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札幌市議会 会議録検索システム(令和7年第1回定例会 2025-02-20 第3号)

2025-02-20/発言 72 件 / 原本(札幌市議会)

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飯島弘之 1 番目 / 28 字
○議長(飯島弘之) ただいまから、本日の会議を開きます。
飯島弘之 2 番目 / 23 字
○議長(飯島弘之) 出席議員数は、65人です。
飯島弘之 3 番目 / 43 字
○議長(飯島弘之) 本日の会議録署名議員として伴 良隆議員、前川隆史議員を指名します。
飯島弘之 4 番目 / 30 字
○議長(飯島弘之) ここで、事務局長に諸般の報告をさせます。
酒井欣洋 5 番目 / 149 字
◎事務局長(酒井欣洋) 報告いたします。
 勝木勇人議員は、所用のため、本日の会議を欠席する旨、届出がございました。
 市長から、佐藤 綾議員の文書質問に対する答弁書が提出されましたので、昨日、その写しを配付いたしました。
 本日の議事日程、質問順序表を配付いたしております。
 以上でございます。
飯島弘之 6 番目 / 141 字
○議長(飯島弘之) これより、議事に入ります。
 日程第1、議案第1号から第44号まで、第49号から第62号までの58件を一括議題といたします。
 昨日に引き続き、代表質問を行います。
 通告がありますので、順次、発言を許します。
 福田浩太郎議員。
 (福田浩太郎議員登壇・拍手)
福田浩太郎 7 番目 / 18,735 字
◆福田浩太郎議員 私は、ただいまから、公明党議員会を代表して、本定例市議会に上程されました令和7年度予算、令和6年度補正予算、その他諸議案並びに市政の諸課題について、順次、質問いたします。
 最初は、市長の政治姿勢について、6点伺います。
 1点目は、物価高騰対応に係る予算措置についてであります。
 我が国の物価上昇は、前年同月比2%を超える高い水準で推移しています。最近は、米や野菜などの食料品の価格高騰が続いており、ふだんの買物でも実感するところです。それに伴い、昨年12月の毎月勤労統計調査速報では、現金給与の総額が前年同月比で4.8%上昇するなど、36か月連続のプラスとなっており、実質賃金は前年比0.6%の増となっていますが、物価上昇と比べて収入が増えていない世帯はまだ多く、引き続き市民を支援する必要があると考えます。
 これまで、我が会派は、物価高騰への対応について令和4年から要望を行ってきましたが、それに対して、札幌市も国の補正予算を活用しながら対応を行ってきたところであります。
 こうした中、政府も、昨年の11月に、国民の安心・安全と持続的な成長に向けた総合経済対策を閣議決定し、12月17日には、一般会計総額13兆9,000億円に及ぶ補正予算が成立しました。この補正予算は、我が党がさきの衆議院議員選挙において公約として掲げた、低所得世帯への給付やエネルギー価格への支援、地域の実情に応じたきめ細かい支援を行うための重点支援地方交付金の追加措置などがしっかりと盛り込まれた内容となっています。
 我が会派では、昨年11月29日に、秋元市長に対し、物価高対応などを求める緊急要望を行ったところ、昨年の第4回定例会で、住民税非課税世帯への給付金事業が予算計上され、給付について準備が進められているところであります。給付金事業以外の取組については検討中と聞いているところですが、本定例会において、物価高騰対応を含んだ補正予算案が提出されています。
 そこで、質問ですが、物価高騰対応に係る補正予算について、市長の考えを伺います。
 2点目は、地域の実情に合わせた持続可能な公共交通の確保についてです。
 昨今の深刻なバス運転手不足に起因した相次ぐ減便や廃止によって、市民生活に大きな影響が生じており、私も地域から不便を訴える声をお聞きしております。こうした中、運行を路線バス事業者以外が担う形で交通インフラを維持しようとする取組が地域に広がっております。
 例えば、私の地元である手稲区では、循環バス富丘高台線の廃止をきっかけとして、令和4年度から札幌市によるデマンド交通の実証実験が始まっています。運行開始当初から地域の協力を得ながら周知に努め、坂道が多い高台にお住まいの高齢者を中心に買物や通院のための地域の足として愛用されており、いよいよこの4月からは本格運行へ移行いたします。
 また、厚別区においては、地域住民が中心となって移動手段を確保しようとする動きが生まれています。それは、今年度末をもってJRや地下鉄の駅を結ぶ厚別ふれあい循環線が廃止されることを受け、沿線の地域住民が立ち上がり、貸切りバス事業者や札幌市と新たな循環バスの運行開始へ向けた検討を重ね、準備を進めています。
 さらには、こうした札幌市や地域が主体となった取組のほか、交通分野以外の事業者が主体となって移動手段を確保する取組も生まれてきております。地下鉄やJRの駅がない清田区では、医療機関へのアクセス向上を目指し、複数の医療機関が連携して清田区内の病院や区役所などに設置した停留所を結ぶデマンド交通の実証実験を実施し、現在は利用者ニーズの確認など、その効果検証に取り組んでいます。
 我が会派は、これらの各地域において切実な訴えを聞いており、その取組の実現へ向けての後押しを行ってまいりました。その中で特に実感していることは、地域によって公共交通の実情は様々でありますが、交通は、市民生活やまちづくりの根幹であり、インフラであることから、移動手段を可能な限り確保していくことが重要であります。
 そこで、質問ですが、バスネットワークの再編が進む中で、地域ごとの実情に応じた移動手段の確保に関する札幌市の考え方について伺います。
 3点目は、市民の声を取り入れた新たな雪対策についてです。
 本市において、市民意見をしっかりと市政に反映するため、現在検討が進められている市民参加の仕組みづくりについては、昨年、約半年間をかけて、成人式を題材に、どのように多様な市民と行政が課題の解決に向けて一緒に考えていけばよいのかという観点の下、プロセスの検証を行ってきました。
 成人式の議論では、市民アンケートの結果や関係者からのヒアリングなどを基に論点を設定した上で、無作為抽出した市民によって札幌市の人口構成の縮図を構成し、正確な情報提供に基づいてじっくりと議論する、いわゆるミニ・パブリックスと呼ばれる手法を用いた市民会議を実施いたしました。会議では、多様な参加者同士で真剣な話合いが行われ、事業の方向性を決めるに当たって貴重な意見を収集できたと聞いています。また、ふだんは市政に意見を言う機会のない方々が多数参加され、会議後には、当初の考え方が大きく変わった、あるいは、今後、市政に意見を言ってみたいという声も多く上がったそうです。
 このたびの検証では、段階的に市民の声をまとめ上げながら政策の方向性を決定していくという丁寧なプロセスを経ることによって、サイレントマジョリティーを含めた市民の多様な考えを表面化し、反映していくことの効果や、その意義も改めて明らかになったのではないかと感じております。
 さて、本市は、これから除排雪に関する議論を進めていこうとしておりますが、雪はまさに札幌に住む市民一人一人にとって最も身近なものであり、だからこそ、成人式の例のように、多様な市民を交え、小さな声も丁寧に聞きながらしっかりと議論をしていかなければならないと我が会派は一貫して主張してきたところです。
 本定例会には、除排雪の議論を進めるに当たり、審議会を設置する条例案が出されております。専門的な見地からのご意見も踏まえて検討を進めていくという観点から、審議会の必要性は承知しております。しかし、審議会において、市民意見をしっかり取り入れた多面的な議論がなされるためには、さきに実施したミニ・パブリックスのようにこれまでとは異なる新しい手法で進める必要があるものと考えます。
 あわせて、人口減少局面に転じたことを皮切りに、本市は、これまで経験したことのない新たなステージに突入したと考えられ、その中でも、市民の大きな関心事である除排雪は、担い手不足や労務費、燃料費の高騰の情勢にあり、今、大きな転換点にあると言えます。
 解決策になり得る一番のポイントは、やはり先端技術の有効活用であり、これまで取り組んできたような公的除排雪作業の効率化、省力化という観点からだけではなく、これまでの発想を飛躍させて、札幌の冬の暮らしを快適にするという観点から、新たな技術の導入についても真剣に検討していただきたいと考えております。
 そこで、質問ですが、新たな雪対策を検討するに当たっては、新たな手法により市民意見を把握することが重要と考えていますが、今後どのように取り組んでいくつもりか、市長の考えを伺います。
 また、冬の暮らしを快適にする観点からの新たな技術の導入についての考えはいかがか、お伺いいたします。
 4点目は、今後の暑さ対策について伺います。
 札幌における令和6年の夏の平均気温は、平年と比べると2度以上高く、記録が残る1877年の統計開始以降、記録的な猛暑として記憶に新しい令和5年の夏に次ぐ史上2番目の暑さとなりました。
 さらに、この暑さにより、熱中症による救急搬送件数についても、令和5年度は562人、令和6年度は367人と、2年連続で、10年前と比べ、2倍を超える水準が続いております。長期的にも、夏の平均気温はこの100年で約1.8度上昇しており、冷涼と言われてきた札幌の夏の姿もさま変わりしつつある中、市民の健康を守る観点からも暑さ対策は喫緊の課題となっています。
 我が会派では、令和5年8月に行った公共施設等に対するエアコン設置の加速化を求める緊急要望を皮切りに、その後の議会においても継続的に暑さ対策の充実について取り上げてきたところであり、昨年の第3回定例会での我が会派の代表質問において、公共施設等への今後のエアコン設置の考え方及び公共的活用をされている民間施設へのエアコン設置の促進について、市の考えを伺いました。
 これに対し、秋元市長からは、公共施設については、施設の性質や利用形態等を考慮し、健康への配慮を要する市民が利用する施設などから着手するとの前向きな答弁があった一方で、公共的活用をされている民間施設への対応については、財政状況を勘案しながら助成の在り方について検討を進めると、いささか慎重な答弁にとどまっていたところであります。
 介護施設を例に挙げると、札幌市老人福祉施設協議会が令和5年9月に行った調査によれば、調査への回答があった特別養護老人ホームのうち、およそ7割で入居者の居室にエアコンが設置できていない状況とのことであります。また、町内会館など地域の身近な民間コミュニティ施設は市内に約270か所ありますが、このうちエアコンが一部でも整備されている施設は、市が把握する限りでは約5割程度にとどまっているとのことです。
 コロナ禍において大きく抑制されていた地域コミュニティ活動は、ようやく持ち直してきたところであります。そのような中、地域コミュニティ活動の中核となる施設が地域のために尽力する方々の健康を脅かしかねない状態にあることは、あってはならないことであります。
 市民の健康を守るためには、市有施設だけではなく、社会福祉施設やコミュニティ施設をはじめ、一定の公共的な役割を担う民間施設についても、市有施設と同様に整備が進んでいくよう何らかの支援策を講じることは、行政の責任ではないでしょうか。
 そこで、質問です。
 民間施設を含む公共的な役割を担う施設へのエアコン整備について、現在の対応状況と今後の進め方について伺います。
 5点目は、人口減少時代における札幌経済の発展について、2点伺います。
 初めに、市内企業の成長と札幌経済の発展についてです。
 札幌市の人口は、令和2年の約197万人をピークとして、令和42年には38万人減の約159万人となることが予測されています。これに伴い、特に経済活動を主に支える生産年齢人口も、同期間において40万人の減少が見込まれています。また、こうした労働力の減少に加えて、令和5年の民間企業の調査によると、北海道内における社長の平均年齢は61.4歳となっており、平成2年から33年連続で上昇しているなど、経営者の高齢化も進む中、札幌経済を支える企業の生産性維持や市民生活へのサービス提供の継続にどのように取り組んでいくのか、真剣に考えなければなりません。
 早くから全国的に後継者問題や担い手の高齢化などが深刻化していた農業分野では、農業機械の共同利用や、家族単位での営農から、生産法人化や流通大手との提携などにより効率化や大量生産を進め、コスト削減や品質の安定、ブランド化などに成功した事例もあります。
 このような農業における成功事例は、札幌の産業構造の中心となっている第3次産業においても、例えば、企業間の合併や第三者による事業承継、事業の共同化など、企業の競争力を強化するために大いに参考になると思います。札幌市内の企業の99.5%が中小企業となっており、札幌経済は中小企業によって支えられていることを考えると、中小企業の競争力向上を図らずして、札幌経済の発展はあり得ません。
 一方で、人材不足やエネルギーコストをはじめとした諸経費の高騰が続く中、これらの諸課題に対応するには、小さな組織、少ない働き手でも最大の効果を発揮するような企業経営のコンパクト化など、従来のビジネスモデルから脱皮し、時代に対応した経営戦略を進めることが重要であります。札幌市が、今後の人口減少局面においても、経済成長に向けて殻を破り続けていくためには、限られた経営資源を最大限有効に活用していくことが必要不可欠であるものと考えております。
 そこで、質問ですが、人材や資金などの経営資源が限られる中、どのように市内企業の成長を促し、札幌経済を発展させていくのか、札幌市の考えを伺います。
 次に、札幌経済を牽引する企業の創出・育成についてです。
 限りある経営資源を効率的に活用していくには、同業種、異業種にかかわらず、様々な企業間による連携の促進が必要です。札幌市では、オープンイノベーションの推進によるスタートアップの育成や、大札新と銘打った積極的な企業誘致に力を入れております。
 もちろん、このような新たな企業が札幌経済へ大きな活力を与えることは論をまちません。しかし一方で、札幌市内には既に地域の強みを生かしながら様々な分野で活躍する地場企業も多く存在しています。このような札幌の地場企業が日本を代表するような企業へと成長することは、札幌経済の柱となって多くの関連企業への波及効果をもたらすことが見込まれるほか、ほかの企業にとってもロールモデルとなり得ます。人口減少をはじめとして、社会経済情勢が大きく変動する環境において、札幌経済が発展するためには、一社でも多くの企業が札幌経済を支える存在となっていくことが重要であると考えます。
 そこで、質問ですが、今後の札幌経済を牽引する企業の創出・育成についてどのように取り組んでいくのか、伺います。
 6点目は、2040年に向けた創造的福祉社会構築への取組について伺います。
 今後、日本は、少子高齢化と人口減少により、2040年過ぎに高齢者人口はピークに達し、生産年齢人口が大幅に激減すると試算されています。そうした中、地域におけるつながりが衰退し続け、孤独・孤立の問題を深刻化させ、国民の幸福度を押し下げています。
 国連の世界幸福度報告2024年度版によりますと、人々のつながりの豊かさを示す社会関係資本の指標とされる社会的支援と寛容さにおいて、日本はそれぞれ46位、125位と低迷しており、その改善が課題となっています。2040年に向けて、少子化の流れを抑制しつつ、互いの支え合いを基盤とした新しい社会の構築へどのように踏み出すか、これからは正念場の15年となります。
 昨年9月、我が党は、今後を見据えた社会保障の在り方を模索し、公明党2040ビジョン中間取りまとめを発表いたしました。この重要な時期において、大衆福祉の原点を再確認するとともに、これまでの全世代型社会保障を基盤として、新たな創造的福祉社会の構築に挑戦するといたしました。
 創造的福祉社会とは、人口減少時代の諸課題に対処する制度改革だけでなく、人々のつながりと支え合いを幾重にもつくり上げ、全ての人々の尊厳を守るとともに、それぞれの自己実現に最適な環境を提供できる社会を指します。こうした社会を目指す中で、これまでの弱者を助ける社会から、弱者を生まない社会への転換を促し、助けを必要とする人々の尊厳を守りつつ、社会的分断を防いでいくことが重要と考えるところです。
 また、2040年へ向け、介護サービスの需要は強まる一方ですが、深刻な人手不足で経営危機に直面し、閉鎖を余儀なくされる事業所も出てきていると聞いています。地域包括ケアの一翼を担う訪問介護の報酬の減額や人手不足が一因とされます。ゆえに、事業として持続可能性を高めることができるよう、ICT、介護ロボット、AIの活用などで生産性の向上に資する取組を強力に推し進めるとともに、介護度の改善などを評価し、インセンティブを与えるなど、成長できる介護が今こそ求められます。そのために、成長できる介護の実現に向け、介護職員が張り合いを持って勤めることができるよう、本市として成果に応じた評価を上乗せする取組の推進が不可欠と提言いたします。
 正念場の15年において、住み慣れた地域で安心して暮らし続けることができるよう、より一層、介護サービスの質と量の向上が求められるところです。
 そこで、質問ですが、2040年に向けた創造的福祉社会の構築について、市長の考えを伺います。
 またあわせて、創造的福祉社会の構築において、重要な役割を担う介護サービスの質と量の向上についてどのように進めていくのか、伺います。
 次に、水素社会実現に向けた取組について伺います。
 昨年12月に、日経フォーラム「グローバルGX・金融会議札幌」が開催されました。私も参加いたしましたが、行政、金融、投資、エネルギーなど、国内外の専門家による日本のGX金融の将来像についての議論が、様々な事例紹介とともに、丸2日間にわたって熱心に交わされていました。
 札幌、北海道の再生可能エネルギーのポテンシャルの高さは異口同音に語られていましたが、洋上風力の先行事例として世界をリードしているデンマークが投資を呼び込んだときと比べ、資材高騰などにより投資回収が難しくなっていることや、巨大な施設を設置する地域と共生した再生可能エネルギー事業が重要との指摘が強く印象に残りました。これから魅力的な投資案件を示し、広く資金を呼び込もうとしている札幌市にとって、さきに述べた環境の変化に着実に対応し、成功のストーリーをつくり出していくには、札幌市、北海道の地域特性を踏まえた技術を磨き、それを活用したまちづくりを進めていくことが極めて重要と考えます。
 我が会派では、水素エネルギーの普及に向けた札幌市の取組に大変注目してきたところであり、さきの第4回定例会において、水素社会の実現に向けた機運醸成について質問するなど、これまでも質疑を重ねてきました。
 現在整備中の大通東5丁目水素ステーションは、今春のオープン予定と聞いています。昨年の12月には、我が党の国会議員と我が会派の市議会議員全員が現場視察を行い、困難を乗り越え、着実に準備を進めている様子を肌で実感いたしました。
 また、今月行われた雪まつりでは、大通会場3丁目のGX脱炭素エリアを視察しましたが、札幌の企業が開発した水素ストーブや、水素の炎のフォトスポット、燃料電池自動車からの給電のみで無料休憩所内の電力を賄っている様子が展示されており、市民や観光客にとって水素エネルギーの活用が体感できる取組でした。
