札幌市議会 会議録検索システム(平成23年第2回定例会 2011-06-16 第3号)
2011-06-16/発言 46 件 / 原本(札幌市議会)
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三上洋右
○議長(三上洋右) ただいまから、本日の会議を開きます。 出席議員数は、67人です。
三上洋右
○議長(三上洋右) 本日の会議録署名議員として川田ただひさ議員、林家とんでん平議員を指名します。
三上洋右
○議長(三上洋右) ここで、事務局長に諸般の報告をさせます。
早瀬龍宏
◎事務局長(早瀬龍宏) 報告いたします。 勝木勇人議員は、所用のため、遅参する旨、届け出がございました。 本日の議事日程、質問順序表は、お手元に配付いたしております。 以上でございます。
三上洋右
○議長(三上洋右) これより、議事に入ります。 日程第1、議案第1号から第10号まで、第12号の11件を一括議題とします。 昨日に引き続き、代表質問を行います。 通告がありますので、順次、発言を許します。 谷沢俊一議員。 (谷沢俊一議員登壇・拍手)
谷沢俊一
◆谷沢俊一議員 私は、ただいまから、公明党議員会を代表いたしまして、市政の諸課題について質問を行います。 質問に先立ちまして、このたびの東日本大震災で被災され、亡くなられた方々に対しまして、心からお悔やみ申し上げますとともに、大きな被害を受け、今なお苦しんでいる方々に心からお見舞い申し上げます。 公明党といたしましても、今後とも、被災者支援、そして復旧、復興に全力で取り組んでまいります。 また、震災から既に3カ月を経過した今日においても、菅総理が8月中としていた瓦れき処理は約15%程度しか進んでおらず、お盆までと明言していた仮設住宅の建設は遅々として進まず、いまだ約9万人弱の被災者が困難な避難生活を余儀なくされております。また、福島第一原発事故についても、政府と東電の無責任な対応が次々と判明するとともに、相次ぐ情報の訂正や公表のおくれが国民の不安を増幅させております。こうした現状を見るとき、復興への戦略も乏しく、思いつきの発言を繰り返す菅総理には、一刻も早く退陣すべきであることを改めて表明させていただきます。 それでは、最初に、市長の政治姿勢について、4点お伺いをいたします。 一つ目は、まちづくりの基本姿勢についてです。 3月11日に発生しました東日本大震災と原発事故は、かつてない甚大な被害をもたらすと同時に、日本経済に大きな影響を及ぼしており、首都圏や関西圏では、ことしの夏に向けて電力の使用制限が行われようとしております。我々は、エネルギーや資源の消費を拡大し続けながら豊かさを享受してきたわけでありますが、日本経済とエネルギー供給のダブルの危機が、そのような豊かさはいつまでも続かない危ういものであることを突きつけております。それは、このまま環境に重い負荷をかけ続けていくと、将来の子どもたちにこの札幌という魅力的なまちを受け継いでいくことができなくなることでもあります。 そこで、市長にお伺いをいたします。 今回の大震災と原発事故を受けて、子どもたちに豊かな札幌を引き継いでいくために、まちづくりの基本姿勢をどのようにお考えになっているのか、お伺いをいたします。 二つ目には、災害時における広域的な連携についてでございます。 今回の震災では、東北地方を中心とした被災地に対して、全国の多くの自治体が積極的な支援活動を行っております。札幌市においても、震災発生以来、仙台市などに対して救援物資の提供や職員の派遣など積極的な支援を行っておりますが、今回の大震災では、災害時における広域的な自治体連携の重要性が改めて浮き彫りになりました。仮に、札幌市で大規模な地震災害が発生した場合、その規模や被害の状況によっては、札幌市だけでは対応できない場合も十分に想定されます。そのような場合、例えば、周辺市町村に一時的に被災者を受け入れてもらう、あるいは、不足している救援物資を速やかに提供してもらうなど、特に道内自治体からの支援は欠かせないものであると考えます。 こうした市町村連携の取り組みは、災害発生時には特に重要であり、当然、他市町村が被災した場合、札幌市は、北海道の拠点都市として、他の市町村と連携し、被災市町村への積極的な支援をしていく必要があります。札幌市では、今回の震災をきっかけに、今後、地域防災計画の見直し作業を進めていくことになるものと思いますが、大規模災害時における道内の広域的な連携のあり方についてもしっかりと議論をしておく必要があると思います。 そこで、質問ですが、道内で大規模災害が発生した場合の広域連携について、札幌市の考え方をお伺いいたします。 三つ目は、人件費の削減についてであります。 国は、国家公務員の給与の削減について、関連法案を国会に提出いたしました。そもそも、公務員の給与は、労働基本権が制約されていることの代償措置として、第三者機関である人事院あるいは人事委員会における勧告に基づいて決定されてまいりました。しかし、今般は、国の財政が逼迫していること、そして、何よりも東日本大震災の復興財源捻出のため、このルールによらず削減することとなったとのことでございます。 これらの動きを受け、地方公務員の扱いをどうするかについては、総務省、財務省内でさまざまな動きがあります。とはいいましても、復興には莫大な財源が必要であり、このような国難のときだからこそ、国、地方と足並みをそろえて歳出削減に向け努力をすべきとの考えも当然ございます。総理も、国会の中で、地方も国の扱いを参考にしていただけるものと理解していると発言をしております。このような状況の中、札幌市職員の給与をどのように扱っていくのか、これは、市民も大変大きな関心を持っているところでございます。 そこで、市長として、どのようなお考えを持っているのか、お伺いをいたします。 四つ目は、札幌市まちづくり戦略ビジョンについて、2点お伺いをいたします。 1点目は、策定プロセスについてであります。 上田市長は、今後の札幌市の新たなまちづくりの基本的な指針として、札幌市まちづくり戦略ビジョンを策定するとの方針を打ち出され、5月には、策定に向けた基本的な考え方を示されました。その中では、ビジョンの策定に当たっては、市民と共有できるビジョンを目指し、市民会議の設置を初めとするさまざまな市民参加事業を展開する、あるいは、学識経験者から成る審議会で議論するといった策定プロセスについての方針が示されております。 我が会派としても、さまざまな関係者がさまざまな場で議論して新たなビジョンを策定していくという方針を否定するわけではありませんが、さまざまな関係者の意見や考え方を積み上げていく策定方法では、上田市長の意思や思いが本当にビジョンに反映されるのか、懸念をいたしております。昨日の代表質問の中でも、上田市長は、新たなビジョンに反映させたいご自身のまちづくりへの思いを話されておりましたが、市長の思いがうまくビジョンに反映されるような工夫が必要ではないのかと思うのであります。 そこで、質問ですが、上田市長のまちづくりに対する思いや考えをビジョンの策定プロセスにおいてどのように反映させていくおつもりなのか、伺います。 2点目は、ビジョンと部門別計画との関係についてです。 昨今の社会経済情勢の変化等を踏まえ、例えば札幌市産業振興ビジョンやさっぽろ子ども未来プランなど、既に各分野ごとの部門別計画の策定や改定が進んでおります。専門・複雑化する課題に対応していくため、従前と比べましても、各分野の部門別計画はより細分化するとともに、その内容の精度も上がってきております。新たなビジョンについては、現行の基本構想と第4次長期総合計画を抜本的に見直した上で、新たなまちづくりの基本的な指針となるものであります。新たなビジョンが、まちづくりの基本的な指針である以上、既存の部門別計画との整合性や連動性がしっかりと確保されていることが必要であり、ビジョンと部門別計画との関係を常に意識しながら、お互いにそごが生じないように策定作業を進めていくことが重要であります。 そこで、質問ですが、新たなビジョンと各分野の個別の部門別計画との整合性をどのように確保していくおつもりなのか、お伺いいたします。 次に、財政問題について、2点お伺いをいたします。 1点目は、中期財政見通しについてでございます。 上田市政の3期目のスタートとなる本年度の一般会計の補正予算案の規模は50億4,300万円、当初予算と肉づけ予算を合わせた8,659億円は、これまで最大であった平成11年度予算を超える史上最大の予算規模となったということであります。しかしながら、史上最大の予算となった要因を見ますと、生活保護費や高齢人口の増加による後期高齢者医療会計などへの繰出金の大幅な増など、社会保障にかかわる経費の増がその主なものとなっております。そうした傾向は、今回の補正予算の公表にあわせて示された、今後4年間の財政見通し、中期財政見通しにおいても顕著にあらわれており、依然として厳しい財政状況を示していると言わざるを得ません。 この見通しにおける収支不足は、平成24年度は77億円、平成25年度は110億円、平成26年度は150億円と試算されておりますが、その前提として、歳出においては、扶助費や特別会計への繰出金などが今後も引き続き大幅に増加すると見込む一方で、歳入においては、長引く景気低迷や、国、地方を通じた税収の見通しが極めて不透明であるにもかかわらず、平成26年度まで一般財源を同水準と見込んでいるのであります。 しかしながら、東日本大震災により、日本経済は深刻な打撃を受けていることから、国、地方を通じた税収の見通しは一層厳しく、また、地方交付税の原資が大きく減少することも懸念されております。見通しの前提となっているような、これまでと同水準の一般財源の確保は、極めて困難ではないのかと危惧されるところであります。 そこで、質問ですが、このように今後の状況の見通しが極めて難しい中、どのように中期的な財政を見通したのか、お伺いをいたします。 また、震災の影響により、国の補助金を初めとする特定財源の減少も懸念される中、地方交付税などの貴重な一般財源の確保について、今後どのように対応されようとしているのか、お伺いをいたします。 2点目は、社会保障と税の一体改革についてでございます。 国では、政府・与党社会保障改革検討本部のもと、昨年11月から議論を進めてきた社会保障改革に関する有識者検討会の報告書を受けて、社会保障改革に関する集中検討会議を立ち上げました。その後、準備会合を含めて14回の会議が開催され、去る6月2日に集中検討会議として社会保障改革案がまとめられたところであります。 改革案では、まず、子ども・子育て支援、若者雇用対策、医療、介護等のサービス改革、年金改革及び貧困・格差対策、低所得者対策について優先的に取り組むこととされ、また、社会保障のための安定的な財源確保の基本的枠組みとして消費税率10%への引き上げが明確に書かれておりますが、そうした案を検討する中で、社会保障を中心的に担っている地方公共団体の役割が考慮されていない、財源に関する議論が拙速であるなどという批判があったと認識をしております。社会保障の大半を実際に運用しているのは地方でありますから、地方の声を十分聞かずに重要な改革の方針を決めてしまう、こうしたやり方は極めて問題が多いと言わざるを得ません。 そこで、質問ですが、これまでの社会保障と税の一体改革の議論について、市長のお考えをお伺いいたします。 次に、原子力対策についてお伺いをいたします。 これまで、原子力発電所は安全なものとして取り扱われ、それゆえに重大な事故への備えを怠ってきたことは率直に反省しなければならず、さきのイタリアの国民投票結果を見ても、今後の国の原発政策は大幅に見直されるべきものと考えます。 北海道地域防災計画では、国の防災指針に基づき、原子力事故の防災対策を重点的に充実すべき地域の範囲を泊原子力発電所から半径約10キロメートル以内とし、この地域にある4町村だけが原子力防災計画を作成すべき市町村となっていることは承知をしております。しかしながら、現在発生している福島第一原発事故におきましては、原子力発電所から半径約20キロメートル圏内が警戒区域に指定され、住民の立ち入りが禁止されているだけではなく、計画的避難区域に至っては約40キロメートルも離れた地域に及んでおります。今回の福島第一原発の事故を踏まえ、国は、原子力事故の防災対策を重点的に充実すべき地域の範囲をさらに広げるなど、防災指針はもとより、防災基本計画も見直し、また、北海道の地域防災計画も、こうした動きに合わせて抜本的に見直されることになるものと考えます。 泊原発から直線で約50キロから70キロメートルにある札幌市は、放射能汚染リスクから見ると極めて至近距離にあるとも言えます。このような情勢をかんがみれば、札幌市としても原子力災害への対策に積極的に取り組んでいくことが必要になってまいります。 そこで、1点目の質問ですが、原子力災害対策の見直しを単に北海道に依存するだけではなく、札幌市としての主張を積極的に行い、北海道と連携を図りながら取り組みを進めるべきと考えますがいかが、お伺いをいたします。 2点目は、プルサーマルについてであります。 北海道電力は、一昨年3月に、泊原子力発電所3号機でプルサーマルを行うための原子炉設置の変更許可申請を国に行っており、昨年11月には国から変更許可がおりたところであります。代替エネルギーへのシフトということも以前から言われておりますが、代替エネルギーが安定的に供給されるようになるまでの過渡的な間は、原子力発電所の稼働をすぐに停止できないことは承知しております。