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札幌市議会 会議録検索システム(令和6年第1回定例会 2024-02-22 第4号)

2024-02-22/発言 89 件 / 原本(札幌市議会)

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飯島弘之 1 番目 / 28 字
○議長(飯島弘之) ただいまから、本日の会議を開きます。
飯島弘之 2 番目 / 23 字
○議長(飯島弘之) 出席議員数は、68人です。
飯島弘之 3 番目 / 43 字
○議長(飯島弘之) 本日の会議録署名議員として藤田稔人議員、丸山秀樹議員を指名します。
飯島弘之 4 番目 / 30 字
○議長(飯島弘之) ここで、事務局長に諸般の報告をさせます。
鈴木和弥 5 番目 / 58 字
◎事務局長(鈴木和弥) 報告いたします。
 本日の議事日程、質問順序表を配付いたしております。
 以上でございます。
飯島弘之 6 番目 / 155 字
○議長(飯島弘之) これより、議事に入ります。
 日程第1、議案第1号から第36号まで、第42号、第43号、第45号から第56号まで、諮問第1号の51件を一括議題といたします。
 昨日に引き続き、代表質問を行います。
 通告がありますので、順次、発言を許します。
 山田一郎議員。
 (山田一郎議員登壇・拍手)
山田一郎 7 番目 / 13,150 字
◆山田一郎議員 私は、ただいまから、自由民主党議員会を代表し、一昨日の川田議員の代表質問に引き続き、本定例市議会に上程されました令和6年度予算、その他諸議案並びに市政の諸課題について、順次、質問を行います。
 まず初めに、本年1月1日午後4時10分ごろに発生いたしました石川県能登半島地震により、大きな被害を受け、多くの犠牲がございました。
 ここに、謹んでご冥福をお祈り申し上げますとともに、災害により負傷された方々、さらに、家屋等の被害に遭われた方々に対し、心からお見舞いを申し上げます。
 被災地では、余震が断続的に発生し、いまだライフラインが復旧しない中で、不安なときを過ごされていると存じます。被災地域の皆様の生命と生活の安全確保、そして、一日も早い復旧、復興を心よりお祈り申し上げます。
 それでは、質問に入ります前に、一言、述べさせていただきます。
 私は、市議会議員に立候補した際に、札幌の東区の地図を変える、このような強い思いを胸に今まで活動してまいりました。この責任のある立場をいただき、10か月がたち、地域の抱える様々な課題に直面してまいりました。私たちの日常生活を支え、地域社会を豊かにするために、実行可能な解決策を見つけ出す、実現に向けて努力していくことが私に課せられた使命であると確信しております。現在、私たちの前には様々な課題がありますが、困難を乗り越え、希望に満ちた未来を切り開くために、皆様とともに努力してまいります。今回の代表質問では、この東区、札幌市の発展に向けた私の考えをお伝えできれば幸いでございます。
 それでは、新人らしく、元気と熱意を持って代表質問を始めたいと思います。(拍手)
 最初に、市長の政治姿勢について伺います。
 初めに、公民・広域連携推進室の設置について伺います。
 先般公表された来年度の札幌市における定数・機構編成によると、新たに公民・広域連携推進室を設置し、民間事業者や周辺自治体などの推進体制の強化を図るとのことでした。人口減少社会の到来をはじめ、社会課題が複雑化、高度化する現代においては、札幌連携中枢都市圏の市町村との連携のほか、広域自治体である北海道との連携などもより主体的に推進していく必要があり、例えば、次世代半導体やGXの推進などの直近の動向に関しても、札幌市という地域にとらわれて考えるのではなく、より広域的な視点を持って取り組んでいくことが重要だと考えます。
 また、民間提案などに対して、規制部局や事業推進部局など異なった組織、目的を有する市役所内部に横串を刺し、大局的な視点で市民やまちの利益を勘案し、実現可能な範囲で対立する部局間の考えを調整していくような仕組みが不可欠であると我が会派は主張してまいりましたが、今回の組織がそのような役割を果たすことができるのか、高い関心を持っております。
 さらに、大学との連携事業もこの組織が担うということで、まさに、公民・広域連携推進室は札幌市役所のあらゆる方面の顔となる組織であり、この組織が外部と良好な関係を築きながら、同時に行政内部をいかにうまく動かすことができるのか、その成否によって札幌市の進む道の命運が分かれると言っても過言ではありません。この組織が看板だけ大きく掲げて絵に描いた餅に終わることのないようしっかりと注視してまいりたいと思いますが、この組織を使って何を成し遂げようとしているのか、トップである市長の思いが何より重要であることは言うまでもありません。
 そこで、質問ですが、公民・広域連携推進室を設置する狙いはどのようなところにあるのか、市長のお考えを伺います。
 次に、まちづくりセンターの機能の拡充について伺います。
 札幌市未来へつなぐ町内会ささえあい条例が施行となり、約1年がたとうとしています。この条例が制定に至った経緯を改めて振り返ってみますと、条例の中身はもちろん、条例と同時並行で進めていく町内会支援策の実効性を高めていくことが重要であったことから、市として連合町内会と単位町内会を対象に意見交換会を広く実施するなど、地域との対話を重ねながら進めていただいた成果だと理解しているところであります。
 今後は、条例検討に際し、我が会派が強く求めてきたように、大きくさま変わりしてきた町内会の現状について、先入観にとらわれずにしっかりと耳を傾け、その実態に即した対応を検討していくことが肝要であり、その意味では、新たに盛り込まれた条例の第13条、第14条などの仕組みを具体的かつ柔軟に機能させていくよう、目線を下げて地域に寄り添っていただきたいと期待しております。
 そういった中で、本市には、他都市ではあまり例のない、まちづくりセンターという地域と行政をつなげる最前線機能があり、市の課長職である所長が中心となり、地域の課題解決やまちづくり活動に、日々、地域とともに奮闘しておりますが、今後、条例の趣旨を推進していくためには、そのまちづくりセンターの果たす役割はより一層大きくなるものと期待しております。
 ただ、現実的には、特に単位町内会などからは行政との距離が遠く感じるという声も聞こえており、我が会派としては、条例制定を契機に、連合町内会はもちろん、単位町内会に対しても市が今まで以上に丁寧に目配りしていくことが必要ではないかと考えているところであります。
 そのためには、まちづくりセンターと区役所が一体となって町内会との距離を縮め、単に町内会に市の考えた施策を下ろすのではなく、地域の声に寄り添う双方向のコミュニケーションを取っていくことが求められます。そういった膝詰めの取組を通じて、初めて条例の趣旨や効果を町内会に実感してもらえるのではないでしょうか。
 今年度は、条例の施行と併せて、住民組織助成金の増額や札幌市地域活動保険の運用を新たに開始するなどして、町内会の財政面や活動面を後押ししてきたところでありますが、今後は、町内会の声を真摯に受け止め、今の時代に合った行政と地域の協力体制を検討していくことが必要ではないかと考えます。
 そこで、質問ですが、札幌市未来へつなぐ町内会ささえあい条例の理念の下で、地域と行政の接点であるまちづくりセンターの機能をどのような方向で拡充していく考えなのか、伺います。
 次に、札幌市役所における職員の長時間労働対策について伺います。
 少子高齢化や人口減少、さらには気候変動に伴う自然災害や新たな感染症の流行など社会情勢が急速に変化していく中、市役所が取り組むべき課題や行政需要は多様化・複雑化しております。そのような中、市民の生命・財産を守り、札幌のまちを発展させていくために、市役所で働く職員の方には高い意欲を持って全力で職務に励んでもらう必要があると考えます。
 一方で、月100時間といった、いわゆる過労死ラインを超えるような働き方は、職員の健康への影響はもちろん、疲労蓄積による業務能率の低下を招き、結果として組織全体のパフォーマンスに悪影響を及ぼします。また、人材獲得競争が激化している中、職員のワーク・ライフ・バランスの実現は優秀な人材を確保するためにも重要であり、市役所内に職員の家庭生活が崩壊しかねないような長時間労働を前提とした組織風土が残っているのであれば、速やかに見直していかなければなりません。
 近年の札幌市職員の長時間労働については、新型コロナウイルス感染症対応による業務増から、令和2年度に月100時間以上の時間外勤務を行った職員が延べ904人、年間1,000時間以上の時間外勤務を行った職員が43人に上りましたが、令和4年度は月100時間以上が523人、年間1,000時間以上が26人となり、減少傾向にありますが、令和5年度においても既に一部の職場では1,000時間以上の時間外勤務を行っている職員がいると聞いております。減少傾向にあるとはいえ、コロナ対応が落ち着いた今年度になっても、いまだ過労死ラインを超えるような長時間労働がある実態は問題であり、早急に対策を行うべきであると考えます。
 そこで、質問ですが、職員の長時間労働の是正に向けて今後どのように取り組んでいくのか、市長の見解をお伺いします。
 次に、丘珠空港の搭乗時の混雑緩和について伺います。
 丘珠空港では、昨年から今年にかけて、フジドリームエアラインズの小牧線、北海道エアシステムの秋田線と根室中標津線、そして、独立系航空会社として15年ぶりとなる新規航空会社であるトキエアの初めての路線となる新潟線が新規就航いたしました。旅客数も、昨年12月末で35万人を超え、13年ぶりに30万人を超えた昨年度の32万人を既に上回っており、滑走路延伸の動きと合わせ、今後ますます活性化が見込まれるところです。
 丘珠空港は、札幌の空の玄関口であり、札幌市民や市外から札幌に訪れる方に快適に利用していただくことで、札幌の評価、評判が向上して需要の拡大につながり、ひいては延伸の実現を後押ししていくものと考えます。
 しかし、新規就航の増加に伴い、昨年は、フジドリームエアラインズが運航する夏ダイヤの期間において、利便性の高い午前10時台に出発便が集中し、保安検査で混雑が発生する事態となり、報道もされました。日によっては30分待ちもあるとのことです。現在のところ、ほかの時間帯では混雑は見られませんが、今後も旅客数の増加が見込まれることから、滑走路延伸に伴う空港ターミナルビルの改修を待たずして対応が必要と考えます。
 保安検査については、国で制度変更が検討されているところでありますが、現在は航空法で航空会社が行うことと定められており、人員や機材の負担をしております。このため、現在は札幌市が直接の責任を負うものではありませんが、札幌の玄関口としてのイメージに関わる問題であります。滑走路延伸をきっかけとした丘珠空港の利便性の向上については、アクセスの充実やビジネスジェットの活用など様々なテーマで検討されていますが、ストレスのない快適な搭乗手続についても、今から札幌市がしっかり関わって検討していくべきと考えます。
 そこで、質問ですが、丘珠空港の搭乗時の混雑緩和について、札幌市の考えを伺います。
 次に、外国人及び外国企業とのコミュニケーションに関する新たな組織や協議会の発足について伺います。
 国内人材を確保することが困難にある産業分野において、2023年8月、一定の専門性や技能を有する外国人を受け入れることを目的とする制度である特定技能2号の対象分野を、これまでの2分野から12分野に拡大させ、要件を満たせば、配偶者や子どもの帯同が可能となりました。さらに、2024年問題を背景に、政府が特定技能の対象分野に自動車運送業や鉄道、林業、木材産業の4分野を追加する方向で検討中との報道もされております。
 本市における外国人市民の数は、本年2月1日時点では約1万8,000人で、この10年間で約2倍となっており、毎年2,000人程度の増加が続いている状況でございます。このような中、本市は、GX関連の取組を積極的に推し進めようとしており、その取組により、外国の技術者の流入や外国企業の参入がより促進される可能性が増すため、外国人市民が今以上に多くなることが想定されます。さらに、観光客が多くなっていることと相まって、まちや学校、職場など多岐にわたる場面で外国人とコミュニケーションを取る機会が増えていくことが想定されます。他の観光都市と同様、本市においても納税者たる市民の利益を守ることと、国籍を問わず基本的人権を尊重することを上手に両立しなければならない局面が今後増えていくことが予想されます。これらの調整には高度なバランス感覚が必要であり、市民にとっても、外国人にとってもメリットになるような受入れを課題が生じる前に考えていかなければなりません。
 現状、本市では、外国人を市民と見るか、働き手と見るか、観光客と見るか、法人格として見るかなどによって対応部局が多岐にわたっております。多くの対応部局に対し、横串を刺す組織や専門家による協議会、またはそれに類するものをつくり、知見を集中しておくことが将来のリスクヘッジになり得るのではないかと考えます。
 そこで、質問ですが、外国人及び外国企業とのコミュニケーションに関して高度なバランスを図るために、新たな組織や協議会、またはそれに類するものをつくることが必要ではないかと考えますがいかがか、伺います。
 次に、障害福祉サービス等の質の維持・向上について伺います。
 障害福祉サービス等につきましては、令和6年4月1日に、障害者総合支援法と児童福祉法の一部を改正する法律が施行され、障がい者等の地域生活の支援体制の充実や障がい者の多様な就労ニーズに対する支援のほか、障がい児入所施設の入所児童に関する自立支援の強化などが行われます。
 共生社会実現のため、全ての障がい者と障がい児が、可能な限り、その身近な場所において必要な日常生活や社会生活を営むための支援を受けられることなどを基本理念とする障害者総合支援法が施行され、10年余りが経過し、これまでに、障がいのある方が、地域の中で安心・安全に、そして自立した生活を送ることができるよう、様々な障害福祉サービス等が展開されております。
 札幌市における障害福祉サービス等事業所数は、5年前と比べて約1,000件増の4,700件強となり、中でも、一般就労が困難な人に働く場を提供し、知識や能力の向上のために必要な訓練を行う就労継続支援B型や、共同生活を行う住居で相談や日常生活上の援助を行う共同生活援助、そして、療育の必要があると認められている児童に生活能力の向上や集団生活への適応のための支援を行う障がい児通所支援事業所の増加が著しい状況にあります。事業所の増加の背景には、障がい者の地域移行や社会参加のほか、障がい児の早期発見・早期療育の広がりがあり、今後も支援の担い手としての障害福祉サービス等事業所の増加は続いていくと考えます。
 一方で、短期間に新たな事業所が増えると、それぞれの事業所において、利用者に対して丁寧なアセスメントや支援を行うための経験や知識を十分に蓄積することが難しく、支援に従事する事業所職員の育成が追いつかないなど、サービスの質の低下につながることが懸念されます。また、札幌市が事業所を訪問し、適正に事業所が運営されているかを書面やヒアリングで確認する実地指導についても、国の指針では3年に一度の実施が求められていることころですが、事業所数の増加に体制整備が追いついていないと聞いております。障がいのある人が地域の中で安心・安全に、そして自立した生活を持続していくためには、事業所における質の高いサービスの提供が重要と考えます。
 そこで、質問ですが、障害福祉サービス等事業所が増加を続けている現状において、サービスの質の維持・向上の対応についてどのように考えているのか、伺います。
 次に、犯罪被害者等支援条例について伺います。
 犯罪のない安全で安心な地域社会の実現は、市民共通の願いであり、札幌市が継続して取り組むべき課題であります。平成22年に策定された札幌市犯罪のない安全で安心なまちづくり等基本計画は、計画期間における犯罪情勢や市民意識の変化などを踏まえた検証を行いながら改定が進み、現在は令和2年度から6年度までの5年間を計画期間とする第3次計画の下、市民の防犯意識の向上や犯罪の起きにくい環境整備に向けた取組が行われているところであります。
 また、第3次計画では、犯罪被害者が再び平穏な生活を営むことができるよう支援する方針が明確に位置づけられており、犯罪被害者等支援制度の創設など犯罪被害に遭われた方に寄り添った取組が実現されてまいりました。このような取組は、犯罪被害者等が直面する困難解決の一助となることは言うまでもなく、今後も継続していくことが重要となります。支援の継続性を担保するとともに、札幌市が率先して犯罪被害者等を社会全体で支えていく姿勢を示すためには、犯罪被害者等支援に特化した条例の制定は不可欠と考えます。
 全国の動きに目を向けますと、昨年9月に熊本市で犯罪被害者等支援条例が施行され、政令市では14市が条例制定済みとなっております。札幌市を除く5市のうち、千葉市では今年度中の、仙台市では令和6年度中の条例制定が予定されており、残る未制定の政令市は静岡市、北九州市、福岡市の3市のみという状況です。都道府県では既に45の都道府県で条例制定済みとなっていることからも、条例制定は各自治体が犯罪被害者支援を行っていく上で必須の事項であると言っても過言ではありません。
