札幌市議会 会議録検索システム(平成26年第3回定例会 2014-09-29 第2号)
2014-09-29/発言 40 件 / 原本(札幌市議会)
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高橋克朋
○議長(高橋克朋) ただいまから、本日の会議を開きます。 出席議員数は、67人です。
高橋克朋
○議長(高橋克朋) 本日の会議録署名議員として小川直人議員、伊藤牧子議員を指名します。
高橋克朋
○議長(高橋克朋) ここで、事務局長に諸般の報告をさせます。
本間章弘
◎事務局長(本間章弘) 報告いたします。 本日の議事日程、陳情受理付託一覧表、議案等審査結果報告書、質問順序表はお手元に配付いたしております。 以上でございます。 〔一覧表及び報告書は巻末資料に掲載〕
高橋克朋
○議長(高橋克朋) これより、議事に入ります。 日程第1、議案第30号、第31号の議案2件、陳情第136号、以上3件を一括議題といたします。 委員長報告を求めます。 まず、財政市民委員長 山口かずさ議員。 (山口かずさ議員登壇)
山口かずさ
◆山口かずさ議員 財政市民委員会に付託されました議案2件について、その審査結果をご報告いたします 最初に、議案第30号 公営住宅新築工事請負契約締結の件についてでありますが、質疑はなく、討論を行いましたところ、日本共産党・宮川委員から、否決すべきものとの立場で意見の表明がありました。 続いて、採決を行いましたところ、議案第30号は、賛成多数で可決すべきものと決定いたしました。 次に、議案第31号 市営住宅改築工事請負契約締結の件についてでありますが、質疑・討論はなく、採決を行いましたところ、全会一致、可決すべきものと決定いたしました。 以上で、報告を終わります。
高橋克朋
○議長(高橋克朋) 次に、経済委員長 長谷川 衛議員。 (長谷川衛議員登壇)
長谷川衛
◆長谷川衛議員 経済委員会に付託されました陳情第136号 伊藤義郎邸敷地~偕楽園跡地を一体として多面的な文化財包蔵地区と見なし、統合して札幌市文化財に指定する手立てを講じることを求める陳情について、その審査結果をご報告いたします。 主な質疑として、土地所有者からは、土地計画提案制度により敷地内緑地の保存と土地の有効活用を図る意向が示されているため、文化財指定にはなじまないと考えるが、指定される可能性はあるのか。陳情には、敷地内の植生の保存に向け、市がさらに積極的に取り組んでいくとの思いが込められていると考えるが、どうか。市長が所有者に対し土地を譲り受けたいと申し出たことは、買い取りを意図したものと考えるが、条件は明示したのか等の質疑がありました。 続いて、討論を行いましたところ、民主党・市民連合・宝本委員から不採択とすべきものとの立場で、日本共産党・井上委員から採択すべきものとの立場で、それぞれ意見の表明がありました。 採決を行いましたところ、陳情第136号は、賛成少数で不採択とすべきものと決定いたしました。 以上で、報告を終わります。
高橋克朋
○議長(高橋克朋) ただいまの各委員長報告に対し、質疑はありませんか。 (「なし」と呼ぶ者あり)
高橋克朋
○議長(高橋克朋) 質疑がなければ、討論に入ります。 通告がありますので、発言を許します。 井上ひさ子議員。 (井上ひさ子議員登壇)
井上ひさ子
◆井上ひさ子議員 私は、日本共産党を代表して、ただいま議題となっています議案第30号 公営住宅新築工事請負契約締結の件について反対、陳情第136号 伊藤義郎邸敷地~偕楽園跡地を一体として多面的な文化財包蔵地区と見なし、統合して札幌市文化財に指定する手立てを講じることを求める陳情は採択すべき立場で、討論を行います。 議案第30号は、我が党が従前から問題を指摘してきました子育て支援住宅であります。 不足している市住を建設すること、また、子育て支援をすることについては、大いに進めるべきと考えています。問題は、子どもが一定の年齢、中学校卒業をもって退去を強制することです。これは、市が入居者にトラブルを持ち込むことになります。たとえ、入居のときに中学校を卒業したら退去することを了解したとしても、何年も何年も入居している間に家庭の状況や経済的状況が変わることがあります。離婚したり、勤めていた会社が倒産したり、リストラに遭ったり、市営住宅から出ていけと言われても退去できないことも出てくるのです。 したがって、子どもの年齢をもって一律に退去を強制する市営住宅には、反対です。 陳情第136号についてです。 伊藤邸は、個人の所有でありますが、札幌の原風景が残っている貴重なところです。ハルニレやケヤキなどの大木が多数あり、メムは地下水水位が下がったために湧出しておりませんが、池として保存され、メム周囲の地形は小さな岩とも言える高低差があり、扇状地先端部分で開拓以前の地形を残している唯一の場所です。植物園、伊藤邸、偕楽園、北大と続く貴重な緑の回廊をなす場所です。 また、建物の高さ制限を地区計画によって33メートルから100メートルと規制緩和をすることは、緑地や景観に与える影響が大きく、メムを残すといっても、そのすぐ横に高層ビルが建つというのであれば、札幌の原風景を感じられなくなってしまいます。メムとその周辺の高低差のある地形は、札幌本来の地形と歴史を感じさせ、ふるさとを愛する心にも通じるものです。 市民、専門家などから、現状のまま守ってほしいと声が上がるのは当然です。願意は妥当であり、採択すべきです。 以上で、私の討論を終わります。(拍手)
高橋克朋
○議長(高橋克朋) 以上で討論を終了し、採決に入ります。 この場合、分割して採決を行います。 まず、陳情第136号を問題とします。 本件を採択することに賛成の方は、ご起立願います。 (賛成者起立)
高橋克朋
○議長(高橋克朋) 起立少数です。 したがって、本件は、不採択とすることに決定されました。 次に、議案第30号を問題とします。 本件を可決することに賛成の方は、ご起立願います。 (賛成者起立)
高橋克朋
○議長(高橋克朋) 起立多数です。 したがって、本件は、可決されました。 次に、議案第31号を問題とします。 本件を可決することにご異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
高橋克朋
○議長(高橋克朋) 意義なしと認めます。 したがって、本件は可決されました。 次に、日程第2、議案第1号から第29号まで、第32号から第36号までの34件を一括議題とします。 ただいまから、代表質問に入ります。 通告がありますので、順次、発言を許します。 小須田悟士議員。 (小須田悟士議員登壇・拍手)
小須田悟士
◆小須田悟士議員 私は、ただいまから、自民党・市民会議を代表いたしまして、平成25年度決算及び諸議案並びに市政に関する諸課題について質問をさせていただきます。 まず、質問に入ります前に、9月27日、突然の御嶽山の噴火により、現在4名の犠牲者が確認され、今後もまだまだ被害者がふえる状況とのことです。一日も早い被害者の救援・救出と周辺地域住民の皆さんの安全を心からお祈り申し上げます。 また、8月20日、広島で発生した大規模な土砂災害により、市民74名の方が犠牲となられ、8月24日には、礼文島の土砂災害では2名の方が犠牲となり、改めて自然災害の恐ろしさを痛感させられたものであり、亡くなられました方々並びにご家族の皆様方に対し、ここに謹んでご冥福をお祈り申し上げます。 今後は、早急に原因究明と防災工事がなされ、被災された皆さんの一日も早い復興をお祈りする次第であります。 それでは、初めに、本市の防災対策についてお伺いいたします。 冒頭に広島市などでの集中豪雨による土砂災害について触れましたが、本市におきましても、9月10日夜半から翌11日未明にかけ、猛烈な勢いで大雨が降り、雷が鳴り響きました。本市では、11日午前3時9分に災害対策本部が設置され、すぐに土砂災害の危険性がある南区芸術の森地区など3地区の約2万1,000世帯に避難勧告が出されました。その後、白石区、豊平区などにある中小河川の浸水のおそれがある区域などにも避難勧告が出され、避難勧告の対象となったのは約78万人という過去最大の規模でありました。 ただ、実際のところ、避難所に避難された人数はわずかに479名でありました。全員無事であったことは不幸中の幸いでありました。災害対応は、迷うことなく、常に先手で行うべきという格言は承知しておりますが、ただ、実際の避難者人数が避難勧告の全対象人数78万人の何と1,600分の1にも満たなかったという事実は、余りのギャップの大きさに戸惑うところがあります。このような戸惑いは、大勢の市民が感じられたようでもあります。実際のところ、札幌の避難勧告状況がNHKの全国版ニュース速報で報道されると、自宅がその対象区域であることに驚き、区役所に電話したが、全く通じなかったという声も数多くありました。南区では、指定避難所の責任者に避難勧告発令の事実が伝わっておらず、避難所開設がおくれたなどの声も聞いております。 そこで、今回の大雨に対する防災体制のあり方について質問いたします。 今回の避難勧告は、実に札幌市民の3分の1以上に及ぶ78万人が対象となりましたが、市長は、どのような情報と状況判断に基づいて決定されたのか、明らかにしてください。 また、78万人規模の避難勧告を出す際には、当然ながら、各避難所の開設運営の準備体制を確認してから出されたのでしょうか、お聞きをいたします。 また、国が進めている国土強靱化基本計画に関連し、国は、本年6月にこの計画策定のモデル自治体を公募し、北海道など12団体が選定されました。これを受けて、道は、今年度中の策定を目指してもろもろの検討を進めており、中でもヘリや飛行機による迅速な救助・救急活動の体制構築など、防災力の強化に向けた具体的な解決策が求められているようであります。 そこで、質問ですが、特に人命保護を最優先にした総合的な施策の推進のために、航空防災の拠点をどのように構築するのかという検討が必要であり、この点からも丘珠空港の存在と役割が極めて重要と考えますが、札幌市と北海道とはどのように協議しているのか、お伺いいたします。 なお、今回の本市の災害については、早期対応の必要性を重視し、これまでと違う対応を行った部分もあり、十分検証された上で今後の対策を講ずるべきと考えますので、今後の決算特別委員会などにおいて、災害に強い都市基盤のあり方や市民のたっとい命を守るための防災体制について議論させていただきたいと思います。 次に、7月19日から始まり、昨日、幕を閉じました札幌国際芸術祭について質問をいたします。 今回の芸術祭のテーマは「都市と自然」として、都市の自然との共生を考え、未来を展望していくとのコンセプトに基づき、現代アートを中心とした音楽、パフォーミング、アートなどの各種プログラムやワークショップなどが展開されたところであると思います。私は、このことをイメージしながら各会場を回りましたが、テーマと作品などがどのように結びついているのか、よくわからないものも多々ありました。また、連携事業の中には、なぜ芸術祭との連携なのか、甚だ疑問に思うものもありました。私の率直な印象としては、芸術祭のテーマと各企画作品がしっくり結びつかず、しかも、いろいろな事業を連携させたことにより、全体が総花的で、テーマがうまく理解されないのかなという感じでありました。 しかし、芸術文化の趣味、嗜好や評価は千差万別なので、特に議論するつもりはなく、この場では、あくまでも市が実施した事業として具体的な運営状況や契約内容など客観的な論点についてお聞きしたいと思います。 まず最初に、来場者数についてであります。 平成26年第1回定例会予算特別委員会において、理事者より、芸術祭の目標として来場者が30万人、経済効果48億円との答弁がありましたが、9月21日現在で来場者数は約42万人となり、目標人数を突破したと聞きました。 しかし、この来場者数は、有料会場と無料会場への来場者を合計した数字です。ですから、毎日大勢の市民が通行するいわゆるチ・カ・ホや500m美術館などの公共空間も無料会場となっており、このような日常的に多くの通行人であふれている場所を会場として含めている割には来場者数は少ないのではないかと思うのであります。例えば、大通公園をメーン会場とする雪まつりでは10日間で延べ200万人の無料来場者数になるにもかかわらず、芸術祭では、その7倍以上となる72日間の開催日数で、そのわずか2割程度の来場者しかないという客観的な事実は重く受けとめるべきであります。 そして、真の来場者数として見るべき有料会場への来場者数は、9月21日現在で5万5,500人とのことであります。この数字をどう評価すべきか難しいところもありますが、7月5日から8月24日まで近代美術館で開催されました徳川美術館展との対比をしてみますと、この徳川展は50日間で実に10万人を越え、昨年好評だったシャガール展以上となる来場者数でありました。しかし、その向かい側の芸術祭会場は文字どおり閑古鳥が鳴いていました。この芸術祭の構想では、観光振興への寄与も大きくうたわれておりましたが、来場者数が雪まつりよりはるかに少なく、また、メーンの美術館2館を合わせても人気のある1企画展に届かないようでは、その貢献度は非常に心もとないものであります。 そこで、質問いたします。 第1点目は、この芸術祭に対し、市民、観光客の評価はどのようなものだったのか、そのアンケート調査結果などとともに、市長としての評価をお答えいただきたい。 2点目として、チ・カ・ホ、500m美術館という公共空間の無料来場者数を含めても雪まつりの2割程度の来場者数だったことと、有料会場である芸術祭メーンの美術館2館を合わせても来場者数が徳川美術館展に達しなかった事実をどのように受けとめているのか、市長のお考えをお聞きいたします。 3点目は、この芸術祭を最大の訪問動機としていた道外や国外からの観光客数はどの程度なのか、また、芸術祭に限った経済波及効果はどのくらいあったのか、お聞きいたします。 次に、ゲストディレクターの坂本龍一氏との契約について伺います。 坂本氏は、残念ながら、開催直前に中咽頭がんが判明したとのことで、芸術祭の出演を全てキャンセルされました。今は、ただ坂本氏の早期回復とアーティスト活動の再開を祈るばかりであります。 坂本氏へのお見舞いは別として、市は、2年前に坂本氏と契約を交わして、芸術祭の全体企画を監修するディレクター業務を依頼してきたはずですが、坂本氏は、札幌に常住することもなかったためか、作業はおくれぎみであり、芸術祭の概要や参加アーティストなど企画プログラムの全体像がようやく見えたのは開催4カ月前の3月でありました。それらのおくれや、国際的な知名度と高い集客力が期待された坂本氏ご本人の不参加という非常事態が、来場者数が伸びない最大原因だったと思います。芸術家と行政という、いわば水と油の関係のような対極にある両者では非常に難しい共同作業であったはずですが、市の事業費として総額約6億円近くを投入した事業でありますので、市はきちんと説明すべき責任があります。 そこで、坂本氏との契約上の質問であります。 まず、第1点目は、坂本氏が疾病により芸術祭開催期間中の参加ができなかったことにより、実際に予定していたチケット販売収入などの損害金額の総額はどの程度だったのか、お聞きします。 2点目としては、本契約条項には、坂本氏側の責めに帰すべき事由により契約関係が終了した場合、支払うべき市の対価は別途協議する旨が明記されていますが、今回のケースでは市はどのように協議していくのか、また、対価の金額をお聞きします。 次に、市のエネルギー施策についてお聞きいたします。 市は、昨年度から札幌市エネルギービジョンを策定しており、再生可能エネルギーの導入促進、特に太陽光発電の普及促進を大々的に打ち出していますが、その普及促進の目標数値の実現性や電力転換の説明、表現などについて大きな疑問を持つものであります。 再生可能エネルギーの導入促進については、札幌の地形や気候などの地域特性や電力使用状況にマッチして費用対効果などがすぐれているならば、私は多いに賛成であります。しかし一方では、再生可能エネルギーの導入、運用は、例えば、太陽光発電では発電量の不安定さや設置面積の広大さ、導入価格の高さなど、今後も早急に克服すべき課題が数多く存在することは明らかなのであります。 そこで、今回のエネルギービジョンを見ますと、太陽光発電容量を平成42年度には約62万キロワットとして、平成22年度の既設容量0.9万キロワットの実に70倍近くも普及させることを掲げています。その内訳では、市内の戸建て住宅約31万棟の35%、つまり全体の3分の1を超える10万棟が太陽光パネルを設置するわけです。また、オフィスビルやマンションでは、現在の90倍にもなる1万棟近くが太陽光発電を導入する目標です。さらに、市内未利用地では、約57万平米の面積で太陽光パネルが設置されるという、これは札幌ドームの約40個分の面積に相当するという広大なものです。 私は、昨年の総務委員会でこの実現性の根拠について質問したところ、平成25年度の市政調査で、戸建て住宅の世帯の18.3%が今後太陽光発電を設置したい旨の回答があることが大きな根拠との答弁がされました。しかし、現在の市民の設置意向の割合が18.3%なのに、十数年後にはその2倍近い35%にも設置実施が伸びるのかというのは、誰もが納得できる合理的な説明がなかったと言わざるを得ません。