよう不断の取り組みをしていく必要があります。このような市民の力が創造都市づくりに向けた大きな力につながっていくものですが、だれかが先導的な役割を果たし、誘導していくことが必要であると考えますので、行政がそのきっかけをつくり、側面的な支援を果たしていかなければなりません。したがって、今の時点で市民がよしとする登録分野を判断していくことが今の札幌市に求められているのではないかと思います。 そこで、質問の2点目は、登録を申請する分野は現時点ではどの分野を想定しておられるのか、お伺いします。 次に、登録申請から登録後に向けての取り組みについてです。 ユネスコに登録されることによって、札幌市の創造都市づくりに向けた実績やこれからの取り組みへの決意を内外に強く発信することになりますが、魅力や価値や優位性を持った分野の活動から、札幌市全体としてのブランドづくりにつなげていかなければなりません。そのためにも、札幌市は創造的な分野で活動する市民や企業をどのように支援するか、創造的な産業の多くは中小企業が多く占めることになると思われますが、これをどう支援していくか、さらには、創造性を発揮できるような都市空間をどう形成していくかなど、幾つかの課題に対応していくことが求められています。 そこで、質問の3点目は、札幌市は、登録申請から登録後を見据えて、どのような基本姿勢のもとに創造都市づくりを目指していこうとされているのか、お伺いします。 次に、第4点目は、札幌市産業振興ビジョンについてです。 札幌市を取り巻く社会経済環境が大きく変化している中、札幌市経済が持続的に発展していくためには、中長期的視点から戦略的に産業振興を図っていくことが不可欠ですので、札幌市は、市内産業のさらなる発展に向けて、さまざまな外的要因の変化に対応できる足腰の強い経済基盤を確立するため、市民、企業、行政が共有する理念や指針を描き、今後、札幌市が取り組むべき施策展開の方向性を示す札幌市産業振興ビジョンを策定することにしています。この目的は、雇用の場を創造し確保すること、企業や就業者の収入増加を図ること、さらには、魅力あふれるまちづくりを実現することにしています。 私ども会派は、以前より、代表質問等において、第4次札幌市長期総合計画については、社会経済情勢や人口動向等の変化に伴い、中期計画を策定すべきことを繰り返し市長に進言してきましたが、今回の産業振興ビジョンの策定は遅まきながらという感を強く抱いています。この産業振興ビジョンは、これからの本市産業の振興にとって重要な位置づけになると考えますが、ビジョンの目的を達成するためのアクションプランの策定が急がれるところです。 施策の方向性として、札幌経済の成長を牽引する重点分野の明確化、札幌市産業の高度化に向けた横断的戦略の構築、札幌市経済を支える中小企業の経営革新と基盤強化を掲げ、その成長分野を牽引する重点分野として、北海道の豊富な食、魅力的な資源を生かした観光、全社会が一丸となって取り組む環境、今後需要が拡大する健康・福祉の4分野を掲げて振興を図ろうとしています。 そこで、質問の1点目ですが、産業振興ビジョン素案について募集したパブリックコメントにおける市民意見の特徴はどのようなものであったのか、お伺いします。 質問の2点目は、ビジョン策定後、これを実現するための具体的なアクションプランを速やかに策定すべきと考えますが、その工程をお示し願います。 次に、この重点分野の中で特に懸念されるのは食の分野です。現在、民主党政権は、環太平洋戦略的経済連携協定、TPPの交渉参加において、日本の農業を初めとする第1次産業を守ることや食料自給率の向上などの問題を戸別所得補償の拡大で対処しようとしています。しかし、本質的な競争力のある第1次産業の将来を見据えた取り組みを示すのが先だと思うのですが、TPP交渉参加ありきの中でこれに臨もうとしています。 どちらにしても、日本の食料自給率を高めるために大切なことは、その担い手となる北海道の第1次産業の競争力を強化し、振興していくことが急務であり、1次産業がゼロになってしまえば、産業振興ビジョンで言う6次産業もゼロとなってしまいます。札幌市は、農業や水産業など1次産業については道内市町村の生産地に頼らざるを得ないのですから、本市にあっては、2次・3次産業としての役割と消費の担い手としての役割をしっかり果たしていかなければなりません。 そこで、質問の3点目は、食の振興をキーワードとして、生産、加工、販売に至る幅広い産業を振興する、いわゆる6次産業の確立に向けて具体的にどのように取り組んでいくおつもりなのか、お示し願います。 また、振興策の一つに北海道フード・コンプレックス国際戦略総合特区構想が浮上していますので、まずは国の採択を得ることに鋭意努めていくことを求めておきたいと思いますが、仮に国の採択が得られなかった場合に、札幌市はどのようなお考えのもとに取り組みを進めていくのか、お示し願います。 次に、産業振興ビジョンが示されても、市内の事業者が新規参入や事業構造の変革を目指し重点分野に取り組もうとしたときに、必ず壁にぶつかるのは法令や条例等の規制です。例を挙げれば、食の分野で都市型農業を目指したときに、今話題の植物工場などは立地する場所の土地利用規制があります。環境の分野では、産業廃棄物のリサイクルに取り組もうとした場合、さまざまな手順を踏まなければ許可がおりないといったことがあります。また、新規参入事業者と既存事業者との共存をどう図っていくのかといった課題もありますので、ビジョンだけではなく、規制緩和と手続の簡素化を図るなどの実効性ある環境づくりを進めていかなければなりません。 そこで、4点目の質問ですが、例に挙げて示したように、重点分野事業にかかわる規制や許認可、あるいは、さまざまな申請手順等の簡素化を図ることについて、どのような認識のもとに取り組んでいくおつもりなのか、お伺いいたします。 次に、ビジョン実現のかぎは札幌市の経済を支える中小企業にあり、その取り組みいかんで決まると言っても過言ではありません。ビジョン素案の中で示されている札幌広域都市圏企業向けアンケートでは、新分野、新業務への取り組みに46%の企業が前向きの意欲を示していますが、経営者の中には、新分野などへの事業転換の意向を持ちつつも、資金の問題、将来展望、転換に伴う人材育成などさまざまな課題があって、なかなか踏み切れない経営者が多いのも事実です。ビジョンの中では、融資、経営セミナー、人材育成などの基本施策を掲げていますが、まずは、経営者の意欲をどう引き出して事業転換への意向を実現させていくかがスタートではないかと思います。 なお、振興ビジョンの実現に向けた取り組みを進めるためには、経済局のみならず、観光文化局、保健福祉局、環境局など多くの部局が関連しますので、ビジョンの取り組みが横断的であればあるほど、縦割り行政の弊害によってその実現性に疑問を抱かざるを得ないため、連携を強化したしっかりとした推進体制のもとに進めていくことを強く求めておきます。 そこで、質問の5点目ですが、本市内の経営者は、現時点で産業振興ビジョンをどのように評価しているのか、伺います。 6点目は、産業振興ビジョンの実現に向けて、市内の中小企業が新分野や新事業へ参入する取り組みをスムーズに進める方策をどのようなお考えのもとに進めていこうとしているのか、伺います。 次に、第5点目は、住宅施策についてです。 札幌市では、先ごろ、札幌市住まいの協議会からだれもが安心して暮らし続けられる住まいのあり方についての答申を受けて、札幌市住宅基本計画の見直しを行う予定と伺っています。 札幌市の住宅施策は、これまで、市営住宅の建設を柱として進められており、特に、昭和40年代の人口急増期への対応を経て、現在の管理戸数は2万7,500戸を超えるに至っています。一方、民間住宅市場においても、住宅需要に対応する形で賃貸住宅が供給され、今日では市内住宅総数の4割にも及び、賃貸住宅は札幌市民の住宅の受け皿として大きな役割を果たしてきました。 しかし、札幌市内の住宅の空き家率は過去最高の13.8%に達しており、その多くが民間賃貸住宅とのことです。このような現状を踏まえつつ、将来的に予測される人口減少社会の到来や少子高齢社会の進展などを考え合わせますと、市営住宅に関する施策については、高齢者や子育て世代、あるいは所得が特に低い世帯に対して配慮することに軸足を置きつつ、一方で、一般世帯向けの賃貸住宅については、市場に蓄えられた民間賃貸住宅ストックの一層の有効活用を図るなど、社会情勢の変化を踏まえた適切な政策転換も求められています。 そこで、質問の1点目ですが、現在、札幌市では、今後の住宅施策の基本的な方針となる札幌市住宅基本計画の見直しが行われていますが、今後の市営住宅の供給や民間賃貸住宅との役割分担についてどのような方向性で検討が進められているのか、お伺いいたします。 次に、これまで大量に建設されてきた市営住宅団地の再整備の方向性についてです。 市内には昭和40年代から50年代にかけて整備された4~5階建てのいわゆる階段室タイプの市営住宅が現在も2万戸ありますが、これらのほとんどにエレベーターがなく、入居者、中でも高齢者の方々は大変ご苦労されております。札幌市では、10年ほど前からこのような市営住宅の建てかえに順次着手し、事業を進めているとお聞きしていますが、今後、既存の市営住宅の再整備に当たっては、老朽化した市営住宅について、改修による延命化を図ることや、建てかえを機に集約化と再編を図り、適正な立地と質、規模を備えた住宅を提供していくことが必要になってくるものと思います。 そこで、質問の2点目ですが、既存の市営住宅の再整備の方向性について、現時点でのお考えをお聞かせください。 次に、市営住宅を再整備する際の複合的なまちづくりの推進についてです。 既存の市営住宅も、高齢化とともに、世帯の単身等、小規模化が進行しており、特に、大規模な住宅団地にあっては、子どもからお年寄りまでの幅広い世代が暮らす活気あふれるまちの姿を失いつつあります。また、住民の中には、必要なサービスが身近で受けることができないなど、日常生活に支障が出ているとの声も寄せられています。 市民が地域で安心して住み続けるためにも、生活に必要なサービス、特に身近で医療、介護、子育てなどのサービスを受けられることが求められていますので、市営住宅団地も時代の変化に合わせてその形態や規模を変えていかなければなりません。このため、市営住宅団地の建てかえの際には、団地内に余剰地を生み出し、住宅以外の機能として、医療や福祉施設、その他、市民のニーズに適応した施設を導入する取り組みが今後一層求められるものと思います。 そこで、質問の3点目ですが、既存の市営住宅を再整備する際の住宅施策と福祉施策との連携による複合的なまちづくりの推進について、今後どのように進めていくお考えなのか、お伺いいたします。 次に、第6点目は、子育て政策についてです。 国は、就学前児童に対する子育て政策として、幼児教育と保育を一体的に提供するため、現在の幼稚園制度及び保育所制度の大幅な見直しを検討しており、札幌市における両施設の今後が非常に気になるところです。 幼稚園と保育所は、同じ就学前の子どもが利用する施設であり、その目指す方向性も子どもを健やかにはぐくむとほぼ共通であることから、前自公政権時代から両施設を一つとすることが望ましいと考え、幼保一元化を目指して種々の検討を進めておりました。しかし、所管省庁の違いやそれぞれの施設運営の根本となる制度上の違いなど、その隔たりは非常に大きく、性急な一元化は両施設関係団体への影響も少なくないため、まずは両施設の制度上の位置づけをそのままとした幼保連携を実践する認定こども園制度を創設し、平成18年度後半より積極的に取り組んでいたところでございました。 一方で、現政権下では、この取り組みを引き継ぐ形で新たに幼保一体化と名を変えて、これを含む子ども・子育て新システムの基本制度案要綱を本年6月に公表しました。この要綱では、幼保一体化を平成25年度を目標に実施するとし、こども園制度を創設することをうたっております。 しかしながら、私ども会派としましては、幼保連携の普及及び検証もままならないうちに幼保一体化を打ち出した新システムは、余りにも性急に過ぎるのではないかと考えます。 