札幌市議会 会議録検索システム(令和7年第1回定例会 2025-02-21 第4号)
2025-02-21/発言 73 件 / 原本(札幌市議会)
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飯島弘之
○議長(飯島弘之) ただいまから、本日の会議を開きます。
飯島弘之
○議長(飯島弘之) 出席議員数は、63人です。
飯島弘之
○議長(飯島弘之) 本日の会議録署名議員として藤田稔人議員、丸山秀樹議員を指名します。
飯島弘之
○議長(飯島弘之) ここで、事務局長に諸般の報告をさせます。
酒井欣洋
◎事務局長(酒井欣洋) 報告いたします。 五十嵐徳美議員は、所用のため、本日の会議を欠席する旨、細川正人議員は、所用のため、遅参する旨、それぞれ届出がございました。 本日の議事日程、質問順序表を配付いたしております。 以上でございます。
飯島弘之
○議長(飯島弘之) これより、議事に入ります。 日程第1、議案第1号から第44号まで、第49号から第62号までの58件を一括議題といたします。 昨日に引き続き、代表質問を行います。 通告がありますので、順次、発言を許します。 三神英彦議員。 (三神英彦議員登壇・拍手)
三神英彦
◆三神英彦議員 ただいまから、自由民主党議員会を代表し、一昨日の小竹議員の代表質問に引き続いて、本定例市議会に上程されました令和7年度予算、その他諸議案並びに市政の諸課題について、順次、質問を行います。 最初に、市長の政治姿勢について、8点伺います。 そのうち、将来の札幌の未来像を大きく左右するであろう考え方について、まず、大きく三つ質問させていただきます。 今の私たちは、これまでの常識だとか、いろんなものが変わっている世の中に生きているということをどれだけ認識しているでしょうか。世界情勢も目まぐるしく変わって、ネットやスマホの劇的な革新の中で、人々の考え方や暮らし方も変わり、多くの人たちが、正解がよく分からなくなった社会というようなものに少しでも適合しようとあがくように生きています。世界全体81億もの人がいる中で、本当に、僅か一つの行政区で仕切られたこの197万人のために、そこに住んでいる人たちのために、私たち地方行政や地方政治はこれらの変化の中で上手になすべきことをなしているのでしょうか。 地方自治における行政、政治の定義については様々な解釈がありますが、その根本に立ち返ると、札幌市民の安心・安全を考えること、その実行力を持つために財源を確保すること、この二つは世の中がどうなろうとも変わらないもので、これらは市民の便利さだとか快適さの追求よりも上位に来るべきものだろうと考えます。 大きな三つの質問の1点目は、市民の安心・安全の強化についてです。 札幌市民の生命を脅かすものとして、大きく、隣国からの攻撃の可能性が上がっていること、想定外の自然災害が全国各地で起こっていること、この二つが考えられます。隣国の中国、ロシア、北朝鮮については年を追うごとに不気味さを増しているように思えますが、北朝鮮のミサイル、それからロシアによる侵攻について、国任せではなくて、本市として自主的に市民の避難の在り方について検討を始め、計画を立てておいたほうがよいのではないでしょうか。泊の避難計画のようなものを立案し、周知させるだけでも、安心感は上げられるのではないかと考えます。 一方、全国各地で想定外の自然災害が起き続けています。これまでも危機管理局には委員会で質問を続けてまいりましたが、想定を超える降雨や津波が発生した際、北区、東区など標高が低い地域、これが本当に心配なんです。ここには、統計上、53万人が住んでおり、これは、札幌の人口の約4分の1、北海道全体の人口の約1割になります。また、想定最大規模の降雨に対し、ハザードマップの浸水想定区域を設定していることは理解していますが、ハザードレベルとして大丈夫だとしても、豊平川、石狩湾は本当に大丈夫なのでしょうか。もし現実に災害が起こった場合、どれだけ大変なことになるのでしょうか。隣国からの攻撃など有事の際の避難も、想定を超える水害が発生した際の北区民、東区民の避難も、事前に検討し、市民の万が一に備えるべきだと考えます。 最初の質問ですが、想定外の有事や自然災害の発生に対する市長の現時点での考えと今後の検討の意思について伺います。 2点目は、財源を確保する方策についてです。 財源について、今まで以上に強化していかなければならない根拠は、先ほどの市民の安心・安全の強化のために必要だからなのですが、現状、心配となる材料としては、一つには、歳入の減少の可能性、もう一つは、近郊エリアの過疎化のリスクがあります。人口や企業が減れば、当然、税収が減ります。国のほうも、今後、歳入の増減がどうなっていくのか、また、その歳入を自治体経由で配分するのか、それとも、直接、国民に還元するのか、中長期的には不透明です。今後、本市の歳入は減っていくと考えたほうがよろしいのではないかと考えます。 他方、本市の周りには、北広島のエスコン、千歳のラピダス、石狩、苫小牧のデータセンター、小樽、石狩の洋上風力、さらには、北海道日本ハムファイターズファーム施設誘致の話もあり、これらは、隣接地の収入の機会が増大するだけでなく、本市にとって人口流出のリスクも考えられます。本市の減収にも、市内近郊部の過疎化にも直結することになり得ます。 本市内においても、現在、専属チームで取り組んでいただいているGX案件が、実際には、いつごろ、どれぐらいの収入増につながっていくのかは見えていませんが、その間にも、近郊エリアは、人口減少に伴って、バス路線減便をはじめ、様々な課題が深刻化していきます。都心部で稼いで、市内近郊に回していくパワーを強めていかなければ、市内に限界集落エリアが急増するという最悪のシナリオすら浮かんでしまいます。コンパクトシティの概念でこれらが解決できるとは考えにくく、近郊エリアの補強策を今よりも強化する必要があると考えます。 財源の話に戻します。 今後、歳入が減るかもしれないし、歳出は維持または増やしていかなければならない状況となると仮定した場合、今から取るべき対策は何があるのでしょうか。財務諸表のリアルタイム化、予算要求の仕組みの改善、事業ごとの費用対効果の概念の本庁内の統一など様々考えられますが、予算執行型会計の中に投資して回収するというメカニズムを確立しなければ、本市に限らず、地方自治体の財政は危ういと考えます。今が困難だとしても、方針を立て、着手しておかなければ、取り返しのつかない未来が待っているのではないでしょうか。 質問ですが、こうした取組を進め、稼ぐ力を強化するとともに、事務事業の見直しを進めていく必要があると考えますが、市長の見解を伺います。 3点目は、人口案件についてです。 次期さっぽろ未来創生プラン案においては、人口の将来推計値として、2060年に159万人となることが示されています。これは、総務省統計局のデータをベースに、そこから、コーホート要因法と言って、人口増減の要因となる出生、死亡、人口移動について、それぞれ過去のデータや全国との比較などを基に仮定値を置くことで導き出されており、その予測精度はかなり高いものと思われます。 しかし、私たちは、首長や行政の努力が推計をしのいで人口増加を実現している事例を幾つか認識しています。推計は推計として、それは大事なのですが、一方で、目標人口という形で明確に目標を掲げ、札幌市の人口減少対策に対する強い思いを示すことが重要であり、札幌市が具体的に何万人を目指すという目標人口を掲げることが、市役所全体に求心力を生み出し、一体感を形成することに大いに有効であると考えます。 さらには、市民、企業、大学などの多様な主体と連携し、人口減少の緩和に向けた取組を進めていく上でも、目標人口という明確な目標を共有することが、より効果的な対策へつながると考えます。 そこで、質問ですが、本市独自の目標人口を掲げたほうがよいという提案に対し、市長はどのようにお考えになるのか、伺います。 ここから、通常の政治姿勢についてです。 子ども医療費助成の拡充について伺います。 子ども医療費助成は、子どもの保健の向上や福祉の増進を図るものであり、子育て支援策の一つとして拡充を求める市民の期待が大きい事業です。特に、対象年齢の拡大、所得制限の撤廃は、近年、札幌市にとって大きな課題であり、我が会派だけではなく、全会派から要望されている項目であったと思います。 このうち、対象年齢の拡大については、アクションプラン2023において、それまでは小学校6年生までだったものを一気に高校生世代まで引き上げることを決定し、今年度に中学3年生まで拡大したことに続けて、間を置かず、来年度から高校生世代まで拡大することについては、他都市並みの水準を実現でき、大変評価しております。 もう一つの課題である所得制限については、令和6年第3回定例会の代表質問において、我が会派から撤廃を求めたところ、秋元市長は、改めて、子育て支援策として重要との認識を示しつつ、各都市とも所得制限の撤廃に踏み切っていることに鑑み、来年度の予算編成の中も含めて判断をしていく旨の答弁をいただきました。 そうした中、昨年12月に公表された令和7年度の予算要求において、所得制限撤廃のためのシステム改修費などの要求があることが分かり、私も含めて、ようやく撤廃が実現すると喜んだ市民も多くおりました。 しかし、去る1月27日に公表された予算案においては盛り込まれず、その予算案を公表した記者会見において、秋元市長からは、市政記者との質疑の中で、財源の見通しをしっかり持った上で次のステップとして議論、検討していく旨、答えておりました。確かに、所得制限の撤廃には10億円を超える経費がかかり、それが、毎年毎年、義務的に発生し続けることを考えますと、持続可能な事業運営の視点からも軽く判断できなかったことは理解でき、ある意味、秋元市長としても苦渋の決断であったのかと想像しています。 一方、札幌市は、子ども医療費助成に関する議会答弁において、国による制度の統一化を求めていくという考えを何度も示しています。国による制度統一がなされ、そこで所得制限の撤廃が実現すれば、それが最も望ましいことですが、現に、全国の自治体の約95%が国を待たずに撤廃に踏み切っていることを踏まえると、札幌市もできるだけ早く所得制限の撤廃を実現すべきであると考えます。 しかし、ただ漫然としていても必要な財源が出てくるものではない。秋元市長は、財源を見込める状況で撤廃を判断するという答弁をされていますが、どうすれば撤廃するための財源を捻出できるのかということも必要ではないかと思います。これまでも、予算編成に当たっては当然に事務事業の見直しとセットで検討してきましたが、10億円規模の財源を生み出すとなると、全庁的な視点でこれまで以上の踏み込んだ検討が必要と考えます。 そこで、質問ですが、積極的な財源確保策を講じて、子ども医療費助成の所得制限撤廃を実現すべきと考えますが、市長の考えを伺います。 次に、子どもの屋内遊び場について伺います。 子どもにとって遊びは心身の健やかな成長に欠かせないものであり、子どもの遊びや体験活動の重要性については、国のこども大綱においても触れられ、遊びや体験活動は、子ども、若者の健やかな成長の原点であるとともに、言語や数量等の感覚などの認知的スキルや、想像力や好奇心など社会情動的スキルの双方を育むこと、さらには、多様な動きを身につけ、健康を維持することにつながり、ひいては、生涯にわたる幸せにもつながっていくものと位置づけられています。 そのため、行政としても、子どもたちが健やかに成長できるような遊びの環境を提供することが重要と考えます。このような環境を整えるため、札幌市では、大小様々な公園緑地を有するとともに、子どもたちが自由な発想で遊びを展開できる場として、地域住民等が実施しているプレーパークの活動に対して支援を行うなど、これまで様々な取組を行ってきたものと思われます。 しかし、これらの取組は主に屋外での遊び場であることから、冬期間においては積雪のため公園の利用が制限され、加えて、近年は札幌でも夏場は最高気温が35度を超える猛暑日を記録することもあり、このような状況の中では、子どもたちを屋内で自由に遊ばせたいと思う保護者も多いと考えます。実際、他の自治体では、乳幼児から小学校までの子どもたちを伸び伸びと遊ばせることができるような、季節や天候を問わない全天候型の屋内遊び場が整備されているところもあります。札幌市内でも屋内に遊具スペースを備えた施設もありますが、近隣の江別市や南幌町などでは充実した屋内遊び場が整備されており、札幌市民の利用も多いと聞いています。 そこで、質問ですが、子どもの健やかな成長のため、札幌市でも他の自治体のような屋内遊び場が必要と考えますがいかがか、市長の考えを伺います。 次に、第7次エネルギー基本計画における市長の受け止めと、北海道との連携について伺います。 2月18日、経済産業省で策定した第7次エネルギー基本計画が閣議決定されました。第6次エネルギー基本計画策定以降、我が国を取り巻くエネルギー情勢は、ロシアによるウクライナ侵略や中東情勢の緊迫化など、経済、安全保障上の要請が高まり、DXやGXの推進に伴う電力需要増加が見込まれるなど、こうした国内外の情勢変化を十分踏まえた上でエネルギー政策の検討を進めていくものです。 その中で、基本計画には、再生可能エネルギーや原子力など、エネルギー安全保障に寄与し、脱炭素効果のある電源を最大限活用することが明記されています。さらに、今後電力需要の増加が見込まれる中、それに見合った脱炭素電源の確保ができなかったために、国内産業立地の投資が行われず、日本経済が成長機会を失うことは決してあってはならないとし、再生可能エネルギーか原子力かといった二項対立的な議論ではなくて、脱炭素電源を最大限活用すべきとも述べているところです。 原子力は、優れた安定供給性、技術、自給率を有し、他電源と遜色ないコスト水準で変動も少なく、また一定出力で安定的に発電可能などの特徴を有します。こうした特性は、データセンターや半導体工場等の新たな需要ニーズにも合致することも踏まえ、国民からの信頼確保に努め、安全性の確保を大前提に、必要な規模を持続的に活用していくものです。再稼働については、安全性の確保を大前提に、産業界の連携、国が全面的に理解活動、原子力防災対策等、再稼働の加速に向け、官民を挙げて取り組むとしております。 その中で、我が北海道の貴重な電源でもあり、再稼働を目指す泊村にある泊原子力発電所3号機について、原子力規制委員会の安全審査が、昨年12月24日、ほぼ終了いたしました。原子力規制委員会は、今後、事実上の合格証に当たる設置変更許可の審査書案の取りまとめを進め、申請から11年余りに及んだ審査は最終局面に入ると報道もあったところです。