 近年は、社会経済情勢の急速な変化に伴い、犯罪の手口が複雑多様化しており、犯罪情勢は全国的にも予断を許さない状況にあります。札幌市においても、市民に大きな不安を与える凶悪犯罪などは依然として発生しており、期せずしてこうした犯罪に巻き込まれた被害者は後を絶ちません。また、これまで減少を続けていた札幌市内の犯罪件数が令和4年から増加に転じていることからも、犯罪抑止の取組はもちろんのこと、犯罪被害者への支援の取組もより一層充実させていくことが重要であると考えます。
 我が会派では、犯罪被害者等の権利利益の保護が図られる社会の実現に大きく貢献する犯罪被害者等支援条例の必要性について繰り返し訴えてきたところであり、昨年の第2回定例会の代表質問において、市からは、条例制定に向けてしっかりと検討していくとの答弁がありました。山積する市政課題の中でも、犯罪被害者等支援条例の制定は、優先度の高い取組として位置づけるべきと考えます。加えて、今期の秋元市長の公約として掲げていることからも、市内部の検討体制を強化するとともに、今後の条例制定に向けた検討の在り方や進め方を早急に市民に明らかにしていく必要があるものと考えます。
 そこで、質問ですが、犯罪被害者等支援条例の制定に向けて、今後どのように具体的な検討を進めていくお考えか、伺います。
 次に、大規模災害時における有志からの人的・物的支援の受入れについて伺います。
 本年1月1日に能登半島で巨大な地震が発生し、奥能登地方を中心に、海岸の隆起や集落と集落をつなぐ山間部の道路が寸断され、住民が孤立状態となるとともに、停電や断水がなかなか解消されないなどの事態となりました。こうした状況が連日報道されることにより、日本人の心情として、少しでも何か手助けできることがあればしてあげたい、このような心理が働くことはすばらしいことと思います。
 しかしながら、特に大規模災害発生直後の被災地の自治体は、早期に災害対策本部を立ち上げるとともに、首長の指揮の下、被害状況の把握や人命救助を第一優先として行われます。また、避難所へ避難されている方への物資提供や生活支援なども昼夜を問わず優先的に行われ、こうした業務に従事する職員がまさに忙殺されている状況であることは想像に難しくありません。こうした中、たとえ善意の気持ちからとはいえ、自分の家にある僅かなものを物資として被災地へ送り届けることにより、避難所ではどのように配付してよいのか混乱する場合もございます。また、ボランティアについても、被災地での受入れ準備が整っていないにもかかわらず支援の申し出が行われ、このことで何よりも優先される被災者のニーズを把握する事務が滞ってしまうことになりかねません。このように、善意の気持ちからよかれと思ったことが、かえって被災地の現場を困らせ、混乱を招く事態となります。
 そこで、質問ですが、大規模災害時における有志からの人的・物的支援の提供について、札幌市として受入れをどのように考えているのか、伺います。
 次に、札幌ドーム周辺のまちづくりについて伺います。
 札幌ドーム周辺については、北海道、札幌市の魅力と活力の向上に資する高次機能交流拠点に位置づけ、これまで、スポーツ、文化芸術や集客交流産業を振興するスポーツ交流拠点の形成を目指し、検討が進められてまいりました。拠点形成に当たっては、令和4年1月に策定された札幌ドーム周辺地域におけるスポーツ交流拠点基本構想の中で、アリーナや屋内・屋外スポーツ施設のほか、スポーツ施設の利用者が楽しむことができるにぎわいの施設などの整備を検討することとしており、また、この1月に策定された札幌市アイスリンク基本構想では、老朽化が進む月寒体育館の後継施設の移転候補地としているところです。
 しかしながら、拠点整備に当たって期待していたオリンピック・パラリンピック開催を契機とした国からの財政支援や国有地の活用などについては、大会招致を停止した今、難しい状況になり、今後どのように対応していくのか、大きな課題となっていると認識しております。
 このような観点から、さきの令和5年第4回定例会での代表質問において、我が会派から、札幌ドーム周辺地域などのスポーツ施設の更新にどのように取り組んでいくのか質問したところ、秋元市長から、オリンピック・パラリンピックの招致にかかわらず老朽化した施設更新などは必要であり、また、札幌ドーム周辺地域については、多様な施設の立地や周辺を含めたさらなる活用などの取組について検討を進めていくとの答弁がありました。
 一方で、令和4年度に策定された札幌ドームの5年収支見通しによると、初年度に当たる今年度は約3億円の赤字見込みとなっていますが、新モードの利用実績が伸び悩むなどの影響により、さらに厳しい状況にあるのではないかと推察しております。
 そうした中、昨年12月に、札幌市は、株式会社コンサドーレ、株式会社レバンガ北海道、株式会社札幌ドームの4者で連携協力しながら、札幌ドームを中心としたスポーツ交流拠点の形成を目指すことを目的とした連携協定を締結いたしました。札幌ドーム周辺地域の拠点形成は、北海道、札幌市の魅力と活力の向上に資するものとして重要であると認識しており、更新が必要な施設整備も含めて確実に取組を進めていただくとともに、札幌ドームの収支改善にもしっかりと取り組んでいただきたいと考えております。
 そこで、質問ですが、札幌ドーム周辺の拠点形成に向けて、4者で締結した連携協定に基づき、どのように取組を進めていくのか、伺います。
 次に、学校施設のエアコン整備について伺います。
 昨年夏、北海道は過去最高の平均気温を記録し、8月下旬には1週間の熱中症による緊急搬送者数が全国で最多となるなど、かつてない猛暑に見舞われました。それ以前より北海道内の気温が年々上昇の一手をたどっていることを踏まえ、我が会派としては、子どもたちが安心した学校生活を送るため、常設のエアコン整備といった抜本的な暑さ対策が必要である旨、繰り返し要望してまいりました。
 そのような中で、秋元市長が第2次札幌市まちづくり戦略ビジョン・アクションプラン2023において、全市立学校、幼稚園の普通教室等へのエアコン整備を掲げたことについて、我が会派としても大いに評価したところであります。
 子どもたちや保護者、さらには教職員の皆さんも、このエアコン整備を心待ちにしていると思われ、教育委員会においては、可能な限り早期に取組を進めていただくことを期待しております。
 一方、近年の燃料価格の高騰に伴い、光熱費が高止まりしており、学校施設の光熱費については、令和4年度、5年度とそれぞれ20億円もの補正予算を措置するに至っており、今後、全校にエアコンが整備された場合、さらなる財政負担が生じることを危惧しております。今後も光熱費の高止まりの状況が続く見込みの中、エアコン整備については、工事費単体ではなく、整備後の光熱費や機器の維持管理費などを含めたトータルコストを意識して整備していくことが必要であり、例えば、エアコンの動力源について、一般家庭などで主流の電気ではなく、オフィスビルなどの業務用で見られるガスを選択することで光熱費を低く抑える、さらに、機器メンテナンスの効率化を図ることにより維持管理費を削減するなど、長期的な視点に立った経済性の考慮も重要であると考えます。
 事業年度内に全校へのエアコン整備を確実に完了させることは大変重要であり、教育委員会には、その視点だけでなく、本市にとって長期的に経済性及び効率性を確保できる事業手法を検討することが必要であると考えます。
 そこで、質問ですが、教育委員会では、令和9年度までの整備を前提とした上で、経済性及び効率性の観点を踏まえ、学校施設のエアコン整備についてどのように取組を進めていくのか、伺います。
 次に、東区の諸課題について、2点伺います。
 1点目は、さとらんど再整備における農業支援の在り方についてです。
 札幌東区にありますサッポロさとらんどは、人と農業や自然との触れ合い、都市と農業の共存をテーマに、平成7年に開園した広大な農業体験学習型レクリエーション施設であります。さとらんどセンター、さとらんど交流館を核としたエリアでは、収穫体験や市民農園、各種イベントを通じ、農と食を体験できる施設として、近年は屋内キッズコーナーやアスレチック広場の造成などレクリエーションの場としても充実しており、大変人気のある施設であります。
 また、区内にある農業支援センターは、本市農業における生産振興、流通、消費拡大対策を担うことを目的として開設され、これまで、試験栽培等による農家への技術指導支援や、さっぽろ農学校の運営、新規就農希望者への支援による担い手の育成、さっぽろとれたてっこブランドによる地産地消の推進など、本市農業支援において重要な役割を果たしてまいりました。
 しかし、開設後30年近く経過し、施設の老朽化のほか、世界的な気候変動や肥料価格の高騰等の農業を取り巻く環境の厳しい変化が起こり、国内においても、農家の高齢化、担い手不足による農家戸数、耕地面積の減少が深刻化してきているといった課題が生じております。東区の農家も、後継ぎがいなく、農業を諦めたり先行きに不安を感じている農家の方も多いのが現状でございます。
 一方で、平成27年に都市農業振興基本法が定められ、都市部においては新鮮な農作物の供給、災害時の防災空間など、都市農業が果たすべき多様な役割が求められています。
 こうした課題の解消、新たに担うべき役割を果たし、都市農業の拠点としてサッポロさとらんどの魅力を一層高めていくことを目的に、民間活力導入も視野に入れた再整備の検討を始めたと聞いております。再整備に当たっては、特に、農業支援センターについては、先ほど申したとおり、これまで各種農業支援の取組を行ってきたことから、今後どのようになるのか、これについて、東区をはじめとする農家にとって非常に関心が高いところであります。
 私としては、農業支援センターの機能強化に加え、新たな技術支援や、担い手育成プログラムの導入が求められていると考えており、この再整備に当たり、民間の活力とイノベーションを取り入れることが重要であると思います。また、民間企業やスタートアップとの連携により、最新の農業技術や持続可能な農業実践の導入、新しいビジネスモデルの開発などが促進されることが期待されております。さらに、今後の農業支援センターの在り方を考えるに当たっては、市民や現況農家の意見を反映し、現場の経験と知識を生かし、農業支援センターのサービスをさらに向上させることが必要と考えております。このような包括的なアプローチにより、サッポロさとらんどは、東区だけでなく、札幌市全体の農業振興と都市農業の発展に寄与することができると感じております。
 そこで、サッポロさとらんどの再整備に当たり、今後の農業支援の在り方についてどのように考えていくのか、伺います。
 サッポロさとらんどの再整備が、地域の農業を支え、新たな価値を創出するプラットフォームになることを期待しております。
 2点目は、工業用地の確保についてです。
 札幌市東区は、昭和47年の政令指定都市移行とともに誕生し、近代的な住宅街へと発展してまいりました。人口増加に伴う土地区画整理や昭和63年の地下鉄東豊線の開通など、区民の生活基盤は着実に強化されてまいりました。
 しかし、この発展と並行して、東区を含む札幌市全体で工業用地の不足が顕著となっております。札幌市における工業用地の確保は、平成9年に分譲を開始した新川工業団地以降、新たな工業団地を造成しておらず、また、工業団地以外の工業系地域には周辺の宅地化が進んでおり、市内企業の工場や物流施設の建て替え、拡張に必要な用地の確保が困難な状況であります。
 東区では、過去にロイズコンフェクトやサッポロビールの工場が市外に移転し、札幌でも、平成25年から28年にかけては、食品製造業を中心に、市内で移転、増設するための適地を見つけられず市外移転に至った企業は複数あり、最近でも、市内で用地を見つけられず市外移転を検討しているといった事例も耳にしております。こうした工場の市外移転は、札幌市にとって大きな損失であり、雇用機会の減少をはじめ、市内経済にとってもマイナスの影響を与えていると考えます。
 これに対応するため、札幌市では、未利用地の所有者と土地を求める事業者のマッチングに取り組むほか、令和元年度には、市街化区域内において工場や倉庫が操業しやすい環境を守るため、住宅と工場が混在していない地域に第2種特別工業地区を設定いたしました。さらに、令和3年度には、市街化調整区域において大規模な流通業務施設等の立地を許容する流通業務施設立地指定路線での工場立地を一部許可する基準変更を行うなど、工業系用地の確保に向けた取組を行ってきたところであります。
 東区は、札幌黄をはじめとするタマネギの産地としても知られておりますが、さきの質問でも触れましたとおり、農業者への支援が必要である一方、農業後継者不足による休耕地の増加や土地の有効利用が課題となっております。例えば、道道札幌当別線、いわゆるパープルロードは、流通業務施設立地指定路線として指定しておりますが、複数の未利用地が存在しております。これは、工場に対する開発許可の基準が限定的であることなどによるもので、この地域の潜在的な価値を十分に生かせていないのが現状であります。
 また、このエリアは、今後の丘珠空港の滑走路延伸や高速道路へのアクセスのよさから、物流拠点としての魅力も持ち合わせている地域であります。最近では、ラピダス社の千歳進出に伴い、道央圏への半導体関連産業の進出も期待されている中、近隣自治体においては、新たな工業団地の造成に向けた調査を実施するなどの動きを見せております。
 さらに、全国的な産業用地の不足が課題となる中、国が地域未来投資促進法の基本方針を見直し、市街化調整区域における開発許可の拡充を始めたことは、札幌市にとってもチャンスであります。第3次産業が中心の産業構造を持つ札幌市でありますが、製造業などの第2次産業は雇用創出や産業基盤の強化において重要な役割を果たします。市内企業の建て替えや拡張、市外からの進出に対応するため、工業用地の確保は地域経済の発展に欠かせないと考えます。
 そこで、質問ですが、このような状況を踏まえ、札幌市は、工業用地の確保に向けて、市街化調整区域の活用を含めて、今後どのような取組を行っていくつもりか、伺います。
 以上で、私の質問の全てを終わります。
 本日は、このような貴重な機会をいただきました。父の一仁、祖父の信市郎もこの場に立って札幌市の発展のために代表質問をしたと考えますと、私も感慨深く感じます。私も、その意思を受け継ぎ、札幌市発展のため、万里一空の精神で全力で尽くしてまいりますので、皆様、どうぞよろしくお願いします。本日は、ご清聴、ありがとうございました。(拍手)
飯島弘之 8 番目 / 25 字
○議長(飯島弘之) 答弁を求めます。
 秋元市長。
秋元克広 9 番目 / 1,215 字
◎市長(秋元克広) 全体で9項目にわたり、ご質問をいただきました。私からは、大きな1項目めの私の政治姿勢についての3点にお答えをさせていただきます。その余のご質問に対しましては、担当の副市長、教育長からお答えをさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
 私の政治姿勢について、まず、1項目めの公民・広域連携推進室の設置についてお答えをいたします。
 行政単独では解決が難しい社会課題への対応でありますとか、民が公共に関わる動きを促進する観点から、多様な主体と市の関係部署をつなぐ役割として公民・広域連携推進室の設置が必要と判断をしたところであります。
 その狙いは、外部から見た市の窓口を明確化し、複数の部署や圏域にまたがる提案を一元的に受け付けることで、産学官連携や広域連携に関する幅広いアイデアの創出を期待するものであります。これにより、民間事業者や大学との広域的な連携を活性化させるなど、社会課題の解決はもとより、従来にない新たな価値を生み出すことにつなげていきたいと考えております。
 次に、2項目めのまちづくりセンターの機能の拡充についてお答えをいたします。
 多くの町内会におきましては、役員の高齢化や担い手不足に伴い、運営自体の厳しさが増している状況にありますことから、支援策の実施のみならず、札幌市が町内会の日常の悩みや困り事にしっかりと耳を傾け、一緒に考えていく必要があるものと認識をしております。
 こうした認識の下、町内会支援推進本部にまちづくりセンター所長を中心とした検討部会を設置し、いかに町内会に寄り添うことができるかという観点から、町内会からの相談を全庁的に共有するための手順や体制の整備などについて検討しているところであります。
 今後は、まちづくりセンターが、単位町内会をはじめ、地域住民にとってこれまで以上に相談しやすく、地域の課題解決に向けた活発なコミュニケーションが行われる場となるようにしてまいりたいと考えております。
 次に、3項目めの職員の長時間労働対策についてお答えをいたします。
 多岐にわたる市政課題に対応していくためには、職員が健康で高い意欲を持ち、その能力を存分に発揮できる職場環境の整備が必要であり、そのためにも長時間労働の是正は重要であると認識をしております。