そこで、質問の1点目ですが、札幌市としては、国の新システムに関してどのように評価しているのか、お伺いいたします。 また、この新システムの中の幼保一体化では、保育所への入所要件であった保育に欠ける要件を撤廃し、さらに、幼稚園、保育所、認定こども園がこども園に移行し、すべての子どもを対象に、新たな指針に基づいて幼児教育と保育をともに提供することとしています。このように、幼稚園と保育所の垣根が撤廃され、さらに入所要件も撤廃されてしまいますと、入園する子どもは大幅に多様化し、これに対応する施設での運営内容は大きく変わらざるを得なくなり、両施設への影響ははかり知れないものがございます。特に、幼稚園における幼児教育については、学校教育体系の中で子どもたちが歩み出す第一歩として非常に重要な役割がありますが、子育て家庭の多様化するニーズにそれぞれに専門性を持ってこたえてきた幼稚園や保育所がこども園へと移行し、すべての施設で広く幼児教育を担うこととなるため、その質の確保が懸念されるところです。 そこで、質問の2点目ですが、幼保一体化が実施された際、札幌市においては幼児教育の質の確保に向けてどのような対応をお考えか、お伺いいたします。 さらに、さきの文教委員会では、私ども会派からいろいろと質問させていただきましたが、札幌市は、この幼保一体化に対応するため、幼保一体化推進モデル事業を実施するとして、事業は認定こども園制度を活用することから、教育委員会と子ども未来局が共同事業として取り組むと聞いておりますので、この幼保一体化の実施に当たっては国の省庁の壁も取り払われることですから、当然、札幌市もそれに倣うのではないかと想定されます。 そこで、質問の3点目ですが、幼保一体化が実施された際に、札幌市における当該制度を所管する部局を新設するかなどの現時点における市長のお考えをお伺いします。 次に、第7点目は、総合交通体系についてです。 札幌市の都市部では、札幌駅前通公共地下歩道の工事が佳境を迎え、来年3月にはオープンいたします。また、現在、路面電車の延伸について市民議論が行われており、都心部が今後どうなっていくのか、大変注目されています。一方、北海道新幹線の札幌延伸や丘珠空港など、広域的な人の移動に係る議論もそれぞれで行われておりますが、これらを個別に議論したのでは、本市の交通体系全体の将来像というものが見えてきません。 札幌市では、交通に対する基本的な考え方や交通施策の具体的な展開方針を札幌市総合交通計画として取りまとめるべく、本年度、既に3回の策定委員会が開催され、活発な議論がなされていると承知しております。本市のまちづくりにおいて、こうした取り組みは大変重要でありますし、この計画がより市民にわかりやすく広く認知されることを期待しています。 そこで、今回、私から、総合交通体系のうち、かねてより私ども会派が特に重要なものとして指摘してきました骨格道路のあり方について、2点お伺いします。 最初に、都心アクセス強化道路軸についてです。 本年4月、北広島市に大規模な商業施設がオープンし、札幌市からも多くの買い物客が訪れ、一部の道路では交通渋滞が発生しているようです。このような例からも、道路ネットワークは、札幌市内のみで完結するわけではなく、関係市町村の圏域全体の中で考えられるべきものです。 道央都市圏では、札幌市を含む7市3町で、平成18年度からパーソントリップ調査を実施し、この実態調査に基づき、昨年度末、都市交通マスタープランがまとめられ、骨格道路網の将来像が示されました。都市交通マスタープランは、これまでも、おおむね10年ごとに計画が取りまとめられ、これに基づき、骨格道路網の整備が着実に進められてきました。これにより、札幌市の都市計画道路の整備率は90%を超え、政令指定都市の中ではトップであるとお聞きしています。 しかし、他の大都市ではまちの中心部と空港などの拠点を結ぶ高速道路網がかなり以前から整備されてきましたが、積雪寒冷地の本市においては、他の大都市よりもその必要性が高いにもかかわらず、こうした取り組みが不十分であり、この点について、私ども会派ではこれまでも指摘をしてきたところです。 今回の道央都市圏のマスタープランにおいては、既存道路を活用して骨格道路網を形成する考え方が示され、新たに創成川通が都心アクセス強化道路軸に位置づけられました。 そこで、1点目の質問ですが、都心アクセス強化道路軸について、現在、議論が進められている札幌市総合交通計画に位置づけた上で、札幌市として早期に取り組みを進める必要があると考えていますが、市長のお考えをお伺いいたします。 次に、外環状道路についてです。 先ほども申し上げましたパーソントリップ調査によると、圏域内の移動に係る自動車の分担率は56%とのことであり、まさに人々の移動は自動車を中心としていることが数字からも明らかです。将来を見通して今から対策を講じることはもちろん重要ですが、一方、現実の生活を支えることが今最も求められていることではないかと思います。 私自身も車を運転し、市内各所に出向きますが、全国的に見れば道路の整備率は高いというものの、十分とは言えません。特に、冬期間に5メートルもの雪が降る札幌では、全国一律の尺度で判断するのではなく、市民の生活実感に根差した必要な対策を講じることが重要であると考えます。 郊外の大型店の進出とともに、市民のライフスタイルは変化し、日常の行動は必ずしも都心を中心とするわけではなく、目的に応じてその行き先は多様化しています。札幌市の都市構造は、公共交通網も道路網も都心部を中心とする放射状の形態をなしており、都心部での交通渋滞の解消のためにも、通過交通を排除する環状方向の道路の強化が必要であり、このことにより、CO2排出量の削減やバスの定時性の確保など、市民の暮らしを支えていくことにもつながるものと考えます。 そこで、2点目の質問ですが、郊外部の環状機能の強化について、どう考え、どのように進めようとしているのか、お伺いいたします。 次に、第8点目は、母子保健情報システムについてです。 札幌市における母子保健施策は、保健センターにおいて母子健康手帳を交付し、母親教室、離乳期講習会、また、思春期教室の開催などを通して妊娠、出産、育児に関する正しい知識の普及啓発を図るほか、新生児、未熟児、妊産婦に対する全戸訪問指導事業を実施し、母体の保護や育児不安の解消に取り組むとともに、児童虐待の予防にも取り組んできています。また、乳幼児期における健全な心身の発達を図るために、保健センターでは乳幼児健康診査と健康相談を実施し、医療機関においては、妊産婦の総合的な健康の保持と増進を図るために委託事業として妊婦の一般健康診査を行っています。しかしながら、子育て支援は広範囲に及び、母子保健施策のみですべてに対応することはできません。 厚生労働省の調査では、何らかの障がいを持つ児が虐待を受ける比率は、障がいのない児に比べ4倍から10倍と推計されています。また、乳幼児健診では、障がいの疑いのある子どもに重点が置かれ、発達障がい児の育てにくさから疲労こんぱいしている母親が見落とされがちであると言う子ども発達臨床研究の専門家の声も伺っております。そのためにも、児童相談所や子育て支援センターなどにおける児童福祉施策とともに、地域ボランティアによる活動など、行政機関と地域関係団体が適切な役割分担と緊密な連携のもとに施策の展開を図っていくことが大切であると考えます。 これら子育てにかかわる関係機関や団体がそれぞれの機能を発揮し、子どもの健全な発達を促していくためには、そのもととなる乳幼児期からの子どもと親に関する情報がなければなりません。このような情報があって、初めて、そこから子育て支援がスタートすることになるのではないかと思います。 現在、乳幼児と母親など家庭に関する個別の情報は、各保健センターにおける全戸訪問指導事業や乳幼児健診の結果などから蓄積されていますが、これらの情報は、すべて紙台帳で作成され、保管されているとお聞きしています。この状態は、担当の保健師などスタッフの個別的な情報として存在しているにとどまり、必要な情報を必要なときに得るためには多大な労力と時間を要する実態にあり、組織として迅速かつ効果的な活用を図る体制にはなっていないと考えます。このままでは、子育て家庭で生じる育児不安や虐待につながりかねない情報の共有は、潜在する子育て問題に対処することは困難ですので、札幌市における母子保健施策の政策立案のみならず、児童相談所等の関係機関と連携した虐待予防まで含めた子育て支援施策にも的確に結びつけていくことができないのではないかと考えます。このため、札幌市においては、母子保健情報システムの構築に向けて検討を始めているとお聞きしていますが、私としては、このような大切な情報は、なぜ、いまだに紙台帳のままだったのか、どうしてもっと早く構築できなかったのかという点に大きな疑問と危惧を抱いています。 母子保健にかかわる個別の情報を経時的に把握し、集積することは、支援に携わる職員が必要な情報を必要なときにいつでも取り出し、適切な支援に結びつけることができるものと考えます。さらに、札幌市の子どもたちの健康に関する情報を集団として収集、分析することは、今後の母子保健施策の展開と政策立案に活用するためにもますます重要になってきます。情報システムをただ構築するだけではなく、そこで一元管理される情報の質の検討と活用を積極的に進めていかなければ意味がありません。札幌市は、いわゆる子どもの権利条例を制定し、子どもが安心して暮らし、自立した大人へと成長することができるよう、総合的な施策を進めることとしていますので、この理念を実現していく上でも、母子保健情報システムの構築は必要不可欠なものと考えます。 そこで、質問ですが、子どもの健やかな成長を促す施策の基本となる情報の蓄積と効果的な活用を図るために、母子保健情報システムを早急に構築していくべきと考えますが、札幌市のお考えをお伺いいたします。 以上で、私の質問を終わらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。(拍手)
宮村素子
○副議長(宮村素子) 答弁を求めます。 上田市長。
上田文雄
◎市長(上田文雄) 8項目ご質問がございましたので、私からは、政治姿勢の問題と広域連携の問題、それから、創造都市づくりについて、この3点について答弁をさせていただきます。その余は、担当の副市長並びに教育次長からもお話をさせていただきますので、お聞き取りください。 最初に、私の政治姿勢についてということでございますが、会計検査院のいわゆる実地検査に関する認識についてでございます。 このたびの検査は、教育委員会において実施いたしました服務規律等の実態調査の結果を受けまして、一部に国庫負担に影響する法令違反の疑いがあるということを契機として行われたものでありまして、検査に当たりましては、教育委員会が適切に対応したものというふうに認識をしているところでございます。 次に、民意の受けとめについてでございますが、今回の衆議院議員第5区の補欠選挙の結果につきましては、政治と金という問題が契機になって始まった補欠選挙でもございますので、この問題を初め、外交問題など国政レベルでのさまざまな議論が影響しているというふうに考えているところでございます。 次に、2点目の子ども手当についてでありますが、初めに、子ども手当制度のあり方に対する認識ということでございます。 子ども手当は、子育て家庭の経済的負担を軽減し、子育てを社会全体で支援していくという見地から有効な制度であるというふうに考えておりますが、スタートして間もない制度を継続して実施していくためには、安定した財源を確保するということは重要である、このように認識をいたしております。 次に、子ども手当の給付方法についての基本認識でありますが、現金給付も効果的でありますけれども、現在の大都市の保育所の待機児童状況といったものを見ますと、現物給付による保育所整備やその他の保育サービスの充実、拡充といったことも重要でありますので、両者のバランスをとった給付が求められていると私どもは考えているところでございます。 