 このように水素社会の実現に向けたこれまでの取組には一定の評価をしているところですが、一方で、本格的な水素社会の実現に向けては、モビリティーをはじめとする水素需要の拡大が求められます。
 水素ステーションは整備されたものの、一般の市民や事業者にとっては、FCVの導入はまだハードルが高いものと感じられます。また、日常における水素利用の本格普及はこれからといったところであり、市民が水素エネルギーに触れられる機会はまだまだ少ないのが現状です。今後は、より一層、市民や事業者に実際に水素をエネルギーとして使ってもらう取組や、水素を身近に感じてもらえるような取組を推進することが重要と考えます。
 そこで、質問ですが、水素社会の実現に向け、新年度ではどのようなことに取り組むつもりなのか、市長の考えをお伺いします。
 次に、北海道の半導体関連産業集積における札幌市の役割と今後の取組について伺います。
 最先端半導体の国産化を目指すラピダス社の千歳進出が表明されてから早くも2年がたち、試作ラインの稼働開始予定とされている4月まであと1か月半となりました。昨年12月には、最先端半導体の製造に欠かせないオランダのASML社製のEUV露光装置が北海道に到着し、国内で初めてラピダスの千歳工場に搬入が開始されるなど、順調にプロジェクトが進められていることがうかがえます。
 ラピダス社が千歳への進出を表明して以降、千歳市はもとより、近接する恵庭市や苫小牧市においても半導体製造装置メーカーや物流企業などの進出、あるいは進出表明が相次いでおり、北海道における半導体関連産業の集積に対する期待が一層高まっていると感じています。こうした動きの中、札幌市においても積極的に半導体関連企業の誘致に取り組むとともに、200万都市としての札幌市の役割を改めて確認し、札幌の都市機能を生かした取組を進める必要があると考えます。
 札幌市には、大学や研究機関が集積し、材料科学やAIなど半導体関連分野の研究も進められているほか、北海道大学とラピダス社では高度人材の育成と先端半導体研究について協力を進めるということであり、ラピダス社が2ナノ半導体の評価、分析を行う拠点を、2024年中をめどに大学のキャンパス内に設置することも発表されています。
 また、ラピダス社によると、パイロットライン稼働時に働く人数は技術者だけで最大400人が見込まれ、IBMとの技術協力のため、アメリカに派遣している150人の技術者も、順次、北海道に転入されているとのことであり、一定数の方が居住地を札幌市内に構えるといった話も聞こえています。
 ラピダス社は、最先端の半導体製造と、これを実現するために必要な海外企業との連携を目指すということですから、今後、国内外から世界中で活躍する高度技術者が道央圏に集まることも予想できます。次世代半導体生産拠点とそれを支えるサプライチェーンについては、ラピダス社が千歳の美々ワールドに立地したことを踏まえれば、短期的には道央圏南部への集積が中心となることが予想されますが、札幌市としても、その都市機能を生かし、自ら北海道における半導体産業の中核的な役割を果たす気概を持ってほしいと思います。
 そこで、質問ですが、ラピダス社の本格稼働を見据えて、北海道の半導体産業集積における札幌市の役割と今後の取組について伺います。
 次に、市内企業が外国人留学生を採用するための取組について伺います。
 生産年齢人口の減少や人手不足の課題が深刻化し、多様な人材の確保が求められる中、外国人が労働力として着目されるようになり、日本国内においては、2024年10月末時点の外国人労働者及び外国人を雇用する事業者が過去最多となりました。
 一方で、北海道及び札幌圏において、2024年10月末時点の外国人労働者及び外国人を雇用する事業者の増加率は国を上回るものの、札幌圏の外国人を雇用している事業主は約2,700社と、大阪圏の約1万6,900社、名古屋圏の約1万1,300社、福岡県の約7,100社と比較すると圧倒的に少ない状況となっております。
 外国人労働者が職場に加わることで、多様な文化や価値観が交わり、新たなアイデアや視点がもたらされることに期待ができる一方で、コミュニケーションスタイルの違いや、働き方、時間感覚に対する認識の差、文化の違いによる摩擦が生じる可能性があります。実際に、市内企業においては、外国人採用の課題や雇用しない理由として、外国人の日本語能力や労働慣習や文化の違いが上位に挙げられており、特に、言葉による業務指示や意思疎通の面での不安が高くなっていると聞いております。
 外国人の中でも、留学生は、一定期間、日本で生活をしており、英語などの外国語の能力はもちろん、日本語でのコミュニケーションが可能であることに加え、日本での日常生活や文化にもなじみがあり、外国人採用への不安は和らぐものと考えます。特に、日本に強い関心を持ち、留学にまで踏み切る外国人は、日本のファンとも言え、社会の大事な一員として、職場での活躍はもとより、海外への住環境などの魅力発信においても好影響をもたらすことが期待できることから、企業が採用するメリットは大きく、外国人留学生の採用をより一層促進していくべきと考えます。
 そこで、質問ですが、市内企業が外国人労働者を採用する意義をどのように捉えているのか、また、市内企業が外国人留学生を採用していくために、札幌市がどのような取組を進めていくのか、伺います。
 次に、地域活性化に資するローカルイノベーションの振興について伺います。
 ローカルイノベーションとは、地域特性に応じた創業や起業を促進し、地域における社会と技術のシステムそのものが変動する現象のことであり、地域社会の資源を活用して新しい事業や商品、サービスを生み出すことで、住民の横のつながりを再生するなど社会課題の解決に資する効果もあります。
 その振興に関して、2点伺います。
 1点目は、創業を増やす取組についてです。
 昨今、小規模ながらも魅力的な商品やサービスを提供し、地域の価値向上や活性化につなげるスモールビジネス、日本語で言うところの小商いが注目を集めています。昨年、NHKなどの報道・情報番組において、番組ディレクターにスモールビジネスの震源地を突きとめたとまで言わしめた、東京都小金井市にあるコウカシタ・ヒガコインキュベーションをご存じでしょうか。
 JR東小金井駅近くの高架下、約150メートルにわたり、畳4畳から6畳ほどの小さな面積ですが、バラエティーに富んだ小さな店舗が立ち並ぶ一画があります。この施設には、創業を目指す方が共同で使えるシェアキッチンがあり、そこで起業のノウハウや顧客を得た後、同じ施設内にある、広さは狭いものの、低廉な金額で借りられる店舗に移り、お店を開くことができるという、円滑な事業展開を支える仕組みがあります。低廉な費用で、かつ同一施設内で事業の立ち上げから店舗開店まで一連の流れで事業展開が可能なことから、これまで資金面などの問題から起業したいが、できないといった起業潜在層を取り込み、実際の起業につなげるという効果的な支援ができており、そのことが地域の活性化にも結びついています。この施設の一番のポイントは、低廉な価格で希望者に施設を提供できるという点であり、いかにして、土地の賃借料と建設費を抑え、かつ魅力的な貸し店舗を造れるかが重要なポイントとなっています。どの地域でも簡単に取り組めるものではありませんが、潜在層の最初の一歩を踏み出すための後押しとなっているのは紛れもない事実です。
 経営効率化の流れの中で、以前にはあった商店主のような存在がどんどんいなくなり、商いにおける顔の見える関係は失われつつあります。一方で、東小金井駅周辺には、バラエティーに富んだ小商いが多くの人々を引きつけていました。このコウカシタ・ヒガコインキュベーションのように起業潜在層に刺さるような取組を積極的に進めていくことが、経済成長を含め、札幌のまちの成長において重要になってくると考えています。
 そこで、質問ですが、創業環境の整備など創業を増やすための施策について、札幌市として、現状認識と今後の取組の方向性についてお伺いいたします。
 2点目は、今後のスタートアップ支援についてです。
 今後のスモールビジネスの成長に期待するところですが、複雑多様化した地域課題の解決や地域経済の活性化などにおいては、社会に変革をもたらすようなビジネスモデルを実現し、短期間で急速な成長を遂げる、いわゆるスタートアップがキープレーヤーになると考えています。
 昨年9月のNo Maps2024で、株式会社ファストトラックイニシアティブの深津幸紀氏は、ベンチャーキャピタル、いわゆるVCが先か、起業家が先かの議論があるが、答えはVCが先である、スタートアップ・エコシステムにおいて、VCは非常に重要な存在と言われていました。
 また、昨年11月、我が会派は、スタートアップ先進地と呼ばれる福岡市を訪問し、九州地域のエコシステム構築に大きく貢献しているFFGベンチャービジネスパートナーズの副社長である山口泰久氏にお会いするとともに、官民協働型スタートアップ支援施設、FUKUOKA GROWTH NEXT、いわゆるFGNを視察しました。
 山口氏は、日本政策投資銀行の社内ベンチャーでキャピタリストとして10年間で約50社に投資し、うち約20社が上場という優れた投資成績を残された方であります。その経験を買われ、福岡銀行からVC立ち上げの要請を受け、以来、7年間で100社に投資され、そのうち、企業価値が投資開始時から100倍の500億円超となった九州大学からのベンチャー企業、QPS研究所をはじめ、5社が上場と、7年を経て結果が見え始めたところです。
 また、山口氏は、若者への教育が不可欠として、九州大学ビジネス・スクールと提携し、大学の研究シーズを題材にしたビジネスプランを学生につくらせるという事業を行っていました。さらに、大学の基礎研究を事業化するために資金供給を行う、いわゆるGAPファンドの確保、充実にも奮闘されていました。加えて、スタートアップ企業の一番の課題は、社長となる人材がいないことであり、特に大学発ベンチャーではそれが顕著であることから、経営者プールをつくるため、経営者候補の募集を行い、適任者を維持しておられました。
 一方、FGNについては、今年度、支援の要となるスタートアップカフェの大幅リニューアルが行われており、ほぼ年中無休で夜9時まで対応可能な相談機能の強化とともに、人材マッチング機能、多彩なメンター陣によるマンツーマンの支援、バックオフィスサポートなどの事業を新たに開始していました。
 加えて、福岡市は、ふるさと納税を活用したソーシャルスタートアップ支援を新たに始めています。選ばれた10社がプレゼンによる寄附集めを行い、返礼分は市が負担、寄せられた寄附は、市を介して、全額、スタートアップに渡すというもので、今年度は合計3,000万円を集めたとのことです。
 秋元市長は、No Maps2024で、官民共創のまちづくりに関するセッションに福岡の関係者とともに登壇し、先行している福岡の事例も参考にしながら、北海道を盛り上げていきたいと熱く話されており、今後のさらなる展開に期待したいと思います。
 そこで、質問ですが、福岡市の事例をそのままの形で札幌市に取り入れることは難しいと承知しておりますが、本市の地域特性を踏まえ、社交場ヤングはもとより、EZOHUBやエア・ウォーターの森など、民間資源を活用したスタートアップ支援を今後どのように進めていくのか、お伺いします。
 次に、民間活力を生かした製品プラスチックの資源循環について伺います。
 プラスチックは、軽量で自由自在に形成でき、透明なもの、着色されているものがありますが、その分、添加物も混合されます。また、硬度の高いポリカーボネート、金属やガラス製品などが混合された複合材料など、機械的強度が多種多様であり、私たちの生活に幅広く浸透した必要不可欠な素材であると言えます。しかしながら、その多様性がリサイクルを大変難しくしているという一面もあります。
 こうした中、世界では、国際的なプラスチック規制の枠組みである国際プラスチック条約をつくることが目指されましたが、EUと産油国との溝が埋まらず、目標であった2024年内の合意は実現しませんでした。
 我が国は、アメリカに次いで世界第2位のプラスチックごみ大国となっており、脱炭素社会の構築、海洋プラスチックの問題等が顕在化している今日、プラスチックごみの汚染防止、プラスチックのリサイクルは、持続可能な資源循環の社会へ移行する上で喫緊の課題と考えます。現在、廃プラスチックの約87%と高い比率でリサイクルがされておりますが、そのうち62%がサーマルリサイクルのため、CO2が排出され、資源循環の観点から、マテリアルリサイクル、ケミカルリサイクルへの抜本的な方向転換が必要です。
 先日、我が会派が視察したNEDOでは、廃プラスチックを熱分解し、ガス化、油化し、プラスチック原料にリサイクルする技術、また、製造コスト低減の研究開発が行われています。また、民間企業では、グリーンケミストリーやサーキュラーエコノミーを推進しており、プラスチックリサイクルにおいては、熊本、富山で先進的な取組がなされております。このような様々なリサイクル技術を組み合わせ、化学工学的に柔軟性のあるリサイクル工程により、コスト低減や環境負荷低減ができるように抜本的な対策をすべきと考えます。
 そのような中、本市においては、令和4年に施行されたプラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律に基づいて、リサイクル手法を検討する際、これまでの容器包装リサイクル法に基づくリサイクルルート、いわゆる32条ルートだけでなく、再商品化事業者と連携し、国の認定を受けて実施する手法、こちらは33条ルートとも言いますが、これも検討しております。
 そして、この33条ルートに関しては、昨年12月より、民間事業者から幅広い提案を聴取する、プラスチックのリサイクル手法に関するサウンディング型市場調査が実施されております。新たに33条ルートを活用することにより、様々なリサイクル技術を持つ事業者が参入できる間口が広がり、我が会派が常々訴えている地域産業の活性化と育成がなされることを期待いたします。
 容器包装プラスチックに加え、製品プラスチックの回収が今後開始されるに当たっては、市民には出しやすい回収を、再商品化事業者においては効率性と環境負荷の低減、ニーズに沿ったリサイクルに努めながら、安定した処理をできるかが肝要と考えます。
 そこで、質問ですが、民間活力を活用した効果的な資源循環の実現に向けたスケジュールを早急に示すべきと考えますがいかがか、お伺いします。
 また、再商品化事業者と連携する際に重視するポイントとはどういった点なのか、併せてお伺いします。
 次に、こども誰でも通園制度の今後の取組について伺います。
 我が会派は、これまで、子育て家庭の孤立防止と全ての子どもの生育に資するため、保護者の就労の有無にかかわらず、未就園児のいる家庭が保育施設等の利用ができるこども誰でも通園制度の創設が必要であると繰り返し提言してまいりました。
 国においては、昨年6月に法改正を行い、生後6か月から2歳までの未就園児を対象に、この制度を2026年度から全国で実施するとしており、それまでの間、試行的に実施することで、運用上の課題などを検証し、制度設計していくこととしています。
 札幌市においては、昨年8月から試行的事業を開始しているところです。この間の定例会や決算特別委員会などにおいて、我が会派からは、試行的事業を早期に実施し、課題検証を進めること、利用者目線に立った子育てDXの推進などにより利便性を高めること、事業者の声を十分に聞きながら安心して利用できる制度とすることを求めてきたところです。
 昨年11月には、この通園制度の実態を把握するため、試行的事業を実施している保育施設を視察いたしました。そこでは、ふだんの保育に加えて、自分たちの施設が地域の親子のために貢献できている実感があるといった声が上がった一方、保育士の確保など、運営面での課題があるといった声もいただいたところです。
 札幌市として、こうした声にしっかりと向き合い、必要に応じて、国に対しても意見をしながら、利用者と実施施設双方にとってよりよい制度となるよう検討を進める必要があると思います。
 そこで、質問ですが、こども誰でも通園制度について、今後どのように取り組まれていくのか、伺います。
 次に、札幌市における社会的養護の推進について、2点伺います。
 1点目は、社会的養護の方々の自立に向けた支援についてです。
 現在、我が国では、約4万2,000名の子どもたちが様々な事情により家庭での養育が困難なため、児童養護施設や里親など、いわゆる社会的養護の下で生活しており、札幌市においても800名ほどの子どもたちがこうした養育環境の下で生活しています。
 社会的養護の子どもたちは、原則18歳になると施設や里親の元から巣立っていくこととなりますが、実際には、就職や進学をした後も、困り事や不安を抱えることはあり、とりわけ自身の家庭による支援が得られにくい社会的養護経験者の方々は、悩みを一人で抱え込んでしまう例も少なくありません。
 国が令和2年度に実施した児童養護施設や里親等への措置が解除された方々に対する実態調査によると、社会的養護経験者の方々は、巣立ちの後も、生活費や学費のこと、将来のこと、仕事や人間関係のことなど、様々な悩みや心配事を抱えているという結果が挙げられています。
 加えて、施設や里親の皆さんに、自立する際に温かく送り出してもらったにもかかわらず、仕事や学校を辞めてしまったとは言えない、施設では、もう別の子どもが生活をしているので、今になって再び施設に迷惑をかけるわけにはいかないといった声も聞こえています。
 これらの背景を受け、国は、令和4年の児童福祉法改正において、社会的養護経験者等の孤立を防ぎ、必要な支援に適切につなぐため、当事者間の相互交流の場や情報の提供、関係機関との連絡調整等を行う社会的養護自立支援拠点事業を創設するなど、社会的養護の方々の自立を支援する制度拡充を図ったところです。
 札幌市においても、毎年50名ほどの児童が就職や進学等により施設を退所していると伺っておりますが、退所が近づいてきた際や退所した後も、一人で悩みを抱えないようにしっかりと支えられる体制強化が大変重要であると考えます。
 そこで、質問ですが、社会的養護の方々の自立に向けて、今後どのような支援に取り組んでいくのか、伺います。
 2点目は、里親制度の推進についてです。
 親元で暮らすことができない子どもにとって里親委託や養子縁組が優先されるべきことは、平成元年に国連で採択された子どもの権利条約にも明記されており、家庭養育の重要性は以前から世界的に認識されていました。その一方、我が国の里親制度に対する取組は、欧米主要国と比べて進みが遅く、施設養護を中心とする状況が長く続いてきました。こうした背景を踏まえ、平成28年の児童福祉法改正により、家庭養育優先の原則が示されたことで、我が国の社会的養護は大きな転換を迎え、乳児院や児童養護施設においては、できる限り家庭的環境の確保に取り組むべく、施設の小規模化や分散化が求められるとともに、全国的に里親養育を推進する取組が広がってまいりました。
 札幌市においても、包括的な里親支援を行うフォスタリング機関を設置して様々な支援を行った結果、里親に委託される子どもの割合は、令和2年度から令和5年度までの間で約30%から40%近くまで上昇しており、令和3年度の全国平均23.5%と比べても高い割合にあります。
 我が会派としても、これまで議会において里親制度の重要性について訴えており、札幌市の取組については一定の評価をしておりますが、里親を必要とする子どもは、いまだ多いものと考えます。