太陽光パネルは1戸当たり200万から300万円以上の費用となるわけで、行政が一定の助成金額を出している状況であるからこそ市民の設置促進が図られているのです。では、今後、市はどれだけの助成金額を負担しながら設置促進を図るのかという、そんな財政負担想定額なども明記した試算表すら示されないロードマップでは、余りにも無責任というものであります。 さらに、このビジョンをよく見ると、平成42年度には、太陽光発電パネルの急速な設置普及などにより、平成22年度ベースの原発発電量相当分を100%転換できることになるというシナリオなのであります。つまり、実現性が難しい高い普及率をわざわざ採用した計画を策定するのは、平成42年度には札幌市内の電力は原発分を100%転換できるという目標達成に合わせた数値を逆算して当てはめたと見えるのです。なぜなのかを考えると、上田市長の掲げる脱原発方針が見事に実現するという、数字上だけの成功シナリオを完成させたものだと疑われても仕方がないでしょう。 しかし、そもそも原子力や火力発電は、発電量が安定供給できるベースロード電源であり、発電が天候により著しく左右される太陽光発電のように不安定な電源とは全く異なるものです。その両者の発電量について、いかにも問題なく100%を転換できるかのような言葉で表現することは、市民にいたずらに大きな誤解を与えかねないと思うのです。 そこで、1点目の質問は、現時点で積極的な設置意向の世帯が20%未満なのに、なぜ平成42年にはその2倍近い35%の世帯が実際に設置すると想定できるのか、それは、市がどの程度の助成金を財政負担していくという前提で試算をしているのか、トータルな財政負担想定額などをお答えください。 質問の2点目は、このビジョンは、太陽光発電など再生可能エネルギーにより原子力発電相当分を100%転換するとしていますが、原子力というベースロード電源と太陽光発電のような不安定な電源とをあたかも同列のように並べて計画を策定することには疑問を持つものであります。それをもって100%転換というのは、市民に大きな誤解を与えることになりかねないと危惧しておりますが、お考えを伺います。 質問の3点目は、電力料金値上げの問題です。 太陽光発電は、現在、1キロワット当たり約35円という電力料金に対して、逆ざやとなる高い買い取り価格が設定されているために、太陽光発電導入の大きなメリットになっています。 しかし、太陽光発電量がもっとふえれば、全体の電力原価が高くなり、電力料金にはね返ってくるわけです。つまり、原発再稼働がない状況では、市民の太陽光発電導入は電力料金値上げの原因をふやしていくわけであります。太陽光発電を設置できない経済的弱者の高齢者、母子家庭などの多数の市民が経済的不利益を受ける政策を促進することは、上田市長の経済的弱者を守るという政治姿勢と大きな矛盾であり、その対応策を考えないのでしょうか。 以上、3点お答えください。 次に、集団資源回収の拡充についてお聞きいたします。 古新聞、雑誌などの集団資源回収は、町内会、PTAなど地域住民団体と回収事業者、札幌市が連携協力して取り組むリサイクル活動であり、市民にとっては利便性の高さ、札幌市にとっては回収費用の安さという点で極めてすぐれたものであります。利便性の高さは、多くの町内会、PTAでは玄関前回収、いわゆる軒先回収を実施しておりますので、重いものが運びにくい高齢者や回収時間帯に不在となる家庭の皆さんにも利用しやすくなっています。また、費用面においては、市が実施している燃やせるごみの収集処理原価1トン当たり約3万8,000円に対し、集団資源回収では1トン当たり3,700円であり、実に10分の1以下なのですから、市財政にとっては大いに助かっており、ごみ減量と資源化には極めて重要な手法であるわけです。 この事業では、札幌市が集団資源回収の拡充のために平成3年度から奨励金を実施団体に交付する制度を導入した経過もあり、現在の参加団体は制度導入時の2倍以上の4,300団体近くに上っております。しかしながら、年間回収量は、平成23年度の6万3,000トン台をピークに減少に転じ、昨年度には6万1,000トン台まで落ち込んでいるのです。 その要因の一つとしては、新聞、雑誌の発行部数の減少傾向などが挙げられていますが、それよりも大きな要因としては、実施団体への奨励金の問題だと私は思います。現在の奨励金は、平成21年の家庭ごみ一部有料化となった新ごみルール実施に合わせてキロ当たり3円になり、現在まで実に5年間据え置きのままなのです。各実施団体では、奨励金は地域活動を支える貴重な活動財源ともなっていますが、毎年の活動費がふえる中で奨励金収入が頭打ちの状況では、回収活動をする町内会、PTAの皆さんのモチベーションが上がっているとは思えません。 そもそも、市は、家庭ごみ有料化手数料の使途として、ごみステーション問題の改善、集団資源回収など、家庭ごみの発生・排出抑制や資源化促進に活用することにしているわけです。そこで、家庭ごみ手数料収入約30億円の使い道を見ますと、集団資源回収の支援に充てられた金額は約2億3,000万円であり、全体のわずか8%にすぎず、これでは実施団体の協力と努力にしっかりと報いる金額としては全く不十分だと言わざるを得ないのであります。我が会派は、集団資源回収の拡充のために奨励金の引き上げが絶対に必要であると主張してまいりましたが、早急にしなければ、このすぐれたリサイクル活動がどんどん縮小してしまう心配があるのです。 そこで、質問です。 上田市長は、集団資源回収の拡充についてどのように考えているのか、特に奨励金については引き上げるべきと考えますがいかがか、あわせてお聞きいたします。 次に、都心のまちづくりについて、2点お聞きいたします。 まず最初に、都心まちづくり計画の今後の考え方についてです。 去る8月下旬に、北3条と札幌駅前通に面した三井JPビルがようやく完成し、地下1階から地上4階までにはユニークなフードコートやショッピングゾーンがオープンいたしました。それらは赤れんがテラスと命名され、札幌市との連携協力により、北3条通を歩行者空間として整備した北3条広場との一体感を生かしたくつろぎ空間となりました。今後は、多彩なイベントスペースとして大いに活用され、新しい都市のにぎわい空間になっていくことを大いに期待しております。 都心のまちづくりにおきましては、札幌駅前通地下歩行空間、愛称チ・カ・ホや、創成川通アンダーパス、創成川公園という大規模なインフラ整備が、札幌市の努力により、ようやく完成しました。それに連動して北洋大通センタービル、日生ビル、三井JPビルなどの大型民間開発が順次竣工して、今後も民間ビル開発などがいろいろと計画されつつあるようです。 まちづくりの真の担い手は、言うまでもなく市民や民間事業者であり、札幌市は、それらの事業計画などに対して、インフラ整備などを通じていかに迅速かつ効果的にサポートできるかが肝心なはずであります。ですから、都心のまちづくりでは、我が国の景気がようやく上向きになりつつある経済情勢にうまく連動して、今後も多くの民間開発計画を誘導しながら、経済や観光の活性化につなげていくことこそが、札幌市に課せられた最大の使命であると思います。 そこで、質問の1点目ですが、これまで進めてきた都心まちづくり計画に対する成果と反省点はどのようなものなのか、また、それを今後の都心まちづくり計画の策定にどのように生かしていくのか、現在までの検討状況や内容などを具体的にお聞かせください。 都心まちづくりに関するもう1点は、大通西1丁目街区の活用と市役所本庁舎の耐震性能についてです。 昨年11月に、札幌市は、NHKとの間で、大通西1丁目のNHK札幌放送会館敷地と北1条西8丁目のリンケージプラザ跡地との土地交換に関する基本合意がなされました。これにより、市民ホールのある大通1丁目街区全体が一体的に利用することが可能となるわけであります。大通西1丁目は文字どおり札幌の中心地に位置するわけですから、それにふさわしい全体活用を図ることが求められるのであります。 そこで、私は、一つの選択肢として、市役所と市役所本庁舎機能の効率化や防災機能強化などのために、本庁舎の移転を含めた全体活用を考えるものです。 そこで、質問です。 現在の市役所本庁舎は、築43年が経過しており、耐震性能が大変心配ですが、実施した耐震診断の評価はどうなっているのか、その評価を受けて今後の対応はどうするのか、お聞きいたします。 では、引き続き、耐震診断に関連して、このたび、診断を義務化されたホテル、旅館などの地震対策についてお聞きいたします。 大規模な地震発生に備えて、建築物の安全性の向上を促進するために、いわゆる耐震改修促進法が成立し、不特定多数が利用するホテル、旅館、百貨店などのうち、大規模な建築物は耐震診断を実施し、その結果を平成27年末までに所管行政庁に報告する義務が課せられました。このような防災対策が強化されることは大変に結構なのですが、この対象となった大規模建築物は、それぞれ当時の法令基準に適合しているのに、さらに上乗せした耐震基準に合わせて自前で改修してもらおうという厳しい内容であります。 そこで、問題なのは、ホテル、旅館などの各事業者が耐震診断などの資金をどう捻出できるのかであります。耐震診断において、3万平米を超える建物では大体3,000万以上の診断料が必要とされていますが、北海道内では、国と道がそれぞれ1,000万円を助成し、地元市町村が約500万円を助成し、事業者は残り約500万円を負担するだけで済むことになっております。一方、政令市である札幌は、道の助成対象とはならず、札幌市の助成金額一律150万円、国は約1,000万円を助成するだけになっているわけであります。つまり、道内他の市町村では診断料の83%助成が受けられるところ、札幌市ではわずか38%の助成しか受けられないというのです。今回の法改正では、地震リスクに応じたものではなく、全国一律に適用しているものですから、助成額も不平等にならないようにすべきでありますが、札幌市と道内他市町村との助成金額の格差は余りにも大きいと言わざるを得ません。 また、震災復興工事や景気回復需要などで経費の高騰や人手不足問題が深刻であり、市電ループ化工事の遅延を見れば、この耐震診断を、平成27年末、つまりあと1年で完了することは非常に大変な作業となってきます。それにもかかわらず、来年のタイムリミットまでに耐震診断結果を報告できない場合はホテル、旅館名を公表する、報告できたとしても結果のよしあしにかかわらず耐震診断結果が公表されるなど、風評被害なども懸念されるところであります そのような状況では、当該ホテル、旅館などの営業損失などははかり知れない事態となり、その後の耐震改修そのものの資金確保のめどすら立たなくなってしまうという大きな不安を持つのは、事業者としてはある意味当然だと思うのであります。 そこで、4点質問いたします。 第1点目は、道内他市町村との間において、余りにも大きな助成金の格差があることを踏まえて、助成金の限度額を引き上げるべきと考えますが、市長はいかがお考えか。 また、質問の2点目は、現在の建築業界の価格高騰、人手不足などで早急な耐震改修が困難である実情を踏まえて、耐震診断結果の公表までの期間を延長する考えはないのか。 質問の3点目は、耐震診断を行うことができたとしても、改修工事を行うことは大変厳しいと支援拡充を望む声が多いが、耐震診断後の耐震改修に助成を行う考えはないのか。 質問の4点目は、対象となっているホテル、旅館などの事業者団体からは、札幌市のこれまでの対応についてかなり不信感があるようです。札幌観光の中核を担う市とホテル、旅館などの事業者に大きな溝ができないように、この問題を両者で話し合い、理解を深めるためのテーブルをつくることが前進の一歩だと思いますので、市長のお考えをお聞きいたします。 次に、不適切管理の空き家問題について質問いたします。 この問題については、平成23年第3回定例市議会代表質問で、我が会派の宗形議員が取り上げ、私有財産にかかわることであるが、今後、市政の大きな課題となると提言し、本市の対応を問いただしました。そして、市は、この間、空き家対策マニュアルの作成、担当係長の設置、税情報の提供、各町内会長を通じた空き家調査、さらに、本年は危険空き家の調査とデータベース化を予算化し、本年7月には空き家対策検討委員会の設置などを実施しました。我が会派が提言して以来、本市の対応が前進したことは一定の評価をいたします。 また、不適切管理の空き家は全国的にも問題になっており、空き家に関する条例を制定する自治体もふえ、国においても議員提案で不適正管理の空き家に関する法制化を進めているとも聞いております。 そこで、質問であります。 1点目は、不適切管理の空き家について、これまでの取り組みを踏まえて、市はどのような認識の変化などがあるのか、お聞かせください。 2点目でありますが、市は、現在、空き家対策検討委員会を設置しており、その検討をもとにして今後どのように具体的な対応を考えているのか、伺います。 次に、我が会派では、一昨年から空き家対策プロジェクトチームを立ち上げ、条例の必要性などの検討に取り組んできました。超高齢化社会の進行や今後の人口減少を考えますと、空き家のさらなる増加が予測され、いかに不適切管理の空き家を未然に防ぐか、適切に中古住宅流通に乗せていくか、さまざまな対応が迫られてきます。さらには、私有財産に対して行政がどこまでかかわれるのか。そして、地域のまちづくりにも大きくかかわる問題であります。そう考えますと、不適切管理の空き家に対して行政が有効な防止対策と改善策が実行できるような総合的な仕組みなどをつくることが肝要と考えます。 そこで、第3点目の質問でありますが、まちづくりにも影響する不適切管理の空き家問題の解決のために具体的な方策を実行できる条例の制定が必要と考えますが、市長の認識の有無を伺います。 次に、不適切管理の空き家が起因として発する問題はさまざまであり、倒壊のおそれへの対応は都市局、敷地内の雑草等の繁茂対応は環境局や保健福祉局、不審火対応は消防局などと、その現象によって対応する部署が違ってきます。 そこで、4点目の質問は、このような空き家問題は地域のまちづくりに大きくかかわるために総合的な取り組みが必要であります。オール札幌市で対応する庁内体制をつくることが求められますが、どのような体制づくりをするお考えなのか、お伺いいたします。 続いて、丘珠空港の整備拡充についてです。 去る7月20日には、陸上自衛隊丘珠駐屯地において第28回札幌航空ページェントが開催されました。そして、北海道内では初めて米軍の新型輸送機オスプレイが滑走路に着陸し、そのユニークな機体がページェントに来場したたくさんの市民に展示、公開されました。オスプレイ初飛来というニュースもあってか、来場者数は前回より何と1万人も多い5万人となりました。 私は、この場でオスプレイ来場の賛否をめぐる議論をするつもりは全くありません。そのことではなく、実は、今回の航空ページェント開催により、非常に大勢の市民の皆さん方が丘珠空港までわざわざ足を運び、現地を見ていただいた意味の大きさを知っていただきたいのであります。このような見学体験を通じて、丘珠空港の存在意義と利用価値について多くの市民に幅広く考えてもらえる絶好のチャンスだったと思います。 札幌は、我が国では珍しく内陸型の大都市であります。海の港は、小樽や石狩湾新港、苫東などを主に利用しております。空港機能は、新千歳国際空港にほとんど依存していると言わざるを得ません。地球規模的な自然環境や国際的な社会経済情勢が未来永劫ずっと平穏ならば、今後も石狩湾新港や新千歳国際空港に物流や旅客輸送を担う港湾機能を100%全て頼り切っていても安泰なのかも知れません。しかし、近年、頻発している大地震や台風による大災害、高度な情報産業社会ゆえに起こり得る大事故や国際緊張関係が引き金となって起こる大事件など、あすにでも札幌がその渦中に突然巻き込まれるかもしれないのであります。 論より証拠、9月11日の集中豪雨では、市内数カ所で河川の氾濫や土砂崩れが発生し、家屋や道路、橋の浸水、一部崩壊などの被害が出ました。そして、最大479人の市民が避難所に一時避難され、全ての市立小・中学校は一日休校とするという非常事態でありました。仮に数十年に一度の集中豪雨がもっとひどくなり、同時に大地震が発生するというダブルパンチの不測事態になったとき、都市インフラが全面的にストップして市民生活は麻痺状態となり、札幌は陸の孤島となり、多くの市民の生命と安全が脅かされる事態にもなりかねません。 私たちは、東日本大震災で海や空の港という港湾機能がどれだけ重要であるかを目の当たりにしたわけであります。したがって、この札幌では、人命救助、緊急医療、食料物資、情報収集などに総合機能を発揮できる効果的かつ重要な防災拠点として、市内空港、つまり丘珠空港をきちんと有効活用できるように整備していくことがいかに大切なのかが明白なのは冒頭でも述べたとおりであります。 丘珠空港は、小樽、石狩、札幌都心部など、東西南北にアクセスできる道路網を持ち、自衛隊、警察などが拠点を有しているわけであります。その丘珠空港が名実ともに防災拠点機能を最大限に発揮するためには、中型ジェット貨物機、旅客機など、緊急時にも、冬も含めて通年運航できるように整備拡充することが必要であると私は痛感しているものであります。地元経済界などからは、観光・ビジネス面からも丘珠空港の重要性を訴える議論が巻き起こり、ことし春からジェット旅客機のチャーター便フライトも実現し、地元住民の皆さんにも大きな不安感が減ってきたとの声もふえたことは喜ばしいものであります。 