次に、子ども手当の全額国庫負担化に向けての取り組みについてでございますが、昨年度から指定都市市長会と連携をいたしまして、国に対し、地方に負担を転嫁せずに、全額、国庫で負担すべきであると、全額、国費を財源とするということを強く要請しておりまして、今年度は、国家予算編成に向けまして、8月と、つい最近になりますが、11月26日付で国に対して要請を行ったところであります。さらに、札幌市独自で、重点要望といたしまして、7月に地元選出の国会議員を通じて国にも働きかけをしているところでございます。 次に、3点目の事業仕分けの手法を用いた市民評価についてということでございます。 初めに、市民評価の結果についてでありますが、行政が行っておりますさまざまな事業につきまして、時代の変化の中で、行政として行う必要性が薄れていないか、あるいは、担い手や手法について見直す必要はないかなど、市民の視点から評価、議論をしていただくということは市民自治の観点から大変重要なことである、このように考えております。こうした趣旨を理解していただいた上で参加をしていただきました市民の皆さん方が、真剣に悩み、そして考え、そして、大変熱心な議論をしていただいて出された評価結果でありますので、しっかりと受けとめさせていただきたい、このように思っております。 その一方で、現実に施設を利用されている方々、あるいは、関係者の皆さん方からも多くのご意見をいただいておりますし、議会でもご議論をいただいておりますので、札幌市として責任を持って総合的に判断をしていきたい、このように考えております。 次に、手法上の問題と今後の方向性についてでございますが、手法については、仕分け人の方々に事業内容を理解していただく方法だとか、あるいは、1事業当たりの評価時間など、今後検討していかなければならない問題も多々ある、このように認識をしているところでございます。 このため、来年度の市民評価に向けましては、これらを念頭に置きまして、市民参加をさらに進めることに重点を置きながら、対象といたしますテーマや議論の方法などについても工夫をしていきたいと考えているところでございます。 次に、平成23年度予算への反映についてでありますが、仕分けによります判定の趣旨や、その後、市民の皆様方からお寄せいただきました意見などを踏まえまして、十分に検討した上で、見直すべきものについては可能な限り平成23年度予算に反映をさせていきたい、このように考えているところでございます。 次に、4点目の都市ビジョンについてお答えをいたします。 まず、第4次の長期総合計画の検証項目と結果についてでございます。 今回の検証作業では、計画策定以降の社会経済情勢の変化、計画に掲げました政策の進捗状況、そして、内容面での課題等について検証したところでございます。検証結果を見てみますと、現計画の想定以上に将来の人口減少だとか、あるいは、少子高齢化、経済のグローバル化が急激に進展するなど、計画策定時からいたしますと社会経済情勢の見通しが大きく異なってきているということを認識しているところでございます。また、広域連携だとか、あるいは市民自治の推進だとか、さらには子どもの権利の尊重など、現計画を超えて施策、事業が進展している分野もございまして、計画の理念や視点の補強も必要となっているところでございます。さらには、現計画が政策、事業の選択と集中の指針として十分なのかといった計画の内容面での課題もある、このように感じているところでございます。 次に、都市ビジョンの位置づけと内容についてでありますけれども、新たな都市ビジョンの策定につきましては、その位置づけや内容も含めまして現在検討中でありますが、今後の検証結果で明らかになった課題などを踏まえまして、第4次の長期総合計画を見直すことも含めまして引き続き検討を進めてまいりたい、このように考えているところでございます。 次に、5点目の2017年冬季アジア大会の開催誘致についてお尋ねでございますので、お答えいたします。 ご質問にもございましたけれども、日本オリンピック委員会から札幌市に対しまして、いまだ非公式ではございますが、2017年の冬季アジア大会の開催要請というものが来ているところでございます。 冬季アジア大会の札幌市での開催は、ウインタースポーツの振興にも貢献するとともに、札幌市にとってのアジア地域の重要性といったものが高まる中で、アジア地域に対するプロモーションの強化といったことにもつながりますことなどから、札幌市にとってプラスの効果といったものが大きいのではないかというふうにも考えております。 その一方で、過去の開催例、札幌市はさまざまなものを開催いたしましたけれども、その開催例等を見ましても、運営経費に関する地元負担や既存のスポーツ施設の改修費だとか、開催に伴います札幌市の財政負担といったものも発生いたしてまいります。 今後、これらの諸課題につきまして関係機関とも協議をした上で、2017年の冬季アジア大会の開催誘致に向けて判断をしてまいりたい、このように考えておるところでございます。 次に、自治体間連携についてお答えをいたします。 1点目の自治体間連携の評価と今後の基本認識についてでありますが、私は、札幌の都市機能といったものを北海道内の各市町村に活用していただいた上で、北海道全体の活性化につなげていきたい、そんなことで札幌市の機能を使っていただきたいという思いで道内市町村との連携といったものを積極的に進めてきたところでございますが、その結果、道内市町村とのネットワークというものは確実に強化できてきている、このように感じているところであります。 また、東北新幹線沿線の自治体、東北地方の自治体との連携の強化や、あるいは、浜松市との間におきましては、音楽文化都市交流宣言を調印いたしました。あるいは、松本市との観光・文化交流都市協定の締結など、政策課題に応じまして道外の自治体との連携の取り組みも行っておりまして、一定の成果が上げられてきているものと考えております。 今後も、引き続き道内市町村とのネットワークを強化いたしまして、経済・観光分野などで連携した取り組みを展開するとともに、道外の自治体との戦略的な取り組み、連携といったものにも取り組んでまいりたい、このように考えているところでございます。 2点目の札幌市本庁以外に区役所レベルでも自治体間連携というものが必要である、そのあり方についてということでございますが、ご指摘のあった連携のほかにも、南区では喜茂別町と、そして、白石区では登別市とか、あるいは宮城県の白石市との連携を進めております。地域住民レベルでの交流を活性化させるためには、区においても他の自治体との連携を進めることは重要でありますので引き続き取り組んでまいりたい、このように考えているところでございます。 創造都市についてお尋ねでございます。 1点目のユネスコ創造都市ネットワーク登録申請の時期についてお尋ねでございます。 ユネスコの創造都市ネットワークの登録に当たりましては、庁内横断組織でございます推進本部を設ける一方、官民連携組織として、企業経営者、大学関係などの方々を構成員といたします創造都市さっぽろ市民会議というものを設置いたしまして、札幌にふさわしい登録分野について議論をしていただいているところでございます。その結果を受けまして、札幌市としても、登録分野について来年前半までには一定の方向性を決定するとともに、登録申請の母体となります実行委員会というものを組織いたしまして、なるべく早く来年度じゅうにも申請をしていきたい、このように考えております。 2点目の登録申請分野についてでありますが、札幌市では、映画、音楽、それから、メディアアート、食文化の4分野での可能性が高いというふうに考えておりまして、創造都市さっぽろ市民会議においてこれらを中心に登録分野の議論を進めてきているところでございます。 3点目の登録後を見据えた取り組みについてということでありますが、札幌市では、食、観光を初めとして、魅力的で優位性の高い産業といったものが多くございますので、これら多様な産業分野に波及効果というものが及んで経済活性化につながるように、経済界の協力も得ながら、創造都市さっぽろの推進に向けて力強く取り組んでいきたい、このように考えているところでございます。 私からは、以上でございます。
宮村素子
○副議長(宮村素子) 中田副市長。
中田博幸
◎副市長(中田博幸) 私から、2項目についてお答えいたします。 まず、住宅施策についてであります。 1点目の今後の市営住宅の供給や民間賃貸住宅との役割分担については、去る10月に札幌市住まいの協議会からの答申を受け、現在、札幌市住宅基本計画の見直しを進めているところであります。この計画の見直しに当たりましては、さきの答申を踏まえまして、市営住宅の管理戸数については、当面、現在の水準を維持する一方で、民間賃貸住宅ストックを有効活用することを基本としたいと考えております。その上で、市営住宅を、高齢世帯や子育て世帯などのうち、真に住宅に困窮している方々に対し適切に供給できるよう、入退去にかかわるこれまでの制度を見直すことや、既存の民間賃貸住宅の借り上げなどについても検討し、公営と民間を含めた賃貸住宅市場全体で住宅困窮者に対するセーフティネットを構築することを目指してまいりたいと考えております。 次に、2点目の既存市営住宅の再整備の方向についてでありますが、建物の集約化や高層化によりまして団地内に余剰地が確保できるなど事業効果の高い団地については建てかえを行うことといたしまして、それ以外の団地については機能面の向上を目的とした改修によって延命化を図るなど、建てかえと改修を適切に選択しながら再整備を進めてまいりたいと考えております。 次に、3点目の住宅施策と福祉施策との連携による複合的なまちづくりの推進についてでございます。 先般、厚別区の青葉団地の余剰地に医療施設を誘致したところでありますが、市営住宅を建てかえる際には、医療や介護、子育てなどを支援するサービス拠点の整備をあわせて進めるなど、福祉施策との連携により、住みなれた地域で安心して生活できる環境づくりに取り組んでまいりたいと考えております。 次に、総合交通体系についてお答えいたします。 1点目の札幌市総合交通計画における都心アクセス強化道路軸の位置づけについてでございますが、都心部と高速道路とのアクセス強化は、観光交流でございますとか物流の円滑化を促進するとともに、高度医療施設を初めといたしますさまざまな都市機能が集積しております札幌市の強みを生かし、北海道の中心都市としての機能をより高めるといったことが期待されるものと考えておりまして、現在、札幌市総合交通計画策定委員会において議論を進めているところでございます。今後、策定委員会での議論を踏まえまして、計画に位置づけますとともに、関係機関と協議を進めながら、早期実現に向けた検討を進めてまいりたいと考えております。 2点目の郊外部の環状機能の強化についてでございますが、今回のマスタープランでは、外環状道路を骨格道路網に位置づけ、札幌新道や西野真駒内清田線などの既存の道路網を活用いたしますことで、環状機能の強化と南部地域における交通の円滑化を図ることとしております。今後は、現在進めております小林峠のトンネル化などとともに、狭隘箇所の解消などの取り組みを検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。
宮村素子
○副議長(宮村素子) 生島副市長。
生島典明
