札幌市議会 会議録検索システム(令和6年第1回定例会 2024-02-20 第2号)
2024-02-20/発言 55 件 / 原本(札幌市議会)
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飯島弘之
○議長(飯島弘之) ただいまから、本日の会議を開きます。
飯島弘之
○議長(飯島弘之) 出席議員数は、68人です。
飯島弘之
○議長(飯島弘之) 本日の会議録署名議員として中川賢一議員、福田浩太郎議員を指名します。
飯島弘之
○議長(飯島弘之) ここで、事務局長に諸般の報告をさせます。
鈴木和弥
◎事務局長(鈴木和弥) 報告いたします。 本日の議事日程、議案等審査結果報告書、質問順序表を配付いたしております。 以上でございます。 〔報告書は巻末資料に掲載〕
飯島弘之
○議長(飯島弘之) これより、議事に入ります。 日程第1、議案第37号から第41号まで、第44号、陳情第14号の7件を一括議題といたします。 委員長報告を求めます。 まず、総務委員長 藤田稔人議員。 (藤田稔人議員登壇)
藤田稔人
◆藤田稔人議員 総務委員会に付託されました議案2件及び陳情1件について、その審査結果をご報告いたします。 最初に、議案第37号 白石破砕工場更新事業建設工事請負契約締結の件及び議案第40号 駒岡清掃工場更新事業建設工事請負契約締結の件議決変更の件の2件についてですが、主な質疑として、白石破砕工場における火災爆発防止対策について、これまで清掃工場等で発生した事故などを踏まえてどのような要求水準としたのか等の質疑がありました。 討論はなく、採決を行いましたところ、議案第37号及び第40号の2件は、全会一致、可決すべきものと決定いたしました。 次に、陳情第14号 山口処理場への新幹線トンネル掘削土の搬入工事の中止と原状回復を求める陳情についてですが、主な質疑として、手稲山口受入れ地において現在実施している対策方法はどのようなものか、地域住民の理解と納得が得られない限り、対策土の受入れは一旦中止すべきと考えるがどうか等の質疑がありました。 これらに対し、理事者からは、鉄道・運輸機構において、専門家などによる第三者委員会の審議を踏まえ、周辺環境に影響を与えないよう地盤改良等の対策が行われている、対策土の受入れは住民説明会やオープンハウス、議会の議論等を踏まえ、決定したことから、中止する考えはなく、引き続き鉄道・運輸機構と連携して事業を進めていく等の答弁がありました。 続いて、討論を行いましたところ、日本維新の会 丸岡委員から不採択とすべきものとの立場で、日本共産党 田中副委員長から採択すべきものとの立場で、それぞれ意見の表明がありました。 採決を行いましたところ、陳情第14号は、賛成少数で不採択とすべきものと決定いたしました。 以上で、報告を終わります。
飯島弘之
○議長(飯島弘之) 次に、財政市民委員長 かんの太一議員。 (かんの太一議員登壇)
かんの太一
◆かんの太一議員 財政市民委員会に付託されました工事請負契約の締結等に関する議案第38号、第39号及び第41号の3件について、その審査結果をご報告いたします。 質疑・討論はなく、採決を行いましたところ、いずれも全会一致、可決すべきものと決定いたしました。 以上で、報告を終わります。
飯島弘之
○議長(飯島弘之) 次に、厚生委員長 佐藤 綾議員。 (佐藤 綾議員登壇)
佐藤綾
◆佐藤綾議員 厚生委員会に付託されました議案第44号 令和5年度札幌市一般会計補正予算(第7号)について、その審査結果をご報告いたします。 本件は、物価高騰対策として低所得者支援に係る経費等を追加するものですが、質疑・討論はなく、採決を行いましたところ、議案第44号は、全会一致、可決すべきものと決定いたしました。 以上で、報告を終わります。
飯島弘之
○議長(飯島弘之) ただいまの各委員長報告に対し、質疑はありませんか。 (「なし」と呼ぶ者あり)
飯島弘之
○議長(飯島弘之) 質疑がなければ、討論の通告がありませんので、採決に入ります。 この場合、分割して採決を行います。 まず、陳情第14号を問題といたします。 本件を採択することに賛成の方は、ご起立願います。 (賛成者起立)
飯島弘之
○議長(飯島弘之) 起立少数です。 したがって、本件は、不採択とすることに決定されました。 次に、議案第37号から第41号まで、第44号の6件を一括問題といたします。 議案6件を可決することにご異議ございませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
飯島弘之
○議長(飯島弘之) 異議なしと認めます。 したがって、議案6件は、可決されました。
飯島弘之
○議長(飯島弘之) 次に、日程第2、議案第1号から第36号まで、第42号、第43号、第45号から第56号まで、諮問第1号の51件を一括議題といたします。 ただいまから、代表質問に入ります。 通告がありますので、順次、発言を許します。 川田ただひさ議員。 (川田ただひさ議員登壇・拍手)
川田ただひさ
◆川田ただひさ議員 私は、ただいまから、自由民主党議員会を代表し、本定例市議会に上程されました令和6年度予算、そのほか諸議案並びに市政の諸課題について、順次、質問を行います。 まず、質問に入ります前に、本年1月1日午後4時10分頃に発生いたしました石川県能登半島地震により大きな被害を受け、多くの方々が犠牲となられました。 ここに謹んでご冥福をお祈り申し上げますとともに、災害により負傷された方々、さらに、家屋など、被害に遭われた方々に対し、心からお見舞いを申し上げます。 被災地では余震が断続的に発生しており、いまだライフラインが復旧しない中で、不安な時を過ごされていることと存じます。被災地域の皆様の生命と生活の安全確保、そして、一日も早い復旧、復興を心よりお祈り申し上げます。 それでは、質問を始めます。 最初に、市長の政治姿勢について伺います。 初めに、令和6年度予算の考え方について、2点伺います。 1点目は、令和6年度予算がアクションプラン2023の基金活用額を上回った理由についてです。 昨年12月、今後5年間のまちづくりの方針を示す第2次札幌市まちづくり戦略ビジョン・アクションプラン2023が策定、公表されました。その後、本定例会において、このアクションプランを踏まえながら編成された令和6年度当初予算は、3期目となる秋元市政最初の本格予算でもあり、アクションプランに盛り込んだ政策的事業をはじめ、子ども・子育て支援の拡充やGX、脱炭素のほか、市民生活を支えるための物価高騰対策、人材不足への対策を積極的に盛り込んだものとなっています。 その結果、一般会計の予算規模は、コロナ5類化に伴う関連経費の減少が一定程度あったものの、総額では過去2番目の規模となっており、仮にコロナ関係経費の減少を考慮しない場合、引き続き過去最大の予算規模を更新する結果となっています。 この予算を編成するために、アクションプラン2023においてあらかじめ想定していた基金取崩し額149億円を約100億円上回る247億円活用することとされています。アクションプラン策定期間中に見込めなかった要素などが一定程度あるとはいえ、年末に発表したばかりのアクションプラン2023における中期財政フレームの想定から基金活用額は大きく変わっていることや、その後の中期財政フレームにおける見通しなどから、将来の財政運営についてこれまでにない危機感を抱くことも無理はないのではないかと考えます。 そこで、質問ですが、令和6年度予算がアクションプラン2023の基金活用額を上回った理由についてどのように考えているのか、伺います。 2点目は、令和6年度予算を踏まえた今後の中期財政フレーム期間の財政運営についてです。 令和6年度予算は、計画以上に基金を活用することで何とか編成できたということですが、問題は今後のアクションプラン期間における財政運営です。 このたびの令和6年度予算を反映した中期財政フレームでは、今後、毎年、基金の活用額が、100億円程度、当初計画よりも上回るため、計画期間総額で422億円もの活用額の上振れを見込んでおり、基金の残高にも不安が残る見通しと受け止めています。アクションプラン2023において掲げる財政運営の方針には、将来を見据えたバランス重視の財政運営とありますが、まさに、持続可能な財政運営の在り方について具体的な方策を立てておく必要があるのではないかと考えます。 そこで、質問ですが、令和6年度予算を踏まえた今後の中期財政フレーム期間の財政運営の考え方について伺います。 次に、GXと脱炭素の取組について、2点伺います。 1点目は、北海道・札幌GX金融・資産運用特区の目指す姿についてです。 昨年6月の産学官金の21機関から成るコンソーシアム、Team Sapporo-Hokkaidoが設立され、GX産業の集積と金融機能強化を両輪で進めるコンソーシアムについて、我が会派でも代表質問で、都度、取り上げてきました。 今年1月に、国から、金融・資産運用特区に関する提案募集・公募要領が示され、1月23日には他都市に先んじて秋元市長自ら提案書を提出しました。札幌市が目指す特区提案の内容は、アジア、世界の金融センターを実現し、国内都市のみならず、海外との競争も視野に入れた目標となっており、今後、GX産業の集積と金融機能強化を促進していくためには、北海道の国内随一の再エネポテンシャルを最大限に活用して、北海道、札幌ならではの優位性を磨き上げ、GX産業やスタートアップなどの成長分野への十分な資金が供給される環境を実現していくことが求められます。 同時に、地元事業者や市民も経済成長などの恩恵を実感できるものでなければならないと考えます。ただ、市税などの税制優遇措置や様々な規制緩和も提案されており、その中には、外国企業、外国籍の方々に対してビジネス面、生活面での環境整備も想定されますことから、これまでの市民生活が大きく変容したり、また、現在、コスト高でありながらも懸命に事業を行っている市内業者の方々への影響なども十分に配慮したりしながら、札幌市の成長に寄与するような取組としなければなりません。 そこで、質問ですが、このたび国に提案した特区の目指す姿として、どのような取組を通じて札幌の経済成長と市民生活の向上につなげていくのか、市長の考えを伺います。 2点目は、太陽光発電の導入拡大に当たっての環境保全の考え方についてです。 札幌市では、2050年の脱炭素社会の実現に向け、2021年3月に策定した札幌市気候変動対策行動計画に基づき、徹底した省エネルギー対策や再生可能エネルギーの導入拡大に率先して取り組んできました。昨年度には、2030年までの民生部門の電力消費に伴う二酸化炭素排出の実質ゼロを実現する地域である脱炭素先行地域に、北ガスや北電、北海道大学などとともに選定されたところです。 ゼロカーボン都市、環境首都・札幌を目指し、公共施設におけるZEB化や太陽光発電の導入拡大のほか、民間施設においても様々な取組を計画しており、産学官が連携した積雪寒冷地における脱炭素のモデルとなることが期待されています。公共施設と市有未利用地に対する太陽光発電は合計32メガワットを想定していると聞いていますが、設置予定数は約300施設になるとのことで、様々な施設の状況を踏まえ、着実に進めるとともに、市有未利用地においては、札幌市として初めての取組となるオフサイトPPAによる太陽光発電を計画していると聞いています。また、先ほども申し上げたとおり、北海道・札幌GX金融・資産運用特区においては、北海道の国内随一の再エネポテンシャルを最大限に活用することを特徴とした提案を行っています。こうした状況を踏まえると、まずは札幌市が率先して再エネポテンシャルを生かしていくという姿勢を示すためにも、本市のような、比較的、都市部でも問題なく導入、普及しやすい太陽光発電についてスピード感を上げていくべきではないかと考えます。 一方で、他都市の一部では、安全対策が不十分な太陽光発電の設置による土砂災害などが問題となっており、設置規制を設ける市町村が増えてきています。札幌市においても、郊外の土地に設置される太陽光発電が徐々に増えてきていますが、他都市で起きているような諸問題を未然に防ぎ、豊かな自然環境を保護するためにも、他都市と同様の規制が必要ではないかと考えます。 そこで、質問ですが、太陽光発電の導入拡大に当たって、どのように環境を保全していく考えか、伺います。 次に、ESG債発行に対する認識について伺います。 札幌市では、昨年11月には、他の自治体と共同発行形式によるESG債を5億円発行し、今年1月には、札幌市単独で初めてとなるESG債を50億円発行しました。特に、先月発行した札幌市単独となるESG債発行に当たっては、道内の投資家を中心に66件もの投資表明が示されており、改めてESG投資に対する関心の高さが証明されたものと受け止められます。 しかしながら、ESG投資は、世界の潮流として認識されている一方で、世界全体で活発となっている気候変動対応に懐疑的な考えも発生しており、アメリカ国内では、ESG投資を批判する動きが先鋭化した結果、一部の州では、反ESG法が成立するまでに至っています。 これまでは、金融市場において旺盛かつ堅調な需要があり、日本国内でも拡大してきたESG投資でありますが、世界規模で目を向けてみると必ずしも推進すべきものでないといった逆風が確認される中、ESG投資について慎重に考える必要があるのではないかと考えます。 そこで、質問ですが、札幌市でESG債発行に対してどのような認識を持っているのか、市長の考えを伺います。 次に、丘珠空港周辺地域のまちづくりについて伺います。 丘珠空港については、滑走路延伸の2030年供用開始という年次目標に合わせ、滑走路延伸など、空港機能の強化と空港周辺地域のまちづくりを両輪として連動させることで、丘珠空港の将来像としての意義が十分に発揮されるところです。 このため、昨年の第4回定例会の我が会派の代表質問において、早期にグランドデザインを描くべきであるとし、市長のお考えを伺ったところ、空港周辺地域のまちづくりを進めることは、空港整備の効果を最大限に発揮するものであり、高次機能交流拠点として周辺地域のさらなる活用を図り、地域の活性化やにぎわい創出につなげていくため、国による事業化のタイミングを見据えてグランドデザインを描いていくとの答弁がありました。 将来像においては、調和と共生に関し、地域との意見交換を行うとしており、本年1月31日に開催された第2回地域連絡協議会では、昨年実施した地域アンケートやワークショップなどの結果を踏まえ、まちづくり構想の骨子について議論があったところです。地域からは、飛行機利用者以外も活用できる、特に、子どもをターゲットとしたターミナルビルの整備や、駐車場の拡張及びバスの充実など交通アクセスの拡充、羽田、中部、関西といった大都市経済圏への就航の期待といった意見があり、空港及び周辺のまちづくりについては、空港周辺施設の再配置の検討や、周辺の土地の民間活力による活用などの意見が出されたと聞いています。騒音や安全性についての意見もありましたが、早期実現による地域の発展を目指すことで議論は一致し、提案した骨子は賛同されたとのことです。目標としている2030年の滑走路延伸供用開始を考えますと、この構想は、今後、加速的に検討を進めていくべきであり、将来の旅客数の増加によって地域経済への効果が波及するよう取り組んでいかなければならないと考えます。 そこで、質問ですが、丘珠空港周辺地域のまちづくりに関する構想について今後どのように進めていくのか、市長の考えを伺います。 次に、宿泊税について、2点伺います。 1点目は、宿泊事業者との調整状況についてです。 これまで、我が会派は、宿泊税の導入について、本市の観光振興の取組をいち早く強化していくための財源としてスピード感を持って導入の検討を進めるべきとの立場から、継続して市長の考えを伺ってきました。 令和5年第4回定例会の経済観光委員会では、札幌市における宿泊税の制度・税額と使途の考え方についての案の説明があり、宿泊税導入に向けた札幌市の方向性が見えてきたところです。特に、税額については、宿泊者や宿泊事業者の分かりやすさを重視した結果、ほぼ一律200円という考え方が示されました。 