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札幌市議会 会議録検索システム(令和6年第1回定例会 2024-02-21 第3号)

2024-02-21/発言 56 件 / 原本(札幌市議会)

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飯島弘之 1 番目 / 28 字
○議長(飯島弘之) ただいまから、本日の会議を開きます。
飯島弘之 2 番目 / 23 字
○議長(飯島弘之) 出席議員数は、67人です。
飯島弘之 3 番目 / 43 字
○議長(飯島弘之) 本日の会議録署名議員として伴 良隆議員、前川隆史議員を指名します。
飯島弘之 4 番目 / 30 字
○議長(飯島弘之) ここで、事務局長に諸般の報告をさせます。
鈴木和弥 5 番目 / 149 字
◎事務局長(鈴木和弥) 報告いたします。
 勝木勇人議員は、所用のため、本日の会議を欠席する旨、届出がございました。
 市長から、田中啓介議員の文書質問に対する答弁書が提出されましたので、昨日、その写しを配付いたしました。
 本日の議事日程、質問順序表を配付いたしております。
 以上でございます。
飯島弘之 6 番目 / 155 字
○議長(飯島弘之) これより、議事に入ります。
 日程第1、議案第1号から第36号まで、第42号、第43号、第45号から第56号まで、諮問第1号の51件を一括議題といたします。
 昨日に引き続き、代表質問を行います。
 通告がありますので、順次、発言を許します。
 熊谷誠一議員。
 (熊谷誠一議員登壇・拍手)
熊谷誠一 7 番目 / 18,282 字
◆熊谷誠一議員 私は、ただいまから、公明党議員会を代表して、本定例市議会に上程されました令和6年度予算、令和5年度補正予算、その他諸議案並びに市政の諸課題について、順次、質問いたします。
 最初は、市長の政治姿勢について、10点質問させていただきます。
 1点目は、令和6年度予算に対する市長の意気込みについて伺います。
 令和6年度一般会計当初予算は、秋元市長が施政方針として掲げる、誰もが安心して暮らし生涯現役として輝き続ける街、世界都市としての魅力と活力を創造し続ける街の実現に向けた、市長3期目最初の本格予算として編成されています。
 この当初予算は、その柱として、子ども・子育て支援、GX・脱炭素化、経済活性化、ウェルネス、ユニバーサル、安全・安心、市民の生活を支えるための取組の五つを重点分野に掲げており、本市を取り巻く社会情勢に鑑みると、いずれも喫緊に取り組まねばならない項目であると考えます。とりわけ、GX・脱炭素化、経済活性化の取組は、少子高齢化が進展する中において大変重要であると認識しております。
 現在、市内では、海外観光客の姿が数多く見られ、昨年の新型コロナウイルス感染症の5類移行を転機に、社会経済活動が急速に平常へ戻りつつあることを強く実感するところです。実際、札幌市の昨年4月から9月の上期における市内観光客数は、前年度同期と比較して約259万7,000人、37.8%増の946万1,000人となっており、数字の上からもほぼコロナ禍前の状況に回復しつつあります。
 私は、札幌経済がコロナ禍前の状態に回復しつつあるこの流れをさらに加速させるため、令和6年度当初予算は重要な意味を持つと思っており、このタイミングを決して逃してはならないと市長のリーダーシップに期待しているところです。
 一方、物価高騰が当面継続することが見込まれる中、我が会派が緊急要望に盛り込んだ市民に対する支援も重要であります。当初予算でも重点分野の柱の一つである市民生活を支えるための取組として物価高騰対策を位置づけ、昨年4定の補正予算や今回の1定補正と合わせ、一体的に取り組もうとしていることにも期待を寄せております。
 そこで、質問ですが、札幌市の経済活性化に向け、令和6年度当初予算に市長はどのような思いを込められたのか、その意気込みを伺います。
 2点目は、GX金融・資産運用特区推進に向けた誘致と情報発信の強化について伺います。
 令和6年度予算では、さきにも触れたように、GX・脱炭素、経済活性化を柱の一つに掲げており、再生可能エネルギー供給基地の実現や、GXに関する資金、人材、情報を北海道、札幌に呼び込む取組によりGX投資を推進するとしています。新年度予算の発表の際には、冬季オリンピック・パラリンピック招致からGX推進に向かっていくリスタート予算であるという市長の発言もあり、この特区推進に向けた強い意気込みを感じたところです。
 そのような中、札幌市は、1月23日、他都市に先駆けてGX金融・資産運用特区の提案書を国に提出いたしました。この提案書の最大の特徴は、国内随一の再生可能エネルギーのポテンシャルを活用したGX産業の集積と金融機能の強化、集積の2点であると考えておりますが、洋上風力等のGX産業の集積は、札幌市だけでなく、全道的な取組が必要であると認識しています。また、資産運用会社等の金融機能の強化、集積については、GX産業や地元企業が成長するための資金、最先端の情報、専門的な知識や技術を有する人材などを呼び込み、札幌や北海道の経済成長を後押しすることが期待されることから、札幌市が中心となり、その都市機能を最大限に生かしながら取組を進めていくべきと考えます。
 国際金融都市として先行して活躍する東京、大阪、福岡に比べ、札幌市の取組は始まったばかりであり、北海道と札幌が持つ強みを国内外の資産運用会社等に向けて積極的に発信し、認知度を高めていくことが重要です。
 一方、最近、報道等でGX金融・資産運用特区について見聞きすることが多くなりましたが、そもそもGXをなぜ推進するのか、札幌市が目指す将来のまちの姿や取組を維持するTeam Sapporo-Hokkaidoの事業の方向性についてはまだまだ理解が浸透していないと感じております。
 そこで、質問ですが、今後、GX金融・資産運用特区の推進に向けて、どのような方向性で札幌の取組を発信し、資産運用会社等の金融機能の誘致に取り組んでいくのか、また、市民に対してGX金融・資産運用特区の取組をどのように周知していくのか、伺います。
 3点目は、今後の海外企業誘致の取組について伺います。
 現在、国においては、日本経済全体の成長力強化、地域経済の活性化のためにも、対日直接投資の強化を進めており、地政学的な観点からも改めて海外からの投資先として日本が注目されているところです。加えて、世界的な半導体需要の高まりを受けて、ラピダスの北海道進出など、半導体産業の集積や世界的な脱炭素化の動きから再生可能エネルギーが注目され、特に国内随一のポテンシャルを持つ北海道は脚光を浴びており、グローバルな経済展開の重要性が増していると考えます。
 札幌市においても、今後の少子高齢化・人口減少社会が到来する中、持続的に経済を発展させるためには、グローバルな視点で人や企業を集め、世界都市さっぽろとしての魅力を高めていくことが重要です。
 このような情勢の中で、市長は、昨年11月に、ミュンヘンを訪問し、経済交流、海外企業誘致に向けた活動を行ってきたと聞いておりますが、姉妹都市など既存のネットワークを活用して経済交流、企業誘致につなげていくことは効果的な展開であると考えます。
 一方で、海外企業進出の影響について、近年、台湾の半導体メーカーであるTSMCが隣まちに進出した熊本市へのヒアリングでは、TSMCの立地により、外国人従業員への対応など行政的な負担も大きくなったと聞いており、海外企業誘致には、実際に立地した場合を想定して行政の対応なども計画的に検討することが必要と考えます。今後の中長期的な本市の経済発展のためにも、より本格的に海外企業誘致について具体的な取組を推進することが求められると考えます。
 そこで、質問ですが、今後、海外企業誘致を効果的に実現するため、どのように取り組んでいくのか、お伺いいたします。
 4点目は、大規模災害に強いまちづくりについて、2点伺います。
 初めに、本年1月1日に発生した能登半島地震においてお亡くなりになられた方々に謹んで哀悼の意を表しますとともに、被災され、今なお避難所生活をされている皆様に心からお見舞いを申し上げます。
 まずは、大規模災害時の避難者支援について伺います。
 このたびの能登半島地震の発災初期では、避難所に多くの方が避難される中、十分な物資が行き渡らない、断水の影響でトイレが使用できない、さらには、インフルエンザをはじめとした感染症が発生するなど、以前から大規模災害が起きた場合に危惧されていたことが繰り返される状況となりました。
 そうした中、札幌市の推計によれば、例えば、月寒断層に伴う直下型地震が冬季に発生した場合、建物倒壊による直接死に加え、救助すべき方が凍死してしまうなど、最大で4,900人の方が亡くなり、避難所には9万人、在宅避難を含めると最大で約15万人の避難者が想定されています。
 このような大規模災害に備え、避難所でも暖が取れるよう、これまで、我が会派では避難物資の増強を求め、札幌市では、ポータブルストーブやカセットコンロの増強などを進め、対策強化を図っておりますが、新型コロナウイルス感染症などの経験や影響から在宅避難や車中泊の増加も見込まれます。さらに、今回の能登半島地震では、新たな動きとして、ホテルなどに一時的に避難し、福祉避難所へつなぐための避難も行われ、奥能登から金沢のスポーツセンターや県内の温泉旅館などに集約するといったケースも見られました。
 札幌市としても、避難された方々を一定期間受入れ可能な宿泊施設の確保につながる支援や連携強化、さらには、NPOなどの民間活力を災害時に十分生かせるようなネットワーク強化と仕組みづくりが重要と考えます。実際には被災状況によりますが、避難をめぐる環境や求められるニーズは多様で、日々刻々と変化することから、災害マネジメントもより柔軟に対応できるよう構築していく必要があると考えます。
 そこで、一つ目の質問ですが、今回の能登半島地震の被害状況や被災地支援を踏まえ、札幌市として大規模災害の避難者支援についてどう考えるか、お伺いいたします。
 続いて、地域防災力の向上についてです。
 今回の震災は、私たちの生活が自然災害によって脅かされることを改めて認識するとともに、防災体制がいかに大切であるか痛感したところです。この防災体制の一翼を担っているのが地域の消防団であり、ふだん、自宅や職場の近くで発生した火災や救助活動などにおいて消防職員の後方支援を行っているほか、地域防災の担い手として、防火・防災指導、応急手当指導や消火栓の除雪、さらには災害に備える訓練など、多種多様な役割を担っています。そして、一たび、今回のような大きな地震が起きた場合、消防団員も消防職員と同じ消防機関の一員として災害現場で活躍することが位置づけられており、実際、平成30年の胆振東部地震では、札幌市内の消防団員は、倒れた灯油タンクを起こしたり、独り暮らしの高齢者宅の安否確認を行うなどし、市民の不安解消につながる活動が少なからずできたものと考えます。
 一方、今回の能登半島地震では、多数の建物倒壊に加え、大規模な火災も発生しており、私も、消防団員の一人として、市民から期待されるような活動ができるのかどうか考えさせられたところです。
 現在、市内の消防団では、地震や台風などの災害を想定した災害対応訓練や資機材の取扱い訓練のほか、活動マニュアルにある行動手順の研修などを計画的に行っていますが、昔ながらの風習もあり、デジタル化も後れを取っており、改善も望まれるところです。また、消火活動や救助活動は、訓練だけでは実際のイメージを持つことが難しく、知識や技術を身につけるまでに時間を要することも課題です。もし札幌で能登半島地震のように災害が発生した場合であっても、消防団員としてしっかりと活動できるよう、これまで以上に教育訓練の充実を図り、対応力の強化に取り組む必要があると考えます。
 そこで、二つ目の質問ですが、大規模な災害に対する消防団の対応力を強化するために、今後どのように取り組んでいくのか、お伺いいたします。
 5点目は、丘珠空港ターミナルビルの機能強化に向けた取組について伺います。
 昨年7月の総合交通政策調査特別委員会において、札幌市は、2030年の丘珠空港滑走路延伸を目指すとの報告がありました。その際、我が会派から、滑走路延伸と同時に空港ターミナルビルの機能強化の必要性について指摘したところ、札幌市からは、空港ターミナルビルの拡張の必要性を認めて、国や関係機関等と協議を進めていくとし、どのような機能を持たせるかについては、地域の意見を把握しながら検討を進めるとの考えが示されました。
 これを受け、札幌市は、これまで、空港周辺地域住民を対象としたアンケートとワークショップを実施したほか、市内各所で意見交換を実施してきました。これらの取組から、市民が空港ターミナルビルに求める姿としては、飲食、物販といった商業機能や、子連れで遊べる機能のほか、搭乗橋の設置やバリアフリー化などの充実、さらに、空港を活用したイベントの実施といったソフト面の充実を挙げる声が多かったとのことです。これらのことから、空港としての基本機能はもとより、飛行機への搭乗以外にも利用できる附帯機能の充実を大きく望んでいると捉えることができます。
 一方、さきに発災した能登半島地震では、能登空港周辺の道路が寸断され、約500人が、丸一日、空港内で孤立したことから、空港には、災害発生時に備え、一定のスペースや備蓄品が必要です。
 我が会派ではこれまで小松、熊本などの空港を視察してまいりましたが、丘珠空港が滑走路延伸後に100万人の旅客数を想定するのであれば、災害時に一時的な退避を行うには現在の機能や規模では不足していると言わざるを得ません。市民の声を形にし、災害に強い空港実現を2030年に間に合わせるよう、空港ターミナルビルの検討を多角的に行う必要があると考えます。
 そこで、質問ですが、これまでの市民意見等を踏まえて、今後の空港ターミナルビルの検討をどのように進めていくのか、また、空港には災害を想定した機能も盛り込むべきと考えますが、市長の考えをお伺いいたします。
 6点目は、市民の声を反映したまちづくりについて伺います。
 我が会派は、市民一人一人の声を大切に市政に反映させていくという考えを重視しており、これまでも、市政が抱える課題等について、その都度、市民の声を真摯に聞き、解決に結びつけてまいりました。
 市長は、昨年の市長選において、市民意見を市政に反映するための仕組みづくりを進め、市民一人一人が市民参加を実感できるように取り組むことを公約の一つに上げられましたが、このことは我が党が掲げる小さな声を聞く力に通じるものと捉えており、市長がイメージする仕組みがどのようなものになるのか、注視しているところです。
 本市には、今後の除排雪の体制や費用負担の在り方、敬老パスの見直し、少子化に伴う学校統廃合の課題など、様々な考え方や意見があると思われる市政課題が山積しております。こういった市政の課題解決を、市民合意の下、進めていくためには、現在のパブリックコメントのように、最終形に近いものを示して聞くのではなく、例えば、計画を立案する前段で市民のニーズを調査する、あるいは、現状で市民の基本的な考え方を把握した上で検討に着手するといったように、当初から市民の意向や意見を踏まえながら進めていくプロセスが大切です。
 このような視点に基づき、様々な計画や事業を考えることは、今後、札幌市が新たな100年に向けたまちづくりを進めるためにも必要なものと考えます。我が会派としては、市長が掲げる市民参加の仕組みづくりが大きな課題の解決につながるものとなるよう、より多くの市民に市政への関心を持っていただき、そうした市民の声を市政に反映するものとなってほしいと願うところです。
 そこで、質問ですが、課題が山積する市において、市民を交えて議論し、その声をしっかりと反映することで、市民とともに課題を乗り越え、発展させていくまちづくりが重要と考えますが、市長に認識をお伺いいたします。
 7点目は、幸齢社会を見据えた敬老パス事業の見直しについて伺います。
 昨年11月、札幌市は、敬老パス事業を見直し、健康寿命延伸に向けた敬老健康パスの素案を発表し、さきの第4回定例会において、我が会派から、身体的事情から活動が難しい方々も、健幸、健やかな幸せを感じられる仕組みを整える必要性について指摘したところです。その後、10区で実施された意見交換会やアンケートなどを通して、市民から多くの意見が本市に寄せられていると思いますが、我が会派にも様々な声が寄せられております。人口構造が大きく変化している中で、持続可能な社会を築いていくため、人々の健康を増進し、健康寿命を延ばしていくことは重要な観点ですが、その実現を目指して提案された今回の素案に対しては、弱者の視点から様々な意見が上がっております。
 市は、現在の敬老パス制度については、加齢とともに交通機関を使う外出頻度が低下し、制度の恩恵を受けられなくなる点が課題であると説明していますが、何歳になっても人とのつながりや生きがいを感じることが大切であり、これまで、敬老パスの恩恵がなかった弱者にも生きがいを後押しするような仕組みが必要であると考えます。
 また、素案では、従来、最大7万円分使えた敬老パス制度に対して健康増進による活動ポイントをためる仕組みに変更し、その給付の上限額を2万円としています。このような給付の急激な引下げは、新たな移動弱者を生むことにもなりかねず、加えて、ITやデジタル機器に対してまだまだ不慣れな高齢者が多いことを踏まえると、このような方々に十分配慮した取組が不可欠であると思われます。
 そこで、質問ですが、敬老パス事業については、健康寿命延伸に向けた福祉施策として、活動が難しくなった高齢者への対応を含め、誰もが安心して活用でき、かつ支援を必要とする方々に行き届く施策とすべきと思いますが、どのような考えか、お伺いいたします。
 8点目は、障がい者スポーツセンターについてお伺いいたします。
 我が会派では、共生社会の実現に向けた障がい者スポーツの振興について、関連する質疑をこれまで議会の場で重ねてまいりました。新年度に向けては、障がい者スポーツセンター基本構想策定に係る予算が計上され、障がい者スポーツセンターの実現が大きく前進することを期待しています。
 また、国の動きも加速してきており、スポーツを通じた共生社会の実現に向けた取組をより一層進めるため、文部科学省において障害者スポーツ振興方策に関する検討チームが立ち上げられ、関係団体へのヒアリングを経て報告書がまとめられたところです。報告書では、障がいのある方とない方のスポーツを可能な限り一体のものとして捉え、共にするスポーツとしてのユニバーサルスポーツの考え方の下、国、地方公共団体、スポーツ団体等の関係機関が十分に連携し、各施策を連携していくことが重要であるとの方向性が示されました。
 さらには、スポーツ庁に設置されているスポーツ審議会健康スポーツ部会障害者スポーツ振興ワーキンググループにおいて、地域の拠点として障がい者スポーツセンターを広域レベルで一つ以上整備することとし、その役割や期待される機能、必要とされる人材、国等による支援などの中間まとめが昨年公表されたところです。