◎副市長(生島典明) 私から、3項目につきましてお答えをいたします。 まず、札幌市産業振興ビジョンについてであります。 1点目のパブリックコメントの実施結果についてでありますが、素案に対しましては、16人1団体の幅広い年代の皆様から67件の多岐にわたるご意見、ご要望が寄せられました。その特徴といたしましては、今後の進行管理の重要性や中小企業者の意見把握の必要性など、ビジョンをどう具体化していくかといったご意見が多かったことが挙げられます。 2点目のアクションプランの策定に向けた工程でありますが、ビジョンの実現に向けたアクションプランとしてはものづくり振興戦略、観光振興プランがあり、関連計画としては温暖化対策推進計画などがあります。このうち、ものづくり振興戦略につきましては、現在、中小企業振興審議会に諮問しており、今年度中に答申をいただく予定でございます。また、観光振興プラン、温暖化対策推進計画につきましては、来年度中の策定を目指して取り組んでまいります。 3点目の食産業の振興についてであります。 まず、6次産業の確立につきましては、これまでも、札幌市では、市内卸売企業と道内メーカーとの商談会や農商工連携ファンドを活用した支援などを実施しておりますが、今後は、北海道や道内自治体との連携を深め、各地の生産者と札幌市の商工業者のマッチングをより一層進めるなど、6次産業化への取り組みを強化してまいりたいと考えております。 次に、フード・コンプレックス国際戦略総合特区につきましては、現在、関係自治体や経済界と連携し、その採択に向けた取り組みを進めているところでありますが、仮に採択されなかったとしても、申請を契機に強化された連携を生かし、オール北海道体制のもとで食の付加価値向上を進めてまいりたいと考えております。 4点目の重点分野における規制等の簡素化についてでありますが、産業振興を図る観点から、規制の緩和等が必要である場合につきましては、特区制度の活用、国への要望などにより適切に対応してまいりたいと考えております。 5点目の市内経営者のビジョンの評価についてでありますが、これまで繰り返し行ってきた経済団体との意見交換の中では、重点分野の考え方やビジョンの体系など、おおむねご理解をいただいております。一方、ビジョンの実現に向けた取り組みが重要であるとのご指摘もいただいておりますことから、今後も意見交換を重ね、着実に進行管理を行ってまいりたいと考えております。 6点目の企業の新分野、新事業への参入についてでありますが、札幌市では、これまで、相談対応、資金の貸し付けのほか、建設業の新事業進出への補助などの支援策を行っております。今後も、企業との意見交換や事業情報の収集、発信を通して企業の新たなチャレンジへの働きかけを積極的に行ってまいりたいと考えております。 次に、子育て政策のうち、1点目の子ども・子育て新システムの評価と3点目の幼保一体化の所管部局については、私からお答えをいたします。 1点目の子ども・子育て新システムの評価についてでありますが、この新システムは、すべての子どもへ良質な生育環境を保障し、社会全体で支援する制度として検討されております。平成16年度に子ども未来局を新設し、一人の子どもが生まれ成長する過程を社会全体で総合的に支援していく取り組みを進めてきた札幌市の方向性は、新システムと共通するものであり、新システムの中には早期に対応すべき施策も含まれているものと認識をしております。 しかしながら、新システムの詳細については、検討段階であり、未確定な部分があるほか、企業参入による保育所運営費の他事業への活用、利用者負担における低所得世帯への配慮等の課題もあるため、現在、関係団体と意見交換を行っており、また、指定都市市長会で札幌市も参加して議論をしておりますので、その結果を踏まえ、国に対して提言を行ってまいりたいと考えております。 次に、3点目の札幌市における幼保一体化の所管部局についてですが、幼保一体化の制度内容が明らかになった段階で、対応する所管部局の一元化を含む組織のあり方を検討してまいりたいと考えております。 次に、母子保健情報システムについてお答えをいたします。 支援を必要とする親子に対して成長段階に応じた適切な母子保健サービスを切れ目なく提供するためには、妊娠届から始まるさまざまな事業で把握した情報を一元的に集約することが必要と考えております。今後とも、効率的、機能的な母子保健情報システムの早期導入について検討を進めてまいりたいと考えております。 私からは、以上であります。
宮村素子
○副議長(宮村素子) 阿部教育次長。
阿部宏司
◎教育次長(阿部宏司) 子育て政策についての2点目、札幌市における幼児教育の質の確保についてお答えをいたします。 教育委員会といたしましては、幼保一体化となりましても幼児教育の重要性は変わるものではないと考えております。したがいまして、今後とも、幼児教育に係る研究、研修の充実を図る取り組みを進めていくことが必要であり、札幌市全体の幼児教育の水準と質の向上を図りながら、保育及び子育て支援との一体的な提供を目指すこども園における幼児教育のあり方を検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。 (小嶋裕美議員「議長」と呼び、発言の許可を求む)
宮村素子
○副議長(宮村素子) 小嶋議員。
小嶋裕美
◆小嶋裕美議員 ただいま答弁をいただきまして、私の方から、何点か再質問をさせていただきたいと存じます。 まず、市長の政治姿勢のご答弁の中で、会計検査院が実地検査に入ったことに関して、私は、市民の民意を理解されていなく、大変遺憾であるというふうに申し上げましたけれども、市長の認識の中では、札幌市教育委員会は適切に対応したということでございましたが、実地検査を受けられたということに対しての市長のお考え、お気持ち、認識を再度伺いたいなということがまず1点目です。 もう1点は、市民評価、事業仕分けについてです。 そもそも国で行われた事業仕分けは、これまでの政権時代の予算に対して政権交代による新しい方針づけの見直しであれば意味があると思いますけれども、札幌市の場合は、これまでいろいろな形で市民の意見を聞いてきたのではなかったのでしょうか。市が自分たちでみずからつくった予算に対して事業仕分けをするというのは、予算立ての段階でさまざまな意見を聞いて予算立てしていれば、このようなことをしなくても済むのではないかなというふうに思います。例えば、敬老パスのときも、そして、ごみの有料化についてもそうですけれども、当初は厳しい形で市民の前に提示をし、最終的には受益者に恩を売る形で形態を変えてくるというやり方は自作自演にすぎない、そのように見えてしまいます。 けさの新聞に、廃止とした大半の事業が決着未定となって出ておりましたが、市長の肝いりで行われたものでありますが、実情を知らない人に仕分けされても困るという市民のご意見は少なくありません。結果として、今回の仕分けは余計な混乱を招いたと言わざるを得ません。国においても行き詰まりを見せておりますし、仕分け結果の効果が期待されないような、このような事業仕分けの位置づけがあいまいなまま進めてきている、そんなふうに思います。受益者とそうでない人の考え方には差があるわけであり、これは、やはり市長が政治判断すべきことではないかというふうに、市民意見を聞くといった形で自分に責任のかからないやり方で進められることが多く見受けられますけれども、やはり、リーダーシップが発揮されておらず、リーダーシップの欠如であるのではないかと言わざるを得ません。 来年度について、実施されるようでありますけれども、本当に市民が理解しやすい大幅な見直しの上で行っていくべきであると考えますが、いま一度、伺います。 以上の2点、お願いいたします。
宮村素子
○副議長(宮村素子) 上田市長。
上田文雄
◎市長(上田文雄) 会計検査院の実地検査ということでありますが、これは、会計検査院として不適切な支出があったのではないかというそれなりの疑いを持って、そして実地検査に入ったということでありますので、疑いを持たれたということについては遺憾なことである、このように思います。 これは、検査、調査の結果を見せていただいた後、また後々発表があるというふうに思いますので、その際にそのことに関する評価と感想といったものは申し上げたい、このように思います。 それから、2番目の札幌版の仕分けについては厳しいご批判をちょうだいいたしましたが、私は、いわゆる国のやっている、あるいは、国が目的とした事業仕分けというものと札幌の事業仕分けが必ずしも同じレベルである必要はない、このように考えております。むしろ、札幌市のさまざまな施策に、市民が直接説明を受けて、そして、それに対する判断をするというふうな、市民自治の観点からいって、市政に対して市民が参加をしていく場面として非常に重要なものがある、このように考えております。 そういう意味合いにおきまして、もう一つは、市民の皆さん方が市民的な生活のレベルでの視点を持って物事にかかるということと同時に、それに対して疑問が寄せられた際にお答えをする、そういう原局の、市役所サイドの説明能力、こういったものが試されるわけでありますので、これは、今後の施策をつくっていく上でも非常に大事な契機になるだろう、こんなふうに思っております。 また、もう一つつけ加えて申し上げますならば、私どもは、もちろん議会との関係がございますので、予算編成の際に廃止すべきものは予算づけとして提案しなければいいじゃないかと、そういうごもっともな、今の、その限りではごもっともだというふうに思います。 しかし、私どもは、その提案をする際に、市民意見はどうなのかということをしっかり把握して、その上で提案をさせていただきたいと。原案をつくるその前提として、市民意見をいろんなチャンネルを用いてお聞きし、その一つとしてこの事業仕分けという手法を用いることも私は有意義なことである、このように考えております。 手法等については、先ほど来、質問の中でもさまざまな問題点、ご指摘がございました。これについては、私も、ことしやったことがすべて絶対的に正しいというふうに申し上げているわけではありません。先ほどの答弁の中でも、反省すべきものはあるよと、これからいろいろな意味でより目的に合った手法を考えていきましょう、こういうお話をさせていただきましたので、ぜひ、そういう目で次年度以降もごらんいただきたい、そしてまたご批判をいただきたい、このように思います。 (小嶋裕美議員「議長」と呼び、発言の許可を求む)
宮村素子
○副議長(宮村素子) 小嶋議員。
小嶋裕美
◆小嶋裕美議員 今の市長の市民評価、事業仕分けの答弁につきましては、来年度は見直しを行った上でさらに進めていかれるということでございますが、あくまでも市民に余計な心配や混乱をさせないでいただきたい。今回、仕分けられた部分に関しては、子ども、そしてお年寄りにかかわる事業が非常に多かったように思います。本当に、少子高齢化、これからの社会の推移を見ていかれるのであれば、しっかりとした事業の選択と集中を行っていただけるようお願いしたいと思いますし、やり方の検討ということであれば、本当に市民にきちんと説明ができる形で、そして、将来にわたって安心して事業が継続されるように取り組んでいただくことを求めて、私の質問を終わります。(発言する者あり)
宮村素子
○副議長(宮村素子) 静かにしてください。 ここで、およそ30分間休憩します。
福士勝
○議長(福士勝) これより、会議を再開します。 代表質問を続行します。 長谷川 衛議員。 (長谷川 衛議員登壇・拍手)
長谷川衛
