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札幌市議会 会議録検索システム(令和2年第4回定例会 2020-12-03 第3号)

2020-12-03/発言 37 件 / 原本(札幌市議会)

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五十嵐徳美 1 番目 / 29 字
○議長(五十嵐徳美) ただいまから、本日の会議を開きます。
五十嵐徳美 2 番目 / 114 字
○議長(五十嵐徳美) 本日は、67人の議員が登庁しておりますが、新型コロナウイルス感染防止対策のため、議場への出席議員を調整して行います。
 ただいまの出席議員数は、34人です。
 その他の登庁議員は、控室にて視聴しております。
五十嵐徳美 3 番目 / 44 字
○議長(五十嵐徳美) 本日の会議録署名議員として村山拓司議員、池田由美議員を指名します。
五十嵐徳美 4 番目 / 31 字
○議長(五十嵐徳美) ここで、事務局長に諸般の報告をさせます。
泉善行 5 番目 / 100 字
◎事務局長(泉善行) 報告いたします。
 勝木勇人議員は、所用のため、本日の会議を欠席する旨、届出がございました。
 本日の議事日程、質問順序表は、お手元に配付いたしております。
 以上でございます。
五十嵐徳美 6 番目 / 149 字
○議長(五十嵐徳美) これより、議事に入ります。
 日程第1、議案第2号から第6号まで、第12号から第21号まで、第26号から第29号までの19件を一括議題とします。
 ただいまから、代表質問に入ります。
 通告がありますので、順次、発言を許します。
 三神英彦議員。
 (三神英彦議員登壇・拍手)
三神英彦 7 番目 / 18,899 字
◆三神英彦議員 ただいまから、自由民主党議員会を代表し、今定例会に上程されております諸議案並びに市政の諸課題について、順次、質問をいたします。
 質問に入ります前に、今般の新型コロナウイルスの感染によりお亡くなりになられた方々、ご遺族の皆さんに謹んで哀悼の意を表するとともに、今なお苦しまれている方々に心よりお見舞い申し上げます。
 周知のように、新型コロナウイルス感染症の拡大は、人々の健康や生活に深刻な影響を与えるだけでなく、社会経済や企業活動にも大きな影響を与えており、我が会派としては、現状を的確に見極め、今後の様々な社会状況の変化を見据えて、一日も早い新型コロナウイルス感染症の収束と経済の活性化に全力で取り組んでいきたいと考えております。
 それでは、順次、質問させていただきます。
 最初に、市長の政治姿勢について伺います。
 初めに、感染症対策に伴う札幌市の対応についての1点目、感染拡大を見据えた対策の実施について伺います。
 札幌市は、これまで、2月末からの第1波、4月からの第2波を経験して、さらに、10月下旬からの急激な陽性者数の拡大は第3波と捉えて間違いなく、計3度の大きな波によって市民生活や社会経済は大きなダメージを受けております。感染拡大期には、予防策の徹底や行動制限、場合によっては店舗の営業制限や施設の休館などの感染拡大防止策が実施され、市民に対し、我慢と不安の中での生活を強いることになり、それに伴って戸惑いや混乱も大きくなりますから、抱えるストレスは相当なものになります。
 もし市民が感染拡大の兆候を早期に把握できれば、通常の生活から拡大防止の徹底を図る生活に移行する準備期間を確保することが可能となります。北海道の定める新型コロナウイルス感染症の警戒ステージは、ステージごとに取るべき対策の目安が記載されており、市民にとっては、今後実施する可能性のある防止策の内容をあらかじめ確認できる点で、大変意味のある仕組みであると認識しております。
 この警戒ステージは、全道一律の仕組みであることから、札幌市とそれ以外の地域の感染状況に大きな乖離がある場合には、ステージ判断が札幌の状況と合致せず、市民に混乱を与える可能性があるものと懸念しておりましたが、去る11月17日には、北海道全体ではステージ3を維持しつつ、感染拡大が著しい札幌市のみに対し、ステージ4相当の措置が講じられました。地域の感染状況に応じたステージ判断を行い、必要な措置を講じることは、感染拡大による市民生活への影響、そして、社会経済活動への影響を最小限に抑えるために必要なことであり、今後も推進されるべきと考えます。
 そこで、質問ですが、今後の新型コロナウイルス感染症については、感染拡大の兆候を早期に捉え、いち早く市民に周知し、対策を実施することが必要と考えますが、今後どのように取り組んでいく所存か、伺います。
 2点目は、感染情報等を踏まえた適切な対応と発信について伺います。
 札幌市最大の繁華街である薄野地区は、感染拡大の当初から、接待を伴う飲食店と呼ばれている店舗を中心に感染事例の報告がなされていました。秋以降、これらの店舗からの感染者数が急速に拡大し、11月7日に開催された札幌市感染症対策本部会議においては、薄野地区の感染状況として、特にガールズバーやニュークラブといった業態に感染事例が集中していると報告した上で、薄野地区などのエリアを対象に営業時間短縮や酒類提供の自粛要請がなされたところです。
 しかし、報道では、あたかも薄野地区のあらゆる飲食店に感染が拡大しているかのように取り上げられることもあり、その影響で、いわゆる接待を伴う飲食店などに該当せず、感染予防策も必死に講じてきているほかの大多数の飲食店からも足が遠のき、深刻な経済ダメージになっています。反対に、薄野地区以外の飲食店が、感染はほとんど薄野という認識から感染症警戒を下げてしまう可能性も否定できません。
 分析データで感染リスクの高い業種、業態が明確になった時点で、その関係者や顧客の協力を仰ぎ、リスク意識を高めることができれば、感染拡大をもっと効率よく抑え込むことができ、必要以上の風評被害を避けることができたのかもしれません。
 また、この接待を伴う飲食店という表現が果たして適切だったのか、検証が必要だと考えます。さらには、今回の休業支援の定義として、風営法第2条第1項第1号という表現が新たに追加されました。これも、今後、混乱を招かないか、危惧しています。
 感染情報とそれに付随する対策などを明確に分かりやすく伝えていかなければ、単に漠然とした危機感と自粛要請ばかりが空回りし、人々の行動は必要以上に抑制され続け、長く耐え忍んできた事業者も、そう遠くないうちに多くが限界を迎えてしまいます。
 新型インフルエンザ等対策特別措置法の下、市長としての裁量は限定的であり、市長がいつもおっしゃっておられる正しく恐れるということを市民に実践してもらおうにも、様々なジレンマが存在し、難易度が高いことを認識していますが、あえて質問させていただきます。
 まず、感染が集中していた業種、業態に対する休業要請を、感染が、再度、市中に大々的に広まってしまった段階で講じることになったことや、また、先月26日のタイミングで講じたそれらの感染防止策がもたらす効果について、札幌市としてどのように考えているのか、伺います。
 また、コロナの状況が急速に深刻になる中、感染拡大をより効果的に抑え、社会経済活動と市民生活を守っていくために、感染状況の情報等を踏まえた発信の在り方などについて再検討した上で、より実態に即した対応を模索し、必要であれば国、道とも協議しながら対応していくべきと考えますがいかがか、伺います。
 3点目は、コロナの影響による健康2次被害の予防について伺います。
 新型コロナウイルス感染症の長期化は、市民の外出機会や運動機会がますます失われていくのではないかと心配をしております。こうしたことで、子どもたちは、成長期に必要な運動、スポーツができず、体力低下を招くおそれに加え、将来にわたる疾病リスクや生活習慣形成などの面で悪影響を及ぼす危険性が指摘をされております。高齢者に当たっても、外出の自粛による筋肉量の低下や認知機能の低下といった健康2次被害が札幌市民に広がるのではないかと危惧するところです。
 このような中、国においては、去る11月13日、ターゲット別運動・スポーツの実施啓発リーフレット及びスポーツを通じた高齢者向け健康二次被害予防ガイドラインを公表し、全国の自治体にも通知されました。これらは、お子さんを持つご家庭、高齢者やテレワークで座る時間が増えた方などを対象に、運動することのメリットや、実際、どのように運動、スポーツを取り入れられるかを具体的に示しており、健康2次被害を防ぐ上で札幌市民にとっても有益な情報だと考えます。
 そこで、質問ですが、コロナ禍における健康2次被害の予防について、市長はどのように進めていくつもりなのか、伺います。
 市の対応の4点目は、発熱患者の診療体制について伺います。
 例年、寒くなり、空気も乾燥する11月以降ですが、風邪やインフルエンザ、それに加えて今年は新型コロナウイルスも重なって、医療機関への患者の集中が予測されたため、札幌市では、全市300の医療機関に協力をお願いし、発熱者等診療・検査医療機関として発熱患者を受け入れる体制を11月2日からスタートしたところであり、ちょうど1か月が経過したところです。
 厚生委員会において、我が会派・伴委員が発熱外来の体制構築について取り上げ、それに対して、発熱した患者が適切に医療を受けられるように診療体制の整備を進めるとの答弁がありました。
 質問ですが、寒冷期に増加する発熱患者受入れの診療体制は、現在どのような運用状況になっているのか、現状で認識されている課題についても併せて伺います。
 また、今後のさらなる感染拡大への対応はどのように取り組んでいくつもりか、伺います。
 次に、今後の財政運営についてです。
 まず、今後の補正予算、コロナ禍にある中、今定例会に提出された補正予算のうち、新型コロナウイルス感染症への対応については、緊急対策第6弾として、寒さや乾燥の本格化とともに高まる感染拡大リスクに備え、医療提供体制と感染拡大防止のさらなる強化や、事業の継続と雇用の維持、市民生活のためのさらなる支援に取り組むとして、全会計で23億円を計上、さらに、薄野地区等における休業要請等に応じる事業者への協力支援金を15億円追加し、対策規模は累計で3,946億円となっております。
 感染症との闘いが長期化する中、今後も拡大防止と社会経済活動の両立に向けて総力を挙げて取り組んでいく必要があり、特に、市内経済の回復に向けた取組は、時期を逸することなく対策を講じていくことが重要であると考えます。
 新たな諸課題に的確に対応していくためには、さらなる財源の確保が必要であり、今後の補正財源としては、基金のさらなる活用を図りつつ、事業の執行状況を見極めながら減額補正も検討していく必要があります。また、地域の実情に応じたきめ細やかな対策を講じることができるよう、国に対しても支援を求める必要があり、札幌市の感染症の急拡大の状況と厳しい財政状況に鑑みると、国と真剣な交渉をしていくため、市長の強い覚悟が求められます。
 そこで、質問ですが、今後の補正予算について、財源対策を含め、どのように取り組んでいくのか、伺います。
 次に、財政基盤の強化に向けた将来展望についてです。
 令和元年度の市税決算額は3,389億円であり、これは、秋元市長就任前の平成26年度の2,868億円と比較すると、5年で520億円超の増と堅調な伸びを示しております。この税収増は、これまで、経済優先という国の財政出動が功を奏し、地方にもその経済効果がもたらされ、市も財政規律を堅持しながら必要な投資を行ってきたことも要因と考えられます。
 しかし、地方交付税に頼らず、財政運営ができている割合を示す財政力指数は、令和元年度決算で0.733と、依然として政令指定都市の中で最低クラスであり、地方交付税は全国市町村の最高の交付額と、地方交付税に頼る財政構造から脱却できていないと言わざるを得ません。
 今後、人口減少による税収の減少や超高齢社会の進展による社会保障費の増加が見込まれ、財政の硬直化が懸念される中で、今回の感染症の影響がさらに追い打ちをかけるように、市税収入を減少させ、扶助費を増加させるのではないかと懸念しています。将来にわたり、安定的な行政サービスを提供していくためには、コロナ禍にあっても、市税等の自主財源を中心とした財政基盤の強化を図る取組を引き続き重点的に取り組まなければならないと考えます。
 そこで、質問ですが、財政基盤の強化に向けた将来展望についてどのように考えているのか、伺います。
 次に、市政執行についてです。
 初めに、職員の専門性の育成と活用についてです。
 今後、国においてもデジタル庁を創設することになり、一層のICT行政の推進が求められるなど、行政が担う各事業においてその内容がますます高度化、専門化してきており、札幌市においても、ICT化のみならず、国際経済や観光、スポーツなど複雑化、グローバル化するビジネスの動向などに対する知識や経験などの専門性が要求され、また、ビッグデータの活用などについても高い専門性が要求されています。
 こうした新たな政策課題に対応するため、市政アドバイザーをはじめとする外部人材の活用も着実に進められているとのことですが、それだけでは行政が担う幅広い事業の全てには対応できないことから、内部人材である職員についても様々な分野で専門性と先見性を持った人材を育成することが重要であると考えます。育成した職員の専門性をスピード感を持って政策に結びつけ、活用していくことも、質の高い施策や事業を展開し、地域間競争で優位に立つために必要不可欠であり、そのことが職員のモチベーションを高め、さらなる専門性の向上に資することになるのではないかと考えるところです。
 職員は、数年単位のサイクルで異動を繰り返すことから、幅広い知識、経験を蓄積することができるという利点があるものの、専門性が高まりにくく、人事施策における様々な取組や、各職場における専門性の高い職員の知識、経験の共有など、職員個々の能力が十分に発揮される組織の在り方が求められていると考えます。
 そこで、質問ですが、職員の専門性の育成と活用について、これまでどのように取り組んでこられたのかを伺います。
 また、職員の専門性の活用について、今後どのように対応していこうと考えているのか、市長の見解を伺います。
 次に、政策立案の在り方についてです。
 これから市の最上位総合計画である次期まちづくり戦略ビジョンが策定作業に入るのに先立って、確認させていただきます。
 札幌市のまちづくりの最高規範とされている自治基本条例には、市は、総合的かつ計画的な行政運営を図るため、総合計画を策定することが規定されており、これに基づき、現在のまちづくり戦略ビジョンが策定されているものと認識しております。
 この条例の基本理念では、議会及び市長は、緊張関係を適切に保ちながら市政を進めることや、基本原則としてまちづくりを進めるために必要な情報を共有することも規定されており、議会の役割については、本市の意思を決定する機関として、執行機関を監視する役割を果たすとともに、市民の意思を把握し、政策の形成に反映させていくことが定められております。
 また、本市議会の最高規範である議会基本条例においては、市長等は、計画等を立案または変更するときは、その計画等の論点を明確にし、かつ、計画の内容に関する必要な資料を作成し、議会へ適時適切な報告を行うものとされているところです。
 この二つの条例に基づくと、各種計画策定や再開発などの大型プロジェクトの推進に当たっては、原則、その案が固まる前に、市から議会に対して情報共有が行われるべきものと考えられますが、時折、報道を通して事実を初めて知らされるなど、既に意見が言えないような段階で話を聞くようなことも少なからずあり、非常に残念に感じております。
 このような中、本年の第1回定例市議会では、計画期間を1年前倒しして新しいまちづくり戦略ビジョンの策定に着手する旨、市長から説明があったところですが、市政の将来の方向性を示す重要な計画の策定というのは、私たち市民、そして議会が、市政の根幹をどう認識し、その意思決定や執行にどう関わっていくべきなのかを改めて熟考する絶好の機会であり、各区から選ばれた議員は、地域と市全体の課題を踏まえた広い視点で未来を見据えたまちづくり議論を活発にしていかなければならないと考えます。
 国内外の社会経済の変化が目まぐるしい近年、さらに、コロナで大きなパラダイムシフトが引き起こされつつある、こうした中での新しい戦略ビジョンの策定ですから、我々議会もしっかり情報を共有させていただき、札幌の発展と市民の福祉の向上を目指して負託された責務を果たしていかねばと考えております。
 そこで、質問ですが、次期のまちづくり戦略ビジョンの策定を進めていくに当たり、市民、そして、その代表の場である議会と、どう市役所は関わっていくのか、情報共有や政策形成の在り方などについての市長のお考えを伺います。