しかし、残念なのは、上田市長が、いまだに丘珠空港の整備拡充に関してみずからのスタンスや意見を明確にしていないことなのであります。私は、札幌市長という立場についた人に課せられた大切な職務は、将来の札幌の方向を明確かつ具体的に語り、市民にわかりやすく伝え、その理解と賛同を得るように最大限努力することだと思うのであります。 しかし、どうやら、市長は、この意味をご自分の好きな事柄と政策だけに適用されているようであります。例えば、私は、以前、今後10年間における札幌市の収支推計関係についてお聞きしたところ、市長は、不確定要素が多過ぎて推計は困難だとの答弁をされました。しかし、その一方で、札幌市エネルギービジョンでは、16年後のエネルギー利用が太陽発電に大きくシフトし、原発分を全て転換できるというビジョンをあっさり策定しているわけであります。エネルギー問題は、政府方針や国際政治経済情勢が大きく左右して不確定要素が大きいにもかかわらず、このような目標達成シナリオをつくらせたのは、上田市長ご自身の脱原発への強い思いがあることは明らかであります。 しかし、丘珠空港の整備拡充と太陽光発電の推進とを比較するなら、将来に向けた理念の発現と早急な政策の実行が求められるべき課題は一体どちらなのでしょうか。太陽光発電や新しい再生エネルギーは、発電・蓄電技術開発が向上し、価格も大幅ダウンし、導入メリットが飛躍的に高まれば、脱原発などの理念とは無関係に普及していくのは、携帯電話やスマートフォンなどの爆発的な普及トレンドの実例を見れば誰にでもわかるはずであります。しかし、丘珠空港の整備拡充は、市長がしっかりと将来を見据えた理念を語り、市民の理解と協力を得るように動かなければ何一つ始まらないのであります。だからこそ、市長がどのように考え、それをみずからの言葉で語ることが、今求められているのであります。自分の好きな太陽光発電だけについて語るのでは、余りにもご都合主義と言わざるを得ません。 そこで、質問であります。 市長は、これまでの各種施策において、まずは理念が大事であると認識を示しておりますが、丘珠空港の整備拡充の将来に向けた理念についてどのように考えているのか、お伺いいたします。 次に、丘珠空港の活用とも密接に関係いたしますビジネス・観光振興政策、いわゆるMICE戦略についてお聞きいたします。 先ほど、丘珠空港の滑走路延長などの整備拡充に関する早急な必要性を指摘いたしましたが、中型ジェット旅客機が通年運航できるようになれば、ビジネスや観光などにもっと利用していただくように札幌市の総力を挙げて幅広く観光誘致活動を行うべきであります。MICE戦略はその中心的な役割を担うものとして、市は、もろもろの政策事業を打ち出しつつあるところであり、私ども会派はそれに賛同、支援をしているのであります。 ことしの第2回定例会では、我が会派のこじま議員が代表質問において市長にその推進の考え方をお聞きしましたが、残念ながら、市長の答弁は極めて抽象的で、本当にやる気があるのか、ないのか、実にわかりにくいものでありました。 私は、この議論について、皆さんに具体的なイメージを持っていただきたいと思いますので、一つの構想を提案しながら、市長の意欲の有無を問いたいのであります。 札幌ドームから農業試験場周辺の清田区から南区につながる羊ケ丘一帯の地域は、周辺の一辺がおのおの3キロにも及ぶ広大な土地であります。その規模は、札幌の中心部とほぼ同じ、つまり、北は札幌駅から真っ直ぐ南の中島公園まで、西は円山公園までのエリア全体がすっぽりと入るほどの面積であります。これだけ広大な未活用の地域ですが、周辺地域は市街化区域になっており、交通アクセス、上下水道、道路などのインフラ整備、緑地環境、地形など、開発の基本条件が全てそろっていると言えるのであります。したがって、この地域にMICEの中核となるコンベンション施設や娯楽施設など魅力ある施設を整備できる可能性が高いわけであります。また、広大な緑地空間を生かして、札幌ならではの緑豊かな都市生活環境をつくり上げる開発もできるはずであります。特に、札幌ドームから国道36号線沿いのエリアは、福住駅からいわば分断されており、その地区の開発を進めることで清田区とも連動したまちづくりになるはずです。 つまり、MICE戦略では、観光施策事業と施設だけの立地ではなく、複合的な視点と機能を持ったまちづくりのグランドデザインを策定していくことが最も大切と思います。そういう大規模な地域開発構想を考えるならば、そこで初めて、地下鉄の延長やその他新しい形の交通計画も実現可能性があるものとしてしっかりと盛り込まれるわけであります。 このような構想を打ち出しますと、市には金がない、市街化区域外では開発できない、コンパクトシティの考え方に反する、開発よりも福祉が大事だなどという否定意見が必ず出てくることでしょう。しかし、本当にそうなのでしょうか。 札幌市にお金がないならば、民間事業者の資金と能力を最大限活用する方法を考えることがまず第一歩です。活用の一部制限があるならば、市は、都市計画の一部変更や活用規制の緩和をすればよいのであります。 また、コンパクトシティの考え方については、単に郊外型の大規模店抑制だけの方便であり、まち全体の活性化には必ずしもリンクしないとの批判もあります。実際のところ、コンパクトシティの先鞭となった青森市や富山市が大きな成果を上げている状況とは言いがたいのであります。しかも、MICE戦略を主眼とする地域開発は、札幌の持続的な発展を最大限に支える政策でありますから、コンパクトシティの理念にも合致するわけであります。 そして、開発よりも福祉が優先という理屈は本末転倒であり、市内の地域開発事業など幅広い生産活動が実施されることにより、多数の雇用や経済取引が生まれるわけです。そこで、市民と企業の所得も向上し、市税収入がふえてくる、そこで生活保護世帯人数も縮減できるようになり、福祉予算もふやすことができるようになるわけであります。 そもそも、何よりも福祉政策となるのは、働きたい市民の就職先をふやすことのはずであります。特に、MICE戦略を実行する場合には、従来のようにコンベンション施設だけつくるレベルのお役所的な発想では、とてもほかの大都市や国際的な競争にはついていけないことは明らかであります。これまで述べたように、さまざまな知恵を働かせることが何よりも大切なはずです。 そこで、質問ですが、MICE戦略の第一歩は、私が提案したように、札幌ドーム周辺にある貴重で広大な空間を活用することがベストであり、大胆な構想づくりを早急に行うべきと考えますが、市長のお考えをお聞きいたします。 MICE戦略と関連して、冬季オリンピック・パラリンピックについて質問をいたします。 先日の定例市長記者会見において、冬季オリンピック・パラリンピック開催調査の結果報告として、札幌市でオリンピック・パラリンピックを開催する際の大会規模、開催経費、経済効果などについて発表がありました。その中で、大会期間中には約377万人の観光客が札幌市を訪れるとの推計であり、観光消費といった直接的な経済効果のみならず、札幌を世界にPRするよい機会となるなど、さまざまな効果が期待されるところであります。私は、今後の札幌のまちづくりを推進し、特に子どもたちの夢を育むためにも、冬季オリンピック・パラリンピックは招致すべき課題と考えております。 そこで、質問ですが、市長は、招致の判断をするために市民意識調査を行うとのことですが、どのような調査を実施するのか、また、意識調査の結果を踏まえて年内に判断をするとのことですが、その判断基準はどのようなものなのか、お答えください。 また、冬季オリンピック・パラリンピックの招致を戦略的に進めていくためには、国際的なスポーツ大会の開催はもとより、各種国際スポーツ競技連盟の会議や大規模なスポーツコンベンションの誘致も大切と考えます。 そこで、質問ですが、招致活動をしっかり戦略的に進めるためには、国際的なスポーツ大会、各種国際スポーツ競技連盟の会議などの誘致が非常に大切ですが、今後、どのようなスポーツ関連のMICE戦略を考えているのか、お答えください。 最後に、上田市長の3期12年間の市政運営に関する総括をさせていただきたいと思います。 去る8月末に、秋元副市長が退職し、一部財界有志の応援を受ける形で来年の札幌市長選に出馬することが確実になりました。また、その動きと時同じくして、上田市長は今期限りでの引退を表明されたわけであります。そして、後継候補については、はっきりと指名はしませんでしたが、上田市長自身が最も信頼し、懐刀的な存在であった秋元副市長を実質的な後継者として認め、みずからの政治的・政策的理念を引き継いでほしいと願っているように報道されています。 上田市長は、市政執行において、市民自治、脱原発、雇用対策の3点に力を入れてきたわけです。市民自治については別な機会で議論し、また、脱原発は、先ほど述べたように、単に数字合わせのビジョンをつくっただけでありますので、全く評価に値しません。したがって、ここでは、唯一、残る雇用対策という名の経済政策を検証していきたいと思います。 上田市長の経済政策は、雇用という観点から進めようとして、雇用創出5万人プラン及び公契約条例の制定の二つを大きな政策目標にしましたが、いずれも失敗に終わっているわけです。まず、雇用創出5万人プランは、私が以前から指摘したとおり、実行不可能な数値を大々的に掲げ、その実態はハローワークの就職相談業務であり、ただ市民にぬか喜びさせたスローガンでしかなかったのであります。また、公契約条例は、業界の雇用実態や労働環境を無視して、市役所主導で強引に一部の賃金を上げたり、企業に干渉するなどという、まるで社会主義国家のような制度導入を画策したわけであります。しかし、当然ながら、これは廃案となる結末に至りました。 この二つの政策を見ると、上田市長の雇用を守るという経済政策の目的に対するアプローチの仕方の間違いがよくわかるのであります。つまり、上田市長の経済政策の目的は、雇用がふえ、市民所得がふえることだとするのは当然なのですが、その実行手段としては、ただ雇用相談の機会をふやすことと、市役所発注の業務に携わる従業者の賃金だけを引き上げようとしたわけであります。これではただの表面的な対症療法であり、何も解決になっておりません。 一方で、本市における公共投資額は、この10年間で激減しているのです。ちなみに、これまでも指摘しているように、建設事業費は、平成14年度の1,452億円が平成23年度には736億円と半減しています。市民1人当たりの公共投資額は、平成21年度では3万6,400円であり、これは何と全国平均6万円の6割にも満たない低い金額なのであります。つまり、公共投資を軽視して大失敗した民主党政権と同じ失敗だとも言えるのでしょう。 さて、そこで、上田市政の経済政策を客観的に評価するならば、その方法は実にシンプルなのであります。この10年間における札幌経済の基本指数である市内総生産額、市民1人当たりの所得及び有効求人倍率、そして生活保護人数、保護率の数値がどのように推移しているかを見れば一目瞭然であります。つまり、この10年間に札幌市がどれだけ活力ある経済活動をしていたのか、それにより、市民1人当たりどのくらいの所得があったのか、働きたい市民に対して就職先がどれだけ確保されたのか、経済的に困った市民がどれだけふえたのかがわかるのであります。 それを見ますと、市の統計結果が公表されている平成15年から23年までは全ての数値が悪化を示しているのであります。市内総生産は名目べースで約3,000億円の減少となり、1人当たり市民所得は約18万2,000円の減少、有効求人倍率は最悪0.31ポイントから0.582ポイント台とずっと低空飛行を続けているのです。そして、生活保護人数は、平成15年度の4万6,000人台からずっとふえ続け、平成24年度については7万2,000人台にまでなり、実に2万6,000人も増加したことになるわけです。このように、雇用の確保、生活福祉の充実を強く訴えて市政を担ってきた上田市長の10年間では、経済指標を見れば何一つの成果もなく、全て悪化したという客観的な数字が示されているのです。 一方で、安倍政権が誕生してから、大胆な金融緩和など一連のアベノミクスにより、我が国全体の経済がようやく本格的に持ち直し始めてきたことにより、この2年間では、全国レベルで有効求人倍率、賃金などの指標が大きく改善されつつあるようです。まだ統計資料が公表されていませんので、どの程度、札幌市の経済指標が改善されたのかはわかりませんが、最近の改善をもって、もし市長がみずからの経済政策により成果が上がったと言うのならば、それは全く根拠がなく、ご都合主義と言うものであります。 そこで、最後にお聞きいたしますが、これまで述べてきたように、雇用創出5万人プランはスローガンだけ、公契約条例は制定できず、そして、客観的な経済指標の数値はいずれも悪化しており、上田市長の経済政策が失敗したことは明らかと考えますがいかがか、お伺いいたします。 以上で、私の質問の全ての終了させていただきます。ご清聴、ありがとうございました。(拍手)
高橋克朋
○議長(高橋克朋) 答弁を求めます。 上田市長。
上田文雄
◎市長(上田文雄) 11項目のご質問をいただきましたので、私からは、防災対策、国際芸術祭について、エネルギー政策、冬季オリンピック・パラリンピック、それから、市政運営についてのご質問にお答えをさせていただきます。その余は、担当の副市長から答弁をさせていただきます。 まず、今回の防災対策についてでございまして、大雨に対する防災体制についてご質問でございます。 1点目の避難勧告の判断についてということでありますが、昨年の伊豆大島や、ことし8月の広島市あるいは礼文町の土砂災害では、深夜、早朝に急激に大雨が降り、土砂災害の前兆に気づくことがないまま大規模な災害が発生いたしまして、貴重な命が失われました。私からも、心から哀悼の意を表させていただきます。 また、木曽御嶽山における突然の爆発ということで、多数の人命にかかわる損害が発生しておりますことに、被害に遭われました方々に心からのお見舞いを申し上げたいと、このように思います。 避難勧告等は、市民がみずからの避難行動を判断するための重要な情報でありますことから、空振りを恐れずに早目に出すことが極めて重要だというふうに考えまして、本年9月1日から新たな土砂災害の避難勧告基準の運用というものを開始したところでございます。 今回は、札幌市に土砂災害警報情報が発表され、その後、土砂災害の危険度というものが高いと判定をされた地域が次々とあらわれたことから、順次、避難勧告の判断をしたものでございます。洪水の避難勧告につきましては、河川の水位や雨の状況、さらには現地からの溢水等の報告を踏まえまして、総合的に判断をしたものでございます。 2点目の避難所の開設準備体制の確認についてでございますが、9月11日は、急激に大雨が降り出しまして、また、その時間帯が深夜であったことから、十分な避難所開設体制の構築が難しい状況であったことは把握をしているところでございます。 しかし、災害発生のおそれが非常に高い状況であったということから、地域の皆様にその危険性を早急に伝え、自宅の2階に避難をする、いわゆる垂直避難をすることなど、速やかに命を守る行動を促すということが最優先ということで判断をさせていただいたところであります。 航空防災拠点に関する北海道との協議についてのお尋ねでございます。 北海道が策定中の国土強靱化地域計画におきまして、現在のところ、丘珠空港の航空防災拠点化といった話題は出ておりませんけれども、今後、北海道からの具体的なお話があった際にはしっかりと対応してまいりたい、このように考えております。 なお、北海道とのヘリコプターによります救命・救急・救助活動の連携体制につきましては、消防連携強化連絡会議を通じまして協議を進めてまいりたいと考えております。 2点目のご質問の札幌国際芸術祭についてでございます。 まず、芸術祭に対する評価についてでございますが、1点目のアンケート調査結果と市長の評価についてということでお尋ねでございます。 来場者のアンケート調査は、現在、集計、精査中でありますけれども、中間集計についてお答えいたしますと、芸術祭の総合評価として、「とてもよい」、または「よい」と答えた方が70%を超えておりました。次回も見に来たいと答えた方々も65%を超えるということなど、高い評価をいただいているところでございます。また、連携事業や同時期開催事業におきましても、160件を超えるさまざまな分野のイベントが開催されまして、広がりを持った芸術祭になったと評価をしているところでございます。 2点目の来場者数に対する評価についてでございますが、目標来場者数につきましては、これまでの各会場におけます実績、あるいは先進都市の事例というものを参考にしながら、全体で30万人と設定をしていたものでありますが、まち全体をアートで染めるということを目指しまして、市内16カ所で開催し、初めての開催でありながら、45万人を超える来場者があったということは大いに評価できるのではないかと考えております。 ただ、ご指摘の有料会場であります美術館は目標に若干届かなかったことから、工夫の余地があったものと考えておりまして、次回に向けて改善をしていきたい、このように考えております。 