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札幌市議会 会議録検索システム(令和7年第2回定例会 2025-05-30 第3号)

2025-05-30/発言 32 件 / 原本(札幌市議会)

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長内直也 1 番目 / 28 字
○議長(長内直也) ただいまから、本日の会議を開きます。
長内直也 2 番目 / 23 字
○議長(長内直也) 出席議員数は、65人です。
長内直也 3 番目 / 45 字
○議長(長内直也) 本日の会議録署名議員として三神英彦議員、わたなべ泰行議員を指名します。
長内直也 4 番目 / 30 字
○議長(長内直也) ここで、事務局長に諸般の報告をさせます。
酒井欣洋 5 番目 / 98 字
◎事務局長(酒井欣洋) 報告いたします。
 影山保健福祉局長は、所用のため、本日の会議を欠席する旨、届出がございました。
 本日の議事日程、質問順序表を配付いたしております。
 以上でございます。
長内直也 6 番目 / 151 字
○議長(長内直也) これより、議事に入ります。
 日程第1、議案第1号、第2号、第4号、第6号から第10号まで、第23号から第30号までの16件を一括議題とします。
 昨日に引き続き、代表質問を行います。
 通告がありますので、順次、発言を許します。
 森山由美子議員。
 (森山由美子議員登壇・拍手)
森山由美子 7 番目 / 13,720 字
◆森山由美子議員 私は、ただいまから、公明党議員会を代表し、本定例市議会に上程されました議案並びに市政の諸課題について、順次、質問を行います。
 最初は、市長の政治姿勢について、4点質問いたします。
 1点目は、将来を見据えた持続可能なまちづくりについてです。
 札幌市においては、2021年から人口減少局面に転じた中、直近の合計特殊出生率は0.96と過去最低の数値にあり、歯止めが利かない状況です。札幌市の将来を考えたとき、人口減少問題は、官民問わず、幅広い分野の社会経済活動に多大な影響を及ぼすものであり、バス路線の減便など、その危機感は市民の身近な生活全般にもじわじわと浸透してきていることは否めません。
 こうした状況の中、本市は、第3期さっぽろ未来創生プランを策定し、目指すべき将来の姿として、誰もが幸せを感じ、希望を実現している、魅力と活力に満ちあふれる未来を示し、その実現に向け、人口減少の緩和と人口減少への適応の両輪で推進していくことを打ち出しました。
 人口減少の緩和の観点からは、合計特殊出生率が急速に好転することは現実的ではないことから、さっぽろ未来創生プランに掲げる雇用創出、結婚、出産、子育てを支える環境づくりなどの取組を長期にわたり着実に取り組むことで合計特殊出生率を段階的に引き上げていくことが重要と認識しております。
 一方で、現状、一定程度の人口減少は避けられない事態にあることを踏まえると、人口規模が縮小しても成長力のある社会を構築できることを示していくことも重要であり、社会経済の構造改革やDXの推進、イノベーションの導入により、成果を上げることが期待されます。
 人口減少問題とは、当面の間、向き合い続けなければなりませんが、社会経済の基盤をしっかり堅持し、若者たちが札幌にとどまり続けることに希望を持てる状況をつくり出していかなければなりません。その実現に向け、今こそ、市制100年を超える歩みの中で先人たちが残してくれた財産と今を生きる私たちの力を掛け合わせ、将来にわたり持続可能なまちの新たな礎を築き上げていく重要局面と考えます。
 そこで、質問ですが、次世代に継承する将来を見据えた持続可能なまちづくりについて、市長の考えを伺います。
 2点目は、長引く物価高に伴うさらなる市民生活や事業者への支援についてです。
 昨年11月、我が国では、長きにわたるコストカット型の経済から、デフレに後戻りすることのないよう、賃上げと投資が牽引する成長型経済に移行するべく、国民の安心・安全と持続的な成長に向けた総合経済対策を打ち出しました。それから半年がたとうとする中でも、エネルギー価格や原材料価格などの上昇に端を発する我が国の物価上昇は、直近では3%台まで届く高い水準となっております。加えて、こうした一因となっている不安定なヨーロッパや中東の情勢、さらには、アメリカの関税措置など、依然として先行きが見通しづらい社会経済情勢となっているところであります。
 我が会派では、かねてより、こうした物価高への対応について、折に触れ、札幌市に対し、要望を行ってきました。
 今年2月に札幌市が実施した最新の調査では、価格競争やコスト上昇ペースに追いつかないといった理由により、十分な価格転嫁を行えていない市内企業は8割に上るなど、物価上昇を上回る賃金上昇に向けては状況が変わっておらず、依然として市民生活は厳しい状況に置かれています。
 先月、国では、アメリカのトランプ関税措置に対応するため、米国関税措置を受けた緊急対応パッケージを決定しました。これは、関税対策という趣旨であるとともに、既往の物価高対策を多分に含む性質のものであります。さらに、これを裏づける対策として、今月27日に閣議決定された国の予備費の活用には地方自治体が実情に応じた物価高対策を行うための重点支援地方交付金の増額が措置されたところです。
 これまでのように、国からの交付金を財源としながら札幌市独自の財源も活用するなどして、さらなる物価高対策を講じるべきではないかと我が会派としては考えるところです。
 そこで、質問ですが、長引く物価高を踏まえ、さらなる市民生活や事業者への支援について、市長の考えを伺います。
 3点目は、環境に優しい取組について、2点伺います。
 初めに、水素利活用の推進についてです。
 国は、水素社会推進のため、2023年5月、水素を製造、輸送、貯蔵、利用する技術開発や経済システムの構築を含む脱炭素成長型経済構造への円滑な移行を推進するGX推進法を成立させ、また、2024年5月には、化石燃料より割高な水素の利用を推進するために既存燃料との価格差分を補助する水素社会推進法を成立させております。
 水素は、原料の水が無尽蔵なこと、クリーン、燃焼温度3,000度と新素材開発に応用でき、さらに、分子拡散速度が大きいため、動力・熱機関に活用できるなど、物理化学的特性より産業への応用が期待されるため、ますます身近な存在になっていくものと推察されます。
 本市における水素利活用の取組については、昨年末、建物での水素利用の先行事例であるエア・ウォーターの森がオープンし、燃料電池から電気・熱エネルギーの供給状況を我が会派も視察したところです。また、本年4月、大通東5丁目の水素ステーションが運用を開始し、隣接地で建設が予定されている集客交流施設の計画も公表されるなど、水素利活用の取組が着々と具体化され、さきの第1回定例会でも質問をしたところです。
 今後も継続的に水素の利活用が図られるには、運輸、建物、それぞれの分野において十分検討の上、進めることが重要です。
 そこで、質問ですが、札幌市内における水素の利活用を今後どのように進めるのか、伺います。
 次に、リチウム蓄電池の適正な処理についてです。
 蓄電池は、電気代の削減や停電時の備え、環境負荷の低減などの利点があることから、脱炭素社会の実現やGXの推進にはなくてはならないデバイスであります。特に、近年では、高エネルギー密度化、高電圧化、さらに、安全性、資源の安定供給が求められ、次世代型として、ナトリウムイオン電池、全固体電池などの開発が加速しております。
 現在、多くの市民が使用しているリチウム蓄電池については、スマートフォン、ハンディーファン、モバイルバッテリーなどに使われ、我々の生活にはなくてはならないものとなっております。
 一方で、リチウム蓄電池は、強い衝撃を加えると発火する危険性が指摘されており、使用後は分別回収する必要があるものの、十分な理解が進まず廃棄され、ごみ収集車やごみ処理施設の火災事故が2023年度に全国で8,543件と前年度から倍増しております。
 そこで、環境省は、今年4月、市町村に対し、蓄電池の適正処理に関する方針と対策に係る通知を発出し、利便性の高い回収方法や周知、広報の強化を求めているところでありますが、市民からは、リチウム蓄電池がどのような製品に使用されているか分からない、捨て方が分かりにくいといった声が多く上がっております。
 そこで、質問ですが、火災事故を防ぐため、リチウム蓄電池の適正な処理について、市民理解を得ながら進めていくことが必要と考えますが、今後どのように取り組んでいくつもりか、伺います。
 4点目は、戦後80年における平和への思いについてです。
 今年は、戦後80年、原子爆弾の投下から80年という節目の年に当たります。80年前の8月、広島と長崎に原爆が投下され、核兵器の使用がもたらす悲惨な戦争の歴史が我が国の不戦の誓いの原点となりました。こうした体験を語り続け、世界に幅広く反核を訴えてきた被団協が昨年12月にノーベル平和賞を受賞し、核兵器は二度と使ってはならないという被爆者の声が世界規範となったところです。
 一方、現在もロシアによるウクライナ侵攻やハマスとイスラエルの戦争など、いまだ世界の戦火は絶えません。
 私たち公明党は、結党以来、平和の党として核兵器廃絶や恒久平和の実現に向けた取組に力を入れており、このたび、次の10年間を見据えた平和創出ビジョンを策定しました。そこでは、大国の国益や政権の都合を超越し、多国間の協調や法の支配の下の平和を提唱、生命、生活、生存を最大限に尊重する人間主義の下、人間の安全保障に基づく平和外交の重要性を掲げており、具体的な取組の一つとして、国連や国際NGOなどとの協力の下、ウクライナの人道的地雷除去支援にも連携協力しているところです。