 我が会派は、かねてより、共生社会の実現に向けて、ハード・ソフト両面から市民の実感につながるようなユニバーサルの取組を進めていくべきと強く要望してまいりました。そうした中、札幌市では、多岐にわたるユニバーサル関連施策の全体を俯瞰して、ユニバーサル展開プログラムの策定、そして、(仮称)共生社会推進条例の策定を検討しているところであり、障がい者スポーツセンターの整備については、これらの取組の具現化につながり、障がいのある方の一層の社会参加、ひいては、障がいに対する理解を深め、共生社会の実現に寄与するものであることから、できるだけ早期に実現されるべきと考えます。
 そこで、質問ですが、障がい者スポーツセンターの実現に向けてどのように取り組んでいこうという考えか、お伺いいたします。
 9点目は、若者支援施策の推進体制について伺います。
 昨年4月、国では、こども家庭庁が発足し、個人の幸福追求を支援することで、結果として少子化のトレンドを反転させることを基本的な方向としつつ、少子化対策を社会保障の一つと捉え、抜本的に強化する様々な取組が行われています。さらに、こども政策の新たな推進体制に関する基本方針は、強い司令塔機能として、これまで別々に担われてきた政策をこども家庭庁に一本化することにより、一元的に推進することが明記されております。
 こうした中、昨年暮れに決定したこども未来戦略には、急速に出生数が下がった2000年以降に生まれた人たちが30代を迎える2030年までに少子化トレンドを反転できなければ人口減少を食い止められないと示され、また、こども政策の強化に関する関係府省会議において子育て支援策の効果分析をされている京都大学の柴田教授は、少子化対策は2025年頃までがタイムリミットであるとさらに厳しい指摘もされました。さらに、柴田教授は、少子化の根本的な原因は若者が雇用や働き方などの要因によって結婚や出産を諦めることにあるとし、少子化の背景にあると見られる若者たちの将来不安の解消など、社会が抱える課題にも正面から取り組むことの重要性を指摘しています。
 このような中、札幌市の若者支援については、市独自の若者支援総合センターや若者活動センターYouth+(ユースプラス)による活動支援や、教育機関との連携、また、ひきこもり支援においては当事者によるピアサポートなど先駆的なものがありますが、一体的な取組に欠けるのではないかと考えます。
 若者をめぐる課題に対しては、分野をまたいだ支援が必要で、教育や子育て支援はもとより、労働環境の充実や住まいの確保等、その内容は多岐にわたります。例えば、ひきこもり支援について、先進地域では、強いリーダーシップの下、生活困窮者、不登校、学習や就労支援など、当事者に沿った領域横断的な取組により若者を支援しております。こうした重層的な支援は、関係機関の連携はもちろんのこと、その活躍を促し、若者を取り巻く状況の調査研究、それに基づく若者政策のフォローアップ、若者を取り巻く状況を広く伝達するというマネジメント機能があってこそ、その効果が発揮されるものと思われます。
 そこで、質問ですが、このような様々な課題を抱える若者支援施策を推進するに当たり、札幌市においても、担当部の設置などによりその体制を強化すべきと考えますがいかがか、お伺いいたします。
 10点目は、いじめ防止に向けた取組について伺います。
 2021年にいじめ被害を訴えていた中学生が自ら命を落としていた事案について、昨年12月、教育委員会はいじめ重大事態の調査結果報告書を公表しました。その際、教育委員会と保護者との間で断絶が起きてしまい、信頼関係が失われるような事態となったことは誠に遺憾であります。
 秋元市長は、この一連の動きを踏まえ、教育委員会に対し、情報を学校全体で共有し、チーム学校として対応する仕組みの構築や、報告書の黒塗り部分の再検討、教職員の処分の検討など、4点について指示を行いました。
 この指示を受け、1月26日に教育委員会が示した取組事項には、子どもに関する心の健康情報の共有等について市の関係部局と教育委員会との連携強化が盛り込まれており、市長の指示の下、いじめ防止対策がさらに加速することを期待しています。
 私は、教育委員会には、政治的中立性、教育の継続性、安定性から首長から独立した権限が認められていることは理解しつつも、それが行き過ぎると、教育委員会と首長との相互の理解が十分でなくなり、連携が難しくなっていくことを懸念しています。子どもたちの命を守り、学ぶ権利を保障していくためには、市民の代表である市長が、教育の取組に対し、積極的に関わっていくことが必要であると考えます。
 そこで、質問ですが、市長としては、いじめ防止に向けて、教育委員会との関わりについてどのように考えているか、お伺いいたします。
 次に、次世代につなげる札幌のまちづくりについて、7点お伺いいたします。
 最初は、デジタルを活用した行政サービスの高度化について伺います。
 今後、札幌市でも本格的な人口減少の到来が見込まれ、それに伴い、福祉課題をはじめとする社会問題が多様化していくと想定され、本腰を入れて市民への持続可能な行政サービスの展開を検討すべきときが訪れていると考えます。そうした中、解決の鍵を握る突破口となるのはデジタルではないでしょうか。
 先般、我が会派では、デジタルを活用した先駆的な取組を実施している東京都江戸川区を視察しました。同区では、ひきこもりによる社会的な孤立を防ぎ、段階的な社会参加を支援する場として、仮想空間、いわゆるメタバース空間を活用したオンライン居場所支援事業を実施しております。また、昨年9月には、区長の強い思いにより、業務のDXを進め、来庁不要の区役所の実現を目指すメタバース区役所を立ち上げました。これは、メタバース空間上に疑似区役所を開設し、仮想の個別相談スペースを設け、そこで実際に区の職員や福祉関係者と音声チャットで会話ができるというものです。デジタルを最大限活用し、自宅にいながらも区役所に手続に行くのと同じ行政サービスの提供が可能となるもので、このように社会の変化に合わせたデジタルの活用を積極的に進めていくことが重要と考えます。
 これは一例でありますが、札幌市の行政サービスにおいても、時代の変化に合わせ、市民サービスの提供の在り方を変えていく、また、そのために必要となる新しい価値を生み出していくという発想の転換と長期的な戦略が必要ではないでしょうか。
 そこで、質問ですが、人口減少時代を迎え、時代の変化に合わせ、デジタルを活用した行政サービスの一層の高度化について、どのような方針により取り組んでいく考えか、お伺いします。
 2点目は、先進技術を活用した持続可能な雪対策について伺います。
 市長は、3期目の公約で、大雪にも強く、持続可能な除排雪体制の再構築を掲げております。しかし、今後の人手不足は、持続可能な除排雪体制を維持する上で深刻な状況になることが懸念されており、主な担い手である建設業界は、高齢化や入職者数の減少などに伴い、担い手不足が特に深刻となっています。
 その対策として、業界の魅力向上といった担い手確保につながる施策も必要不可欠ですが、日々、昼夜を問わず、厳しい環境下で作業されている方々が離職することなく、長い間、働いていただくためには、労働環境の改善につながる取組が重要と考えます。また、人口減少局面を迎えている中、現状レベルの人材を確保し続けることは困難であるとの想定から、人材不足をカバーするため、作業の効率化につながる取組も非常に重要と考えます。
 本市は、札幌市冬のみちづくりプラン2018に基づき、課題解決に向けた各種取組を進めておりますが、他の道路管理者においても除排雪作業に係る労働環境の改善や効率化に取り組んでいます。例えば、NEXCO東日本では、準天頂衛星システムを活用して除雪車の走行と作業操作を自動化させることにより、熟練運転技術や経験を必要とせずに乗務員を2名から1名に削減する取組を行っており、この冬から高速道路の一部区間において運用が開始されています。また、北海道開発局では、除雪現場の省力化による生産性、安全性の向上を目的として、ホワイトアウトのような視界不良時に、乗務員が車載カメラやAIによって鮮明化した画像を確認しながら作業できる装置や、雪山に隠れた道路附属物や道路形状をガイダンスで伝えるシステムの導入等、除雪作業の負担軽減に向けた取組を進めております。
 そこで、質問ですが、持続可能な除排雪体制の再構築に向けた除雪事業者の担い手不足への対応策の一つとして、ICTなど先進技術の活用による除排雪作業の省力化、効率化や労働環境改善への取組について、今後どのように進めていくのか、お伺いいたします。
 3点目は、札幌市の交通について伺います。
 さきの総合交通政策調査特別委員会において、現在、札幌市が策定中の札幌市地域公共交通計画に関する中間報告があり、そこでも言及がありましたが、札幌市の公共交通は、基軸となる地下鉄やJRに後背圏からのバスネットワークを各駅へ接続することで市民等の大量な移動需要を支えております。また、公共交通機関を中心とした交通ネットワークを十分に機能させるため、駅前広場やバスターミナルといった交通結節点の整備など、拠点における取組にも力を注ぎ、利便性の高い交通体系の構築を図っているところです。現況を見渡すと、北海道新幹線の札幌延伸の整備が着実に進んでおり、また、札幌の都心部と高速道路をつなぐ都心アクセス道路の整備や、交通の要衝となる札幌駅の新しいバスターミナルの整備が事業化されるなど、未来に向けた交通施策の展開を実感しております。
 このような中、近年、大雪の影響による渋滞発生や、交通機関の運休、運転手不足による路線バスの減便など、移動を取り巻く環境に変化が生じています。昨年12月には平日で300便のバスが減便したほか、短絡化も実施されるなど、市民生活に大きな影響が出たところです。
 一方、新型コロナウイルス感染症を契機とした行動変容や情報化の進展によりオンラインでの活動が定着するなど、人々の価値観やライフスタイルが多様化しており、5類への移行後、アジア諸国をはじめとするインバウンド需要も回復傾向で、行き先や移動手段などにも変化が生じているところです。
 魅力的な札幌のまちづくりを次の世代に引き継いでいくために、こうした目まぐるしく変化する社会の動きを的確に捉え、客観的なデータに基づく交通施策により持続可能な交通ネットワークを確立していくことが重要です。そのためには、市民がどこへ、どのように移動して、どういった活動を行っているのかを把握するための調査が欠かせないと考えます。
 そこで、質問ですが、過去にはパーソントリップ調査で人々の移動を把握していたと思いますが、札幌市として、市内の移動の実態をどのように調査する考えか、お伺いいたします。
 4点目は、自転車通行空間の整備について伺います。
 自転車は、通勤・通学、子どもの送迎をはじめ、最近では健康増進や環境保全への意識の高まりから広く活用されている一方、安心して走行できる通行環境の整備が課題であると考えます。道路交通法上、自転車は軽車両であり、子どもや高齢者を除き、原則、車道の左側通行となっていますが、歩道上を急スピードで走る自転車もあり、市民からは非常に危険を感じるとのお声が寄せられております。
 札幌市では、平成30年に策定した札幌都心部自転車通行位置の明確化の取組に基づき、まずは、自転車通行の問題が多い都心部において車道に青色で明示した矢羽根型路面表示の整備を進め、今では主に中央区内の多くの場所で見かけるようにもなりました。
 我が会派では、この矢羽根型路面表示が自転車の通行環境を整えていく上で有効な施策だと考え、これまで議会でも主張してまいりましたが、この表示の整備により、自転車の車道通行率が整備前の10%から40%に向上したとのことで、その効果を実感しているところです。
 昨年12月に策定した札幌市自転車活用推進計画では、安全な自転車利用環境の実現による魅力的なまちづくりを目指すため、具体的な施策の一つとして、自転車通行位置の明確化を掲げております。今後、一層、自転車通行空間の整備を進めていくことが期待されますが、限られた予算の中で、コストに配慮しながら多くの路線で整備を加速させるためには効果的・効率的な取組が必要と考えます。また、路肩の狭い道路においては、自転車が通行しやすい幅員を確保することも重要です。さらに、これまで整備を進めてきた都心部だけでなく、郊外においても積極的に自転車通行空間の整備を展開し、歩行者や自転車にとって安全・安心な通行環境を確保していくことが重要であると考えます。
 そこで、質問ですが、今後の郊外における自転車通行空間の整備についてどのように進めていくのか、お伺いいたします。
 5点目は、移動に制約のある方が旅行を楽しむための環境整備について伺います。
 昨年、国土交通省観光庁が公表したユニバーサルツーリズムに関する調査業務の報告書において、障がい者、高齢者へのアンケートから抽出された課題として、特に障がい者では全く旅行をしていない方を含むほとんど旅行していない方の割合は46.1%で、その理由として、移動等が旅行の妨げになっている可能性が大きいことが浮き彫りになりました。今後の超高齢社会においては、年齢や身体的な理由によって様々な移動の制約がある方の増加が見込まれており、旅行についても、行きたい場所に今までどおりに出かけることが難しい方が増えてくることが想定されます。
 そうした中、北海道観光振興機構では、我が会派がかねてから注目し、先般、その取組を推進する金沢医科大学の田辺氏に話を伺ってきたケアを伴った旅行、ケアツーリズムを打ち出したところで、具体的な取組として、病気や障がいのある人とその家族にとって活力となる旅としてのリハビリツーリズムや、日々の介護からケアする方を解放し、お互いの癒やしを創出するレスパイトツーリズムなどが提唱され、専門職などが同伴することにより安全・安心な旅行のお手伝いをするというもので、大いに期待するところです。
 選ばれ続ける観光地を目指す札幌市として、旅行に踏み出せなかった方でも出かけやすくなる仕組みや環境を整えることで、高齢者や障がい者等、移動に制約のある方が快適に旅行を楽しめるまちづくりが今後ますます重要で、こうした取組が住みやすいまち札幌に直結するものと考えます。昨年9月に札幌市で開催された車いす街歩きイベントにおいて、市長は、障がいのある方も楽しんで旅行できるような取組を関係者の皆で広げていきたい、皆が行きたい、来てよかった、住んでよかったと思えるまちにしたいと発言され、障がい等の有無にかかわらず、移動や滞在を楽しめるようなまちをつくりたいという強い思いを感じたところです。
 そこで、改めて質問しますが、移動に制約のある方が旅行を楽しむための環境整備について、市長の意気込みをお伺いいたします。
 6点目は、働く世代に向けたウェルネス推進についてお伺いします。
 札幌市では、まちづくり戦略ビジョンで掲げた、誰もが生涯健康で、学び、自分らしく活躍できる社会を実現するため、分野横断的に取り組むプロジェクトとしてウェルネスを位置づけています。また、今年度策定したアクションプラン2023において、健康的な行動を促すソフト面の対策と、健康的な行動を行う環境であるハード面の整備の両側面から、身体的、精神的、社会的な健康を図るべく多岐にわたる事業を盛り込み、今後本格的な取組を進めていくところです。
 この取組の成果指標として市民の健康寿命の延伸を掲げていますが、健康寿命とは、日常生活に制限のない期間であり、これを延ばしていくためには、健康不安を抱えてしまう前に、健康な状態をいかに長く維持していけるかが重要となります。そのため、市民が、できる限り早い段階から、健康への意識を高め、ふだんから健康的に行動し、予防していく生活習慣を身につけていく必要があります。
 一方で、自分の健康への関心が低い層に対して、いかにして健康づくりの取組や情報を届けていくのかは大きな課題です。とりわけ、働く世代においては、今時点で健康な状態であれば、仕事や子育てなどに追われ、少なからず関心があったとしても自分の健康は後回しになってしまうことが多いのではないでしょうか。札幌市の健康寿命を延伸していくためには、結果として健康行動に取り組めていない層が多い働く世代に対して、これまで以上に工夫して取り組むべきであると考えます。
 そこで、質問ですが、今後、市民のウェルネスを推進する上で、特に働く世代の健康づくりに対してどのように取り組むつもりか、お伺いいたします。
 7点目は、これからの札幌市のヒグマ対策について伺います。
 昨年は、北海道だけでなく、全国的に熊の出没や人身被害が多発したところです。札幌市の昨年4月からのヒグマの出没件数もここ数年で最多の227件に上り、例年出没の多い南区をはじめ、西区でも一年を通じて出没が相次ぎ、私の地元中央区の小学校のすぐ近くにも出没し、怖くて登下校が不安というお声も多数いただきました。
 こうした中、周辺地域の方々は、夜間の外出を控えたり、保護者が登下校時に見守りを行ったりするなど、市民生活に大きな影響を及ぼしたところであり、我が会派には市民の方々から熊対策の強化を求める声が寄せられております。昨年11月には、北海道東北地方知事会から関係省庁宛てにクマ類の管理及び被害防止対策への支援に係る緊急要望が提出されました。国においては、こうした熊とのあつれきの増加を受けて、つい先日、熊の管理の在り方として指定管理鳥獣への追加方針を示しました。この流れを踏まえて、札幌市でもヒグマ対策の強化に向けた動きを加速すべきと考えます。
 札幌市のヒグマ対策は、さっぽろヒグマ基本計画2023に沿って進められており、その推進に当たっては、昨年の第2回定例会における我が会派からの質問に対し、各分野で活躍されている専門家などから成る協議会を立ち上げて行うという答弁があり、これを受けて、昨年末にその第1回目となる会議が開かれたところです。熊に対してどう接していくかが問われている中、札幌市のヒグマ対策を戦略的かつ迅速に進めるには、こうした有識者の意見を踏まえながら効率的に行っていくことが重要と考えます。
 そこで、質問ですが、昨年末に立ち上げたヒグマ対策の協議会について、今後どのように活用し、札幌市のヒグマ対策強化につなげていくのか、お伺いいたします。
 最後に、健やかな育ちを支える子ども施策について伺います。
 一つ目は、これからの子育て支援の取組について、2点伺います。
 まずは、子育てDXを含めた子育て支援の充実についてです。
 我が会派は、これまで、妊娠から子育て期まで切れ目のない子育て支援を行うための体制整備について提言してまいりました。令和4年第2回定例会での代表質問に続き、令和5年第3回定例会の決算特別委員会において、我が会派から母子保健施策と子育て支援施策を一体的に推進するための組織の再編について今後の方向性を含めた考えについて伺ったところ、その答弁の中で、子ども未来局への母子保健事業の移管に向けた検討をより一層加速させてまいりたいとの意気込みを聞かせていただきました。このたび、その移管が令和6年度から実現することとなりましたが、これについては、多少時間がかかった感は否めないものの、一定の評価をするものです。
 しかし、母子保健施策と子育て支援施策のさらなる連携、充実を図るには、体制づくりだけでなく、妊娠や子育て家庭に寄り添うニーズに合った取組を進めていく必要があります。さきに触れた決算特別委員会では、我が会派から保育施設等における一時預かり事業の利用に関して、施設の空き状況の確認や予約ができるシステムの構築を要望しました。今求められているのは、これまでの申請窓口主義からプッシュ型への転換、いわゆる子育て支援のデジタルトランスフォーメーション、子育てDXや伴走型支援の取組と考えます。