 そのような中、令和4年の児童福祉法改正により、従来のフォスタリング機関を里親支援センターとして新たに児童福祉施設に位置づけることが可能となるなど、都道府県、政令指定都市及び児童相談所設置市においては、里親制度のさらなる推進が求められているところです。
 そこで、質問ですが、札幌市として、今後の里親制度の推進にどのように取り組む考えか、伺います。
 次に、にぎわいと需要の創出によるていねプールの再整備について伺います。
 ていねプールは、老朽化が進み、存廃の判断が必要となっています。昨年の第3回定例会では、自由民主党の和田議員の質問に対し、市民意見や他都市の事例などを踏まえ、検討するとの答弁がありました。
 札幌市は、今年度を含め、2か年にわたり、プール利用者と全市民を対象にアンケート調査を実施しました。寄せられた声としては、子どもが安心して学べる場所は必要、通年利用ができる施設にしてほしい、魅力的な施設であれば、さらに幅広い世代が利用するのではなどの意見があり、利用者のみならず、市全体でも高いニーズがあると判断できる意見が多く寄せられました。
 また、昨年、我が会派では、多世代が一年中活用できるプールエリアへの再整備を民間活力の導入で行っている四つの自治体を調査しましたが、共通して言えることは、通年でのにぎわいを創出するべく、再整備の計画を立てていることです。屋外プールだけでは、夏の2か月程度の利用であり、残りの期間は閑散となります。そこで、民間の収益施設を併用するなどしてにぎわいをつくり出そうとしていました。また、行政の役割として、屋外プールの再整備に加え、公園エリアの充実を図ることとした静岡市、絵本の世界観をモチーフにした広場の設置により、県内随一の100万人以上の集客施設とした越前市のほか、通年でのにぎわい創出と併設される民間投資による施設が資本回収しやすいよう、屋外プールから屋内プールに再整備した事例がありました。
 プール施設存続の検討過程では大きな反対意見は出なかった一方で、どのように一年を通じたにぎわいを創出するか、官民連携での再整備に手を挙げる民間業者がいるのかというのが共通の課題でありました。また、興味深い事例として、越前市では、学校プールの老朽化対策として、市内17校全てのプール授業を再整備した屋内プールで受け入れるという工夫がなされていました。札幌市においても、老朽化によりプールの大規模改修などが必要な学校について、原則、市民プールや民間プールなどの他施設を利用する形へ移行するとの方針が示されているところです。
 ていねプールの昨シーズンの利用者数は、夏休みが1週間延びたこともあり、老朽化施設であっても10万4,288名と13年ぶりに10万人を超えました。施設が新しくきれいであり、人気のアトラクションの設置があれば、利用者を一層引きつけることが可能と思われます。水面積やプールエリアをコンパクト化し、再整備費と水道光熱費の低減を図ることや、波のプールを再整備せず、代わりにバケツアトラクションや幼児用プールの整備、地元ゆかりの絵本作家に協力いただき、学べる絵本・遊具広場を開設するといった様々な工夫は、行政が主体となれば可能と考えます。
 そこで、質問ですが、ていねプールは、札幌市が必要な施設と判断した上で、にぎわいと需要の創出による再整備を行うべきと考えますがいかがか、お伺いします。
 最後に、学校教育を通じたウェルビーイングの向上について伺います。
 ウェルビーイングには、直訳すると幸福や健康という意味が含まれていますが、短期的な幸福のみならず、身体的、精神的、社会的によい状態にあることを言い、生きがいや人生の意義など将来にわたる持続的な幸福を含むものであり、教育においても世界的に注目されている考え方です。
 教育の本来の目的は、学力習得のもっとその先にある長い人生をいかに幸福で充実したものにするかであり、子どもたち自身の必要な心理的、認知的、社会的、身体的な潜在能力、すなわち生きる力を養うことにほかなりません。そのことからも、教育は子どもたちの幸福のためにあると考えます。
 令和5年6月に閣議決定された国の第4期教育振興基本計画においても、持続可能な社会のつくり手の育成とともに、日本社会に根差したウェルビーイングの向上がコンセプトに掲げられており、国全体で教育の視点からもウェルビーイングの理念の実現を目指しています。国や地域によってそれぞれの文化的価値につながるウェルビーイングがあることから、国の計画の中では、日本の特徴やよさを生かし、調和と協調に基づくウェルビーイングを教育を通じて向上させていくことが示されております。
 我が国においては、人とのつながりや社会貢献意識などの協調的な要素は比較的高い傾向が見られるものの、自己肯定感や自己実現などには課題があると言われております。具体的には、子どもが学ぶ意義を十分に見いだせず、主体的に学びに向かうことができていない、また、コロナ禍を経て、実体験の格差が生じたりしているなどの指摘もあります。
 こういった課題を踏まえ、先般、我が会派は、佐賀市立東与賀中学校の学び合いの授業を視察してまいりました。教師が大勢の子どもを相手に指導を行う一斉指導ではなく、教師が子どもたちの幸せを願い、一人も見捨てないという願いから、全ての子どもたちの可能性を引き出す能力開発、個別最適な学びと協働的学びの実現を目指しているという学び合いの授業を、各教科、実際に参観させていただきました。
 そこでは、友達同士、お互いに声を掛け合う姿や、事前に予習して積極的に教える姿が、さらには、分からないことを友達に闊達に聞く姿がどの教室でも見られました。互いに学び合いながら、教える子どもは理解が深まり、また、いろいろな考え方に出会いながら学びが進められており、友達や仲間の力をうまく借りながら多様な人と折り合いをつけることなど、これから生きていく上で必要な力を身につけていると感じました。
 私どもは、主体的、協働的な学びがウェルビーイングの向上につながると実感し、そうした学びの重要性を改めて認識したところであります。
 そこで、質問ですが、札幌市として、学校教育を通じてウェルビーイングの向上についてどのように取り組んでいくのか、教育長のお考えを伺います。
 以上で、私の質問の全てを終了いたします。ご清聴、誠にありがとうございました。(拍手)
飯島弘之 8 番目 / 25 字
○議長(飯島弘之) 答弁を求めます。
 秋元市長。
秋元克広 9 番目 / 3,830 字
◎市長(秋元克広) 全体で10項目にわたり、ご質問をいただきました。私からは、大きな1項目めの私の政治姿勢についての6点、それから、2項目めの水素社会実現に向けた取組についてお答えをさせていただきます。その余のご質問に対しましては、担当の町田副市長、石川副市長、天野副市長、教育長からお答えをさせていただきます。
 大きな1項目め、私の政治姿勢についてのまず1点目、物価高騰対応に係る予算措置についてお答えをいたします。
 今回の補正予算におきましては、食材費が高騰する中、学校給食の保護者負担を据え置くための公費負担に加え、令和6年度に実施をいたしました定額減税に係る調整給付の支給額が不足する方などへの給付金の支給のほか、市民への幅広い支援として、家事用の水道基本料金2か月分を減額することとしたところであります。さらに、事業者への支援といたしましては、食料品等の物価高騰の影響を受けている保育所等の事業継続の支援や、公共交通の確保のためのバスやタクシー事業者への支援を実施する考えであります。
 そのほか、ご指摘の昨年の第4回定例会で予算計上いたしました住民税非課税世帯への給付金につきましては、2月中に給付を開始することを予定しており、総額約273億円の物価高騰対策を確実に実施し、必要な支援を、市民や事業者に対し、速やかに届けてまいりたい、このように考えております。
 次に、2点目の地域の実情に合わせた持続可能な公共交通の確保についてお答えをいたします。
 バス路線の減便や廃止などが進み、一部の地域で市民生活に影響が出ている中、運転手不足によるバス路線の再編は当面続くことが想定をされますので、各地域の実情に合わせて今後の地域交通をどのように確保していくかということは重要な視点であると認識をしております。
 このため、昨年度策定をいたしました札幌市地域公共交通計画では、路線廃止に伴い、公共交通が空白となる地域には、地域のご意見を聞きながら札幌市が主体となって代替の交通手段を提供すること、これに加えて、地域の実情をよく知る地域住民が主体となって移動手段を確保する、こういった動きに対しましても札幌市が支援することを位置づけて取り組んでいるところであります。
 札幌市といたしましては、これらの取組を地域に寄り添いながら進めるために、新たに担当課を新設して体制強化も図ることとしております。今後も、地域、事業者、行政の三者が一体となって取組を進め、持続可能な公共交通の確保を目指してまいりたい、このように考えております。
 次に、3点目の市民の声を取り入れた新たな雪対策についてお答えをいたします。
 除排雪など市民生活に影響の大きい行政サービスの在り方の検討に当たりましては、政策形成過程の初期段階から市民の皆様とともに考え、議論し、行政への信頼感や納得感をいただきながら、これを形成していくことが重要だと認識をしております。
 そのためには、まず、現状や課題などについて積極的に情報提供するとともに、議論や検討が必要な理由、このことも明らかにした上で、市民の意向や考え方を把握し、それを踏まえて検討を進めていくことが重要だと考えております。
 その手法として、成人式の際に実施をいたしましたSNSを活用したアンケートやミニ・パブリックスは新たな手法として有効なものと考えており、審議会の議論と併せて、市民全体の意向等をできる限り表面化することに取り組んでまいりたい、このように考えております。
 また、快適な冬の暮らしを支えるために、生活道路の除雪やつるつる路面の情報などをSNSで配信してきているところでありますが、さらなる快適性の向上を目指し、先端技術の活用についても、審議会のほか、企業、大学とも連携をしながら推進してまいりたい、このように考えております。
 次に、4点目の今後の暑さ対策についてお答えをいたします。
 気候変動に起因する暑さへの対応は、市民の健康を守るための喫緊の課題と認識をしており、健康への配慮を要する市民が利用する施設などを優先し、整備を進める考えであります。
 市有施設につきましては、令和6年度の既往予算や令和7年度予算において所要の措置を講じ、対象とする施設の約9割で整備が進む見込みであります。また、社会福祉施設や市民集会施設など一定の公共性を有する民間施設につきましても、令和6年度補正予算や令和7年度予算に、対象となる施設のうち、未整備であると見込まれる施設の整備を進めるための予算を計上したところであります。
 そういった状況を、新たに作成するリーフレットの配布等を通じて積極的な制度の活用を促進してまいりたい、このように考えております。こうした取組により、民間施設を含む公共性を有する施設へのエアコン整備を推進し、市民の健康を守るための暑さ対策に積極的に取り組んでまいりたい、このように考えております。
 次に、5点目の人口減少時代における札幌経済の発展についてお答えをいたします。
 まず、市内企業の成長と札幌経済の発展についてでありますが、経営資源が限られる中、企業が持続的に成長していくためには、製品やサービスの付加価値向上やデジタル化による生産性向上等が重要であります。したがいまして、これらに取り組む企業への支援を進めているところであります。
 さらに、社会経済情勢が大きく変化する中で札幌経済が成長を続けていくためには、企業が持つ事業価値を高め、次世代に引き継いでいくことが必要であり、新分野への展開や、事業・組織再編のほか、事業承継などということも重要な取組であると認識をしております。
 そこで、経済団体や金融機関をはじめとした関係機関とも連携をしつつ、これらの経営革新等に取り組む企業をそれぞれの経営状況に応じて多角的に支援することで、札幌経済の発展に努めてまいります。
 次に、札幌経済を牽引する企業の創出・育成についてでありますが、札幌市が持つ地域の強みや時代の潮流を捉え、経済成長の原動力となる企業を継続的に生み出していくということが、雇用の拡大と地域経済の好循環につながるものと認識をしております。
 このため、大きな成長が見込まれる市内中小企業を選定し、専門家による集中的な支援を実施するなど、札幌経済を牽引する企業の育成に向けた取組を進めているところであります。こうした企業の創出・育成はもとより、新たな経済発展の鍵となるGX産業や次世代半導体関連産業の集積や成長に積極的に取り組むことで足腰の強い札幌経済を構築してまいりたい、このように考えております。
 次に、6点目の2040年に向けた創造的福祉社会構築への取組についてお答えをいたします。
 まず、1点目の創造的福祉社会の構築についてでありますが、少子高齢化や人口減少が進む中、近隣関係の希薄化や単独世帯の増加など、社会から孤立をし、複合的な課題や制度のはざま等の課題を抱えた世帯の増加、顕在化、こういったことが大きな課題であると認識をしております。
 孤立を防ぎ、暮らしにくさや困り事を抱える方が地域で安心して生活をしていくためには、人々がつながり、支え合い、互いにその個性や能力を認め合う社会を目指すということは非常に重要だと認識をしております。
 本市におきましては、多様化した地域課題を受け止め、医療、介護、福祉などを包括的に提供する取組を進めることで、互いに支え合い、つながり合って、安心して暮らし続けられるまちを目指しているところであります。
 次に、2点目の介護サービスの質と量の向上についてでありますが、2040年に向けて介護サービスの需要が増加する中、介護人材は人手不足となることが見込まれるところであります。このため、介護職の社会的評価を高めるなど、介護サービスを持続可能にするための取組ということが重要であると認識をしております。
 札幌市では、介護人材確保・定着に向けて、若年層への啓発や、ICTを活用した介護現場の生産性向上支援など、様々な取組を進めているところでありますが、今後とも、国や北海道とも連携をし、介護サービスの質と量の向上について引き続き推進をしていきたい、このように考えております。
 次に、大きな2項目めの水素社会実現に向けた取組についてお答えをいたします。
 水素社会の実現に向けましては、水素の様々な利活用の方法を多くの方々に知っていただき、需要の拡大につなげていくということが重要だと認識をしております。
 今年度策定を予定しております札幌市水素エネルギー基本方針におきましては、運輸分野と建物分野を中心に、まちづくりを通じて水素エネルギーの利用拡大を図ることとしており、新年度は、この方針を踏まえた取組を進めていく考えであります。
 具体的には、積雪寒冷地における商用車の運用実証などを行い、活用事例を積み重ねながら、幅広い分野で水素車両を導入するための環境整備を行っていきたいと考えております。また、建物への純水素型燃料電池の導入支援策、これを拡充いたしまして、商業施設など多くの人々が集まる場所への設置を促していくことで、これまで以上に市民や事業者が水素を身近に感じられるまちづくりを進めてまいりたい、このように考えております。
 私からは、以上です。
飯島弘之 10 番目 / 16 字
○議長(飯島弘之) 町田副市長。
町田隆敏 11 番目 / 1,212 字
◎副市長(町田隆敏) 私からは、大きな7項目めのこども誰でも通園制度の今後の取組について、そして、大きな8項目め、札幌市における社会的養護の推進についての二つの項目についてお答え申し上げます。
 まず、大きな7項目めのこども誰でも通園制度の今後の取組についてでございますが、今年度の試行の結果、保護者からは、子どもの集団生活の中での成長が実感できるなどの好意的な反応が示される一方、事業者の皆様からは、同様の評価とともに、誰でも通園できる制度の中で、都度、都度、入れ替わる子どもの受入れへの対応に苦労があるとの声もいただいているところでございます。
 そこで、来年度は、国の動きを受け、事業者に対する補助単価の引上げやオンライン予約の導入を進めるとともに、この制度に関わる施設のさらなる確保に向けて、試行状況を丁寧に情報提供するなど、事業者の理解と協力を求めていく考えでおります。
 その上で、試行事業の検証を行い、国に対して補助制度の維持、拡充を求めるなど、令和8年度からの本格実施に向けた体制を整え、子育て家庭の孤立防止や子どもたちの健やかな成長につなげてまいりたいと考えるところでございます。
 次に、大きな8項目めのうちの札幌市における社会的養護の推進についての1点目、社会的養護の方々の自立に向けた支援についてでございますが、社会的養護の下にある子どもたちや社会的養護経験者の方々が一度自立した後に、何らかの壁にぶつかっても孤立せず、寄り添い、支えられる環境は大変重要であると認識するところでございます。
 札幌市では、法改正を受け、令和6年度から、施設等で生活する子どもに対し、円滑な自立に結びつくよう、退所に係る一律の年齢要件を弾力化し、一人一人の状況に合わせて支援を実施しているところでございます。これに加え、令和7年度からは、退所者が困難を抱えた際の新たなよりどころとして、包括的な相談支援を行う社会的養護自立支援拠点を1か所開設し、再び社会に踏み出せるよう支援の強化を図ってまいりたいと考えるところでございます。
 次に、2点目の里親制度の推進についてお答え申し上げます。
 特定の大人との愛着を形成し、生活習慣を獲得することができる家庭生活は、子どもが心身ともに健やかに成長するための重要な基盤であり、将来自らが家庭を築く際のモデルにもなり得るものと認識するところでございます。
 そのため、社会的養護の下で生活する子どもも家庭と同様の環境で養育されるよう、里親の開拓や育成、子どもを預かった後の里親からの相談対応などに取り組んできているところでございます。令和7年度には、法に基づく里親支援センターを1か所設置し、長期的な視点で里親との信頼関係を構築しながら専門性を積み重ね、里親の下で暮らす子どもが安心して育まれる社会を目指してまいりたいと考えるところでございます。
 私からは、以上でございます。
飯島弘之 12 番目 / 16 字
○議長(飯島弘之) 石川副市長。
石川敏也 13 番目 / 2,238 字
◎副市長(石川敏也) 私からは、大きな3項目め、北海道の半導体関連産業集積における札幌市の役割と今後の取組について、4項目め、市内企業が外国人留学生を採用するための取組について、5項目め、地域活性化に資するローカルイノベーションの振興について、6項目め、民間活力を生かした製品プラスチックの資源循環についてお答えを申し上げます。
 まず最初に、大きな3項目め、北海道の半導体関連産業集積における札幌市の役割と今後の取組についてであります。
 197万人の人口を擁し、高等教育機関が集積する札幌市は、これまでも北海道におけます人材育成拠点としての役割を担ってきたところでございます。道内への半導体関連産業の集積に向けましては、とりわけ高度人材の育成が不可欠でありまして、札幌市の役割は一層大きくなるものと認識をいたしております。
 そのため、次年度以降は、国の交付金を活用しながら、北海道大学等と連携し、半導体関連の人材育成体制の強化や教育研究拠点の整備、さらには、研究開発支援等にも取り組んでまいりたいと考えております。
 また、高度人材を国内外から受け入れる観点からは、外国語での生活情報の提供や教育環境の充実も重要でありますことから、関係団体とも連携しながら、庁内一丸となって受入れ環境の整備に取り組んでまいります。