一方で、北海道においては、宿泊料金1万円未満は道税100円、1万円以上5万円未満は200円、5万円以上は500円という考え方が昨年9月の有識者懇談会で示された後、昨年行われた懇談会では、1万円の宿泊料金の区分を2万円に引き上げるという案が大筋で了承されたと聞いています。 もしこの区分が引き上げられれば、本市における宿泊者の約95%に当たる宿泊料金2万円未満の方々には、市税200円、道税100円の総額300円の宿泊税を納めていただくことになり、徐々に道税との総額の議論もまとまってきているものと考えています。 また、使途についても、北海道の使途が本市の観光にどういった効果をもたらすのか不透明な部分が残ってはいるものの、本市においては具体的な使途の方向性が示されており、一定の理解が広がってきているものと思われます。 市議会への案の説明と併せて、関連業界の皆様に対して、昨年11月8日に、宿泊関連団体や観光関連団体のトップの方々への説明会を開催して以降、宿泊事業者への説明を、順次、進めているところと聞いています。宿泊税の導入に伴い、税を徴収していただくのは、実際に宿泊客と接する宿泊事業者の皆様であり、これらの皆様の不安を少しでも解消し、安心して徴収事務を担っていただける環境をつくっていくことが非常に重要であると考えます。 そこで、質問ですが、これまでの宿泊事業者との調整状況について伺います。 2点目は、宿泊税導入に向けた今後の予定についてです。 新聞報道によると、観光振興を目的とした新税の導入を検討している北海道では、令和7年度中の導入を目指して市町村や宿泊団体など関係機関との協議を進めているほか、昨年8月から有識者による懇談会を開催し、昨日、懇談会としての取りまとめ案が大筋で了承されたとのことです。 市町村においては、既に宿泊税を導入している倶知安町に続き、ニセコ町においても、昨年12月に宿泊税条例の条例案が町議会で可決され、今年11月からの導入を目指すこととされているほか、赤井川村においても、来年4月からの導入の方針を固め、この3月の村議会において条例案を提出する予定であると報じられています。コロナ禍の影響から脱しつつある今、ニセコ町や赤井川村だけでなく、全国各地で宿泊税導入に向けた動きが出てきており、熾烈な都市間競争を勝ち抜いていくためには、より一層の観光分野への投資が必要であることから、宿泊税の導入が急がれる状況であると考えます。 そこで、質問ですが、宿泊税の導入に向けた今後の予定について、市長の考えを伺います。 次に、健康寿命の延伸に向けた高齢者施策について伺います。 我が会派では、健康の重要性をかねてより指摘していますが、まちづくり戦略ビジョンに掲げたウェルネスの追求は喫緊の課題であり、札幌市全体として健康、長寿のまちづくりを着実に進めていく必要があり、札幌市が目指す健康、長寿のまちの姿を市民に丁重に説明し、共感を得ていくことが大切です。 その健康寿命延伸に向けた敬老健康パスの素案については、敬老パスを活用して多くの市民の健康づくりや社会参加を後押しし、市民の利便性も高いものにしていこうとして検討されており、これまでの敬老パスで長年の課題であったJRやタクシーでの利用を可能にしていこうという点については早期の実現が望まれます。敬老パスは、約50年前、紙媒体から始まり、やがて磁気カード、ICカードと姿や中身も変えてきましたが、市は、今回、新しい時代を迎えて、アプリを活用して健康寿命を延ばしていく仕組みへと転換していこうとしています。 この素案については、市として市民意見を募集しているところでありますが、我が会派にも多くの意見が寄せられています。敬老パスを利用している市民からは、通院や買物などの日常生活、ボランティアなどの社会参加を含め、多様な外出需要に役立てられている実態をよく踏まえて検討してほしいとの声や、現状ではスマートフォンに不慣れな高齢者が多く、シンプルで分かりやすい現行制度も一定程度残しながら緩やかな見直しを検討できないかといった声もあります。急激な制度の変更案に対する戸惑いの声が多く聞かれる一方で、少子高齢化を踏まえて、持続可能な制度としていくためには一定の見直しもやむを得ないという意見もあります。様々な市民の意見をしっかりと踏まえた検討が求められると考えるところです。 そこで、質問ですが、健康、長寿のまちを目指して、健康寿命の延伸に向けた高齢者向けの施策を進めるに当たり、市民の声を踏まえてどのように対応していこうとしているのか、伺います。 次に、子育て環境の整備拡充について、2点伺います。 1点目は、こども大綱を踏まえた切れ目のない子育て施策の推進についてです。 近年、核家族化や地域社会の変容などを背景に、子育てに困難を抱える世帯がこれまで以上に顕在化してきています。子育て家庭が地域の中で孤立し、家庭内での子育ての困難や不適切な養育環境に対して社会が支援を届けることができずに、虐待が深刻化する例が後を絶ちません。 札幌市においては、令和元年6月に、2歳女児が死亡する痛ましい事案が発生しており、本事案の検証報告書では、事案の母親が出産前から支援を要する妊婦、いわゆる特定妊婦であったにもかかわらず、妊娠期から連続した支援が提供されていないことなどの課題が指摘されていました。 児童虐待に対応していくためには、児童相談所だけではなく、関係する部署や機関が妊娠期から出産、子育て期までの各段階において切れ目なく必要な支援を行うことが重要です。こども家庭庁が令和5年12月に策定したこども大綱では、子ども施策に関する基本的な方針が六つ定められました。その一つとして、子どもや若者、子育て当事者のライフステージに応じて切れ目なく対応し、十分に支援することが挙げられており、子育て当事者を社会全体で切れ目なく支えていくことは子どもと子育て当事者の幸せにとって欠かせないとされています。秋元市長の公約においても、妊娠前から出産、子育ての各段階において必要な支援の充実を図ることが上げられていますが、こども大綱の理念を実現していくことが札幌市の子育て施策を推し進めていくことにつながるのではないかと考えます。 そこで、質問ですが、こども大綱を受けて、札幌市としてどのように子どもと子育て家庭を切れ目なく支えていくつもりなのか、市長の考えを伺います。 2点目は、区役所における子育ての相談支援体制についてです。 我が会派では、これまで、児童相談所の強化とともに、より市民の身近な相談機関である区役所における相談と支援の充実について継続して提言をしてきたところです。 札幌市では、令和元年6月の2歳女児の死亡事案以降、区役所組織の強化にも取り組んできており、区において、家庭児童相談室を中心とした要保護児童対策地域協議会の地域ネットワークの強化などに努めてきました。 国においても、児童虐待相談対応件数が右肩上がりに増加している中で、より包括的な支援を行っていくため、令和6年4月に施行される改正児童福祉法では、虐待になる前の予防的な支援、家庭への支援の強化を打ち出されています。これまでは、母子保健法及び児童福祉法の中で、市区町村において、子育て世代包括支援センターと子ども家庭総合支援拠点の設置に努めることとされていましたが、今回の改正では、それぞれの機能を維持しながら、母子保健から児童福祉までを包括的に支援するこども家庭センターの設置に努めることとされました。 我が会派における令和5年第3回定例会の代表質問において、札幌市としても、令和6年4月からこども家庭センターとして位置づけるべく検討を進めている旨の答弁があったところです。 そこで、質問ですが、こども家庭センターの設置に向けて、区における母子保健と児童福祉が一体となった支援体制をどのように強化していくつもりなのか、考えを伺います。 次に、(仮称)共生社会推進条例について伺います。 秋元市長は、公約において、障がい、性別、年齢、人種、国籍などにかかわらず、誰もが互いの個性や違いを認めて尊重し合い、差別のない社会の実現を目的に、(仮称)共生社会推進条例の制定を目指す旨を掲げ、現在、制定に向けた検討を進めているものと認識しています。 我が会派では、令和5年第3回定例会の代表質問において、条例制定の効果に関する質問を行ったところであり、札幌市からは、理想の共生社会の実現に向けた共通理念の浸透のほか、市の関係施策の継続性の担保や取組の加速化といったことを効果として捉えている旨の答弁がありました。 この点について、札幌市は、令和4年10月策定の第2次札幌市まちづくり戦略ビジョンのビジョン編において、まちづくりの共生概念の一つに、ユニバーサル(共生)を挙げた上で、令和5年10月策定の戦略編や、中期実施計画であるアクションプラン2023においては、これを具現化した施策事業としてユニバーサル(共生)プロジェクトを設定し、具体的に取り組んでいるところです。しかし、これらの取組が展開されている一方で、前回の議会質疑を経た現在になっても、これらの取組にさらに重ねる形で(仮称)共生社会推進条例を制定するという必要性や目的がいまだ判然としない状況にあります。 さらに、現在、札幌市は、GXの推進に伴い、増加が見込まれている外国人への生活支援の強化をも打ち出していますが、多文化共生は重要であると考えるものの、他自治体においては、外国人住民の増加による治安の悪化などの日常生活上のトラブルが発生しているところがあるなど、外国人の受入れの加速化については慎重に対応していく必要があるといった懸念もあり、多くの市民から様々な意見を集約して議論を尽くし、他都市での事例なども参考にした冷静な議論が必要であると考えます。 そこで、質問ですが、こうした状況や懸念を踏まえ、改めて条例を制定する目的をどのように捉えているのか、市長の考えを伺います。 次に、市民参加のまちづくりについて伺います。 秋元市長は、昨年4月の選挙において、市民意見をしっかりと市政に反映するために条例の検討を含む仕組みづくりを進めるとの公約を掲げ、また、7月には、第5次市民自治推進会議にこの仕組みづくりの検討を諮問しておられ、現在、議論が進められていると承知しています。公開されている会議資料や議事録を拝見しますと、市民意向の的確な把握に関するもの、市民参加手法に関するもの、こうした仕組みを運用するためのルールづくり、この3項目について主に議論する方向性であると受け止めているところです。 現在、本市では、市民の意向を把握するという観点では市民意識調査を、市民参加手法という観点ではパブリックコメントやワークショップなどを行っています。さらに、市民参加を進めるための大枠のルールとしては自治基本条例が制定されており、市民意見の反映という観点において、民意を踏まえた上での判断を議会と市長が行っています。 我が会派としては、このような現在の状況を市長としては不十分であると感じているからこそ新たな仕組みを検討するのだと捉えていますが、市長がお考えになる市民参加の仕組みづくりがどのようなものをイメージしているのか、明確になっていないこともあり、先ほど触れた既存の手法やルールなどとの違いが分かりにくく、さらに、条例化については、現在の議論の状況においては全く判断できないと考えているところです。 また、本市では、自治基本条例、市民まちづくり活動促進条例のほか、本年度から施行となった札幌市未来へつなぐ町内会ささえあい条例を整備し、これらに基づき、市民とともにまちづくりを考えていく、あるいは、市民の声を反映するということを既に行っています。このことから、我が会派としては、必要なのは、新たな条例ではなく、議会と市長が市民の考えをしっかりと受け止めた上で判断を行っていくことであり、それが民主主義だと考えています。 そこで、質問ですが、現在検討を進めている市民参加の仕組みづくりについて、市長は市民の意向や意見をどういった方向性で反映していこうと考えているのか、また、検討に当たっては条例の制定を前提とすべきでないと考えますが、認識を伺います。 次に、生活道路排雪の在り方について伺います。 これまで、我が会派では、パートナーシップ排雪に関する地域負担の軽減など、生活道路の排雪支援制度の見直しについて議論を重ね、公平性と持続性のある排雪制度の今後の在り方を追求してきました。一方、札幌市では、これまでの様々な排雪方法の検討や試行に加え、昨年9月から各区の連合町内会長との意見交換会にて生活道路の排雪について意見交換を進めてきたところであり、市民とともに排雪制度の在り方を模索し、市民と協議してきたところです。 こうした市民意見の内容は、世帯数、財政事情、年齢構成のほか、幅員や私道の有無などの道路状況、さらにはマンションやアパートの有無など、各団体によって状況がまちまちであり、市民の意見も様々であるため、町内会としても多種多様な考え方があると思います。また、生活道路の在り方の検討においては、具体的な作業方法まで議論が及ぶため、持続可能な排雪方法の基本的な考え方への議論が深まらず、市内広範囲で考え方をまとめていくことがしづらい状況にあるとも考えられます。 我が会派にも、市民からは、パートナーシップ排雪の地域支払い額を軽減してほしいとか、パートナーシップ排雪ではなく、札幌市で生活道路も排雪してほしいといったように、現行制度の根幹に関わるような声も多くなってきています。 さらには、昨年、少子・超高齢社会の進行により様々な業界で人手不足が叫ばれており、多くの人手が必要となる除排雪事業の担い手不足も強く懸念されており、現行のパートナーシップ排雪もこれまでのような期間で終わらなくなるなど、近い将来に限界を迎えてしまう危惧もあります。このような状況を総合的に踏まえると、現行のような制度が今後も続けられるのか、さらには、公平性とともに持続可能な視点から生活道路の排雪の在り方について、根本的な検討を着実に進めていくべきではないかとも考えているところです。 そこで、質問ですが、札幌市として、生活道路排雪の在り方についてどういった観点で整理していくのか、伺います。 次に、今後の出資団体改革の取組について伺います。 出資団体は、公共を担う一翼として、札幌市が主体的に行政機能を補完、代替することを目的に設立した独立法人団体であり、施策の方向性について市役所と軌を一にし、市民サービスの向上に貢献していただく必要があります。 一方、各団体の個別の動向を見てみますと、コロナ禍や物価高騰などを要因に、経営状況がかなり厳しくなってきた団体や、市職員の出向や派遣、再就職がないと成り立たないような団体などもあり、本来あるべき独立した団体としてその力を十分に発揮できているのか、厳しくチェック、検証することが必要です。とりわけ、多くの団体は、昭和の時代に設立されたものであり、その時代には意義、役割があった団体も、今、令和の時代にも同様の意義を持っているのか、評価していくことが必要であると考えます。 市長公約においても、官民連携のまちづくりが必要としている中、公共分野に参入する民間企業もますます多くなってくると考えられ、そうなると出資団体が担うべき公共分野の領域というものは必然的に縮小していくはずであります。場合によっては、各団体の整理・統合なども含め、抜本的な見直しを図ることも必要ではないかと考えます。 この点、市では、平成28年に札幌市出資団体の在り方に関する基本方針を策定し、現在、同方針に基づき、令和3年度から5年度までの3か年における各団体の具体的な行動計画を進行管理する中で、各団体の取組状況の点検を行っているものと承知しています。この行動計画は、令和5年度末で期間が満了するため、次期計画が必要であることはもとより、私は、平成28年に策定した基本方針自体も、策定から10年弱が経過する中で、ただいま申し上げた観点からの見直しの検討に着手してもよいのではないかと考えます。 そこで、質問ですが、次期行動計画は、どのような方針の下、策定していく考えなのか、また、基本方針自体の改定も含め、今後の出資団体改革の取組の考え方についても併せて伺います。 次に、物価高騰や労務費上昇を受けての事業者支援について伺います。 昨年10月の道内消費者物価指数は、前年同月比3.5%上昇の108となっており、28か月連続で前年を上回っています。また、原油・原材料価格高騰の影響については、北海道が実施している道内の企業経営者意識調査では、影響があると回答した企業が、調査を開始した令和3年10月から12月期以降、2年間にわたって9割を超える高い水準で推移しています。さらに、価格転嫁の状況については、調査を開始した令和4年7月から9月期以降、徐々に価格転嫁が進んでおりますが、価格転嫁が進んでいないと回答する企業は依然として5割存在しており、価格転嫁が厳しい状況にあります。 