千歳で建設中のラピダスは、半導体の量産体制に入る時期として2027年を目指しており、そのときに大量の電源を必要とすることも考えれば、北海道電力が目指す2027年度の原子力発電の再稼働は北海道経済の今後を左右することになり、我々も強く期待するところです。 そこで、質問ですが、このような実情の中で、第7次エネルギー基本計画について、電力の大消費地である札幌市として、国のエネルギー政策の転換をどのように受け止め、第2次まちづくり戦略ビジョンをはじめ、気候変動対策行動計画や都心エネルギーアクションプランなどの計画策定、政策の影響などについて、市長の見解を伺います。 また、第7次エネルギー基本計画の閣議決定を受けて、Team Sapporo-Hokkaidoで共に取り組んでいる北海道と、改めて、どのように連携していくのか、併せて伺います。 次に、政府関係機関の誘致について伺います。 先日、第217回国会において石破内閣総理大臣の施政方針演説が行われ、地方創生2.0を楽しい日本を実現するための政策の核心とし、令和の日本列島改造として強力に進めていく方針が打ち出されたところです。また、令和の日本列島改造に向けては、若者や女性にも選ばれる地方、産官学の地方移転と創生、地方イノベーション創生構想、新時代のインフラ整備、広域リージョン連携の五つを柱として進めていくことが示されました。このうち、産官学の地方移転と創生につきましては、防災省など政府関係機関の地方移転、国内最適立地を推進することとされており、これまでの取組を検証し、地方からの提案を改めて募るとの発言がありました。 政府関係機関の地方移転につきましては、平成27年にも、国から地方に対し、提案の募集があり、当時、札幌市は、北海道とともに、外国人観光客の拡大、先端医療の振興や健康・長寿関連産業の集積などに向けた提案を行いました。当時は、残念ながら結果として誘致に至らなかった状況ですが、依然として国の中枢機能が一極に集中している中で、さらなる地域の魅力向上や新たな人の流れをつくるべく、いま一度、北海道や周辺市町村と連携しながら、この機に政府機関の誘致を図るべきであると考えます。 また、本市では、令和5年にG7気候・エネルギー・環境大臣会合が開催され、昨年6月には、北海道とともにGX金融・資産運用特区の対象地域に決定され、併せて国家戦略特区に指定されるなど、環境や金融などの分野で先駆的な取組を進めようとしているところであり、政府関係機関の地方移転についても具体的な提案をできると考えます。政府機能の誘致に向けて詳細はまだ示されていないところですが、早い段階から準備を進め、積極的な態度で臨むべきと考えます。 そこで、質問ですが、政府関係機関の誘致について、現段階での市長の認識を伺います。 次に、職員の人事交流について伺います。 昨今、社会経済情勢が変化し続ける中、公的サービスに向けた市民ニーズも拡大、多様化しており、それを支える市の役割はますます大きくなってきています。複雑化する市政課題に的確に対応するためには、国やその他地方公共団体の先進事例を広く把握するとともに、スピード感がある政策決定過程を学ぶことにより、札幌市の効果的な施策の検討、実現が達成されるものと考えます。 このような中、札幌市では、官公庁との人事交流のほか、民間企業との人事交流も進めておりますが、今後、より積極的に人事交流を進めていくことが重要です。国やその他地方公共団体との強固なパイプを構築することにより、有益な情報交換が可能になることはもちろん、他団体の具体的な政策決定プロセスに間近に触れることにより、職員自身の新たな気づきや価値創造にも寄与するものであり、さらに、パイプを強固にして連携を深めることで、市の政策推進、事業推進のために必要、有益な情報を迅速かつ効果的に収集できるようにもなります。 一方、札幌市では、人事交流を行っているものの、職員一人一人が高い意識を持ち、積極的に問題解決に当たるという姿勢の部分については、まだまだ課題があるのではないかと感じています。他都市を視察すると、政策企画の決定スピードや事業の推進力、また、職員の意識や気概が非常に高いと感じることも多くあります。札幌よりも先行事例のある他都市に行って、職員の意識、それから組織風土に触れ、それを持ち帰って札幌市の可能性をより広げ、伸ばしていくためにも、市職員の意識の変革を進めていくためにも、国や指定都市間の人事交流を促進することは、大変有益、有意義であると考えます。 高い意識と、政策実現に関するノウハウを持った職員が増えることにより、困難な市政課題について積極的に取り組もうとする組織風土や改革意識の醸成、そして、それが効果的な施策の実現に寄与するものであり、より積極的に人事交流を進めていくべきと考えます。 質問ですが、官民問わず、今後の職員の人事交流についてどのように考えているのか、伺います。 次に、出資団体改革の取組について伺います。 札幌市では、平成17年度の札幌市出資団体改革プラン、平成20年度の出資団体改革新方針、そして、平成28年からの札幌市出資団体の在り方に関する基本方針に基づき、出資団体の自立性を高める取組を進めてきたところです。 出資団体、いわゆる第三セクターは、札幌市の施策を補完、代行する目的で札幌市が主体的に設立した団体であり、これまでも、団体の得意分野を活用していくことで社会情勢の変化等にも的確に対応してきた部分もあります。 しかし、札幌市の経営資源が限られる中、今日的な複雑な行政課題の解決に向けて、技術革新、労働移動、物価高騰といった刻一刻と変わる社会情勢を的確に捉え、行動していくには、出資団体においても不断の見直しと改革に基づいた安定かつ自立した経営が必要不可欠です。 確かに、出資団体には、本市の施策を協働していく公的パートナーとしての役割がありますが、一方で、様々な一般企業や民間団体がいろいろな公共的サービスを提供し、経営しているのもまた事実です。出資団体それ自体の特性を認めながらも、出資団体でなければ本当にできないのかという考え、つまり、例えば、究極には出資団体がゼロでもまちづくりは成り立つのではという考えを一旦仮説として持ち、出資団体改革がなされるべきではないでしょうか。 また、本市としても、市役所職員でなければできないことを洗い出し、働き方改革を進めているわけですが、いわゆる無理、無駄、むらを排除し、総じて生産性を上げていくべきことは出資団体においても同じであり、出資や出捐といった本市の財政的支援や、市役所出身者の兼職や再就職などといった人的関与によって、緊張感どころか、緩慢な経営や事業が行われているようであれば、まさに出資者たる納税者である市民や一般企業は承服できないでしょう。 そして、本市には、札幌市出資団体の在り方に関する基本方針の対象となる約30の団体がありますが、株式会社札幌ドームをはじめとした各団体の経営と市の関与に対し、市民、そして議会からも疑問の声が上がる昨今、指定管理者制度も一部含めた出資団体の経営と市の関与の在り方改革について、各対象団体の自発性はもちろんのこと、各団体を所管する市役所各部局の本気度にもさらに厳しい目が向けられていくことになるでしょう。 そのためにも、出資・出捐比率が必ずしも継続される必要があるのかどうか、人的関与が絶対的に継続される必要があるのか、第三セクターという形でなくてもまちづくりや人づくりはできるのではないかとの考え方を基に、こうした出資団体の在り方をゼロベースで見直し、公的サービスの重要性と継続性をより理解した上で、市民目線に立った聖域なき見直しと改革が、外部有識者も活用し、速やかに断行されるべきです。 こうした中で、当該基本方針策定から9年が経過しようとしており、昨年には、行革部門が各団体の具体的な行動計画を取りまとめていく上で、令和6年第3回定例会と決算特別委員会の我が会派の質疑において、所管局において十分な検証が行われ、行動計画期間の中で取り組むべき目標に適切に反映されているのかどうか個別に状況を確認し、必要に応じて計画案の修正を促していきたい旨の見解がありました。さらに、令和6年第4回定例会において、我が会派から出資団体の在り方に関する基本方針について見直すのかどうかただしたところ、市長からは、民間での担い手不足など新たな社会課題を踏まえる必要性も生じてきており、それぞれの出資団体ごとに社会的役割の変化や公共の関与の在り方をきめ細やかに検証するため、外部有識者の意見も伺いながら、基本方針の策定に取り組んでまいる等の答弁があったところです。 質問ですが、基本方針の改定について、きめ細やかにとは具体的にどのような検証をするのか、また、改定に向けたスケジュールについてどのようにお考えになっているのか、市長に伺います。 次に、北海道日本ハムファイターズのファーム施設誘致について伺います。 北海道日本ハムファイターズが千葉県鎌ケ谷市のファーム施設を北海道に移転する構想を検討されており、我が会派では、さきの第3回定例会で、ファーム施設誘致における札幌市への経済効果が期待できること、さらに、ファイターズが札幌から出ていってしまったことをいまだに惜しむ市民感情があることや、株式会社札幌ドームについても、目下、経営状況が厳しく、ファーム施設誘致を含め、様々な方法でドームの可能性についても検討、交渉を進めていくべきであるとし、札幌市民に対して期待感、わくわく感を与えるべく、ファーム施設誘致に対して前向きな姿勢で取り組む必要があると指摘しました。市長からは、ファーム施設誘致について、決して消極的ではなく、球団における検討状況を注視しつつ、札幌市として何ができるのか協議していきたいとの答弁がありました。 そのような中、昨年12月中旬の報道によると、新庄監督の私見として、ファーム施設移転について、札幌ドームさんが一番よくないですかと言及され、その理由として、エスコンフィールドとの距離が近く、選手の調整や入替えがしやすいこと、天候に左右されないことなどが挙げられておりました。現場の最高責任者である新庄監督から、北広島市に本拠地を持つチームのファーム施設に一番適しているのはドームであると言っていただいたわけです。 翌日から多くの話題を呼び、その後の市長記者会見では、記者からの質問に対して、ドームは多目的な施設であり、バッティングするのではないかとのコメントがあり、我が会派としても、前向きな姿勢が見られず、球団に対する印象、市民感情を好転させるよい機会を逃していると残念な思いをしました。世間が注目するビッグチャンスにおいてこのようなコメントを発するということは、ファーム施設誘致に消極的ではないという市長の答弁と矛盾しているものであり、無論、世論からも札幌市はファーム施設招致に慎重な姿勢であると見られてしまっても仕方がないのではないかと思います。 既に、道内の他自治体では主体的に取り組んでいる状況であり、例を挙げると、江別市では、用地、財源確保策などの実現可能性を探る検討チームを庁内に設置し、具体化したときに乗り遅れることなくすぐに提案できるよう進めているとのことでありますし、旭川市では、9月に球団に要望書を提出し、あらゆる可能性を排除せず、夢を持ちながら取り組んでいくとのことです。本市においても、ファーム施設招致に対し、積極的に取り組んでいくことを対外的にもしっかり表明し、市民と一緒に招致活動を進めていくべきだと考えます。 そこで、質問ですが、市長答弁にありました札幌市として何ができるかとは、ファーム施設招致に対し、積極的、主体的に取り組む姿勢を対外的に見せることであると考えますがいかがか、お伺いします。 また、株式会社札幌ドームの健全経営の観点からもドームの活用は検討材料の一つと考えますが、市長の考えを併せて伺います。 次に、大通公園の緑と憩いの場について伺います。 大通公園は、都心の貴重な緑と憩いの空間であり、将来にわたって市民に愛される公園として札幌市民自らが守り育てていく変わらぬ姿勢と地道な取組が重要であり、そのことが、結果的に、市民をはじめ、市外からの来訪者にとっても、有形無形の魅力を感じ、札幌らしいまち並みが受け継がれていくものと強く確信しています。 我が会派は、令和3年第3回定例会の代表質問において、都心のオアシスである大通公園の貴重な緑と市民の憩いの場をどのように守っていくのかとただし、市長からは、大通公園は、コロナ禍を契機に市民の貴重な緑と憩いの場としての重要性がさらに高まっていることを認識しており、これからも市民に愛される公園を目指して検討を進めてまいりたいとの答弁でした。 あれから数年、アフターコロナとなり、海外をはじめ、来訪者のにぎわいが増す一方で、イベントで騒々しい、ごみが散乱している、緑が大切にされない、景色が一望できない、子どもと安心して行けない、もはや市民の公園ではないといった、当時の札幌市民の声がまた蒸し返されてくるような気配を感じています。 全体的にオーバーツーリズムが問題となっているように、歴史ある大通公園を受け継いできた札幌市民の緑と憩いを乱してまで経済や観光を優先することは本末転倒となってしまい、また、大通公園は、都心の真ん中にあるものの、都心のオアシスとしての公園であるという意義と元来の姿を尊重した上で様々な利用がなされるべきです。 本市は、大通公園の在り方について、常に憩いとにぎわいの両立を目指すとしていますが、単なるイベント空間では憩いとにぎわいが両立しているとは思えず、大通公園だけではなく、大小の公園にとって、憩いとにぎわいは両立するものというよりは、緑や憩いがもともとある中に人のにぎわいが自然に調和していくものと考えます。元気にはしゃぐ子どもたち、芝生に寝転びながら語る学生、仕事の合間にベンチで一休みする人、ゆっくりと散歩する高齢者、そのどれもが公園に自然に調和していくにぎわいであり、公園でどうしても何か活動やイベントを行うのなら、公園の緑や憩いを尊重し、順応した形で利活用されるべきです。 さて、大通駅周辺の再開発の動きや公園施設の老朽化などをきっかけとして、今後の大通公園を考えるための有識者による検討会を令和5年度から開始し、先月末にその会議が終わったと伺っています。果たして、私たち市民が誇るべき大通公園は、公園の意義や本来の姿を失い、変わっていってしまうのでしょうか。また、そもそも変えていくような必要があるのでしょうか。 質問ですが、大通公園の在り方検討会を経た今、大通公園の緑と憩いの場をこれからどう守り、未来に引き継いでいくのか、改めて市長のお考えを伺います。 次に、高齢者に対する歯科口腔保健対策の推進について伺います。 歯科口腔保健対策の推進については、令和4年6月に本議会で可決した札幌市歯科口腔保健推進条例に基づき進められているところと承知しております。