 続きまして、大きな4項目め、市内企業が外国人留学生を採用するための取組についてであります。
 今後は、大卒の学生も減少することが想定される中、企業側は、外国人留学生もターゲットに入れて採用力を高めることが求められております。また、留学生を採用することで、例えば多文化の共生や多言語対応が可能になるなど、企業の活性化につながる効果を期待できますことから、市内企業が留学生を採用する意義は大きいものと認識をいたしております。
 現在、国内の留学生約28万人のうち、半数程度が首都圏に在籍をしておりますが、卒業後に日本での就職を希望する留学生のうち、約2割は希望がかなっていない状況でありますことから、首都圏から札幌に留学生を呼び込める可能性は十分にあるものと考えているところでございます。
 そこで、札幌市といたしましては、UIターンの一環といたしまして、市内企業と留学生とのマッチングを支援するために、首都圏におきまして留学生のみを対象とした合同企業説明会を開催するなど、外国人採用という選択肢が市内企業にとって一般的になるように取り組んでまいりたい、このように考えております。
 続きまして、大きな5項目め、地域活性化に資するローカルイノベーションの振興についてであります。
 まず、1点目の創業を増やす取組についてでありますが、創業を促進し、地域の開業率を引き上げることにより雇用を生み出すことは経済の活性化につながりますことから、成長段階に応じた切れ目のない支援を行うことが必要と認識をいたしております。
 札幌市におきましては、平成26年に札幌市創業支援等事業計画を策定し、相談窓口を運営しておりますほか、創業促進のための補助制度や起業家マインドを学ぶプログラムを展開するなど、ソフト面の支援を実施しているところであります。このほかにも、創業間もない事業者も入居対象として、札幌市産業振興センター内にオフィススペース、SAPPORO BUSINESS VILLAGEを設置するなど、ハード面での支援も実施しているところであります。
 このような支援を継続いたしますとともに、様々な機会を捉え、利用者の声を聞きながら、関係団体とも連携し、支援内容を充実させることで、誰もが創業しやすい環境づくりに努めてまいりたいと考えております。
 次に、2点目の今後のスタートアップ支援についてであります。
 支援に当たりましては、民間企業を含め、多様な人が集い、交流し、新たなビジネスアイデア創出につながるスタートアップコミュニティーの形成を促すような機能が重要であると認識をいたしております。
 令和6年6月に市役所本庁舎に開設いたしました社交場ヤングは、都心の利便性も生かしながら、相談会や投資家とのマッチング機会の提供などによりますコミュニティ形成を進めておりまして、今後、さらなる取組の強化を図っていく考えであります。また、市内各地に様々な特色を持つ民間支援施設が複数存在いたしますことから、スタートアップに対する相談対応や交流イベントの開催などを通じまして、各施設の強みを生かした、より効果的な連携体制の構築に努めてまいります。
 続きまして、大きな6項目め、民間活力を生かした製品プラスチックの資源循環についてであります。
 製品プラスチックのリサイクルに向けましては、令和5年度から、一部地域におきましてモデル事業を行い、回収体制などの検討を行ってきたところでございます。再商品化手法の検討につきましても、様々なリサイクル技術がある中で、札幌市として最適な手法を見極めるため、先行都市の調査や民間事業者との対話を進めておりまして、それらを踏まえ、スケジュールを含めた方向性を可能な限り早期にお示ししたいと考えております。
 また、民間事業者との連携におきましては、リサイクルの手法に加えまして、コストや環境負荷など多角的な評価が重要と認識をしておりまして、持続可能な資源循環につながるリサイクルを目指してまいります。
 私からは、以上であります。
飯島弘之 14 番目 / 16 字
○議長(飯島弘之) 天野副市長。
天野周治 15 番目 / 361 字
◎副市長(天野周治) 私からは、大きな9項目め、にぎわいと需要の創出によるていねプールの再整備についてお答えをいたします。
 ていねプールは、昭和57年7月の開設以来、子どもや子育て世代を中心に利用され、昨シーズンは来場者が10万人を超えるなど、多くの市民に愛されている貴重な施設だと認識をしております。
 一方で、開設から43年近くが経過し、施設全体の老朽化が進む中において、再整備には多額の事業費がかかることが想定されること、また、稼働期間が夏季に限定されることが大きな課題と捉えております。
 今後は、従来の公設公営手法にとらわれず、民間資金の活用や民間のノウハウを生かした新たなにぎわいの創出など様々な方策を検討し、どのような対応や手法が適切か、見極めてまいりたいと考えております。
 私からは、以上でございます。
飯島弘之 16 番目 / 16 字
○議長(飯島弘之) 山根教育長。
山根直樹 17 番目 / 538 字
◎教育長(山根直樹) 私からは、10項目め、学校教育を通じたウェルビーイングの向上についてお答えいたします。
 ウェルビーイングの向上を図るためには、子どもの自己肯定感や協働性を高め、自らの人生を豊かにし、社会に貢献しようとする意識を醸成することが重要であると認識しております。
 札幌市では、改定した教育振興基本計画においても、自立した札幌人を目指す人間像に掲げ、人間尊重の教育を全ての学校教育の基盤に据え、子どもが自分や他者のよさや可能性を認め合いながら、持続可能な社会のつくり手となる教育を推進してきたところであります。
 各学校におきましては、子どもが自ら課題を持ち、仲間と協働して解決していく課題探究的な学習とともに、よりよい集団や学校づくりに向けて考え、実践する活動等を通じて、社会生活において活用できる経験を積み重ねることを大切にしているところであります。
 今後は、家庭や地域と一体となって子どもの育ちを支えるコミュニティ・スクールの仕組みも活用しながら、子どもが多様な人と関わり合う場の一層の充実を図り、幸せや生きがいを感じられる社会の形成に主体的に参画する力を育んでまいります。
 私からは、以上です。
 (福田浩太郎議員「議長」と呼び、発言の許可を求む)
飯島弘之 18 番目 / 18 字
○議長(飯島弘之) 福田浩太郎議員。
福田浩太郎 19 番目 / 571 字
◆福田浩太郎議員 非常によい答弁もありましたし、もう一歩という答弁もありましたが、引き続き議論をしていきたいと思いますので、今回は、ていねプールについて再質問させていただきたいというふうに思います。
 今のご答弁にありましたように、ていねプールについては、貴重な施設であるという評価がある一方で、多額の事業費がかかる、また、夏の短い期間しか稼働しないという課題があるということで、それらを踏まえた様々な方策を検討し、答弁としてはどのような対応や手法が適切か見極めたいという回答だったというふうに思います。
 私をがっかりさせないというふうに配慮をしていただいたんではないかなというふうに思いますけれども、率直に言って、残そうとしているのか、廃止もあり得るのか、分かりづらい答弁かなというふうには感じました。恐らく、廃止もあるのだろうというふうに思います。
 ていねプールは、市民のみならず、とりわけ手稲区民にとって思い入れのある施設でございます。これといって公共施設がない手稲区、また、忌避施設が多い手稲区において、ていねプールは数少ない自慢の施設であります。単なる廃止であれば大きな失望を与えるというふうになると思うんですけれども、残そうというふうにはしないのでしょうか。
 もう一度、できれば市長にお答えいただきたいというふうに思います。
飯島弘之 20 番目 / 26 字
○議長(飯島弘之) 答弁を求めます。
 天野副市長。
天野周治 21 番目 / 284 字
◎副市長(天野周治) ていねプールについてお答えをいたします。
 ていねプールは、札幌市内唯一の公設の屋外レジャープールとして、手稲区民のみならず、札幌市民にとっても貴重な施設だというふうに認識をしております。
 一方で、ていねプールの再整備につきましては、多額の事業費が必要になると想定されますことから、次年度には、事業費等の精査を行うとともに、民間資金や民間のノウハウをどのように生かせるのか、サウンディング調査を実施し、今後の方向性について見極めてまいりたいと考えております。
 私からは、以上でございます。
 (福田浩太郎議員「議長」と呼び、発言の許可を求む)
飯島弘之 22 番目 / 51 字
○議長(飯島弘之) 再々質問でありますので、これを最後の質問とし、簡潔に願います。
 福田浩太郎議員。
福田浩太郎 23 番目 / 444 字
◆福田浩太郎議員 少し踏み込んだ答弁なのかなというふうには理解をいたします。
 私どもの昨年の他施設の調査の中でお聞きしたところによりますと、なぜ、コストがかかり、収支がマイナスである屋外プールを残すのかという問いに対しては、市民が楽しみにしているから、また、屋外プールが設置される公園及び周辺ににぎわいを創出するためという各自治体の共通認識がございました。
 私からしますと、人口第4位、そして、海のない札幌市において、多くの子どもたちが楽しみに利用しているていねプールがなくなるということは考えられません。また、残す前提に立たないと、民間参入を呼ぶ話合いが難しいということは、百合が原公園のPark-PFIの事例からも明らかではないかというふうに考えます。
 そこで、最後、お尋ねをいたしますが、ていねプールはにぎわいと需要を創出すれば大変有益な施設となるのであり、残すと決めた上で、民間事業者を巻き込んで多くの市民に利用される再整備を行うべきと考えますがいかがか、お伺いいたします。
飯島弘之 24 番目 / 26 字
○議長(飯島弘之) 答弁を求めます。
 天野副市長。
天野周治 25 番目 / 167 字
◎副市長(天野周治) 議員から段々のお話がございましたとおり、存続を求める市民の声が多いということは重く受け止めているところでございます。
 今後は、繰り返しになりますが、サウンディング調査を実施するとともに、新たなにぎわいの創出など様々な方策を検討した上で方向性を判断してまいりたいと考えております。
 私からは、以上でございます。
飯島弘之 26 番目 / 29 字
○議長(飯島弘之) ここで、およそ20分間休憩いたします。
しのだ江里子 27 番目 / 64 字
○副議長(しのだ江里子) これより、会議を再開します。
 代表質問を続行します。
 佐藤 綾議員。
 (佐藤 綾議員登壇・拍手)
佐藤綾 28 番目 / 15,214 字
◆佐藤綾議員 私は、日本共産党を代表し、市政の重要課題について、順次、質問いたします。
 初めに、市長の政治姿勢についてです。
 質問の第1は、石破政権と新年度予算案についてです。
 石破新政権が誕生し、最初となる2025年度予算案は、11年連続で軍事費が過去最大を更新し、初の8兆円超えとなる一方で、充実されるべき社会保障分野は、自然増分が抑制され、長期化する物価高騰にも有効な手だてが講じられていません。人手不足を解消するためには、その大本にある少子化に歯止めをかける必要がありますが、有効な手だてである大幅賃上げや地域経済を支えている中小企業への支援には背を向けています。
 石破首相は、大軍拡の財源について、4分の3を歳出改革などで賄い、残りの4分の1は税制措置で対応するとしています。こうした大軍拡予算は、暮らし、福祉等の歳出削減、政府債務の増大による増税を招き、市民生活をより困難にし、地域経済の悪化を引き起こすおそれがあり、撤回すべきと考えますが、市長は、政府予算案をどのように評価されているのか、伺います。
 質問の第2は、2025年度予算案についてです。
 本市の2025年度予算案は、一般会計予算が前年度比249億円増の1兆2,666億円、特別会計、企業会計を含む全会計予算は前年度比450億円増の1兆9,761億円と、過去最高額を更新しています。
 市長は、予算提案で、市民生活を支えるために、物価高騰や人手不足などの喫緊の課題に取り組むものと説明されました。現在、失われた30年とも言われる長期にわたる経済停滞の下で、賃金や年金の引上げは全く追いついておらず、さらに、国保料や介護保険料、後期高齢者医療保険料も上がり続けています。本市の消費者物価指数は、2020年を100とし、比較をすると、2024年は107.6と、政令市中2番目に高い上昇率となっています。
 予算編成は、市民の暮らし応援こそ最優先すべきですが、寒さが厳しい中での暖房費の補助や、市民からの要望が多い学校給食費の無償化などの予算は組まれておらず、むしろ、市有施設に係る物価高騰分を利用者負担の増額で賄うことで費用削減を図るなど、市民への負担をさらに強いることが行われようとしています。予算案は、市民の暮らしの困難を打開するという観点が乏しいと言わざるを得ません。もっと暮らしを支える温かい施策が求められます。
 1点目は、重点支援地方交付金の活用についてです。
 国は、予算編成に当たって、2024年度補正予算と一体的に2025年度予算を着実に実行に移し、切れ目のない経済財政運営を推進するとしています。2024年度補正予算で、住民生活に向けて打ち出された施策では、重点支援地方交付金による低所得世帯への給付事業が既に本市においても進められているところです。
 重点支援地方交付金は、ほかに、推奨事業メニュー枠として前年度比1,000億円増の6,000億円が計上されました。本市は、交付金を活用し、学校給食費の保護者負担の据置きや保育所等の食材費の物価高騰への支援、タクシー事業者へのガソリン代の支援等が補正予算に計上されています。また、市民生活を幅広く支援するためとして、10月、11月の水道基本料金、1世帯約2,900円を免除する事業を進めようとしています。システム改修が必要であるため、免除は8か月ほど先になると聞いています。
 重点支援地方交付金の推奨事業メニューには、消費下支え等を通じた生活者支援として灯油等の給付支援のメニューが含まれています。本市では、市民から、毎年、灯油代への補助を求める要望が上がっており、フルタイムで働く労働者からも、家では、来客がないときは、ダウンを着込み、ストーブをつけない等の実態を聞いています。数年にわたり、続いている灯油代高騰の影響は、家計を直撃するものとなっています。重点支援地方交付金を活用し、本市の財源も繰り入れて灯油代への補助事業に取り組むべきと考えますが、市長の認識を伺います。
 2点目は、子ども医療費助成の所得制限撤廃についてです。
 子ども医療費助成は、18歳まで通院・入院費の無償化が拡充されます。しかし、残念なのは、所得制限、初診料をなくし、完全無償化にしてほしいという市民の要望に応えるものになっていないことです。
 市長は、記者会見で、所得制限の撤廃について問われ、これらは、国や北海道の支援はなく、限りのある自主財源で行っていかなければならず、所得制限撤廃まで踏み切れるだけの財源の余力がなかったと答えています。
 しかし、市民からは、2024年、本市議会に医療費助成の所得制限撤廃を求める陳情が2本提出されています。所得制限があることで金銭的理由から受診控えが起きることも考えられ、重大な病気の早期発見の機会を奪うものだと考える、全ての子どもたちを平等に扱ってほしいというものです。
 そのような実態は、本市が行った2021年札幌市子どもの生活実態調査にも表れており、上位・中間所得層の中にも、子どもに必要な病院受診をさせなかった経験があるという回答がありました。所得制限撤廃に係る費用は、毎年約10億4,000万円です。子ども医療費助成の所得制限撤廃に向けた予算をつけるべきと思いますがいかがか、伺います。
 また、初診料の負担も撤廃する検討を急ぐべきと思いますが、お考えを伺います。
 3点目は、敬老優待乗車証交付費の予算についてです。
 一つ目は、敬老パス制度の効果の認識についてです。
 2025年度予算の敬老優待乗車証交付費は、現敬老パスのシステム改修費約9,000万円を含め、約68億円です。このうち、利用者の自己負担額の見込額は約12億円であり、これらを差し引くと、約56億円が本市の一般財源からの支出となります。事務費を除く約49億円は、高齢者が敬老パスを利用して出かけることで、地下鉄や市電の乗車料金として、また、経営に困難を抱えているバス事業者へ運賃として支払われ、本市の公共交通の支えとなっています。
 こうした効果について、市長はどのように考えておられるのか、伺います。
 また、このような効果こそ市民に示すべきではないのか、市長の認識を伺います。
 二つ目は、新制度案への移行の考えについてです。
 市長は、1月27日の記者会見で、記者から、予算案が可決した場合、敬老パスの制度現行案は2026年度に新制度に移行するという理解でよいか、あるいは、可決後、2026年4月までの間に再度見直す余地は残されているのかと質問され、可決いただけるとすれば、これを前提に実施していくものと考えておりますと述べています。
 今回の予算に計上されているものは、現行制度を実施するための敬老優待乗車証交付費及び制度改正に伴うシステム改修費約68億円、健康アプリのモニター事業費等3億4,000万円ですが、これらの予算案が可決されることで、2026年度4月から予定されている市長提案の新制度、利用限度額を7万円から4万円へ引き下げ、自己負担は50%に引き上げ、対象年齢を70歳から75歳へと引き上げるという変更案の実施が認められたことにはならないと考えますが、改めて、記者会見での市長答弁での市長のお考えについて、その趣旨を伺います。
 また、そのお考えが市民理解に沿うものなのか、伺います。
 4点目は、中小企業の賃金引上げにつながる支援についてです。
 一つ目は、国会の附帯決議に基づく支援についてです。
 最新のデータである2021年度、本市の全事業所数は約7万1,000、そのうち99.9%が中小・小規模企業です。従業員数は、全事業所で約92万人となっています。
 厚生労働省は、賃金引上げによる経済等への効果について、賃金引上げによる家計所得の増加は消費を通じて経済成長につながり、さらに雇用や生産、消費が生まれるという好循環をもたらす可能性があると報告しています。本市でも、市内経済の底上げには、労働者の賃上げが欠かせないことは共通の認識であると思います。
 予算では、市内経済発展の好循環をつくる具体的な施策が必要と考えます。北海道の最低賃金は、前年比50円アップの1,010円になっています。事業者が、従業員の賃金を上げる場合、時給増に加え、雇用保険などの労働保険料や健康保険など社会保険料の負担も増え、最低賃金が1,500円になった場合、労働者1人につき年間100万円以上の負担が増えると試算されています。小規模事業者からは、従業員の賃金を上げたいけれど、事業者負担が重く、本当につらいという切実な声を聞いています。
 国会において採択されている小規模企業振興基本法には、附帯決議として、法人事業所及び常時従業員5人以上の個人事業所に義務づけられる社会保険料が小規模企業の経営に負担となっている現状があることに鑑み、小規模企業の事業の持続、発展を図るという観点に立ち、従業員の生活の安定も勘案しつつ、小規模企業の負担軽減のためにより効果的な支援策の実現を図ることとされております。
 この附帯決議の立場に立ち、効果的な小規模企業への支援策として、税や社会保険料の負担軽減措置を実施するよう国に求めていかれるのか、お伺いいたします。