◆長谷川衛議員 私は、民主党・市民連合議員会を代表し、今定例会に上田市長が上程されました諸議案並びに当面する諸課題について、提言を含め、順次、質問をいたします。 まず、市長の政治姿勢についてであります。 1点目は、来年度予算の編成についてです。 さきに政府が発表しました11月の月例経済報告によりますと、我が国の景気の動向は、個人消費に弱含みの動きが見られることや、就職氷河期を上回る新卒者の内定率に示されるような雇用状況の厳しさから、引き続き足踏み状態が続いているとしながらも、先行きについては持ち直しが期待されるとされております。一方、道内や市内に目を向けてみますと、昨年度後半から個人消費や企業生産などに持ち直しの動きが見られるとされているものの、全体的に水準は低く、公共投資の減少や雇用環境の厳しさが依然と続いており、今なお低迷した状態を脱し切れない状況にあると言えます。 このような中、上田市長は2期目の市政運営に当たり、人々は不安を抱きながら日々を過ごし、将来に確たる見通しを持てない状況が続いておりますけれども、こうした時代であるからこそ、私たちの社会を構成するすべての者が、とりわけ市民の力、市民の英知を結集し、未来を切り開いていかなければなりませんと札幌市民に呼びかけ、市民自治と市役所改革に取り組んでまいりました。厳しい経済・雇用状況が続く中、市内中小企業を支え、ITや環境などの新たな起業、若者や障がい者の就労への支援など将来につながる施策に取り組むなど、まさに地域主権の時代を先取りしながら市政運営に当たられてきたものと高く評価をするものであります。 一方、国においては、臨時国会において5兆円を超える規模の補正予算が成立されております。また、来年度国家予算の編成作業については、マニフェストにかかわる財源、一括交付金化に向けた議論や、1兆円枠の政策コンテストなど、目指す方向性がなかなか定まらず、地域主権改革も足踏み状態の感がぬぐえません。このような状況が続くことになりますと、札幌市の予算編成作業にも影響を生じかねないと危惧されますけれども、市長は、この国家予算の編成に関する昨今の動きについて、どのように受けとめておられるのか、伺います。 一方、札幌市では、10月8日に来年度の予算編成方針を公表いたしました。来年度は市長選挙が控えていることから、当初予算は継続事業や経常的な事務事業を中心とした骨格編成とする考え方が示されておりますけれども、市民生活に密着した重要事項や早期の対応が求められる政策課題についても盛り込むとの考えもあわせて示されております。 私は、低迷が続く景気状況や先行きの不透明感をかんがみたとき、骨格予算といえども積極的な予算計上を行うべきであると考えております。例えば、整備が急がれる保育所や特別養護老人ホーム、教育施設の耐震補強や老朽改修を含む公共事業などについては、市民生活の維持・向上と市内経済の活性化の双方に資するものとして、当初予算にも一定程度盛り込む必要があると考えますが、現任期を締めくくる来年度予算の編成に向けて、市長の所見を伺います。 2点目は、老朽化する市有建築物ストックへの対応についてであります。 札幌市では、1972年に政令指定都市に移行した後、都市の拡大や人口の増加に合わせて公共施設整備を進め、住民サービスの向上に努めてまいりました。特に、1971年から1990年までの20年間では、政令指定都市移行時に建築された区役所、区民センターを初め、延べ床面積で約350万平方メートル、市有建築物ストック全体の約6割の市有建築物を集中的に整備いたしました。今後、これらの一時的に集中して建築された市有建築物の老朽化が進行し、更新が必要となってくるわけでありますが、その更新時期も集中して到来することになりますことから、それに対して、財政的な観点も含め、どのように対応していくかということが大変重要な課題だと考えております。 これらの課題に対し、札幌市で2006年に市有建築物の資産管理基本方針を制定し、事後保全から計画保全への移行による施設の長寿命化や、費用の平準化のための建てかえ時期の分散を推進することとし、市有建築物のストックマネジメント推進方針の中で、各局が個別に実施していた保全業務を段階的に都市局に一元化するなどの取り組みを進めることにしたところであります。これに基づきまして、市有建築物の長寿命化と計画的な保全事業について着実にその取り組みを進めてきたことについては、一定の評価をするところであります。 しかしながら、長寿命化を行ったとしても、いずれは建てかえをしなければならない時期が来るわけであります。大規模な市有建築物のストックを抱える札幌市としては、今後の老朽化の進行を考えた場合に、市有建築物の建てかえのために必要な多額の負担が市の財政を圧迫する要因となることについて、市民に対してしっかりと情報を提供し、理解をしていただくという努力が必要ではないでしょうか。 加えて、今後、人口減少の時代を迎えるなど、社会を取り巻く情勢の変化を見据えたときに、すべての市有建築物について、今までどおりの量と内容を現状のままで建てかえていくべきなのかどうかということについても検討していく必要があるのではないでしょうか。 そこで、質問ですが、市長は、今後訪れるであろう老朽化する市有建築物ストックの大規模な更新需要に対してどのように対応していくおつもりなのか、お伺いをいたします。 3点目は、新たな就労支援の取り組みについてであります。 経済の低迷が長引き、求人倍率や失業率の改善も進まない中、本市の生活保護費は、2010年度当初予算ベースで1,131億円、一般会計の約7分の1に達するなど、増加の一途をたどっており、今後も本市の財政を圧迫することが予想されていることはご承知のとおりであります。また、生活保護受給者以外にも、障がい者やニート、引きこもりといった労働市場で不利な立場に置かれた人々の雇用問題も現在深刻化しております。 このように、さまざまな要因により、働きにくさ、生きにくさを抱え、社会的に排除される人々の雇用をどう確保していくかという待ったなしの課題に対する取り組みとして、ヨーロッパや韓国では、障がい者を初めとする労働市場で不利な立場にある人々のために仕事を生み出し、支援つきの雇用の機会を提供する企業体として、社会的事業所、いわゆるソーシャルファームが広がっております。労働市場で不利な立場に置かれた人々は、社会的にも排除され、孤立する傾向がありますが、ソーシャルファームでの生活支援、職業訓練や就労を通して社会に再び貢献し、社会とのつながりを取り戻すことで、新しい労働のあり方と社会参加、それを支えるサービスや地域開発をつくり出そうとする試みとも言えます。 日本では、これまで障がい者の就労支援や雇用に取り組んできた団体を中心に、第三の就労の道として法制化を目指す運動が今始まろうとしています。札幌市としても、今までの取り組みから一歩踏み込んで、このようなソーシャルファームでの就労を促進、応援していくべきではないかと考えます。例えば、現在展開されている元気ジョブは、障がい者の就労支援に目的が限定されておりますけれども、この元気ジョブを発展させて、労働市場で不利に置かれたさまざまな方々を対象としたソーシャルファームとして事業展開していくことも検討に値するのではないでしょうか。まずは、有識者、現場の事業者、行政の担当者が一堂に会し、検討のテーブルを設けて、分野ごとに縦割りとなっている現行の社会保障制度の問題など、今後、ソーシャルファームを広めていくための課題や支援のあり方について議論を進めるべきと考えますがいかがか、市長の所見を伺います。 次に、総合特区制度の活用についてであります。 民主党政権は、6月、我が国の中期的な経済成長の方向性を示した新成長戦略を策定いたしましたが、その中では、21の国家戦略プロジェクトの一つとして、新たな総合特区制度の創設が盛り込まれております。この制度は、国際戦略総合特区と地域活性化総合特区という二つの特区のパターンにより、国、地域を通じた規制・制度改革を基軸として、地域や民間の知恵を最大限に生かし、地域活性化や我が国の経済成長につなげていくことをねらいとする制度であります。今回の制度の特色は、地域からの提案に対し、規制緩和や税制の特例、財政支援措置を一体として講じるという、これまでの国の制度からは一歩踏み込んだ内容となっている点であり、地域主権改革を一歩も二歩も前進させる制度だと評価しております。 先日の国の事業仕分けでは、総合特区制度関係の来年度予算の計上が見送りとの結論も出ておりますけれども、評価結果の中では、総合特区制度の推進や必要な財源措置を進めることには異論はないとされており、国には引き続きしっかりと制度の検討を進めていただきたいと考えております。また、札幌市としても、こういった地域の創意工夫を生かせる制度を積極的に活用し、地域の活性化につなげていくことが重要であると考えますが、新たな総合特区制度の活用について、大きく2点について伺いたいと思います。 1点目は、現在、札幌市が江別市、帯広市、函館市、北海道経済連合会の4者と共同で国に提案をしております北海道フード・コンプレックス国際戦略総合特区についてであります。 この提案は、新たな国際戦略総合特区を活用して、北海道の食の生産性と付加価値の向上を図り、東アジア向けの輸出拠点とすることで、我が国の食・健康産業の国際競争力の強化にも貢献するという提案であります。先日の記者会見でも、市長は、今回の提案は低迷する北海道経済の活性化に向けた起爆剤となるもので、国に採択されるよう積極的に汗をかいていきたいと話されており、我が会派としても、その実現に大いに期待をしているところです。 今回の提案内容を見てみますと、食に関する研究機関が集積する札幌圏、函館圏、帯広圏が拠点地域となっておりますが、極めて厳しい道内の経済情勢を踏まえれば、三つの拠点地域だけではなく、北海道全体の活性化につなげていくという視点が重要であります。これまで、市長は、札幌市が北海道全体の活性化のために積極的に役割を果たすことが重要だとの考えのもと、周辺市町村や道内各都市とのネットワークを構築し、連携を進めてこられましたが、今回の提案においても、札幌市が北海道全体の活性化に向けた議論、取り組みをリードしていく必要があると考えます。 そこで、質問ですが、北海道フード・コンプレックス国際戦略総合特区の成果を北海道全体の活性化につなげていくため、札幌市としてどのような機能、役割を果たしていくつもりなのか、伺いたいと思います。 次に、民間から地域活性化総合特区への提案として注目されております札幌コンテンツ特区の創設についてであります。 札幌市では、IT産業とともに、ITを活用した新産業の創出を目指すデジタルコンテンツ産業の振興を図ってきましたが、国のこの総合特区制度創設に当たり、民間からこうした提案が上げられましたことは、大変意義のあることと考えております。上田市長も常々話されておりますとおり、財政状況が非常に厳しい中にあって、足腰の強いまちづくり、経済基盤の確立を進めるためには、企業や市民が主体となった取り組みを中心に、行政が必要な支援等を行い、官民一体となった施策の展開をしていくことが重要であると思います。 今回の民間提案は、地元映像関連事業者が設立したNPO法人、地元民放テレビ局、大手映画制作会社、映画配給会社等で構成されております札幌コンテンツ特区協議会と行政が一体となって取り組みを進めるものと聞いており、今後の産業振興におけるケーススタディーとして、我が会派としても注目をし、支援をしていきたいと考えているところであります。 内閣府から示されました総合特区の要件としては、地域資源等を活用した取り組みの必然性、地域の本気度を示す責任ある関与という点が明示されております。本市がこれまで振興を図ってきましたIT産業やデジタルコンテンツ産業における技術や人材は地域資源そのものであり、民間が主体となり、まさに本気で提案をした今回の特区については、ぜひとも応援をしていきたいと考えるところであります。現在策定を進めております札幌市産業振興ビジョンの素案には、目指す姿として、地域資源を活かした創造性あふれるまちさっぽろが掲げられており、このビジョンの実現に向けた具体の取り組みとして、今回のコンテンツ特区の創設には行政としても積極的な支援を行っていくことが必要ではないかと思います。 そこで、今回提案のあった札幌コンテンツ特区の創設の効果についてどのように考えるのか、お示しいただくとともに、札幌市として今後の関与の方向性について伺いたいと思います。 次に、区役所における行政サービスのあり方についてであります。 区役所は、区民にとって、証明の取得や各種の届け出で訪れる機会も多い身近な施設であるため、常日ごろからそのサービス向上に努める必要があります。これまで、各区においては、それぞれ工夫を凝らして来庁された区民の皆さんへのサービスアップの取り組みがなされており、案内表示の改善や接遇の向上などにおいて来庁者アンケートなどの結果では一定の評価を受けていると聞いております。 行政サービスの向上に当たっては、来庁される方がそれぞれ目的とする手続などを便利に行えること、また、市民ニーズに即した区役所としての役割や機能を適切に備えることの二つの柱の充実が必要と考えます。 そこでまず、市税事務所の設置に伴う区役所のリフレッシュ推進事業について伺いたいと思います。 このたび、市税事務所の設置に伴って、各区役所から税務部が移転となり、その跡スペースを活用して、懸案事項でありました狭隘化などを解消するため、区制施行以来初とも言える大規模なレイアウト変更が行われました。変更に当たっては、区民サービスのアップにもつながるよう、臨時的に庁舎案内役も配置したほか、手狭であった待合スペースや相談スペースが拡充され、プライバシーの保護にも一層の配慮が示されるなどといった取り組みを行ったと聞いております。 