来年度予算においても、条例の基本理念である生涯を通じた歯科検診の一環としての歯周疾患検診における20歳、30歳の対象年齢の拡大、子どもたちの健康格差縮小に向けた保育所、幼稚園におけるフッ化物洗口事業関連予算の増額、小学校でのフッ化物洗口の普及を目指したモデル事業の実施などの関連予算が盛り込まれており、我が会派としては、これらの取組を市民の健康寿命の延伸や健康格差縮小に資する取組として高く評価するものであります。 一人でも多くの市民が効果的な歯科保健サービスの恩恵を享受することができるよう、特にフッ化物洗口については、一日も早い全校展開に向け、保健福祉局並びに教育委員会の一層の奮起を期待するものです。 さて、歯科口腔保健推進条例のもう一つの大きな柱として、高齢者へのオーラルフレイル対策の推進が掲げられています。オーラルフレイルとは、歯が少ないことや、食事を飲み込む筋肉の衰えを指す言葉で、東京大学高齢社会総合研究機構が実施した調査研究によると、オーラルフレイルによって4年後に要介護状態になる、あるいは死亡するリスクが健康な人の2倍以上に高まると結論づけています。 要介護高齢者の死因の第1位は肺炎ですが、その多くは飲み込む筋肉の衰えや口腔管理が十分に行われていないことによって生じる誤嚥性肺炎であり、適切な口腔ケアにより肺炎を予防することは、歯と口腔の健康維持のみならず、高齢者の命を守るための重要な取組です。 また、介護現場からは、肺炎を起こすことなく、なるべく口から食事を安全に食べることができるよう、摂食嚥下障害に対する診断やリハビリテーションを支援してくれる医療専門職の情報や、医療・介護職を対象とする研修の充実が必要であるとの要望を多く聞くところです。 質問ですが、今後の市民のさらなる高齢化への対応、そして、市民の健康寿命の延伸を図るためには、高齢者へのオーラルフレイル対策や誤嚥性肺炎予防などの歯科口腔保健対策を力強く推進すべきと考えますが、本市の考えを伺います。 次に、学校を支える体制づくりについて、2点伺います。 1点目は、学校現場における問題行動等の影響についてです。 2024年10月に文部科学省が公表した児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果によると、2023年度の全国の小・中・高等学校における暴力行為の発生件数は、小・中・高ともに前年度より増加し、約10万9,000件で過去最多という状況であり、積極的な認知と早期対応ということへの前向きな実情はあるものの、総じて言えば大変重大な問題です。 一方で、札幌市は、11月公表の調査結果では、全国の暴力行為発生件数が1,000人当たり8.7件であるのに対し、本市の発生件数は6.2件と、数字上では全国比較で少ない状況です。しかし、本市の発生総数は過去最多に迫る状況であり、近年は小学校6年生から中学1年生で急増する傾向が強く、令和5年度は特に中学2年生の発生件数の増加も目立つとのことです。 さて、こうした暴力行為については、実際に発生した場合の学校としての対処はもちろん、これまでになかった対応を迫られることもあります。暴力行為を行う児童生徒は一部であっても、暴力行為が継続したり連鎖したりすることによる影響は甚大で、その学級やほかの学年まで安心して学べない状況になり、暴力行為に関係のない多くの子どもたちに多大な影響を与えてしまうこともあります。実際に授業妨害や器物破損、虞犯が考えられる暴力行為が複数かつ継続して発生した本市内学校では、一部の生徒への対応で周りが振り回され、学校全体が落ち着かない雰囲気となり、子どもたちが勉強にも集中できないという声が上がっています。 さらに、こうした暴力行為などの問題が起きれば、問題行動を起こしている子どもの保護者への対応だけでなく、広く一般の保護者への対応や、様々に影響を及ぼす周辺地域への対応、そして、時には警察といった関係機関との対応などに追われ、学校にとって過度な負担となり、本来の教育活動や子どもたちの学びに支障が出てくることになります。 そこで、質問ですが、札幌の小・中学校における暴力行為の増加や学校現場における影響についてどのように認識されているのか、伺います。 2点目は、学校への支援体制づくりについてです。 子どもたちのこうした暴力行為だけでなく、いじめの認知件数と不登校児童生徒数の増加や、2024年に自殺した全国の小・中・高生が過去最多となるなど、コロナ禍の影響下にあった子どもたちに関する問題は全国と同じく山積しており、暴力行為を含めた多岐にわたる問題解決のためには、多くの教育課題を抱える現在の学校を支えるためのオール札幌体制を速やかに強化することが必須です。この体制強化のためには、まず、学校や教育委員会が自ら行うのは当然のこと、学校内部で抱え込むようなかたくなな姿勢や文化、慣習があれば見直し、改め、子どもや福祉を所管する本市他部局との連携・協働、子どもに関連する地域諸団体との意思疎通、協力など、学校側が様々な方面や人材に頼っていく柔軟な姿勢と積極的な行動が強く求められています。 一方、市民側としては、教育全般を扱う学校には直接関係しないような子どもたちに関わる家庭や福祉などの様々な問題や、大人たちに関わる子育てや生活などといった様々な問題までも、保護者をはじめ、我々地域住民が結果的に学校だけに頼ってしまうことがないように努めるべきです。そのためには、私たち市民自身もまた、子どもたちは社会で育まれるとの意識を持ち、学校側と積極的に意思疎通し、協力していくこと、また、学校側と同じく、学校以外の各方面の専門や人材にも協力を請う自発的な姿勢と行動が我々市民にも強く求められているのではないでしょうか。子どもは、その親の子であり、その学校の子であり、その地域の子でもあります。厳しい状況下だからこそ、私たち大人が互いにしっかり理解し、協力し、皆で子どもたちを見守り、寄り添い、育み、送り出してまいりましょう。 そこで、質問ですが、問題行動等の課題に対して、多くの子どもたちが安心して過ごすことができるよう、学校への支援体制づくりをどのように取り組んでいくのか、伺います。 最後に、学校体育館へのエアコン整備について伺います。 昨今の気候変動、とりわけ温暖化の影響は、寒冷地であるはずの札幌市の市民生活にも大きな変化をもたらしており、夏季の暑さ対策について数年前とは抜本的に異なる取組が求められています。 そうした中で、我が会派が繰り返し要望してきた学校におけるエアコン整備について、まずは普通教室や職員室等を対象として取組を進めていただいていることは一定の評価をしているところです。 一方で、札幌市の現在の整備計画では、音楽室等の特別教室や体育館が対象から除外されていることから、高気温時においては屋外やエアコンが整備されていない教室での授業の実施を見送るといった教育活動への支障は引き続き生じることとなり、今後、温暖化が進んでいくにつれ、この影響は拡大していくものと危惧しています。 特に、学校体育館は、体育の授業以外でも学校行事や部活動で使用するほか、学校開放事業での市民利用等によりそもそもの利用頻度が高く、災害発生時には避難所として利用されることから、被災住民の熱中症等による2次被害を防止する観点からも速やかにエアコンを整備することが求められており、近年の自然災害の頻発化や激甚化を踏まえた際、差し迫った課題であると捉えています。 国においても、子どもたちの学習、生活の場であるとともに、地域コミュニティーの拠点となる学校体育館の防災機能強化を図るために、防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策の中で、令和17年度までに空調設置率95%という達成目標を掲げており、さらに、昨年11月に閣議決定した国民の安心・安全と持続的な成長に向けた総合経済対策にて整備の加速を掲げ、避難所となる学校体育館の空調設備を対象とした臨時特例交付金を新設しました。こうした背景を踏まえ、札幌市においても、学校教育環境のさらなる改善と避難所機能の強化の両方の側面から、学校体育館のエアコン整備に向けた検討を早急に進めるべきであると考えています。 そこで、質問ですが、札幌市では、教育環境の充実及び避難所機能強化の観点から、市立学校の体育館へのエアコン整備についてどのように考えているのか、伺います。 以上で、私の質問の全てを終わります。ありがとうございました。(拍手)
飯島弘之
○議長(飯島弘之) 答弁を求めます。 秋元市長。
秋元克広
◎市長(秋元克広) 全体で5項目についてご質問をいただきました。私からは、大きな1項目めの私の政治姿勢についての8点にお答えをさせていただきます。その余のご質問に対しましては、担当の町田副市長、天野副市長、教育長からお答えをさせていただきます。 大きな1項目め、私の政治姿勢について、大きな1項目めの将来の札幌像について、まずお答えをさせていただきます。 1点目の市民の安心・安全の強化についてでありますが、昨今の世界情勢の不安定化、自然災害の頻発、激甚化は、経済的問題はもとより、不安やストレスなど、市民生活にも大きな影響を与えることになります。こういった目に見えない脅威に対しましては、その存在を知ること、リスクを判断すること、適切な対応を取ること、対策の効果を確認するということが重要であると認識をしております。 引き続き、あらゆる事態に備え、安全・安心な社会の構築に向けて、最新の知見や専門家の助言なども受けながら必要な検討を進めてまいりたい、このように考えております。 次に、2点目の財源を確保する方策についてお答えをさせていただきます。 稼ぐ力の強化に向けましては、GXの推進による未来への投資や半導体関連産業の集積、観光マネジメントの強化のほか、スタートアップの創出・育成や再開発事業に対する支援などの取組を進めているところであります。 また、事務事業の見直しにつきましては、適切な成果目標を立てた上で、事業の成果や手法を客観的に検証、評価し、社会情勢に応じた事業の再編、再構築を推進する事業の見直しサイクルの確立に取り組んでいるところであります。これら税源涵養に資する取組や事業見直しを継続することにより、財源を確保して、将来にわたって持続可能な財政運営を堅持してまいりたい、このように考えております。 次に、3点目の人口案件についてお答えをいたします。 人口減少局面を迎え、とりわけ将来の生産年齢人口の減少が見込まれ、担い手不足や地域経済力の低下などが懸念をされる中、人口減少の緩和に向けたより一層の対策強化が重要であると認識をしております。 そのため、人口減少の緩和に向けましては、可能な限り札幌市の人口を将来推計よりも増加させていくということを目標とし、自然増加と社会増加の両面から取組を進めてまいりたい、このように思います。 こうした考えの下、最重要課題として全庁一丸となって取り組むことはもとより、市民、企業、大学など多様な主体とともに魅力と活力のあるまちを目指してまいりたい、このように考えております。 次に、2項目めの子ども医療費助成の拡充についてお答えをいたします。 子ども医療費助成のさらなる拡充につきましては、重要な課題と認識をしております。 しかしながら、将来にわたり多額の財源が必要となりますことから、今後とも、社会経済情勢の変化に合わせた事業の見直し等を行いながら、所得制限撤廃についても検討してまいります。 次に、3項目めの子どもの屋内遊び場についてお答えをいたします。 札幌市で、昨年度、子育て世帯を対象に行った調査では、充実させてほしい子育て支援施策の中で、子連れでも出かけやすく楽しめる屋内の場の整備、このことが最も多く、6割を超える方が求めているところであります。 子どもが他者と交わり、様々なことを学ぶ機会となる遊びは成長にとって大切であり、冬期間は積雪によって公園遊具が使用できない場合もありますので、季節や天候を問わず遊べる環境があるということは重要であると認識をしております。 こうした現状を踏まえ、民間施設も含め、広く市内の子どもの屋内遊び場に関する利用実態等を調査しながら、大和ハウスプレミストドーム、公園施設といった公共施設の活用や民間の取組との連携など、様々な面について検討を進めてまいりたい、このように思っております。 次に、4項目めの第7次エネルギー基本計画における私の受け止めと、北海道との連携についてお答えをさせていただきます。 国の第7次エネルギー基本計画につきましては、将来的な電力需要が高まる中、2040年の温室効果ガス削減目標の達成に向けて再生可能エネルギーの促進が盛り込まれておりますことから、GX産業の北海道への集積を目指す札幌市の方向性とも合致をしているものと認識をしております。 札幌市では、令和3年3月に策定をいたしました札幌市気候変動対策行動計画において、北海道の持つ再生可能エネルギーのポテンシャルを最大限生かすこととしており、現在進めている施策の方向性に影響はないものと考えております。 今後も、Team Sapporo-Hokkaidoの枠組み等を活用し、北海道とも連携を図りながら、再生可能エネルギーへの転換や水素などの次世代エネルギーの推進にしっかりと取り組んでまいりたい、このように考えております。 次に、5項目めの政府関係機関の誘致についてお答えをいたします。 政府関係機関の地方移転につきましては、関連する様々な分野の振興や企業の集積へとつながるということが期待でき、地方の発展にとって大変意義あるものと認識をしております。 一昨年来、北海道とともに、GX推進機構の一部機能の札幌移転を要望してきた結果、道内のGX投資の促進に向けた案件発掘等を実施することを目的に北海道デスクが同機構内に設置をされたところであります。 政府関係機関の誘致に向けましては、こうした北海道と札幌市の連携により得た知見と地域の強みをフルに生かした提案とすることが肝要であり、北海道とも緊密に連携をしながら迅速かつ積極的に取り組んでまいりたい、このように考えております。 次に、6項目めの職員の人事交流についてお答えをいたします。 国や他の地方公共団体、民間企業との人事交流につきましては、他団体との連携強化や実効性ある政策立案などの観点から重要なものと認識をしております。 また、職員が様々な組織環境で仕事をすることによって知識や経験の幅が広がるなど、個々人の成長についても期待できるところであります。引き続き、社会情勢や行政課題を的確に捉えながら、市政の推進に資するより効果的な人事交流を進めてまいりたい、このように考えております。 次に、7項目めの出資団体改革の取組についてお答えをいたします。 このたび改定をいたします基本方針の対象団体は、重点的な指導・監督や積極的な関与を行っております30団体としているところであります。 出資団体は、それぞれ設立目的や果たすべき役割のほか、取り巻く状況が異なりますことから、これら30の団体一つ一つについて、事業の必要性、民間代替性、財政的・人的関与などの観点から丁寧に検討を進めていく考えであります。 今後、速やかに改定に向けて着手をし、これまでの基本方針策定と同様に、およそ1年程度かけて外部有識者会議で議論した上、令和8年度中には方針を策定していきたい、このように考えております。 次に、8項目めの北海道日本ハムファイターズのファーム施設誘致についてお答えをいたします。 ファーム移転につきましては、鎌ケ谷市にある施設が老朽化している現状から、球団内部で、道内移転も含め、様々な検討を行っていると伺っております。 札幌市といたしましては、今後も、引き続き、北海道日本ハムファイターズとともにスポーツによるまちづくりを進めていくため、球団と積極的にコミュニケーションを取り、大和ハウスプレミストドームの活用を含め、協議を継続してまいりたい、このように考えております。 私からは、以上です。