しかし、今回、福島第一原発事故が起き、その事故がいまだ収束しておらず、事故原因の究明がされていない中で、5月20日に、北海道電力がプルサーマルで使用するウラン・プルトニウム混合酸化物燃料、いわゆるMOX燃料に関する検査申請を国に行ったことは、極めて遺憾であります。 MOX燃料は、事故が起きれば、ウラン燃料に比べ、毒性が極めて高く、制御するのが困難で、発熱量が多く、プルトニウムが数多く放出されることから、危険性は極めて高いと言われております。したがって、現在は、事故原因の究明を早急に進めるとともに、原子力発電所の安全対策に全力を挙げて取り組むべきであり、危険性の高いMOX燃料の使用を始めるべきではないと考えます。 そこで、質問ですが、福島第一原発事故を踏まえた泊原子力発電所の安全対策が完了するまでの間は、プルサーマルに使用するMOX燃料の使用を凍結するよう、北海道電力、国、道に申し入れるべきと考えますがいかがか、お伺いをいたします。 次に、エネルギー政策について、3点お伺いをいたします。 今回の東日本大震災で、福島第一原子力発電所のような大規模な集中型のエネルギーシステムの弱点が浮き彫りになりました。今後は、自然エネルギーを含めた多様な電源を広く配置する分散型のエネルギーシステムに移行せざるを得ないであろうと言われております。その柱として、太陽光や風力などの自然エネルギーが注目されており、現状ではまだ火力、原子力に遠く及ばず、今後の普及が課題となっております。当面は、家庭や事業所において太陽光発電などの普及を急ぎ、少しずつ原子力の依存度を下げていく必要があります。 このように多様なエネルギーを利用することにより、発電システムなどの分散化が図られることになれば、エネルギーに関するリスクを低く抑えられ、災害時にも深刻な事態に陥ることなく、最低限の供給が可能になるのではないかと考えます。さらに、こういった分散化された多様なエネルギーシステムをどのように運用していくべきかの検討も必要であり、既存電力や太陽光発電などさまざまな電気を効率的に利用する、いわゆるスマートグリッドなどの技術も経済産業省が中心となって実証実験が進められております。また、分散型電源の一つと期待されている家庭用燃料電池の販売が道内でも予定されるなど、新たな技術が普及しつつあります。 そこで、質問ですが、今後、さまざまな技術動向も踏まえた国のエネルギー政策の見直しが予想されますけれども、札幌市のエネルギー施策については今後どのようにしていくお考えなのか、伺います。 2点目は、札幌市のリーダーシップについてであります。 北海道では、今回の地震による発電所の被害はなかったと聞いておりますが、現状において使用する電力の約5割は石炭などの化石エネルギーであり、また、4割は原子力によるものであります。一たび大地震などの災害が発生すれば、今回のケースと同じ対策をとらざるを得ないことから、今後は、電力などエネルギーを安定供給しつつ、省エネを初めとした環境対策や災害対策を考慮した新しい施策が必要になります。 札幌市は、ことし3月に、札幌市温暖化対策推進ビジョンを策定し、環境首都・札幌を実現すべく数々の施策に取り組んでいるところでありますが、まずは、都市において、電力の信頼性向上の意味からも、多様なエネルギーの供給体制を目指し、太陽光発電などの自然エネルギーの普及を積極的に進めなければならないと考えます。さらに、北海道全体を考えたとき、自然エネルギーなどの潜在能力は大きいと言われておりますが、普及がなかなか進まず、道内の電力に占める割合もまだまだ低いのが実態でございます。そういった意味では、自然エネルギー事業を推進していく上で札幌市に求められる役割は、単に物理的にエネルギーの自給を目指すことではなく、現実社会に影響のある変化を起こすことだと考えます。 そこで、質問ですが、道内の3分の1の人口を抱え、多くのエネルギーを消費している札幌市としては、札幌市域だけではなく、もっと広域で、あるいは道内全体を視野に入れて、自然エネルギーなどの導入を推進するためのリーダーシップを発揮すべきと考えますがいかがか、お伺いをいたします。 3点目として、環境政策と経済効果についてであります。 世界の多くの国々が、環境エネルギー政策と経済対策を結びつけた、いわゆるグリーン・ニューディール政策を打ち出し、特にヨーロッパ諸国では、省エネルギーや自然エネルギーへの投資によるグリーン雇用の創出を積極的に進めております。こうした中で、我が会派としては、これまで、環境分野を今後の経済成長の柱と位置づけて、自然エネルギーの普及や電気自動車など次世代自動車の普及なども強力に推進してまいりました。これら環境に配慮した製品を加速的に普及させるためには、市民の購入意欲を喚起するための誘導策あるいは支援策が不可欠であります。 これまで、国では、地球温暖化対策の推進や経済の活性を目指して、家電エコポイント制度やエコカー減税、補助金などを実施し、家電エコポイントでは、平成21年から開始して、ことしの4月末時点で申請受け付け件数4,400万件を記録し、また、エコカー補助金や減税の効果で、2010年の国内新車販売台数が前年比7.5%増の495万台を記録するなど、財政的な支援策が大きな後押しとなっております。これら製品の普及によって、景気対策の効果はもとより、関連業種への波及効果や雇用の創出につながるとともに、技術革新や低価格化が進むことによるさらなる普及といった好循環も期待されます。そのような意味でも、国の施策に加え、札幌市においても、環境製品の普及に向けた財政的な支援をしっかりと行い、経済的な効果につなげていくべきと考えます。 そこで、質問ですが、新エネ・省エネ機器や次世代自動車の普及を推進していくに当たり、札幌市として財政的支援をどのようにしていくのか、お伺いをいたします。 次に、学校の耐震化の促進と防災機能の強化についてお伺いをいたします。 今回の地震で津波の被害が大きかった東北地方は、過去にも津波被害を経験しており、その対策を講じてきたにもかかわらず、甚大な人的、物的な被害を受けるという、まさに想定することが非常に困難な大震災となりました。このような予測困難な大規模災害に対して、防災、減災のためにも、日ごろからハード及びソフト両面からできる限りの対策を講ずることが不可欠であると考えます。特に、被災地では、家を失った方や、放射能漏れにより移転を希望しても、仮設住宅の建設がなかなか進まない現状を見ると、札幌市においても、災害時の避難場所のあり方について改めて考え直す必要があります。 一たび災害が起きれば、真っ先に避難住民が向かうのは避難場所であり、家をなくした人々にとって唯一のよりどころであります。厳冬期の災害時における室温確保のための設備や断熱性の向上、高齢者や障がい者のための多目的トイレの設置や洋式トイレへの改修、避難所内のバリアフリー化など、今後検討すべき課題はたくさんありますが、やはり、何といっても、その建物自体が倒壊、もしくは使用不能になってしまってはどうすることもできません。今回の大震災では、学校が避難施設としての中心的な役割を果たしており、市民の安全・安心を確保する観点からも、学校の耐震化は非常に重要な施策であり、公明党は、市議会においても何度もその重要性と緊急性について訴えてまいりました。 北海道における公立小・中学校の耐震化は、昨年の第4回定例市議会でも指摘したとおり、全国レベルと比べ、おくれており、文部科学省の平成22年4月1日現在の調査結果では、北海道の公立小・中学校の耐震化率は、全国と比べ、10%以上低い60.6%となっております。同様に、札幌市における公立小・中学校の耐震化率は64.9%であり、市民の安心・安全が図られているとは言いがたい状況であると思われることから、今後さらに一層の耐震化が求められます。 このような状況の中、国では、本年度の第1次補正予算で、公立学校の防災対策事業費として340億円を計上し、約1,200棟の耐震化を進めようとしております。今回の大震災の建物の被災状況や避難施設の役割の重要性を考えますと、Is値が0.3以上で耐震強度が目標値に達していない128校の学校の耐震化については、安全性の確保の面から迅速な対応が求められます。平成23年度には、次期計画の対象施設のうち、前倒しで42校の設計、改修工事が進められており、本議会でも、さらに5校の補正分の追加予算の提案がされておりますが、早急に新たな耐震化計画を策定し、着実に進めていくことが重要であります。 そこで、質問ですが、東日本大震災を受け、学校の耐震化について、今まで以上にスピード感を持って進めていくべきと考えますがいかがか、お伺いをいたします。 次に、ハード対策とともに重要であるソフト対策についてでありますが、過去の事例を見るまでもなく、いざというときのために、地域の防災力を日ごろから高め、地域一体となった組織づくりや防災訓練、地域の高齢者施設などの共同避難訓練などを持続させることが非常に重要であります。一方、自治体に求められる支援は多岐にわたっておりますが、今回の震災を見ますと、地震の発生から3カ月を超え、全国各地の避難所などで不自由な生活を余儀なくされている被災者の支援には、自治体によるいち早い被災者情報の把握とともに、さまざまな行政サービスの提供が求められています。 震災時には膨大な行政事務が発生しますが、その負担を軽減し、被災者への迅速な行政サービスの提供を可能とするシステムとして、被災者支援システムが大いに役立っていると聞いております。このシステムは、阪神・淡路大震災を経験した兵庫県西宮市が被災者のために必要な支援策を集約し、開発したもので、被災者の被害状況や避難先などの基本情報を一元管理することで、罹災証明の発行などをスムーズに行ったり、緊急物資や倒壊家屋の管理など、さまざまな行政事務に力を発揮するシステムであります。 同システムは、現在、財団法人地方自治情報センターの地方公共団体業務用プログラムライブラリに登録され、自治体等の申請に基づいて無償配付され、利用することができるものであります。今回の震災後にこのシステムを導入した宮城県山元町では、罹災証明の発行が5月中旬までに申請件数の9割の発行を終え、義援金の支給に際しても再度の申請手続が要らないといったことから、被災者への迅速な行政サービスの提供につながるとともに、行政事務の負担の軽減にも役立っていると伺っております。 そこで、2点目の質問ですが、今回の震災では、自治体による被災者支援のあり方が問われており、災害時に住民本位の行政サービスが提供される体制づくりが急がれると思いますが、札幌市として被災者支援システムの導入についてどう考えているのか、お伺いをいたします。 次に、景気・雇用対策についてお伺いをいたします。 東日本大震災の発生から、既に3カ月が経過しましたが、日本経済への影響はいまだに大きなものがあり、例えば、部品供給、調達といったサプライチェーンへの大きなダメージは、日本全体の製造業に大きな打撃を与えるとともに、その影響は世界にも及んでいるところであります。また、福島原子力発電所の事故は、電力供給に大きな不安を与え、今後の電力使用制限等への影響が懸念されるだけではなく、いわゆる風評被害の問題も引き起こしており、特に日本経済を牽引してきた輸出産業への打撃は大きなものとなっております。 財務省が発表した2011年4月分の貿易統計によりますと、輸出は、自動車、半導体などの電子部品が減少したことにより前年同月比12.5%の減少となり、また、輸入は、石油製品、原油等が増加したことにより8.9%の増加となっております。この結果、貿易収支は4,637億円の赤字となり、大きく悪化をしております。 一方、北海道内の経済状況に目を転じますと、2011年5月12日に日銀札幌支店が発表したレポートでは、震災により観光客を中心とした来道者が激減しており、1カ月当たりのマイナス幅で見ますと、実に1994年1月以降で最大の3割減となっているとのことでありました。また、道内各地の観光施設につきましても、道内客の支出抑制などの機運によって、宿泊キャンセルなどが相次いでいる状況が報告されているところであります。さらに、北海道内の鉱工業生産は、震災の影響により資材が調達できないなど、生産が制約されたことなどが原因で減少するとともに、雇用情勢も弱含みで推移をしております。 このように、震災後、日本の経済社会情勢は大きく変化しておりますが、札幌市としては、このような状況に対応した経済施策を進め、地域経済の回復、ひいては日本経済の復興に向けて取り組んでいかなければならないと考えます。札幌市では、今後10年間の経済施策の指針として、災害発生前の2011年1月に札幌市産業振興ビジョンを策定しましたが、当然のことながら、震災の発生などは想定もしていなかったでありましょうし、また、経済環境的には多少なりとも景気が回復基調にある状況、つまり、現時点とは全く異なる状況の中で作成されたものであります。このたびの未曾有の大災害の影響などを踏まえますと、産業振興ビジョンで定めた食、観光、環境、健康・福祉といった四つの重点分野への戦略や投資をそのままに進めていくことでよいのか、懸念されるところであります。ビジョンを見直していくことも視野に入れて、十分検討していく必要があるのではないかと考えます。震災の影響で国民の物の見方や考え方が大きく変わりつつあり、例えば、環境分野では、多少、非効率的であっても、太陽光エネルギーなど安全な自然エネルギーを活用しようとの意識や行動がこれまで以上に大きくなってくるものと思われます。