 二つ目は、中小建設業の賃上げの取組についてです。
 帝国データバンクによると、市内建設業の過去5年間の倒産件数は、2020年11件、2024年30件と5年間で約3倍と右肩上がり、全産業の倒産件数に占める割合も16%から26%に引き上がっています。市内建設業は、公共工事や除雪の担い手として重要な役割を果たしていますが、高齢化が著しく、後継者への技術継承による人手不足の解消が急がれます。業界の重層的な構造から、とりわけ中小事業者が多い下請や孫請の事業所で働く従事者の賃上げが実現できるよう、行政の取組が大切と考えるところです。
 昨年、国会で、我が党も含めた賛成で成立した改正建設業法は、業界が工事着工後の資材高騰のリスクや追加費用を負担する慣習が相まって、労働者の賃金や労働時間へのしわ寄せが続いていることから、いわゆるダンピング、廉売行為の取締りの際の基準として、適正な賃金の目安となる労務費の基準として標準労務費の制度を新設しました。
 労務費の基準の作成に関わって国は地方自治体の意見を聞くことができますが、義務とはされていません。札幌市は、標準労務費制度を中小建設業に行き渡らせるため、どのような取組を進め、また、国に対して、法改正の実効性を高めることを要望していくことが必要と考えますがいかがか、伺います。
 5点目は、都心部の大型再開発事業についてです。
 再開発補助金は、北5西1・西2地区の開発の遅れによる減額のみで、北5西1・西2地区を含め、北4西3地区、大通西4南地区と3か所の民間再開発促進費として、前年度比約40億円増額の予算106億円がほぼ予算要求どおり計上されています。
 大型再開発事業への補助金について、市長は、第4回定例会代表質問で、固定資産税の税収増などが見込まれる将来を見据えた投資として必要なものであるとの認識を示し、補助の妥当性を判断しながら必要な支援を行う旨の答弁でありました。現在、暮らしに困っている市民にとってどのような妥当性があるのか、現在の暮らしへの投資でこそ将来の安定が保障されるのではないかなどの思いがあり、市民感覚とのずれは大きくなるばかりではないでしょうか。
 都市再開発法では再開発事業費の一部を補助することができるとなっており、補助をするか、しないか、補助の対象や補助金額は自治体の判断で決められることになっています。本市の再開発事業に対する補助率は、北5西1・西2地区で17.5%、北4西3地区で23.1%ですが、建材価格の高騰や人手不足により総事業費が増えることに伴い、補助率が変わらなくても補助金が増額することになります。補助金の増額という公費負担が膨らむことが分かった時点で、事業や補助の見直しの検討を行うべきでした。
 大型再開発事業の恩恵は大企業に集中しており、市内中小企業、小規模事業者には下請などでどれほど仕事が回っているのでしょうか。再開発事業は、見直しを行う検討が必要と思いますがいかがか、伺います。
 次は、北海道新幹線札幌開業延期が及ぼす影響についてです。
 質問の第1は、延期に伴う市民への説明についてです。
 北海道新幹線が開通してから間もなく9年、毎年100億円近い営業赤字を出し続けています。機構や市は、札幌延伸が実現すれば乗客数や経済波及などで最大限の効果が発揮されると説明されてきましたが、新函館北斗-東京間の運賃は、約5年前が片道2万2,690円でしたが、消費税増税もあり、現在は2万3,430円と上昇し、所要時間はやっと4時間を僅かに切ったところです。その短縮は容易ではありません。
 1万円を切る格安航空券が普及する中で、札幌延伸が実現したからといって、航空路線より優位性のある交通機関として需要が見込めるのか見通せない状況です。鉄道・運輸機構が実施した2023年の再評価では、費用対効果の算出が0.9に落ち込みました。費用に対して効果が低いと判断される1を割り込んでいます。
 当初の総事業費約1兆6,700億円は、予期せぬ自然条件への対応や資材高騰などにより約6,450億円増額され、本市が支払う建設負担金は、2014年から2023年の10年間で約133億1,200万円に上り、2024年度は約50億円、2025年度は約56億円が計上されていますが、札幌市は、負担する工事の範囲における工事費は示されていないことから札幌市の負担は示すことはできないと説明しています。税金を投入して進められる巨大公共事業について、市の負担金が幾らになるのか示すことができないということでは、市民の納得は得られません。
 国が札幌延伸時期の見通しをつける作業に入っていますが、2038年前後まで開業の時期がずれ込むと言われる中、札幌市として、改めて、立ち止まり、建設負担金の見通しや新幹線札幌駅での利用者数など需要予測を明らかにし、市民への説明責任を果たすことが必要と考えますが、市の認識を伺います。
 質問の第2は、トンネル発生土の市民生活への影響についてです。
 市内工事で掘削される発生土約230万立方メートルのうち、約50%の約115万立方メートルがヒ素、鉛、カドミウムなど重金属を含む要対策土と言われ、粉じんによる健康リスクや地下水への影響がないように対策を実施すると説明していましたが、受入れ候補地とされた手稲区金山地区と厚別区山本地区や、現在の受入れ地である手稲区手稲山口地区の周辺住民からは繰り返し反対署名が集められ、市へも届けられてきました。さらに、丁寧な説明をするとしながら、説明会の対象を狭め、事前調査に踏み切ったことや、調査結果の説明の場で発生土搬入の時期を示すなど、なし崩し的な機構や市のやり方に対し、住民からは怒りや不信が示されてきました。
 本市は、2021年の総合交通政策調査特別委員会において、手稲山口地区のみでは全量の受入れは困難とし、金山地区及び山本地区、また、そのほかの受入れ地確保も含めて取り組んでいく旨の答弁をされていますが、市長は、大幅に工期が延びることが確実となっている中で、さらなる受入れ地の検討をすることが住民の怒りや不安を呼び起こすことになるという考えを持たれないのか、要対策土を運び込むことはやめ、金山や山本地区の候補地を白紙に戻すお考えはないのか、伺います。
 次に、温室効果ガス削減についてです。
 2016年に発効した国連気候変動枠組条約締約国会議によるパリ協定で、地球の平均気温上昇を産業革命以前との比較で2度C未満に抑え、1.5度Cに抑える努力を世界に向けて強く呼びかけました。
 質問の第1は、国の第7次エネルギー基本計画についてです。
 昨年12月、政府は、第7次エネルギー基本計画案、地球温暖化対策計画案、GX2040ビジョンを策定、公表し、パブリックコメントを経て、2月18日に閣議決定されました。昨年、GX推進法を制定し、原発に回帰する方向へとかじを切りましたが、今回の計画は、原子力発電の重要性は高く、その活用を進める、再稼働の加速に向かうための理解促進に取り組むなど、2011年に起きた福島第一原子力発電所の事故を真摯に反省しているとは到底思えないものとなっています。原発を脱炭素電源として活用し、そのために、これまでの40年から60年としていた原発の運転期間について、60年のカウントから除外することを認め、次世代革新炉の開発、設置まで取り組もうとする驚くべき計画です。
 原発は、トイレなきマンションと言われるように、安全な処分方法が確立されていません。地震が多い日本の国土では、安全な原発などあり得ず、福島で被災した住民は、いまだふるさとに帰ることができず、生活再建もままならない状況です。この深刻な事故から得る教訓は、人類と原発は共存できないことであり、福島を繰り返さないためには原発依存から脱却するしかありません。計画に示した2040年度の電源構成は原発を2割程度としていますが、そもそも安全な処理方法が確立されていない放射性廃棄物を生み出す原発を電源構成とする計画など、あってはならないのではないでしょうか。
 さらには、LNG液化天然ガスや石炭などの火力発電を3から4割程度と、温室効果ガスを排出させる電源も温存したままである上に、2月8日、石破首相は、トランプ大統領との会談後、米国から日本へのLNG液化天然ガスの輸入を拡大する方針を発表しました。これまでいみじくも原発を低減する目標にしていたことに比べ、明らかに推進する立場を表明する計画だと思いますが、市長の評価を伺います。
 IPCC、気候変動に関する政府間パネルの「1.5℃特別報告書」においては、1.5度Cの上昇を抑えるため、2030年までに世界の二酸化炭素排出量を2010年比で約45%削減する必要が指摘されていますが、化石燃料利用を温存する国の現行計画や新たな計画は国際的な削減目標を達成できるものとなり得るのか、市長の見解をお示しください。
 質問の第2は、札幌市の温室効果ガス削減についてです。
 本市は、2008年に環境首都・札幌宣言を行い、2050年までに温室効果ガスの排出量と吸収量の均衡が保たれるゼロカーボンシティーを実現するため、気候変動対策行動計画を2021年3月に策定しました。その達成に向け、2030年までに2016年比55%から60%の削減を行うための具体的な行動計画が示されています。いよいよ、中間目標まであと5年という一つの節目が近づいています。
 本市は、積雪寒冷地であることや、第3次産業中心の産業構造であること、日常生活における自動車への依存度が高いことなどを踏まえ、五つの施策を設定しました。徹底した省エネルギー対策の施策では、住宅のZEH化や省エネ暖房・給湯機器の導入などが進められ、住宅への太陽光パネル等の設置補助で再生可能エネルギーの導入拡大の施策も行われています。
 1点目は、移動の脱炭素化についてです。
 五つの施策の三つ目に、移動の脱炭素化を掲げ、EV、FCVなど環境負荷の少ない次世代自動車の導入を促進しようと、現状22%の自動車保有台数に占める割合を2030年までに60%にし、公共交通利用の推進等と合わせ132万トンCO2を削減する目標となっています。あわせて、公共交通の利便性向上と、過度な自動車利用の抑制による人と環境を重視した都心交通環境の創出を都心まちづくり計画に掲げています。
 しかし、近年、本市でも、地下鉄や市電、バスなどの乗車料金が値上げされ、路線バスの減便、廃止が相次ぎ、これまで以上に公共交通機関を利用しづらい市民が増えているのではないかと考えます。また、賃上げ等が物価上昇に追いついていない昨今で、安いとは言えない次世代自動車を購入できる市民は限られています。次世代自動車の普及に頼ることなく、公共交通の利用促進を図ることが急がれると考えますが、いかがですか。
 市内の中心にある創成川通に都心アクセス道路を建設しようとしていますが、都心部の目指す姿、過度な自動車利用を抑制できなくなると考えますが、いかがですか。
 公共交通の路線充実と、歩く距離ができるだけ短くなるシームレスな乗換え環境の整備などで、公共交通利用による移動の脱炭素化を図ることを優先すべきだと考えますが、いかがですか。
 移動の脱炭素化の施策における現状の温室効果ガス排出の削減量は幾らなのか、直近の数値をお示しください。
 また、都心部における自動車利用の抑制策をどのように考えているのか、併せてお示しください。
 2点目は、市有施設の温室効果ガス排出量削減の取組についてです。
 各区役所や学校などの市有施設は、市域の温室効果ガス排出量の約6%で、本市は市内最大級の排出事業者となっています。そのため、気候変動対策行動計画では、市役所編を設け、2030年の温室効果ガス排出量を29.2万トンCO2まで削減することを目標にしました。1998年度から児童会館、小・中学校等、市有施設への太陽光パネル等、再生可能エネルギーの導入が始められ、施設によって小型風力や小水力発電なども設置されてきました。2022年度の市有施設等での速報値は65.4万トンCO2排出量となっており、前年度より減少したものの、歩みが遅いのではないでしょうか。
 その間に、再生可能エネルギー技術は進化しています。太陽光発電を例に取れば、導入時の1998年は、まだパネル自体に重量があり、1枚のパネル面積に対する発電量も現在の2分の1程度で、電気をためておく蓄電池との接続なども高価なものでした。研究開発が進み、ポータブルな太陽光パネルや蓄電機器などが店頭で売られるようになり、発電量、蓄電量は大きく、重量は軽く、柔らかくなり、市場に出回ることで価格も下がっています。
 また、建材一体型の太陽光発電ガラスなど、次世代型の研究開発がさらに進められています。これまでは屋根に設置して定まった方向から太陽光を受けるタイプのパネルが主流でしたが、新たな技術により、パネルの角度や向きの自由度が高まり、壁面や窓などにも設置できるタイプも作られています。リチウムイオン蓄電池をセットで設置すれば、工夫次第で必要電力の多くを再生可能エネルギーで得ることができ、災害時等に持ち歩きができる軽量サイズも作られるようになっています。
 市有施設には、まだ省エネルギー、再生可能エネルギーの設備が導入されていない施設があります。老朽化等、設置に課題を抱える施設でも、軽量で容量の大きい発電、蓄電の仕組みを取り入れていくことは可能ではないでしょうか。
 また、学校など既に設置した施設でも、10キロワットアワー程度では必要な発電量には及ばないと考えます。設置済みの施設に対し、発電量をさらに増やすなど、日々、急速に進化している再生可能エネルギー技術を取り入れながら、CO2排出量削減を一層進める工夫が必要だと考えますがいかがか、伺います。
 3点目は、大倉山の樹木伐採の影響についてです。
 このたび、本市は、大倉山ジャンプ競技場等について、競技場改修費等に2億100万円を予算計上しました。この中には、ラージヒルの北側にノーマルヒルを併設するため、大倉山に植生している約1,000本の樹木を伐採する想定の環境保全対策検討費が含まれています。
 ノーマルヒルのスタート地点となる周辺を樹木の伐採などで整備する方向で、対象となるエリアの一部は、民間が所有する本市が守るべき天然林です。1939年から、大倉山一帯は、緑と環境を保全するために第1種風致地区に指定され、880ヘクタールもの森林に植生してきた樹木を守ってきました。このエリアにある樹木を、維持管理費の低減や大会運営費の効率化を理由に伐採していいのでしょうか。
 東京都では、明治神宮の外苑を野球場やラグビー場の整備を含む再開発で619本の樹木を伐採することに、スポーツ選手も含めた著名人が呼びかけて反対の活動が広がっています。
 このたび策定した本市の森づくり基本方針では、100年後の森林の姿は、保全された天然林はそのまま保全し、人工林は天然林に移行する森林と手入れした健全な人工林にすることを目指しています。天然林である大倉山の樹木の伐採など、あってはならないのではないでしょうか。
 また、本市の気候変動対策行動計画では、天然林は保全されていることを前提として、吸収量と排出量の均衡を保つゼロカーボンの実現を目指しています。大倉山の樹木の伐採は、天然林はそのまま保全するという本市の方針に反し、吸収できるCO2を人為的に減らすことになると考えますが、いかがですか。
 天然林は、その姿を形成するまでに100年単位での長い時間を要します。環境保全策として移植や植樹を行おうとすることは、気候変動対策行動計画が踏まえる第2次環境基本計画に掲げる自然環境の保全と生物多様性への配慮がなされないことになりますが、見解を併せて伺います。
 4点目は、現状の温室効果ガス総排出量抑制の進捗状況と促進についてです。
 2022年度の速報値では、全体は少しずつ削減が進んでいるものの、55%から60%削減に対して14%、10%と、目標に程遠い状況です。本市は、2050年を待つことなく、2030年度までにカーボンニュートラルの実現を目指す地域として脱炭素先行地域に選定されており、太陽光や地中熱など、再生可能エネルギー設備整備のための地域脱炭素推進交付金も受けることができます。我が党が議会で度々取り上げている集合住宅に対する高断熱化や、その改修、まだ導入していない市有施設への省エネ・再エネ設備の導入、外断熱工法を取り入れた市営住宅改修など、やるべき課題は山積しています。
 本市が財政出動を検討する際、費用対効果だけでなく、温室効果ガス削減に貢献することに重点を置いた評価を行い、諸施策について、予算枠や対象事業の拡大、設置する再生可能エネルギー量の大型化や追加など、促進を図ることが肝要だと考えますがいかがか、伺います。
 また、2030年まであと5年の節目を迎えましたが、今後どのような点を見直して2030年目標達成に向かわれるのか、伺います。
 次に、訪問介護事業所への支援についてです。
 質問の第1は、札幌市の介護報酬改定での影響と現在の状況についてです。
 本市の高齢化率は加速しており、2030年には市民の約3割、2050年には約4割が65歳以上の高齢者になることが予想され、高齢単身世帯や高齢夫婦世帯が一般世帯に占める割合は年々増加しています。体が弱くなったなどの場合の生活場所については、高齢者の約6割が在宅生活の継続を希望しています。
 本市の地域福祉社会計画2024では、在宅生活を支援するサービスの充実を掲げ、必要な支援を受けながら住み慣れた地域で暮らし続けられるよう、在宅福祉に関するサービスの充実を図りますと書かれています。訪問介護サービスの利用者数は、2024年1万5,760人、2025年1万6,113人、15年後の2040年には2万3,857人と見込んでいます。
 介護状態となっても、住み慣れた地域で自分らしい暮らしを最期まで続けることは、多くの市民の願いでもあります。そのためには、訪問介護事業所が欠かせません。訪問介護は、とりわけ個別性が高く、利用者とホームヘルパーとの心を通わせるつながりで支えられ、成り立つものです。
 しかし、在宅介護の根幹を支える訪問介護サービス事業所はというと、昨年9月、介護に笑顔を!北海道連絡会による調査では、4月の介護報酬改定で基本報酬が引き下げられた結果、札幌市内のヘルパー5名以下の事業所では約3割が閉鎖、休止を検討していると回答しています。本市では、訪問介護サービスを利用した人は増えるものの、サービスを提供する事業所は事業の継続が見込めない状況であり、市民にとっては介護保険料を払っているのに必要なサービスを受けられない、在宅での生活が継続できないとなることが迫りつつあります。
 今年1月の東京商工リサーチの報告では、2024年の介護事業者の倒産は172件で過去最多、そのうち、訪問介護事業所が81件で半数近くを占め、職員10人未満が95.1%で大多数が小規模事業所だったということです。
 我が党は、第3回定例会代表質問で、報酬引下げによる市内の介護サービス提供事業者への影響を把握する必要や、倒産などに至る前に手を打つ必要があることを質問、再質問で求めたところ、町田副市長は、日頃からの事業者の皆さんとのやり取りの中で介護報酬改定に伴う影響について注視しながら、今後の動向、必要な対応を検討してまいりたいとのご答弁でありました。
 その後、訪問介護事業所の介護報酬改定での影響や運営状況、また、廃業の場合の理由などを把握されてきているのか、伺います。
 また、押さえている場合、現在の状況をどう捉えているのか、伺います。
 質問の第2は、事業継続のための支援についてです。
 3定代表質問の答弁で、さらに、新規事業者数が廃止事業者数を上回り、状況に大きな変化は見られず、地域の訪問介護サービス事業に顕著な影響は見られていないという認識を示されました。
 しかし、介護において重要なことは、介護の3原則の一つである生活の継続性です。介護サービス利用者にとって、なれ親しんだ介護事業所の廃業や倒産は、高齢者の自立を支える基盤が失われ、在宅生活の継続が困難になります。担当訪問介護員や事業所が変わらず安定していることが、利用者の健康や生活の維持にとって大事な要素となっているのです。