 そこで、一つ目の質問ですが、このたびの母子保健施策の子ども未来局への移管を契機に、さらなる子育て支援の充実に向けて、子育てDXを含め、どのように取り組んでいくのか、お伺いいたします。
 続いて、札幌市のこども誰でも通園制度の取組について伺います。
 我が会派は、これまで、切れ目のない子育て支援を行うためには、未就園児のいる専業主婦家庭でも保育園の利用ができる制度の創設が必要であると繰り返し提言してまいりました。令和5年第3回定例会の代表質問の答弁では、一時預かり事業などを利用する保護者や関係事業者の声を丁寧に聞くとともに、国の検討状況を踏まえながら課題の整理を進めていくとの考えが示されたところです。
 そうした中、国においては、子どもの良質な生育環境を整備するとともに、子育て家庭の孤立防止や負担軽減を図るため、就労要件を問わず、時間単位で柔軟に利用できるこども誰でも通園制度を2025年度に創設し、2026年度から給付化する方針が示されました。本市においては、潜在的待機児童解消や保育士確保等の課題整理をするとともに、持続可能な制度とするために早急な検討が必要です。
 そこで、二つ目の質問ですが、国がこの制度の本格実施を令和8年度からとしたことを受け、札幌市は今後どのように取り組んでいくのか、お伺いいたします。
 次に、人間尊重の教育についてお伺いいたします。
 我が会派では、全ての子どもが、自分も相手も大切にしながら、それぞれの幸せを実現していくことが極めて重要であるとの考えの下、人間尊重の教育の重要性についてこれまで何度も議会で取り上げてまいりました。そうした中、教育委員会では、人間尊重の教育を札幌市学校教育の基盤として位置づけ、子どもや教職員の人間尊重の意識を高めることを大切にした教育活動を推進してきており、大いに評価しているところです。
 特に、よりよい学校づくりに向けて、昨年度、市立全ての小・中学校の子どもたちの意見を集約し、子ども自身の手によってさっぽろっ子宣言プラスのまほうを策定したことからも、教育委員会が自治的な活動を大切にしていることが伝わってきました。今年度は、各学校において、このさっぽろっ子宣言に基づく自治的な活動を進め、それらの取組を共有するなど活動を推進していると聞いており、子どもの思いや願いを大切にした活動が軌道に乗ってきていると感じているところです。
 一方で、全国的に、いじめを背景とする深刻な事態の発生が後を絶たない状況です。前の項目でも言及したように、先日、本市においてもいじめの重大事態の報告書が公表されました。改めて、子どものかけがえのない命が失われたことについて、同世代の子を持つ親として非常に重く受け止めており、このようなことが二度と起きないようあらゆる手だてを講じなければならないと深く心に期したところです。
 第2期札幌市教育振興基本計画では、困りを抱えた子どもの増加を課題に挙げ、誰一人取り残されない教育の推進を前期アクションプランの重点項目としていますが、いじめだけではなく、不登校なども含めて、全ての子どもが安心して自分のよさを発揮しながら学ぶことができるよう取り組んでいただきたいと思います。
 さらに、人間尊重の教育を推進していく上で、学校が子どもの思いや願い、困りや悩みに真摯に向き合い、丁寧に対応していくことはもちろん、これからは、それだけでなく、家庭や地域と一体となって社会総がかりで子どもに向き合ってこそ、子どもの人間尊重の意識を高めていくことができると切に思うところです。
 そこで、質問ですが、今後、人間尊重の教育をどのように充実していくつもりか、お伺いいたします。
 最後に、札幌市学校施設維持更新基本計画見直しの基本的な考えについて伺います。
 今後の札幌市における年少人口の推移を背景として、札幌市教育委員会では、子どもたちの教育環境を整えるため、学校規模適正化の取組を進めています。また、学校施設を健全に保ち、児童生徒が安心して充実した学校生活を送ることができる環境を形成することを目的として、2016年3月に、2044年までを計画期間として札幌市学校施設維持更新基本計画を策定し、学校施設の維持・更新を行っているところです。
 学校施設は、さきの能登半島地震においても再認識されたように、災害時の避難所としても利用されるほか、市有建築物の配置の考え方として、学校を地域の中心に据え、改築や統合などのタイミングで児童会館やまちづくりセンターなど他の公共施設との複合化が進められるなど、子どもたちのみならず、地域に住む住民にとっても極めて重要な施設であり、最も優先して整備、保全されるべきと考えます。
 また、近年の都市開発等により、人口増が顕著な中央区の桑園地区や東区の一部の地域等では、学習環境や設備の面で子どもたちに不便な思いをさせている学校もあるとのお声を多数伺っておりますが、学校施設については、老朽化への対応のみならず、暑さ対策やトイレ環境の整備など、その役割や整備水準を時代の要請に合わせるほか、今後さらに懸念される建築費の高騰にも対応していく必要があります。
 このような状況の中、教育委員会では、札幌市学校施設維持更新基本計画の見直し作業を進めていると聞いています。子どもたちの教育の場であるとともに、地域コミュニティーの拠点として極めて重要な施設である学校を、長期的な視野に立って適切に維持・更新していくことは大変重要であると考えます。
 そこで、質問ですが、札幌市学校施設維持更新基本計画について、どのような観点から見直しを進めているのか、お伺いします。
 以上で、私の質問の全てを終わります。ご清聴いただき、誠にありがとうございました。(拍手)
飯島弘之 8 番目 / 25 字
○議長(飯島弘之) 答弁を求めます。
 秋元市長。
秋元克広 9 番目 / 4,163 字
◎市長(秋元克広) 全体で大きく3項目、ご質問をいただきました。私からは、大きな1項目めの私の政治姿勢についての10点についてお答えをさせていただきます。その余のご質問に対しましては、担当の副市長、教育長からお答えをさせていただきますので、よろしくお願い申し上げます。
 私の政治姿勢についての1項目め、令和6年度予算に対する私の意気込みについて、まず、お答えをいたします。
 令和6年度予算につきましては、私の3期目最初の本格予算として、新たな方向に向けてスタートを切る取組も盛り込む予算としたところであります。経済活性化の面で言えば、コロナ禍で大きな影響を受けた経済の回復に向けて諸事業を進めるとともに、脱炭素社会の実現に向けて、世界中から資金、人材、情報を呼び込むGX推進という新たな取組を計上したところであります。特に、足元の物価高騰対策といたしましては、市民生活を支えるために、国の補正予算を活用することによって16か月予算を編成し、低所得の子育て世帯等に対する給付金や生活応援プレミアム商品券の発行のほか、人手不足業界における人材確保への対策も講じたところであります。
 令和6年度予算では、昨年12月に策定をいたしましたまちづくり戦略ビジョン・アクションプラン2023に掲げた事業のほぼ全てにも着手をしているところであり、引き続き、事業の着実な推進にしっかりと取り組んでまいります。
 次に、2項目めのGX金融・資産運用特区推進に向けた誘致と情報発信の強化についてお答えをいたします。
 金融機能誘致に当たりましては、特区による取組をはじめ、北海道の持つ再生可能エネルギーのポテンシャルや投資案件、札幌の都市機能とその魅力を海外の機関投資家や資産運用会社等に広く周知していくことが重要であると認識をしております。
 そこで、海外向けのホームページ構築などにより情報発信体制を強化するとともに、多面的な誘致活動の展開のため、人員体制を拡充し、大使館や海外資産運用会社等が集積をする東京や欧米、アジアの国際金融都市におけるプロモーションを実施していく考えであります。
 また、札幌におきましては、市民向けフォーラム等の開催を通じて、脱炭素に向けた世界の潮流でありますとか、再生可能エネルギーの普及と経済成長の両立を目指すTeam Sapporo-Hokkaidoの取組の周知を進め、市民の認知度向上、理解促進につなげてまいります。
 次に、3項目めの今後の海外企業誘致の取組についてお答えいたします。
 海外企業誘致におきましては、新たな雇用創出や地域活性化など、経済の基盤強化につながり、また、多様な企業の立地が新たな経営モデルの確立や働き方改革などの波及効果を生み出すことから、重要な取組であると認識をしております。
 今年度の海外プロモーションの中で、複数の国の企業等が興味を示し、そのうち、ドイツ・バイエルン州の半導体関連団体が実際に視察に訪れるなどの成果もあったところでありますので、改めて、札幌が持つ都市の魅力や投資先としての有望性を実感したところであります。
 こうしたことから、今後より積極的な国際展示会への出展や札幌への進出を希望する企業のワンストップ相談窓口整備など、海外企業誘致の取組を強化してまいりたいと考えております。
 次に、4項目めの大規模災害に強いまちづくりについてお答えをいたします。
 まず、1点目の大規模災害時の避難者支援についてでありますが、能登半島地震では、感染症の予防やプライバシーの確保、家族や自身の健康状態により避難所での生活が難しいなど、様々な事情で避難生活を送る場所が多様化していると認識をしているところであります。
 このような状況下では、避難先や健康状態の把握、物資や生活再建支援に関する情報提供などについての課題が生じ、円滑な支援の提供が困難となるおそれがございます。そこで、能登半島地震の検証を踏まえ、NPOや民間企業などとの連携やデジタル技術の活用も含め、発災から復旧、復興に至るそれぞれの段階に応じた支援の在り方について検討を進めていく考えであります。
 次に、2点目の地域防災力の向上についてでありますが、大規模災害に対する消防団の対応力を強化するには、団員個々の災害対応能力の向上により組織力の強化を図ることが重要であると考えております。そのために、大規模災害時の消火活動や救出・救助活動を想定したより実践的な教育訓練を充実させていきたいと考えております。
 さらに、新たに消防団専用の情報共有アプリの導入を進め、効率的な活動や訓練、研修のできる体制づくりに取り組み、組織力の強化を図ってまいりたいと考えております。
 次に、5項目めの丘珠空港ターミナルビルの機能強化に向けた取組についてお答えをいたします。
 丘珠空港ターミナルビルにつきましては、滑走路延伸の2030年供用開始に向けて拡張の検討を進める必要があると認識をしており、来年度は、札幌丘珠空港ビル株式会社とともに、地域のご意見等を踏まえ、必要な機能や規模を検討し、基本計画としてまとめたいと考えております。その際には、今回の能登半島地震も教訓の一つとして、危機管理上で必要な機能についても検討を行い、災害時に空港利用者の安全を確保し、地域住民への支援が可能な災害に強い空港を目指したいと考えております。
 また、限られた空港敷地内でこれらの機能をできる限り兼ね備えたターミナルビルになるよう、国や札幌丘珠空港ビル株式会社と協議をしてまいりたいと考えております。
 次に、6項目めの市民の声を反映したまちづくりについてお答えをいたします。
 札幌市が、新たな100年に向け、様々な行政課題を乗り越えながらまちづくりを進めていくためには、市民の多様な声を幅広くお聞きし、共に考え、議論し、解決を図っていくということが必要であると認識をしております。
 その過程においては、論点が整理されて合意形成が進むこと、あるいは、計画の見直しにつながることなど様々な展開が想定されるわけでありますが、その上で議会とともに政策決定を行っていくということは、市民の意見を市政に反映する一つの重要な形であると考えているところであります。
 市民の年代や性別、地域、職域等の属性によって異なる様々な考え方や意見の見える化を図り、政策判断に生かすなど、市民の声の反映方法を幅広く検討し、課題解決につなげていくことができるよう仕組みを考えてまいりたいと考えております。
 次に、7項目めの幸齢社会を見据えた敬老パス事業の見直しについてお答えをいたします。
 敬老パス事業の見直しに当たりましては、身体的に活動が難しい方も、新たな制度を利用して精神的、社会的な健康を高めていけるような配慮が大切であると考えております。要介護認定を受けた方や一定の長寿に達した方には、日常生活動作が困難となることに配慮し、一定のポイントを提供することなどについても検討してまいりたいと考えております。
 また、公共交通機関の利用が少ない方も電子マネーを選択できるようにして、老後の活動を多面的に後押しできるようにも検討したいと考えております。あわせて、既に敬老パスを利用されている方には、経過的な措置についても検討し、スマートフォンなどに不慣れな方の不安を解消できるよう、きめ細かな取組を進めてまいりたい、このように考えております。
 次に、8項目めの障がい者スポーツセンターについてお答えをいたします。
 共生社会の実現に向け、障がいの有無にかかわらず、誰もがスポーツを楽しめる環境を整えていくということは重要であると認識をしており、これまでも、パラスポーツ体験会や指導者養成講習等の拡充、さらには、先日開催をされましたパラ・アルペンスキーワールドカップなどの大会誘致も行ってきたところであります。
 また、障がい者スポーツの環境整備に当たりましては、他都市の先進事例調査や障がいのある方、障がい者スポーツ団体等の意向調査等を行い、検討を進めてきたところであります。
 障がい者スポーツセンターの実現に向けましては、これらの検討結果を踏まえ、障がい当事者をはじめ、その方たちを支える人材、競技関係者、医療分野の方々など、多方面の意見を集約しながら基本構想を策定し、障がい者スポーツセンターのあるべき姿を示してまいりたいと考えております。
 次に、9項目めの若者支援施策の推進体制についてお答えをいたします。
 これまでも、札幌市では、次代の札幌を担う若い世代が将来に希望を持って暮らせるよう、若者の出会い創出など、理想のライフプランの実現に向けた支援のほか、子育て支援の充実など、子どもを産み育てたい環境づくりに取り組んできたところであります。また、ニートやひきこもりなど、大人になる過程で進学や就職、人間関係など様々な困難を抱える若者に対しては、若者支援総合センターを中心に、アウトリーチを含む相談や自立支援に取り組んできたところであります。
 今後、若者支援総合センターなど老朽化が進む若者支援施設の在り方調査を行うこととしておりまして、並行してこの推進体制も検討しながら、引き続き、子ども未来局を司令塔として若者への重層的な支援を推進してまいりたいと考えております。
 次に、10項目め、いじめ防止に向けた取組についてお答えをいたします。
 いじめは、絶対に許されないものであり、将来を担う貴い子どもたち一人一人の命が守られ、誰もが安心して自分らしく生きることのできる社会を目指していきたいと考えております。これまで、相手を思いやり尊重することなど、子どもの権利についての理解促進のほか、子どもアシストセンターに寄せられた悩みの解決に向けた調整など、教育委員会と連携をし、取り組んできたところでありますが、今後は教育委員会との直接対話の場である総合教育会議をさらに活用し、再発防止策の実施状況を検証しながら、地域と連携して札幌市全体で子どもの命を守っていくということを進めていきたいと考えております。
 私からは、以上です。
飯島弘之 10 番目 / 16 字
○議長(飯島弘之) 町田副市長。
町田隆敏 11 番目 / 1,549 字
◎副市長(町田隆敏) 私からは、大きな2項目め、次世代につなげる札幌のまちづくりについての1点目と6点目のご質問、それから、大きな3項目め、健やかな育ちを支える子ども施策についての1点目のご質問についてお答え申し上げます。
 まず、大きな2項目め、次世代につなげる札幌のまちづくりについてのご質問の1点目でございます。
 デジタルを活用した行政サービスの高度化についてでございますが、人口減少時代の到来を迎え、限られた資源の中で行政サービスの維持・向上を実現するためには、日々進化を続ける先端技術などを可能な限り活用し、従来の枠組みを超えた発想で取り組んでいくことが重要でございます。
 このため、民間の自由な発想や先進的なサービスに関する実証実験の提案を受け付け、官民が協働して新たな取組を検討する仕組みとしてDXラボを構築し、生成AIの活用検討等も含め、進めていこうとしているところでございます。あわせて、最新デジタル技術やDXの基礎を学び、職場での実践について考える研修を通じ、職員が積極的にDXを推進することで、一人一人に最適なサービスを提供し、市民が利便性を実感できる市役所の実現に向け、力強く取り組んでまいります。
 次に、2項目めの6点目、働く世代に向けたウェルネス推進についてのご質問でございますが、働く世代は、将来の疾病予防という観点はもとより、家族や同僚などへの健康意識の波及が期待できる世代であります。こうした世代に積極的に働きかけを行うことが大切と認識するところでございます。
 そのため、市民向けの幅広い情報を発信するとともに、パートナー協定を結んでおります企業に加え、新たな経済団体や協会けんぽと連携しまして、こうした企業を通じて従業員に向けた健康づくりに関する情報を提供していく考えでおります。また、ショッピングモールなどの商業施設でのイベントや家族や同僚で参加する取組などを通じまして、日常生活の中で健康意識を高める機会を増やすことで、働く世代の健康づくりを進めてまいります。
 次に、大きな3項目め、健やかな育ちを支える子ども施策についての1点目でございます。これからの子育て支援の取組について、そのうちの最初の子育てDXを含めた子育て支援の充実についてお答え申し上げます。
 子育て支援施策のDXによりまして、子育て家庭などが必要な情報に素早く簡単にアクセスでき、様々な行政手続をストレスなく行うことができる環境の整備は重要なことと認識するところでございます。
 札幌市では、子育て支援情報を集約したさっぽろ子育て情報サイトや、年齢等に応じた子育て情報をプッシュ型で通知する子育てアプリを導入するなどし、情報発信を強化しているところでございます。今後は、妊娠期から子育て期までを通じ、手続に関するDXについて先行自治体の事例も参考にしながら検討を進め、より子育てしやすい環境を整えてまいりたいと考えるところでございます。
 次に、2点目の札幌市のこども誰でも通園制度の取組についてでございますが、国におきましては、令和8年度から新たな制度としての全自治体での実施を予定しており、それに向けて課題などを検証するため、試行的事業を実施するということでございます。
 札幌市では、国の募集に応じまして、令和6年度中に認可保育所など数か所での試行的事業の実施を予定しておりまして、現在、事業の実施内容や事業者の募集方法などを検討しているところでございます。この制度が子育て家庭にとって安心して利用していただけるものとなるよう、試行的事業を通しまして利用者や事業者の声を十分に聞きながら課題を検証し、本格実施に向けた準備を進めてまいります。
 私からは、以上でございます。