また、観光分野についても、特に海外からの観光客の来道は、いっときよりは回復の兆しはあるものの、原発問題が海外でも連日報じられる中、減少が続くことを覚悟しなければならないものと思われます。 そこで、質問ですが、東日本大震災の発生による社会経済情勢の変化に伴い、産業振興ビジョンの見直しについて検討する必要があると思いますがいかがか、お伺いをいたします。 また、こういった震災の影響を受けた経済活動の低迷は、雇用への影響が避けられないものとなってまいります。札幌市の雇用情勢は、2008年以降の世界的な不況の進行による影響もあり、非常に厳しい状況にあったところ、昨年あたりから景気の回復傾向に連動して徐々に改善に向かっていたところでありました。言うまでもなく、市民が安心して安定した生活を送るためには、雇用の確保が重要な課題であります。市長は、任期中に5万人の雇用創出を目指すとの公約を掲げており、その実現に大いに期待するところでありますが、今回の震災によって、それにも大きな影響が出てくるものと懸念しているところでございます。 そこで、質問ですが、5万人の雇用創出に今後どのように取り組んでいくおつもりか、お伺いをいたします。 次に、中央卸売市場の活性化についてお伺いをいたします。 近年、人口の減少と少子高齢化の進行、さらには消費者ニーズの多様化などにより、魚や野菜などの生鮮食料品の消費量は総じて減少傾向にあり、加えて、市場外流通の拡大もあって、全国の卸売市場を取り巻く環境は大変厳しさを増しております。農林水産省が昨年6月に公表した卸売市場データによりますと、全国の中央卸売市場における取扱額は、平成11年度から20年度の10年間で、青果で17.2%、水産物では実に30.3%もの減少となっております。 このような状況のもと、平成11年度には全国に87カ所の中央卸売市場がありましたが、取り扱い規模の比較的小さな市場は徐々に地方卸売市場へと転換を進め、現在では、全国72カ所にまで減少しております。この傾向は今後とも続くものと見込まれており、全国卸売市場の再編と効率的な流通ネットワークの再構築が強く求められているところであります。 そこで、農林水産省は、昨年10月、卸売市場法に基づき、おおむね5年ごとに策定している卸売市場整備基本方針において、卸売市場の再編に向けた根本的な考え方を示したところであります。すなわち、取り扱い規模の小さな市場は地方卸売市場への転換を促進させるとともに、一方で、産地からの荷を大量に受け、周辺の市場に供給を行う大きな中央卸売市場を中央拠点市場として位置づけたところであります。道内唯一の中央卸売市場である札幌市場は、当然のことながら、この中央拠点市場として指定されたところであり、北海道内における生鮮食料品のまさに拠点市場として新たな役割が求められることとなりました。 さて、その札幌市中央卸売市場に目を向けますと、全国と同様に取扱額は減少傾向にあり、ピーク時の平成8年度と比較いたしますと、平成21年度では約32%の減少となっており、卸売業者等の関連事業者の経営状況は一層厳しさを増しているものと伺っております。昨年まで市場の青果部に在職した丸山議員によりますと、青果、水産の買い受け人も10年前に比べて22.8%減少しているとのことであります。 このような中、開設50周年という記念すべき節目を迎えた昨年8月、水産、青果の関連事業者が一堂に会し、市場の活性化に向けて、今、私たちに何ができるかというテーマのもとで大規模なワークショップを開催し、業界みずから市場の活性化策について鋭意検討を始めたところであります。その後、市場活性化委員会を立ち上げ、ことしの夏ごろをめどに市場活性化ビジョンとして取りまとめられると伺っております。また、同時並行で、開設者でもある札幌市も、このビジョンを反映しながら、現在、市場経営改革プランを策定中であると聞いております。 そこで、市場活性化の方向性についてお伺いをいたします。 まず、中央拠点市場に指定されたことを機に、今後、どのような役割を担っていこうとしているのか、また、市場活性化に向けてどのような取り組みが必要であると考えているのか、ご見解をお聞かせ願います。 次に、環境に配慮した市場づくりについてお伺いをいたします。 中央卸売市場は、電気やガス、ガソリンなどのエネルギーを大量に消費する市内最大級の施設であり、環境問題への積極的な対応が強く求められております。これまでも、例えば、再整備事業に合わせて構内運搬車両を全面的に天然ガス車に切りかえるとともに、ことしの当初予算では、野菜残渣などの廃棄物の減量化に向けた取り組みとして資源リサイクル施設の整備に着手するなど、環境に配慮した市場づくりを積極的に推進してきたところであります。これに加えて、肉づけ補正予算には、プロジェクト事業として、中央卸売市場のセンターヤードに、市内の単独施設としては最大規模の発電量327キロワットとなる太陽光発電設備を設置するための予算が計上されており、環境配慮型の市場に向けてさらなる発展が期待されるところであります。 消費者が札幌市民の台所である中央卸売市場に対して今後とも期待することは、日々、口にする生鮮食料品の安全・安心、さらには、安定した供給を維持していってほしいということに加え、この流通の過程はできる限り環境に優しいものであってほしいと願うものであり、このことは、今後の市場の活性化を検討する上で極めて大切なことであると考えられます。 そこで、質問ですが、中央卸売市場の活性化に向けて、環境に配慮した市場づくりにどのように取り組もうとされているのか、また、その取り組みを市民に対してどのように情報として発信しようしているのか、お伺いをいたします。 最後に、法教育についてお伺いをいたします。 先日の新聞報道で、裁判員及び補充裁判員を経験した方を対象にしたアンケートの結果が掲載されておりました。その中で、裁判員は裁判が確定するまで見届ける責任があるなどの意見のように、裁判員としての役割を懸命に果たそうとする一方で、制度への理解を深める時間が欲しい、議論になれていない市民は戸惑い、悩むとの声もありました。裁判員制度が実施されてから2年が経過し、国民が司法に参加することの意義について少しずつ浸透してきてはいるものの、このような懸念の声が聞かれるということは、法制度や司法に対する国民の理解が十分に深まっていないのではないかと考えております。 裁判員制度の目的は、一般市民の良識を刑事裁判に反映させる国民の司法参加であり、良識ある社会人を育成するためには、国民に法や司法の役割や司法に参加する意義、心構えについての理解促進を図る法教育が大きな役割を担っております。法律の奥に息づいている先人の知恵や、社会生活を円滑にするためのすぐれた物の考え方などを理解し、本当の意味での司法の国民的基盤を確立するには、大きな視野で、法、司法というものそれ自体について、国民の理解を求める必要があります。 そのために、最も重要なのが、未来を担う子どもたちに対する法教育の充実であります。また、法教育を通して、決まりを守ることの大切さや、自分で問題点を探り、自分の意見を確かな根拠に基づいて説明できる力を養うことができ、将来、社会人として持つべき良識と教養の基礎を身につけることができると考えております。 法教育の重要性については、我が会派がこれまでも主張してきており、平成17年度に法教育に関する意義や取り組みについて質問しましたが、このときの教育委員会の答弁では、子どものうちから発達段階に応じて法や法的な考えに対する理解と実践的な態度を育てることが重要であるとの認識を示し、法律の専門家である裁判官、検察官、弁護士と小・中・高校の教員が連携して法教育実践研究会を立ち上げ、法教育の具体的な方法などについて研究を進めているとのことでございました。 そこで、質問ですが、この研究会におけるこれまでの取り組みの経過と成果についてお伺いをいたします。 また、法教育については、新学習指導要領において、その重要性が改めて明確にされたところであります。中学校社会科では、社会生活における物事の決定の仕方、決まりの意義について考えさせるとともに、契約の重要性や、それを守ることの意義及び責任などについて気づかせるようにするとあります。新学習指導要領は、小学校においては本年度から、中学校においても来年度から全面実施されることになり、法教育がどの学校においても行われることになります。 そこで、2点目の質問ですが、法教育がすべての学校において根づいていくために、札幌市教育委員会として、法教育について今後どのような取り組みを行っていくのか、お伺いをいたします。 以上で、私の質問のすべてを終わります。ご清聴まことにありがとうございました。(拍手)
三上洋右
○議長(三上洋右) 答弁を求めます。 上田市長。
上田文雄
◎市長(上田文雄) 8項目ご質問がございましたので、私から、前半の4項目についてお答えをさせていただきまして、その余は、担当副市長並びに教育問題に関しましては教育長から答弁をさせていただきます。 最初に、私の政治姿勢についてということでお尋ねでございます。 1点目は、まちづくりの基本姿勢についてでございますが、このたびの東日本大震災と、それに伴います原発事故の甚大な被害を目の当たりにいたしまして、私に与えられました使命というのは、市民が安心して暮らせるまちづくりを進めていくことであると改めて強く感じているところでございます。防災の取り組みはもとより、子育て支援、教育、福祉を初めといたします、人を大事にする、そういう施策を引き続き進めるとともに、札幌の魅力を磨き、高め、まちと経済に活力を生み出す施策にも取り組んでまいります。 原発事故による被害の拡大というのは、これまで当たり前と考えてまいりました便利な生活を支える基盤のもろさ、危うさ、あるいは危険性といったものを私たちに突きつけてきているというふうに考えております。原子力は、過渡的なエネルギーであることを認識し、代替エネルギーへの転換やエネルギー消費を拡大し続けるライフスタイルといったものの見直しについて、その方策というものを具体的に考えて検討していく必要があると考えているところでございます。 私は、超高齢社会、人口減少、そして原発事故が発生した後という、かつて我々が経験したことのない時代を迎えるに当たりまして、これまでに培ってまいりました市民自治の力をより確かなものにし、市民一人一人が主体的に自分たちのまちのことを考え、行動することによって、困難を乗り越え、未来を切り開いていくことができるもの、このように確信をいたしているところでございます。これからも、市民とともに考え、ともに悩み、そしてともに行動するということを通じまして、市民が主役のまちづくりを推し進めてまいりたいと考えているところでございます。 次に、2点目の災害時におけます広域的な連携についてでございますが、北海道は、海に囲まれているという地理的な条件がございますことから、道外からの支援に時間がかかるということがございまして、大規模災害時におきましては、議員ご指摘のとおり、道内の自治体間の支援というものが不可欠でございます。現在、北海道内で大規模な災害が発生した場合の広域的な連携体制といたしましては、災害時における北海道及び市町村相互の応援に関する協定というものがございまして、この協定に基づき、被災した自治体に対して救援物資の提供や職員の派遣、そして避難施設の提供などの支援が行われるということとなっているところでございます。 札幌市といたしましては、今後、この協定が災害時に円滑に機能するように、道内の主要都市や周辺の自治体と、災害時の体制や物資の備蓄状況など、災害支援にかかわります情報について積極的な情報交換を行いまして、広域的な連携体制の強化に努めてまいりたいと考えているところでございます。 次に、3点目の人件費の削減についてということでございます。 このたびの国家公務員の給与削減措置というものは、震災の復興財源の確保だとか国家財政の逼迫等によるもの、このように認識をいたしておりますが、地方は、これまでも独自に人件費削減の取り組みを進めてきているところでございます。札幌市におきましても、人事委員会勧告に基づく給与改定によりまして国を上回る引き下げを実施してまいりましたほか、手当の見直しや職員定数の削減などによりまして総人件費の抑制に努めてきているところでございます。 今回の削減措置の地方への拡大ということに関しましては、国の中でもさまざまな議論がございまして、人事委員会勧告制度の重みだとか、地方の独自の取り組み等を考慮いたしますと、国に単純に追随するということにはならない、このように考えているところでございます。 次に、4点目のまちづくり戦略ビジョンについてお答えをいたします。 まず、策定プロセスについてでございますが、市民会議での議論や審議会の答申の内容などを十分に尊重しつつ、私のこれまで申し上げておりますまちづくりに対する考え方や理念も反映をしながら、市民と共有できる最終案というものを札幌市として策定いたしまして議会にお諮りをしたい、このように考えているところでございます。 次に、ビジョンと部門別計画の関係についてでございますが、まちづくり戦略ビジョンは、今後のまちづくりの基本的な指針となることから、各分野の部門別計画については、ビジョンの理念、そして視点といったものを踏まえた内容にしていく必要がございます。