飯島弘之
○議長(飯島弘之) 町田副市長。
町田隆敏
◎副市長(町田隆敏) 私からは、大きな3項目め、高齢者に対する歯科口腔保健対策の推進についてお答え申し上げます。 オーラルフレイル対策などの高齢者に対する歯科口腔保健対策の推進は、市民の健康寿命の延伸や、食事や会話などの生活の質の維持・向上につながるものであり、大変重要と認識するところでございます。 このため、歯科医師会、歯科衛生士会、栄養士会と連携し、今年度から、75歳以上の高齢者を対象として、オーラルフレイル状態の確認と個別指導が受けられる栄養・口腔フレイル講座を3区で開始したところでございます。来年度からは、全市10区で展開していく予定でございます。 また、高齢者の誤嚥性肺炎予防につきましては、摂食嚥下障害に対応できる医師、歯科医師の人材育成や介護現場との連携を図ることが重要であります。来年度から、附属機関である札幌市歯科口腔保健推進会議に新たな部会を設置し、検討を行ってまいりたいと考えるところでございます。 以上でございます。
飯島弘之
○議長(飯島弘之) 天野副市長。
天野周治
◎副市長(天野周治) 私からは、大きな2項目め、大通公園の緑と憩いの場についてお答えをいたします。 大通公園は、札幌のまちの発展とともに歩んできた緑豊かな憩いの場であり、これからも市民がくつろぎ、安らげる空間であることは重要と認識をしております。 これまで検討してきた大通公園の在り方では、日常的に誰もが思い思いに過ごせる緑の空間と、札幌ならではの季節に応じたにぎわいとの調和を図ることで、大通公園の魅力を高めていくことを位置づけたところでございます。 今後の施設計画の検討におきましては、これまでの利用状況などを踏まえ、木陰や水辺で休憩できる場所の充実や、イベントを開催しやすい空間の整備など、各街区に個性を持たせることにより、将来にわたっても市民に愛される大通公園として未来に引き継いでまいりたいと考えております。 私からは、以上でございます。
飯島弘之
○議長(飯島弘之) 山根教育長。
山根直樹
◎教育長(山根直樹) 私からは、大きな項目の4点目、学校を支える体制づくりについて、そして、大きな5点目、学校体育館へのエアコン整備についてお答えいたします。 まず、大きな項目の1点目、学校を支える体制づくりについての1点目、学校現場における問題行動等の影響についてお答えいたします。 暴力行為の認知件数につきましては、学校が、いじめの認知と同様に児童生徒の見守りを積極的に行い、早期発見に努めた結果、増加傾向にあるものと捉えております。 一方で、児童生徒の問題行動によっては、学校運営や子どもの学びに影響が生じることや、近年の問題行動の背景に子どもの不安や悩み、周囲の環境など様々な要因が複雑に絡み合ってきており、学校での対処が難しくなってきているものと認識しております。 次に、2点目の学校への支援体制づくりについてであります。 問題行動の発生時には、チーム学校としての素早い対応に加え、日常的に保護者や関係機関、地域との連携体制を構築しておくことが重要と考えております。 現在、教育委員会におきましては、生徒指導を専門とする部署が学校と共同して対応しているほか、学校や教育委員会が、直接、児童相談所や警察と連携していくため、日頃から相談できる関係の構築に努めているところであります。 また、学校が家庭や地域と一体となって子どもの育ちや学びの充実に取り組むコミュニティ・スクールを拡充していくとともに、子どもの健全育成に努める住民組織などとの連携を強化しながら、行政や地域全体で学校を支えていく意識の醸成を一層進めてまいります。 今後も、学校が適切に対応できるよう、教育委員会の体制強化はもとより、庁内他の部局及び地域との連携を進めながら、全市を挙げて重層的な支援体制を構築してまいります。 次に、大きな5点目、学校体育館へのエアコン整備についてであります。 昨今の温暖化の状況を踏まえた際、学校教育環境の充実や災害発生時における避難所機能の強化といった側面から、学校体育館へのエアコン整備については一定の効果があるものと認識しております。 一方で、その整備を進めるに当たりましては、学校体育館の夏季における教育活動の実施状況や室温の推移等の詳細な状況を把握することに加えまして、断熱性能の確保を含む設備条件や整備コスト、体育の授業に与える影響など、様々な課題の整理が必要であると考えております。 このため、まずは、それらの課題の抽出、整理のほか、現在整備している普通教室のエアコンの効果検証等を行いながら、その必要性等について検討を進めてまいりたいと考えております。 私からは、以上であります。 (三神英彦議員「議長」と呼び、発言の許可を求む)
飯島弘之
○議長(飯島弘之) 三神英彦議員。
三神英彦
◆三神英彦議員 皆さん、答弁、どうもありがとうございます。 私から、冒頭の将来の札幌像について再質問をさせていただきます。 今日も会派内のいろんな人たちに協力いただいていろんな質問をさせていただいています。その中で特に感じるのは、やっぱり、今、まず世の中の変化が物すごく激しくなっているということですね。私が生まれた五十数年前というのは、まず、通信に関しては電話、黒電話です。それが、30年ぐらい前には、何だか、ポケベルみたいなのが出てきて、それが、今やもうスマホでいろんなことができてしまって、そのスマホの中でできることというのも、目まぐるしく変わっているというぐらい本当に目まぐるしい世の中にあって、今回の質問の中で皆さんとやり取りさせていただいたのは、変えちゃいけないもの、時代が変わっても札幌のまちが変えちゃいけないものは変えないっていう取組と、それから、時代に合わせて一緒に迅速に対応していかなきゃいけない取組というのと、大別されるんだと思うんですよね。 そんな中で、迅速に対応しなきゃいけないもの、特に、やっぱり、人の安全を願うものだったりだとか、あとは、本当に、財源として、ちゃんとそれができるようにするっていうことに関しては、その投資回収の話だったりだとかっていうのは、多分、待ったなしで、今スピードを上げていただいて議論していただいて、どういう形で事業化できるのかという部分を取り組んでいかないと、本当にこの先の札幌というまちがどういうふうになっていくのか。よくなっていくかもしれないですし、ひどくなっていくかもしれないって、まさに、今、分かれ道なんだと思うんですよね。 そんな中で、お伺いしたいのが、その時代に対応して急ぐべき案件に関して、今、現状、札幌市役所のスピード感についてどうお考えになっているのか。もしそのスピードを上げようと思っているんであれば、実際にどのような方策があるのか、お伺いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
飯島弘之
○議長(飯島弘之) 答弁を求めます。 秋元市長。
秋元克広
◎市長(秋元克広) 時代の変化というものについて、いかにスピーディーに対応していくかということかというふうに思います。 技術革新を含めて、時代の変革は非常に早いものと。今、ご質問にありましたように、しっかり残していくもの、変えずにやっていかなきゃいけないものと、変えていかなきゃならないものを考えていったときに、このスピードについていくためには、やっぱり、行政サイドだけではなかなか難しいというふうに思っております。 やはり、今、民間との協働といいますか、連携ということを進めていく。これは、人材の交流、あるいは、いろんな事業を一緒に組み立てていくということについてもでありますけれども、やはり、民間のいろいろな投資、あるいはスピード感、こういったものと行政がしっかりとタッグを組んでいかなければいけないだろうという強い認識を持っています。 そういったことから、今年度は、官民連携の担当をつくったり、あるいは、官民連携ということを意識した事業の在り方、それを各部局の中に浸透させていきたい、このように考えております。やはり、民間の持つスピード感、これを持って変えていく必要のあるものについては対応していかなければいけないだろうというふうに思っております。
飯島弘之
○議長(飯島弘之) ここで、およそ20分間休憩いたします。
飯島弘之
○議長(飯島弘之) これより、会議を再開します。 代表質問を続行します。 あおいひろみ議員。 (あおいひろみ議員登壇・拍手)
あおいひろみ
◆あおいひろみ議員 私は、民主市民連合を代表して、一昨日の代表質問に引き続き、今定例会に上程されました諸議案並びに市政の諸課題について質問してまいります。 初めに、札幌国際芸術祭2027についてです。 札幌国際芸術祭、通称SIAFは、ユネスコが創設した創造都市ネットワークに加盟する、当時、アジアで唯一のメディアアーツ都市として認定された本市が、象徴的な文化事業として2014年に始めたものです。 第1回目は、坂本龍一氏がゲストディレクターとなり、テーマとして「都市と自然」を掲げました。2回目は、大友良英氏をゲストディレクターに迎え、テーマとしては「芸術祭ってなんだ?」を掲げました。過去2回の開催により、数多くの芸術家や実務者が関わり、札幌の自然や文化とも融合してきました。 3度目の開催であるSIAF2020は、残念ながらコロナ禍で中止となりましたが、10年の時を経て、札幌国際芸術祭は変化と成長を続けています。昨年1月から2月にかけて6年半ぶりに開催された札幌国際芸術祭、SIAF2024は、ゲストディレクターに小川秀明氏を迎え、「LAST SNOW」をテーマとして、初めて冬季に開催されました。 開催期間中、六つのメイン会場をアートの200年の旅と未来の冬の実験区として位置づけました。特に、メイン会場の一つである未来劇場に関しては、作品おのおのが、今ある危機、未来の風景、100年後の物語などのメッセージを発し、様々な社会課題や環境問題等を考えるきっかけになったという来場者の声も多く寄せられ、大きな反響と評価を得ました。また、イニシアチブ・パートナー企業との協働により、企業の保有する新技術とメディアアーツとの融合を図ったことも新たな取組でありました。 今後は、文化政策のみならず、市民生活にどのように影響を及ぼしていくのか、その効果検証を行い、継続的な取組としていくべきと考えます。 こうした中、1月22日に、札幌国際芸術祭実行委員会において、次回芸術祭、SIAF2027の方向性及びディレクターが決定され、2月3日に報道発表されました。次回芸術祭の方向性としては、冬季開催を継続し、ユネスコ創造都市ネットワーク・メディアアーツ都市としてのポテンシャルを最大限に生かした独自性を打ち出すこと、市民を中心に誰もが参加、体験しやすい開かれた芸術祭を目指すことが示されました。 また、ディレクターの選任については、新たな企画体制としてディレクターチームを導入しました。前回、SIAF2024のゲストディレクターを務めた小川秀明氏をはじめ、4名のディレクターがそれぞれのミッションを担いながら、持続可能で魅力的な芸術祭の実現に向けて取り組んでいくとのことです。 我が会派としても、本市の特性や魅力を発信、再発見しつつ、開催年に限らず、子どもを含めた多くの市民や企業などが参加する、札幌ならではの持続的な芸術祭を目指すべきと提言してきました。今回のディレクター4名体制により、教育機関との連携やSIAFを支える人材の育成、企業との連携や研究開発の取組がより一層進化していくことを期待するところです。 それらに加え、本市が、どのように主体的に札幌国際芸術祭に関わり、まちづくりや市民生活全般に芸術祭のインパクトを伝播させていくのかも問われていると考えます。 そこで、質問ですが、札幌国際芸術祭、SIAF2027をどのように進めていくのか、また、本市にとってどのような役割を担うことを目指しているのか、伺います。 次に、大和ハウスプレミストドームの活用促進について伺います。 我が会派では、これまで、大和ハウスプレミストドームについて、市民に愛され、シビックプライドの醸成に貢献する施設として一層活用されることを目指すべきと議会において主張してまいりました。今年度、札幌市は、新規のイベント誘致に積極的に取り組んだことで、花火大会やeスポーツ世界大会のほか、雪まつり特別連携行事として開催されたJALさっぽろスノースポーツパークなど、新たな大規模集客イベントの開催を実現できました。 先般、開催されたeスポーツの世界大会は、開催前から札幌市への経済効果が13億円にも上るとの試算が出されるなど、明るい話題で注目を集めたところでもあります。このような集客イベントが開催されることは、プレミストドームの収益確保につながるとともに、国内外からの誘客による地域経済の活性化も見込まれることから、さらなる誘致強化に取り組まれることを求めます。 また、これまでに開催されたことのなかったスポーツ・文化イベントを誘致することは、プレミストドームの新たな可能性を見いだし、その価値を高めることができるとともに、市民に新たな文化が根づくきっかけにもなるものと考えます。 一方、プレミストドームは、公の施設であることから、市民に直接利用していただく機会を増やし、その恩恵を市民に還元していくことも重要な取組となります。去る1月に行われたチャレンジ!スポーツパークでは、スケートボードやパルクール、ボルダリングやモルックなど、最近注目を集めているスポーツを広く市民に体験していただく機会となりました。会場では、汗だくになりながら走り回る子どもたちがあふれ、公の施設としての役割を感じたところです。子どもをはじめ、若い世代のうちにプロのスポーツ選手やアーティストが利用するこの施設を実際に体験できることは、将来につながる貴重な機会となり、スポーツ、文化の振興にもつながると考えます。 このように、スポーツ、文化の振興、発信の拠点として、また市民の身近な交流拠点として、プレミストドームの活用の可能性はまだまだ伸び代があると感じているところです。 そこで、質問ですが、大和ハウスプレミストドームのさらなる活用促進に向けて、今後どのように取り組んでいくのか、伺います。 