飯島弘之 12 番目 / 16 字
○議長(飯島弘之) 石川副市長。
石川敏也 13 番目 / 860 字
◎副市長(石川敏也) 私からは、大きな2項目め、次世代につなげる札幌のまちづくりについてのうち、5点目の移動に制約のある方が旅行を楽しむための環境整備について、そして、7点目のこれからの札幌市のヒグマ対策についてご答弁を申し上げます。
 まず、5点目の移動に制約のある方が旅行を楽しむための環境整備についてであります。
 共生社会の実現を目指す札幌市といたしましては、誰もが快適に移動、滞在できる環境を整えることが重要であると認識をいたしております。
 これまでも、専門資格を持ったヘルパーが同行する旅行サービスの創出支援を行い、さらに、令和3年度からは、民間事業者が実施するこのサービスをふるさと納税の返礼品として採用するなどの取組を行っているところでございます。また、ANAグループと連携し、施設のバリアフリー状況や目的地までの最適な経路情報などをユニバーサル地図/ナビとして発信しているところでもあります。これらに加えまして、来年度からは、宿泊施設のバリアフリー化等の支援を開始する予定でありまして、こうした取組を通じて、年齢や障がいの有無にかかわらず、多様な観光客がこれまで以上に安全・安心、快適に移動、滞在することができる観光地づくりを進めてまいります。
 次に、7点目のこれからの札幌市のヒグマ対策についてであります。
 国がヒグマを指定管理鳥獣に追加する方向性を示しましたことから、人とヒグマのすみ分けに向けて対策をより強化していく必要があるものと認識をいたしております。
 今後は、ヒグマの専門家のほか、環境保全や教育の知識を持つ委員で構成される協議会の開催により、札幌市が進める取組への評価や見直しへの意見をいただくとともに、生息状況調査や捕獲を含めた人の生活圏への侵入抑制策の拡充など、国の動きにも対応した取組を協議会にて検討してまいりたいと考えております。
 さらに、北海道ともしっかりと連携を図り、情報を共有しながら、市民の安全・安心な暮らしを目指してまいります。
 私からは、以上でございます。
飯島弘之 14 番目 / 16 字
○議長(飯島弘之) 天野副市長。
天野周治 15 番目 / 1,161 字
◎副市長(天野周治) 私からは、大きな2項目めの次世代につなげる札幌のまちづくりについてのうち、2点目の先進技術を活用した持続可能な雪対策について、3点目の札幌市の交通について、4点目の自転車通行空間の整備についての3点についてお答えをいたします。
 まず、2点目の先進技術を活用した持続可能な雪対策についてでございます。
 担い手不足が懸念される中、雪対策を持続的に進めていくためには、作業の効率化、省力化や労働環境の改善が不可欠であり、様々な先進技術の活用を検討することは重要と認識をしております。
 現在、札幌市では、雪堆積場等選定システムによる運搬排雪の効率化のほか、スマートフォンで撮影した画像から路面状況等をAIにより解析し、作業の判断に活用するなどの検討を進めているところでございます。今後も、引き続き、日々進化する先進技術の活用に向け、北海道開発局や大学などの関係機関と連携し、除排雪作業の生産性向上に取り組んでまいります。
 次に、3点目の札幌市の交通についてでございます。
 パーソントリップ調査は、都市における人の動きに着目した調査であり、どのような人が、どのような目的で、どこからどこへ、どのような交通手段で移動しているかなどを把握するものでございます。
 札幌市では、パーソントリップ調査の結果を様々な交通施策の検討に活用しておりますが、前回調査から17年が経過しており、この間、人の移動や活動に関わる社会情勢の変化が生じているところでございます。
 このため、令和7年度に、北海道等と連携して、本市を含む12市町村で構成される道央都市圏を対象としたパーソントリップ調査を実施することとし、令和6年度は調査計画の策定に取り組む考えでございます。今回の調査に当たっては、デジタル技術による効率的な調査の実施、パーソントリップ調査を補完する調査やビッグデータの活用、調査結果のさらなる利活用など、新たな視点にも留意しながら取り組んでまいります。
 次に、4点目の自転車通行空間の整備についてでございます。
 郊外においては、公共交通機関へ乗り継ぐ自転車利用者が多いことから、自転車通行空間の整備については、地下鉄駅等の周辺の地区を対象とし、利用者の多い地区から効果的・効率的に進めていく考えでございます。
 また、整備に当たっては、矢羽根型路面表示の施工方法や使用材料の見直しなどコスト縮減の検討を行うほか、自転車が通行しやすいよう道路空間の再配分による路肩の幅員の確保についても検討いたします。
 今後は、これらを盛り込んだ整備計画を来年度の早い時期に取りまとめ、この計画を着実に進めることにより、安全で快適な自転車通行環境の実現を図ってまいりたいと考えております。
 私からは、以上でございます。
飯島弘之 16 番目 / 16 字
○議長(飯島弘之) 檜田教育長。
檜田英樹 17 番目 / 999 字
◎教育長(檜田英樹) 私からは、大きな3項目め、健やかな育ちを支える子どもの施策についての2点目、人間尊重の教育について、そして、3点目、札幌市学校施設維持更新基本計画見直しの基本的な考え方についてお答えをさせていただきます。
 まず、2点目の人間尊重の教育についてでございますけれども、教育委員会としては、子ども一人一人が自分が大切にされていると実感できる学校づくりを一層推進する中で、教職員が子どもの悩みや不安に寄り添いながら、子ども同士の学び合いを通して他者を思いやる心を育むことが今後ますます重要になってくるというふうに認識をしております。
 そのためには、学校だけではなく、子どもを取り巻く全ての大人が見守り、支える体制を整えることが、子どもの安心感や自己肯定感の醸成につながり、人間尊重の教育のさらなる充実に結びつくものと考えております。具体的には、令和6年度からスタートいたしますコミュニティ・スクールの取組において協議を進めていく中で、子どもの思いや願いを受け止め、学校運営に反映させる、そうした取組を進めていく所存であります。
 今後も、子ども一人一人の人間尊重の意識を高める取組を学校、家庭、地域一体となって進め、自他のよさや可能性を実感しながら心豊かに歩み続けていける子どもを育んでまいります。
 次に、3点目、札幌市学校施設維持更新基本計画見直しの基本的な考え方についてでございますが、人口急増期に数多く建築された学校施設が今後一斉に改築時期を迎えることから、施設の適切な維持管理を進めるためには、改築・改修事業の平準化が極めて重要であると認識をしております。
 今般の計画の改定では、施設の長寿命化をより一層図るため、仮設校舎を利用するなどリニューアル改修の内容を見直すとともに、改築事業についても、今後の少子化を踏まえた長期的な視点での見直しを行う予定としております。また、エレベーターあるいはスロープの設置などによるバリアフリー化に加えまして、トイレの洋式化などさらなる環境整備にも取り組んでいく考えであります。
 学校は、避難所機能あるいは地域コミュニティーの拠点など様々な役割を担いつつ、子どもたちの学びと健やかな育ちの場であるということを優先し、しっかりと計画の見直しを図ってまいります。
 以上でございます。
 (熊谷誠一議員「議長」と呼び、発言の許可を求む)
飯島弘之 18 番目 / 17 字
○議長(飯島弘之) 熊谷誠一議員。
熊谷誠一 19 番目 / 858 字
◆熊谷誠一議員 ご答弁いただき、ありがとうございました。
 私からは、若者支援施策の推進体制についてと、丘珠空港ターミナルビルの機能強化に向けた取組について、この2点について再質問させていただきたいと思います。
 先ほど市長からご答弁があったように、我が会派が強く推進してまいりました若者の出会い創出など、子どもを産み育てやすいと思える環境づくりや、また困難を抱える若者に対する自立支援に取り組んできたことは、一定の評価をさせていただいているところでございます。
 しかしながら、当事者に寄り添った領域横断の支援を提供していくためには、より一体的な取組を進める必要があります。例えば、若者支援の先進地では、生活困窮者支援の担当課長が、一人の若者のため、課をまたいだ支援を行い、活躍を後押しされていましたし、ひきこもり困難事例の支援について、NHKの「プロフェッショナル」でも取り上げられたこともあるNPO法人の代表は、確固たる強い信念により他職種連携による重層的な支援体制をつくり上げてこられました。これらに共通していることは、縦割りを乗り越える担当者の人間力であると思います。それを踏まえ、私は、札幌市の若者支援がさらに充実していくために強いリーダーシップが必要ではないかと思うところでございます。
 そこで、再質問でございますが、若者担当の部長もしくは室長を任命し、若者支援を強化する考えがあるか、お伺いいたします。
 2点目の丘珠空港ターミナルビルの機能強化に向けた取組でございますけれども、ご答弁では、災害時に空港利用者の安全を確保し、地域住民への支援が可能な災害に強い空港を目指したいとありました。胆振東部地震の経験や今般の能登半島地震などを背景に、そういった機能の検討は非常に重要な観点であると思います。
 そこで、再質問でございますけれども、現段階としてどういった機能を持たせたいと考えているのか、また、その実現のために空港規模の在り方についてどういったイメージをお持ちなのか、お伺いしたいと思います。
飯島弘之 20 番目 / 25 字
○議長(飯島弘之) 答弁を求めます。
 秋元市長。
秋元克広 21 番目 / 647 字
◎市長(秋元克広) 2点再質問をいただきました。
 1点目の若者支援施策に関しての組織体制ということでございますが、現時点において、担当の部長なり担当の組織ということを想定しておりませんけれども、先ほどご答弁させていただきましたように、若者支援施設、今後、それをどうしていくのかということ、それらに加えて、関連の施策をどのようにしていくのかということを議論していきたいというふうに思っております。その中で担当の組織等についても検討を進めていきたい、このように思っております。
 それから、丘珠空港の関係でございますけれども、災害時において想定をしておりますのは、空港に居合わせた利用者、この方々が避難をする、こういった状況のスペースというようなこと、それから、仮に大きな災害になったときに地域の方々が使える要素、こういった機能というものも必要かというふうに思っております。
 現在、丘珠空港については、滑走路の延伸等の検討をしてございますが、そこで目指している100万人ほどの利用客を想定する状況になってきますと、今の空港ターミナルビルでは手狭という状況であります。現在は30万人から40万人の利用者ということでございますので、単純にいきますと2倍強のスペースが必要ではないかというふうに思っております。空港施設の配置は全体として手狭な状況にございますので、今ある施設についての再配置、こういったことなどについても国等とも協議をしていかなければいけない、このように考えております。
 以上です。
飯島弘之 22 番目 / 27 字
○議長(飯島弘之) ここで、およそ20分間休憩します。
しのだ江里子 23 番目 / 61 字
○副議長(しのだ江里子) これより、会議を再開します。
 代表質問を続行します。
 田中啓介議員。
 (田中啓介議員登壇)
田中啓介 24 番目 / 14,240 字
◆田中啓介議員 私は、日本共産党を代表し、市政の重要事項について、順次、質問いたします。
 質問に入ります前に、能登半島地震でお亡くなりになられた方々へ心より哀悼の意を表し、被災された方々にお見舞いを申し上げます。
 石川県の住宅被害は7万2,844棟、2万3,700戸が今も断水という厳しい状況が続いておりますが、各自治体からの派遣職員によるインフラ復旧、医療、介護などの支援により、災害ボランティア活動の受入れも始まっておりますが、被災された皆様は、今後の住まいをはじめ、暮らしや子育て、医療、介護など、生活再建の見通しに大きな不安を抱えています。被災地の皆さんの安心や希望につながる国の補償や支援策を心から求めるものです。
 2021年、市内女子生徒がいじめを苦に自死した問題について、一言、申し上げます。
 教育委員会は、2023年12月、公開すべき多くの情報を黒塗りした報告書を公表し、大きな批判を浴び、今月14日、再公表しました。記者会見で、いじめ防止対策推進法に示された再発防止、全容解明の視点が抜けていたと陳謝をし、今後、本市のいじめ防止基本方針を速やかに改定していくと説明されました。
 しかし、子どもの人権としての捉えが希薄であり、再発防止や全容解明の視点がなぜ欠けたのかという点の徹底した検証なしに問題の解決にはならないと考えます。基本方針の改定や職員の処分で済ませることなく、本市教育委員会として、いじめ自殺を二度と繰り返さないという決意を持ち、対策を進めていただくことを強く求めます。
 それでは、順次、質問に入ります。
 初めに、市長の政治姿勢についてです。
 質問の第1は、温室効果ガスの削減についてです。
 1点目は、GX産業の集積と市の責任についてです。
 札幌市は、1月23日、政府の特区募集に応じて、北海道・札幌GX金融・資産運用特区を提案しました。提案書では、日本の再生可能エネルギーの供給基地の実現が掲げられておりますが、温室効果ガスの削減目標がなく、CO2削減に結びつくものなのか、不透明です。また、水素の貯蔵上限緩和、水素ステーション保安検査の簡略化などや、風力発電の導入のためのアセスメントを国が肩代わりするなど、規制緩和が盛り込まれています。
 市長は、こうした疑問に答えるとともに、規制緩和により安全面で後退する危険性がないのか、市民に説明責任を果たしていく必要があると思いますが、お考えを伺います。
 2点目は、気候変動の認識と取組の強化についてです。
 昨年12月の国連気候変動枠組条約第28回締約国会議は、合意文書として初めて化石燃料からの離脱を盛り込みました。
 本市は、2021年に策定した気候変動対策行動計画で、温室効果化ガス排出量を2050年までに実質ゼロ、2030年までに2016年比で55%への削減目標を掲げました。この行動計画では、削減策を取らなかった場合、20世紀末には年5日程度だった真夏日が21世紀末に年21日程度に増加するほか、これまでほとんどなかった熱帯夜が年10日程度発生すると警告しました。本市は、2021年、2023年の夏に記録的な猛暑となるなど、本市自らが行動計画で警告した危機的な状況にあり、明らかな気温上昇の変化が見てとれます。
 こうした近年の気候変動を踏まえて行動計画と具体的な温室効果ガス削減対策を発展、促進させる必要があると思いますが、市長のお考えを伺います。
 質問の第2は、本市経済の底上げと中小零細企業の賃上げ施策についてです。
 国は、2024年度税制改正により、積極的な賃上げを支援し、中小企業の成長と雇用の安定を促進することを目的として賃上げ促進税制を拡充しました。中小企業が一定の要件を満たした上で前年度より給与等の支給額を増加させた場合、その増加額の一部を法人税や所得税から税額控除できるというものです。2024年4月からの3年間で、賃上げを開始する年度のみ適用になります。
 まず、企業が従業員の賃金を引き上げることが前提となっており、賃上げができる体力がある企業には有利ですが、給料を上げたくても上げられないぎりぎりの経営で苦しんでいる企業は、制度が使えず、税の控除を受けられません。本市企業の99%を担う中小零細企業の経営が安定し、賃上げができる体力をつけることこそ本市経済を底上げする確かな力となると思いますが、市長のお考えを伺います。
 また、本市での賃上げと雇用の安定を図るため、国の賃上げ促進税制を活用できない企業が賃上げの努力が図れるよう、本市独自に法人市民税の猶予や減免などを行い、支援する必要があると思いますがいかがか、伺います。
 質問の第3は、札幌ドーム周辺地域におけるスポーツ交流拠点についてです。
 札幌ドームは、総事業費550億円、うち400億円を市債発行して2001年に造られ、日本ハムファイターズの本拠地として市民から愛され、新型コロナウイルス感染症の影響前には年間39億円程度の売上高全体のうち、球団からの利用料収入が3割を占めていました。しかし、本拠地移転で年間約12億円の収入を新コンサートモードの導入などで穴埋めする必要性が生じることとなりました。
 また、建物の保全は、株式会社札幌ドームがこの10年間で約20億円、本市は約70億円負担しており、今後も毎年10億円程度の保全費を要する建物となっています。
 2022年1月に策定した札幌ドーム周辺地域におけるスポーツ交流拠点基本構想では、高次機能交流拠点として、札幌ドーム周辺地域の整備に関し、活用を図る上では以下の課題が挙げられるとして、3点挙げています。一つは札幌ドームとの相乗効果、もう一つはアクセス性、三つ目は周辺の豊かな緑です。
 質問の1点目は、変化に合わせた計画の見直しについてです。
 我が党は、この間、日本ハムファイターズの本拠地移転で札幌ドームの利用が半減し、相乗効果は期待できないことから、高次機能交流拠点とする位置づけそのものを見直すよう求めてきました。これに対し、本市は、球団の移転を理由に見直す考えはないとの答弁を繰り返しました。
 しかし、さらに、2030年に実現を目指していた本市でのオリンピック・パラリンピック開催も招致活動自体を停止することとなりました。札幌ドーム周辺スポーツ交流拠点基本構想には、2030年冬季オリンピック・パラリンピック招致に向けた活用案が示されていました。集客エリアの活用案では、アリーナはアイスホッケー競技のメイン会場として活用し、大会期間中は、常時、国内外から多くの観客が集まるとされ、交流エリアの活用案では、屋内スポーツ施設はアイスホッケー競技の練習会場や大会運営施設として活用、屋外スポーツエリアは大会期間中はメダルプラザやホスピタリティー施設等を整備し、ほかにウインタースポーツ体験ができる場等を設けることでオリンピックパークとして一体的に活用するなどです。
 しかし、描いていたこれらや、開・閉会式会場など、大会の記憶をつなぐ象徴空間としてのドーム周辺を活用することはできなくなったのです。これまでは招致実現に間に合わせる必要がありましたが、時間的な余裕ができました。プロ野球の本拠地移転に加え、2030年のオリパラ招致はなくなったこと、少子高齢化や本市での人口減少時代の到来など、大きな社会的変化を捉えて20年、30年先を見据えるならば、改めてドーム周辺をスポーツ交流拠点とすることを見直すべきではないですか、お考えを伺います。
 質問の2点目は、相乗効果についてです。
 豊平区羊ケ丘の札幌ドーム周辺は、地下鉄東豊線福住駅から先の延伸が見通せず、地下鉄という大量輸送機関の終着点となり、他の軌道系交通網との接続はありません。福住駅から札幌ドームの敷地まで歩いて10分、さらに、建物内部の目的地まで10分は歩くため、歩行距離は長く、これまでも満席になるようなイベント、コンサートでは、国道36号脇の狭い歩道は行列をなし、地下鉄を降りてから地上に上がることすら難しいこともしばしばありました。