 次に、新たな都市づくりについてです。
 初めに、これからの札幌の未来像、まち、ひと、くらしについて伺います。
 新型コロナウイルスが席巻する以前から、札幌の住みやすさ、暮らしやすさは常に追求されてきましたが、コロナ禍にある今こそ、コロナ対策を徹底しながらも、適切なタイミング、チャンスを見計らい、札幌ならではの魅力資源や魅力産業を積極的に発信していくべきです。
 この点、自然、気候、利便性などの魅力イメージは、確かに内外で認知され、プラスのポイントになっていますが、札幌が好き、住み続けたいという市民の郷土愛の割には、住みやすさ、暮らしやすさのほうにまだ課題があるように思います。例えば、道外転出超過で9割近くを占める20歳代の転出が職業的な理由によることなど、人とまちとのつなぎ止めが弱いのは札幌の特徴的な課題と言えるのではないでしょうか。
 そこで、札幌市民が地域に根差した文化、歴史、自然のすばらしさや、緑の都市の中にある仕事と住まいの近接と豊かなレクリエーション環境などといった魅力を市民自ら理解し、自信と誇りを持って内外に伝えていくために、札幌の魅力を改めて再評価することがまず必要です。また、若い世代だけでなく、生涯現役とされる世代の高齢者や、40代、50代を含めた移住やUIターンなど、それぞれのターゲットに合わせて発信する方法や内容を確立していかなければなりません。
 さらに、社会の変化に順応し、常に将来を見据えた社会的視点とともに、現場やマーケティングから発想していく姿勢も必要であり、AIなどを駆使して分析力と生産性を上げ、生活の細部にIoTを組み入れるなど、時代に即した暮らし方を提示していくこともとても大切です。
 これらを通じて、今、札幌に住んでいる一人一人がイメージする札幌の魅力が暮らしの中できちんと実現する、そんなまちと人と暮らしがバランスよくつながっている、住みやすい、暮らしやすい札幌をつくり上げていこうではありませんか。
 質問ですが、札幌に人を呼び込みながら、この地で暮らす全ての人々がそれぞれに活躍できるまちにしていくため、いかに取り組んでいくのか、市長のお考えを伺います。
 ふだん、私たちは、自治体の境界をさしたる意識もしないで行き来し、日々の生活を送っています。このため、市民の利便性向上や課題解決が必ずしも札幌市や単独区という行政区と符合しないということが起こります。例えば、清田区では、生活圏として北広島エリアと密接不可分であり、まちづくりへの影響を考慮すると地域連携が不可欠となります。一方、都心である中央区などでは、隣接区との関係性、また、交通結節する近隣市町村との関係性の中で、都心部の大規模開発や景観と緑との共生といったような全市的な問題もあり、郊外部とはまた違う対応をしていかなければなりません。
 会派では、毎年、各区から要望を受けていますが、区の境界や市の境界を越えた要望内容が増している実感があり、今後、こうした課題はさらに色濃くなっていくのではないでしょうか。
 本市も、11市町村を含めた道央圏で連携中枢都市圏を形成し始めましたが、今後は、必ずしもこれまでの自治行政区の既成概念にとらわれず、北海道の中で共に生きる札幌という大きな視点とともに、一定の生活圏でのまちづくり、つまり、暮らしに軸足を置いたまちづくりが必要と考えます。
 質問ですが、暮らしの場である生活圏での地域の課題やまちづくりを、札幌市のまちづくりにいかに位置づけ、組み入れていくべきか、市長の考えを伺います。
 次に、新幹線札幌延伸と札幌駅周辺の再開発についてです。
 1点目は、東1丁目改札口の整備についてです。
 北海道新幹線の札幌延伸整備に合わせて、札幌駅南口周辺では再開発の計画が進められており、旧西武デパート跡地を含む北4西3街区のほか、西1丁目にできる新幹線改札口と直結する北5西1・西2街区の再開発事業が環境アセスメントの手続に着手しているところです。
 我が会派は、創成川を挟んだ東西市街地の一体的なまち並みやにぎわいの創出を目指す上からも、北5西1・西2街区の再開発と合わせて、北5東1街区を含めた3街区一体での整備をかねてより主張してまいりました。今年の1定において、我が会派・川田議員が、北5東1街区のまちづくりについて質問したところ、北5東1街区は、駅前のにぎわいや活力を創成東方面に波及させる起点となるエリアと認識しており、駅周辺エリア全体を見据えた交通機能の分担などの役割を期待しているとの答弁がありました。
 一方、新幹線のホーム位置がいわゆる大東案に決まったことにより、ホーム位置が創成川通を中心に東西街区にまたがるよう整備されますが、ホーム東端の先頭車両から西1丁目に設置される新幹線改札口までは200メートル近くあることになるなど、利用者の利便性確保も課題と言えます。
 昨年11月の北5西1・西2街区の再開発準備組合設立時には、札幌市とJR北海道から、東1丁目側への新幹線改札口、東改札口設置の可能性についての初めての言及がありましたが、もし東1丁目にも改札口が設置され、そこにタクシー乗り場や自家用車用の送迎スペースなどがあれば新幹線利用者の利便性が大きく改善するものであり、あわせて、東改札口周辺にレンタカーや団体貸切りバス乗り場といった交通サービスが集積されれば、交通結節機能の向上の点からも大きな整備効果が期待できると考えます。
 しかしながら、整備新幹線の改札口は1か所が基本であり、整備新幹線の事業スキームの中で東改札口の整備費を負担するのは厳しい状況と聞いております。東改札口の整備は、交通結節機能の向上のみならず、卸センター地区などの再開発が進む創成川以東の地区のポテンシャルをも最大限に引き出し、さらなるまちづくりにも寄与することが期待されることから、東改札口の実現に向けて札幌市が主体的に整備を推進していく必要があると考えます。
 そこで、質問ですが、東1丁目改札口の整備について、札幌市として、その必要性をどのように認識しているか、また、整備実現に向けて今後どのように進めていく考えか、伺います。
 2点目は、歩行者の移動負担の軽減について伺います。
 再開発計画が進んでいる札幌駅周辺エリアは、先述の街区に北5東1街区を合わせると、非常に広範なエリアとなっております。仮に一番東側の新幹線駅から地下鉄の南北線さっぽろ駅まで移動すると、上下の移動も含めてかなりの距離を歩くことになります。そこで、歩行者の移動負担の軽減のため、例えば動く歩道を設置するといった対応が必要ではないかと考えられます。
 また、札幌駅周辺には、地下鉄コンコースのほか、地下街や既存ビルを含めた地下の歩行者ネットワークも形成されておりますが、動線が分かりづらいといった課題を抱え、こうした課題の解決に向け、現在、札幌駅周辺で進められている二つの再開発事業や、関連する基盤整備を通じて快適で分かりやすい歩行者動線の形成が求められるところです。
 質問ですが、札幌駅周辺の再開発において、歩行者の移動負担を軽減する方策についてどのように考えているか、伺います。
 次に、成年後見制度の利用促進に係る支援の充実について質問します。
 成年後見制度は、認知症や知的障がい、精神上の障がいがあることにより、財産の管理や日常生活等に支障がある人たちを支える重要な手段の一つです。こうした困難を抱える方々を成年後見制度の利用をはじめとして社会全体で支え合うことが、高齢社会における喫緊の課題であり、かつ、共生社会の実現に資するものと考えます。
 国においては、成年後見制度の利用が必ずしも進んでいない状況に鑑み、平成28年5月に、成年後見制度の利用の促進に関する法律を施行するとともに、全国どの地域に住んでいても成年後見制度が必要な方が制度を利用できる体制整備を進めるため、翌29年3月に国の基本計画を策定しました。各市町村には制度の利用促進に関する具体的な施策が期待されており、我が会派でも、これまで成年後見制度の利用促進について議会での質疑や要望を行ってまいりました。
 成年後見制度は、社会のセーフティネットの一つであり、支援を必要とされる方誰もがひとしく安心して利用できる仕組みであることが不可欠です。
 しかしながら、実際に専門職として後見を担う弁護士や司法書士、社会福祉士の方々にお話を伺うと、例えば、本人に資産が乏しく、後見人への報酬など費用負担が困難であるとの理由から、制度利用をちゅうちょする事例もあると聞いております。札幌市が平成30年12月に実施した市民意識調査においても、制度の利用の促進のために重要と考えることとして、3分の1以上の方が費用に対する助成制度の充実を挙げており、高齢や障がいなどの理由に経済的な不安を抱える方々にとって、費用負担の問題は切実な課題であると考えられます。
 費用負担に係る経済的支援としては、成年後見制度利用支援事業があり、札幌市の場合、本人や親族による制度利用の申立てが困難なため、市長が申し立てた場合について申立て費用や後見人報酬の助成を行っています。一方、全国的には、本人や親族申立ての場合も助成対象とする自治体が増えてきており、政令指定都市において、市長申立てに限定しているのは、今や、札幌市を含めて5都市のみとなっております。成年後見制度の利用促進には様々な課題があり、札幌市においても、札幌市成年後見制度利用促進基本計画の策定に取り組んでいると聞いておりますが、費用負担が困難なことから利用できない事態が発生しないよう、必要なときに応じて利用できるための公的な支援が不可欠と考えます。
 そこで、質問ですが、成年後見制度の利用促進を図るため、成年後見制度利用支援事業における助成対象についてどのように考えているのか、伺います。
 次に、新たな経済対策についてです。
 最初に、現時点における産業振興ビジョンの評価と今後の産業振興予算について伺います。
 新型コロナウイルス感染症の拡大は、当然のことながら、私たちの社会生活にも大きな変化をもたらしています。中でも、デジタル化の動きは、国際的にも急速に進んでおり、人間社会のあらゆる場面において存在感を増しております。国においては、今般の国民意識や行動の変化などを社会変革の契機と捉え、少子高齢化や付加価値生産性の低さ、東京一極集中などといった積年の課題を解決するとともに、通常であれば10年かかる変革を、将来を先取りする形で一気に進め、後戻りすることなく、新たな日常を実現するとしています。具体的には、デジタル化への集中投資や、国全体の危機管理の観点からも重要な地方創生、社会変革の推進力となる人材の育成などが実行に移されていく模様です。
 札幌市は、2011年1月に産業振興ビジョンを策定し、2017年に改定を行いながら、一連の経済振興策を展開してきたところですが、このたびの新型コロナウイルスの感染拡大により、市内経済は大きな影響を受け、先行き不透明感が漂っており、ウィズコロナ、ポストコロナに対応した経済産業施策を速やか、かつ的確に講じ、新たな日常の実現に向けて、国内外の動きから後れを取ることなく取り組んでいくことが不可欠であると考えます。
 そこで、今後の札幌市の産業振興の要となるべき産業振興ビジョンに関して、2点ほど質問いたします。
 まず、新型コロナウイルスの感染拡大が始まる前までの産業振興の成果と感染拡大後の市内経済の状況や今後の見通しなどを踏まえ、現在のところ、産業振興ビジョンをどう評価するのか、伺います。
 また、今回のグローバルな規模での新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて、どのような考え方で来年度の産業振興予算を編成するのか、併せて伺います。
 次に、新たな日常におけるIT人材の確保について伺います。
 令和2年7月に閣議決定された経済財政運営と改革の基本方針2020、いわゆる骨太の方針では、ポストコロナ時代の新たな日常の構築に向けた1丁目1番地の政策としてデジタル化が掲げられました。新型コロナウイルスの感染拡大によって、テレワークの導入やインターネットを活用した非接触での経済活動などの利用が増え、今後もIT需要が高まっていくことが予想されることから、人材不足はさらに拡大していくことが懸念されます。さらに、IT人材の不足については全国共通の課題となっており、IT人材の国内での獲得競争は一層激しくなることが予想されるため、地域としてこの課題にしっかりと取り組んでいかなければ、新たな日常構築の原動力とされているデジタル化の実現が遅れ、経済の活性化を阻害することにもなりかねないと危惧しております。
 札幌市では、2019年度に、ニトリホールディングス、北海道大学とともに、地域社会の課題をデータの力で解決し、未来の社会を創造できる人材を育成するため、札幌みらいIT人材育成の推進に関する連携協定を締結し、IT人材の育成に産学官が連携して取り組んでおります。また、道外へのIT人材の流出防止などを目的として、市内IT企業におけるインターンシップの支援や、道外エンジニアのUIJターンを促進するIT産業人材確保支援事業を実施し、IT人材の確保に向けた取組を進めております。
 今後のIT人材の獲得競争に打ち勝っていくためには、札幌がIT人材のスキルアップやステップアップなどキャリア形成を高めていける魅力ある地域であるということをさらなる誘因とすべく、これらのIT人材を育成する仕組みづくりや、社会人がデジタルスキルを学び直すことができる取組を間断なく進め、拡大させていくことが重要と考えます。
 そこで、質問ですが、デジタル化を推進し、感染拡大の防止と経済活動の両立を図る新たな日常におけるIT人材の確保について、市長の認識を伺います。
 次に、防災の見直し強化についてです。
 危機対応における初動の強化について伺います。
 自然災害対策や感染症対策については、事前にどれだけの準備をしておくことが妥当なのか、その判断が難しいのですが、実際に危機事例が発生したときになって初めて脆弱性が露呈してしまうという、行政にとっても恐ろしいものです。現場で危機対応に従事する職員の努力は承知しておりますが、組織として対応すべきことは、基本的に組織全体として受け止め、決して職員個人個人の過度な努力に委ねるべきではないと考えます。
 今回の感染症対策においては、1月28日の国における指定感染症の閣議決定の後、翌々日には札幌市感染症対策本部会議を開催し、市役所内で情報共有を行った上で、市民への注意喚起等を図ったのは的確な対応であったと思いますが、4月に全庁的な感染症対策に向けた連携体制が整うまでの間、感染症対策室は、本来の実務と他部局との連携を同時に行わなければならない、とてもハードな状況にあったと聞いております。
 2月14日に市内で初めての陽性者が判明して以降、庁内の連携体制構築も含め、札幌市の危機管理における初動対応は改善の余地があったのではないでしょうか。組織の危機管理部門は、今回の新型コロナウイルス感染症などの各種危機に対する初動時の知見を蓄積し、緊急時には短時間で的確な判断を行い、さらに、市民への適切な情報発信を行えるような体制を平時から整えておくことが重要であると考えます。
 そこで、質問ですが、新型コロナウイルス感染症をはじめ、大規模災害などの各種の危機に対して、平時より市役所内で初動対応の知見に関する蓄積を進め、緊急時に速やかに実行できるような体制を整えておくことが必要と考えますがいかがか、伺います。
 次に、子育てと教育環境についてです。
 最初に、子育て環境の整備についての1点目、児童虐待防止について伺います。
 2019年度の全国の虐待件数は、前年度比21.2%増の19万3,780件で過去最高となりましたが、児童虐待の根本原因は、人としての倫理観や育った家庭、社会的教育や子育て環境といった広範囲にわたるものであり、児童虐待事案そのものは、親などの保護者が直接原因であることは言うまでもありません。
 その一方、本市では、これまで、虐待事案が発生するたびに検証を繰り返してきましたが、検証が生かされたものもあれば、残念ながら、まだ生かされていないものもあり、特に関係機関の担当者同士の気づきと情報共有と行動連携がきちんとなされていれば重大な虐待を防げたのではないかと、各方面から度々指摘されてきました。
 さて、本市が9月に報告した児童の健康状態の管理や虐待防止を目指すリスク評価システム、子育てデータ管理プラットフォームですが、機関連携やリスクチェックといった問題は既に平成20年代前半から議会で指摘されてきたものであり、もっと早く実現すべきだったと思います。
 確かに、児童に係る仕事では、福祉的要素が複雑に絡むため、虐待防止や児相職員等への負担軽減にもつながる先進的なシステムの導入はとても大事ではあります。新たに導入するシステムを運用するのも職員という人であることを念頭に置き、各自がこれまで以上に強い使命感をしっかりと持って役割を果たし、虐待防止に限りなく取り組むことこそ大切にすべきです。