一方、人手不足については、影響を受けていると回答した企業は約9割に上っており、多くの業種で高い水準となっています。製造業の方からは、仕入れ価格、電気代、包装資材等、あらゆる経費が高くなっており、特に、冷蔵、冷凍に係る電気代が大きい、従業員の確保に苦慮している、募集してもなかなか応募がない、小売業の方からは、原材料の価格高騰で機械の更新などの必要な設備投資が進んでいない、貨物運送業では、利用者の減少や物価高騰、さらには運転手不足と様々な課題に直面し、厳しい経営状況が続いている、輸送の効率化など経費削減に取り組んではいるが、コストの上昇分は吸収できていないといった声が上がっています。 また、同じ意識調査において、人手不足の影響緩和対策として、賃金の引上げと回答している企業が6割を超えています。賃金の引上げ分を価格転嫁することで価格が高騰し、売上げが伸びることで賃金が上がるという経済の好循環が望まれるところですが、現在の物価高騰は海外情勢等に端を発しており、賃金の上昇が価格転嫁に追いつかない状況です。 国においては、令和6年度予算案で、人手不足や賃上げへの対応、人への投資、企業の生産性向上に向けた施策などに予算を計上し、取り組むこととしています。札幌市においても、物価高騰などにおける経済対策として各般の施策に取り組んできたことと承知しておりますが、依然として、エネルギーや原材料等の価格高騰、人手不足の影響は続いているところであり、今後も厳しい状況が続くことが懸念されます。 そこで、質問ですが、依然続く物価高騰や従業員の賃上げに伴う労務費の上昇に対応する市内中小企業が置かれている状況について、市は、どのように認識しているのか、また、これら企業に対し、今後、どのような取組を講じていくのか、その方向性について併せて伺います。 次に、観光振興について、2点伺います。 1点目は、国内観光客誘致についてです。 先日、札幌市から発表された2023年上期の来札観光客数は約946万1,000人となっており、前年度の約686万4,000人と比較すると37.8%の増加となりました。また、コロナ禍前の2019年度との比較では、減少ではあるものの、その差は2.4%であり、回復傾向にあることがうかがえます。 このうち、国内観光客について見てみると、2019年度の842万4,000人から889万2,000人と増加し、コロナ禍前を超えている状況になっているとのことでありました。しかし、国内観光客の地域別の内訳について過去のデータを調べたところ、道内や関東地方からが多く、例えば近畿、中国、四国、九州などのいわゆる西日本からの来訪者は少ない状況にあることが分かり、私は、この偏りについて非常に残念に思うとともに、まだ伸び代があると思っています。一般的に、国内人口の減少に伴い、国内旅行市場には大幅な成長は見込めない、また、国内観光客よりもインバウンドは観光消費額が高いと言われていますが、インバウンドは社会・国際情勢の変化によっては消失する可能性もあることから、今後とも国内観光客誘致こそが観光施策の基礎であり続けるべきと考えます。 そこで、質問ですが、国内観光客誘致について、その意義をどう捉え、また、どのように取り組むのか、伺います。 2点目は、MICE開催の意義と今後のMICE推進の考え方についてです。 2022年10月に海外からの入国規制が緩和されて以降、個人の往来が戻ってきており、最近では、多くの外国人観光客により、札幌のまちも以前のようなにぎわいを取り戻しているところです。コロナ禍によって大きな影響を受けていたMICEにおいても、昨年6月に発表された日本政府観光局による調査では、2023年から2025年までにかけて、現地参加者数がコロナ禍前の水準に回復すると見込まれているなど、需要が回復しつつあることは喜ばしく感じています。 一方で、ハイブリッド開催によるオンラインの活用などの要素がMICEの在り方に多大な影響を与えたようにも思います。 このような状況下、政府は、昨年5月に、新時代のインバウンド拡大アクションプランを決定し、その中で、国際会議協会の統計に基づく国際会議の開催件数を2030年にアジアナンバー1の国際会議開催国として、不動の地位、世界5位以内を目指すこととしています。札幌市において、政府が掲げる目標の達成に貢献するため、関係省庁からの支援を受けながらこれまで以上にMICE誘致に取り組んでいくべきと思いますが、そのためには、新たなMICE施設の検討は重要な課題であると考えます。 そこで、質問ですが、札幌市にとって、MICEの開催はどのような意義があると考えているのか、また、コロナ禍後のMICE誘致において、国内のみならず、世界での都市間競争がより一層激化している中で、札幌市は今後どのようにMICEを推進していく考えなのか、併せてお伺いします。 次に、能登半島地震を踏まえた災害対応の在り方について伺います。 本年1月1日に発生した能登半島地震では、最大震度7の規模で2月19日現在241人の犠牲者が出たところです。このたびの災害を報道で見ますと、最も被害規模が大きいと見られる奥能登地方、とりわけ、珠洲市や輪島市に至る道路が土砂などで寸断され、陥没したことにより、救助に行きたくてもなかなか到達できなかったこと、相次ぐ揺れによりビルまでもが倒壊してしまったこと、発災当初は情報がなく分かりませんでしたが、珠洲市で3メートル、志賀町では4メートル以上の高さまで津波が陸地を駆け上がったこと、輪島市では朝市通りにおいて大規模な火災が発生しましたが、火災発生率は東日本大震災を上回るものであったこと、地震の規模は平成7年1月17日に発生した阪神・淡路大震災に匹敵するものであったことなど、想像を絶する規模の災害であったことがうかがえます。 被災地である石川県では、非常事態宣言を出し、能登を救うため職員全員で対応するとの知事の大号令の下、県内市町村と連携し、国やほかの自治体の支援を受けながら、昼夜を分かたず全力で災害対応に当たっていることと思います。 一方、このたびの災害対応に当たっては、発災当初において少ない情報からいかに早く被害を予測するのか、それを踏まえ、どのようにトップが判断を下すのかという、いわゆる迅速な初動態勢の構築について指摘する声もあるようです。 近年、このたびの能登半島地震のように、地震被害が甚大になると思われる最大震度6強以上を観測した地震災害を見ますと、平成28年4月の熊本地震、平成30年9月の北海道胆振東部地震、令和元年6月の山形県沖を震源とする地震、令和3年2月の福島県沖を震源とした地震、令和5年5月の能登地方を震源とする地震など、毎年のように発生しています。また、今後のことに目を向けると、南海トラフ地震をはじめとして、首都直下地震、日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震などの巨大地震の発生が危惧されている状況にあります。 そのような中、いつ、札幌市民を襲うかもしれない自然災害から一人でも多くの市民を救い、救った命を災害関連死で亡くすことなく、一日でも早く元の生活に戻すためには、このたびの能登半島地震の教訓を生かすことも大事なことではないかと思っています。 そこで、質問ですが、このたびの地震を踏まえ、札幌市として災害対応の在り方をどのように考えているのか、伺います。 次に、マンションの耐震性確保について伺います。 能登半島で大地震が発生した際、多くの住宅が被害を受け、7階建てのビルも倒壊したなど、改めて建築物の耐震性能の重要性を認識したところです。 戸建て住宅の耐震性を確保するのはもちろんのことですが、本市のような大都市では多くの人が住むマンションが多数あり、マンションの耐震化も大変重要であると考えます。 しかし、建設業界の労働力不足や資材価格の上昇などの影響で工事費が高騰しており、耐震化の改修には多額の費用を要している現状にあります。札幌市では、共同住宅に対して平成24年から耐震改修への補助を行っていますが、これまで活用された実績はありません。また、分譲マンションは区分所有建物であることから、耐震改修を行うに当たり、区分所有者の合意形成が必要となるという特有の課題があることも問題となっています。マンションの耐震性の確保に向けては、金銭的な問題だけでなく、いかに合意形成を図っていくかが重要と考えます。 そこで、質問ですが、マンションの耐震化を進めるためには行政の支援が必要と考えますが、今後、どのように取り組んでいくのか、伺います。 次に、いじめ防止対策の強化について伺います。 国の調査によりますと、札幌市において、1,000人当たりのいじめの認知件数が全国平均を上回るなど、いじめの積極的な認知が進んでおり、いじめ防止対策推進法の趣旨に沿った認知について、学校現場への浸透が進んでいるとの報告があります。 しかしながら、その一方で、本市の中学生がいじめにより自ら貴い命を落とす大変残念な事案が昨年12月に教育委員会から公表されました。公表された札幌市児童等に関する重大事態調査検討委員会の報告書を見ますと、学校において法に基づく組織的な対応が不十分であったことや、教育委員会が学校を適切に指導・監督できていなかったことなど、学校現場及び教育行政の取組の不十分さが厳しく指摘されております。 これを受けて、先日、当時の校長に懲戒処分や文書訓告の措置が実施されたほか、当時の教育委員会事務局のいじめ対策事業を所管する管理職に文書厳重注意などの措置がなされ、市長から教育長に対し、口頭厳重注意が行われたところです。 こうした状況は、小・中学校に通う14万人ほどの子どもを抱える札幌市の教育現場としては大変ゆゆしき事態です。子どもを守る上で当たり前になされるべきことがなされなかった今回の反省を踏まえ、いじめ防止対策推進法に基づく適切な対応が全ての学校で確実に行われるべきと考えます。 調査報告書において、再発防止に資する複数の提言が示されておりますが、これまでの取組をしっかりと検証し、提言を踏まえた取組の改善を図ることが急務であります。毎日、子どもが笑顔で登校できることは、どの家庭においても共通かつ普遍の願いであり、その願いが当たり前のように実現される教育環境を整えることは、教育委員会、そして学校の大切な責務であります。札幌市の全ての子どもたちのために、今回のような痛ましい事案を決して風化させることなく、今後の取組に生かしていくことが必要であると考えます。 そこで、質問ですが、このたびの事案に対する教育長の受け止めと、今後、いじめ防止対策の強化に教育委員会としてどのように取り組んでいくのか、伺います。 次に、厚別区の諸課題である新さっぽろ駅周辺地区のまちづくりについて伺います。 新さっぽろ駅周辺地区は、平成25年に策定された札幌市まちづくり戦略ビジョンにおいて、都心機能の一翼を担う先導的な拠点として重点的にまちづくりを推進する地区に位置づけられました。これを受け、新さっぽろ駅周辺地区まちづくり計画が平成27年に策定され、この計画の整備方針に掲げた教育や商業機能などの都市機能の集積、歩行者ネットワークの充実、低炭素型まちづくりの推進の実現を目指した民間による施設整備が完了し、昨年12月にまち開きを迎えたところです。 この施設整備により、学校、商業施設のほかに、病院、医療モール、ホテルなど多様な都市機能が新たに整備されたほか、楕円形の空中歩廊、アクティブリンクなどの屋内動線ができたことで、全天候型の歩行者ネットワークが充実し、各街区との連続性や一体感が生まれるなど、まちの魅力が大きく向上したと感じ、大変評価しております。 また、街区全体に電気と熱源を一括供給するエネルギーセンターが整備され、最新のAIによる管理システムで効率的なエネルギー供給を行い、CO2排出量の削減に貢献しているほか、災害時においても強い供給ネットワークとなっていることなど、社会的ニーズに合致したインフラが整備されたことでまちのブランド力向上にもつながっていると感じます。今後も、安全・安心な移動環境の充実を目指した地下鉄新さっぽろ駅1番出入口へのエレベーター増設が進められているほか、来る4月には青少年科学館のリニューアルオープンが控えているなど、新さっぽろ駅周辺地区のさらなる発展を非常に期待しているところです。 しかしながら、このようなすばらしいハード整備であっても、今後のまちづくりの動きが途絶えてしまうと、今はよくても、時とともに徐々にまちの魅力やにぎわいが失われていくものと危惧しているところです。加えて、これまで市民生活を支えてきた商業・文化施設の老朽化、特に、昔は映画を上映しており、現在は演劇などの催し事を行うことができた劇場が惜しまれつつも令和4年3月をもって休館していることや、駅前の土地の一部が低・未利用地、駐車場でもあり、引き続き長期的な視点でまちづくりを行っていく必要があると考えています。 新さっぽろ駅周辺地区は、JR、地下鉄、バスなどの重要な交通結節点でもあり、札幌市のみならず、隣接する北広島市や江別市を含めた広域なエリアの重要な地域交流拠点であることから、まちの魅力や活力を保っていくことがより一層求められています。こうした新さっぽろを取り巻く状況を踏まえると、私は、今回の民間事業者による施設整備でまちづくりを一段落とせず、整備した施設の有効活用も含め、今後も市が積極的に関与しながら、いかにして地域の価値を維持し、向上させていくかが重要ではないかと考えます。 そこで、質問ですが、新さっぽろ駅周辺地区について、今後どのようにまちづくりを進めるのか、伺います。 以上で、私の質問の全てを終了いたします。長時間にわたり、ご清聴、誠にありがとうございました。(拍手)
飯島弘之
○議長(飯島弘之) 答弁を求めます。 秋元市長。
秋元克広
◎市長(秋元克広) 全体で7項目、ご質問をいただきました。私からは、大きな1項目め、私の政治姿勢についての11点にお答えをさせていただきます。その余のご質問につきましては、担当の副市長、教育長からお答えをさせていただきます。 私の政治姿勢についての1項目め、令和6年度予算の考え方についてお答えをいたします。 まず、令和6年度予算がアクションプラン2023の基金活用額を上回った理由と、令和6年度予算を踏まえた今後の中期財政フレーム期間の財政運営についてお答えをいたします。 令和6年度予算における基金の取崩しは、プランの想定から98億円上回ることとなりました。これは、学校施設における冷房設備の整備やGXにおける具体的な動きに対応した事業の推進など、プランには計上していなかった事業を計上していること、また、物価高騰による人件費や資材高騰等の上昇などにもしっかりと対応したことによるものであります。 今後も物価高騰による建設事業費や扶助費の増加などが続き、歳出は増加していくものと考えているところであり、そのため、今後の予算執行や次年度以降の予算編成などにおきまして、事業費の精査、節減やさらなる歳入の確保など、継続して不断の見直しを図っていく考えであります。さらに、公共施設マネジメントの徹底により、市有施設の複合化による総量抑制や、長寿命化によるライフサイクルコストの低減によって建設事業費の抑制を図るなど、将来世代に過度の負担を残さない持続可能な財政運営に取り組んでいく考えであります。 次に、2項目めのGXと脱炭素の取組についてお答えをいたします。 まず、1点目の北海道・札幌GX金融・資産運用特区の目指す姿についてであります。 特区提案では、日本の再生可能エネルギーの供給基地及びアジア、世界の金融センターの実現を掲げておりますが、取組の成果が事業者や市民に行き渡る仕組みづくりが何より重要と認識をしているところであります。 そこで、水素や洋上風力関連産業の振興等を目的とする八つのGXプロジェクトや、人材育成、スタートアップの創出育成等に取り組み、関連産業や投資を呼ぶことにより、例えば、洋上風力発電のメンテナンス等への地元企業の参画や雇用創出などを図り、札幌経済の持続的な発展につなげていきたいと考えております。 今後も取組の成果をいち早く事業活動や市民生活に波及させるべく、特区の目指す姿の実現に向けてスピード感を持って取り組んでまいりたいと考えております。 2点目の太陽光発電の導入拡大に当たっての環境保全の考え方についてでありますが、太陽光発電は、大都市においても普及しやすい再生可能エネルギーでありまして、また、災害時などにおける電力確保にも寄与するため、今後、導入を加速化していく必要があるものと認識をしております。 