 札幌市においては、核兵器の廃絶と世界平和の実現を目指し、平成4年3月に札幌市平和都市宣言を行い、毎年8月を平和月間に定め、パネル展などの平和普及イベントの実施や、小・中・高校生の広島、長崎、沖縄派遣を継続するなど、市民の平和意識の醸成のみならず、次世代にも重要な役割を果たしているものと考えます。
 一方、戦争を体験された方々による口頭での記憶の継承は年々難しくなっており、10年後の戦後90年には直接お話を伺う機会はさらに少なくなるものと思われます。
 札幌市では、次世代継承の取組として、市内の学校に被爆体験者を派遣する被爆体験語り部派遣事業や札幌市平和バーチャル資料館のホームページ運営等も行っていますが、戦争の記憶を風化させることなく未来へつないでいくためにも、戦後80年を迎える今こそ若い世代への取組の充実を図っていく必要があると考えます。さらに大きな視点に立ち、平和を根幹として人類共通の課題である核廃絶や気候変動、SDGs等のメッセージを平和都市宣言を行っている札幌市長として力強く発信していく必要があると考えます。
 そこで、質問ですが、戦後80年という節目を迎えるに当たり、市長の平和への思いと未来を担う若い世代の平和に対する取組をどのように考えているのか、伺います。
 次に、滑走路延伸を見据えた丘珠空港ターミナルビルの拡張について伺います。
 近年、丘珠空港の旅客数は増加傾向にあり、令和6年度は、前年度比3割増の約57万5,000人と、平成4年の現ターミナルビル供用開始以降で最多を更新したところです。これは、札幌市と様々な関係機関が連携しながら路線の拡充や利用促進を地道に進め、都心部に近いという利便性のよさなどが利用者へ着実に浸透してきた成果であると評価をしております。
 一方、我が会派では、さきの第1回定例会の予算特別委員会等において、現状の旅客数に対し、手狭となっている38万5,000人程度を想定した延べ床面積約3,600平方メートルの現ターミナルビルの機能向上について指摘してきました。
 また、同時に、丘珠空港の将来像に掲げる100万人程度の旅客数に対応すべく、滑走路延伸に合わせてターミナルビルの拡張や機能強化を進めるべきとの立場で質問を重ねてまいりました。
 これに対し、札幌市からは、ビルの拡張や機能強化は必要との認識が示され、札幌丘珠空港ビル株式会社と連携しながら、同規模の空港や近年の建て替え事例の調査、地域や航空会社等へのヒアリングにより課題などを洗い出し、基本計画を検討していくとの答弁があったところです。
 このような中、令和7年度国土交通省予算において丘珠空港の滑走路延伸に向けた調査費が計上され、2030年の滑走路延伸に向けて端緒が開かれたものと受け止めております。
 これらの状況を踏まえると、ターミナルビル拡張についても滑走路延伸の進捗を見据えながらスピード感を持って取り組むことが旅客数100万人達成のために不可欠であると考えます。
 また、丘珠空港ターミナルビルには、地域住民などからも、地域経済の活性化や子どもたちが楽しめるスペースの設置など、様々な期待が寄せられています。加えて、天候不良や災害時における防災機能なども考えられることから、限られた敷地内で何が実現できるのか、しっかりと検討していくことも重要であります。
 そこで、質問ですが、丘珠空港ターミナルビルの拡張に向けて現在の検討状況はどのようになっているのか、また、札幌市が目指す滑走路延伸の2030年供用開始にしっかり連動する整備とすべきと考えますが、これに対する見解について伺います。
 次に、札幌の強みを生かした経済施策について、3点伺います。
 1点目は、米国関税措置の影響を踏まえた今後の食産業施策の振興についてです。
 本年4月、米国のトランプ大統領は、全ての国、地域から輸入されるほぼ全ての品目に一律10%のベースライン関税を課すこと、加えて、そのベースライン関税をそれぞれの国、地域に設定した関税率、日本の場合は24%まで引き上げる相互関税を課すことが発表されました。その後、相互関税措置は90日間の停止が発表されましたが、我が国にとって最も重要な貿易相手国の一つである米国のこの措置は、大企業はもとより、品質の優れた素材や部品を国内企業に納入し、間接的に米国と取引を行う地域の中小企業にも影響が生じるのではないかと懸念するところです。
 そのような中、北海道における米国への主要な輸出品目は、自動車等の輸送用機械に次ぐのが魚介類等の食品であり、しかも、米国に向けての食品輸出額は、令和6年が158億円で前年比約50%の増となっており、近年、増加の一途をたどっております。
 このように、市内の水産卸売業や加工業、菓子類を製造する事業者など、多くの企業が米国へ食品輸出に取り組んでおり、今回の関税措置の影響を見据えた対応をしっかりと検討していくことが必要と考えます。札幌産業の重点分野である食産業については、今後も積極的な振興策を検討していく必要があり、日本全体の人口が縮小する中、積極的に輸出に取り組んでいる企業が今回の米国の関税措置の影響で食品輸出にちゅうちょすることのないよう、札幌市としても時代の変化を的確に捉えた施策の推進が必要です。
 そこで、質問ですが、今回の関税措置をはじめとする世界経済情勢の変化を踏まえた上で今後の食品輸出の拡大に向けてどのように取り組んでいくのか、伺います。
 2点目は、DEIを踏まえた人材確保策についてです。
 現在、札幌市を含む日本全体が人口減少社会に直面しており、これに伴う人手不足が深刻な課題となっております。このような社会情勢の中、札幌市の都市機能を維持していくためには多様な人材が活躍できる環境づくりを進める必要があると考えます。
 今般、企業や行政をはじめ、様々な組織においてDEIが注目されております。このDEIとは、多様性を表すダイバーシティーのD、公平性を表すエクイティーのE、包括性を表すインクルージョンのIと、それぞれ三つの頭文字を取った略称であります。
 我が党は、結党以来、誰一人取り残さない政治の実現に向け、とりわけ声が届きにくかった方々の声を政策に反映させてきました。また、これまで要望が多かった生活者目線での子育て支援や福祉、教育、そして、東日本大震災以降は女性の視点からの災害・防災対策も進めてきました。今は、共働き、共育てを支援するため、男性が育児休暇を取得しやすいよう、給付金の増額にも取り組んでおります。
 また、党として、政策の立案・決定過程において多様な意見を的確に反映するため、政治分野での男女共同参画を加速させていく必要があることから、昨年、DEIに基づく新たな方針を策定し、10年後までに党内の女性国会議員割合を30%にする目標や議員活動と家庭生活の両立支援も掲げております。
 札幌市においても、多文化共生・国際交流基本方針で、だれもがつながり伝えあえるまち、みんなが安心してくらせるまちといった目標を掲げ、多様な価値観の共存に取り組まれているなど、DEIを推進していると考えているところです。
 一方で、昨今の社会情勢に目を向けると、企業を支える人手不足がより深刻になってきており、将来にわたり地域経済を守っていくためには、多様な人材を積極的に受け入れ、一人一人の能力を最大限に引き出し、生産性を高めていくといったDEIを用いた環境づくりが不可欠と考えます。
 そこで、質問ですが、DEIを踏まえた人材確保策について、どのように考え、取り組んでいくのか、伺います。
 3点目は、札幌農業の未来と可能性についてです。
 昨年5月、国は、これまでの食料・農業・農村基本法を全面的に見直し、本年4月、法改正後初の食料・農業・農村基本計画を閣議決定しました。この基本計画では、これからの5年間で農業の構造転換を集中的に推し進め、生産基盤の強化や、食料自給率を向上させ、食料安全保障を確保することなどが掲げられております。
 そうした中、本市でも、札幌農業が目指すべき姿を示した第2次さっぽろ都市農業ビジョンを見直すため、これからの10年間を見据えた様々な調査検討が進められており、本市農政にとっても大きな転換期を迎えております。
 さきの第1回定例会の予算特別委員会では、札幌農業における地産地消について質問をし、札幌産農産物の購入機会を増やすことやその魅力を伝える広報活動を展開し、札幌の農業の活性化につなげていくとの答弁をいただきましたが、今後、さらなる農業者や企業との連携を進め、札幌産農産物の付加価値を高め、魅力アップにつなげるよう要望したところです。
 札幌市は、道内の人口が集中する大都市であり、食のまちとして全国有数の観光都市でもあります。また、農畜産物等の1次産品の付加価値を高める食関連産業の事業所も多く、北海道の食の一大集積地として、卸売業、運輸業など、様々な産業への経済波及効果も大いに期待できると考えます。
 そうした中、最近では、新鮮な農産物を使った農家レストランに取り組む生産者やSNSによる積極的な情報発信によって経営の安定化を目指す若手生産者も出ており、新しい世代の動きが活発になっております。こうした未来を担う若い世代の農業生産者が積極的に農業に取り組もうとする気持ちや動機を高められる環境を市民とともにつくり上げていくことが生産者の意欲向上と生産力の強化につながると思っており、こうした視点を次期ビジョンに反映する必要があると考えます。札幌農業には大きな可能性があり、今後、札幌市の経済と観光を支え、より魅力ある産業へと発展できる分野であると大きな期待を寄せております。
 そこで、質問ですが、新たなビジョン策定に当たり、未来に向けた札幌農業の可能性と魅力アップという観点からどのような展望を持っているのか、伺います。
 次に、地域共生社会における持続可能な福祉施策について、2点伺います。
 1点目は、魅力的な健康アプリについてです。