 東京都世田谷区では、高齢者・障がい者施設への緊急安定経営事業者支援給付金で、介護報酬改定による倒産防止を重視し、年間介護給付費の不足分として訪問介護1事業者当たり88万円の給付をしています。
 また、訪問介護は、車で郊外を回ることが多く、物価高騰による燃料費の負担が重いため、本市の事業者からも特に影響が大きいという声が出ています。
 本市として、介護報酬改定による減収や物価高騰の影響を調査し、事業所の倒産を防ぎ、事業継続ができるよう訪問介護事業所等への支援を検討すべきと思いますがいかがか、伺います。
 最後に、教育の課題についてです。
 質問の第1は、学ぶ環境の改善についてです。
 2006年に教育基本法が、2007年に学校教育法が改正され、2017年からの学習指導要領改訂などで大きく教育改定が行われました。そして、経済、産業に役立つ人材育成という方針が取り入れられ、教育内容や単元、標準授業時間数を定められ、授業を詰め込み、道徳の教科化、小学校での英語など、授業数が増えても増員はなく、教員が長時間労働の常態化により疲弊する事態をつくり出しました。
 そうした中、本市の教職員は、自主的な授業研究や子どもたちの変化に気を配り、困り事を抱える子への対応、保護者や地域へ子どもたちの様子や成長を知らせる、そうした教師としての仕事に誇りを持ち、心を砕いています。現場の教員から、子どもと向き合う時間が欲しいという声が出されています。札幌市の教育が目指す人間像、自立した札幌人のためには、教員が児童生徒と関係性を育むことが大切であり、環境の改善は不可欠です。
 1点目は、教員の定数増についてです。
 学習指導要領改訂により、1998年時、6年生の標準授業こま数が945時間から、2017年には1,015時間と70時間も増え、ほぼ毎日6時間授業となりました。1年生でも、ほぼ毎日、5時間授業です。そのために、休み時間や給食時間短縮など、子どもたちの生活や学習を圧迫し、放課後児童クラブ指導員からは、子どもがぐったりしている、かりかりしているという声も聞かれました。教員にとっても、放課後の業務時間が削られ、授業準備の時間が不足し、持ち帰りや時間外勤務が増え、余裕が一層失われました。本市の教員からも、子どもたちのことには時間や手間を惜しまないが、それ以外の業務に時間がかかり、1人の荷重が大きい、人を増やしてほしいとお聞きしました。
 本市では、来年度に教職員88人が増員されますが、主に6年生の35人学級化に伴うものです。本市では、定数欠のほかに、病気療養、出産や育児休業などの代替が数か月にわたり決まらないことなど、臨時教員でも埋まらない事態が起きています。また、非正規教員も担任を持つなど、正規教員と同様の仕事をしているのが実情です。本市の教員の勤務実態調査でも、休憩時間の自由利用について、全く自由に利用できなかった、あまり利用できなかったを合わせて87%であり、教員の時間がない様子が推察されます。
 本市教員の働き方改善のためには、正規教員を増やし、学校運営に余裕を持った教員配置が必要だと考えます。教員の定数増が不可欠でありますが、いかがお考えか、伺います。
 また、正規の教員で定数とすべきですがいかがか、伺います。
 2点目は、中学校での35人学級についてです。
 35人学級は、学習の理解が着実に深まる、教師の授業改善となるなど、子どもと教師の相互関係を豊かにする経験が生まれています。また、昨年1定議会の代表質問で、教員の定数増や少人数学級の拡大については、子ども一人一人に応じたきめ細かな指導など、教育活動を充実させる上で重要なものと認識と、教育長のご答弁がありました。思春期となる中学生は、体が変化する成長期を迎え、大人と子どもの間で繊細に揺れ動く時期になるため、手厚い教育が引き続き必要です。少人数学級は、教員は、子ども一人一人の個性を理解し、子どもの変化を感じ取りながら向き合えます。できるだけ早い中学校での実施が望ましいと考えるものです。
 国は、2026年度から3年かけて中学校で35人学級を進める方針を示しました。本市は、既に中学1年生を35人学級としていることから、2026年度から、1学年先行して中学2年生からの35人学級を実施すべきと考えますがいかがか、伺います。
 質問の第2は、教育の保障としての支援についてです。
 1点目は、給食費無償化についてです。
 学校給食費無償化は、2023年度に547自治体に広がりました。政令指定都市でも、福岡市では、これまでの学校給食の負担軽減にとどまらず支援に踏み込むと、市長が無償化を表明、来年度から実施される予定です。京都市議会では、12月に小・中学校の給食費無償化を求める決議を全会一致で可決しています。また、多子世帯の場合に、給食費を減免、減額する手だてを取る自治体も広がっており、そうした一定の要件を定めている自治体を含めると、全国で4割以上が無償化に取り組んでいます。
 本市としても、給食費の物価上昇分の軽減にとどまらず、給食費無償化に踏み出すべきですがいかがか、伺います。
 2点目は、教材費等の負担軽減についてです。
 義務教育でも、給食費のほか、副教材やドリルなど、授業に必要な教材費が学校で徴収されるほか、絵の具や習字セット、リコーダーなども別途用意しています。本市の今年度の小学校6年生の例では、年間1万4,190円が学校諸費として徴収され、そのほか、修学旅行をはじめ、校外学習等もあり、ある学校ではスキー授業のバス・リフト料金が1人7,000円もの徴収だったとお聞きしました。
 本市でも、中学入学時には制服、ジャージ代も値上がりして8万円以上もかかり、何とかならないかという声が出ているところですが、教材費や制服等を補助する自治体は増えています。苫小牧市では、今年度から、中学制服代の半額程度、1万5,000円を補助しています。品川区では、教材費に続き、制服の無償化を決めました。
 本市としても、教育の保障として、保護者負担となっている学校で指定され購入するもの、また、必要な教材費等の補助を行うべきですが、いかがお考えか、伺います。
 3点目は、就学援助制度の拡充についてです。
 我が党が、2023年の第2回定例会で、給食費などの軽減を求め、質問をしたところ、就学援助制度等で支援を行ってきたという答弁でありました。
 我が党は、繰り返し、就学援助制度の費目や対象の拡充を求めてきましたが、現在、就学援助を受けられる世帯の物価高騰の影響はより大きいことが推察されます。入学費用、日常的にかかる教材費も上昇していることから、就学援助の支給金額を、物価上昇に合わせ、当然、引き上げるべきですが、どう対応されるのか、伺います。
 さらに、物価高騰と最低賃金引上げなどを考慮し、対象となる世帯の所得基準を引き上げることについてお考えを伺います。
 以上で、私の質問の全てを終わります。ご清聴、ありがとうございました。(拍手)
しのだ江里子 29 番目 / 28 字
○副議長(しのだ江里子) 答弁を求めます。
 秋元市長。
秋元克広 30 番目 / 2,164 字
◎市長(秋元克広) 全体で大きく5項目にわたり、ご質問をいただきました。私からは、大きな1項目め、私の政治姿勢についての6点にお答えさせていただきます。その余のご質問に対しましては、担当の町田副市長、石川副市長、天野副市長、教育長からお答えをさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
 大きな1項目めは、私の政治姿勢についてお答えをいたします。
 まず、1項目めの石破政権と新年度予算案についてお答えをさせていただきます。
 政府の令和7年度予算案につきましては、経済や物価動向等に配慮しつつ、重要政策に重点化し、計上したものと認識をしております。
 具体的には、こども未来戦略に基づく子ども・子育て支援の本格実施や、投資立国の実現に向けたGX投資推進、AI・半導体産業基盤強化といった重要政策課題に対応したものと理解をしており、今後、国政の場において審議をされていくものと認識をしております。
 続いて、政治姿勢についての2項目めの2025年、令和7年度予算案について、5点ご質問がございましたので、順次、お答えをさせていただきます。
 まず、1点目の重点支援地方交付金の活用についてであります。
 推奨事業メニュー分として示された財源の活用につきましては、学校給食の保護者負担を据え置くための公費負担や、市民への幅広い支援としての家事用水道料金の減額などに優先して取り組むこととしたものであります。
 また、住民税非課税世帯への給付金につきましては、2月中に給付を開始する予定でありまして、この給付金は、灯油価格の高止まりによる影響を受けている方々への支援にも資するものと認識をしております。
 加えて、積雪寒冷地であります札幌市におきましては、冬季のエネルギー需要、これが大きいことから、引き続き国に対し、エネルギー価格の負担軽減支援策の実施について要請をしてまいりたい、このように考えております。
 次に、2点目の子ども医療費助成の所得制限撤廃についてであります。
 本制度のさらなる拡充につきましては、子育て支援の面でも重要な課題と認識をしておりますが、将来にわたり多額の財源が必要となってまいりますことから、財政状況を見極めつつ、今後も検討を続けてまいりたい、このように考えております。
 次に、3点目の敬老優待乗車証交付費の予算についてお答えをさせていただきます。
 敬老パスは、老後の生活の充実を図ることを目的とした制度として、外出を支援してきたものと認識をしております。
 一方、過去の制度変更で利用者負担と上限額を導入した際に、公共交通機関の利用状況に特段の影響、変化は見られず、交通事業者の経営支援に寄与しているとまでは言えないと考えております。
 新制度案への移行につきまして、約1年半の間、市民や議会の皆さんと重ねてきた議論の経過でありますとか、パブリックコメントの結果を踏まえますと、現行制度を維持、敬老パスを廃止といった様々な意見がある中、今回の実施案については、様々な世代の方から一定の理解が得られる内容のものと判断をしたところであります。
 このため、今回の予算案につきましては、実施案のとおり進めるものとして提案をさせていただいており、成立すれば実現するためのシステム改修に着手することとしております。
 次に、4点目の中小企業の賃金引上げにつながる支援についてお答えをいたします。
 小規模企業への税や社会保険料の負担軽減に係る支援策につきましては、国において責任を持って実施すべきものと認識をしております。
 札幌市におきましては、原材料価格等のコスト上昇分が適切に価格転嫁され、市内の中小企業の賃上げにつながるよう引き続き国へ要望してまいりたい、このように考えております。
 また、建設業における労務費の基準につきましては、本年の11月頃をめどに国が策定を進めておりますことから、その動向を注視してまいります。
 なお、制度の詳細が示されれば、企業や業界団体に対し、遅滞なく周知、その啓発に努めてまいりたいと考えております。
 次に、5点目の都心部の大型再開発事業についてであります。
 市街地再開発事業は、土地の高度利用と都市機能の更新を図ることにより、都市の魅力と活力を高め、まちづくりの課題解決につながることに加え、固定資産税の税収増などが見込まれる将来を見据えた投資として必要なものと認識をしております。
 現在事業中の事業は、将来のまちの顔となる重要なものでありますことから、着実に実施されるよう、国の補助制度を活用し、国の要綱において補助対象と定められている項目について補助金により支援しているところであります。
 また、事業主体であります各再開発組合は、その施工に当たって、市内に主たる事業所等がある企業を活用する意向を示しており、経済波及効果も見込まれているところであります。
 経済情勢の変化等により事業計画の見直しが必要となった際には、関係者としっかりと協議をした上で、補助の妥当性を判断しながら必要な支援を行い、引き続き世界を引きつける魅力と活力あふれるまちを目指して市街地再開発事業を進めてまいりたい、このように考えております。
 私からは、以上です。
しのだ江里子 31 番目 / 19 字
○副議長(しのだ江里子) 町田副市長。
町田隆敏 32 番目 / 587 字
◎副市長(町田隆敏) 私からは、大きな4項目めの訪問介護事業所への支援についての2点の質問についてお答え申し上げます。
 1点目の札幌市の介護報酬改定での影響と現在の状況についてお答え申し上げます。
 訪問介護事業所から提出される廃止届のうち、事業所統合によるものを除きますと、主に人材不足や利用者の確保の困難さ、そして事業収益の減収が要因として挙げられているところでございます。
 現在、訪問介護事業所の現状につきましては、北海道と北海道ホームヘルプサービス協議会が連名で実態調査を行っており、札幌市も協力して対応しているところでございます。この調査結果も含めて、今後の状況を注視してまいりたいと考えるところでございます。
 次に、2点目、事業継続のための支援についてでございますが、報酬改定後の訪問介護事業所の経営支援に関しましては、国は、令和6年度の補正予算におきまして、サービス提供体制を支援する事業等を実施することとしているところでございます。
 札幌市におきましても、関連した補正予算を提案しているところでございまして、新人ヘルパーの定着を促進する事業等を通して経営を支援していきたいと考えるところでございます。
 今後も、介護事業所を取り巻く状況を注視しつつ、国や道と適切に連携し、支援してまいりたいと考えるところでございます。
 私からは、以上でございます。
しのだ江里子 33 番目 / 19 字
○副議長(しのだ江里子) 石川副市長。
石川敏也 34 番目 / 1,512 字
◎副市長(石川敏也) 私からは、大きな3項目め、温室効果ガス削減についてお答えを申し上げます。
 まず、1点目、国の第7次エネルギー基本計画についてであります。
 国の第7次エネルギー基本計画につきましては、同時に議論されてまいりました地球温暖化対策計画で示されております、パリ協定及び1.5度C目標と整合した2040年の温室効果ガス削減目標の達成に向けた国のエネルギー政策の考え方が示されたものと認識をいたしております。
 エネルギー政策は、市民生活や経済活動の基盤となるものでありますことから、再生可能エネルギーや原子力発電に関する基本的な考え方と具体的な進め方などにつきましては、国が丁寧に説明する必要があるものと考えております。
 次に、2点目、札幌市の温室効果ガス削減についてであります。
 まず最初に、移動の脱炭素化についてであります。
 次世代自動車の普及に頼ることなく、公共交通利用による移動の脱炭素化を優先すべきとのご指摘についてでありますけれども、日常生活における自動車の依存度が高い札幌市では、環境負荷の少ない次世代自動車の普及と公共交通の利用促進を両輪として取り組むことが必要であると考えているところでございます。
 公共交通の利用促進につきましては、面的なネットワークを維持するためのバス運転手確保に向けた取組や、交通結節点におけますエレベーターの設置など、乗換え環境の改善を進めているところであります。
 また、都心部への過度な自動車流入の抑制につきましては、例えば五輪通の拡幅など、骨格道路網の機能強化により交通の分散化も進めるとともに、都心アクセス道路の整備により、創成川通の地上部や周辺道路から地下トンネルに交通の転換を図ってまいりたいと考えております。
 なお、移動の脱炭素化における温室効果ガス排出の削減量は、2022年度の速報値で約28万トンとなっております。
 続きまして、市有施設の温室効果ガス排出量削減の取組についてであります。
 市有施設における太陽光発電設備の導入につきましては、設置スペースの確保や建物の耐荷重などの課題に対応しながら進めていく必要がございます。
 そこで、まずは、未設置の施設に軽量型の太陽光パネルの設置を進めますとともに、設置済みの施設につきましても発電量を増やしていけるように、新たな技術の開発動向に合わせて次世代型太陽電池の実証実験などを通じて検討してまいります。
 次に、大倉山の樹木伐採の影響についてであります。
 大倉山へのノーマルヒル併設に当たりましては、環境への影響を極力抑えるため、1972年大会前まで雪印シャンツェが設置されておりました場所に配置することを想定しているところでございます。加えまして、敷地内での植樹等の保全対策を検討しまして、樹木伐採に伴うCO2吸収等への影響につきましても最小限にとどめていく考えであります。
 保全対策の検討に当たりましては、現在進めております環境調査の結果を踏まえまして、自然環境の保全と生物多様性の観点を含めて、今後、専門家等へ意見を伺いながら丁寧に進めてまいります。
 次に、現状の温室効果ガス総排出量抑制の進捗状況と促進についてであります。
 2030年目標達成に向けましては、今後も取組の強化が必要であると認識しており、より一層の徹底した省エネルギー対策と再生可能エネルギーの導入拡大が不可欠であると考えております。
 そのため、地域脱炭素推進交付金や脱炭素化推進事業債など、国の財政支援を活用しながら脱炭素先行地域で計画している取組も加速させてまいります。
 私からは、以上であります。
しのだ江里子 35 番目 / 19 字
○副議長(しのだ江里子) 天野副市長。
天野周治 36 番目 / 763 字
◎副市長(天野周治) 私からは、大きな2項目め、北海道新幹線札幌開業延期が及ぼす影響についてお答えをいたします。
 まず、1点目の延期に伴う市民への説明についてですが、札幌市が負担する工事の範囲における工事費や新たな開業目標が示されていないことから、現段階においては建設負担金の今後の見通し等をお示しすることは困難でございます。
 そのため、札幌市としましては、今後も情報収集に努めるとともに、引き続き、国や鉄道・運輸機構に対しまして、一日も早い完成、開業や、できる限りの地方負担の軽減を求めてまいりたいと考えております。また、市民の皆様への情報提供につきましては、工事に関する説明会や出前講座、ホームページなどを通じて行ってきたところであり、今後も継続して取り組んでまいります。
 次に、2点目のトンネル発生土の市民生活への影響についてお答えをいたします。
 北海道新幹線の建設工事には、発生土の受入れ地の確保が必要不可欠であり、手稲山口受入れ地のみでは、札幌市内から発生する対策土全量の受入れは困難と想定されます。
 そのため、鉄道・運輸機構におきましては、現在、受入れ候補地である金山地区及び山本地区のほか、新たな候補地の可能性を含め、受入れ地の検討を進めており、その決定に当たりましては、住民説明会や事前調査、対策方法の検討を進めて判断していくものと認識をしております。
 いずれの場所を受入れ地に決定する場合であっても、鉄道・運輸機構において事前調査を行った上で、しっかりと検討を重ね、周辺環境に影響を及ぼさない対策を行うことが重要であると考えております。
 札幌市といたしましては、鉄道・運輸機構と連携し、市民の皆様の理解が深まるよう、丁寧な説明に努めてまいりたいと考えております。
 私からは、以上でございます。
しのだ江里子 37 番目 / 19 字
○副議長(しのだ江里子) 山根教育長。
山根直樹 38 番目 / 1,277 字
◎教育長(山根直樹) 私からは、大きな5項目め、教育の課題についてお答えいたします。