3点目の道外からの観光客数及び経済波及効果についてでございますが、アンケート調査の中間集計によりますと、道外からの来場者が35%を超えておりまして、先進都市等を参考に想定をいたしておりました15%を大きく上回った結果が出ております。海外からの来場者も2%を超えておりまして、これも想定を上回るものであります。今後、アンケート調査の精査は必要でありますけれども、観光客の誘客に大きな効果があると考えております。 また、経済波及効果は48億円を目標としたところでありますけれども、来場者が目標を上回ったということ、商機の大きい道外あるいは海外の来場者数が想定を上回ったということから、当初の目標は超えるもの、このように予想をしているところでございます。 坂本龍一氏との契約についてでございますが、1点目の坂本さんの不参加による損害金額についてご質問でございます。 坂本氏が芸術祭開催期間中に札幌に来られなかったということによります具体的なチケット販売収入の減というものは、9月27日に行う予定でございました、坂本さんみずからが出演をいたしますコンサートが中止になったということによるものがありますけれども、この中止に伴いまして出演料や会場使用料などの支出も発生をしていないことから、実質的な損害は発生していないものでございます。 2点目の契約終了に伴う協議と対価についてということでありますが、札幌国際芸術祭は目標を上回る多くの来場者においでいただきました。また、第1回目の開催であるにもかかわりませず、国内外からの美術関係者からも注目を受け、高い評価をいただいているところでございます。これらは、坂本さんが病気治療の合間を縫ってメールなどで連絡をとりながら企画の監修をし、主要イベントなどにはメッセージをいただくなど、芸術祭のディレクター業務を全うしていただいた結果である、このように認識をしているところでございます。したがいまして、協議の必要はなく、契約額を減額するということはないと考えております。 3項目めのエネルギー政策についてお答えをいたします。 太陽光発電導入拡大に対する財政負担についてと、エネルギー転換の考え方について、この二つのご質問は相互に関連いたしますので、まとめてお答えをいたします。 エネルギービジョンは、目標として平成34年までに平成22年度の原子力発電相当分の50%を省エネ、再生可能エネルギー、分散電源で転換をしていくということを掲げておりまして、太陽光発電などの導入量については、北海道電力が受け入れ可能である容量を踏まえて目標値を設定したものでございます。平成42年度の数値は、計画期間後も取り組みを継続することに加え、設置費用の低下による普及拡大、あるいは道内における送電網の整備が進むことなどを見込んで参考までに算出をしているものでございます。 太陽光発電に対する補助金などの財政負担につきましては、今後の普及状況や設置費用、固定価格買い取り制度の動向などによりまして取り組む施策が変わってくるということから、中期実施計画や各年度の予算策定の段階でお示しをしたい、このように考えております。 多くの市民が望んでいる原発に依存しない社会の実現に向けては、市役所はもとより、市民、事業者のたゆみない取り組みが不可欠であります。札幌市の目指す姿、あるいは目標設定の考え方について、市民理解が深まるように情報提供や啓発等に努めてまいりたい、このように考えております。 太陽光発電導入による電力料金値上げについてご質問でございます。 再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度というのは、電力を使う全ての方が負担をし、日本全体で再生可能エネルギーの普及を強力に進める、そのために国が設けた制度でございます。国は、国民の負担が、将来、過大にならないように再生可能エネルギーの普及状況、あるいは機器の価格動向などを見ながら、毎年、制度の見直しを行っているところでございます。エネルギービジョンでは、省エネ・節電推進を取り組みの柱の一つとしておりまして、電力消費量の低減は電気料金の削減につながることから、札幌市としては、引き続き省エネ、節電の支援を進めてまいりたい、このように考えております。 10項目めにご質問でございました冬季オリンピック・パラリンピックの招致についてお答えをいたします。 まず、市民意識調査の方法と招致の判断基準についてというお尋ねでございます。 冬季オリンピック・パラリンピックの招致判断に当たっては、市民がこの招致に対してどのように考えているかというものを把握するということが極めて重要であると認識をいたしております。そのために、1万人を対象とした招致の是非についての市民アンケートというものを実施するほか、各区で実施しております市民と私、市長との公開討論の場でありますふらっとホーム、学識経験者やオリンピアンを招いてのシンポジウム、公共施設における意見募集などによりまして市民意見を把握したい、このように考えております。 判断に当たりましては、これらにより把握をした市民意見はもとより、議会、経済界などの意見を踏まえまして、多くの理解が得られていると総合的に判断された場合に札幌市として招致をするという決定をしたい、このように考えております。 次に、スポーツに関連したMICE戦略についてでありますが、冬季オリンピック・パラリンピックの招致に当たっては、国際スポーツ大会の開催を通して運営ノウハウを蓄積していくということに加えまして、札幌の魅力を国内外へ積極的に発信していくということが重要でございます。国際スポーツ会議の開催は、各国際競技連盟の役員等に札幌の魅力をじかに感じてもらえる絶好の機会であるとともに、オリンピック・パラリンピックの開催に向けた人脈形成ということにもつながるわけであります。ことし2月に策定いたしました札幌市スポーツ推進計画では、スポーツ大会やスポーツ合宿の誘致を担うスポーツコミッションの設置を盛り込んでおりまして、国際スポーツ会議の戦略的な誘致とあわせて検討を進めてまいりたい、このように考えております。 11項目めにご質問がございました上田市政3期12年の経済政策の総括についてお答えをさせていただきます。 私が市長に就任した平成15年度に比べまして、23年度の市内総生産は確かに4.4%ほど減少しておりますけれども、全国ベースの国内総生産では5.6%の減少ということになっておりまして、おおむね全国的な傾向と同様である、このように認識をいたしております。この間、リーマンショックによります世界的な金融危機や、あるいは東日本大震災の発生など、地域経済に大きな影響を与える試練に直面をいたしましたが、その都度、地元中小企業にも配慮をし、数次にわたる補正予算を組むなど、札幌市としてできる限りの経済対策を切れ目なく講じてきたところでございます。 また、私は、これまで、まず、雇用の場を確保、創出するということ、そして、企業の売り上げ増加や就業者の収入増加というものを図るということを産業振興の目的として、新規雇用を生み出す企業誘致のほか、食や観光、ITといった札幌の強みを生かした施策や、民間の経済活動や投資を誘発する、そういう経済の活性化に資する事業を積極的に推し進めてまいりました。その結果、企業誘致の取り組みによりまして1万3,000人程度の雇用を生み出しているほかに、IT産業の売上高も平成15年度と比較いたしますと、24年度には900億円程度増加をするなど、これまでの経済政策が一定の成果をもたらしたものと考えております。 また、具体的に指摘のございました公契約条例は、残念ながら否決となったわけでありますが、公契約で働く労働者の適正な賃金水準や、あるいは雇用環境の確保について真摯に議論を行い、それらの重要性については多くの方々にご理解をいただいたものと考えております。 また、5万人の雇用は、単にスローガンだけではなくて、平成25年度までの3年間で既に4万7,000人の実績がございました。本年度予定分を加えますと5万人以上となることは確実な状況にございます。 私からは、以上でございます。
高橋克朋
○議長(高橋克朋) 生島副市長。
生島典明
◎副市長(生島典明) 私からは、4項目めの集団資源回収の拡充、5項目めの都心のまちづくり、6項目めの耐震改修促進法への対応策、7項目めの不適切管理の空き家問題、8項目めの丘珠空港の整備拡充、以上5項目についてお答えを申し上げます。 最初に、集団資源回収の拡充についてであります。 まず、その考え方についてでありますが、集団資源回収は、さらなるごみ減量を進めていく上で非常に有効な仕組みであると考えておりまして、一層の拡充を図ってまいります。特に、燃やせるごみに混入をしております新聞、雑誌類は、資源として回収することにより有効に再生利用できるとともに、ごみ減量の推進にもつながることから、重点的に取り組んでまいります。 あわせまして、回収業者に対しましては、回収頻度の増加や布、金属類の回収拡大とともに、少量でも受け入れる柔軟な体制の整備を働きかけるなど、集団資源回収のより利用しやすい環境づくりを進めてまいりたいと考えております。 次に、奨励金の引き上げについてでありますが、より多くの市民が集団資源回収に取り組むためには、これまで以上に参加しやすい仕組みづくりが必要であると認識をしております。今後も、よりインセンティブが働き、持続可能な取り組みとなるよう、奨励金の引き上げも含めまして、さまざまな角度からの制度の拡充、充実について検討してまいります。 次に、都心のまちづくりについてでございます。 まず、都心まちづくり計画に対する成果、反省点と見直しの検討状況についてでございます。 現行の都心まちづくり計画では、都市機能の集積、高度化や都市空間のネットワーク化に加えまして、まちづくり会社が中心となったエリアマネジメントの展開など、ハード・ソフトの両面での取り組みによりまして、都心ににぎわいがあると感じる人の割合が平成24年度の63.0%から平成25年度には81.3%へ増加するなど、着実に成果を上げているものと認識をしております。 しかしながら、現行計画では、東日本大震災を契機とした安全・安心な都市づくりや、低炭素型社会の実現に向けた対応について不十分な点もございますので、また、厳しさを増す都市間競争に対応する必要が高まっていることなどから、このたび、計画の見直しに着手をしたところでございます。 見直しに当たりましては、有識者などで構成をいたします策定協議会で議論をしていただくこととしており、その準備会を今月3日に開催したところでございます。準備会では、都心の価値、ブランド力を高めていくことや、これまでの取り組みの成果をより効果的なものとしていくため、都心の中の拠点間の相互連携を強化していくことが重要であるとの意見がございました。特に、創成川通の東と西を有機的につなげ、札幌を象徴する都市空間、景観を創出するため、大通交流拠点と創世交流拠点を一体として捉えるとともに、札幌駅周辺のエリアについても、創成川通の東側まで含め、大きな視点で考えていくべきであるなど、今後の検討の方向が確認されたところでございます。 次に、市役所本庁舎の耐震性能についてでございます。 本庁舎の耐震性能につきましては、東日本大震災を受けまして、平成23年度から平成25年度にかけまして耐震診断等を実施したところでございます。その結果、本庁舎所在地の最大想定震度である震度6強の地震が発生した場合、本庁舎が倒壊することはないものの、コンクリート壁のひび割れのほか、柱やはりにも被害が発生する可能性があると予測をされておりまして、被害状況によりましては業務継続に支障が出る事態なども想定されているところでございます。 今後、安全対策など必要となる対応を進めてまいりますが、本庁舎のあり方は将来のまちづくりにもかかわることから、その耐震性能の確保については、都心まちづくり計画と整合性をとりながら検討を進めていかなければならないと考えているところでございます。 次に、耐震改修促進法への対応策についてであります。 まず、助成金における他市町村との格差についてでございます。 札幌市におきましては、これまでの耐震診断に対する補助制度との均衡を考慮して補助限度額を設定したところでございまして、既に補助を受けた事業者との公平性などの観点から、耐震診断に対する限度額の見直しは難しいものと考えております。 しかしながら、診断後の耐震改修への補助につきましては、事業者負担の軽減が大きな課題であることを踏まえまして、制度のあり方を検討してまいりたいと考えております。 次に、耐震診断結果の公表までの期間延長についてでございます。 改正耐震改修促進法の附帯決議では、耐震診断の結果の公表については、地域における建築物の個別の状況や営業上の競争環境等にも十分配慮し、丁寧な運用を行うこととされているところでございます。札幌市におきましても、この附帯決議を踏まえまして、建設業を取り巻く状況などにも十分配慮して、公表時期について適切に判断してまいりたいと考えております。 次に、耐震改修の支援の拡充についてでございます。 現在の補助制度におきましても、緊急輸送道路沿道の建物の耐震改修は補助対象となっており、ホテル、旅館等の一部は既に対象となっております。しかしながら、緊急輸送道路に面していないホテル、旅館等については、現在、補助の対象となっていないため、対象の拡充について検討してまいりたいと考えております。 次に、理解を深めるための取り組みについてでございます。 ホテル、旅館を初め、義務化の対象となっている施設は、札幌市の観光や経済を支える重要なものであると認識をしておりまして、これまでも、機会を捉え、制度の内容等を説明してきたところでございます。今後とも、耐震化の促進についてご理解をいただけるよう話し合いを継続してまいりたいと考えております。 次に、不適切管理の空き家問題についてであります。 まず、不適切管理の空き家に対する本市の認識の変化についてでございます。 昨年度実施をいたしました町内会へのアンケートや、本年6月に行いました現況調査によりまして、適正に管理されないまま放置された空き家が、老朽化による倒壊の危険性だけではなく、放火、防犯、衛生などのさまざまな面において地域の生活環境に悪影響を及ぼしていることが確認をされたところでございまして、早急な対策が求められていると改めて認識をしたところでございます。 次に、不適切管理の空き家問題に対する今後の対応についてでございます。 私人の私有財産である空き地、空き家の問題については、専門的かつ客観的な視点からの検討が必要となりますことから、建築や法律の有識者、町内会長などで構成する空き家対策検討委員会を、ご質問のとおり、本年7月に設置したところでございます。委員会では、不適切管理空き家を認定するための基準や、札幌市の対応のあり方、除却等に関する支援制度や活用促進に向けた民間事業者との連携策などを検討テーマとし、年度内を目途にご意見をまとめていただく予定でございまして、これらを踏まえて対策の具体化を図ってまいりたいと考えております。 次に、不適切管理空き家の問題を解決するための条例の必要性の認識の有無についてでございます。 空き家問題につきましては、早期の対応が求められておりますことから、条例の制定も含め、実効性のある対策を検討していく必要があると考えております。 一方、国におきましても、空き家対策に関して法制化が検討されておりますことから、こうした動きも注視してまいりたいと考えております。 次に、多岐にわたる空き家の問題に対し、オール札幌市で取り組むための庁内体制づくりについてでございます。 空き家問題につきましては、多くの部局がかかわることから、本年7月に、関係部局で構成する対策検討会議において、庁内で課題を共有し、緊密に連携して対応していくことを確認したところでございます。今後とも、不適切管理空き家の対策のほか、空き家の利活用や空き家とならないための対策など、地域の課題解決に向けた総合的な対策の具体化を図るとともに、都市局を中心として庁内が一体となって対応できる体制づくりに取り組んでまいります。 次に、丘珠空港の整備拡充についてでございます。 丘珠空港は、ビジネスや観光など、市民生活や経済活動を支える道内航空ネットワークの中核としての位置づけに加えまして、警察や防災、報道などのヘリコプター基地として、また、災害時の救難、救助や情報収集などの防災機能も含め、多様な機能を持っているところでございます。 札幌市といたしましては、丘珠空港の重要な役割を踏まえまして、経済活性化や観光振興などに結びつけていく立場と、緑地の整備や騒音調査などを通じて地域の生活環境を守る立場から、丘珠空港の活性化を図っていくことが重要と認識をしているところでございます。そうしたことから、まずは、現在、定期便を運航している北海道エアシステム、HACの利用を促進することに加えまして、活用されていない発着枠を、生活環境の保全を図る中で、小型ジェット機の継続的な運航も含めて有効活用していくことにより、さらなる活性化につなげてまいりたいと考えております。その上で、航空アクセス改善などのさまざまな課題や新千歳空港の混雑など、丘珠空港を取り巻く状況の変化に十分留意しながら、整備に関して幅広い角度から検討を加えていくことが必要であると考えているところでございます。 私からは、以上であります。
高橋克朋
○議長(高橋克朋) 井上副市長。
井上唯文