 札幌市では、人口構造の変化などを踏まえ、持続可能な社会に向けたまちづくりの重要概念にウェルネスを掲げ、健康寿命の延伸に取り組んでいます。そのための高齢者向けの施策の一つとして、誰もが楽しみながら自然に健康を高められる環境を目指して令和8年度から健康アプリを導入することとしており、秋にはポイント制度の詳細を提示できるよう準備を進めると伺っております。
 この新制度をめぐっては、当初、敬老パス制度から全面的に移行させようとした素案に対して得られた市民意見を踏まえ、様々な議論が重ねられ、最終的に、我が会派も主張してきたとおり、両制度は切り分けて整理されたところです。
 この間、健康寿命延伸の重要性が否定されることはありませんでしたが、社会の関心の多くは敬老パスに向いていた感は否めません。
 一方で、全国を見渡しますと、健康ポイント制度は、各地で導入が進んでおり、健康づくりを楽しみながら継続できる仕組みとして大きな関心を集めております。
 例えば、政令指定都市では、健康寿命が長いことで知られる浜松市も導入済みですし、横浜市では30万人以上の市民が参加するほどに普及をしております。川崎市では、たまったポイントで地域の小学校に寄附ができるなど、個人の健康増進行動が社会貢献につながる仕組みが好評を博しております。多くの自治体で、地域の商店街や企業との連携によって、買物やボランティア活動、社会貢献などと結びつける取組も生まれており、地域全体の活力にもつながる可能性を秘めています。
 こうした他都市の先行事例では、それぞれ導入目的に応じた工夫が凝らされていますが、これから導入しようという札幌市のアプリがどのように魅力的なものとなるのか、具体的にイメージできない方やうまく使いこなせるか不安を抱く方がいることも自然なことです。そうした市民に対しても制度の魅力や意義を分かりやすく伝えることで健康づくりへの関心を高めることにつながるものと考えます。
 そこで、質問ですが、健康アプリの導入に当たっては、市民にその仕組みや魅力をどう伝え、多くの方が楽しく前向きに参加できるようどのように取り組んでいくお考えか、伺います。
 2点目は、救急医療体制の維持に向けた取組についてです。
 札幌市では、高齢者の人口が2040年代まで増え続け、それに伴い、救急医療の需要も増加することが予測されております。昨年の救急搬送の総出動数は11万4,908件で、救急車1台当たりの件数は東京都より多い状況であり、救急搬送時間についても平均45.2分と政令市平均と比べても搬送時間が長くなっております。
 一方、救急搬送の実態としては、軽症者が約半数を占め、このことが救急搬送への過大な負担の一因になっていると考えられます。
 このような状況下で、昨年12月のインフルエンザの感染爆発もあり、救急車待ちが一時30人以上となり、救急出動から病院引上げまで7時間要した発熱を主訴とする高齢者の搬送事案もあったと聞いており、今後も緊急性の高い患者の救急搬送への影響が生ずることがないのか、懸念をしております。
 限られた医療資源を有効活用するためには、搬送データ等の検証を踏まえて救急医療体制の見直しを継続することは必要でありますが、市民としても救急車や救急医療の適正利用を心がけるなど、行動変容が必要であると考えます。
 他地域でもこのような課題を抱えており、三重県松阪市地域や茨城県では救急搬送における選定療養費を徴収する取組が始まっております。
 選定療養費とは、大病院へ患者が集中することを防ぎ、また、かかりつけ医機能の強化を図るために紹介状なしで大病院を受診する患者に特別の料金を求める制度です。本来、この選定療養費は救急患者からは徴収できないこととなっておりますが、緊急性が低い患者は、救急車を利用した場合であっても、医療機関の判断により選定療養費を徴収することが可能となっております。
 本年1月、我が会派は、昨年12月から、救急車を利用した軽症患者に対し、救急医療機関が選定療養費の徴収を開始した茨城県へ視察に伺いました。茨城県では、軽症と判断する際のガイドラインを策定するとともに、県民に対して、救急医療の現状や選定療養費の仕組みに関することのほか、選定療養費の導入により救急車の利用控えが起こることのないよう周知に努め、大きな混乱なく徴収を開始しており、実際に軽症者の搬送が減っていると伺っております。
 今後、札幌市でも、高齢化や医師の働き方改革により救急医療体制が逼迫する可能性もあるため、救急搬送における選定療養費の徴収についても議論を開始するべきではないかと考えます。
 そこで、質問ですが、札幌市の救急医療体制を維持するため、選定療養費に関する議論も含め、どのような取組を進めていくのか、伺います。
 最後に、子どもの幸せを最優先する社会を実現するための施策推進について、4点伺います。
 1点目は、こども政策におけるDXの推進についてです。
 我が会派は、これまで、一貫して、妊娠から子育て期まで切れ目のない子育て支援を行うための体制整備の必要性を訴え、子育て家庭に寄り添った伴走型の支援の充実や子育て分野におけるデジタルトランスフォーメーション、いわゆるDXの推進を求めてまいりました。
 国は、令和5年12月、こども基本法に基づき、こども政策を総合的に推進するためのこども大綱を策定、その中では、こども政策DXを推進し、プッシュ型通知やデジタル技術を活用した手続等の簡素化などを通じ、子育て当事者の方の利便性向上を図ることとしております。これは、こどもまんなか社会の実現に向け、子育て当事者の方々がより安心して楽しく子育てができるよう、必要な情報にストレスなくアクセスして手続ができるようにしたり、保育所などの事業者や自治体職員など、直接、こども政策に関わる方々の事務負担を軽減し、これまで要してきた時間やエネルギーをこども政策の質の向上に振り向けることを目的とするものです。
 札幌市では、我が会派も後押しをさせていただき、児童相談と母子保健のシステムを連携させ、子育てデータ管理プラットフォームを全国に先駆けて導入いたしました。児童虐待のリスクを把握しやすくなる効果が期待されるとともに、職員の事務負担も軽減されるという点でDXの目的に合致した取組の好事例であると考えます。
 現代の子育て世代は、特にデジタルになれ親しんでいる世代ということもあり、DXの効果をより実感できると思いますので、これまで以上にこども政策におけるDXの推進に力を注ぐべきです。
 既に一部の自治体では、母子健康手帳に加え、予防接種のスケジュール管理や子どもの成長を記録できるアプリや、保育所探しから入所までの手続がオンラインで完結する保活ワンストップサービスを導入している例もあります。ぜひ、こうした先行自治体の取組を参考に、こどもまんなか社会の実現に向けてさらなる推進をしていただきたいと考えます。
 そこで、質問ですが、札幌市ではこども政策におけるDXの推進について、今後どのように取り組んでいくお考えか、伺います。
 2点目は、子どもたちがスポーツを実施していくための取組についてです。
 スポーツ庁では、全国の児童生徒の体力や運動習慣等を把握し、体育、健康等に関する指導の改善に役立てることを目的に、毎年、全国体力・運動能力、運動習慣等調査を実施しております。
 我が会派は、さきの第1回定例会の予算特別委員会において、この調査結果を踏まえて、子どもの健やかな体の育成についての課題認識と改善に向けた取組について質問いたしました。教育委員会からは、運動が好きという子どもの割合は全国平均と同じであるものの、運動習慣については中学2年生は全国平均を下回っているなど、運動が好きということが必ずしも運動習慣にはつながっていないことが課題であり、学校における授業の工夫や、家庭や地域での実践につなげる取組の促進などについて答弁があったところです。
 スポーツに親しみ、継続的に実施していく子どもたちを増やしていくためには、学校現場による取組はもちろんのこと、子どもたちのやってみたい、知りたいといった知的関心の求めに応じてスポーツができる環境や機会をオール札幌で行っていくことが重要です。特に、積雪のため、屋外スポーツをすることが難しい冬期間にいかにスポーツに取り組んでもらうかということと、子どもたちが継続してスポーツを行うには保護者の理解や協力が必要であることから、親子でスポーツに親しんでもらうこと、これら二つの視点が大切です。
 こうした考えの下、我が会派は、今年1月にプレミストドームで開催されたチャレンジ!スポーツパークを視察させていただきました。親子でスポーツに親しむことのよさを改めて感じるとともに、子どもにとって保護者は身近なお手本で、親が自ら学び、成長する姿を見せることは、子どもの成長にもよい影響を与え、子どもたちがスポーツに親しみながら続けられることにもつながっていくのではないでしょうか。
 そこで、質問ですが、学校での取組に加え、子どもたちに継続的にスポーツを実施してもらうため、札幌市としてどのように取り組んでいくのか、伺います。
 3点目は、特別支援学級における支援、指導の充実についてです。
 札幌市は、20年前、全国に先駆け、特殊教育から特別支援教育への転換を図り、発達障がい等のある児童生徒への支援にいち早く取り組み、特別支援教育の充実に尽力されています。
 全国的に少子化が進む一方、特別支援教育の対象者は増え続け、札幌市においても、特別支援学級に在籍している児童生徒の数はこの20年で約4倍になっていると伺っております。さらに、学校を取り巻く状況は日々変化しており、各校では様々な障がい種に応じて、子ども一人一人の資質、能力を伸ばし、自己肯定感を育むことのできる柔軟な支援体制を構築していくことが求められております。
 先般、県内の高等学校のうち、18校のインクルーシブ教育実践推進校がある神奈川県へ視察に行かせていただきました。生徒同士の相互理解を深めることを目標とし、全ての生徒が共に学ぶ経験を通し、多様性を尊重することや、互いのよさを生かし、協働する力を育みながら成長することを目指しているとのこと、また、その理念を、推進校のみならず、県内の全高校で共有し、県立高校の全教職員が推進校との交流の機会を設け、障がいのある生徒との関わり等について学んでいるとのことでありました。