次に、外国人材の採用促進に向けた取組についてです。 2024年12月に公表された日銀短観の雇用人員判断指数によると、雇用人員が不足と回答する企業の割合が過剰を大幅に上回り、国内の人手不足は中小企業を中心に拡大傾向にあります。特に、業種別における雇用情勢に目を向けますと、昨年11月の札幌圏の有効求人倍率は、警備員が5.58倍、建設・採掘が4.70倍、介護が3.86倍となっており、これらの産業分野の人材確保が困難な状況となっています。 このような状況下で、本市は、人手不足の業界を所管する各部署が、その解消に向けた動画配信や合同企業説明会を実施してきました。次年度からは、魅力発信事業として、若年層を対象とする体験型イベントや、動画による業界のイメージアップを進めていく事業も開始予定となっており、我が会派としても期待を寄せているところです。 一方、このような取組は非常に重要ですが、業界のイメージ向上は一朝一夕になし得ないものであり、実績を着実に積み重ねてこそ効果が出るものと考えます。 しかし、本市が行った2024年上期の企業経営動向調査では、経営上の問題として、諸経費の増加に次いで人手不足が45.2%を占め、3年前の調査結果と比較すると約10%上昇しています。市内企業の経営と札幌市における経済活動を維持していくためには、人手不足の解消が喫緊の課題です。 こうした背景を踏まえ、国では、新たな労働力人口として外国人材を受け入れる仕組みづくりを進めていますが、市内の中小企業からは、外国人材を雇用する方策や文化、コミュニティーの違いから不安の声も上がっています。一方、既に外国人材を採用している市内企業によると、介護や外食の分野を中心に活躍しており、業務に真摯に向き合う姿勢から社内の信頼も日々高まってきていると聞いています。加えて、一度でも外国人を採用した企業は、企業を支える大切な人材として、その有効性を認識し、採用をより一層強化していくことが多いと聞いています。 本市では、これまで、女性や高齢者をはじめとする多様な人材の就労支援にも取り組み、一定の成果を上げてきましたが、生産年齢人口の減少が見込まれる中、人手不足による経済活動の縮小を防ぐためには、新たな人材として外国人労働者を迎え入れていくことも重要と考えます。 そこで、質問ですが、人手確保が喫緊の課題となっている中、外国人材の活用に対する札幌市の受け止めと、採用促進に向けて札幌市はどのように取り組んでいくのか、伺います。 次に、区役所における支援調整課の全市展開についてです。 近年、少子高齢化の進展、単身高齢世帯の増加、地域のつながりの希薄化など、社会環境や家庭環境の変化により、福祉ニーズは複合化、複雑化しています。国では、地域共生社会の実現に向けて社会福祉法の改正を行い、市町村の役割として、住民が主体的に地域課題を把握し、解決するための仕組みづくりや、複合化、複雑化した課題を受け止めるための包括的な支援体制の整備に努めることが規定されました。 札幌市においても、複合的な福祉課題を抱える世帯や、制度のはざまにある世帯への支援を強化するため、2022年度から北区、東区、2023年度から厚別区、南区を加えた4区をモデル区として、区保健福祉部に支援調整課という新たな部署を設置しました。この課は、区役所に寄せられた様々な相談に対して、組織横断的な連携体制の下、支援を行う役割を担っており、2025年度から全市展開されます。 我が会派は、これまで、支援調整課のさらなる拡充と機能強化について、議会で繰り返し質問、指摘してきました。今後は、市民が支援から漏れることがないよう、支援調整課の取組をしっかりと機能させる必要があります。特に、支援調整課が十分に機能するには、区の現場で対応する職員の対応力の向上はもとより、職員が疲弊したり過度に困難な状況を抱え込むことがないよう負担の軽減が不可欠であり、支援調整課の取組が各区職員にとっても有益なものとなることが求められます。加えて、複合的な福祉課題に対応するためには、区役所内部だけでなく、地域関係者や外部の支援機関など、地域福祉を担う様々な団体との連携が重要であり、支援調整課は、その連携を担う役割も必要だと考えます。 今後は、3年間のモデル区での実績やノウハウを生かし、こうした課題も踏まえた上で、全市本格実施を開始するべきと考えます。 そこで、質問ですが、来年度の全市展開後、支援調整課がどのように取組を進めていくのか、伺います。 次に、健康的な行動の習慣化についてです。 本市では、第2次札幌市まちづくり戦略ビジョンにおいて、三つのまちづくりの重要概念の一つに、ウェルネス(健康)を掲げ、「タベル」「ウゴク」「ハカル」「トトノエル」の四つの行動を軸に、市民のウェルネス、健康寿命の延伸に取り組んでおります。この四つの行動は、日常生活の中で無理なく続けることがポイントです。例えば、1日350グラムの野菜摂取や、今までより10分間の運動増加、体重やBMIを定期的に計測することなど、自然に健康行動を継続することを目指しています。 このうち、「ウゴク」に関して、我が会派では、2024年第4回定例市議会の代表質問において、冬季における健康づくりの中で質問をしました。市からは、専門家による運動習慣化事業などを実施し、年間を通じた健康的な行動を継続できる環境づくりを進める旨の答弁を得たところです。 市民アンケートからも、冬の健康づくりが滞ることが悩みの一つであるという意見が多く、年間を通じた運動機会の確保が求められています。 このような中、昨年11月に開催された新事業のさっぽろウェルネス★スタートプログラムは、市内の民間施設や体育施設を利用して、自分に合った運動習慣や食生活の改善方法を専門家から指導を受けることができます。参加者からは、日常生活でも姿勢や体幹を意識するようになった、食生活への関心が高まったとの声が届いています。今後は、このプログラムのような取組を契機に、健康行動の開始、継続を支援する取組の展開が必要です。 さらに、このプログラムでは、自分の体の状態を簡易検査で測ることにより、数値化することを盛り込んでいます。手のひらに蓄積されるベータカロテン量による野菜摂取量測定は、12段階の指標で目標に近づけられるよう工夫されており、ゲーム感覚で野菜を食べる意識が醸成されます。また、体脂肪は、家庭用の体重計よりも部位的に正確に計測できるので、自分の筋力の弱い部分や脂肪のつきやすい部位が分かるようになっています。このような測定機器が身近な場所に設置してあれば、買物などの際に「ハカル」行動の習慣化を促進できる可能性があります。 また、「タベル」という項目は、健康の習慣化には欠かせない要素です。札幌市健康・栄養調査によると、20代の若い世代で朝食を取らない人が3人に1人以上という報告があります。文部科学省の報告では、朝食の摂取状況と学力が相関しているとされており、若いうちから朝食を食べる習慣を身につける取組を進めるべきと考えます。 「タベル」「ウゴク」「ハカル」「トトノエル」の四つの行動を市民に定着させ、日常生活の中で健康習慣が自然と身につく取組を推進するべきです。 そこで、質問ですが、今後、市民の健康的な行動を習慣化するためにどのように働きかけていくのか、伺います。 次に、地域に根差した療育支援についてです。 本市の療育支援事業は、乳幼児健診において発達に心配や不安がある子どもに対し、児童福祉総合センターで実施しているほか、区の保健センターや児童会館等の地域の会場に保育士と心理療法士が定期的に巡回し、支援を行っています。この事業は、遊びを通して関わりながら子どもの発達を促すとともに、保護者の悩みや相談に応じるといった取組で、発達に課題等を抱えた子どもの健やかな成長に重要な役割を果たしています。 2023年4月に施行されたこども基本法及び大綱では、障がいの有無にかかわらず安心して暮らすことができる地域づくりや、地域における支援体制の強化、また、保育所等におけるインクルージョンを推進することとしています。あわせて、こども基本法及び大綱では、妊娠期、乳幼児期から子どもが若者となるまでの一連の過程において、様々な分野の関係機関・団体が連携し、教育、保育、保健、医療、療育、福祉を切れ目なく提供する支援体制も整えていくこととしています。本市においても、全ての子どもと子育て家庭を支えるこどもまんなか社会の実現に向けて、母子保健、療育支援を含めた子育て支援の一体的相談体制の強化、拡充が重要です。 こうした中、本市が2023年12月に実施した就学前児童のいる世帯を対象としたニーズ調査によると、子育てに関する悩みとして最も多いのは、子どもの病気や発育、発達に関することで49.5%を占めています。10年前の調査と比較すると12ポイント上昇しており、子どもの発達や関わり方に不安を抱える保護者が増加していることがうかがえます。 例えば、母子保健法で定める札幌市の1歳6か月児、3歳児の乳幼児健診で言葉の遅れや落ち着きのなさなどにより心理相談に至った件数は、札幌市衛生年報による直近の2022年度で3,600件を超えています。10年前と比較し、出生数が23%も減少しているにもかかわらず、心理相談を希望する数は横ばいであり、5人に1人が相談を希望している状況があります。発育、発達に課題や不安を抱えたり療育に関する支援を必要としている親子が身近な場所で安心して相談できるよう、地域における療育支援体制を充実させることが重要です。 そこで、質問ですが、子どもの発達や関わり方に困り感や不安を抱える保護者が増加している中、地域に根差した療育支援について今後どのように展開していくのか、伺います。 最後に、真駒内駅前地区の開発についてです。 真駒内駅前地区の開発については、2023年11月に策定された真駒内駅前地区まちづくり計画で、生活利便性の向上やにぎわいの創出、地下鉄とのスムーズな乗り継ぎなど、交通結節機能の向上を図るための土地利用再編の具体的なイメージが示されました。 我が会派は、2023年第4回定例市議会の代表質問において、まちづくり計画の具体化に向けて、北海道警察の官舎と真駒内中学校が立地している真駒内駅に面した街区について質問し、市から、商業をはじめとした多様な都市機能の集積や、道路や交通広場の整備などに向けた都市計画の手続を早期に進めていくとの答弁があったところです。 当該地区の都市計画変更には都市計画審議会における同意が必要ですが、それに先立って、昨年9月に住民説明会が開催されました。そこでは、平岸通のルート変更による駅前広場の設置や、今後の民間開発の条件となる地区計画を定めることなどが説明されました。 こうした中、本年2月4日に開催された都市計画審議会では、様々な議論を経て、平岸通、用途地域、高度地区の変更、地区計画の決定に同意が得られました。都市計画審議会での審議においては、地域住民から提出された意見書についても議論されました。高度地区変更による地下鉄真駒内駅の裏手に広がる桜山、真駒内保健保安林の美しい眺望への影響や、駅前に計画されている交流広場の面積が十分に確保されていないなどの意見があり、様々な観点から活発な議論が行われました。本市からは、今後予定されている民間事業者の公募型プロポーザルに向けて、真駒内らしさを生かした開発を誘導するため、景観のガイドラインを作成し、これを踏まえた施設計画とすることや、地域活動に必要な広さを確保した交流広場を整備することを事業計画として提案を求めていくとの回答があったと聞いています。 今後、2032年の開業を目標に民間施設を誘致するほか、道路や広場の供用開始を目指していくとのことですが、取組の推進に当たっては、引き続き地域に対して継続的な情報提供を行うことが必要です。 都市計画審議会では、複数の委員から、これまで真駒内のまちづくりに尽力してきた団体や個人への情報提供や説明が不十分であったと指摘がありました。互いの思いを共有する姿勢を持ち、地域の声に耳を傾け、丁寧な取組を進めることを強く求めます。 今回、駅前地区の都市計画変更を受け、民間事業者の公募に向けた具体的な検討が進められると考えますが、南区の拠点として駅前地区に必要な機能集積を進めていく必要があります。また、開発に当たっては、真駒内らしい景観を大切にしたいなどといった地域の思いにも応えていくことが重要です。 そこで、質問ですが、駅前地区において真駒内の特徴を踏まえた開発を進めていくため、今後どのように取り組んでいくのか、伺います。 これで、私の質問の全てを終わります。ご清聴、ありがとうございました。(拍手)
飯島弘之
○議長(飯島弘之) 答弁を求めます。 秋元市長。
秋元克広
◎市長(秋元克広) 全体で7項目にわたり、ご質問をいただきました。私からは、1項目めの札幌国際芸術祭2027についてと、4項目めの区役所における支援調整課の全市展開についてお答えをさせていただきます。その余のご質問に対しましては、担当の町田副市長、石川副市長、天野副市長からお答えをさせていただきますので、よろしくお願いいたします。 まず、大きな1項目め、札幌国際芸術祭2027についてお答えをさせていただきます。 SIAF2027では、前回に引き続き冬季に開催をすることで、世界に類を見ない降雪期の芸術祭として雪まつりと連携するなど、札幌の地域特性や文化を生かし、国内外にその存在感を高めていきたい、このように考えております。また、AIなどの最先端技術を有する企業と協働することで、テクノロジーを活用したアートの力により、これからの札幌に起こり得る様々な課題を新しい切り口で分かりやすく提示していく考えであります。 こうした取組を通じて、SIAFが新たな視点や柔軟な発想を喚起し、気候変動への対応など、未来を考えるきっかけとなる役割を担うことで、人々の創造性が高まり、常に新たな価値が生まれる活気あふれるまち札幌を目指してまいりたい、このように考えております。 次に、4項目めの区役所における支援調整課の全市展開についてお答えをいたします。 来年度から全区に設置をいたします支援調整課が中心となって、複合的な福祉課題等を抱えた世帯への対応について、関係課とともに支援方針や役割分担の協議を進めてまいります。あわせて、支援調整課が担当職員のサポートや協働意識の醸成を図っていくことで、これまで区役所で十分な対応がし切れなかったケースも幅広く受け止めて、円滑な支援につなげてまいりたいと考えております。また、支援調整課が窓口となり、区の社会福祉協議会との連携を強化し、福祉制度のはざまにある世帯を必要な支援につなげるほか、外部の支援機関とのネットワークづくりも進めていく考えであります。 全市展開に当たりましては、まずはモデル区の経験やノウハウを各区にしっかりと還元し、今後は、新たな支援事例等についても情報共有や意見交換を行いながら支援の質の向上を図ってまいりたい、このように考えております。 私からは、以上です。
飯島弘之
○議長(飯島弘之) 町田副市長。