既存の計画の中でも、ビジョンの理念や視点というものを踏まえていない計画につきましては、必要に応じまして見直しが必要になる、このように考えております。他方、近年、策定をしてまいりました部門別計画につきましては、昨今の社会経済情勢の変化、あるいは課題といったものを踏まえた内容になっておりますことから、ビジョンの策定に当たっては、これらの計画との連動性、あるいは整合性といったものに十分に留意をしていく必要がある、このように考えているところでございます。 次に、財政問題についてでございます。 1点目の中期財政見通しについてでありますが、まず、歳出につきましては、人件費、公債費については今後見込まれます増減要素というものを積み上げているところでありますが、扶助費や、あるいは国民健康保険会計等への繰出金につきましては、最近の生活保護費や医療費の伸び率というものをもとに推計いたしましたほか、普通建設事業費についても平成23年度と同水準というふうに仮定をするなど、一定の条件のもとにこれを試算したものでございます。 歳入の柱となります税、地方交付税等の一般財源につきましては、震災の税収への影響というものが判然としない中にありまして、現時点におきましては、一般財源総額を確保している国の中期財政フレームをもとに23年度と同水準と仮定したところでありますが、今後は、税収の動向というものを注視いたしますとともに、国などに対する積極的な働きかけを通じまして、地方交付税を含む一般財源総額、この確保に努めてまいりたいと考えているところであります。 2点目の社会保障と税の一体改革についてでございます。 申し上げるまでもなく、社会保障サービスの実施に関しまして、地方自治体がその大部分を担っているところでありまして、子育て支援や、あるいは予防接種といった地方独自の事業も、事実上、国の補助事業と密接に結びつき、全体として社会保障の充実に寄与しているところでございます。 改革案では、こうした地方自治体が現実に担っております役割と、そのために必要といたします財源の要素というものが考慮されていない、また、これまで地方が意見を述べる機会がほとんど与えられてこなかったということなど、社会保障の全体像のとらえ方、検討の進め方といった面で極めて問題が多いもの、このように認識をいたしているところでございます。 今月8日には全国市長会といたしまして、また、9日には指定都市市長会といたしましても、こうした趣旨の緊急決議、要請というものを国に対して行ったところでありますが、今後も、動向を注視しながら、地方の声が反映されるように対応してまいりたいと考えているところでございます。 次に、原子力災害対策についてお答えをいたします。 1点目の原子力災害対策の見直しについてでございます。 今回の福島第一原子力発電所の事故におけます放射性物質の広がりなどから判断をいたしますと、原子力災害対策を講ずべき地域というのは、これまでよりもはるかに拡大する方向であるということを認識しなければなりません。したがいまして、札幌市といたしましては、北海道の原子力災害対策との整合といったものを図りながら、これまで以上に北海道と情報を共有し、連携を進めて、大都市としての特性や、原子力発電所からの距離などの地理的条件を踏まえた原子力災害対策の検討を主体的に行ってまいりたいと考えているところであります。 2点目のプルサーマルについてでございますが、プルサーマルにつきましては、この安全性について、あるいは、一度事故が発生した場合の被害の重大性と、ご指摘のようなさまざまな議論というものがございました。今回の事故発生に伴いまして、市民の皆様方からも大変不安な声が数多く寄せられておりますことから、これを凍結すべきものであると私も考えるものであります。 原子力災害対策に関する現行の法体系のもとにおきましては、原子力発電所周辺に限られた市町村と該当する都道府県のみが防災対応に当たる仕組みとなっておりまして、札幌市としての意見を述べるという機会は基本的には与えられてはおりません。しかしながら、今回の原子力発電所の事故による影響が広範囲にわたっているという現実を踏まえますと、札幌市といたしましては、積極的な情報提供を求め、さらに、主体的に物を言っていく、そういう関係機関の今後の対応などを注視しながら機会をとらえて申し入れをしてまいりたい、このように考えているところでございます。 次に、エネルギー政策についてお答えをいたします。 1点目の今後のエネルギー施策についてでありますが、札幌市では、これまでも温暖化対策を推進するために、自然エネルギーの普及促進と省エネ社会の実現に向けた取り組みをしてまいりました。今後も、自然エネルギーの普及促進のために、市民、事業者への支援制度、あるいは、その拡充といったものや、市有施設への率先導入を進めるとともに、省エネ社会の実現のために、節電キャンペーンや省エネ家電の普及促進及びエネルギー消費を抑えたライフスタイルへの転換などの取り組みを進めてまいります。 あわせまして、ご指摘のスマートグリッドなど新しい技術の推進、推移といったものを踏まえまして、エネルギーの将来像についての調査なども行い、今後の施策に反映をしてまいりたいと考えております。 2点目の札幌市のリーダーシップについてでございますが、今後見直しが予想されております国のエネルギー政策や国民的な議論を踏まえまして、北海道や他の行政機関と連携しながら、札幌市が北海道の牽引役として、自然エネルギーの普及や省エネルギー社会の実現に向け、責任を果たしてまいりたい、このように考えているところでございます。 3点目の新エネ・省エネ機器や次世代自動車の普及を推進していくに当たっての財政支援ということについてでございます。 これまで、札幌市では、札幌・エネルギーecoプロジェクトという施策によりまして、太陽光発電や高効率給湯・暖房機など新エネ・省エネ機材の普及促進を図ってまいりましたけれども、今後は、この支援制度の効果的なあり方、さらなる充実について検討を進めるとともに、今年度からは、さらに電気自動車など次世代自動車の導入に対する新たな補助制度を創設いたしまして、財政的支援の拡充といったものを図ってまいりたい、このように考えているところでございます。 私からは、以上でございます。
三上洋右
○議長(三上洋右) 小澤副市長。
小澤正明
◎副市長(小澤正明) 質問の5番目の学校の耐震化の促進と防災機能の強化についてのうち、被災者支援システム導入については、私からお答えさせていただきます。 大規模災害発生時の迅速な被災者支援は、その後の市民生活の再建や社会経済活動の早期回復を図る上でも、発災直後の救助、救援等の応急対策活動と並行して取り組むべき重要な課題であると認識をしております。被災者支援システムにつきましては、導入済み自治体から、このシステムの活用方法や活用実績などについて情報収集を行い、札幌市が所有する基幹系情報システムとの連動や運用にかかわる課題につきまして、まずは調査を進めてまいりたいと考えております。 以上でございます。
三上洋右
○議長(三上洋右) 生島副市長。
生島典明
◎副市長(生島典明) 私から、2項目につきましてお答えを申し上げます。 まず、景気・雇用対策についてお答えをいたします。 1点目の産業振興ビジョンについてでありますが、ご指摘のように、震災発生直後は大幅な落ち込みを示した経済指標があったものの、直近では持ち直しの兆しを示しているものもあり、現時点では札幌経済に及ぼす震災の影響を見きわめることは難しい状況でございます。 したがいまして、ビジョンの見直しにつきましては、今後の社会経済情勢の動向や、毎年度、このビジョンの進行管理の状況を報告する札幌市中小企業振興審議会のご意見なども踏まえた上で、適切に対応してまいりたいと考えております。 次に、2点目の5万人の雇用創出についてであります。 これまでの各種就労支援施策に加えて、雇用助成金の新設などにより若年層への支援拡充を図るとともに、産業振興ビジョンの推進による経済の活性化を通して雇用の創出に取り組んでまいります。また、このビジョンと連動し、人材の育成と雇用の拡大などに取り組む地域雇用創造推進事業が3年間の事業として国に採択されましたので、これを有効に活用するほか、これから策定をいたします新しいまちづくり計画においても雇用創出効果の高い事業を積極的に取り入れるなど、全庁を挙げて5万人の雇用創出に取り組んでまいりたいと考えております。 次に、中央卸売市場の活性化についてお答えをいたします。 1点目の市場活性化の方向性についてでありますが、中央拠点市場に指定されたことに伴い、新たに道内各地の地方卸売市場と連携を図りながら、生鮮食料品の共同集荷を行うことや、さらには、流通ネットワークの拠点としての役割が求められており、道内唯一の中央拠点市場として市場間連携の推進に向けてのコーディネート機能を担ってまいりたいと考えております。 また、中央拠点市場としての機能を活用し、北海道の豊富な生鮮食料品を道外に出荷する拠点としての役割を果たすためには、集荷力及び販売力の強化を図ることが重要であり、そのことが市場の活性化につながるものと考えております。 次に、2点目の環境に配慮した市場づくりについてであります。 近年の消費者の意識は、価格のみならず、環境に配慮した生産や流通にも関心が高まりつつありますことから、現在策定中の市場経営改革プランにおいて環境に優しい市場づくりを重点項目の一つとして位置づけ、より一層推進してまいりたいと考えております。また、場内の見学者用展示室に市場における環境への取り組みの資料を充実させることで、これまでの食育に加えまして、環境教育の場としても活用してまいりたいと考えております。 以上であります。
三上洋右
○議長(三上洋右) 北原教育長。
北原敬文
◎教育長(北原敬文) 教育、学校にかかわる2項目、3点について、私からお答えをいたします。 まず、学校の耐震化の促進と防災機能の強化についての1点目、学校の早期耐震化についてであります。 学校の耐震化につきましては、児童生徒の安全と災害時の地域の避難場所確保の観点から、札幌市耐震改修促進計画をもとに、平成27年度までの耐震化を目指し、これまでも積極的に取り組んできたところであります。今後は、このたびの東日本大震災を踏まえ、今年度策定される予定となっております第3次札幌新まちづくり計画や次期耐震化計画におきまして、関係部局と連携しながら、可能な限り耐震化の前倒しに努めてまいりたいと考えております。 次に、法教育についてであります。 1点目の法教育実践研究会での取り組みの経過と成果についてであります。 本実践研究会におきましては、法律の専門家の協力を得て、平成17年度から平成21年度までの5年間、継続して研究を行いまして、社会科に限らず、道徳や特別活動などにおける社会の実態に即した教材や指導方法等を開発するとともに、数多くの実践事例を資料としてまとめ、各学校に配付し、その活用を促すなど、理解啓発を図ってきたところであります。その結果、教員が積極的に法教育の授業研究に取り組むようになるとともに、札幌市資料館にあります復元法廷を活用した模擬裁判や、日常生活におけるルールづくりなどの体験的な学習を通して法や司法の意義について考える授業を行う学校がふえるなど、各学校における法教育の理解と実践が進んできたところであります。 2点目の今後の取り組みについてでありますが、教育委員会といたしましては、今年度作成いたします中学校教育課程編成の手引におきまして、昨年度の小学校と同様に、教科等の年間授業計画の中に法教育を明確に位置づけるとともに、さらに、これまで配付いたしました実践事例集との関連をお示ししまして、その有効な活用を働きかけるなどして、実生活と結びついた法教育がすべての学校で取り組まれるよう努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 (谷沢俊一議員「議長」と呼び、発言の許可を求む)
三上洋右
○議長(三上洋右) 谷沢議員。
谷沢俊一