 質問ですが、子育てデータ管理プラットフォームを導入しても、単に機械的な業務に陥り、人の気づきが見過ごされ、児童虐待などが見落とされる危険性をどう考えているのか、ご認識を伺います。
 また、本市は、令和2年度中に第3次児童相談体制強化プランを策定予定ですが、児童虐待防止に関わる度々の指摘や反省を繰り返さないためにはどうすべきなのか、お考えを伺います。
 2点目は、コロナ禍における子どもたちへの影響と対応について伺います。
 新型コロナウイルス流行から約10か月がたちましたが、この間、3月の急な学校休業に始まり、卒業式、入学式の簡略化、新学期が始まってすぐの再度の休校や行事の縮減など、子どもたちには様々なしわ寄せが重なってきました。そして、我が会派が当初から注意喚起したとおり、学校関係での感染者が子どもにも及んでいますが、コロナ禍での子どもを取り巻く学校環境は厳しい状態が続いています。
 子どもの育ちは家庭環境が基本であり、こうしたコロナ禍では、なおさら家庭の在り方が重要ですが、コロナ禍による親子の不安やストレスによる家庭環境の不安定があっても、そうした家庭と周囲の社会や人との接触がしづらい現状では、児童虐待や不登校やいじめ、あるいは自死へと結びつく可能性や兆候になおさら警戒しなければなりません。
 2019年度全国虐待件数は、学校からの相談・通報件数が前年度比で約3割増えたことは、学校と児相の連携の結果とも言えますが、未経験のコロナ禍では、ふだんとは違う子どもへの新たな影響を家庭と連携していかに気づき、早期対処するか、難しい局面を迎えています。
 我が会派も、新型コロナウイルス流行後から継続的に子どもたちの体と精神の健全に関する質疑を続けてきましたが、新型コロナウイルス発生以降、しばらくは捉えにくかった子どもたちへの様々な影響がそろそろ表面化してくるのではと、大変危惧しているところです。コロナ禍を経験した世代の子どもたちが、不安や不幸に巻き込まれることなく、むしろ、生きる力を身につけ、成長し、社会で元気に活躍していく将来を私たちは願ってやみません。
 そこで、質問ですが、コロナ禍での子どもたちへの影響についてどのように把握していくのか、また、子どもへの影響が見受けられる場合、家庭や関係機関と協力しながらどのような対応措置を行っていくのか、伺います。
 次に、教育環境等の充実について、1点目は少人数学級の実施について伺います。
 多様な子どもたちの資質や能力を最大限育成するためには、個別最適な学びを実現し、新学習指導要領で示されている主体的・対話的で深い学びの着実な実施を図る必要がありますが、札幌市では、課題探究的な学習の一環として、小学校高学年の算数における少人数指導を進めるなど、個に応じた指導の充実を図っておりますが、今般の新型コロナウイルス感染症対応を踏まえれば、全ての子どもたちが安心して学べる環境の整備等も喫緊の課題となっております。
 今年10月に公表された国の中央教育審議会の中間まとめにおいては、新しい生活様式を踏まえた身体的距離の確保に向けて、教室等の実態に応じて少人数編成を可能とするなど、新時代の教育環境に応じた指導体制の整備を図るべきとされており、我が党の教育再生実行本部においても教員の基礎定数及び加配定数の改善を図るよう決議し、萩生田文部科学大臣に提出しているところです。
 文部科学省の試算では、少数化に伴い、教員定数が減ることで余剰人員が出るほか、一つの学級を複数人で教えるいわゆるチーム・ティーチングのために現在配置されている加配人数などを充てれば、将来的には大きな財源負担なくして30人学級も実現可能とのことです。
 昨年の第3回定例市議会において、我が会派の中川議員が少人数学級の拡充について質問した際、長谷川教育長は、少人数学級については、児童生徒に対してきめ細やかな指導を行う上で有効であり、主体性や粘り強さなどの生活面と、思考力や判断力などの学習面、いずれにおいても効果的であると認識していると答弁し、一人一人の子どもに応じた指導のさらなる充実に向け、今後、新たに小学校3・4年生における35人学級の実施について検討していくと表明しております。
 そこで、質問ですが、国の動向などに鑑みると、少人数学級の実施に向けた取組の具体化を急ぐべきと考えますがいかがか、伺います。
 2点目は、公立夜間中学の運営体制について伺います。
 戦後の生活困窮などの理由で教育を十分に受けられなかった方が通う夜間中学は、時代の流れとともに変容し、不登校などを経験した方や外国籍の方など、多様な生徒の学び直しの場という新たな役割も担っております。
 こうした状況も踏まえ、平成26年に、我が党・馳 浩衆議院議員が中心となり、超党派の夜間中学校等義務教育拡充議員連盟が動き始め、それが平成28年度の教育機会確保法の施行につながったことは周知のとおりです。この法整備を皮切りに、全国で新たな公立夜間中学校設置の動きが活発となり、平成31年4月には、22年ぶりに埼玉、千葉の両県に公立夜間中学が新設されました。さらに、国の経済財政運営と改革の基本方針2019において初めて夜間中学の設置促進が書き込まれるなど、公立夜間中学の設置の流れが加速しております。
 実際、現在の全国の公立夜間中学の設置に向けた動向を見ると、茨城県常総市が令和2年度に開設し、高知県、徳島県が令和3年度の開設を表明しているほか、静岡県、長崎県、相模原市、大牟田市などでも設置に向けた動きが出てきております。いよいよ、札幌市においても令和4年4月の開校に向けた基本計画を今年度中に策定することとされており、とても注目しております。
 さて、公立学校においては、設置の形態によって教職員配置のルールが異なっており、現在の全国の公立夜間中学を見ると2種類の設置形態が存在します。一つは、既存の中学校に夕方から開設する2部学級、もう一つは、本校の中学と離れた箇所に設置する分校という形態がありますが、全国の多くの公立夜間中学が2部学級の形で夜間中学校を設置している状況です。
 2部学級は、施設を昼間の中学校と共有できるというメリットがある一方で、教員定数法上、夜間中学に配置される教員数が少ないということもあり、近年は教員配置が手厚い分校での設置が増えてきているとのことですが、多様な教育ニーズを持つ生徒の入学が想定される公立夜間中学においては、既存の設置形態にとらわれることなく、より多くの教職員数をそろえ、十分な学校運営体制とすることが重要だと考えます。
 そこで、質問ですが、札幌市で設置する公立夜間中学については、どのようにして十分な学校運営体制を整えるおつもりなのか、伺います。
 最後に、南区の視点から見た札幌市の諸課題について、2点質問させていただきます。
 南区は、今でこそ人口減、少子化、高齢化の三重苦と言われていますが、その将来は明るいものと確信しています。
 感染症災害を経験して、いざというときには物理的な距離感を調節しながら、私たちは必要なコミュニケーションを維持できるのかを問われました。人と人との距離、人と自然との距離、人と都心との距離、それらが見直されていく際に、南区における距離感が絶妙であることに気づく方が今後増えていくと思います。
 移動手段や通信手段が進歩すればするほど、それはさらに強まると思います。来るべき南区の時代の到来を前に、札幌市がやっておかねばならない課題が幾つかありますが、ここでは大きく2点質問させていただきます。
 1点目は、真駒内公園屋内競技場をはじめとしたオリンピックのレガシーについてです。
 私が5歳のときに札幌オリンピックが開催され、成長期の世の中、オリンピック誘致そのものが札幌のまちに発展をもたらし、市民も歓迎ムードが強い中で、屋外競技場では開会式が行われ、アイスアリーナではフィギュアとホッケーの競技が行われました。南区は、まさに札幌オリンピックによって加速的な発展を遂げ、そのときの熱気をおぼろげながら記憶しています。50年近くがたって、真駒内エリアにはいまだに五輪のマークが至るところに点在し、多くの南区民が五輪のマークを見て育ってきたのですが、シンボルとも言える屋内、屋外二つの競技場の老朽化もまた同じく見てきているわけです。これらの施設を放置したまま、開催市札幌として2030オリパラに向けて市民の合意を取り付けるのは難しいのではないでしょうか。
 ここに、道や市の負担を軽減しながら、劇的に施設を再生できる可能性として、キーワードを提示しておきます。Park-PFI、そして、札幌武道館です。
 Park-PFI及び類似の実践事例として、渋谷区宮下公園と名古屋市久屋大通公園を視察してまいりましたが、Park-PFIは、単純に公園の一部を民間に委ねてお店を造るだけのものではありません。レベルの高いプロポーザルを設計し、募集することで、民間ディベロッパーの高い知見を初動から取り入れることができます。開発時のイニシャル収支と、その後数十年のランニング収支の双方を見据えることで、自治体にも企業にもメリットがある運営ができることになります。どちらの事例も、プロポーザルから3年程度で一帯のロケーションをがらっと変えた成功事例だと思っています。
 そして、札幌武道館です。現時点での2030年大会の開催概要計画においては、真駒内公園の競技場施設の所有者である北海道との協議の結果として、スピードスケートは十勝オーバルを使用し、屋外競技場は使用しない、屋内競技場は、既存の施設を一部改修してアイスホッケーの第2会場として使用するとなっていますが、オリンピックで発展してきたまち札幌市は、これらの施設がこのまま老朽化していくのを傍観するのではなく、レガシーを大切にしていくという姿勢を、いま一度、明確に示し、建て替えも視野に入れた抜本的なリニューアルを北海道に求めていくべきであると考えます。
 例えば、全国の主な都市には整備されている武道館を札幌市に建設してほしいという声も聞こえてくることから、屋内競技場については、世界初の浮上式柔道用床転換システムを導入した愛媛県武道館のような最先端で多目的な武道館へとリニューアルすることで、世界に誇る新たなレガシーにするということが考えられます。
 さらに、観客席数を増やすことなどにより、2030年大会時には再びフィギュアスケートの会場とすることも考えられ、実現すれば、1972年、2030年の両大会の記憶をしっかりと受け継ぎ、武道のみならず、スポーツ、イベント、コンサートなどにも対応できる新たな札幌を代表する施設の一つになっていくことが期待できます。
 そこで、質問ですが、1972年オリンピックのレガシーである真駒内公園屋内競技場をはじめとした、2030年冬季オリンピック・パラリンピック大会の会場となる競技施設については、大会後の在り方も含め、どのような検討を行っていくのか、伺います。
 2点目は、真駒内駅前の再開発についてです。
 南区民の多くが注目する事業ですが、有識者検討委員会と地域協議会の二つの話合いを進め、南区無作為6,000人のアンケート調査も行って、現在のところ、再編コンセプトを生活利便機能、交通結節機能、行政サービス機能の三つの機能に整理してイメージ図にまとめた段階まで来ました。中・小一体整備による真駒内中学校の移転の話や、新型コロナによる地域協議会の順延といった事情は理解しておりますが、ここから先、関係者にデザインを公開できる段階まで遅れを取り戻すように、スピード感を持って進めていただきたい。
 特に、地域交流拠点としてこの地区にふさわしい利便性やにぎわいを将来にわたっていかに創出できるかはとても重要であり、その実現に当たっては、早い段階から民間ディベロッパーに委ねられるかがまちづくり成功の鍵を握っていると思います。そのため、都市計画、地域計画に精通したディベロッパーの投資意欲をかき立てるような条件整備が重要と考えます。
 また、こちらの事業についても、土地を売却するよりも、定期借地権を設定して貸与することが、市にとっても事業者にとっても開発コストにメリットがあります。真駒内が南区において最重要拠点であることを考えると、当該エリアに対して札幌市が売却せずに関与し続けることもまた重要だと思います。
 そこで、質問ですが、真駒内駅前地区における地域交流拠点にふさわしい利便やにぎわいの創出に向け、どのような点を重視して検討しているか、伺います。
 また、民間による生活利便機能の導入に当たっては、定期借地権を設定して活用いただくことも有効と考えますが、その認識について併せて伺います。
 以上で、私の質問の全てを終了させていただきます。ご清聴、ありがとうございました。(拍手)
五十嵐徳美 8 番目 / 26 字
○議長(五十嵐徳美) 答弁を求めます。
 秋元市長。
秋元克広 9 番目 / 5,008 字
◎市長(秋元克広) 全体で大きく5項目、ご質問をいただきました。私からは、1項目めの私の政治姿勢についての5点にお答えをさせていただきます。その余のご質問に対しましては、担当の副市長、教育長からお答えをさせていただきますので、よろしくお願い申し上げます。
 私の政治姿勢についての1項目め、感染症対策に伴う札幌市の対応についてお答えをいたします。
 まず、1点目の感染拡大を見据えた対策の実施についてであります。
 感染症対策は、市民の皆さんが、正しい知識の下、生活の各場面で正しい対策を実践していただくことが肝要であり、そのためにも、市民の皆さんへの正確な情報の発信は行政の重要な責務と認識をしているところであります。
 また、感染拡大の防止には感染初期の対応が重要でありますことから、感染拡大の兆候を的確に捉えるため、新規感染者数や病床数などの指標について、専門家の分析も踏まえながら、その動向を注視し、必要な対策を講じているところであります。
 今後とも、これらの分析結果などを踏まえ、正確かつ迅速に情報発信を行うとともに、市民の皆さんに感染防止対策の徹底や行動変容のご協力などをいただくことで、感染拡大の防止に努めてまいりたいと考えております。
 次に、2点目の感染情報等を踏まえた適切な対応と発信ということでございます。
 薄野地区の接待を伴う飲食店等から他の飲食店や家庭内などでの感染につながった事例、いわゆるクラスターの連鎖ということが確認をされましたことから、薄野地区全体の酒類提供店舗に対し、営業時間短縮等の要請を行ったところであります。
 11月中旬には、薄野地区の人出が抑制をされ、新規感染者数の減少が見られたものの、依然として接待を伴う飲食店を中心に感染事例が発生しておりましたことから、人と人との接触を抑制する、より強い対策を講じる必要があると考え、市内全域の接待を伴う飲食店に対して休業を要請するとともに、薄野地区の酒類提供店舗への営業時間短縮等の要請を継続したものであります。
 今後も、薄野地区におきまして、PCR検査の対象拡大や受検勧奨を行うなど、感染拡大防止を強力に推し進めることで、市内の感性拡大局面の早期収束につなげてまいりたいと考えております。
 また、感染情報の発信につきましては、札幌市が自主的に感染傾向等の分析を行い、市民や事業者が感染状況を正しく理解をし、感染リスクが高い場面を回避できるよう、効果的な情報提供の在り方について、引き続き、検討し、発信をしてまいりたいと考えております。
 さらに、市内感染状況の分析に応じた対策についてでありますけれども、国や北海道とも協議をしながら、感染拡大防止に向けて、引き続き、札幌市の総力を挙げて取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、3点目のコロナの影響による健康2次被害の予防ということでございます。
 いわゆる健康2次被害を予防するために適度な運動が必要であるということについて、広く市民の皆様に知っていただくということが重要であると認識をしております。
 これまでも、コロナ禍においても、自宅や公園で気軽に体を動かせるスポーツ動画や、介護予防体操であるサッポロスマイル体操の配信などに取り組んできたところであります。今後におきましても、国が作成をしたリーフレットなどについて、市のホームページやSNSなどを活用しながらこの周知を図るとともに、感染症対策を徹底しながら、スポーツ教室を実施することなどを含めまして、運動機会の提供に努めてまいりたいと考えております。
 次に、4点目の発熱患者の診察体制についてお答えをいたします。
 札幌市では、発熱等の症状のある方につきまして、かかりつけ医に事前に電話をした上で受診するか、かかりつけ医がない場合などについては、救急安心センターさっぽろにお電話をいただいて、発熱患者に対応している医療機関の案内を受けて、診療につながる体制というものを整備してきたところであります。
 発熱患者の診療に対応する医療機関として約300の施設にお願いをしているところでありますけれども、約1か月が経過した現在、医療関係者あるいは相談窓口に確認をしたところでは、適切に受診先のほうにつながって検査が行われて、大きな混乱は生じていないものと認識をしております。