 これまで、業務効率化、管理職のマネジメント能力向上、必要部署への適正な人員配置などにより時間外勤務の縮減を進めてきた結果、長時間労働を行った職員数はここ数年減少してきているところであります。また、災害対応や重要業務の対応のため、やむを得ず長時間労働となった職員に対しては、医師による面接指導を行うなど、適切な健康管理に努めており、今後もこれらの取組を進め、職員が仕事と生活を両立しながらやりがいを持って働き続けることができる組織づくりを目指してまいりたいと考えております。
 私からは、以上です。
飯島弘之 10 番目 / 16 字
○議長(飯島弘之) 町田副市長。
町田隆敏 11 番目 / 1,148 字
◎副市長(町田隆敏) 私からは、大きな3項目めの外国人及び外国企業とのコミュニケーションに関する新たな組織や協議会の発足についてのご質問、それから、4項目めの障害福祉サービス等の質の維持・向上について、そして、6項目めの大規模災害時における有志からの人的・物的支援の受入れについてお答え申し上げます。
 まず、3項目めの外国人及び外国企業とのコミュニケーションに関する新たな組織や協議会の発足についてでございますが、札幌市が持続的に発展していくためには、外国人市民や海外企業など、国籍、民族、言語、文化的背景が異なる主体が持つ多様な発想や能力、価値観が共存していくことが非常に重要と認識するところでございます。
 多様な主体が相互に違いを認め合い、理解を深めていくことにより、新しい価値や創造性が生まれるような都市の実現を目指してまいります。
 次に、大きな4項目め、障害福祉サービス等の質の維持・向上についてでございますが、これまで、事業者に対しては、利用者のニーズに応じた個別的支援計画作成の研修のほか、集団指導におきまして支援の優良事例や課題の共有などを行ってきているところでございます。また、急増している就労継続支援B型や共同生活援助などへ重点的に実地指導を行っているほか、特に障がい児通所支援につきましては、札幌市独自に地域支援マネジャーを配置し、事業所への巡回支援を行うなど、サービスの質の向上に努めているところでございます。
 今後は、外部への委託も視野に、より多くの事業所への実地指導の実施や専門職の配置等を条件とした事業者の指定など、新たな方策を検討し、障害福祉サービス全体の質の底上げを図ってまいりたいと考えるところでございます。
 次に、6項目め、大規模災害時における有志からの人的・物的支援の受入れについてでございますが、これまでも、発災直後の初動態勢におきまして、自治体が救助活動や被害状況の把握、避難者への対応を優先する中、有志から寄せられた人的・物的支援への対応に苦慮している事例が多く見受けられたところでございます。特に、少量で多様な物的支援につきましては、受入れ現場での仕分けが煩雑化し、保管場所の圧迫なども生じることから、これについては少し控えていただければと考えるところでございます。
 一方、復旧、振興の段階での人的支援につきましては、被災地にとって生活再建への大きな原動力となることから、環境が整い次第、ぜひともご協力をいただきたいと考えるところでございます。
 支援の受入れにつきましては、体制やルールの整備、適切な情報発信などが重要であると考えており、関係機関や企業、NPOとの連携を図りながら検討を進めてまいります。
 私からは、以上でございます。
飯島弘之 12 番目 / 16 字
○議長(飯島弘之) 石川副市長。
石川敏也 13 番目 / 1,333 字
◎副市長(石川敏也) 私からは、大きな7項目め、札幌ドーム周辺のまちづくりについて、そして、9項目め、東区の諸課題についてお答えを申し上げます。
 まず、大きな7項目め、札幌ドーム周辺のまちづくりについてであります。
 札幌ドーム周辺において喫緊に取り組むべきことは、札幌ドームの活性化や経営の安定化であると考えており、これを実現するため、昨年12月にプロスポーツチームとの連携強化を目的とした協定を締結したところでございます。この協定に基づき、プロスポーツチームが持つコンテンツの魅力やネットワーク、様々なノウハウを生かしながら、日常的なにぎわいづくりや集客力の向上、新たなイベントの誘致などに取り組んでいるところでございます。
 一方、札幌ドーム周辺のスポーツ交流拠点の整備に当たって、今後、国からの支援が見通せない中で進めていくためには、民間活力やノウハウを最大限に取り入れていくことが必要であると考えており、現在、サウンディング調査を実施し、あらゆる可能性を探りながら検討を進めているところでございます。
 また、プロスポーツチームが持つノウハウを拠点整備の検討に取り入れていくことが重要であると考えておりまして、連携協定に基づき様々な意見を伺いながら、札幌ドーム周辺がより魅力的な地域となるよう取り組んでまいります。
 続きまして、大きな9項目め、東区の諸課題についてでございます。
 まず、1点目のさとらんど再整備における農業支援の在り方についてであります。
 札幌市の農業支援は、これまで農業支援センターを中心にその役割を担ってまいりましたが、農業を取り巻く厳しい環境の変化や新しい技術に対応するためには、民間活力の導入も視野に入れた新たな農業支援の検討が必要であると考えております。
 そこで、サッポロさとらんどでは、さらなる魅力向上を目的に再整備の検討に着手しておりまして、今年度はサウンディング調査を実施したところでございます。調査の結果、12社に上る企業から様々なアイデアをいただいたところでありまして、この中では、例えば新たな技術支援や担い手支援など、農業支援センターの今後の活用につながる意見も数多くいただいているところでございます。
 今後は、これらのアイデアのほか、JAや農家など生産現場の意見も伺いながら、農業支援センターを含むサッポロさとらんど全体を活用した農業支援の在り方について検討を進めてまいります。
 次に、2点目の工業用地の確保についてであります。
 工場や物流施設の新設や増設、建て替えを行うための土地に対する需要は、建物等の老朽化も相まって、近年、常に存在しているものの、現状ではこれに応える工業用地が不足している状況にございます。
 そこで、今年度、市内での新たな工業用地確保の可能性や課題を把握するため、工業適地の選定や分譲価格のシミュレーション、さらには、他都市の事例研究などを行う調査を実施しているところでございます。
 今後は、調査結果や、市内企業の設備投資動向や市外企業の進出意向などを踏まえながら、市街化調整区域のさらなる活用を含めた工業用地の確保施策を検討してまいります。
 私からは、以上であります。
飯島弘之 14 番目 / 16 字
○議長(飯島弘之) 天野副市長。
天野周治 15 番目 / 700 字
◎副市長(天野周治) 私からは、大きな2項目め、丘珠空港の搭乗時の混雑緩和について、そして、大きな5項目め、犯罪被害者等支援条例についての二つの項目についてお答えさせていただきます。
 まず、大きな2項目め、丘珠空港の搭乗時の混雑緩和についてでございます。
 丘珠空港の旅客数は、ここ2年で急激に増加し、搭乗時に混雑する時間帯が生じていることから、札幌丘珠空港ビル株式会社では、昨年、待合室を拡張するとともに、就航する航空会社と協議の場を設け、混雑緩和策を検討しているところでございます。
 札幌市といたしましても、円滑な搭乗は空港の利便性の重要な要素の一つと捉えており、国で検討している保安検査の制度変更の動向を見定めながら、効率的な動線や混雑時の人員体制、利用客への案内方法などについて、札幌丘珠空港ビル株式会社や関係者と協議し、改善につなげてまいりたいと考えております。
 次に、大きな5項目め、犯罪被害者等支援条例についてでございます。
 犯罪被害者等支援条例は、市、市民、事業者等が連携協力し、社会全体で犯罪被害に遭われた方々を支える上で大きな意義があると考えており、今年4月から専任の職員を配置し、検討体制の強化を図る予定でございます。
 また、条例の制定過程におきましては、犯罪被害者支援に見識の深い学識経験者や関係者など、外部の有識者から幅広くご意見を伺っていくことが重要と考えております。このことから、まずは、来月、札幌市犯罪のない安全で安心なまちづくり等審議会に対しまして条例制定について諮問を行い、具体的な検討を進めてまいりたいと考えております。
 私からは、以上でございます。
飯島弘之 16 番目 / 16 字
○議長(飯島弘之) 檜田教育長。
檜田英樹 17 番目 / 481 字
◎教育長(檜田英樹) 私からは、大きな8項目め、学校施設へのエアコン整備についてお答えをさせていただきます。
 エアコンの整備につきましては、昨年夏の記録的な猛暑を踏まえ、令和9年度までに全市立幼稚園及び学校への導入を予定しておりますが、全ての学校を一斉に整備することは困難であることから、計画的に取り組んでいく予定でございます。
 そうした中、先行して着手する約100校につきましては令和7年度までに整備を終える計画であることから、比較的短期間で施工可能な電気を動力源とする機器を導入する考えであります。また、令和7年度以降に着手する約200校につきましては、PFI手法の導入により民間事業者の創意工夫を最大限活用しながら整備を進めていくこととしております。さらに、新・改築工事などにおきまして冷房、暖房を一体的に行うことができる高効率な空調設備の導入を検討していくなど、維持管理の面におきまして経済性、そして効率性を考慮しながら、子どもたちの教育環境のさらなる充実に努めてまいります。
 以上でございます。
 (山田一郎議員「議長」と呼び、発言の許可を求む)
飯島弘之 18 番目 / 17 字
○議長(飯島弘之) 山田一郎議員。
山田一郎 19 番目 / 694 字
◆山田一郎議員 今回、私の初めての代表質問でございましたが、丁寧な答弁、ありがとうございます。
 私からは、2点再質問させていただきます。
 丘珠空港の搭乗時の混雑緩和と犯罪被害者等支援条例について再質問いたします。
 まず、丘珠空港の混雑緩和に関してでございますが、さきの答弁では、保安検査の制度変更について、国の動向を見守りながら対応を検討するとのことでした。
 国の動向としては、今出ているところですと、令和6年春ごろに結果をまとめて、令和7年度以降に新たな実施主体への移行を目指すとしております。ただ、このタイムラインですと、混雑緩和の部分がすぐに解消されるとは考えにくい状況であります。ですので、国の制度変更の動向、これを踏まえつつも、今から対応を講じることが必要だと思います。
 それで、質問ですが、再度伺うことになりますが、国の制度変更の動向なども見ながら今からできることをやっていくことも必要と考えますが、本市のお考えを伺います。
 次に、犯罪被害者等支援条例について伺います。
 さきの答弁では、条例制定に向けた諮問を来月に行い、具体的な検討を進めていく意向を示していただきました。これについては、我が会派としても、前向きな答弁をいただきまして大変歓迎しておりますが、一方、私のさきの質問でも述べたとおり、都道府県、他の政令市と比べてもかなり遅れている状況でございます。残りの政令市の中でも、やはり、最後まで取り残されることのないように迅速な対応が求められると考えます。
 そこで、質問ですが、今後の犯罪被害者等支援条例の制定に向けた具体的なスケジュールをお伺いします。
飯島弘之 20 番目 / 26 字
○議長(飯島弘之) 答弁を求めます。
 天野副市長。
天野周治 21 番目 / 554 字
◎副市長(天野周治) 私から、ご質問をいただきました2点についてお答えさせていただきます。
 まず、丘珠空港の搭乗時の混雑緩和についてでございます。
 丘珠空港では、便数が多い夏ダイヤ期間に混雑状況が見られ、この期間の保安検査等の利便性を高めることは、丘珠空港のイメージ向上にもつながるものというふうに認識をしております。
 保安検査体制の充実には航空会社の費用負担等の課題もございますが、混雑緩和に向けまして、札幌市が札幌丘珠空港ビル株式会社や関係者と協議をいたしまして、次の夏ダイヤ期間に向けまして、案内機能の強化など、できることから取り組み、改善に努めていきたいというふうに考えております。
 次に、犯罪被害者等支援条例についてお答えをいたします。
 犯罪被害者等支援条例の制定は、犯罪被害者等の権利利益の保護や社会全体の理解促進につながるものと認識をしております。
 そのため、条例の制定に当たっては、有識者ですとか犯罪被害者等の支援に直接関わっている方々の意見をしっかり伺うことが重要と考えておりまして、令和6年度に行っていただきます審議会での議論を踏まえ、パブリックコメントを実施し、議会における審議をいただいた上で、早期の制定を目指していきたいと考えております。
 私からは、以上でございます。
飯島弘之 22 番目 / 29 字
○議長(飯島弘之) ここで、およそ20分間休憩いたします。
飯島弘之 23 番目 / 63 字
○議長(飯島弘之) これより、会議を再開します。
 代表質問を続行します。
 篠原すみれ議員。
 (篠原すみれ議員登壇・拍手)
篠原すみれ 24 番目 / 7,642 字
◆篠原すみれ議員 私は、一昨日の水上美華議員の代表質問に引き続き、民主市民連合を代表して、順次、質問いたします。
 最初に、児童福祉法の改正に伴う取組について、2点伺います。
 1点目は、子どもアドボカシーに関する取組についてです。
 アドボカシーは、自分の意思を伝えることのできない患者や高齢者、障がい者に代わって、代理人が意思や権利を伝える、擁護するといった概念です。
 2022年6月の児童福祉法の改正により、2024年から子どもの意見表明支援事業が新たに規定されました。これにより、児童養護施設や一時保護施設の子どもたちへの措置を検討する際、子どもの意見を聞くことが盛り込まれ、子どもアドボカシーは、児童福祉施設への入所や養育里親への委託、一時保護中の社会的養護の子どもたちにとって大変重要な取組です。
 特に、児童福祉施設等で生活している社会的養護の子どもの多くは、家庭において虐待などを受けた生い立ちから、大人に対して不信感を抱えたり、自分の意見を聞いてもらえる経験が乏しく、意見を表明することが難しいケースも少なくありません。こうした子どもの状態について理解を示しながら、年齢や発達などに応じたきめ細やかな支援が求められます。
 このようなことから、我が会派は、これまで、子どもアドボカシーについて継続的に取り上げており、本市としても導入に前向きな姿勢であると認識しています。
 子どもアドボカシーを実践する意見表明等支援員、子どもアドボケイトは、子どもとの信頼関係を築きながら、声にならない気持ちや思いを聞くことで、子ども自身の気持ちや思いの整理を手伝い、子どもの心のマイクとなる非常に重要な役割を担います。児童相談所などの関係機関においては子どもたちに寄り添った支援をしていますが、子どもが身近な大人に気を遣い、本音を話せなくならないように、子どもと関わる関係機関から子どもアドボケイトが独立していることが大切です。加えて、子どもの思いを本人の確認なしに第三者に伝えない守秘などの原則を守り、100%、子どもの気持ちに寄り添う存在として大変重要です。
 今後は、子どもアドボケイトの養成をはじめとする子どもアドボカシーを実践するための仕組みを構築していく必要があります。
 そこで、質問ですが、子どもアドボカシーについて、本市として今後どのように取り組んでいくのか、伺います。
 2点目は、身近な子育てに関する相談先についてです。
 現在、各区の健康・子ども課は、児童福祉を担う子ども家庭総合支援拠点と母子保健を担う子育て世代包括支援センターを併せ持っており、児童福祉法改正を踏まえて、来年度から新たにこども家庭センターとして位置づけられることとなります。国は、こども家庭センターを、児童福祉と母子保健の相談支援機能を一体化し、全ての妊産婦や子育て世帯、子どもを対象に包括的な相談支援を行う場所としています。
 民間企業が子育て中の孤立や孤独に関して実施したアンケート調査によると、約67%の家庭が子育て中に孤立や孤独を感じた経験があると答えています。子育て中の孤立化は、精神的ストレスや負担感を増幅させ、鬱などの心身の不調や虐待を引き起こす原因にもなる可能性があり、こうした問題を未然に防ぐためには、日常的な子育てに関する相談を受け止める機関が必要となります。
 我が会派は、区のこども家庭センターが、専門職を配置して、多様な機関との連携によってこれまで以上に幅広い相談に対応できる機関となることを期待しています。
 一方で、行政機関であるこども家庭センターには直接相談しにくいと感じる子育て家庭もあることが想定されます。
 こうした中、本市では、行政機関とは別に、地域住民による子育てサロン、各区に地域子育て支援拠点、保育所、認定こども園、幼稚園など、地域の身近な相談場所として子育てに関する様々な相談を受けています。しかしながら、支援の内容によっては、乳幼児期から学齢期までの幅広い専門的な知識や多様な機関との連携が必要となることから、身近な相談場所だけでの支援は困難さを伴います。地域の身近な相談場所とこども家庭センターとの効果的な連携を図ることは、孤立する子育て家庭の早期支援につながり、児童虐待の未然防止にもつながるものと考えます。