町田隆敏
◎副市長(町田隆敏) 私からは、大きな5項目め、健康的な行動の習慣化についてのご質問と、大きな6項目め、地域に根差した療育支援についてお答え申し上げます。 5項目めの健康的な行動の習慣化についてでございますが、健康的な行動を習慣化するためには、健康意識を醸成した上で、手軽に何度も取り組める機会を提供するということが重要でございます。 このため、民間企業との連携によりまして周知啓発を強化することはもとよりでございますが、商業施設での健康測定イベントの定期的な開催により、測定結果を記録し、数値の改善状況を見える化することなどで、多くの市民が継続して参加するよう促していきたいと考えるところでございます。 また、さっぽろウェルネス★スタートプログラムの開催場所や回数などを拡充するほか、一人暮らしの始まる入学時期に大学生の学生食堂での朝食提供を支援するなど、健康的な行動の習慣化に向けて働きかけてまいりたいと考えるところでございます。 次に、大きな6項目め、地域に根差した療育支援についてでございますが、発達に課題のある子どもが一日も早く適切な療育を受けることは、健やかな成長にとって極めて重要であり、そのためには、保護者が子どもの発達の状況や課題に早期に気づけるような支援が必要と認識するところでございます。 そこで、常設の子育てサロンを開設する区の保育・子育て支援センターちあふるにおきまして、訪れた親子と保育士や心理療法士が関わる中で、共に子どもの発達や個性に気づき確認し合いながら、必要に応じて早期からの療育を支援することが効果があるものと考えているところでございます。 そこで、まずは、来年度、ちあふる・とよひらでこの取組を試行的に実施し、課題の検証を進め、地域に根差した療育支援の在り方を検討してまいりたいと考えております。 私からは、以上でございます。
飯島弘之
○議長(飯島弘之) 石川副市長。
石川敏也
◎副市長(石川敏也) 私からは、大きな2項目め、大和ハウスプレミストドームの活用促進について、そして、3項目め、外国人材の採用促進に向けた取組についてお答えを申し上げます。 まず、大きな2項目め、大和ハウスプレミストドームの活用促進についてであります。 プレミストドームのさらなる活用促進に当たりましては、集客イベントの開催により道内外からの人流を生み出すこと、また、多くの市民が利用、参加できる機会を増やしていくことの両面の取組を進めているところであります。来年度は、全天候型多目的施設としてのポテンシャルを最大限に発揮できますよう、引き続き、新規イベントの誘致に積極的に取り組むほか、アマチュア大会の開催支援の拡大や平日利用の促進にも取り組んでまいります。 加えまして、スポーツ、文化の体験イベントなど、市民参加型イベントの主催者支援を新たに実施することにより、子どもたちをはじめ、多くの市民がプレミストドームの魅力や価値を直接体感できる機会を創出してまいります。 次に、大きな3項目め、外国人材の採用促進に向けた取組についてであります。 女性や高齢者の就労は年々増加しておりますが、人口減少の進行により、将来的に国内の人材だけでは経済活動を維持することが困難な状況が見込まれているところでございます。加えまして、国では、深刻化する人手不足の対応として、今後、外国人材の受入れを大幅に増加させることとしておりますが、札幌市は労働者に対する外国人材の割合が全国平均を大きく下回っておりますことから、外国人材の活用にも力を入れていく必要があるものと認識をいたしております。 在留資格の一つであります特定技能外国人は、技能実習生とは異なりまして一定の技能と日本語能力を有しておりますことから、市内の中小企業におきましても即戦力として活躍できる人材であると認識をしております。 そこで、札幌市といたしましては、新たな取組として、市内中小企業が特定技能外国人を採用する場合に、国が認可する登録支援機関と連携をしまして、入国前から採用後までの伴走型支援を実施するとともに、それに係る経費の軽減を図ることで外国人材の活用を促進してまいります。 私からは、以上であります。
飯島弘之
○議長(飯島弘之) 天野副市長。
天野周治
◎副市長(天野周治) 私からは、大きな7項目め、真駒内駅前地区の開発についてお答えをいたします。 真駒内は、緑豊かな住宅地であるとともに、後背圏の市街地も含めた南区全体の拠点であり、駅前地区においては、様々な地域資源を有する南区の玄関口として、市民はもとより、札幌を訪れる方にとって魅力的なまちづくりを進めることが重要と認識をしております。 このため、駅直近の街区の整備では、民間活力の導入により、商業などの都市機能の集積、季節や天候を問わず快適に使えるバス待合スペースの整備などを目指し、公募型プロポーザルで真駒内にふさわしい開発計画の提案を求める予定でございます。さらに、真駒内の特徴を踏まえた質の高い景観形成を図るため、あらかじめ景観のガイドラインを作成し、山並みへの見通しに配慮した建物デザインや、歩いて楽しい沿道のしつらえなどの提案も求める考えでございます。 今後も、引き続き丁寧な情報提供を行いながら、地域の思いの反映に努めるとともに、民間のノウハウやネットワークを積極的に取り入れ、都市機能の集積と周辺の自然環境が調和した真駒内らしい開発が実現できるよう取り組んでまいります。 私からは、以上でございます。
飯島弘之
○議長(飯島弘之) ここで、およそ20分間休憩いたします。
飯島弘之
○議長(飯島弘之) これより、会議を再開します。 山口かずさ議員。 (山口かずさ議員登壇・拍手)
山口かずさ
◆山口かずさ議員 私、山口かずさは、本定例会に秋元市長が提案された諸議案並びに市政の諸課題について質問します。 最初に、職員の副業についてお伺いします。 国は、地方創生2.0の一環として、地方公務員の副業、兼業の弾力化を進めています。総務省が2019年に行った調査によると、4万1,669件の副業が認められ、許可基準を設けている団体数は39.3%となっています。地方公務員の副業は法律で原則禁止されていますが、地方公務員法第38条において、任命権者の許可があれば行えることから、総務省は、2020年に、副業しやすい環境を整えるため、許可基準の整理を求める通知を出しています。地方公務員の社会・地域活動への積極的な参加は、職員自身のキャリア形成や組織の活性化に寄与しますし、地域を知る、地域の役に立つという観点から、今後より一層重要な取組になると考えています。 このような中、香川県では、職務の遂行に支障が出ない、また、副業先の業務と利益関係が生じるところでの副業はできないなどといった制約を課しながらではありますが、県政の政策立案に資するものであり、職員自身の成長にもつながるものとして、地域社会貢献につながる副業を推奨しています。 また、北海道後志総合振興局では、管内産業への貢献と地域特性の理解につながるものとして、ニセコ町のアウトドア会社における熱気球フライトの準備や案内業務への従事を許可するなど、副業可能な公共性の高い活動に観光業を加えており、各自治体で取組が進められています。 公務員の副業として認められているのは、社会貢献活動や農作業などが多くなっていますが、本業に支障がなければ、任命権者の許可によって多様な副業をすることが可能なはずですし、安定した本業を持ちながら副業でキャリアアップや自己研さんを行いたい人は少なくないと思います。各種ルールの整備や、本人の希望に沿う働き方ができる体制の構築など、本市でも職員のキャリアアップ等につながる副業が可能となるように、早急に制度設計を行う必要があると考えます。 そこで、質問です。 官民問わず、激しい人材確保競争が続く中、働きやすく魅力的な職場環境を整備し、札幌市役所の仕事の魅力をアピールすることは、職員採用や離職防止など、優秀な人材確保のためにもその重要性がより高まるものと考えますが、職員の副業について、これをどのように捉え、今後どのように取り組んでいくのか、お伺いします。 次に、国民健康保険における高額療養費制度についてお伺いします。 これまでも取り上げてきましたが、高額療養費制度とは、同一月に病院や調剤薬局などに支払った医療費が自己負担限度額を超えた場合に払戻しを受けられる制度であって、医療費に対する負担感や不安感の軽減につながるものですが、その適用を受けるには、原則として区役所への申請が必要です。制度が複雑であったり、そもそも制度そのものが知られていないなどが原因で多くの方が申請を行っておらず、2022年度では9億円以上の未支給額が発生するなど、本来返還されるべきものがされていない状況にあるということをこれまでも指摘してきました。 このような中、厚生労働省では、2025年8月から2年間かけて高額療養費制度の見直しを段階的に実施していくこととしており、低所得者に配慮しつつ、各所得区分ごとの自己負担限度額の引上げや、住民税非課税区分を除く各所得区分の細分化を実施するとしています。これまで以上に制度が複雑になることで、未申請件数がさらに増えることが懸念されますので、申請を促す取組の拡充が必要です。 昨年の代表質問において、他都市で実施している申請勧奨の取組を導入すべきと指摘したところ、2024年4月から、1年間の支給見込額が10万円以上の世帯を対象に、暫定的な申請勧奨の取組を開始しました。現時点までに申請率が80%を超えており、未申請件数を減らすのに大変効率的な取組ですので、早急に基準額を下げて取組を拡大すべきです。 基準の見直しを行うには、現状の分析を行うことが必要不可欠となりますので、2021年度から2023年度までの高額療養費に該当する件数、そのうち申請済みの件数、さらに、時効が成立してしまった件数などの提示を求めたところ、その数字は一部しか把握していないとの回答でした。 前回の決算特別委員会では、基準の見直しを行うには、今年度実施した申請勧奨の取組を検証して、区役所業務への影響や事務処理上の様々な課題を解決していくことが必要との答弁はありましたが、そもそも未申請件数や未支給額がどの程度なのか、その全体像を把握していないようでは拡大する気がないと受け止められても仕方がないと思いますし、標準システムが導入されるまでの間は、議会で指摘されているから、少しずつ基準を下げてその場をしのごうとしているように感じてしまいます。 もちろん、申請件数が増えれば、その処理を行う区役所職員の業務量が増えますし、現状の人員体制で基準額を下げることに対応するのは困難との意見があったと聞いていますが、基準の見直しができない理由に人員不足を挙げてはならないと思います。未申請件数をゼロに近づけるためには、今のような行き当たりばったりの姿勢ではなくて、現状をしっかりと分析した上で、必要な人員体制の構築や効率的な処理方法の検討など、明確なビジョンを持って真剣に取組を進めていくべきではないでしょうか。 そこで、質問です。 2024年4月から開始した暫定的な申請勧奨の取組に対する評価と、いまだ多額の未支給額が発生している現状について、市長の認識をお伺いします。 また、未申請世帯を限りなくゼロに近づけるためには、標準システムが導入されるまでの間、強い覚悟と明確なビジョンを持って本気で取り組むべきであり、そこには市長のリーダーシップが不可欠と考えますが、今後どのような姿勢で取り組んでいくのか、お伺いします。 次に、ひとり親世帯の親の通院費助成についてお伺いします。 ひとり親家庭を支える重要な施策の一つであるひとり親医療費助成制度において、札幌市は、2024年8月から、住民税非課税世帯に限り親の通院費を助成対象としました。私は、昨年の代表質問で、ひとり親の健康問題への不安は、家庭生活の不安定化につながり、ひいては子どもの健やかな成長をも損なうことにつながることから、必要なときに必要な医療を適切に受けられるように、ひとり親家庭等医療費助成制度を拡充してほしい、特に、住民税が課税されている親の通院医療費も助成対象とすべきと質問しましたが、現在まで課税世帯の親の通院費は対象となっていません。具体的には、年収204万4,000円を超える課税世帯は対象外のままであり、いまだに3割負担となっています。 厚生労働省が2021年度に調査した結果によると、児童扶養手当や養育費、仕送りなどを含む母子世帯の平均収入は373万円、父子家庭では606万円である一方、児童のいる世帯全体の平均収入は813万5,000円となっています。これらの数字から分かるとおり、児童のいる世帯全体と比べて、ひとり親世帯、特に母子世帯は半分以下の収入となっており、生活実態が明らかに厳しいことが分かりますが、年収が204万4,000円を超えるために親の通院費の助成が受けられない世帯も相当数に上っているんです。 2022年度に、札幌市がひとり親家庭を対象に実施したアンケートでは、母子家庭が現在困っていることとして、家計と答えた方が約80%、そして自分の健康と答えた方が約45%、父子家庭でも近い割合となっており、生活や健康に関する不安は課税世帯であっても非課税世帯であっても変わらない共通の悩みと言っていいと思います。 給料の上昇が物価高に追いつかない現状の中、医療費は増加し続けており、課税か非課税かに関係なく、ひとり親家庭の厳しい生活を圧迫している現状にあります。ひとり親家庭であっても、経済的な不安なく病院などを受診できる環境を整えることが重要であり、そのことが安心して子育てができる札幌市へ、家族の形に左右されることなく子どもたちが夢にチャレンジできる札幌市へとつながっていくと考えます。 そこで、質問です。 今こそ、ひとり親医療費助成制度を拡充し、住民税課税世帯の親の通院医療費も助成対象とすべきと考えますが、市長の認識をお伺いします。 最後に、ラーケーションの意義と取組についてお伺いします。 全国知事会は、休暇取得の在り方の見直しを通じて、ワーク・ライフ・バランスの充実と生産性向上による経済の活性化の実現を目指す休み方改革プロジェクトを進めています。札幌市においても、土・日・祝日やゴールデンウイークなどの大型連休での休みを取得しにくい業種で働く方が多いことから、休暇を柔軟に取得し、家族が一緒に過ごすことのできる環境づくりを進めることは、生活を豊かにするだけでなく、仕事の質を高めることに加え、滞在型観光やワーケーションの促進にもつながると考えています。 このような中、ラーニングとバケーションを組み合わせた、ラーケーション制度の導入が全国的に広がりを見せており、愛知県が2022年に導入後、山口県や茨城県、そして、今後は徳島県でも実施されます。ラーケーションは、保護者の休暇に合わせて、児童生徒が3日から5日、平日に学校を休むことができ、事前に学校に届け出れば欠席扱いとしない制度です。子どもが家族と過ごす時間を増やし、主体的な体験、探究学習の実施を目的としながら、観光を促す狙いもあります。 私が調査で訪れた山口県では、県立学校において6月、7月の2か月間で約100件の申請があり、親子での文化講演会の鑑賞や農作業の手伝いなどで活用されていました。本事業について、非常に好調であり、1学期だけでもかなり利用されている、家族で過ごすことの楽しさや幸せを県全体に広げて、少子化対策のアプローチを進めていきたいと述べていました。 また、首相の施政方針演説でも、公教育の改革と人材育成の重要性が強調されており、まさにラーケーションは有用な取組と考えます。学外での体験活動の増加や地域の魅力の再発見、さらには、この年齢期に家族と過ごし、自分を見詰める機会の創出によるプラスの面に、私はぜひ着目してもらいたいと思います。 そこで、質問です。 休み方改革を踏まえたラーケーションの意義をどのように認識しているのか、また、札幌市の学校においても導入すべきと考えますがいかがか、お伺いします。 以上で、私、山口かずさの質問の全てを終わります。ご清聴、ありがとうございました。(拍手)