一方で、札幌市では、一定規模以上の土地の現状変更について、宅地造成等規制法や札幌市緑の保全と創出に関する条例などでの規制を行っており、太陽光発電設備の設置に当たりましても自然環境の保全や災害対策などを求めているところであります。 今後も、こうした規制の適切な運用を図りながら、脱炭素社会の実現と環境保全の両立に向け、取り組んでまいりたいと考えております。 次に、3項目めのESG債発行に関する認識についてお答えをいたします。 国内の債券市場を取り巻くESG投資への底堅い需要が見込まれたことを背景に、今年度、札幌市として初めてとなりますESG債の発行を行うこととしたところであります。このESG債の発行により、資金調達の多様化はもとより、脱炭素社会に向けた取組など、環境や社会課題に対する市の取組姿勢をアピールし、持続可能な社会の実現に向けた機運を高めることができたものと認識をしております。 加えて、一般的な市場公募債と比較をし、ESG債による発行としたことで、より低利で資金調達を達成したところでもあります。 なお、海外で見られる反ESG投資の考え方につきましては、政府のGX実現に向けた昨今の動きのある中で、専門機関の見解も踏まえますと、今後、すぐに日本国内に広がるという可能性は低いものと認識をしております。 札幌市といたしましては、引き続き、債券市場を注視し、投資家の動向を的確に把握していくことで、資金調達の一手法であるESG債の活用にも取り組んでいく考えであります。 次に、4項目めの丘珠空港周辺地域のまちづくりについてお答えをいたします。 丘珠空港周辺地域のまちづくり構想につきましては、地域住民とまちづくりの目標や取組の方向性などを共有し、十分にご理解をいただいた上で策定を目指しているものであります。 先般開催をいたしました空港周辺の11の連合町内会による地域連絡協議会において、昨年行いました地域住民を対象としたアンケートやワークショップ等の意見を踏まえ、作成いたしましたまちづくり構想の骨子を提示させていただいたところであります。その骨子では、空港を核としたにぎわいの創出を掲げ、環境や安全への配慮、交通アクセス改善、丘珠空港緑地の緩衝機能とレクリエーション機能の確保、空港機能の充実と近隣への関連産業誘致の検討を取組の軸として、おおむね賛同をいただいたところであります。 まずは、札幌市が構想案の検討を進め、来年度以降、地域連絡協議会等による議論をさらに重ねながら、国による滑走路延長の事業化を見据えて構想を策定できるように進めてまいりたいと考えております。 次に、5項目めの宿泊税についてお答えをいたします。 1点目の宿泊事業者との調整状況についてでありますが、宿泊税の導入に当たりましては、特別徴収義務者となる宿泊事業者への丁寧な説明は必要不可欠であると認識をしております。 宿泊団体の代表者だけではなく、団体加盟の個別の施設の皆様を対象に、実際に徴収事務に従事いただく担当者も含めた説明会を実施しているところであります。この中では、今後の札幌観光への投資の必要性について理解を示す声をいただいている一方、特に、徴収事務に関する具体的な説明を求める声や事務負担に対する配慮を求めるご要望を頂戴しているところであります。こうした声に対しましては、先行導入都市の事例を参考に、徴収事務の流れや必要な事務手続を分かりやすく説明し、イメージを持っていただくとともに、事務負担に応じた交付金制度の導入等も見据えて検討を進めていきたいと考えております。 次に、2点目の宿泊税導入に向けた今後の予定についてでありますが、令和5年度上期の来札観光客数や、今年度開催をされました様々な観光イベントへの来場者数を見ますと、札幌の観光を取り巻く環境はコロナ禍前とほぼ同水準にまで回復してきているものと捉えております。 この流れを着実なものとして、札幌が今後も選ばれ続ける観光地であるために、宿泊税を活用した観光分野への集中的かつ継続的な投資に着手し、来訪者の満足度や訪問意欲を高める環境整備等に取り組んでいくことがまさに求められているものと認識をしております。 今後も、宿泊事業者等の皆様への説明や関係省庁との協議を積極的に進め、宿泊税に係る条例案を年内には市議会にお諮りできるよう取り組んでまいりたいと考えております。 次に、6項目めの健康寿命の延伸に向けた高齢者施策についてお答えをいたします。 少子高齢化や人口減少といった課題に対応し、札幌を持続可能なまちとして将来世代に引き継いでいくため、健康寿命を延伸していくことが重要であり、その取組は喫緊の課題と認識をしております。 一方、これまで敬老パスを利用してきた方からは不安の声も多く寄せられており、幅広い市民の理解を得られるよう配慮しながら、そうした声に寄り添った制度設計も必要だと考えております。市民自らの活動がポイントに反映される仕組みを体験する機会などを設けるなど、いただいたご意見を制度設計に生かす取組とともに、既に敬老パスを利用されている方への経過的な措置についても検討していきたいと考えております。 次に、7項目めの子育て環境の整備拡充についてお答えをいたします。 まず、1点目のこども大綱を踏まえた切れ目のない子育て施策の推進についてでありますが、子どもや子育て家庭の声を受け止め、ライフステージに応じた支援を切れ目なく届けることは、子どもが健やかに育ち、安心して子どもを産み育てられる環境を整える上で重要であると認識をしております。 そこで、新年度から母子保健事業を保健福祉局から子ども未来局へ移管し、妊娠期からの連続した支援をこれまで以上に効果的に行うことができる体制を整備する考えであります。さらに、地域の子育て支援団体などとも連携を深めることで、子どもや子育て家庭と支援者を結ぶネットワークを一層強化し、地域社会が一体となった子育て支援を推進してまいりたいと考えております。 次に、2点目の区役所における子育ての相談支援体制についてでありますが、改正児童福祉法が施行される令和6年4月から、各区保健センターにこども家庭センターとしての機能を新たに位置づけ、妊娠期から子育て期までの包括的な支援体制を強化する考えであります。特に、特定妊婦や育児に困難を抱える家庭を重点的に支援していくために、これらの対象家庭の多い中央区、北区、東区の3区に母子保健と児童福祉の両部門を統括するおやこ支援担当係長を新設することとしております。 法改正により定められた当事者の意見を十分に酌み取って作成する新たな個別の支援計画を活用し、子どもや子育て家庭に寄り添った支援を届けることで、虐待の未然防止に力を入れてまいりたいと考えております。 次に、仮称でありますが、共生社会推進条例についてお答えをいたします。 共生社会の実現に向けましては、理想の共通理念を皆でつくり上げ、札幌市全体に浸透させていく過程が必要と考えております。本条例を市議会をはじめとする多様な場でご議論いただきながら制定をすることで、障がいの有無や年齢、性別、国籍などの違いにかかわらず、誰もが共に暮らし続けることのできるまちを実現するとの市の決意を発信し、揺るぎない普遍的なまちづくりの理念として、市民、事業者に浸透できるものと認識をしております。 本条例の検討のために設置をいたしました外部有識者会議におきましても、理念の浸透の重要性についてご意見をいただいているところでもあり、今後も、多様な機会を通じ、幅広くご意見をいただきながら条例の検討を進めていく考えであります。 次に、9項目めの市民参加のまちづくりについてお答えをいたします。 市民とともにまちづくりを進めていくに当たりましては、市民の多様な意見、意向から全体の傾向やニーズを把握し、その上で市民にとって何が最善であるかを議会とともに判断し、具体的な施策や事業に反映していくということが重要だと認識をしております。 したがいまして、市民参加の仕組みづくりにつきましては、例えば、デジタル技術を活用した手法を用いることで、より多くの市民からの意見を偏りなく客観的に捕捉できるような環境を整えるということを重視し、検討を進めてまいりたいと考えております。 次に、10項目めの生活道路排雪の在り方についてお答えをいたします。 昨年実施いたしました各区の連合町内会長との意見交換では、パートナーシップ排雪について、地域支払い額の高騰など地域の課題と、高齢化による担い手不足の懸念など行政側の課題をそれぞれ共有することができたものと認識をしております。 現行のパートナーシップ排雪制度は創設から30年以上が経過をし、社会情勢の変化に合わなくなってきているところもあり、課題解決に向け、地域と行政の役割分担の在り方など、改めて抜本的な議論が必要だと考えております。 今後は、この冬に一部地域で実施をしております試験施工の結果や外部委員会での意見なども踏まえながら、財政面、体制面での持続可能性や、除排雪水準などといった観点に重きを置いて、生活道路排雪の在り方について議論を深めてまいりたいと考えております。 次に、11項目めの今後の出資団体改革の取組についてお答えをいたします。 出資団体は、公共サービスを支える上で重要な役割を担っておりますが、団体の意義や出資の必要性を常に検証し、独立した団体として経営の健全化と自立性を高めていくことが重要であると認識をしております。 このため、人的・財政的関与の見直し等を行いつつ、令和6年中に次期行動計画を策定するとともに、社会経済情勢の変化等も踏まえた各団体の在り方の再検証も併せて行い、基本方針自体の見直しの必要性も検討してまいりたいと考えております。 私からは、以上です。
飯島弘之
○議長(飯島弘之) 町田副市長。
町田隆敏
◎副市長(町田隆敏) 私からは、大きな4項目めの能登半島地震を踏まえた災害対応の在り方についてお答え申し上げます。 能登半島地震では、建物の損壊や液状化、津波、大規模火災など、あらゆる事象が同時多発的に発生したのに加え、お正月、元日のため、県外からの帰省者も多く、被害の全容把握が困難であったと考えられます。さらに、道路の寸断により職員参集や物資輸送が妨げられたこと、職員自身も被災していることなどが初動対応及び支援の遅れにつながったものと思われます。 これらを踏まえまして、札幌市では、被害の全容把握を迅速に行うため、デジタル技術を活用するとともに、初動態勢の確保や円滑な物資供給に向け、国や北海道、関係事業者との連携を強化してまいりたいと考えるところでございます。 私からは、以上でございます。
飯島弘之
○議長(飯島弘之) 石川副市長。
石川敏也
◎副市長(石川敏也) 私からは、大きな2項目めの物価高騰や労務費上昇を受けての事業者支援について、そして、3項目めの観光振興についてご答弁を申し上げます。 まず、大きな2項目めの物価高騰や労務費上昇を受けての事業者支援についてであります。 令和5年度上期の札幌市企業経営動向調査では、8割以上の企業が物価高騰等を原因とする経費上昇分の価格転嫁が十分にできていないと回答しているところであり、また、物価高騰に対して従業員の賃金増額を実施または検討しているとの回答も2割程度にとどまっているところであります。これらのことから、多くの中小企業では、物価高騰に対して価格転嫁や賃金引上げが十分に進んでいない状況であるものと認識をいたしております。 このような中、札幌市では、DXの推進や新技術の導入に対する補助や融資などによりまして、市内中小企業の生産性の向上を促進してきたほか、令和6年度予算案の策定に当たりましては、建設事業費や委託費等におきまして、発注者としてエネルギー及び資材価格の高騰や労務費の上昇分を反映したところでございます。 加えて、今後は、札幌市も構成員として参加しております北海道政労使会議での共同宣言の趣旨に基づき、市内において適切な価格転嫁や賃金上昇が進められるよう、国や経済界及び労働界と連携協力して取り組んでまいりたい、このように考えております。 次に、大きな3項目めの観光振興についてであります。 まず、1点目の国内観光客誘致についてでありますが、国内観光客は来札観光客の8割以上を占め、札幌観光の発展を支えてきた中心的な存在でありますことから、今後も継続的な誘致に取り組んでいくことが不可欠であると認識をいたしております。 そのため、国内観光客の約7割が2回以上来札しているという実態を踏まえまして、まずは観光コンテンツの磨き上げや、定番の観光スポット以外の新たな魅力の発掘などを通じて満足度や再訪意欲の向上を図り、リピーターの確保に努めてまいります。 加えて、教育旅行の継続的な誘致や西日本を含めた道外での観光プロモーションの強化によりまして、新たな観光需要の掘り起こしを進めることで、今後も多くの観光客から選ばれる観光都市を目指してまいります。 次に、2点目のMICE開催の意義と今後のMICE推進の考え方についてであります。 MICEの開催には、参加者による宿泊、飲食、観光をはじめとする裾野の広い経済波及効果に加え、ビジネスやイノベーション機会の創造、都市の競争力向上などの効果が期待されるところでございます。例えば、昨年4月のG7札幌気候・エネルギー・環境大臣会合を契機として札幌市のGXへの取組が加速しましたほか、これまでのMICE開催実績が来年度以降のASEANTA年次総会、東洋・東南アジア・ライオンズ・フォーラム等の著名な会議の札幌開催につながっているものと認識をいたしております。 その上で、MICEが地域にもたらす効果を高めるためには、これまで以上に多くの参加者が見込めるMICEや、環境、エネルギー、健康、福祉、医療、GXといった札幌市のまちづくりの方向性と合致する分野のMICE誘致を積極的に推進していく必要があるものと考えております。今後も、こうしたMICEの開催によりまして、世界から人と英知が集まるまちとして成長していけますよう、新たなMICE施設の整備を含めた受入れ環境や誘致体制等の強化に努めてまいります。 私からは、以上であります。
飯島弘之
○議長(飯島弘之) 天野副市長。
天野周治
◎副市長(天野周治) 私からは、大きな5項目めのマンションの耐震性確保について、そして、大きな7項目めの厚別区の諸課題についての二つの項目についてお答えをいたします。 まず、大きな5項目めのマンションの耐震性確保についてでございます。 マンションの耐震化を進めるためには、管理組合が主体的に取り組む必要がありますが、耐震化が必要となる高経年のマンションでは、管理組合の運営や修繕費の確保など管理に課題を抱える管理組合もございます。こうした実態を踏まえ、昨年9月よりマンションアドバイザー派遣制度を創設し、管理組合が抱える課題に対してアドバイスを行うなど、管理の適正化に向けて取り組んでいるところでございます。 令和6年度からは、派遣回数を拡大し、耐震化の手法や検討の進め方、補助制度の活用についてもアドバイスするなど、しっかりと支援をしてまいります。 次に、大きな7項目めの厚別区の諸課題として、新さっぽろ駅周辺地区のまちづくりについてでございます。 新さっぽろ駅周辺地区のまちづくりにつきましては、今回、整備された空中歩廊、アクティブリンクといった地域資源を有効活用しながら、まちの魅力や活力を維持し、高めていくことが重要と認識をしております。 現在、開発事業者を中心に一般社団法人新さっぽろエリアマネジメントを組織しており、札幌市はもとより、地域の大学や病院などと連携し、学生や地域の方々などを巻き込みながら多様な主体とまちづくり活動を行っていく予定でございます。 札幌市といたしましては、このような活動を支援し、官民が連携しながら地域の魅力や活力を高め、駅前の低・未利用地の開発を促していくなど、持続可能なまちづくりを進めてまいりたいと考えております。 私からは、以上でございます。
飯島弘之
○議長(飯島弘之) 檜田教育長。
檜田英樹
◎教育長(檜田英樹) 私からは、大きな6項目めのいじめ防止対策の強化についてお答えをいたします。 このたびの事案におきましては、何物にも代えることができない子どもの命を守ることができず、教育長として責任を痛感しており、亡くなられた生徒、そして、ご家族はもちろんのこと、市民の皆様にも深くおわびを申し上げます。 このような事態を招いたのは、いじめ防止対策推進法の趣旨が十分に徹底されず、組織的な対応が適切になされなかったということが大きな要因であり、こうした反省の上に立ち、教育委員会と学校が一体となって再発防止に取り組む決意であります。 そのため、札幌市のいじめの基本方針を速やかに改定し、子どものささいな変化も見逃さないよう、いじめの情報は早いうちから学校全体で共有をし、組織的に対応するなど実効性ある取組を進めてまいりたいと考えております。 加えて、保護者をはじめ、児童会館など子どもに関わる施設からのいじめの情報も得るなどしながら、家庭、そして地域を含め、社会総ぐるみで、いじめはしない、させない、許さないといった取組を徹底してまいります。 以上でございます。 (川田ただひさ議員「議長」と呼び、発言の許可を求む)