 そこで、質問ですが、今後、地域の身近な相談場所とこども家庭センターとの連携をどのように図っていくのか、伺います。
 次に、生活困窮者への支援について伺います。
 コロナ禍に、社会福祉協議会が実施していた特例貸付けの償還が2023年1月から始まっており、低所得者世帯にとっては厳しい状況が続いています。加えて、北海道では、全国を上回る水準で物価高騰が続いており、生活者の家計を圧迫しています。特に、低所得者世帯は、物価高騰の影響を受けやすく、光熱費や食費を切り詰めることも限界に近いとの声が寄せられています。さらに、最後のセーフティネットである生活保護においても、全国の傾向と同様に、市内の新規申請数は増加し、2023年11月末時点で4,611件と、急増した2022年度の4,461件を上回っています。
 こうした中、本市の自立相談支援機関である生活就労支援センターステップへの新規相談者数は、2024年1月末時点で4,724人となっています。コロナ禍で相談が急増した時期よりは減少しているものの、2019年との比較では2倍以上となっています。
 支援内容を見ると、家計の状況を見える化し、相談者が家計を管理できるように支援する家計改善支援事業は、2024年1月末時点で125人と、前年同月から7割以上も増えています。このことは、債務の返済など家計に問題を抱える方が増加していることを裏づけています。賃金や公的年金の引上げが物価上昇分には追いつかず、暮らしの負担感は増す一方であり、今後も生活に困窮する市民の増加が懸念されます。
 ステップにおいては、税の滞納等で困窮した世帯を把握できる市の部局や、生活に直結するライフライン事業者等を含めた関係機関とのネットワークを拡充し、より一層の支援を行うことが必要と考えます。
 そこで、質問ですが、物価高騰が長引き、市民生活への影響が深刻化する中で、生活困窮者への支援の強化についてどのような考えか、伺います。
 また、生活に困窮している市民の多くは、経済的困窮をはじめ、病気、住まい、家族の問題など多岐にわたり、複数の課題を抱えています。生活に困窮する市民が各区の保護課やステップに直接相談するとは限りません。区役所のほかの窓口に相談する中で、生活困窮の実態を把握することもあります。
 介護、子育て、生活困窮などの困り事を複合的に抱えながら、福祉サービス等に結びついていない、制度のはざま対応が問われる中、本市は、市民に必要な支援が行き届くよう、各担当課が組織横断的な支援を促進することを目的に、市内4区に支援調整課を設置しました。現在、支援調整課が関係課と協働して生活困窮者の支援を充実させる体制を構築していますが、今後、区役所における複合的な課題を抱える市民への支援体制の強化に向けて、支援調整課の市内全区での展開を目指すべきと考えます。
 一方、区役所の各窓口で支援ニーズを把握する仕組みに課題もあります。相談者の複合的な課題を解決するには、区役所の関係課による支援だけではなく、地域包括支援センターや障がい者相談支援事業所等の相談機関、民生委員、フードバンクなどの幅広い団体との連携を図る必要があります。そして、支援調整課の全区展開には、複合的な課題を見逃さない窓口機能の強化や、相談者の課題解決に資する多様な主体との連携体制の機能強化が不可欠だと考えます。
 そこで、質問ですが、支援調整課の全区展開を図るためにどのような点が重要と認識し、それに向けてどのように取り組んでいくのか、伺います。
 次に、ユニバーサルデザインの推進について伺います。
 ユニバーサルデザインは、障がいのある方が社会生活をしていく上でバリアとなるものを除去していくバリアフリーを包括し、全ての人々に利用しやすいよう、生活環境、その他の社会環境をつくり上げていくというものです。ユニバーサルデザインの考え方は、共生社会の実現に寄与する重要なものであり、その推進に当たっては、行政だけではなく、民間も含めた取組にもつなげ、札幌市全体に普及していく必要があると考えます。そのため、本市は、ユニバーサルデザインの推進に先駆的に取り組み、その成果を対外的に示すことで、民間を先導していく強い姿勢を示していくことが肝要です。
 現在、本市では、ハード・ソフトの両面から、ユニバーサルデザインの導入を進めています。ハード面の取組の一例として、現在建設中の中央区複合庁舎では、一般トイレにベビーカーと一緒に入ることができたり、着替えができたりするような、通常より広いゆとりブースを設置するなど、積極的にユニバーサルデザインを導入予定であると聞いております。
 また、ソフト面の取組として、色覚の個人差などを問わず、多くの人が見分けやすい配色等を選ぶカラーユニバーサルデザインを推進していく考えであると認識しています。カラーユニバーサルデザインは、これまで広報課が広報に関する色のガイドラインの策定や職員研修の実施などに取り組んできましたが、市民が目にする発行物や利用する公共施設等の案内サインなど、改善できる分野がほかにもあります。例えば、市の業務に係る委託仕様書の中にカラーユニバーサルデザインを取り入れる、または配慮する等の基準を設けるなどの取組をより一層進める必要があると考えます。
 本市が先頭に立ってカラーユニバーサルデザインを含めたユニバーサルデザインを推進し、共生社会を実現していくためには、各部局の事業をユニバーサルデザインの視点で捉え直し、工夫、改善するとともに、各部局が連携して推進する仕組みの構築が必要です。
 そこで、質問ですが、共生社会の実現に不可欠なユニバーサルデザインの考え方を各事業に浸透させるため、市としてどのように取り組んでいく考えなのか、伺います。
 次に、漫画等のポップカルチャーを活用したまちづくりの推進について伺います。
 本市では、漫画やアニメなどのポップカルチャーを活用した取組を進めており、今年度は、調査研究を目的とした二つの企画を行うとのことでした。
 一つ目の企画展として、今月2月3日から14日まで、白い恋人パークで妖怪、物のけをモチーフとした白い妖怪ぱーく展が開催されたところです。この企画展は、外国人をはじめとした観光客を主なターゲットとしており、今後、ポップカルチャーが本市の観光資源となり得るかどうかを検討する大切な材料になっていく試みだと考えます。内容としては、妖怪、物のけを漫画や多様なアートで表現した作品の展示や塗り絵の体験コーナーなどが設けられていました。古代からの言い伝えや文献等で日本に根づいていた妖怪を漫画家水木しげる氏がお茶の間に浸透させたことは、多くの方が知るところです。
 このたび、会場に伺い、入場者の様子を目の当たりにし、妖怪が若いアーティストの想像力で本市とも結びつくポップカルチャーとして展開されることで、老若男女問わず、海外の方も楽しめるアートに昇華されていることに驚嘆しました。同時に、ポップカルチャーを観光資源として活用でき得ると感じたところです。
 また、二つ目の企画展として、来月には、9日から24日までの16日間にわたり、東1丁目劇場で、札幌にゆかりのある漫画家2名の原画等を扱う企画展が開催されることとなっています。初日に行う漫画家によるトークイベントのチケットは既に完売と聞いており、漫画ファンの期待の高さがうかがわれます。
 本市がポップカルチャーを推進する上で、札幌や北海道にゆかりのある一部の漫画家の協力を得られるものとも聞いており、今回の企画展をきっかけとして札幌ならではの展開に期待を寄せています。今後、これらの企画展によって、本市にもたらされた経済効果のほか、ポップカルチャーへの関心度や期待度を分析する予定と聞いており、長期的な展望はその分析結果や次年度以降の取組を重ねていく中で検討していくものと認識しています。
 昨年の第3回定例会の我が会派の代表質問に対し、ポップカルチャーの推進拠点となる施設の設置は前提とせず、試行的な取組を進める中で検討していくものとするとの答弁がありました。一方で、札幌がポップカルチャーの取組を進める上では、民間企業を含めて協力関係を築き、その中で本市独自の在り方を追求していくとのことでした。
 我が会派では、数名の議員で先行事例となる京都市や北九州市の漫画ミュージアムを視察したところです。各都市の観光資源として、市民の漫画への理解を深める場として有益な取組であると感じた一方、それぞれ地の利を生かした工夫次第では、より注目されるような展開ができる余地も感じたところです。それらを踏まえ、本市が言う民間との連携や独自性を持たせた今後の展開について可能性を感じています。
 そこで、質問ですが、民間との連携や本市の独自性を持たせた漫画等のポップカルチャーを活用したまちづくりを推進するに当たり、来年度はどのような展開をしていくのか、伺います。
 次に、アーツカウンシルの設置について伺います。
 文化芸術は、人々に楽しさや感動、精神的な安らぎや生きる喜びをもたらし、創造性と感性を育みます。また、ソーシャル・インクルージョン、社会的包摂としての役割もあり、障がい者や高齢者、外国人など幅広い人々の社会参加の機会を創出しています。
 本市は、2006年に創造都市さっぽろ宣言をし、2013年にはユネスコ創造都市ネットワークに加盟するなど、文化芸術を生かした産業振興、まちづくりを目指してきております。これまでの文化芸術施策を通じて、本市は、世界的な音楽ホールKitaraや自然に囲まれた札幌芸術の森、モエレ沼公園など、文化芸術を身近に体験できる環境を整えてきました。こうしたハード面での整備に加え、PMFやシティジャズなどのソフト面でも、市民や観光客が文化芸術の魅力に触れる機会を創出しています。さらに、6年半ぶりの開催となった札幌国際芸術祭2024は、未来につながる実験の場として、雪まつりとの共同開催、テクノロジーとアートの融合など、新たなまちの魅力創出における文化芸術の力を示すものとなっています。
 札幌の魅力をさらに高めていくためには、文化芸術施策をこれからのまちづくりの柱の一つとし、文化芸術団体や企業など多様な主体との交流を進め、観光、福祉、教育など様々な分野との連携を生み出すことが重要です。また、文化芸術の持つ価値をまちづくりに生かすには、文化や芸術に関わる個人や団体を支援する第三者機関、アーツカウンシルの体制整備が不可欠です。
 アーツカウンシルは、文化芸術事業に対する助成、審査、評価などを行うことに加え、アーティストの活動を支援し、文化芸術の魅力を多様な分野、領域に広げることを後押しする専門家らによる第三者機関となります。日本で最初のアーツカウンシルが横浜市に設立されたのは2007年であり、現在では全国で20のアーツカウンシルが設立され、特色ある文化芸術によるまちづくりを強力に推し進めております。
 本市は、5回に及ぶ有識者、公募委員による検討委員会の議論を踏まえ、2024年度から2028年度を計画期間とする札幌の文化芸術施策の指針、第4期札幌市文化芸術基本計画案を策定しました。計画案では、文化芸術を支える土壌づくりを進める施策の重点事項としてアーツカウンシルについて触れられているものの、必要性及び仕組みについての検討という内容にとどまっております。
 我が会派は、札幌のまちづくりの起爆剤として、本計画期間中にもアーツカウンシルを設置すべきと考えます。
 そこで、質問ですが、アーツカウンシルの設置について、市長の考えを伺います。
 最後に、無電柱化の推進について伺います。
 今年1月1日に発生した令和6年能登半島地震は、震度7の強い揺れにより甚大な被害をもたらし、私自身、自然災害、とりわけ地震の恐ろしさを改めて痛感いたしました。現地の様々な被害の状況が連日報道されていますが、特に私たちの生活基盤である道路に着目すると、道路自体の陥没や亀裂などに加え、大きく傾いた電柱や電線類の被害の様子に強い衝撃を受けております。
 このように大きな地震が発生した際には、電柱、電線類が倒壊し、住民の避難や緊急車両の通行などにも支障を来すこととなります。こうしたことから、我が国では、1980年代中頃から電線類を埋設する取組が進められてきたところです。その後、1995年の阪神・淡路大震災、2011年の東日本大震災を経た2016年に、超党派の議員立法により、無電柱化の推進に関する法律、いわゆる無電柱化法が制定され、2018年に国土交通省が無電柱化推進計画を策定いたしました。
 本市においては、1986年から無電柱化の取組をはじめ、国の法律制定や計画策定を受けて、2020年3月に札幌市無電柱化の推進に関する計画を策定、2022年3月に改定いたしました。法に同じく、本市における計画の三つの目的は、防災性の向上、安全性・快適性の確保、良好な景観形成です。この計画に基づいた整備は着実に進められている一方、多額の費用と長い工期、積雪寒冷地の厳しい施工条件などが推進の課題として挙げられます。
 2022年度末時点の札幌市内の緊急輸送道路の無電柱化整備率は7.4%、優先的に整備を進めている環状通内側の第1次緊急輸送道路の無電柱化整備率は19.9%程度にとどまっています。今後は、激甚化する風水害や大規模地震などへ十分に備えるためにも、災害時の避難、救助や緊急物資の輸送など重要な役割を担う緊急輸送道路の無電柱化を着実に推進し、安全で安心な通行空間の確保に努めていくべきだと考えます。
 一方で、国際情勢や円安の影響などによる資材費の高騰や、今年4月からの建設業等への時間外労働の上限規制適用、いわゆる2024年問題などの新たな課題もあり、これらが今後の無電柱化推進の支障とならないか、懸念しているところです。
 そこで、質問ですが、本事業を取り巻く諸課題がある中、札幌市として今後どのように無電柱化を進めていくつもりか、伺います。
 これで、私の質問の全てを終了いたします。ご清聴、ありがとうございました。(拍手)
飯島弘之 25 番目 / 25 字
○議長(飯島弘之) 答弁を求めます。
 秋元市長。
秋元克広 26 番目 / 915 字
◎市長(秋元克広) 全体で6項目にわたり、ご質問をいただきました。私からは、3項目めのユニバーサルデザインの推進についてと5項目めのアーツカウンシルの設置についてお答えをさせていただきます。その余のご質問に対しましては、担当の町田副市長、天野副市長からお答えをさせていただきます。
 まず、大きな3項目めのユニバーサルデザインの推進についてお答えをいたします。
 共生社会の実現に向けましては、ハード・ソフトの両面において、誰もが利用しやすいユニバーサルデザインを推進していくことは不可欠であると認識をしております。
 そこで、昨年12月に策定をいたしましたアクションプラン2023においては、ハード面でのユニバーサルデザインの導入を順次進めていくほか、ソフト面の新たな取組としてカラーユニバーサルデザインなどを取り入れた情報発信を充実していくこととしているところであります。
 加えまして、市のユニバーサル関係事業を取りまとめ、事業のさらなる改善、向上につながることを目的に、ユニバーサル展開プログラムを策定しているところでありまして、ここにおいても、全体方針の一つにユニバーサルデザインの推進を位置づけるなど、今後もその取組を強化していく考えであります。
 次に、5項目めのアーツカウンシルの設置についてお答えいたします。
 文化芸術は、人々の心に潤いをもたらし、教育、福祉、経済など様々な分野と連携をすることで新たな価値を生み出す、持続的なまちの発展の基盤となるものであると認識をしております。
 アーツカウンシルの機能は、こうした文化芸術を生かしたまちづくりの柱となり得るものと考え、第4期の札幌市文化芸術基本計画案において初めてこれを明記し、重点取組事項として位置づけたところであります。
 設置に向けましては、札幌市の文化芸術の振興や異分野連携にふさわしい機能を明らかにするとともに、組織の在り方や規模感等の整理が必要と考えております。
 今後は、2024年度から開始予定の異分野連携を推進する実証実験等を通じて、こうした課題の整理を行った上で検討を進めてまいりたい、このように考えております。
 私からは、以上です。
飯島弘之 27 番目 / 16 字
○議長(飯島弘之) 町田副市長。
町田隆敏 28 番目 / 1,845 字
◎副市長(町田隆敏) 私からは、大きな1項目めの児童福祉法の改正に伴う取組について、2項目めの生活困窮者への支援について、そして、大きな4項目めの漫画等のポップカルチャーを活用したまちづくりの推進についてお答え申し上げます。
 大きな1項目めの児童福祉法の改正に伴う取組についてのうちの1点目、子どもアドボカシーに関する取組についてでございますが、社会的養護が必要な子どもたちの意見表明を支援するためには、子どもが抱えている不安や悩み、困り事などに中立・公平な立場で耳を傾けながら、子どもたちの言葉にしにくい気持ちを受け止めることが重要でございます。
 このため、新年度は、意見表明を支援する弁護士や公認心理師などの専門職が児童養護施設等を定期的に訪問する中で、子どもたちの気持ちや考えを丁寧に酌み取り、意見表明を支える事業を開始いたします。この事業を継続することにより、子どもたちが自分の思いをしっかりと伝える経験を重ね、大人との信頼関係を築くことができるよう、子どもの最善の利益を実現すべく、着実に取り組んでまいります。