飯島弘之
○議長(飯島弘之) 答弁を求めます。 秋元市長。
秋元克広
◎市長(秋元克広) 全体で4項目、ご質問をいただきました。私からは、2項目めの国民健康保険における高額療養費制度について、3項目めのひとり親世帯の親の通院費助成についてお答えをさせていただきます。その余のご質問に対しましては、担当の町田副市長、教育長からお答えをさせていただきます。 まず、2項目めの国民健康保険における高額療養費制度についてのご質問にお答えをいたします。 高額療養費の申請勧奨につきましては、個別の勧奨通知の送付のほか、周知、広報の強化により申請を促した結果、昨年度と比べ、12月時点では、申請件数で1割強、支給額で4割強の増となっております。現時点において可能な限りの取組を進めているところでありますが、いまだ未申請の世帯が多いことについては課題であると認識をしております。 今後は、未申請世帯の縮小に向けて、さらなる制度の周知徹底や事務処理体制についての検討を進めていきたいと考えております。 次に、3項目めのひとり親世帯の親の通院費助成についてお答えをいたします。 本制度は、ひとり親家庭の経済的負担を緩和する重要な施策の一つであり、札幌市独自の財源により、非課税世帯の親の通院費を新たに助成対象としたところであります。 さらなる拡充につきましては、将来にわたり多額の財源が必要となりますことから、事業の持続可能性などを慎重に検討する必要があるものと考えております。 なお、子ども医療費助成制度等と同様、自治体により助成内容に差が生じることは好ましいことではなく、国の責任において全国一律で実施すべきものと考えており、国に対し、統一的な制度の創設を引き続き要望しているところであります。 私からは、以上です。
飯島弘之
○議長(飯島弘之) 町田副市長。
町田隆敏
◎副市長(町田隆敏) 私からは、大きな1項目めの職員の副業についてのご質問にお答え申し上げます。 本市におきましても、国の基準に倣った運用方針を定めております。公益性が高い地域貢献活動などにつきまして、一定の要件の下、許可しているところでございます。 今後は、国や他団体の動向も踏まえながら、参考となる許可事例を示すなど、職員にとってより活用しやすい制度としていく考えでおります。こうした取組によりまして、職員自身のスキルやモチベーションの増進を図り、さらには、行政サービスの向上につなげてまいりたいと考えるところでございます。 私からは、以上でございます。
飯島弘之
○議長(飯島弘之) 山根教育長。
山根直樹
◎教育長(山根直樹) 私からは、大きな4点目、ラーケーションの意義と取組についてお答えいたします。 子どもの健やかな成長にとって、学校教育のみならず、家庭における保護者との対話や、一緒に体験を通じて学ぶ機会があることは、大切なことであると認識しております。 いわゆるラーケーションは、家庭での教育機会の確保につながる取組の一つと理解しておりますが、学びの保障等を考慮する必要があることなどから、他の自治体が進める取組における成果や課題、動向などを注視しながら、その必要性について慎重に検討してまいりたいと考えております。 私からは、以上です。 (山口かずさ議員「議長」と呼び、発言の許可を求む)
飯島弘之
○議長(飯島弘之) 山口かずさ議員。
山口かずさ
◆山口かずさ議員 国民健康保険における高額療養費について再質問します。 昨年の代表質問でこの問題を取り上げて、暫定的とはいえ、4月から、1年間の支給見込額が10万円を超える世帯に勧奨通知を送付することになりました。代表質問から僅か2か月で取組を開始していただいたことは評価できるものです。 しかし、それから1年近く経過したにもかかわらず、今回は、現時点における可能な取組は進めている、処理体制等の検討を進めるとの答弁にとどまっています。基準額を下げるとの言及もありませんし、2025年度の申請勧奨をどのように行っていくかも不明です。1年あれば、取組の拡大に必要な人員体制を検討して、財政局や職員部に要求することも可能だったのではないでしょうか。先ほども指摘しましたが、本気で未申請件数を減らそうという気持ちがなかったと言わざるを得ません。 そこで、質問です。 申請勧奨の取組について、2025年度は具体的にどのように進めていくのか、基準額を引き下げるのかどうかを含めてお伺いします。 また、必要な人員体制の構築に向けて、市長はどのような姿勢で取り組んでいくのかもお伺いします。
飯島弘之
○議長(飯島弘之) 答弁を求めます。 秋元市長。
秋元克広
◎市長(秋元克広) 高額療養費の申請に関してのところでございますけれども、来年度の取組につきましては、対象者への申請勧奨のほかに、これまでの医療費通知でのお知らせに加えて、被保険者にお送りする各種通知文、これに高額療養費のリーフレット等を同封するなど、まずはその制度の周知ということを徹底していきたいというふうに思います。 基準額の問題、それから処理体制等については、先ほどもご答弁をさせていただきました。引き続き、検討を進めてまいります。
飯島弘之
○議長(飯島弘之) 次に、米倉みな子議員。 (米倉みな子議員登壇・拍手)
米倉みな子
◆米倉みな子議員 私は、市民ネットワーク北海道を代表し、本定例会に提案されました諸議案並びに市政の諸課題について質問をいたします。 初めに、市長の政治姿勢について伺います。 まず、市民自治の推進について、2点伺います。 1点目は、常設の住民投票条例の制定に向けた取組についてです。 市民ネットワーク北海道は、札幌市自治基本条例に基づき、市政への市民参加を求めてきました。そのためには、情報共有を欠かすことはできず、情報提供の在り方と市政への市民参加のさらなる充実をただしてきました。 現在、第5次市民自治推進会議では、市長の諮問を受け、市民意見を市政に反映するための手法などの検討が進められていると承知しております。市長の諮問事項は、第4次市民自治推進会議の報告書を受けたものであり、市民が市政に参加するため、市民意見を反映する仕組みをつくることの必要性は理解するところです。 一方、同報告書では、市民の意見を聞いたほうがいいと思われる重要な問題が生じたとき、そこから住民投票条例を制定するのではなく、あらかじめ常設型の住民投票条例を制定しておいて、すぐ対応できるようにしておくことが望ましいという意見も述べています。 そこで、自治基本条例において、まちづくりは、市民が主体であり、市政は市民の信託に基づくと規定されていることを踏まえ、市民の発意に対応する常設の住民投票条例の制定に向け、積極的に取り組むべきと考えますが、市長のお考えを伺います。 2点目は、市民への説明責任についてです。 この間、市政の重要事項であるオリパラ招致の是非を決定する過程に市民が参画する仕組みがないことは問題として、住民投票条例の制定をただした市民ネットワーク北海道の代表質問に対する市長答弁のそごについて、文書質問等で確認してきました。 札幌市の附属機関である第4次市民自治推進会議で触れていない事柄を答弁したことは誤りであったとの報告とおわびが、札幌市のホームページやさっぽろ市議会だよりに公表されました。しかし、報告とおわびは、市民への周知はもとより、当該市民自治推進会議の委員に対しては、文章の変更等をお知らせするなど、丁寧に行われるべきです。 また、市議会の動きとして、当初、広報さっぽろに掲載した市長答弁の誤りについては、同様に広報さっぽろに掲載すべきと昨年9月に要望しましたが、その予定はないというご回答でした。 そこで、質問ですが、市民への説明責任を果たすためにも、市長答弁の誤りについては、やはり、広報さっぽろに掲載するべきと考えますがいかがか、改めて伺います。 続いて、持続可能な市民参加のまちづくりについてです。 市長の年頭のご挨拶によると、今年も、ウェルネス、ユニバーサル、スマートに基づいて、高度化、複雑化した課題に対して分野横断的に取り組み、また、人口減少の課題や、GX・半導体関連産業などへの積極的な投資など、札幌を持続可能で希望あるまちとして将来の世代に引き継ぐための取組を進めていきたいとのことです。 こうした考えに沿った2025年度当初予算の一般会計は、1兆2,666億円と過去最大の予算規模となっており、都市のリニューアルやインフラ施設の更新などが盛り込まれています。一方、郊外の住宅街では、公共交通であるバスの減便や路線の削減、料金の値上げ等による外出困難、介護事業所の閉所や訪問ヘルパー不足による介護サービス量の低下など、生活に密着した身近な課題、問題が山積しており、希望を持って暮らすことが困難になってきています。 また、例えば、第2期スポーツ推進計画の資料によると、札幌市内のウインタースポーツ環境で不足していると思う施設はありますかという質問に対し、53.1%の方が分からないと答えている一方、スポーツ関係団体の活動等の実態調査では、61.5%の方がスポーツを実施するための施設や用具の環境が不十分との課題意識を持っています。 本定例会では、大倉山ジャンプ競技場などの改修に向けての予算が計上されていますが、その緊急性、必要性が市民からは分かりづらいとの声があります。札幌市においては、市民が感じている様々な課題、問題を捉える機会をさらに充実させ、市民意見を反映し、それをフィードバックすることが不可欠です。 そこで、誰もが住み慣れた地域で希望を持って安心して暮らし続けるためには、今まで以上に市民との情報共有、市民参加を進めながらまちづくりに取り組む必要性が高まっていると考えますが、どのように取り組むのか、市長のお考えを伺います。 次に、子どもの居場所支援についてです。 子どもを取り巻く環境がますます厳しくなっている中、子どもを社会全体で見守り、子育ちを支援する取組が今ほど求められているときはありません。こどもまんなか社会の実現に向け、こども家庭庁が2023年12月に策定したこども大綱では、全ての子ども、若者が、年齢を問わず、相互に人格と個性を尊重しながら安全に安心して過ごせる多くの居場所を持つことができるよう、社会全体で支えていくことが必要であるとしています。 札幌市においては、現在、第5次さっぽろ子ども未来プランの策定に向け、意見募集が行われているところであり、秋元市長が、誰一人取り残さないとして、子どもの最善の利益の実現に向け、様々な政策を進めていることに期待をしているところです。 学童期の子どもの居場所については、小1の壁などの問題もあります。子どもの権利条例を持っている札幌市においては、こども大綱を踏まえ、子どもが安全に安心して過ごせる切れ目のない多様な居場所づくりが不可欠です。 現在、札幌市においては、民間児童育成会、いわゆる民間学童保育所が42か所あり、各育成会は保護者からの会費と市からの助成金で運営を行っています。民間児童育成会を通した民間学童保育所に対する市からの助成金は、国の補助基準を準用しながらも、家賃補助など市の独自加算項目も設け、支給されています。また、国においては、昨年、常勤の放課後児童支援員を2名以上配置した場合の補助基準が見直され、札幌市もそれに基づき助成金の増額を行ったことは評価するところです。 しかしながら、物価高騰が続く中、多くの民間学童保育所は依然として厳しい運営を余儀なくされているのが現状です。現に、市民ネットワークにも民間学童保育所の皆さんから要望が寄せられており、例えば、放課後児童支援員の社会的・金銭的地位向上のため、報酬基準の引上げや、児童の送迎を支援員の保育業務とすることなどの訴えがあったところです。 国のこども大綱では、学童期の居場所の充実が掲げられており、留守家庭児童の放課後の生活の場、欠かせない居場所になっている民間学童保育所への支援を今後もしっかりと行っていくべきと考えます。 そこで、質問ですが、共働き世帯の家庭も多い中、留守家庭児童の大切な居場所となっている民間児童育成会に対する支援を充実させるべきと考えますが、市長のお考えを伺います。 最後に、札幌市における平和政策について、2点伺います。 1点目は、戦後80年の事業展開についてです。 札幌市は、1992年3月に札幌市平和都市宣言を行いました。その内容については、「私たちは、戦争こそ地球環境を破壊する最大のものであり、平和にまさる市民福祉はないとの考えのもとに、人類がひとしく平和のうちに暮らせる世界が実現されることを願っています。」、そして、核廃絶平和都市であることを宣言するというものです。 2004年に日本非核宣言自治体協議会に加盟、2008年には平和首長会議に加盟しています。その後、平和都市宣言20周年記念事業として、ホームページ上で、平和バーチャル資料館を開館し、札幌市民の戦争体験談やさっぽろの戦跡など、地元の歴史を市民に伝える活動も行っています。2013年に、書籍「語り継ぐ 札幌市民100人の戦争体験」が発行され、2022年には電子書籍化もされました。30周年記念事業では、2022年より、市内図書館や書店等で平和に関する図書のコーナーを展開しています。また、8月を平和月間とし、これまで、戦争の悲惨さや平和の尊さを語り継ぐ原爆パネル展などのイベントを地下歩行空間や各区で毎年行ってきました。小・中・高生による札幌市平和訪問団を広島、長崎、沖縄へ派遣もしています。 このように、札幌市が核兵器廃絶平和都市として様々に行ってきた戦争のない平和な社会を継承する事業などについては、すばらしい取組であり、高く評価をしています。 一方で、世界を見ると、ロシアのウクライナ侵攻、イスラエルとパレスチナの紛争、アフガニスタン紛争など、戦争や紛争が依然として各地で続いています。 日本は、敗戦後、二度と戦争をしないという決意を表明するため、日本国憲法を制定し、第9条で戦争を放棄しています。戦争で犠牲になる多くは、幼い子どもたちをはじめとする一般の市民です。戦争体験者が減少する中、戦争の悲惨さや平和の尊さを語り継ぎ、次代に伝えていくことが今ほど求められているときはありません。 そこで、今年は戦後80年の節目の年に当たり、非核平和の思いにさらに多くの市民が共感し、平和の実現を求めるための事業をより積極的に展開するべきと考えますが、市長のお考えを伺います。 2点目は、札幌市非核平和都市条例の制定についてです。 昨年、2024年のノーベル平和賞は、被爆者の立場から核兵器廃絶を訴えてきた日本被団協、日本原水爆被害者団体協議会が受賞しました。被爆者の方々が筆舌に尽くし難い痛みや苦しみの体験を語ることで、核兵器の非人道性を私たちに伝え続けてくれていることに敬意を表します。 核兵器の使用は二度とあってはならないのは誰もが思うところのはずですが、核兵器保有国は、核兵器の近代化や改良を進め、新たな国も核兵器保有を模索しており、ウクライナ侵攻では、ロシアによる核兵器使用の脅威が現実のものとして感じられました。 戦争への不安が市民に広がる中、道内では、苫小牧市が非核平和都市条例を制定し、核兵器のない平和の実現に努力していくことを決意し、取組を進めています。札幌市においても、非核平和都市の動きをさらに広げ、強めていくことが重要と考えます。 そこで、質問ですが、札幌市平和都市宣言の理念を生かし、札幌市非核平和都市条例を制定すべきと考えますがいかがか、伺います。 以上で、私の質問を終わります。ご清聴いただきまして、ありがとうございました。(拍手)