 しかしながら、課題として、事前連絡なしに、直接、医療機関を受診する方がいらっしゃるということや、日曜・祝日などの対応可能な医療機関が少ないという状況でありますことから、市民の皆様には、受診前の電話での事前連絡、そして、可能な限り平日、日中の受診を呼びかけているところでありまして、このほか、年末年始を含めた体制の確保に取り組んでまいりたいと考えております。
 今後とも、感染状況に注意しながら、市民の皆様が安心して診療を受けることができるよう、引き続き円滑な運用に努めてまいります。
 次に、2項目めの今後の財政運営についてお答えをいたします。
 まず、1点目の今後の補正予算についてでありますが、新型コロナウイルス感染症の影響の長期化ということが見込まれますので、まずは、感染拡大の防止に最大限の資源を投入していく必要があると認識をしております。その上で、感染拡大防止と両立を図り得る社会経済活動の回復に向けた取組にもしっかりと対応していく必要があり、時期を逸することがないよう、機動的に対策を講じてまいりたいと考えております。
 新たな財政需要への対応につきましては、基本的には財政調整基金を活用することとなりますけれども、不測の事態への備えとして一定程度の残高を確保しておく必要がありますので、今年度内に執行が見込まれない事業などを対象に、減額補正によって財源を捻出するということも検討していく考えであります。
 また、北海道や他の自治体とも連携をし、国に対して、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金の増額など、必要かつ十分な財政措置がなされるよう、強く提言、要望を行っていく考えであります。
 次に、2点目の財政基盤の強化に向けた将来展望についてであります。
 少子高齢化や人口減少が進む中で、医療や介護などの社会保障費や老朽化した都市基盤の更新など、行政課題に対応して持続可能な財政運営というものを行っていくためには、市税などの自主財源を維持・拡大し、財政基盤を強化していくということが必要であります。
 そこで、市税収入の維持・拡大を図るために、積極的な企業誘致や創業支援、再開発をはじめとする民間投資の促進による経済活性化など、税源涵養に資するまちづくりを引き続き推進してまいりたいと考えております。
 また、社会情勢の変化に即した負担の在り方の検討でありますとか、公有財産の戦略的活用などの取組も併せて行い、コロナ禍にあっても、中長期的な視点でアクションプランに掲げた取組を着実に進め、財政基盤の強化を図ってまいりたいと考えております。
 次に、3項目めの市政の執行についてお答えをいたします。
 まず、1点目の職員の専門性の育成と活用についてということであります。
 札幌市では、これまで、社会人経験者や福祉コースなどの試験区分を設けまして、採用時から専門性の確保に配慮するとともに、特定の分野での経験を重ねる人事配置や、市政アドバイザーなどの外部人材の活用などによって、職員の専門性の確保、育成を図ってきたところであります。また、自己申告制度における面談などを通しまして、各所属長が職員の能力、資格などを把握し、業務への活用を図ってきたところでございます。
 今後も、こうした取組を継続しつつ、職員の専門性を確保、育成し、高度化、専門化する今後の行政課題に対応できる体制をつくってまいりたいと考えております。
 次に、2点目の政策立案の在り方、そして、まちづくり戦略ビジョンの策定についてであります。
 まちづくり戦略ビジョンは、市の最上位の総合計画でありまして、今後迎える人口減少やデジタル化など、様々な社会環境の変化に対応し、先人たちが築き上げてきた魅力的なまちを次の世代に引き継いでいくための重要な計画でございます。
 そこで、計画策定に当たりましては、自治基本条例や議会基本条例を踏まえ、札幌のまちづくりの方向性を共有できる計画となるよう、年度末に公表する策定方針をはじめ、審議会での議論などを適時適切に情報提供し、市民や議会とも議論を深めながらこの計画の策定を進めてまいりたい、このように考えているところであります。
 次に、4項目めの新たな都市づくりについてであります。
 1点目のこれからの札幌の未来像、まち、ひと、くらしについてであります。
 札幌で暮らす方が自らの力を発揮して活躍をしていくためには、充実した都市環境に加え、魅力的な仕事や人的ネットワークなどの創出を通じて、生き生きと暮らすことのできる環境のさらなる充実に取り組んでいくことが必要だと認識をしております。
 また、若者をはじめとする、札幌で働きたい、活躍したいと思っている方に対して、年齢層や家族構成などに応じた暮らしや将来の姿を具体的にイメージできるような発信を行っていくということも重要だと考えております。
 このように、誰もが活躍できるまちとしての価値を高めるということで、市民の生活がさらに充実をし、また、それを発信していくことによって、今後住もうと思っている方にとっても、魅力的なまちとなるような好循環を創出してまいりたいと考えております。
 次に、生活圏のまちづくりについてであります。
 誰もが地域で安心した暮らしを送ることができるように、買物などの身近な生活圏や通勤・通学圏など、生活する人の視点に立ったまちづくりが重要だと認識をしております。
 このため、これまでも福祉や防犯など地域で活躍する様々な団体のネットワークの促進や、近隣市町村との連携、交流ということを意識したまちづくりを進めてきたところでありますが、今後、少子高齢化などによって地域課題がより複雑多様化することが見込まれますことから、引き続き、それぞれの課題に応じ、庁内外の関係者が連携する取組、また、連携中枢都市圏の枠組みということも活用しながら、地域の方の生活圏を支えるまちづくりを進めてまいりたいと考えております。
 次に、2点目の新幹線札幌延伸と札幌駅周辺の再開発についてであります。
 まず、東1丁目改札口につきましては、交通結節機能の向上、創成東エリアの開発促進の面など、まちづくりへの効果が期待されるものと認識をしております。
 札幌市として、その整備効果を見極めつつ、JR北海道及び鉄道・運輸機構と、この整備の実現に向けて検討を進めてまいりたいと考えております。
 次に、歩行者の移動負担の軽減についてであります。
 駅周辺における円滑な交通機関の乗り継ぎ機能を確保する上で、歩行者の移動負担の軽減は重要な課題と認識をしており、JR北海道や鉄道・運輸機構ともこのことを共有しているところであります。
 駅周辺の再開発におきましては、移動経路に面したにぎわい機能の配置や吹き抜け空間と一体となった上下移動施設の整備など、歩行者動線の快適性と分かりやすさを高める方策について検討してまいりたいと考えております。
 次に、5項目めの成年後見制度の利用促進に係る支援の充実についてお答えをいたします。
 成年後見制度利用支援事業におきます費用助成に関しましては、成年後見制度の円滑な利用を促進する上で重要な支援制度の一つとして認識をしておりまして、これまでも段階的に充実を図ってきたところであります。
 この事業による助成対象を、市長申立ての場合に限らず、費用負担が困難な本人、親族申立ての場合にも拡大することにつきましては、札幌市地域福祉社会計画審議会権利擁護部会のご意見や、他の指定都市の動向などを踏まえ、検討を進めてきたところでありまして、現在策定中の札幌市成年後見制度利用促進基本計画において、助成対象の拡大を利用促進策の一つに位置づけて取り組んでまいりたいと考えているところであります。
 私からは、以上です。
五十嵐徳美 10 番目 / 17 字
○議長(五十嵐徳美) 町田副市長。
町田隆敏 11 番目 / 1,647 字
◎副市長(町田隆敏) 私からは、大きな3項目めの防災の見直し強化についてのご質問と、4項目めの子育てと教育環境についてのうちの1点目、子育て環境の整備についてお答え申し上げます。
 まず、3項目めの防災の見直し強化についてのご質問でございますが、各種の危機事象におきまして、市民の生命、身体及び財産の安全を確保し、被害を最小限にするためには、刻一刻と変化する情報を的確に捉え、対策につなげることが重要であると認識するものでございます。
 そのため、自然災害に関しては、これまでの災害対応の検証結果等を踏まえ、課題改善に向けた訓練や研修を定期的に行い、対策の実効性を高めることによって、緊急時においても即応可能な体制の構築に努めてきているところでございます。
 また、新型コロナウイルス感染症の対応に当たりましては、対策本部において、感染拡大期など状況の変化に応じ、迅速な情報収集や情報共有を図りながら、本部長である市長の指示の下、例えば集団感染、クラスターの発生時には、現地対策本部を速やかに立ち上げるなど、感染拡大防止対策に取り組んできているところでございます。
 今後も、適宜、検証を行い、感染症対策における課題を把握して、速やかに改善を図るとともに、直ちに初動態勢を取れる体制を整えてまいりたいと考えるところでございます。
 次に、大きな4項目めの子育てと教育環境についてのご質問のうち、1点目の子育て環境の整備について、そのうち、児童虐待防止についてお答え申し上げます。
 まず、システム導入後の見落としの危険性の認識についてでございますが、新たに構築するシステムは、虐待危険度の点数化や各部署での対応状況を随時反映する機能を備えることで業務を補完し、職員による支援をさらに充実させる効果を期待するものでございます。
 仮に虐待危険度が低い場合であっても、支援を行う中で職員が新たに気づいた変化をシステムで共有することで、虐待防止や早期発見に寄与する効果も期待されるものと認識するところでございます。
 システムを有効に活用するためにも、職員の気づきを確実に支援につなぐことができるように、専門性を高め、虐待が見過ごされることがないよう、体制の強化も進めてまいります。
 次に、再発防止の取組についてのご質問でございますが、検証委員会で指摘されました協働の視点や、支援を受ける側の立場になって問題を理解する観点は、市役所の仕事全般に直結する重要な観点として、機会を捉えて職員に徹底しているところでございます。また、課題を踏まえた提言に対する取組も、定期的に児童虐待防止対策推進本部で実施報告を行い、あわせて、専門家による外部評価を行うことで、より緊張感を持って着実に実行していく考えでおります。
 その上で、第3次児童相談体制強化プランにおきましては、職員の専門性向上、機関連携の強化や区の体制強化などの具体的取組を連動させることで、効果的な虐待防止対策を進めていきたいと考えるところでございます。
 次に、子育て環境の整備についての質問の2点目のコロナ禍における子どもたちへの影響と対応についてお答え申し上げます。
 新型コロナウイルスの感染の拡大、流行によって、子ども本人はもとより、子育て家庭は、長期間にわたり不安やストレスを抱えた生活を余儀なくされ、様々な影響を受けているものと認識するところでございます。
 そのため、例えば学校の臨時休業期間中には、このコロナ禍の影響が虐待リスクを高めてしまうという意識を持って、オンライン等を活用して子どもの状況を丁寧に確認するなどしており、今後も、子どもに関係する部局が連携し、虐待の兆候の早期把握に努めてまいります。特に心配な状況が把握された場合には、区の家庭児童相談室が中心となって、要保護児童対策地域協議会、いわゆる要対協での協議を重ねるなど、子どもや家庭への適切な支援をより確実に進めてまいります。
 私からは、以上でございます。
五十嵐徳美 12 番目 / 17 字
○議長(五十嵐徳美) 吉岡副市長。
吉岡亨 13 番目 / 920 字
◎副市長(吉岡亨) 私からは、5項目めの南区の視点から見た札幌市の諸課題についてお答えをいたします。
 最初に、真駒内公園屋内競技場をはじめとしたオリンピックレガシーについてであります。
 2030年冬季オリンピック・パラリンピック大会の会場となる競技施設につきましては、国際オリンピック委員会、IOCなどから示されている最新の技術基準への対応に加え、障がいの有無を問わず、誰もが使いやすい環境の確保などが求められているところでございます。
 これらの検討に当たりましては、IOCが示している既存施設を最大限活用するという考え方を原則とし、市外、道外の施設も活用するほか、仮設による対応も含めた効率的な整備を行うこととしております。
 特に、1972年大会で使用された競技施設につきましては、老朽化の進み具合や大会後の維持管理の観点も加えた検討を行う必要がございます。真駒内公園屋内競技場については、所有者である北海道の意向を確認しながら、2030年大会時の活用について検討を進めてきたところでございます。
 これらを踏まえて、2030年大会で使用する施設につきましては、引き続き関係者との協議を行いながら、大会後もウインタースポーツの魅力を発信し続けていくレガシーとしてふさわしい施設となるよう検討を進めてまいります。
 次に、真駒内駅前の再開発についてであります。
 真駒内駅前地区のまちづくりにつきましては、検討委員会や地域協議会、南区民を対象とした意識調査などを実施しながら、令和3年度末の計画策定を目途に作業を進めているところでございます。
 その中では、にぎわいなどの地域交流拠点にふさわしい魅力の創出に向け、生活利便機能や公共空間の充実化を図る施設整備、また、真駒内駅利用者がそれら施設へスムーズにアクセスできる歩行者動線の確保について重点的に検討を進めているところでございます。
 また、民間による生活利便機能の導入につきましては、定期借地権の設定をはじめ、様々な事業手法が想定されますことから、それらの特性や事業の方向性などを踏まえながら、当該地に最適な方法について検討を進めてまいります。
 私からは、以上でございます。
五十嵐徳美 14 番目 / 17 字
○議長(五十嵐徳美) 石川副市長。
石川敏也 15 番目 / 1,386 字
◎副市長(石川敏也) 私からは、大きな2項目めの新たな経済対策についてご答弁を申し上げます。
 まず、現時点における産業振興ビジョンの評価と今後の産業振興予算についてであります。
 1点目の現時点における産業振興ビジョンの評価についてでありますが、当ビジョンは、観光、食、環境(エネルギー)、健康福祉・医療、IT・クリエイティブの五つを札幌市の経済施策の方向性を示す重点分野として掲げており、2011年の策定以来、それぞれの分野の具体的な基本施策に積極的に取り組んできたところであります。
 そうしたことによりまして、2018年までに、例えば観光分野におきましては、観光消費額が5,780億円へと約56%増加をし、また、食分野におきましては、食料品の製造品出荷額等が2,580億円へと約25%増加するなど、産業の振興を通じて魅力あふれるまちづくりの実現につなげることができたものと認識をいたしております。
 しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響により、インバウンドを含む観光需要の減少や雇用情勢の悪化など、今後も予断を許さない状況にありますが、観光、食の分野におきましては、様々な工夫をしながら事業を進め、また、健康福祉・医療など他の分野におきましては、企業の創出、育成を図ることなどによりまして、当ビジョンが目指す産業振興に今後とも積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
 2点目の今後の産業振興予算についてであります。
 このたびの新型コロナウイルス感染症により、当ビジョンの各重点分野につきましても少なからず影響を受けているところでありますが、これらについては、ポストコロナにおいても変わらず、札幌市の経済を牽引する重要な分野であると認識をしております。
 感染症が拡大局面に入って以降、非接触活動等の新たなニーズ、東京一極集中からの地方分散、インバウンドの一時的な消滅といったことがトレンドとして挙げられているところであります。そこで、来年度予算におきましては、こうしたトレンドに対応して、重点分野における基本施策に、デジタル化の推進、人材企業のさらなる集積、さらには、観光ニーズの変化への対応といった視点を加えまして、コロナ禍による影響を受けた経済の回復を目指してまいりたいと考えております。
 次に、新たな日常におけるIT人材の確保についてであります。
 IT人材の確保の取組は、札幌の産業の高度化や持続的な成長につながるほか、新たな日常で求められるリモートワークや非接触型のサービスといった需要に対応していくために重要であると認識をしております。