飯島弘之
○議長(飯島弘之) 川田ただひさ議員。
川田ただひさ
◆川田ただひさ議員 市長からいろいろとお話を承りまして、非常に市長の回答が多かった質問だったところでもございます。 ESG債、GXは、これから札幌市のとても重要な課題になることとは思いますけれども、今、例えば、この世界最大の投資会社のCEOもESGという言葉をもう使わないであるとか、そういった形で、世界においても、この環境絡みについて、いろいろと懐疑的な運動も起きている現状がある中で、日本においてはまだそういった波が来ていない、ただ、それだけのことでありますので、私は、こういった動向も慎重に見ながら考えていくべきだと思っております。 また、化石燃料も、結局のところ、欧米の会社においては増産も始めているということもありますので、こういったことが一体何であるのか、こういうのを私は冷静に見ていくべきであるというふうに思っております。 やはり、お金が先についてしまいますと、結果として、これをもらうために、太陽光パネルであるとか、それから風力であるとか、この設置に急いでいってしまう。ただ、道外では、結局のところ、メガソーラーと言われているような巨大な太陽光パネルについても、いろんな様々な問題を起こしてしまう原因となってしまうので、こういったバランスというものを考えながら、ぜひとも取り組んでいただきたいと思っているところでもございます。 敬老パスについて、先ほど経過的というのがございました。敬老パスについて、確かに、いろいろなご意見を承っているわけでございます。そういった中で、段階的にであるとか、いろんな財政事情も見ながらやっていくのだという回答だというふうに解釈しているところでございますけれども、引き続き、こういったことも、私も、いろんな会派の方にもご協力いただきながら取り組んでいくというような形を思った次第でもございます。 この厚別の諸課題についても、駐車場についてお話しいたしましたが、文化の発信の場所がちょっとなくなっていますので、どうかこの点についても考慮した上で取り組んでいただきたいと思います。 それで、マンション耐震改修に係る物価高騰の話がございました。やはり、管理組合の方々が合意形成をするためには、補助金というものを今まで以上に上げていただくことがなければなかなか耐震の工事に踏み切れない、こういった現状があるということも、多分、重々認識されていると思うので、こういったこともどうかご考慮いただきたいと思います。 それで、再質問をさせていただきますが、共生社会の条例の話でございます。 先ほど、理想の共通理念をみんなでつくり上げ、札幌市全体で浸透させていく過程が必要ということで、揺るぎない普遍的なまちづくりの理念として市民、事業者に浸透できるものと認識しているということ、また、外部検討委員の方々ですか、理念の浸透の重要性を幅広く進めるために条例が必要というふうに言っているわけであります。 私は、ここで非常に気になるのが、やはり、この理念という部分について、今現在、一部の検討委員の方々の、いろんな課題を取り上げてやっているのだとは思いますけれども、こういった部分の理念だけでなく、幅広く意見を聴取する方法が私は必要だと思っております。 とかく、もしかすると、この理念がある意味偏ってしまって、それとは違う意見というものが封殺されたり、特にこの浸透という部分が非常に気になるのですけれども、どのようにして浸透させていくのか、この手法というのをどういう検討をしているのか、こういったことも私としてはよくよく見ていかなければいけないなというふうに思っているところでございます。 また、質問で外国人のお話もさせていただきました。私も学生を連れて、いろんな領事館回りを、国際部の方の協力いただきながらしたりしているわけで、当然、外国の方々とお付き合いをしていくことは重要だと思いますが、しかしながら、とかく、ほかの事案で見てみますと、生活習慣の違いでありますとか、こういったことからいろんなトラブルの事案が起きているわけでございます。 こういった法律的な観点もしっかりと踏まえながら、どのようにしてこれからお付き合いをしていくのかということも冷静な議論が必要かと思いますが、こういった点について、市長としてはどういうふうに認識しているのか、改めて、もう一度お伺いしたいと思います。
飯島弘之
○議長(飯島弘之) 答弁を求めます。 秋元市長。
秋元克広
◎市長(秋元克広) 共生社会の実現に向けての取組ということの中で、特定の意見、こういったものを浸透させるということが、何か、意見の押しつけというようなことにつながるのではないかという趣旨のご懸念のご質問かなというふうに思っておりますが、まさに、決してそういうことではなくて、まずは、多様性、いろいろな意見がある、違いがあるということをお互いに認識をし、また尊重し合う、その中から一つの答えを、いろんなものを導き出していくことが重要だ、そういう社会の実現を目指していこうではないですかということであります。 今、外国人の方のお話もございました。いろいろな習慣の違いなどからのトラブルがあるとお話がありました。まさに、生活、生まれた環境によって、いろいろやっぱり違ってくるわけですね。ですから、生活習慣だとか、あるいは文化、そういったものにやはり違いがあって、例えば、それを共存していくためには、海外で暮らした生活習慣と日本での生活習慣の違いということをお互いに理解をしながら、その社会の中で同じ方向性を見いだしていく、このことが重要なのではないかというふうに思っています。 ですから、トラブルの原因というところが、何かその違いを理解できない、お互いに理解できないということが随分あるのではないか、そういった観点からも、共生社会というのは共にお互いの違い、価値を認め合いながら尊重するということが重要だ、このように認識をしております。 (川田ただひさ議員「議長」と呼び、発言の許可を求む)
飯島弘之
○議長(飯島弘之) 再々質問ですので、これを最後の質問とし、簡潔に願います。 川田ただひさ議員。
川田ただひさ
◆川田ただひさ議員 最後の質問でございますので、端的にお話を聞きますが、GXでこれから様々な技術的なものが必要だということで、海外からもいろんな技術者を入れてくるかと思います。 そういうことも考えたときに、市長としては、移民というものをどのように考えているのか、場合によっては、移民というのを多く受け入れることが、札幌市の、ある意味では、市長が常々言う強みと考えられているのかどうなのか、この点についてお伺いします。
飯島弘之
○議長(飯島弘之) 答弁を求めます。 秋元市長。
秋元克広
◎市長(秋元克広) 移民という概念に関して、それを制度としてどう取り上げてくるのかというのは国政で様々な議論がされていくものだというふうに認識をしておりますけれども、昨今のグローバルな社会、本当に垣根のない中で、いろいろな国、文化の方々が生活をしていく、そういった状況の中では、例えば、外国の方だから一時的な就労しか認められずにその地域で働き続けられない、住み続けられないということは、今後のグローバル社会の中では好ましくないのではないかというふうには思います。 したがって、移民という概念をどうするかというものは別として、外国籍の方であっても、その地域の中で暮らしていける、あるいは働き続けていける、そういう環境整備というのは重要でないかというふうに考えております。
飯島弘之
○議長(飯島弘之) ここで、およそ30分間休憩します。
しのだ江里子
○副議長(しのだ江里子) これより、会議を再開します。 代表質問を続行します。 水上美華議員。 (水上美華議員登壇・拍手)
水上美華
◆水上美華議員 私は、民主市民連合を代表して、今定例会に上程された諸議案並びに諸課題について質問いたします。 質問に入る前に、本年1月1日に発生しました能登半島地震によりお亡くなりになられた皆様に謹んでお悔やみを申し上げますとともに、被災された皆様に心からお見舞いを申し上げます。 一日も早い被災地の復旧と被災者の生活再建をお祈り申し上げます。 さらに、この後、質問もさせていただきますが、札幌市内の中学1年生の女子生徒が2021年10月にいじめを苦に自殺した問題で、札幌市教育委員会は、今月14日、昨年12月に公表した第三者委員会の報告書の黒塗り部分を修正して再公表しました。同日、この問題に対する組織的な対応が不十分だったとして、当時の校長や担任ら計8名を懲戒などの処分としています。 札幌市教育委員会は、黒塗りの理由を、個人や学校の特定のおそれがあるためとしていましたが、再公表された報告書を見ると、壮絶ないじめの内容、いじめた生徒への心境、教員への不信感など悲痛な訴えが具体的に記載されており、昨年12月に公表された調査結果は、自殺した生徒やその家族に寄り添う対応とは程遠いものだったと言わざるを得ません。 亡くなられた生徒のご冥福を祈るとともに、札幌市教育委員会をはじめ、あらゆる関係機関が今回の悲惨な事案を猛省し、今後のいじめ対策に取り組んでいくことが重要と考えます。 それでは、順次、質問に入ります。 初めに、市長の政治姿勢について、5点伺います。 1点目は、ウェルネス施策の推進体制についてです。 我が国の医療や介護など社会保障に関係する事業費は、高齢化の急速な進展に伴い、年々増加傾向にあります。今後もこの傾向は続くことが想定されており、将来世代に負担を先送りすることのない、持続可能な社会保障制度の構築が急務となっています。 本市としても、社会保障関連費を抑えつつ、公共サービスの水準を持続可能としていくためには、社会環境の変化に対応しながら多様な取組を総合的に進めていく必要があります。 とりわけ、私ども会派が、昨年の第2回定例会において指摘した健康寿命の延伸に向けた取組は、市民一人一人が心身ともに健康に暮らせることを目指すものであり、様々な分野で継続して進めることが肝要です。 本市は、今年度より、ウェルネスの推進を掲げ、保健所に担当課を設置し、企業や大学等が参加するウェルネス推進会議を立ち上げるなど取組を進めており、来年度からはウェルネス推進部として新設されます。 健康増進の取組は、効果が出るまでに一定の期間を要することから、今から積極的に全世代で取組を進めることが重要と考えます。心身ともに健康という意味では、ライフスタイルが多様になる中、高齢者や子育て世帯、子どもなどの世代ごと、スポーツや教育など様々な分野ごとなど、効率的・効果的に取り組んでいくことが重要です。 一方で、健康づくりのイベントには、高い意識を持ち、熱心に取り組む方の参加が多いという現場の声も聞いており、今後、参加する市民の裾野を広げていくことも必要です。そのためには、ウェルネスの認知をさらに広めて浸透させ、市民の参加を促進するための新たなアプローチをしていくべきと考えます。 そこで、質問ですが、ウェルネス推進部の新設により、これまで以上に取組が進むことが期待されますが、ウェルネスの取組をどのように加速させていくのか、伺います。 2点目は、健康寿命延伸に向けた敬老健康パスについてです。 昨年の第4回定例市議会の代表質問において、私ども会派からは、敬老パスを敬老健康パスへ移行するに当たり、市民理解を得る必要があることを指摘しました。しかしながら、市民にとって、敬老健康パス素案の内容が非常に分かりづらく、素案とはいえ、どのようなものを目指すのか、各区の意見交換会を経ても十分に伝わっておりません。また、現行制度の利用者にとっては、提案の仕方も含めて、非常に大きな唐突感があり、配慮に欠けていると言わざるを得ません。 現行の敬老パスでは、自己負担を除くと、最大で5万3,000円分、利用できます。それが新制度に移行すると、自己負担はなくなるものの、段階を経ず、いきなり2万円に引き下げられることとなり、この市の対応については、現行制度を利用する高齢者に混乱や不安を与えています。 実際、意見交換会や会派に寄せられた声としては、現行制度の利用実態の偏在を是正すべきという本市の説明には一定の理解を示す意見も見られる一方、長年、交通費助成として利用されてきた市民からは、実態に即した配慮を求める声も多く寄せられています。一方で、限られた財源の中で、現行のまま制度を維持することの難しさは、多くの世代が共有していると考えられます。 これらを勘案して、現行の利用額や自己負担額を見直しつつ、敬老パス制度を維持することの検討、まずは、これをすべきではないかと考えます。今後の要介護者や認知症患者の増加、それを支える介護人材不足などの課題を踏まえると、健康寿命延伸に向けた施策を本市が進めることは必要です。そのためにも、市が考える健康寿命延伸に向けた取組をどのように進めていくのか、丁寧に説明していくことが必要です。 そこで、質問ですが、健康寿命延伸に向けた取組を進めるに当たり、様々な市民の不安の声にどのように配慮していこうとしているのか、伺います。 3点目は、市民参加の仕組みづくりについてです。 秋元市長は、さきの札幌市長選挙において、市民意見を市政に反映するための仕組みづくりを進め、市民一人一人が市民参加を実感できるように取り組むことを公約に掲げました。 本市は、自治基本条例に基づき、市民自治によるまちづくりを推進していますが、市民に市民自治を身近に感じてもらい、札幌に根づかせていくためには、行政と市民との間における適切な情報共有と併せ、市政への市民参加のプロセスが重要であると考えます。 現在、本市が、パブリックコメントをはじめ、意見交換会やワークショップ、事業に関する地域説明会など、様々な機会を設けていることは承知しています。しかし、これらの機会は、政策決定に近い段階で実施される事例もあることから、政策立案の初期段階で市民に対する情報発信や情報共有を図ることが必要です。 情報共有については、一方的に情報発信をするだけではなく、正しく施策や取組を理解してもらうことも重要です。例えば、現在、どのようなことが市政課題であり、その解決に向けてどのようなプロセスを踏む必要があるのかなどといったことについて、市民と共有していくことが必要です。行政が政策立案の初期段階から市民と一緒に考えていく姿勢を明確にすることは、市民が主体となって考え、話し合い、行動するという市民自治の理念が体現されるものと考えます。 現在、第5次市民自治推進会議では、秋元市長の諮問を受けて市民参加の仕組みづくりを検討しています。人口減少期に入った本市は、これまで経験したことのない課題に向けた取組が必要となります。その課題解決に向けては、行政と市民の協働によるまちづくりを推進することが不可欠と考えます。 そこで、質問ですが、第5次市民自治推進会議で検討が進められている市民意見を市政に反映するための仕組みづくりの議論についての市長の認識と、あわせて、市長はどのように市民参加を進めていく考えなのか、伺います。 4点目は、デジタル活用による窓口の利便性向上についてです。 現在、多くの自治体において、窓口DXを掲げて取組が進められているところですが、各自治体の規模や課題に応じて、その取組は様々であり、内容によって市民サービスの質も変わってくるものと認識しております。 代表的な窓口のワンストップ化として、デジタル完結型があります。これは、基本的に、ペーパーレスで手続が行われ、1回の入力で一元的に各種手続が完結されることから、先行導入している自治体窓口では対応時間を40%以上削減できた事例もあります。先行導入している自治体の中には、アナログとデジタル混合型のシステムを導入しているケースもありますが、その場合の活用効果は平均して18%程度となっています。 市民サービスの向上や窓口の混雑の緩和、また、区役所等に来庁しなくても、インターネットやマイナンバーカードを活用し、手続を完結させることを考えると、デジタル完結型に優位性があると考えます。今後、さらなる窓口業務の混雑緩和への効果も期待され、窓口の待ち時間が短縮されることはもとより、市民の利便性向上につながっていきます。 