 また、県内の中学校では、進路を決める準備として、中学校1・2年生及び保護者、中学校教職員を対象にインクルーシブ教育実践推進校の基本的な考え方や入学選抜などの制度を伝え、実際に推進校の参観の機会も設け、丁寧に障がいのある生徒自身の進路に真摯に向き合っているとのことで、改めて障がいのある子ども一人一人に寄り添う教育についての必要性を実感したところです。
 札幌市においても、特別支援教育の対象の児童生徒が増加していることから、特別支援学級において、今後、児童生徒の将来の進路先等を見据え、児童生徒の障がいの特性等に応じた適切な教育課程を編成することや支援・指導方法をより充実させていくことは大変重要であると考えます。そして、障がいのある子ども一人一人に寄り添う教育の実現に向け、本市の特別支援学級の支援、指導についてさらに一歩前に進めるべきと考えます。
 そこで、質問ですが、札幌市の特別支援学級の現状の課題と、今後、特別支援学級の支援、指導の充実に向け、どのような取組を進めていくのか、伺います。
 4点目は、学校における児童生徒、教職員の安全・安心や健やかな育みの推進についてです。
 私自身も過去に高校教師として教育現場での様々な諸課題に汗を流してきた経験がありますが、昨今の社会情勢の変化に伴い、教育環境も変化し、児童生徒、保護者、そして、教職員が直面し、抱える課題も多様化していると痛切に感じます。特殊詐欺やSNSを利用した性犯罪が社会問題化し、犯罪に巻き込まれる事例やいじめの問題、自殺による悲しい事案も散見されております。
 一方では、教師に対する過度な要求も問題化しており、メンタルヘルスへの影響も懸念されております。
 また、今月だけでも、東京都立川市の小学校に男2人が侵入し、教師や校長など、5人を殴り、現行犯逮捕された事件、広島県福山市の通信制高校では、女子生徒が教室内で複数の生徒をナイフで刺し、逮捕された事件、静岡県富士市の中学校の男子生徒が教師の顔を殴る暴行で逮捕された事件など、学校における安全性の確保や、当事者だけでなく、子どもたちの心のケアについても、心が痛み、考えさせられる事件が多いと感じております。
 こうした中、熊本市では、カメラの設置の議論がなされ、教室内のいじめや暴力行為の抑止力の期待や教師が複雑な事案に対処する際の負担軽減という利点と、令和8年に導入予定の性犯罪歴などを事前に確認する制度、日本版DBSの予防措置としての現場対策、この両方の組合せが教育現場の安全性を格段に高めることにつながるとの最終答申があったところです。熊本市教育長は、この議論を受け、熊本市教委として、さらに、今後、教職員、児童生徒、保護者などの意見もよく聞きながら丁寧に議論を進めていくとともに、専門家等の意見を含め、全国的な議論の広がりを期待したいと提言されております。
 先般、カメラ設置に関わる会社の視察では、海外の知見を踏まえ、都内のインターナショナルスクールの校内暴力・凶悪事件抑止対策として、カメラとAI技術を連携させたイノベーションが児童生徒、教職員の安全・安心に役立っているということでした。
 札幌市の安全・安心に資する取組でも市立学校54校の敷地内にカメラを設置しているところですが、多様化する課題の中で、こうしたイノベーションの推進、活用は、子どもたちがより安心し、健やかな成長を育む教育環境の構築にとって重要であることから、昨今の社会情勢等に即した取組を推し進めていくべきと考えます。
 また、その一方では、カメラの設置に関し、様々な配慮や丁寧な議論が必要であることも承知をしております。
 そこで、質問ですが、本市の教育現場における児童生徒、教職員の安全・安心や児童生徒の健やかな育みをサポートするためにイノベーションの進展状況を勘案し、学校内へのカメラの設置の議論を開始すべきと思いますが、見解を伺います。
 以上で、私の質問の全てを終わります。ご清聴いただきまして、誠にありがとうございました。(拍手)
長内直也 8 番目 / 25 字
○議長(長内直也) 答弁を求めます。
 秋元市長。
秋元克広 9 番目 / 2,363 字
◎市長(秋元克広) 全体で5項目にわたり、ご質問をいただきました。私からは、大きな1項目め、私の政治姿勢についての4点、それから、2項目めの滑走路延伸を見据えた丘珠空港ターミナルビルの拡張についてお答えをさせていただきます。その余のご質問に対しましては、担当の山本副市長、加藤副市長、教育長からお答えをさせていただきます。
 大きな1項目め、私の政治姿勢についてお答えをいたします。
 まず、1項目めの将来を見据えた持続可能なまちづくりについてお答えをいたします。
 将来を見据えた持続可能なまちづくりに向けましては、若い世代の人たちが今後も安心してこのまちに暮らし続けられる生活基盤を整えることや誰もが希望を実現している明るい未来のイメージを共有していくことが重要であろうと考えております。
 そのためには、GX投資の推進やイノベーションの創出などによる地域経済力の向上や、結婚、出産、子育てを支える環境づくりに加えて、人口減少がもたらす様々な課題にも長期的な視点を持って引き続き腰を据えて取り組んでいく必要があるものと考えております。
 また、こうした持続可能なまちを実現していくには、市民や企業など、多様な主体と未来像を共有し、連携しながら道筋をつけていくということが重要でありますことから、産官学の連携や市民参加のさらなる推進により、まさにオール札幌で取り組んでいけるよう進めてまいりたいと考えております。
 次に、2項目めの長引く物価高に伴うさらなる市民生活や事業者への支援についてお答えをいたします。
 長引く物価高による市民や事業者への影響は依然として少なくないことから、適宜・適切に対策を講じていく必要があるものと認識しております。
 札幌市といたしましては、さきの第1回定例市議会におきまして、物価高対策として、水道料金の基本料金の減額や食料品等高騰の影響を受ける保育所等への支援など、必要と考える市民生活及び事業者への支援を補正予算で計上し、議決をいただいたところであります。まずは、これらの事業を進めることで確実に支援につなげてまいります。
 その上で、現下の社会情勢を踏まえ、必要と判断される支援策につきましては国からの交付金を活用しながらスピード感を持って講じていく考えであります。
 次に、3項目めの環境に優しい取組についてお答えをいたします。
 まず、1点目の水素利活用の推進についてであります。
 今後の水素利活用の推進に当たりましては、市内において多数の商用車が利用されておりますことや寒冷地であることから熱需要が大きいことなど、札幌市の実情に合わせた取組を進めていくことが重要であると考えております。
 このため、今年度は、民間事業者が保有するバスやトラックなど、商用車の利用実態や、民間施設におけるボイラーなど、熱利用機器の設置状況を把握することに加えて、札幌市に適した水素利活用の可能性について調査を実施するところであります。
 その上で、民間事業者との意見交換を重ねながら市内への効果的な水素の導入手法を検討するなど、札幌市における水素利活用の拡大に向け、継続して取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、2点目のリチウム蓄電池の適正な処理についてでありますが、不要となったリチウム蓄電池につきましては、家電量販店や市有施設など、約80か所の回収箇所を通じて製造・販売事業者が自主回収を行っているところであります。
 一方、リチウム蓄電池が燃やせないごみや容器包装プラスチック等に混入して排出されることによってごみ収集車や処理施設において発火事故につながる事例も発生をしているところであります。
 このことから、今後は、適切な分別を促していくために、リチウム蓄電池を使用する製品の具体例や適切な廃棄方法を分かりやすく示すなど、市民の皆様に対する周知の充実に努めてまいりたい、このように考えております。
 次に、4項目めの戦後80年における平和への思いについてお答えをいたします。
 平和は、単なる戦争のない状態であるだけではなく、豊かで持続可能な社会を築くための重要な基盤であり、市民の幸せを実現する上で不可欠なものと考えております。また、戦争体験者が少なくなる中、未来を担う若い世代が戦争の悲惨さや平和の尊さを自分事として考えていくということは平和の継承のために特に重要であるというふうに認識しております。
 今年は戦後80年という節目の年でありますことから、これまでの取組に加え、高校生が制作をした被爆に関するジオラマや戦争に関する絵本を地下歩行空間に展示するなど、若い世代が平和についてより深い関心を持てる取組を進めてまいりたい、このように考えております。
 次に、大きな2項目めの滑走路延伸を見据えた丘珠空港ターミナルビルの拡張についてお答えをいたします。
 昨年、令和6年度は、札幌丘珠空港ビル株式会社と連携し、年間旅客数100万人を想定したターミナルビルの必要規模等を検討して、現時点では、保安検査場や待合室、売店などの拡張で少なくとも6,500平方メートル程度の床面積が必要との結論を得たところであります。
 これを踏まえて、今年度は、既存建物を活用した増築と新規建て替えの両面で拡張後の建物に求められる環境性能や敷地の確保、概算工事費などの要件を整理し、比較検討を行っていく考えであります。
 札幌市といたしましては、滑走路延伸の2030年供用開始という目標に合わせたターミナルビルの整備が重要と認識しており、今後とも、国や札幌丘珠空港ビル株式会社と連携しながら、資金計画なども含めて、年度末を目途に整理をしてまいりたいと考えております。