 札幌市といたしましては、これまで、小・中学生から大学生までを対象とした官民連携によるIT技術に関するイベントや、専門技術者が先端技術を習得するためのセミナーを開催するなど、IT企業の人材確保・育成に力を入れてきたところであります。
 コロナ禍によりIT人材の確保が困難となる中、UIJターンの促進などによる即戦力となる人材の確保はもとより、今後は、地元での人材育成をより重視し、若手の研究者や技術者の札幌における活躍につながるみらいIT人材育成事業のさらなる充実を図るなど人材の確保に努め、ひいてはIT先進都市札幌を確立してまいりたい、このように考えております。
 私からは、以上であります。
五十嵐徳美 16 番目 / 18 字
○議長(五十嵐徳美) 長谷川教育長。
長谷川雅英 17 番目 / 821 字
◎教育長(長谷川雅英) 私から、大きな4項目めの子育てと教育環境についての2項目め、教育環境等の充実についてお答えをいたします。
 まず、1点目の少人数学級の実施についてでございますが、少人数学級の実施につきましては、個別最適な学びのために必要な取組であることに加えまして、学校現場での感染症対策にも有効でありますことから、その実現を目指す動きが加速しているものと認識をしております。
 札幌市といたしましては、これまでも様々な機会を通じて国に要望してきておりますほか、他都市の状況について調査を行うとともに、小学校3・4年生の少人数学級の拡大に向けて必要となる教員の試算や教室の把握など、実施手法も含めて具体的な検討を進めているところでございます。
 来年度は、一部の学校におきまして少人数学級を試行実施し、その効果や課題等について検証するなど、速やかな実現につなげてまいりたいと考えております。
 次に、公立夜間中学の運営体制についてでございますが、様々な理由により、これまで十分に学ぶことができなかった方々の多様な教育ニーズに対しまして、義務教育を受ける機会を実質的に保障するためには、習熟度に応じた少人数による学習や、複数の教員によるサポートなど、きめ細かな対応が必要であると認識をしております。
 このため、札幌市におきましては、充実した学校運営体制の整備を目指し、全国に先駆け、これまでの2部学級や分校といった形態ではなく、校長を含めたより多くの教職員を配置できる一つの中学校として設置することを予定しているところでございます。
 こうした体制を整えまして、校長のリーダーシップの下、教職員が一体となって生徒一人一人の状況を適切に把握するとともに、そのニーズに応じた学びを充実させるなど、札幌市にふさわしい公立夜間中学の実現を目指してまいります。
 私からは、以上でございます。
 (三神英彦議員「議長」と呼び、発言の許可を求む)
五十嵐徳美 18 番目 / 18 字
○議長(五十嵐徳美) 三神英彦議員。
三神英彦 19 番目 / 1,448 字
◆三神英彦議員 皆さん、答弁、ありがとうございます。
 私からは、再質問を2点用意させていただきますが、新型コロナ感染症案件については、今、この1~2週間の状況を見ても、予断を許さない状況が続くものと考えられます。
 先ほどの質問において、感染対策における情報等の適切な発信について伺ったところですが、日々、感染者が増える中で、市民や事業者は、必死に感染防止対策に努め、できる限りの対策を講じているものの、いつ自分がかかるのか、また、事業者については、いつ自分のところでクラスターになるのか、不安が尽きないので、少しでもその不安を緩和できるよう、市として、あらゆる手段を講じて、今後の医療に係る課題や精神的負担の解消策、それらについてメッセージを発信することが必要であると考えます。
 特に、医療提供体制の充実はもとより、市民や事業者が何に不安を感じているのか、その内容に対し、どのような対策が必要なのかなど、札幌市が積極的に地域経済の現状や感染拡大防止への対応などについて情報を収集し、専門家の知見を交えて情報を今度は発信、提供するという、その収集と提供が大事であり、結果として、市民や事業者に分かりやすく伝わって不安の解消と感染拡大防止につながるものと考えます。
 そのために、これまで我が会派が主張してきております札幌市における広報機能の在り方について、改めて検証を行い、見直しを検討すべきであります。
 さらに、今後も、札幌市がこの難局を乗り切るため、市役所と議会があらゆる機会を通じて協議し、理解を深め、力を合わせ、一丸となって迅速に取り組んでいただくことを強く求めておきます。
 それでは、再質問です。
 南区の諸課題について、1点目は、真駒内の競技場におけるオリンピックレガシーの今後の在り方についてです。
 先ほどの答弁においては、所有者である北海道の意向を確認しながら、2030年大会時の活用を検討するとの内容であり、所有者の道との協議も必要であることは認識しましたが、真駒内公園内のシンボルでもある屋外、屋内の競技場が年数とともに老朽化する中で、新たな動きや対策が見られないことは、南区の住民としても、オリンピックレガシーが失われていくのではないかと危機感を抱いているところで、南区がオリンピックの聖地として今後も見直されるために一定の考え方を示すべきと考えます。
 質問ですが、当然、所有者である道の考え方が重要であることは承知しておりますが、札幌市が積極的に働きかけ、今後のオリパラ招致に向けた対策の充実を図るべきであり、また、オリンピックレガシーへの新たな取組が機運醸成の取組にもつながるものと考えますが、今後の道への働きかけと、真駒内公園内の競技施設と公園の在り方についてどう考えているのか、伺います。
 また、先ほど質問した中で、キーワードとして提示しておりましたPark-PFIと、それから、札幌武道館の考え方についても併せて伺います。
 2点目は、真駒内駅前の再開発についてです。
 真駒内駅前再開発については、令和3年度末の計画策定を目指すとしており、にぎわい創出を重点に、生活利便性機能の向上を図るため、定期借地権の設定をはじめ、最適な方法を検討するとのことであり、真駒内駅前の活気あふれるまち並みについて大きく期待しているところであります。
 質問は、計画策定後の新たな取組をどのように行うのか、民間ディベロッパーの活用方策を含め、伺います。
 以上です。
五十嵐徳美 20 番目 / 17 字
○議長(五十嵐徳美) 吉岡副市長。
吉岡亨 21 番目 / 696 字
◎副市長(吉岡亨) 2点についての再質問をいただきました。
 オリンピックレガシーの在り方、オリンピックレガシーへの取組として、今後、北海道へどう働きかけるのか、真駒内公園内の競技施設と公園の在り方についてどう考えるのか、そして、Park-PFIと札幌武道館の考え方についてということでございます。
 真駒内公園内の競技施設と公園の在り方につきましては、委員のお話にもございましたように、一義的には所有者であります北海道において検討されるものではありますけれども、2030年大会の競技会場として必要なバリアフリーとしての施設の在り方など、そういった検討と併せまして、北海道と協議を進めてまいりたいと思います。
 また、Park-PFI及び札幌武道館についての考え方でありますけれども、これまでの検討にはない項目でございますし、観点でありますことから、全国的な動向なども踏まえて、北海道とともに研究してまいりたいと考えるところでございます。
 次に、真駒内駅前の再開発についてということで、計画策定後の取組の進め方、民間ディベロッパーの活用方策についてというご質問でございます。
 まちづくり計画の策定後は、その実現に向けまして、具体的な事業内容や手法の検討、さらには事業化に必要な手続を進める、そういった段階に進んでまいります。特に、生活利便機能に係る事業実施につきましては、いかに民間活力を活用していくかというのが重要なポイントになってまいりますので、民間企業などが持つノウハウなどを最大限に活用ができる手法について十分に検討してまいりたいと考えるところでございます。
 以上でございます。
五十嵐徳美 22 番目 / 30 字
○議長(五十嵐徳美) ここで、およそ30分間休憩いたします。
桑原透 23 番目 / 64 字
○副議長(桑原透) これより、会議を再開します。
 代表質問を続行します。
 たけのうち有美議員。
 (たけのうち有美議員登壇)
たけのうち有美 24 番目 / 17,528 字
◆たけのうち有美議員 私は、民主市民連合を代表して、秋元克広市長が今議会に上程された諸議案並びに諸課題について、順次、質問いたします。
 質問に先立ち、改めまして、新型コロナウイルス感染症によりお亡くなりになられた方々に謹んで哀悼の意を表しますとともに、ご遺族の皆様に心よりお悔やみ申し上げます。
 また、今もなお感染症対策との闘いの最前線でご尽力をいただいている医療従事者をはじめとする全ての皆様に深く感謝を申し上げます。
 それでは、初めに、財政運営について、2点伺います。
 1点目は、2021年度予算編成で特に力を入れたい点についてです。
 2021年度予算は、秋元市長の任期の折り返しの予算であり、札幌市まちづくり戦略ビジョン・アクションプラン2019に掲げる計画目標の着実な達成に向け、一層取組を加速させなければならない重要な予算となります。
 しかし、新型コロナウイルス感染症の拡大による影響は甚大で、本市の経済状況は、インバウンドを中心とした観光需要の大幅な減少や個人消費の落ち込みなどの影響により、経済環境が大幅に悪化している状況にあります。さらに、感染拡大の長期化による雇用環境の悪化が危惧されるなど、今後の市税収入や社会保障費への影響が懸念されます。アクションプラン2019では、扶助費や公債費の増加だけではなく、公共施設等の更新需要やまちのリニューアルに伴う財政需要の増加が見込まれていることから、一層厳しい財政運営が想定されます。
 そのような中、秋元市長は、2021年度の予算編成に当たって、三つの柱をポイントとして挙げています。
 一つ目は、新しい生活様式をはじめとする感染症対策や、社会経済情勢の変化を捉え、事業の大胆な見直しと柔軟な推進をすること、二つ目は、新たな日常推進枠として100億円ほどの財源を確保すること、三つ目は、新たな行政需要に対応するため、基金のさらなる活用を図るとともに、なお不足する分は、事業の効率化など経費削減に努めることとして、原則、一般財源の5%のシーリングを実施することとしています。
 現在、北海道においては新型コロナウイルス感染症が広がっており、特に、札幌市は連日のように100人を超える感染者が発生し、その対策に、保健所をはじめ、全庁的に人的資源を集結させ、最大限の体制強化を図っているところです。
 しかし、限られた人員の中で、まずは最優先で感染拡大防止を図っていかなければならず、予算編成方針の一つ目のポイントである新しい生活様式や社会経済情勢の変化を捉え、事業ターゲットの見直しや事業手法の大胆な組替えを考えるには、時間的な制約もあり、困難を極めることが想定されます。感染症への対応が長期化する中、計画事業の実施に当たっては優先順位を決めるなどの工夫も必要と考えます。これらの難題に全庁を挙げて立ち向かっていくためには、市政のかじ取りを行う秋元市長の強いリーダーシップが求められます。
 そこで、質問ですが、市長は2021年度予算編成でどのような点に特に力を入れていくのか、伺います。
 2点目は、財政調整基金の残高に対する認識についてです。
 今定例会で提案された一般会計補正予算では、当初、新型コロナウイルス感染症への対策として、医療提供体制の強化、感染拡大防止や事業の継続と雇用の維持、市民生活を支えるための支援として23億円を計上したものの、11月30日には、薄野地区における休業要請等に応じる事業者への協力支援金を追加したことで、39億円となりました。その他の補正予算を含め、一般財源としては財政調整基金を13億円取り崩すこととしており、この結果、補正後の財政調整基金の残高は161億円を見込んでいます。
 我が会派は、今後も、感染状況などを見極めつつ、段階に応じて必要な対策をしっかりと図っていかなければならないとし、この後も状況に応じた補正予算を追加で行っていくべきと考えます。
 また、その財源として、国の財政支援を待たずに、財政調整基金をちゅうちょなく活用すべきです。アクションプラン2019では、財政規律の堅持の中で、2022年度末の残高を少なくとも100億円以上の水準を維持することとしていますが、コロナ禍にあっては、この100億円の水準にこだわらず、必要な支援を実施していくべきと考えます。
 そこで、質問ですが、財政調整基金の残高についてどのように考えているのか、認識を伺います。
 次に、新型コロナウイルス感染症対策について、2点伺います。
 1点目は、感染拡大に伴う保健所等の体制強化についてです。
 新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない状況を受けて、道は、薄野の接待を伴う飲食店に対して営業時間の短縮を要請するとともに、札幌市内での不要不急の外出と市外の往来自粛を求めました。
 しかしながら、新規感染者は11月5日に119人と3桁を超えたのを皮切りに、高止まりの状況が続いていることから、道は、集中対策期間を延長し、感染対策を強化しました。政府の観光支援事業Go To トラベルをめぐっても、全国の医師会などから、医療崩壊を懸念し、見直しを求める声明が出されていたものの、政府は、旅行が感染拡大の要因とはなっていないとし、同事業の見直しをしないとしてきました。
 こうした中、政府は、新型コロナ対策本部の分科会で感染が広がる地域への旅行について見直しを求める提言が出されたことなどを受けて、11月24日、札幌市と大阪市を目的地とする旅行を一時除外し、割引の対象外とすることを決めました。世論に押し切られる形での見直しは、当該自治体や利用者にキャンセル料の補償などをはじめとする混乱をもたらしました。
 一方、感染者の急増に伴い、秋元市長は、保健所の体制を強化し、濃厚接触者の特定やPCR検査の拡充などの対策を進めてきたところですが、市内の医療機関や高齢者施設などで大規模なクラスターが発生するなど、増強した体制を上回る状況となっています。
 これまでも、本市は、全庁一丸となって取組を進め、11月までに約300名規模の応援職員を各局から受け、新型コロナウイルス感染症対策の体制を構築してきました。しかし、新型コロナウイルス感染症の流行が長期化していることから、保健所を中心とした職員の疲弊のみならず、応援職員を派遣した各局も疲弊してきており、日常業務にも影響を及ぼしかねない状況となっています。
 政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会においても、保健所に対して十分な支援を行う必要があることが示されました。市内において、さらなる感染拡大が進み、保健所における通常業務にプラスして、PCR検査の拡大、宿泊療養施設の運営、クラスター対応など、保健所業務が一層膨大になる厳しい状況が札幌市においては現実のものとなっており、保健所等のより一層の体制強化が求められています。
 これまで、各局における事業手法の見直しや業務の効率化などで応援職員を捻出してきましたが、現下の感染拡大に伴う業務量の増加に対して従来の手法での応援職員を確保することには限界があり、感染の収束が見えない中で各局からの応援体制を維持し続けるためには、今後、各局における業務等に優先順位をつけるなど、難しい判断をせざるを得ない状況にあると考えます。
 このまま職員を中心とする応援体制を継続することは、市民サービスの低下やアクションプランの推進にも影響が出ることが危惧されます。また、過剰な業務量は、本市職員の健康管理にも重大な懸念が生じる可能性があります。今後、体制強化と並行し、本市職員の業務の負担軽減のためにも、応援職員が担う業務で外部事業者に任せることのできる業務については民間の力を活用することも、応援体制の維持につながるものと考えます。
 そこで、質問ですが、保健所等の体制強化についてどのように取り組むのか、伺います。
 2点目は、札幌市が実施する自宅療養についてです。
 札幌市では、市内の医療機関と連携を図りながら病床の確保を進めてきており、現在では440床を準備しているほか、PCR検査センターの設置や、インフルエンザ流行期に向けた発熱外来の体制整備も進め、診療、検査等の体制を構築してきたところです。また、患者数の急増に伴い、重症者等に対する入院医療の提供に支障を来すことを防ぐため、軽症者のうち、重症化リスクの低い方々向けに宿泊療養の拡充をしてきました。