 冬期間など、天候の悪い日は、お年寄りや障がいのある方などにはさらにつらい移動となります。マイカーやバスで向かう場合は、国道36号や羊ケ丘通を利用することになりますが、いずれも大型スーパーや量販店が建ち並んでいるため、渋滞が頻繁に発生しており、国道北野1条1丁目の交通量は混雑度1.27のピーク時を中心として混雑する時間帯が加速度的に増加する可能性が高い状態にあり、羊ケ丘線の福住3条5丁目は1.01となっています。道央自動車道北広島インターチェンジ付近までは渋滞が慢性的とも言え、土・日などは激安倉庫型卸売店などに向かう車とインターチェンジへの出入りで、地元に住む人の生活のための移動に支障を来し、慢性的な渋滞の改善こそ急がれる状況です。
 本市は、一体的な整備によって、エリア全体のにぎわいや他のスポーツ施設との相乗効果による札幌ドームの施設利用の機会創出、稼働率向上が期待できるとしていますが、先ほど述べた大きな社会的変化に加え、こうした地理的条件を考えると、札幌ドームの収益性を向上させ、黒字化できるほどの相乗効果があるのでしょうか。札幌ドームの隣に新たなスポーツ施設を加えるだけとしか思えませんが、単なる足し算ではなく掛け算として相乗の効果が期待できるとする根拠について、具体的にお示しください。
 質問の3点目は、建設する場所についてです。
 2030年冬季オリパラの大会概要案には、総額60億円と試算する用地取得費がありました。本市は、札幌ドームに隣接する国立研究開発法人農研機構が保有する土地取得の交渉を行ってきましたが、見込めない状況となり、敷地拡大はできません。駐車場に新たな施設が建設された場合、約1,500台を収容するスペースが大幅に減少し、周辺駐車場に向かう渋滞が深刻になります。
 また、南側には、札幌が誇る観光地、羊ヶ丘展望台があり、都市景観の保全を図るための風致の維持が必要な風致地区となっていますが、施設建設に伴って周辺の豊かな緑が減少することになりかねません。この場所は、市街化調整区域であり、原則、建築、増改築ができないという土地利用制限を受ける場所ともなっています。こうしたエリアのどこに新たなスポーツ施設を建てることを考えているのか、伺います。
 周辺の交通渋滞を深刻化させることなく、課題とされているアクセス性を確保し、豊かな緑を保全、創出することができる建設場所となるのか、併せて伺います。
 質問の4点目は、月寒体育館がある現在の場所に建て替えることについてです。
 我が党は、建設から50年以上経過し、老朽化が進んでいる月寒体育館を、障がいのある人も利用でき、公式試合も開催できる環境に整えて更新することに賛成です。積雪寒冷地札幌で市民のウインタースポーツ実施率が2019年10.1%と減少傾向になっている現状を引き上げ、誰もがウインタースポーツに親しむための整備を行うことは大変重要だと考えます。
 月寒体育館の現在地は、都市計画マスタープランで地域交流拠点と位置づけられ、にぎわいや交流が生まれる場を創出する地域であり、既に月寒屋外競技場やどうぎんカーリングスタジアムなどスポーツ施設が集積しています。
 2021年5月に策定したスポーツ施設配置活用実施方針には、今後は、高齢者が増加する中で、自家用車を利用しない市民が増加することが見込まれることから、市内の公共交通ネットワークを生かし、全ての市民が利便性を享受できる施設配置を検討することが必要であること、地下鉄やJRの駅周辺などの地域交流拠点においては、生活を支えるより高度な都市機能や居住機能を集約することで利便性を向上させるとされていることから、体育館については、地域交流拠点に配置することでこうした拠点の利便性向上にも結びつくと考えられると記載されています。
 その策定の際に行った市民意識調査では、公共体育館に求めるものの問いに、37.4%が地下鉄など交通アクセスの利便性を求め、36.5%が身近にあることと答えています。月寒中央駅すぐの現在地に建て替えるべき根拠を本市の計画がまさに語っているのです。
 札幌ドーム周辺地域におけるスポーツ交流拠点基本構想では、期待される効果が10項目挙げられていますが、札幌ドームの活性化という項目以外全て、現在の月寒東1条8丁目で建て替えた場合でもその効果を期待することは十分可能だと考えます。
 交通利便性の高い場所でこそ、高齢者や子育て世帯の移動や費用の負担感を軽減させ、多くの市民がする、見る、支えるスポーツをより振興できるのではないでしょうか。アイスリンクのみならず、複合施設として屋内運動場等も視野に入れているなら、なおさらです。現在の地下鉄月寒中央駅徒歩1分から地下鉄福住駅徒歩10分以上となる場所にあえて配置する必要はありません。なぜ、現在地での更新では駄目なのか、その理由をお聞かせください。
 質問の第4は、オリンピック・パラリンピック基金の活用についてです。
 我が党は、これまで、冬季五輪の招致活動について、まず、住民投票を行うことで市民に招致の是非を問い、多くの市民の賛同があって初めて招致活動に進むべきであると述べてきました。オリンピック・パラリンピック基金についても、一般財源を投入し、基金の創設や積み上げをすることに反対し、市民の暮らしに使うよう求めてきたところです。
 このたび、招致活動を停止することに伴い、オリパラ基金を廃止し、一般財源から積んだ50億円は、まちづくり推進基金へ移行するための条例改正案が提出されています。
 マスコミの世論調査が示してきたように、招致反対という市民の意思は2020東京大会の不祥事が発覚する以前からであり、その一番の理由が、オリンピックよりも市民生活を支える施策を優先してほしいというものでした。オリパラ招致反対に込められた市民の思いを受け止めるなら、オリパラ基金は、燃油価格の高止まりや物価高騰の支援など苦しい市民の暮らしに使うべきと思いますがいかがか、伺います。
 次は、災害対策についてです。
 質問の第1は、災害時の民間との連携強化についてです。
 本市も、2018年の胆振東部地震で大きな被害を受けました。発生は9月でしたが、その後、2021年の第4次地震被害想定では、冬季に地震が発生した場合にどのような被害となるのか、三つの断層を震源としたシミュレーションが行われました。その一つの月寒断層で、冬季の夕方6時にマグニチュード7.2の直下型地震が起きた場合に被害が最大になると想定しています。それによると、積雪による屋根の重さから建物の倒壊は1万5,000棟と、夏場の倒壊予測の約2倍、建物倒壊により閉じ込められた人の凍死は約1,200人から4,000人に上ると推計されています。
 地震発生時の初期は、道路状況を点検し、災害による道路上の瓦礫や土砂などの堆積物等の排除を行い、消防隊など緊急車両の通行を確保しますが、能登半島地震では、その道路が寸断されるということが起こりました。本市の場合、札幌市地域防災計画で、冬季の地震災害は、被害が拡大し、凍死者も増えるという被害想定がされているように、冬季の災害対策は急がれます。
 防災計画では、冬場の地震災害対策の課題として、冬季に地震が発生した場合、積雪が交通障害の原因となることから、早急な除雪作業が必要とされております。除排雪や道路上の瓦礫撤去などの役割は、市と災害時の応援協定を結んでいる災害防止協力会、中でも協力会を構成する市内建設業者に負うところが極めて大きいと考えます。
 日常的な除排雪が災害への備えとなることから、冬季災害時の除排雪についてどのようにお考えか、また、建設業界の深刻な人手不足などを踏まえ、後継者の育成などと併せた支援強化を考えられないのか、伺います。
 質問の第2は、福祉避難所の開設に向けた支援についてです。
 能登半島地震でも、自治体と福祉避難所の提携をしている施設が、建物の損壊や職員の被災などにより実際に開設できた避難所は一部にとどまっていることが分かっています。
 本市は、災害発生時、障がい者や高齢者など要配慮者を一時避難所の福祉スペースなどに避難させ、福祉避難所となる各施設の受入れが可能となった時点で移ってもらうとしています。札幌市高齢者支援計画2024では、今後、特別養護老人ホーム等の新設に当たり、要配慮者2次避難所として活用可能なスペースを併設するよう事業者に促していくこと、災害に対応した事業継続計画を策定する施設数を引き上げるために事業者を指導することなどの対策を挙げています。
 いざというとき、要配慮者を受け入れるためには、日常から余裕のある人員体制と施設整備が必要です。本市として、既存の施設を含め、福祉避難所として機能できるよう、財政的支援が必要と思いますがいかがか、伺います。
 次に、子育て・教育施策についてです。
 質問の第1は、負担軽減についてです。
 本市では、少子化が進む中、若い世代の減少に加え、経済的事情から希望する子どもの数を諦めざるを得ない状況が改善されないということが続いてきました。国の施策の有無や実施を待たず、各自治体が子育て支援を強めています。本市のアクションプラン、来年度予算でも、子ども・子育て支援が柱と打ち出されております。物価高騰が暮らしへの影響を及ぼす中、大幅な子育て世帯への負担軽減策、また、少子化対策と子育て支援策の充実が求められます。
 質問の1点目は、国民健康保険料の子どもの均等割の軽減についてです。
 国保料の均等割、所得割分について、出産する母親の産前産後の4か月間、双子など多胎の場合は6か月間の全額免除が導入されました。しかし、生まれる子どもの国保料の均等割分は半額減免であるものの、子どもが生まれ、家族が増えると負担が増えるというシステムでは、多子世帯ほど大きな負担となります。
 現在、国保料の均等割分は未就学児までが半額減免となっていますが、本市が18歳以下を対象に独自で半額減免を行うことで、未就学児の均等割負担がなくなり、18歳まで半額減免となります。高くて負担が重い国保料を軽減するため、子どもの均等割の半額減免を行い、子育て世帯の支援を進めるべきと考えますがいかがか、伺います。
 2点目は、子どもの医療費の窓口負担、所得制限の廃止についてです。
 全国で子ども医療費無償化の制度が広がっていることから、国が子ども医療費無償化等をする自治体に行っていた国保の国庫負担金を減額するというペナルティーを廃止すると打ち出しました。現在、政令指定都市では、窓口負担の完全無料が3市、年齢を限定し、無料としている都市は10市、所得制限を設けているのは、4月時点で、札幌市を含め、3市のみとなります。
 育ち盛りの子を持つ世帯にとって、580円という病院窓口での出費は受診をためらう要因となっています。皮膚科、耳鼻科など同時期に複数の外来にかかることもあり、そのたびに負担が生じます。本市としても、高校生まで医療費無料を広げることを決め、市民からは大変喜ばれています。
 あわせて、ペナルティー廃止による財源を活用し、初診料の自己負担と所得制限をなくし、完全に無償化とすることが全ての子育て世帯への支援となると考えますがいかがか、伺います。
 3点目は、学校給食費の負担軽減についてです。
 物価高騰が続き、家計を直撃していますが、賃金は物価上昇に追いつかず、実質マイナスです。しかし、本市の就学援助の対象基準は引き上げられておりませんので、対象外の所得水準でも厳しい状況となっています。
 教育行政学者の福嶋尚子さんらで構成する「隠れ教育費」研究室が、給食費をはじめ、教材費など、保護者の私費負担の実態を発信しています。義務教育でありながら、授業で使う補助教材や用紙など消耗品、校外学習、制服やかばんなど多岐にわたり、小学校6年間で約51万円、中学校3年間では42万円もの保護者負担があります。
 その上に、給食費が年間5万円から6万円以上もかかることから、負担軽減と食育の観点として独自で給食費の公費負担をする自治体が増えています。今年度、小・中学校とも給食費無償化を実施している自治体は、全国で約500と広がっています。道内でも小・中学校とも給食費無償化が50自治体に増え、小学校だけの実施、あるいは、半額助成や第2子以降を減額、無償とする自治体も含めると44%となりました。
 本市も、給食費の無償化、せめて半額軽減など、実質的な保護者負担の軽減に踏み出すべきですがいかがか、伺います。
 質問の第2は、教員の定数増と少人数学級についてです。
 全国的に教員不足と言われ、本市でも4月段階で50人、1月で36人未配置となっており、産休、育休の代替教員もなかなか補充されないという状況が続いています。国が正規教員の定数を非正規の教員にも適用してきたことから、本市でも非正規教員が増加しています。教員の担当授業数が増える中、保護者対応や各種報告、会議など、現場では様々な仕事に追われ、多忙化が加速して、長時間労働をしなければ仕事が終わらない、一人一人の子どもに寄り添えないという悩みや不安の声が上がり、精神疾患による離職や休職が増加しています。
 教員の働き方の改善は、児童生徒の学びや成長にとっても必要であり、学校運営が円滑に行われるためにも重要であるものです。教員の長時間勤務の是正など、働き方改善のためには教員の定数増が必要ですが、どうお考えか、伺います。
 また、少人数学級は、教員にとって個々の子どもたちと向き合えるゆとりを生み、子どもたちも学習が分かりやすくなることなどから、保護者や教員からも評価されております。
 本市では、来年度に5年生まで35人学級となります。3年生以降を1年ごとに進めてきたところですが、少人数学級となって効果をどう認識されているのか、伺います。
 次に、障がい者支援についてです。
 質問の第1は、保育所入所への相談支援体制の強化についてです。
 保育園は、子どもが豊かに育つ権利を守るとともに、保護者が安心して働く権利を守る役割があります。本市は、認可保育所など保育施設において、障がい児の受入れを義務づけ、適切な支援を提供するため、保育所等巡回指導を行っています。
 本市の療育手帳所持者数は毎年増えており、障がい児の保育所入所への期待は大きくなっていると考えます。しかし、保育園に入所を希望しても、障がいがあることで、保育体制がない、障がい児保育の経験が浅いなどの理由で入所を断られる例が多く、希望する時期に入所できないと、保護者からの改善の要望が出されております。
 障がい児の保育所施設への入所を保障するために、公的責任において、保護者の希望する時期に入所できるよう、相談支援体制の強化が必要と考えますがいかがか、伺います。
 質問の第2は、障がい者世帯への切れ目のない支援についてです。
 小・中学校への入学準備は、保護者が受け入れてくれる支援学級を探すことから始まります。校区外に通わざるを得ない場合、保護者による送迎や交通費の負担があります。学校を卒業してからも、就職や住まいの問題など自立をすることが難しい課題と向き合っています。
 2022年度の障がい施策の実態調査で、障がい者にとって暮らしにくいまちであると回答した方のうち、障がいのある人に配慮した住宅、建物、交通機関などが不十分であるとの回答が約7割になっています。通院や在宅での医療や交通費助成、バリアフリー、障がい世帯の高齢化など、様々な課題について、障がい者本人やその家族の意見を聞き、生かした支援や制度が急がれます。
 障がい者やその世帯が将来を見通し、安心して暮らせる切れ目のない支援が必要であり、そのための予算確保が必要と思いますがいかがか、伺います。
 質問の第3は、高齢障がい者のサービスの選択についてです。
 障害者総合支援法では、障害福祉サービス利用者が65歳になった際、介護保険に相当するサービスがある場合は、原則として介護保険の適用を優先することとされています。そのため、障害福祉サービスは無料である住民税非課税世帯では、介護保険サービスへの移行により1割の利用者負担が発生するなど、障がい者の所得状況等によりサービス終了や短縮、制限を余儀なくされることなどの問題が起こっています。
 厚生労働省の通知では、機械的に介護保険優先を進めるのではなく、個別の状況に応じて対応するよう示しておりますが、介護保険利用を原則としていることが本人や障がい福祉の現場において混乱と負担をもたらしています。本人の不利益とならないよう、障害者総合支援法第7条の介護保険優先原則の速やかな廃止を国に求めるべきと思いますが、お考えを伺います。
 最後に、高齢者を取り巻く施策についてです。
 2024年1月現在、本市では、65歳以上の人口が約56万人、人口割合で約29%となっています。うち後期高齢者と位置づけられる75歳以上の高齢者は約29万人、約15%です。本市では、高齢者の就業率は低いものの、就労を希望する高齢者が多く、その背景には、現役時代の低賃金から来る低年金や社会保障の水準が低過ぎ、収入のために働かざるを得ないという実態があると考えます。健康や経済状況にかかわらず、全ての高齢者が安心して暮らせる社会をつくることは、国、自治体の重要な役割です。
 質問の第1は、介護保険についてです。
 1点目は、2024年度介護保険改定案についてです。
 高齢者は、加齢により運動機能や認知機能が衰えていくことは避けられませんが、介護保険サービスを利用し、リハビリを行うことで、衰える機能を回復もしくは機能の衰えを最小限にするフレイル予防ができます。
 しかし、昨年12月に公表された社会保障審議会の介護保険見直し案は、高齢者の負担を増やし、介護サービスを控える利用者が増えるのではないかと懸念する内容となっています。2024年4月から、国の示す標準段階においては、年間合計所得420万円以上の高齢者の介護保険料を引き上げ、2025年8月から、老人保健施設と介護医療院の多床室に入所している高齢者に月8,000円の室料負担を導入することとしました。先送りしたものの、介護保険利用料の2割負担、3割負担の対象者拡大や、要介護1・2の生活援助の保険外し、現在40歳から介護保険料を負担している被保険者の年齢引下げなど、制度の改定を示しています。
 本市は、2024年度介護保険改定案をどう捉え、どのような課題があるとお考えか、本市の介護事業者と介護サービスの利用者にどのような影響を与えると考えておられるのか、伺います。
 2点目は、介護利用料の軽減策についてです。
 厚生労働省は、2023年10月、各自治体への事務連絡の中で、65歳以上の第1号介護保険料について、介護保険制度の持続可能性を確保するためには、高齢化の進行により介護費用の総額が増加している中にあっても低所得者の保険料上昇を抑制する必要があると述べており、本市は、介護保険料について、介護給付費準備基金を活用し、保険料の上昇を抑制する予算案を示したところです。
 介護保険制度は3年ごとの保険料改定で、この23年間の間に2倍を超す大幅な値上げとなっており、高過ぎる保険料や利用料の引下げは緊急、切実な問題です。今後計画されている介護サービス利用料の値上げは、年金を主な収入としている高齢者にとって生活を直撃する大問題です。食費や光熱水費などの値上げが暮らしを追い詰め、節約も限界という中、本来必要な介護サービスの利用を減らし、支出を抑えようとする高齢者がさらに増えることは容易に想像できます。既に利用控えは起こっており、結果として機能低下が進み、体調を崩す悪循環になっている例が少なくありません。これは、本市が目指す健康寿命の延伸に逆行することになりますので、必要な介護サービスが利用できないことがないよう、経済的負担を軽減する必要があります。