 私からは、以上です。
長内直也 10 番目 / 16 字
○議長(長内直也) 山本副市長。
山本健晴 11 番目 / 1,191 字
◎副市長(山本健晴) 私からは、大きな4項目め、地域共生社会における持続可能な福祉施策について、大きな5項目め、子どもの幸せを最優先する社会を実現するための施策推進についての1点目、こども政策におけるDXの推進についてお答えをいたします。
 まず、大きな4項目め、地域共生社会における持続可能な福祉施策について、2点お答えいたします。
 1点目は、魅力的な健康アプリについてであります。
 健康アプリは、歩く、健康管理、人と会うなどの日常的な活動を見える化することで健康行動の習慣化につなげるとともに、市民の皆さんが楽しみながら自然に健康寿命を延ばしていくことを目指しているものです。身近な活動が幅広くポイントの対象になることや日常生活に新たな楽しみが加わることが大きな魅力と考えており、各種媒体を活用した広報のほか、普及啓発イベントの開催など、積極的な情報発信によりアプリの魅力を伝えてまいります。
 また、市民モニターを通じ、アプリに対する意見を取り入れ、改善を重ねるとともに、民間企業や市民団体などと協働し、新たな交流や活動につなげることで多くの市民の皆さんが気軽に参加し、楽しく利用できるアプリとなるよう取り組んでまいります。
 次に、2点目の救急医療体制の維持に向けた取組についてであります。
 札幌市では、高齢化に伴い、救急需要が増加する中で、軽症者や複数疾患を抱える患者が増え、対応できる医療機関の選定に時間がかかるなどの課題が生じていると認識をしております。
 そこで、♯7119の周知によります適正利用の推進のほか、24時間体制で複数疾患に対応可能な拠点病院制度や、救急搬送患者の状態などを医療機関と共有し、搬送を効率化するシステムを導入いたしました。
 今後とも、これらの施策の効果検証をしっかりと進めるとともに、他の地域の様々な取組事例を参考にしながら、引き続き持続可能な救急医療体制を検討してまいります。
 次に、大きな5項目め、子どもの幸せを最優先する社会を実現するための施策推進についてのうち、1点目、こども政策におけるDXの推進についてお答えをいたします。
 子どもを安心して産み育てられる環境の充実に向けては、DXの推進により、情報収集、相談、手続の利便性を向上させるとともに事務の効率化も図りながら支援の質を高めていくことが重要と認識しております。
 札幌市では、プッシュ型で発信する子育てアプリや子育て情報検索をAIで支援するサービスを導入してきており、今年度からはオンラインでの不妊相談や病児・病後児保育のインターネットでの予約受付を開始いたしました。
 今後とも、当事者視点に立ったDXを推進しながら子育て支援のさらなる充実を図り、全ての子どもが健やかに成長できるこどもまんなか社会の実現に向けて取り組んでまいります。
 私からは、以上です。
長内直也 12 番目 / 16 字
○議長(長内直也) 加藤副市長。
加藤修 13 番目 / 1,738 字
◎副市長(加藤修) 私からは、3項目め、札幌の強みを生かした経済施策について、もう一つ、5項目めの子どもの幸せを最優先する社会を実現するための施策推進についてのうち、2項目めの子どもたちがスポーツを実施していくための取組についてお答えをいたします。
 まず、3項目め、札幌の強みを生かした経済施策についてでございます。
 1点目の米国関税措置の影響を踏まえた今後の食産業施策の振興についてでございます。
 2023年8月の中国政府による日本産水産物の輸入規制以降、市内の食関連事業者は、市場規模が大きいアメリカへの食品輸出の意欲を高めてきたところでございます。今回の関税措置の動向につきまして不安を抱いている事業者も見られるところでございます。
 札幌市といたしましては、今後とも、ジェトロ等の関係団体と連携いたしまして、アメリカ市場の最新動向を発信するとともに、現地の輸入商社や小売店とのネットワークを生かし、商談会や食品フェアを積極的に開催するなど、中長期的な視点でアメリカ向けの事業を実施してまいります。
 あわせまして、日々変化する世界経済情勢を踏まえまして、アメリカに加え、香港、台湾、ASEANなど、アジア圏やヨーロッパといった世界各地に目を向けた取組を行うことで、市内事業者の輸出拡大につなげてまいります。
 2点目、DEIを踏まえた人材確保策についてでございます。
 生産年齢人口の減少に伴い、労働力の不足が予測されている中、市内経済を発展させていくためには、性別や年齢、国籍などを問わず、多様な人材が活躍できる労働環境の構築や就職を支援していくことが重要と認識してございます。
 これまで、札幌市では、女性やシニア世代の方をはじめとした就職支援を行い、多くの方々にご活躍いただいているほか、今年度からは、特定技能外国人を初めて雇用する中小企業に対しまして、入国前から採用後まで、伴走型の支援を実施しているところでございます。
 加えまして、札幌市働き方改革・人材確保サポートセンターを設置いたしまして、企業が働き方改革や就業環境の相談ができる体制を整えており、これらの施策を通じてDEIの推進につなげることで引き続き企業の人材確保を支援してまいります。
 3点目、札幌農業の未来と可能性についてでございます。
 札幌農業のさらなる魅力アップのためには大消費地に近い生産地である札幌の農業の強みを生かしていくことが必要と認識してございます。
 こうした中、今年2月に実施した市民アンケートでは、約7割の方が札幌の農業に関心があると回答をされていることから、より理解を深めていただくことが重要でございます。
 このため、農家レストランなど、6次産業化の支援継続のほか、札幌産農産物のPR強化、市街地を活用した市民農園の拡大、さとらんどにおける農業体験メニューの充実などに取り組んでまいります。
 これらに加えまして、人手不足の解消が期待できますスマート農業の検討など、持続的な農業経営に向けた施策を次期ビジョンに反映させまして、市民と農業者とともに未来に向けた札幌農業の発展につなげてまいります。
 次に、五つ目、子どもの幸せを最優先する社会を実現するための施策推進の二つ目、子どもたちがスポーツを実施していくための取組についてでございます。
 子どもが運動習慣を身につけると健康的で活動的な生活習慣の形成に役立つ可能性が高いことから、各区体育館での子どもスポーツ教室などに加え、屋外での運動が制限される冬期間におきまして、チャレンジ!スポーツパークなどの取組を行っているところでございます。
 また、子どもの運動習慣形成には保護者の理解が不可欠であります。このことから、親子を対象としたスポーツの体験会や観戦の機会創出に加えまして、今後は、子どものスポーツの重要性に関する啓発など、保護者向けの取組も拡充してまいります。
 さらに、身近な地域におきまして、各区スポーツ推進委員会などが行うイベントに子どもの参加を促すなど、あらゆる機会を活用いたしまして、子どもたちが継続的にスポーツを実施できる環境づくりに取り組んでまいります。
 私からは、以上でございます。
長内直也 14 番目 / 16 字
○議長(長内直也) 山根教育長。
山根直樹 15 番目 / 967 字
◎教育長(山根直樹) 私からは、大きな5項目め、子どもの幸せを最優先する社会を実現するための施策推進についての3点目、特別支援学級における支援、指導の充実について及び4点目の学校における児童生徒、教職員の安全・安心や健やかな育みの推進についてお答えいたします。
 まず、特別支援学級における支援、指導の充実についてであります。
 札幌市におきましても、全国と同様、特別支援学級に在籍する児童生徒数は増加してきており、中学校卒業後の進学先についても、高等支援学校のほか、通信制、定時制、全日制の高等学校など、多岐にわたっているところであります。
 このため、特別支援学級の教員には、児童生徒の障がいの状態に応じた専門性に加え、多様化する進路に対応できる指導力が必要なことから、通常の学級を担当する教員と緊密に連携した学校全体で取り組む特別支援教育の推進が課題であると認識しております。
 今後は、特別支援学級の教員が通常の学級の一部の授業をすることに加え、進路支援に係る研修を新たに開設することなどを通して指導力の向上を図ってまいります。
 あわせまして、管理職のリーダーシップの下、特別支援教育を学校全体で進めていくことで障がいのある子ども一人一人に寄り添う教育の実現に向けて取り組んでまいります。
 次に、4点目の学校における児童生徒、教職員の安全・安心や健やかな育みの推進についてであります。
 学校における安全・安心な教育環境を整備するためには、社会情勢の変化を踏まえた適切な対応を取ることが非常に重要であると認識しております。現在、学校玄関等へのカメラの設置に当たりましては、不審者の侵入防止等の効果が見込めることから、学校と教育委員会が協議し、都度、必要性を判断しているところであります。
 一方、教室など、校舎内へのカメラの設置につきましては、学校が教職員と児童生徒の信頼関係によって成り立っており、プライバシーや児童生徒の心情などにも配慮する必要があることから、慎重に対応する必要があるものと考えております。
 引き続き、国や他の自治体の動向、児童生徒、保護者、教職員の意見も踏まえながら、児童生徒の健やかな成長を育めるよう、学校の安全・安心な教育環境を整備してまいりたいと考えております。
 私からは、以上であります。
長内直也 16 番目 / 27 字
○議長(長内直也) ここで、およそ30分間休憩します。
長内直也 17 番目 / 58 字
○議長(長内直也) これより、会議を再開します。
 代表質問を続行します。