◎副市長(井上唯文) 私から、9項目めのMICE戦略についてお答えいたします。 現在、札幌市では、今後5年間のMICEの取り組みを盛り込んだ新たなMICE総合戦略を策定中でありますが、今後のMICE戦略は、単にコンベンションの誘致や施設整備のあり方などにとどまらず、まちづくりという大きな視点でさまざまな観点から捉えることが重要であると認識をしております。 議員からのご提案にあった札幌ドーム周辺地域におけるMICE戦略の展開につきましては、他の行政機関との協議はもとより、民間事業者を含めた十分な市民議論が必要なものと考えております。 以上でございます。 (小須田悟士議員「議長」と呼び、発言の許可を求む)
高橋克朋
○議長(高橋克朋) 小須田議員。
小須田悟士
◆小須田悟士議員 私から、3点について再質問をさせていただきます。 まず、1点目でありますが、先ほどの防災対策について、答弁の中で、このたびの大雨における避難所の開設運営について、深夜であったためにおくれが生じたことなどは把握しているという旨の答弁でした。これは、私が知っている限りでは、札幌市は、阪神・淡路大震災を教訓として、地域防災計画において、避難所の開設運営は市職員数名を派遣することがあらかじめ決められていたのではないか、そういうふうに思うのであります。 ならば、避難勧告が緊急メールでわかった時点で、担当する職員が、即、避難所開設準備に向かっているはずでありますが、私が3時9分のメールを見て、3時15分には望月寒川は、氾濫したところですが、美園の、あそこは昔から氾濫する暴れ川でありまして、その記憶があって行きましたら、やはり、もう膝下まで水が来ていました。 その後、3時50分、4時近くにある学校に行きましたら、まだ学校は開いていませんでした。もしそういう事態で、1時間ぐらいも開いていないということが各地で何かあったようでありますので、私はそれを聞いたとき、避難所の開設体制が変わったのかなと、そういうふうに感じたのです。もし変わったとしたら、その変更内容、変わっていなかったら、それはいいでしょうけれども、変わっていなかったら、どうしてそんなに遅く皆さんが行ったのかな、開設がおくれたのかなと。NHKでは、どんどんどんどん、避難所はここですよとやっているにもかかわらず、その体制をひとつご説明いただきたいと思います。 2点目は、丘珠空港でありますが、整備拡張に関する市長の答弁はちょっと不誠実だと思います。 私がこの質問をする意味は、上田市長が丘珠空港の整備拡充の重要性と緊急性をどれだけ真剣に捉えているのか、どのように検討して具体的に行動していくのかを市長みずからの言葉で述べてほしいと。これは、私は何度か質問したのです。それを一切なしにして、ただ、今の答弁では幅広い角度から検討していくと、これだけではどうも納得がいきません。 もう一度、お聞きします。市長は、丘珠空港が、防災機能などが強化され、さらに、民間エアラインの定期便やチャーター便が今以上にふえることに賛成なのか、反対なのか、これをひとつ答えていただきたいと思います。 再質問の最後ですが、市長の経済政策、これを指摘いたしました。 その答弁は、何ら変わっておりませんし、反省もないのかなと思っております。 第1に、市長の経済政策の失敗は、基本的な各経済指標の悪さを見れば、先ほど説明したように、一目瞭然だと思います。 市長は、我が国全体の経済指標も悪かったからしょうがないのだというような答弁でありましたし、何か、みんなで赤信号を渡れば怖くないような、そういうフレーズみたいに思いました。これで、上田市長の経済政策に関する手腕にすぐれた点がなかったことが露呈したと思います。 第2に、雇用創出5万人プランです。 前から、実は、ハローワークを補完する就職相談業務ではなかったかと、そういうふうにずっと訴えてきました。ゆえに、私は、市民に大きな誤解と何の根拠もない期待を与えてしまう、雇用創出という偽りのスローガンを安易に使うべきではない、そういうふうに考えております。 しかし、上田市長は、それを、主観的に言えば雇用創出である、主観的に言えば雇用創出であると述べております。これは、どうも納得できません。居直りの答弁というふうにしかとれません。今回の代表質問においても、市長は、全く何ら反省することなく、平然と雇用創出5万人は達成できたという答弁をされたわけであります。 もう一度、聞きます。 先週、札幌冬季オリンピック招致の経済波及効果などに関する市の試算結果が公表されました。その試算では、経済波及効果は1兆497億円であります。雇用創出が道内だけで6万人以上に達するということであります。 では、この試算では、今のオリンピックの雇用創出と雇用創出5万人プランの雇用創出とは同じなのでしょうか。それとも違うのでしょうか。一般市民がわかるように説明していただきたい。そして、雇用創出5万人が達成したのであれば、経済波及効果が1兆円程度あったのでしょうか、それともそれ以上だったのか、試算結果を教えていただきたいと思います。 以上、3点再質問をいたします。 再々質問はしませんが、誠意ある回答をお願いします。 以上です。
高橋克朋
○議長(高橋克朋) 上田市長。
上田文雄
◎市長(上田文雄) 防災対策につきましてご心配いただいております。 ご質問のとおり、平成7年の阪神・淡路大震災を契機にいたしまして、地震につきまして、震度6弱を記録したときには、自動的に札幌市の職員は自宅から一番近い避難所に集合して、そこでの避難所の開設等に協力をする、こういうことになっておりますが、今回の大雨、洪水につきましては、地震以外の項目になっておりまして、自動的に集まるというシステムにはなっていないという制度でございます。 したがいまして、地震と洪水はどうして違うのかというと、地震はかなり広範囲にわたって被害が起きるということが想定をされるので、そのような全市的な扱いをしているわけでありますが、洪水あるいは土砂災害というのは、地域的な、札幌市内においても河川がある、あるいは急峻な山が迫っているというような場所的な特性がございますので、その都度、判断をしなければならない、事情が違うということでそのような取り扱いにさせていただいているわけであります。 今回の場合も、特別警戒という非常に厳しい危険発生ということでございましたので、これは、メール等でお知らせをし、そして、各区役所がその場にあって判断をしていくというふうな扱いになっているところでございます。 しかし、今回、開設がおくれたというような事態は確かにあるわけでございまして、私どもも、今回のそれが全てよかったなどとは全く思っておりません。幸いなことに人身に被害が及ばなかったということで、今回の災害については何とか乗り切ったわけでありますが、ほっとして、そのままでいいというわけではなくて、今回、冷静にさまざまなデータを私どもはしっかり検証いたしまして、次の災害が起こるときに備えて万全の対策を構築していきたい、このように考えておりますので、よろしくご了解のほどお願い申し上げたいと思います。 次に、経済対策の問題につきまして、あれこれご指摘がございました。まさに、全国的な、あるいは世界的な金融不安というものも我々は味わったわけでございまして、札幌市だけが経済状況が悪かった、あるいは、生活保護者がふえたということでは決してございません。全国のデータを見れば一目瞭然でございますが、生活保護受給者が200万人という空前の数に上っているという状況は、日本が置かれている、あるいは、世界が置かれている経済状況の中で日本が置かれた経済状況を一つ反映している数値ではないかというふうに見ることができるかというふうに思います。 そんな中で、国ももちろんさまざまな経済対策を打ちました。私どもは、それを全部、どれ一つ逃すことなくしっかり捉えて、あるいは、独自の政策等についても、もちろん十分とは言えないというふうに思いますけれども、できる限りのことはさせていただいたというふうに考えております。 雇用創出についてのお話でございますけれども、5万人というのはどういうふうに算定をしたかというと、札幌市が発注をいたします工事や委託事業、こういったことに従事した人数と、もう一つは、先ほどハローワークとおっしゃいましたけれども、就職を支援する、就業支援をする、そういう事業を合わせて5万人ということで積み上げた数でございまして、昨年度までで4万7,000人、今年度は5万人をはるかに超えるということは間違いないということでお話を申し上げました。そういう方式での積み上げでございます。 それから、オリンピックの雇用はどうなるかと、6万人というのはどうやって出したのかということであります。これは、開催経費から割り出しまして私どもは算定をさせていただいているものでありまして、両者の算定の方法が違うということで、若干、市民の皆様方にわかりにくいということがあるとすれば、それはおわびをしなければなりませんけれども、これから行うものと、いろいろな事情があって想定をしている開催事業費との関連で算定していくものとの違いということでご了解をいただきたいというふうに思います。 それから、雇用創出5万人による経済波及効果ということでございますが、これもまたなかなか難しい判断でございまして、雇用創出の中身の問題でありますけれども、働き方にはさまざまな態様がございます。働き方の多様性、短期雇用もあれば、工事が終わるまでの期間雇用というものもあれば、あるいはずっと就職するという、そういうふうな雇用もございます。そういうこともございまして、5万人で全て1人当たり何百万円という形で経済波及効果を出すという計算は、なかなかしがたいというのが正直なところでございます。 以上であります。
高橋克朋
○議長(高橋克朋) 生島副市長。
生島典明
◎副市長(生島典明) 小須田議員から、丘珠空港の防災機能が強化をされて、さらに民間の定期便やチャーター便がふえることは賛成かどうか、そういうご質問だったと思いますが、賛成です。 当然、生活環境の保全を図るという意味で発着枠というのがあるわけですが、その中で、もちろん、我々は、丘珠空港の活性化の意味でそういうことをふやしていく、積極的に努力をしていくということでございます。
高橋克朋
○議長(高橋克朋) ここで、およそ30分間休憩します。
ふじわら広昭
○副議長(ふじわら広昭) これより、会議を再開します。 代表質問を続行します。 桑原 透議員。 (桑原透議員登壇・拍手)
桑原透
◆桑原透議員 私は、民主党・市民連合を代表し、上田市長が上程されました諸議案並びに諸課題について質問してまいりますが、冒頭、9月11日に発生した豪雨により、農地や住宅などに大きな被害を受けた市民の皆様や、避難されて不安なときを過ごした市民の皆様にお見舞い申し上げます。 札幌市は、大雨警報が発表されたことを受けて、警戒配備態勢をとり、土砂災害警戒情報発令後に市災害対策本部を設置しました。南区の滝野自然公園では1時間の最大雨量が71.0ミリメートルに達するなど、最終的に約78万人が避難勧告の対象になりました。幸いにして人的被害はなかったものの、今回、発生した災害の調査・分析を徹底し、防災体制の見直しを行い、早急に市民の安全を守る防災体制構築を進めていただくよう求めます。 また、9月27日に長野県と岐阜県の県境に位置する御嶽山が噴火し、28日時点で4人が死亡、27人の方が心肺停止となるなどの被害が出ております。このたびの御嶽山の噴火によりお亡くなりになられた方に対し、謹んで哀悼の意を表します。また、被害を受けられました方々に、心からお見舞い申し上げます。 現在、自衛隊や警察、消防の救助隊が全力で救助活動に当たっているところですが、一刻も早い救助と、救助活動に当たられている皆様の安全を心からお祈り申し上げます。 それでは、順次、質問に入ります。 初めに、上田市長の政治姿勢について、上田市政12年間の評価と今後のまちづくりについてであります。 先ごろ、上田市長は、みずからの進退に関しまして、今期限りで勇退することを表明されたところであります。上田市政誕生から今日に至るまで一貫して支持し、支援をしてきた我が会派といたしましては、正直、残念に思いますが、上田市長ご本人の熟慮の上のご英断であることを尊重し、札幌市長としての重責を担ってこられた上田市長に対しまして心から敬意を表します。 任期満了まで9カ月ほどを残し、現在、上田市政3期にわたる総仕上げの段階にあり、上田市政12年の意義を振り返りつつ、今後のまちづくりの展望について伺います。 さて、私たちのまち札幌は、1869年の明治2年に開拓使が設置され、政府の開拓政策の拠点となって以来、道路や上下水道などのインフラ整備が進められ、戦後は人口も急増し、1970年には100万人を超えました。そして、1972年の冬季オリンピックの開催や政令指定都市への移行を契機に、新たに地下鉄や地下街など大都市としての都市基盤が整備され、飛躍的な成長を遂げたところであります。 また、1970年代から80年代にかけた時期は、世界各都市との姉妹・友好都市提携を初め、スポーツ、教育、経済など幅広い分野で交流が行われ、国際都市として世界に大きく羽ばたくなど、現在の札幌のまちの骨格がつくり上げられた躍動期と言えます。平成の時代に入り、札幌は、市民の生活意識や価値観が多様化し、暮らしに潤いやゆとりといった心の豊かさが求められ、まさに成熟期を迎えました。市民の関心が文化芸術など生活の質の向上に向けられるようになり、コンサートホールKitaraや札幌ドームが相次いで整備されるとともに、PMFを初めとした大規模なイベントやプロスポーツチームの本拠地移転など、市民が文化、スポーツの魅力を享受し得る環境が充実し、また、政令指定都市移行時からの40年間で約2倍の人口を抱える大都市へと発展してまいりました。 このように時代が大きく変わっていこうとする中で、2003年6月に、政令指定都市初の再選挙を経て、44年ぶりの民間出身となる札幌市長上田文雄が誕生したのであります。その後、小泉政権下での三位一体改革による、国、地方を通じた緊縮財政、世界的な経済危機の発生、日本憲政史上初の選挙による政権交代、そして、東日本大震災や原発事故の発生に伴うエネルギー政策の見直しなど、それまでのような右肩上がりの社会を前提とした時代が終わりを迎え、まさに時代の転換期とも言うべき荒波の中で上田市長が札幌市政のかじ取り役を担ってこられました。 上田市長は、最初に、「札幌あたりまえ宣言」を公約にうたい、市民参加と対話を基本とする市民自治が息づくまちづくりと、「市民のために!挑戦する市役所」を政策に掲げ、市民目線で市役所改革に取り組みながら、今日に至るまで、市民自治を市政運営の根幹に据え、創造性に富む市民の力をもとに時代の転換期を見据えた新たなまちづくりに取り組んでこられました。上田市政12年の具体的な成果としては、何よりもこの札幌に市民自治の礎を築いたことであります。 特に、新たなごみ分別ルールと家庭ごみの一部有料化においては、地域住民との対話を積み重ねた結果、町内会を中心に地域の自主的な住民活動が活性化し、当初目標を大きく上回る廃棄ごみの減量を実現しました。また、篠路清掃工場を廃止できたことは、市民力の大きな可能性を示したものであり、市民にとっても一人一人がまちづくり活動を実感できた取り組みであったと言えますし、その力を結集することができたのも上田市長の信念と先見の明であったと敬意を表すものであります。 昨年10月には、人口減少や超高齢化の急速な進行など社会経済情勢が劇的に変化する中、この時代の転換期を乗り越えるために、今後10年間のまちづくり基本指針である札幌市まちづくり戦略ビジョンを策定しました。札幌の未来をつなぐ子どもたちのために、私たちが目指すべき都市像として、北海道の未来を創造し、世界が憧れるまちと、互いに手を携え、心豊かにつながる共生のまちを掲げ、この実現に向けた新たな都市経営戦略を示したところであります。 こうした中、ことし5月には、日本創成会議の人口減少問題検討分科会が、将来推計人口をもとに、2040年までに20歳から39歳までの若い女性が半減し、将来消滅する可能性のあるとする自治体が、政令指定都市の行政区を含め、全国で896市区町村に上り、道内では全体の8割近くを占める147市区町村に達すると発表されました。その中では、札幌市も例外ではなく、厚別区と南区が該当するとされております。この発表前から、既に、人口減少社会の到来に危機意識を持ちながら、これに対応したまちづくりの基本指針である札幌市まちづくり戦略ビジョンを策定したことは、まさに時代を見抜く力があるからこそであると改めて認識するものであります。 このように、対話を通じて市民とともにまちづくりを進め、市民自治の土台を築きながら、来るべき未来を見据えて取り組んできた上田市政の12年間は、札幌の歴史において大変意義深いものであると高く評価しております。 そこで、質問ですが、この時代の転換期に市民から厚い期待を託され、市民とともにこれまでさまざまな課題に取り組まれてきたことを踏まえ、市長は、この12年間の市政運営をどのように評価しているのか、伺います。 次に、冬季オリンピック・パラリンピックの招致についてであります。 札幌市まちづくり戦略ビジョンでは、地域の誇り、愛着を意味するシビックプライドの醸成を図り、新たな札幌のブランド価値を創造していく取り組みをさっぽろ未来創造プロジェクトと位置づけ、その一つに、冬季スポーツ国際大会の誘致を掲げております。札幌市では、冬季オリンピック・パラリンピックについて、先ごろ、開催費用や効果などに関する調査結果を発表したところであり、年内に行う予定の招致の判断に向けて、今後、市民論議を深めていくこととしております。これは、まさに、札幌の未来を創造する取り組みの具体化であると、私は賛同の意を持って理解しているところであります。 