 次に、2点目の身近な子育てに関する相談先についてのご質問でございますが、子育て家庭が身近な場所で気軽に相談できることや、支援を必要とする家庭を速やかに新たに設置するこども家庭センターにつなげることは、孤立防止や早期支援を行う観点からも重要なことと認識するところでございます。
 そのため、地域で子育て家庭を見守り、相談に応じている子育て支援関係団体や施設の方々と、支援に係る課題の検討や助言を行う機会を充実させていく考えでおります。今後は、これらの取組により、地域とこども家庭センターが連携して子育て家庭を包括的に支えられる環境を整えてまいります。
 次に、大きな2項目めの生活困窮者への支援についてのうちの1点目、生活困窮者への支援の強化についてでございますが、長引く物価高騰を踏まえ、生活就労支援センターステップによる支援の充実に取り組んでおり、昨年末には、弁護士会等の関係機関と連携いたしまして、市内7区に出向いての相談会を開催したところでございます。また、来月には、地域包括支援センター等とも連携した相談会を2区で開催するほか、2024年度は、新たにSNSの相談や債務整理など家計改善を支援するスタッフの増員も行う予定でございます。
 今後も、困り事を抱えた市民を必要な支援につなげるため、関係機関等と連携を一層広げながら、多様化・複雑化する相談ニーズに対応してまいりたいと考えるところでございます。
 次に、2点目の複合的な課題等を抱える生活困窮者への支援についてでございますが、複合的な課題等を抱える市民の支援におきましては、区役所全体における相談支援機能の強化や、様々な機関が連携した支援体制の構築が重要と認識するところでございます。
 相談支援機能の強化につきましては、職員が市民の困り事をしっかりと把握し、必要な支援につなげていけるよう、相談対応力を高める目的で人材育成や研修等を行っているところでございます。また、各区役所においても、様々な外部機関と連携を図っており、あわせて、支援調整課設置区におきましては、区で把握していない複合的課題を抱える市民を支援につなげるため、それぞれの区の社会福祉協議会との連携を強化しており、民生委員等からも相談がつながりやすくなっているところでございます。
 さらに、生活就労支援センターステップともネットワーク会議を通じた意見交換なども始めており、今後とも、複合的な福祉課題等を抱える市民に対する支援体制を構築するため、引き続き、様々な外部機関との連携を図るとともに、区役所の連携強化に取り組んでまいります。
 次に、4点目の漫画等のポップカルチャーを活用したまちづくりの推進についてでございますが、新年度におきましては、漫画等を通じ、札幌、北海道の文化、魅力を発信するミュージアム機能、そして、ライブラリー機能、ビジネス機能を連動させたモデル事業を一定期間行い、その在り方について検討を行っていきたいと思っております。
 さらに、ポップカルチャーに関心が高い北海道内外の企業や大学、研究機関と意見交換の場を設け、人材育成や地域活性化の可能性を探ってまいります。
 これらの取組により、官民連携の下、札幌ならではのポップカルチャーの活用についてさらに検討を進めてまいります。
 私からは、以上でございます。
飯島弘之 29 番目 / 16 字
○議長(飯島弘之) 天野副市長。
天野周治 30 番目 / 347 字
◎副市長(天野周治) 私からは、大きな6項目めの無電柱化の推進についてお答えいたします。
 無電柱化につきましては、近年の災害の激甚化を踏まえ、防災の観点からも推進すべき事業と認識しており、札幌市強靱化計画にも緊急輸送道路などの無電柱化推進を位置づけているところでございます。
 課題であるコスト縮減や作業の効率化につきましては、札幌市や国、電線管理者などで構成する北海道無電柱化推進協議会における検討を踏まえ、より安価で柔軟性、施工性に優れた管路材の採用や管路の埋設位置を浅くするといった技術的な改善を図ってきたところでございます。
 今後も、課題解決に向けて協議会での検討を重ねながら、札幌市無電柱化推進計画の着実な推進に向けて引き続き取り組んでまいります。
 私からは、以上でございます。
飯島弘之 31 番目 / 37 字
○議長(飯島弘之) 次に、山口かずさ議員。
 (山口かずさ議員登壇・拍手)
山口かずさ 32 番目 / 4,636 字
◆山口かずさ議員 応援、ありがとうございます。
 私、山口かずさは、本定例会に秋元市長が提出しました諸議案並びに市政の諸課題について、順次、質問いたします。
 最初に、ひとり親家庭等医療費助成制度の拡充についてお伺いします。
 ひとり親家庭の親の医療費については、長らく入院のみが助成対象とされ、通院は対象となっていませんでした。私は、昨年の第1回定例市議会の代表質問で、親の通院医療費を新たに助成対象に加えるべきと質問し、秋元市長より、今後の財政見通しを踏まえつつ、ほかの医療費助成制度とのバランスなども勘案しながら検討しているところとの答弁がありました。
 その後、昨年12月に策定されたアクションプラン2023において、本年8月から、親の通院医療費の助成をスタートすることが明記されました。これは、ひとり親家庭の支援をさらに前に進めていくという市長のメッセージであり、ほかの医療費助成制度もさらに推進したことを、私としても本当に高く評価しています。
 しかし、今回の拡充の内容を見てみますと、通院医療費の助成対象となるのは、住民税非課税世帯に限られており、年収が204万4,000円以上の住民税課税世帯は引き続き入院医療費しか助成されません。子ども医療費助成に関しては、世帯における所得制限限度額が児童手当の限度額と同じなので、子どもが1人の場合は、給与収入が約876万円となっており、その額以下であればひとり親世帯の子どもも医療費助成を受けることができますが、親については、年収が204万4,000円以上になると、ほかの世帯と同様に3割負担となってしまいます。
 年収が200万円を僅かに超えて住民税が課税されているひとり親世帯の生活状況は、決して楽なものではなく、食費や子どもの教育費などを考えると、経済的な理由から、つらい症状があっても自身の通院を控えてしまうのではないでしょうか。早期に適切な医療を受けられないことが重症化につながって入院するということになってしまえば、残された子どもはどうなってしまうのでしょうか。
 今回、新たに助成対象となる住民税非課税世帯の方は約9,000人、所要額は4億4,000万円です。一方、助成対象とならない住民税課税世帯の方は約8,000人で、この8,000人の通院医療費の助成に必要となる額は2億7,000万円と見込まれています。
 非課税世帯のみと設けているのは、政令指定都市の中で、札幌市を含む4市のみです。決して小さな額ではありませんが、ここに財源を振り向けることこそが、市長が掲げている未来の担い手が希望を抱いて自分を磨けるまちをつくることにつながっていくと考えます。
 そこで、質問です。
 未来の担い手である子どもたちがどのような家庭環境であっても健やかに成長していけるよう、ひとり親家庭の親の通院医療費について、助成対象外となっている住民税課税世帯を一刻も早く助成対象に加えるべきと考えますが、市長の認識をお伺いします。
 次に、国民健康保険における高額療養費の支給申請についてお伺いします。
 高額療養費制度は、1か月の間で病院や調剤薬局などに支払った医療費が年齢や世帯の収入状況に応じて定められている自己負担限度額を超えた場合、その超えた額が払い戻される制度です。例えば、給与収入300万円の単身者が入院して100万円の医療費がかかったとすると、医療機関の窓口で30万円を支払う必要がありますが、高額療養費制度のおかげで、その負担額を5万7,600円に抑えることができます。
 本制度があることによって、加入者の方の医療費に対する負担感や不安感の軽減につながっているものと考えますが、本制度の適用を受けるには、原則として、お住まいの区役所への申請が必要になります。
 札幌市における支給状況を確認したところ、2022年度の実績では、高額療養費の対象となっているにもかかわらず、申請を行っていない世帯は、国保加入世帯の6分の1、約4万世帯になっており、未支給となっている額は実に9億4,600万円になっています。これは、加入者自身が高額療養費に該当するかどうか分からない、また、そもそも制度が加入者に知られていないため、申請漏れが発生しているものと考えています。
 私は、母が入院している病院から、病気や障がいに関わる様々な手続をしたほうがいいですよとアドバイスを受け、区役所に行きました。そこで、高額療養費についても説明を受けたのですが、同じ月に入院先が変更になったり、その月に別の病院に通院したり、さらに家族が同じ月に病院に行ったりすると、払い戻しの対象となるかどうかの計算や手続が複雑になるとのことであり、仮に制度があることを知っていたとしても、きちんと申請することが本当に難しい制度と感じ、今回の調査に至りました。未申請世帯を減らすためには、幅広い広報による制度の周知はもちろんのことですが、制度を知らないために申請漏れとなっているケースを防ぐことや、難しい計算や手続をしなくても済むような取組が必要となるのではないでしょうか。
 このような中、国は、都道府県を通じて、全国の市町村国保の保険者に対して、高額療養費が知られていないことなどによる申請漏れを防ぐ観点から、対象者への申請勧奨に努めるよう要請を行っています。また、2017年3月には、国民健康保険法施行規則が改正され、一度、高額療養費の支給申請が行われた場合、以後は、その方からの申請を待つことなく、高額療養費を自動で登録口座に振り込み支給を行う申請省略方式の導入も可能となりました。その結果、現在では、多くの政令指定都市で、加入者の負担軽減や利便性向上に資するこれらの取組を進めています。
 横浜市では、高額療養費支給の対象となった月の翌々月に支給申請を送付する申請勧奨を行っておりますし、一定の要件はありますが、一度、高額療養費の申請を行うと、それ以降は、申請をしなくても自動的に加入者が指定した口座に高額療養費が振り込まれる申請省略方式も取り入れています。
 一方、札幌市においては、いずれの取組も導入されていません。今後実施するシステムの標準化に合わせて導入を目指すと伺っていますが、2022年度で9億4,600万円もの未支給額があるわけですから、システムの標準化が仮に2027年度に実施されるとしても、今後の未支給額は、2024年度から2026年度までの3年間で28億円もの金額になることから、札幌市として早急な対応が必要です。
 そこで、質問です。
 高額療養費の申請漏れを防ぐとともに、加入者の負担軽減を図るため、本市でも、申請勧奨や申請省略方式の導入を早急に行うべきと考えますが、今後どのように取り組んでいくのかをお伺いします。
 次に、市民の健康増進と生活習慣病予防についてお伺いします。
 日本人の死因の上位を占めるがんや心臓病、脳卒中などは、食事や運動、喫煙などの生活習慣がその発症に深く関与する生活習慣病と言われており、一方で、生活習慣を改善することにより、病気の発症や進行をある程度予防することが可能です。
 生活習慣病は成人だけの問題ではなく、子どもの頃の習慣も大きく関わってきます。学童期や青年前期の肥満は成人肥満につながる可能性が高くなることから、それぞれの年代の特徴や課題に応じた保健指導を行うことで、子ども自身が主体的に生活習慣病予防に取り組むことができると考えます。
 そのような中、ハイリスクな子どもの早期発見と、全ての児童生徒及び保護者に対して効果的な健康教育を実施し、将来の生活習慣病の発症を予防している先進自治体として香川県が注目されています。香川県では、生まれつきコレステロールがたまりやすい家族性高コレステロール血症を学校健診で早期発見する取組を2012年から開始しています。小学4年生に血液検査を行って、最近の約5年間で、両親など家族を含め、約300人の患者を発見しており、県内の患者の約1割を見つけているとのことです。
 私は、子どもの病気の発見だけではなく、家族ぐるみで生活習慣を改善し、健康増進について行動するきっかけとなる好事例と考えており、札幌市においても、これまでの成人に対するアプローチに加えて、学童期からどのように予防していくかという視点で取組を検討していくことが重要になると考えています。
 そこで、質問です。
 健康寿命延伸には、全ての世代にわたって健康への意識を高めていくことが不可欠と考えていますが、将来的な生活習慣病の発症予防を図るため、今後どのように取り組んでいくのか、お伺いします。
 また、札幌市健康づくり基本計画である健康さっぽろ21の次期計画策定に当たっては、生活習慣病の予防をどのように位置づけていくのか、併せてお伺いします。
 最後に、スタートアップの裾野を広げる取組についてお伺いします。
 スタートアップの支援は、札幌市が北海道や道内の自治体、大学、民間組織等と札幌・北海道スタートアップ・エコシステム推進協議会を2020年1月に設立することから始まりました。その後、内閣府によりスタートアップ・エコシステム推進拠点都市に認定されるとともに、民間企業によるスタートアップの支援が活発となり、札幌市においても、女性起業家育成プログラムの実施や補助金制度の新設など、支援が充実してきたと感じています。
 これらの取組の成果として、市内のスタートアップ企業の数は40社を超えて、昨年度の資金調達額が83億円になったとのことですが、スタートアップの成長を支援することにとどまらず、スタートアップそのものの数をもっと増やしていくことが重要と考えています。意欲的なスタートアップ企業が増えて成長することにより、投資家や支援者が集まり、様々な形で既存の企業との交流が生まれ、これがエコシステムの発展につながっていくのではないでしょうか。そのためには、まだ日本では根づいているとは言えない起業家精神を育成する取組を進めていくことが効果的と考えます。
 札幌市では、これまで、社会人、大学生、高校生向けの起業家育成プログラムを実施してきましたが、今年度からは、さらに裾野を広げるため、小・中学生向けのプログラムも実施しています。このプログラムは、ただのお店屋さんごっこではなく、グループで会社を設立し、商品のデザイン、マーケティングや販売など、全てを自分たちで考え、話し合って判断して行動するものです。
 資金調達においては、株を何株まで売却するかを考えた上で、投資家に向けて市場調査を通しての企業価値をプレゼンテーションするとともに、銀行には返済の義務があるということを理解した上で、借りた資金をどのように使うかを考えるなど、実際の起業に即した内容となっており、このようなスタートアップの裾野を広げていく事業には、より一層力を入れていくべきと考えます。
 そこで、質問です。
 スタートアップ・エコシステムの発展には、様々な世代における起業家精神のさらなる育成が必要と考えますが、スタートアップの裾野を広げていくため、今後どのように取り組んでいくのか、お伺いします。
 以上で、私、山口かずさの全ての質問を終わります。ご清聴、ありがとうございました。(拍手)
飯島弘之 33 番目 / 25 字
○議長(飯島弘之) 答弁を求めます。
 秋元市長。
秋元克広 34 番目 / 338 字
◎市長(秋元克広) 全体で4項目にわたり、ご質問をいただきました。私からは、1項目めのひとり親家庭等医療費助成制度の拡充についてお答えをさせていただきます。その余のご質問に対しましては、担当の町田副市長、石川副市長からお答えをさせていただきます。
 1項目めのひとり親家庭等医療費助成制度の拡充についてお答えをいたします。
 本制度は、ひとり親家庭の経済的負担を緩和する重要な施策の一つでありますことから、札幌市独自の財源により、新たに住民税非課税世帯の親の通院医療費も助成することとしたものであります。
 今後のさらなる拡充につきましては、子ども医療費助成など他制度とのバランスや事業の持続可能性などを勘案しながら検討してまいりたいと考えております。
 私からは、以上です。
飯島弘之 35 番目 / 16 字
○議長(飯島弘之) 町田副市長。
町田隆敏 36 番目 / 773 字
◎副市長(町田隆敏) 私からは、大きな2項目めの国民健康保険における高額療養費の支給申請について、そして、3項目めの市民の健康増進と生活習慣病予防についてお答え申し上げます。
 まず、大きな2項目めの国民健康保険における高額療養費の支給申請についてでございますが、高額療養費の対象者は、その多くが申請することなく、医療機関にて制度の適用を受け、負担が軽減されているところではございますが、一方、区役所で払い戻しの申請が必要な場合も一部ございますが、その中には、申請に至っていないケースも見られ、大きな課題と受け止めているところでございます。
 申請勧奨や申請省略方式は、2027年度に導入予定の保険、福祉の標準システムにより実施することとしているところでございますが、それまでの間は、例えば支給対象となる可能性の高い世帯を抽出し、個々に精査の上、文書を送付するなど暫定的な申請勧奨の取組を実施してまいります。
 次に、大きな3項目めの市民の健康増進と生活習慣病予防についてでございますが、健康寿命の延伸には、子どもを含む若い世代から健康的に生活することが重要であり、適切な生活習慣に関する知識の啓発や健康診断の受診勧奨など、市民の健康づくりに取り組んできているところでございます。