 既に他都市で実施している利用者負担助成制度などを参考に、本市独自の介護保険利用料の軽減策を検討すべきと考えますがいかがか、伺います。
 質問の第2は、高齢者の住まいについてです。
 1点目は、安心して入居し、暮らせる住まいの提供についてです。
 本市は、高齢者住宅の主体はサービスつき高齢者向け住宅であるとして推進していますが、利用者は、家賃、食費、サービス費、介護保険の自己負担分などを合わせ、平均値で月17万円程度の負担ができる人に限られます。低廉な経費で入居できる軽費老人ホームは8施設で定員450人、ケアハウスは17施設で定員1,050人と、高齢者人口に対し、公的施設が少ない現状です。入居を希望しても待機者が多くて、入居できない状況が続いています。特養などに入れず、民間賃貸住宅に入居している場合、家賃の負担は重く、食費、光熱費を削りながら家賃の支出をしているという方が一定数いらっしゃいます。低所得、低年金の方も含め、高齢者が安心して入居し、暮らせる住まいを提供する取組が必要です。
 低廉な家賃で入居できる市営住宅の増設を行い、サービスつき高齢者向け住宅の自己負担の補助や、民間賃貸住宅の家賃への補助制度などの検討をすべきと思いますがいかがか、伺います。
 2点目は、高齢者向け優良賃貸住宅の補助期間の延長についてです。
 高齢者向け優良賃貸住宅、高優賃住宅は、高齢者が安全で安心して暮らせる賃貸住宅を提供するという目的で2002年に導入され、札幌市が認定した民間高齢者向け住宅に入居される方に補助の交付期間の20年間は家賃の一部を助成するというもので、市内に4か所あります。
 2011年、高齢者住まい法が改正され、高優賃制度は廃止されたものの、補助の交付期間中は制度の継続をしてきました。2023年に1か所の補助の交付期間が終了し、現在ある3か所も、今後、2024年から2030年までに、順次、補助交付期間が終了することから、入居者や事業者から継続を求める声が上がっています。
 国土交通省は、高優賃住宅の補助について、市が延長を決めれば、最大20年補助を延長する制度があり、2001年に各自治体へ通知を出しているとしております。本市では、高齢者が安全で安心して暮らせる賃貸住宅の供給は必要とされており、制度を延長すべきです。本市の決断で、国の補助延長を活用し、制度の継続をすべきと考えますが、お考えを伺います。
 質問の第3は、敬老パスについてです。
 敬老優待乗車証、いわゆる敬老パスは、1975年に導入され、老人の交通料金無料化の概要で、その趣旨について、多年にわたり社会の進展に寄与してきた老人を敬愛し、明るく豊かな老後の生活の安定を図り、家庭に籠もりがちな老人が外出することにより活発な日常生活を営むことができるよう援護するものであるとし、無料のフリーパスとして制度化されました。途中、利用上限が導入されながらも、長く市民に支持される制度として現在も喜ばれております。
 2020年から2022年の敬老優待乗車証の事業概要によると、敬老パスの交付を受けている高齢者は対象である70歳以上人口の約84%、実際に利用している割合は約59%です。2022年度年齢別の表を見ますと、85歳から89歳の交付者数に対する利用者数は約58%、90歳以上になると33%と、70歳から84歳までの利用者数に比較すると最大46ポイントも下回っています。
 1点目は、繰り返し提出される陳情の認識についてです。
 議会には、市民から敬老パスをタクシーやJRでも使えるように拡充してほしいという陳情が繰り返し上がり、現在も継続審査となっています。繰り返される陳情には、高齢になればなるほど、心身の衰えとともに、バス停まで行かれない、段差が危険などの歩行困難を抱えますので、高齢者の移動支援としては、制度利用がバスと地下鉄のみでは不十分であり、健康状態によらず、全ての70歳以上の高齢者がひとしく利用できるよう、タクシーとJRでも使えるようにしてほしいという市民の切実な声であると考えますが、本市はどのように認識しておられるのか、伺います。
 2点目は、地域交通の格差と交通費助成の不平等についてです。
 交通の便がよい地域にお住まいの場合、必要なチャージ額の自己負担は少なくて済む一方、交通の便が悪い地域では、バスを乗り継ぐ場合の乗り継ぎ割引がなく、乗車距離に応じて運賃が上がる対キロ運賃が導入される地域や、バス路線の集約化により地下鉄に乗り換えなければ目的地に行かれないなどの条件の下で、チャージをする自己負担が大きくなります。チャージ額の違いは、利用頻度によるものばかりではなく、お住まいの地域による交通の利便性の違いが関係していると考えます。
 このように、地域交通に格差があることで交通費助成に不平等が起こっていることをどのように認識しているのか、伺います。
 3点目は、敬老パス制度の発展と市民合意についてです。
 本市は、昨年11月、多くの高齢者の健康増進に寄与している敬老パス制度を敬老健康パス制度へ発展させ、社会参加のきっかけを一層後押しするとともに、これまでよりも多くの人が参加できる制度としていくことを目指すとし、敬老健康パス制度の素案を発表しました。
 2018年、本市が行った敬老パス利用実態調査報告書の敬老パスが及ぼす効果について、高齢者の外出意欲が高まり、健康増進や介護予防を推進する効果が最も多く、次いで、高齢者の買物や外食をする機会が増え、消費を増やす、高齢者の社会参加が促進され、生きがいを増やすと続き、現行の制度が健康増進や経済効果につながっているという結果が出ています。
 素案について10区で行った市民意見交換会では、市民の質問に答え、福祉的な制度なので自己負担をなくしたい、制度として平等であるべきという本市のお考えも聞いているところですが、多くの人に参加してもらい、平等な制度にするためには、制度の変更ではなく、無償のフリーパスとして使える敬老パスにすることこそ、よりよい制度になると思いますが、いかがか。何より市民に喜ばれている制度であり、市民の合意なしに変更を強行してはいけないと思いますが、そのお考えがあるのか、伺います。
 以上で、私の質問の全てを終わります。ご清聴、ありがとうございました。(拍手)
しのだ江里子 25 番目 / 28 字
○副議長(しのだ江里子) 答弁を求めます。
 秋元市長。
秋元克広 26 番目 / 1,929 字
◎市長(秋元克広) 全体で5項目にわたり、ご質問をいただきました。私からは、大きな1項目めの私の政治姿勢についての4点、お答えをさせていただきます。その余のご質問に対しましては、担当の町田副市長、天野副市長、教育長からお答えをさせていただきます。
 1項目め、私の政治姿勢についての1項目めの温室効果ガスの削減についてお答えをいたします。
 まず、GX産業の集積と市の責任についてでありますが、温室効果ガスの削減目標につきましては、札幌市の気候変動対策行動計画に掲げておりまして、このたびの特区提案は、北海道の再生可能エネルギーの活用を通じてゼロカーボンと経済活性化の両立を目指すものであり、削減目標の達成にも寄与するところと考えております。
 また、GX関連の規制緩和につきましては、安全性の確保を前提として国との協議を進めていくものであり、市民の皆様にも情報発信をしながらしっかり説明をしてまいります。
 次に、気候変動の認識と取組の強化についてでありますが、昨今の夏の記録的な猛暑のように、温室効果ガスの増加に伴う影響が顕在化しており、札幌市といたしましても、気候変動対策を加速化させなければならないと認識をしているところであります。
 このような状況を踏まえ、アクションプラン2023におきましては、民間施設や市有施設などへの太陽光発電設備の設置拡大、さらに、道内自治体との連携による再エネ電力の導入促進などについて盛り込んでおり、今後も温室効果ガス削減に向けた取組を積極的に進めてまいります。
 次に、2項目めの札幌市経済の底上げと中小零細企業の賃上げ施策についてお答えをいたします。
 令和6年度税制改正では、中小企業向けの措置として、赤字であっても賃上げを実現できるよう、新たに5年間の繰越控除制度が設けられたものと認識をしておりますが、札幌市で独自の減免措置等を設けることは、税負担の公平性の観点から慎重であるべきものと考えております。
 一方で、札幌経済を支える中小・小規模企業への支援は重要と認識をしており、今後もきめ細かな経営相談や各種融資制度の活用など、経営安定化に向けた支援を進めてまいります。
 次に、3項目めの札幌ドーム周辺地域におけるスポーツ交流拠点構想についてお答えをいたします。
 まず、変化に合わせた計画の見直しについてでありますけれども、札幌ドーム周辺地域は、第2次札幌市まちづくり戦略ビジョンにおいて、札幌の魅力と活力の向上に資するスポーツや集客交流産業を振興する拠点として位置づけられており、オリンピック・パラリンピックの開催などにかかわらず、拠点の整備が必要だと考えているところであります。
 拠点の整備に当たりましては、具体的な導入機能や事業手法なども明らかにするための基本計画を策定することとしておりまして、引き続き、社会環境の変化や市民ニーズなどを踏まえながら検討を進めてまいりたいと考えております。
 次に、相乗効果と建設する場所についてでありますけれども、札幌ドーム周辺につきましては、日常的なにぎわいづくりが課題となっており、拠点の整備に当たりましては、札幌ドームとの相乗効果を生み出す機能の導入や効果的な施設配置が重要と考えているところでありまして、基本計画の策定に向けては、導入する機能や建設する場所等についても検討をしているところであり、この中で期待できる具体的な相乗効果や周辺の交通対策、既存の緑の保全・活用方法などについても整理をしてまいりたいと考えております。
 次に、月寒体育館がある現在の場所に建て替えることについてでありますけれども、札幌市が所管をするスポーツ施設の更新に当たりましては、札幌市スポーツ施設配置活用実施方針に基づいて、市民の利便性向上のほか、スポーツを核としたまちづくりの観点からも立地場所や導入機能を検討することとしているところであります。
 札幌ドーム周辺は、スポーツ、文化芸術や集客交流産業を振興する拠点として多様なイベントが開催されることはもとより、拠点の機能を高める施設の立地を進めることとしておりまして、月寒体育館の更新に当たっても、こうしたまちづくりと連携していくことで、より整備効果が発揮できるものと考えているところであります。
 次に、4項目めのオリンピック・パラリンピック基金の活用についてでありますが、オリンピック・パラリンピック基金につきましては、設置当初の目的を踏まえ、スポーツ施設の改修など都市施設の整備や、都市活性化のための諸事業の推進に活用するため、残金をまちづくり推進基金に編入することとしたものであります。
 私からは、以上です。
しのだ江里子 27 番目 / 19 字
○副議長(しのだ江里子) 町田副市長。
町田隆敏 28 番目 / 3,139 字
◎副市長(町田隆敏) 私からは、大きな2項目めの災害対策について、大きな3項目め、子育て・教育施策についての1項目めの負担軽減についての最初の二つのご質問、それから、大きな4項目めの障がい者支援について、そして、大きな5項目めの高齢者を取り巻く施策についての1点目、介護保険について、そして、3点目の敬老パスについてお答え申し上げます。
 まず、大きな2項目め、災害対策についてのうちの1点目、災害時の民間との連携強化についてでございますが、冬季災害時の除排雪につきましては、円滑に避難や救出活動が行われるよう、緊急輸送道路などの重要路線に加え、指定緊急避難場所までの経路を優先的に作業することとしております。
 また、建設業への支援につきましては、体制確保のため、企業の安定経営に向けた建設事業費の確保や、人材育成につながる除雪オペレーターの免許取得への助成などの各種支援を行っているところでございます。
 今後も、建設業界の声を聞き、官民の連携を図りながら、冬期間における災害に強い体制の維持に努めてまいります。
 次に、2点目の福祉避難所の開設に向けた支援についてでございますが、高齢者及び障がい者の施設を整備するに当たりましては、災害時に要配慮者を受け入れるスペースの設置を評価基準に盛り込むことで避難場所の確保に努めているところでございます。
 また、福祉避難所の機能維持等を図るため、受入れ協定を締結している各団体等と協力して災害対応訓練及び研修会を実施しているところでございます。
 人員体制につきましては、今回、能登半島に派遣された施設職員の経験や情報を共有し、災害発生時に施設間で柔軟に応援職員を派遣できるよう、関係者とともに取り組んでまいりたいと考えるところでございます。
 次に、大きな3項目め、子育て・教育施策についての1番目の負担軽減についての質問のうち、2点についてお答え申し上げます。
 1点目の国民健康保険料の子ども均等割の軽減についてでございますが、北海道では、国の方針に基づき、同じ所得、同じ世帯構成であれば、どこの市町村に住んでいても保険料が同額となる統一保険料を導入することとしております。そのような中、札幌市として、子どもの均等割の軽減の拡充を独自に行うことは難しいものと考えるところでございます。
 負担軽減のうちの2点目の子ども医療費の窓口負担、所得制限の廃止についてのご質問でございますが、子ども医療費助成は、子育て支援環境の充実を図る重要な取組の一つであり、対象を高校3年生まで段階的に拡大することとしたものでございます。
 今後のさらなる拡大につきましては、事業の持続可能性や他の医療費助成制度とのバランスなどを勘案しながら検討してまいります。
 次に、大きな4項目め、障がい者支援についてのうちの1点目、保育所入所への相談支援体制の強化についてでございますが、障がいのある児童の保育所等での受入れにつきましては、各園に対して障がい児保育への理解を深めるための研修や巡回指導等を行い、職員のスキルアップが図られるよう支援してきたところでございます。
 これらの取組に加え、今後は、手厚い職員配置を行った保育所等に対する補助の充実を図ることで、障がいのある児童を受け入れやすい環境整備を進めてまいります。
 次に、2点目の障がい者世帯への切れ目のない支援についてでございますが、障がいのある方とその世帯の支援に当たりましては、不安を抱える家族の心情に寄り添いつつ、関係機関と連携の上、個々の障がいの状態に応じた支援に取り組む必要があると認識するところでございます。
 このため、障がいのある方やその家族などの意向を踏まえながら、総合的な相談支援体制の構築、福祉サービス等の情報提供やバリアフリー化など、引き続きライフステージに応じた切れ目のない支援に取り組んでまいりたいと考えるところでございます。
 次に、障がい者支援についての3点目の高齢障がい者のサービスの選択についてのご質問でございますが、介護保険の対象となる障がいのある方は、障害者総合支援法の規定に基づき、介護保険のサービスが優先されることになりますが、札幌市では、国の通知に基づき、障がいのある方の個別の状況を十分に把握して柔軟に対応しているところでございます。
 国に対しては、障害福祉サービスと介護保険サービスの間の利用調整がより円滑にできるよう、他の政令指定都市と共同して改善を求めており、今後とも継続して要望してまいりたいと考えるところでございます。
 次に、大きな5項目め、高齢者を取り巻く施策についての1点目、介護保険についてでございますが、そのうち最初のご質問の2024年度介護保険改定案についてでございます。
 今回の改定案につきましては、国において介護保険制度の持続可能性を高めるため、給付と負担の在り方について、様々な観点から制度見直しの議論がなされた結果と受け止めているところでございます。結論が先送りとなった議論の中には、低所得者層の負担増が懸念されるものもあると考えられることから、今後の制度見直しに当たっては、慎重な議論を重ねるよう引き続き国に求めてまいります。
 2点目の介護利用料の軽減策についてでございますが、介護サービスの利用者負担につきましては、一定額を超える負担を高額介護サービス費として払い戻すなど、利用者の収入等に応じた負担軽減策が講じられているところでございます。
 札幌市独自のさらなる負担軽減策は、社会全体で支え合う介護保険制度の趣旨から適切でないと考えるところでございます。
 次に、敬老パスについてのご質問でございますが、1点目の繰り返し提出される陳情の認識についてでございますが、敬老パスを導入した昭和50年に比べ、高齢者の平均寿命も大幅に伸び、それと同時に、加齢による身体状況の低下などから個々の状況に応じた多様な手段で使いたいといった声があると認識するところでございます。
 デジタル技術の普及により様々な決済手段の導入が進んでおり、新たな敬老健康パスにおきましては、タクシーやJRで利用できる仕組みとするよう検討をしていきたいと思うところでございます。
 2点目の地域交通の格差と交通費助成の不平等についてでございますが、敬老パスの利用実態としては、必ずしも交通利便性が低い地域において利用者のチャージが多いわけではなく、むしろ中央区などの交通の利便性が高い地域でチャージ額が多い傾向にございます。また、利用実態調査の結果などから、利用状況の差は、お住まいの地域のみならず、生活実態や加齢に伴う身体状況の違いによるものも大きいと考えられるところでございます。
 このため、今後検討していきます敬老健康パスによって、歩数のみならず、社会参加なども含む日常的な活動量を見える化し、自然に健康寿命を延ばしながら高齢者の個々の事情に応じて幅広く日常生活を支えられる環境を整えてまいるべく検討してまいりたいと考えるところでございます。
 3点目の敬老パス制度の発展と市民合意についてでございますが、敬老パスは、70代の方が多く利用し、加齢とともに利用が減少していきますが、こうした実態を踏まえて、より多くの高齢者にとって利用しやすくなるよう、公共交通機関以外の用途としても活用できる敬老健康パス制度の素案を考えていきたいと思うところでございます。
 より多くの方に喜ばれる仕組みとなるよう、段階的な導入も含めて検討し、しっかりと市民の声を伺い、持続可能な制度を構築してまいります。
 私からは、以上でございます。
しのだ江里子 29 番目 / 19 字
○副議長(しのだ江里子) 天野副市長。
天野周治 30 番目 / 460 字
◎副市長(天野周治) 私からは、大きな5項目め、高齢者を取り巻く施策についての2点目、高齢者の住まいについてお答えをいたします。
 まず、安心して入居し、暮らせる住まいの提供についてでございますが、札幌市の市営住宅については、今後の人口減少や民間賃貸住宅の空き家の状況等を踏まえ、管理戸数を抑制していくことを基本としております。
 このため、高齢者等の住宅確保要配慮者に対しましては、市営住宅だけでなく、不動産関係団体等と連携し、民間賃貸住宅も活用しながら、住宅市場全体でセーフティネットを構築してまいります。
 また、サービスつき高齢者向け住宅を含めた民間賃貸住宅の家賃を支援する制度については、その必要性を慎重に検討すべきものと考えてございます。
 次に、高齢者向け優良賃貸住宅の補助期間の延長についてでございますが、家賃減額の補助期間の上限を20年とすることについては、事業者及び利用者間の双方の合意の下、入居契約が取り交わされていることから、補助期間の延長は想定をしておりません。