先ほども触れたように、札幌の今日の発展において最も大きな転機となったのは、1972年の冬季札幌オリンピックの開催であることは言うまでもありません。一方で、オリンピックを契機として急速に整備された都市基盤は、今、老朽化が進んでおります。オリンピックを開催することは、子どもたちに夢と希望を与えるほか、スポーツの振興を通じて平和でよりよい世界の実現に貢献することはもちろんのこと、かつての札幌がそうであったように、それを契機に、人口減少、超高齢社会を見据えながら、札幌のまちづくりを加速させるという視点も重要であります。 そこで、質問ですが、冬季オリンピック・パラリンピックの開催に関する今後の市民議論を踏まえた上でという前提のもとで、オリンピックを活用したまちづくりをどのように考えているのか、お伺いをいたします。 次に、財政問題についてです。 2013年度当初予算は、さっぽろ元気ビジョン第3ステージの実現に向けて、第3次新まちづくり計画の目標達成に向けた取り組みを加速させるとともに、行財政改革推進プランに基づく取り組みを着実に実施し、さらには、札幌市まちづくり戦略ビジョンの策定を見据え、中長期的なまちづくりに資する事業を盛り込むなど、時代に即した対応を行ってきたところであります。予算の執行段階においても、待機児童の解消に向けた取り組みや厳しい経済・雇用情勢に対応するため、地域経済対策など、補正予算などを通じて適時適切な予算措置を講じ、積極的な財政運営が行われてきたところであります。 これらにより、一般会計の2013年度最終予算額は9,030億円となり、2012年度の最終予算額8,982億円と比較すると0.5%の増となりました。また、歳出決算額については、同じく2012年度決算比で0.6%増となる8,420億円で、歳入決算額8,517億円との差97億円から翌年度への繰り越し財源を除く56億円余が実質収支となり、28億5,000万円を財政調整基金に積み立てることができました。このことは、市税収入の増加や歳出の効率的な執行など、これまで上田市政が進めてきた行財政運営の結果であり、我が会派としても上田市長の行財政運営を高く評価するところであります。 しかしながら、一方では、生活保護費の伸びはこれまでと比較して鈍化しているものの、義務的経費である社会保障関係費は引き続き増加し続けております。このため、財政の硬直度を示す指標である経常収支比率は、若干好転しているものの、92.3%と高どまりしております。また、地方公共団体の財政力を示す指標である財政力指数は0.692であり、政令指定都市の中で20市中19番目と低位で推移しています。さらに、国においては、法人税制の改正や消費税率引き上げが検討されているなど、地方財政の今後の情勢が極めて不透明な中、市有施設やインフラ老朽化による更新需要の増大が見込まれるなど、札幌市が抱える課題は山積しております。これらに鑑みますと、引き続き、厳しい財政状況が続いていることには変わりはなく、まちづくり戦略ビジョンに掲げる事業を確実に実施していくため財源を捻出していけるのか、今後の財政運営に懸念も残るところであります。 そこで、質問ですが、2013年度決算の評価と今後の財政見通しについて、市長の見解をお伺いいたします。 次に、市債残高についてであります。 上田市長は、市長就任以来、一貫して、厳しい財政状況の中においても、将来の子どもたちに責任を持ってこのまちを引き継いでいくために、次世代に負担を押しつけることのないよう、市債残高を縮減する目標を掲げて行財政改革に取り組んでこられました。札幌市が一丸となって取り組んできた結果として、市長就任以来、市債残高は2013年度末までに全会計ベースで約4,782億円縮減することができ、実質公債費比率は本年度決算で6.7%と早期健全化基準を大きく下回るなど、健全な財政運営を達成していることを高く評価するところです。 一方で、今後は、政令指定都市移行後に建設した公共施設が更新時期を迎えることへの対応や、札幌市の将来の発展につながるプロジェクトへの投資などにより、市債の活用は不可欠な側面もあります。また、近年は臨時財政対策債の発行額がふえているという懸念材料もあり、2013年度末の市債残高が一般会計においては2年連続増加し、今後も市債残高については注視していく必要があります。 そこで、質問ですが、行財政改革推進プランで掲げる市債に関するベンチマーク達成見通しと、市債残高は今後どのようになっていくのか、見通しについて伺います。 次に、札幌国際芸術祭2014についてであります。 昨日、札幌国際芸術祭は、7月19日から9月28日まで72日間の会期を無事終了いたしました。札幌市などでつくる実行委員会によると、来場者は目標の30万人を大きく超え、45万人となる見込みと聞いています。札幌市は、2006年に創造都市さっぽろを宣言し、文化芸術の多様な表現に代表される創造性を生かして産業振興や地域の活性化などのまちづくりを進めてきましたが、創造都市さっぽろの象徴的事業として開催された札幌国際芸術祭は、文化芸術の力により、まさに創造都市さっぽろとは何かを示したものであると実感しました。 7月19日の開幕からオープニングウイークと位置づけられた9日間は、モエレ沼公園で、笛をつけた200羽のハトが大空に羽ばたいたWhirling noiseのオープニングセレモニーから始まり、同日にオープンした北3条広場でのカムイノミや、参加アーティストによるトークイベント、道内初公演の舞台パフォーマンスなどが次々と行われ、祝祭ムードに包まれ、大変すばらしいものでした。会期中は、北海道立近代美術館と札幌芸術の森美術館を主会場とし、札幌駅前通地下歩行空間、道庁赤れんが、モエレ沼公園など、市内各所で現代アート作品が展示されました。まさに、横断幕やサインなどもまち中に掲げられ、文字どおりまち全体がアートに染まり、芸術に触れる楽しさをまち全体で実感できるものでした。 特に、札幌市資料館で行われたコロガル公園は、子どもたちが自分たちでアイデアを出し合い、遊び方を考えていくという教育プログラムのようなものであり、アートを通じて子どもたちが遊びながら創造性を育んでいくもので、新たなアートの可能性を感じました。また、「あまちゃん」のオープニングテーマの作曲で有名な大友良英氏が率いるプロジェクトFUKUSHIMA!による盆踊り大会や、テレビ塔で行われたフリーマーケット、週末ごとに行われたトークイベントやワークショップなど市民参加型イベント、芸術の森美術館の開場時間を延長し、幻想的な夜の霧を演出するなど、さまざまなイベントを実施し、72日間という長い会期でも来場者を飽きさせない工夫がなされており、ふだん、余りアートに触れない方々も楽しむことができたと思います。当初は、芸術祭のPR不足が指摘され、ゲストディレクターである坂本龍一氏が病気治療のため、急遽、来札が中止となったほか、野村萬斎氏の上演が急な雨で中止になるなど、開催に当たり不安なこともありましたが、それを吹き飛ばすような大いに盛り上がった内容であったと思います。 このように、アートを通じて都市と自然の共生を考えるといった展示の内容は、単に目新しい流行のアート作品を展示するだけの従来の展覧会の枠組みを超え、札幌の歴史、土地の持つ意味を踏まえた新しい芸術祭であったと思います。このような大きなイベントが行われますと、来場者数や経済波及効果などが注目されがちになりますが、芸術祭は、単に経済効果だけを目的に行うのではなく、アートを通じて市民の創造性を喚起し、まちづくりの活性化につなげ、さまざまな地域課題を考えていくきっかけになるなどといった、経済効果でははかり切れない価値や効果を生み出したものと考えます。 そこで、質問ですが、札幌国際芸術祭2014を終えた今、市長はどのように総括するのか、お伺いをいたします。 また、札幌国際芸術祭は、基本構想において、今後3年ごとに開催するトリエンナーレ方式として継続的な開催を目指しています。芸術祭は、単なる集客イベントで終わるのではなく、文化芸術により市民、企業、行政の創造性を誘発し、新たな札幌の魅力を生み出していく創造都市さっぽろを推進する事業として、今回の芸術祭をきっかけとして生まれた新たな物の見方や価値観、そして再発見された札幌の魅力など、次の札幌のまちづくりに生かしていくためにも、今後、継続的に芸術祭を開催することが重要であると考えます。 そこで、質問ですが、今後も、トリエンナーレ方式として、3年に1度、継続的に札幌で開催していく意義について、市長の考えをお伺いいたします。 次に、市有建築物のあり方についてです。 去る3月末、学識経験者や公募委員から成る札幌市市有建築物のあり方検討委員会は、上田市長に対し、7回の議論をまとめた提言を行いました。札幌市では、提言の内容を踏まえ、公共施設の効果的・効率的な配置や総量のあり方などについて、年内にも基本的な方向性や考え方を示す基本方針を策定するとしています。 この提言では、市の人口見通しを踏まえ、今後の人口構造の変動に伴う市民ニーズの変化を幅広く捉えるとともに、区や地域ごとに人口動態や年齢構成、地域課題はより一層異なっていくことが見込まれることから、行政区域にとらわれず、地域ニーズを考慮したバランスのよい公共施設のあり方の検討が必要としています。さらに、施設の長寿命化を実施した上でも、今後60年間は総額2.5兆円の建てかえ・保全費用が見込まれ、ピークとなる2040年代には現時点の約2倍となる年600億円を超える試算としています。 このため、提言では、新たな時代に対応していくために、従来の発想を転換し、公共施設全体を再構築していくことを掲げています。その視点として、地域住民が主体的に計画や運営に参加する市民が創る公共施設、多世代交流の創出を目的としたコミュニティを深化させる公共施設、そして、時代や地域ニーズに効率的・効果的に対応する柔軟でスマートな公共施設の3点を掲げています。また、再構築に向けた基本的な方向性として、集約連携型の施設配置、施設の多機能化、多様な主体による施設サービスの提供などを示すとともに、郊外住宅地などの身近な地域では小学校を中心とした公共施設の複合化を、駅周辺などの地域交流拠点では区役所などの中核的施設の集約配置など、エリア別の取り組み方針を示す内容となっています。そして、この提言を踏まえ、市が基本方針を策定するに当たっては、進捗状況を把握し、方針を着実に進めるためにも、具体的な数値目標などの設定が必要であると要望しています。 本年の第1回定例市議会で、我が会派は、代表質問において、教育課題と札幌市教育振興基本計画を取り上げ、子どもを中心に元気な高齢者を初めとした地域のさまざまな人たちが集まって交流をし、地域が子どもを守り、育てていくことこそがこの時代に忘れつつあるコミュニティーの原点であるとし、学校を中心とした公共施設の複合化の推進を主張したところであります。 また、先月には、文部科学省は、学校が、社会全体で子どもたちの学びを支援する場となり、地域の振興、再生にも貢献するコミュニティーの拠点としての役割を果たすことができるよう、学校施設と他の公共施設の複合化について議論する学校施設と他の公共施設等との複合化検討部会を立ち上げたところであり、来年度にも最終報告をまとめるとのことであります。こうした国の動きに先んじて、札幌市は市有建築物のあり方検討の中で、学校施設を中心とした公共施設の複合化を検討し、また、方針策定と並行した形で二条小学校の建てかえに合わせた複合化計画を進めていることについては、時代を先取りした取り組みとして高く評価しています。 基本方針の策定に当たっては、徹底した情報公開と、議会や市民との議論を通じ、この取り組みを市民全体で共有する必要があります。また、そうでなければ、この難題を克服することができないと考えます。公共施設の再構築という取り組みは、この先20年、30年先を見据えたものであり、まさに息の長い取り組みとなりますが、今から着実に進めなければなりません。 そこで、質問ですが、30年後の札幌の未来を見据えた取り組みである公共施設の再構築に対する市長の思いを伺います。 また、基本方針を策定した後、どのようなプロセスにより公共施設の再構築を推し進めていくのか、あわせてお伺いをいたします。 次に、地球温暖化対策についてであります。 地球温暖化は、今や環境問題の中で最も大きな、そして、深刻かつ喫緊の課題となっています。昨年9月に、国連の気候変動に関する政府間パネル、いわゆるIPCCの第1作業部会が示した報告書では、十分な温暖化対策を実施しなかった場合、今世紀末の気温は最大4.8度、海面は82センチメートル上昇するとしておりましたが、本年3月の第2作業部会の報告書においては、温暖化は既に地球全体に重大な影響を及ぼしていると踏み込んだ発表をし、温暖化対策は待ったなしであることを示しています。 このような状況の中で、政府は、昨年11月に開催されたCOP19において、日本の温室効果ガスの排出量を2020年までに2005年度比3.8%削減するという新たな目標を掲げたところであります。この目標は暫定的なものであり、政府は本年度内での見直しを表明しておりましたが、目標の見直しに必要な火発や原発などの電源構成比率の決定に今後1年は時間を要する見通しであることから、新たな目標が示されるめどは立っておりません。いわば、我が国の温暖化対策は、方向性が定まらず、進んでいない状況にあります。 本年6月に開催された国の中央環境審議会においても、削減目標が暫定目標のままであることや、温暖化対策推進法に規定されている削減計画が未策定であり、国としての削減対策が空白のままであることに対して、委員からも批判がされたところであります。温暖化対策は、世界全体で取り組むべき問題であり、世界全体が同じ地球に暮らし、大気を共有している中で、過去にも公害問題を克服した環境先進国として、日本は持ち得る先進的な温暖化対策技術を活用し、率先して温暖化対策に取り組んでいかなければなりませんが、政府にはその意気込みが感じられません。 一方、札幌市においては、2011年3月に策定した札幌市温暖化対策推進ビジョンに基づき、さまざまな温暖化対策を積極的に進めてきております。その結果、太陽光発電の市有施設や家庭への導入拡大が図られるとともに、省エネ・節電事業などエコライフを推進するための取り組みも市民、事業者に対して浸透、拡大してきているところです。 しかしながら、3.11の東日本大震災以降、国内においては原子力発電が稼働を停止し、火力発電がフル稼働することにより温室効果ガス排出量が増加し、2012年度末の日本の温室効果ガス排出量は13億4,000万トンと前年比で2.8%増となっております。札幌市においても、2012年度の温室効果ガス排出量は1,322万トンと、前年度比約200万トン、率にして17%増となっております。温室効果ガスの排出量が増加した状態を放置することは、大洪水や干ばつなど異常気象の頻度が高まり、さらには、水資源の枯渇により食料生産が危機的状況になるなど、地球温暖化による影響のさらなる深刻化を招くものであります。 上田市長は、自身のマニフェストの中で、新たな温暖化対策推進計画の策定を掲げておられ、過去の代表質問において、原発稼働を見込まない新たな温暖化対策実行計画を策定すると答弁されています。温暖化対策推進ビジョンの策定から3年が経過し、その間、札幌市としてさまざまな取り組みが進み、その成果も得られてきているわけでありますが、原発停止の影響で膨大に増加した温室効果ガスを削減するためには、これまで以上の取り組みを推進することが必要であります。そのためには、新たな目標を提示するとともに、市民、事業者の積極的な取り組みを誘導する施策を盛り込んだ計画の策定が必要です。 そこで、質問ですが、近年、大幅に温室効果ガスの排出量が増加し、地球温暖化問題の深刻化が懸念されておりますが、地球温暖化問題に対して市長はどのような危機感を持たれているのか、お伺いをいたします。 また、新たな計画では、どのようにして大幅な温室効果ガスの削減を図っていくおつもりなのか、さらには、策定に向けた市長の意気込みについて、あわせてお伺いをいたします。 次に、創世交流拠点のまちづくりについてであります。 札幌の都心部において、商業・業務を中心とした機能を集積することにより活性化が著しい札幌駅周辺と、大通地域や創成川を挟む東西市街地のバランスある発展が求められております。とりわけ創世交流拠点については、これらの中心に位置しており、都心再生のかなめとなる場所であることから、我が会派ではそのまちづくりの重要性を繰り返し主張してきたところです。 さきの第2回定例市議会では、大通西1丁目内のNHK敷地の取得により、将来的に大通西1丁目街区全体が市有地となることを踏まえると、創世交流拠点においては、大通西1丁目街区、2丁目街区の一体的な土地利用など、よりダイナミックにまちづくりを展開し、周辺に集積している歴史資産や観光資源などを生かした札幌のシンボルとなる景観、都市空間を創出していくべきであり、こうした方向性についてどう考えているか、質問したところです。 都心部においては、7月19日、北3条広場、通称アカプラが供用開始され、8月末には隣接する民間ビルもオープンし、にぎわいを見せています。この広場は、本市の代表的な観光資源であり、歴史資産でもある旧北海道庁赤れんが庁舎の正面に位置しており、近代土木遺産に認定されたイチョウ並木や木塊舗装など、この場所が持つ固有の資源を最大限生かし、民間の都市開発とも相まって、札幌を象徴する新たな景観、都市空間を誕生させたものとして、その取り組みを高く評価されるものと考えます。 