 将来的な生活習慣病を予防することは重要と認識しており、日常生活において無理なく歩行の時間を増やすなど、若い世代にも取り入れやすい運動量を増やす取組や、適切な食習慣のさらなる普及に努めてまいります。
 新年度に行います健康さっぽろ21の次期計画策定におきましては、国の健康日本21の第3次計画を踏まえつつ、子どもや若い世代から運動や栄養等の健康的な生活習慣を身につけられる取組を位置づけ、進めてまいりたいと考えるところでございます。
 私からは、以上でございます。
飯島弘之 37 番目 / 16 字
○議長(飯島弘之) 石川副市長。
石川敏也 38 番目 / 362 字
◎副市長(石川敏也) 私からは、大きな4項目めのスタートアップの裾野を広げる取組についてお答えを申し上げます。
 これまでスタートアップ企業を増やすため、相談窓口の設置や若年層を中心に、起業家精神を育成するプログラムを実施するなどの取組を行ってきたところでございます。
 その結果、この数年で学生のスタートアップが増えてくるなど、社会人に限らず、大学生や高校生にとってもスタートアップが選択肢の一つとして認知されつつあると実感をしてきているところでございます。
 今後も、市内の教育機関や民間団体などと連携し、興味・関心を抱くところから実際に行動に移すところまで、それぞれの段階に応じた施策を展開し、スタートアップの裾野を広げてまいります。
 私からは、以上であります。
 (山口かずさ議員「議長」と呼び、発言の許可を求む)
飯島弘之 39 番目 / 18 字
○議長(飯島弘之) 山口かずさ議員。
山口かずさ 40 番目 / 457 字
◆山口かずさ議員 ひとり親家庭の親の医療費助成については、まず第一歩を踏み出していただきました。秋元市長なら、これで終わることなく、さらに充実してくれると信じていますので、今回は、あえて再質問はしないので、こちらをよろしくお願いします。
 一つだけ再質問します。
 国民健康保険における高額療養費の支給申請について再質問です。
 正直、ここまで大きな金額が未支給になっていると札幌市も想定していなかったのではないでしょうか。半年前に私は調査を始めましたが、正直、私も1年間で9億4,600万円ほども未支給になっていることに驚きました。これまでの積み重ねを考えると、相当莫大な金額が未支給になっていたと思います。さらに3年後のシステム標準化まで何もしなければ、先ほども申し上げましたが、約28億円もの未支給額が生じてしまうので、本気で取り組んでいかなければなりません。
 そこで、質問です。
 本件に関して、秋元市長がリーダーシップを発揮して本気で取り組んでいく必要があると考えるんですが、市長の決意をお伺いします。
飯島弘之 41 番目 / 25 字
○議長(飯島弘之) 答弁を求めます。
 秋元市長。
秋元克広 42 番目 / 324 字
◎市長(秋元克広) ご質問にありますように、高額医療費について申請に至っていないケース、金額が多額になっているというところ、これは大きな課題だと認識をしております。標準システムが導入されるまでの間ということで先ほどもお答えをさせていただきましたが、暫定的な申請勧奨の取組、これを実施したいというふうに思っております。
 また、この1月には、被保険者に送付をする医療費のお知らせ、この中に高額医療費制度の周知を入れましたところ、区役所への問合せが大幅に増えて申請につながっているというふうにも聞いております。
 こうした制度を広く周知するということに併せて、個別の勧奨ということを併せることで申請漏れの軽減に努めていきたい、このように考えております。
飯島弘之 43 番目 / 27 字
○議長(飯島弘之) ここで、およそ20分間休憩します。
飯島弘之 44 番目 / 48 字
○議長(飯島弘之) これより、会議を再開します。
 成田祐樹議員。
 (成田祐樹議員登壇・拍手)
成田祐樹 45 番目 / 5,015 字
◆成田祐樹議員 応援、ありがとうございます。
 未来さっぽろを代表して、会派代表質問を行います。
 時間が限られていますので、早速、本題に入りたいと思います。
 まずは、今後の札幌市の土地利用についてです。
 札幌市は、今後10年で官民合わせて150兆円超が見込まれている脱炭素社会に向けたGX、グリーントランスフォーメーション投資を世界から呼び込むため、国の特区募集に応じる形で、先月、北海道・札幌GX金融・資産運用特区の提案書を金融庁に提出しました。
 その中身としては、金融商品を扱う資産運用会社の集積を目的として、減税や高機能オフィスの確保、英語ワンストップ相談窓口の開設、インターナショナルスクール誘致など、外国から来るビジネスパーソンも快適に働き、暮らせる環境づくりを打ち出しているほか、丘珠空港の滑走路延長によるビジネスジェット利用促進も盛り込まれていると聞いております。
 今後、GX特区として認められた場合、金融だけに限らず、GX事業に関連する産業の活性化も見込まれることから、データセンターをはじめとするGX関連企業の立地はもとより、ビジネスジェット関連施設や外資系ホテル、国内外の人々による交流施設などの需要も生まれるのではないかと期待するところです。
 しかしながら、札幌市が現在抱えている課題として、オフィスフロアや工業用地など、実際には受皿が少ないことが懸念されている点もあります。特に、工場など大きな面積を要する産業については、現在においても市内企業の工場が石狩湾新港や隣接都市に流出しているという事実も踏まえなければなりません。一方で、市街化調整区域は、一見、活用可能な土地があるように見えても、各種規制の中で限定的な土地利用が許容されるにとどまる状況でもあります。
 今後、市内中心部は、北海道新幹線などに関連してビルの建て替えや再開発が進み、オフィスフロアの確保は一定程度は見込まれると思いますが、それ以外の用途の産業用地については極めて少ないのが現状という点を考慮すると、この先、札幌市は、市街化調整区域についても、社会情勢の変化や地域特性を踏まえて柔軟な土地利用を考えていくべきではないでしょうか。特に、札幌市が今後重点的に取り組むGX投資を円滑に受け入れていくためには、その必要性が一層増すと考えるところです。
 ここで、お伺いしますが、昨今の経済動向の変化を踏まえて、札幌市は、市街化調整区域における土地の活用についてどのように考えていくのか、見解をお伺いします。
 次に、土地の活用の観点から見た丘珠空港への地下鉄乗り入れについてです。
 GXプロジェクトは政府に対して八つの要望を挙げましたが、その中身は、1、持続可能な航空燃料と呼ばれるSAF、2、水素、3、洋上風力関連産業、4、蓄電池、5、次世代半導体、6、電気・水素運搬船、7、海底直流送電網、8、データセンターという内容でした。
 いずれも広大な敷地を要するほか、海や港湾の利用に関しても深く触れられており、これまで再生エネを利用した産業誘致を進めてきた石狩湾新港地域では、2023年3月からはバイオマス発電所の運用が始まっており、2024年からは、RE100のデータセンターが稼働する予定であるなど、カーボンニュートラル港を目指した取組が一気に進んでおります。また、千歳のラピダスなどとの連携も浮上していることから、GX投資に関連してくる地域の土地の利用方法は、より考えていく必要性に迫られています。
 そう考えると、ここまで述べたGX投資の影響を強く受けると考えられる市内の地域は、石狩湾新港に隣接しており、かつ、千歳や苫小牧へと帯ベルトの間に存在している東区や北区といった場所になるのではないでしょうか。広大な土地を所有しているほか、高速や外環道路などからのアクセスもよく、丘珠空港へのビジネスジェット受入れ体制の整備が進むなど、産業に携わる人々にとって、往来する拠点になり得る環境を持ち合わせた地域だと考えます。特に、丘珠空港は、滑走路延伸などの活性化について話が進んでいるだけでなく、隣接している土地についても広大な面積を持ち、利用できる可能性があることから、GX投資の受皿として成り立つ地域ではないかと考えるところです。
 ただ、土地の用途には制限があり、現状のままでは受皿になれないほか、そこに対するアクセスも課題となります。また、現在の丘珠空港のターミナルビルや駐車場は、利用者の増によって混雑していることが報じられているものの、現在の敷地では拡張にも限界があり、さらに、地下鉄の空港直接乗り入れについても、位置的にも難しいことから議論が進んでないところです。
 また、昨日の公明党 熊谷議員の再質問においては、空港ターミナルビルの再配置の検討について、市長からの答弁が出ておりました。
 今後の札幌市の産業における土地利用のことを考えると、このGX投資に合わせるような形で丘珠空港の北側へ空港ターミナルビルを移し、そこへ地下鉄東豊線を直接乗り入れるようなことを調査してもよいのではないでしょうか。地下鉄東豊線は、北47条まで既に引込線が敷かれていることから、空港の北側へは2.5キロメートルほどの距離でもあり、また、その間には建造物がほとんどなく、多くが畑や原野であることなどから工事費の圧縮についても見込まれるところです。また、空港ターミナルビルが北側に再編、集約された場合、ビジネスジェットへの対応もさらに進むことから、GX、ITなどあらゆる産業の経営者が集まる拠点基地として整備することもできるのではないかと考えます。GX投資を起点として、東区や北区における土地の利用の可能性はまだまだ広げられるのではないでしょうか。
 ここで、お伺いしますが、地下鉄東豊線が丘珠空港に直接乗り入れした場合、土地利用の観点も含め、本市にとってどのような効果が見込まれるか、見解をお聞かせください。
 次に、いじめ問題の対応、対策についてお伺いします。
 2021年にいじめを起因とした市内中学校1年生女子生徒が自死をしてしまった事象についてお伺いします。
 本件については、壮絶ないじめの発生によって自死に至ってしまったものであり、被害者生徒及びご遺族の皆様に対して心よりご冥福、ご哀悼の意を表するとともに、このような事態は二度と同じようなことを繰り返してはならず、本件については、議会の場でもしっかりと対応の検証を確認する必要性があることから、質問いたします。
 まずは、ガイドラインについてです。
 文部科学省が平成29年に出したいじめの重大事態の調査に関するガイドラインにおいては、1、学校の設置者及び学校の基本的姿勢、2、重大事態を把握する端緒、3、重大事態の発生報告、4、調査組織の設置、5、被害児童生徒・保護者等に対する調査方針の説明等、6、調査の実施、7、調査結果の説明・公表、8、個人情報の保護、9、調査結果を踏まえた対応、10、地方公共団体の長等による再調査といった大きく10の項目が記載されています。
 例えば、7の調査結果の説明・公表や8の個人情報の保護の部分には、学校の設置者及び学校は、いたずらに個人情報保護を盾に説明を怠るようなことがあってはならないという文言がある一方で、第三者委員会の報告書が黒塗りだらけだったことで、遺族からの抗議もあり、再度の公表に至った経緯など、既にガイドラインから逸脱していた部分が散見されたことから、市教委及び学校がガイドラインに沿った形で対応できていたかどうかという点については不信感を抱いたところです。
 ここで、質問ですが、市教委は、いじめの重大事態の調査に関するガイドラインの大きな10の項目について、それぞれガイドラインに沿った対応ができていたのか、いなかったのか、まずは、見解をお聞かせください。
 次に、自殺時の緊急対応についてです。
 平成22年に、文部科学省から、子供の自殺が起きたときの緊急対応の手引きが出されています。これは、自殺の理由などにかかわらず、子どもの自殺は多くの人の心に深刻な影響を及ぼすことから、ご遺族や子どもたちのケア、教職員同士の健康管理まで記載がされています。
 手引の中身としては、1、危機対応の態勢、2、遺族への関わり、3、情報発信等、4、保護者への説明、5、心のケア、6、学校活動の大きく6項目に分けて記載がされており、いずれも多くの人をケアしていくための対応方法が書かれています。また、自殺の事後対応には、学校だけでは限界があり、教育委員会職員の派遣やスクールカウンセラーなど、現地のサポートが不可欠と書かれており、その部分についても実際にサポートができていたのか、確認をしなければなりません。
 ここで、質問ですが、市教委及び学校は、子供の自殺が起きたときの緊急対応の手引きの大きな6の項目について、それぞれ手引に沿った形の対応ができていたのか、いなかったのか、見解をお聞かせください。
 次に、ガイドラインや手引の落とし込みと確認についてです。
 ここまでいじめの重大事態の調査に関するガイドラインと子供の自殺が起きたときの緊急対応の手引きの2点について取り上げましたが、このガイドラインと手引を実際に各学校に落とし込むことができていたのか、もしくは、落とし込みはできていたが、当該学校が単に対応できていなかったのか、これによって意味合いが大きく変わってきます。前者に課題があるのであれば、市内の他の学校においても同様の事態が起きても不思議ではありません。また、ガイドラインも手引も、事態が起きたときにはすぐに教育委員会への報告や職員派遣をする旨について記載がされており、市教委は、各学校はガイドラインや手引に沿った形で進めているかといった点について確認することができたはずです。
 二重のチェックができるはずなのに、実際に行われたかどうか分かりませんが、結果として最悪のケースを招いてしまったという事実を見ると、今回の件が起こってしまったことについては、当該学校だけに限らず、市教委側にも大きな過失があったのではないかと考えるところです。
 ここで、質問ですが、ガイドラインや手引について学校への落とし込みはどのように実施されていたのか、お聞かせください。
 また、市教委は、学校側がガイドラインや手引に沿った形で進めているかの確認作業は実際に行ったのか、見解をお聞かせください。
 最後に、公共施設等総合管理計画についてお伺いします。
 札幌市は、公共施設等総合管理計画については、市有建築物及びインフラ施設等の管理に関する基本的な方針という形で2017年に策定し、今後の人口減少や超高齢社会の到来などの社会情勢の変化や、都市基盤の老朽化によって公共施設においても更新需要が本格化する中、市の公共施設等の全体の現状を把握し、今後の総合的かつ計画的な管理を推進していくために策定されたものと認識しております。
 1970年頃に急速に発展した札幌市は、これから一気に公共施設の更新を迎えることから、この方針に沿った取組を進めることは大変重要であると認識しています。
 しかしながら、新年度の各局の予算を見ますと、昨今の物価高の影響、特に建築単価の上昇によって建設費に関わる部分が著しく上昇していることもあり、現時点で建築単価が下がるといった見通しが見えていません。
 そうした影響もあって、昨年12月に公表したアクションプラン2023で示された中期財政フレームと比較して、令和6年度予算案では予算総額が増加し、アクションプランの最終年では建設債残高や基金の取り崩し額について増加することが見込まれます。札幌市の財政全体を見通して考えても、今後は苦しい時代が来るなと感じているところであり、そのような厳しい状況においては、公共施設マネジメントの取組がますます重要になってくると考えます。
 ここで、質問ですが、市は、公共施設等総合管理計画について、その役割にどのような認識を持っているのか、見解をお聞かせください。
 以上で、未来さっぽろの会派代表質問を終わります。ご清聴、ありがとうございました。(拍手)
飯島弘之 46 番目 / 25 字
○議長(飯島弘之) 答弁を求めます。
 秋元市長。
秋元克広 47 番目 / 714 字
◎市長(秋元克広) 全体で3項目にわたり、ご質問いただきました。私からは、1項目めの今後の札幌市の土地利用についてお答えをさせていただきます。その余のご質問に対しましては、担当の石川副市長、教育長からお答えをさせていただきます。
 まず、最初の今後の札幌市の土地利用についてお答えをいたします。
 1点目の市街化調整区域における土地の活用についてでありますが、市街化調整区域の土地の活用につきましては、2018年に策定をいたしました保全と活用の方針において、札幌の都市個性を伸ばし、新たな魅力を創造するめり張りある土地利用誘導を理念に掲げているところでありまして、この理念に基づき、自然環境や農地の保全を原則としつつも、市街化調整区域ならではの特質を生かし、適切かつ有効に活用していく、こういった考え方で対応しているところであります。
 これまでも、4車線以上の一部路線における物流施設等の立地や、モエレ沼公園とサッポロさとらんどの来訪者の利便性を高める施設の立地に対応しており、今後も、経済動向や地域特性、民間のニーズも踏まえながら適切に土地の活用を図ってまいりたいと考えております。
 次に、2点目の丘珠空港への地下鉄乗り入れについてでありますけれども、地下鉄東豊線が丘珠空港に仮に乗り入れた場合、空港利用者の利便性の向上以外にも、空港周辺の土地利用等に一定の影響があると推測されるところであります。