◆谷沢俊一議員 再質問をさせていただきたいと思います。 まず、プルサーマルの関係でございます。 今、3号機でMOX燃料の導入計画を進めており、早ければ平成24年度、遅くても25年度に北電はこのMOX燃料を使用するという方向で動いておりますけれども、実は、新聞報道ではございますが、6月8日の道議会でのやりとりの中では、3号機で計画しているプルサーマル発電に関連して、MOXではなくてウラン燃料を確保すれば3号機での運転は可能と、こういう報道もございます。ただいま、市長が市としてMOX燃料を凍結するという姿勢を表明されましたけれども、危険きわまりないと言われるMOXについてはできれば使用しない方がいいわけでございますので、ぜひ、190万市民の命を守るという札幌市の市長としての立場でしっかりと訴えていただきたい。これは、要望にしておきたいと思います。 それから、5万人の雇用創出ですが、本当に5万人の雇用の確保が可能なのかどうかということについて、さまざまなメニューといいますか、国の人材育成のための地方雇用創造事業というものにも指定されたという話がございますけれども、やはり、札幌市の若い人が仕事を求めて道外に出るとか、あるいは、比較的高齢者の方が職を探してもなかなかない、こういう厳しい状況が現実としてあるわけです。生活保護費も、きのうの新聞によりますと受給者は全国で200万人と。確かに高齢化の問題もございますけれども、経済的な要因によるところも、すなわち、仕事等の要因もかなり大きな要素になっているという指摘もございます。 そういう意味では、私は、前期4年でどのぐらいの雇用が創出されたのかということを原局に伺いますと、3万人近くということで思ったよりかなり多くの雇用が生まれているわけですけれども、その中には、当然、国の緊急雇用対策の交付金を使った短期雇用とか、あるいは、現在、雇用調整助成金、こういうものを使った国の施策によるところも結構多いわけです。やはり、5万人という具体的な雇用計画というか、目標を設定されたからには、具体的に、例えばどの分野でどの程度と。市長がよくおっしゃる子育てとか、あるいは介護施設とか、新たなサービス需要で何人の雇用が起きるとか、そういう話をよくされますけれども、そういう分野別の雇用がどうなのか、そして、国のさまざまな事業で何人ぐらい見込めるのか、企業誘致でどのぐらいとか、あるいは、第1次、第2次、第3次産業、6次産業と言われる新たな産業を起こして何人とか、そういう具体的なプランを立てないと、ややもすると数だけが先行してしまうというのか、実態が伴わない危険性を感ずるわけです。そういう意味で、ぜひ、具体的な4年間での5万人の雇用創出を、ある意味ではアクションプランというか、具体的に見える形で計画すべきではないか、こういうふうに思いますけれども、まず1点、この点をお伺いします。 それから、自然エネルギーあるいは新エネルギーの関係で、具体的に1点だけお伺いしたいと思います。 太陽光とか風力とかいろいろありますけれども、札幌市の場合、水道の持つエネルギーというものが――大都市特有の、いわゆるメッシュ状の水道管が配置されておりますから、例えば、浄水場に水道水が入ってくる、あるいは、配水池に水道水が入ってくる場合に、あえて減圧をしてそこに受け入れる、こういうことになっているそうでございます。わざわざ減圧のための施設を整備して、その水のエネルギーをある意味では殺していかなければならぬということもあります。そういう意味では、藻岩浄水場なんかは既にタービンが設置されて発電所になっておりますけれども、こうした都市のインフラを活用して、水道事業においてこうした新エネルギーの開発ということについて考えがあれば、ぜひこの点だけ具体的に聞かせていただきたい。 きょうは、水道事業管理者もいらっしゃいますので、ぜひお願いしたいと思います。
三上洋右
○議長(三上洋右) 上田市長。
上田文雄
◎市長(上田文雄) プルサーマルについてのご要望は、しかと承りました。私も同じ意見でございますので、何よりも市民の安全を守るというのは私どもの使命だというふうに考えます。私どもにも、市民の皆さん方から不安だという声がたくさん寄せられているところでございますので、先ほど申し上げましたように、ご要望をしっかり実行してまいりたい、このように考えております。 それから、5万人雇用ということでございますけれども、これは、私どもは、これまで、就業サポートセンター等々、あるいは、区役所における労働相談、雇用相談といったもので、いわゆる雇用のマッチングといいますか、橋渡しをして適性をしっかり教育するなり、教育の機会を提供するなりしながら雇用に結びつく、そういう紹介事業というものをたくさんやってまいりました。こういったものと合わせまして、これからやろうとしていること、全区で労働相談をやろうというふうなこともございまして、そういう意味で3万人ぐらいはそこで雇用に結びつくだろうという計算をしているところでございます。 それから、今、新しい公約事項で、さまざまな、例えば保育所定員を4,000人ふやすというようなこと、あるいは、養護老人ホームについて定員を1,000名ふやすというようなことなど、人手のかかる仕事がたくさん出てまいります。こういう計画によって、あるいは、国のパッケージ事業等々がいろいろございますけれども、そういうものも含めまして2万人は実現できるだろうと。こういう目標を持って具体的に事業を進めてまいりたい、こんなふうに考えているところでございます。 水道につきましては、ご指名でございますので、管理者からよろしくお願いします。
三上洋右
○議長(三上洋右) 北野水道事業管理者。
北野靖尋
◎水道事業管理者(北野靖尋) 水力発電につきましては、二酸化炭素を出さないクリーンなエネルギーとして、私ども水道局におきましても、水道施設の規模ですとか、あるいは立地条件等を考えまして、発電可能な施設、導入できる場所についてはこれまでも取り組んできたところでございます。議員ご指摘のとおり、現在、藻岩浄水場で稼働しておりますほか、耐震化工事を施工中の平岸配水池におきましても、白川浄水場から配水池まで送水される水量を利用しました発電施設というものを、今、建設する予定でございます。その他の施設につきましても、引き続き、諸要件等を勘案しながら導入に向けた検討を進めてまいりたいと考えております。 以上でございます。
三上洋右
○議長(三上洋右) ここで、およそ30分間休憩します。
大嶋薫
○副議長(大嶋薫) これより、会議を再開します。 代表質問を続行します。 宮川 潤議員。 (宮川 潤議員登壇・拍手)
宮川潤
◆宮川潤議員 私は、日本共産党を代表して、議案並びに当面する市政の重要問題について質問をいたします。 質問に先立って、東日本大震災で亡くなられた方々のご冥福をお祈りし、被災された方々には心からお見舞いを申し上げます。一刻も早い復興のために、我が党も力を尽くす所存であります。 最初の質問は、市長の政治姿勢についてです。 質問の第1は、原発からの撤退についてです。 福島第一発電所の事故は、原発の危険性を国民の前に事実をもって明らかにしました。世論調査で原発の縮減、廃止を求める声が半数を超えるなど、世論の大きな変化が起こっています。世界では、期限を決めた廃止、再開凍結の動きが始まっています。 我が党は、安全性の保障がない未完成の技術のままで原子力発電の道に踏み出すことには、最初からきっぱり反対してきました。安全性と核廃棄物についての市長の見解を明らかにしてください。 また、自然エネルギーの開発、低エネルギー社会へ転換を図るべきだと思いますが、市長の見解を伺います。 昨年、経済産業省は、泊原発のプルサーマル化を許可し、ことし5月、北電は、プルトニウム・ウラン混合酸化物、MOX燃料検査を申請しました。道民、市民にとって、新たな危険な局面を迎えています。 市長は、プルサーマルの危険性についてどう評価しているのか、泊原発から70キロメートルしか離れていないことも踏まえ、市民を守る立場でプルサーマル化反対を明らかにし、関係機関に訴えるべきではありませんか、伺います。 質問の第2は、消費税の増税についてです。 政府は、税と社会保障の一体改革と称して、社会保障の削減と消費税増税を行おうとしています。消費税増税は、内需が冷え込み、経済に与える影響が大きいと思いますがいかがか、伺います。 市民、中小企業、被災者にも過酷な負担増を強いるものであり、増税すべきでないと思いますがいかがか、市長の見解をお示しください。 質問の第3は、補正予算案についてです。 5月24日の内閣府の月例経済報告では、景気は、東日本大震災の影響により、このところ弱い動きになっている、また、失業率が高水準になるなど、依然として厳しい状況にあると報告しております。働く人の賃金も高齢者の年金も下がり続け、非正規労働者はたちまち解雇される状況です。 補正予算の編成については、経済状況に対応し、市民生活を底上げし、安心感を与える予算としなければなりません。ところが、市長の所信表明において、市民を貧困から守る視点が欠落していたことは看過できない問題です。補正予算においても、貧困対策としての施策が不十分であります。 市長は、貧困対策の重要性についてどう認識され、今年度の施策としてどう実行しようとされているのか、伺います。 質問の第4は、路面電車の延伸についてです。 昨年度、都心まちづくりフォーラムや路面電車の活用を考える市民会議などを開催し、市民の理解が広がっています。延長を求める要望書や1万3,000名を超える署名も提出されました。そして、札幌市路面電車活用方針は、JR札幌駅、桑園駅、苗穂駅周辺という三つのエリアを柱として具体的な検討段階に入ることとなりました。 すすきの駅と南1条西4丁目の電停を結ぶ新線を建設する段取りについて具体的にお示しください。 また、JR札幌駅、苗穂駅方面、桑園駅方面への延長についても、実現までの大まかな目標年次をどのように考えておられるのか、明らかにしてください。 地球温暖化にストップをかけるためにも、高齢社会に対するためにも、車中心社会から抜け出し、公共交通を充実させた札幌のまちづくりが急がれます。とりわけ、建設コストも低く抑えられる市電は、時代の要請にこたえる乗り物であります。市民の中には、路線を延長しても沿線の住民しか利用できないという意見もありますが、本市の中央集中の都市構造、交通体系もあり、JRや地下鉄を乗り継いで利用されることが考えられます。この点についての市長の見解を伺います。 また、将来、郊外部や環状型交通での市電の新たな展開にも道を開くものと考えます。地下鉄を補完する公共交通としてどう配置するのか、市長のビジョンをお示しください。 さらに、赤字を心配する市民の懸念を払拭する上でも、市電の新線建設などに当たって、国や自治体からの公的補助を拡大する新たな財政システムの確立は急務と考えます。市長は、その先頭に立つ決意をお持ちか、伺います。 次に、防災の強化について質問します。 3月11日に起こった東日本大震災では、地震と津波による甚大な被害が広がりました。15日現在、死者1万5,434人、行方不明者は7,742人となっており、避難と転居を余儀なくされている被災者が12万4,594人にもなっています。今回の災害を教訓に、命最優先の災害に強いまちづくりを強力に進めていかなければなりません。 質問の第1は、札幌市地域防災計画の地震災害対策編の見直しについてです。 今回の東日本大震災では、マグニチュード9.0、震度6強から7でしたが、本市防災計画の想定はマグニチュード6.7から8、震度6弱から7となっています。厳冬期における最悪の事態を想定した計画にすべきであります。 さらに、本市の防災計画は、冬季の大地震では、建物被害は全半壊が11万2,500棟と想定していますが、東日本大震災での全半壊家屋は16万8,016棟にもなっています。家屋倒壊数についても見直しを行うべきと考えますがいかがか、伺います。 本市の防災計画では、津波による被害を想定していません。海に近い場所もあり、川が逆流してはんらんする可能性があります。また、液状化も広範囲に発生する可能性があると思いますがいかがか、津波対策などを盛り込むべきと思いますがいかがか、伺います。 質問の第2は、学校及び市有施設の耐震化についてです。 その1点目は、学校の耐震化についてです。 学校は、子どもたちが日中の大半を過ごす施設であり、その多くが避難所にも指定されていることから、最優先で耐震化を進めるべきであります。 ところが、本市では、現在なお、地震に際して倒壊する危険性が高いとされているIs値0.3未満の学校が4校残されています。この学校は、直ちに耐震補強もしくは改築しなければなりませんが、耐震力の確保はいつまでにやるのか、伺います。 また、学校の耐震力は、Is値0.7以上と定められています。0.3以上で0.7未満の学校は128校ありますが、いつまでに耐震基準を満たすのか、明らかにしてください。 2点目は、その他の市有施設の耐震化についてです。 Is値0.3未満の施設が12施設あります。これらは、基本的に今年度中に耐震化するとされていますが、今年度中に完了しない施設はどこで、今後のめどはどうなっているのか、明らかにしてください。 学校以外の市有施設でIs値0.3以上0.6未満の施設は26ありますが、それらの耐震化計画をいつまでに策定するのか、伺います。 実際の耐震化工事はいつまでをめどに考えているのか、お示しください。 3点目は、学校とその他の市有施設に共通する問題です。 耐震診断をしているのは、旧耐震基準で建てられたものだけです。1981年に新耐震基準が策定されましたが、その後、阪神・淡路大震災の教訓もあり、何度も建築基準法や施行令が改正され、構造規定が厳しくなり、より高い耐震力が求められるようになっています。建築した当時の構造規定を満たしていても、現在求められる耐震力を有していないということです。 1981年の新耐震基準後の学校及び市有施設について、耐震診断を行うべきですがいかがか、伺います。 質問の第3は、避難所の応急備蓄物資についてです。 私ども市議団は、昨年の決算特別委員会で、避難所に食料や粉ミルク、毛布などの応急備蓄物資が配置されていない問題を取り上げました。厳寒期に体育館に避難したときに、毛布や寝袋がない、届けられるのに時間がかかると、高齢者や病弱者、障がい者の場合、生死にかかわる問題となります。市内の避難所は608カ所あります。その中で、備蓄物資を備えているところは132カ所のみで、残りの476カ所は、備蓄物資がなく、他の場所から運んでこなくてはなりません。地震による地割れや瓦れきによる交通障害、水害による交通麻痺の場合には、物資の到着に何日もかかることが考えられます。すべての避難所に備蓄物資を配置すべきと思いますが、今後どう改善するおつもりか、伺います。 質問の第4は、避難所の周知についてです。 NTTや北電の電柱に広告を出している企業が地域貢献として避難所を表示していることがありますが、その数は、NTTの電柱に455カ所、北電では1カ所のみです。