創世交流拠点においては、ご承知のとおり、ことし5月に市民交流複合施設の整備を目指す北1西1地区市街地再開発事業の組合設立認可がなされ、先導事業として具体的な取り組みが進み始めたところです。社会経済環境が大きく変化する中、厳しさを増す都市間競争をリードし、今後とも、札幌が都市として輝き、未来に引き継いでいくためには、札幌の顔である都心の魅力と価値をさらに高め、その取り組みを国内外にたゆまず発信していくことが必要となってきます。現在、札幌市では、都心のまちづくり計画の見直しを進めていると聞いておりますが、創世交流拠点において、これまで我が会派が指摘してきたこの地域に集積する歴史資産、観光資源を最大限に活用し、札幌のシンボルともなるまちづくりを実現していくためには、今後、本庁舎を含む土地利用をどのようにしていくかが大変重要であります。 また、同じ街区にあるNTT東日本の敷地やその周辺街区を含めてまちづくりを考えていくなど、大きな視点で検討を進めていくことが必要です。特に、NTT東日本の敷地については、言うまでもなく本庁舎と同じ街区であり。大通と時計台をつなぐ位置にあることから、大通西1・2丁目街区の一体的かつ総合的なまちづくりの実現を目指すに当たって、市が取得する、あるいは、協働でまちづくりの検討を進めることが重要と考えます。 そこで、質問ですが、今後、創世交流拠点のまちづくりを進めていくに当たって、NTT東日本の敷地をどのように捉え、対応しようとしているのか、お伺いをいたします。 次に、地域包括ケアシステムの構築についてであります。 介護、医療、住まい、生活支援、介護予防を一体的に提供する地域包括ケアシステムの構築にかかわって、次期高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画は極めて重要な取り組みになるという観点から、その策定の進め方について、ことしの第1回定例会の代表質問で取り上げたところです。市からは、計画策定に向け、昨年11月に実施した日常生活圏域ニーズ調査などにより地域の課題を把握して社会資源の充実を図る、また、地域の高齢者の個別課題を集積し、政策に生かすため、地域ケア会議の役割強化、とりわけ必要な専門職種の参加をふやし、多様な職種の連携を進めたいとの答弁がありました。 本市の高齢化率は、本年7月現在で23.3%ですが、今後、急速に高齢化が進行すると指摘されています。高齢化の進行は区域によって濃淡があり、まちづくりセンター区域別の高齢化率を見ると、3年前の2011年時点では30%以上が3カ所、25%以上が11カ所でありましたが、2013年7月ではそれぞれ6カ所、25カ所といずれも倍増しており、3分の1が高齢者という地域が2025年を待たずとも既に出てきています。 昨年11月に実施した札幌市高齢社会に関する意識調査の結果を見ますと、65歳以上の回答者の8割が今後も今の地域に住み続けたいと答えており、身体機能や認知機能が低下しても住みなれた地域で在宅生活ができるよう、地域ごとの課題に沿って施策を展開することがますます重要と考えます。地域ごとの課題を把握していくには、さきの答弁にあるとおり、地域ケア会議の役割強化や地域包括支援センターが担う地域のコーディネート機能の強化はもちろんのこと、住民組織、民生委員、社会福祉協議会などの関係団体を含め、各層の活動を重層化して情報や課題を漏らさず集約、共有していく行政的機能の充実強化が必要であります。 そこで、質問ですが、地域包括ケアシステムの実現に向けて、札幌市はどのように取り組んでいくのか、基本的な考え方をお伺いいたします。 本年6月18日、野党全てが法案に反対する中、いわゆる地域医療・介護総合確保推進法が国会で成立しました。介護保険の要支援者に対する訪問介護や通所介護サービスの財源を抑制した上で、市町村に移管するとともに、年収280万円以上の者の自己負担割合を2倍にふやすなどの改正は、介護保険制度を根幹から覆すもので、我が党が国会においてただしたにもかかわらず法案が成立したのは、極めて残念であります。 法改正により、要支援者に対する予防給付のうち訪問介護及び通所介護は、2017年までに事業を開始し、現行の個別給付から市町村事業に移行していくわけですが、移行に当たっては、日常生活上のサポートを必要とする要支援者の生活がきちんと支えられる事業水準や量の確保といった条件を見きわめる必要があり、移行後も実施状況を定期的に検証し、見直す体制が重要であることは言うまでもありません。 札幌市においても、本年7月現在で、要支援1及び2の認定者数が高齢者人口の約7%を占め、全国平均より約2ポイント高い状況にあるという点にも着目すべきです。 そこで、質問ですが、札幌市では、予防給付から事業への移行についてどのように考え、今後どのように進めていくおつもりか、市長の見解をお伺いいたします。 次に、アイヌ施策の取り組みについてです。 我が国のアイヌ政策においては、アイヌの人々の民族としての誇りが尊重される社会の実現を目指し、これまで、アイヌ文化振興法の制定などにより文化振興策を行うとともに、北海道が実施する生活の安定、教育の充実などの施策を支援するなど、アイヌ文化の振興と生活向上策を図ってきました。2008年には、アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議が衆参両議院において全会一致で決定されました。これを受け、翌年にはアイヌ政策推進会議が設置され、総合的な施策の確立のもとに、アイヌ政策の一層の推進のため、国において具体的な取り組みが着実に進められているところです。 本年6月には、アイヌの歴史、文化に関する国民各層の幅広い理解の促進と、将来に向けたアイヌ文化の継承、新たなアイヌ文化の創造、発展のための拠点施設として、民族共生の象徴となる空間を2020年までに白老町に開設するなどが閣議決定されました。この閣議決定に際し、アイヌ文化の復興という表現が初めて用いられ、アイヌ政策にかかわる政府の取り組み方針が明記されたことは画期的なものと考えます。 先ごろ、来年度の国の予算の概算要求において、アイヌ政策の予算額が13億3,400万円と本年度対比で40%の増となっています。その大きな柱の一つとして、これまでのアイヌ文化の振興と普及啓発、生活向上策への取り組みをより一層充実させるとともに、今後の国のアイヌ政策の中核的な役割を担う白老町の民族共生の象徴となる空間の整備と、情報発信の取り組みを本格化させることがあります。また、2020年のオリンピック東京大会でアイヌ文化を発信してくために、過去のオリンピックでの先住民族参画事例の調査経費も予算化されるところであります。このように、政府は、アイヌ文化の魅力を世界に向けて発信し、アイヌ民族の歴史や文化について国民の理解をより一層深めていこうとしております。 大きく進展する国の動向を踏まえ、札幌市のアイヌ施策への取り組みを見ますと、2003年にはアイヌ文化交流センターを開設し、アイヌ文化の継承と市民交流促進の拠点として、市民のアイヌ民族の歴史や文化への理解を深める事業を進めてきました。2010年には、札幌市アイヌ施策推進計画を策定し、市民理解の促進、伝統文化の保存・継承・振興、生活関連施策の推進の3点を施策目標として掲げ、アイヌ施策の総合的な推進に取り組んできたところです。先日は、アイヌ文化を象徴するアイヌ文様を施したタペストリーの作品が札幌市役所1階ロビーやJRタワー1階西コンコースに常設され、そのすばらしさを、市民はもとより、広く国内外から訪れる観光客にも伝えることができるようになったことは喜ばしいことです。 一方、生活関連施策についても、住宅資金などの貸し付け事業や生活相談員の配置、子どもたちの学習支援などの支援策に取り組んでいることも承知しています。 そこで、質問ですが、これまでの札幌市のアイヌ施策の取り組みについて、市はどのようにこれを評価しているのか、伺います。 次に、質問の2点目は、アイヌ施策の今後の取り組みについてです。 札幌の市域を含む石狩川下流域は、さまざまな自然の恵みのもとで、かつてアイヌの人々の集落であるコタンが多数存在していました。札幌、月寒、琴似などアイヌ語由来の地名を初め、藻岩山など札幌を取り巻く山々、そして豊かな恵みをもたらした豊平川などの河川、これらの美しい自然とともに生活する中で名づけられ、伝えられてきたアイヌ語の地名の名残は札幌のまち並みの中で今も息づいています。開府以来、140年余の歴史はもとより、アイヌ民族の歩んできた長きにわたる苦難の歩みを、我々市民の一人一人が正しく理解し、大切に受け継がれてきたアイヌ伝統文化の価値を未来へ継承していくことは、何よりも大切なことであります。多様な文化の共生する札幌のまちづくりにとって、幅広い市民層へ、とりわけ次代の札幌のまちづくりを担う若い世代に対し、アイヌの歴史と文化への理解の一層の促進を図っていくことが必要であると考えます。 そこで、質問ですが、国を挙げてアイヌ施策を推進しようとしている状況を踏まえ、札幌市は、今後どのような姿勢でアイヌ施策に取り組んでいく考えか、お伺いいたします。 次に、映像の力を生かしたまちづくりについてです。 最初に、映像の力により世界が憧れるまちさっぽろを実現するための条例、以下、映像のまち条例についてであります。 札幌コンテンツ特区は、2011年12月、国から地域活性化総合特別区域の指定を受け、これまでの映像産業振興策に加え、市内のさまざまな産業が映像の力を活用して事業を進めることにより、映像に対する需要の一層の拡大と国内外への札幌の魅力の発信につなげていくこととしております。札幌市では、これまで、国の財政支援や規制特例に関する協議を行うほか、撮影環境の整備、国内外でのセミナー開催、商談会への出展などの取り組みを積極的に進めてきたと認識しております。 我が会派では、これらの取り組みに対し、一定の評価をしており、札幌コンテンツ特区の取り組みをより一層推進すべきという立場でたびたび質問を行ってきたところであります。一方で、当該特区の計画期間は2015年度までとされており、今後、国の支援は見込まれなくなることも考えられますが、札幌市としては特区計画期間後も引き続き映像産業は札幌経済を支える重要な産業と位置づけ、これをさらに振興していくべきものと考えます。さらに、こうした映像の力を活用した取り組みは、経済の発展のみならず、地域の活性化や市民がさらなる誇りを持って札幌で暮らすことへつながる重要なものであり、これらの取り組みを長期的に推し進めていくべきものと考えます。また、そのバックボーンとなる当該条例案は、さきの第2回定例議会において超党派の議員により提案し、全会一致、可決されたところであります。 そこで、質問ですが、この映像のまち条例について、その意義を札幌市としてどのように捉えているのか、伺います。 また、映像の力を活用したまちづくりのあり方について、あわせてお伺いをいたします。 次に、映像のまち条例に基づく基本計画の策定についてであります。 映像のまち条例では、基本理念の中で、映像事業者の主体性及び創造性が十分尊重されること、映像が魅力発信の有効な手段であること、映像産業初め、市内のさまざまな産業の発展を目指すことを掲げております。同条例の中では、市長は、映像活用施策を戦略かつ総合的に実施するため、映像活用施策に関する基本的な計画を定めなければならないとしております。 そこで、質問ですが、こうした条例の趣旨を踏まえ、条例に基づく基本計画についてどのように考えているのか、お伺いをいたします。 最後に、清田区の諸課題についてであります。 札幌市まちづくり戦略ビジョンでは、目指すべき都市空間の多様な交流を支える交流拠点の一つとして地域交流拠点の考え方が示されており、交通結節点である主要な地下鉄、JR駅周辺を中心に全17地域が位置づけられたところです。その一つに、清田区役所周辺地区が位置づけられ、今後10年間の施策の方向性を示す都市空間創造戦略の中で、清田地区はその拠点性を高めるために、バス待ち環境の改善など公共交通サービスの利便性向上に努めていくと明確に打ち出されたところであります。清田区選出の私としては、大変喜ばしいことと受けとめております。 しかし、2000年に策定された前計画の第4次札幌市長期総合計画においても、この地区は地域中心核と位置づけられ、公共交通機関を初めとする各種交通手段のターミナル機能の向上と、それに合わせた交通基盤の整備を図ると掲げられていたことも鑑みると、この間に一体何が変わり、何が進んだのだろうと私は率直に思うのであります。区内の交通環境に関して言いますと、ようやく清田通の開通に向けて工事が始まったものの、大型商業施設の進出や隣接する北広島市への企業進出などにより、主要幹線道路は慢性的な渋滞が発生し、休日には生活道路にまで地域住民以外の車が入り込んでくる状態となっております。 また、区役所周辺の拠点機能の集積は、今のところ大きな進展は見られませんが、もともと大型商業施設や医療、金融機関などが集積しており、拠点としてのポテンシャルは高いものがあると私は思っております。調べたところによりますと、周辺の民間建築物は、1970年代から1980年代にかけて建築されたものが多く、既に30年以上経過しており、老朽化が著しく、中には建てかえを希望する方もいらっしゃるようであります。 こうした状況を踏まえると、地域交流拠点の整備を進めていくために民間投資を誘発するための仕掛けづくりが必要ではないかと思うのであります。例えば、清田地区は、区役所が図書館と消防署を併設した総合庁舎となっていますが、残念ながら、区民センターとは徒歩10分を要するほど離れております。区役所と区民センターがこれほど離れている区はほかにありません。 そこで、私は、区役所周辺に区民センターなどを集約し、利便性を高めて相乗効果を生み出すことが清田の拠点性を高める上で有効ではないかと考えております。清田区民センターは、これまで一部増改築等の工事を行ってはいるものの、基本は三十数年経過した老朽施設であり、そろそろ施設の更新が視野に入ってくる時期だと思いますが、区民センターの更新の際には区役所周辺に移設すべきと考えております。公共機能の集客力が大幅に増進され、平日も休日も区役所周辺の人出が見込まれることから、さらなる民間投資の誘発が十分に期待できるのではないでしょうか。清田区民も、まさに区の顔となる拠点づくりを切望しているのであります。 そこで、質問ですが、札幌市まちづくり戦略ビジョンで示された地域交流拠点の整備につきまして、清田区において今後どのように取り組んでいくのか、お伺いをいたします。 また、現在の札幌のまちをつくったのは1972年の冬季オリンピックの開催が契機であります。今まさに冬季オリンピック・パラリンピックの誘致の是非について市民議論を進めようとしておりますが、私は、札幌で再び冬季オリンピックを開催するとするならば、開会式場は札幌ドームの活用が候補に上がるのではないかと思っています。大量人員の輸送などを考えた場合、さまざまな視点から清田区役所周辺地区の交通ネットワーク整備について検討する必要があるのではないでしょうか。私は、区の拠点としてのにぎわいを創出するとともに、拠点を中核とした公共交通機能の向上を図ることが、まちづくり戦略ビジョンの基本目標の一つである公共交通を中心とした集約型のまちの実現につながるものと考えております。 そこで、質問ですが、オリンピック招致と連動した清田区の交通ネットワークの整備について、市長はどのように考えているのか、お伺いをいたします。 以上で、私の質問の全てを終了させていただきます。ご清聴、ありがとうございました。(拍手)
ふじわら広昭
○副議長(ふじわら広昭) 答弁を求めます。 上田市長。
上田文雄