 しかしながら、感染拡大が続いている本市においては、医療機関や高齢者の福祉施設などでもクラスターが発生するなど、新規感染者数の増加に伴い、医療提供体制の逼迫度が増している状況となっています。12月1日時点では、市内の新型コロナ感染病床数の約440床に対し、入院者数は291名となっており、医療現場からは悲痛な声が上がっています。
 新型コロナウイルス感染症陽性患者は入院または宿泊療養を原則としていますが、市内での急速な感染拡大に伴い、宿泊療養の入所者数が急増し、入所を調整中の患者も急増していることから、11月11日より自宅療養についても実施することとなりました。感染者数が1,500人を超える現状において、これからも感染者の増加は十分に予想されることから、自宅療養を含めた療養先の選択肢を増やしていくことは、現在医療機関にかかっている過度の負担を軽減することにもつながり、健全な医療体制を維持する上で必要な措置だと思います。新型コロナウイルスに感染し、無症状、軽症と診断された、高齢ではなく基礎疾患のない単身世帯の方など、症状の急変するリスクが少ない方が自宅療養となりますが、新型コロナウイルス感染症の陽性患者であることに変わりはなく、このような方々が安心して療養できる環境が必要と考えます。
 そこで、質問ですが、札幌市では自宅療養をどのような位置づけとしているのか、また、安心して自宅療養してもらうためには、どのような支援が必要と考え、提供していくのか、伺います。
 次に、創造都市さっぽろの評価と今後の取組について伺います。
 札幌市は、2006年に創造都市さっぽろ宣言を行い、創造性に富む市民と外部との交流によって生み出された知恵が産業や文化を育み、新しいコト、モノ、情報を絶えず発信していく街、創造都市さっぽろを目指すこととしました。
 その後、ICT企業や札幌市立大学をはじめとする教育研究施設の集積に加え、札幌駅前通地下歩行空間、チ・カ・ホの設置や、さっぽろ雪まつりでのプロジェクションマッピングなど、市内の公共空間を創造的に活用してきました。2013年には、これらの取組が認められ、札幌市は、デジタル技術などを用いた新しい芸術表現や創造産業の振興を目指すメディアアーツ都市としてユネスコ創造都市ネットワークへ加盟したところです。2014年には、第1回となる札幌国際芸術祭2014を開催し、2017年には、先端テクノロジーや斬新なアイデアを核に新しい価値を提案するビジネスコンベンション、No Mapsも本格的にスタートするなど、新たなイベントが本市の魅力を高めてきました。
 一方で、今年度は、新型コロナウイルス感染症の影響から国際的な往来に制限が生じ、各種イベントも感染症対策を講じる中で従来の開催方法が取れないといった制約が課され、12月の開幕を予定していた札幌国際芸術祭2020も中止となりました。
 このような状況下でも、ICT技術などのテクノロジーを活用するというメディアアーツ都市の特徴を生かし、都市間交流ではオンラインで札幌の作家と世界の作家をつなぐデジタル作品の共同制作が実施され、今後、各都市での展示を予定しています。この10月には、札幌芸術の森を舞台に、FMラジオという今や当たり前の存在となった技術に着目し、密にならない映画、音楽フェスティバルが開催されるとともに、北3条広場では、音楽と街がシンクロするエンターテインメントの実証実験も行われたところです。こうした最新テクノロジーを駆使し、総意工夫に富んだ取組は、コロナ禍を乗り越える可能性を持つメディアアーツ都市の理念を可視化したものと考えます。
 新型コロナウイルス感染症の影響は市民生活にも及び、他者との接触を避ける巣籠もり生活が長引いている中、人と人との関わりが少なくなり、市民のコミュニケーションが希薄化することで市民の創造性も失われてしまうのではないかと危惧しています。コロナ禍だからこそ、メディアアーツ都市として市民の創造性が発揮され、新たな試みが次々と生み出されるように、市のみならず、産業界や大学等が一体となった取組をさらに進めるとともに、新しい生活様式の中でメディアアーツの特性を生かした取組を、札幌の魅力とともにどのように発信し続けるのかを考えることが必要です。
 来年度は、ネットワークの加盟認定の継続に向けて、4年に一度の事業報告をユネスコ創造都市ネットワーク事務局に対し行い、加盟都市や専門家から評価を受ける節目の年になります。今回のコロナ禍において、事業の中止や変更、延期といった影響を受けている中、ユネスコ創造都市ネットワークという国際的な枠組みに加盟している本市の取組を総括、検証し、未来志向を持つことが大切と考えます。
 そこで、質問ですが、ユネスコ創造都市ネットワークへの加入以来、これまでの7年間を振り返り、どのように評価されるのか、また、この評価や長期化するコロナ禍を踏まえて、今後の取組をどのように進めていくのか、伺います。
 次に、成年後見制度の利用促進について伺います。
 成年後見制度は、認知症高齢者、知的障がい者、精神障がい者など判断能力が不十分な方を法的に保護するための制度であり、家庭裁判所が選任した成年後見人等が本人に代わって財産管理を行ったり、本人の心身の状況を把握し、医療、介護等についての契約を締結するなど、社会の高齢化に伴い、成年後見を必要とされる方が年々増加傾向にあります。
 しかし、最近10年間の最高裁判所のデータによると、判断能力が不十分な方のうち、制度を利用している方は2%程度で推移し、制度が十分に機能しているとは言えない状況にあります。福祉団体が行った高齢者へのアンケートでは、現在の生活に問題を感じていない、今後起こり得る判断能力の低下などのリスクに対して漠然とした不安感はあるものの、具体的な問題意識を持っていないとの回答が多く、7割近くの方が成年後見制度を知らないと答えていることからも、制度の周知が急務です。
 また、実際に後見人を担っている専門職からは、親族による本人への虐待や、わずかな年金が奪われて入院費が払えなくなった事例や、親族間で激しい感情的対立が生じて親族が後見人になるのが難しいケースがあったなどの声も寄せられており、専門職による後見人の必要性が訴えられています。また、被後見人が若年の場合、数十年にわたって見守る必要があるなど、継続性が重要となる場合もあります。
 そのような中、2017年3月、国は、成年後見制度の利用の促進に関する法律に基づく成年後見制度利用促進基本計画を閣議決定し、関連・関係省庁が連携して総合的かつ計画的に利用促進策に取り組むこととしています。
 本計画では、財産管理のみならず、意思決定支援や身上保護など、利用者がメリットを実感できるよう制度、運用の改善、弁護士や社会福祉士をはじめとする専門職団体と連携体制を強化、権利擁護支援の地域連携ネットワークを構築、地域住民の中から後見人候補者を育成し、成年後見等の担い手を確保すること、また、不正防止の徹底と利用しやすさとの調和などを今後の施策の目標としています。それを受け、自治体においては、国の基本計画を勘案し、市町村における成年後見制度の利用の促進に関する施策についての基本的な計画を定めるよう努めるものとされています。
 我が会派では、これまでも、高齢者が安心して住み慣れた地域で暮らし続けることができるとして、成年後見制度の利用促進について質疑、提言を行ってきました。特に、制度を持続し、充実させるためには、札幌市で2014年から開始している市民後見人制度をより一層活用するための施策や、保健、医療、福祉の連携だけではなく、新たに司法も含めたネットワークによる権利擁護支援の必要性について訴えるとともに、できる限り早急な成年後見制度利用促進計画の策定を求めてきたところです。
 誰もが安心して住み慣れた地域で暮らし続けられること、安心して福祉や介護のサービスを受けることができる地域づくりを目指す札幌市として、成年後見制度の充実は不可欠と考えます。札幌市は、地域福祉社会計画2018において、成年後見制度の利用促進と市民後見人養成の推進を掲げています。また、アクションプラン2019においては成年後見制度利用促進を掲げ、現在は成年後見制度利用促進計画の策定に着手したと聞いています。
 そこで、質問ですが、成年後見制度利用促進計画策定の進捗状況と策定に当たっての基本的な考え方について伺います。
 また、今後の市民後見人の活用に向けた取組について、考えを伺います。
 次に、高齢者の介護を支える人材の確保について伺います。
 先週、札幌市介護保険事業計画推進委員会に対して、来年度からの3年間を計画期間とする札幌市高齢者支援計画2021の案が示されました。この計画は、介護保険制度を含めた高齢者支援施策の総合的な推進と円滑な実施を目指すものであり、少子高齢化が進む札幌市にとって大変重要な計画となります。
 この中で、介護サービスの利用状況や地域における高齢者の生活と支援体制など様々な現状分析が行われておりますが、介護サービスを提供する事業者の状況を見ると、介護人材の確保が大きな課題として浮かび上がっています。厚生労働省の推計によると、団塊の世代が全員75歳以上となる2025年度には、全国で約34万人、北海道では約2万人の介護人材が不足するとなっています。
 今回の計画の策定に当たって、札幌市が実施した介護保険サービス提供事業者調査によると、介護サービス事業所における職員の採用状況について、常勤職員、非常勤職員とも計画どおり採用できていないと回答した事業所が約40%となっており、前回調査と比べて4%増加しています。また、介護サービス事業所の運営に関する問題点について、約半数の事業者が人材育成が難しいと回答しており、そのほかに、介護報酬が実態にそぐわない、職員の仕事への意欲を維持するのが難しい、職員が定着しにくいといった回答がそれぞれ32%の事業者から寄せられています。さらに、介護サービス事業所における職員の主な離職理由については、健康、職場の人間関係、給与、職場環境といった項目が多くなっています。
 このように、高齢者の介護を支える人材の確保は、今後、高齢者支援施策を推進する上で最大の課題と考えられます。これまでも再三指摘されていますが、介護人材の確保が困難になっている根本的な原因は労働に対する賃金の低さです。また、現在のコロナ禍で、介護事業所も介護職員も疲弊し切っているのが現状です。今後、低賃金の問題が解決されず、コロナ禍の苛酷な経験から人材が流出すれば、本市における介護サービス提供体制が崩壊することも懸念されます。
 そこで、質問ですが、札幌市高齢者支援計画2021において、高齢者の介護を支える人材の確保を今後の大きな課題として捉え、様々な施策に取り組んでいくこととしていますが、どのようなことに重点を置いて施策を実行しようとしているのか、伺います。
 次に、バイオ産業の振興について伺います。
 医薬品など健康・医療分野に関わるバイオ産業の世界市場は、OECD、経済協力開発機構の報告によると、2030年までに45兆円もの巨大市場へと成長することが見込まれています。また、一般財団法人ベンチャーエンタープライズセンターが発行しているベンチャー白書によれば、国内ベンチャーキャピタルの2018年度のバイオ分野への投資額は、2015年度比で約2.3倍の約323億円であり、全分野の約2.1倍よりも伸び率が高くなっています。こうした中、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行により治療薬、ワクチン等の開発の加速が求められ、本年6月に国がまとめたバイオ戦略2020でも、生活習慣病の増加、医薬品需要の増加といった社会課題は変わっていない状況の中、新型コロナウイルスなどの感染症に対応するワクチン、治療薬等の医薬品開発におけるバイオテクノロジーの重要性がさらに強くなっていると報告されています。
 一般的に、医薬品の開発については、国内外の大手製薬メーカーが一手に開発を担っている印象がありますが、近年では、大学などの研究機関の研究シーズを実用化したバイオベンチャーが医薬品開発をはじめとした研究開発型の産業を牽引し、大手製薬メーカーではこうしたベンチャー企業の技術を導入する事例が増えています。そのような流れを反映して、2019年度の経済産業省の調査によると、日本の大学発ベンチャー企業数が前年度比288社増の2,566社と、初めて2,500社を突破し、企業数及び1年間での増加数ともに過去最高を記録しています。
 このような潮流の中で、札幌市は、低湿度で冷涼な気候、豊富な農水畜産資源、都市としての機能などが充実しているバイオ研究の適地であり、最大限、その優位性を発揮するべきだと考えます。北海道大学の北側に広がる北大北キャンパスは、北大の研究施設をはじめ、創業間もないバイオベンチャーが低廉な価格で入居できる北大ビジネス・スプリングや、研究開発の支援などを行っている北海道科学技術総合振興センターなどが集まり、バイオ産業の活性化に資する全国有数の産学連携拠点となっています。
 我が会派においても、2010年第1回定例会の代表質問で、北大北キャンパス内の産学連携を進める北大リサーチ&ビジネスパーク構想の積極的な推進について質問し、北キャンパスに集積された研究成果を積極的に活用し、より多くの起業や事業化に結びつけていきたいとの答弁があるなど、以前から積極的に提言してきました。その後、札幌市において起業家育成や事業化支援などの施策が実施されたことにより、北キャンパスは、札幌のバイオ産業の発展にとって重要な役割を担う存在として次第に花開いてきていると言えます。
 また、札幌市は、北大北キャンパス以外にも、医科系、薬学系、保健系の研究者を擁する大学や、産業技術総合研究所などの研究機関も数多く立地し、先進的な研究が進められています。過去には、日本の創薬系ベンチャーとして初めて海外のメガファーマとの大型契約を締結したベンチャー企業や、道内大学発ベンチャーとして初めて東京証券取引所マザーズへ上場した企業など、実力のある医療・創薬系のベンチャー企業が札幌から生まれています。このように、札幌にはバイオ産業の集積地として有望な研究シーズを事業化に導くバイオベンチャーが発展する素地が備わっていると考えます。
 そこで、質問ですが、バイオベンチャーの成長のためには行政による後押しが必要であると考えますが、その育成についてどのように考えているのか、伺います。
 次に、困難を抱える若年女性への支援について、2点伺います。
 1点目は、思春期、若年期の女性を対象とした支援についてです。
 2019年6月に発生した2歳女児の死亡事例に係る札幌市子ども・子育て会議児童福祉部会の検証報告書の中で、思春期、若年期に焦点を当てた支援の枠組みの創設の必要性が指摘されています。死亡した女児の母親は、10代から20代に差しかかるに当たり、交際相手との関係や精神的な不調、進学や就労の問題など様々な困難を抱えていましたが、これらへの対応が十分に図られることはなかったとされています。その要因として、この思春期、若年期に焦点を当てた支援の枠組みが、市はもとより、国の施策としても不足しているという実情があり、家族からの虐待があっても18歳以上であれば児童福祉法に該当しない、また、中絶したこと等により妊婦でなくなれば母子保健分野の支援の目からこぼれ落ちてしまうことが指摘されています。
 様々な困難の背景には、家庭環境や本人の発達の遅れ等、多岐にわたることが考えられますが、とりわけ支援が必要な状況であっても見過ごされてしまうと、性的搾取、性暴力、DV被害、予期しない妊娠や出産など、新たな困難を抱えることになりかねません。
 そこで、質問ですが、検証報告書で提言された思春期、若年期の女性を対象とした支援について、どのように認識し、今後取り組んでいくのか、伺います。
 2点目は、困難を抱える若年女性への支援の中でも、とりわけ若年女性の妊娠、出産、育児に係る支援について伺います。
 我が会派は、これまで、母子保健事業において、妊娠期から特に支援を必要とする対象者を早期に把握し、支援に結びつけることが児童虐待予防のために重要であることを指摘し、潜在化している問題を見落とすことなく適切に対応することを求めてきました。
 2020年9月に公表された社会保障審議会児童部会児童虐待等要保護事例の検証に関する専門委員会による子ども虐待による死亡事例等の検証結果第16次報告によると、全ての出生の中で若年妊娠は約1.3%であるにもかかわらず、虐待死事例では、第3次報告以降の平均ですが、若年妊娠は17.5%とかなり高い割合となっています。若くして出産し、しっかりと子育てしている女性も数多くいますが、この数字は、若年妊娠の結果が児童虐待につながってしまう危険性を示唆しており、児童虐待を防止するためには、若年女性に対する妊娠、出産、育児までの切れ目のない支援が極めて重要であると考えます。
 そこで、質問ですが、困難を抱える若年女性への支援の中でも、とりわけ妊娠、出産、育児に関する支援は極めて重要であると考えますが、今後どのように進めていくのか、伺います。