本市では、昨年末に公表された第2次札幌市まちづくり戦略ビジョン・アクションプラン2023において、行政手続のオンライン化を加速させ、市役所の手続や業務のデジタルトランスフォーメーションを進めるなど、業務を抜本的に見直すことにより、市民目線の行政サービス改革を行うことを掲げています。単にデジタルを活用するということではなく、業務の抜本的な見直しを掲げたことについては一定の評価をするところですが、長年実施してきた業務を見直すことは、技術的な壁よりも、部署間の連携や対応する職員の心理的な壁が高いことが課題ですが、これこそが一番重要であり、かつ、大変難しい点です。 2023年の決算特別委員会において、私ども会派から、アクションプラン2023で掲げている書かない窓口の目指す方向性とその推進体制について質問したところ、将来的には情報連携による利便性向上も検討していくこと、そして、デジタルCoEという庁内横断的なプロジェクト体制をつくり、これを進めていくとの答弁がありました。 先日発表された2024年度の定数・機構編成では、庁内各部署の業務プロセスの見直し、変革を支援するために、行政DX担当課を設置することが盛り込まれており、次年度から庁内横断的なプロジェクトが進んでいくものと期待しております。また、市民から期待される窓口サービスを提供するためには、庁内の横断的なデジタル活用の検討と並行して、市民ニーズを分析し、顧客目線で求められているサービスを加味した行政窓口の抜本的な見直しが重要です。 そこで、質問ですが、デジタル活用による窓口の利便性向上に向け、どのような点を重視して取り組んでいくのか、市長の考えを伺います。 5点目は、世界冬の都市市長会議についてです。 本市は、冬は資源であり財産であるというスローガンの下、世界中の冬の都市が集まり、冬の技術や経験、まちづくりの取組を学び合うためのネットワーク、世界冬の都市市長会の事務局を務めています。この会議は、1981年に本市が北方都市会議として提唱し、1982年に初めて本市で開催されたところからスタートしました。気候風土が似ている北方圏地域の都市の市長が集まり、各都市が抱える課題や解決策を話し合い、互いのまちづくりを学び合っていこうと着想したことが始まりで、会の創設以来、一貫して札幌市長が会長を務めています。 2021年11月にオンラインで開催された第19回市長会議を総括するロヴァニエミ宣言では、気候変動の抑制や都市計画の改善、高齢化社会のニーズをより考慮していくことが宣言されたほか、市長会の重要な価値として対面交流の再開に向けて進むことが確認されました。 こうした中、本年1月下旬に本市で開催された世界冬の都市市長会2024年実務者会議において、今年12月17日から21日の5日間にわたり、2016年以来、8年ぶりに本市で世界冬の都市市長会議が開催されることが決定しました。今回の市長会議は、2018年の第18回瀋陽会議以来、6年ぶりに直接対面により開催される予定であり、多くの成果が得られることを期待しています。 私ども会派は、2018年第1回定例会において、世界冬の都市市長会議の成果として、本市は、スパイクタイヤの全面禁止や、都心エネルギーマスタープランの策定に反映されていることから、その活用について質疑したところです。今後、世界に札幌のまち並みや魅力をPRし、まちづくりを加速させていくためにも、世界冬の都市市長会議は有効に活用すべきです。 また、市長会議で行われる見本市では、各都市の企業間の技術交流やビジネス等の経済交流につながり、企業誘致や道内企業の国外進出などにつながる可能性もあります。さらに、会員である都市の市長たちを迎えるに当たり、本市が国際会議を担う基盤があることをPRし、今後の国際会議誘致につながるよう、これからの本市の発展のためにも世界冬の都市市長会議の札幌開催を成功に導く必要があると考えます。 そこで、質問ですが、世界冬の都市市長会議の札幌開催を通じ、どのような成果を求めていこうとしているのか、伺います。 次に、2024年度当初予算編成における基金活用の考え方について伺います。 2024年度当初予算は、秋元市政3期目となって初めての本格予算であり、アクションプラン2023に盛り込まれた事業を着実に実施すべく、重点的に配分を行った予算となっております。さらに、アクションプラン2023策定後の社会情勢の変化を踏まえ、計画策定時に事業費を見込むことができなかった要素を反映させており、具体的には、GX、グリーントランスフォーメーションの投資や脱炭素化に係る取組、また、市民生活を支えるため、物価高騰対策に資する経費などを積極的に盛り込んでいます。 また、2024年度予算は、2023年度補正予算の経済対策等と一体的に編成する、いわゆる16か月予算と位置づけており、当初と補正を合わせた一般会計の予算規模は、昨年度を363億円上回る1兆3,000億円となっています。 このように様々な行政需要に対応する一方で、社会情勢の変化によって、予定されていた取組の中止に伴い、今後活用が可能となる財源が生じた事例もあります。具体的には、オリンピック・パラリンピック冬季競技大会が、昨年、招致活動の停止という局面に至ったことから、本定例会において、これまで備えてきたオリンピック・パラリンピック基金を廃止し、この基金残高について、まちづくり推進基金とスポーツ振興基金を造成するための補正予算案が提案されています。 この二つの基金については、札幌市基金条例においてあらかじめ設置目的が定められており、まちづくり推進基金は公園、学校その他の都市施設の整備、団地造成事業の円滑な運営及び都市活性化のための諸事業の推進に資するもの、スポーツ振興基金はスポーツの振興に資するものとされています。 もともとオリンピック・パラリンピック大会の招致活動は注目度の高い取組であったことから、この貴重な財源を新年度予算においてどのように生かしたのか、私ども会派としても強い関心を持っています。アクションプラン2023においても、本市の持続可能な財政運営を進めていくため、財政調整基金や土地開発基金、そして、まちづくり推進基金を戦略的に活用していくことを掲げていますが、将来のまちづくりを見据えた取組などへ活用していくことで、社会情勢の変化に臨機応変に対応していくことが重要であると考えます。 そこで、質問ですが、新年度予算編成に当たって、社会情勢の変化や喫緊の課題への対応として基金をどのように活用することにしたのか、その考え方について伺います。 次に、防災対策について、3点伺います。 1点目は、能登半島地震に対する本市の支援についてです。 最大震度7を記録した1月の能登半島地震では、鉄筋コンクリート造のビル倒壊や、広範囲にわたる停電や断水などライフラインに機能障害が発生しました。また、大津波警報により消火活動が遅れた輪島市では、焼失面積が札幌ドーム1個分以上にも上る大規模な火災も発生しました。特に被害が甚大だった奥能登地方では、土砂崩れや地面の陥没により道路が寸断され、海路も地震に伴う海岸の隆起で塞がれたため、被災地に応援部隊を派遣することが著しく困難な状況となりました。 人命救助のタイムリミットとされる72時間を超えてもなお、消防、警察、自衛隊等、地元自治体はもとより、他都市からの応援部隊も駆けつけ、人命救助活動が昼夜なく行われました。また、全国の指定都市、都道府県でも、国の要請に基づき、応援職員を派遣し、災害対策本部のマネジメント支援をはじめ、避難所運営、住家被害の認定調査、罹災証明の発行などの災害対応業務を行っています。 本市では、1月5日に、真冬の避難所対策として寝袋1万2,000枚を提供し、6日に給水タンク車3台とともに応急給水隊として水道局の技術職員等9名を派遣しました。また、7日には、北海道からのDMAT派遣要請に伴い、病院局の医師、看護師、薬剤師、臨床工学技士の計5名を派遣し、その後も継続して応援部隊を派遣しているところです。 石川県内の被災地では、現段階で既に4万棟以上の住宅被害が確認されています。発災から1か月半が経過した今も、四万数千戸で断水し、1万人以上が避難生活の長期化を余儀なくされています。今後、水道管や道路の修復、液状化被害からの生活再建にも時間を要することが予測される中、本市としても、一日も早い被災地の復旧、復興と被災者の生活再建に向け、寄り添った支援を続けていく必要があると考えます。 そこで、質問ですが、能登半島地震における今後の本市の被災地支援について伺います。 2点目は、厳冬期における健康2次被害の防止についてです。 私ども会派は、かねてより、北国で冬季に大災害が発生した場合の対策が急務であると警鐘を鳴らし、厳冬期の避難体制の強化を求めてきました。冬季の災害は、積雪や路面悪化により支援物資の配送が難航する可能性や、停電等により暖房機器が使用できないおそれもあり、被災者が屋内外で低温にさらされる可能性があります。日本赤十字北海道看護大学の根本教授の研究によると、屋外気温が氷点下10度前後の場合、無暖房の体育館の室内温度はゼロ度、床の温度は気温とほぼ同等となり、低体温症等の発生率が大幅に上昇することが見込まれると報告されています。 また、寒さに耐えながら限られたスペースで過ごす避難生活では、身体活動量が減少し、トイレの回数を減らしたいために食事や水分も控える傾向にあります。そのため、エコノミー症候群や血栓症等の健康2次被害を引き起こし、最悪の場合、災害関連死に至ることも想定されます。 能登半島地震においても、厳寒の苛酷な避難所の様子や倒壊などの危険から、やむなく車中泊で避難する被害者が連日のように報道されていましたが、災害関連死で貴い命を失った方もおり、心が痛む思いであります。 本市では、厳冬期の避難所対策として、2018年の胆振東部地震によるブラックアウトを経験した教訓から、毛布、ポータブルストーブ、折り畳み式ベッドなどの備蓄物資を増強し、避難所の寒さ対策を着実に行っているところです。一方、ポータブルストーブの増設だけでは、避難所となる体育館全体を暖めることは困難であり、厳冬期に耐え得る設備が必要と考えます。 また、市民に対して、健康2次被害を防ぐための防寒具や保温対策など、自助としての備えや準備を働きかけることも必要です。自宅や車中で避難することも想定し、冬季の厳しい避難環境から身を守るための訓練等を市民とともに重ね、防災意識と防災能力を向上していくことが重要と考えます。 そこで、質問ですが、厳冬期における避難所等での健康2次被害防止についてどのように取り組む考えか、伺います。 3点目は、高齢者施設、障がい者施設における災害対策についてです。 災害が発生した際に、高齢者、障がい者、乳幼児など特別な配慮が必要な要配慮者が迅速かつスムーズに避難するためには、支援体制の強化が不可欠です。高齢者施設や障がい者施設は、日常生活での支援が必要な方が多く、自力で迅速に活動することは容易ではありません。災害時には、正確な情報を得て、的確な判断の下、安全を確保し、避難しなければならないことから、施設職員による適切な対応や支援が極めて重要です。一方、施設自体が被災する場合や職員が被災される場合も想定されることから、施設入居者からは、サービス提供に必要な人材が確保されるのか、懸念する声も聞いています。 こうした中、国は、災害非常時における最低限のサービス提供が維持できるよう、2021年の報酬改定で、全ての障害福祉サービス等事業者と介護事業者に業務継続計画、BCPの作成を義務づけました。加えて、関連する研修や訓練の実施なども義務づけ、経過措置3年を経て本年4月から完全実施となります。 本市においても、各施設でBCPの策定が進んでいると聞いております。今後、このBCPに基づき、確実に業務を継続するためには、職員はもとより、施設の利用者もBCPを理解し、それに従って行動、協力できる準備を整え、実効性を高めることが必要であり、さらには、地域などとの連携を図っていくことが重要と考えます。 そこで、質問ですが、各施設の特色に合わせた業務継続計画が作成されるに当たり、実効性のあるものとなるよう、本市としてどのように取り組んでいくのか、伺います。 次に、子育て支援体制の強化について、2点伺います。 1点目は、切れ目のない子育て支援体制の構築に向けた取組についてです。 こども家庭庁は、2023年4月に発足し、それと同時に、こども基本法が施行されました。こども基本法は、どんな境遇にあっても、全ての子どもが幸せな生活を送ることができる社会の実現を掲げ、基本的人権や、愛され、保護される権利が守られることなどが規定されています。 しかしながら、子どもの人権侵害の最たるものである児童虐待については、いまだに子どもの人権が十分に守られていない状況が続いています。2023年度の速報値では、全国では21万9,170件と過去最高で、32年連続の増加、本市においても2,286件と高止まりの状況となっています。 児童虐待の防止について、私ども会派は、母子ともに妊娠期から出産、育児までの各段階に応じた切れ目のない支援の実現、特定妊婦などの困難を抱える母親への支援、児童相談所の専門性の強化、各区の家庭児童相談室などを核とした支援体制の強化や児童相談所との連携など、様々な角度から提言をしてきたところです。それらの議論の過程で、全市的な子育て支援体制の構築のためには、子ども未来局と保健福祉局母子保健担当課が連携していくこと、また、その先に組織統合も視野に入れていくべきであると、代表質問や委員会質疑を通じて主張してまいりました。 今回、2024年度定数・機構編成において、妊産婦や子育て世帯への支援強化の一環として、子ども未来局の子育て支援部に母子保健担当課が移管されることが発表されました。この移管により、さきに述べた妊娠期から子育て期にわたる切れ目のない支援が提供されること、また、移管の相乗効果により、早期に児童虐待のサインを見つけ、児童虐待がなくなり、子どもの権利が守られるようにしていかなければなりません。 そこで、質問ですが、母子保健担当課を子ども未来局子育て支援部に移管することにより、どのように切れ目のない子育て支援体制の構築を実現していくのか、伺います。 2点目は、困難を抱える妊産婦への支援体制についてです。 2023年9月に公表された国のこども虐待による死亡事例等の検証結果等について、第19次報告では、心中以外の虐待死で、実母が妊娠期、周産期に抱えていた問題は、予期しない妊娠、計画していない妊娠が32%で最も多く、妊婦健康診査未受診が28%となっています。 同居する両親やパートナーに妊娠をした事実を告げることや、必要な支援を受けられず、独りで出産し、遺棄に至った事例も報告されています。困難な状況に置かれた妊産婦は、経済的あるいは精神的な課題を抱えたまま、どこにも相談できない、相談窓口にたどり着いても十分な支援につながらないといった状態に置かれることがあるため、早い段階での相談支援や、一人一人の状況に応じたきめ細やかな支援を考えていくことが必要です。 妊娠に不安を抱えた方への相談支援体制について、私ども会派は、幾度も支援体制の整備を求めてまいりました。2023年第3回定例市議会の決算特別委員会では、妊娠に不安を抱えた妊婦の居場所支援の必要性を訴え、母子生活支援施設を活用した支援を検討する旨の答弁があったところです。本市が昨年12月に策定したアクションプラン2023では、妊産婦等を対象とした切れ目のない支援を掲げ、母子生活支援施設を活用した女性支援事業や、妊娠SOS事業などを展開し、さらなる支援の充実を図っていくとされており、一定の評価をするところであります。 一方、2024年4月からは、困難な問題を抱える女性への支援に関する法律、いわゆる困難女性支援法が施行となります。この法律は、生活困窮、性暴力、性犯罪被害、家庭関係破綻などの女性をめぐる課題が複雑化する中で、孤立・孤独対策のほか、先駆的な女性支援を実施する民間団体との協働といった視点も取り入れた新たな支援の枠組みを構築するために策定されたものです。 現在、北海道においてこの法律に基づく基本計画を策定中ですが、本市としても、北海道をはじめ、医療機関や民間団体との連携を進め、相談の段階から居場所の確保、自立までの切れ目のない支援体制の整備を進めることが重要であると考えます。 そこで、質問ですが、本市では、困難を抱える妊産婦への支援体制をどのように整えていくのか、伺います。 