 まず、学ぶ環境の改善についての1点目、教員の定数増についてであります。
 教員の定数増につきましては、学校の指導・運営体制の充実につながり、全ての子どもたちへのよりよい教育の実現に寄与するものと認識しております。
 働き方改革の推進につきましては、これまでも、職員の意識改革、業務の見直し、外部人材の活用などの観点から、様々な取組を実施してきたところであります。
 札幌市としましては、引き続き、国に対して、教職員定数の改善を要望するとともに、学校の働き方改革を着実に進めてまいります。
 また、教員の配置につきまして、正規教員の採用数は、将来的な児童生徒数の減少など中長期的な視点で決定していることに加えまして、必要な教員数は翌年度の4月の児童生徒数により確定するため、一定数の臨時教員は必要であると考えております。
 2点目の中学校での35人学級についてであります。
 札幌市で実施している中学校1年生の35人学級は、国の加配定数を活用しております。
 令和8年度からの中学校35人学級の実施につきましては、昨年末に財務大臣と文部科学大臣の間で合意されたところでありますが、今後、加配定数を含めた国の具体的な検討状況を見極めてまいりたいと考えております。
 次に、教育の保障としての支援についてであります。
 まず、1点目の給食費無償化についてでありますが、学校給食費は、令和2年度から保護者負担額を据え置いており、物価上昇が継続する中、令和7年度は公費負担を14億5,000万円に拡大する補正予算案として今議会に提出させていただいたところであります。
 給食費無償化につきましては、国政の場でも様々な議論が行われているところであり、引き続き、国の動きや物価の動向などを注視し、対応を検討してまいりたいと考えております。
 2点目の教材費等の負担軽減についてであります。
 補助教材や旅行的行事等の費用につきましては、保護者負担を軽減する観点から、必要最小限の経費で教育の狙いを達成するために、各学校に内容の精選や費用の削減を図るよう促してきたところであります。
 また、経済状況により負担が困難な家庭に対しては、就学援助制度に基づく必要な支援を行っているところであります。
 今後も、引き続き、費用負担の軽減を図る取組事例について各学校に周知するなど、保護者負担の軽減を積極的に進めるよう促してまいります。
 3点目の就学援助制度の拡充についてであります。
 就学援助の支給金額につきましては、国が定める要保護児童生徒援助費補助金の改定に応じて増額してきたところであります。支給金額の見直しにつきましては、今後も、国の動向を注視し、適宜、対応してまいります。
 また、所得基準につきましては、社会情勢等に応じたものであるべきと認識しております。今後も、必要に応じて検討を行ってまいります。
 私からは、以上です。
 (佐藤 綾「議長」と呼び、発言の許可を求む)
しのだ江里子 39 番目 / 20 字
○副議長(しのだ江里子) 佐藤 綾議員。
佐藤綾 40 番目 / 1,183 字
◆佐藤綾議員 敬老パスについてと学校の教育の保障、2点について再質問いたします。
 敬老パスについてですけれども、市長は、ご答弁で、これまで、1年半にわたって、市民と、また議会で議論してきたと、変更案について、パブコメで全世帯から一定の理解をいただいた、この変更案でいくのだという旨をお話しされました。
 しかし、このパブコメでは、現行の敬老パスを維持してほしいというのが46%で、およそ半数であり、敬老パス制度の変更となる実施案に賛同は全体の31%でした。しかも、この数や割合について、1月27日の市長の記者会見では発表されていません。市長は、現行敬老パスを維持してほしい意見の46%については言及せず、31%、3割の賛同だけを切り取り、全世代から賛同いただいたと話されたわけです。
 また、2月14日の厚生委員会で、記者会見時の523件と発表された意見の総数が457件と訂正され、そして、パブリックコメントに寄せられた意見についてもまとめられないまま、厚生委員会に間に合わなかったというのが実情です。
 市長は、パブコメの報告を受け、記者会見で発表されたと思いますが、そのような不十分なままの報告を受けられ、現在の変更案が出されるまでに寄せられた5,163件の市民からの意見のうち、現行敬老パスを維持してほしいという多数の市民からの意見と、このパブコメの意見から、賛同を得た、しかも、パブコメ直後、まとめられないうちに変更案でいくと決定していたという、あまりにも乱暴ではないかというふうに思います。
 このパブコメは1月20日まででしたが、1月24日に、新聞報道で、敬老パス4万円案維持、札幌市方針と出ました。1月27日の市長の記者会見で、市長はこの報道内容と同様に話されましたので、既に内部で1月23日までに決定していたのではないかというふうにも推察いたします。
 市長へのパブコメの報告では、変更案に賛同31%と、現在の敬老パスを維持してほしい46%というそれぞれの数自体の報告があったのか、あるいは、その数を知っていて、勘案せず判断されたのか、伺います。
 2点目に、学校の教育の保障としての支援についてですが、教材費について、必要最小限の経費にするよう、各学校へ内容、費用の削減を図るように促していく、そういうことですけれども、学校でするにはもう無理があります。既に学校では最小限にするように検討してきたと思いますが、副教材や副読本、これは変えようもありませんし、物価高騰で様々なものが値上がりしています。バス代も上がり、それを学校で何とかできるものではありません。もしも、バス代が高いからと、その学習をなくしてしまうというようなことがあってはならないというふうにも思うんですね。
 教育委員会として軽減していくことを検討すべきですがいかがか、伺います。
しのだ江里子 41 番目 / 28 字
○副議長(しのだ江里子) 答弁を求めます。
 秋元市長。
秋元克広 42 番目 / 1,101 字
◎市長(秋元克広) 敬老優待乗車証に関してのご質問に、まず、お答えをさせていただきます。
 パブコメと、それから最終的な判断との関係のご質問をいただきました。
 1月の20日にこのパブコメを終了いたしまして、これは速報値で、今回、いろいろなご意見と、それから、意見を自由記載していただくものがありました。これらについて、できるだけ早く全体像を把握するために、AI、人工知能を使った分析、こういった新しい技術なども使って速報値としてまとめたもので記者会見をさせていただきました。
 総数に違いがあったのではないかということがご質問の中にもございましたけれども、この変動した理由は、同一の方から複数回にわたって同じご意見、反対意見が寄せられていた、こういったものは除いて修正をさせていただいた、そういう部分がございます。
 そういう意味では、記者会見の数字と、委員会に報告させていただいた状況、精査をした状況と違っているというものがありますので、これはご理解をいただきたいというふうに思います。
 できるだけこういったご意見をいただく中で、今回、このパブコメのご意見を大きく分類しますと三つの分類になっています。一つは、金額だとかも含めて、何らかの形で現行制度を維持してほしい、維持すべきだというご意見、それから、一方で、むしろ制度はもう廃止してしまったほうがいいのではないかというご意見と、この修正案のように、一定程度の見直しをした上で残すべき、こういう三つの分類になっておりました。
 そういった中で、もちろんこのパブコメは賛否の数を問うものではありませんので、全体の数字ではありませんけれども、私が、今回、一番重要視をした判断のところは、やはり、世代間の対立、こういったものは継続しないようにしていかなければいけないということを重要視いたしました。
 制度を残してほしいというご意見の7割、8割以上の方は70歳以上の利用されている方でした。こういった方々のご意見というのはすごく分かります。一方で、制度そのものを廃止すべきというご意見、これは70歳未満の方が8割を占める、もう圧倒的に偏った世代のご意見になっておりました。それと比較をした場合に、この修正案については、70歳以上の利用されている方と、それから70歳未満の方との意見がほぼ拮抗していた、50%を超える方がむしろ70歳以上の方であったと。こういったことから、いろいろな世代の方々が納得できる案はこの修正案だということで、ほぼ拮抗した世代のご意見をいただいたということで判断させていただいた、このことを記者会見で申し上げたところであります。
しのだ江里子 43 番目 / 19 字
○副議長(しのだ江里子) 山根教育長。
山根直樹 44 番目 / 320 字
◎教育長(山根直樹) 私からは、再質問のございました教材費等の負担軽減についてお答えいたします。
 先ほどもご答弁申し上げましたが、経済状況により負担が困難なご家庭に対しましては、学用品費や修学旅行費などについて就学援助制度に基づく必要な支援を行っているところであります。また、義務教育における教材につきましては、現在、各家庭にご購入いただいている既存の教材の代替となるデジタル教材の整備を拡充し、各学校での活用を進めているところであります。
 教育委員会といたしましては、このような取組を積極的に進めながら、学校とともに保護者負担の軽減に引き続き努めてまいります。
 以上でございます。
 (佐藤 綾議員「議長」と呼び、発言の許可を求む)
しのだ江里子 45 番目 / 50 字
○副議長(しのだ江里子) 再々質問ですので、これを最後の質問とし、簡潔に願います。
 佐藤 綾議員。
佐藤綾 46 番目 / 694 字
◆佐藤綾議員 敬老パスについて再々質問いたします。
 今、市長からご説明がありましたけれども、今回のパブリックコメントのことをお話しされていましたけれども、議論してきたと。
 現在の変更案策定の前に寄せられた5,163件の意見のうち、無作為抽出で18歳以上の市民に送付され、答えていただいた敬老パスのアンケート、これが、一番、むらなく市民意見を寄せていただいたと思いますけれども、現役世代の負担だとか高齢者優遇だという意見は、私は、これを一件一件数えましたけれども、0.3%しかありませんでした。ごく僅か、寄せられた意見を殊さらに強調し、現役世代の負担だと言い始めたのは市のほうからであって、市民から声高に言ってきたわけではありません。そして、世代間分断となってきました。
 また、先ほどの答弁の中で、公共交通への影響はないという旨の答弁もありましたけれども、交通への影響がないとすれば、生活への影響が大きいのではないか、そういうふうに私は思いをはせるものです。
 そして、市の財政が大変ならば多少の負担はやむを得ないとまで言ってくれている市民に対し、今回の決定はあまりにも早く、検討したのかどうかさえも疑わしい、不誠実ではないかというふうに思うんですね。真摯に向き合うべきではないでしょうか。
 そして、今年度予算が可決されるとしても、市民の理解を得られたとは到底考えられません。市議会各会派においても、予算に賛成すると敬老パスの大幅な削減案を認めたと市民は考えることになるんじゃないのでしょうか。
 敬老パス変更案について再検討すべきですが、お考えにならないか、再度お伺いいたします。
しのだ江里子 47 番目 / 28 字
○副議長(しのだ江里子) 答弁を求めます。
 秋元市長。
秋元克広 48 番目 / 329 字
◎市長(秋元克広) これまで様々なご議論をさせていただきました。先ほど申し上げましたように、市民の皆さんから、今回のパブコメについても若い世代の方からも多く意見をいただいた、自分事として非常にいろいろな関心を持っていただいたことだというふうに思います。その内容というものは、しっかりと声を受け止めていかなければいけない。真摯に議論をしてきたからこそ、市民にいろいろなご負担をおかけするということは、これは首長として心苦しいことです。しかしながら、様々な財政運営をしっかりとやっていくために責任を持った回答をしていく、その一つの判断をさせていただいたということであります。
 そういう意味では、これまでの議論を踏まえた結論で、今回、提案をさせていただきました。
しのだ江里子 49 番目 / 32 字
○副議長(しのだ江里子) ここで、およそ20分間休憩いたします。
しのだ江里子 50 番目 / 64 字
○副議長(しのだ江里子) これより、会議を再開します。
 代表質問を続行します。
 荒井勇雄議員。
 (荒井勇雄議員登壇・拍手)
荒井勇雄 51 番目 / 3,806 字
◆荒井勇雄議員 昨年末より、報道により、議会内や世間を騒がせております荒井でございます。
 時間が大変限られておりますので、早速、質問に入らせていただきます。
 まずは、本市の報道機関を含めました市民への情報発信の在り方について、市長に質問をさせていただきます。
 昨今、マスメディアの報道姿勢に関して、多くの市民から、公平・公正な報道がなされていないのではないかと疑念の声が寄せられております。報道の自由は民主主義の根幹を支える重要な要素であり、私自身、報道の独立性は尊重すべきものと考えております。
 しかしながら、一部の報道が、特定の立場や意図を殊さら強調し、異なる意見を十分に伝えない傾向があるのも事実であります。
 1993年の政治的偏向報道を犯した椿事件をはじめ、第一通報者を犯人であるかのごとく連日報道し、冤罪を巻き起こした1994年の松本サリン事件、直近の米国大統領選挙報道においても、片方の候補への一方的なネガティブ報道が繰り返され、報道においては真逆の選挙結果が出たのも記憶に新しいところであります。つまり、民意に基づいた報道ではなく、何らかの意図的な思惑を持って報道がなされたと言わざるを得ません。また、我が国が最も人為的損失、経済的損失を被ったさきの大戦においても、当時、マスコミが過剰な国民世論をたきつけ、結果、国土を焦土化されたのは歴史的事実であります。
 その上で、昨年末から当事者である私と坂元議員は、一部の報道機関から偏った報道に連日振り回され、事実を大いに歪曲されるという事案が起きました。その結果、事実関係を誤認した市民からの誹謗中傷を受けた限りであります。マスメディアとしての権力を監視する上では、政治家への批判は、我が会派は必要なことと考えており、我々も政治の世界に身を置くべきものとして、当然のことと認識をしております。
 しかしながら、国民・市民の財産である公共の電波を使い、事実関係を誤認される報道に関しては、権力の濫用そのものではないでしょうか。
 今回、最も核心である、合意形成のあった契約上の問題を、取引業者との双方合意の下、金銭が支払われ、領収書を発行した事実を、抜き打ち取材で確認していながら、切り取りに切り取り報道を重ね、あたかも着服、横領、不正を行ったかのごとく印象を与える報道をし、著しく市民の誤解を招く報道は、放送倫理の規定を大きく逸脱していると捉えることしかできず、全くもって看過できないのであります。
 我々のローカルテレビ報道5回、映像によるヤフーニュース全国報道5回は、道内で起きた国会議員のIR汚職疑惑問題、政権与党の収支報告書不記載問題と報道回数及び報道時間を比べましても、社会的問題性の観点から、多くの一般市民でなく、他の報道機関からも明らかに公平性を欠いた報道であるとのお声を頂戴いたしました限りであります。
 さて、マスコミについての報道においても、札幌市の本意が報道されたとは思えない状況が続いております。
 少々古い話になりますが、日本ハムが札幌を去った際、市の交渉努力、市の本意が正確に報道されたとは到底思えないのであります。また、1割の高齢者が全予算半分の約25億円以上を消費している敬老パス制度の改定の真意、あたかも全高齢者が反対しているかのごとく報道、サイレントマジョリティーを無視した報道、オリンピック招致に当たっての公平・中立ではない一方的なネガティブ報道、本市の真意が市民に伝わらず、行政と市民とのお互いの理解や関係が意図的に分断されている状況は目に余るものがあります。社会的な悪影響は計り知れず、本市としても、市民理解が進まず、多大な損失を受けていると捉えざるを得ません。
 その上で、世界経済フォーラムのメンバーであるハンス・ロスリング氏は、スイスのダボス会議において、多くの有識者に対する誤認を証明し、世界の諸問題の事実に基づく世界の見方の重要性を訴え、注目を浴びました。氏のその著書では、ファクトフルネスの社会の諸問題に対する認識の誤謬を提示したように、データや客観的事実に基づかず、公平性を著しく欠くイメージ報道は、世界の指導者、政治家、著名人だけでなく、国際社会全体の問題認識を本質から逸脱し、誤解を生む検証結果を証明しております。
 そこで、質問いたしますが、このようなマスメディアの偏向報道を防ぐためにも、市民の知る権利を守るための情報公開や、市民が直接情報を得られる機会を増やすことが重要だと考えますが、過度な偏向報道について市長はどのようにお考えか、お聞かせ願います。
 次に、札幌市誰もがつながり合う共生のまちづくり条例について、本市が提案した条例案、いわゆる共生条例案に関して、慎重な討論を求める立場から質問をいたします。
 札幌市の共生条例案は、その条文において、「誰もが、等しく基本的人権を享有するかけがえのない個人として尊重されながら、共に生きていくことは、私たちの共通の願いであります。」との理念が定められております。
 しかしながら、その理念を実現する過程で、個人の思想、信条や多様性の確保がどのように担保されるのか、共生の名の下に市民の表現の自由や意見の相違が抑圧されるのではないかといった不安が市民から上がっております。
 多様性、包摂性、DEIは、国際的にも本家の米国で度々問題となり、議題となっており、パリオリンピックの過剰なジェンダー平等を前面に押し出した演出、その過剰なジェンダー施策は、国民の分断を招き、社会を混乱に陥れたことを、大統領が白紙に戻す決断をされたことは周知の事実かと思います。
 その上で、政治思想家、カリフォルニアのエミリー・B・フィンレイは、その著書「民主至上主義」において、民主主義が絶対的価値として優先されると、個人の自由や多様な価値観が抑圧される可能性があると警鐘を鳴らしております。民主主義は万能とする発想が行き過ぎると、異なる価値観を持つ人々が民主的ではないとされ、多様性の名の下で思想統制の危険及び社会に排除される危険性があると指摘しております。
 一言で申し上げますと、金持ち及び特権階級の誤った社会的正義の押しつけだということでございます。
 札幌市の共生条例案にあって、共生理念に反する行為を規制する可能性はあるのでしょうか。例えば、日本に根づいている宗教的信念や伝統的価値観を持つ市民が共生理念にそぐわないとみなされ、意見表明の機会を制限されるおそれはないでしょうか。パブリックコメントを拝見するに、本条例素案が逆に一方的な価値観の押しつけにつながる懸念はないかといった市民の声が上がっているのも確かでございます。
 次に、自治体の条例としての適正範囲の明確化として、共生条例案は社会的な公正を目的としておりますが、その内容は国の法体系とどのように整合性を持つのでしょうか。例えば、男女共同参画は、性の多様性、独自の概念を提示しておりますが、この内容には、まさに当事者であるDSD、性分化疾患の方々が、一部、人権侵害に当たると声を上げていらっしゃいます。
 このように、地方自治体が独自に共生を定義し、それを市民に求めることが、自治体の権利を逸脱する可能性はないのでしょうか。特定の価値観を推進することがむしろ市民の分断を生む可能性を指摘され、実際に本条例案が上程された今、まさに市民分断が起きている状況であります。