広告を出す企業だけでなく、北電やNTTが地域貢献として避難所の表示板を設置するよう呼びかけてはどうかと思いますが、いかがですか。 また、市内の消火栓、防火水槽は1万8,000カ所ありますが、その表示板に避難所を明記して周知を図るべきだと思いますがいかがか、伺います。 次に、介護の問題について質問します。 質問の第1は、介護保険制度の見直しについてです。 国会で介護保険法の改定が、昨日、成立しました。現行の制度で要支援者向けに行われている訪問・通所サービスを、市町村の判断で、介護予防・日常生活支援総合事業に移し、保険給付の対象から外すことができるとするものです。介護保険から給付費を削減し、国の負担を減らすのがねらいです。 介護保険制度は、これまでも保険あって介護なしと批判されてきました。介護保険料を払わせ、要支援と認定しながら給付対象から外すのは、介護を受ける権利を奪う人権問題です。要支援と認定された人を、症状が軽いからというだけで保険給付の対象から外し、市町村の総合事業に移すことは、介護を予防する上でも矛盾したやり方であり、問題だと思いますがいかがか、また、国庫負担の削減ではなく、拡大し、市町村と高齢者の負担を軽減すべきと思いますがいかがか、伺います。 質問の第2は、特別養護老人ホームの整備についてです。 昨年12月末現在の本市の待機者は6,106人です。この中で、要介護度4または5の人が2,024人です。また、在宅の人が2,044人となっており、深刻であります。 まず、基本的な考え方についてですが、待機者については、解消することを目指すのか、伺います。 これまで、特養ホーム待機者を急増させて、何年間も待たなければ特養ホームに入れないという状況をつくってきたのは、本市の計画で介護認定者を少なく見込んできたことが大きな要因です。2003年に策定した高齢者保健福祉計画、介護保険事業計画でも、2006年3月に策定の計画でも、2009年に策定した計画でも、介護認定者を少なく見込んできました。現在、次の介護保険事業計画を策定中と伺っておりますが、これ以上、同じ轍を踏まない、要介護認定者の数を過少に見込まないことが、計画策定の絶対的条件だと思いますが、市長はいかがお考えか、伺います。 市長は、選挙公約で、2014年度までに1,000人の整備を進めるとしていますが、目標の引き上げが必要なことになると思いますがいかがか、伺います。 質問の第3は、介護保険料滞納者に対する処分、すなわち給付制限の問題についてです。 介護保険料は、年金から天引きされますが、年金額が1カ月1万5,000円に満たない場合などは、納付書による納付となります。生活そのものが大変ですが、とりわけ障がいがある方に対しては、安心な暮らしを送れるように、行政は可能な限りの配慮を行うべきであると思いますがいかがか、まず、市長のお考えを伺います。 介護保険料の納付が1年滞る場合、一たん、10割全額を支払い、後日、9割が還付される償還払いとなります。10割全額を用意できないために、必要な介護が受けられなくなります。2年滞納すると、利用料が1割負担でなく、3割負担になります。こうなると、いよいよ介護が受けられなくなります。 5月13日現在、要介護あるいは要支援の認定を受けているにもかかわらず、給付制限をされている市民は、入院中や市外に転出、死亡した人を除いて136人に上ります。この136人は、すべて介護認定を受けているにもかかわらず、介護保険を利用しているのはわずか26人、19%だけです。本市の65歳以上で要介護認定を受けている人は、3月末で7万1,748人です。そのうち、介護保険を利用している人の割合は77%です。比較すると、給付制限を受けている人は、必要な介護を受けられていない状態にあると思いますがいかがですか、市長の現状認識を伺います。 年金が少ないためにお金がなく、保険料を払えない人は、年をとって体が不自由になっても、介護を受けられなくても仕方がないというのが本市の考え方ですか。高齢者が必要な介護を受けることは、憲法第13条、生命、自由、幸福追求の権利及び第25条、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利で保障された基本的人権であると思いますが、いかがですか。 道内には、介護保険の給付制限という処分を行っていないところもあります。本市でも、人権に配慮した対応をすべきであります。必要な介護が受けられなくなる過酷な処分はやめるべきだと思いますがいかがか、伺います。 次に、国民健康保険についてです。 質問の第1は、手おくれ死に対する市長の認識についてです。 第1回定例会で、保険料が払えず、事実上、無保険になり、受診できず、手おくれ死になっている人が、全日本民主医療機関連合会の調査では、昨年は全国で71人、本市で5人になっています。 自営業の50代男性は、取引先の倒産により、収入が途絶え、友人から食料などの援助を受けながら暮らしていました。1週間もひどい下痢状態が続いていましたが、保険証がなく、受診を我慢していました。受診したときには、末期の肝臓がんと診断され、17日後に亡くなりました。受診と同時に生活保護の申請をしましたが、決定が下ったのは亡くなった後でした。保険証がないために受診抑制が広がり、手おくれ死が後を絶たないことについてどのように認識していますか、伺います。 市として、医療機関の協力も得て、実態調査をすべきですがいかがか、伺います。 質問の第2は、資格証明書の発行についてです。 12月時点での資格証交付世帯が1万1,378世帯にも及んでいます。保険料滞納者で連絡がとれない人については、生活状況を把握していなくても資格証を発行しているのではないですか、伺います。 広島市は、まず、全世帯に保険証を交付し、特別な事情がないか、調査しており、資格証発行は4世帯のみです。さいたま市では、資格証はゼロです。 そこで、資格証の発行は、生活状況をつかみ、丁寧に相談に乗り、明らかに資力がありながら滞納している人に限るべきと考えますがいかがか、伺います。 質問の第3は、国保の一部負担金の減免についてです。 窓口での3割負担が重いために、受診抑制が起きています。一部負担金の減免制度があるにもかかわらず、周知されず、制度がほとんど活用されていません。保険証と一緒に郵送するしおりにわかりやすく示すよう改善するとともに、区役所の窓口でも積極的に知らせるべきと思いますがいかがか、伺います。 質問の第4は、国保料の引き下げについてです。 国保加入世帯の平均所得が長期間にわたり低下を続けているため、2000年から平均保険料は据え置いたとしているものの、加入者から見れば値上げです。給与収入2人世帯で年収200万円の場合の保険料ですが、2000年には11万2,650円だったものが、ことし、同じ収入で19万8,540円と8万5,890円も高くなっています。他の保険と比較し、国保料が2倍以上にもなる層があるなど、払いたくても払えない実態が広がっているのです。だれもが安心して病院にかかれるようにすべきであります。その第一歩として、最低でも1世帯平均1万円の保険料引き下げ、払える保険料に踏み出すべきですがいかがか、伺います。 次に、子どもにかかわる問題について質問します。 質問の第1は、子ども・子育て新システムについてです。 子ども・子育て新システムは、保育の公的責任があいまいにされ、保育の質は明らかに低下すると、全国の保育関係者、保護者から強い反対の声が上がっています。 まず、保育は社会保障の一環であるという点について市長はいかがお考えか、伺います。 また、国は、5月2日に保育所最低基準を市町村の裁量で緩和することができる法律を制定しました。児童1人当たりの面積及び保育士の数についても市町村の裁量になるのか、あるいは、国が新たな基準を定めるとしても、本市においては削減すべきではないと思いますが、どのようにお考えか、伺います。 質問の第2は、保育所の超過入所の解消と保育の質の維持・向上についてです。 ことし1月の保育所入所の実態は、多いところで90名定員の保育所に112名の子どもを入所させなければならないという超過密入所となっています。定員を超えて受け入れた結果、保育士が健康を害したり、余裕を持った保育ができないという実態をどのように認識されているのか、超過入所を早急に解消すべきと考えますがいかがか、伺います。 認可保育所の職員処遇の改善について国に要請することとあわせて、急いで本市独自の上乗せを図るべきと考えますがいかがか、伺います。 質問の第3は、待機児童についてです。 昨年4月、1,290名の待機児童でしたが、ことし4月、既に1,339名もの待機児童が生じており、昨年よりも多くなっています。待機児童が毎年ふえているこの実態を市長はどのように評価されるのか、お尋ねします。 市長の選挙公約は、2014年度までに保育所定員4,000人増というもので、今年度は1,300名分の保育所整備を計画していますが、これを前倒しして、2013年度まで、すなわち、あと3年で5,000名の保育所整備を行い、待機児童の早期解消を図るべきと思いますが、いかがお考えか、伺います。 質問の第4は、乳幼児健診についてです。 本市の乳幼児健診は、個別相談と集団相談を組み合わせて、4カ月児、1歳6カ月児、3歳児を対象に、歯科、栄養、心理相談なども実施され、受診率も、要指導、要精密検査の捕捉率も高く、小児科医からも高い評価を受けているものです。これまでも本市議会で問題にされてきましたが、民間委託化が進められようとしています。これに対して、小児科医会は反対を表明しています。 1点目は、本市の責任についてです。 1月18日、市が小児科医会との打ち合わせ会議で、委託医療機関推計という資料を提出し、乳幼児健診の年間受診数のすべて、5万8,276件を民間医療機関の数で割り返し、1医療機関当たり何件の健診になるのかという数字を示しています。この時点で、本市は、乳幼児健診のすべてを民間委託することを前提にしていたとしか思えません。今になって全面委託ではないと言っても、混乱を招き、信頼関係を損なった責任は市にあると思いますがいかがか、伺います。 2点目は、今後の小児科医会との関係についてです。 小児科医会が反対だとしても、委託を強行するおつもりでしょうか。小児科医会と十分話し合って納得と合意を前提にすべきだと思いますがいかがか、伺います。 次に、新たな財源対策として、基金の活用について質問します。 質問の第1は、基金全体の見直しについてです。 本市22基金の合計残高は、2010年度末見込みで2,000億円と莫大なものです。本市の財産として最も有効な活用を図るべきであります。財政状況の厳しいときには、造成せず、支消だけする。基金の幅広い活用を行えば、それだけ一般財源を他の事業へ活用できることになります。市民福祉のための財源とすべく、基金全体の見直しや検討をするお考えがあるか、伺います。 質問の第2は、個別の基金についてです。 その1点目は、地下高速鉄道基金についてです。 地下鉄の新たな建設計画はありませんが、そのための基金が9億円あります。13年間一切活用されないまま、ただ抱え続けているものです。地下鉄基金の今後のあり方と活用についてどうお考えか、伺います。 2点目は、霊園基金についてです。 霊園の草刈りに活用されている霊園基金は、28億円もあります。例年、四千数百万円造成し、八千数百万円ほど支消してきました。このままの運用でも70年間は維持できる計算になります。長期的視野に立って柔軟な活用を図るべきでありますがいかがか、伺います。 3点目は、土地開発基金とまちづくり推進基金についてであります。 土地開発基金は、200億円の定額運用を行うこととされています。2010年度末の残高は670億円、そのうち現金が234億円と、取り崩し可能な財源が残されています。まちづくり推進基金は、2010年度末残高153億円、そのうち現金が105億円となっています。これらの財源を学校耐震化や保育所、特別養護老人ホームの整備に活用すべきと考えますが、市長は、それぞれ、いつまでに、何に活用するお考えですか、明らかにしてください。 最後に、生肉摂取による集団食中毒事件についてです。 焼き肉チェーン店で出されたユッケが原因と見られる食中毒で4人が死亡した事件は、食の安全がおろそかにされている危険を改めて浮き彫りにしました。危険な食品を客に提供していた焼き肉店や食材を納入していた卸業者などの責任は、厳しく追及されるべきです。同時に、食の安全を保障する国と自治体の責任も厳しく問われるべきです。 1996年に牛レバーの生食で腸管出血性大腸菌O-157による食中毒が相次いだことから、厚生労働省は、1998年に生食用食肉の衛生基準を決めました。この基準は、牛、馬のレバー、肉を対象にしたもので、厚労省によると、2008年度以降、衛生基準を満たす牛肉の屠畜場からの出荷実績はないと思われるとしています。鶏肉や豚肉には衛生基準はありません。 しかし、現実には、生食用でない食肉が生のままで飲食店で提供されていますが、そのような現状をどのように認識しておられるのか、また、食肉を感染源とする食中毒は毎年発生しており、今後の検査、指導を強化し、食中毒を未然に防ぐ対策を講ずるべきと思いますがいかがか、伺います。 今回の事件を受けて、5月5日付で、厚生労働省から、生食用食肉を取り扱う施設に対する緊急監視の実施についての通知が出されていますが、監視・指導はどの程度進んでいるのか、具体的指導はどのように行っているのか、伺います。 さらに、10日付の通知では、消費者に対して、適切に加工を行っている旨、飲食店から情報提供するよう、保健所の指導を求めていますが、本市の状況はどのようになっているのか、伺います。 これからが食中毒の多くなる時期でもあり、食肉加工業者、卸業者や飲食店、さらに消費者への具体的な対応が求められていると思うのですが、どう対処するおつもりか、伺います。 以上で、私の質問のすべてを終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)