そこで、1点目の質問ですが、今回の市税事務所設置に伴う区役所のレイアウト変更について、行政サービスの向上を目指し、どのような観点からどのような改善が図られたのか、その評価を伺いたいと思います。 質問の2点目は、もう一つの柱であります区役所の役割について伺いたいと思います。 本市の区制は、1972年の政令指定都市移行に伴って始まりました。施行に当たっては、生活に密着したことはできるだけ身近な場所で対応できるようにと、区役所には総務部、税務部、土木部、福祉事務所が置かれました。しかし、現在の姿を改めて見てみますと、1998年に土木部が独自庁舎で業務を行うようになっており、今回の税務部移転により、庁舎内に残っているのは市民部と保健福祉部の2部だけになっています。一方では、全市で87カ所のまちづくりセンターがあり、地域活動を支援する重要な拠点となっています。中には、市民自治実践の場として、地域の住民がまちづくりセンターをみずから運営し、独自の活動を展開しているところも7カ所あるなど、地域のまちづくりもさまざまとなってきています。また、福祉の分野では、区の保健福祉部を中心に、区社会福祉協議会、全市で90カ所の福祉のまちづくり推進センターなどが連携をとりながら地域福祉サービスの充実に大きな役割を果たしています。もちろん、戸籍や住所の異動を初め、保険や年金、医療扶助や生活保護といった市民の日常生活に係る手続など、区役所でなければ提供できないサービスも数多くあり、これまでの区役所の役割が大きく変わっているというわけではありません。 そうした中にあって、少子高齢化の進展や情報化の発達、雇用環境の変化など、世の中のありようは区制施行当初から大きく変わってきており、地域における市民サービスの提供拠点として果たす役割の内容も姿を変えてきている、あるいは、変わりつつあるのではないでしょうか。これまで、区役所の将来的なあり方をめぐっては、まちづくりセンターを含めた区の目指すべき方向性や地域のまちづくりを支える機能の強化、予算編成システムにおける区の位置づけなど、さまざまな観点から検討もされていると聞いております。しかし、その後も、防災や防犯を初め、高齢者の見守り、子育て支援や児童虐待の防止、ごみ処理などの環境問題等々、地域密着型の課題はますますふえつつあります。もちろん、それらすべてを区役所が受け持つということにはならないと思いますが、本庁舎と区役所、そして地域に開かれた各種の拠点が、地域住民や事業者、NPOなど市役所以外のさまざまな個人や団体とも連携しながらどのように対処していくのか、改めて考える必要があると思います。 施設面においては、このたび、老朽化が著しい白石区役所の移転、建てかえが正式に決定されました。今後、ほかの区役所についても、順次、建てかえの時期がやってきます。庁舎を更新する際には、今後、区役所がどのような形でどのようなサービスを展開していくのかが重要な前提になります。その意味でも、区役所の持つ役割を整理し、今後の方向性についてしっかりと議論をしておくべきと考えます。 そこで、質問ですが、市民主体のまちづくりを進めていく上で、さらなる行政サービスの提供なども含め、今後、区役所の役割などをどのように考えていくのか、伺いたいと思います。 次に、苗穂駅周辺地区のまちづくりについてであります。 今年の第1回定例会でも、我が会派の代表質問でこの問題を取り上げており、苗穂駅周辺地区のまちづくりのかなめとも言える苗穂駅舎の移転については、JR北海道との合意形成に向け、鋭意努力し、年内をめどに協議を進めているという答弁でありました。 地元では、まちづくり協議会を中心として、地元の市民や企業が主体となっての活動が20年を数えようとしています。ことしも、路面電車の延伸を要望するに当たり、みずから高知市や岡山市まで行って調査をするなど、地域のことは地域が決めるということをモットーにしたまちづくりに取り組んでおり、こうした意味でも一刻も早く目に見える形での合意形成を図るよう強く求めるものであります。 苗穂地区は、第4次長期総合計画の中でも、札幌ドーム周辺や芸術の森周辺などとともに高次都市機能拠点として位置づけられております。しかし、他の地区が特徴的なまちづくりを進めているのとは対照的に、どのように進めていこうとしているのか見えないのが苗穂地区の現状だというふうに思います。また、他のJR沿線を見ましても、再開発事業に至るそれぞれの背景や目的とするものは違うとしても、琴似駅周辺では、多様な商業・業務機能と居住機能が複合したまち並みになっており、ビルとビルが空中歩廊でつながっているような特徴的なまちづくりになっています。また、桑園駅周辺では、スーパーや総合病院など生活利便施設が立地し、活気あるまちを形成しています。 私は、苗穂地区が都心に近く交通の利便性も高いことから、都心居住の受け皿として生活に必要なさまざまな諸機能が集約された地域としていくべきだと考えております。また、環境の面から見ますと、温室効果ガスの削減が求められている中で、国は、低炭素都市づくりガイドラインをことし8月に策定し、集約型都市構造の実現に向け、集約拠点への公共施設、サービス施設等の立地及び居住の誘導、公共交通の整備などをその方針に掲げています。 本市でも、温室効果ガス削減に向けてさまざまな対策を実施しているところですが、排出量の推移を見てみますと、2007年で1990年比約1.29倍と増加しており、特に排出量の9割を占める民生部門と運輸部門への対応策が求められているものと考えます。そうした意味でも、駅舎の移転や自由通路及び駅前広場を初めとする公共施設などの整備、周辺再開発によるサービス施設の立地、居住の誘導などを促進するこの苗穂地区でのまちづくりは、環境首都・札幌にふさわしい拠点として検討していく必要もあると思うのであります。 そこで、質問ですが、苗穂のまちづくりについては、札幌市としてどのような位置づけで進めようとしているのか、市長の見解を伺います。 質問の2点目は、関係機関との協議の進捗状況についてです。 苗穂のまちづくりを進めるには公共施設整備の起点となる苗穂駅の移転を決めることであると、我が会派としてはこれまで指摘し続けてきたところであり、地元においても、JRとの合意形成を待ち望みながら、まちづくり活動を継続して取り組んでいるところであります。また、再開発の検討を進めている北3東11地区や北4東6地区の準備組合も、駅舎移転や公共施設整備が進めばすぐにでも開発が進められるよう準備している状況であることから、一刻も早く事業着手にこぎつけなければならないと思います。こうした中で、事業展開に当たっての財源確保や必要とする都市計画の策定なども、同時に検討していかなければならない作業だと考えます。 そこで、質問ですが、JR北海道を初め、他の関係機関も含め、協議の進捗状況はどのようになっているのか、あわせて、事業着手に向けた今後の見通しについてお伺いをいたします。 次に、高齢者向け施設の課題についてであります。 現在、国では、2012年度から始まります第5期介護保険事業計画策定に向け、さまざまな準備を進めております。計画策定においては、急速な高齢化の進展に伴う独居高齢者や認知症高齢者の増加などの問題について、引き続き重要課題として取り組まなければならないことは言うまでもありません。 この第5期介護保険事業計画では、これまで同様、高齢者が介護の必要な状態になっても、住みなれた地域において可能な限り継続して生活できるよう、医療や介護のみならず、福祉サービスを含めた生活支援サービス、住まいなどを一体的に提供していく地域包括ケアの考え方を、なくてはならないものとして位置づけられていくとお聞きしております。こうした地域包括ケアにおいては、高齢者の住まいという視点から、有料老人ホームや高齢者専用賃貸住宅など、高齢期になっても住み続けることのできる高齢者向けの住まいの整備の重要性についても指摘をしているところであります。 多くの方々は、老後は住みなれた自宅で過ごしたいというのが偽らざる気持ちであります。2007年に札幌市が実施した高齢社会に関する意識調査でも、約7割の方が在宅で暮らしたいとしております。しかし一方では、除雪などの問題も含め、お1人あるいはご夫婦だけで戸建て住宅に住まうことに不安を感じている高齢者の方々も多くおります。 そうした状況の中で、特別養護老人ホームの待機者数は、高齢化を背景に年々増加傾向にあり、ことし6月末現在では札幌市全体で6,034人となっています。待機者の状況は、要介護度、待機場所などさまざまであると思われますけれども、このような介護を必要とする高齢者やご家族のためにも、特別養護老人ホームなどの施設整備は、引き続き、市民意見を十分踏まえ、計画的な整備を一層推し進めていく必要があると考えるところであります。 しかし一方で、札幌市では、介護つき有料老人ホームなどの建設を現在は凍結しているという現実もあります。高齢者の住まいということを考えますと、さきに申し上げましたとおり、高齢者の方々の置かれている状況は多種多様であり、さまざまな住まいに対するニーズがあることを踏まえますと、特別養護老人ホーム等の介護施設だけに限らず、その人その人の状況に合った日常生活を営むことのできる高齢者専用賃貸住宅や有料老人ホーム、グループホームといった多様な選択肢もまた充実すべきであると考えます。 そこで、質問ですが、超高齢社会を目前に控え、札幌市は、これまでのスタンスから一歩踏み出し、幅広い住まいの選択肢を提供する観点から、介護つき有料老人ホーム等の特定施設の凍結を解除し、バランスのとれた整備を行う時期に来ていると考えますがいかがか、見解を求めます。 次に、発達障がい児・者への支援についてであります。 1点目は、静療院児童部門の一般行政病院化についてです。 2009年3月に策定されました市立病院パワーアッププランでは、豊平区平岸に設置されている精神科病院静療院の機能のうち、2012年に成人部門を本院に統合し、民間では取り組めない政策的医療分野である児童部門については、市長部局に移管し、一般行政病院として位置づけることとして作業が進められてきております。 この静療院児童部門の一般行政病院化については、開設以来、道内の児童精神医療の中心的な役割を担ってきた実績を、保健、福祉、教育など子どもの成長・発達にかかわる多くの分野で生かしていくべきとの考えから、我が会派としても強い関心を持ってまいりました。本年第2回定例市議会の代表質問では、支援体制の強化と新たな所管部局の考えについてただしたところ、発達障がい者支援や障がい児・者の一元的な施策展開の観点から、児童療育に関する施策を所管する子ども未来局と成人に関する施策全般を所管する保健福祉局の関係を再構築することも視野に入れて、保健福祉局への移管を念頭に検討を進めているとの答弁がなされたところであります。 静療院成人部門の本院への統合、児童部門の市長部局への移管、一般行政病院化のスケジュールがいよいよ1年余り先に迫ってきており、円滑な移管準備を進める上からも、どのような組織体制とするのか、そろそろ結論を出すべき時期に来ていると考えます。 また、成人部門が本院移転後には非常に大きな空きスペースが発生することになります。近隣に設置しておりますかしわ学園、第二かしわ学園、ひまわり整肢園を含む建物は、建設後約40年を経て老朽化が進み、子ども未来局が所管する児童福祉総合センターについても極めて手狭な状態であり、改善への指摘が行われてきました。折しも、先般、札幌市社会福祉審議会から札幌市児童相談所のあり方についての意見具申が市長に提出され、その中では、札幌市の児童相談所に関しては、現在の単独設置を維持した上で、現施設の拡充、専門機能の向上をより進めるとの方向性が示されております。これら障がい児・者への支援現場で現在抱えている施設の老朽化、狭隘化等の課題についても、その対応策についての検討を急がなければならない状況であり、空きスペースとなる静療院の建物は、建築後40年弱が経過して、数度にわたる増改築を重ね、使い勝手が悪いとはいえ、移転先としての可能性も含め、その活用策を探るべきであります。 