 次に、都心のみどりづくり方針について伺います。
 新型コロナウイルス感染症の全国的な広がりを受け、これまでの生活スタイルをこの機に見直していこうという動きが出始めています。2020年8月に国土交通省が公表した新型コロナ危機を契機としたまちづくりの方向性によると、国民は自宅で過ごす時間帯が増えており、運動不足の解消、ストレス緩和の効果が得られる身近な場として緑やオープンスペースの重要性が再認識されていることや、今後の方向性として、居心地がよく歩きたくなるまち中、いわゆるウオーカブルな空間とオープンスペースを組み合わせたネットワーク形成の重要性が打ち出されています。
 一方、札幌市では、近年の公園の利用者数が例年より増加していると伺っており、改めて、屋外の緑が人々の心身に与える影響の大きさや、オープンスペースの価値というものが再認識されていると感じています。とりわけ、都心にある公園では、例年には見られない大きな変化が起きており、国内外からの観光客の姿が少なくなった一方で、多くの市民が芝生やベンチで憩う姿が強く印象に残っています。
 現在、都心では、マンション建設などが進み、人口が増える一方で、緑は依然として少ない状況が続いているとのことですが、コロナ危機を機会に、都心の緑を増やすことでまちの魅力を高めていくことに力を注いでいくべきと考えます。
 今年の3月に第4次札幌市みどりの基本計画が策定されましたが、その主な施策の一つに都心のみどりづくりの推進が掲げられ、今後、都心のみどりづくり方針を策定していくことが明記されています。
 また、この都心のみどりづくり方針については、都心部の緑化を官民連携で促進するための指針として、2021年度の策定を目指して現在検討が進められており、ぜひ、この方針をできるだけ早く策定し、市民にも観光客にも喜ばれる緑あふれる美しい都心づくりを実現していくべきと考えます。
 こうした視点で都心を見てみると、今、特に注目すべきは創成川公園です。この公園は、札幌中心部の創成川通アンダーパス連続化事業に伴い、その両岸をつなぐ憩いの場として2011年春に誕生し、南4条から北1条までの全長820メートルの公園に遊歩道を整備し、遊歩道の脇はライラックが彩り、れんがを用いたアートワークや、水辺にも下りていけるよう階段も整備され、緑と水、アートにも親しめる憩いの場として多くの方が利用しています。
 なお、創成川通は、都心まちづくり計画の骨格軸の一つであるつながりの軸に位置づけられ、豊かな環境を生かした市民交流やつながりを促進する場としての役割と、広域からの都心アクセスを支えるための都心アクセス道路の整備計画が進められています。また、札幌駅周辺部においては、再開発が進められる中で、北海道新幹線の駅が創成川に面する北5西1街区に整備される予定となっていることから、例えば、現在北1条まで整備されている創成川公園をさらに北に延ばし、新幹線駅とつなぐことでより一層魅力的なまちづくりが実現するのではないかと考えます。新幹線駅で降りた方が創成川公園を通って大通まで歩くといった回遊性も図られ、ウオーカブルなまちづくりの面からも期待できることから、ぜひとも創成川公園の北側への延長を検討すべきと考えます。
 そこで、質問ですが、現在策定中の都心のみどりづくり方針において、この方針の目指す方向性はどのようなものであるのか、また、都心の緑づくりを進めるに当たり、創成川公園を北に延ばすことについてどのように考えているのか、伺います。
 次に、今後の札幌市のアスファルト再生事業の見直しに向けた取組について、2点伺います。
 札幌市は、毎年、約30キロメートルの切削オーバーレイ工事を行い、約25万トン前後のアスファルト廃材が発生しています。
 しかし、同廃材の処理について、札幌市は、有価物と位置づけ、公共工事専用にしているため、廃材が札幌市から委託されている三つのプラント再生工場の敷地に積み上がっています。この状況を改善するため、我が会派は、その処理と販路を広く民間プラントに委ね、民間の工事等にも活用できるよう、事業の見直しと再生合材の品質改善を代表質問等で取り上げてきました。
 現状を具体的に解消するには、アスファルト廃材の有価物との位置づけを変更し、建設リサイクル法や廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則等に基づく処理が必要となります。札幌市が管理する道路は、1989年度に約4,700キロメートルでしたが、現在は、市道と市内の道道を合わせて約5,600キロメートルまで伸びています。これらの道路の舗装率は、簡易舗装を含めると、2020年4月時点で約99.5%となっています。
 札幌市は、2010年3月に、それまでの事後保全的な道路維持管理から、道路施設の将来にわたる補修、更新コストの縮減や事業費の平準化などを図るため、予防保全型の札幌市道路維持管理基本方針を策定し、現在に至っています。現在、運用している幹線道路等及び補助幹線道路舗装補修計画は、この基本方針に基づき、管理する道路の中で特に重要性の高い幹線道路約460キロメートルと災害時の緊急輸送道路約110キロメートルを合わせた298路線、約570キロメートルを幹線道路に、また、幹線道路に次いで重要な道路1,102路線、約840キロメートルを補助幹線道路に位置づけています。
 さきの決算特別委員会において、我が会派が取り上げた舗装補修計画の質問に対し、幹線道路等及び補助幹線道路舗装補修計画の基礎となる路面性状調査が2年後の2022年度に完了するため、その結果を踏まえ、舗装補修計画を改定したいとの答弁がありました。また、アスファルト再生事業の見直しに向けた取組についての質問に対し、民間事業へ移行した場合は法律上のアスファルト廃材の取扱いが変わることから、課題を整理しているとの答弁がありました。
 我が会派は、かねてから、同事業の見直しに当たっては、ある程度の移行期間を設定すべきと提言をしてきました。民間事業に移行した場合は、アスファルト廃材が産業廃棄物として取り扱われることとなり、その保管量が制限されます。そのことにより、これまで札幌市が委託している三つのプラント再生工場で受け入れていた約25万トンのアスファルト廃材を受け入れることができるかどうか、懸念しています。
 そこで、質問ですが、現時点で廃材をどのように適切にリサイクルできると考えているのか、伺います。
 2点目は、三つのプラント再生工場に堆積している再生骨材の取扱いについてです。
 アスファルト廃材から再生アスファルト合材の原料となる骨材を製造する際、規格外の砕石が約20%から30%発生します。現在、市内の三つのプラント再生工場の敷地内には合計約11万トンの規格外の砕石があり、これまでも生活道路の路盤材として使用されてきました。
 そこで、質問ですが、今後、アスファルト再生事業を見直す際に、約11万トンある規格外の砕石について、活用方法も含めて、どのように取り扱う考えなのか、伺います。
 次に、学校給食費の公会計化について伺います。
 中央教育審議会は、2019年1月にまとめた学校における働き方改革に関する総合的な方策についての答申において、学校給食費等の学校徴収金については、公会計化及び地方公共団体による徴収を基本とすべきとの方向性を打ち出しました。この答申を受けて、文部科学省は、地方公共団体における保護者からの学校給食費の徴収・管理業務を地方公共団体が自らの業務として行うことにより、教員の業務負担を軽減することを目的として、学校給食費徴収・管理に関するガイドラインを作成し、各地方公共団体における学校給食費の公会計化の取組を推進しています。
 我が会派は、2018年第3回定例会において、教員がよりきめ細かく子どもたちに寄り添い、向き合う時間を確保するための長時間労働解消に向けた一助として、学校給食費等の公会計化により教職員の業務負担を軽減することを提言しました。
 本市教育委員会は、札幌市教育振興基本計画に定める教育アクションプランにおいて、教職員が児童生徒一人一人に向き合いながら質の高い教育活動を実現するため、教職員が力を発揮できる環境づくりを施策の一つとし、今年度、札幌市立学校における働き方改革に向けた指針を策定しました。その中で、重点取組項目として、勤務時間を意識した働き方、学校行事・業務の見直し、チーム学校の体制整備の三つを掲げ、市教委内に新たにワーキンググループを設置し、具体的な検討を進めているところですが、新型コロナウイルス感染症に伴う影響や学習指導要領の改訂などにより、学校現場の業務はさらに増え続けており、抜本的な働き方改革の対策が急務となっています。
 本市において学校給食費を公会計化することは、既存の学校の業務体制を変える契機となり、教職員の業務負担軽減につながると考えます。現在、本市における学校徴収金の徴収・管理業務は、スクール・サポート・スタッフである校務助手等が担任外の教員などと連携して各学校で担っていますが、学校給食費を公会計化することにより生まれる時間を教員への直接的サポート業務に有効に充てることができます。それにより学校の既存の事務的業務も効率化されることから、教職員が連携して業務を分担するチーム学校としての協力・協働体制が強化され、教職員全体の業務負担軽減につながります。
 また、給食費の徴収については口座振替を基本としていますが、学校ごとに金融機関が指定されており、当該金融機関に口座を持たない保護者は新たに口座を開設しなければならないといった状況も解消されます。
 学校徴収金には、給食費以外にも教材費などの私会計もあり、これらの徴収金業務についても取扱いを検討する必要はありますが、まずは給食費の公会計化を進めることで、教員の負担軽減、ひいては学校組織全体の力を高め、教育活動の充実に資するものと考えます。
 今年11月に公表された文部科学省の調査によると、学校給食費等を公会計化している全国の地方公共団体は約3割で、導入を検討している都市も合わせると約6割が公会計化に向けて進んでいます。また、政令指定都市においては、福岡市が2009年度から、横浜市が2012年度から公会計化を実施し、今年度までに6政令指定都市が実施しているほか、川崎市などが次年度以降に公会計化を予定しており、各地方公共団体において学校給食費等の公会計化の動きが広がりを見せています。
 そこで、質問ですが、学校給食費の公会計化についてどのように考えているのか、伺います。
 最後に、教育施策の充実について、3点伺います。
 1点目は、性的マイノリティーの子どもに配慮した教育の充実についてです。
 これまで、我が会派は、性的指向や性自認などによって差別されることのない社会の実現と、性的マイノリティーの子どもの人権を守るため、学校における性別によらない名簿の導入、教員の研修の充実などを求めてきました。
 宝塚大学の日高庸晴教授が2019年に実施した性的マイノリティー当事者を対象にしたおよそ1万人への意識調査によると、学校生活においていじめ被害を経験した方が約60%おり、このいじめ被害経験者のうち、約3人に1人しか周囲から助けてもらえなかったという結果が明らかになりました。さらに、性的指向や性自認について本人の許可なく暴露する行為、いわゆるアウティングにより傷ついた経験をしている方が約25%おり、これらの行為は性的マイノリティーの子どもたちの命と人権に関わる看過できない問題です。
 また、同調査では、当事者の方が周囲との違いに気づいた年齢の平均は思春期の14歳であり、特に体の性別と心の性別が一致しないトランスジェンダーの方の場合ではおよそ10歳となっています。義務教育段階の当事者の子どもたちにとって、周囲との違いについて悩みを深めていくつらさは想像以上のものであると考えます。
 さらに、同調査に協力した当事者のうち、社会人およそ8,000人の約80%が職場や学校で差別的な発言を聞いた経験があるとしています。性的マイノリティーの子どもが、自分の性的指向や性自認に悩み、誰にも相談できず苦しんだり、無自覚に行われている差別や偏見に苦しむことのない環境づくりのため、札幌市においても、性的マイノリティーの子どもがいることを前提とし、性的指向や性自認は人それぞれ違うものであるという多様性を尊重した学校教育を進めていくことが重要です。
 そこで、質問ですが、性的マイノリティーの子どもに配慮した教育について、今後どのように取り組んでいくのか、伺います。
 2点目は、公立夜間中学についてです。
 公立夜間中学は、戦後の混乱期に義務教育を受けられなかった方のみならず、近年では、不登校などの事情により十分な教育を受けられないまま中学校を卒業した方や外国籍の方など、様々な理由で学ぶ権利を失った多くの方たちの権利を取り戻す役割を担っており、我が会派としても公立夜間中学の設置を求めてきました。
 本市においては、2022年4月の開校に向け、市民アンケートによるニーズの確認や、札幌市における公立夜間中学の在り方検討委員会の開催を経て、現在は基本計画の策定に向けた作業を進めているところです。一人一人が個人として尊重され、多様な価値観や生き方を認め、互いに支え合いつつ、全ての人に居場所と出番のある共生社会を実現するためにも、公立夜間中学が果たす役割は大きいと考えます。
 公立夜間中学を必要とする方は、学齢期に義務教育を受けられず、何らかの困難を抱えている場合があります。現在の職業と学業の両立、自らの学力への不安、経済的困窮など理由は多岐にわたりますが、入学を希望する方が学校に通い続ける環境を整えるため、手厚い支援の検討が必要です。
 例えば、学校教育法では、経済的支援の一つである就学援助は、学齢児童生徒の保護者に対して行うものとされており、法律上、学齢期を過ぎた方たちは対象とはなりません。とはいえ、公立夜間中学を設置している全国の自治体では、就学援助の必要性に鑑み、約7割が何らかの経済的支援を実施しています。
 本市が設置する公立夜間中学においては、生徒が潜在能力を発揮できる環境を整え、誰一人も排除することなく、一人一人の存在を受け入れる経済的支援などを含めた、いわゆる社会的包摂を体現する必要があると考えます。
 そこで、質問ですが、公立夜間中学に入学する方々が通い続けるための支援について伺います。
 3点目は、少人数学級についてです。
 アクションプラン2019においては、少人数学級の拡大を掲げ、35人学級の小学校3・4年生への拡大が検討されているところです。我が会派は、児童生徒と教員が向き合う時間を確保することで子どもたちにきめ細やかな対応ができるとし、あらゆる場面で少人数学級の早期実現を求めてきました。
 新型コロナウイルス感染症による一斉休校を経て、分散登校では1学級を複数のグループに分けて対応したことで、教職員数は変わらないものの、登校してくる子どもの数が少なかったため、図らずも少人数学級が実現しました。学校現場からは、密を防ぐために身体的距離を取ることができたことに加え、子どもたちに目が行き届くようになり、子どもたちと向き合える時間が増えた、子どもたちも落ち着いて学校生活を送れているなどの声が寄せられています。また、子どもたちからは、授業が分かりやすく、自分の意見を述べやすくなったなどの意見も聞いています。
 学校においては、学習以外の場面においても、例えば、いじめや子ども同士のトラブルなどの対応や、一人一人の心と体のケアなど、全教職員が一丸となって日々取り組んでいます。今回のコロナ禍での対応を含めて、子どもたちの変化やストレスなどに気づいてまず初めに対応するのは、長い時間、子どもと関わっている立場の教員です。学校において最も大事なことの一つである児童生徒と教員が向き合う時間を確保するためには、少人数学級が有効であり、結果的に教職員の負担軽減にもつながるものと考えます。
 そこで、質問ですが、小学校3・4年生の少人数学級の拡大については早急に実現すべきであり、1学級当たり上限の40人に達している学級からでも順次進めていくべきと考えますがいかがか、伺います。
 これで、私の質問の全てを終了いたします。ご清聴、ありがとうございました。(拍手)
桑原透 25 番目 / 25 字
○副議長(桑原透) 答弁を求めます。
 秋元市長。
秋元克広 26 番目 / 2,146 字
◎市長(秋元克広) 全体で11項目にわたり、ご質問をいただきました。私からは、1項目めの財政運営について、2項目めの新型コロナウイルス感染症対策について、3項目めの創造都市さっぽろの評価と今後の取組についてお答えをさせていただきます。その余のご質問につきましては、担当の副市長、そして教育長からお答えをさせていただきますので、よろしくお願い申し上げます。
 まず、1項目めの財政運営についてお答えをいたします。