大嶋薫
○副議長(大嶋薫) 答弁を求めます。 上田市長。
上田文雄
◎市長(上田文雄) 6項目ご質問がございましたので、私からは、政治姿勢と防災の問題について答弁させていただきまして、その余は担当の生島副市長と北原教育長から答弁をさせていただきます。 まず最初に、市長の政治姿勢についてということでございまして、1点目の原発からの撤退についてという項目でお尋ねがございました。 まず、原子力発電所の安全性をどう考えるかというご質問でございますが、このたびの福島第一原子力発電所の大事故を目の当たりにいたしまして、これまで絶対に安全だというふうに言っていたものが決してそうではないのだということが多くの市民に理解されたということでございますので、そのような安全性ということについては、絶対安全ということはあり得ないのだということは認識を共有させていただいているところであります。 それを踏まえた上で、今回の福島原発の事故の全容解明をしていただくことを早急に東電あるいは国に対して要望すると同時に、現在稼働しております原子力発電所につきましては、徹底的な安全基準といったものを適用していただいて、そして、国民の不安を解消するべきである、このように考えますし、もう一つ、核廃棄物についてはどうかというご質問でございますが、核廃棄物についての処理、処分方法に関する技術はいまだ確立していない、このように考えておるところでございます。 プルサーマル計画についてでございますが、その安全性について、これまでもさまざまな議論がございます。今回の事故発生に伴いまして、市民の皆様方から大変不安だという声が数多く寄せられておるところでございまして、これは、凍結をするべきであるという考え方でございます。 したがいまして、札幌市といたしましては、必要な情報提供を要求させていただくということと同時に、さまざまな情報収集を行いながら、関係機関の今後の対応などを注視しつつ、機会をとらえて、市民の不安、そして札幌市の考え方というものを申し入れていきたい、こんなふうに考えているところでございます。 また、自然エネルギーの開発、それから低エネルギー社会への転換ということを図っていくことについてでございますが、これまで札幌市が積極的に取り組んでまいりました太陽光発電などの自然エネルギーの普及拡大だとか、エネルギー消費を抑えた省エネ生活の実現に向けた取り組みというものをさらに推進してまいりたいと考えているところでございます。 2点目の消費税についてということでございますが、消費税を含みます税制のあり方につきましては、社会保障と税の一体改革の中で、社会保障の安定強化に必要な財源の安定的確保、そして、低所得者層への配慮、また市民生活や経済動向など、さまざまな観点から国政の場におきまして幅広く議論をされていくべきものと考えているところであります。 3点目の補正予算についてでありますが、貧困問題については、これまでも社会保障と経済・雇用対策の両面からさまざまな取り組みを積極的に実施してきておりまして、また、新しい施政方針におきましても同様の観点で位置づけをいたしまして、今回の補正予算案にも地域経済対策や雇用の安定化に向けた取り組みを盛り込ませていただいたところであります。 貧困問題の解決のためには、新たな雇用の創出や就業の促進、さらには、生活保護や年金、医療といった社会保障制度などの整備など、さまざまな面からの対応が必要でございまして、一自治体だけの力では限界があることも事実でありますけれども、今後とも国や道と連携を図りながら取り組んでまいりたい、このように考えているところであります。 4点目の路面電車の延伸についてお答えをいたします。 まず、延伸のスケジュールということでありますが、既設線のループ化については、今年度から関係行政機関や地元の商業者の方々との協議を一層進めていきますとともに、技術と経営両面からの詳細な検討を進め、事業計画の策定、そして実施設計、さらには、都市計画決定や軌道法の特許などの法的手続を経て、平成26年度に工事に着手したいと考えているところであります。 また、JR札幌駅方面への延伸、創成川以東地区、創成川イーストだとか、あるいは桑園地区への延伸につきましては、財政状況等を勘案しながら、関連するまちづくり事業との連携を図りつつ検討を進めてまいります。 次に、路面電車と他の公共交通機関との連携についてであります。 現在、延伸を検討しております3地域には、多数の人々が利用いたします商業施設、観光施設、そして医療機関等が数多く立地しておりますので、路面電車と他の公共交通機関が相互に連携していくことは、沿線住民だけではなくて、広く市民や札幌市を訪れる方々の利便性向上につながるもの、このように考えております。 最後に、公的補助の拡大についてでありますが、延伸の際には、現行の補助制度を最大限活用していきますけれども、今後とも補助制度の一層の充実が図られるように、国や他の交通事業者の動向を注視しつつ適宜・適切に働きかけを行ってまいりたい、このように考えているところであります。 次に、防災の強化についてお答えをいたします。 1点目の札幌市地域防災計画の地震災害対策編の見直しについてであります。 まず、家屋倒壊数の見直しについてでありますが、札幌市において最大級の被害をもたらす地震は、現時点における調査、観測結果から直下型地震でございまして、この地震が厳冬期、寒いときに発生するという最悪の条件のもとで家屋倒壊数や液状化などの被害想定を行ったものでございます。今後、地震に関する調査研究によりまして新たな知見が得られた場合には、これらの見直しが必要になるもの、このように考えております。 次に、津波対策についてでありますが、札幌市の地理的な条件などを考慮いたしますと、大津波が起きた場合、この影響が及ぶ可能性があるということから、北海道の津波浸水予測の見直しの動きを見据えながら、避難方法だとか避難場所の考え方などについて検討していきたい、このように考えております。 防災の強化についての2点目、学校及び市有施設の耐震化についてのご質問でありますが、そのうち、その他の市有施設の耐震化についてでございます。 Is値が0.3未満の施設のうち、今年度中に耐震化が完了しない施設は5施設ございます。そのうち、中央体育館は建てかえを予定しております。残りの4施設、これは中央消防署の大通出張所と北区役所の別館、ポプラ若者活動センター、それから定山渓出張所、この四つでありますが、これにつきましては、耐震設計等に着手しているところであります。また、引き続き耐震化が必要となります施設につきましては、次期耐震化計画を第3次札幌新まちづくり計画に合わせて策定いたしまして、早期の耐震化を目指していきたいと考えているところであります。 次に、新耐震基準後の学校及び市有施設の耐震診断についてでありますが、昭和56年の新耐震基準施行後、法改正はありましたけれども、耐震設計の基本となります規定は変更されておりませんので、新たな耐震診断というものは不要である、このような判断をしているところであります。 3点目の避難場所の応急備蓄物資についてでございますが、備蓄物資をすべての避難場所に配置した場合に、実際の避難者数に応じた物資の回収、再搬送というものが非常に煩雑になるなど、必ずしも効率的ではないと考えられますことから、現在は、拠点となります公共施設の避難場所などに分散配置をしているところであります。今後とも、より適正な備蓄物資の配置に努めてまいりたい、このように考えているところであります。 4点目の避難場所の周知についてでありますけれども、平成22年に行いました市民アンケートにおきましては、7割以上の方々が自宅や勤務先の近くにあります避難場所を認知しているという結果が出ておりまして、今後とも、ホームページへの掲載だとか、あるいは、地震防災マップ、洪水ハザードマップ、各区のガイドマップなどさまざまな手法で広く周知をしていきたい、このように考えているところでございます。 私からは、以上でございます。
大嶋薫
○副議長(大嶋薫) 生島副市長。
生島典明
◎副市長(生島典明) 私から、5項目についてお答えを申し上げます。 まず、介護問題についてお答えをいたします。 1点目の介護保険制度の見直しについてであります。 介護予防・日常生活支援総合事業につきましては、国からその事業内容等が示されておりませんが、今後、詳細が判明した段階で、各市町村の判断でその実施等について検討することとなります。また、市町村と高齢者の負担軽減につきましては、国に対して、他都市と連携を図りながら、十分な財政措置を行うとともに、保険料や利用料の軽減を図るため必要な措置を講ずるよう、引き続き要望していきます。 次に、2点目の特別養護老人ホームにつきましては、これまで以上の整備が必要と考えており、介護保険料の影響などを考慮しながらも、次期高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画の中でより積極的に盛り込んでまいります。 次に、要介護認定者数の推計についてですが、高齢者人口、要介護認定者数のこれまでの実績を適切に踏まえ、正確に推計してまいります。 3点目の介護保険料滞納者に対する給付制限の問題についてでありますが、一つ目の要介護状態の被保険者への配慮については、介護給付費準備基金活用等により保険料の水準を全体的に抑制しているほか、所得の低い方には減免措置による負担軽減を図っているところであります。 二つ目の給付制限者に対する認識についてですが、給付制限は、介護保険料の負担の公平性の観点から、制度上、必要なものでありますけれども、滞納保険料の納付相談等にはきめ細やかに対応しているところであります。また、給付制限は、支払い方法や利用者負担の割合が変更されるものの、介護サービスを利用すること自体は制限されておりません。 三つ目の今後の対応についてですが、介護保険料の滞納に対しましては、市町村は介護保険法に基づき適切な措置を行うよう求められており、今後も引き続き適正な運用に努めてまいります。 次に、国民健康保険についてお答えをいたします。 1点目の受診抑制についてでありますが、資格証明書を交付している世帯から申し出があり、医療費の一時払いが困難であると判断したときは、速やかに医療機関へ受診できるよう短期の保険証を交付しており、まずは区役所の窓口にご相談をいただきたいと考えております。 2点目の資格証明書の交付についてでありますが、札幌市では、電話、訪問、文書による催告などを繰り返し、世帯の生活状況や納付資力の状況などをしっかりと把握しながら、特別な事情などをお知らせいただく手続を経た上で交付しているところであります。 3点目の一部負担金の減免についてでありますが、従来から国保のしおり等によって周知を図る一方、窓口などで相談があった場合には、個々の事情に応じ、適切に対応しているところであり、今後もよりわかりやすくするなどの工夫をしてまいります。 4点目の国保料の引き下げについてであります。 保険料の引き下げを行うためには、一般会計からの繰り入れを増額するしかありませんが、これまでも保険料の抑制のために最大限の繰り入れを行っており、これ以上の大幅な増額は極めて難しいものと考えております。 次に、子どもにかかわる問題についてお答えをいたします。 1点目の子ども・子育て新システム等についてです。 まず、新システムについてですが、これは、すべての子どもへの良質な生育環境を保障し、社会全体で支援する制度でありますが、課題もあることから、札幌市としては、保育と教育の質を確保することなどについて、指定都市市長会を通じて国に要請したところでございます。 次に、保育所の設備及び運営に関する基準の条例化につきましては、施設の面積や保育士の数は国が最低基準を定めるものとなっておりますので、その基準が明らかになった時点で、待機児童対策と保育の質のバランスに配慮しながら検討してまいりたいと考えております。 2点目の保育所の超過入所の解消と保育の質の維持・向上、3点目の待機児童についてですが、関連がありますので、まとめてお答えをいたします。 札幌市といたしましては、超過入所や待機児童の現状を重く受けとめており、今回、さらに60人の定員増を図る補正予算を提案しているところでございます。今後も、保育需要に柔軟に対応しながら保育所整備を積極的に進め、待機児童解消を目指してまいります。 また、認可保育所の職員処遇の改善についてですが、職員処遇に関しましては、国の運営費基準に負うところが多いため、これまでもその改善を国に要請しており、今後も逐次行ってまいります。 次に、4点目の乳幼児健診についてでありますが、札幌市の責任と今後の小児科医会との関係について、あわせてお答えをいたします。 札幌市医師会並びに小児科医会に対し、乳幼児健診について提出した資料や説明が健診の委託を正式に提案したかのような誤解を招いたことにつきましては、遺憾に思っているところでございます。 