そこで、質問ですが、静療院児童部門の一般行政病院化を契機として、移管先となる新たな所管部局について、発達障がい者支援や障がい児・者の一元的な支援の観点から、関係局をどのように整理し、新たな組織づくりを進めようとしているのか、その検討状況について伺いたいと思います。 また、静療院成人部門の本院移転に伴って生ずる空きスペースとなる跡施設の活用策についての基本的な考えと今後の検討スケジュールについて伺いたいと思います。 2点目は、自閉症者自立支援センター及び自閉症・発達障害支援センターについてであります。 札幌市では、2005年11月に自閉症者自立支援センターゆい及び自閉症・発達障害支援センターおがるを開設し、ともに社会福祉法人はるにれの里を指定管理者として事業をスタートいたしました。開設から5年が経過しますが、どちらも、札幌市における自閉症及び発達障がい児・者支援の中心的な施設としての役割を担ってきたと言えます。 自閉症者自立支援センターゆいは、自閉症に特化した支援を行い、かつ、従来の入所施設とは異なり、地域移行に向けた中間的な入所施設として、自閉症児施設である札幌市のぞみ学園の家族会、自閉症協会及び関係機関の長きにわたる運動によって開設された施設であり、のぞみ学園退所者を含む多くの強度行動障がいの方々を受け入れてきております。利用者の居室は1ユニットに6人程度が入居し、一人一人が自立した生活を営むことができるように個室対応としており、地域における生活が困難と考えられていた強度行動障がいがある方々の地域移行を進めてまいりました。 一方、自閉症・発達障害支援センターおがるは、2005年に施行された発達障害者支援法に基づく施設であり、発達障がい児・者及びその家族からの相談及び支援、そして、発達障がいに係る研修及びケース検討などを通じて他機関への支援を実施しております。発達障がいを抱える方々の社会的な認知の高まりとともに、学校で授業についていけない、就職できても長続きしない、もしくは就職ができないといった社会的な困難さが表面化しつつあり、センターの果たす役割も次第に大きくなるものと認識しています。 両施設は、5年にわたり、専門的な支援を要する利用者にかかわってきており、貴重な経験の蓄積や、業務を通じた人材育成も図られてきました。指定管理者制度の制約から、長期にわたる業務実績の蓄積や活用、人材育成については難しい面もありますが、培われた人的資源やノウハウを札幌市全体で活用していくことが求められていると思います。また、自閉症、発達障がいの方への直接的な支援はもとより、自閉症、発達障がいのある方が地域で生活するための支援体制の整備が課題となっており、両施設で培われたノウハウを福祉、教育、就労などの多方面にわたる関係機関への支援に生かすとともに、地域ごとの体制を構築し、支援体制の強化を図ることが必要であると考えます。 そこで、質問ですが、ことしの11月で開設5周年を迎える両施設のこれまでの取り組みと果たしてきた役割について、札幌市ではどのように評価しているのか、伺います。 また、自閉症及び発達障がい児・者に対する支援技術の向上に向け、今後は、多様な関係機関や民間団体などに対する情報提供及び連携など、体制強化が課題であると考えますが、札幌市としてどのように取り組んでいくのか、伺いたいと思います。 次に、今後の道路整備についてであります。 近年の国家予算の内訳を見ますと、高齢化に伴う社会保障費や債務償還費などが大きな割合を占める一方、公共事業予算の推移につきましては、1997年度の9兆7,447億円をピークに減少傾向が続き、2010年度は5兆7,731億円とピーク時の約6割まで減少してきており、同様に、札幌市の道路事業についても、1997年をピークに現在約4割まで減少している状況であります。 そのような中、地方の経済活動を支えるべく、国からの支援策については、従前の補助金や交付金制度から、地方公共団体にとって自由度が高く、創意工夫を生かせる総合的な交付金として社会資本整備総合交付金が創設されました。地方分権を推進する上で、新しい交付金制度を活用し、地方がその独自性をもとに国からの支援を最大限活用できることは、今後の地方のインフラ整備にとって望ましい姿になってきていると考えます。 近年の札幌市の道路事業を見てみますと、創成川通のアンダーパスの連続化や、JR横断の踏切解消として北郷通の立体化など、都心の渋滞対策や分断された地区の活性化などの地域の課題解消に向け、幹線道路の整備が進んでおります。また、都心部では、駅前通の地下通路が来年3月12日に全面開通するなど、歩行者の回遊性を向上させ、都心の活性化に向けた整備が進んでおります。これら道路事業については、地域の課題解消に向け、着実に展開していると評価をするところではありますが、今後の公共事業については、先ほど発言したとおり、国、札幌市の道路事業費の減少傾向は今後大きく改善されることは考えにくく、道路整備の進捗も難しい社会状況になってきていると思います。 一方、整備後の維持管理についてでありますが、現在、札幌市が管理する道路延長は約5,500キロメートル、橋梁については大小合わせて1,250橋あります。札幌市では、これらの道路を将来にわたり安全で快適な空間として保全するため、札幌市維持管理基本方針を策定するとともに、重要橋梁を対象に計画的な修繕を着実に進め、橋梁の長寿命化と維持管理コストの縮減を図り、道路ネットワークの安全性、信頼性を確保するため、橋梁長寿命化修繕計画が今年度策定されました。これら維持管理の施策についても非常に重要な取り組みであると考えており、通常の道路整備とあわせて、維持修繕にかかわる施策についても着実に進めていただきたいと考えております。 一方、まだまだ道路に関する問題があり、幹線道路のさらなる拡充、身近な道路の改善、災害時などの安全・安心な道路空間、バリアフリー化など、多様化する市民ニーズに対応する道路整備を進めてほしいとの市民からの要望があるのも事実であります。例えば、観光客が利用する観光バスなどが冬でも定時性を確保できる移動経路を整えることは、札幌市内での観光客の滞留時間を増加させ、観光都市さっぽろとして非常に重要であると考えます。また、産業の視点では、地産地消を促進するため、近隣の農産地から一大消費地である札幌への輸送経路を充実することや、アジア向け輸出の支援として石狩湾新港とのアクセス性を改善することなどが産業の活性化として重要と考えております。これら観光や産業を支える上でも道路が重要であり、札幌市内において、局所的な渋滞の改善や冬期間の公共交通のおくれの解消、都心へのアクセス性向上、環状機能や近隣市町村との連携機能の向上など、幹線道路においてもまだまだ道路整備における課題があると考えます。 そこで、1点目の質問でありますが、現在、都市計画道路の未整備延長が約100キロメートルほど残っている状況の中で、これらも含め、今後の道路整備に関する市長の見解を伺います。 また、道路整備を実施する上で、近年の財政的な制約の中、市民ニーズなどに合った効果的な道路整備を優先すべきであり、さらには、コスト縮減も意識した道路整備を実施するなど、めり張りをつけた道路整備が必要であると考えます。 そこで、二つ目の質問でありますが、今後の道路整備を実施するに当たり、どのように整備を進めていくのか、伺いたいと思います。 最後に、子どもの自立を目指した教育についてであります。 次代を担う子どもたちが主体的かつ創造的に生きていくためには、みずから考える力、たくましい心と体をはぐくんでいくことが大切であり、その実現へ向けて、各学校では鋭意努力をしていることは十分承知をしているところであります。しかし、残念ながら、いじめや不登校に苦しんでいる多くの子どもたちがいることも事実であり、中には、社会性をはぐくむべき居場所を失っている子どもたちもいます。社会の変化とともに、いじめや不登校などの背景も複雑かつ多様化してきており、これらを解決していくためには、学校のみではなく、保護者や地域、さらには関係機関などとともに取り組みを進めることが必要であると考えます。 いじめや不登校などの子どもが抱える問題については、子ども自身が声を出しやすくすること、周囲がその声を拾い上げ、解決のための支援をすることのできる環境づくりが大切であります。具体的には、学校と児童相談所などさまざまな子ども支援機関や、フリースクールも含めた民間施設との連携による幅広い対応が大切であると私は考えています。例えば、昨年4月に開設した救済機関子どもアシストセンターは、子どもたちからの声を直接拾い上げ、学校や家庭と連携しながら課題を解決するなどの成果を上げていると聞いており、今後のさらなる取り組みに期待をしているところであります。 また、私が最も重要と考えております学校と家庭との連携に関しては、以前から家庭訪問や各種懇談会、学校・学年・学級通信などで情報を共有したり理解を深めたりしながら、子どもそれぞれの状況に応じた指導に生かすという取り組みが行われていることは承知をしております。 しかしながら、最近では、保護者の価値観の多様化や教員の多忙化、さらには授業時数の確保などにより、家庭訪問などの時間を十分に確保できていないような状況もあると聞いております。私は、このような時代であるからこそ、現状の課題を克服し、学校と家庭とがお互いに顔の見える連携を積極的に進めながら、確固たる信頼関係を築いていくことが何よりも大切であると考えているところであります。 そこで、質問ですが、このような現在の子どもたちが置かれている状況や学校の実情を踏まえ、教育委員会として、学校が家庭と連携して教育を推進していくことについてどのように認識しているのか、伺います。 私は、長い間、学校教育にかかわらせていただき、多くの子どもたちが成長する姿をこの目で見届けてまいりました。その経験から申し上げますと、子どもたちには無限の可能性があり、私たち大人の取り組み次第で、子ども自身の力や子ども同士の協力によってさまざまな課題をみずから解決できる力をはぐくんでいくことは十分可能であると考えております。その意味では、昨年4月より施行されました子どもの最善の利益を実現するための権利条例に示された理念について、教職員や保護者などの大人とともに、子ども自身が、理解を深めることを通して互いの権利を尊重し合うことや、自分にかかわる問題をみずからの手で解決するなどの実践が求められています。 このような中、昨年度は、子どもの権利に関する学習モデルとして、自分や友達のよさを認め合ったり、親の立場に立って子どもの権利を考えたりする授業が札幌市内の学校で公開されました。今年度は、各学校においても、子どもの権利に関する学習がさまざまな形で展開されているものと思いますが、私は、授業のみならず、学級活動や児童会、生徒会活動などの日常的な取り組みが重要であると考えています。今後は、これら特別活動などにおける日常実践を広く啓発し、子ども自身がさまざまな課題を解決していくことのできるような実践の広がりを期待しているところであります。 そこで、子どもの権利条例の理念を生かした学校における取り組みを促進する観点から、2点質問いたします。 1点目は、教育委員会として、これまでどのような取り組みを行い、どのような成果を上げてこられたのか、2点目に、それらを踏まえ、今後どのように推進していこうと考えておられるのか、伺いたいと思います。 以上で、私の質問のすべてを終了させていただきます。ご清聴まことにありがとうございました。(拍手)
福士勝
○議長(福士勝) 答弁を求めます。 上田市長。
上田文雄