 私からは、以上でございます。
しのだ江里子 31 番目 / 19 字
○副議長(しのだ江里子) 檜田教育長。
檜田英樹 32 番目 / 511 字
◎教育長(檜田英樹) 私から、3、子育て・教育施策についての一つ目、負担軽減について、3点目の学校給食費の負担軽減について、そして、次の教員の定数増と少人数学級についてお答えをさせていただきます。
 まず、一つ目の負担軽減についての3点目、学校給食費の負担軽減についてでありますが、学校給食費につきましては、物価高騰を踏まえ、令和4年度から食材費の高騰分を公費で負担しており、来年度も引き続き給食費を据え置くこととしているところでございます。
 次に、教員の定数増と少人数学級についてでありますが、教員の定数増や少人数学級の拡大については、子ども一人一人に応じたきめ細かな指導など、教育活動を充実させる上で重要なものと認識をしております。
 また、働き方改革の推進につきましては、学校における既存業務の見直し、あるいはICTの利活用など、様々な取組を実施してきたところであります。
 札幌市としては、引き続き、国に対して教職員定数の改善を要望するとともに、小学校全学年への少人数学級の拡大や学校の働き方改革を着実に進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
 (田中啓介議員「議長」と呼び、発言の許可を求む)
しのだ江里子 33 番目 / 18 字
○副議長(しのだ江里子) 田中議員。
田中啓介 34 番目 / 904 字
◆田中啓介議員 2点、再質問させていただきます。
 一つは、学校給食費の負担軽減について、もう一つは、敬老パスについて、2点質問をいたします。
 学校給食の負担軽減について、まず、伺います。
 今回の代表質問で、市民の生活の大変さ、これに札幌市が寄り添っていくように求めてまいりました。答弁では、市内中小零細事業者への独自支援については、公平性の観点から慎重であるべきと、また、国保の子どもの均等割減免については、本市が独自で行うことは難しいという答弁でした。そして、今、学校の給食費の負担軽減については、高騰分を支援し、据え置く、これを続けるというものでした。
 市民の負担を軽減していくのではなくて、据え置くということを続けています。だからこそ、市民の暮らし、その底上げがされていないのではないでしょうか。
 学校給食費の無償化、負担軽減を実施している自治体が増えているということは、先ほど質問の中でも述べました。他都市では、工夫をしながら、子育て世代の支援について決断をしています。本市でも、要望の多い学校給食費の負担軽減を決断すべきと思います。早急に、まず様々な負担の軽減策を検討し、決断すべきだと思いますが、重ねて質問をいたします。
 2点目、敬老パスについてです。
 50年前の導入のときと違って平均寿命が延びている、これは大変喜ばしいことだと思います。ただ、答弁の中で、様々な決済手段の導入が進んでいると。電子マネーでタクシーやJRへ利用できる仕組みを検討しているということだと思いますが、今の敬老パスで使えるように検討が必要ではないでしょうか。
 答弁の中では、市民の声を伺いながら段階的に導入をしていく旨の答弁がございました。
 そこで、まず一つ、この段階的な導入とは具体的にどういうことなのか、伺います。
 また、長きにわたって支持され、喜ばれている現在の敬老優待乗車証、敬老パスは、現制度でタクシーやJRで利用できるように拡充をし、高齢者のフレイル予防、また、認知症予防を進めていく、ウェルネス推進としての敬老健康パスは別々のものとして考えるべきだと思いますが、市長のお考えを伺います。
しのだ江里子 35 番目 / 28 字
○副議長(しのだ江里子) 答弁を求めます。
 秋元市長。
秋元克広 36 番目 / 376 字
◎市長(秋元克広) 私からは、敬老パスの関係をお答えさせていただきます。
 一つは、段階的にということのご質問でございました。
 これは、現在、既に敬老パスを利用している方の経過措置というようなことも具体的に検討していきたいということであります。具体的な内容につきましては、いろいろなシミュレーションをしながら進めていきたいというふうに思っております。
 それから、JRあるいはタクシーということでございます。
 先ほど副市長からご答弁をさせていただきましたけれども、幅広い活用をしていく形の中で、今の敬老パス、この仕組みを世の中全体に広げていくということは、現実的にはなかなか難しい。そういう観点から、既に使われている様々なポイント制度、こういったものを利用した中で利用者が使えるようにしていく、そのことを検討していきたい、このように考えております。
しのだ江里子 37 番目 / 19 字
○副議長(しのだ江里子) 檜田教育長。
檜田英樹 38 番目 / 201 字
◎教育長(檜田英樹) 学校給食費の負担軽減ということでございますけれども、そもそも、学校給食につきましては、施設あるいは設備、運営等の経費を公費で負担しており、食材費のみ保護者の方にご負担いただいているという制度でございます。
 その給食費については、物価高騰の分を考慮し、引き続き食材費の高騰分を公費で負担し、来年度も据え置くということにさせていただいているところでございます。
 以上でございます。
しのだ江里子 39 番目 / 32 字
○副議長(しのだ江里子) ここで、およそ20分間休憩いたします。
しのだ江里子 40 番目 / 68 字
○副議長(しのだ江里子) これより、会議を再開します。
 代表質問を続行します。
 坂元みちたか議員。
 (坂元みちたか議員登壇・拍手)
坂元みちたか 41 番目 / 9,792 字
◆坂元みちたか議員 それでは、会派を代表いたしまして、代表質問をさせていただきます。
 日本維新の会 坂元でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 時間が大変短いので、即、質問のほうに入らせていただきます。
 最初に、第1項目め、主に札幌の市債の残高について伺います。
 秋元市長3期目の最初の本格予算である令和6年度の札幌市の一般会計の予算額は1兆2,417億円となり、令和5年度に次いで史上2番目の規模ということであります。
 昨年12月には、2023年度からの5年間を見据えた札幌市まちづくり戦略ビジョンのアクションプラン2023が策定され、その中で、歳入歳出の見通しや、まちづくり推進基金をはじめとする基金の活用、それに、一般会計の建設債と臨時財政対策債における市債残高の推移などを示す中期財政フレームが示されております。
 また、このアクションプラン2023において、札幌市独自にコントロールすることが困難な臨時財政対策債を除く特別会計、企業会計も含めた全会計の市債残高について、ベンチマーク、基準を定め、令和9年度末の残高が平成26年度末の水準を上回らないように市債を適切に管理していくとしています。
 その時点では、アクションプラン2023の執行に当たって、5年間で総額1兆7,854億円に及ぶ政策事業費を要するものの、財政運営面ではそれほど心配する必要はないという認識でありました。
 ところが、安心したのもつかの間、新年度の予算編成後に示された中期財政フレームにおいて、計画に計上していない事業の追加や、資材や労務単価上昇の影響などにより、建設事業費をはじめとして、歳出総額がプラン策定時を上回る見込みとされております。このことから、臨時財政対策債を除く全会計市債残高における令和6年度末の見込みこそアクションプラン2023で定めたベンチマークを下回っているものの、昨今の物価高騰を踏まえると、令和9年度末の市債残高がベンチマークの水準を守れるのかどうか、予断を許さない状況ではないかと考えます。
 市債は、市民生活に必要な公共施設の建設や改修などに当たって財政負担の平準化や世代間の負担の公平化を図るために必要なものであり、今後、公共施設の更新需要が本格化していく中、当面、市債残高が増えていくことはやむを得ないものと理解します。しかし、将来世代に過度な負担を残さないよう、市債を発行することに対して慎重に判断する必要があります。
 そこで、質問ですが、アクションプランで設定した市債のベンチマークに対する今後の見通しと市債残高の管理についてどのように考えるのか、伺います。
 次に、第2項目め、北海道日本ハムファイターズが本拠地を北広島に移転したことに伴う札幌ドームの活用促進策について、提案を交えてお伺いいたします。
 札幌ドームについては、札幌市が2年間で10億円をかけて新モードでのイベント開催ができるようにしたり、高校野球をはじめ、高校サッカーや高校ラグビーの全道大会の開催、さらには、大学野球、社会人野球などアマチュア利用を増やしてその活用促進に努めていることは評価をいたします。
 一方、プロスポーツについては、北海道コンサドーレ札幌の本拠地として活用はされているものの、プロ野球の試合に関しては、日本ハムファイターズが、去年も、今年もオープン戦で2試合を使用したにとどまり、日本ハムファイターズはすっかりドームから去ってしまったなという感じにも受け取れます。
 そうした中で、我が会派が昨年11月の新年度予算編成に向けた秋元市長への政策要望の中で提案させていただいたのは、株式会社札幌ドームと一体となって札幌ドームに大相撲北海道場所を誘致する方向で頑張ってみてはどうかということでありました。この提案に対して、市長は、即座に、即座に首をかしげておられました。そんなこと、実現するわけがないでしょうと思われたんでしょうか。
 でも、ご承知のとおり、私どもが住むこの北海道は、かつて相撲王国と呼ばれました。道南福島町出身の千代の山をはじめ、大鵬、北の富士、北の湖、千代の富士、さらには北勝海など、あまたの大横綱、名横綱を輩出した土地柄なのであります。
 今では、幕内力士は北青鵬と一山本の2人だけでありますが、毎年、夏に開かれる札幌巡業に際しては、あっという間にチケットが売り切れるなど、北海道における相撲人気は根強いものがあります。特に高齢層での人気は抜群であります。近年では、女性の相撲ファンが劇的に増え、相撲女子という言葉も誕生するほどであります。
 現在、大相撲は、年6場所のうち、3場所が東京の国技館で開催され、残る3場所が大阪と名古屋と福岡で開催されています。地方開催はそのままとしても、両国国技館で開催されている年3場所のうちの一つの本場所を、ここ北海道、それも、雪が降ろうとやりが降ろうと、夏の猛暑だろうと物ともしない全天候型の札幌ドームで開催すべく、誘致に動き出してはどうかと提案したいのであります。
 現在、本場所の会場となっている両国国技館の定員は1万と800人でございます。大阪、名古屋、福岡の各会場の定員は約7,000人でございます。札幌ドームで開催する場合は、新モードで十分であります。誘致に成功すれば、初日からの15日間と土俵づくりなどの準備期間や後片づけの日数を含めると、ほぼ1か月、札幌ドームを相撲協会に使ってもらえることになります。
 相撲部屋はたくさんありまして、伊勢ヶ濱部屋、春日野部屋、九重部屋など約40ございます。場所中、多くの力士たちが過ごす相撲部屋をどのように確保するかという問題もあるかと思いますが、約600人の力士をはじめ、相撲関係者が、長期間、札幌に滞在すれば、力士イコール食文化というイメージもありますから、食をはじめとする消費活動や道産食材のイメージ向上に多大な貢献をしてくれることが期待できます。
 また、札幌観光と相撲観戦をタイアップした旅行商品の開発による本州方面や海外からの誘客にもつなげることができ、これらによって生み出される経済波及効果は計り知れないものがあると思うのです。
 札幌ドームは、北海道コンサドーレ札幌の本拠地でもありますから、1か月も札幌ドームが使えないとなれば、運営会社からクレームがつく可能性は否定できないものの、ここでも、天啓といいますか、ラッキーがあります。設立30年を迎えたJリーグは、昨年の12月に非常に大きな決断をしております。2026年からシーズンの開催を秋春制に移行することを決めたのです。秋春制といいますのは、秋に開幕をして、年をまたいで5月に閉幕をするスケジュールです。つまり、夏の間に余裕が生まれるんです。ですので、例えば大相撲名古屋場所を7月から5月に前倒しをしてもらい、7月場所を、本州に比べて涼しい北海道で開催してもらうという手法もあるのではないでしょうか。(発言する者あり)
 まあまあ、もっとも、私たちがこのような提案をいたしましても、大相撲北海道場所を札幌ドームで開催することなんてとても無理だ、夢物語だ、そういう受け止め方があるかもしれません。
 しかし、しかしなんであります。ハードルが高いことを十分承知の上で、夢を追って何が悪いでしょうか。(発言する者あり)
 いろんな意見、ありがとうございます。
 できない理由を並べるのではなくて、どうしたら実現できるかを考えようではないですか。今なら、今なら、何と、北海道出身の八角親方が日本相撲協会の理事長を務めておられる。今だからこそ、アプローチの大チャンスなのであります。
 昨年の12月、北海道教育大学や小樽商科大学など、地元の大学生たちが札幌ドームプロジェクトと銘打ち、札幌ドームの活用策について数々の提案を寄せてきました。宇宙産業の開発に使用してはどうかとか、360度の巨大スクリーンによる大規模なコンサートはどうかとか、いろいろな提案を寄せてまいりました。
 しかし、我々の大相撲北海道場所の誘致も、それらに負けない、全天候型の優位を生かした地域経済に多大な恩恵をもたらす大胆な提案だと自負するわけであります。札幌ドームから北広島に本拠地を移したボールパークの運営会社は、道内外から想定を上回る人たちが押し寄せて大にぎわいだったとか、自前の球場を確保したらこんなに収益が上がったとか、ほくほく顔であります。今、そうしたことを耳にされる市長の無念さはいかばかりかと察する次第であります。
 私も、豊平区選出の市議としてじくじたるものがありますけれども、市長、ここは、一発逆転、伝統ある日本の国技を札幌ドームに誘致することによって見返そうではありませんか。ファイターズに逃げられた市長から、誰もが不可能と思った大相撲を誘致した市長に一発逆転であります。
 そこで、お伺いいたします。
 我が会派も、ただ提案するだけではなく、大相撲北海道場所の誘致に向けて相撲協会などに働きかけたいと思っておりますが、我が会派の思いを受けて、秋元市長は、札幌ドームの活用促進にどのように取り組んでいくお考えなのか、率直なところをお聞かせください。ぜひ、秋元市長の思い、決意をお聞かせいただきたいのであります。(「できそうだ」と呼ぶ者あり)
 ありがとうございます。
 次に、第3項目めであります。
 都心のまちづくりに関してお伺いいたします。
 我が会派は、札幌市役所17階東側に控室をいただいております。とても眺望のよい場所でありますが、いつも気になっていることがありまして、それは、西1丁目街区のカナモトホールの東側に広がる大きな空き地であります。もともとNHK札幌放送局のあった場所で、建物の老朽化が進んでいたため、札幌市が保有していた旧市立札幌病院の跡地と交換し、その用途につきましては市役所本庁舎の建て替え候補地の一つにするとのことでありました。
 そのような中で、新年度予算には、市役所本庁舎の整備に向けた調査検討を内容とした調査費1,200万円が計上されております。札幌市役所本庁舎は、政令指定都市移行前の昭和46年に建築されたもので、築後50年以上が経過し、まだまだ健在のように見えるものの、年々手狭になっていて、子ども未来局やスポーツ局、デジタル戦略推進局などは周辺の民間ビルに入居せざる得ない状況となっております。
 この賃料は、都心にあるだけに、決してばかになりません。ただ、市役所本庁舎は、都心にあるだけに、そこだけを改築を含めて整備すればよいということではなく、暫定施設と位置づけがされているカナモトホールをどうするのか、テレビ塔周辺に押し寄せる観光バス群をどうさばくのか、さらには、創成川を挟んだ大通東1丁目街区のまちづくりがどうなるのか、これが大きな課題になっているわけであります。
 札幌市では、大通・創世交流拠点まちづくり推進とか創成東地区まちづくり推進と銘打って都心の姿を描こうとされておりますが、毎年予算づけがされながら、その進捗状況がいま一つ見えない状況であります。市役所本庁舎の建て替えというのは、どうしても市民から反対の声が出やすいテーマであります。うがった考え方かもしれませんが、もしかすると、市長はそこを気にされて情報発信をためらわれているのではないでしょうか。しかし、そろそろ情報を発信していく時期ではないかと思うのです。
 オリンピック招致に関して、今さらに聞かれることがあります。えっ、オリンピックって豊平でやる構想だったのと。やはり、臆せず、積極的に情報発信をしていかなければ、できるものもできなくなってしまうのではないでしょうか。
 そこで、質問ですが、あくまでも仮定の話でありますが、令和6年度に隣接地に新市役所本庁舎を建設すると決定し、新庁舎建設事業をスタートしたとすれば、調査などを含め、建物が竣工するのは令和何年度になるでしょうか。
 それを踏まえて、秋元市長は、市役所本庁舎を含む3街区、具体的には西2丁目から東1丁目までの街区について、再開発のスケジュール感をどのようにお考えなのかをお伺いいたします。
 次に、第4項目め、塾代助成について伺います。
 前回の代表質問で、当会派の波田議員よりこの塾代助成について質問をし、ご答弁をいただいたわけでありますが、低所得者層への助成という分野に限ったテーマのやり取りになった感がありました。我が会派は、もう少し大きな視野でこの問題を考えており、我々には、単に塾代の助成ではなく、札幌の未来づくりという考え方があるので、再び代表質問の場でお尋ねすることにいたします。
 本日は、これを三つの視野に分けて述べさせていただきます。
 一つ目は、産業振興と所得の向上という視野です。
 札幌は、様々な指標で横浜市や神戸市、仙台市や福岡市を追いかける立場であり、特に経済力が弱く、これをどうキャッチアップしていくかが我々にとって大きな課題であります。地域の経済力と学力には相関性があることが確認されており、つまり、学力の高い地域は経済も強い、学力が低ければ、残念ながら経済力も弱いと言えます。
 経済を伸ばすための特効薬は、札幌市も推し進めております企業誘致でありますが、それが簡単にできれば苦労がありません。学力を伸ばしていくのは、漢方薬的ではありますが、10年後、20年後には確実に花が咲く手法と考えております。また、短期的に見た場合でも、全生徒、全児童が新たに一つの習い事を始めることは、教育産業の振興にも大いに寄与し、経済に与える影響も決して小さくないと考えます。
 二つ目が、子どもの可能性を開花させるという視野です。