 吉岡弘子議員。
 (吉岡弘子議員登壇)
吉岡弘子 18 番目 / 8,760 字
◆吉岡弘子議員 私は、日本共産党を代表し、市政の重要課題について、順次、質問いたします。
 初めに、札幌市地域公共交通計画についてです。
 我が党が、昨年9月の第3回定例会代表質問で、持続可能な公共交通について、SDGsの目標である住み続けられるまち、誰もがどこでも行けるように安全で手頃な公共交通機関を目指そうとするものなのかと尋ねたところ、天野副市長は、将来にわたって公共交通機関による移動手段を確保していくという観点において、SDGsと方向性が一致していると答弁されました。しかし、本市が行う地域公共交通政策は、将来まで路線を確保することのみに焦点が当たり、市民の不便や負担が増すことへの視点に欠けていると言わざるを得ません。
 SDGsの目標は、市民の誰もが移動できるためのものであり、高齢者も、低所得者も、交通空白地域に住む人も移動できるための計画として極めて不十分です。
 昨年11月に策定された札幌市地域公共交通計画は、路線バスに代わる交通手段としての代替交通、地域住民が主体となって運営する地域交通、さらに、都心部での新たな公共交通システムの三つを、今後、導入、拡充が必要なその他の交通機関として示されました。
 質問の第1は、代替交通の拡大についてです。
 札幌市乗合バス路線維持対策要綱では、廃止となる路線において存続路線のバス停から500メートル超離れたバス停が複数ある等の場合に、札幌市が主体となり、代替交通の導入を検討することとなっています。
 それを受けて、本市計画の代替交通は、移動需要の規模など、地域特性に応じて、定時定路線運行や路線不定期運行、デマンド交通、乗り合いタクシーの運行などで代替となる交通手段を確保するものです。
 手稲区のデマンド交通に続き、空沼線、栄町・篠路線の2路線が代替交通を導入しました。この2路線は、国土交通省の「交通空白」解消緊急対策事業に本市が応募し、採択された事業です。
 国交省は、この事業を、何らかの対応が必要な交通空白を抱える地域において、その解消に向けたサービスを実施するための仕組みの構築を支持するものとしています。国による上限1億円の補助は、同一自治体の別地域で2件目以降の実施に対しても2分の1の補助を設けています。
 1点目は、代替交通対象地域についてです。
 市内都心部では、バス、電車、地下鉄、JRなど、交通手段の選択肢がまだ存在する一方、バスのほかに選択肢がない地域が生まれています。さらに、廃止路線の地域では、バス停が遠くなり、利用できない人が生まれる一方、通学・通勤時の混雑の度合いが強まる事態となっています。
 2024年8月から9月に行われた札幌市地域公共交通計画案についてのパブリックコメントには、代替交通導入の基準をバス停による距離で整理しているが、地域の利用実態も把握すべきだ、また、判断基準のバス停間の距離を短くしてほしいなどの市民意見が寄せられており、代替交通を導入する場合の500メートルを超えるという基準は公共交通を必要とする地域住民にとって厳しい条件となっています。
 本市の計画に照らし、代替交通導入の対象となる地域は幾つあるのか、伺います。
 2点目は、代替交通の基準見直しと交通空白地域の解消についてです。
 本市は、代替交通の導入について、基準に沿った面的なネットワークが維持できなくなるおそれがある場合に検討するとし、基準の見直しについては今のところ予定はないとのお考えです。4月のダイヤ改正で、市内のバス路線廃止、系統廃止、一部区間廃止などが相次ぎました。しかし、現在の代替交通の導入は3路線でしかありません。
 国交省は、交通空白を抱える地域の解消に向けたサービスを実施するため、新たな事業を展開していますが、本市では、交通空白地域が増え、公共交通の地域間格差が広がっています。
 500メートル超とする代替交通導入の基準は見直しを検討する必要があると思いますがいかがか、伺います。
 バス停がなくなった地域を対策が必要な交通空白地域と捉え、国の制度を積極的に活用するなど、交通空白地域をなくすべきと考えますが、お考えを伺います。
 質問の第2は、新厚別ふれあい循環バスの継続に関する認識と持続可能な支援についてです。
 地域交通は、住民が主体となって移動手段の検討を行い、行政や運行事業者はサポートする立場で参加する3者協議の仕組みです。これは、2021年度に本市が創設した地域交通支援制度であり、制度の第1号となったのが3月末で廃止となった路線バス、厚別ふれあい循環バスを継承するため、近隣の6町内会が新組織をつくり、4月から運行をスタートした新厚別ふれあい循環バスです。
 運行経費の一定割合を運賃収入や地元企業の協賛金などで賄うことを要件に本市が財政的支援を行いますが、実証運行開始期間、つまり、今年度のみ、運賃収入で賄えない運行欠損の全額補填を行い、本格運行に移行する来年度以降は、最大で運行欠損の2分の1補助、残りは住民組織が負担をします。今年度は3か月ごとに実績を調査し、収支率50%を達成できなければ地域交通の継続可否を検討するという仕組みです。
 SAPICAや敬老パスは使えず、現金のみで、運賃を片道300円に値上げし、停留所は減らさず、1日の便数を減らすなどの努力をされています。そのような中、本市は、収支率が達成できなければ、バスの廃止も含め、検討するという厳しい目標を設定し、住民組織に求めています。
 持続可能なネットワーク維持に向けた公共交通機関等の一つとして計画に組み込まれている地域交通であるにもかかわらず、持続可能どころか、数年後には継続できないのではないかと危惧をするところですが、本市の認識を伺います。
 本市は、サポートする役割を担っていますので、収支率が達成できなければ、廃止するのではなく、例えば、収支が足りない場合は本市が埋めていくなどの財政支援の強化など、持続可能な地域交通となるための支援を行うべきですが、検討のお考えはあるのか、伺います。
 質問の第3は、新たな公共交通システムについてです。
 昨年9月の第3回定例市議会の代表質問で、既に定時性が確保され、シームレスで行き先が分かりやすい路面電車を延伸せずに、運営形態も運行システムも分からない新たな公共交通システムを導入する計画案など検討にも載せられないと我が党の考えを述べました。
 天野副市長は、社会実験の検証結果を踏まえてサービス水準を定め、車両数や維持管理施設の規模、運用形態などを決定するとの考えを答弁したにとどまりましたが、その後の検討状況について伺います。
 今年度と来年度に実施する予定の実証実験は、どのような内容で、いつから実施するのですか。水素燃料で走る連接型のバスを今年度の実験に使う予定であれば、その場合の車両の数と購入費用、乗車定員、車両を待機させる基地となる場所などについて明らかにしてください。
 水素燃料連節バス車両を使用しない場合、実験で何を得ようとされるのか、また、小型、中型、連接型とも、運行事業者はどこを想定して実験を行うのか、併せてお示しください。
 次は、在宅医療についてです。
 本市が策定したさっぽろ医療計画2024は、市民が生涯を通して健康で安心して暮らせる社会の実現に向けた医療・保健システムの確立を基本理念にしています。その実現のため、基本目標の一つに地域の安心を支える医療提供体制の整備を掲げ、在宅医療の提供体制のさらなる充実を推進しようとしています。
 自宅で生活する高齢者が、転倒や痛みなど、心身の状態が急変した際、同居している家族がいても、仕事を休めない、老老介護のため、配偶者が同伴することが困難など、通院そのものが難しくなります。
 在宅医療は、医師が自宅を訪問し、診察、処置などを行う訪問診療のほか、訪問看護や訪問リハビリテーション、訪問薬剤管理指導などを受けることができ、例えば、末期がんで痛みや息苦しさを伴う状態や認知症等でも自宅に住み続けながら暮らすことができ、自宅で最期を迎えたいという願いにも応えられます。
 団塊の世代が75歳に達する2025年が到来し、また、高齢化に伴い、死因の上位を占める悪性新生物も増加しますので、在宅医療の需要はさらに増加する見込みです。
 質問の第1は、市民への情報提供と将来の需要についてです。
 本市が昨年行った市民意識調査では、高齢などが理由で通院が困難になった場合に、人生の最期のときの過ごし方として、自宅で療養して、必要になれば病院等に入院したい人は46%と最も多くなっていますが、自宅で最期まで療養したい人は11.7%です。また、在宅医療を利用する際の不安なこととして、突然の体調変化等への対応、受けられる医療の内容という回答が家族等への負担や経済的な負担に次いで多くなっていました。こうした結果は、在宅医療が急変に対応できることや訪問看護などについて十分に知られていないことによるものと推測します。
 本市において、在宅医療に関し、市民への情報提供などをどのように行っているのか、伺います。また、在宅医療について、将来の需要をどう見込んでいるのか、併せて伺います。
 質問の第2は、提供体制を充実させる取組と課題についてです。
 訪問診療の2023年度の提供医療機関は、診療所で167施設、病院では36施設と、全国平均の提供割合に比べると少なく、実施医療機関が2020年度より減ったことから、1施設当たりの実施件数が増加し、負荷がかかっています。
 また、急変などで24時間往診が可能な体制を確保した在宅療養支援病院・支援診療所として届け出ている医療機関は196施設ですが、65歳以上の人口10万人当たりの届出数で見ると、政令市平均が61施設のところ、本市は34施設と約半数です。
 本市が昨年末に行った医療機関を対象とした在宅医療に関する実態調査で回答を得た789施設のうち、8割の施設は在宅医療を提供していません。そのうちの96%が引き続き提供しないと回答しています。さらに、提供している施設でも縮小を検討、提供をやめることを検討が合わせて17%ありました。