次に、市営霊園の持続的な運営について伺います。 本市は、1941年から1973年までに、平岸、里塚、手稲平和の三つの市営霊園を造成し、現在に至るまで約4万7,000区画の墓地を市民に提供しています。本市で管理する3霊園は、いずれも、開設以降、50年以上が経過しており、霊園管理事務所や給水施設、トイレの老朽化、樹木の繁茂などが目立つほか、園内のバリアフリー化も進んでおりません。加えて、近年、少子高齢化や核家族化の進展に伴い、全国的に課題となっている、長期間にわたってお墓が管理されていない、いわゆる無縁墓が市営霊園にも散見されるようになっており、墓石倒壊の危険や霊園全体の景観悪化などのおそれがあります。 このような状況に鑑み、本市では、2022年3月に札幌市火葬場・墓地に関する運営計画を策定し、墓地施策に係る基本目標として、少子高齢社会に対応した持続可能な墓地を実現しますを掲げ、無縁墓対策や施設・設備の改修等の取組を進めています。 現在、市営霊園の管理は、使用開始時に徴収した墓地使用料と共有部分の清掃手数料とを積み立てた霊園基金を元に行われています。しかしながら、長引く低金利の影響や、近年、補修箇所が増加していることから、このままの状況では、あと15年ほどで基金が枯渇する見込みとなっています。 運営計画では、霊園基金の収支改善に向けた新たな管理料制度の導入に向けて、2025年度までの条例改正が記載されています。新たな管理料制度を導入することは、墓地使用者の負担が増えるという懸念がありますが、墓地は、他の都市施設とは異なり、未来永劫、存続させていかなければならないという性質があるため、今後の検討課題です。 一方、無縁化の疑いのある墓は、計画策定時で全体の21%、約1万区画ありましたが、この間、取組を進め、今年1月時点では約5,000区画まで減らしてきました。しかし、この約5,000区画のうち、将来的に無縁墓となる可能性が高い墓は多く、今後はその解消が必要となります。 現行の札幌市墓地条例では、使用者の所在が不明になって10年を経過しないと使用許可を取り消せないなど、無縁墓の円滑な解消には対応が不十分な規定となっています。また、管理料制度を導入するにしても、無縁化の疑いのある墓はいまだ全体の1割と決して少なくないことから、無縁墓を整理していかなければ、受益者負担の原則からいっても不公平感は否めず、市民理解が得られないのではないかと考えます。 そのため、市営霊園の持続的な運営の確保に向け、管理料制度の導入について、条例改正を検討する際には、収支改善の視点のみならず、無縁墓の発生抑制や無縁墓の解消に資する仕組みを合わせて条例改正することが肝要です。 そこで、質問ですが、市営霊園の持続的な運営について、今後どのように取り組んでいくのか、伺います。 次に、GXの取組について、2点伺います。 1点目は、金融機能の強化、集積に向けた取組について伺います。 私ども会派は、2023年第3回定例市議会代表質問において、アジア、世界の金融センターの実現に向けた取組について質疑いたしました。その際、GX、いわゆるグリーントランスフォーメーションの取組を加速させることや、新たな需要、市場を創出し、GX産業の集積を図り、経済成長に結びつける視点の重要性について答弁がありました。今定例会に上程されている2024年度予算案では、GX・脱炭素、経済活性化が柱の一つとして掲げられており、私ども会派としても、GXの推進による北海道、札幌の経済活性化につながるものにしていくべきと考えます。 今年の1月23日には、このGXの取組を進めていくために、本市は、国に対して、北海道・札幌GX金融・資産運用特区の提案書を提出しました。この提案書では、北海道の国内随一の再生可能エネルギーのポテンシャルや、都市と自然が調和した札幌のまちの魅力を生かし、GX産業のサプライチェーン構築と雇用創出を図ることが掲げられています。また、新技術やイノベーションを生み出すスタートアップの創出・育成を進め、世界中から資産運用会社等の金融機能を北海道、札幌に呼び込むことも掲げています。これは、GX産業の集積と金融機能の強化、集積に向けた取組を両輪で進め、北海道、札幌の発展を牽引していくという市長の強い思いが込められたものだと受け止めております。 私ども会派としても、今後の本市の発展のため、市長とともにこの取組を後押ししていきたいと考えます。 一方、昨年6月にTeam Sapporo-Hokkaidoを設立してから僅か7か月で特区提案までこぎつけたことは評価するところではありますが、提案書に盛り込んだ内容が絵に描いた餅にならないよう、取組を加速させていく必要があります。特に、本市が大きな役割を果たすべき金融機能の強化、集積については、引き続き、スピード感を持ちつつも、具体的な取組を展開していくことが重要と考えます。 そこで、質問ですが、本市の持つ都市機能やまちの魅力を生かして資産運用会社等の金融機能を北海道、札幌に呼び込むため、今後どのように取組を進めていくのか、伺います。 2点目は、スタートアップの支援事業の充実についてです。 GX金融・資産運用特区の取組においては、新技術やイノベーションを生み出すスタートアップの創出・育成が掲げられています。本市では、2019年から、STARTUP CITY SAPPOROとして本格的な取組を開始し、北海道におけるスタートアップ支援を牽引してきました。その後、市内では、Incubation Hub DRIVE、Station01、BYYARD、IKEUCHI LABなど、民間によるスタートアップを支援する施設も生まれています。昨年9月には、札幌市、北海道、北海道経済産業局、そして大学や民間が一体となった新しい組織であるSTARTUP HOKKAIDOが設立され、オール北海道でスタートアップを支援する体制が整ってきたところです。 さらに、これまで、主に北欧各国のスタートアップイベントへの参加、出展を行ってネットワークを構築してきた結果、先日、本市で初めて、国際カンファレンスであるHokkaido Innovation Weekを開催することができました。Hokkaido Innovation Weekでは、30以上の国から延べ1,000人以上の方が参加して数々の催しが開催され、非常に大きな盛り上がりを見せたと聞いております。これらを契機に、本市での起業に向けて具体的に動いている方もいるとのことで、海外との交流も軌道に乗り始めたのではないかと感じています。 一方、先ほどお話をしたGXの分野は、本市にとって非常に重要なだけではなく、STARTUP HOKKAIDOとしても三つの重点分野の一つに位置づけられています。秋元市長は、昨年11月にデンマークを視察し、風力発電や水素などGXの取組の先進事例を学ばれ、本市のGXプロジェクトに生かしていくとしています。洋上風力発電などのGX分野では、デンマークから学ぶことがたくさんありますが、スタートアップにおいても同様です。デンマークで行われる北欧最大のスタートアップイベントであるTechBBQ(テックバーベキュー)を本市に招致し、それに合わせてHokkaido Innovation Weekを開催するなど、GXとスタートアップは深い関わりがあると感じています。このように本市としてGX分野に力を入れていく流れの中、市内経済の発展においてスタートアップの重要性はますます高まっています。 そこで、質問ですが、スタートアップの創出・育成に向けた支援をより一層充実させるべきと考えますが、今後どのように取り組んでいくのか、伺います。 次に、新MICE施設について伺います。 私ども会派は、かねてより、大規模な政府系国際会議や多くの集客交流が見込まれるビジネスイベントなど、いわゆるMICEの誘致には、世界水準の機能と質を備えたMICE施設を持つことが重要だと訴えてきました。また、2018年第1回定例市議会の代表質問においても、新MICE施設が本市にとって必要な事業であるということを市民に十分に理解してもらえるよう、取組を進めることを求めてきたところでもあります。 本市も、同様の認識の下、市民理解を得るため、パブリックコメントなどを経て(仮称)新MICE施設整備基本計画を策定してきましたが、新型コロナウイルス感染症の影響などもあり、計画は一時停止せざるを得ませんでした。計画を一時停止していた中、新型コロナウイルス感染症の影響が長引き、本市の経済も低迷し、大きな打撃を受けました。そして、今なお続いている物価高や建設資材の高騰、建設業界の人材不足などもあり、施設整備に係る費用の増加は免れない状況と考えます。これだけ多くの社会情勢の変化に鑑みると、当初策定された計画どおりに事業を進めることは難しく、施設の規模や費用面など、計画の一部は見直す必要もあるのではないかと推察するところです。 一方、新型コロナウイルス感染症の影響により、オンライン会議やテレワークなど非対面での会議や仕事ができる技術は進歩しましたが、昨年開かれたG7環境大臣会合などを見ても、オンラインでの会議以上に対面で行われる会議に優位性があることは言うまでもありません。また、本市が今後目指すとしているGX投資に関するアジア、世界の金融センターの実現や、国際都市さっぽろとして発展していくためには、国際会議などを開催できる新MICE施設は必要不可欠です。 さらに、MICEの開催は、新たな仕事を見つける機会につながる雇用機会の獲得や交通・都市インフラの充足など、より直接的に市民へ好影響を及ぼす可能性もあるとされています。現在の状況を踏まえた計画の見直しなどクリアすべき課題は山積していますが、20年、30年先の本市が魅力と活力あふれるまちであるためにも、将来への投資である新MICE施設実現に向けた検討は続けるべきと考えます。 そこで、質問ですが、新MICE施設の実現に向け、厳しい状況が続く中、引き続き検討を加えるべきと考えますが、本市の見解を伺います。 次に、持続可能な除排雪体制について伺います。 2024年度予算案として本定例会に上程された除雪費予算は、過去最高額となる275億円が計上されました。予算の増加要因としては、本市の持続可能な除排雪体制を維持する観点から、昨今の物価高騰による燃料費、資材費の上昇などにより除排雪事業者の経営が圧迫されることに配慮したこと、また、昨今の労務単価の上昇や大雪に備えた体制などを考慮し、適切に予算計上されたものと理解しています。 建設事業者については、除排雪の主な担い手であるとともに、自然災害による復旧作業等に対応していただいており、社会的インフラの維持に欠かすことのできない存在であります。一方で、積雪寒冷地という特性上、通年の工事施工が困難であり、本州などの企業に比べ、経営面では大きなハンディキャップがあると言えます。 私ども会派は、これまでも、持続可能な除排雪体制を維持するためには、建設業が主体である除排雪事業者の経営安定に資する取組が必要であることを議会で訴えてきました。具体的には、公共事業における最低制限価格の引上げや除排雪の待機補償基準の見直しを求めてきました。 本市は、2018年度から2027年度を計画年間とする札幌市冬のみちづくりプラン2018に除排雪体制の維持、安定化に向けた取組を掲げ、人材確保や労働環境の改善を進めています。また、企業のICT導入等に助成金を支出する建設産業活性化推進事業の展開や、毎年、一定の建設費を予算計上して市内建設業への発注を継続的に確保するなど、経営安定化に資する取組を行ってきました。 今後、長引く物価高騰や社会全体の人材不足によって、建設事業者を取り巻く環境は厳しさを増すことが予想されています。本市においては、事業者が将来の見通しを立てられるように、一過性ではなく、継続的に支援を行うことと同時に、刻々と変化する状況に柔軟に対応していくことが求められていると考えます。 そこで、質問ですが、社会情勢が変化する中で、除排雪の主要な担い手である建設業者が安定的に事業に携われるよう、今後も適切な予算措置を行うべきと考えますがいかがか、伺います。 最後に、いじめから子どもの命を守るための体制強化について伺います。 2021年、札幌市内の中学生が、いじめが原因で自死するという大変痛ましい事案が発生しました。全ての子どもは、未来へと羽ばたく可能性に満ちたかけがえのない存在です。札幌市子どもの最善の利益を実現するための権利条例では、いじめ、虐待、体罰などから心や体が守られることが規定されています。そのかけがえのない存在が絶たれてしまった事実を、何よりも重く受け止めなくてはなりません。 この事案に関して、今年2月に再公表された札幌市児童等に関する重大事態調査検討委員会による調査結果では、本市が毎年行っている悩みやいじめに関するアンケート調査等でいじめの訴えがあったにもかかわらず、その声をしっかりと受け止め、適切な対応がなされなかったことや、教育委員会が学校の取組状況を点検するなど、必要に応じた学校への指導ができていなかったことなどが指摘されています。守られるべき子どもの命が失われるという痛ましい出来事を二度と起こさないという強い決意の下、教育委員会、学校を中心に、本市が一丸となって再発防止策に真摯に取り組んでいかなくてはなりません。 2023年10月に公表された2022年度の児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査では、全国のいじめ認知件数は、前年比10.8%増の68万1,948件でした。本市においては、前年度比34.4%増の1万2,104件であり、政令指定都市別の発表が始まった2017年度以降、過去最多となっています。これは、部活動や学校行事等の様々な活動が再開されたことにより接触機会が増加したことや、学校における積極的な認知が増加の要因として考えられ、本市の解消率が全国平均を上回っていることも承知しているものの、その中には解消に時間がかかる深刻な一面もあると聞いています。 いじめの背景には様々な要因があり、いじめ行為が多様化・複雑化している状況においては、教員の専門性だけで対応することにはもはや限界があるのではないでしょうか。いじめは、子どもの権利を著しく侵害し、場合によっては、生命または身体に重大な危険を生じさせるおそれがあることから、どの子どもにも起こり得るという認識に立ち、早い段階から子どもの困りに気づき、いじめの芽を摘むことが必要です。そのためには、いじめの認知や対応を教員個人の判断に委ねることなく、複数の目で多面的、多角的にいじめの問題を分析し、その解消に向けた組織的な取組を確実に進める必要があります。 そこで、質問ですが、いじめから子どもの命を守るための体制強化をどのように進めていくのか、伺います。 これで、私の質問の全てを終了いたします。ご清聴いただきまして、ありがとうございました。(拍手)
しのだ江里子
○副議長(しのだ江里子) 答弁を求めます。 秋元市長。
秋元克広