 便宜上、先に学習の話をしましたが、我々の考える塾代助成というのは、学習塾だけを想定しているわけではありません。スポーツクラブや音楽教室、ダンスレッスンや絵画、あらゆる教育分野を網羅していくという考え方であります。正式なデータはありませんが、プロ野球選手や歌手、音楽家など専門プロの人材は圧倒的に東京が輩出をしています。とはいえ、東京人がDNA的に優れているかというと、そんなことはありません。才能は児童生徒期に体験することで開花するものです。東京は日本で一番豊かな地域ですから、親は子どもの教育や習い事にお金をかけることができ、それが才能の開花につながっています。
 児童生徒の才能の開花に札幌市が行政としてお手伝いをし、将来、経済的にも文化的にも先行都市に追いついていこうという考え方であります。そして、塾代を手助けすることによって、スポーツクラブや音楽教室、ダンスレッスン、絵画教室などあらゆる分野への挑戦のハードルが低くなり、児童生徒たちを未来の夢に近づけようとすること、これはまさに札幌市が子ども未来局を設置している趣旨とも大いに合致すると考えるのです。
 三つ目でございます。三つ目が、単にお金を助成するのではなく、必ず教育に振り向けられる手法で手助けをするという視点であります。
 お金という形で家庭に還元をすると、ローンの返済や昨今の諸物価値上がりの折の支払いに消えてしまうということがあります。ですので、現金助成ではなく、教育向け商品券や割引カードなどの発行による月謝の値引きという手法でなければ意味がないと考えています。
 そこで、質問でございます。
 札幌市が子どもたちの塾代、習い事代、レッスン代を手助けすることが教育産業分野の育成、振興につながり、ひいては札幌市における経済力、産業力の向上にも寄与することになると思いますがいかがか、お伺いいたします。
 また、生徒児童の潜在能力を最大限引き出すために、現状から何か大きな政策をしなければ大きな変化がないことから、塾代の助成を筆頭に、児童生徒の可能性を開花させる未来に向けての投資に今こそ取り組むべきだと考えますが、市長の考えをお伺いいたします。
 続きまして、第5項目めに参ります。
 敬老パス制度の見直しについて質問いたします。
 1975年、敬老パスの導入時には、年齢別人口で70歳以上は3%でしたが、2024年現在は22%を超え、約35年後の令和42年には34%を超えるという推計もあります。まさに、平均寿命や健康寿命の伸びによって高齢者の実像が変わってきている中で、かつて、かつてですね、ごく限られた長寿者の老後の生活の潤いを与えていた制度を今のまま継続することに限界が生じることは明らかであります。
 敬老パス制度導入当初は、自己負担なし、無料の乗り放題パスとしてスタートいたしました。その後、2005年、上限制と一部負担制を導入したとはいえ、対象者の増加に伴って事業費も大きく増加を続け、現在では年間約63億円に上る予算規模となっております。
 さらに、自己負担の多寡が受益者につながる不公平感の大きい制度となっており、現在では、70歳以上の対象者の半数以上の方の年間チャージ額はゼロ円とのことであり、必ずしも広く利用されているとは言えない一方で、5万円以上チャージしている約9%の高額利用者の方々が予算全体の47%の恩恵を受けているという、残念ながら、敬老福祉としては偏った現状となっております。
 このような現状を踏まえれば、本来ならば、もっと早い時期に制度を廃止・縮小したほかの都市に倣い、制度全体の抜本的な在り方が見直されても不思議ではありませんでした。例えば、静岡市と千葉市では、約20年前に既に制度を廃止しており、浜松市でも約10年前に制度を廃止しております。近年では、神戸市も令和2年9月30日に敬老無料乗車券の廃止に踏み切ったほか、京都市は段階的に縮小、広島市では健康ポイントへ移行している状況です。
 このような社会情勢の中、昨年11月には、札幌市が現行の敬老パス事業を敬老健康パス事業へと転換する新たな事業案を発表し、各区で開催した説明会では市民の皆様から様々なご意見が寄せられております。なぜ利用額を引き下げるのか、使えないスマホやアプリの操作はよく分からない、このような不安を感じる市民の皆さんのお声にはもちろん真摯に耳を傾けなければなりません。
 しかし一方で、現行制度では、JRやタクシーで利用できないため、制度の恩恵を受けることができない、周りに勤務先から交通費をもらいながら通勤に敬老パスを利用している方もいるなどといったご意見もあったと伺っております。
 昨年12月から、札幌交通圏内においてもタクシーの迎車料金として200円、時間指定配車料金として500円から800円が徴収されることになったため、足腰が悪くてタクシーを利用せざるを得ない高齢者の方々にとっては急激に負担が大きくなっている現状もあります。
 今回の敬老健康パス事業では、これまで利用対象となっていなかったJRやタクシーの利用も対象になることから、より多くの高齢者の方に恩恵が行き渡る公平性の高い制度になるものと期待をしているところであります。
 また、近年では、70歳を超えても就労されている方が増えており、このことは、現在、我が国が直面している深刻な労働不足の解消においても極めて重要であると考えます。一方で、その通勤にかかる交通費について、敬老パスという形で公費負担している現状は、やはり多くの市民の皆さんが疑問を感じるところでもあります。実際に敬老パスの利用者を対象としたアンケート結果では、チャージ金額が高額になるほど、通勤のための利用割合が高まることも見てとれます。
 慣れないスマホやアプリの操作に不安を感じる高齢者の気持ちも本当によく分かります。しかしなんであります。改めてよくよく考えてまいりますと、今の70歳以上の方々こそが、どの世代よりも世の中の変化に柔軟に対応されてきた世代なんです。高度経済成長期を経て、ラジオはテレビに、テレビは地デジに、そろばんは計算機に、電話機は、ジコジコ回していたのがプッシュホンになり、コードレスホンになり、携帯電話になりました。洗濯機、ファクス、ポケベル、ワープロ、パソコン、あらゆる技術の進歩と生活の変化を受け入れて激動の時代を生き抜いてこられた世代であり、どの世代よりも大きな変化に対応を既にされてきた世代であると認識をしております。
 これからやってくるマイナンバー制度の拡大や、札幌市が推し進めている行政手続のデジタル化を見据えて、この敬老健康パス事業をデジタル技術に習熟する一つの機会、きっかけにもなり得るのではと考えるところであります。
 いずれにいたしましても、限りある財源は、次の世代の負担にも配慮して未来につながる事業へと振り向けなければなりません。徹底した行財政改革と世代間での公平な仕組みの構築、これを掲げる我が会派では、今回の敬老健康パス事業への転換がその趣旨に合うものであれば、ぜひとも力強く後押しをさせていただきたい所存でございます。
 そこで、質問でございますが、今回、札幌市として、敬老パス事業の現状を踏まえて敬老健康パス事業へと転換しようとしておりますが、改めて、その意義についてお伺いをいたします。
 続きまして、第6項目めでございます。
 これが最後の質問になります。
 グリーントランスフォーメーション、いわゆるGXの推進についてお伺いいたします。
 我が国では、昨年5月にGX推進法が成立し、今後10年間で官民合わせて150兆円を超える脱炭素投資を進めることで、国内企業の競争力強化や経済成長との両立を目指すこととしております。
 この150兆円については、そのうち20兆円を政府が支援する方針であり、その財源調達のためのGX移行債が今月から発行されたところです。この20兆円のうち、次世代の脱炭素燃料として期待がかかる水素の普及については15年間で3兆円を充てる方針が示されており、今後、水素の普及が大幅に進むことが期待されており、我が会派としてもその動向を注目しているところであります。
 そのような中、札幌市では、昨年4月に開催されたG7札幌気候・エネルギー・環境大臣会合の機会に合わせ、北海道とともに、脱炭素社会の未来を拓く北海道・札幌宣言を発出し、洋上風力をはじめとした北海道の豊富な再生エネルギーの導入推進や、蓄電池、水素などの新しい脱炭素技術の導入に取り組むことなどを表明しております。
 さらに、昨年6月には、日本の再生エネルギー供給基地、そして、世界中からGXに関する資金、人材、情報が集積するアジア、世界の金融センターとなるべく、札幌市、北海道のほか、国の関係省庁、金融機関、大学、経済界、エネルギー事業者など21の機関から成る産学官金連携のコンソーシアム、Team Sapporo-Hokkaidoを設立し、水素や蓄電池、データセンターなどの推進に向けたプロジェクトが進められています。
 ところで、水素については、次世代のエネルギーとして期待される一方で、市民にとってはまだ身近なものとはなっておらず、水素で走る燃料電池自動車についても、一般の市民が購入するにはまだ高額、かつ、水素ステーションも札幌市内に1か所しかないため、実際に燃料電池自動車を見る機会も少ない状態です。
 そのような中、先般開催されましたさっぽろ雪まつりでは、観光案内所に水素ストーブを展示、実演することで、水素の活用について市民や観光客など来場者に向けた啓発を行っていましたが、このように、市民や事業者に対して水素に関する理解を深めていくことが今後の水素社会の構築に向けて非常に重要であると考えます。
 そこで、質問ですが、市民や事業者から水素を身近なエネルギーとして理解してもらうため、今後どのようなことに取り組んでいくのか、お伺いをいたします。
 以上、6点で、我が会派の質問を全て終了させていただきます。ご清聴いただきまして、誠にありがとうございました。(拍手)
しのだ江里子 42 番目 / 28 字
○副議長(しのだ江里子) 答弁を求めます。
 秋元市長。
秋元克広 43 番目 / 1,414 字
◎市長(秋元克広) 大きく6項目にわたり、ご質問をいただきました。私からは、1項目めの市債のベンチマークに対する今後の見通しと市債残高の管理について、5項目めの敬老パス制度の見直しについて、6項目めのGXの推進についての3項目についてお答えをさせていただきます。その余のご質問に対しましては、担当の町田副市長、石川副市長、天野副市長からお答えをさせていただきます。
 まず、1項目めの市債のベンチマークに対する今後の見通しと市債残高の管理についてお答えをいたします。
 令和6年度予算を反映いたしました令和9年度末の臨時財政対策債を除く全会計市債残高は、アクションプランで想定をしていなかった事業の計上や、物価高騰に伴う人件費や資材価格等の上昇により、機械的に算出いたしますとベンチマークである1兆3,210億円を上回ることが見込まれるところであります。
 そのため、今後の予算執行や次年度以降の予算編成において、市有施設の総量抑制をはじめとする公共施設マネジメントの徹底、あるいは、事業費の精査、節減による不断の見直しを図っていく、このことで市債の発行を必要最小限にとどめていく考えであります。
 これらの取組により、市債残高の適切な管理に努めていくことで、安定した行政サービスを維持していくとともに、将来世代に責任のある財政運営を堅持してまいりたい、このように考えております。
 次に、5項目めの敬老パス制度の見直しについてお答えをいたします。
 人生100年時代に向けたまちづくりを進めていくに当たり、誰もが身体的、精神的、そして社会的にも健康でいられる時間を少しでも長くしていくことが重要であります。
 高齢者の生活の充実を図る敬老パス制度につきましては、利用の実態に偏りがあり、より多くの対象者が参加できる持続可能な制度として見直しを進めていくことが必要であると考えております。そこで、敬老健康パスによって、歩数のみならず、社会参加なども含む日常的な活動量を見える化し、楽しみながら自然に健康寿命を延ばすことで、誰もが生きがいを持って活躍できる社会を築いていきたいと考えているところであります。
 そのためにも、様々な市民の声を伺い、ご意見を反映させながら、よりよい制度、持続可能な制度を構築してまいりたい、このように考えております。
 次に、6項目めのGXの推進についてお答えをいたします。
 次世代エネルギーであります水素を活用したまちづくりを進めるためには、安価な水素が安定的に供給されるということ、これを前提といたしまして、水素が環境に優しく、今後、様々な分野に活用できる可能性を市民や事業者に知っていただくことが重要であると認識をしております。
 市民や事業者への理解促進に向けましては、昨年、北海道マラソンの先導車に燃料電池自動車を使用したほか、G7会合に合わせて水素で走るバスを札幌ドームのイベントで展示するなど、多くの方の目に留まることを意識した情報発信を行ってきたところでありまして、今後も、環境広場さっぽろなどのイベントで普及啓発に努めるとともに、今年の秋に完成予定の市内2か所目となる水素ステーションを利用し、燃料電池バスの実証事業をPRしていくなど、ご質問にもありましたように、水素を日常的に感じてもらえるような取組をより一層進めてまいりたい、このように考えております。
 私からは、以上です。
しのだ江里子 44 番目 / 19 字
○副議長(しのだ江里子) 町田副市長。
町田隆敏 45 番目 / 403 字
◎副市長(町田隆敏) 私からは、大きな4項目めの塾代助成についてお答え申し上げます。
 塾代の助成は、既に子どもを塾や習い事に通わせている家庭の経済的負担の軽減にはつながるものの、令和3年度に実施した札幌市の子どもの生活実態調査によりますと、経済的な理由で通わせられないとお答えいただいた世帯は1割弱でございまして、新たな需要の創出効果は限定的と考えているところでございます。
 しかしではありますが、子どもの頃の多様な学びや体験活動は、自尊感情、自分を尊ぶ感情やコミュニケーション能力、自立心、協調性など、社会を生き抜く力を得るための糧となるものでございます。現時点では、塾代助成は難しいと考えますが、文化芸術、スポーツ、職業体験など、学びや体験機会の充実を図りながら、子どもが未来に向かって能力と可能性を伸ばしていけるよう取り組んでまいりたいと考えるところでございます。
 私からは、以上でございます。
しのだ江里子 46 番目 / 19 字
○副議長(しのだ江里子) 石川副市長。
石川敏也 47 番目 / 300 字
◎副市長(石川敏也) 私からは、大きな2項目めの札幌ドームの活用促進策についてご答弁を申し上げます。
 札幌ドームは、スポーツや文化芸術の発信、振興の拠点となる市民の大切な財産でありまして、その利活用を促進し、札幌ドームがあるからこそ得られる機会や体験を多くの市民や観光客の皆様に提供し続けていくことが重要であると認識をいたしております。
 今後も、全天候型多目的施設であります札幌ドームのポテンシャルを生かし、新たな魅力や価値を創出し、多くの市民が集い、楽しんでもらえるような施設を目指し、様々な活用の可能性について幅広く検討してまいりたい、このように考えております。
 私からは、以上であります。
しのだ江里子 48 番目 / 19 字
○副議長(しのだ江里子) 天野副市長。
天野周治 49 番目 / 657 字
◎副市長(天野周治) 私からは、大きな3項目めの都心のまちづくりについてお答えをいたします。
 まず、1点目の本庁舎整備に関する検討スケジュールについてでございます。
 市役所本庁舎は、老朽化が進み、耐震性や執務室の分散化などの課題もある一方で、多額の財政負担が見込まれるため、来年度には、広く専門的な意見を聞くための有識者会議を立ち上げ、建て替えか改修かの整備手法についてご意見をいただく考えでございます。
 その後、いただいた意見を踏まえ、整備手法を決定していく予定ですが、建て替え、改修のいずれの手法にしても検討着手から竣工までは相当の期間を要することから、市民に向けて適時適切に情報を発信してまいりたいと考えております。
 次に、2点目の市役所本庁舎を含む3街区の再開発スケジュールについてでございます。
 ご質問の西2丁目から東1丁目までの3街区は、都心の骨格をなす大通と創成川の交点に位置しており、都心のまちづくり上、極めて重要でございます。昨年10月に策定した大通及びその周辺のまちづくり方針では、これら複数街区の連鎖的な開発を効果的に進め、相互の連携、協調を図りながら、新たな象徴空間を創出していくことを位置づけたところでございます。
 そのため、まずは、市役所本庁舎の整備手法等の検討を深めながら、街区内の民間地権者と意見交換を重ね、街区全体としての再開発の進め方を見いだしたいというふうに考えてございます。
 私からは、以上でございます。
 (坂元みちたか議員「議長」と呼び、発言の許可を求む)
しのだ江里子 50 番目 / 18 字
○副議長(しのだ江里子) 坂元議員。
坂元みちたか 51 番目 / 523 字
◆坂元みちたか議員 ご答弁、ありがとうございます。
 私からは、ドームの活用策について再質問をさせていただきます。
 ご答弁では、石川副市長から、ドームについては将来に向けて様々な活用の可能性を探るということでありました。ドームの活用策はいろんなことがあると思います。例えば市民に楽しんで利用していただく、そういう視点も大切なことであります。
 しかし、これからのドームの収益を考えたときに、市民向け、アマチュア向けだけでは、やはりどうしようもありません。コンサートなどの興行もなかなかうまくいっていないと聞いております。ドームの収入を考えたときに、収益を考えたときに、一つの事業体、お客様に1年間にどれだけ使っていただけるか、毎年使っていただけるか、これが重要な視点だと思います。そこをクリアするため、本日、我々はプロスポーツを誘致するという視点で大相撲をご提案させていただきました。
 しかし、プロスポーツと言っても、実は、日本にそんなにたくさん数があるわけではありません。ドームの収益を念頭に置き、プロスポーツの誘致に関してどのように考えているか、そして、その中で、相撲はどうか、ぜひとも市長のお考えが知りたく、再質問をさせていただきます。
しのだ江里子 52 番目 / 28 字
○副議長(しのだ江里子) 答弁を求めます。
 秋元市長。
秋元克広 53 番目 / 309 字
◎市長(秋元克広) 札幌ドームに関しての様々なご提言をいただき、ありがとうございます。
 今、議員がご質問の中で述べられたとおり、収益性をいかに高めるかということについて多くの市民の方に使っていただくということと同時に、やはり、プロスポーツを含めた企業活動としてのドームの使用ということ、これは非常に重要だというふうに思っております。
 その意味では、プロスポーツ、大相撲も含めてでありますけれども、様々な誘致、あるいはその情報収集という形で、様々な開催の可能性ということ、札幌ドームが持っている全天候型の多目的施設であること、この利点を生かした活動ということを進めていきたい、このように思っております。
 以上です。
しのだ江里子 54 番目 / 85 字
○副議長(しのだ江里子) お諮りします。
 本日の会議はこれで終了し、明日2月22日午後1時に再開したいと思いますが、ご異議ありませんか。
 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
しのだ江里子 55 番目 / 45 字
○副議長(しのだ江里子) 異議なしと認めます。
 したがって、そのように決定いたしました。
しのだ江里子 56 番目 / 28 字
○副議長(しのだ江里子) 本日は、これで散会いたします。