◎市長(上田文雄) 10項目のご質問がございましたので、前半の5項目について私から答弁をさせていただきます。その余は、担当の副市長から答弁をいたします。 まず、私の政治姿勢についてご質問でございます。 12年間の市政運営の評価についてというご質問でございますが、平成15年の市長就任以来、今日に至るまでの間は、ご質問にありましたように、社会全体のシステムや価値観が変わり行く、まさに時代の転換期とも言える激動のときであったと認識をいたしております。そのような困難な時代だからこそ、私は、一貫して人を大事にするということを原点に据えた上で、市民の参加と対話を基本とする市民自治が息づくまちづくりということを実践するとともに、将来の世代に過度な負担を残さぬように、市債残高の縮減や職員数の見直しなどを図りながら、常に市民の目線、市民の感覚で市役所改革を断行してまいりました。 その結果、私が市長就任1期目からみずからの施政方針に掲げてまいりました市民の力みなぎる、文化と誇りあふれる街というまちづくりの目標については、市民の皆さんとともに着実に深化をさせることができたものと実感しておりまして、この取り組みはこれからも追求されるべきものと考えているものであります。今後も、人口減少、超高齢社会への対応など幾多の課題が待ち受けておりますが、この札幌に根づく市民自治の力によって、必ずや、どのような難局も乗り切っていけると私は確信をいたしております。 オリンピックを活用したまちづくりについてのお尋ねでございます。 札幌は、1972年、冬季オリンピックを契機にいたしまして、競技施設と並行いたしまして地下鉄や地下街、地域暖房などの都市基盤整備を進めました。民間資本による施設建設と相まって今日の発展の礎を築き上げるとともに、ウインタースポーツシティーとしての確固たる地位を確立してまいりました。しかしながら、冬季オリンピック開催から40年以上が経過をいたしまして、競技施設を初め、さまざまな都市基盤の老朽化ということが進んでいる状況にございます。さらには、札幌冬季オリンピックの感動を知らない世代が札幌市民の半数近くまで及んでおりまして、その当時の記憶も風化しつつあるというふうにも言えます。 オリンピックの開催は、子どもたちに夢と希望を与え、このまちに対する市民の愛着と誇りを育むとともに、札幌の魅力を世界に発信する絶好の機会にもなり、何よりこのまちの魅力をさらに高めて、まち全体を新たなステージへと押し上げる大きな力を秘めているものであります。 そこで、あくまで市民の皆さんの声を聞いた上で最終的な判断をすることになりますけれども、私は、オリンピック・パラリンピックの招致を札幌の新たなまちづくりの起点として捉え、公共施設のみならず、民間開発も含めた都市のリニューアルを加速させるとともに、札幌市民のシビックプライドも醸成しながら、ハード・ソフトの両面から札幌の未来の創造へとつなげていきたい、このように考えているところでございます。 2項目めにございます財政問題についてでございます。 2013年度の決算の評価と今後の財政見通しについてでございます。 平成25年度は、第3次新まちづくり計画の取り組みを加速させるとともに、札幌市まちづくり戦略ビジョンを踏まえて、待機児童の解消に向けた取り組みやエネルギー転換の取り組みなど、将来の札幌の姿を見据えた事業に重点を置いたところでございます。全体として、予算に計上した事業につきましてはほぼ所期の目的を達成するとともに、市税収入の増加や効率的な予算執行に相努めた結果、行財政改革推進プランで掲げましたベンチマークの達成に向けまして、将来世代に責任を果たす適切な財政運営ができたものと考えております。 今後の財政見通しにつきましては、社会保障関係費の増加や市有建築物の老朽化に伴います経費の増大など、依然として厳しい状況が続くと見込まれているところであります。引き続き、地域経済の活性化により税源の涵養を図るとともに、事務事業の選択と集中を進めて、持続可能な財政運営の構築に向けて取り組んでまいりたいと考えているところでございます。 市債残高についてお尋ねでございますが、行財政改革推進プランにおきましては、平成26年度末の全会計の市債残高を平成22年度末残高であります1兆8,330億円よりも縮減させるというベンチマークを定めたところでございます。平成26年度末残高は、現時点では1兆7,100億円程度になる見込みでございまして、目標を達成する見通しが立っているところでございます。 一般会計の市債残高につきましては、どの程度発行していくかにもよりますが、臨時財政対策債の発行額が近年増加をしているということや、今後の公共施設の更新需要などを踏まえますと、当分の間、増加が続くというふうに考えられるところでございます。将来を見据えた真に必要な分野に対しては、市債を有効に活用する一方で、将来世代に過度な負担を残さないよう留意をしていく必要もありまして、これらの観点を総合的に勘案しながら、引き続き適切な市債の管理に努めていく所存でございます。 3項目めの札幌国際芸術祭2014についてお尋ねでございます。 まず、札幌国際芸術祭2014の総括についてでありますが、札幌国際芸術祭は、多くの文化芸術活動をされる方々やボランティアの方々、企業、団体の皆様に支えられながら、目標を上回るご来場をいただき、72日間を本当に無事に終了させていただいたところであります。多くの方々が、芸術家の創造的な視点や発想を通じて、札幌、北海道の歴史を振り返り、自分たちの暮らしやまちの未来を考えるきっかけになったのではないかと考えております。特に、北3条広場に設置した島袋道浩さんの巨大な石の作品や、芸術の森美術館での中谷芙二子さんの「霧の彫刻」などは、我々のアートに対する既成概念を打ち壊すとともに、都市と自然の対比を際立たせながら共生するということを訴えるものとして非常に印象的であったというふうに思います。また、連携事業及び同時期開催事業も160件を超えるなど、この芸術祭に呼応してさまざまな分野でのイベントの開催が行われました。連帯感と広がりを持った芸術祭になったものと考えております。札幌国際芸術祭を通じて、札幌が持つすばらしい魅力を世界に発信すると同時に、創造性を生かしたまちづくりの広がりなど、創造都市さっぽろへの歩みを大きく進めることができたものと認識しているところでございます。 トリエンナーレ方式での継続開催の意義についてでございますが、今回の芸術祭をきっかけとして生まれましたさまざまな連携事業など、創造性を生かしたまちづくりが継続的に大きなうねりとなって波及をしていくということが大切であると考えております。そのためにも、我々の取り組みがひとりよがりなものにならないように、国際的な評価と新たな知恵をいただく機会が必要であり、3年に1度、継続的に開催する意義があるものと考えているものでございます。 4項目めの市有建築物のあり方についてご質問でございます。 この取り組みに対する私の思いについてということでありますが、札幌市は、これまで、人口増加や市街地の拡大を背景にいたしまして、計画的な都市づくりを進めてまいりましたが、今後は、超高齢社会を見据えた歩いて暮らせるまちづくりを進めるとともに、地域コミュニティーの維持、活性化にも取り組んでいかなければなりません。その際、公共施設の更新に当たっては、将来の負担にも配慮しつつ、必要なサービスを維持・充実させるために、施設維持から施設機能の維持、機能重視へと、これまでの公共施設の概念というものを抜本的に見直すことが必要であると考えております。公共施設の再構築は、札幌の未来をつなぐ子どもたちのために、時代の転換期に立つ私たちが取り組んでいかなければならない課題であるとともに、市民が主体となって新たな時代に対応した公共施設をつくり上げていくチャンスであると私は考えております。 この方針策定後の実行プロセスについてでございますが、この配置基本方針は、将来を見据えた新たな考え方や基本的な方向性を示すものでありまして、これに基づき、今後、関係の部門別の計画を見直すなど具体的な目標を定めて計画的に進めていく必要がございます。この取り組みに当たりましては、地域住民が施設サービスの受け手にとどまることなく、主体的に計画や、あるいは運営に参画をしていくといった視点が特に重要になるものと私は考えております。そのためには、市民への十分な情報提供はもちろんのこと、各地域におきまして、町内会やPTAを初めとした地域住民、さらには施設管理者などを含めた意見交換を行うなど、地域の実情を踏まえて丁寧に進めていくことが肝要である、このように考えております。 5項目めの地球温暖化対策についてでございます。 地球温暖化問題に対する危機感についてお尋ねでありますが、記録的な猛暑や、あるいは集中的な豪雨など、温暖化の影響と考えられるさまざまな気象現象が日本各地で生じている中にありまして、今月11日には北海道で初めて大雨による特別警報というものが発表されるなど、札幌市におきましても市民生活への影響というものが懸念をされているところでございます。 札幌市は、環境首都・札幌を宣言いたしまして、これまでも、エネルギーの有効活用や自然環境の保全など、さまざまな観点から地球温暖化対策の取り組みを進めてまいりました。近年、温暖化によります地球規模での環境問題が深刻化する中で、札幌市として、今、何よりも最優先で温暖化対策に積極的に取り組んでいかなければならない、このように認識をいたしております。 大幅な削減のための取り組みと、策定に向けた市長の意気込みということでご質問でございました。 今回策定をいたします実行計画というものは、札幌市まちづくり戦略ビジョンで掲げます低炭素社会実現のための計画でありまして、2030年までに1990年比で温室効果ガス25%削減、さらには、目指すべき将来の姿として2050年までに80%を削減するという高い目標を掲げるものでございます。今後は、この目標を市民、事業者の皆さんと共有をし、再生可能エネルギーの普及拡大、そして、省エネルギーの推進に加えまして、燃料電池に代表されます水素を活用した次世代エネルギーの利用検討など、さまざまな地球温暖化対策に積極的に取り組むことで低炭素社会の実現を目指してまいりたいと考えているところであります。 私からは、以上でございます。
ふじわら広昭
○副議長(ふじわら広昭) 生島副市長。
生島典明
◎副市長(生島典明) 私からは、6項目めの創世交流拠点のまちづくり、それと、10点目の清田区の諸課題の2項目につきましてお答えを申し上げます。 まず、創世交流拠点のまちづくりについてでありますが、都心まちづくり計画の見直しに当たっての策定協議会準備会の議論におきまして、今後の検討の方向として、創成川通の東と西を有機的につなげ、札幌を象徴する都市空間、景観を創出するため、大通交流拠点と創世交流拠点を一体的に考えていくことが確認をされたところでございます。 このような観点からも、NTT東日本所有地は、大通沿道にあることや、ご指摘のとおり時計台と大通を結ぶ位置に立地しているなど大変重要な場所であると認識しておりまして、この土地を含めてまちづくりを進めていくことが必要であると考えているところでございます。したがいまして、都心まちづくり計画の見直しや創世交流拠点の将来像を検討する中で、札幌市が取得することも含めて、NTT東日本所有地活用の可能性について現在検討を進めているところでございます。 次に、清田区の諸課題についてでございます。 まず、清田区における地域交流拠点の整備についてでありますが、まちづくり戦略ビジョンでは、地域交流拠点において区役所などの公共施設や商業・業務などの中核的な都市機能の集約を図るとともに、居住機能との複合化を促進することとしております。また、このビジョンに基づきまして、現在策定中の市有建築物の配置基本方針におきましても、区役所や区民センターなど区の中核的施設の建てかえに当たっては、地域交流拠点に集約して配置することを原則とするといった方向性が示されているところでございます。 そこで、清田区役所周辺エリアにつきましては、今後、将来的な区民センターの集約化も視野に入れ、清田区民の皆さんと議論をしながら、民間開発の誘発などを含めた区役所中心のまちづくりの検討を本格化していきたいと考えております。 次に、オリンピック招致と連動した清田区の交通ネットワークの整備についてでございます。 平成24年に策定した総合交通計画におきまして、清田区につきましては、公共交通機能の向上を図る地区として位置づけているところでございます。今後も、さまざまな観点から公共交通ネットワークの利便性拡大に向けた検討を進めていく必要があると認識をしております。 ご質問にありますとおり、今後、札幌で冬季オリンピック・パラリンピックを開催することとなれば、札幌ドームで開会式を行うことは十分に想定をされるところでございます。その場合には、大量輸送手段をいかに確保するか、また、新千歳空港との連携を意識して清田区役所周辺エリアのゲートウエー機能をいかに発揮させるかといった観点も取り入れながら、清田区の交通ネットワークのあり方を検討しなければならないものと考えているところであります。 私からは、以上であります。
ふじわら広昭
○副議長(ふじわら広昭) 井上副市長。
井上唯文
◎副市長(井上唯文) 私から、7項目めの地域包括ケアシステムの構築についてと、8項目めのアイヌ施策の取り組みについて、9項目めの映像の力を生かしたまちづくりについてお答えをいたします。 まず、地域包括ケアシステムの構築に向けた取り組みについてであります。 現在、策定中の高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画では、介護、医療、住まい、生活支援、介護予防が一体的に提供される地域包括ケアの実現に向け、このたびの介護保険制度改正の重点事項に取り上げられた医療・介護連携の推進や生活支援サービスの充実強化、高齢者の社会参加促進などに取り組むこととしております。また、介護保険サービスはもとより、地域福祉、医療、住宅など関連する施策にかかわる部局や地域の関係機関及び住民組織等と連携し、地域の課題に応じたサービス提供体制を段階的に充実させてまいります。高齢者が住みなれた地域で、その人らしい暮らしを可能な限り長く続けることができるよう、地域のさまざまな資源をつなぎ合わせ、知恵を出し合いながら地域包括ケアを進めてまいりたいと考えております。 次に、予防給付から介護予防・日常生活支援総合事業への移行についてであります。 このたびの介護保険法の改正におきましては、訪問介護、ホームヘルプサービスと通所介護、デイサービスを予防給付から総合事業に移行するに当たり、市町村の実情に応じたサービス内容と多様な担い手の活用が可能とされております。札幌市におきましては、総合事業への円滑な移行に当たり、従来の介護保険事業所を有効に活用し、専門的な支援を必要とする方には引き続き専門職によるサービスを提供できるように配慮しながら、利用者の状態に応じた柔軟なサービス提供が可能な制度設計を考えてまいります。 また、総合事業への移行には準備期間を要するため、開始時期を平成29年4月までとすることができるとされております。札幌市におきましては、サービスを利用する方や事業者の皆さんが混乱することのないよう、事業内容の検討や体制づくり、その周知など、移行準備に十分時間をかけて丁寧に進めていく必要があるものと考えております。 次に、8項目めのアイヌ施策の取り組みについてでありますが、札幌市のこれまでのアイヌ施策の評価と今後の取り組み姿勢につきましては、一括してお答えいたします。 札幌市は、これまで、アイヌの人々の生活の安定向上と文化の振興を図るため、アイヌ文化交流センターの開設など各種の事業を進めるとともに、平成22年には、アイヌ施策を総合的に推進する初めての計画、札幌市アイヌ施策推進計画を策定し、この計画に基づいて着実に取り組みを進めてきたものと考えておりまして、このことにつきましては、有識者で構成する札幌市アイヌ施策推進委員会からも評価を受けているところであります。 札幌市としては、アイヌ民族の歴史と文化を次世代に継承していくことがまちの活力を高める多文化共生の推進に資するものと考えており、今後も、アイヌ民族の誇りが尊重されるまちの実現に向けて、国や道とも連携しながら、アイヌ施策の一層の推進に努めていく考えであります。 次に、9項目めの映像の力を生かしたまちづくりについてお答えをいたします。 まず、条例の意義についてでありますが、映像には直感的でわかりやすく人を引きつける訴求効果や高い宣伝効果があり、そうした映像の力を市民生活や経済活動に生かすという条例の趣旨は、今後のまちづくりを進めていく上で重要な視点になるものと認識をしております。また、この条例は、映像活用施策に関する基本計画を札幌市が策定することを義務づけておりまして、コンテンツ特区を初めとしたこれまでの取り組みや今後の映像活用施策をレベルアップしていく後押しになるものと考えております。 次に、映像の力を活用したまちづくりの進め方についてであります。 条例の基本理念にあるように、映像の力を活用したまちづくりは、市民、事業者、札幌市がそれぞれの役割を認識し、相互に協力・連携しながら進めていくことが重要であります。札幌市としては、食や観光を初めとした道内のさまざまな産業の事業者と市内の映像関連事業者が連携を強め、札幌のみならず、北海道の魅力を映し込んだ映像を発信することで、販路の拡大や観光客の増加を図るなど地域経済の活性化につなげていこうとする取り組みに対して支援をしてまいりたいと考えております。 また、市民が日常的に映像に親しむとともに、みずから映像を積極的に制作、発信することを通じて、札幌の魅力を再発見し、このまちに住んでよかったと誇りに思えるよう、その機運を盛り上げてまいります。 次に、条例に基づく基本計画についてであります。 現在、進めている札幌コンテンツ特区の計画期間は平成27年度までとなっていることを踏まえ、条例に基づく計画は、条例の理念を具体化する役割とともに、特区計画の趣旨を引き継ぐものと位置づけ、策定に向けた準備を進めているところであります。計画の内容につきましては、映像関連産業の将来を担う人材の育成強化や、活躍できる環境の整備、海外と札幌市内の映像関連事業者の連携による国際映像共同制作の促進などの施策を盛り込むことを想定しております。 なお、計画策定に当たっては、特区計画の成果や課題を踏まえるとともに、映像関連事業者を初め、さまざまな業界の事業者や市民の意見を十分に伺いながら検討を進めてまいります。 以上です。
ふじわら広昭
○副議長(ふじわら広昭) お諮りします。 本日の会議はこれで終了し、明日9月30日午後1時に再開したいと思いますが、ご異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
ふじわら広昭
○副議長(ふじわら広昭) 異議なしと認めます。 したがって、そのように決定いたしました。
ふじわら広昭
○副議長(ふじわら広昭) 本日は、これで散会します。