 本市においては、在宅医療提供体制を充実させる計画ですが、どのような取組をされているのか、伺います。また、現状においての課題について伺います。
 次に、札幌市障がい者協働事業についてです。
 札幌市は、障がいのある方の一般就労の促進及び社会的、経済的な自立を図ることを目的とした障がい者協働事業に2006年から先駆的に取り組んでいます。同事業は、障がいのある方を従業員の半数以上かつ5人以上雇用する事業者に対し、運営経費に対して補助金を交付するものです。現在、市内の11法人、13事業者が同事業に基づく補助金を原資に、印刷業などを営み、障がい者80名を雇用し、企業の障がい者雇用を促進しています。
 しかし、本市は、2022年度の行政評価委員会の指摘を受けたことを理由に、同事業を2028年度以降見直すことを3月に公表し、現在検討中としています。こうした動きが市民や事業者、障がい者に廃止と受け止められ、不安や懸念を与えています。
 事業に関わっている方や障がいのある方たちの希望を損ねることはあってはなりません。改めて、廃止なのか、見直しなのか、お考えを伺います。
 行政評価委員会による指摘は、より具体的に、雇用が増え、参入する事業所が生じる手法を検討すべきということでありますから、同事業を拡大させる方向での見直しを求めていると理解しますが、ご認識を伺います。
 また、雇用者数を増やすための活動を積極的に行うべきと考えますがいかがか、伺います。
 最後に、学校環境の充実と就学援助制度に関わる課題についてです。
 質問の第1は、学校図書館の充実と司書配置についてです。
 国は、2024年3月、第6次「学校図書館図書整備等5か年計画」を示し、令和4年度からの5年間で全ての小・中学校等において学校図書館図書標準の達成を目指すとともに、図書の更新、新聞の複数紙配備及び学校司書の配置、拡充を図ることとしました。学校図書館に整備すべき蔵書の標準として定められている学校図書館図書標準の100%達成を目指し、学校図書館への新聞配備、学校司書の配置、拡充を図る計画です。
 2020年度に文科省が実施した調査によると、本市の小・中学校では、学校図書館図書標準の達成状況が小学校で95.4%、中学校で96.9%となっており、全体の整備状況71.2%、61.1%を上回っていますが、100%にはあと一歩の状況となっています。
 学校司書の配置は、2023年の文科省の調査で、本市の中学校では99%ですが、小学校では0%と、一人も配置されていない結果となっています。
 これについて、2023年10月の決算特別委員会において、我が党議員が小学校への図書館司書の配置を求め、質問したところ、慎重に検討してまいりたいと答弁されました。
 今年度、小学校への司書配置に向けてどのように取り組まれるのか、検討の内容と取組について伺います。
 質問の第2は、学校給食の在り方についてです。
 札幌市では、1947年に学校給食が始まりました。1993年より全小・中学校で実施、その3年後からは特別支援学校も含めて提供されています。
 国においては、1954年に学校給食法が制定され、2005年に、食育について基本理念と方向性を示した食育基本法の公布とともに、学校教育法の一部改正により、食育指導や栄養指導を行う学校教員として栄養教諭制度が位置づけられました。また、2008年の学校給食法の大幅な改正により、学校給食を教育の一環として実施することが明確となりました。
 本市では、食育の推進を位置づけ、何をどのように食べていくと生涯を通じて健康に過ごせるのか、自ら考え、実践する力を育むことを重視し、栄養教諭と連携して進めています。
 1点目は、給食を通して食を学ぶ教育についてです。
 札幌市では、小・中学校等298校のうち、164校に給食室が整備され、単独調理方式または親子方式で1日約14万3,000食が提供されています。給食を調理する過程での香り、匂いを感じ、調理する様子が見えるなど、子どもたちにとって、給食とともに、栄養教諭や調理員が身近な存在となっています。
 本市では、1990年代から栄養職員による食教育の実践が行われており、現在は、単独調理方式及び親子方式の親学校へ栄養教諭136名、栄養士22名の配置により、子学校を含めて、給食時間の指導や支援、給食だよりの発行、また、教科や総合的な学習の時間などで食と健康について環境と結びついたフードリサイクル事業などを実施し、子どもたちの学びを進めてきました。
 札幌市の学校において、単独調理方式、親子方式の給食を通じての食育を30年来続けてきておりますが、その教育実践の中で子どもたちが食を通じて考える力を育み、成長する姿と栄養教諭が配置される効果についてどうお考えか、伺います。
 質問の2点目は、学校給食の今後の検討の在り方についてです。
 今年度予算において持続可能な学校給食提供の在り方検討事業費として200万円が盛り込まれました。
 札幌市の学校給食の課題として、給食施設の老朽化による更新、旧式の給食室のドライシステムへの転換、将来的な少子化と人材の確保が挙げられております。そして、現行の給食提供方式にとらわれず、検討する必要があるとして、昨年度、札幌市における持続可能な学校給食提供の在り方に関する方向性調査を、プロポーザルの後、約1,700万円の特定随意契約で委託し、実施しました。
 この調査では、単独・親子方式、給食センター導入やデリバリー方式などの課題について事業者の意向を聞いています。民間では、当然、事業者の収益に有益かどうかが前提としての意見であり、本市としては直営、単独・親子方式に限らない手法を模索するものです。
 この調査結果について、教育委員会は、3月13日の札幌市学校給食運営委員会へ報告しています。その中では、給食室の整備やドライシステムへの導入がこれまで年5~6校のペースで整備できていたものが学校施設維持更新基本計画で年2校の予定となってしまい、老朽化対応やドライシステム導入に50年以上の期間を要してしまうと説明されています。
 そして、調査報告として、給食センター方式が全国の自治体で一定数取り入れられていることや、単独・親子方式、センター方式、デリバリー方式という各方式の中で、運営経費に係る定量評価や定性評価においての比較では、給食センター方式がより多くの観点で高い評価がされたという説明を行い、コンサルティング業者から、札幌市の食数規模や調理施設老朽化を踏まえると給食センター方式を導入することが望ましいと提示があったとのことでした。
 しかし、最も大切な課題である給食を活用した食育の推進についての調査報告の説明はなく、これまでのように年5~6校の整備ペースであれば20年で更新できることになりますが、なぜ50年以上もかかるような変更がされたのか、説明はありません。運営経費や給食施設更新の経費削減のために行われた調査であることが明らかです。
 このたびの方向性調査はあくまでも参考の一つであり、検討には、民間業者の視点だけではなく、食育当事者等の意見が必要です。教育である学校給食に対して、これまで培ってきた安全や食育を守り、発展させるためにどうあるべきか、子どもたちの発達を保障し、子どもが生きる力を育んでいくという教育的観点を優先する持続可能な学校給食の構築こそ、本市が責任をもって行うべきです。
 また、適温でおいしく、安心な単独調理方式、親子方式は、子どもたちと保護者の多くが望んでおり、市民の関心が高い施策であり、現在の在り方検討についての状況を説明することが必要と考えます。
 今後の給食の在り方の検討に向けて、意見をいただくという有識者などを含む懇話会を立ち上げるとお聞きしています。子どもたちや保護者、市民へ現在の学校給食の在り方検討についての状況を広く周知するとともに、食育の当事者である学校現場の教職員や児童生徒などを含めて市民の提案、意見を取り入れるべきですが、お考えを伺います。
 質問の第3は、就学援助制度に関わる課題についてです。
 就学援助制度は、教育に係る経済的負担の軽減を図ることをもって、教育の実質的な機会均等を目的としています。少子化や子どもの貧困の解決が急がれる視点からも重要な制度です。この制度は、自治体が生活保護に近い状態と認定した準要保護世帯を支援するもので、本市は所得が生活保護基準の1.1倍としております。生活保護基準引下げ前の基準を使用しているとはいえ、物価高騰の実態などから考えると非常に低い基準と言わざるを得ません。
 1点目は、否認定世帯への実態調査についてです。
 本市の就学援助認定状況の資料によりますと、小学校では、2022年度に申請した1万4,928人のうち、1,129人、全申請者数の約7.6%が認定されず、中学校では、申請した7,474人のうち、526人、申請者数の7.0%が制度を受けられていません。同様に、2023年度は小・中学校を合わせて8.4%、2024年度は9.2%と、認定されない世帯が増えています。
 否認定の理由には、これまで認定された世帯の収入が増えたことで基準額を上回ったことなどが考えられます。しかし、物価高騰を上回るほどの収入増でない限り、生活水準が改善されたとは言えません。
 本市の2024年結婚・出産・子育てに関する市民アンケート調査では、理想の子どもの人数が実現できない原因について、子育てや教育にお金がかかり過ぎるからが最も高く、次いで、収入が少ない、収入が不安定だからと続いています。実際、子育て世帯からは、教育費の負担が重いという声が多く上がっており、追い打ちをかけて、米をはじめとする物価高騰で生活はとても厳しさを増しています。
 収入が基準額を超えたため、認定されなかった場合についても、給食費や教材費等の教育に係る負担があることで認定世帯と比較して家計が厳しくなる世帯も少なくないのではと推察するところです。