◎市長(上田文雄) 8項目ご質問がございましたので、私からは、政治姿勢と総合特区制度の活用についてと区役所における行政サービスのあり方、この3点につきましてお答えをさせていただきます。その余は、担当副市長並びに教育次長からお答えをさせていただきますので、よろしくお願いいたします。 まず最初に、私の政治姿勢についてお答えいたします。 1点目の来年度の予算編成についてでございます。 まず、最近の国の動向についてでありますが、一括交付金や子ども手当の財源など、さまざまな課題について継続的な議論が行われているところでございます。私といたしましては、地方の声によく耳を傾けつつ、地方の予算編成に支障が生じないように適切な予算編成がなされることを期待しているところでございます。 また、来年度の札幌市の当初予算につきましては、現在、編成作業を進めているところでございますが、骨格予算といえども、厳しい経済状況や市民生活にかかわります喫緊の課題などにしっかりと対応できるような予算にしてまいりたい、このように心得ているところでございます。 2点目の老朽化する市有建築物のストックへの対応についてでありますが、今後、市有建築物の更新に多大な財政負担というものが見込まれることは大きな課題であるというふうに私も認識しております。そこで、計画的な施設の長寿命化をすることによる建てかえ費用の縮減だとか、あるいは、建てかえ時期の分散ということに引き続き取り組むとともに、市有建築物のストックの全体規模につきましても、人口規模や人口減少だとか、あるいは財政状況などを踏まえて、長期的な視点に立ってそのあり方について検討してまいりたいと考えているところでございます。 なお、検討に当たっては、市民の皆様に問題意識といったものを共有していただけるように、機会をとらえましてわかりやすい情報提供といったものに努めてまいりたい、このように考えているところでございます。 3点目の新たな就労支援の取り組みについてでございますが、札幌をだれもが暮らしやすいまちにしていくためにも、障がいのある方々を初めとする社会的に不利な立場に置かれている方々の雇用の場をつくっていくということは、重要な政策課題であるというふうに認識をいたしております。 そのような観点から、札幌市といたしましては、これまでも元気ジョブアウトソーシングセンターの開設、そして、元気ショップや元気カフェの整備など、障がいのある方々の就労支援に積極的に取り組んできたところでございます。私といたしましては、これらの取り組みを発展させることでソーシャルファームの普及につなげていきたい、このように考えておりまして、今後、普及に向けた課題をしっかりと把握しながら、具体的な取り組みについて積極的に検討してまいりたいと考えているところでございます。 次に、総合特区制度の活用についてでございます。 1点目の北海道フード・コンプレックス国際戦略総合特区におけます札幌市の機能、役割についてでありますが、私は、これまでも、道内の市町村に札幌の都市機能を有効に活用していただくことで、北海道全体の活性化につなげていくことが非常に重要だということを繰り返し申し上げてきたところでございます。札幌市といたしましては、今回の特区構想におきましても、札幌圏に、加工食品や機能性食品の研究開発機能、そして製品化機能、販路拡大機能のさらなる集積を進めまして、その成果を道内他地域に積極的に還元していくということで北海道全体の食産業の振興につなげていきたい、このように考えているものであります。 2点目の札幌コンテンツ特区創設についてでございます。 初めに、札幌コンテンツ特区の創設の効果についてでありますが、国が税制上の優遇措置、コンテンツの配信、活用に係る規制緩和、海外ロケ隊への財政的支援等を講ずることによりまして、札幌市域において、企業集積と域内投資の拡大、ロケ案件の増大だとか国際共同映像制作の拡大等が期待されておりまして、より一層、映像産業振興が図られるものと考えております。 次に、札幌市としての今後の関与の方向性についてでありますが、議員のご指摘のとおり、映像コンテンツ産業の振興において、札幌コンテンツ特区の創設は非常に有効である、このように認識しておりますので、協議会の一員として参画をしていくことはもちろんのこと、採択に向けまして国に対して積極的な働きかけを行ってまいりたい、このように考えております。 次に、区役所における行政サービスのあり方についてでございます。 1点目の区役所のレイアウト変更の概要と評価についてでございますが、今回のレイアウト変更に当たっては、より快適で便利な庁舎となるようなさまざまな取り組みを行ったところでございます。具体的には、待合スペースや相談室の拡充、バリアフリー化の促進などに努めまして、より使いやすく、プライバシーにも配慮した空間としたほか、全区統一したデザインの案内サインを設置することによりまして、よりわかりやすい庁舎とするように努めたところでございます。またあわせて、行政情報の提供スペースの拡充や職業相談の充実を図るなど、市民へのサービス向上に一定の成果を得たものと認識しているところでございます。 2点目の今後の区役所の役割についてでございますが、地域のまちづくり支援を基本といたします市民部と、多様な行政サービス提供の拠点であります保健福祉部や土木部とが、まちづくりセンターなどと連携いたしまして地域密着型の行政サービスを提供するという基本的な姿というものは変わらないものと考えております。一方で、地域におけるまちづくり活動では、その内容や担い手が多様化していることから、実情に即した支援や担い手のコーディネートを行うなど、より適切な仕組みが必要となってきているところであります。このため、市民からの幅広いご意見も踏まえつつ、今後しっかり庁内議論を進めてまいりたい、このように考えているところでございます。 私からは、以上でございます。
福士勝
○議長(福士勝) 中田副市長。
中田博幸
◎副市長(中田博幸) 私から、2項目についてお答えいたします。 まず、苗穂駅周辺地区のまちづくりについてのうち、1点目の苗穂のまちづくりの位置づけについてでございますが、苗穂は、大規模集客施設や医療施設が立地し、今後さらなる民間開発が期待できる地域でありますことから、JR駅を中心といたしました広域から人が集う場として、また、超高齢社会の到来に対応して環境負荷の低い、いわゆる歩いて暮らせるまちづくりを先導する都心居住の場として、さまざまな機能が高度に複合、集積した拠点とすべきであると考えております。 次に、2点目の関係機関との協議の進捗状況と事業着手に向けた今後の見通しについてでございます。 国との協議が進みまして、財源となります交付金の活用に一定のめどがつきましたことから、JR北海道など関係機関とは基本的なスキームについて詰めの段階に入っているところでございます。今後につきましては、事業化の第一歩となります都市計画決定を来年度をめどに進めてまいりたいと考えております。 次に、今後の道路整備についてお答えいたします。 1点目の道路整備に関する考え方でありますが、未整備の都市計画道路を含みます幹線道路につきましては、観光・産業支援はもとより、近隣市町村との連携機能向上のためのネットワーク形成や公共交通の円滑化など、さまざまな視点から必要性の検証を行いまして、事業効果の高い道路整備を進めてまいりたいと考えております。 あわせまして、道路機能の質的向上として、だれもが安全で安心して移動できるよう、歩道のバリアフリー化、電線類の無電柱化、橋梁の耐震補強などの整備につきましても引き続き取り組んでまいりたいと考えております。 次に、2点目の今後の道路整備の進め方でございますが、財政制約や社会情勢の変化などを踏まえ、選択と集中をさらに進めることが重要であり、交通量や渋滞発生などの指標やまちづくり支援の観点などを総合的に評価した優先順位に基づきまして整備を進めてまいりたいと考えております。また、新たな市民ニーズへの対応やさまざまな交通課題の解決に向けまして、既存の道路空間を最大限活用し、例えば、幅の広い路肩を歩道や自転車走行レーンに再配分するなど、コスト縮減を意識した取り組みについても積極的に進めてまいりたいと考えております。 以上でございます。
福士勝
○議長(福士勝) 生島副市長。
生島典明
◎副市長(生島典明) 私から、2項目につきましてお答えを申し上げます。 まず、高齢者向け施設の課題についてであります。 札幌市における介護つき有料老人ホームなどの特定施設につきましては、札幌市の高齢者保健福祉計画の計画値を上回っておりますことから、その整備を凍結しているところでございます。 しかしながら、依然として特定施設を望む声も多く、入居率も高くなってきていることから、その凍結解除につきましては、幅広いニーズに対応した高齢者向け施設の整備のあり方なども含め、次期計画策定に向け、前向きに検討してまいりたいと考えております。 次に、発達障がい児・者への支援についてお答えをいたします。 1点目の市立札幌病院静療院児童部門の一般行政病院化のうち、一つ目の新たな組織づくりについてであります。 静療院児童部門の移管先につきましては、障がい児・者に対する福祉、保健、医療を全般的に所管している保健福祉局とし、子ども未来局が所管している障がい児通園施設、発達医療センターなどの児童療育機能もあわせて移管することを念頭に、発達障がい者を初め、障がい児・者に対する支援を一元的に担う組織体制の再構築に向けて検討を進めているところでございます。 二つ目の成人部門跡施設の活用策及び今後のスケジュールについてであります。 現在、建物の耐震診断を行っているところであり、その結果を待って、関係施設が抱えている狭隘化や老朽化の課題なども踏まえ、今年度中に一定の方向性をまとめてまいりたいと考えております。 次に、2点目の自閉症者自立支援センター及び自閉症・発達障害支援センターのうち、一つ目のこれまでの取り組みへの評価についてであります。 自閉症自立支援センターは、入所者一人一人の状態に合わせた支援により、17名の方の地域移行を実践しております。また、自閉症・発達障害支援センターは、個別の相談支援を行うとともに、福祉、教育、就労など関係機関に対する情報提供や援助技術の研修等を行っており、それぞれ成果を上げていると評価しているところであります。 二つ目の今後の取り組みについてでありますが、発達障がい児・者に対する一貫した支援を行うために、各関係機関や支援者の民間団体とのネットワークづくりが重要であり、自閉症・発達障害支援センターがその中心的な役割を担うとともに、幅広く知識の普及啓発業務を行い、地域の支援体制の充実を図ってまいりたいと考えております。 私からは、以上であります。
福士勝
○議長(福士勝) 阿部教育次長。
阿部宏司
◎教育次長(阿部宏司) 子どもの自立を目指した教育についてお答えをいたします。 1点目の学校が家庭と連携して教育を推進していくことの認識についてでございます。 急激な社会変化や価値観の多様化が進む中、子どもの健やかな成長のために、家庭や学校との連携を深めていく必要性はますます高まっていると考えております。各学校におきましては、議員ご指摘のような課題も踏まえ、保護者との日常的なかかわりや家庭訪問などを通して十分共通理解を図るなどしながら、子どもと家庭それぞれの状況を踏まえた対応をきめ細かに行っていくことが極めて重要であると認識しております。 次に、2点目の子どもの権利条例の理念を生かした学校における取り組みの促進についてでございます。 まず、これまでの取り組みと成果についてでありますが、全教員に配付した指導の手引をもとにして公開授業を実施したり、全市の教員を対象にした研修会を行うなどして、子どもの権利の理念を生かした指導のあり方等についての理解を図ってきたところであり、教員の意識の高まりとともに、各学校においては、教科のみならず、道徳等においても広く授業実践が進められるなどの成果があらわれております。 今後の取り組みにつきましては、授業の展開例などを示した教育課程編成の手引に子どもの権利に関する実践例を掲載し、すべての学校において具体的な取り組みが一層進められるよう働きかけてまいります。また、子ども向けの資料の配布や教員向けの研修の充実などを通して、子どもがみずから問題を発見し、考え、解決していく力をはぐくむ取り組みをより一層進め、子どもの権利の理念を生かした教育の推進に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。
福士勝
○議長(福士勝) お諮りします。 本日の会議はこれで終了し、明日12月2日午後1時に再開したいと思いますが、ご異議ございませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
福士勝
○議長(福士勝) 異議なしと認めます。 したがって、そのように決定しました。
福士勝
○議長(福士勝) 本日は、これで散会します。