札幌市は、これまでも札幌市医師会並びに小児科医会のご理解とご協力のもとに各種事業を実施してきたところであり、今後とも同様の考え方で進めていくことに変わりはございません。いずれにいたしましても、次世代を担う子どもたちの健やかな成長を願い、切れ目のない、よりよい母子保健サービスの提供に努めてまいりたいと考えております。 次に、基金の活用についてお答えをいたします。 現在設置をしております基金につきましては、条例に定めた設置目的の範囲の中で、その運用益や積立金を財源として幅広く活用してきたところでありますが、今後も、他の財源確保策とのバランスも勘案した上で、取り崩しが過大にならないように留意しながら有効に活用すべきものと考えております。 また、個別の基金につきましては、それぞれの基金の目的や原資などについて十分検証を行い、新たな行財政改革プランなどの策定段階においてどのような活用が可能かといった検討を行ってまいりたいと考えております。 次に、生肉摂取による集団食中毒事件についてお答えをいたします。 1点目の生食用ではない食肉が生のまま提供されていることへの現状認識と指導強化についてであります。 馬肉以外の食肉は、生食用として衛生基準を満たすものはないにもかかわらず、一部の飲食店では、加熱用の食肉を生食用として提供しているのが実態であると認識しております。札幌市では、営業者に対して基準に適合しない食肉は提供しないよう指導してきており、今年度の札幌市食品衛生監視指導計画においても重点事項と定めて指導を強化しているところであります。 2点目の生食用食肉の取り扱い施設に対する緊急監視についてであります。 まず、進捗状況でありますが、今月中に生食用食肉を提供している124施設を対象とした立入調査を終了する予定であり、5月末現在で、73施設に、文書等により、消毒方法や器具の取り扱い方法の改善、基準に適合しない食肉の提供中止等を指導しております。 次に、情報提供に関する指導状況についてでありますが、生食用馬肉の加工を行っていることを明示していなかった飲食店52施設に対して改善を指示したところでございます。 3点目の営業者及び消費者への具体的な対応についてでありますが、営業者への対応は1点目でお答えしたとおりでございます。消費者の皆様に対しましては、これまでの食肉に対する食中毒予防対策に加えまして、生肉の危険性を周知してまいりたいと考えております。 私からは、以上であります。
大嶋薫
○副議長(大嶋薫) 北原教育長。
北原敬文
◎教育長(北原敬文) 防災の強化についての2点目、学校及び市有施設の耐震化についてのうち、学校の耐震化につきまして、私からお答えをいたします。 まず、Is値0.3未満の学校施設の耐震化につきましては、市有建築物耐震化緊急5カ年計画に基づき、耐震化を進めてきたところであります。ご指摘の残り4校につきましては、既に事業に着手しておりまして、2カ年工事の1校を除き、今年度で完了する予定となっております。 次に、Is値0.3以上0.7未満の学校施設の耐震化につきましては、既に設計等に着手している学校もありますが、今年度策定される予定となっております第3次札幌新まちづくり計画や次期耐震化計画の中で早期の耐震化を目指した計画を策定してまいりたいと考えておりまして、関係部局と連携しながら、可能な限り耐震化の前倒しを図りたいと考えているところでございます。 以上です。 (宮川 潤議員「議長」と呼び、発言の許可を求む)
大嶋薫
○副議長(大嶋薫) 宮川議員。
宮川潤
◆宮川潤議員 避難所における応急備蓄物資がすべての避難所には配置されていないという問題を取り上げました。私は、すべての避難所に備蓄物資があるべきだと思います。いざ大災害というときに、道路の交通に支障が出ているということは十分考えられます。そのときに、運ぶことを前提とした避難所ということでは、厳寒期に避難してきた人たちの命を守ることはできない。より適正な配置ということでありますけれども、ですから、今までのように特に配置している避難所が少ないということは、この中で改善される余地があるのかもしれませんけれども、目指すべきは、避難してきた人たちが、厳寒期、例えば夜に大地震があって避難してきたという場合にも、毛布がなければ病弱な方などは命にかかわる問題ですから、運ぶことは前提としないというような検討を行っていただきたい、このことは申し上げておきたいと思います。 それから、補正予算の中で、私は、貧困対策ということが不足じゃないかということを申し上げました。積極的に盛り込んだという答弁でありました。私は、個々のさまざまな事業の中で、貧困対策にもなり得るものがあるということは否定しません。しかし、問題は、そこが今の社会の中でとりわけ大きな問題だという位置づけがしっかりなされているのか、その視点なのですよ。ですから、私は、質問の中で、介護の問題、国保の問題、いずれも貧困とのかかわりで保険料の支払いに苦労されている方々、そういった方々が救われるようになるのかという質問をしたのです。しかし、介護の問題についても、国保の問題についても、保険料滞納者に対して救済されるような、そういう言葉はなかったと思います。 これから伺いますけれども、市長は上田文雄さんですから、生島さんばかり答弁しないで、ぜひ、市長自身が答えていただきたいと思うのです。 まず、介護の方ですけれども、私は、介護保険料の滞納者、これは、納付書によって納付されている方々に滞納ということが起きるわけですから、1カ月で年金1万5,000円以下の人なのですよ。そういう人たちの問題なので、単に滞納一般としないで、そういう人たちの苦労なのだということをしっかりわかっていただきたい。だから、給付制限をすべきでないと言ったのです。しかし、答弁は、制度上、必要だという答弁であります。 そこで、伺いますが、市長、障がいのある高齢者が必要な介護を受けることは、憲法第13条、生命、自由、幸福追求の権利、第25条、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利、これらに保障された基本的人権、私はそう思いますけれども、必要な介護を受けることは基本的人権だというふうにお考えかどうかということがまず一つであります。 2点目は、国保であります。 資格証明書の発行については、これまでも繰り返し取り上げています。そして、ただいまの答弁では、生活状況や資産についてしっかり把握しながらやっているということであります。私は、催告書を出したり、あるいは、状況を聞こうとしたりしているということはあると思います。しかし、問題は、本当にすべて把握した上でやっているのかということなのです。つまり、相談に行けない人というのはたくさんいるのですよ。私は、相談に乗って、そこから前向きな解決の道が示されればとてもいいと思います。しかし、最初から払う資力がないという人たちは、相談に行っても払えないという状況が変わるわけではないですし、そういう中で相談に来いと言われても行けない、そういう人の気持ちはわかります。市長、そういう人の気持ちをわかっていただけますか。そして、相談に行けない、結果的に生活状況や資産について把握できていない人にも資格証を出しているのではないですか、お尋ねします。
大嶋薫
○副議長(大嶋薫) 生島副市長。
生島典明
◎副市長(生島典明) 介護保険制度は、社会保険制度でありますので……(発言する者あり)
大嶋薫
○副議長(大嶋薫) お静かに願います。 答弁を続けてください。
生島典明
◎副市長(生島典明) (続)介護保険制度は、まさしく社会保険制度でございまして、介護保険法の中でも、その費用については公平に負担をするというふうに書いてあるわけでございます。そういう制度の中で、この給付制限もその制度の一部として成り立っているわけでございます。したがいまして、このことが基本的人権を侵害するということには当たらないというふうに考えております。 それから、2番目の国民健康保険でございますけれども、生活状況や納付資力が把握できていない人にも出しているのではないかというお話でございますけれども、私どもが資格証明書を出しているのは、1年を超える滞納があること、それに加えまして、電話、訪問、文書等により再三にわたる催告をしております。その中で、特別な事情をお知らせくださいというお願いを数十回にわたりしておるわけでございますけれども、それでもなおご連絡をいただけない方に対しては、法令に基づいて資格証明書を交付しているということでございます。
大嶋薫
○副議長(大嶋薫) 上田市長。
上田文雄
◎市長(上田文雄) 人が生きる権利というのは、当然、人権の問題だというふうに思いますが、それに対してどういう手当てをできるかというのは、社会のルールの中で決められていくものだというふうに思います。この介護保険制度も、介護保険制度ができたのも、そんなに日が、10年ということで、それ以前はこういう制度がなかったわけでありまして、そういう意味では、それ以前は、全部、人権侵害かというと、憲法上、保障されていなかったか、憲法違反かどうかということになりますと、なかなかそうも言えないというふうになるでしょう。 ですから、第13条や第25条だとかというのは、ご主張はわかりますけれども、そこのところは、やはり、社会の成り立ちと約束事、どういうふうにルールを決めるかという立法政策上の問題、こういったものと複雑に絡み合いながら、さらには、ほかのセーフティネットとの兼ね合い、こういったものも十分とらえた上で議論をしなければならないことだというふうに思います。 全く支払い能力がないという方に対して手当てをしないということにはならない、そういう制度は、我が国は持っていないというふうに私は考えておりますので、ほかのセーフティネットで救済されるべき人は救済されるというふうに私は考えておりますので、ぜひご相談が議員にあった場合には、さまざまな角度からご助言いただきたい、このように考えるところでございます。 (宮川 潤議員「議長」と呼び、発言の許可を求む)
大嶋薫
○副議長(大嶋薫) 宮川議員。
宮川潤
◆宮川潤議員 障がいのある方が必要な介護を受けながら生きていく、生きていく上で必要なことでしょう。あのね、むだな介護を受けるというんじゃないのですよ。 答弁は、最初の答弁はこうでした。給付制限は、制度上、必要と言いました。何を言っているんですか。必要なのは、障がいのある方が心配のない暮らしを送れるように介護で支えることが市長にとって必要なことじゃないですか。(拍手)それを、給付制限が必要というのは、私はおかしいと思う。あなたがなすべき仕事は、市民がすべて、障がいがあっても暮らしていける支えとなることじゃないですか。 それが、私は先ほど質問の中でも言いましたが、いいですか、介護認定を受けている方々、市全体では、介護認定を受けた方は、77%の方が介護を利用しているのです。私はもっと多いかと思いました。大体、介護認定を受けるというのは、介護を受ける、サービスを受けるということを前提にして認定を受けますからね。それでも77%ですよ。いいですか。 ところが、給付制限の人は、介護サービスを受けている人は19%しかいないんです。明らかに違うじゃありませんか。給付制限の方々は、必要な介護は受けられていない状況にあるとは思いませんか。この差をどう思いますか。その差を埋めるように頑張らなきゃならない。そう思うのが――私は、市長としてそういう姿勢を見せて――いいですか、給付制限を受けている方々は、基本的には年金が月1万5,000円以下の人なんですよ。資力があって払わないという人じゃないんですよ。なぜそういう人たちを救えないんですか。どう思いますか、市長。市長、答えてください。
大嶋薫
○副議長(大嶋薫) 上田市長。
上田文雄
◎市長(上田文雄) ですから、単体の介護保険制度というだけでそういうふうに断ずるのはおかしいんじゃないですか。(「おかしくないよ」と呼ぶ者あり)ですから、ほかに生活保護制度というセーフティネットがあるわけでしょう。どうしてそういう議論になるんですか。(「何を言っているんだ」と呼ぶ者あり)ですから、ご主張としてはですね、単体の制度がどういうふうになっているかということを、トータルな社会保障制度の中でどういうふうに考えるかということが……(発言する者あり)そういう、そういう問題を私は議論しているわけであります。もちろんですね……(発言する者あり)
大嶋薫
○副議長(大嶋薫) お静かに願います。
上田文雄
◎市長(上田文雄) (続)お気持ちはわかりますよ。(「一般論じゃだめだ」と呼ぶ者あり)だから、一般論でそういうふうにパーセントで出されまして、それがすべて行政の怠慢だと言わんばかりのお話はいかがなものか。やはり、私は、それは、制度上の問題と、制度の運用で限界があるということは、私たちは、社会の発展段階の中でそれはしっかり議論していかなければならない、このように考えるわけでありまして、冷たくしているわけでも何でもなくて……(「納得がいかない」と呼ぶ者あり) そうですか。それでは、そのようなことが許されないという法制度を確立することが大事だ、私はこのように思います。
大嶋薫
○副議長(大嶋薫) お諮りします。 本日の会議はこれで終了し、明日6月17日午後1時に再開したいと思いますが、ご異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
大嶋薫
○副議長(大嶋薫) 異議なしと認めます。 したがって、そのように決定しました。
大嶋薫
○副議長(大嶋薫) 本日は、これで散会します。