 しかしながら、一方で、地下鉄の延伸につきましては、建設費や運営経費を料金収入で賄うための将来需要が重要でありまして、事業採算性の観点から課題がありますため、慎重な対応が必要だと認識をしております。
 私からは、以上です。
飯島弘之 48 番目 / 16 字
○議長(飯島弘之) 石川副市長。
石川敏也 49 番目 / 566 字
◎副市長(石川敏也) 私からは、大きな3項目めの公共施設等総合管理計画について答弁をさせていただきます。
 公共施設等総合管理計画として2017年3月に策定をいたしました札幌市市有建築物及びインフラ施設等の管理に関する基本的な方針は、将来的な人口減少に対応し、必要な市民サービスを維持しながら、施設総量の適正化と最適配置を実現する方針を示すものでありまして、持続可能なまちづくりを進める上で大変重要な役割を担うものであると認識をいたしております。
 一方で、札幌市の市有施設を取り巻く状況といたしましては、ここ最近の物価高騰における人件費や資材価格の上昇によりまして工事費が増加することに加え、市有施設等の更新需要が札幌市では本格化しつつあるところであります。このため、今後とも、建設事業費が高い水準で推移し、建設債残高の増加など財政運営におきましては厳しい状況が見込まれておりますことから、本方針の役割はますます重要になってくるものと考えております。
 したがいまして、引き続き、将来世代に過度な負担を残さないよう、本方針に沿いまして、施設の長寿命化、複合化、建て替えの平準化、さらには施設総量の抑制を着実に進めるなど、公共施設マネジメントの取組を一層充実させてまいりたい、このように考えております。
 私からは、以上であります。
飯島弘之 50 番目 / 16 字
○議長(飯島弘之) 檜田教育長。
檜田英樹 51 番目 / 620 字
◎教育長(檜田英樹) 私からは、大きな2項目のいじめ問題の対応、対策について、3点お答えをいたします。
 まず、1点目のいじめの重大事態の調査に関するガイドラインについてでありますけれども、事案発生後の対応、そして調査は、おおむねガイドラインにのっとり進めてまいりましたけれども、結果の公表という部分に当たりましては、再発防止に資するという観点が十分ではなかったというふうに考えております。
 次に、子供の自殺が起きたときの緊急対応の手引きについてでありますが、この手引は、自殺が起きたときの事後対応について示したものでありまして、発生直後に教育委員会の職員及びスクールカウンセラーを学校に派遣するなど、手引に基づいた対応を行ってまいったところであります。
 3点目のガイドラインや手引の落とし込みの状況についてということでございますが、教育委員会といたしましては、学校に対して法律等に基づく対応の通知あるいは研修でその周知を図っていたところでありますが、こうした事案を防ぐための学校の取組状況の点検でありますとか必要に応じた指導助言、この部分は不足していたというふうに考えております。
 今後は、札幌市のいじめの基本方針を速やかに改定するとともに、子どもの悩み、そして困りに寄り添う体制を強化しまして、教育委員会と学校が一体となって再発防止に取り組んでまいります。
 以上でございます。
 (成田祐樹議員「議長」と呼び、発言の許可を求む)
飯島弘之 52 番目 / 17 字
○議長(飯島弘之) 成田祐樹議員。
成田祐樹 53 番目 / 1,336 字
◆成田祐樹議員 丘珠空港の部分についてはご答弁いただきましたけれども、普通に考えると、どうしても料金収入の部分で難しいという話になってくるんですが、私が申し上げたのは、やっぱり、GX特区、GX投資に対応する形でそういった場所を広げていかなければならないという観点もぜひ含めていただきたいなというふうに思っております。これは、多分、単体で考えるのじゃなくて、合わせ技でいろんな物事を一緒に考えていかなければならないと思っています。
 地下鉄の延伸も、確かに整備費用はかかりますけれども、地下鉄は、東西線の西車両基地、ここに東豊線の車両が入っていまして、以前、防災ハザードマップで水没する可能性があるというような指摘が議会であったと思うのですが、そういった車庫の移転なども含めて、こういった形で丘珠空港のほうに持っていくというような複合的な考え方、また、こういったような防災対策については、国交省も防災・安全交付金など様々なメニューがありますから、ぜひそういった用途にも使いながら、単に丘珠空港に伸ばすという話ではなく、投資と合わせたような形で模索していくとともに、GX特区申請、その効果として、そういった交通機関、また土地の利用の部分についても、今後、札幌市は提言をしていただきたいなというふうに思っております。
 大相撲よりはもう少し現実的な話かなと思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。
 それでは、再質問を1点させていただきます。
 いじめの問題についてです。
 先ほどご答弁いただきましたけれども、調査結果の報告、黒塗りであった報告書については再発防止の観点から反省すべき部分があったのかなというふうに思っておりますが、私も、第三者委員会の調査報告書を見ても、それ以外の部分では、ガイドラインや手引から大きく逸脱したという部分はなかったのかなというふうには思います、細かいところは分かりませんが。
 ただ、今ご答弁いただいて、今回、機能不全だった部分は、ガイドラインや手引に沿った動きができていなかったという部分ではなく、やはり各学校への落とし込みというのができなかった、そもそもガイドラインを適用するというところまで到達することができなかった、そういうことかなというふうに思っております。
 今後の対策については、他会派からの質問でも出ておりましたけれども、しかし、どんな立派な計画や対応策を立てても、実際に現場への落とし込みができず、実効性がなければ同様のことが繰り返されるおそれがあると思っております。
 それで、今後、こういったいじめ対応については、二度と同じことを繰り返さない、次は頑張りますという話ではなく、二度とあってはならないことから、二重にも三重にもチェックの体制というのをつくっていかなければならないのかなというふうに思っているわけです。
 そのような中で、今後は専門職などの目を学校、市教委以外に常時入れていくような形にしていくということは、私は必要ではないかというふうに考えております。
 ここで、再質問ですが、いじめの早期発見に向けて、学校、市教委以外の第三者の目を設けることについてどう考えていくのか、見解をお伺いしたいと思います。
飯島弘之 54 番目 / 26 字
○議長(飯島弘之) 答弁を求めます。
 檜田教育長。
檜田英樹 55 番目 / 343 字
◎教育長(檜田英樹) いじめの早期発見の部分で学校、教育委員会以外の第三者の目をという部分でありまして、子どものいろんな様々なSOS、子どものいじめの早期発見に向けましては、学校の中だけではなくて、学校外の部分、そこも様々な方法で相談できる環境を整えるなど、札幌市全体として継続的に子どもを見守り、支えていく所存であります。
 また、学校、そして教育委員会の取組の状況につきまして、今、議員からもございましたが、第三者で構成をされます札幌市児童等に関する重大事態の調査検討委員会に定期的に報告をさせていただき、検証、そして助言を受けるなどしながら、そうした第三者の目も入れてまいりたいというふうに考えております。
 以上でございます。
 (成田祐樹議員「議長」と呼び、発言の許可を求む)
飯島弘之 56 番目 / 47 字
○議長(飯島弘之) 再々質問ですので、これを最後の質問とし、簡潔に願います。
 成田祐樹議員。
成田祐樹 57 番目 / 900 字
◆成田祐樹議員 今回の第三者委員会からの報告を見て、以前にも何か似ている部分を指摘されたことがあったなというふうに思っておりました。内容は、連携の不足と専門職を入れることの2点、これは、2019年にあった2歳児の虐待死事件、このときの第三者報告書にも同様の指摘があったというふうに思っております。同じような部分でやはり足りていない部分があったということは、ぜひ、市当局、また市教委のほうには認識していただきたいなというふうに思っております。
 こういった第三者の目を設けることも当然大事ですけれども、より一層、今度は多くのマンパワーが必要になるというふうにも思っております。昨日、教育長も答弁されていたように、職員定数の問題など人手に関する部分は、市だけでの対応では難しい部分があるというのもよく分かります。生徒児童に対する問題が複雑化してきている中で、教員だけで対応していくことが難しい時代になってきていると思っております。専門職と連携してチームで対応していくことが今後は非常に大事になってくるのではないでしょうか。
 しかしながら、令和4年度の決算特別委員会でも私から指摘させていただいたように、スクールソーシャルワーカーの対応できる時間が1人当たり年間で2時間ぐらいと、圧倒的に少ないということをお話しさせていただきました。スクールカウンセラーも同様と察しておりますし、第三者委員会からも、このスクールカウンセラーの配置時間について提言がされたかというふうに思っております。
 新年度においてはより強化するという話は聞いておりますが、やはり、会計年度任用職員のままで、時間数的にも継続性にも心もとないなというところが感想としてあります。今後は、市教委もチームで対応していくために必要な人員を増やしていくべき、配置していくべきと考えます。
 ここで、再々質問ですが、いじめや困難事例に対して、学校や市教委だけに限らず、チームで取り組んでいくという姿勢を強めるべきではないでしょうか。また、そのためには、専門職を常勤で配置するような検討を今後していくべきではないかと思いますが、見解をお伺いします。
飯島弘之 58 番目 / 26 字
○議長(飯島弘之) 答弁を求めます。
 檜田教育長。
檜田英樹 59 番目 / 278 字
◎教育長(檜田英樹) いじめ、そして困難事案に対して学校がチームとして取り組んでいく姿勢、そして専門職をという部分でございますが、いじめの困難の事案につきましては、チーム学校で取り組むということは極めて重要でありまして、校長がリーダーシップを発揮し、学校のいじめ対策組織にスクールカウンセラー、議員からもございましたスクールソーシャルワーカーを加えまして重層的な見守り体制を整えるということにしたところであります。
 今後は、こうした専門職による学校支援の効果も見ながら、引き続き支援体制強化についてしっかりと検討してまいりたいというふうに考えております。
飯島弘之 60 番目 / 37 字
○議長(飯島弘之) 次に、米倉みな子議員。
 (米倉みな子議員登壇・拍手)
米倉みな子 61 番目 / 4,323 字
◆米倉みな子議員 私は、市民ネットワーク北海道を代表し、本定例会に提案されました諸議案並びに市政の諸課題について質問をいたします。
 質問に先立ちまして、能登半島地震によりお亡くなりになられた方々に謹んでお悔やみを申し上げますとともに、被災された全ての方々にお見舞いを申し上げます。
 皆様の心が癒やされ、一日も早い生活再建がなされることを心よりお祈り申し上げます。
 それでは、質問に入ります。
 初めに、市長の政治姿勢について、2点伺います。
 1点目は、原発と核のごみ問題についてです。
 能登半島地震により、北陸電力志賀原子力発電所では、設計上の想定を上回る揺れが観測され、変圧器が破損し、外部電源の一部を損失、また、震源となった活断層の規模は北陸電力の想定を大きく超えていたとされるなど、地震が頻発する日本の原発に安全はないことが改めて浮き彫りになりました。
 今回の地震で大きな被害を受けた珠洲市では、28年に及ぶ住民の反対運動で珠洲原発の建設を阻止、もし原発が稼働していたら、陸路も海路も閉ざされ、事故による甚大な放射能汚染被害が及んだことは明らかです。
 現在、泊原発の再稼働に向けて審議が行われていますが、泊原発周辺でも長大な活断層の存在が指摘されており、また、実効性ある安全な避難体制が確立されない中、原発は稼働すべきではありません。
 そこで、泊原子力発電所から68キロほどしか離れていない札幌の市民の生命と財産を守るため、泊原発の再稼働をしないことを国に求めていくべきと考えますが、市長のお考えを伺います。
 また、高レベル放射性廃棄物による核のごみの最終処分場選定をめぐり、寿都町、神恵内村での文献調査結果をまとめた報告書案が2024年2月13日に公表されました。第2段階となる概要調査の候補地について、寿都町の全域と神恵内村の南端の一部が該当するとしています。
 しかし、地質学者ら全国の研究者など約300人が、2023年10月30日、世界最大級の変動帯の日本に地層処分の適地はないとして、地層処分計画中止と抜本的な見直しを求める声明を提出しています。
 日本の核燃料サイクルは、既に破綻しています。全ての原発を止め、核のごみは総量管理を前提とし、人の目の届く範囲に暫定保管する政策へと転換することが急務です。文献調査から概要調査への移行は、核のごみの最終処分地につながることが強く危惧され、札幌市民にも関わる重大な問題です。
 そこで、秋元市長においては、市民の生命と環境を放射能汚染から守るため、核のごみの持込みは受け入れ難いと宣言した北海道における特定放射性廃棄物に関する条例に基づき、概要調査に移行すべきではないことを表明していただきたいと考えますがいかがか、伺います。
 2点目は、共生社会の実現についてです。
 市民ネットワークは、これまで、あらゆる差別のない共生社会の実現を繰り返し求めてきました。私たちが目指す共生社会とは、年齢、性別や性自認、国籍や民族、出自、障がいなどにかかわらず、全ての人たちが差別されることなく、誇りを持って生きていける社会です。
 札幌市では、現在、(仮称)共生社会推進条例の制定を目指して検討を進めています。価値観が多様化し、さらに、グローバル化している現代において、誰もが互いにその個性や違いを認め合い、尊重し合える社会を実現していくことはとても重要であり、条例の制定に大変期待しています。
 77年前の5月に、国の最高法規である日本国憲法が施行されました。戦時中には決して認められなかった基本的人権の尊重や個人の尊重、万人が差別されないこと、健康で文化的な生活を営む権利やひとしく教育を受ける権利があることなど、人権に関する条項が数多くあります。この国に暮らす皆が幸せに生きていくための理念を明文化しています。
 しかし、現状はどうでしょうか。男女間の格差は依然として大きく、子どもの貧困問題も深刻であるなど、課題は山積しています。決して、一人一人の人権が尊重されている社会とは言えません。
 (仮称)共生社会推進条例を実効性あるものとするためには、憲法の考え方を条例に反映させていくことが重要です。日本国憲法に掲げる基本的人権の尊重などの条項について、他自治体の条例と同様に、本市においても当然に盛り込んでいくべきであり、条文に明記するなど、市として日本国憲法の理念を踏まえていく姿勢を明確に打ち出していくべきと考えます。
 そこで、質問ですが、現在検討を進めている(仮称)共生社会推進条例について、基本的人権の尊重などの日本国憲法の趣旨をどのように反映していくおつもりか、また、日本国憲法の理念がこの条例の土台となっていることを明記すべきと考えますがいかがか、併せて伺います。
 次に、市民参加のまちづくりについてです。
 市民ネットワークは、これまで、情報公開と市民参加、そして、自治体計画や政策評価などの重要な事項について定めた自治基本条例に基づいた市政運営を求めてきています。市民が主役のまちづくりを進めるに当たって最も重要なのは、情報共有と市民参加です。情報なくして参加なしと言われるように、行政が持っている情報と同じ情報を市民も共有することが基本です。これらを連動させることで、市民はまちづくりの主役であることを実感することができるのではないでしょうか。
 札幌市においては、市民が市政に参加する機会として、パブリックコメントや市民ワークショップなどに取り組んでおり、一定の評価をしていますが、手法的な手詰まり感があることから、市民参加条例の制定並びに市民参加に関する指標づくりなどを2023年の第1回定例会の代表質問で提案いたしました。こうした市民参加の制度を充実させることは、自治基本条例の理念を具体化するものであり、大変重要です。
 近年、自治体や市民が抱える課題は、エネルギー、公共交通、地球環境問題など多様であり、かつ複雑化している中、その解決に向けては、より多くの市民の意見が欠かせなくなっています。現在、多くの自治体がそれぞれ特色のある手法で市民のまちづくりへの参加を充実させようと取り組んでおり、次代を担う若者を中心に討議を行うといった取組に着手する自治体もあります。
 このような中、アクションプラン2023では、市民参加手法の構築を掲げ、市民意向把握の仕組みを構築するとともに、一人一人が市民参加を実感できるように、反映した結果や評価の見える化を実施するとしています。多様な価値観を持った多くの市民がまちづくりに参加することはとても意義あることであり、市民意見の市政への反映や市民が市政の評価に参加することなども市民参加条例として制定し、自治基本条例を補完すべきと考えます。