飯島弘之
○議長(飯島弘之) 答弁を求めます。 秋元市長。
秋元克広
◎市長(秋元克広) 大きく3項目にわたり、ご質問をいただきました。私からは、大きな1項目め、私の政治姿勢についての2点、お答えをさせていただきます。その余のご質問に対しましては、担当の町田副市長、天野副市長からお答えをさせていただきますので、よろしくお願いいたします。 大きな1項目め、私の政治姿勢についてのまず1点目、市民自治の推進についてのうち、常設の住民投票条例の制定に向けた取組についてお答えをさせていただきます。 常設の住民投票条例につきましては、市民意見を反映するために必要である、あるいは、間接民主制を採用する議会制度との関係を踏まえ、慎重な対応が必要であるなど、様々な考えがあるところであります。自治基本条例の趣旨を尊重しつつ、まずは、いかにより多くの市民が市政への参加を実感することができるかを重視し、引き続き議会とも十分に協議をしながら検討をしてまいりたいと考えております。 2点目の市民への説明責任についてお答えをさせていただきます。 議会での答弁の一部に引用の誤りがあったことで市民に誤解を与えましたことから、おわびの旨と、本件に係る経緯を札幌市ホームページに掲載したところであります。あわせて、本件に係る文書質問及び回答の全文も、このホームページに掲載をしており、市民への説明は十分に行ったものと認識をしております。 次に、2項目めの持続可能な市民参加のまちづくりについてお答えをいたします。 札幌市では、これまでも、自治基本条例に基づき、様々な広報媒体を活用した幅広い情報共有を行うとともに、市民参加の手法を複合的に組み合わせ、市民に参加を促してきたところであります。 今後は、時代に即した新たな手法も取り入れながらさらに情報共有と市民参加に取り組むことで、様々な行政課題を乗り越えながら、市民とともに札幌市のまちづくりを進めてまいりたい、このように考えております。 私からは、以上です。
飯島弘之
○議長(飯島弘之) 町田副市長。
町田隆敏
◎副市長(町田隆敏) 私からは、大きな2項目め、子どもの居場所支援についてのご質問にお答え申し上げます。 子どもの居場所支援についてでございますが、民間児童育成会は、留守家庭児童の放課後の居場所として重要な役割を果たしていると認識するところでございまして、国の補助基準を基本としながらも、家賃補助など札幌市独自の助成も行っているところでございます。このほか、感染防止のための衛生設備の改修、送迎用バスにおける安全対策としてのブザー設置、熱中症予防に向けたエアコン整備等、喫緊の課題に対し、時期を逃さず速やかに支援策を講じてきているところでございます。 今後も、子どもが安全・安心に過ごす居場所を確保できるよう、環境改善などに目配りしながら、国からの支援のさらなる拡充につきまして、引き続き他の政令市とともに要望してまいりたいと考えるところでございます。 私からは、以上でございます。
飯島弘之
○議長(飯島弘之) 天野副市長。
天野周治
◎副市長(天野周治) 私からは、大きな3項目め、札幌市における平和政策についてお答えをいたします。 まず、1点目の戦後80年の事業展開についてでございます。 札幌市では、毎年8月に平和に関するイベントを開催しており、戦後80年を迎え、戦争の悲惨な記憶を次世代へ継承することの意義はますます高まっていると認識をしております。 今年は、これまでの取組をさらに一歩進め、本庁舎ロビーでの被爆ピアノコンサートの開催や、被爆者団体との連携による地下歩行空間でのパネル展における展示の拡充などを予定しております。これらの取組を通して、多くの市民の皆様に平和の重要性を改めて伝えてまいりたいと考えております。 次に、2点目の札幌市非核平和都市条例の制定についてでございます。 札幌市は、非核三原則を守ることを誓い、全世界の市民と相携えて世界平和の実現を望む札幌市平和都市宣言を行っております。これは、平成3年第4回定例会で、平和都市宣言を求める決議が全会一致で議決され、その後の平成4年3月30日に、当時の市長が議場にて宣言を行ったものでございます。 今後も、引き続き、この宣言に基づき、非核、平和の理念を普及啓発し、平和を願う意識の醸成に努めてまいります。 私からは、以上でございます。 (米倉みな子議員「議長」と呼び、発言の許可を求む)
飯島弘之
○議長(飯島弘之) 米倉みな子議員。
米倉みな子
◆米倉みな子議員 ご答弁、ありがとうございます。 市民自治の推進についての2点目、市民への説明責任について再質問いたします。 ホームページに報告とおわびを掲載し、文書質問の全文も掲載していることから、市民への説明は十分に行ったものと認識しているとのご答弁でした。 しかし、報告とおわびが掲載されている箇所は、この一件を知っている方がキーワード検索をしないとたどり着かない場所にあります。トップページから6回クリックし、第4次市民自治推進会議の報告の長いページを一番下までスクロールしたら、ようやく見つけることができます。何も知らない方が情報を得るには、ホームページを訪れて簡単に見つけられる場所には掲載されていないのです。これで市民への説明が十分であると認識されている市長のお考えは、私は理解できません。 代表質問の広報さっぽろへの掲載は、市からどの質問を掲載しますかと聞かれ、最も市民に伝えたい質問を議員側が選んで掲載をしてもらっています。そこに誤りがあったわけですから、説明責任を果たす方法としては、もともと掲載した広報さっぽろに掲載するのが最適であり、自然なことと考えます。 私はそう考えますが、市長のお考えを改めて伺います。
飯島弘之
○議長(飯島弘之) 答弁を求めます。 秋元市長。
秋元克広
◎市長(秋元克広) ホームページで検索をしていく、その場所の深さというか、分かりやすさということについては、もっと工夫が必要なのではないかという認識を持っております。できるだけ多くの方にしっかりと情報が届くような、それにつきましては、札幌市のホームページ全体の階層の深さということが課題になっておりますので、いち早く情報が手に届くような見直しということを今進めておりますので、そういったことについては改善をしていきたいというふうに思っております。 一方で、ホームページに書かれている内容を少しお話しさせていただきますが、令和5年の第1回定例市議会における市長答弁についての報告とおわびという形で、令和5年第1回定例市議会代表質問における市民ネットワーク 石川議員からの質問に対し、市長は、第4次市民自治推進会議の提言におきまして、住民からの発意による実施という観点から住民投票の調査研究を始めるべきだが、その際には、間接民主制を採用する議会制度との関係を踏まえた慎重な対応が必要とされたところでありますと、第4次市民自治推進会議の提言の内容を踏まえて答弁いたしました。しかし、その後、当会議の委員から指摘があり、答弁内容について確認をしたところ、第4次市民自治推進会議では、前記の間接民主制を採用する議会制度に関しては触れられておらず、本答弁は誤った表現をした結果、誤解を与える内容となっており、正しくは、市民参加条例に係る答弁で触れました第4次市民自治推進会議の提言におきまして、住民からの発意による実施という観点から住民投票の調査研究を始めるべきだとされたこと、また、地方制度調査会におきまして、間接民主制を採用する議会制度との関係を踏まえた慎重な対応が必要とされたところですと答弁すべきところでした。このことに対しておわび申し上げるとともに、改めて、当ホームページに掲載しております会議の報告書等の確認をお願い申し上げます。加えて、文書質問と回答についてとさせていただきますと。 ですから、内容については、経緯、経過も含めて丁寧に情報発信をしている状況であります。 ご指摘の階層の察知、ここについては改善の余地があるというふうに先ほどご答弁をさせていただきました。 以上です。 (米倉みな子議員「議長」と呼び、発言の許可を求む)
飯島弘之
○議長(飯島弘之) 再々質問でありますので、これを最後の質問とし、簡潔に願います。 米倉みな子議員。
米倉みな子
◆米倉みな子議員 ご答弁、ありがとうございます。 ホームページへの掲載の仕方については工夫が必要であり、できるだけ早急に見直しをしていくというご答弁でした。よろしくお願いを申し上げたいと思います。 再々質問をいたします。 市民自治を進めるに当たって、市長が市民に対して説明責任を果たすことは基本的なことです。私は、議会での答弁は、質問した議員のすぐ後ろにいる市民にも向けられていると考えることから、非常に重いものと認識しています。 より多くの市民に対して説明責任を果たそうとするなら、目にする人が多いと思われる広報さっぽろに掲載するのが有効と考えます。しかし、先ほどのご答弁にもありましたが、ホームページへの掲載で市民への説明は十分に行ったというご認識であるなら、やはり、説明責任は果たしていないと言わざるを得ません。市民ネットワーク北海道の総意として、非常に残念な思いであることをお伝えいたします。 最後に、改めて、市民に対する説明責任はどうあるべきか、市長のお考えを伺います。
飯島弘之
○議長(飯島弘之) 答弁を求めます。 秋元市長。
秋元克広
◎市長(秋元克広) 広報媒体にはそれぞれの特徴があります。そういった中で、どういった手段を使ってお知らせをするのかということはあろうかと思います。先ほどもホームページに掲載した内容をここでお伝えさせていただきました。経緯、経過も含めて、かなり丁寧にご説明をしていっている、そういう意味では説明責任を果たさせていただいていると認識をしております。 以上です。
飯島弘之
○議長(飯島弘之) 以上で、代表質問は全て終了いたしました。 (伴 良隆議員「議長」と呼び、発言の許可を求む)
伴良隆
◆伴良隆議員 特別委員会設置及び委員会付託の動議を提出いたします。 ただいま議題とされております議案58件のうち、令和7年度の予算に関わる議案については、委員33人から成る第一部及び第二部予算特別委員会を設置し、配付の議案付託表のとおり両特別委員会に、また、その他の議案については、同表のとおり関係の常任委員会にそれぞれ付託することを求める動議であります。(「賛成」と呼ぶ者あり)
飯島弘之
○議長(飯島弘之) ただいまの伴議会運営委員長の動議に対し、所定の賛成者がありますので、本動議を直ちに問題とし、採決を行います。 動議のとおり決定することにご異議ございませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
飯島弘之
○議長(飯島弘之) 異議なしと認めます。 したがって、ただいま議題とされております議案58件のうち、令和7年度の予算に関わる議案につきましては、委員33人から成る第一部及び第二部予算特別委員会を設置し、配付の議案付託表のとおり両特別委員会に、また、その他の議案については、同表のとおり関係の常任委員会にそれぞれ付託されました。
飯島弘之
○議長(飯島弘之) ここで、日程に追加して、ただいま設置されました第一部・第二部予算特別委員会の委員の選任を議題といたします。 本件につきましては、配付の委員名簿のとおり指名することにご異議ございませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
飯島弘之
○議長(飯島弘之) 異議なしと認めます。 したがって、委員名簿のとおりそれぞれ選任されました。 なお、両特別委員会における発言のための委員交代は、先例によりまして、両特別委員長の許可を得た上で行っていただくことといたします。
飯島弘之
○議長(飯島弘之) さらに、日程に追加して、第一部・第二部予算特別委員会の委員長の選任を議題といたします。 (伴 良隆議員「議長」と呼び、発言の許可を求む)
飯島弘之
○議長(飯島弘之) 伴 良隆議員。
伴良隆
◆伴良隆議員 第一部・第二部予算特別委員会の委員長の選任につきまして、指名推選の動議を提出いたします。 第一部予算特別委員長に村山拓司議員を、第二部予算特別委員長にかんの太一議員をそれぞれ選任することを求める動議であります。(「賛成」と呼ぶ者あり)
飯島弘之
○議長(飯島弘之) ただいまの伴議会運営委員長の動議に対し、所定の賛成者がありますので、本動議を直ちに問題とし、採決を行います。 動議のとおり決定することにご異議ございませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
飯島弘之
○議長(飯島弘之) 異議なしと認めます。 したがって、第一部予算特別委員長に村山拓司議員が、第二部予算特別委員長にかんの太一議員がそれぞれ選任されました。
飯島弘之
○議長(飯島弘之) お諮りします。 本日の会議はこれで終了し、明日2月22日から2月27日までは委員会審査等のため休会とし、2月28日午後1時に再開したいと思いますが、ご異議ございませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
飯島弘之
○議長(飯島弘之) 異議なしと認めます。 したがって、そのように決定いたしました。
飯島弘之
○議長(飯島弘之) 本日は、これで散会いたします。