◎市長(秋元克広) 全体で9項目にわたり、ご質問をいただきました。私からは、1項目めの私の政治姿勢について、2項目めの2024年度当初予算編成における基金活用の考え方について、6項目めのGXの取組についての3項目についてお答えをいたします。その余のご質問に対しましては、担当の副市長、教育長からお答えをさせていただきますので、よろしくお願いいたします。 私の政治姿勢についての1項目め、ウェルネス施策の推進体制について、まず、お答えをいたします。 健康寿命の延伸には、市民のライフステージや興味・関心などに応じた働きかけが必要なことなど、幅広い取組が求められますことから、これまでも民間企業とパートナー協定を締結するなど企業との連携を進めてきたところでありますけれども、それらの取組を一層推進するため、ウェルネス推進部を新設するものであります。 新たに企業のSNSやアプリと連携をし、健康づくりに関する情報を幅広く周知するとともに、ショッピングモール等での健康イベントを拡充するなど、共通のロゴやスローガンを用いて、健康推進に向けて官民が一丸となって取り組んでいきたいと考えております。こうした取組を通じて、より多くの市民の意識向上を図り、健康につながる活動を促進することで、誰もが、より長く、心身ともに健やかに過ごすことができるまちを目指してまいりたいと考えております。 次に、2項目めの健康寿命延伸に向けた敬老健康パスについてお答えをいたします。 今後の人口構造変化などを見据えますと、市民が健やかに長く活躍できる健康長寿社会の実現が重要であると認識をしております。 とりわけ、高齢者のフレイル予防や認知症予防の観点からも、歩数のみならず、社会参加なども含む日常的な活動量の見える化で、健康を高めるための自発的な取組につなげていきたいと考えております。 一方、制度や利用可能額が大きく変わることへの不安に配慮するとともに、幅広い世代のご理解を得られるよう、安定的に持続できる仕組みを構築していく必要があるものと考えております。市民の意見を踏まえ、新たな制度に円滑に移行していけるよう、既に敬老パスを利用している方への経過的な措置などについても検討していきたいと考えております。 3項目めの市民参加の仕組みについてお答えをいたします。 第5次市民自治推進会議では、主に市独自の新しい市民意向の把握方法と市民参加手法の構築に向けた議論や、把握した意見をどのように市政に生かしていくのかということについて検討いただいていると承知をしており、その方向性は私の考えと相違ないものと認識をしております。 複雑多様化する課題に的確に対応していくためには、政策等の企画、計画の段階において市民のニーズや意見をしっかりと把握する必要があることはもちろん、様々な意見を持つ市民が互いに議論するというプロセスも効果的であると考えているところであります。例えば、施策や事業を立案する前にこのような過程を経た上で政策決定を行っていくなど、市民参加が市民の利益や満足度の向上につながるものになるよう進めていきたいと考えております。 次に、4項目めのデジタル活用による窓口の利便性向上についてお答えをいたします。 デジタル技術を積極的に活用し、窓口の利便性を向上させるためには、その前提として、業務プロセスの見直しを進めていくことが重要であると認識をしております。 そのため、目的別の来庁者数や手続を終えるまでの所要時間、職員が行う業務の流れを分析するなど、窓口の混雑等が発生する原因を把握することが必要であります。その上で、部局横断的な検討体制の下、窓口の待ち時間の短縮を図るなど、顧客目線に立ったDXを推進することにより、市民に利便性を実感してもらえるような見直しを進めていきたいと考えております。 次に、5項目めの世界冬の都市市長会議についてお答えをいたします。 第20回世界冬の都市市長会議では、実務者会議の議論を経て、メインテーマを冬の都市の新たな可能性、持続可能な社会の実現としたところであります。冬期間、除雪や暖房等で膨大なエネルギーを消費する一方で、降雪量の減少など温暖化や気候変動の影響を目に見える形で受けやすい冬の都市にとって、環境対策をはじめとした持続可能なまちづくりは非常に重要だと認識をしており、会議では、GXの促進について考える場を設けるほか、各都市が定めた環境行動目標の中間報告も行う予定であり、オブザーバー都市などとも広く連携をしながら、会員都市の市長と活発な議論を深め、持続的な社会の実現に向けた具体的な取組につなげてまいりたいと考えております。 次に、大きな2項目めの2024年度当初予算における基金活用の考え方についてお答えをいたします。 令和6年度予算では、アクションプラン2023の計画事業の推進に重点を置きつつ、プランで計上していなかった事業や、物価高騰による人件費や資材費の上昇、扶助費の増加等にも対応し、当初想定をしていた149億円から98億円上回る247億円の基金を活用することとしたところであります。 今後も、喫緊の政策課題に着実に対応するとともに、将来を見据えたまちづくりを進めていくため、基金を活用していく考えであります。 一方で、将来の不測の事態に備え、一定程度の基金残高を確保する必要もありますことから、事業費の精査、節減やさらなる歳入確保、公共施設マネジメントの徹底などにより、できるだけ基金の活用を抑制していくということも重要であります。 いずれにいたしましても、基金につきましては、引き続き、適時適切に活用しつつ、めり張りの利いた財政運営を推進してまいります。 次に、大きな6項目めのGXの取組についてお答えをいたします。 まず、金融機能の強化、集積に向けた取組についてでありますが、国内外から投資を呼び込むためには、北海道の再エネポテンシャルを背景に集積をしたGX産業の投資案件情報が手軽に入手できる仕組みなど、資産運用会社等にとって投資しやすい環境づくりを進めていくことが重要であると認識をしております。 そこで、投資情報等を集約して事業者と投資家を結びつけるプラットフォームの構築を進めるほか、行政手続の英語対応や高機能オフィスの確保など、海外の方にとってもビジネスや生活しやすい環境整備を加速化させていく考えであります。今後も、私を本部長とするGX推進本部を軸に、GX投資に関するアジア、世界の金融センター実現に向けて全庁一丸となって取組を進めてまいります。 次に、スタートアップ支援の充実についてでありますが、スタートアップ支援におきましては、これまでの取組が実を結び始めており、札幌市が一丸となって進めるGX関連産業の集積に向けた動きと連動して、スタートアップエコシステム構築を加速してまいりたいと考えております。そのために、GX関連産業の盛んな北欧などから起業家や投資家を呼び込むとともに、先日協定を結びました渋谷区や他都市との連携によって、スタートアップの交流や実証フィールドの相互活用を進めていく考えであります。 また、STARTUP HOKKAIDOでは、重点分野として位置づけた1次産業、食、宇宙、GXの各分野に知見のある人材を登用し、支援プログラムを実施するなど、スタートアップの支援を強化してまいりたいと考えております。 私からは、以上です。
しのだ江里子
○副議長(しのだ江里子) 町田副市長。
町田隆敏
◎副市長(町田隆敏) 私からは、大きな3項目めの防災対策について、4項目めの子育て支援体制の強化について、5項目めの市営霊園の持続的な運営についての3項目についてお答え申し上げます。 まず、大きな3項目めの防災対策についての1点目でございますが、能登半島地震に対する札幌市の支援についてでございます。 ご質問いただきました支援のほかに、札幌市では、石川県からの要請に基づき、対口支援として、対口支援は自治体同士が一対一の関係で支援を行っていくという仕組みでございますが、石川県の宝達志水町に職員を派遣し、北海道胆振東部地震や過去の被災地支援における経験を踏まえ、復旧、復興に向けた支援を行っているところでございます。宝達志水町では、本市の里塚地区の復興事例を参考に、被災者支援のための総合窓口の開設や、石川県では初となります宅地復旧を目的とした支援金事業の導入に至るなど、大きな成果として既に現れているところでございます。 宝達志水町からは、インフラの復旧や住宅再建に向けた中長期の職員派遣の要請も受けていることに加えまして、他の自治体からは液状化対策の知見が本市に求められているところでございまして、札幌市といたしましてはできる限りの支援を行ってまいりたいと考えるところでございます。 次に、2点目の厳冬期における健康2次被害の防止についてでございますが、積雪寒冷地である札幌におきましては、厳冬期の避難所等における健康2次被害の防止を図るため、身体機能の低下につながる低体温症への対策が重要でございます。そのため、引き続き、毛布やストーブなどの備蓄物資を増強するとともに、避難所となります区体育館において停電時にも暖房が使用できるよう、新たに非常用電源設備の整備を進めてまいります。 また、札幌市と札幌市立大学、国の研究機関でございます防災科学技術研究所の3者で包括連携協定を締結し、厳冬期の避難所における暖かさの確保や非常食等に関する検証を進めているところでございます。こうして得られた知見も今後の災害対策に活用していくとともに、市民に向けて具体的な寒さ対策を分かりやすく情報提供するなど、札幌市全体としての災害対応力の向上に努めてまいります。 次に、3点目の高齢者施設、障がい者施設における防災対策についてでございますが、高齢者施設、障がい者施設におきまして、災害時に、ライフラインの寸断や出勤できない職員が発生し、サービス提供の維持が困難となった場合、入所者の生命、身体に著しい影響を及ぼすおそれがございます。そのため、非常時においてもサービス提供が維持できるよう、業務継続計画、いわゆるBCPは重要でありまして、これまで札幌市では各施設に対してその策定を急ぐよう指導してきたところでございます。 今後は、より実効性のあるものとするため、職員研修や避難訓練などを通した検証、改善を指導するとともに、物資の提供や他施設との連携など、発災時における業務継続を支援してまいりたいと考えているところでございます。 次に、大きな4項目めの子育て支援体制の強化についての1点目、切れ目のない子育て支援体制の構築についてでございますが、妊産婦や子育て家庭の孤立を防ぎ、安心して子育てができる環境を整えるには、妊娠期から子育て期まで、子どもの成長や家庭環境の変化に応じた切れ目のない支援を行っていくことが重要と認識するところでございます。 母子保健と子育て支援を所管する市役所本庁部門を統合することにより、企画立案の段階から包括的な支援の検討や、子育て支援に関わる団体との連携強化を図っていきたいと考えるところでございます。 次に、2点目の困難を抱える妊産婦への支援体制についてでございますが、妊娠期に身近に相談したり頼れる相手がいない中、不安や孤立感を抱えたまま出産を迎え、子育てに当たっても困難を抱えている方がいることについては、大変危惧するところでございます。 そこで、民間事業者にもご協力をいただきながら、妊娠期から相談しやすい環境を整えるとともに、道や関係団体とのネットワークづくりを進め、短期、さらには中長期的な居場所づくり、生活支援を行っていく考えでございます。官民が連携し、切れ目のない体制を整えることで、不安や困難を抱える妊産婦への支援の充実を図り、安心して子どもを産み育てることができる環境づくりを進めてまいります。 次に、大きな5項目めの市営霊園の持続的な運営についてでございますが、市営霊園の維持管理や環境整備を今後も継続的に行っていくためには、新たな管理料制度の導入は避けられないものと認識するところでございまして、火葬場・墓地に関する運営計画にもこれを反映させているところでございます。 制度の導入に当たりましては、定期的に管理料を徴収する方式に改め、使用者とのつながりを保つことで無縁墓の発生を抑制するほか、使用者が不明になってしまった場合の無縁墓の取扱いについて検討が必要と考えるところでございます。引き続き、無縁墓の解消に努めるとともに、シンポジウムなどを通じて市民理解を得ながら、市営霊園の持続的な運営に向け、制度を検討してまいります。 私からは、以上でございます。
しのだ江里子
○副議長(しのだ江里子) 石川副市長。
石川敏也
◎副市長(石川敏也) 私からは、大きな7項目めの新MICE施設についてご答弁を申し上げます。 新しいMICE施設の整備につきましては、新型コロナウイルス感染症の世界的流行による社会経済情勢の変化により、事業者と合意しておりました事業計画等に再検討を要することとなったため、事業の実施を延期しているという状況にございます。 加えて、コロナ禍が長期に及んだことによる経済の大幅な冷え込みと、これに続く昨今の物価高騰や建設業界における人材不足など、本事業を取り巻く環境やオンラインの活用をはじめとするMICEに求められるニーズが従前と大きく変わってきているものと認識をしております。 そこで、今後、こうした環境やニーズの変化に対応するため、事業全体の見直しを図りつつ、事業者との連携を前提としたコンセプトを維持しながら、必要な検討をしっかりと進めてまいります。 私からは、以上であります。
しのだ江里子
○副議長(しのだ江里子) 天野副市長。
天野周治
◎副市長(天野周治) 私からは、大きな8項目め、持続可能な除排雪体制についてお答えをいたします。 市内の建設事業者は、社会資本の整備、維持のほか、災害復旧や除排雪などを担っており、地域の守り手として不可欠な存在であることから、安定的に経営していけることは重要と認識をしております。 このため、アクションプランにおいて、中長期的な建設事業費の見通しを示すとともに、除雪費については、上昇し続ける人件費や燃料費に対する予算措置など、適宜、対応してきたところでございます。今後も、持続可能な除排雪体制を維持していくため、事業者の計画的な経営につながるよう、夏、冬を通じた安定的な建設事業費の確保に努めるとともに、担い手確保に向けた各種支援策を実施するなど継続的に取り組んでまいります。 私からは、以上でございます。
しのだ江里子
○副議長(しのだ江里子) 檜田教育長。
檜田英樹
◎教育長(檜田英樹) 私からは、大きな9項目め、いじめから子どもの命を守るための体制強化についてお答えをいたします。 このたびの事案では、学級担任などの一部の教員がいじめの問題を抱え込み、学校いじめ対策組織として子どもが発するSOSを捉えることができなかったと考えております。 今後は、いじめの問題を学校全体で共有し、組織的に対応するとともに、スクールカウンセラーでありますとかスクールソーシャルワーカーなどの専門家とも連携し、子どもの心の変化を確実に捉えることができる重層的な見守り体制を整えていく所存であります。 また、子どもの悩みや困りについては、札幌市が運営いたしますLINE相談なども含め、学校の内外を問わず、子どもの年齢に合わせて様々な方法で相談できる環境を整えてまいります。 教育委員会といたしましては、子どもの支援を担当する部局と一体となり、子どもの悩みや困りに寄り添う体制を強化するとともに、札幌市全体として継続的に子どもを見守り、支えていく、そうした決意であります。 以上でございます。 (水上美華議員「議長」と呼び、発言の許可を求む)
しのだ江里子
○副議長(しのだ江里子) 水上議員。
水上美華
◆水上美華議員 健康寿命の延伸に向けた敬老健康パスについて再質問をさせていただきます。 市長の本市の健康寿命延伸に向けた課題認識については、私ども会派も、喫緊の課題であると、思いを同じにしているところであります。健康寿命延伸の取組は重要な市の課題でありますし、特に、高齢者の健康でいられる、続けられるための施策の検討は、ぜひ進めていただきたいと思います。 しかし、私ども会派に寄せられた市民からの意見を踏まえますと、健康寿命延伸に向けた取組と、この敬老パス制度の持続可能な在り方の検討を、唐突に、一緒に検討してしまったことが市民の混乱を招き、不安を助長してしまっているのではないかと言わざるを得ません。市民理解を深めるためにも、敬老パスの持続的な在り方について、そして、この健康寿命延伸に向けた議論を一旦分けて、再度、検討をすべきではないでしょうか。 敬老パスについては、市長から、制度や利用可能額が大きく変わることへの不安に配慮するとの答弁がございましたが、ぜひ、利用者の不安を払拭するような対策を検討いただきたいと思います。 そこで、質問ですが、現行制度であるこの敬老パス制度を継続して残す検討も必要と考えますが、市長の考えを伺います。
しのだ江里子
○副議長(しのだ江里子) 答弁を求めます。 秋元市長。
秋元克広
◎市長(秋元克広) 今ご質問にありましたように、敬老パスの持続的な制度としての検討、それと、健康寿命延伸のためのいろいろな行動をやはり少し見える化していく、この取組ということは少し議論が混在をしているということがあります。観点として、今のこの2点を並行して議論をしていく必要があろうかというふうに思います。 そういった中で、先ほど答弁をさせていただきましたけれども、この制度設計についてはよく議論をしていく、そして、新たな制度にスムーズに移行していくためには段階的に対応していく必要がある、そのときの経過措置として現行の制度の選択、継続、こういったことも含めた段階的な取組ということを検討していきたい、このように思います。
しのだ江里子
○副議長(しのだ江里子) お諮りします。 本日の会議はこれで終了し、明日2月21日午後1時に再開したいと思いますが、ご異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
しのだ江里子
○副議長(しのだ江里子) 異議なしと認めます。 したがって、そのように決定しました。
しのだ江里子
○副議長(しのだ江里子) 本日は、これで散会いたします。