 具体的な効果と実施体制について、本条例案が成立した場合、どのような施策が実施されるのか不明であり、過去に類似の条例を制定した自治体において、条例による明確な効果があったのか、客観的なデータ提示が必要であります。
 我が会派が調べたところ、共生条例の実現に向けて、ある種の強制力を持つ条例は、他都市で確認することができませんでした。仮に条例による規制が発生する場合、その判断基準は誰がどのように行うのか、市民に提示されておりません。住民の意見反映と透明性の確保として、本条例について、市民の理解と合意が不十分のまま条例が制定されることのないよう慎重な議論を求めます。
 最後に、性的マジョリティーの当事者からも、既に社会になじんでいる性的少数者や事業者にとって、札幌市が昨年策定した事業計画であるユニバーサル展開プログラムが終了した後も恒常的に残る本条例案に対しては、条文内の問題を放置したまま制定してもいいものなのかといった声も上がっております。
 以上の点から、私は、本条例が拙速に進められることに大変懸念を抱いております。共生を推進する一方で、個人の思想、信条や自由、多様性の価値観が尊重される仕組みをどのように構築するのか。価値観の強制でなく、市民同士の対話を重視した政策の在り方を改めて考えるべきではないのか。札幌市が真に多様性を尊重し、市民の自由を守る都市であり続けるために、市民理解をより深める慎重な議論を強く求めます。
 そこで、質問でありますが、今回は一度立ち止まり、敬老パス改正の民意形成のように丁寧に市民に説明を施し、多様な意見を聞くべきと思いますが、市長のお考えをお伺いします。
 時間をオーバーしてしまいましたが、以上、私の質問となります。ご清聴、ありがとうございました。(拍手)
しのだ江里子 52 番目 / 28 字
○副議長(しのだ江里子) 答弁を求めます。
 秋元市長。
秋元克広 53 番目 / 579 字
◎市長(秋元克広) 2項目にわたり、ご質問をいただきました。私からは、2項目めの札幌市誰もがつながり合う共生のまちづくり条例案についてお答えをさせていただきます。もう一点の市民への情報発信の在り方につきましては、担当の町田副市長からお答えをさせていただきます。
 札幌市誰もがつながり合う共生のまちづくり条例案についてお答えをさせていただきます。
 本条例案は、誰もが当事者との考えを前提として、外部有識者会議での議論をはじめ、市民ワークショップの開催や、高校、大学等における若い人たちとの意見交換などによって、様々な立場の方から多様な意見を伺いながら検討を進めてきたところであります。
 多様なご意見がある中で、少子高齢化の進行、外国人の増加などといった札幌市が直面する社会情勢の変化を踏まえますと、価値観や考え方の異なる方同士が対話等を通じて互いに理解し、支え合う共生社会の必要性を改めて認識したところであります。
 したがいまして、本条例は、特定の価値観や考え方を押しつけるものではなく、誰もが安心して生活するためのよりどころとして制定を目指しているものであり、本条例に基づき、様々な立場の方々との意見交換を重ねながら共に理解を深めていく、そういう誰もがつながり合う共生のまちの実現に向けて取り組んでまいりたい、このように考えております。
 以上です。
しのだ江里子 54 番目 / 19 字
○副議長(しのだ江里子) 町田副市長。
町田隆敏 55 番目 / 250 字
◎副市長(町田隆敏) 私からは、大きな1項目め、市民への情報発信の在り方についてお答え申し上げます。
 これまでも様々な施策について、市民の理解促進を図るため、報道機関への正確、迅速な情報提供に努めているほか、広報誌やホームページ、SNSなどを活用して、直接、市政情報を発信しているところでございます。
 今後も、時代の変化を的確に捉え、様々な広報媒体を効果的に活用しながら情報を発信してまいりたいと考えるところでございます。
 以上でございます。
 (荒井勇雄議員「議長」と呼び、発言の許可を求む)
しのだ江里子 56 番目 / 20 字
○副議長(しのだ江里子) 荒井勇雄議員。
荒井勇雄 57 番目 / 578 字
◆荒井勇雄議員 共生条例に関して再質問をさせていただきたいと思います。
 この条例は理念条例とおっしゃいましたが、条例案第6条を拝読させていただきますと、文末がなかなか強い表現になっております。共生社会の実現に向けた取組を行うよう努めるものとする、共生社会の施策に協力するよう努めるものとする、努めるものとするということは、努めるも、努めないも、おのおのの判断でとはならないのであります。条例によって、結果はともかく、個々に努める義務が生じるわけです。これは、多様な考えがある、多様性を持つ札幌市民に極めて大きな要求を突きつけていることにほかならないと思います。
 ましてや、今回、市民からの意見は圧倒的に反対と、懸念を示すものです。努める、すなわち努力目標とされている事柄を必要条件として運用したり、掲げている条例を一部のために優遇ルールとして運用したりということが起こり得るのではないかと危惧するものであります。
 そこで、市長に再質問をさせていただきます。
 当該条例は理念条例とのことでありますが、条文中に努力義務がうたわれております。今回の条例案では、本国・米国で、連邦最高裁で違憲と判断されましたアファーマティブ・アクションのような、特定の団体や個人が優先されるという逆差別が起こり得る懸念が大いにございますが、市長のお考えをお聞かせください。
しのだ江里子 58 番目 / 28 字
○副議長(しのだ江里子) 答弁を求めます。
 秋元市長。
秋元克広 59 番目 / 392 字
◎市長(秋元克広) 再質問いただきまして、アファーマティブ・アクション、いわゆる積極的格差是正措置ということだというふうに思いますけれども、この是非についての議論は多々あろうかと思います。一定程度、マイノリティーの方を守っていく、そのための施策と、それが過剰になってはいけないという両方の意見があるということは認識をしております。
 先ほども申し上げましたけれども、本条例については、共生社会の実現に向けて、市民、それから事業者、行政が連携をして、協働で同じ意識の中でその社会を実現していこうというものであります。
 いわゆる行政サイドについての努力義務的な規定はございますけれども、これは、あくまでも、そういった特定の個人あるいは団体、こういった方々を優遇するという形、それを義務づけるものではないというふうに認識をしております。
 (荒井勇雄議員「議長」と呼び、発言の許可を求む)
しのだ江里子 60 番目 / 50 字
○副議長(しのだ江里子) 再々質問ですので、これを最後の質問とし、簡潔に願います。
 荒井勇雄議員。
荒井勇雄 61 番目 / 817 字
◆荒井勇雄議員 ご答弁、ありがとうございます。
 再質問に当たりまして、簡潔に申し伝えたいと思いますが、しかし、これだけ影響力の強い案件は、会派としても看過できない事案と考えております。
 昨日の小竹議員の質疑による市長答弁を拝聴するに、札幌を国際金融都市として確立する上で、海外の方々との共生を実現するために本条例が必要だとする考えには、我が会派としても、大変、大いに賛同させていただくところであります。
 しかしながら、市長公約、市長ビジョンを実現するに当たり、一定の強制力を伴う条例、すなわち、法で市民を縛るのが本当に正しい札幌の姿なのでしょうか。そうではなく、国際金融都市を目指すに当たり、市が率先して施策を立案、実行し、その姿を、市民に範を示すことこそ、本来の札幌のあるべき姿ではないでしょうか。
 例えば、埼玉県川口市で起こっております特定の人種の移民問題を繰り返さないよう、日本語教育を早期から行い、犯罪抑止策を進める施策を行うですとか、今月迎えた建国記念日を札幌がまちを挙げて式典を行い、祝うですとか、また、ニュージーランド、オーストラリア、アメリカ、フランス、諸外国から問題視されており、札幌でも現在発生している日本の実子誘拐問題に対し、面会交流の担保や誘拐を抑止する施策を早期に実現し、外国人や海外の高度人材を呼び込む上で、これらの施策、今挙げた3点は、いずれも本市において必要な施策であり、条例を制定せずとも行政で行える施策であります。特に、後者2点に関しては、国際常識に照らし合わせても行っていかなければいけない早急の事案であります。
 そこで、再々質問でございますが、一定の拘束力があり、市民から多数の反発の声が上がっている本条例案を制定するのではなく、市が率先して共生社会の実現のための施策を各部局が実行することによって、本市が目指す国際金融都市を確立すべきだと思いますが、市長のお考えをお聞かせください。
しのだ江里子 62 番目 / 28 字
○副議長(しのだ江里子) 答弁を求めます。
 秋元市長。
秋元克広 63 番目 / 863 字
◎市長(秋元克広) 昨日のご質問に答弁をさせていただいた中にも、これからの札幌のまちについて、国内外からの様々な人材を札幌に呼び求めて、そのいろいろな価値、多様な価値を実現してもらう、力を発揮してもらう、そういった社会を実現していくことは非常に重要だというふうに思っています。
 今ご質問のように、それは行政の施策の中でいろいろな手だてを取ればいいのではないかというお話だというふうに思います。確かに、その部分はあるというふうに思いますが、例えば、海外から来られる方、これらの方々は家族と一緒に来られる、そうすると、自分の家族あるいは子どもの教育、こういったようなことについても、今住んでいるところと同じような生活が日本に来てできるのかということがやはり関心事になると思います。
 そうしていきますと、その社会の中で、どのような医療体制だったり、教育体制だったり、あるいは、市民の皆さんの受け止め、こういったものがどういう地域、都市なのかということ、同じような生活をしていける都市なのかどうか、安心していけるのかどうかということが重要になってくると、行政の施策だけでは実現できずに、やはり、企業や市民の皆さんがそういったことを共有して多くの方を受け入れていく、そういう社会でなければならないというふうに思います。ですから、そのことを共有するための条例ということで提案をさせていただいております。
 いろいろなパブリックコメントの中でのご不安等については、昨日も申し上げましたように、具体的な個々の、例えば外国人の方とのトラブル、こういったようなことなどについては、トラブルにならないように取り組まなければいけないわけでありまして、それは行政サイドももちろんでありますけれども、やっぱり、市民の皆さん、企業の皆さんにも、お互いを理解してその解決をしていくということに取り組んでいただかなければいけない、そのためには、行政サイドの施策だけでは実現をしていけない、そういうものだという認識をして条例の提案をさせていただいております。
しのだ江里子 64 番目 / 38 字
○副議長(しのだ江里子) 次に、波田大専議員。
 (波田大専議員登壇・拍手)
波田大専 65 番目 / 2,568 字
◆波田大専議員 私は、ただいまから、日本維新の会札幌議員会を代表し、順次、質問をさせていただきます。
 初めに、指定管理者の公募による指定についてお伺いいたします。
 指定管理施設に支出される指定管理費の総額は、令和7年度予算でおよそ177億5,700万円となっており、その約7割に当たる123億3,700万円余りが、札幌市が出資する出資団体が受託する施設に支出されるとのことであります。
 札幌市の指定管理施設424施設のうち、その55%に当たる234施設が非公募による指定となっており、さらに、そのうち7割以上に当たる169施設は札幌市が出資する出資団体が指定されております。
 本件につきましては、制度の趣旨などを踏まえて、原則どおり公募による指定を徹底するべきと、度々、指摘をさせていただいているところでございます。一方で、原則どおり公募によって指定されている190施設のうち、その6割以上に当たる115施設では、公募でありながら1者しか応募がないという現状にあり、さらに、そのうち53%に当たる61施設では、札幌市が出資する出資団体が指定されております。原則どおり公募によって指定されている施設においても、応募が1者しかなく、その約半数が市の出資団体であるという現状は、民間活力によって経費削減や市民サービスの向上を図るという制度の趣旨を踏まえますと、決して健全ではない現状にあるものと認識しております。
 例えば、清田区にある平岡樹芸センターは、指定管理者制度が始まった平成18年以降、20年近くにわたって、札幌市が出資する公益財団法人札幌市公園緑化協会が指定管理者に指定されております。形式的には公募による指定ではありますが、平成22年度から現指定期間である令和9年度までの20年間、一貫して応募は1者のみとなっております。
 この公園は、紅葉の名所としても親しまれており、特に公園のリーフレットの表紙にもございますとおり、紅葉が落葉して赤いじゅうたんのように美しさが広がる見頃時期には多くの市民や観光客が訪れておりました。しかし、近年は、温暖化の影響もあってか、紅葉の時期がやや遅くなっており、最も美しい見頃時期には公園が閉園してしまい、園内に入れなくなってしまっているとのことであります。
 この公園の開園期間は、毎年4月29日から11月3日までと協定書で定められておりますが、協議によって指定管理者が自主的に延長することが認められております。しかし、多くの来園者が見込まれる紅葉時期には、駐車場への警備員配置などの費用負担を要することから、開園期間の延長は、令和5年度は2日、令和6年度は1日のみ延長するのが限界であったとのことで、結果として、リーフレットの表紙の写真にあるような見頃時期には、公園が既に閉園してしまっている現状にあります。
 一方で、民間の経営感覚からすれば、紅葉時期に公園に人が集まるというのは、むしろビジネスチャンスです。開園期間の延長による警備員の配置などを単にコストとして捉えるのではなく、例えば、自主事業として、キッチンカーなどによる飲食提供や物品販売、イベント開催による出展料やスポンサー料の徴収を行うなど、主体的な企画・運営によって指定管理者が収益を得られる機会でもあり、こうした民間活力による創意工夫が結果として市民サービスの向上や公園価値の向上につながるものと考えます。
 1者しか応募がない公募によって市の出資団体が指定管理者に指定され、結果として、市民にとって市有施設が十分に活用されていない現状があるとすれば、指定管理者制度が目指す民間活力による市民サービスの向上とはあまりにもかけ離れたものであると受け止めております。
 そこで、質問ですが、原則どおり公募によって指定管理者が指定されている市有施設においても、その6割以上の施設で応募が1者しかなく、さらに、その約半数が市の出資団体であるという現状は、民間活力によって経費削減や市民サービスの向上を図るという制度の趣旨を踏まえますと、決して健全ではなく、改善が必要な現状にあるものと認識しておりますが、市長のご認識をお伺いいたします。
 次に、学校給食費の未納額増加についてお伺いいたします。
 これまで、学校ごとに徴収していた学校給食費について、昨年度から札幌市がまとめて徴収を行う公会計に移行したことに伴い、昨年度の未納額は7,285万円と、前年度の3倍程度に急増しました。
 教育委員会では、未納者に対して、年に3回、封書による催告を行っており、催告の委託費として、令和7年度予算では1,647万円が計上されております。しかし、催告によって回収できた金額は、2023年度の未納額7,285万円のうち、令和7年1月31日現在で僅か1,418万円にとどまっております。
 今後、高額の滞納者には裁判所に支払いの督促申立てを行うとのことですが、申立て費用が回収金額を上回る費用倒れとなる懸念から、実際には法的措置までは踏み切ることができず、5年が経過すると時効となって市側が債権を放棄せざるを得なくなり、最終的には未納額を一般財源で穴埋めしている現状にあります。
 毎月、小銭をかき集めて何とか給食費を支払っている真面目な方々もいらっしゃる一方で、いわゆる払わなかった者勝ちというようなモラルハザードが事実上容認されている現状は、あまりにも公平性を著しく欠くものと大変重く受け止めております。公平性を担保するためには、未納額の回収を徹底するか、あるいは、完全無償化するかの2択でございます。
 そこで、質問ですが、再三にわたる督促と催告によっても回収できなかった学校給食費の未納額について、最終的に一般財源で穴埋めされている現状は公平性を著しく欠くものと認識しておりますが、ご認識をお伺いいたします。
 また、あまり効果が見込めない未納額回収の催告の委託に税金を投じ続けるくらいであれば、子育て世帯からの要望が非常に大きい学校給食費の完全無償化に一刻も早く踏み切ることで公平性を担保するべきではないかと考えますが、併せてお考えをお伺いいたします。
 以上で、質問の全てを終わります。ご清聴、ありがとうございました。(拍手)
しのだ江里子 66 番目 / 28 字
○副議長(しのだ江里子) 答弁を求めます。
 秋元市長。
秋元克広 67 番目 / 385 字
◎市長(秋元克広) 2項目にわたり、ご質問をいただきました。私からは、1項目めの指定管理者の公募による指定についてお答えをさせていただきます。二つ目の学校給食費の未納額増加につきましては、教育長からお答えをさせていただきます。
 指定管理者制度についてでありますが、指定管理者の公募による指定についてお答えをさせていただきます。
 指定管理者制度は、公の施設の管理に民間事業者等の有するノウハウを活用することによって、多様化する住民ニーズに効果的・効率的に対応していくことを目的としているものであります。
 公募施設につきまして、制度の趣旨をより適切に反映するためには複数の応募者があることが望ましいと認識をしており、出資団体が単独で応募する施設が約半数ということも含め、現状を分析の上、必要な見直しを行ってまいりたい、このように考えております。
 私からは、以上です。
しのだ江里子 68 番目 / 19 字
○副議長(しのだ江里子) 山根教育長。
山根直樹 69 番目 / 345 字
◎教育長(山根直樹) 私からは、2点目、学校給食費の未納額増加についてお答えいたします。
 学校給食は、食材購入分を保護者から給食費として徴収し、運営するものであり、令和5年度の公会計化に伴い、未納分の給食費は市の債権として管理しているところであります。
 納期限を過ぎた債権は、未納対策として速やかに督促状を送付し、その後、電話による納付案内や催告等を行っているところでありますが、これらに加えまして、今年度中に法的措置等を開始することにより、対策をさらに強化していく考えであります。
 なお、学校給食費の無償化につきましては、国政の場でも様々な議論が行われているところであり、引き続き、国の動向や物価の動向などを注視し、対応を検討してまいりたいと考えております。
 私からは、以上です。
しのだ江里子 70 番目 / 85 字
○副議長(しのだ江里子) お諮りします。
 本日の会議はこれで終了し、明日2月21日午後1時に再開したいと思いますが、ご異議ありませんか。
 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
しのだ江里子 71 番目 / 43 字
○副議長(しのだ江里子) 異議なしと認めます。
 したがって、そのように決定しました。
しのだ江里子 72 番目 / 28 字
○副議長(しのだ江里子) 本日は、これで散会いたします。