 まず、2021年度予算編成で特に力を入れたい点についてでありますが、来年度の予算編成は、感染症拡大の影響により、市税収入や雇用、社会保障への波及リスクが危惧される中、柔軟かつ積極的な財政出動と財政の持続可能性の両立が求められているものと認識をしております。
 アクションプラン2019において計画された事業につきましては、目指す方向性は現下においても大きく変わらないものと考えておりますが、社会経済情勢の変化を踏まえ、事業のターゲットや手法の見直しを行いながら、柔軟かつ着実に実施をしてまいりたいと考えております。
 また、事業の効率化など経費節減に努めることで100億円規模の財源を確保し、新たな日常推進枠を設けたところであります。この枠をもって、感染症対策や行政事務のデジタル化、オンライン化に資する取組、ウィズコロナ・アフターコロナ時代に前向きに取り組む事業者への支援など、新型コロナウイルス感染症を前提とする新しい社会へ転換する取組に特に力点を置いてまいりたいと考えております。
 次に、財政調整基金の残高に対する認識についてであります。
 新型コロナウイルス感染症の影響から産業や雇用、市民生活を守り抜くためには、感染拡大防止に向けた強力な対策と、生活と経済の維持、回復に向けた対策を最優先で進めていく必要があります。そこで、追加の補正予算を含め、ちゅうちょなく財政出動を行ってまいりたいと考えております。
 一方で、災害や大雪といった不測の事態に備えるため、財政調整基金は一定程度の残高を確保していかなければならないものと認識をしているところでありまして、今後、増加する財政需要に対応するために、事業の実施時期の見直しや事業費の節減、さらには、減額補正も含めた予算の組替えなどにより財源を捻出してまいりたいと考えております。
 次に、2項目めの新型コロナウイルス感染症対策についてお答えをいたします。
 まず、感染拡大に伴う保健所等の体制強化についてであります。
 新型コロナウイルス感染症に対応する保健所の体制につきましては、感染の拡大状況に応じて、各局・区からの応援職員を配置することで強化をしてきたところであります。特に、10月下旬からの急激な感染拡大に対しましては、既に、各局に対し、一部業務の中止や先送りなどにより人員を生み出し、感染症対策の業務を最優先に取り組むよう指示したところでありますが、今後の感染状況によりましては、中止や先送りする業務の範囲をさらに拡大していく必要があるものと認識をしております。
 また、民間に委ねることができる業務につきましては、これまでも段階的に業務委託や人材派遣等の活用を進めてきたところではありますが、職員を専門性の高い業務に集中させるため、より一層の民間活用にも取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、札幌市が実施する自宅療養についてでありますが、これは、原則、病状の急変リスクが少ない比較的若い世代の陽性患者を対象としておりまして、感染拡大時の暫定的な対応として位置づけ、実施をすることとしたところであります。
 自宅療養されている方々への支援策といたしましては、看護師等による健康観察チームを新たに設置し、電話やスマホアプリなどによって健康状態の把握を毎日実施しているところであります。そして、症状悪化時の対応といたしましては、保健所や救急安心センターさっぽろにご連絡をいただくことで、入院や救急搬送が必要な状況であれば速やかに受入れ医療機関に搬送する体制を整えているところであります。
 また、食料品や日用品を詰め合わせた自宅療養セットの個別配付も開始をしたところでありまして、今後も引き続き、自宅療養されている方々が安心して生活ができるよう支援策の充実に取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、3項目めの創造都市さっぽろの評価と今後の取組についてであります。
 創造都市さっぽろの取組は、札幌国際芸術祭のスタートに加えまして、雪まつりでのプロジェクションマッピングの導入による新たな祭りの魅力創出や、No Mapsにおけるメディアアーツの展開など、様々な分野に広がりつつあるところであります。そして、こうした取組を通じて、札幌市はユネスコ・メディアアーツ都市として国際的な認知度を高めてきたところでもあります。
 コロナ禍でありましても、引き続き、市民、企業、大学、行政が連携をして、創造的な活動を支える機会を充実させ、先進的なテクノロジーと自由な発想の組合せによる相乗効果を発揮させながら、魅力と活力ある創造性に富んだまちづくりを推進してまいりたいと考えております。
 私からは、以上です。
桑原透 27 番目 / 16 字
○副議長(桑原透) 町田副市長。
町田隆敏 28 番目 / 1,623 字
◎副市長(町田隆敏) 私からは、4項目めの成年後見制度の利用促進について、5項目めの高齢者の介護を支える人材の確保について、7項目めの困難を抱える若年女性への支援についてお答え申し上げます。
 まず、成年後見制度の利用促進についてのご質問でございますが、成年後見制度の利用促進に向けた基本計画につきましては、弁護士会などの関係団体や有識者を含む札幌市地域福祉社会計画審議会権利擁護部会から意見をいただき、素案をまとめたところでございます。
 今後、パブリックコメントなどの手続を経て、年度内の策定を予定しております。策定に当たりましては、成年後見制度の利用促進に向けた体制整備や、誰もがひとしく安心して成年後見制度を利用できる仕組みづくり、成年後見人となった方が活動しやすい環境づくりを目指しているところでございます。
 また、市民後見人の活用につきましては、専門職後見人が財産分与などの法的な問題を解決した後に、その後見活動を引き継ぐことにも取り組んできたところでございます。
 今後は、基本計画の中で成年後見制度の利用促進に向けた協議会を設置することを予定しており、その中で、例えば市民後見人と専門職後見人と共同で後見活動を行うことなど、市民後見人の新たな活用についても検討してまいりたいと考えているところでございます。
 次に、5項目めの高齢者の介護を支える人材の確保につきましては、新たな人材を確保するとともに、人材の育成、定着に取り組んでいくことも重要と認識しており、両方の取組を積極的に進めてまいりたいと考えております。
 まず、新たな人材の確保に向けましては、介護の仕事のやりがいや魅力を伝えるため、PR動画の作成や高校生等による職場体験事業などに新たに取り組んでまいります。また、人材の育成、定着に向けましては、新任介護職員育成担当者向けのフォローアップ研修を実施するとともに、AI、ICTの活用や事務の見直しにより介護職員の業務負担軽減を図ってまいります。
 なお、介護職員の賃金等の処遇改善につきましては、基本的に国において総合的に検討、対応するべき事項と考えておりますが、人材を確保する上で重要な課題と認識しており、引き続き、国に対し要望し、また提言してまいりたいと考えております。
 次に、7項目めの困難を抱える若年女性への支援についてでございますが、そのうち、1点目の思春期、若年期の女性を対象とした支援についてのご質問でございますが、貧困や虐待など幼少期からの養育環境において困難を抱えた思春期、若年期の女性は、地域や行政とのつながりが薄く、社会的に孤立している場合が少なくないと考えております。そのため、暴力被害や性的搾取など、さらなる困難を抱えてしまうおそれがあることから、より早期に適切な支援へつなげることが重要と認識するところでございます。
 現在、若年女性を対象に、どのような不安や困難を抱えているのかなど実態調査を実施しているところであり、その結果等を踏まえ、アウトリーチ型の相談支援や安心できる生活環境を整えるための取組を進めてまいります。
 次に、2点目の若年女性の妊娠、出産、育児に係る支援についてお答え申し上げます。
 困難を抱えている若年女性においては、妊娠、出産、そして、その後に続く育児が人生の豊かな経験とはなり難く、さらなる負担や困難となってしまい、児童虐待につながる危険性が高いとも考えられるところでございます。そのため、児童虐待を未然に防ぐという観点からも、支援の入り口である母子健康手帳の交付時の面接から妊婦と寄り添い、切れ目のない支援を継続することが重要でございます。
 今後は、行政のみならず、医療機関や子育て支援を行っている関係団体等との連携を図り、若い親が子どもとともに成長していけるよう、地域で支えるネットワークの充実強化に努めてまいります。
 私からは、以上でございます。
桑原透 29 番目 / 16 字
○副議長(桑原透) 吉岡副市長。
吉岡亨 30 番目 / 1,308 字
◎副市長(吉岡亨) 私からは、8項目めの都心のみどりづくり方針について、9項目めのアスファルト再生事業の見直しに向けた取組についてお答えをいたします。
 最初に、8項目めの都心のみどりづくり方針について、まず、都心のみどりづくり方針の目指す方向性についてであります。
 都心部における魅力あるまちづくりを進めていく上で、緑の充実を図っていくことは、今後ますます重要になるものと認識するところです。
 このため、今回新たに策定する都心のみどりづくり方針では、再開発をはじめとする様々なまちづくりを連動させることで、都心の魅力を高める緑の創出と緑のネットワークの形成を目指していく予定としているところでございます。
 次に、創成川公園を北側に延伸することについてであります。
 創成川通は緑のネットワークの形成におきましても重要な軸として考えており、札幌駅周辺と大通、薄野が水と緑の空間で結ばれますことは、都心の緑の充実に加えて、居心地がよく、歩きたくなるウオーカブルなまちづくりの面からも寄与できるものと考えるところでございます。
 今後は、都心アクセス道路の動向も踏まえつつ、都心のみどりづくり方針を策定する中で、創成川公園の北側への延伸についても検討してまいります。
 次に、9項目めのアスファルト再生事業の見直しに向けた取組について、最初に、廃材のリサイクルについてであります。
 札幌市の工事から発生するアスファルト廃材につきましては、民間に先駆けて3か所の市専用プラントで再生しているところでありますが、事業開始から40年が経過し、プラントに堆積している約20万トンの廃材の処理が課題となっております。一方で、近年では、民間プラントで再生アスファルト合材を生産、販売することが一般的になってきていることなどから、民間事業への移行について検討を進めてきたところでございます。
 民間事業に移行するに当たっては、堆積している全ての廃材を一旦処理しなければならず、再生プラントへの廃材の受入れを制限する必要がありますことから、市内及び近郊の民間プラントを調査したところ、年間約10万トンの受入れが可能であり、堆積している廃材は2年程度でなくすことができると判断したところでございます。また、今後発生するアスファルト廃材と再生材の使用量はおおむね均衡する見込みであり、廃材を適切にリサイクルすることができる見通しが得られたところでございます。
 このようなことから、札幌市が再生アスファルト合材を生産する業務につきましては、令和4年度末をもって終えることとし、民間事業に移行してまいりたいと考えているところでございます。
 次に、堆積している規格外の砕石の取扱いについてであります。
 規格外の砕石につきましては、現在、プラントから出荷し、生活道路整備工事の路盤材として使用しているところでございます。
 民間事業へ移行する場合、プラントに残った規格外の砕石につきましては、札幌市の所有物でありますことから、建設局所管の資材置場に運搬し、引き続き路盤材としての活用を図ってまいります。
 私からは、以上でございます。
桑原透 31 番目 / 16 字
○副議長(桑原透) 石川副市長。
石川敏也 32 番目 / 433 字
◎副市長(石川敏也) 私からは、大きな6項目めのバイオ産業の振興についてご答弁を申し上げます。
 ベンチャー企業を育成し、それらの集積を促進いたしますことは、健康・福祉・医療分野の技術革新はもとより、高度な理系人材の受皿となる雇用の創出につながりますことから、バイオ産業の振興を図る上で大変重要であると認識をいたしております。
 札幌市といたしましては、これまでも、ベンチャー企業に対し、研究シーズの育成段階から事業化に至るまでの研究開発補助や、展示会、商談会への出展補助による販路拡大支援など、各成長段階に応じたきめ細やかな支援を実施してきたところであります。
 今後は、こうした支援に加えまして、バイオ分野に関心を持つベンチャーキャピタルとのマッチングのほか、投資ファンドの創設も視野に入れながら資金調達の多様化を図るなど、バイオベンチャーの育成に取り組むことによってバイオ産業の発展につなげてまいりたい、このように考えております。
 私からは、以上であります。
桑原透 33 番目 / 17 字
○副議長(桑原透) 長谷川教育長。
長谷川雅英 34 番目 / 1,421 字
◎教育長(長谷川雅英) 私から、10項目めの学校給食費の公会計化についてと、11項目めの教育施策の充実についてお答えをいたします。
 まず、学校給食費の公会計化についてでございます。
 学校給食費の公会計化は、教職員の業務負担軽減につながり、より質の高い教育活動の実現が期待されることに加えまして、納付方法の多様化による保護者の利便性向上、徴収・管理業務の効率化などの効果が見込まれるものと認識をしております。
 公会計への移行に当たりましては、新たな徴収・管理システムの開発をはじめ、業務執行体制の構築や関係規程の整備、関係団体との調整などが必要となるところでございます。このため、国のガイドラインや他都市の先行事例を踏まえながら、学校給食費の公会計化について具体的な検討を進めてまいりたいと考えております。
 次に、11項目めの教育施策の充実についてでございます。
 1項目めの性的マイノリティーの子どもに配慮した教育の充実についてでございますが、現在、性的マイノリティーの子どもが悩みを抱え込まず安心して学校生活を送ることができるよう、学校におけるきめ細かな配慮や、教職員が理解を深めるための研修を行うなど、子ども一人一人の支援の充実を図っているところでございます。
 今後は、このような個別の支援に加えまして、全ての子どもに多様な違いを認め、尊重し合う態度を育むため、教職員が性的マイノリティーなどの人権課題についてより一層理解を深め、人間尊重の教育に取り組んでいくことが重要と認識をしております。
 教育委員会といたしましては、当事者や専門家のご協力の下、人間尊重の教育に係る指導の手引や子ども向け啓発資料を新たに作成するなど、各学校のさらなる取組を支援し、差別、偏見のない、多様性を認め、支え合う教育の充実に努めてまいります。
 2項目めの公立夜間中学についてでございます。
 公立夜間中学には、学齢期に様々な理由により学ぶ機会を得られなかった高齢者や不登校経験者、外国籍の方など多様な生徒の入学を想定しており、より幅広い支援が必要であると認識をしております。
 教育委員会といたしましては、校舎、施設のバリアフリー対応や、スクールカウンセラーの配置を含めた教育相談体制の整備、通訳等の活用など、学校生活上の困りに寄り添い、学ぶ意欲の向上につながる支援の充実に努めてまいりたいと考えております。加えまして、就学援助や給食等の実施についても検討するなど、豊かな学校生活を保障し、全ての生徒が安心して学び続けることができる学校づくりを進めてまいります。
 3項目めの少人数学級についてでございます。
 少人数学級につきましては、感染症対策のみならず、教員の目が子ども一人一人に行き届くことでその状況を把握しやすくなるなど、個に応じたきめ細かな指導を行う上で有効であると認識をしております。
 国におきましては、少人数学級の実施に当たり、一つの学級を複数の教員で教えるチーム・ティーチングなどで活用されている既存の加配人員を学級担任として振り替えることも想定しているところでございます。
 このような状況を踏まえまして、札幌市といたしましても、来年度、一部の学校で試行的に少人数学級を実施することとしており、まずは1学級当たりの児童数が多い学校から導入し、全面実施に向けた取組を速やかに進めてまいります。
 私からは、以上でございます。
桑原透 35 番目 / 82 字
○副議長(桑原透) お諮りします。
 本日の会議はこれで終了し、明日12月4日午後1時に再開したいと思いますが、ご異議ありませんか。
 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
桑原透 36 番目 / 40 字
○副議長(桑原透) 異議なしと認めます。
 したがって、そのように決定しました。
桑原透 37 番目 / 23 字
○副議長(桑原透) 本日は、これで散会します。