 否認定となった世帯の状況を把握する実態調査が必要と考えますがいかがか、伺います。
 2点目は、就学援助制度の拡充についてです。
 準要保護世帯への就学援助費は2分の1の国庫補助がありましたが、2005年以降、一般財源化され、地方交付税において措置されています。このことから、教育の機会均等を保障するため、就学援助制度の充実に向け、十分な財源を確保し、制度を拡充すべきです。
 就学援助制度の基準となる所得限度額の政令市比較では、本市の2人世帯は186万円で17位、3人世帯、232万円、15位、4人世帯、250万円、19位です。
 これまで、我が党は、繰り返し制度の拡充を求めてきましたが、とりわけ就学援助制度の基準を引き上げ、対象世帯を広げるべきですが、検討するお考えはあるのか、伺います。
 以上で、私の質問の全てを終わります。ご清聴、ありがとうございました。(拍手)
長内直也 19 番目 / 25 字
○議長(長内直也) 答弁を求めます。
 秋元市長。
秋元克広 20 番目 / 1,017 字
◎市長(秋元克広) 全体で大きく4項目にわたり、ご質問をいただきました。私からは、1項目めの札幌市地域公共交通計画についての3点にお答えをさせていただきます。その余のご質問に対しましては、担当の山本副市長、教育長からお答えをさせていただきます。
 1項目めの札幌市地域公共交通計画についてお答えをいたします。
 まず、1点目の代替交通の拡大についてのうち、代替交通対象地域についてお答えをさせていただきます。
 札幌市の地域公共交通計画では、バス路線の廃止により、新たに交通空白地域が発生する場合に、市が主体となり、代替交通の導入を検討することとしております。この計画に即し、本年4月に市内2か所において代替交通を導入済みでありますことから、現時点では新たに導入すべき地域はない状況であります。
 次に、代替交通の基準見直しと交通空白地域の解消についてであります。
 代替交通の導入を検討する要件の一つであります廃止バス停からの距離基準につきましては、運輸に関する研究機関の調査結果を踏まえて設定したものであります。引き続き、この基準の下、国の補助制度等を活用しながら面的な公共交通ネットワークを維持していく考えであります。
 次に、2点目の新厚別ふれあい循環バスの継続に関する認識と持続可能な支援についてお答えをいたします。
 厚別ふれあい循環バスは、地域が主体となり、移動の利便性向上を図る取組を支援する地域交通支援制度を適用した初の事例であり、実証運行を経て本格運行へ至ることが望ましいものと認識しております。したがいまして、運行継続のために、札幌市としても、地域住民にしっかりと寄り添い、利用促進や協賛金獲得等の取組への支援を継続してまいります。
 次に、3点目の新たな公共交通システムについてでありますが、今年度と来年度に実施をいたします実証実験では、車両、運行に関する検証や水素利活用に関する検証などを行う予定であります。
 このうち、今年度は、秋以降、主に冬季における安定的な運行の検証を目的として、現状では国内に水素燃料電池の連節車両がございませんので、既存のディーゼルハイブリッドの連節車両と水素燃料電池の中型車両を借用して実施する予定であります。
 なお、運行事業者につきましては、今後、実証実験の結果を踏まえて運行内容や運行形態などを検討し、関係機関との協議を経て判断する考えであります。
 私からは、以上です。
長内直也 21 番目 / 16 字
○議長(長内直也) 山本副市長。
山本健晴 22 番目 / 841 字
◎副市長(山本健晴) 私からは、大きな項目の2点目、在宅医療について、そして、大きな3項目め、札幌市障がい者協働事業についてお答えをいたします。
 まず、大きな2項目めの在宅医療について、2点お答えをいたします。
 1点目の市民への情報提供と将来の需要についてであります。
 在宅医療に関しては、誰もが住み慣れた地域で安心して暮らし続けられるよう、急変時の往診など、様々な医療サービスが受けられることを市民に広く知っていただく必要があると認識しております。そこで、札幌市では、関係団体と連携した講演会の実施やガイドブックの配布、ホームページによる周知などにより、市民への情報提供に努めているところであります。
 また、将来の需要について、北海道の推計によりますと、札幌市の患者数は、高齢化の進展などに伴って増加し、2029年には2万4,000人に達すると見込まれております。
 次に、2点目の提供体制を充実させる取組と課題についてであります。
 札幌市では、さっぽろ医療計画2024に基づきまして、在宅医療提供体制の充実に向け、医師などを対象とした研修のほか、複数の医療機関が連携して在宅患者に対応するグループ診療体制を整備しているところであります。
 一方で、さらなる需要増への対応や在宅医療サービスの維持・向上という課題があることから、これらの施策の効果を検証し、実効性をさらに高めていく考えであります。
 次に、大きな3項目め、札幌市障がい者協働事業についてであります。
 制度開始後20年近くが経過し、この間、障がい者雇用率の引上げや合理的配慮の提供の義務化など、障がい者雇用を取り巻く環境が変化する中、障がい者雇用の拡大の観点から行政評価の指摘を受けたものと認識しております。
 こうしたことから、より多くの企業が障がい者雇用に取り組み、働くことを希望する障がいのある方々の就労機会が増えるよう、関係者の意見を聞きながら見直しを検討してまいります。
 私からは、以上です。
長内直也 23 番目 / 16 字
○議長(長内直也) 山根教育長。
山根直樹 24 番目 / 999 字
◎教育長(山根直樹) 私からは、4項目めの学校環境の充実と就学援助制度に関わる課題についてお答えいたします。
 まず、1点目の学校図書館の充実と司書配置についてであります。
 小学校の学校図書館においては、地域開放図書館の開放司書などのボランティアをはじめ、多くの保護者や地域の方々の協力を得て子どもが読書に親しむための読書環境の充実を図っているところであります。中学校に配置している学校司書は、生徒の学習支援に加え、教員への助言など、幅広い取組を行っており、昨年度、試行的に中学校から小学校への派遣も実施したところであります。
 今後、試行結果の検証を通じて、これまでの取組の発展につながるよう、小中一貫した読書環境の充実に向けて検討をしてまいります。
 次に、2点目、学校給食の在り方についてであります。
 まず、給食を通して食を学ぶ教育についてでありますが、食育を通して、子どもたちの食や健康への興味・関心を高め、健やかな体が育まれており、その充実を図る上で栄養教諭の果たす役割は大きいものと認識しております。
 学校給食の今後の検討の在り方につきましては、多くの給食室の老朽化や将来的な調理、配送の担い手確保などの課題を受け、昨年度、給食提供の持続可能性を探るための調査を実施したところであります。
 今回の調査結果を公表するとともに、本年から、学校現場の教職員、保護者、有識者等からのご意見を伺うための外部有識者会議を設置する予定であり、今後、この会議での議論を踏まえつつ、持続可能な給食提供の在り方について、広く市民の意見を取り入れながら検討してまいります。
 次に、3点目の就学援助制度に関わる課題についてであります。
 否認定世帯への実態調査と就学援助制度の拡充についてでありますが、否認定世帯となる理由については、生活保護の受給開始や家族構成の変化、世帯収入の増加等の実態によるものと認識しております。
 また、就学援助の基準につきましては、生活保護基準の改定に連動させてきたところでありますが、平成25年8月の生活保護基準の引下げ以降は、その影響を最小限にとどめるため、引下げ前の基準の1.1倍を維持してきたところであります。
 就学援助の基準につきましては社会情勢などに応じたものであるべきと考えており、今後も必要に応じて検討を行ってまいります。
 私からは、以上であります。
長内直也 25 番目 / 55 字
○議長(長内直也) 以上で、代表質問は全て終了しました。
 (小竹ともこ議員「議長」と呼び、発言の許可を求む)
長内直也 26 番目 / 18 字
○議長(長内直也) 小竹ともこ議員。
小竹ともこ 27 番目 / 105 字
◆小竹ともこ議員 委員会付託の動議を提出いたします。
 ただいま議題とされております議案16件を、配付の議案付託表のとおり、関係の常任委員会にそれぞれ付託することを求める動議であります。(「賛成」と呼ぶ者あり)
長内直也 28 番目 / 106 字
○議長(長内直也) ただいまの小竹議会運営委員長の動議に対し、所定の賛成者がありますので、本動議を直ちに問題とし、採決を行います。
 動議のとおり決定することにご異議ありませんか。
 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
長内直也 29 番目 / 96 字
○議長(長内直也) 異議なしと認めます。
 したがって、ただいま議題とされている議案16件は、配付の議案付託表のとおり、関係の常任委員会にそれぞれ付託されました。
 〔付託表は巻末資料に掲載〕
長内直也 30 番目 / 110 字
○議長(長内直也) お諮りします。
 本日の会議はこれで終了し、明日5月31日から6月9日までは委員会審査等のため休会とし、6月10日午後1時に再開したいと思いますが、ご異議ありませんか。
 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
長内直也 31 番目 / 40 字
○議長(長内直也) 異議なしと認めます。
 したがって、そのように決定しました。
長内直也 32 番目 / 23 字
○議長(長内直也) 本日は、これで散会します。