 そこで、質問です。
 札幌市の市民参加に関する取組について、これまでの成果と課題を改めて伺います。
 また、札幌市が新たな企画立案や事業を実施する際の市民参加の手法や、事業評価に関する市民参加について、より効果的な手法を併せて検討すべきと考えますがいかがか、伺います。
 さらに、市民参加の指針となる市民参加条例を制定すべきと考えますがいかがか、伺います。
 次に、敬老パス制度についてです。
 札幌市が1975年より行っている敬老優待乗車証、敬老パス制度は、多年にわたり社会の発展に寄与してきた高齢者を敬愛するとともに、外出を支援し、明るく豊かな老後の生活の充実を図ることを目的とした制度となっています。
 しかし、現在、健康寿命の延伸に向けた取組としてポイント付与の敬老健康パスが示されていますが、健康寿命に対する考え方や体力、余暇の過ごし方など、高齢者一人一人様々であるにもかかわらず、一定の基準を満たした人だけに付与されるポイント制度となっており、高齢者のための制度としてはなじまないと考えます。
 敬老健康パスへと見直す案については、昨年12月から意見交換会が行われてきましたが、各会場で高齢者の方から異論が多数上がっていたということです。スマホのアプリを使用するというポイント制度の複雑さに加え、今まで最大7万円使えていたものが2万円までとなると、逆に外出を控える人が増えるとの声もあります。
 一方、今後予想されるさらなる少子高齢化を踏まえた持続可能なまちづくりは、全世代で取り組むべき課題です。そこで、敬老パス制度については、高齢者はもとより、若者も含め、幅広い年代や立場の方が参加し、制度の在り方を検討すべきと考えますがいかがか、伺います。
 最後に、子どもの歯と口腔の健康についてです。
 札幌市においては、全ての市民の歯と口腔の健康づくりに向け、第2次札幌市生涯歯科口腔保健推進計画さっぽろ8020推進プランの策定作業が進み、子どもの虫歯の罹患を減少させる健康格差の縮小が期待できるとして、小学校におけるフッ化物洗口モデル事業に取り組むとしています。
 しかし、フッ化物洗口については、WHOは、6歳未満は禁忌、絶対にしてはならないとしており、また、フッ化物洗口の効果や安全性については賛否両論があり、専門家でも意見が分かれています。2021年度の札幌市における12歳児童の虫歯は平均0.84本と減少する中、安全性等に疑問が残る集団でのフッ化物洗口は極めて慎重であるべきと考えます。
 また、道内の小学校でフッ化物洗口が行われた際、2013年と2015年に養護教員の方々がまとめた実態調査結果では、洗口中に嘔吐してしまった、洗口後、よだれが多く出た、誤飲した後、体調不良になったといった急性中毒症状など、子どもたちの反応や声が報告されています。
 このような中、学校でのフッ化物洗口の同意書で同意するを選択すると、親が希望して洗口をさせるということになりますが、子どもを健康被害から守るため、今回のモデル事業の実施における責任の所在をあらかじめ明らかにしておくことは必須です。
 そこで、質問です。
 子どもの虫歯を減らすためには、歯磨き指導等の直接的な健康教育を最優先に取り組むべきと考えますが、いかがか、また、小学校でのフッ化物洗口において、吐き気や嘔吐、よだれ、腹痛などのリスクについて、子どもや保護者への説明責任を果たすとともに、仮に健康被害が生じたときの責任の所在を明確にしておくべきと考えますが、どのように取り組むのか、併せて伺います。
 以上で、私の質問を終わります。ご清聴いただきまして、ありがとうございました。(拍手)
飯島弘之 62 番目 / 25 字
○議長(飯島弘之) 答弁を求めます。
 秋元市長。
秋元克広 63 番目 / 1,169 字
◎市長(秋元克広) 全体で4項目にわたり、ご質問をいただきました。私からは、1項目めの私の政治姿勢について、そして、3項目めの敬老パス制度についてお答えをさせていただきます。その余のご質問に対しましては、担当の町田副市長、天野副市長からお答えをさせていただきます。
 大きな1項目めの私の政治姿勢についてのまず1点目、原発と核のごみ問題についてお答えをいたします。
 原子力発電所の再稼働につきましては、原子力規制委員会による厳格な安全審査の実施を前提とし、安全最優先で進められるものと認識をしておりますことから、引き続き政府等の動向を注視してまいりたい、このように考えております。
 また、核のごみ問題について、北海道が2000年に定めた条例では、「私たちは、健康で文化的な生活を営むため、現在と将来の世代が共有する限りある環境を、将来に引き継ぐ責務を有しており、こうした状況の下では、特定放射性廃棄物の持込みは慎重に対処すべきであり、受け入れ難いことを宣言する。」と明記をされております。
 札幌市といたしましては、この条例を遵守する立場にあるものと考えております。
 次に、2項目めの共生社会の実現についてでありますけれども、日本国憲法に掲げる基本的人権の尊重などにつきましては、共生社会の実現に向けて不可欠なものであり、(仮称)共生社会推進条例の検討に当たりましても、前提となる重視すべき普遍的価値と認識をしております。
 現在は、来年度末の条例制定に向けて検討を進めているところであり、3月に開催予定の外部有識者会議では、条例の骨子案を提示させていただく予定であります。
 今後も、基本的人権の尊重といった普遍的価値を十分に認識した上で、来年度予定をしております当事者を交えた市民ワークショップなどを通して多様なご意見を伺いながら、丁寧な検討を進めてまいりたいと考えております。
 次に、3項目めの敬老パス制度についてお答えをいたします。
 札幌市の高齢化率は、現在28.5%に達し、2055年には40%を超えると予想されております。このような人口構造の大きな変化を踏まえ、持続可能なまちづくりを進めていく必要があるものと考えております。
 誰もが年を重ねる中、より多くの高齢者が長く健康で活躍できること、それによって介護などの負担を軽減していくことは、全ての世代にとって明るい未来につながるものだと考えております。そうした健康長寿のまちを目指し、敬老パスを発展させた敬老健康パス制度の素案に対し、現在、市民の皆さんの意見を求めているところであります。
 引き続き、事業イメージを丁寧に説明しつつ、幅広い世代や立場の方に参加をいただきながら、市民とともによりよい制度を構築してまいりたいと考えております。
 私からは、以上です。
飯島弘之 64 番目 / 16 字
○議長(飯島弘之) 町田副市長。
町田隆敏 65 番目 / 582 字
◎副市長(町田隆敏) 私からは、大きな4項目めの子どもの歯と口腔の健康についてお答え申し上げます。
 国や専門学会の見解によりますと、虫歯予防は、フッ化物応用、歯磨きの励行、過剰な糖分摂取を控えることの三つの組合せで実施することが重要とされており、札幌市においても、これらの見解に基づき取り組む必要があると考えているところでございます。
 世界保健機関、WHOは、フッ化物による虫歯予防を推奨しておりますが、水道水にそもそもフッ化物が入っているというような国や地域など、フッ化物の摂取量が多い場合、永久歯の形成不全を引き起こす可能性があることから、6歳未満のフッ化物洗口は推奨しないとしています。
 しかし、上水道にフッ化物を添加していない日本におきましては、フッ化物洗口によって永久歯の形成不全を起こすフッ化物の摂取量に至ることはないことから、日本口腔衛生学会は4歳からの実施を推奨しております。
 保護者に対しては、フッ化物洗口の実施手順等を規定した厚生労働省通知に基づき、効果や安全性について丁寧な説明を行い、保護者の同意が得られた児童のみを対象といたします。健康被害の原因がフッ化物洗口と確認された場合には、他の一般的な公衆衛生事業と同様に、実施主体である市が、推奨する国や道とともに対応するものと考えるところでございます。
 私からは、以上でございます。
飯島弘之 66 番目 / 16 字
○議長(飯島弘之) 天野副市長。
天野周治 67 番目 / 372 字
◎副市長(天野周治) 私からは、大きな2項目めの市民参加のまちづくりについてお答えいたします。
 市民参加の機会としてパブリックコメントやワークショップなどが定着してきたことは、これまでの成果であると捉えておりますが、一方で、今後はさらに参加者の裾野を広げていくことが必要と認識をしております。
 市民参加手法の構築は、施策、事業の企画立案段階から評価の段階など様々な過程において、これまで市政への参加に積極的ではなかった市民にとっても参加しやすい環境を整えるという観点から検討を進めているところでございます。検討に当たっては、まずは、いかにより多くの市民が市政への参加を実感することができるかを重視し、効果的な仕組みを構築してまいりたいと考えてございます。
 私からは、以上でございます。
 (米倉みな子議員「議長」と呼び、発言の許可を求む)
飯島弘之 68 番目 / 18 字
○議長(飯島弘之) 米倉みな子議員。
米倉みな子 69 番目 / 680 字
◆米倉みな子議員 今、それぞれご答弁をいただきましたが、私からは、3点再質問をさせていただきます。
 まずは、市民参加のまちづくりについてですが、先ほどのご答弁では、市民参加条例制定についてのお答えがなかったように思います。
 市民参加の効果的な仕組みを構築するとのことですが、自分たちのまちづくりに市民の参加を促していくためにも市民参加条例を制定すべきと考えますがいかがか、改めて伺います。
 次に、敬老パスについてですが、先ほど申し上げましたように、個々人、様々な健康寿命の捉え方等があり、組み合わせて考えるべきではありません。現敬老パス制度について、廃止ありきではなく、市民参加で今後の在り方を検討するべきと考えますが、改めて伺います。
 最後に、子どもの歯と口腔の健康についてですが、フッ素についての効果、安全性には賛否両論あり、国際的に見ても、例えば、水道水へのフッ素添加は、アメリカ等では実施していますが、一方、オランダでは法律で禁止、ドイツやデンマーク等は完全に中止など、様々です。他都市では、フッ化物洗口を行った子どもが体調不良になったという報告が実際にございます。
 子どもを健康被害から守るため、予防原則の立場に立ち、事前に子どもや保護者がフッ化物洗口の効果とリスクの両方を知って、洗口をするか、しないかを判断する権利が保障されるべきと私は考えます。当事者にとっては、両方が大切な情報です。
 そこで、質問ですが、人によってはフッ化物洗口を行うと体調不良になる可能性もあることなども子どもや保護者に説明すべきと考えますがいかがか、伺います。
飯島弘之 70 番目 / 25 字
○議長(飯島弘之) 答弁を求めます。
 秋元市長。
秋元克広 71 番目 / 337 字
◎市長(秋元克広) 3点、再質問をいただきました。
 私からは、敬老パス制度についてお答えをさせていただきます。
 先ほどもお答えをさせていただきましたけれども、これから人口構成が大きく変わっていく、そういった中で持続可能な制度にいかにしていくかということであります。そういう意味では、敬老パスという制度をよりよい制度にしていく検討、そして、将来的な課題にもなっております健康寿命の延伸ということについて様々な行動があります。それを一定程度見える化していく、そのためにも、ポイントという概念、そういったものを検討しているわけであります。
 いずれにいたしましても、議会を含めまして、多くの皆さんとしっかりと議論をしてよりよい制度設計をしていきたい、このように考えております。
飯島弘之 72 番目 / 16 字
○議長(飯島弘之) 町田副市長。
町田隆敏 73 番目 / 293 字
◎副市長(町田隆敏) 私からは、子どもの歯と口腔の健康について再質問いただきましたので、ご答弁申し上げます。
 フッ化物洗口の効果と安全性につきましては、学術的には十分に確立されており、WHOを含め、国内外の専門学会もその利用を推奨しているところでございます。
 しかし、フッ化物洗口の安全性について不安に思われる保護者がいることも承知しております。
 このため、札幌市といたしましては、子どもや保護者への説明におきまして、専門学会や厚生労働省通知に基づく適切な情報提供に努めてまいりますが、あくまでも保護者の選択により同意のあった児童を対象に実施してまいります。
 以上でございます。
飯島弘之 74 番目 / 16 字
○議長(飯島弘之) 天野副市長。
天野周治 75 番目 / 210 字
◎副市長(天野周治) 私からは、市民参加のまちづくりについてお答えをいたします。
 市民参加のまちづくりにつきましては、市政に対し、より多くの市民が参加しやすく、かつ、意見が反映されることを実感できることが必要不可欠であり、まずは、この点を重視し、実証実験なども行いながら検討を進めてまいりたいと考えております。
 条例制定につきましては、こうした検証等を踏まえた上で検討してまいります。
 私からは、以上でございます。
飯島弘之 76 番目 / 54 字
○議長(飯島弘之) 以上で、代表質問は全て終了しました。
 (伴 良隆議員「議長」と呼び、発言の許可を求む)
伴良隆 77 番目 / 208 字
◆伴良隆議員 特別委員会設置及び委員会付託の動議を提出いたします。
 ただいま議題とされております議案等51件のうち、令和6年度の予算に関わる議案については、委員34人から成る第一部予算特別委員会及び委員33人から成る第二部予算特別委員会を設置し、配付の議案付託表のとおり両特別委員会に、また、その他の議案については、同表のとおり関係の常任委員会にそれぞれ付託することを求める動議であります。(「賛成」と呼ぶ者あり)
飯島弘之 78 番目 / 106 字
○議長(飯島弘之) ただいまの伴議会運営委員長の動議に対し、所定の賛成者がありますので、本動議を直ちに問題とし、採決を行います。
 動議のとおり決定することにご異議ございませんか。
 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
飯島弘之 79 番目 / 195 字
○議長(飯島弘之) 異議なしと認めます。
 したがって、ただいま議題とされております議案等51件のうち、令和6年度予算に関わる議案については、委員34人から成る第一部予算特別委員会及び委員33人から成る第二部予算特別委員会を設置し、配付の議案付託表のとおり両特別委員会に、また、その他の議案については、同表のとおり関係の常任委員会にそれぞれ付託されました。
 〔議案付託表は巻末資料に掲載〕
飯島弘之 80 番目 / 119 字
○議長(飯島弘之) ここで、日程に追加して、ただいま設置されました第一部・第二部予算特別委員会の委員の選任を議題といたします。
 本件につきましては、配付の委員名簿のとおり指名することにご異議ありませんか。
 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
飯島弘之 81 番目 / 133 字
○議長(飯島弘之) 異議なしと認めます。
 したがって、委員名簿のとおりそれぞれ選任されました。
 なお、両特別委員会における発言のための委員交代は、先例によりまして、両特別委員長の許可を得た上で行っていただくことといたします。
 〔名簿は巻末議決事件等一覧表参照〕
飯島弘之 82 番目 / 79 字
○議長(飯島弘之) さらに、日程に追加して、第一部・第二部予算特別委員会の委員長の選任を議題といたします。
 (伴 良隆議員「議長」と呼び、発言の許可を求む)
飯島弘之 83 番目 / 17 字
○議長(飯島弘之) 伴 良隆議員。
伴良隆 84 番目 / 124 字
◆伴良隆議員 第一部・第二部予算特別委員会の委員長の選任につきまして、指名推選の動議を提出いたします。
 第一部予算特別委員長に小形香織議員を、第二部予算特別委員長に村松叶啓議員をそれぞれ選任することを求める動議であります。(「賛成」と呼ぶ者あり)
飯島弘之 85 番目 / 105 字
○議長(飯島弘之) ただいまの伴議会運営委員長の動議に対し、所定の賛成者がありますので、本動議を直ちに問題とし、採決を行います。
 動議のとおり決定することにご異議ありませんか。
 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
飯島弘之 86 番目 / 77 字
○議長(飯島弘之) 異議なしと認めます。
 したがって、第一部予算特別委員長に小形香織議員が、第二部予算特別委員長に村松叶啓議員がそれぞれ選任されました。
飯島弘之 87 番目 / 111 字
○議長(飯島弘之) お諮りします。
 本日の会議はこれで終了し、明日2月23日から2月28日までは委員会審査等のため休会とし、2月29日午後1時に再開したいと思いますが、ご異議ありませんか。
 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
飯島弘之 88 番目 / 42 字
○議長(飯島弘之) 異議なしと認めます。
 したがって、そのように決定いたしました。
飯島弘之 89 番目 / 23 字
○議長(飯島弘之) 本日は、これで散会します。